Water-hardenable composition with high fluidity

申请号 JP29586797 申请日 1997-10-28 公开(公告)号 JPH11130507A 公开(公告)日 1999-05-18
申请人 Tokuyama Corp; 株式会社トクヤマ; 发明人 KATO HIROYOSHI; YOSHIOKA KAZUHIRO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a water-hardenable composition with high fluidity, having excellent fluidity, small change of the fluidity with time and stable fluidity. SOLUTION: This water-hardenable composition with high fluidity comprises a portland cement including gypsum in a mixture of a cement clinker powder having
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 3CaO・Al 23含有量が5重量%以下のセメントクリンカー粉末および半水石膏と2水石膏とよりなる石膏からなり、該石膏の含有量が、SO 3換算で下記(1)式を満たし、且つ該石膏中に占める半水石膏の含有量がSO 3換算で下記(2)式を満たすポルトランドセメント、セメント分散剤および水よりなることを特徴とする高流動性水硬性組成物。 (1)0.05A+1.70≦B≦0.30A+1.70 (2)0.02A+0.50≦C≦0.20A+0.50 (但し、A:セメントクリンカー中の3CaO・Al 2
    3含有量(重量%) B:ポルトランドセメント中の石膏含有量(SO 3換算重量%) C:ポルトランドセメント中の半水石膏含有量(SO 3
    換算重量%)である。 )
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、ポルトランドセメントとセメント分散剤を併用した新規な高流動性硬性組成物に関するものである。 さらに詳しくは、ポルトランドセメント中のクリンカー鉱物組成、石膏の含有量およびその種類を調製することにより、優れた流動性を有すると共に、練り混ぜ後の流動性の経時的な変化が小さく、安定した流動性を有する高流動性水硬性組成物を提供するものである。

    【0002】

    【従来の技術】ポルトランドセメントを使用した水硬性組成物のうち、高流動、高強度のモルタルあるいはコンクリート等の製造を目的として、高性能減水剤、高性能AE減水剤等のセメント分散剤を添加することが行われている。

    【0003】上記のセメント分散剤の化合物としては様々なものが実用化されているが、近年では、低い水セメント比においても高い分散効果を発揮するセメント分散剤として、例えば、特開平1−226757号公報に示されるように、ポリエチレングリコールのグラフト鎖を有するポリカルボン酸系のものが広く使用されるようになってきた。

    【0004】これらのセメント分散剤は、セメントの種類に制限なく広く使用されているが、セメント分散剤による減水効果を十分発揮するセメントとして、クリンカーの鉱物組成および硬化遅延剤として添加される石膏の種類、添加量を調整したポルトランドセメントが提案されており、高性能AE減水剤との組み合わせにより高い流動性が得られている(特開平6−80456号、特開平9−86976号公報参照)。 さらに、特定の化学成分を有する高性能AE減水剤との組み合わせにより、より高い効果が得られている(特開平5−213653号公報参照)。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】上記高流動性水硬性組成物は、ポルトランドセメントのクリンカー鉱物組成、
    石膏の種類および添加量を調整することにより流動性が向上したが、時間の経過に伴なう流動性の変化の制御については不十分であった。 また、いずれの組成物についても、セメントに添加する石膏の種類として無水石膏を必須の成分としており、セメントの製造において2系列以上の石膏供給経路が必要となり、セメントの製造工程が複雑になるという問題があった。

    【0006】従って、本発明は、ポルトランドセメント、セメント分散剤および水を使用した高流動性水硬性組成物において、無水石膏を使用しない系で、優れた流動性を維持しながら、流動性の経時的な変化を小さくし、安定した流動特性を達成することを目的とするものである。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、上記高流動性水硬性組成物の流動性およびその経時的な変化は、セメントクリンカーの鉱物組成およびポルトランドセメント中に硬化遅延剤として含有される半水石膏の量と密接な関係があることについて知見を得た。 かかる知見に基づき、更に研究を重ねた結果、セメントクリンカー中の3
    CaO・Al 23量を制限し、且つ石膏の含有量とその中に含まれる半水石膏の量を調整することにより、高い流動性を維持しながら、該流動性の安定化が可能であることを見い出し、本発明を完成するに至った。

