Handle switch device of vehicle

申请号 JP2006101528 申请日 2006-04-03 公开(公告)号 JP2007276512A 公开(公告)日 2007-10-25
申请人 Honda Motor Co Ltd; Toyo Denso Co Ltd; 本田技研工業株式会社; 東洋電装株式会社; 发明人 TOTSUKA TSUTOMU; NAKAMURA TAKASHI; NAKADA HIROKAZU; HIKICHI KOICHI; KODAIRA SHIGERU; NAKAYAMA MASARU;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a compact handle switch device of a vehicle with good operability of an operation knob. SOLUTION: In this handle switch device of a vehicle, a switch case 1 for surrounding and housing a switch 3 inside is mounted to a bar handle H, and an operation knob 2 for operating the switch 3 is provided on a rear wall of the switch case 1. The operation knob 2 is arranged at a height approximately equal to the bar handle H, and is swingably supported to the switch case 1 via a pivot 9. The switch 3 is constituted into a slide type for sliding a movable contact holder 13, and arranged inside the switch case 1 on an upper or lower side of the bar handle H. The operation knob 2 and the movable contact holder 13 are connected with each other via a movement direction conversion means 19 for converting swing of the operation knob 2 into a linear movement and transmitting it to the movable contact holder 13. COPYRIGHT: (C)2008,JPO&INPIT
权利要求
  • 端部にハンドルグリップ(Hg)を有する操向用のバーハンドル(H)に,前記ハンドルグリップ(Hg)の内端に近接してバーハンドル(H)を囲繞して内部にスイッチ(3)を収容するスイッチケース(1)を取り付け,このスイッチケース(1)の,操縦者側となる後壁に,前記スイッチ(3)を操作する操作ノブ(2)を設けた,車両のハンドルスイッチ装置において,
    前記操作ノブ(2)を,バーハンドル(H)と略同高位置に配置すると共に,前記スイッチケース(1)に枢軸(9)を介して揺動可能に支持する一方,前記スイッチ(3)を,可動接点ホルダ(13)が摺動するスライド型に構成して,前記バーハンドル(H)の上側又は下側の前記スイッチケース(1)内部に配置し,前記操作ノブ(2)と前記可動接点ホルダ(13)とを,操作ノブ(2)の揺動を直線運動に変換して可動接点ホルダ(13)に伝達する運動方向変換手段(19)を介して連結したことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1記載の車両のハンドルスイッチ装置において,
    前記運動方向変換手段(19)を,前記操作ノブ(2)の揺動端に一体に形成されて前記枢軸(9)と略平行に配置されるピン状の作動アーム(20)と,前記可動接点ホルダ(13)に一体に形成されて,前記枢軸(9)と略直交する方向に配置され,前記作動アーム(20)が摺動自在に係合するフォーク状の従動アーム(21)とで構成したことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1又は2記載の車両のハンドルスイッチ装置において,
    前記操作ノブ(2)を,前記ハンドルグリップ(Hg)を把持した操縦者の親指の可動範囲内に配置したことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1〜3の何れかに記載の車両のハンドルスイッチ装置において, 前記スイッチが,車両のハザードランプ(35L,35R)の作動を制御するハザードスイッチ(3)であることを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項4記載の車両のハンドルスイッチ装置において,
    前記ハザードスイッチ(3)の固定接点ホルダ(12)には,左側のハザード兼用のウインカランプ(35L)及び右側のハザード兼用のウインカランプ(35R)にそれぞれ連なる一対の第1ハザード電路(38L,38R)がそれぞれ個別に接続される一対の固定接点(15L,15R)を設ける一方,可動接点ホルダ(13)には,ウインカリレー(32)に連なる第2ハザード電路(39)が接続されて該可動接点ホルダ(13)のオン位置(N)で前記固定接点(15L,15R)に接触し,オフ位置(F)でそれらから離間する共通の可動接点(17)を設けたことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1〜5の何れかに記載の車両のハンドルスイッチ装置において, 前記枢軸(9)を,前記スイッチ(3)のスイッチボックス(10)に一体に形成したことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1〜6の何れに記載の車両のハンドルスイッチ装置において, 前記操作ノブ(2)と,前記スイッチ(3)もしくは前記スイッチケース(1)との間に,操作ノブ(2)を常時不作動位置に付勢する弾発手段(25)を設けたことを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 請求項1〜7の何れに記載の車両のハンドルスイッチ装置において, 操向用のフロントフォーク(F)のトップブリッジ(Fa)の左右両端部に個別に固着されると共に,前面をフロントカウル(C)で覆われる左右一対のバーハンドル(H)に,前記スイッチケース(1)が取り付けられることを特徴とする,車両のハンドルスイッチ装置。
  • 说明书全文

