鞍乗型車両における収納構造

申请号 JP2012238618 申请日 2012-10-30 公开(公告)号 JP6344882B2 公开(公告)日 2018-06-20
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 林 敬済; 斎藤 忍; 津久井 浩明; 城戸 孝紹;
摘要
权利要求

乗員が回動させて操するバーハンドル(11)と、乗員が跨るシート(12)との間にあり、バーハンドル(11)とシート(12)との間において車両(1)の上面と両側面とを滑らかに覆うタンクシェルター(20)と、 エンジン(E)へ供給する燃料を貯留し、少なくとも給油口(71)がタンクシェルター(20)内で上方に開口する燃料タンク(70)と、 給油口(71)に合わせてタンクシェルター(20)上面に開口した開口部(21)を開閉するシェルターリッド(50)と、 タンクシェルター(20)内の空間を区分した小物入れであり、シェルターリッド(50)を開けることにより、荷物の出し入れを行うことができる収納ポケット(60)と、 を備える鞍乗型車両における収納構造において、 収納ポケット(60)がタンクシェルター(20)の内側に固定され、収納ポケット(60)の開口部(63)の一部がタンクシェルター(20)で塞がれることで収納ポケット(60)における荷物の出し入れ口(61)が構成されるとともに、該出し入れ口(61)は前記シェルターリッド50で開閉されるタンクシェルター(20)の開口部(21)に臨み、収納ポケット(60)の車幅方向の大きさ(W2)はタンクシェルター(20)の開口部(21)の幅(W1)よりも大きいことを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1において、 前記収納ポケット(60)の荷物出し入れ口(61)を開閉するポケットリッド(62)を備えていることを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項2において、 前記収納ポケット(60)の開口部(63)をタンクシェルター(20)に対し密封する、環状に連続した収納ポケットシール(64)と、 前記収納ポケット(60)に連通した前記タンクシェルター(20)における開口部(21)をポケットリッド(62)に対し密封する、環状に連続したポケットリッドシール(62s)と、 を備えていることを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1〜3のうちいずれか一項において、 前記タンクシェルター(20)は、センター部(30)と両サイド部(40(L),40(R))の3分割構造であり、前記開口部(21)はセンター部(30)に開口し、その開口部(21)の幅(W1)はセンター部(30)における両サイド部(40(L),40(R))との合せ目(30L)(30R)間の幅よりも小さく設定され、 前記収納ポケット(60)は、センター部(30)の内側に固定され、収納ポケット(60)の車幅方向の大きさ(W2)はセンター部(30)における両サイド部(40(L),40(R))との合せ目間の幅よりも大きいことを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1〜4のうちいずれか一項において、 前記タンクシェルター(20)のセンター部(30)は、サイド部(40(L),40(R))との合せ目(30L)(30R)よりも下に、収納ポケット(60)の車幅方向の長さに合わせて延び、収納ポケット(60)が固定される庇部(34)を備えていることを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1〜5のうちいずれか一項において、 前記燃料タンク(70)は、タンクシェルター(20)の後方寄りに配置され、 前記収納ポケット(60)は、燃料タンク(70)の給油口(71)の前側を斜めに削った領域(A1)に配置され、荷物出し入れ口(61)は給油口(71)近傍に開口していることを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1〜6のうちいずれか一項において、 前記収納ポケット(60)にアクセサリーソケット(110)を設け、このアクセサリーソケット(110)は、車両が備えるサイドスタンド(15)に対し、車両の左右方向に関して、収納ポケット(60)の反対側の側壁(60r)に設けたことを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。請求項1〜7のうちいずれか一項において、 前記タンクシェルター(20)における開口部(21)の周囲に下向きの垂下壁(21f)を設け、 前記燃料タンク(70)上面の給油口(71)周辺に設けられていてこぼれた燃料を受止める給油トレイ(90)の大きさを平面視で前記開口部(21)よりも大きくし、給油トレイ(90)の上向きの周壁の上端の高さを、前記開口部(21)の垂下壁(21f)の下端(21f1)の高さと同等以下としたことを特徴とする鞍乗型車両における収納構造。

