Cantilever for attachment

申请号 JP2013505111 申请日 2011-04-13 公开(公告)号 JP2013524258A 公开(公告)日 2013-06-17
申请人 ナノインク インコーポレーティッド; 发明人 ジョセフ エス. フラガラ; アール. ロジャー シレ; サージェイ ブイ. ロゾク;
摘要 カンチレバーのチップからのパターン形成のためのカンチレバーの設計を、例えばカンチレバーのチップを囲む凹状の領域によって改善することができる。 ナノスケールおよびマイクロスケールのパターンを印刷するための装置が、前面と、第1の側縁と、第2の側縁と、自由端である第1の端部と、非自由端である第2の端部とを有する、少なくとも1つのカンチレバーを備える。 前面は、カンチレバーの第1の側縁に配置された少なくとも1つの第1の側壁と、カンチレバーの第1の側縁に対向するカンチレバーの第2の側縁に配置された少なくとも1つの第2の側壁と、第1および第2の側壁の間に配置され、 流体 を保持するように適合された少なくとも1つのチャネルと、第1の縁、第2の縁、およびカンチレバーの自由端によって、ならびに第1の側壁、第2の側壁、およびチャネルによって画定された境界を有するベース領域とを含み、ここで、チャネル、第1の側壁、および第2の側壁は、カンチレバーの自由端に向かって延びているが自由端には達しておらず、ベース領域は、カンチレバーの前面から遠ざかるように延びているチップを備える。 改善された付着をもたらすことができる。 生物 学的分子を含む流体インクのパターン形成を成功させることができる。
权利要求
  • 前面と、第1の側縁と、第2の側縁と、自由端である第1の端部と、非自由端である第2の端部とを備える、少なくとも1つのカンチレバーを備え、
    該前面が、
    該カンチレバーの第1の側縁に配置された少なくとも1つの第1の側壁、および、該カンチレバーの第1の側縁に対向する該カンチレバーの第2の側縁に配置された少なくとも1つの第2の側壁と、
    該第1および該第2の側壁の間に配置され、流体を保持するように適合された少なくとも1つのチャネルと、
    該第1の縁、該第2の縁、および該カンチレバーの自由端によって、ならびに該第1の側壁、該第2の側壁、および該チャネルによって画定された境界を有するベース領域と を備え、
    該チャネル、該第1の側壁、および該第2の側壁は、該カンチレバーの自由端に向かって延びているが、該自由端には達しておらず、
    該ベース領域が、該カンチレバーの前面から遠ざかるように延びているチップを備える、装置。
  • チャネルが先細りになっており、ベース領域に向かって延びるにつれて次第に狭くなる幅を有する、請求項1記載の装置。
  • 第1および第2の側壁が先細りになっており、ベース領域に向かって延びるにつれて次第に狭くなる幅を有する、請求項1記載の装置。
  • ベース領域が、チャネルの底面と実質的に同一平面にある、請求項1記載の装置。
  • 第1の側縁と第2の側縁とが平行でなく、カンチレバーが自由端に近付くにつれて細くなっている、請求項1記載の装置。
  • カンチレバーの前面の面積が、約10,000平方ミクロン未満である、請求項1記載の装置。
  • カンチレバーの前面の面積が、約2,700平方ミクロン未満である、請求項1記載の装置。
  • 側壁が、少なくとも約200nmの高さを有する、請求項1記載の装置。
  • 側壁が、少なくとも約400nmの高さを有する、請求項1記載の装置。
  • チャネルが、約10ミクロン〜約200ミクロンの長さを有する、請求項1記載の装置。
  • チャネルが、約50ミクロン以下の最大幅を有する、請求項1記載の装置。
  • カンチレバーの前面が、親水性である、請求項1記載の装置。
  • カンチレバーの前面が、親水性または疎水性を変化させるための処理を受けていない、請求項1記載の装置。
  • チップが、ナノスケールのチップである、請求項1記載の装置。
  • チップが、穴および開口部を有さない中実のチップである、請求項1記載の装置。
  • チップが、約20ミクロン未満のチップ半径を特徴とする、請求項1記載の装置。
  • チップが、少なくとも約3ミクロンのチップ高さを有する、請求項1記載の装置。
  • 第1の側壁、第2の側壁、およびチャネルがいずれも、自由端に向かって動かすと狭くなるように先細りになっている、請求項1記載の装置。
  • 第1の側壁、第2の側壁、およびチャネルがいずれも、自由端に向かって動かすと狭くなるように先細りになっており、該第1および該第2の側壁が少なくとも4ミクロン狭くなり、該チャネルが少なくとも15ミクロン狭くなる、請求項1記載の装置。
  • カンチレバーが、Aフレーム型カンチレバーまたは飛び込み板(diving board)型カンチレバーである、請求項1記載の装置。
  • マイクロスケールまたはナノスケールをパターン形成するために流体を送り出すように構成されたシステムであって、
    少なくとも1つの、マイクロ梁のアレイと、
    該マイクロ梁のアレイの運動を制御するように構成された制御装置とを備え、
    各々のマイクロ梁が、
    端部と、
    該端部のベース領域から突き出しているチップと、
    該マイクロ梁に沿っておりかつ該ベース領域に流体接続しており、側壁を有する、チャネルと を備え、
    該ベース領域が、該側壁の外面に対して凹んでおり、該端部の少なくとも1辺へと延びている、システム。
  • ベースが、端部の3辺へと延びている、請求項21記載のシステム。
  • ベースが端部の3辺へと延びており、かつ、該端部を完全にマスキングすることによって形成される、請求項21記載のシステム。
  • チャネルが先細りになっており、ベース領域に向かって次第に狭くなる幅を有する、請求項21記載のシステム。
  • ベースが、該ベースを覆う流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によって該チャネルから該流体を引き込むように構成される、請求項21記載のシステム。
  • ベース領域が、チャネルの拡大部分を含み、該拡大部分の少なくとも1つの辺が、側壁を有していない、請求項21記載のシステム。
  • ベース領域が、チャネルの底面と実質的に同一平面にある横方向の表面を有する、請求項21記載のシステム。
  • チップが、ベース領域と一体に形成されている、請求項21記載のシステム。
  • チップが、ベース領域から少なくとも約3ミクロンの高さを有する、請求項21記載のシステム。
  • アレイが、少なくとも10個のマイクロ梁を含む、請求項21記載のシステム。
  • 表面にマイクロスケールまたはナノスケールのパターンを印刷する方法であって、
    カンチレバー内のチャネルからの流体を該カンチレバーの端部において該表面へと付着させる工程を含み、
    該端部が、上部にチップを有するベース領域を備え、該ベース領域が、少なくとも1辺には境界を有していないか、あるいは、該チャネルの側壁よりも実質的に低い1つの側壁を有する、方法。
  • 付着させる工程が、ベース領域内の流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によって該チャネルから該ベース領域に向かって該流体を引き込む工程を含む、請求項31記載の方法。
  • 流体がカンチレバーの端部から表面へと送り出されるように、該カンチレバーの端部を該表面に対して動かす工程をさらに含む、請求項31記載の方法。
  • 流体が、約1ミクロン〜約100ミクロンの幅を有するフィーチャーを表面に形成する、請求項31記載の方法。
  • 流体が、約1ミクロン〜約15ミクロンの幅を有するフィーチャーを表面上に形成する、請求項31記載の方法。
  • 付着させる工程が、カンチレバーと表面とを接触させる工程を含む、請求項31記載の方法。
  • 流体が、液体である、請求項31記載の方法。
  • 流体が、少なくとも1つの生物学的分子を含む、請求項31記載の方法。
  • 流体が、少なくとも1つのタンパク質を含む、請求項31記載の方法。
  • カンチレバーが、カンチレバーのアレイの一部である、請求項31記載の方法。
  • マイクロカンチレバーを製造する方法であって、
    1つの端部を有する細長い梁を用意する工程、
    該端部にチップを形成する工程、
    該梁に沿った先細りのチャネル領域を有するマスクを適用する工程であって、該チャネルの該マスク部分が、該端部を実質的に囲む拡張部分を有する、工程、および 該細長い梁をエッチングして、該先細りの領域と該拡張部分に対応するベース領域とを形成する工程であって、該ベース領域が、該端部の少なくとも1辺を完全に通過して延びている、工程 を含む、方法。
  • カンチレバーを備える装置であって、
    該カンチレバーが、
    チャネルと、
    該チャネルを挟む2つの側壁領域と、
    該カンチレバーの自由端部に配置された任意のチップと、
    該チップを囲む広がったチャネル領域と を備え、
    該広がったチャネル領域が、該自由端部の少なくとも1辺を完全に通過して延びている、装置。
  • 請求項1記載の装置を用意する工程、
    チャネル内およびチップ上にインクを配置する工程、
    該インクを該チップから基板へと付着させる工程を含む、方法。
  • 基板上にインクを印刷するように適合され、かつ請求項1記載の装置を備える、器械。
  • 請求項1記載の装置を備える、キット。
  • 請求項1記載の装置の使用説明書をさらに含む、請求項45記載のキット。
  • 請求項1記載の装置とともに使用するためのインクをさらに含む、請求項45記載のキット。
  • 少なくとも1つのチップを各々が備えた複数のカンチレバーを備えた装置へと、少なくとも1種類のインクを装填する工程、
    該インクを該複数のカンチレバーおよびチップから基板へと付着させる工程を含み、
    該チップのうちの少なくとも80%が、該基板への該インクの付着の成功を示す、方法。
  • チップのうちの少なくとも90%が、基板へのインクの付着の成功を示す、請求項48記載の方法。
  • カンチレバーが、請求項1記載のカンチレバーである、請求項48記載の方法。
  • 1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、該フィーチャーのうちの80%超のパターン形成を成功させる、請求項48記載の方法。
  • 1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、該フィーチャーのうちの90%超のパターン形成を成功させる、請求項48記載の方法。
  • 1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、該フィーチャーのうちの95%超のパターン形成を成功させる、請求項48記載の方法。
  • 第1の表面および第2の表面を有する細長いカンチレバーを備え、
    該カンチレバーが、
    該カンチレバーの端部に配置された少なくとも1つのチップと、
    該第1の表面上の凹状の領域と を備え、該凹状の領域が、
    該カンチレバーの長さ方向に沿った第1の細長い部分と、
    該チップの周囲の第2の拡張部分と を備える、装置。
  • 表面張力によって流体がチャネルからベース領域に向かって動かされる、請求項2記載の装置。
  • 说明书全文