    本発明は,端部にハンドルグリップを有する操向用のバーハンドルに,前記ハンドルグリップの内端に近接してバーハンドルを囲繞して内部にスイッチを収容するスイッチケースを取り付け,このスイッチケースの,操縦者側となる後壁に,前記スイッチを操作する操作ノブを設けた,車両のハンドルスイッチ装置の改良に関する。

    かゝる車両のハンドルスイッチ装置は,特許文献1に開示されているように,既に知られている。

    特開2004−196297号公報

    従来のかゝる車両のハンドルスイッチ装置では,操作ノブ及びそれにより操作されるスイッチを,バーハンドルの一側に集中して配置していたので,それらを収容支持するスイッチケースが,操作ノブ側に大きく張り出すことになり,これが装置のコンパクト化を妨げていた。 また従来のものでは,スイッチの可動接点ホルダに操作ノブを一体的に連結して,操作ノブが可動接点ホルダと一体となって摺動するようになっていたので,操作ノブ及び可動接点ホルダのストローク比は1であり,そのストローク比を1以外に設定することはできず,設計の自由度が狭まかった。

    本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,操作ノブの操作性が良好であると共にコンパクトであり,しかも操作ノブ及び可動接点ホルダのストローク比を設計上自由に設定することを可能にした,前記車両のハンドルスイッチ装置を提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために,本発明は,端部にハンドルグリップを有する操向用のバーハンドルに,前記ハンドルグリップの内端に近接してバーハンドルを囲繞して内部にスイッチを収容するスイッチケースを取り付け,このスイッチケースの,操縦者側となる後壁に,前記スイッチを操作する操作ノブを設けた,車両のハンドルスイッチ装置において,前記操作ノブを,バーハンドルと略同高位置に配置すると共に,前記スイッチケースに枢軸を介して揺動可能に支持する一方,前記スイッチを,可動接点ホルダが摺動するスライド型に構成して,前記バーハンドルの上側又は下側の前記スイッチケース内部に配置し,前記操作ノブと前記可動接点ホルダとを,操作ノブの揺動を直線運動に変換して可動接点ホルダに伝達する運動方向変換手段を介して連結したことを第1の特徴とする。

    また本発明は,第1の特徴に加えて,前記運動方向変換手段を,前記操作ノブの揺動端に一体に形成されて前記枢軸と略平行に配置されるピン状の作動アームと,前記可動接点ホルダに一体に形成されて,前記枢軸と略直交する方向に配置され,前記作動アームが摺動自在に係合するフォーク状の従動アームとで構成したことを第2の特徴とする。

    さらに本発明は,第1又は2の特徴に加えて,前記操作ノブを,前記ハンドルグリップを把持した操縦者の親指の可動範囲内に配置したことを第3の特徴とする。

    さらにまた本発明は,第1〜第3の特徴に加えて,前記スイッチが,車両のハザードランプの作動を制御するハザードスイッチであることを第4の特徴とする。

    さらにまた本発明は,第4の特徴に加えて,前記ハザードスイッチの固定接点ホルダには,左側のハザード兼用のウインカランプ及び右側のハザード兼用のウインカランプにそれぞれ連なる一対の第1ハザード電路がそれぞれ個別に接続される一対の固定接点を設ける一方,可動接点ホルダには,ウインカリレーに連なる第2ハザード電路が接続されて該可動接点ホルダのオン位置で前記固定接点に接触し,オフ位置でそれらから離間する共通の可動接点を設けたことを第5の特徴とする。

    さらにまた本発明は,第1〜5の特徴の何れかに加えて,前記枢軸を,前記スイッチのスイッチボックスに一体に形成したことを第6の特徴とする。

    さらにまた本発明は,第1〜6の特徴の何れかに加えて,前記操作ノブと,前記スイッチもしくは前記スイッチケースとの間に,操作ノブを常時不作動位置に付勢する弾発手段を設けたことを第7の特徴とする。

