ハンドルスイッチ装置

申请号 JP2013208164 申请日 2013-10-03 公开(公告)号 JP2015071364A 公开(公告)日 2015-04-16
申请人 スズキ株式会社; 发明人 権藤 裕貴;
摘要 【課題】構造の簡略化、操作面における乗員の操作の 自由度 向上を図ることができるようにすること。 【解決手段】ハンドルスイッチ装置(10)は、所定の車載機器の作動を制御するための制御装置(11)を備えている。制御装置は、乗員が操作時に 接触 する操作面(18a)を有するタッチパッド(18)と、操作面に対する乗員の接触を検知するタッチセンサ(19)と、タッチセンサの出 力 に基づいて操作判定を行うマイクロコントローラ(13)とを備えている。操作面は、乗員がドラッグ操作にて接触可能な連続面で形成されている。タッチセンサは、少なくともドラッグ操作による操作面への接触を検知し、所定の状態において、操作面の全領域で乗員の接触を検知可能に設けられている。 【選択図】図1
权利要求

ハンドルの端部における把持部の隣接位置に設けられ、乗員の操作によって所定の車載機器の作動を制御するための制御装置を備えたハンドルスイッチ装置において、 前記制御装置は、乗員が操作時に接触する操作面を有するタッチパッドと、前記操作面に対する乗員の接触を検知するタッチセンサと、このタッチセンサの出に基づいて操作判定を行う演算装置とを備え、 前記操作面は、乗員がドラッグ操作にて接触可能な連続面で形成され、 前記タッチセンサは、少なくとも前記ドラッグ操作による前記操作面への接触を検知可能に設けられることを特徴とするハンドルスイッチ装置。前記制御装置は、複数の車載機器の制御に利用され、車両状態、或いは、乗員の任意操作によって制御対象となる車載機器を変更することを特徴とする請求項1に記載のハンドルスイッチ装置。前記制御装置は、前記操作面の外縁より外側であって当該外縁に沿う方向に延びるリブを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハンドルスイッチ装置。前記リブは、前記操作面の外縁のうち、前記把持部を把持した乗員の手から最も離れる外縁の近傍位置に設けられることを特徴とする請求項3に記載のハンドルスイッチ装置。前記リブは、複数形成され、少なくとも1本が前記ハンドルの軸方向に平行に向けられ、それ以外の少なくとも一本が前記ハンドルの軸方向に直交する方向に向けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のハンドルスイッチ装置。前記制御装置は、乗員の操作時に、前記リブ及び又はタッチパッドを振動させる振動発生装置を備えていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載のハンドルスイッチ装置。前記制御装置は、車両が走行状態のときに、前記操作面の操作可能領域をリブ周辺に限定することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載のハンドルスイッチ装置。前記制御装置は、車両状態、若しくは、制御対象となる車載機器に応じて前記操作面の操作可能領域を拡縮可能に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のハンドルスイッチ装置。鞍乗型車両に適用されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のハンドルスイッチ装置。

说明书全文

本発明は、ハンドルスイッチ装置に関し、特に、乗員の操作によって車載機器の作動を制御することができるハンドルスイッチ装置に関する。

自動二輪車等にあっては、停車中だけでなく走行中に、各種の車載機器(例えば、ウィンカーやヘッドランプ等)の操作を行えるよう、ハンドルバーにスイッチ装置が設けられている。近年では、スイッチ装置における操作スイッチによって、ウィンカーやヘッドランプの方向を制御することに加え、走行モードの切り替えを行えるようにする等、様々な機能を持たせる傾向があり、これに伴い、操作スイッチの設置数も増加している。

このようなスイッチ装置としては、例えば、特許文献1に開示された構成が知られている。特許文献1のスイッチ装置は、複数の操作スイッチを具備してなり、各操作スイッチは、スイッチケースに形成された被接触部と、被接触部の位置に応じて形成されたセンサとをそれぞれ備えている。操作スイッチは、車載機器に応じてそれぞれ設けられており、非接触部に乗員の指が接触すると、その接触をセンサが検知し、所定の電気信号が車載機器に送信されるようになっている。