    【0008】すなわち、本発明は、3CaO・Al 23
    含有量が5重量%以下のセメントクリンカー粉末および半水石膏と2水石膏とよりなる石膏からなり、該石膏の含有量が、SO 3換算で下記(1)式を満たし、且つ該石膏中に占める半水石膏の含有量がSO 3換算で下記(2)式を満たすポルトランドセメント、セメント分散剤および水よりなることを特徴とする高流動性水硬性組成物である。

    【0009】 (1)0.05A+1.70≦B≦0.30A+1.70 (2)0.02A+0.50≦C≦0.20A+0.50 (但し、A:セメントクリンカー中の3CaO・Al 2
    3含有量(重量%) B:ポルトランドセメント中の石膏含有量(SO 3換算重量%) C:ポルトランドセメント中の半水石膏含有量(SO 3
    換算重量%)である。 ) なお、本発明において、石膏の組成は水との混合前の組成を示すものである。

    【0010】

    【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明する。

    【0011】本発明において、ポルトランドセメントの主成分であるセメントクリンカー粉末中の3CaO・A
    23含有量はセメントクリンカーの5重量%以下とすることが重要である。 3CaO・Al 23量が5重量%
    を超えると、3CaO・Al 23の水和が活発となり、
    流動性を確保できない。

    【0012】上記3CaO・Al 23含有量の調整方法は、特に制限されるものではないが、一般に、セメントクリンカーの製造時において、原料比、焼成条件を変えることによって調整することが可能である。

    【0013】本発明において、ポルトランドセメント中の石膏含有量は、セメントクリンカー粉末中の3CaO
    ・Al 23含有量をA重量%としたとき、SO 3換算で(0.05A+1.70)重量%以上(0.30A+
    1.70)重量%以下とすることが重要である。 すなわち、石膏含有量がSO 3換算で(0.05A+1.7
    0)重量%未満では添加効果である遅延効果が発揮されず、3CaO・Al 23の水和が活発となり、十分な施工時間を確保することが出来ない。 また、石膏含有量がSO3換算(0.30A+1.70)重量%を越えると、3CaO・Al 23と石膏との反応が促進されるため流動性が低下する。

    【0014】本発明において、石膏の含有量と共に重要な要件は、ポルトランドセメント中に存在する半水石膏の含有量を、セメントクリンカー粉末中の3CaO・A
    23含有量をA重量%としたとき、SO 3換算で(0.02A0+0.50)重量%以上(0.20A+
    0.50)重量%以下に調整することにある。 すなわち、半水石膏の量が(0.02A+0.50)重量%に満たない場合、クリンカー中の3CaO・Al 23の水和が活発になり、流動性の向上を阻害する。 また、
    (0.20A+0.50)重量%を越える場合、セメント分散剤による粒子の分散効果が損なわれるとともに、
    石膏自身の水和が活発となるため、流動性の向上効果が低下するばかりでなく、その経時的な流動性の変化が大きくなり、施工条件の設定が困難となる。

    【0015】従って、かかる半水石膏の量が、SO 3換算でポルトランドセメント中の(0.02A+0.5
    0)重量%以上(0.20A+0.50)重量%以下とすることにより、練り上がり直後から高い流動性を示し、かつ時間の経過に伴なう流動性の変化が小さく、安定した施工が可能となる。

    【0016】石膏の残部は、2水石膏よりなるものとする。 石膏の種類には、半水石膏の他に2水石膏、無水石膏があるが、2水石膏は無水石膏に比べクリンカー中の3CaO・Al 23の水和を抑制する効果が高いため、
    本発明の効果をより高めることができ、有効である。 また、上記2水石膏は、後記の半水石膏の調整方法において、その原料として供給できるため、無水石膏を使用する場合に対して、供給を1系列で行うことができるというメリットををも有する。

    【0017】本発明において、ポルトランドセメントの製造方法は、セメントクリンカー成分と石膏とが所定の割合に配合される方法であれば特に制限はなく、クリンカーおよび石膏をそれぞれ個別に粉砕したものを混合してもよいし、同時に粉砕してもよい。

    【0018】本発明において、ポルトランドセメント中の石膏は、半水石膏と2水石膏との混合物であることから、2水石膏を原料とし粉砕条件等の制御により所定量を半水石膏へ転化させ、各石膏を所定の割合に配合する方法を選択することが望ましい。 例えば、ポルトランドセメントの粉砕工程において、ミルの内部温度を120
    ℃以下に制御することにより、半水石膏の含有量を本発明の範囲内に調整することができる。 かかる方法により、複数の石膏原料を用いることなく、容易にポルトランドセメントの製造が可能である。

