Production of powder for porous sintered compact

申请号 JP13278795 申请日 1995-05-01 公开(公告)号 JPH08301672A 公开(公告)日 1996-11-19
申请人 Shin Etsu Chem Co Ltd; 信越化学工業株式会社; 发明人 UCHIDA MASANOBU; FUJIMA YOSHIHIKO; HAMAYA NORIAKI; YOSHIDA AKIHIKO;
摘要 PURPOSE: To provide a method for producing a powder for a porous sintered compact containing a raw material powder and a cellulating agent uniformly distributed in order to afford a sintered compact having a uniform distribution of pores.
CONSTITUTION: A graphite powder or a crystalline cellulose powder or both as a cellulating agent are added to a raw material powder and an organic binder as a binder is then added to the resultant mixed powder. The prepared mixed powder is then kneaded according to a wet process and subsequently dried. The resultant dried material is mechanically pulverized.
COPYRIGHT: (C)1996,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】原料粉末に、造孔剤として黒鉛粉末及び/
    又は結晶性セルロース粉末を添加すると共に、結合剤として有機バインダーを添加して湿式混練した後に乾燥し、得られた乾燥物を機械粉砕することを特徴とする多孔質焼結体用粉末の製造方法。
  • 【請求項2】黒鉛粉末及び/又は結晶性セルロース粉末の添加量が、原料粉末100重量部に対して10重量部〜30重量部である、請求項1に記載された多孔質焼結体用粉末の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、湿度センサー、ガスセンサー及び燃料電池電極、電子材料焼成用セッター等に用いられる多孔質焼結体に関し、特に該多孔質焼結体を製造するための多孔質焼結体用粉末の製造方法に関する。

    【0002】

    【従来技術】従来における多孔質焼結体の製造方法においては、焼結体原料粉末に造孔剤と結合剤を添加した後、噴霧乾燥造粒法や転動造粒法等により造粒し、その造粒物を順次成形、仮焼、焼結することが一般的である。 ところが、原料粉末と造孔剤の密度差が大きい場合には、これらの造粒工程で原料粉末と造孔剤が分離しやすいために、造孔剤の分布が不均一となり、出来上がった焼結体中の気孔の分布が不均一になるという欠点があり、特に造孔剤の量が多い場合には不均一性が顕著となるという欠点があった。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は、斯かる欠点を解決すべく鋭意検討した結果、焼結体中の気孔を均一に分散させるためには、原料粉末と造形剤が、一次粒子の単位で均一に分散することが重要であると共に、従来の噴霧乾燥造粒法や転動造粒法の代わりに、原料粉末と造孔剤及び結合剤からなる組成物を湿式混練した後乾燥し、得られた乾燥物を機械粉砕して得た粉末を使用することにより、気孔の分布が均一な焼結体を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
    従って、本発明の目的は、気孔の分布が均一な焼結体を得るための、原料粉末と造孔剤が均一に分散した多孔質焼結体用粉末を製造する方法を提供することにある。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
    原料粉末に、造孔剤として黒鉛粉末及び/又は結晶性セルロース粉末を添加すると共に、結合剤として有機バインダーを添加して湿式混練した後に乾燥し、得られた乾燥物を機械粉砕することを特徴とする多孔質焼結体用粉末の製造方法によって達成された。 本発明で使用する原料粉末は、晶出法、ゾル−ゲル法、混合法等で作製された、公知の焼結体用原料の中から適宜選択して使用することができる。

    【0005】本発明で使用する造孔剤の役割は、加熱時に分解或いは昇華して消滅しその跡が気孔となるものであり、本発明においては、特に黒鉛粉末及び/又は結晶性セルロース粉末を使用する。 多孔質焼結体が湿度センサー、ガスセンサー及び燃料電池電極等に用いられる場合には、気孔径の分布が狭い連続気孔が焼結体中で均一に分散していることが望ましい。 この要求を満足させるためには、原料粉末と造孔剤が一次粒子の単位で均一に分散していることが必要であり、従って最初の混合工程が重要となる。

    【0006】本発明における造孔剤としての黒鉛粉末及び/又は結晶性セルロース粉末の添加量は、製造しようとする焼結体の気孔率によって適宜調整性することができるが、通常は原料粉末100重量部に対して10重量部〜30重量部の範囲である。 本発明においては、原料粉末に造孔剤を加えた後、更に結合剤として有機バインダーを添加し、溶剤を加えて湿式で混練する。 結合剤の種類は公知の有機系結合剤の中から選択することができるが、溶媒としてを使用する場合には、PVAやメチルセルロースを好ましい例として挙げることができる。

    【0007】先に述べたような均一に分散した気孔を有する焼結体を得るためには、先ず最初の混合工程で原料粉末と造孔剤を相互に均一に分散させる必要がある。 そのために、混合工程では両者が十分に分散するように機械的に攪拌混合する。 このような目的には、例えばニーダーのような混合機を使用することが好ましい。 次に該混合物を乾燥する。 乾燥温度は結合剤の分解温度より低くする必要があり、例えば、PVAやメチルセルロースを用いる場合には100℃程度であることが望ましい。
    乾燥時間は混合物が機械粉砕できる程度の固さになるまで行えば良い。