特許文献1における図2の構成では、スイッチケースの前面において、上下に並ぶ操作スイッチを仕切るようにリブが形成されている。このリブには、任意の操作スイッチを操作する指先が当接するように、意図せず隣の操作スイッチを操作することを回避することができる。また、特許文献1における図5の構成では、被接触部を凹状に形成し、図6の構成では、被接触部を凸状に形成しており、これら凹状、凸状の形態によって操作の容易化が図られている。

特開2013−112018号公報

しかしながら、特許文献1のスイッチ装置においては、車載機器の設置数が増えると、これに応じて操作スイッチの形成数も増えてしまう。このため、部品点数や成型のためのコストが増大するばかりでなく構造が複雑化する、という問題がある。

また、特許文献1の図2のように、スイッチケースの前面における上下方向中間領域にリブを形成すると、リブの形成領域には操作スイッチを設けることができなくなる。これにより、同図の構成では、操作スイッチを形成する領域について制約を受け、ひいては、指先による操作範囲についても制約を受ける、という問題がある。

更に、特許文献1の図5及び図6のように、被接触部を凹状や凸状に形成すると、形状が複雑になるので、成型等におけるコストが増大してしまう。また、凹凸が形成された部分だけで指先の操作が行われるので、操作スイッチにおける操作の自由度が乏しくなる、という問題がある。

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、構造の簡略化、操作面における乗員の操作の自由度向上を図ることができるハンドルスイッチ装置を提供することを目的とする。

本発明のハンドルスイッチ装置は、ハンドルの端部における把持部の隣接位置に設けられ、乗員の操作によって所定の車載機器の作動を制御するための制御装置を備えたハンドルスイッチ装置において、前記制御装置は、乗員が操作時に接触する操作面を有するタッチパッドと、前記操作面に対する乗員の接触を検知するタッチセンサと、このタッチセンサの出に基づいて操作判定を行う演算装置とを備え、前記操作面は、乗員がドラッグ操作にて接触可能な連続面で形成され、前記タッチセンサは、少なくとも前記ドラッグ操作による前記操作面への接触を検知可能に設けられることを特徴とする。

この構成では、操作面がドラッグ操作可能な連続面で形成され、少なくともドラッグ操作による操作面への接触を検知可能となるので、操作面の面積をドラッグ操作できるように広く確保することができる。これにより、操作面を接触する入力操作の自由度を高めることができ、車載機器を制御するために操作面を指で接触する位置や、ドラッグ操作する向き、軌跡等に様々なバリエーションを付与することができる。この結果、1体のタッチパッドに対して複数タイプの入力操作を行えるようになり、多数のスイッチを不要として配線等の部品点数や成型コストを削減でき、構造の簡素化を図ることができる。

上記ハンドルスイッチ装置においては、前記制御装置は、複数の車載機器の制御に利用され、車両状態、或いは、乗員の任意操作によって制御対象となる車載機器を変更することが好ましい。この構成では、複数の車載機器に対し、単一の操作面を共通のインターフェイスとして乗員による入力操作対象を一元化でき、複数の車載機器を制御可能として利便性を高めることができる。しかも、車載機器毎に操作スイッチを設ける従来構造に比べ、複雑なスイッチのレイアウトや配線構造を省略することができ、更には、成型コストや部品点数が減るので、製造や整備の負担を軽減することができる。

また、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記制御装置は、前記操作面の外縁より外側であって当該外縁に沿う方向に延びるリブを備えていることが好ましい。この場合には、乗員が運転中であっても、リブが指先に接触することで、操作面の位置を指先の感覚から判別することができる。しかも、リブに指先を押し当てながら、リブの延在方向に指を動かし易くなり、操作面への入力の確実性を高めて操作性を向上することができる。

さらに、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記リブは、前記操作面の外縁のうち、前記把持部を把持した乗員の手から最も離れる外縁の近傍位置に設けられることが好ましい。この場合には、リブが指先に接触することで、手から離れる方向での操作面の操作限界を容易に把握することができる。これにより、操作面から指先がはみ出して誤操作することを防止でき、且つ、操作面の外縁付近を指先によって操作し易くすることができる。