说明书全文

本発明は、鞍乗型車両における収納構造に関するものである。

従来、鞍乗型車両における収納構造として、例えば特許文献1に見られるように、シェルター(9)に燃料タンク(29)の給油口(29a)が臨む開口部(9b)を設け、その開口部(9b)に燃料タンク用開閉蓋(70)を設けると共に、その燃料タンク用開閉蓋(70)の内部に物入れ用のスペース(トレー83)を設けたものが知られている。

特開2009−101755号公報

上述した従来の鞍乗型車両における収納構造は、燃料タンク用開閉蓋(70)の内部に物入れ用のトレー(83)を設けた構造であるため、トレー(83)は、車両の前後方向及び幅方向に関し燃料タンク用開閉蓋(70)よりも大きくはできない。したがって、収納スペースが燃料タンク用開閉蓋(70)の大きさによって制限されてしまう。 また、重い物を入れると燃料タンク用開閉蓋(70)を開き難くなるという難点もある。この点については、ダンパーで付勢するということも考えられるが、そうすると非使用時に閉め難くなることが予想される。

本発明が解決しようとする課題は、燃料タンク用開閉蓋(シェルターリッド)の大きさによって制限されることがなく、また、重いものを入れてもシェルターリッドが開きやすい物入れ用のスペースを得ることができる鞍乗型車両における収納構造を提供することである。