    関連出願の相互参照 本出願は、2010年4月14日付の米国特許仮出願第61/324,167号および2010年4月20日付の米国特許仮出願第61/326,103号について、米国特許法第119条(e)に規定の恩典を主張し、これらの米国特許仮出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

    背景 最近開発された表面ナノリソグラフィツールとして、例えばディップ・ペン・ナノリソグラフィ(DPN)(商標)印刷法および関連の印刷法などのさまざまな技術において使用することができる原子顕微鏡(AFM)カンチレバーが挙げられる。 DPNは、例えば、AFMカンチレバーなどの尖った先端を、化学的および生物学的流体(「インク」と称されることが多い)をナノスケールで付着させるためのペンとして使用する、直描技法である。 AFMカンチレバーは、DPNの用途において、さまざまなナノスケールのパターンを生成するために使用されている。 しかしながら、従来からのAFMカンチレバーは、とりわけ走査の用途のために設計されたもので、流体「インク」を基板へと移動させてマイクロスケールまたはナノスケールの構造でパターン形成するために設計されたものではない。 元々のカンチレバーの設計は、基本的には、端部に尖った探針(チップ)を有する単純なカンチレバーである。 特に商用の用途に使用される場合のために、改善された設計が必要である。 例えば、インクの付着にばらつきが生じると、問題が生じる可能性がある。 インクの付着のばらつきの問題は、多数のインクをより広い面積にわたって並列に印刷するためにカンチレバーのアレイが使用されるとき、さらに致命的になる。 多くの用途において、アレイの全体にわたって、印刷されるフィーチャーのサイズにおける変動が観察されてはならず、あるいは最小限でなければならない。

    概要 本明細書に記載される態様は、例えば、装置、器械、およびシステム、装置、器械、およびシステムの製造方法、ならびに、装置、器械、およびシステムの使用方法を含む。 別の態様は、キットである。

    本明細書に開示される態様は、例えば、前面と、第1の側縁と、第2の側縁と、自由端である第1の端部と、非自由端である第2の端部とを備える少なくとも1つのカンチレバーを備える、装置に関する。 前面は、カンチレバーの第1の側縁に配置された少なくとも1つの第1の側壁と、カンチレバーの第1の側縁に対向するカンチレバーの第2の側縁に配置された少なくとも1つの第2の側壁と、第1および第2の側壁の間に配置され、流体を保持するように適合された少なくとも1つのチャネルと、第1の縁、第2の縁、およびカンチレバーの自由端によって、ならびに第1の側壁、第2の側壁、およびチャネルによって画定された境界を有するベース領域とを備えることができ、ここで、チャネル、第1の側壁、および第2の側壁は、カンチレバーの自由端に向かって延びているが自由端には達していない。 ベース領域は、カンチレバーの前面から遠ざかるように延びているチップを備えることができる。 流体インクは、チャネルに貯蔵され、ベース領域に流れてチップ上へと至ることができ、チップから基板へと付着させることができる。 理論に制約されるわけではないが、流体インクは、印刷が進むにつれて側壁の領域から動いて離れチャネルおよび/またはベース領域に入るように見受けられる。 少なくともいくつかの態様においては、表面張力によって流体をチャネルからベース領域に向かって動かすことができる。

    一態様においては、チャネルが先細りになっており、ベース領域に向かって次第に狭くなる幅を有している。 側壁も先細りになっていてよく、自由端およびベース領域に向かって動かすにつれて狭くなることができる。 理論に制限されるものではないが、ベース領域を、例えばベースを覆う流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によってチャネルから流体を引き込むように構成することができる。 ベース領域は、チャネルの底面と実質的に同一平面にあってもよい。

    いくつかの態様においては、第1の側縁と第2の側縁とが平行でなく、カンチレバーが自由端に近付くにつれて細くなっている。

    別の態様は、本明細書に記載のように少なくとも1つのチップを各々が備えた複数のカンチレバーを備えた装置へと少なくとも1種類のインクを装填する工程、ならびにインクを複数のカンチレバーおよびチップから基板へと付着させる工程を含み、チップのうちの少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%が、基板へのインクの付着の成功を示す、方法を含む。 この方法を、1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成する試みのために使用することができ、該フィーチャーのうちの80%超、90%超、または95%超について、パターン形成を成功させることができる。

    他の局面においては、マイクロスケールまたはナノスケールをパターン形成するために流体を送り出すようにシステムが構成され、このシステムは、少なくとも1つの、マイクロ梁のアレイと、マイクロ梁のアレイの運動を制御するように構成された制御装置とを備える。 各々のマイクロ梁は、端部と、端部のベース領域から突き出しているチップと、マイクロ梁に沿っておりかつベース領域に流体接続しているチャネルとを含むことができ、チャネルが側壁を有し、ベース領域は、側壁の外面に対して凹んでおり、端部の少なくとも1辺へと延びている。

    一態様においては、ベースが端部の3辺へと延びている。 ベースを、端部を完全にマスキングすることによって形成することができる。

    一態様においては、チャネルが先細りになっており、ベース領域に向かって次第に狭くなる幅を有している。 ベースは、ベースを覆う流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によってチャネルから流体を引き込むように構成される。 ベース領域は、チャネルの拡大部分を有することができ、拡大部分の少なくとも1辺が側壁を有していない。

    ベース領域は、チャネルの底面と実質的に同一平面にある横方向の表面を有することができる。 チップを、ベース領域と一体に形成することができる。

    他の局面においては、表面にマイクロスケールまたはナノスケールのパターンを印刷する方法が提供される。 この方法は、カンチレバー内のチャネルからの流体をカンチレバーの端部において表面へと付着させる工程を含む。 端部は、上にチップを有するベース領域を備え、ベース領域は、少なくとも1辺には境界を有していないか、あるいは、チャネルの側壁よりも実質的に低い1つの側壁を有している。

    付着させる工程は、ベース領域内の流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によってチャネルからベース領域に向かって流体を引き込む工程を含むことができる。 この方法は、流体がカンチレバーの端部から表面へと送り出されるように、カンチレバーの端部を表面に対して動かす工程をさらに含むことができる。

    流体は、約1ミクロン〜約15ミクロンの幅など、約15nm〜約100ミクロンまたは約1ミクロン〜約100ミクロンの幅を有するフィーチャーを表面に形成することができる。 付着させる工程において、カンチレバーを表面に接触させることができる。

    他の局面においては、マイクロカンチレバーの製造方法が提供される。 この方法は、端部を有する細長い梁を用意する工程、端部にチップを形成する工程、梁に沿った先細りのチャネル領域を有するマスクを適用する工程であって、チャネルのマスク部分が、端部を実質的に囲む拡張部分を有している工程、および、細長い梁をエッチングして、先細りの領域と拡張部分に対応するベース領域とを形成する工程であって、ベース領域が、端部の少なくとも1辺を完全に通過して延びている、工程を含む。

