Bicycle power generation equipment

申请号 JP2006293921 申请日 2006-10-30 公开(公告)号 JP4326553B2 公开(公告)日 2009-09-09
申请人 株式会社シマノ; 发明人 智 北村;
摘要
权利要求
  • 発光ダイオードを有する照明装置に接続可能な自転車用発電装置であって、
    前記自転車の走行に応じて回転する回転子と、前記回転子の回転により巻数が異なる複数の出力状態で出力可能なコイルを含む固定子とを有する発電部と、
    前記発電部の回転状態に応じて 、より高い速度で走行する際により少ない巻数での出力状態になるように前記発電部の複数の出力状態を切換制御して出力する制御部と、
    を備えた自転車用発電装置。
  • 前記コイルは、第1コイルと前記第1コイルに接続された第2コイルとを有する、請求項1に記載の自転車用発電装置。
  • 前記第2コイルは、前記第1コイルと直列接続されている、請求項2に記載の自転車用発電装置。
  • 前記第2コイルは、前記第1コイルと巻数が異なる、請求項2又は3に記載の自転車用発電装置。
  • 前記第1コイルと第2コイルとに各別に接続された第1及び第2スイッチと、
    前記発電部の回転状態を検出する回転状態検出部と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記回転状態検出部で検出された回転状態に応じて前記第1及び第2スイッチのいずれかひとつをオンする、請求項2から4のいずれか1項に記載の自転車用発電装置。
  • 前記コイルは、固定端子と、巻数を可変させる可変端子とを有し、
    前記制御部は、前記回転子の回転状態に応じて、前記コイルの前記可変端子を制御して、前記複数の出力状態を切換制御して出力する、請求項1に記載の自転車用発電装置。
  • 前記回転状態は、前記回転子の回転速度である、請求項1から6のいずれか1項に記載の自転車用発電装置。
  • 说明书全文

    本発明は、発電装置、特に、発光ダイオードを有する照明装置に接続可能な自転車用発電装置に関する。

    自転車のヘッドライトやテールランプ等の自転車用照明装置において、球切れのトラブル等を軽減するために、発光ダイオードを用いたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。 従来の照明装置では、車輪中に配置されたハブダイナモで発電された電により発光ダイオードが点灯される。 発光ダイオードは、2つ設けられており、相互に逆方向となるように並列接続されている。 これにより、ハブダイナモから出力された交流電力を整流することなく用いることができる。

    ハブダイナモは、ハブ軸に設けられたコイルを有する固定子と、ハブシェルに固定され磁石を有する回転子とを有する発電部を有している。 この固定子のコイルの両端に自転車の速度(ハブシェルの回転数)に応じた電圧を有する交流電力が生じ、それが照明装置に供給される。

    特開2005−329737号公報

    ハブダイナモを電源として発光ダイオードを光源として用いると、電球に比べて非常に低い出力しか得られない。 この原因は電球と発光ダイオードの負荷としての特性の違いに起因していると考えられる。 電球のような抵抗負荷の場合は、一般に、オームの法則に従って電球を流れる電流は電圧に比例する。 しかし、発光ダイオード負荷の場合は、2〜4ボルト程度の電圧で電流が急激に流れ出す。 負荷の違いによる電流−電圧特性の違いにより、電球に比べて発光ダイオードは、ハブダイナモを電源とすると低い出力しか得られない。

    抵抗負荷である電球を光源とする場合は、コイルの巻数を抵抗負荷に合わせて設定することにより、発電部の回転状態に対して理想に近い出力を得ることができる。 したがって、これを応用して発光ダイオードの特性に合わせてコイルの巻数を設定することが考えられる。 しかし、このようにコイルの巻数を設定しても、発光ダイオードの場合、発電部の低回転時の出力と中高速回転時の出力との両方が満足することができない。 たとえば、低速時の出力を重視した巻数に設定すると中高速時の出力が減少し、高速時の出力を重視した巻数に設定すると低速時の出力が減少する。

    本発明の課題は、自転車用発電装置において、発光ダイオードに接続しても発光ダイオードの出力を低速域と中高速域との両方で改善できるようにすることにある。

    発明1に係る自転車用発電装置は、発光ダイオードを有する照明装置に接続可能な装置であって、発電部と、制御部とを備えている。 発電部は、自転車の走行に応じて回転する回転子と、回転子の回転により巻数が異なる複数の出力状態で出力可能なコイルを含む固定子とを有している。 制御部は、発電部の回転状態に応じて、より高い速度で走行する際により少ない巻数での出力状態になるように発電部の複数の出力状態を切換制御して出力するものである。