上記課題を解決するために本発明の鞍乗型車両における収納構造は、 乗員が回動させて操するバーハンドル(11)と、乗員が跨るシート(12)との間にあり、バーハンドル(11)とシート(12)との間において車両(1)の上面と両側面とを滑らかに覆うタンクシェルター(20)と、 エンジン(E)へ供給する燃料を貯留し、少なくとも給油口(71)がタンクシェルター(20)内で上方に開口する燃料タンク(70)と、 給油口(71)に合わせてタンクシェルター(20)上面に開口した開口部(21)を開閉するシェルターリッド(50)と、 タンクシェルター(20)内の空間を区分した小物入れであり、シェルターリッド(50)を開けることにより、荷物の出し入れを行うことができる収納ポケット(60)と、 を備える鞍乗型車両における収納構造において、 収納ポケット(60)がタンクシェルター(20)の内側に固定され、収納ポケット(60)の開口部(63)の一部がタンクシェルター(20)で塞がれることで収納ポケット(60)における荷物の出し入れ口(61)が構成されるとともに、該出し入れ口(61)は前記シェルターリッド50で開閉されるタンクシェルター(20)の開口部(21)に臨み、収納ポケット(60)の車幅方向の大きさ(W2)はタンクシェルター(20)の開口部(21)の幅(W1)よりも大きいことを特徴とする。 この鞍乗型車両における収納構造によれば、収納ポケット(60)がタンクシェルター(20)の内側に備わり、収納ポケット(60)における荷物の出し入れ口(61)がタンクシェルター(20)の開口部(21)に臨んでいるので、収納ポケット(60)により得られる物入れ用のスペース(S)はシェルターリッド(50)の大きさによって制限されることがなく、また、重いものを入れてもシェルターリッド(50)が開きやすい物入れ用のスペース(S)を得ることができる。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記収納ポケット(60)の荷物出し入れ口(61)を開閉するポケットリッド(62)を備えている構成とすることができる。 このように構成すると、給油時に、収納ポケット(60)内の荷物にガソリンがかかるのを防止できる。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 記収納ポケット(60)の開口部(63)をタンクシェルター(20)に対し密封する、環状に連続した収納ポケットシール(64)と、 前記収納ポケット(60)に連通した前記タンクシェルター(20)における開口部(21)をポケットリッド(62)に対し密封する、環状に連続したポケットリッドシール(62s)と、 を備えている構成とすることができる。 このように構成すると、収納ポケット(60)内の空間が燃料タンク(70)と区分される。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記タンクシェルター(20)は、センター部(30)と両サイド部(40(L)、40(R))の3分割構造であり、前記開口部(21)はセンター部(30)に開口し、その開口部(21)の幅(W1)はセンター部(30)における両サイド部(40(L)、40(R))との合せ目(30L)(30R)間の幅よりも小さく設定され、 前記収納ポケット(60)は、センター部(30)の内側に固定され、収納ポケット(60)の車幅方向の大きさ(W2)はセンター部(30)における両サイド部(40(L)、40(R))との合せ目(30L)(30R)間の幅よりも大きい構成とすることができる。 このように構成すると、収納ポケット(60)の取付け相手が1部品(センター部(30))なので、取付け精度が向上する。 さらに次のような効果が得られる。 一般に、鞍乗型車両においては、タンクシェルター(20)は車両の上面および両側面を覆う比較的大きな部品であるため、複数に分割して構成したいという要請がある。 この収納構造によれば、タンクシェルター(20)がセンター部(30)と両サイド部(40(L)、40(R))の3分割構造となっているので、タンクシェルター(20)の製造が容易になる。 一方、タンクシェルター(20)には、燃料タンク(70)の給油口(71)に対向した開口部(21)を設ける必要があるが、その開口部(21)は、シェルター表面の繋がり(合わせ・建付け精度)を考えると、複数の部品に跨ることなく1つの部品に収めたいという要請もある。したがって、開口部の幅には制約が生じる。 これに対し、この収納構造によれば、収納ポケット(60)がタンクシェルター(20)のセンター部(30)の内側に固定されされているので、収納ポケット(60)の幅(W2)を開口部(21)の幅(W1)よりも広く作ることができる。また、収納ポケット(60)における荷物の出し入れ口(61)がタンクシェルター(20)の開口部(21)に臨んでいるので、荷物の出し入れ性も高めることができる。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記タンクシェルター(20)のセンター部(30)は、サイド部(40(L)、40(R))との合せ目(30L)(30R)よりも下に、収納ポケット(60)の車幅方向の長さに合わせて延び、収納ポケット(60)が固定される庇部(34)を備えている構成とすることができる。 このように構成すると、収納ポケット(60)の車幅方向の大きさ(W2)をセンター部(30)における両サイド部(40(L)、40(R))との合せ目(30L)(30R)間の幅よりも大きく構成することができると同時に、庇部(34)への固定によってセンター部(30)に対する安定した固定状態およびシール性を得ることができる。 また、収納ポケット(60)を上面の無い(上方に開放した)形に作れるので、成形しやすい(スライド型が不要となる)。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記燃料タンクは、タンクシェルター(20)の後方寄りに配置され、 前記収納ポケット(60)は、燃料タンク(70)の給油口(71)の前側を斜めに削った領域(A1)に配置され、荷物出し入れ口(61)は給油口(71)近傍に開口している構成とすることができる。 このように構成すると、燃料タンク(70)の気層部となる領域(給油口の前側を斜めに削った領域(A1))を有効活用して収納ポケット(60)を配置することができると同時に、給油口(71)と荷物出し入れ口(61)が近くなり、シェルターリッド(50)を小型化することができる。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記収納ポケット(60)にアクセサリーソケット(110)を設け、このアクセサリーソケット(110)は、車両が備えるサイドスタンド(15)に対し、車両の左右方向に関して、収納ポケット(60)の反対側の側壁(60r)に設けた構成とすることができる。 このように構成すると、アクセサリーソケット(110)を用いて携帯電話等への充電等が可能となる。そして、このアクセサリーソケット(110)は、収納ポケット(60)の荷物出し入れ口861から遠い側壁(60r)に設けられているので、雨が掛かりにくい。しかも、車両が備えるサイドスタンド(15)に対し、車両の左右方向に関して、収納ポケット(60)の反対側の側壁(60r)に設けられているので、停車時にも雨が流れ込まない。