    別の局面においては、カンチレバーを備える装置であって、該カンチレバーが、チャネルと、チャネルを挟む2つの側壁領域と、カンチレバーの自由端部に配置されたチップと、チップを囲む広がったチャネル領域とを備える、装置が提供される。 広がったチャネル領域は、自由端部の少なくとも1辺を完全に通過して延びている。

    一態様は、本明細書に記載の態様による装置を用意する工程、装置のチャネル内およびチップ上にインクを配置する工程、およびインクをチップから基板へと付着させる工程を含む方法を提供する。

    別の態様は、基板上にインクを印刷するのに適合され、かつ本明細書に記載の装置を備える、器械を提供する。

    別の態様は、本明細書に記載の装置を含むキットを提供する。 別の態様において、キットは、本明細書に記載の装置の使用説明書をさらに含む。 別の態様において、キットは、本明細書に記載の装置とともに使用するためのインクをさらに含む。

    別の態様は、少なくとも1つのチップを各々が備えた複数のカンチレバーを備えた装置へと、少なくとも1種類のインクを装填する工程、ならびに、インクを複数のカンチレバーおよびチップから基板へと付着させる工程を含み、チップのうちの少なくとも80%が、基板へのインクの付着の成功を示す方法を提供する。 別の態様においては、チップのうちの少なくとも90%が、基板へのインクの付着の成功を示す。 別の態様においては、この方法は、1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、フィーチャーのうちの80%超についてパターン形成を成功させる。 別の態様においては、この方法は、1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、フィーチャーのうちの90%超についてパターン形成を成功させる。 別の態様においては、この方法は、1,000個を超えるフィーチャーをパターン形成するために使用され、フィーチャーのうちの95%超についてパターン形成を成功させる。

    別の態様においては、第1の表面および第2の表面を有する細長いカンチレバーを備えた装置が提供され、該カンチレバーが、カンチレバーの端部に配置された少なくとも1つのチップと、第1の表面に位置する凹状の領域とを備え、該凹状の領域が、カンチレバーの長さ方向に沿った第1の細長い部分と、チップの周囲の第2の拡張部分とを備える。

    1つの重要な態様は、センサおよびセンサ素子を製造するために本明細書に記載の方法および装置を使用することである。

    少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点は、例えば付着の一貫性、均一性、および/または速度の改善などの改善された付着を含む。 少なくとも1つの態様の別の利点として、印刷の際に必要となるインクの補充が少なくて済むことが挙げられる。

    本特許または本特許出願のファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。 カラーの図面を含む本特許または本特許出願の明細書の写しは、請求および必要な手数料の支払いを承けて特許庁によって提供される。

    公知のカンチレバー100の上面図である。 ここに示されているようなカンチレバーを、NanoInk(イリノイ州Skokie)から入手することができる。 カンチレバーは、カンチレバーの直線アレイの一部を形成しており、カンチレバーのチップから基板への付着が起こるように設計されている。

    通常の動作中の公知のカンチレバー100の上面図であり、インクが、基板への付着のためにカンチレバー上に配置されている。

    公知のカンチレバー100の上面図である。 液滴が表面上に形成されており、これは、チップから基板への付着が生じるべきチップから遠ざかるように動いている。

    カンチレバーの端部212に凹状の領域214を有している公知のカンチレバー210の斜視図であり、凹状の領域214がチップ216を囲んでいる。

    第1の凹状の領域(チャネル)221および第2の凹状の領域224を有するカンチレバー220の斜視図である。

    一態様によるカンチレバー230の斜視図である。 凹状の領域の第1の細長い部分(チャネル)231が先細りになっている。 側壁235a、235bの上面も先細りになっている。

    一態様における図2Cに示したカンチレバー230の側面図である。

    チャネルの側壁245bと、凹状の領域の第2の拡張部分244の側壁244bとを有するカンチレバー240の一態様における側面図である。 側壁244bの高さが側壁245bの高さよりも低い。

    カンチレバー構造の製造に使用される多数のマスク(異なる色で示されている)の図を示している。

    本明細書に開示の態様によるカンチレバー構造の製造に使用される多数のマスク(異なる色で示されている)の図を示している。

    図3Aに示したマスクの概略図である。 側壁の上面350a、350bの各々は、実質的に平行(101度の度によって示されているとおり)な縁を有しており、すなわち各々の上面の幅は、チャネルの全長にわたって実質的に一定(2つの端部に12μmおよび11μmと示されている)である。

    図3Bに示したマスクの概略図である。 チャネル331の側壁の上面360a、360bの各々は、端部に向かって幅が約50%(9μmから4μmへと)狭くなる先細りの形状を有している。 上面360bの内縁とチャネルの端縁との間の角度(101度)は、外縁とチャネルの端縁との間の角度よりも小さい。

    4つの異なるカンチレバーの設計の上面図である。 #1は、チャネルのない場合を示しており、#2は、先細りの細長いチャネルがカンチレバーの厚さを貫いて延びている場合を示しており、#3は、先細りになっていない細長いチャネルがカンチレバーの厚さを貫いて延びている場合を示しており、#4は、図2Bに示した態様を示している。

    多数のペンを備える公知のペンアレイの画像であり、この態様においては、すべてのペンがパターン形成に成功しているわけではない。

    多数のペンを備える一態様によるペンアレイの画像であり、すべてのペンまたは実質的に大部分のペンによって比較的成功した印刷が達成されている。

    一態様によるカンチレバーアレイで印刷されたパターンのクローズアップ画像を示している。 ドットのサイズは、1フェムトリットルの付着量に相当する1μm未満である。

    図2Cの態様を使用した、一貫したインクの付着の例の画像である。

    図8に示した画像のクローズアップ図である。

    図2Cの態様を使用した多数の核酸DNA溶液の付着の画像である。

    図10に示した画像のクローズアップ図である。

    図2Cに示した態様を使用して印刷した多数のサイトカインのタンパク質のアッセイの画像である。

    市販のAFMカンチレバーへの、蛍光タグ付きIgGの6ミクロンのドットの印刷を示す、明視野ライブ画像(上)、およびカンチレバーに印刷されたドメインの蛍光画像(下)を示している。

    異なるばね定数を有するカスタムカンチレバーアレイに印刷された蛍光タグ付きの4つの異なるタンパク質を示している。

    詳細な説明序論 本出願において言及されるすべての参考文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。

    優先権主張出願である2010年4月14日付の米国特許仮出願第61/324,167号は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

    本明細書において言及される参考文献が、本明細書に開示の態様の理解および/または実施において助けとなることがある。 印刷、製造方法、および/または流体の流れに関する先行技術文献の例として、基本的なディップペン印刷法ならびに関連の製造方法および流体の流れの技術を説明している米国特許第6,642,129号、第6,635,311号、第6,827,979号、および第7,034,854号、ならびに米国特許出願公開第2005/0235869号が挙げられる。 また、例えば米国特許出願公開第2008/0105042号、第2009/0023607号、第2009/0133169号、第2010/0071098号も参照されたい。 他の例として、米国特許第7,610,943号、ならびに米国特許出願公開第2003/0166263号、第2007/0178014号、および第2009/0104709号が挙げられる。 他の例として、米国特許第7,690,325号および第7,008,769号が挙げられる。 米国特許第7,081,624号、第7,217,396号、および第7,351,303号も参照されたい。 米国特許出願公開第2003/0148539号および第2002/0094304号も参照されたい。

    他の例として、受動AFMカンチレバーを製造するためのプロセスを開示しているAlbrechtらの米国特許第5,221,415号および第5,399,232号ならびに「Microfabrication of Cantilever Styli for the AFM」なる文献(J.Vac.Sci.Technol.A8(4)Jul/Aug 1990)が挙げられる。

    マイクロファブリケーションは、MJMadouのFundamentals of Microfabriation,The Science of Miniaturizationに概説されている。

    NanoInk,Inc.(イリノイ州Skokie)から市場で入手することができる市販の印刷ペンおよびペンアレイ製品ならびに印刷器械および他の関連の付属品も参照されたい。

    本明細書に開示の態様は、固体表面への流体「インク」のフェムトおよびアトリットルの容積範囲でのより一貫性がありかつ制御可能な付着に関することができる。 いくつかの態様においては、マイクロ流体チャネルを有する原子間力顕微鏡(AFM)カンチレバーの新規な設計が、ナノスケールでの制御された量の化学的および生物学的流体の一貫した送り出しを改善することができる。 従来からのカンチレバーの設計と対照的に、一態様によるカンチレバーは、流体を保持しかつカンチレバーの遠位端の尖ったチップに向かって導くための凹状のチャネルと共に製造することができる。 カンチレバーの凹状の領域および/または凹所と縁との間の領域は、チップに向かって先細りになっていてもよい。 先細りの結果として、これらの表面上の液体を表面張力によってチップに向かって動かすことができる。 そのような設計においては、流体は、チップに向かって自然に進むことが可能で、チップから固体基板へと一貫したインクの流れを形成することができる。 チャネルを形成する側壁も、チップに近付くにつれて薄くなるように先細りにすることができる。