    この発電装置では、発電部の回転子が回転すると、発電部の回転状態に応じてコイルの巻数が異なる複数の出力状態のいずれかに制御部が切り換え、切り換わった出力状態で電力が出力される。 ここでは、複数の出力状態を切り換えできるので、発電部の回転状態と発光ダイオードの出力特性とに合わせて最適な巻数の出力状態を選択できる。 このため、発光ダイオードに接続しても発光ダイオードの出力を低速域と中高速域との両方で改善できるようになる。

    発明2に係る自転車用発電装置は、発明1に記載の装置において、コイルは、第1コイルと第1コイルに接続された第2コイルとを有する。 この場合には、第1コイルと第2コイルとにより巻数が異なる2つの出漁状態を簡単に得ることができる。 たとえば、2つのコイルを直列接続すれば、いずれかひとつのコイルの巻数と2つのコイルを合わせた巻数との2つの出力状態を得ることができ、2つのコイルを並列接続すれば、2つのコイルの巻数に応じた出力状態を得ることができる。

    発明3に係る自転車用発電装置は、発明2に記載の装置において、第2コイルは、第1コイルと直列接続されている。 この場合には、いずれかひとつのコイルの巻数と2つのコイルを合わせた巻数との2つの出力状態を得ることができる。 このため、2つのコイルを並列接続する場合に比べてコイルの総巻き数を減らすことができる。

    発明4に係る自転車用発電装置は、発明2又は3に記載の装置において、第2コイルは、第1コイルと巻数が異なる。 この場合には、回転状態に応じた発光ダイオードの出力に対して最適な巻数を2つのコイルで設定できる。

    発明5に係る自転車用発電装置は、発明2から4のいずれかに記載の装置において、第1コイルと第2コイルとに各別に接続された第1及び第2スイッチと、発電部の回転状態を検出する回転状態検出部と、をさらに備え、制御部は、回転状態検出部で検出された回転状態に応じて第1及び第2スイッチのいずれかひとつをオンする。 この場合には、検出された回転状態に応じて2つのコイルが切り換わるので、リアルタイムに出力の改善を行える。

    発明6に係る自転車用発電装置は、発明1に記載の装置において、コイルは、固定端子と、巻数を可変させる可変端子とを有し、制御部は、回転子の回転状態に応じて、コイルの可変端子を制御して、複数の出力状態を切換制御して出力する。 この場合には、可変端子を制御することにより、発光ダイオードの出力特性に合わせて最適な出力状態を選択できる。

    発明7に係る自転車用発電装置は、発明1から6のいずれかに記載の装置において、回転状態は、回転子の回転速度である。 この場合には、回転子の回転速度に応じて出力状態を切り換えることができる。

    本発明によれば、コイルの複数の出力状態を切り換えできるので、発電部の回転状態と発光ダイオードの出力特性とに合わせて最適な巻数の出力状態を選択できる。 このため、発光ダイオードに接続しても発光ダイオードの出力を低速域と中高速域との両方で改善できるようになる。

    <第1実施形態>
    図1において、本発明の第1実施形態を採用した自転車101は、フロントフォーク102aを有するフレーム102と、ハンドル104と、チェーンやペダル等から成る駆動部105と、スポーク99を有する前輪(車輪)106と、後輪107とを備えている。 この自転車101の前輪106に内部に交流出力の発電部19(図2)を有するハブダイナモ(自転車用発電装置の一例)10が組み込まれ、発電した電力が電源線13を介してヘッドランプ(照明装置の一例)14に供給されている。

    本発明の第1実施形態によるハブダイナモ10は、図2に示すように、自転車の前輪106とともに、フロントフォーク102aの先端に装着されるものである。 このハブダイナモ10は、フロントフォーク102aに両端部が固定されたハブ軸12と、ハブ軸12の外周側に配置され1対の軸受16,17によってハブ軸12に回転自在に支持されたハブシェル18と、ハブ軸12とハブシェル18との間に配置された発電部19と、発電部19を制御するための制御ユニット20と、発電部19で発生した電力を外部のたとえばヘッドランプ14に供給するためのコネクタ22とを備えている。 このコネクタ22に電源線13が接続されている。

