自転車の制御レバーおよびその制御レバーの製造方法

申请号 JP2015196431 申请日 2015-10-02 公开(公告)号 JP2016074419A 公开(公告)日 2016-05-12
申请人 カンパニョーロ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ; CAMPAGNOLO SOCIETA A RESPONSABILITA LIMITATA; 发明人 ロサティ・ステファノ; フサリー・フラヴィオ;
摘要 【課題】光インジケータ手段がより実用的に且つ効果的に脱離不能に接続された、自転車の制御レバーを提供する。 【解決手段】光インジケータ手段40を備える、自転車の制御レバー10において、さらに、前記制御レバー10が、内側の半シェル30と、外側の半シェル20と、を備えており、前記光インジケータ手段40が、前記外側の半シェル20と前記内側の半シェル30との間に配置されており、前記外側の半シェル20のうち、前記光インジケータ手段40の箇所にある少なくとも1つの領域28が透明性であることを特徴とする、制御レバー10。 【選択図】図4
权利要求

光インジケータ手段(40;140)を備える、自転車の制御レバー(10;110)において、さらに、前記制御レバー(10;110)が、 内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)と、 外側の半シェル(20;120)と、 を備えており、前記光インジケータ手段(40;140)が、前記外側の半シェル(20;120)と前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)との間に配置されており、前記外側の半シェル(20;120)の少なくとも1つの領域(28;128)が、前記光インジケータ手段(40;140)の個所で、透明であることを特徴とする、制御レバー(10;110)。請求項1に記載の制御レバー(10;110)において、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)が、前記外側の半シェル(20;120)と少なくとも部分的にオーバラップしうる、制御レバー(10;110)。請求項2に記載の制御レバー(10;110)において、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)および前記外側の半シェル(20;120)が、それぞれ溝のかたちをしており、かつ、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)が、前記外側の半シェル(20;120)の前記溝内に収容されている、制御レバー(10;110)。請求項1から3のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)が、第1の部位(310;1310)および第2の部位(320;1320)を含み、前記第1の部位と第2の部位とは、それぞれのオーバラップ領域(311,319;1311,1319)を有する制御レバー(10;110)。請求項1から4のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、 さらに、前記光インジケータ手段(40;140)の電源手段(50;150)および/または駆動手段(60;160)との、前記光インジケータ手段(40;140)の電気/データ接続手段(41,43,45;143,145)を備えており、 前記電気/データ接続手段(41,43,45;143,145)が、前記オーバラップ領域(311,319;1311,1319)間に延在し且つこれらオーバラップ領域(311,319;1311,1319)から延出する端部セクション(45;145)を有している、制御レバー(10;110)。請求項1から5のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、 さらに、前記光インジケータ手段(40;140)の駆動手段(60;160)と、 前記光インジケータ手段(40;140)のその駆動手段(60;160)と前記自転車における制御電子装置との通信用の送受信モジュールと、 を備える、制御レバー(10;110)。請求項1から6のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、前記外側の半シェル(20)の透明性の前記領域(28)が、前記外側の半シェル(20)におけるその他との一体品として形成されている、制御レバー(10;110)。請求項1から6のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、前記外側の半シェル(120)における透明性の前記領域(128)が、前記外側の半シェル(120)に形成された開口(121)、および透明性の材料から作製された、その開口(121)を閉じるカバー(129)を含む、制御レバー(10;110)。請求項1から8のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、透明性の前記領域(28)が、この制御レバーの作動状態および休止状態のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御レバー(10)の、運転者側に向く位置に設けられている、制御レバー(10;110)。請求項1から9のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、透明性の前記領域(28)が、この制御レバーの作動状態および休止状態のうちの少なくとも1つにおいて、前記制御レバー(110)の、運転者に対して前方又は遠位側となる位置に設けられている、制御レバー(10;110)。請求項1から10のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、前記光インジケータ手段(40)が、支持体(42)および前記支持体(42)に設置された複数の発光素子(44)を含む、制御レバー(10;110)。請求項1から10のいずれか一項に記載の制御レバー(110)において、前記光インジケータ手段(140)が、OLED(144)を含む、制御レバー(110)。請求項1から12のいずれか一項に記載の制御レバー(10;110)において、前記外側の半シェル(20;120)および前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)が、高分子材料のマトリクスと構造繊維とを含む複合材料から作製されている、制御レバー(10;110)。自転車の制御レバー(10;110)を製造する方法であって、 −外側の半シェル(20;120)のうちの少なくとも1つの領域(28;128)が透明である、前記外側の半シェル(20;120)を用意する工程と、 −光インジケータ手段(40;140)を前記外側の半シェル(20;120)に挿入し、前記光インジケータ手段(40;140)が、前記外側の半シェル(20;120)における透明性の前記領域(28)に位置決めされる工程と、 −内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)を前記外側の半シェル(20;120)と少なくとも部分的にオーバラップさせて、その内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)を前記外側の半シェル(20;120)に脱離不能に接続して、前記光インジケータ手段(40;140)が、前記外側の半シェル(20;120)と前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)との間に少なくとも部分的に配置される工程と、 を含む、制御レバー(10;110)の製造方法。請求項14に記載の方法において、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)が、第1の部位(310;1310)および第2の部位(320;1320)を含み、かつ、前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)を前記外側の半シェル(20;120)に接続する工程が、 −前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)における前記第1の部位(310;1310)および前記第2の部位(320;1320)のうちの一方を、前記光インジケータ手段(40;140)が前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)と前記外側の半シェル(20;120)との間に少なくとも部分的に配置されるように、前記外側の半シェル(20;120)に接続すること、および −前記内側の半シェル(30,310,320;130,1310,1320)における前記第1の部位(310;1310)および前記第2の部位(320;1320)のうちの他方を、これら第1の部位(310;1310)および第2の部位(320;1320)がそれぞれのオーバラップ領域(311,319;1311,1319)を有するように、かつ、前記光インジケータ手段(40;140)の、前記光インジケータ手段(40;140)の電源手段(50;150)および/または駆動手段(60;160)との電気/データ接続手段における端部セクション(45,145)が前記オーバラップ領域(311,319;1311,1319)間に延在し且つこれらオーバラップ領域(311,319;1311,1319)から延出するように、前記外側の半シェル(20;120)に接続すること、 を有する、制御レバー(10;110)の製造方法。