    さらにまた本発明は,第1〜7の特徴の何れかに加えて,操向用のフロントフォークのトップブリッジの左右両端部に個別に固着されると共に,前面をフロントカウルで覆われる左右一対のバーハンドルに,前記スイッチケースが取り付けられることを第8の特徴とする。

    本発明の第1の特徴によれば,操作ノブはバーハンドルの後面側に,スイッチはバーハンドルの上側もしくは下側にそれぞれ分散配置されることで,これらをバーハンドル周りのスイッチケース内の狭小なスペースに容易に収めることができ,これによりスイッチケースのコンパクト化を図ることができると共に,操作ノブの押圧ストロークを充分に取ることができ,同時に操作ノブに対する操作性を良好に保つことができる。 しかも操作ノブは,枢軸により支持されて揺動型となっているから,摺動抵抗はなく,これを軽快に押圧操作することができる。

    またバーハンドルの上側もしくは下側に配置されるスイッチは,可動接点ホルダがスライド式になっているが,この可動接点ホルダには,運動方向変換手段を介して操作ノブが連結されるので,操作ノブの揺動により可動接点ホルダを軽快に摺動させることができる。

    しかも操作ノブが揺動式であるので,その枢軸から,操作ノブ及び可動接点ホルダ間の連結点までの距離の選定により,操作ノブ及び可動接点ホルダのストローク比を設計上自由に設定することができ,各種スイッチの要求諸元に対応するすることができる。

    本発明の第2の特徴によれば,操作ノブの前記枢軸周りでの揺動時,作動アームが前記従動アームのフォーム部内を摺動しながら該従動アームを介して可動接点ホルダに直線運動を確実に与えることができ,しかもその構造が極めて簡単である。

    本発明の第3の特徴によれば,操縦者は,ハンドルグリップを握ったまゝの手の親指で操作ノブを容易,的確に操作することができる。

    本発明の第4の特徴によれば,ハザードスイッチは比較的接点が多いことから,それに可動接点ホルダをスライド型にしたとき,スイッチ全体が必然的に長くなるが,このようなハザードスイッチでも,操作ノブに干渉されることなくスイッチケース内にコンパクトに収めることができる。

    本発明の第5の特徴によれば,左側のハザード兼用のウインカランプ及び右側のハザード兼用のウインカランプにそれぞれ連なる一対のハザード電路は,それぞれ独立しているから,ハザードスイッチのオフ状態では,左右何れか一方のウインカランプの作動時でも,高価なダイオード等の逆流防止手段を用いることなく,ウインカリレーから第1ハザード回路への通電を防ぐことができ,ハザード回路を廉価に構成することができる。

    本発明の第6の特徴によれば,枢軸のスイッチボックスとの一体化により,部品点数の削減と,枢軸の,抜け止め等の支持構造の簡素化を図ることができるのみならず,操作ノブ及びスイッチの組立体を構成できて,組立性の向上にも寄与し得る。

    本発明の第7の特徴によれば,操作ノブは,弾発手段により不作動位置に保持されるので,運動方向変換手段に遊びが存在しても,操作ノブの振動を抑制し,その振動騒音の発生を未然に回避することができる。

    本発明の第8の特徴によれば,操向用フロントフォークのトップブリッジの左右両端部に個別に固着されると共に,前面をフロントカウルで覆われる左右一対のバーハンドルを備え,バーハンドル周りに余裕スペースが少ない車両においても,前述のようなスイッチケースのコンパクト化によりバーハンドル及び該スイッチの操作性を高めることができる。

    本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。

    図1は本発明のハンドルスイッチ装置を備えた自動二輪車の操向部周りの平面図,図2は図1の2矢視図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図3の4−4線断面図,図5は前記ハンドルスイッチ装置の要部分解斜視図,図6は図4の6−6線断面図,図7は図6の7−7線断面図,図8は図6の8−8線断面図,図9は図8の9−9線断面図,図10はハザードスイッチのオン状態を示す,図8との対応図,図11は前記ハンドルスイッチ装置により制御されるウインカ及びハザード用電気回路図,図12は従来のウインカ及びハザード用電気回路を示す,図11との対応図である。