    【0019】また、ポルトランドセメントのブレーン値は、3000〜5000cm 2 /gであることが望ましい。

    【0020】本発明において、セメント分散剤は、ポルトランドセメントを分散させる効果を有するものであれば特に限定されない。

    【0021】例えば、上記セメント分散剤を具体的に例示すれば、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、
    メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリカルボン酸エーテル、ポリエーテルカルボン酸、カルボン酸共重合物、マレイン酸誘導体共重合物等が挙げられる。

    【0022】そのうち、化合物中にポリエチレングリコール鎖を有するものがより効果的である。

    【0023】本発明において、ポルトランドセメントに対する上記セメント分散剤及び水の配合量は特に制限されるものではない。 好適な組成を例示すれば、セメント分散剤は、ポルトランドセメントに対して0.1〜5.
    0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%が、また、
    水は水/セメント比で15〜50%、好ましくは20〜
    40%である。

    【0024】本発明の高流動性水硬性組成物は、本発明を構成するポルトランドセメント、セメント分散剤および水の他に、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、
    骨材、空気量調製剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、防錆剤、分離低減剤、増粘剤、膨張材、鉱物質微粉末等を添加配合しても構わない。 例えば、ポルトランドセメントに対して、0.1〜10重量%の石灰石微粉末及び/又はフライアッシュが好適に用いられる。

    【0025】本発明において、ポルトランドセメント、
    セメント分散剤及び水の添加方法は特に制限されない。
    例えば、全部を同時に混合する方法、ポルトランドセメントとセメント分散剤とを予め混合後、水と混合する方法などが挙げられる。 また、上記の混合には公知の混合機が特に制限無く使用される。

    【0026】

    【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発明の高流動性水硬性組成物は、優れた流動性を有すると共に、流動性の経時的な変化が小さく安定した流動性を有するという従来の高流動性水硬性組成物に無い、優れた特性を発揮するものである。 また、本発明に用いるポルトランドセメントは、従来の高流動性水硬性組成物に用いられてきたポルトランドセメントに比べ、容易に製造することが可能であり、その工業的価値は極めて高いものである。

    【0027】かかる高流動性水硬性組成物は、これに、
    骨材として細骨材を添加して、セルフレベリング床材等のモルタル、細骨材および粗骨材を用いた高流動コンクリート、高強度コンクリート等のコンクリートなどを構成した場合にも、前記の優れた特性を発揮し、それぞれの用途に好適に使用することが出来る。

    【0028】

    【実施例】以下、実施例により本発明の構成および効果を説明するが、本発明が実施例に限定されるというものではない。

    【0029】実施例1 セメントクリンカー中の3CaO・Al 23含有量が4
    重量%、石膏含有量がSO 3換算2.5重量%、半水石膏含有量がSO 3換算0.6重量%、ブレーン比表面積が3320cm 2 /gのポルトランドを調整し、水セメント比が24%、ポリカルボン酸系セメント分散剤の添加量がポルトランドセメント重量の1.5重量%の組成物(セメントペースト)をモルタルミキサーにより練り混ぜた。 練り混ぜ直後から60分までの流動性の経時変化を測定した。 流動性は、JASS15 M−103
    「セルフレベリング材の品質基準」の流動性試験に基づきペーストフロー値を測定し評価した。 結果を表1に示す。

    【0030】実施例2 半水石膏含有量をSO 3換算1.0重量%とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0031】実施例3 石膏含有量をSO 3換算2.0重量%、半水石膏含有量をSO 3換算1.0重量%とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0032】比較例1 半水石膏含有量をSO 3換算0.3重量%とし、他の条件は実施例1と同一とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0033】比較例2 半水石膏含有量をSO 3換算2.0重量%とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0034】比較例3 石膏含有量をSO 3換算3.5重量%、半水石膏含有量をSO 3換算1.4重量%とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0035】比較例4 セメントクリンカー中の3CaO・Al 23含有量を9
    重量%、半水石膏含有量をSO 3換算1.0重量%とし、他の条件は実施例1と同一として組成物を調製し、
    実施例1と同様な試験を実施した。 結果を表1に示す。

    【0036】

    【表1】

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI C04B 103:32

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