说明书全文

本発明は、概して、少なくとも1つの機械的な指令または電気的−電子的な指令を、自転車の少なくとも1つの機器、例えば、ブレーキ、電気機械式のディレイラ、サイクルコンピュータなどに与えるための、自転車の制御レバーに関する。

具体的に述べると、本発明は、光インジケータ手段(luminous indicator means)が脱離不能に接続された、自転車の制御レバーに関する。

本発明は、さらに、光インジケータ手段が脱離不能に接続された、自転車の制御レバーを製造する方法に関する。

公知の自転車制御装置は、1本の指又は複数本の指によって作動させることが可能な、少なくとも1つの手動作動部材を備えている。このような手動作動部材は、レバー型、すなわち、ピボット又は支点を中心とした回転運動によって作動される剛体であったり、ボタン型、すなわち、直線運動によって作動されるものであったりする。典型的に、このような手動作動部材は、ハンドルバーのグリップ部に固定するのに適したボディ体によって支持される。

少なくとも1つの電気的−電子的な指令を与える制御装置の場合、前記手動作動部材は、ドーム形状の変形可能なダイアフラムを各自備えたマイクロスイッチタイプのそれぞれの電気式のスイッチに働きかける。スイッチを切り替えるには、それぞれの手動作動部材に固定された作動ヘッドが、当該手動作動部材の休止状態において前記変形可能なダイアフラムに面し、当該手動作動部材の作動状態においてその変形可能なダイアフラムを押圧することによって作用する。

詳細に説明すると、自転車は、典型的に、後輪に対応するリアブレーキおよび/または前輪に対応するフロントブレーキを備えている。これらのブレーキは、適切な制御装置によって制御される。公知のブレーキ制御装置は、典型的に、ハンドルバー固定ボディ体(handlebars-fixing-body)およびブレーキレバーを備えている。ブレーキレバーは、前記ボディ体に回動可能に連結(ピボット)されており、ハンドルバー方向に引っ張られることにより、非伸縮性のケーブル(通常、シースが付いており、ボーデンケーブルと称される)を牽引してブレーキを作動させる。

自転車のトランスミッションシステム(motion transmission system)は、ペダルクランク軸に結合した歯車と後輪のハブに結合した歯車との間に延在するチェーンを含む。前記ペダルクランク軸の歯車および前記後輪のハブの歯車のうち、少なくとも一方が複数の歯車からなる場合には、前記トランスミッションシステムに、フロントディレイラおよび/またはリアディレイラを具備したギアシフト装置が設けられる。

通常、フロントディレイラの制御装置は、ハンドルバーのうち、前輪のブレーキを制御するブレーキレバーが配置されている側のハンドグリップ近傍の箇所に、運転者が操作し易いように装着されており、かつ、リアディレイラの制御装置は、ハンドルバーのうち、後輪のブレーキを制御するブレーキレバーが配置されている側のハンドグリップ近傍の箇所に、運転者が操作し易いように装着されている(より単純なギアシフト装置の場合には、一方の制御装置のみが、対応するハンドグリップ近傍の箇所に装着されている)。

ディレイラの双方向駆動及びブレーキの駆動の両方を可能にする制御装置は、「統合型の制御装置(integrated controls)」と称される。

具体的に述べると、統合型の制御装置は、ブレーキレバーを備えているのに加えて、電気機械式のディレイラを双方向に指令できるように、ブレーキレバーの背後等に配置される第1のギアシフトレバーと、当該制御装置の自転車固定ボディ体における近位側の表面等に配置される第2のギアシフトレバーとを備えている。

本明細書の以降の説明および添付の特許請求の範囲では、外側、内側、上側、下側、側方、遠位側および近位側といった用語を、制御装置、制御装置を構成する部品(つまり、当該制御装置の装着後の休止状態での向きに向いている)および自転車のハンドルバーについて、これらの幾何学的な要素/構成要素および構造的な要素/構成要素を説明する際に使用している。具体的に述べると、遠位側および近位側といった用語は、ハンドルバーの中央を基準として使用している。また、外側および内側といった用語は、レバーが取り付けられる制御装置の中央を基準として使用しているので、外側とはレバー取付後の状態において大部分が見える側のことを意味し、内側とはレバー取付後の状態において大部分が隠れている側のことを意味する。

フロントディレイラ及び前輪のブレーキレバーを制御する制御装置をハンドルバーのうちの左側のハンドグリップ近傍に設置し、リアディレイラ及び後輪のブレーキレバーを制御する制御装置を右側のハンドグリップ近傍に設置するのが通例である。

上記のほかにも、単一のレバーが2つ以上の軸心周りに回転可能であり、かつ、この単一のレバーがブレーキ制御レバーの機能、シフトアップ制御レバーの機能およびシフトダウン制御レバーの機能のうちの2つ又は3つの機能を実行する制御装置が知られている。

また、競走用のハンドルバーとして、前方に顕著に向いた2つ又は4つのバー又は端部を有しており、これらのバー又は端部により、胴体を大きく前方に傾かせた空気学的に高効率な姿勢を運転者が取ることを可能にする、特殊な競走用のハンドルバーが知られている。このようなハンドルバーの場合、ブレーキとギアシフト装置の両方に関して特有の制御装置が使用される。これらの制御装置は一般的にバーエンドと称され、事実、ハンドルバーの端部に収まる。これにより、運転者は、自身の姿勢を変える必要なくそれらの制御装置を容易に作動させることができる。

