Quick-hardening material for low temperature and cement-containing material containing the same

申请号 JP2009298977 申请日 2009-12-28 公开(公告)号 JP2011136885A 公开(公告)日 2011-07-14
申请人 Taiheiyo Materials Corp; 太平洋マテリアル株式会社; 发明人 NAKAJIMA YUTAKA; NAKAHARA KAZUHIKO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a quick-hardening material for low temperature which is a quick-hardening material to be mixed in a quick-hardening cement-based material when mortar, concrete, etc. are placed and constructed at a low temperature, and for obtaining a quick-hardening cement-containing material capable of developing high early strength of a level obtained at a temperature of 25°C under a low temperature of about 5°C, even if a lot of quick-hardening components such as impedes the setting property and the hardening performance is not contained.
SOLUTION: The quick-hardening material for low temperature comprises containing 15-120 pts.mass of amorphous calcium aluminate having a molar ratio of CaO/Al
2 O
3 =1.6 to 2.6, 100 pts.mass of crystalline calcium aluminate having an equal molar ratio of CaO and Al
2 O
3 and lithium carbonate.
COPYRIGHT: (C)2011,JPO&INPIT
权利要求
  • CaOとAl 23の含有モル比がCaO/Al 23 =1.6〜2.6の非晶質カルシウムアルミネート15〜120質量部とCaOとAl 23が等モル比の結晶質カルシウムアルミネート100質量部及び炭酸リチウムを含有してなる低温用速硬材。
  • さらに、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の硫酸塩を含有してなる請求項1記載の低温用速硬材。
  • セメントと請求項1又は2記載の低温用速硬材とを含有してなる低温速硬性セメント含有材料。
  • 说明书全文

    本発明は、低温環境下で打設・施工するモルタルやコンクリート等のセメント系材料に速硬性を付与するための低温用速硬材に関する。

    建設・土木工事、建築部材や成形品等でペースト、モルタル又はコンクリート等のセメント含有材料の硬化を早める手段として速硬材をモルタルやコンクリートに混和することが行われている。 速硬材としては、早期強度発現性、硬成分種に対する適合性の広さ、施工性状の調整し易さ、経済性等の点で総合的に優れていることからカルシウムアルミネートを有効成分とする速硬材が広く用いられている。 しかし、速硬成分としてのカルシウムアルミネートは、例えば施工環境が20℃未満のような低温になると、早期強度発現性の低下傾向が現れる。 即ち、初期強度発現時期の遅れ、早期強度値が全般的に低いといった状況になり、この傾向は温度低下に連れてより顕著なものとなる。 低温下での強度発現性低下の対策として、主要速硬成分のカルシウムアルミネートに加え、特定の凝結・硬化促進成分を併用することが知られている。 具体的には、アルカリ金属の硫酸塩(例えば、特許文献1参照。)、アルカリ金属の炭酸塩(例えば特許文献2参照)、アルカリ金属のアルミン酸塩(例えば、特許文献3参照。)、アルカリ土類金属の乳酸塩等(例えば、特許文献4参照。)の凝結・硬化促進成分をカルシウムアルミネート系の速硬成分と共にセメント含有材料に混和させると低温での強度発現性改善に有効であるとされている。

    特開平04−26536号公報

    特開2005−263614号公報

    特開平11−199302号公報

    特開平08−169736号公報

    しかるに、このような凝結・硬化促進成分を併用したセメント含有材料であっても、例えば5℃程度の低温施工環境下では、カルシウムアルミネート系の速硬成分をかなり大量に含有させない限り、具体的にはポルトランドセメント含有量100質量部に対して概ね50質量部以上混和させない限り、例えば25℃の施工環境下で発現される早期強度の水準には到達できず、また大量に含有させると、施工上不可欠な可使時間の確保が極めて困難になることに加え、長期強度の低下や製造コストが上昇するという問題があった。 本発明はかかる問題の解決を目的とし、例えば5℃程度の低温下でも、カルシウムアルミネート系の速硬成分を大量に含有させずに、25℃の温度下で得られる程度の高い早期強度を発現できる速硬性セメント含有材料を得るための低温用速硬材を提供する。

