自動二輪車のシート装置

申请号 JP2016540148 申请日 2015-07-23 公开(公告)号 JPWO2016021414A1 公开(公告)日 2017-05-18
申请人 テイ・エス テック株式会社; テイ・エス テック株式会社; 发明人 哲男 植村; 哲男 植村; 実 高林; 実 高林; 英樹 徳元; 英樹 徳元; 康介 前田; 康介 前田; 一泰 鶴見; 一泰 鶴見;
摘要 シート本体上に前後に移動可能にバックレストを設けた自動二輪車のシート装置において、車体上に搭載されるシート本体(S)に、バックレスト(B)をその前後方向に移動可能に設け、そのバックレスト(B)にヒータ(H)を組み込み、そのヒータ(H)に接続されるハーネス(41)を、シート本体(S)内を通して電源(Ba)に結線する。これにより、バックレストの前後移動に支障を及ぼすことなく、バックレストにヒータを組み込んで、バックレストを 暖房 できる。
权利要求
  • 車体上に搭載されるシート本体(S)に、バックレスト(B)をその前後方向に移動可能に設けた、自動二輪車のシート装置において、
    バックレスト(B)にヒータ(H)を組み込み、そのヒータ(H)に接続されるハーネス(41)を、シート本体(S)内を通して電源(Ba)に結線したことを特徴とする、自動二輪車のシート装置。
  • 前記ハーネス(41)は、前記バックレスト(B)の前後移動に伴って同方向に移動するようにされており、前記シート本体(S)には、前記ハーネス(41)の移動を案内すると共に該ハーネス(41)を保護する案内、保護手段(P)が設けられることを特徴とする、前記請求項1に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記バックレスト(B)のバックレストボトム(5)に、前記ヒータ(H)に接続されるハーネス(41)を挿通、案内するハーネスガイド筒(42)を一体に設け、このハーネスガイド筒(42)を、前記シート本体(S)のシートボトム(1)を通してシート本体(S)内に延設したことを特徴とする、前記請求項1に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記ハーネスガイド筒(42)の後端に、前記ハーネス(41)を保持するハーネス保持部(43)を設けたことを特徴とする、前記請求項3に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記ハーネスガイド筒(42)は、前記バックレスト(B)をシート本体(S)に対して前後に移動案内する取付フレーム(12)の間に設けたことを特徴とする、前記請求項3または4に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記ハーネスガイド筒(42)は、前記バックレスト(B)をシート本体(S)にロックするロック機構(R)のロックカバー(22)に形成した凹部(22a)に受容されることを特徴とする、前記請求項3、4または5に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 車体上に搭載されるシート本体(S)に、バックレスト(B)を移動可能に設けた、自動二輪車のシート装置において、
    前記シート本体(S)に、そのシートボトム(1)と表皮材(3)とに跨がって開口する開口部(1a)を設け、その開口部(1a)に前記バックレスト(B)に連結される取付フレーム(12)を貫通させ、該取付フレーム(12)の作動によりバックレスト(B)をシート本体(S)に対して移動可能とし、
    前記シート本体(S)に防水ガイドフレーム(G)を設け、この防水ガイドフレーム(G)に、前記開口部(1a)内を表皮材(3)の表面からシートボトム(1)の裏面とに跨がって延びるガイド部(15)を設けたことを特徴とする、自動二輪車のシート装置。
  • 前記防水ガイドフレーム(G)には支持面(17)が形成され、この支持面(17)は、前記シート本体(S)の外面に対面して、その表皮材(3)を支持することを特徴とする、前記請求項7に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記防水ガイドフレーム(G)のガイド部(15)は筒状に形成されていることを特徴とする、前記請求項7または8に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記防水ガイドフレーム(G)のガイド部(15)は複数よりなり、それらのガイド部(15)は、前記支持面(17)により連結されていることを特徴とする、前記請求項8または9に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記防水ガイドフレーム(G)のガイド部(15)は2つよりなり、前記支持面(17)は2つのガイド部(15)間の間隔よりも幅広に形成されていることを特徴とする、前記請求項8、9または10に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記開口部(1a)に設けられる前記ガイド部(15)の、シート本体(S)側の端部には、シート本体(S)のシートボトム(1)の裏面に係合する係合部(15a,15b)が一体に形成されていることを特徴とする、前記請求項7、8、9、10または11に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 前記ガイド部(15)よりも外側に、前記バックレスト(B)のロック機構(R)のロックプレート(21)に操作部材(30)を設け、この操作部材(30)の操作端末(30a)をシート本体(S)の端末を超えて外部に延出させたことを特徴とする、前記請求項7、8、9、10、11または12に記載の自動二輪車のシート装置。
  • 说明书全文