    先ず,図1において,スポーツタイプの自動二輪車の車体フレームFの前端部には,操向用フロントフォークFのトップブリッジFa及びロアブリッジ(図示せず)がステアリングステムSを介して回動可能に連結される。 トップブリッジFaは,左右両端部がステアリングステムSに支持される中央部より前方へ変位した,平面視でくの字状をなしており,その両端部に左右一対のバーハンドルH,Hの内端部がそれぞれ個別に固着され,それらの外端部には,操縦者が把持するハンドルグリップHgが嵌合保持される。

    また車体フレームFには,トップブリッジFa及びロアブリッジを含むフロントフォークFを前方より覆うフロントカウルCが取り付けられ,またこのフロントカウルCの上端には,トップブリッジFaの直前に配設されるメータユニットMを前方より覆うスクリーンCaが連設される。 さらにフロントカウルCの左右外側部には一対のバックミラーR,Rが取り付けられる。

    図2に示すように,少なくとも一方のバーハンドルHには,ハンドルグリップHgの内端に隣接するスイッチケース1がバーハンドルHを囲繞するようにして取り付けられる。 このスイッチケース1の,操縦者側の後壁に各種スイッチの操作ノブが配設されるが,特にその上下方向中央部には,ハンドルグリップHgを把持した操縦者の手の親指Tの可動範囲内に配置されるハザード用の操作ノブ2が取り付けられる。

    スイッチケース1は,図3及び図4に示すように,バーハンドルHを前後から挟むように前部ケース半体1fと後部ケース半体1rとに分割されており,その後部ケース半体1rに,ハザード用操作ノブ2,その他の各種操作ノブと,ハザードスイッチ3,その他の各種スイッチとが取り付けられる。 そして前部ケース半体1fは,連結金具4を介してバーハンドルHに固着され,この前部ケース半体1fに後部ケース半体1rが複数のビス5により結合される。

    さて,上記操作ノブ2及び,それにより操作されるハザードスイッチ3について詳細に説明する。

    図3及び図4において,後部ケース半体1rには,バーハンドルHの後面(操縦者側)に対向するノブ装着窓8が設けられ,またこのノブ装着窓8の,ハンドルグリップHg側端部に隣接して上下方向に配置される枢軸9が後部ケース半体1rの内壁に保持され,この枢軸9に揺動自在に支持される操作ノブ2がノブ装着窓8に後部ケース半体1rの内側から装着される。 こうして操作ノブ2は,バーハンドルHの後側にそれと略同高位置に配置される。 この操作ノブ2は,その一部をノブ装着窓8の外方に突出させており,その突出量は,操作ノブ2の周囲に形成される鍔2aが後部ケース半体1rの内面に当接することで制限され,これにより操作ノブ2の不作動位置が規制される。

    一方,ハザードスイッチ3は,図4〜図9に示すように,バーハンドルHの下側で後部ケース半体1rの内壁に取り付けられる。 このハザードスイッチ3は,バーハンドルHの下側でその前後方向に延びるように配置される直方体形状のスイッチボックス10と,このスイッチボックス10に,その長手方向に沿ってオン位置N(図10参照)及びオフ位置F(図8参照)間を摺動可能に収容される可動接点ホルダ13と,この可動接点ホルダ13を覆うようにしてスイッチボックス10の開口部に固定される固定接点ホルダ12とより構成される。 スイッチボックス10は,それに一体に形成されるステー10aを有しており,これがビス11により後部ケース半体1rに固着される。

    前記枢軸9は,このスイッチボックス10のステー10aと一体に形成され,その端部が,後部ケース半体1rに形成される支持孔14(図9参照)に嵌合して保持される。 このように,枢軸9のスイッチボックス10との一体化によれば,部品点数の削減と,枢軸9の,抜け止め等の支持構造の簡素化を図ることができるのみならず,操作ノブ2及びハザードスイッチ3の組立体を構成できて,組立性の向上にも寄与し得る。