    マイクロ梁およびカンチレバー カンチレバーおよびマイクロ梁は、インクの印刷およびイメージングならびに表面の走査における使用を含めて、当技術分野において公知である。 例えば、「飛び込み板(diving board)型」カンチレバーおよび「Aフレーム型」カンチレバーが公知である。 カンチレバーの細長い側面は、平行または先細りであってもよい。 カンチレバーは、カンチレバーの拘束端に配置されたギャップ部を備えることができる。 カンチレバーは、任意で、自由端にチップを備えることができる。 カンチレバーを、能動的または受動的な印刷に適合させることができる。 駆動方法として、熱および静電気が挙げられる。 カンチレバーは、1次元および2次元のアレイを含むカンチレバーアレイの一部分を形成することができる。

    典型的なマイクロスケールまたはナノスケールの印刷装置またはシステムは、従来のディップペンによく似た1つまたは複数の細長い部材を使用して流体を付着させる。 細長い部材は、カンチレバーなどのマイクロ梁の形態であってもよい。 カンチレバーは、通常は、基板へと固定された1つの端部と、もう1つの自由端部とを有している。 カンチレバーを、MEMSマイクロファブリケーション技術などの公知の技術を使用して製造することができる。 例えば序論において言及した参考文献を参照されたい。 カンチレバーおよびチップは、例えばチッ化ケイ素、二酸化ケイ素、または半導体産業において使用される任意の他の適切な半導体材料などの無機材料を含むことができる。 カンチレバーおよびチップはまた、シリコーンポリマーなどのポリマーおよびエラストマーなど、より柔らかい有機材料をも含むことができる。

    本明細書に記載されるようなDPNの用途においては、カンチレバーの表面は、インクを貯蔵して探針へと送り出すプールとして機能する。 インクを付けるプロセスは、カンチレバーを、インクを有するマイクロ流体チャネルまたはリザーバ(例えば、インクつぼ)へと浸すことを含み得る。 典型的には、インクは、薄い液体膜の形態でカンチレバーの表面に広がる。 図1は、表面上に流体の液滴が形成されている従来からのカンチレバー100のアレイの上面図を示している。 図1Aは、インクのない状態のカンチレバーアレイを示している。 図1Bおよび図1Cは、インクが配置された状態のカンチレバーを示している。 インクは、探針への接続性のないカンチレバーの中央に(薄い液体膜よりも熱力学的に安定である)液滴を形成する可能性がある。 特に図1Cを参照されたい。 満足できない印刷パターンが、場合によっては、これらのカンチレバーからもたらされる可能性がある。 いくつかの態様においては、カンチレバー上の流体の活動により、印刷のばらつきがもたらされる可能性がある。

    カンチレバーまたはマイクロ梁は、前面、後面、第1の側縁、第2の側縁、第1の端部、および第2の端部を備えることができる。 例えば、前面はチップを備えることができる。 例えば、後面はチップを備えなくてよい。 第1および第2の側縁を、細長くすることができる。 第1の端部は自由端であってもよい。 第2の端部を、ベースと関連付けることができ、あるいは非自由端とすることができる。 ベース領域を、第1の端部または自由端と関連付けることができる。 ベース領域は、チップを備えることができる。

    所望であれば、各々のカンチレバーに2つ以上のチップを配置することができる。

    一態様においては、カンチレバーの前面が親性である。 水滴は、例えば50度未満、40度未満、または30度未満の接触角を形成することができる。 カンチレバーの製造後に、カンチレバーを、表面の親水性を調節するためのさらなる処理を必要とせずに直接使用することができる。 したがって、一態様においては、カンチレバーの前面に、親水性または疎水性を変化させるための処理が行なわれない。 あるいは、カンチレバーを、カンチレバーの前面全体または前面の選択された部分について処理してもよい。

    所望であれば、印刷を改善するために、チップ表面の改変を行なうことができる。 例えば、チップの表面をさらに親水性にすることができる。 チップを尖らせることができる。

    一態様においては、カンチレバーの表面を、生体適合性かつ親水性の表面層を形成する、例えばアルキレンオキシまたはエチレンオキシユニットを含む化合物(例えば、PEG)などの親水性の化合物など、吸着に対して表面を不動態化することができる化合物で処理することができる。 この表面処理の1つの利点は、例えば、タンパク質の吸収を抑制し、チップから表面へのタンパク質の移送に必要な活性化エネルギーを小さくすることにある。 この表面処理がない場合、タンパク質を含むインクは、処理なしのカンチレバーを濡らすことができない場合がありうる。

    図2Aは、くぼみの形態のベース領域214を有する端部212を含む従来からのカンチレバーまたはマイクロ梁210の斜視図を示している。 チップ216は、ベース領域に配置されている。 端部212は、カンチレバーの自由端であってもよい。 図2Aの左側である反対側の端部は、カンチレバーの固定端であってもよい。

    チャネルおよびベース領域 チャネルは、マイクロ流体およびMEMSの技術分野において一般に知られている。 チャネルは、流体の貯蔵および流体の移送の両方に機能することができる。 チャネルは、対向する側壁などの側壁と、床とから形成することができ、所望であれば囲むことも可能である。 チャネルの一端が、さらに壁を備えてもよい。 チャネルの一端は、より大きな領域へと開口していてもよく、壁で囲まれていなくてもよい。 例えば、チャネルは、インクをベース領域に流体連通させ、チャネルからベース領域内へと流すことができるように、本明細書に記載のベース領域内へと開口していてもよい。

    一態様においては、図2Bに示されているように、カンチレバー220は、チャネル221と称される先細りの凹状のスロットを有し、これは、カンチレバーの中央からまたは第2の固定された端部から第1の自由端部222に向かって延びることができる。 チャネル221のマイクロキャビティ効果および先細りの形状ゆえに、インクを凹状の領域内に保持することができ、表面張力によって先細りの端部へと送ることができる。 したがって、インクが端部222に向かって自然に動き、ベース領域224に入り、チップ226から付着することができる。 したがって、探針から基板表面へのより一貫性のあるインクの付着を実現することが可能である。 さらに、チャネル221は、より多くの量のインクを貯蔵することを可能にする。 したがって、インクの補給が必要になるまでに、より広い面積に付着させることができる。

    図2C
    図2Cに示されている態様においては、カンチレバー230は、カンチレバーの前面233に対して凹んでいる、先細りのチャネル231を備える。 チャネル231は先細りになっており、ベース領域に向かって次第に狭くなる幅を有している。

    図2Cにおいて、前面233は、4つの縁を有することができ、2つの側壁領域235aおよび235bを含むことができる。 ベース領域234は、端部232に配置されている。 ベース領域234は、ベース領域の前面から遠ざかるように延びているチップ236を有する。 この態様においては、側壁領域235a、235bは、ベース領域234内へと延びてはいない。 したがって、図2Aおよび2Bに示した構造と異なり、チップ236が側壁によって囲まれておらず、ベース領域234は、ベース領域234の底面がチャネル231の底面と実質的に同一平面であるように、端部232全体に延びている。

    図2Cに示した態様においては、ベース領域234は、ベース領域234を覆う流体とチャネル231内の流体との間の表面張力の差によってチャネル231から流体(インク)を引き込むように構成されている。 特に、ベース領域が基本的に境界を有していないため、より大きな液滴をチップ236の周囲のベース領域234に形成することができる。 より大きな液滴は、より小さい表面積を有するチャネル231から表面張力の差によって流体を引き込む傾向を有する。

    一態様である図2Dは、図2Cに示したカンチレバー230の側面図である。 カンチレバー230を、リザーバ部230aおよび端部232へと分割することができる。 チップ236は、チャネル領域が有するような側壁を有していないベース領域234の底面から突き出している。 ベース領域234を、チャネルの側壁、チャネル、および端部232の3つの縁によって画定することができるが、ベース領域234は、実質的に3つの縁に境界を有していない。

    図2Eに示されている態様においては、カンチレバー240は、チャネルの側壁245bの高さよりも小さい高さを有する側壁244bを有するベース領域244を有している。 ベース領域は、側壁を持たない残りの2つの縁を完全に通過して延びていることができる。 あるいは、ベース領域244は、任意で、端部の3つの縁のすべてに側壁を有してもよい。