    本発明者は、前記課題解決のため検討を重ねた結果、CaOとAl 23が特定のモル比で構成された非晶質カルシウムアルミネートと結晶質カルシウムアルミネートを特定割合で含む混合物を混和させたセメント含有材料が、可使時間の確保や長期強度発現性に実質支障を及ぼさない小量の混和でも、低温下で高い早期強度発現性を示し、温度に拘わらずセメント含有材料に優れた速硬性を付与できるという知見を得、本発明を完成させた。

    即ち、本発明は、次の[1]〜[2]で表す低温用速硬材及び[3]で表す該低温用速硬材を含む低温速硬性セメント含有材料である。
    [1]CaOとAl 23の含有モル比がCaO/Al 23 =1.6〜2.6の非晶質カルシウムアルミネート15〜120質量部とCaOとAl 23が等モル比の結晶質カルシウムアルミネート100質量部及び炭酸リチウムを含有してなる低温用速硬材。
    [2]さらに、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の硫酸塩を含有してなる前記[1]の低温用速硬材。
    [3]セメントと前記[1]又は[2]の低温用速硬材とを含有してなる低温速硬性セメント含有材料。

    本発明の低温用速硬材は、大量に配合使用しなくとも、例えば5℃のような低温環境下でも25℃の環境下と同程度の高い早期強度をセメント含有材料に付与することができるため、速硬成分の大量使用によって引き起こされる施工性や硬化性状の阻害化を回避でき、優れた速硬性を低温環境下での施工で十分発揮することができる。

    本発明の低温用速硬材に使用するCaOとAl 23の含有モル比がCaO/Al 23 =1.6〜2.6の非晶質カルシウムアルミネートは、CaO源とAl 23源をそれぞれCaO換算及びAl 23換算して当該モル比の範囲に混合したもの例えば1400〜1900℃で加熱溶融し、これを急冷することによって得られる。 急冷は、例えば溶融物の該加熱温度からの炉外取り出し、水中急冷、冷却ガスの吹き付け等公知急冷手法で行うことができる。 CaO源は特に限定されないが、例えば石灰石粉、消石灰や生石灰粉を好適に挙げることができ、Al 23源は例えばボーキサイト粉、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、アルミ残灰、アルミナ粉末等を好適に挙げることができる。 CaOとAl 23の含有モル比(CaO/Al 23 )が1.6未満では低温での硬化促進作用が十分得られないので好ましくない。 またモル比(CaO/Al 23 )が2.6を超えると、ガラス化には極めて高い融点と当該温度からの急冷操作が必要になり、製造上の困難性を伴う割には性状向上効果は少なく実用的でない。 また前記非晶質カルシウムアルミネートは、粉砕・分級・篩い分け等を適宜行うことによって粒度を調整し、ブレーン比表面積で3000〜10000cm 2 /gにしたものを用いるのがが好ましい。 ブレーン比表面積で3000cm 2 /g未満では速硬性が低下することがあるので適当ではなく、またブレーン比表面積が10000cm 2 /gを超えると粉砕コストが高騰したり、風化し易くなるので適当ではない。 また、該非晶質カルシウムアルミネートは、例えば原料や製造プロセスなどを発生源とするような、不純物の混入が見られるものであっても、本発明の効果を実質喪失させるものでない範囲であれば、許容される。

    本発明の低温用速硬材に使用するCaOとAl 23が等モル比の結晶質カルシウムアルミネートは、前記のようなCaO源とAl 23源をそれぞれCaO換算及びAl 23換算して等モル比となるよう混合したものを、例えば1600℃で加熱し、これを徐冷すれば得られる。 また、徐冷は加熱装置内での自然放冷が一般的に採用できるが、加熱装置の構造上急激な温度低下が起こる場合は、概ね10℃/分以下の降温速度になるよう加熱調整するのが好ましい。 CaOとAl 23が実質的に等モル比から外れた結晶質カルシウムアルミネートでは低温下ではほぼ全般的に強度発現性が等モルのものよりも劣るので好ましくない。 該結晶質カルシウムアルミネートのブレーン比表面積は、これと共に使用する非結晶質カルシウムアルミネートのブレーン比表面積と概ね同じものとするのが好ましい。 また、該結晶質カルシウムアルミネートは、不純物が混入されたものであっても、本発明の効果を実質喪失させるものでない範囲であれば、許容される。