電子的サーボ支援型のギアシフト装置(「電子式のギアシフト装置」と略称することもある)の場合、1つ又は2つの制御レバーが、ギヤ比を上げる指令およびギヤ比を下げる指令を与えるのに使用され得る。そして、それぞれの指令を与えられた制御電子部が、フロントディレイラおよび/またはリアディレイラを適切に駆動する。

電子的サーボ支援型のギアシフト装置の場合、各ディレイラは、前記チェーンを歯車間で移動させてギヤ比を変更するように運動可能なチェーンガイド要素(「ケージ」とも称される)、およびこのチェーンガイド要素を運動させるための電気機械的なアクチュエータを備える。典型的に、このアクチュエータは、前記チェーンガイド要素に対して関節接続型の平行四辺形機構、ラックシステム、ウォームねじシステムなどのリンク機構を介して接続されるモータ(典型的には、電気モータ)と、ロータ又は当該ロータの下流から前記チェーンガイド要素に至るまでの任意の可動部品についての、位置および/または速度および/または加速度のセンサとを含む。なお、この文脈で用いた技術用語とやや異なる技術用語も用いられているので注意されたい。

機械式のギアシフト装置の場合、上記のようなモータは設けられておらず、ギアシフト制御レバーを作動させることによって非伸縮性のケーブル(通常、シースが付いており、ボーデンケーブルと称される)を牽引することでディレイラのリンク機構を制御するようになっている。

本発明は、既述した全種類の制御レバーに適用可能であるだけでなく、原則として、自転車の機器、例えば、ブレーキ、ディレイラ、いわゆるサイクルコンピュータ等に指令を与えることに適したあらゆるレバーに適用可能である。

自転車には、例えば走行速度、ペダルクランクの回転ケイデンス(cadence of rotation)、ペダルクランクに加えられるトルク、走行地形の傾斜、運転者の心拍数などの少なくとも1つの変数についての各種センサの状態を監視する、制御電子装置(control electronics)を設けたものがある。

電子式のギアシフト装置の場合には、そのような制御電子装置が、上記の検出変数に基づいたギヤ比の自動変更や、電気式のギアシフト装置の手動制御の支援を行い得る。

また、自転車用の光インジケータ装置(luminous indicator device)、例えば、存在の光インジケータ(存在報知灯)(presence luminous indicators)および/または方向の光インジケータ(方向指示灯)(direction luminous indicators)等が知られている。

光インジケータ装置は、典型的に、自転車の前部に固定された存在および/または方向のインジケータ、自転車の後部に固定された存在および/または方向の光インジケータ、ならびにそれら前部及び後部の光インジケータのオン/オフ手段を備えている。このオン/オフ手段は、自転車のハンドルバーに設けられると共に、前部及び後部の光インジケータと有線又は無線で電気的に接続されるのが通例である。

特許文献1には、自転車の位置を他車両又は歩行者に知らせる光インジケータ手段を備えた、自転車のブレーキの制御レバーが開示されている。好ましくは、その光インジケータ手段は、ブレーキレバーの表面上に直接固定されている。一実施形態では、その光インジケータ手段が、スナップ係合手段によってブレーキレバーの溝に固定されている。同文献の光インジケータ手段は、少なくとも1つの発光素子を有する基板を含み、当該発光素子が透光性のカバーによって覆われている。また、ブレーキレバーが光インジケータ手段の電源をさらに備えているか、あるいは、自転車の車体上に光インジケータ手段の電源が設けられている。また、電源と光インジケータ手段との間にはスイッチが設けられている。さらに、電源のコントローラが発光パターン(luminous emission pattern)を制御する。

具体的に述べると、特許文献1の光インジケータ手段は、ブレーキレバーにおける遠位側の表面の一部に沿って設けられている。同文献の光インジケータ手段は、ハンドルバーの休止位置又は一元的位置において自転車の前方に向くことになる。さらに、同文献の図面には、光インジケータ手段と電源とを接続する導体を、レバーの一部に設けられた孔内に配索した構成が示されている。

実用新案登録第3166295号公報

以上のような従来技術に鑑みて、本発明の根底をなす技術的課題は、光インジケータ手段がより実用的に且つ効果的に脱離不能に接続された、自転車の制御レバーを提供することである。

本発明の一構成は、光インジケータ手段を備える、自転車の制御レバーにおいて、さらに、前記制御レバーが、内側の半シェルと、外側の半シェルと、を備えており、前記光インジケータ手段が、前記外側の半シェルと前記内側の半シェルとの間に配置されており、前記光インジケータ手段の箇所で、前記外側の半シェルの少なくとも1つの領域が透光性であることを特徴とする、制御レバーに関する。

好ましくは、前記内側の半シェルは、前記外側の半シェルと少なくとも部分的に重なる。

より好ましくは、前記内側の半シェルおよび前記外側の半シェルは、それぞれ溝のかたちをしており(channel-shaped)、かつ、前記内側の半シェルが、前記外側の半シェルの前記溝内に収容されている。

好ましくは、前記制御レバーは、さらに、前記光インジケータ手段の電源手段を備える。

代替的な一実施形態において、前記制御レバーは、さらに、前記自転車の任意の箇所に設けられた前記光インジケータ手段の電源手段とのコネクタを備える。

好ましくは、前記内側の半シェルは、それぞれの重なり合い領域を有する、第1の部位および第2の部位を含む。

有利なことに、前記内側の半シェルを2つの部位によって形成することにより、前記光インジケータ手段を給電/制御するケーブル又はラメラ形状体(lamella)を、前記外側の半シェルと前記内側の半シェルとの隙間から引き出すことが可能となる。

好ましくは、前記制御レバーは、さらに、前記光インジケータ手段の電源手段および/または駆動手段との電気/データ接続手段、を備えており、かつ、前記電気/データ接続手段が、前記重なり合い領域間に延在し且つこれら重なり合い領域から延出する端部セクションを有している。

好ましくは、前記制御レバーは、さらに、電子基板(electronic board)を備えており、前記電子基板は、前記自転車の制御電子装置および前記光インジケータ手段と通信する。