また、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記リブは、複数形成され、少なくとも1本が前記ハンドルの軸方向に平行に向けられ、それ以外の少なくとも一本が前記ハンドルの軸方向に直交する方向に向けられていることが好ましい。この場合には、上述の直交する2方向にリブを設けたので、リブの延在方向はもちろん、操作面の面方向に沿う全ての方向において、指先の操作方向や位置を指の感覚で把握し易くなり、操作面への入力の確実性をより高めることができる。

さらに、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記制御装置は、乗員の操作時に、前記リブ及び又はタッチパッドを振動させる振動発生装置を備えていることが好ましい。この場合には、リブやタッチパッドに接触している指先に振動を伝播することができる。また、乗員の種々の操作に応じて振動の種別、すなわち、振動の周波数や強さ、振動のオンオフの繰り返しパターンを変更することができる。これにより、検知したタッチパッドの入力操作に応じて振動の種別を変更することで、乗員の指に入力操作をフィードバックすることができる。この結果、乗員が運転に集中しながらも、タッチパッドで行った操作を指先の感触によって確認可能として利便性を向上することができる。

また、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記制御装置は、車両が走行状態のときに、前記操作面の操作可能領域をリブ周辺に限定することが好ましい。この場合には、車両走行時に操作面を操作する際、指先がリブに触れるように設定され、乗員が運転に集中しながらも、リブに触れる指先の感覚によって操作面での操作位置を容易に把握でき、利便性を向上することができる。

さらに、上記ハンドルスイッチ装置においては、前記制御装置は、車両状態、若しくは、制御対象となる車載機器に応じて前記操作面の操作可能領域を拡縮可能に設けられていることが好ましい。この構成では、単一の操作面を共通のインターフェイスとしながら、車両状態等に応じ、異なる車載機器をそれぞれ最適な操作方法で制御可能として利便性を高めることができる。

また、上記ハンドルスイッチ装置においては、鞍乗型車両に適用されることが好ましい。鞍乗型車両としては自動二輪車やスノーモービルを例示でき、このような車両では乗車時に乗員がハンドルの把持部を把持している時間が長くなる。従って、乗車時に、タッチパッドに入力操作し得る状態の時間も長くなり、上記のタッチパッドによる利便性等をより良く得ることができる。

本発明によれば、構造の簡略化、操作面における乗員の操作の自由度向上を図ることができる。

本実施の形態に係るハンドルスイッチ装置の取り付け状態を示す正面図である。

上記ハンドルスイッチ装置の概略斜視図である。

図2の分解図である。

マイクロコントローラの構成例を示すブロック図である。

マイクロコントローラでの処理の流れを示すフローチャートである。

変形例に係るハンドルスイッチ装置の概略斜視図である。

以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係るハンドルスイッチ装置を自動二輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係るハンドルスイッチ装置を、ハンドルの端部に把持部を有する他のタイプの車両などに適用しても良い。

図1から図3を参照して、本実施の形態に係るハンドルスイッチ装置について説明する。図1は、上記ハンドルスイッチ装置の取り付け状態を示す正面図である。図2は、上記ハンドルスイッチ装置の概略斜視図であり、図3は、図2の分解図である。なお、以下の説明においては、前方を矢印FR、後方を矢印RE、左側を矢印L、右側を矢印R、上側を矢印T、下側を矢印Bでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略することがある。

図1に示すように、ハンドルスイッチ装置10は、自動二輪車を操するためのバー状をなすハンドルHに取り付けられている。ハンドルHの両端部には、乗員が車両操作時に把持するグリップからなる把持部G(左端側の把持部は不図示)がそれぞれ設けられている。図1における把持部Gの左側に隣接する位置に、ハンドルスイッチ装置10が配置されている。ハンドルスイッチ装置10は、乗員の操作によって自動二輪車に搭載された複数の車載機器(不図示)の作動を制御するための制御装置11を備えている。