    【0008】次に、乾燥物を乾式の機械粉砕にかけ、次の成形工程に適した粒度にまで粉砕する。 金型成形や静水圧プレスで成形する場合には、500μm以下、特に200μm以下に粉砕することが好ましい。 粉砕機は特に限定されず、例えば自動乳鉢、スタンプミル、乾式ボールミル、ハンマーミル等を用いることができる。 このようにして得られた本発明の粉末を、金型成形や静水圧プレス等で成形し、仮焼、焼結させることにより、最終製品である多孔質焼結体を得る。

    【0009】

    【発明の効果】本発明の粉末においては、原料粉末と造孔剤が均一に分散混合しているので、これを用いて得られる焼結体中の気孔分布の均一性は良好である。 特に、
    原料粉末と造孔剤の分散が一次粒子のレベルで単一且つ均一であるので、焼結体中の気孔の気孔径分布も狭いので、湿度センサーやガスセンサー等のセンサーや、電子材料焼成用セッター、或いは電池電極用に好適な焼結体を得ることができる。

    【0010】

    【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1. 酸化イットリウムに、日本黒鉛工業(株)社製の黒鉛粉末(商品名:HAG−10W)を10重量部、信越化学工業(株)社製のメチルセルロース(商品名60SH−50)を3重量部、水を40重量部加えて混練した。 混練物を100℃で16時間乾燥した後、ホソカワミクロン(株)社製の粉砕機(商品名:パルベライザーAP−B型)で粉砕して平均粒径3.8μmの粉体を得た。

    【0011】X線マイクロアナライザーを用いて、カーボンの分布とイットリウムの分布を調べたところ、それらの偏析は認められなかった。 次に、この粉を金型成形して成形体とし、脱脂、脱造孔剤の仮焼工程を経た後、
    1650℃で焼結して直径60mm、厚さ20mmの焼結体を得た。 焼結体から試料を採取し、気孔率と気孔径を水銀圧入法で測定した。 気孔径は3μmであり、全気孔率及び開気孔率はそれぞれ39%及び37%であり、
    実に、全気孔中の95%が開気孔であった。

    【0012】実施例2. 晶出法で作製したランタンマンガナイト(LaMnO 3 )に、信越化学工業(株)社製のメチルセルロース(商品名:60SH−50)を30
    重量部、信越酢ビ(株)社製のポバール(商品名:PA
    05S)を2重量部、水を60重量部加えて混練した。
    混練物を100℃で16時間乾燥した後、ホソカワミクロン(株)社製の粉砕機(商品名:パルベライザーAP
    −B型)で粉砕して平均粒径4.6μmの粉体を得た。
    次に、この粉を静水圧プレスして成形体とし、脱脂、脱造孔剤の仮焼工程を経た後、1350℃で焼結して外径15mm、内径12mm、長さ200mmの焼結体を得た。 焼結体から試料を採取し、気孔率と気孔径を水銀圧入法で測定した。 気孔径は20μmであり、全気孔率及び開気孔率はそれぞれ48%及び42%であり、全気孔中の87.5%が開気孔であった。

    【0013】実施例3. 混合法で作製したランタンマンガナイト(LaMnO 3 )に、アビセルSC−1(旭化成社工業(株)製の商品名)を20重量部、メチルセルロース60SH−50(信越化学工業(株)社製の商品名)を3重量部、水を150重量部加えて混練した後は、実施例3と全く同様にして平均粒径4.5μmの粉体を得た。 次に、この粉を金型成形して成形体とし、脱脂、脱造孔剤の仮焼工程を経た後、1350℃で焼結して直径270mm、厚さ10mmの焼結体を得た。 焼結体から試料を採取し、気孔率と気孔径を水銀圧入法で測定した。 気孔径は0.8μmであり、全気孔率及び開気孔率はそれぞれ30%及び22%であり、全気孔中の7
    3.3%が開気孔であった。

    【0014】比較例. 酸化イットリウムに黒鉛粉末HA
    G−10W(日本黒鉛工業(株)社製の商品名)を10
    重量部、メチルセルロース60SH−50(信越化学工業(株)社製の商品名)を3重量部加えたものを噴霧乾燥造粒法で造粒し、平均粒径52μmの粉体を得た。 X
    線マイクロアナライザーでカーボンの分布とイットリウムの分布を調べたところ、それらの偏析が数多く存在することが認められた。 この粉を金型形成して成形体とし、脱脂、脱造孔剤の仮焼工程を得た後、1650℃で焼結して焼結体を得た。 焼結体から試料を採取し、気孔率と気孔径を水銀圧入法で測定した。 気孔径は28μm
    と3μmに2つのピークを有する分布となり、全気孔率及び開気孔率はそれぞれ38%及び26%であり、全気孔中に占める開気孔の割合は68%であった。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 明彦 福井県武生市北府2丁目1番5号 信越化 学工業株式会社磁性材料研究所内

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