前記電子基板と前記自転車の前記制御電子装置との通信は、無線による通信であっても、有線による通信であってもよい。

好ましくは、前記制御レバーは、さらに、前記光インジケータ手段の駆動手段と、前記光インジケータ手段のその駆動手段と前記自転車における制御電子装置との通信用の送受信モジュールと、を備える。

好ましくは、前記外側の半シェルにおける透光性の前記領域は、当該外側の半シェルにおけるその他との一体品として形成されている。

一変形例として、前記外側の半シェルにおける透光性の前記領域は、当該外側の半シェルに形成された開口、および透光性の材料から作製されてその開口を閉じるカバーを含む。

透光性の前記領域は、前記外側の半シェルの全体を構成していてもよい。

実施形態において、透光性の前記領域は、前記制御レバーのうちこの制御レバーの作動状態および休止状態のうちの少なくとも1つにおいて運転者側に面する(faces towards the cyclist) 位置に設けられている。

有利なことに、この場合の前記光インジケータ手段は、前記自転車に設けられた制御電子装置によって検出される、例えば走行速度、走行地形の傾斜、現在のギヤ比、運転者の心拍数等の少なくとも1つの変数についての視覚表示を運転者に提供するように構成されている。

好ましくは、この場合の透光性の前記領域は、前記外側の半シェルにおける近位側の側壁に位置する。

上記の構成に代えて、あるいは、上記の構成に加えて、透光性の前記領域が、前記制御レバーのうち、この制御レバーの作動状態および休止状態のうちの少なくとも1つにおいて運転者に対して前方又は遠位側となる位置に設けられてもよい。

有利なことに、この場合の前記光インジケータ手段は、運転者の存在および/または走行方向を変えるという運転者の意思を、例えば歩行者、他車両の運転者等の第三者に知らせるように構成される。

前記制御レバーは、既述した様々なレバーのうちのどのレバーであってもよいが、好ましくは、ブレーキの制御レバーである。一変形例として、前記制御レバーは、ブレーキ及びディレイラ[少なくとも1つのギアシフト方向(シフトアップ方向および/またはシフトダウン方向)の両方についての制御レバーである。

実施形態において、前記光インジケータ手段は、支持体および当該支持体に設置された複数の発光素子を含む。

好ましくは、前記複数の発光素子は、白色光タイプ又はRGBタイプの複数のLEDを有する。

他の実施形態において、前記光インジケータ手段は、OLEDを含む。

好ましくは、前記外側の半シェルおよび前記内側の半シェルは、高分子材料のマトリクスと構造繊維とを含む複合材料から作製されている。

前記高分子材料は、熱硬化性の高分子材料であっても、熱可塑性の高分子材料であってもよい。好ましくは、前記構造繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、ボロン繊維、およびその組み合わせからなる群から選択される。炭素繊維が特に好ましい。

本発明の他の構成は、自転車の制御レバーを製造する方法であって、 −少なくとも1つの領域が透光性である外側の半シェルを用意する工程と、 −前記光インジケータ手段を前記外側の半シェルに挿入し、前記外側の半シェルにおける透光性の前記領域に位置決めされる工程と、 −内側の半シェルを前記外側の半シェルと少なくとも部分的に重ねることにより、その内側の半シェルを当該外側の半シェルに脱離不能に接続して、前記光インジケータ手段が、前記外側の半シェルと前記内側の半シェルとの間に少なくとも部分的に配置される工程と、を含む、制御レバーの製造方法に関する。

好ましくは、前記内側の半シェルは、第1の部位および第2の部位を含み、かつ、前記内側の半シェルを前記外側の半シェルに接続する(associate)工程が、 −前記内側の半シェルにおける前記第1の部位および前記第2の部位のうちの一方を、前記光インジケータ手段が前記内側の半シェルと前記外側の半シェルとの間に少なくとも部分的に配置されるように、前記外側の半シェルに接続すること、および −前記内側の半シェルにおける前記第1の部位および前記第2の部位のうちの他方を、これら第1の部位および第2の部位がそれぞれの重なり合い領域を有するように、かつ、前記光インジケータ手段の、当該光インジケータ手段の電源手段および/または駆動手段との電気/データ接続手段における端部セクションが前記重なり合い領域間に延在し且つこれら重なり合い領域から延出するように、前記外側の半シェルに接続すること、 を有する。

好ましくは、前記内側の半シェルにおける前記第1の部位および前記第2の部位を前記外側の半シェルに接続する工程は、共成形(co-moulding)(又は積層)によって実行される。

本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行う一部の実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになる。なお、後述の実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。なお、別々の形態において図示・説明される異なる構成/構成要素同士を、適宜組み合わせることも可能である。

本発明の第1の実施形態における、自転車の制御レバーを示す側面図である。

図1の制御レバーの背面斜視図である。

図2と同様の背面斜視図であるが、本発明の他の実施形態を、図2とは少し異なる視点から示した図である。

図1の制御レバーの様々な構成部品を示す分解側面図である。

図1の制御レバーを製造する方法における連続する工程のうちの一工程を示す図である。

図1の制御レバーを製造する方法における連続する工程のうちの他の工程を示す図である。

図1の制御レバーを製造する方法における連続する工程のうちのさらなる他の工程を示す図である。

本発明のさらなる他の実施形態における、自転車の制御レバーを示す正面斜視図である。

図8の制御レバーの様々な構成部品を示す分解斜視図である。

図8の制御レバーを、一部の構成部品を省略して示す背面斜視図である。

図8の制御レバーの背面斜視図である。

以下の説明において、同一または同様の機能を有する構成要素については、図示のように同一または同様の符号を付している。

図1〜図4を参照する。同図には、本発明の第1の実施形態における、自転車の制御レバーが示されている。同図では、この制御レバー(具体的には、ブレーキレバー)全体に、符号10を付している。