    本発明は、可動式バックレストを備えた自動二輪車のシート装置に関する。

    従来、自動二輪車のシート装置において、運転者の着座する前部シートの後方に他の乗員の着座する後部シートが一段高く形成され、それらのシートの境界段部に、運転者の凭れ掛かるバックレストを設け、このバックレストを前後方向に移動調節可能として運転者の着座位置を変更できるようにしたものが知られている(後記特許文献1参照)。

    日本特許第3812295号公報

    ところで、かかる可動式バックレストにヒータを組み込んで、バックレストを暖房可能として、冬季などの低温時に運転者が暖をとり、自動二輪車の軽快、快適な運転を楽しむことが望まれるが、前記特許文献1のものでは、バックレストにヒータが装備されていない。 また、かかる可動式バックレストを備えたシート装置では、シート本体上をバックレストが前後方向に移動するため、シート本体とバックレストとの間隙に流入した雨などの水が、シート本体の、表皮材と基材の間からクッション材に含浸する懸念があるが、前記特許文献1のものでは、その懸念に対する対策がなされていないという問題がある。

    本発明は、かかるシート装置において、可動式バックレストにヒータを組み込み、バックレストが移動しても何らの支障を及ぼすことなく、ヒータへの通電を行えるようにし、さらに、シート本体とバックレストとの間隙に流入した雨水などの水が、シート本体の、表皮材と基材の間からクッション材に含浸することを防止するようにした、新規な自動二輪車の可動式バックレストを備えたシート装置を提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために、本発明は、車体上に搭載されるシート本体に、バックレストをその前後方向に移動可能に設けた、自動二輪車のシート装置において、前記バックレストにヒータを組み込み、そのヒータに接続されるハーネスを、シート本体内を通して電源に結線したことを第1の特徴とする。

    本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記ハーネスは、前記バックレストの前後移動に伴って同方向に移動するようにされており、前記シート本体には、前記ハーネスの移動を案内すると共に該ハーネスを保護する案内、保護手段が設けられることを第2の特徴とする。

    本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記バックレストのバックレストボトムに、前記ヒータに接続されるハーネスを挿通、案内するハーネスガイド筒を一体に設け、このハーネスガイド筒を、前記シート本体のシートボトムを通してシート本体内に延設したことを第3の特徴とする。

    本発明は、前記3の特徴に加えて、前記ハーネスガイド筒の後端に、前記ハーネスを保持するハーネス保持部を設けたことを第4の特徴とする。

    本発明は、前記3または4の特徴に加えて、前記ハーネスガイド筒は、前記バックレストをシート本体に対して前後に移動案内する取付フレームの間に設けたことを第5の特徴とする。

    本発明は、前記第3、4または5の特徴に加えて、前記ハーネスガイド筒は、前記バックレストを前記シート本体にロックするロック機構のロックカバーに形成した凹部に受容されることを第6の特徴とする。

    本発明は、車体上に搭載されるシート本体に、バックレストを移動可能に設けた、自動二輪車のシート装置において、前記シート本体に、そのシートボトムと表皮材とに跨がって開口する開口部を設け、その開口部に前記バックレストに連結される取付フレームを貫通させ、該取付フレームの作動によりバックレストをシート本体に対して移動可能とし、前記シート本体に防水ガイドフレームを設け、この防水ガイドフレームに、前記開口部内を表皮材の表面からシートボトムの裏面とに跨がって延びるガイド部を設けたことを第7の特徴とする。

    本発明は、前記第7の特徴に加えて、前記防水ガイドフレームには支持面が形成され、この支持面は、前記シート本体の外面に対面して、その表皮材を支持することを第8の特徴とする。

    本発明は、前記7または8の特徴に加えて、前記防水ガイドフレームのガイド部は筒状に形成されていることを第9の特徴とする。

    本発明は、前記第8または9の特徴に加えて、前記防水ガイドフレームのガイド部は複数よりなり、それらのガイド部は、前記支持面により連結されていることを第10の特徴とする。