図2に示すように、制御装置11は、上面が概略半円筒状をなす箱状のケース12を備えている。ケース12は、マイクロコントローラ(演算手段)13(図2において不図示、図4参照)等を内蔵する内部空間を有している。ケース12の左右両側に位置する側壁12aには、ハンドルHが挿入される穴12b(左側の穴は不図示)がそれぞれ形成されている。この穴12bにハンドルHを挿通し、図示しない固定具でケース12の位置を規制すると、制御装置11がハンドルHに装着される。ケース12の頂壁12cには、左右端を押して操作するスイッチ14が設けられ、ケース12の前壁12dには、上下方向にスライドするスイッチ15が設けられている。また、ケース12の前壁12dには、概略方形状をなす開口16が形成されている。

図2及び図3に示すように、制御装置11は、開口16内に表出されたタッチパッド18と、タッチパッド18の後面に重なるように設けられたタッチセンサ19とを、ケース12の内部に有している。タッチパッド18の前面であって、開口16内で表出する領域が操作面18aとされ、操作面18aの外縁は、開口16の形成縁によって形成される。操作面18aは、乗員による入力操作時に、乗員の指が接触される領域となる。操作面18aは、平滑面、若しくは、緩やかに膨らんだり凹んだりする曲面による連続面として形成される。従って、操作面18aでは、指が叩くように接触するタップ操作が行われるだけでなく、指先を接触した状態のままスライド移動させるドラッグ操作を行えるようになる。

タッチセンサ19は、操作面18aに乗員の指が接触すると、その接触した位置座標を検知して後述する操作判定手段31に出力する。タッチセンサ19は、静電容量方式のタッチセンサの他、例えば抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式等のタッチセンサ、或いはマトリクススイッチから成るタッチセンサ等を採用してもよい。

ケース12の前壁12dにおける開口16周辺には、第1リブ21及び第2リブ22が形成されている。第1リブ21は、操作面18aにおける下側の外縁(開口16の形成縁)より外側であって、当該外縁に沿う左右方向に延在している。第2リブ22は、操作面18aにおける左側の外縁より外側であって、当該外縁に沿う上下方向に延在している。従って、第1リブ21は、ハンドルHの軸方向(左右方向)に平行に向けられ、第2リブ22は、ハンドルHの軸方向に直交する方向(上下方向)に向けられている。ここで、図1に示すように、方形状の操作面18aの4辺の外縁において、把持部Gを把持した乗員の右手haから最も離れる外縁は、左側の外縁となり、この左側の外縁の近傍位置に、第2リブ22が設けられている。

図3に示すように、ケース12の内部であって、タッチセンサ19の後面側には、振動発生装置23が組み込まれている。振動発生装置23としては、特に限定されるものでないが、モータ(不図示)の回転軸に対し、回転中心から偏心した状態の錘(不図示)を装着した構成を例示できる。従って、振動発生装置23は、それ自体が振動することで、タッチセンサ19等を伝播して第1リブ21、第2リブ22及びタッチパッド18をそれぞれ振動可能に設けられている。また、振動発生装置23は、マイクロコントローラ13から出力される電気信号に応じ、振動の周波数や強弱、振動のオンオフの繰り返しパターンを調整可能な構成となっている。

上記ハンドルスイッチ装置10を操作する場合、車両走行時においては、右手haで把持部Gを握りながら、右手haの親指を操作面18aに接触させる。タッチパッド18では、操作面18aの全領域で指先の接触を検知可能となるので、タップ操作の位置や、ドラッグ操作の位置及び方向を変えることによって、入力操作パターンに様々なバリエーションを持たせることができる。これにより、単一の操作面18aを有する制御装置11によって、多数の車載機器の制御に利用することができ、従来のように複数の操作スイッチを設ける場合に比べ、配線やセンサの構造の簡素化、成型コストの削減を図ることができる。

右手haの親指を操作面18aに接触させた状態において、第1リブ21の上側や、第2リブ22の右側に親指を接触させることで、運転中で操作面18a周りが乗員の視界に入らなくても、操作面18aの位置を指先の感触で判別することができる。