図示のレバー10は、右側の制御装置におけるレバーであり、すなわち、運転者が右手で作動することができるように自転車のハンドルバーの右端部に接続される制御装置におけるレバーである。ハンドルバーの左端部に接続される制御装置に用いられるレバーの場合、そのレバーは実質的にこの右側の制御装置におけるレバー10の鏡像となる。

なお、本明細書の以降の説明では常にブレーキレバーについて言及するものの、このブレーキレバーに関連して説明する内容は、自転車のその他のあらゆる制御レバー、例えば、フロントディレイラ又はリアディレイラのシフトアップレバー、フロントディレイラ又はリアディレイラのシフトダウンレバー、ギアシフト装置のその他の制御レバー、サイクルコンピュータの制御レバー等にも適用可能である。

ブレーキレバー10は、外側の半シェル20、内側の半シェル30、およびこれら外側の半シェル20と内側の半シェル30との間に配置された光インジケータ手段(luminous indicator)40を備える。

具体的に述べると、外側の半シェル20は、実質的に溝(channel)のような形状をしており、かつ、底壁22(装着後の状態では、走行方向に向く遠位側となる)および2つの側壁24a,24bを有している。好ましくは、いずれの側壁24a,24bも、運転者が人間工学的に良好(ergonomic)に把持することを可能にする、曲線の連続(curvilinear progression)を有している。

好ましくは、それぞれの側壁24a,24bは、ブレーキレバー10の下端部11から上端部13にかけて幅が増加する。しかしながら、制御レバー10の具体的な形状が適宜変更であることは明らかである。

周知の様式のとおり、前記側壁24a,24bは、ブレーキレバー10の上端部13において、関節接続(回動可能な接続)用のピン(articulation pin)(図示せず)を当該ブレーキレバー10の支持ボディ体(図示せず)と係合させるための互いに対向する第1の対の孔25を有している。この支持ボディ体とは、自転車のハンドルバーに装着されるに適した支持ボディ体のことであり、自転車固定ボディ体(bicycle-fixing-body)とも称される。前記側壁24a,24bは、さらに、ブレーキケーブル(図示せず)を繋ぎ留めるための第2のピン(図示せず)を係入させる互いに対向する第2の対の孔26を有している。前記側壁24a,24bは、さらに、ブレーキケーブルの解除機構(図示せず)を係着させる互いに対向する第3の対の孔27を有している。この解除機構とは、前記自転車固定ボディ体と相互作用することにより、前記ブレーキケーブルを緊張又は弛緩させるのに適した解除機構のことである。

好ましくは、外側の半シェル20および内側の半シェル30は、高分子材料のマトリクスと構造繊維とを含む複合材料から作製されている。その高分子材料は、熱硬化性の高分子材料であっても、熱可塑性の高分子材料であってもよい。好ましくは、その構造繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、ボロン繊維、およびこれらの繊維の組合せからなる群から選択される。炭素繊維が特に好ましい。外側の半シェル20の材料と内側の半シェル30の材料とは、必ずしも同一でなくてもよい。

外側の半シェル20は、さらに、光インジケータ手段40のための保護要素として機能する、透光性(transparent)の少なくとも1つの領域28を有している。場合によっては(possibly)、透光性の領域28は、さらに、光インジケータ手段40によって発せられた光を拡散する手段としても機能し得る。

好ましくは、外側の半シェル20における透光性の領域28は、外側の半シェル20における近位側の側壁24aに形成されており、かつ、ブレーキレバー10が組み付けられた後の状態で、当該レバー10の休止状態および作動状態のうちの少なくとも1つにおいてハンドルバーの中央に向かって向き、つまり運転者側に向く。これは、後で詳述するように、運転者が光インジケータ手段40を直ぐに見られるようにするためである。

透光性の領域28は、外側の半シェル20との一体品として形成されていてもよいし、あるいは、外側の半シェル20に後から(例えば、外側の半シェル20に形成された開口等へと)取り付けられる別体の部品として形成されてもよい。それ以外にも、本発明の保護範囲には、図示の外側の半シェル20における全体を透光性とした場合の制御レバー10も包含される。

特に図4を参照する。内側の半シェル30も実質的に溝のかたちをした形状であり、かつ、この形状は外側の半シェル20の形状と合致する。具体的に述べると、内側の半シェル30の寸法は外側の半シェル20の寸法よりも若干小さく設定されるので、内側の半シェル30と外側の半シェル20とを互いに重ねることが可能となり、これにより、積層体状(laminated)の制御レバーが得られる。

具体的に述べると、内側の半シェル30は、ブレーキレバー10の製造時において外側の半シェル20の上半分に挿入するのに適しており、且つこの外側の半シェル20の上半分と全体が重なる第1の部位310、およびブレーキレバー10の製造時において外側の半シェル20の下半分に挿入するのに適しており、且つこの外側の半シェル20の下半分と全体が重なる第2の部位320を含む。そして、内側の半シェル30におけるこれら第1の部位310および第2の部位320は、外側の半シェル20内部に挿入されるとそれぞれの重なり合い領域311,319を有する。重なり合い領域311,319の機能については、後述の説明から明らかになる。

好ましくは、内側の半シェル30における第1の部位310と第2の部位320との接触面は、斜面(ただし、必ずしもそうでなくてもよい)上に形成されている。この構成によれば、そのような接触面を、前記レバーに直交する平面上に当該接触面が存在する場合よりも大きく取ることができる。

具体的に述べると、内側の半シェル30における第1の部位310は、底壁312および2つの側壁314を有している。これら底壁312および2つの側壁314の形状は、外側の半シェル20における底壁22および側壁24a,24bの形状と実質的に合致する。したがって、側壁314は、(1)取付後の状態において外側の半シェル20における第1の対のそれぞれの孔25と各自同軸となる、互いに対向する第1の対の孔315;(2)取付後の状態において外側の半シェル20における第2の対のそれぞれの孔26と各自同軸となる、互いに対向する第2の対の孔316;および(3)取付後の状態において外側の半シェル20における前記対のそれぞれの孔27と各自同軸となる、互いに対向する第3の対の孔317を有している。内側の半シェル30の第1の部位310におけるこれら第1の対の孔315、第2の対の孔316および第3の対の孔317は、外側の半シェル20における前述した対の孔25,26,27が実行する機能とほぼ同じ機能を奏する。