    ハブ軸12の外周面には、両端に形成された第1雄ねじ部12a,12bと、第1雄ねじ部12a,12bの間に形成され第1雄ねじ部12a,12bより大径の第2雄ねじ部12cが形成されている。 また、発電部19の装着部分から第1雄ねじ部12bの端部にかけて、ハブ軸12の外周面には、発電部19と制御ユニット20とコネクタ22とを接続する内部配線30を通すための配線挿通溝12dが形成されている。 ハブ軸12は、第1雄ねじ部12a,12bに螺合する固定ナット24,25によりフロントフォーク102aに回転不能に固定される。

    ハブシェル18は、段付き筒状のケース本体31と、ケース本体31の右端にねじ込み固定された蓋部材32とを有している。 ケース本体31は、ハブ軸12の軸方向に延びて形成された金属製の部材であり、軸方向の一端側(図2右側)に、他端部に比較して外周側に膨らんだ膨出部31aを有している。 ケース本体31の両端には、1対のハブフランジ33,34が設けられている。 1対のハブフランジ33,34はケース本体31の軸方向両端部の外周面に一体形成されており、これらのハブフランジ33,34には、それぞれスポーク99の内側端部を装着するための複数の装着孔33a,34aが円周方向に等度間隔で形成されている。 ハブシェル18は、ハブ軸12の第1雄ねじ部12a,12bにそれぞれ螺合する軸受16,17の内輪である玉押し16a,17aによりハブ軸12に固定されている。 これらの玉押し16a,17aは、ロックナット35,36により位置決めされロックされている。 右側のロックナット36は、玉押し17aをロックするとともにコネクタ22をハブ軸12に固定している。

    発電部19は、クローポール形の発電機であり、ハブシェル18の内周面に固定された永久磁石からなる回転子41と、回転子41の内周部に対向して配置されハブ軸12に固定された固定子42とを有している。 回転子41は、ハブシェル18のケース本体31の膨出部31a内面に固定されており、円周方向に等間隔に分割された、たとえば4個の永久磁石から構成される。 この回転子41の4個の永久磁石は、等間隔で交互にN極とS極とに着磁されており、それぞれが後述する第1及び第2ヨーク46a,46bの外周部と対向している。

    固定子42は、回転子41の回転により巻数が異なる複数(たとえば、2つ)の出力状態で出力可能なリング状のコイル44を有している。 コイル44は、リング状の第1コイル44aと第1コイル44aに直列接続された第2コイル44bとを有している。 第1コイルの巻数は、たとえば200であり、第2コイル44bの巻数は、たとえば350である。 したがって、コイル44の全体としての巻数は550である。 第1及び第2コイル44a,44bには、周囲を囲むように第1及び第2ヨーク46a,46aが設けられている。 そして、これらのコイル44a,44b及びヨーク46a,46bは、第2雄ねじ部12cに螺合する1対の装着ナット48a,48bにより挟まれるようにしてハブ軸12に回転不能に固定され、かつ軸方向において膨出部31a内に収納されるような位置関係に位置決めされている。 なお、制御ユニット20も1対の装着ナット48a,48bに挟まれるようにして固定されている。

    第1及び第2コイル44a,44bは第1及び第2ボビン49a,49bにそれぞれ巻かれている。 第1及び第2ボビン49a,49bは、外周に第1及び第2コイル44a,44bが巻かれた筒部と筒部の両端に形成された1対のフランジ部とを有する鍔付き筒状の部材である。 第1コイル44aの第1端はハブ軸12に電気的に接続され、第1コイル44aの第2端は、内部配線30を介して第2コイル44bの第1端と制御ユニット20とに電気的に接続されている。 第2コイル44の第2端は、内部配線30を介して制御ユニット20に電気的に接続されている。

    第1及び第2ヨーク46a,46bは、対向して配置されかつ周方向に間隔を隔てて配置された複数組(たとえば14組)の積層ヨークを有する積層クローポール型のものである。

    制御ユニット20は、ハブ軸12に回転不能に装着された、たとえば座金状の回路基板21に設けられている。 制御ユニット20は、図3に示すように、発電部19の回転状態に応じて発電部19の複数の出力状態を切換制御して出力する制御部50と、第1コイル44aと第2コイル44bとに各別に接続された第1及び第2スイッチ51,52と、発電部19の回転状態を検出する回転状態検出部53と、制御部50に直流の定電圧を供給する回路電源部54と、を有している。