    図5及び図6に示すように,固定接点ホルダ12は,三形の頂点に配置される3個1組の第1固定接点15L,15R,15Bと,2個1組の第2固定接点16B,16Pとを保持する一方,可動接点ホルダ13は,ばね23の付勢で第1固定接点15L,15R,15Bの全てに接触し得る共通1個の可動接点17を保持しており,可動接点ホルダ13のオン位置Nで可動接点17が第1固定接点15L,15R,15Bのみに接触することにより自動二輪車のウインカランプをハザードランプとして点滅作動させ,可動接点ホルダ13のオフ位置Fで可動接点17が第2固定接点16B,16Pのみに接触することによりポジションランプを点灯させるようになっている。 その電気回路については後述する。

    図5〜図8より明らかなように,スイッチボックス10には,可動接点ホルダ13をオフ位置Fに向かって付勢する戻しばね22が収容され,この戻しばね22の付勢力に抗して可動接点ホルダ13をオン位置Nに押圧移動させたとき,その押圧力を解除しても,可動接点ホルダ13に再度,押圧力を加えない限り,その可動接点ホルダ13をオン位置Nに保持する公知の間欠ロック機構18が可動接点ホルダ13及びスイッチボックス10間に設けられている。

    前記操作ノブ2と可動接点ホルダ13とは,操作ノブ2の揺動を直線運動に変換して可動接点ホルダ13に伝達する運動方向変換手段19を介して連結される。 この運動方向変換手段19は,操作ノブ2の揺動端に一体に形成されて,後部ケース半体1r内に前記枢軸9と略平行に配置されるピン状の作動アーム20と,可動接点ホルダ13の一端に一体に形成されると共に,固定接点ホルダ12を貫通してスイッチボックス10外に突出し,且つ前記枢軸9と略直交するように配置されるフォーク状の従動アーム21とよりなっており,作動アーム20は,従動アーム21のフォーク部21aの内側に摺動自在に係合する。 したがって,操作ノブ2が枢軸9周りに揺動すると,作動アーム20がフォーク部21a内を摺動しながら従動アーム21を介して可動接点ホルダ13に摺動,即ち直線運動を与えて,オン位置N及びオフ位置F間を移動させることができる。

    図4,図5及び図8において,操作ノブ2は,後部ケース半体1rの内方に向かって開放した箱型に形成されており,この操作ノブ2の内側に,操作ノブ2を,その不作動位置に付勢する弾発手段25が設けられる。 この弾発手段25は,スイッチボックス10に一体に形成されて操作ノブ2の内側に配置される円筒状の案内筒26と,この案内筒26内に摺動自在に嵌挿される押圧ピン27と,このこの押圧ピン27を案内筒26外方への突出方向へ付勢する押圧ばね28と,押圧ピン27の半球状端部が当接すべく操作ノブ2の,揺動端部内側に形成される斜面29とで構成される。 その斜面29は,操作ノブ2の揺動方向に沿って,バーハンドルHから離れる方向に行くにつれて枢軸9に近づくように傾斜している。

    而して,押圧ピン27が押圧ばね28の付勢力で斜面29を押圧すると,斜面29との当接部に,操作ノブ2を不作動位置に付勢する分力が発生し,これにより操作ノブ2は,不作動位置に遊びなく保持される。 また操作ノブ2を外側から押圧した場合には,斜面29が押圧ピン27を案内筒26内に押し込んでいくので,それに伴ない増加する押圧ばね28の反発力操作ノブ2の操作荷重を決定する(実際には,前記スイッチボックス10内の戻しばね22の反発力も上記操作荷重に加わる)。 したがって,斜面29の角度や押圧ばね28のセット荷重,ばね定数の選定により,操作ノブ2の操作フィーリングを調整することが可能となる。

    こうして構成されるハザードスイッチ装置の作用について説明する。

    自動二輪車の操縦者がハンドルグリップHgを把持した手の親指Tで操作ノブ2を押圧すると,枢軸9周りに前方へ揺動し,その揺動は,運動方向変換手段19により,即ち作動アーム20及び従動アーム21により直線運動に変換されてハザードスイッチ3の可動接点ホルダ13に伝達されるので,可動接点ホルダ13は,戻しばね22の付勢力に抗してオフ位置Fからオン位置N(図10参照)へと移動し,自動二輪車のウインカランプをハザードランプとして点滅作動させることができる。 可動接点ホルダ13は,一旦,オン位置Nに来ると,間欠ロック機構18の作動によりオン位置Nに保持される。