内側の半シェル30の第2の部位320は、底壁322および2つの側壁324を有している。好ましくは、これらの側壁324は、内側の半シェル30の第2の部位320における下端部321から上端部323にかけて幅が増加する。

先に述べたように、ブレーキレバー10は、さらに、光インジケータ40を備える。図1〜図4の実施形態において、光インジケータ手段40は、少なくとも1つの発光素子(lighting element)44(好ましくは、複数の発光素子44)を支持する支持体42を含む。好ましくは、発光素子44は、発光ダイオード(LED)タイプの発光素子である。

有利なことに、光インジケータ手段40を、既述したように外側の半シェル20のうちの運転者側に向く側壁24a(すなわち、近位側の側壁24a)に位置決めすることにより、その光インジケータ手段40を用いて、車載制御電子装置(図示せず)によって検出される、例えば走行速度、運転者の心拍数、ギアシフト動作のシーケンス、走行地形の傾斜等の少なくとも1つの変数についての視覚表示を運転者に提供することができる。

LED発光素子44は、白色光タイプである。好ましくは、LED発光素子44は、マルチカラーLED、例えばRGB(赤−緑−青)LED等である。

発光素子44の支持体42の形状は、扁平で一方向に長く、かつ、曲線の連続を有している。この曲線の連続は、外側の半シェル20の側壁24a,24bおよび内側の半シェル30の側壁314,324のうちの、透光性の領域28の箇所における前述した曲線の連続を実質的に再現している。

光インジケータ手段40は、さらに、電源50(例えば、バッテリなど)との電気接続用の、および/または、LED44を駆動するプリント回路基板60へと/からデータを通信するための、当該光インジケータ手段40の金属製電気接続ラメラ形状体(lamella)41を含む。

具体的に述べると、金属製のラメラ形状体41は、図5〜図7に詳細に示されているように、支持体42に固定するための第1のセクション43、および第1のセクション43から片持ち状態で延びて前記電源50に実際に接続される第2のセクション45を有している。

前記電源は、一次電池タイプ又は充電可能なタイプのバッテリ50であり得て、好ましくはボタン形電池である。

好ましくは、回路基板60は、収容体70(図2〜図4)内に(好ましくは、緊密に)収容されている。この構成に代えて、あるいは、この構成に加えて、回路基板60は、当該回路基板60を防すると共に当該回路基板60を塵やホコリから保護する(防塵する)プラスチック製のフィルムと共成形される。

好ましくは、回路基板60を収容する収容体70には、バッテリ50を収容する座部63が形成されている。バッテリ50は、閉塞カバー52によってその収容座部63内の位置に固定される。

回路基板60は、前記車載制御電子装置と通信し、例えばその制御電子装置によって検出される変数の変化等に応じて、LED発光素子44の発光を駆動することに適している。

一例として、回路基板60は、現在の速度、ギヤ比、心拍数等を示すようにこれにほぼ比例して所与の数のLED発光素子44のオン切替を制御し、および/または、LED発光素子44の色の変化を制御し、および/または、LED発光素子44の点滅動作(flashing operation)を制御し、および/または、LED発光素子44の点滅頻度(flashing frequency)を制御し得る。

回路基板60と自転車の前記制御電子装置との通信は、無線又は有線で行われ得る。前者の場合(図2)には送受信モジュールが設けられ、後者の場合には図3に詳細に示すように電気ケーブル62が設けられる(好ましくは、この電気ケーブル62には、コネクタ64が配設されている)。後者の場合、電気ケーブル62を用いてLED発光素子44に給電するようにしてもよく、その場合には電源50をなくすことができる。

再び図5〜図7を参照しながら、図1〜図4に示された前述のブレーキレバー10について、これを製造する方法を説明する。

最初に、ブレーキレバー10のうちの外側の半シェル20を用意する。次に、LED発光素子44の支持体42を、発光面が制御レバー10の外側(遠位側)に向くようにして前記外側の半シェル20の溝(図5)内に挿入する。具体的に述べると、支持体42を、外側の半シェル20における透光性の領域28に位置決めする。この実施形態において、その透光性の領域28は、既述したように外側の半シェル20における近位側の側壁24aに形成されている。この近位側の側壁24aは、ブレーキレバー10が組み付けられた後の状態で運転者側に向く。金属製のブレード状体(metallic blade)41における前記セクション45については、外側の半シェル20の前記溝内に突出させておく。

次に(図6)、内側の半シェル30の第2の部位320を、外側の半シェル20の下半分において、この外側の半シェル20と重ねて当該外側の半シェル20に接続する。このような工程により、LED発光素子の支持体42の一部は、外側の半シェル20と内側の半シェル30の第2の部位320との間にこれらに挟まれるようにして配置される。さらに、図6から分かるように、支持体42のうち、光インジケータ手段40の前記電気接続用の金属製のラメラ形状体41が固定された部分は露出している。ここでも、金属製のラメラ形状体41における前記セクション45については、外側の半シェル20の前記溝内に突出させておく。

次に(図7)、内側の半シェル30の第1の部位310を、外側の半シェル20の上半分において、この外側の半シェル20と重ねて当該外側の半シェル20内部に接続する。これにより、内側の半シェル30における第1の部位310と第2の部位320とが、それぞれの重なり合い領域311,319において重なり合い、かつ、支持体42の全体が、外側の半シェル20と内側の半シェル30との間にこれらに挟まれるようにして配置され、さらに、金属製のラメラ形状体41のうちの片持ち状態の前記第2のセクション45が、内側の半シェル30の溝内に引き出される。このようにして、その第2のセクション45を、例えば前記収容体70と接続させる等によって、ブレーキレバー10における電源手段50および/または回路基板60と電気的に接続することが可能となる。