    ベース領域は、境界または側壁を備えず、あるいはチャネルの側壁よりも低い1つの側壁を備えることで、ベース領域に保持される液滴に対する抑制を少なくすることができる。 したがって、ベース領域234、244に、より大きな液滴を形成することができる。 より大きな液滴は、チャネル内の流体と比べてより小さな表面張力を有することができ、表面張力の差によって流体をチャネルからベース領域内へと引き込むことができる。 したがって、チップを囲むベース領域の液滴が、チャネル内の流体に吸引力を効果的にもたらすことができる。

    図2Bおよび図2Cに示したカンチレバーの設計の態様は、短いスケールおよび長いスケールの印刷(より多数のフィーチャーを印刷することができる長時間の印刷)を達成することができる。

    カンチレバーの寸法および他のパラメータ 当業者であれば、用途に応じて寸法を変えることが可能である。 例えばカンチレバーがAフレーム型であるか、あるいは飛び込み板型であるかに応じて、寸法を適合させることができる。 また、インクの種類もカンチレバーの設計において考慮することができる。 例えば、インクの粘度を考慮することができる。 例えば、DNAインクはきわめて高粘性である可能性がある。 より高い剛性およびばね定数を有するAフレーム型のカンチレバーを使用することができる。

    例えば、一態様においては、カンチレバーの前面の面積は、約10,000平方ミクロン未満であってもよい。 別の態様においては、カンチレバーの前面の面積は、約2,700平方ミクロン未満であってもよい。

    一態様においては、(第1および第2の両方の)側壁は、少なくとも約200nmの高さを有することができる。 別の態様においては、(第1および第2の両方の)側壁は、少なくとも約400nmの高さを有することができる。 第1および第2の側壁の高さは、同じであってもよい。

    一態様においては、第1および第2の側壁は、最大幅および最小幅を有することができ、最大幅は、側壁が先細りになるように最小幅よりも大きくてよい。 例えば、側壁は、約3ミクロン〜約20ミクロンの最大幅を有することができ、あるいは約5ミクロン〜約15ミクロンの最大幅を有することができる。 側壁は、約1ミクロン〜約10ミクロンの最小幅を有することができ、あるいは約2ミクロン〜約8ミクロンの最小幅を有することができる。 側壁の最大および最小幅の差は、例えば、約3ミクロン〜約10ミクロンであってもよい。

    一態様においては、チャネルは、約10ミクロン〜約200ミクロン、約50ミクロン〜約175ミクロン、または約75ミクロン〜約160ミクロンの長さを有することができる。 一態様においては、長さが約90ミクロン〜約130ミクロンであってもよい。

    一態様においては、チャネルは、約50ミクロン以下、約35ミクロン以下、または約25ミクロン以下の最大幅を有することができる。 この範囲は、例えば約10ミクロン〜約50ミクロン、または約20ミクロン〜約30ミクロンであってもよい。 この最大幅は、カンチレバーの後端に位置することができる。 幅は、チャネルを自由端およびベース領域に向かうにつれて狭くなり得る。

    一態様においては、チャネルは、約3〜25ミクロン、約5〜10ミクロン、または約6ミクロンの最小幅を有することができる。 この最小幅の領域は、ベース領域との境界をもたらすことができる。

    一態様においては、チャネルの最大および最小幅の間の差は、例えば約5ミクロン〜約50ミクロン、約10ミクロン〜約30ミクロン、または約15ミクロン〜約25ミクロンであってもよい。

    一態様においては、チャネルは、チャネルとベース領域との間の境界、すなわち「スロート部」(または、チャネルの第1の端部)に最小幅を有する一方で、カンチレバーの非自由端に近い反対側の端部、すなわち「尾部」(または、チャネルの第2の端部)に最大幅を有する。 尾部(または、チャネルの第2の端部)の幅は、例えば約5〜100ミクロン、約15〜75ミクロン、または約25〜50ミクロンであってもよい。 スロート部(または、チャネルの第1の端部)の幅は、例えば約1〜25ミクロン、約2〜15ミクロン、または約3〜9ミクロンであってもよい。 スロート部とチップとの間の距離は、例えば約1および25ミクロン、または約2〜11ミクロンであってもよい。

    さらに、側壁の外縁を、カンチレバーの垂直な横断面に対する第1の角度によって特徴付けることができ、側壁の内縁を、第2の角度によって特徴付けることができ、第1の角度が第2の角度よりも大きい。 例えば、第1の角度は、第2の角度よりも約1〜20度、または約3〜約10度大きくてもよい。 これは、先細りの効果をもたらすことができる。

    カンチレバーの幅は、例えば約10ミクロン〜約100ミクロン、約20ミクロン〜約75ミクロン、約10ミクロン〜約30ミクロン、または約15ミクロン〜約25ミクロンであってもよい。

    チップの高さおよびチップの半径は、AFMによる撮像ならびにAFMおよび同様のチップを用いた、チップから表面へのインクの移動の技術分野などを含む当技術分野において公知の値であってもよい。 例えば、チップの高さは、約20ミクロン以下、約10ミクロン以下、または約5ミクロン以下であってもよい。 チップの半径は、例えば約50nm以下または約25nm以下であってもよい。 チップの半径は、例えば約15nmであってもよい。 ナノスケールのチップを製造および使用することができる。

    複数のカンチレバーからなるアレイにおいては、カンチレバーのチップの間のピッチも、当技術分野において公知のように調節することができる。 ピッチは、例えば約50ミクロン〜約150ミクロンまたは約60ミクロン〜約110ミクロンであってもよい。

    一態様においては、第1の側壁、第2の側壁、およびチャネルがいずれも、自由端に向かって動かすと細くなるように先細りになっており、第1および第2の側壁が少なくとも4ミクロン細くなり、チャネルが少なくとも15ミクロン狭くなる。

    一態様においては、カンチレバーがチッ化ケイ素を含む。 そのようなカンチレバーの厚さは、例えば約1,000nm以下、約800nm以下、約600nm以下、または約400nm以下であってもよい。

    カンチレバーのばね定数も適合可能である。 例として、約0.1N/m〜約10N/mまたは約0.3N/m〜約0.7N/mが挙げられる。 一態様においては、ばね定数が0.6N/mである。

    インク インクを、本明細書に記載のカンチレバーおよびマイクロ梁における装填、流れ、付着、および使用に合わせて適合させることができる。 例えば、インクの粘度を適合させることができる。 固体および液体の濃度を適合させることができる。 表面張力を適合させることができる。 必要であれば、界面活性剤を使用することができる。 添加剤および乾燥剤を使用することができる。 水性および非水性のインクを使用することができ、溶媒の割合を混合溶媒系に合わせて適合させることができる。

    1つまたは複数の生物学的成分を含むインクが、とくに興味深い。 例えば、タンパク質、核酸、脂質、などを使用することができる。

    カンチレバーへのインクの導入および、装填のための所望の位置へとインクを導くのにインクつぼを用いる使用のために、インクを適合させることもできる。

    製造方法 マイクロファブリケーション方法は、序論において言及した種々の参考文献に記載されている。

    好ましい態様においては、チャネルを形成するための三角形の流体チャネル部分とベース領域を形成するための正方形部分とが一体に接続されているシャープ化マスクを、チップを鋭くするために使用することができる。 チッ化物にパターンを加工するカンチレバーマスクは、元のマスク(M-ED)ではなく、より狭いM型のマスクである。 このマスクは、インクをチップへと注ぐように機能する狭い横領域を有している。 この2つのマスクの組み合わせが、改善されたインクの利用およびより均一なインクのパターンをもたらす。

    カンチレバー220、230をそれぞれ製造するためのマスクの平面図が、図3Aおよび3Bに示されている(それぞれ図3Cおよび図3Dも参照のこと)。 図3Aには、ベース領域のための正方形のマスク部分324が、端部322よりも小さいことが示されている。 したがって、後に形成されるベース領域は、側壁によって囲まれる。 図3Bには、正方形のマスク部分334が、端部332の全体よりも大きいことが示されている。 したがって、得られるベース領域234は、基本的に境界を有さない。 図3Bにおいて、ベース領域234のためのマスク部分334は、チャネル231のためのマスク部分331の拡張延長部であってもよい。 さらに、図3Bおよび図3Dのマスクは、(図3Aおよび図3Cとは異なり)側壁を実質的に先細りにする。

    ピラミッド形のチップが一体化されたチッ化ケイ素のカンチレバーを、Albrechtら(Albrecht et al,Microfabrication of cantilever styli for the atomic force microscope.Journal of Vacuum Science&Technology A:Vacuum,Surfaces,and Films 1990;8:3386-3396)によって説明された方法と同様の方法によって製造することができる。 ピラミッド状のピットの結晶学的エッチングおよびシリコンウエハからのマスキング層の除去の後に、酸化物層が形成される。 次いで、この酸化物が、ピラミッド状のピットおよび隣接する三角形の領域を含む領域を形成するようにパターン加工される。 この酸化物層が、チップを鋭くし、さらには/あるいは他のやり方でピットの頂点の半径および形状を制御する役割を果たすことができる(Akamine,Low temperature thermal oxidation sharpening of microcast tips.J Vac Sci Technol B 1992;10:2307-2310)。 理論に縛られるわけではないが、酸化物層の圧縮応力により、酸化物を表面と垂直な方向に膨張させることができる。 ピラミッド状のピットの底部の付近において、この膨張を、反対側の面の近接によって妨げることができる。 これが、V字形から尖頭への断面形状の変化につながり、頂点の曲率半径を小さくすることにつながる。