この鞍乗型車両における収納構造においては、 前記タンクシェルター(20)における開口部(21)の周囲に下向きの垂下壁(21f)を設け、 前記燃料タンク(70)上面の給油口(71)周辺に設けられていてこぼれた燃料を受止める給油トレイ(90)の大きさを平面視で前記開口部(21)よりも大きくし、給油トレイ(90)の上向きの周壁(91)の上端(92)の高さを、前記開口部(21)の垂下壁(21f)の下端(21f1)の高さと同等以下とした構成とすることができる。 このように構成すると、タンクシェルター(20)の垂下壁(21)と給油トレイ(90)の周壁(91)が干渉する恐れがないので、両者の寸法精度を上げる必要がなくなる。また、シェルターリッド(50)を開けて覗き込んでも、タンク本体は見えにくいので、簡潔に見える。

本発明に係る鞍乗型車両における収納構造の一実施の形態を適用した鞍乗型車両の一例としての自動二輪車を示す側面図。

タンクシェルター20を示す斜視図。

シェルターリッド50を外したタンクシェルター20を示す斜視図。

シェルターリッド50およびポケットリッド62を外したタンクシェルター20を示す斜視図。

タンクシェルター20を外した状態の収納ポケット60および給油トレイ90等を示す斜視図。

タンクシェルター20,収納ポケット60,および燃料タンク70等を示す部分省略左側面図。

同じく部分省略右側面図。

センター部30の斜視図。

センター部30を示す図で、(1)は部分省略平面図、(2)はa−a断面図、(3)はb−b断面図、(4)はc−c断面図、(5)はd−d断面図、(6)はe−e断面図、(7)はf−f断面図。

センター部30を示す図で、(1)は左側面図、(2)はh−h断面図、(3)はi−i断面図。

センター部30を示す図で、(1)は背面図、(2)はj−j断面図。

サイド部40(L)を示す図で、(1)は平面図、(2)はm矢視図、(3)はn−n断面図、(4)はp−p断面図。

サイド部40(L)を示す図で、(1)は左側面図、(2)はr−r断面図、(3)はs−s断面図、(4)はt−t断面図。

フロントカバー80を示す図で、(1)は部分省略平面図、(2)は左側面図。

収納ポケット60を示す図で、(1)は平面図、(2)はu−u断面図。

収納ポケット60を示す図で(1)は左側面図、(2)はV矢視図。

収納ポケット60の右側面図。

シェルターリッド50を示す図で、(1)は左側面図、(2)は(1)の底面図、(3)はy−y断面図、(4)はx−x断面図、(5)はz−z断面図。

以下、本発明に係る鞍乗型車両における収納構造の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、操縦者から見た方向に従い、必要に応じて図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。

図1〜図8に示す車両は自動二輪車である。 図1に示すように、この自動二輪車1は、乗員が回動させて操舵するバーハンドル11と、乗員が跨るシート12と、これらバーハンドル11とシート12との間にあり、バーハンドル11とシート12との間において車両の上面と両側面とを滑らかに覆うタンクシェルター20とを備えている。 また、図6等に示すように、燃料タンク70と、シェルターリッド50と、収納ポケット60とを備えている。

燃料タンク70は、エンジンEへ供給する燃料を貯留し、図4等に示すように、給油口71がタンクシェルター20内で上方に開口している。 図2,図3に示すように、シェルターリッド50は、給油口71に合わせてタンクシェルター20の上面20sに開口した開口部21を開閉する。 収納ポケット60は、タンクシェルター20内の空間を区分した小物入れであり、シェルターリッド50を開けることにより、荷物の出し入れを行うことができる。

この実施の形態の鞍乗型車両における収納構造は、タンクシェルター20が複数に分割可能なカバーで構成されている。分割されたカバーを図2等において、符号30,40(L)、40(R)で示す。 そして、この実施の形態の鞍乗型車両における収納構造は、主として図4に示すように、収納ポケット60(図5)がタンクシェルター20の内側に備わり、収納ポケット60における荷物の出し入れ口61がタンクシェルター20の開口部21に臨み、収納ポケット60の車幅方向の大きさW2がタンクシェルター20の開口部21の幅W1よりも大きく構成されている。