好ましくは、内側の半シェル30と外側の半シェル20とのこのような接続(coupling)は、共成形(co-moulding)によって行われる。

また、内側の半シェル30および外側の半シェル20に関して言えば、レバー10の製造時に、これらのそれぞれ自体も形成するようにしてもよい。

例えば、複合材料の層を、外側の半シェル20について所望の厚さが形成されるまで交互に重ねる。次に、光インジケータ手段40を、既述したように配置する。その後、ラメラ形状体45について述べた上記事項に配慮しながら、複合材料の追加の層を、内側の半シェル30の第2の部位320について所望の厚さを形成するように交互に重ねる。次に、複合材料のさらなる追加の層を、内側の半シェル30の第1の部位310について所望の厚さが形成されるまで交互に重ねる。

補強繊維の層は、熱可塑性材料又は熱硬化性材料で予備含浸されてなるものであっても、そうでないものであってもよい。このような予備含浸体内における補強繊維の長さ及び配向については、当業者であれば適宜選択することができる。その補強繊維は、織られていても、織られていなくてもよい。

補強繊維の層が予備含浸されたものでない場合、金型内に、熱可塑性材料又は熱硬化性材料のマトリクスが挿入されてその金型が閉じられるか、あるいは、既に閉じられた金型内にそのようなマトリクスが注入される。

そして、成形室を、熱可塑性材料又は熱硬化性材料を架橋結合または硬化させるのに適した温度および/または圧力プロファイルで処理する。

最後に、金型から、成形後の制御レバー10を取り出す。

当然ながら、本発明の保護範囲を逸脱しない範疇で、内側の半シェル30と外側の半シェル20との接続形態として、例えば接着等の他の接続(カップリング)形態も採用可能であることは勿論、光インジケータ手段40を外側の半シェル20と内側の半シェル30との間に確実に挟み込み且つその光インジケータ手段40を移動不能に保持するのに適した接続形態であれば、どのような接続形態も採用することができる。

図8〜図11を参照する。同図には、本発明の他の実施形態における、自転車の制御レバーが示されている。同図では、この制御レバー(具体的には、ブレーキレバー)全体に、符号110を付している。同様の構成/構成要素については、対応する符号の先頭に「1」を付け足している(言い換えれば、対応する符号に100又は1000を加算した符号を付している)。なお、この実施形態におけるレバー110に関しては、図1〜図7を参照しながら既述した実施形態との相違点のみを説明する。

図9からよく分かるように、外側の半シェル120は、透光性の領域128を有している。図示の実施形態では、この透光性の領域128が、カバー129によって閉じられる開口121を含む。

好ましくは、カバー129は、ガラス繊維またはその他の透光性の材料から作製されている。また、カバー129は、光インジケータ手段140を保護する部品として機能する。カバー129は、さらに、光インジケータ手段140によって発せられた光を拡散する手段としても機能し得る。

一変形例として、透光性の領域128は、外側の半シェル120との一体品として形成されていてもよい。それ以外にも、本発明の保護範囲には、外側の半シェルの全体を透光性とした場合の制御レバーも包含される。

外側の半シェル120における透光性の領域128は、外側の半シェル120の前部に形成されている。この前部は、ブレーキレバー110が組み付けられた状態で、自転車の運動方向において運転者を基準として遠位側に向く。これにより、光インジケータ手段140によって発せられた光を、例えば歩行者、別の交通手段の運転者等の第三者に見える。

好ましくは、外側の半シェル120における透光性の領域128は、ブレーキレバー110の上端部113に形成されている。

注目すべきは、外側の半シェル120とは異なり、内側の半シェル130の底壁1312が中実である点、すなわち、外側の半シェル120に形成された開口129の箇所に、開口を有していない点である。

この実施形態における内側の半シェル130も、ブレーキレバー110の製造時において外側の半シェル120の上半分に挿入するのに適しており、且つこの外側の半シェル120の上半分と全体が重なる第1の部位1310、およびブレーキレバー110の製造時において外側の半シェル120の下半分に挿入するのに適しており、且つこの外側の半シェル120の下半分と全体が重なる第2の部位1320を含む。内側の半シェル130におけるこれら第1の部位1310および第2の部位1320は、外側の半シェル120内部に挿入されるとそれぞれの重なり合い領域1311,1319を有する。

この実施形態の場合には、内側の半シェル130の第1の部位1310が、外側の半シェル120のほぼ全長にわたって延在し、かつ、内側の半シェル130の第2の部位1320が、レバー110の下端部111における短い長さにわたって延在する。

内側の半シェル130の第2の部位1320は、底壁1322および2つの側壁1324を有している。2つの側壁1324は底部で互いに繋がっており、これにより底壁1322と共に、光インジケータ手段140の電源150を収容する座部を形成(delimit)している。

この実施形態において、好ましくは、電源150が、回路基板160とは別体の、それ自身の収容体内に収容されている。

回路基板160は、それ自身の収容体内に(好ましくは、緊密に)収容されていてもよいし、および/または、当該回路基板160を防水すると共に当該回路基板160を塵やホコリから保護するプラスチックフィルムと共成形されていてもよい。

有利なことに、光インジケータ手段140を、既述したように位置決めすることにより、その光インジケータ手段140は、運転者が起動させることで自転車の存在および/または自転車の走行方向を変えるという運転者の意思を第三者に知らせる手段として機能することができる。

図示の実施形態において、光インジケータ手段140は、有機発光ダイオード(OLED)144を含む。OLED144からは、光インジケータ手段140と電源150(例えば、ボタン形電池152など)との電気接続用の、および/または、OLEDを駆動する回路基板160への/からのデータ通信用の、ケーブル143(好ましくは、扁平なケーブル)が延設されている。

具体的に述べると、給電用のケーブル143は、図10に詳細に示されているように、ブレーキレバー110のほぼ全長にわたって延在しており、かつ、内側の半シェル130の第2の部位1320内に収容される電源150との電気接続用の端部セクション145を有している。そして、バッテリ/電池が、例えば、電源150に形成された適切な座部153内の位置にカバー154によって保持される。