    酸化物層は、後に形成されるチッ化ケイ素カンチレバー内のチャネルのモールドを形成する役割も果たすことができる。 したがって、尖ったチップを形成するためにすでに実行された工程を、カンチレバー上に開いたチャネルを形成するために改変することができる。 流体の移送のための開いたチャネルは、NanoInk,Inc.(イリノイ州Skokie)によって開発および販売されているインクつぼ製品に使用されている。

    いくつかの代替の態様においては、凹状のベース部は、1つ、2つ、または3つの側に側壁を有することができる。 側壁は、チャネルの側壁領域よりも低くてよい。

    印刷方法 広い領域に何百万ものフィーチャーを速やかに形成するために、DPN印刷は、高密度の1Dおよび2Dのペンアレイを備えるMEMS装置を使用することができる。 これらのMEMS装置は、多数の材料の並列印刷におけるDPNの能力を大幅に拡張させるが、同時に、アレイ内の各ペンの並外れた性能を必要とする。

    ナノリソグラフィが直面している最近の課題のうちの1つは、生産性が高く、再現性があり、低コストであるナノスケールのパターンである。

    固体基板上の再現性のある高密度の化学的および生物学的パターンを、本明細書に開示のシステムを使用して実現することができる。 そのようなパターンは、例えば高密度のタンパク質および核酸のスポット形成、DNAナノアレイおよびマイクロアレイ、ならびにラボオンチップ(lab-on-a-chip)センサ、集積回路、およびMEMSの製造のために、ナノテクノロジーおよびバイオテクノロジーに関する研究および商業の用途にとって有用となりうる。

    表面上にマイクロスケールまたはナノスケールのパターンを印刷する方法が提供される。 この方法は、上述のカンチレバー内のチャネルからの流体をカンチレバーの端部の表面へと付着させる工程を含む。 端部は、上部にチップを有するベース領域を備え、ベース領域は、少なくとも1つの側には境界を有さず、あるいはチャネルの側壁よりも実質的に低い1つの側壁を有している。 付着させる工程は、ベース領域内の流体とチャネル内の流体との間の表面張力の差によってチャネルからベース領域に向かって流体を引き込む工程を含む。 カンチレバーの端部を表面に対して動かすことによって、流体をカンチレバーの端部から表面の種々の位置に送り出すことができる。

    得られるパターンは、約1ミクロン〜約15ミクロンなど、約15nm〜約100ミクロン、約100nm〜約50ミクロン、または約1ミクロン〜約25ミクロンの幅を有するフィーチャーを有することができる。 カンチレバーの端部、特にチップを、付着のプロセスの際に表面に接触させることができる。 フィーチャーの横寸法(例えば、直径または線幅)は、1ミクロン以下であってもよい。

    本明細書に開示の態様は、図10〜図12にさらに示されるように、高いおよび生物学的なチップまたはMEMS装置の製造に関して、DPNの印刷能力(バイオまたはMEMSに限られない任意の液体インクDPN印刷について)を改善する。 マイクロ流体チャネルを有するカンチレバーを使用すると、製品の品質を改善し、生産量を増やすことができる。

    本明細書に記載の装置を備えるキットを提供することができる。 キットは、少なくとも1種類のインク、少なくとも1つの基板、少なくとも1つのインクつぼ、1つまたは複数の他の付属品、ならびに/あるいはキットを使用するための少なくとも1つの使用説明書をさらに含むことができる。

    本明細書に記載の装置を使用するための器械を製造することも可能である。 例えば、DPN 5000またはNLP 2000といった器械などの印刷器械を、NanoInk,Inc.(イリノイ州Skokie)から入手することができる。 例えば、ナノリソグラフィ器械を説明している米国特許出願公開第2009/0023607号(NanoInk,Inc.)を参照されたい。

    さらなる態様(「EDの態様」)
    少なくとも11種のさらなる態様は、ED(「派生的送り出し(extended delivery)」に関して説明される。

    ED1と呼ばれる第1の態様は、第1の表面と第2の表面とを有する細長いカンチレバーを備える装置を備え、カンチレバーは、カンチレバーの端部に配置された少なくとも1つのチップと、第1の表面上の凹状の領域とを備え、凹状の領域は、カンチレバーの長さ方向に沿った第1の細長い部分と、チップの周囲の第2の拡張部分とを備える。

    ED2。 凹状の領域の第2の拡張部分がカンチレバーの端部に側壁を有している態様ED1の装置。

    ED3。 凹状の領域の第2の拡張部分がカンチレバーの端部の全体に延びている態様ED1の装置。

    ED4。 第2の拡張部分が側壁を持たない側を少なくとも1つ有している態様ED1の装置。

    ED5。 凹状の領域の第1の細長い部分は、2つの側壁を有しており、凹状の領域の第2の拡張部分は、側壁の第1の細長い部分の2つの側壁よりも低い少なくとも1つの側壁を有している態様ED1の装置。

    ED6。 第1の細長い部分は、凹状の領域の第2の拡張部分に向かって流体を送り出すためのチャネルとして構成され、第1の細長い部分は、第2の拡張部分に向かって幅が狭くなる先細りの形状を有している態様ED1の装置。

    ED7。 凹状の領域の第1の細長い部分は、2つの側壁を有しており、2つの側壁の各々は、カンチレバーの全長にわたって実質的に同じ幅を有している態様ED1の装置。

    ED8。 凹状の領域の第2の拡張部分が実質的に正方形の形状を有している態様ED1の装置。

    ED9。 凹状の領域の第2の拡張部分は、カンチレバーの端部の全体に延びており、凹状の領域の第1の細長い部分は、2つの側壁を有しており、2つの側壁の各々は、端部に向かって幅が狭くなる上面を有している態様ED1の装置。

    ED10。 凹状の領域の第2の拡張部分は、カンチレバーの端部の全体に延びており、凹状の領域の第1の細長い部分は、2つの側壁を有しており、2つの側壁の各々は、端部に向かって幅が狭くなる上面を有しており、2つの側壁の各々の上面の幅は、端部に向かって少なくとも10%狭くなる態様ED1の装置。

    ED11。 凹状の領域の第2の拡張部分は、カンチレバーの端部の全体に延びており、凹状の領域の第1の細長い部分は、2つの側壁を有しており、2つの側壁の各々は、端部に向かって幅が狭くなる上面を有しており、2つの側壁の各々の上面の幅は、端部に向かって少なくとも50%狭くなる態様ED1の装置。

    写真を含む図面は、いくつかの実施例を示す。

    図4は、生物学的および化学的アレイを製造するためのDPNプロセスにおいて使用された実際の発展を示している。 「#1」は、スロットまたは凹所を持たない従来からのカンチレバーである。 「#2」は、カンチレバーの全長にわたって延び、チップを囲む端部のくぼみで終結する、先細りのスロットを有している。 「#3」は、カンチレバーの全長にわたって延び、台座のくぼみで終結する、先細りでないスロットを有している。 「#4」は、カンチレバーの端部に位置し、先細りの凹状のチャネルへと接続している、凹状の領域を有する。

    カンチレバーの特性の変動により、印刷結果が変化する可能性がある。 例えば、すべてのペンがパターンを生成しているのではない多数のペンからなるアレイを使用したときの印刷の問題を示している。 例えば、左から3番目のカンチレバーにおいて、スポットが存在していない。

    対照的に、図6は、すべてまたは実質的にすべてのペンによる成功した印刷を示している。 例えば、ペンのうちの80%超が同時に印刷でき、あるいはペンのうちの90%超、95%超、または98%超が同時に印刷できる。 多数の実験データは、本明細書に開示の態様に従ってカンチレバーの表面にエンボス加工されたマイクロ流体チャネルによって、カンチレバーからチップへの流体の流れが促進されるという証拠をもたらしている。

    さらに、図7は、一態様によるカンチレバーアレイによって印刷されたパターンのクローズアップの画像である。 ドットのサイズが、1フェムトリットルの付着量に相当する1μm未満である。