    制御部50は、たとえば、CPU,RAM,ROMや入出力I/Fを有するマイクロコンピュータを有し、回転状態検出部53で検出された発電部19の回転状態に応じて第1及び第2スイッチ51,52をオンオフすることにより発電部19の出力状態を切り換える。

    第1スイッチ51は、第1コイル44aの第2端に接続されており、第1コイル44aをオンオフするためのスイッチである。 第2スイッチ52は、第2コイル44bの第2端に接続されており、第2コイル44bをオンオフするためのスイッチである。 これらのスイッチ51,52は、前述したように制御部50によりオンオフ制御される。 第1及び第2スイッチ51,52の出力は一括して内部配線30を介してコネクタ22に接続されている。

    回転状態検出部53は、第2スイッチ52と第2コイル44bの第2端との間に接続され、発電部19の出力から発電部19の回転子41の1回転当たり、たとえば14個のパルス信号を生成して制御部50に出力する。 制御部50に所定タイミングでパルス信号を取り込み、回転子41の回転速度V(rpm)を算出する。

    回路電源部54は、第2スイッチ52と第2コイル44bの第2端との間に接続され、発電部19の出力を直流に整流し、かつ、たとえば3〜5ボルト程度の所定の直流電圧に定電圧化して制御部50に供給する。

    自転車用照明装置であるヘッドランプ14は、図1に示すように、フロントフォーク102aに設けられたランプスティ102bに固定されている。 ヘッドランプ14は、前部にレンズ15aを有し、ランプスティ02bに固定されるランプケース15を備えている。

    ランプケース15の内部には、図3に示すように、照度制御部60と、照度制御部60によりオンオフ制御される光源としての第1及び第2発光ダイオード61a,61bとが設けられている。 照度制御部60は、第1及び第2発光ダイオード61a,61bを一括してオンオフする。 照度制御部60は、第1及び第2スイッチ51,52と第1及び第2発光ダイオード61a,61bとの間に配置され、周囲が明るいたとえば昼間のような明状態のとき第1及び第2発光ダイオード61a,61bをオフし、周囲が暗いたとえば夜間のような暗状態のとき第1及び第2発光ダイオード61a,61bをオンする。

    第1及び第2発光ダイオード61a,61bは、たとえば、3W,700mA程度の高輝度型の白色発光するものである。 第1及び第2発光ダイオード61a,61bは、極性が異なるように並列接続されている。 すなわち、第1発光ダイオード61aのアノードが第2発光ダイオード61bのカソードに接続され、第2発光ダイオード61aのカソードが第2発光ダイオード61bのアノードに接続されており、第1及び第2発光ダイオード61a,61bが相互に逆方向となるように配置されている(以降、この配置を双方向接続という)。 これにより、発電部19からの交流出力を直流に整流することなく用いることができる。

    <変形例の構成>
    なお、変形例として、図5に示すように、たとえば制御ユニット120にダイオードブリッジによる全波整流回路55を設け、整流した電力でヘッドライト114の発光ダイオード61をオンオフしてもよい。 この場合の構成を図5に示す。 図5において、第1及び第2スイッチ51,52の出力は一括して全波整流回路55に接続されている。 そして全波整流回路55の出力がコネクタ22に接続されている。 このような変形例の構成では、ヘッドライト14の光源としての発光ダイオード61は1つでよい。 このため、ヘッドライトの構成が簡素になる。

    ここで、ダイオードブリッジによる全波整流回路55を用いて整流した変形例の場合、全波整流回路55の各ダイオードにより電圧降下が生じて低速時のロスが大きくなるが、全波整流回路55を用いない第1実施形態では、全波整流回路55によるロスが生じなくなり、全波整流回路を使用する場合に比べて低速時の出力が高くなり発光ダイオード61a,61bが明るくなる。

    ここで、全波整流回路55を用いた場合と、発光ダイオードを双方向接続した場合とで、コイルの巻数を変化させたときの発光ダイオードの出力(W)と回転子41の回転数(rpm)との関係を説明する。 図8に、双方向接続した場合の関係を示し、図9に全波整流回路を用いた場合の関係を示す。