また、第1リブ21が左右方向に延在するので、第1リブ21の上側に親指を押し当てることで、第1リブ21がガイドとして作用して親指を左右方向にスライドし易くすることができる。なお、第2リブ22においても同様にして親指の移動を上下方向にスライドし易くすることができる。更に、方形状の操作面18aのうちの2辺に沿って第1リブ21及び第2リブ22が設けられるので、操作面18aの全ての方向において、指先の感触によって操作方向や位置を把握し易くすることができる。更には、第2リブ22の親指の指先が押し当てられることで、右手haから離れる方向つまり左方向への親指の操作限界を感触によって容易に把握させることができる。これにより、各リブ21、22を利用した入力操作の確実性を高めることができる。

また、振動発生装置23によって各リブ21、22を介して指先に振動を伝播できるので、乗員がグローブを装着している場合でも、指先に効率的に振動を伝達でき、良好な操作感を得ることができる。

次に、図4を参照して、マイクロコントローラ(演算装置)13の構成を説明する。図4は、マイクロコントローラ13の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、マイクロコントローラ13は、操作判定手段31、停車判定手段32、及び、検知範囲切替手段33を備えている。マイクロコントローラ13は、ケース12の内部において配線等を介してタッチセンサ19及び振動発生装置23に接続されている。また、マイクロコントローラ13は、制御装置11とは別体となるECU(Electronic Control Unit)35に接続され、制御信号等を入出力可能となっている。

操作判定手段31は、タッチセンサ19から出力される信号が入力される。この信号は、操作面18aに指が接触している位置座標の情報となる。操作判定手段31では、タッチセンサ19から出力された信号に基づき、操作面18aに対して行った入力操作の種別を判定する。少なくとも操作面18aに指が接触した位置座標と、当該位置座標の移動の有無を検知することで、上記のドラッグ操作を判定することができる。適用例を挙げると、操作面18aの左下領域から右下領域へのドラッグ操作の場合には、右ウィンカーの点灯操作、操作面18aの右下領域から左下領域へのドラッグ操作の場合には、左ウィンカーの点灯操作として判定する。操作判定手段31での判定結果は、信号としてシリアル通信インターフェイス等を介してECU35に出力される。

タッチセンサ19からの位置座標情報の信号に基づき、操作判定手段31にて判定され出力される判定結果の信号は、上記の例において操作面18aに指が接触するタップ操作が行われた場合、操作面18aでの位置座標が出力信号となる。また、操作面18aでドラッグ操作が行われた場合、操作面18aでの位置座標に加え、位置座標の移動が有ったことが出力信号となる。さらに例を挙げると、上記のドラッグ操作において、操作面18aでの座標系における移動軌跡を出力信号に含めてもよい。また、2本の指を操作面18aに接触させ、各指を操作面18aに接触したままスライド移動するピンチ操作が行われた場合、各指間の距離の変化量が出力信号となる。更に、操作面18aで指を素早くスライド移動させるフリック操作では、操作面18aでの移動軌跡に加え、移動速度を出力信号に含めてもよい。また、タップ操作が行われた場合、操作面18aでの位置座標に加え、指が操作面18aに接触した時間を出力信号に含めてもよく、複数回連続してタップ操作する場合には、その回数を出力信号に含めてもよい。

また、操作判定手段31は、後述する検知範囲切替手段33の制御によって、操作面18aの全領域での乗員の接触について、あるいは操作面18aの一部領域だけでの乗員の接触に限定して、タッチセンサ19から入力される位置座標情報を検知する。

停車判定手段32は、自動二輪車の図示しない速度センサ等から速度パルス信号を入力し、この入力信号に基づき、自動二輪車が停車した停車状態、又は、停車していない走行状態であることを判定する。停車判定手段32での判定結果は、信号として検知範囲切替手段33に出力される。

検知範囲切替手段33は、停車判定手段32の出力結果に応じ、マイクロコントローラ13のソフトウェア上の処理によって、操作判定手段31におけるタッチセンサ19からの位置座標情報の検知範囲を変化させることで、操作面18aでの操作可能領域を拡大したり、縮小したり、操作面18a内で位置や範囲を変更したりするように制御する(タッチセンサ19は全域で位置座標情報を出力し続ける)。例を挙げると、車両状態が走行状態である場合、操作面18aの操作可能領域を各リブ21,22の周辺、つまり、図2の二点鎖線で表した操作面18aの下端側及び左端側に縮小するよう限定する。従って、操作面18aの下端側及び左端側以外の領域では操作面18aに対する指先の接触が検知されなくなる。一方、車両状態が停車状態である場合、操作可能領域を操作面18aの全領域に拡大する。