    さらに、図8は、図2Cの態様を用いた一貫性のあるインクの付着の例の画像である。 さらに、図9は、図8に示した画像のクローズアップ図である。

    またさらに、図10は、図2Cの態様を用いた多数の核酸、DNA、溶液の付着の画像を示している。 図11は、図10に示した画像のクローズアップ図である。

    図12は、図2Cに示した態様を使用して印刷された多数のサイトカインのタンパク質のアッセイの画像である。

    さらなる態様(「センサの態様」)
    1つの応用において、本明細書に記載の装置および方法を使用してセンサを作成することができる。 例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられる2010年4月20日付の米国特許仮出願第61/326,103号を参照されたい。 例えば、小さな構造の多重化された印刷のためにより良好な方法を提供する必要が存在する。 さらに、より高感度で、高精度で、多用途で、ロバストな、かつ低コストの検出方法、ならびにこれらの改善されたセンサの製造および使用のための方法を開発する必要が存在する。 特に、生物学関連の検出には重要な商業的需要があり、多重化された生物学的構造が必要とされる。 例えば、より良好なセンサにより、医薬の多数の分野が進歩すると考えられる。 また、センサを製造および使用するための生産性の高い方法も必要とされる。

    本明細書に提示される態様は、例えば装置、物品、キット、および組成物、ならびにそれらの製造方法および使用方法を含み、センサまたはセンサ素子を作成することができる。

    一態様は、例えばナノスケールおよびマイクロスケールでの作成済みの構造への多重化されたアドレス可能な印刷を提供する。 印刷を、センサを形成するために使用することができる。 作成済みの構造は、例えばカンチレバーであってもよい。

    一態様は、例えば、少なくとも1つのチップを設ける工程、少なくとも1つの検出素子を備える少なくとも1つの基板を用意する工程、チップがインク組成物を含むようにチップへと少なくとも1種類のインク組成物を配置する工程、およびインク組成物がチップから検出素子へと付着させられることで改変された基板が形成されるように、インク組成物を含むチップを検出素子に対して動かす工程を含む方法を提供する。 チップは、本明細書に記載のカンチレバー構造またはマイクロ梁構造の一部であってもよい。

    少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点として、検出素子の作成における空間分解能の改善が挙げられる。

    少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点は、同時に複数の分析物を検出できる能力である。

    少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点は、より高感度な検出である。

    器械、材料、装置、付属品、およびキットを、NanoInk,Inc.(イリノイ州Skokie)から入手することができる。

    マイクロ電気機械およびナノ電気機械(MEMSおよびNEMS)センサは、当技術分野において公知である。 センサは、物理センサまたは化学センサであってもよい。 センサを、例えば生物学的な疾患を診断するために使用することができる。 センサを、複数の分析物を同時に検出するために使用することができる。

    検出ならびに関連の装置および方法を説明している技術文献として、例えば(1)Sauran et al,Anal.Chem,,2004,76,3194-3198、(2)Dhayal et al,J.Am.Chem.Soc,128,11 (2006),3716-3721、(3)Dutta et al,Anal.Chem.,2003,75,2342-2348、(4)Belaubre et al,Applied Physics Letters,2003,82,18,3122、(5)Yue et al,Nanoletters,2008,8,2,520-524、および(6)Lynch et al,Proteomics,2004,4,1695-1702が挙げられる。

    特許文献として、例えば米国特許出願公開第2010/0086992号(Himmelhaus et al.)および第2010/0086735号(Baldwin et al.)が挙げられる。

    さらに、直描リソグラフィおよびナノリソグラフィが、当技術分野において公知である。 例えば、上述のように、インク組成物をチップに配置することができ、インク組成物をチップから基板へと移動させることができる。 ディップペン法を使用することができる。 ナノスケールおよびマイクロスケールの印刷を実行することができる。 技術文献として、米国特許出願公開第2010/0048427号(マトリクスインク)、米国特許出願公開第2009/0143246号(マトリクスインク)、米国特許出願公開第2010/0040661号(幹細胞)、米国特許出願公開第2008/0105042号(二次元アレイ)、米国特許出願公開第2009/0325816号(二次元アレイ)、米国特許出願公開第2008/0309688号(ビューポート)、米国特許出願公開第2009/0205091号(レベリング)、米国特許出願公開第2009/0023607号(器械)、米国特許出願公開第2002/0063212号(DPN)、米国特許出願公開第2002/0122873号(APN)、米国特許出願公開第2003/0068446号(タンパク質のアレイ)、米国特許出願公開第2005/0009206号(タンパク質の印刷)、米国特許出願公開第2007/0129321号(ウイルスのアレイ)、米国特許出願公開第2008/0269073号(核酸のアレイ)、米国特許出願公開第2009/0133169号(カンチレバーのインキング)、米国特許出願公開第2008/0242559号(タンパク質のアレイ)、米国特許仮出願第61/225,530号(ヒドロゲルのアレイ)、米国特許仮出願第61/314,498号(ヒドロゲルのアレイ)、米国特許仮出願第61/324,167号(改善されたペン)、Jang et al,Scanning,31,(2000),1-6、米国特許第7,034,854号(インクつぼ)、および国際公開公報第2009/132321号(ポリマー・ペン・リソグラフィ)が挙げられる。

    カンチレバーおよびカンチレバーの端部に配置されたチップは、当技術分野において公知である。 中実であって中空でないチップを使用することができる。 チップは開口部を有さなくてもよい。 チップは、ナノスケールのチップであってもよい。 原子間力顕微鏡チップなどの走査探針マイクロスケールチップであってもよい。 例えば100nm未満、50nm未満、または25nm未満のチップ半径を有することができる。 チップを、当技術分野において公知の方法によって尖らせることができ、さらには清浄化することができる。 チップを、当技術分野において公知のように付着を改善すべく表面処理することができる。 例えば、米国特許出願公開第2008/0269073号(核酸のアレイ)、米国特許出願公開第2003/0068446号(タンパク質のアレイ)、および米国特許出願公開第2002/0063212号(DPN)を参照されたい。 プラズマ清浄化を、必要に応じて使用することができる。

    検出素子は当技術分野において公知であり、例えば、カンチレバー(マイクロカンチレバーまたはナノカンチレバー)、膜、などであってもよい。 検出素子は、光学的、電気化学的、および電気的な検出に関係できる。 生物学的反応による結合部分または捕捉剤のための基板として機能する検出素子を使用することができる。

    マイクロカンチレバーおよびナノカンチレバーは、当技術分野において公知である。 例えばGoeders et al,Chem.Rev.,2008,108,522-542、ならびに米国特許第7,207,206号および第7,291,466号を参照されたい。 マイクロカンチレバーは、AFMカンチレバーであってもよい。 カンチレバーは、Aフレーム型または飛び込み板型であってもよい。 カンチレバーの幅、長さ、および形状を、検出の性能および印刷能力を向上させるために、所望であれば増減させることができる。

    マイクロ流体チャネルは、流体の流れをチップへ導くとともに、リザーバとしても機能するように、カンチレバー上に存在することができる。

    チップのないカンチレバーを使用することが可能である。

    カンチレバーの構造は、例えばチッ化ケイ素、ケイ素、およびポリマー材料などの材料を含むことができ、そのような材料で製造されることができる。

    検出素子は、その表面が疎水性または親水性であってもよい。

    検出素子を、使用の前に清浄化することができる。 例えば、検出素子を、プラズマ洗浄によってクリーニングすることができる。 清浄化の時間を、最良の結果をもたらすように適合させることができる。

    検出素子を、使用前に表面コーティングによって処理することができる。 例えば、反応性のシランコーティングを使用することができる。

    検出素子を、タンパク質の吸着の阻止など、分子および物質の吸着を阻止するコーティングを有するように処理することができる。

    インク組成物は、当技術分野において公知である。 インク組成物は、ナノ粒子または他のナノ構造など、パターン形成すべき少なくとも1つのパターン形成用の組成物または物質を含むことができる。 インク組成物は、少なくとも1つの担体および少なくとも付着させるべき物質を含むことができる。

    担体は、例えば水だけを含むか、あるいは、好ましくは水と混和性の1つまたは複数の他の溶媒を水に添加した、水性の担体系であってもよい。 担体のpHを適合させることができる。

    付着させるべき物質は、例えば生物学的分子などの分子であってもよい。 生物学的分子として、例えばタンパク質、ペプチド、核酸、DNA、RNA、酵素などが挙げられる。

    インク組成物は、さらなる反応によってヒドロゲルを生成するように設計されたポリマー(例えば、ヒドロゲル前駆体)など、少なくとも1つの合成ポリマーを含むことができる。

    さらに、インク組成物は、例えば界面活性剤などの添加剤を含むことができる。

    高い分解能を達成することができる。 例えば、印刷されたフィーチャーの境界の間の距離を、10ミクロン以下、5ミクロン以下、1ミクロン以下、または500nm以下にすることができる。