この鞍乗型車両における収納構造によれば、収納ポケット60がタンクシェルター20の内側に備わり、収納ポケット60における荷物の出し入れ口61がタンクシェルター20の開口部21に臨んでいるので、収納ポケット60により得られる物入れ用のスペースS(図5)はシェルターリッド50(図2)の大きさによって制限されることがなく、また、重いものを入れてもシェルターリッド50が開きやすい物入れ用のスペースSを得ることができる。

図4に示すように、タンクシェルター20は、複数に分割可能なカバーすなわち、センター部30と両サイド部40(L)、40(R)の3分割構造であり、開口部21はセンター部30に開口し、その開口部21の幅W1はセンター部30における両サイド部40(L)、40(R)との合せ目30L,30R間の幅よりも小さく設定されている。 収納ポケット60は、後述するようにセンター部30の内側に固定され、収納ポケット60の車幅方向の大きさ(W2)はセンター部30における両サイド部との合せ目30L,30R間の幅よりも大きくなっている。 このように構成すると、収納ポケット60の幅W2を広くできる。また、収納ポケット60の取付け相手が1部品(センター部30)なので、取付け精度が向上する。

さらに次のような効果が得られる。 タンクシェルター20は車両の上面および両側面を覆う比較的大きな部品であるため、複数に分割して構成したいという要請がある。 この実施の形態によれば、タンクシェルター20が複数に分割可能なカバー(30,40(L)、40(R))で構成されているので、タンクシェルター20の製造が容易になる。

一方、タンクシェルター20には、燃料タンク70の給油口71に対向した開口部21を設ける必要があるが、その開口部21は、シェルター表面20sの繋がり(合わせ・建付け精度)を考えると、複数の部品に跨ることなく1つの部品に収めたいという要請もある。したがって、開口部21の幅W1(図4)には制約が生じる。 これに対し、この実施の形態によれば、収納ポケット60がタンクシェルター20の内側に固定されされているので、収納ポケット60の幅W2を開口部21の幅W1よりも広く作ることができる。また、収納ポケット60における荷物の出し入れ口61がタンクシェルター20の開口部21に臨んでいるので、荷物の出し入れ性も高めることができる。

図2,および図8〜図11に示すように、タンクシェルター20のセンター部30は、収納ポケット60および燃料タンク70の上方を覆う湾曲状のカバー部材であり、湾曲状の天板31と、この天板31の左右辺において一体的に下方に延びる左右の側板32とを有している。

天板31の前部左右に、タンクシェルター20の前部を構成するフロントカバー80(図14)の取付部81に対する固定部31p(図9の平面図において左側の2つのみ図示)が設けられている。

側板32には、両サイド部40(L)、40(R)に設けられている複数個(図示のものは5個)の位置決め用凸部42p(図12,図13)と嵌り合う複数個(図示のものは5個)の位置決め用穴32hと、両サイド部40(L)、40(R)に設けられている固定用突起42p1〜42p5(図12,図13)と係合する固定用穴32h1〜32h5とが設けられている。 センター部30の後部両端には、車体フレームに対する締結固定部33が設けられている。 37はシート12との連結部である。

両サイド部40(L)、40(R)は左右対称の形状をしており、図4および図12,図13に示すように、収納ポケット60および燃料タンク70の上方両側部から側方を覆うカバー部材である。なお、図12,図13は、左側のサイド部40(L)を示しているが、右側のサイド部40(R)は左側のサイド部40(L)と左右対称の構造となっている。