    再び,親指Tにより操作ノブ2を押圧すると,可動接点ホルダ13が再び押圧されることで,間欠ロック機構18が解除されるので,次いで操作ノブ2に対する押圧を解除すれば,可動接点ホルダ13は,戻しばね22の付勢力でオフ位置Fに復帰すると共に,操作ノブ2は,戻しばね22及び押圧ばね28の付勢力により不作動位置に復帰することになり,可動接点ホルダ13がオフ位置Fに戻ることにより,自動二輪車のハザードランプを消灯させることができる。 この状態では,操作ノブ2は,押圧ばね28を含む弾発手段25により不作動位置に保持されるので,運動方向変換手段19の作動アーム20と従動アーム21のフォーク部21aとの係合部に遊びが存在しても,操作ノブ2の振動を抑制し,その振動騒音の発生を未然に回避することができる。

    而して,上記操作ノブ2は,バーハンドルHを囲繞するように配設されるスイッチケース1の,バーハンドルHの後面に対向する後壁に取り付けられ,且つハンドルグリップHgを把持した操縦者の手の親指Tの可動範囲に配置される ので,操縦者は,ハンドルグリップHgを握ったまゝの手の親指Tで操作ノブ2を容易,的確に操作することができる。

    しかも,この操作ノブ2は,上下方向の枢軸9により支持されて揺動型となっているから,摺動抵抗はなく,これを軽快に押圧操作することができる。

    さらに操作ノブ2の揺動中心,即ち枢軸9から,操作ノブ2及び可動接点ホルダ13間の連結点までの距離の選定により,操作ノブ2及び可動接点ホルダ13のストローク比を設計上自由に設定することができ,各種スイッチの要求諸元に対応することができる。

    一方,ハザードスイッチ3は,操作ノブ2から離れて,バーハンドルHの下側のスイッチケース1内部に前後方向に長く配置されるので,操作ノブ2に干渉されることなく,バーハンドルHの下側のスイッチケース1内の狭小なスペースに容易に収めることができ,これによりバーハンドルHを囲繞するスイッチケース1のコンパクト化を図ることができると共に,操作ノブ2の押圧ストロークも,また可動接点ホルダ13の摺動ストロークもを充分に長く取ることができる。

    しかもハザードスイッチ3の可動接点ホルダ13は,スイッチボックス10に摺動自在に支持されてスライド式になっているが,この可動接点ホルダ13には,運動方向変換手段19を介して操作ノブ2が連結されるので,操作ノブ2の揺動により可動接点ホルダ13を軽快に摺動させることができる。

    またスポーツタイプの自動二輪車では,左右一対のバーハンドルH,Hは,前述のように,前面をフロントカウルCで覆われるトップブリッジFaに個別に固着されるので,バーハンドルH周りに余裕スペースが少ないが,このバーハンドルHに本発明のハンドルスイッチ装置が取り付けられることで,スイッチケース1のコンパクト化によりバーハンドルH及び操作ノブ2の操作性を高めることができる。

    次に,図11により,本発明の前記ハザードスイッチ3を使用した自動二輪車のウインカ及びハザード用電気回路について説明する。

    符号30はバッテリ,31はイグニッションスイッチ,32はウインカリレー,33はウインカスイッチ,34は切換スイッチ,35Lは左側前後のハザード兼ウインカランプ,36Lは左側のウインカインジケータランプ,37Lは左側のポジションランプ,35Rは右側前後のハザード兼ウインカランプ,36Rは右側のウインカインジケータランプ,37Rは右側のポジションランプである。 前記切換スイッチ34は,ウインカスイッチ33と連動していて,ウインカスイッチ33が左側のウインカランプ35L又は右側のウインカランプ35Rの作動位置を選択したとき,その選択側のポジションランプ37L又は37Rを自動的に消灯させるためのものである。

    左右のウインカランプ35L,35Rに連なる第1ハザード電路38L,38Rは,前記ハザードスイッチ3における3個の第1固定接点15L,15R,15B中の2個の接点15L,15Rに接続され,ウインカリレー32及びウインカスイッチ33間から延出する第2ハザード電路39には,残る1個の第1可動接点15Bが接続される。