    図8及び図9では、一点鎖線で示した曲線は、コイルの巻数が460巻の場合の発光ダイオードの出力と回転数との関係を示す出力曲線である。 それから順に粗破線、実線、細破線、二点鎖線で示した曲線は、コイルの巻数を430巻,400巻,345巻,300巻と変化させた場合の出力曲線である。 図8及び図9から明らかなように、たとえば60rpm程度未満の低速域では、コイルの巻数を多くして可及的に高い電圧の与えるのが好ましいことがわかる。 また、それを超えた中高速域では、コイルの巻数を少なくして可及的に大きな電流を与えるのが好ましいことがわかる。 さらに、図8の双方向接続した場合に比べて図9の全波整流回路を使用した場合は低速時の出力が小さくなることがわかる。 これは前述したように全波整流回路でのロスによるものである。 しかし、中低速域では出力の変化はあまり見られない。 したがって、巻数の変化により出力曲線が交差する回転数があることがわかる。 そこで、本発明の第1実施形態では、コイルの巻数が異なる複数の出力状態を実現できるようにし、交差する回転速度Vr(たとえば、50〜60rpm)付近で出力状態を制御部50によって切り換えることに発光ダイオードの出力を改善している。

    <制御部の動作>
    次に、制御部50の切換制御動作について、図4に示す制御フローチャートに基づいて説明する。

    自転車101が走行して制御部50に電源が投入されると、ステップS1で初期設定がなされる。 ステップS1では、切換用の回転速度Vr等のデータがセットされる。 ステップS2では、回転状態検出部53から出力された回転状態を示すパルス信号のデータから回転子41の回転速度Vを算出する。 ステップS3では、速度Vが、速度Vr、すなわち低速域と中高速域とで出力曲線が交差する付近の速度未満か否かを判断する。

    速度Vが速度Vr未満の場合、ステップS3からステップS4に移行する。 ステップS4では、第2スイッチ52をオンし、第1スイッチ51をオフし、ステップS2に戻る。 これにより、コイル44の巻数が550となり、可及的に高い電圧の交流電力が発電部19から出力される。 速度Vが速度Vr以上の場合、ステップS3からステップS5に移行する。 ステップS5では、第1スイッチ51をオンし、第2スイッチ51をオフしてステップS2に戻る。 これにより、コイル44の巻数が第1コイル44aの巻数が200巻になり、可及的に大きな電流が発電部19から出力される。

    このように、第1実施形態では、たとえば、第1コイル44aの巻数を200巻にし、第2コイル44bの巻数を350巻にし、コイル44全体の巻数を550巻にした。 そして、制御部50で、たとえば50〜60rpm程度までの低速走行時には第2スイッチ52をオンして多い巻数(たとえば第1及び第2コイル44a,44bの巻数の和である550巻)で可及的に発電電圧を高くし、それ以上の中高速走行時には、第1スイッチ51をオンして少ない巻数(たとえば、第1コイル44aの巻数である200巻)で可及的に発電電流を大きくする。 この場合の出力曲線を図10に示す。 図10では、実線で第1実施形態の出力曲線を示し、粗破線で全波整流回路55を用いた変形例の出力曲線を示している。

    なお、全波整流回路55を用いる場合、前述したように発光ダイオード61は一つでよい。 また、比較のために、従来のハブダイナモ(たとえば、巻数が460巻のコイルを有するハブダイナモ)に15Ω負荷の電球を接続した場合の出力曲線を一点鎖線で示し、従来のハブダイナモに双方向接続の発光ダイオードを接続した場合の出力曲線を二点鎖線で示し、従来のハブダイナモに全波整流回路を介して発光ダイオードを接続した場合の出力曲線を細破線で示す。

    図10から明らかなように、コイルの巻数を低速時と中高速時とで切り換えることにより、電球の出力と変わらないぐらいの大きな出力を得ることができる。 また、従来のハブダイナモに発光ダイオードを接続した場合に比べて大幅に出力が向上したことがわかる。

    <第2実施形態>
    前記第1実施形態では、2つのコイルを直列接続してハブダイナモ10が複数の出力状態を出力できるように構成したが、第2実施形態では、可変コイル(インダクタンス)を用いて複数の出力状態を出力できるようにする。