なお、検知範囲切替手段33では、制御手段11の制御対象となる車載機器に応じて、操作面18aの操作可能領域を変更してもよい。例えば、制御対象がウィンカーとなる場合、操作可能領域を操作面18aの下端側だけに縮小し、制御対象がナビゲーションシステムとなる場合、操作可能領域を操作面18aの全領域とする。

ECU35は、ウィンカーやナビゲーションシステム等の種々の車載機器の電気的な各種制御を行う電子制御装置からなり、配線等を介して各車載機器に接続されている。ECU35は、操作判定手段31での判定結果に基づき、制御対象となる複数の車載機器から、制御対象となる車載機器を選択することができる。また、ECU35は、制御対象として選択された車載機器に対し、作動指令を含む信号を出力することでオンオフ切り替え等の制御を行う。

次に、図5を参照して、マイクロコントローラ13の制御フローについて説明する。図5は、マイクロコントローラ13で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。

タッチパッド18の操作面18aに乗員の指先が接触されると、その接触位置をタッチセンサ19によって検出し(ステップST101)、検出値を操作判定手段31に出力する。次いで、速度パルス信号に基づいて、自動二輪車の車両状態が停車状態であるか否かを停車判定手段32で判定する(ステップST102)。停車判定手段32が停車状態と判定すると(ステップST102:Yes)、操作判定手段31において、操作判定手段31の検出値が位置座標の移動を含むか否か、つまり、操作面18aで指先をスライドする操作があるか否かを判定する(ステップST103)。また、停車判定手段32が停車状態と判定した場合、操作面18aの操作可能領域を調整しないので、当該操作可能領域は、操作面18aの全領域となる。

停車判定手段32で車両状態が停車状態でない、つまり、走行状態と判定すると(ステップST102:No)、検知範囲切替手段33によって操作面18aの操作可能領域を縮小するよう制限する。そして、操作判定手段31でタッチセンサ19の検出値となる位置座標が、操作面18aの一部となる操作可能領域内に収まるか否かを判定する(ステップST104)。操作判定手段31において、操作面18aの操作可能領域内に検出値が収まると判定すると(ステップST104:Yes)、上記ステップST103に移行する。操作面18aの操作可能領域内に検出値が収まらないと判定すると(ステップST104:No)、タッチセンサ19による接触の検出が再度行われる(ステップST101)。

ステップST103において、検出値が移動を含むと判定すると(ステップST103:Yes)、操作判定手段31において、移動を含む検出値に基づき、車載機器を選択し、且つ、当該車載機器の制御種別を判定する(ステップST105)。ステップST103において、検出値が移動を含まないと判定すると(ステップST103:No)、操作判定手段31における検出値に基づき、車載機器を選択し、且つ、当該車載機器の制御種別を判定する(ステップST106)。

ステップST105、ST106の何れを完了した場合にも、判定した制御種別に応じ、振動発生装置23における振動の周波数等の条件を設定し、かかる条件で作動するよう振動発生装置23を制御する(ステップST107)。これにより、各リブ21,22及びタッチパッド18が振動し、この振動が指先に伝達することで乗員に入力操作がフィードバックされる。その後、判定した制御種別を信号として操作判定手段31からECU35に出力し(ステップST108)、ECU35では、制御種別の信号に基づき、選択された車載機器を、判定した制御種別に応じて作動するよう制御する。判定した制御種別の出力後、タッチセンサ19による接触の検出が再度行われる(ステップST101)。

このように、本実施の形態の制御装置11では、操作面18aにおける乗員の入力操作によるタッチセンサ19の検出値に基づいて、制御対象となる車載機器を変更したり、車載機器の制御種別を判定することができる。これにより、単一の操作面18aを共通のインターフェイスとして、複数の車載機器を制御でき、利便性に優れたものとすることができる。