    本発明の低温用速硬材は、前記のCaOとAl 23が等モル比の結晶質カルシウムアルミネート100質量部と、前記のCaOとAl 23の含有モル比がCaO/Al 23 =1.6〜2.6の非晶質カルシウムアルミネート15〜120質量部を含有してなるものである。 このような組み合わせにより、単一のカルシウムアルミネートのみを有効成分とする速硬材では得られない例えば5℃といった低温環境下でも早期強度の低下が十分抑制され、例えば25℃の温度環境下で早期強度を発現させるのと同程度のカルシウムアルミネートの使用量で、25℃での早期強度の発現値と殆ど同等の優れた早期強度を得ることができる。 非晶質カルシウムアルミネートが15質量部未満では低温下での反応活性が十分高まらないため早期強度発現時期が遅れたり、初期強度発現性を向上させるのが困難になるので好ましくない。 120質量部を超える場合は、増強性の水和物結晶相であるエトリンガイト生成量が少なくなり、初期強度発現性が低下するため好ましくない。

    また、本発明の低温用速硬材は、前記のような異なるカルシウムアルミネートを組み合わたものに加え、炭酸リチウムを必須含有する。 炭酸リチウムの含有は強い凝結促進作用を付与する。 従って、低温になるに連れ低下する凝結性を向上し、速硬性を確保し易くなる。 炭酸リチウムの含有量は含有する結晶質カルシウムアルミネート100質量部に対し、0.5〜10質量部が好ましい。 0.5質量部未満では含有効果が実質得られないので適当ではなく、また10質量部を超える量を加えても凝結促進性や低温での早期強度発現性は際立っては向上せず、高価な成分であるため製造コストが高騰するので適当ではない。

    さらに、本発明の低温用速硬材は、前記各成分に加え、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の硫酸塩を含有するものが好ましい。 アルカリ金属の硫酸塩としては、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムが挙げられ、アルカリ土類金属の硫酸塩としては、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウムが挙げられる。 本発明ではこれらのうち1種を用いるのが好ましい。 硫酸カルシウムを使用するときは無水石膏のみならず反応活性がより高いことから半水石膏を使用しても良い。 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩の含有は、強度増進作用をもたらし、その温度依存性は弱いため、低温環境下でも強度の伸びが期待できる。 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩の含有量の総量は、含有する結晶質カルシウムアルミネート100質量部に対し、50〜200質量部が好ましい。 50質量部未満では含有効果が実質得られないことがあるので適当ではなく、200質量部を超えるとエトリンガイトが過剰生成し、低温で過膨張作用を呈することがあるので適当ではない。

    また、本発明の低温速硬性セメント含有組成物は、前記の低温用速硬材とセメントを必須含有するペースト、モルタル又はコンクリートである。 本発明の低温速硬性セメント含有組成物に使用するセメントは、例えば、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメント、高炉セメントやシリカセメント等の各種混合セメント、エコセメントや白色セメント等の特殊セメントを挙げることができる。 セメントと前記低温用速硬材との含有量は、特に限定されるものではないが、セメント100質量部に対し、低温用速硬材20〜50質量部とするのが好ましい。 20質量部未満では例えば5℃前後での低温環境下での早期強度発現性が低くなるので適当ではなく、50質量部を超えると施工上不可欠ともえる可使時間の確保が困難となる他、長期強度発現性の低下や製造コストの上昇等も起こることからも適当ではない。