    チップから基板への物質の移動を含むナノスケールでの付着など、付着は当技術分野において公知である。 例えば、チップを基板に対して動かすことができ、あるいは基板をチップに対して動かすことができる。 チップと基板とを接触させることができる接触法を使用することができる。

    一態様においては、インクジェット印刷は実行されない。

    フェムトリットル、ピコリットル、場合によってはナノリットルの量の分子を、付着させることができる。

    曲線または直線を含む線を生成するために、チップを基板に対して横寸法に動かしながら付着を行うことができ、あるいはドットまたは円を生成するために、チップを基板に対して横寸法に静止させながら付着を行うことができる。

    滞留時間、運動の速度、および付着の速度を、所望の線幅またはドット径をもたらすように適合させることができる。

    同一スポットにおける印刷を、該スポットで繰り返すことができる。

    印刷を改善するために、印刷の際の相対湿度を適合させることができる。 例えば、50%超または60%超の相対湿度を、印刷のために使用することができる。

    検出素子上の物質は、当技術分野において公知の捕捉剤であってもよい。 捕捉剤を、当技術分野において公知のように標的分子と結合するように適合させ、選択することができる。 特異結合を達成することができる。

    タンパク質、ペプチド、および抗体の捕捉剤を使用することができる。 多重化されたタンパク質、ペプチド、および抗体など、多重化された捕捉剤の系を使用することができる。

    標的分子/試料 試料は、当技術分野において公知のとおり、1つまたは複数の標的分子を含むことができる。 標的分子を、当技術分野において公知のとおり、捕捉剤と結合するように適合させ、選択することができる。

    捕捉剤の標的分子への結合は、カンチレバーにおける例えば応力、共振、およびたわみなどの検出可能な変化をもたらし得る。

    印刷後に、センサ素子を、タンパク質を含むスポットの水和の状態を維持するために、より高い相対湿度に保存することができる。

    用途として、例えば疾病のスクリーニング、点変異の分析、血糖の監視、診断、組織工学、細胞よりも小さな特徴の調査、ラボオンチップにおける使用、基礎研究、ならびに化学および生物兵器剤の検出が挙げられる。 他の用途は、本明細書において言及される参考文献に記載されている。

    ウイルスを分析することができる。

    幹細胞を含む細胞を分析することができる。

    抗体および抗原を分析することができる。

    アトグラムの感度を達成することができる。

    NLP 2000システム、DPN(登録商標)ペンアレイ:タイプM、DPN(登録商標)ペンアレイ:タイプE、DPN(登録商標)インクつぼアレイ:タイプM-12MW、およびDPN(登録商標)基板:二酸化ケイ素などのNanoInk,Inc.(イリノイ州Skokie)製の器械、装置、および方法を使用することができる。

    インクおよびインクつぼを、タンパク質インクを印刷するための手法に従って調製することができる。 AlexaFluorで標識されたインクをタンパク質インクと混合して使用することができる。

    カンチレバーは、均一なドットサイズを実現するために疎水性であってもよい。 すべてのカンチレバーを、200mTorrの媒体において20秒間にわたって酸素プラズマ清浄化器で処理することができる。 グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GTMO)を通常のようにカンチレバーの下面へと蒸着することができる。 摂氏80度で2時間および100℃でGTMOなしで一晩を経過させることができる。

    50%の湿度において、6ミクロンのドットについてはチップを4回浸み出させる。 次いで、一度に1つのチップで印刷が達成される。

    各々のドットの印刷について同じ圧力が加えられたこと、および良好な円形ドットが形成されたことを確実にするために、印刷用のチップを印刷対象のカンチレバーの上方25ミクロンに配置することができる。 次いで、ステージを上方へと20ミクロン動かし、印刷を確認することができる。 ステージを、単一の均一なドットが印刷されるまで一度に1ミクロンずつ上方に動かすことができる。

    別のインクが(異なる蛍光プローブゆえに)より小さいドットサイズを有する場合、より大きいドットを形成するために正確に同じ位置に再びインクを付着させることができる。

    イメージングまで、試料を水和した状態に保つことができる。

    さらなる実施例を説明する。
    Nタンパク質およびそれらの複合体を、Invitrogenから購入した。
    標準ヤギカタログ番号10200 5ml 5mg/ml
    標準マウスIgGカタログ番号10400C 5ml
    標準ウサギIgGカタログ番号10500C 5ml
    ロバ抗ヒツジIgG(H+L)Alexa Fluor(登録商標)350カタログ番号A21097 0.5ml 2mg/mL
    ニワトリ抗ヤギIgG(H+L)Alexa Fluor(登録商標)488カタログ番号A21467 0.5ml 2mg/mL
    ロバ抗マウスIgG(H+L)Alexa Fluor(登録商標)546カタログ番号A10036 0.5ml 2mg/mL
    ニワトリ抗ウサギIgG(H+L)Alexa Fluor(登録商標)647カタログ番号A21443 0.5ml 2mg/mL

    これらのタンパク質を、いくつかに分けた。 後に使用する分を、真空密封して-80℃の冷凍庫に置いた。 すぐに使用する標準タンパク質の溶液は、1×PBS緩衝液で2.5mg/mlへと希釈した。 複合IgGタンパク質を、反応前に20×または500×に希釈した。

    印刷のために、タンパク質を、タンパク質インク溶液と5:3の比で混合することができる。 これを次に、0.3μlを使用してM型インクつぼにピペットで入れ、3つのリザーバを各々の種類のタンパク質で満たした。

    この実験においては、上述かつ以下で請求されるNanoInkのM-EXPチップを使用し、当日の使用の前に200mTorrで20秒間にわたって酸素プラズマ清浄化を行なった。

    シリコンウエハを切断し、ダイアモンドスクライブによる粗いフィーチャーで印を付けた。 個々のSiチップを、超高純度のアセトン中で20分間にわたって超音波洗浄し、その後に超高純度のイソプロパノール中で20分間にわたって超音波洗浄することによって、徹底的に清浄化した。 次いで、チップを、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)を有するガラス製のペトリ皿に置いた。 シリンジによってGPTMSを、該ガラス製のペトリ皿に置かれた遠心分離管のいくつかのキャップに入れた。 カバーをペトリ皿上に置き、次いでGPTMSを基板へと蒸着するために2時間にわたって100℃のオーブン内にセットした。 GPTMSを取り除いた後、基板を一晩にわたり80℃のオーブンへと再導入した。 これにより、基板の疎水性が極性インクの印刷に適切であること、およびタンパク質がエポキシ表面に恒久的に結合できることを確実にした。

    タンパク質は、いくつかの異なる湿度条件で印刷される。 使用された最も一般的な湿度条件は50%であったが、高い湿度においてはきわめて大きいドットが良好な一貫性で印刷され、低い湿度においてはより小さいドットが印刷される。

    インクを、印刷の前に浸み出させることができる。 比較的大きな6ミクロンのドットについて、さらなる3〜10個の複製ドットをその後に印刷するために、通常は、4回浸み出させたドットで十分である。 より小さな1〜2ミクロンのドットについては、10〜20個のフィーチャーを印刷するために、8〜10回浸み出させたドットが必要である。

    異なるタンパク質を互いに近接して印刷するために、第1のチップで基板に点を形成し、後続のチップを最初のドットの極めて近くにフィーチャーを付着させるために動かす高度なパターンシーケンスを使用した。 11ミクロン、16.5ミクロン、および33ミクロンといういくつかの異なる印刷ピッチを利用した。

    反応:
    基板に印刷を行なった後で、インクを湿潤容器(70〜100%の湿度)に置き、室温において3時間にわたって反応させた。 これにより、タンパク質を表面に結合できる。

    次いで、基板をミリQ水で洗浄した後、PBSと0.1%のTween 20の混合物と共に振とうした。

    次いで、カゼインタンパク質の大きな滴を阻止剤として反応領域上に置き、印刷されたフィーチャーの間の未反応のエポキシに結合させた。 これを、高い湿度において1時間にわたって反応させた。

    基板を再び上述のように洗浄した。

    3つの複合抗体を100μg/mlに希釈し、単一の溶液に混合した。 この溶液を、反応領域を覆う大きな滴で置き、高い湿度で1時間にわたって反応させた。

    基板を最終的に洗浄し、蛍光顕微鏡で観察した。

    図13はさらに、センサの用途のために、市販のAFMカンチレバーへの、蛍光タグ付きIgGの6ミクロンのドットの印刷を示す、明視野ライブ画像(上)、およびカンチレバーに印刷されたドメインの蛍光画像(下)を示している。

    最後に、図14は、センサの用途について、異なるばね定数を有するカスタムカンチレバーアレイに印刷された蛍光タグ付きの4つの異なるタンパク質を示している。

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