なお、ステップST102の車両状態の判定結果に応じて、車載機器の選択と、その制御種別を判定してもよい。例えば、車両状態が走行状態である場合、ウィンカー等の必要最低限の車載機器だけの制御が行えるよう制御し得る車載機器を制限する。そして、それ以外のナビゲーションシステム等の車載機器における意図しない作動を規制する。一方、車両状態が停車状態である場合は、例えば、乗員の任意或いは自動的に、ナビゲーションシステムのマップ画面等の車載機器を操作できるように操作対象を変更する。

また、制御装置11では、走行状態において、検知範囲切替手段33によって操作面18aの操作可能領域が各リブ21、22の周辺に限定されるので、意図しない操作が行われないように乗員の負担を軽減でき、安全性を確保することができる。しかも、入力操作を制限して車載機器に対応した必要最小限の入力を確実に拾うことができる。一方、停車状態では、操作面18aの操作可能領域が全領域となるので、例えば、モニタに表示されたマップを操作するモードにおいて、マップの拡大及び縮小操作するピンチ操作や、ドラッグ操作等を行えるようにして、操作の自由度を高い状態にすることができる。なお、上記の操作面18aにおける拡縮した操作可能領域は、一例にすぎないものであり、制御対象となる車載機器に応じて、その領域の範囲や位置が適宜変更される。

なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。

例えば、リブ21,22の形状、形成位置及び形成数は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、種々の変更が可能である。例を挙げると、第1リブ21及び第2リブ22の何れか一方を省略してリブを1本だけとしたり、ケース12の前面12dにおいて操作面18aを囲う方形状にリブを形成してもよい。なお、この場合、タッチセンサ19において操作面18aの操作可能領域を限定する際、その位置及び範囲もリブに応じて変化するとよい。

また、乗員が指を当てることで操作面18aへの操作をガイドできる限りにおいて、リブの延在方向を湾曲した部分を含むようにしたり、太さを変更したりしてもよい。更に、図6の変形例に係るハンドルスイッチ装置に示すように、第1リブ21a及び第2リブ22aが、操作面18aの面内にて突出して形成されるようタッチパッド18を成型してもよい。図6では、第1リブ21aは、操作面18aにおける下側の外縁に沿って延在しており、第2リブ22aは、操作面18aにおける左側の外縁に沿って延在している。

また、操作面18aを正面視した形状は、方形状に限られず、円形や楕円形の他、L字型、コの字型等の多形状にする等、様々な形状が考えらえる。更に、タッチパッド18の形状を方形としつつ、開口16の形状を上記の形状とすることで操作面18aの形状を設定してもよい。

また、振動発生装置23は、タッチパッド18及び各リブ21,22の何れか一方だけ振動させる構成に変更してもよいが、少なくとも各リブ21,22を振動可能とする方が、乗員の指先に振動を伝播させ易くなる点で有利となる。

更に、制御装置11に対し、上記のECU35の機能を有するコントローラを内蔵する構成に変更してもよいが、配線の簡素化を図ることができる点で上記実施の形態の方が有利となる。

また、上記の車両状態は、停車状態及び走行状態に限られず、高速走行状態及び低速走行状態等にする等、車両に関する種々の状態を採用することができる。

更に、ハンドルスイッチ装置10は、ハンドルHにおける左端側の把持部(不図示)の隣接位置に設けてもよい。この場合、各リブ21、22等の形成位置は、左右反転したものとすることが好ましい。

また、本発明のハンドルスイッチ装置10が適用される車両は、例えば、自転車、ATV、スノーモービルといった類似のハンドル構造を有する鞍乗型車両にも適用できる。また、操縦桿やジョイスティックのようなハンドルを装備した車両に適用してもよい。

本発明に係るハンドルスイッチ装置は、例えば、ハンドルの把持部に隣接する位置において、乗員の入力操作の自由度を高めることができる構造として有用である。

10 ハンドルスイッチ装置 11 制御装置 13 マイクロコントローラ(演算装置) 18 タッチパッド 19 タッチセンサ 21 第1リブ(リブ) 22 第2リブ(リブ) 23 振動発生装置 G 把持部 H ハンドル

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