    またウインカリレー32の(+)側から延出する電路40と,切換スイッチ34の(+)側から延出する電路41とは,2個の前記第2固定接点16B,16Pにそれぞれ接続される。

    而して,符号17は前記ハザードスイッチ3の可動接点に相当し,この可動接点17が,前記可動接点ホルダ13のオン位置Nへの移動により,前記計3個の第1固定接点15L,15R,15Bのみに接触すると,バッテリ30からウインカリレー32及び可動接点17を通して左右全てのウインカランプ35L,35Rに断続的に通電され,これらをハザードランプとして点滅作動させることになる。

    また可動接点17が,前記可動接点ホルダ13のオフ位置Fへの復帰により,前記第2固定接点16B,16Pのみに接触すると,バッテリ30から可動接点17を通して左右のポジションランプ37L,37Rに通電され,これらを点灯させることになる。 このようにハザードスイッチ3がオフ状態にあるとき,ウインカスイッチ33が左側又は右側に操作されると,左側のウインカランプ35L又は右側のウインカランプ35Rがウインカリレー32から断続的に通電されるが,その際,前述のように左右のウインカランプ35L,35Rに連なる一対の第1ハザード電路38L,38Rに,ハザードスイッチ3の2個の第1固定接点15L,15Rが互いに独立して接続されているので,一方側のウインカランプ35L又は35Rへの通電時に,第1ハザード電路38L,38Rを通して他方側のウインカランプ35R又は35Lに通電されることを簡単に阻止することができる。

    これに対して,従来の電気回路では,図12に示すように,第1ハザード電路38L,38Rは,共通1個の第1固定接点15Cに接続されていたので,一方側のウインカランプ35L又は35Rへの通電時には,第1ハザード電路38L,38Rを通して他方側のウインカランプ35R又は35Lに通電されることを防ぐため,第1ハザード電路38L,38Rに逆流防止用のダイオード43L,43Rがそれぞれ挿入されている。

    これより明らかなように,本発明のハザードスイッチ3を使用した電気回路では,3個の第1固定接点15L,15R,15Bを使用するだけで,高価なダイオード43L,43Rを用いることなく,前記他方側のウインカランプへの通電を阻止することができるから,回路構成の簡素化,延いてはコストの低減に寄与し得る。

    また前記ハザードスイッチ3においては,3個の第1固定接点15L,15R,15Bを設けることに伴ない,可動接点ホルダ13の摺動ストロークは,従来のハザードスイッチに比して長くする必要があるが,前述のように,ハザードスイッチ3は,操作ノブ2から分離して,バーハンドルHの下側のスイッチケース1内部に前後方向に長く配置されるので,スイッチケース1を特別大型化することなく,可動接点ホルダ13の摺動ストロークを充分長く確保することができる。

    本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。 例えば,ハザードスイッチ3をバーハンドルHの上側のスイッチケース1内部に配置して,上記実施例と同様の効果を達成することができる。 また本発明は,ハザードスイッチ3に限らず,他の用途のスイッチへの適用も可能である。

    本発明のハンドルスイッチ装置を備えた自動二輪車の操向部周りの平面図。

    図1の2矢視図。

    図2の3−3線断面図。

    図3の4−4線断面図。

    前記ハンドルスイッチ装置の要部分解斜視図。

    図4の6−6線断面図。

    図6の7−7線断面図。

    図6の8−8線断面図。

    図8の9−9線断面図。

    ハザードスイッチのオン状態を示す,図8との対応図。

    前記ハンドルスイッチ装置により制御されるウインカ及びハザード用電気回路図。

    従来のウインカ及びハザード用電気回路を示す,図11との対応図。

    符号の説明

    H・・・・バーハンドルHg・・・ハンドルグリップ1・・・・スイッチケース2・・・・操作ノブ3・・・・スイッチ(ハザードスイッチ)
    9・・・・枢軸10・・・スイッチボックス12・・・固定接点ホルダ13・・・可動接点ホルダ15L,15R・・・固定接点17・・・可動接点19・・・運動方向変換手段25・・・弾発手段32・・・ウインカリレー35L,35R・・・ハザード兼ウインカランプ38L,38R・・・第1ハザード電路39・・・第2ハザード電路

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