両サイド部40(L)、40(R)は、前述した位置決め用凸部42pと、固定用突起42p1〜42p5と、フロントカバー80の取付部83、84(図14において左側のもののみ図示)に対する固定部43,44とを有している。 なお、図12,図13において、45,・・・は、カウリング13(図1)における連結用突起13p(図5において3個のみ図示)と係合する連結用穴、46は、サイドカバー14(図1)との連結部、47はシート12との連結部である。

図14に示すフロントカバー80は、タンクシェルター20の前部を覆う部材であり、図示しないブラケットを介してフレームに固定される固定部85,85(左側のもののみ図示)と、前述したセンター部30の取付部81と、両サイド部40(L)、40(R)の取付部83,84とを有している。

タンクシェルター20は、車体フレームに固定されたフロントカバー80の取付部81に対してセンター部30前部の固定部31pを連結し(図6,図7参照)、センター部30後部の固定部33を車体フレームに対して締結固定し、両サイド部40(L)、40(R)の位置決め用凸部42p、・・・をセンター部30の位置決め用穴32h、・・・に嵌め合わせて位置決めしながら両サイド部40(L)、40(R)の固定用突起42p1〜42p5をセンター部30の固定用穴32h1〜32h5に係合させて両サイド部40(L)、40(R)をセンター部30の両側に固定するとともに、両サイド部40(L)、40(R)の連結部47をセンター部30の連結部37とともにシート12に対し共締めして連結固定することによって、車体フレームに取り付けられる。 カウリング13のための連結用穴45,・・・にはカウリング13の連結用突起13p、・・・が係合することで、両サイド部40(L)、40(R)の外側においてカウリング13が連結され、サイドカバー14のための連結部46にはサイドカバー14が連結される。

図8〜図11に示すように、タンクシェルター20のセンター部30は、サイド部との合せ目30L、30Rよりも下に、収納ポケット60の車幅方向の長さに合わせて延び、収納ポケット60が固定される庇部34,34を備えている。 このように構成すると、収納ポケット60の車幅方向の大きさをセンター部30における両サイド部との合せ目30L,30R間の幅よりも大きく構成することができると同時に、庇部34への固定によってセンター部30に対する安定した収納ポケット60の固定状態およびシール性を得ることができる。

図8〜図10に示すように、タンクシェルター20のセンター部30には、収納ポケット60のための固定部35f1,35f2,35r1,35r2が左右に設けられている(図9においては左側のもののみ図示)。 一方、図15〜図17に示すように、収納ポケット60には、上記固定部35f1,35f2,35r1,35r2に対した位置に、固定部65f1,65f2,65r1,65r2が左右に設けられている。 収納ポケット60は、その固定部65f1,65f2,65r1,65r2をタンクシェルター20のセンター部30の固定部35f1,35f2,35r1,35r2にそれぞれ締結固定することによって、タンクシェルター20のセンター部30に固定される。

図3,図4、および図6に示すように、収納ポケット60の荷物出し入れ口61には、荷物出し入れ口61を開閉するポケットリッド62が設けられている。 このように構成すると、給油時に、収納ポケット60内の荷物にガソリンがかかるのを防止できる。

ポケットリッド62は、その基部62b、62b(図3)が、タンクシェルター20のセンター部30(図8,図9)に設けられた軸部36,36に回動可能に支持されており、摘み部62tを摘んで開閉可能である。 タンクシェルター20のセンター部30には、係合爪39が設けられており、収納ポケット60には、係合爪39と係脱可能な係合穴62hが設けられている。ポケットリッド62は柔軟性を有する合成樹脂で構成することができる。

図4,図5に示すように、収納ポケット60の開口部63には、開口部63をタンクシェルター20(センター部30)の内面に対し密封する、環状に連続した収納ポケットシール64が設けられている。 また、収納ポケット60に連通した、センター部30における開口部21b(図8,図9等参照)には、開口部21bをポケットリッド62の内面に対し密封する、環状に連続したポケットリッドシール62sが設けられている。