回路基板(図9及び図10)160は、自転車の前記制御電子装置と通信し、(1)その制御電子装置によって検出される変数に応じて、および/または、(2)自転車の存在の報知灯(light indicator)のオン切替と連携して、および/または(3)自転車の前照灯/尾灯のオン切替と連携して(in conjunction with)、OLED144を駆動し得る。

上記の構成に代えて、あるいは、上記の構成に加えて、OLED144は、運転者による適切なスイッチ(図示せず)を介した指令によって駆動され得る。

他の変形例として、OLED144を駆動するための周囲光センサ(ambient light sensor)が設けられてもよい。さらなる他の変形例として、OLED144は、常にオン状態(switched on)とされてもよい。

図1〜図7の実施形態と同様に、回路基板160と自転車の前記制御電子装置との間で通信が行われる場合、その通信は、無線又は有線で行われ得る。前者の場合には送受信モジュールが設けられ、後者の場合にはコネクタが配設された適切な導体が設けられる。

以下では、図10及び図11を参照しながら、図8及び図9に示された前述のブレーキレバー110について、これを製造する方法を説明する。

最初に、ブレーキレバー110のうちの外側の半シェル120を用意する。次に、光インジケータ手段140を、発光面が制御レバー110の外側(遠位側)に向くようにして前記外側の半シェル120内部に挿入する。回路基板160は、給電用のケーブル143に接続されている。

挿入されると、OLED144は、外側の半シェル120の底壁122に形成された前記開口121に位置決めされる。次に、その開口121を、透光性の前記カバー129によって閉じる。既述したように、このカバー129は、OLED144を保護する手段として機能すると共に、任意で、光インジケータ手段140の動作時にOLED144によって発せられた光を拡散する手段としても機能し得る。また、給電用のケーブル143については、外側の半シェル120の底壁122と接するようにして長手方向に延在させる。

次に(図10)、内側の半シェル130の第2の部位[又は付属部位(appendix)]1320を、外側の半シェル120と重ねて当該外側の半シェル120に接続する。

次に(図11)、内側の半シェル130の第1の部位1310を、外側の半シェル120と重ねて当該外側の半シェル120に接続する。このような工程により、給電用のケーブル143のうちの端部145以外の部分、および回路基板160が、外側の半シェル120と内側の半シェル130の第1部位1310との間にこれらに挟まれるようにして配置される。具体的に述べると、OLED144が、透光性のカバー129と内側の半シェル130の第1の部位1310における底壁1312との間に挟み込まれる。

また、内側の半シェル130における第1の部位1310と第2の部位1320とが、それぞれの重なり合い領域1311,1319において重なり合う。また、給電用/データ用のケーブル143と回路基板160とを含む光インジケータ手段140が、そのケーブル143のうち、当該光インジケータ手段140と電源150との電気接続用の端部セクション145については露出させつつ、外側の半シェル120と内側の半シェル130との間に挟み込まれる。

この実施形態の場合も、好ましくは、内側の半シェル130と外側の半シェル120とのこのような接続(coupling)が、共成形又は積層によって行われる。ただし、既述したその他の接続形態も採用可能である。

進歩性を有する各種実施形態について説明してきたが、これらの実施形態には、本発明の保護範囲を逸脱することなく様々な変更を施すことが可能である。各構成要素の形状および/または寸法および/または位置および/または向きおよび/または各工程の順序(succession)が変更されてもよい。単一の構成要素又は単一の工程の機能が、2つ以上の構成要素又は2つ以上の工程によって実行されてもよいし、その逆も然りである。図面において直接接続されているもの又は直接接触しているものとして描かれている構成要素同士については、それらの間に介在する構造体が設けられてもよい。図面において直接連続するものとして描かれている工程同士については、それらの間に介在する工程が実行されてもよい。一つの図において描かれた詳細および/または一つの図もしくは一つの実施形態について説明された詳細は、それ以外の図または実施形態にも適用可能である。一つの図において描かれた詳細または同じ文脈で説明された詳細は、同じ実施形態内に、その詳細の全てが必ずしも存在していなくてもよい。また、従来技術からみて単独で又は他の構成との組合せで革新的である構成又は態様は、革新的であることが明示されているか否かにかかわらず、本質的に明示されているものとして解釈すべきである。

あくまでも一例に過ぎないが、図1〜図7の実施形態において、さらに、電源と光インジケータ手段との間にスイッチが設けられてもよい。

また、図示の実施形態では、複数のLEDを制御レバーの側部に設ける構成と、OLED素子を制御レバーの前部に設ける構成とを取り扱ったが、発光素子の配置構成を入れ替えることも同様に可能である。すなわち、OLEDを制御レバーの側部に設ける構成や、複数のLEDを制御レバーの前部に設ける構成も同様に可能である。

また、LEDやOLEDの代わりに、小型の液晶ディスプレイ(LCD)を用いて視覚表示を運転者に提供する構成も可能である。

また、光インジケータ手段における透光性の領域および発光面を、運転者および/または第三者が見られるようにブレーキレバーにおける遠位側の側面に(にも)設ける構成も可能である。

また、ブレーキレバー以外のレバーの場合には、光インジケータ手段における透光性の領域および発光面が、運転者および/または第三者が見られるようにその場合に合わせて適宜位置決めされる。

また、内側の半シェルおよび外側の半シェルは、必ずしも全体的に重ならなくてもよく、むしろ、光インジケータ手段を挟み込むように当該光インジケータ手段の箇所で互いに重なるものであればよい。

また、内側の半シェルにおける第1の部位と第2の部位とを組み付ける順番は、図示のものと逆の順番であってもよい。

これまでの説明から、本発明にかかる制御レバーの構成、該制御レバーの製造方法および本発明の目的は明らかであり、相対的な利点も明らかである。

また、既述した実施形態について、本発明の教示内容を逸脱しない範疇でのさらなる変形例も考えられ得る。

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