    また、本発明の低温速硬性セメント含有組成物は、前記低温用速硬材とセメント以外の成分も本発明の効果を実質喪失させない範囲で使用することができる。 このような成分として、例えば、モルタルやコンクリートに使用可能な、減水剤類(分散剤、流動化剤、高性能減水剤、AE減水剤と称されているものを含む。)、凝結遅延剤、収縮低減剤、膨張材、増粘剤、ポゾラン反応性微粉、繊維、細骨材、粗骨材、消泡剤、撥水剤、防錆剤等を挙げることができる。 より好ましくは、可使時間確保の上で凝結遅延剤を含有させることが好ましい。 凝結遅延剤の含有量はセメント含有量100質量部に対し、0.1〜1.0質量部が好ましい。 0.1質量部未満では含有効果が殆ど得られないので適当ではなく、1.0質量部を超えると早期強度発現時期の遅れや強度低下を起こすことがあるので適当ではない。 また、本発明の低温速硬性セメント含有組成物の混練水の配合量は特に制限されない。 好ましくは混練性に支障を及ぼさずに高い強度が得られることから、含有するセメント100質量部に対し、水25〜100質量部を配合することが推奨される。

    以下、実施例により本発明を具体的に詳しく説明するが、本発明はここに表す実施例に限定されるものではない。

    CaO源に石灰石(CaO含有量;56質量%)、Al 23源にバン土頁岩(Al 23含有量;88質量%)のそれぞれ粗砕粒(粒径約1mm以下)を用い、以下のA1〜A6で表すカルシウムアルミネートの粉末を作製した。 その作製方法は、CaO源とAl 23源を所定のモル比に配合したものを、電気炉で1800℃(±50℃)に加熱し、60分間保持した後、加熱を停止して炉内で自然放冷して得る(A1〜A3)か、同様に1800℃(±50℃)に加熱し、60分間保持した後、温度1800℃の電気炉から加熱物を常温下に取り出し、取り出し後は直ちに加熱物表面に流量約100cc/秒で窒素ガスを吹き付けて急冷して得た(A4〜A6)。 得られた冷却物はボールミルで粉砕し、ブレーン比表面積が5000±500cm 2 /gの粉体となるよう粉砕時間を変えて粉末度を調整した。
    A1;CaO/Al 23 =モル比1.0の結晶質カルシウムアルミネートA2;CaO/Al 23 =モル比1.7の結晶質カルシウムアルミネートA3;CaO/Al 23 =モル比0.5の結晶質カルシウムアルミネートA4;CaO/Al 23 =モル比1.7の非晶質カルシウムアルミネートA5;CaO/Al 23 =モル比2.3の非晶質カルシウムアルミネートA6;CaO/Al 23 =モル比2.9のガラス化率10%のカルシウムアルミネート

    A1〜A6のカルシウムアルミネートと次に表すB〜Eから選定される材料を用い、表1の配合量となるよう、ヘンシェル型ミキサで常温下で約3分間乾式混合し、速硬材を作製した。
    B;炭酸リチウム(ブレーン比表面積3500cm 2 /g、市販試薬)
    C;無水石膏(ブレーン比表面積4200cm 2 /g、市販試薬)
    D;硫酸カリウム(ブレーン比表面積2100cm 2 /g、市販試薬)
    E;アルミン酸ナトリウム(ブレーン比表面積2100cm 2 /g、市販試薬)

    表1で表す速硬材、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)、クエン酸(=凝結遅延成分、市販試薬)及び水から選定される材料を表2の配合となるよう5℃(±1℃)の環境下でハンドミキサー(1000rpm.)にて約1分間混練した。 混練物は内寸が直径5cmで高さ10cmの円柱形モールドに充填し、そのまま5℃の恒温装置に材齢6〜8時間となるまで静置した後に脱型し、硬化試験体を得た。 試験体は脱型後直ちにJIS R 2521に準じた方法により圧縮強度を測定した。 また、一部の試験体については、前記と同じ配合の混練物を25℃の温度で作製し、その成形も25℃の恒温装置に材齢6〜8時間になるまで静置後、脱型して得た。 圧縮強度の測定結果も表2に表す。

    表2の結果から、本発明の速硬材を配合したセメント硬化試験体は、何れも5℃の低温環境下でも、25℃のときと同程度の早期強度値となることがわかる。 しかもセメントに対する配合量は他の性状を阻害するほどの大量とすることなく、低温での高い早期強度発現性が得られることがわかる。 これに対し、本発明外の速硬材では低温での早期強度発現性が低いものとなった。

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