このように構成すると、収納ポケット60内の空間Sが燃料タンク70と区分される。 また、図15〜図17に示すように、収納ポケット60を上面の無い(上方に開放した)形に作れるので、成形しやすくなる(スライド型が不要となる)。 なお、図15〜図17において、64cは、収納ポケットシール64が装着される凹溝である。 また、図8,図9等において36sは、ポケットリッドシール62sが装着される断面凸状の枠部である。

図6に示すように、燃料タンク70は、タンクシェルター20の後方寄りに配置され、収納ポケット60は、燃料タンク70の給油口71の前側を斜めに削った領域A1に配置され、荷物出し入れ口61は給油口71近傍に開口している(図4参照)。

このように構成すると、燃料タンク70の気層部となる領域(給油口71の前側を斜めに削った領域A1)を有効活用して収納ポケット60を配置することができると同時に、給油口71と荷物出し入れ口61が近くなり、シェルターリッド50を小型化することができる。

タンクシェルター20内において、収納ポケット60の前方にはエアクリーナ16が設けられている。

図8,図9に示すように、タンクシェルター20における開口部21の周囲には、下向きの垂下壁21fが設けられている。 一方、図4,図5に示すように、燃料タンク70上面の給油口71周辺に設けられていてこぼれた燃料を受止める給油トレイ90は、その大きさを平面視で開口部21よりも大きくし、給油トレイ90の上向きの周壁91の上端92の高さは、開口部21の垂下壁21fの下端21f1の高さと同等以下とする。

このように構成すると、タンクシェルター20の垂下壁21fと給油トレイ90の周壁91とが干渉する恐れがなくなり、両者の寸法精度を上げる必要がなくなる。また、シェルターリッド50を開けて覗き込んでも、タンク本体(70)は見えにくいので、簡潔に見える。

図2に示すように、タンクシェルター20のセンター部30には、ヒンジ100が固定され、このヒンジ100によって、シェルターリッド50がタンクシェルター20(センター部30)に対して回動可能に取り付けられている。 図5に示すように、ヒンジ100は基部101と、この基部101に対して軸102で回動可能に取り付けられた平面視略コ字状のアーム103とを備えている。 基部101が、タンクシェルター20のセンター部30における固定部38,38(図9〜図11)に締結固定され、ヒンジ100のアーム103の先端部104、104に、シェルターリッド50における固定部51,51(図18)が締結固定される。

図7に示すように、収納ポケット60にはアクセサリーソケット110が設けられている。このアクセサリーソケット110は、車両が備えるサイドスタンド15(図1)に対し、車両の左右方向に関して、収納ポケット60の反対側の側壁に設けられている。この実施の形態ではサイドスタンド15は車両の左側に設けられているので、アクセサリーソケット110は、収納ポケット60の右側の側壁60r(図15,図17参照)に設けられている。

このように構成すると、アクセサリーソケット110を用いて携帯電話等への充電等が可能となる。そして、このアクセサリーソケット110は、収納ポケット60の荷物出し入れ口61から遠い側壁(この実施の形態では右側の側壁60r)に設けられているので、雨が掛かりにくい。しかも、車両1が備えるサイドスタンド15に対し、車両の左右方向に関して、収納ポケット60の反対側の側壁に設けられているので、停車時に上方に位置することとなり雨水が流れ込まない。

図6および図16に示すように、収納ポケット60は、垂下部66を有しており、この垂下部66には、給油トレイ90で受け止められた燃料を適所に導くホース93を保持するフック部66fが設けられている。

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。

1:自動二輪車(鞍乗型車両)、11:バーハンドル、12:シート、15:サイドスタンド、20:タンクシェルター、21:開口部、21f:垂下壁、21f1:下端、30:センター部、30L,30R:合せ目、34:庇部、40(L),40(R):両サイド部、50:シェルターリッド、60:収納ポケット、61:荷物の出し入れ口、62:ポケットリッド、62s:ポケットリッドシール、64:収納ポケットシール、70:燃料タンク、71:給油口、90:給油トレイ、91:周壁、92:上端、110:アクセサリーソケット。

QQ群二维码
意见反馈