    図6において、ハブダイナモ210の発電部219は、可変コイル244を有している。 可変コイル244は、固定端子と可変端子とを有しており、可変端子をたとえばモータやソレノイドなどのアクチュエータを用いた可変端子駆動部251で駆動することにより可変コイル244の巻数を連続的又は段階的に変化させることができる。 第2実施形態では、制御ユニット220は、可変コイル244の巻数を変化させる可変端子駆動部251を有している。 可変端子駆動部251は制御部250により制御され、第1実施形態と同様に巻数を200巻(N1)と550巻(N2)とに可変コイル244の巻数を切り換える。 これにより、発電部219は、2つの出力状態で電力を出力する。 制御ユニット220のその他の構成及びヘッドライト14の構成は、第1実施形態と同様なため説明を省略する。

    このような第2実施形態では、制御部250に電源が投入されると、ステップS11で初期設定がなされる。 ステップS11では、切換用の回転速度Vr等のデータがセットされる。 ステップS12では、回転状態検出部53から出力された回転状態を示すパルス信号のデータから回転子41の回転速度Vを算出する。 ステップS13では、速度Vが、速度Vr、すなわち低速域と中高速域とで出力曲線が交差する付近の速度未満か否かを判断する。

    速度Vが速度Vr未満の場合、ステップS13からステップS14に移行する。 ステップS14では、可変端子駆動部251を駆動して可変コイル244の巻数をN2すなわち巻数550に設定してステップS12に戻る。 これにより、可及的に高い電圧の交流電力が発電部219から出力される。 速度Vが速度Vr以上の場合、ステップS13からステップS15に移行する。 ステップS15では、可変端子駆動部251を駆動して可変コイル244の巻数をN1すなわち巻数200に設定してステップS12に戻る。 これにより、可及的に大きな電流が発電部219から出力される。

    なお、可変コイル244を用いる場合は、回転速度Vに応じてさらに細かく制御してもよい。 もちろん回転速度に応じて連続的に制御してもよい。 また、巻数を自由に変更できるので、発光ダイオードの特性の相異に簡単に対応でき、発光ダイオードの出力特性に合わせて最適な出力状態を選択できる。

    <他の実施形態>
    (a)前記実施形態では、自転車用発電装置としてハブダイナモを例示したが、本発明はこれに限定されず、リムダイナモや車輪のスポークとフレームとの間に配置された発電装置や車輪のスポークの外側に配置された発電装置にも適用できる。

    (b)前記実施形態では、発電装置に接続可能な照明装置としてヘッドランプを例示したが、発光ダイオードを用いた自転車用表明装置であればどのような照明装置にも接続可能である。 たとえば、自転車の位置を点滅して示すなどのポジションランプやテールランプにも接続できる。

    (c)前記実施形態では、速度Vrで200巻と550巻とに出力状態を切り換えたが、これらの数値は一例であり、発光ダイオードの出力特性により変化する。

    (d)前記実施形態では、発電部の出力状態が2段階に変化しているが、3段階以上に変化するようにしてもよい。

    (e)前記実施形態では、第1コイルと第2コイルとを直列接続しているが、本発明はこれに限定されない。 たとえば2つのコイルを並列接続した場合と単独で使用する場合とに切り換えるようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを切り換えるようにしてもよい。

    (f)前記実施形態では、制御ユニット20をハブシェル18内に配置したが、ハブシェル外に配置してもよい。

    (g)前記実施形態では、2つのコイルを用いたが、たとえば550巻の一つのコイルの550巻部分と途中の200巻部分とから出力を取り出してもよい。

    本発明の第1実施形態を採用した自転車の側面図。

    本発明の第1実施形態による自転車用発電装置であるハブダイナモを半截断面図。

    その制御ブロック図。

    その制御フローチャート。

    第1実施形態の変形例の図3に相当する図。

    第2実施形態の図3に相当する図。

    第2実施形態の図4に相当する図。

    発光ダイオードを双方向接続した場合のコイルの巻数を変化させたときの発光ダイオードの出力と回転子の回転数との関係を示すグラフ。

    整流回路を用いた場合の図8に相当するグラフ。

    本発明による発光ダイオードの縮力曲線を示すグラフ。

    符号の説明

    10,210 ハブダイナモ(自転車用発電装置の一例)
    14,114 ヘッドライト(照明装置の一例)
    19,219 発電部 41 回転子 42 固定子 44 コイル 44a 第1コイル 44b 第2コイル 50 制御部 51 第1スイッチ 52 第2スイッチ 53 回転状態検出部 61 発光ダイオード 61a,61b 第1及び第2発光ダイオード244 可変コイル(可変端子と固定端子とを有するコイルの一例)

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