    本発明は、前記第8、9または10の特徴に加えて、前記防水ガイドフレームのガイド部は2つよりなり、前記支持面は2つのガイド部間の間隔よりも幅広に形成されていることを第11の特徴とする。

    本発明は、前記第7、8、9、10または11の特徴に加えて、前記開口部に設けられる前記ガイド部の、シート本体側の端部には、シート本体のシートボトムの裏面に係合する係合部が一体に形成されていることを第12の特徴とする。

    本発明は、前記第7、8、9、10、11または12の特徴の加えて、前記ガイド部よりも外側に、前記バックレストのロック機構のロックプレートに操作部材を設け、この操作部材の操作端末をシート本体の端末を超えて外部に延出させたことを第13の特徴とする。

    本発明の第1の特徴によれば、バックレストにヒータを組み込み、そのヒータに接続されるハーネスを、シート本体内を通して電源に結線したので、バックレストが可動式であるにも拘らず、ハーネスの取りまわし配線作業が容易になり、しかもハーネスを短くすることができる。

    本発明の第2の特徴によれば、前記ハーネスは、前記バックレストの前後移動に伴って同方向に移動するようにされており、前記シート本体には、前記ハーネスの移動を案内すると共に該ハーネスを保護する案内、保護手段が設けられので、ハーネスの車体との干渉を防止し、ハーネスの破損による通電不可などの不具合を防止することができる。

    本発明の第3の特徴によれば、ハーネスをガイドするハーネスガイド筒により、ハーネスの他物への干渉、噛み込みを抑制することができ、またハーネスは、バックレストとシート本体との間に露出することがなく、見栄えを良くして商品価値を高めることができる。

    本発明の第4の特徴によれば、ハーネスガイド筒の後端のハーネス保持部により、ハーネスのハーネスガイド筒からの延出部を固定し易くすることができ、ハーネスの延出部の他物への干渉、噛み込みを抑制することができる。

    本発明の第5の特徴によれば、ハーネスガイド筒は、バックレストをシート本体に対して前後に移動案内する取付フレームの間に設けたので、ハーネスを取付フレーム間のデッドスペースを利用して配置することができ、しかもハーネスはバックレストの移動方向に沿わせて短くすることができる。

    本発明の第6の特徴によれば、ハーネスガイド筒は、ロック機構に干渉することなく限られたスペース内にコンパクトに配置することができる。

    本発明の第7の特徴によれば、シート本体に設けた防水ガイドフレームのガイド部により、バックレストに連なる取付フレームが貫通する開口部から浸入した雨水などの水が、シート本体の、表皮材とシートボトムとの間からクッション材へ含浸するのを極抑制することができ、その水をガイド部材を通してシート本体の裏面側に排水することができる。

    本発明の第8の特徴によれば、防水ガイドフレームの支持面により表皮材を支持するので、表皮材の移動や浮き上がりを抑え、表皮材とシートボトムとを密着させ、それらの間に隙間が生じることがない。

    本発明の第9の特徴によれば、防水ガイドフレームのガイド部は筒状であるので、このガイド部は、シート本体の表皮材とシートボトムを貫通して、それらの隙間からの浸水を抑制し、シート本体が車体からの振動を受けても、水をシートボトムの裏面側にスムーズに案内して排水することができる。

    本発明の第10の特徴によれば、防水ガイドフレームのガイド部は支持面により連結されているので、シート本体の表皮材を、ガイド部材を連結した支持面で抑えることができ、表皮材を広範囲にわたり安定して支持することができる。

    本発明の第11の特徴によれば、防水ガイドフレームの支持面は2つのガイド部間の間隔よりも幅広に形成されているので、表皮材を一層広範囲にわたり安定して支持することができる。

    本発明の第12の特徴によれば、ガイド部のシート本体側の端部には、シート本体のシートボトムの裏面に係合する係合部が一体に形成されるので、ガイド部はネジなどの他の固定手段に依存することなく、ガイド部をシート本体に固定することができる。

    本発明の第13の特徴によれば、ガイド部よりも外側に、バックレストのロック機構のロックプレートの操作部材を設け、この操作部材の操作端末をシート本体の端末を超えて外部に延出させたので、シート本体を持ち上げることなく、操作部材を牽引することでロック機構のロックを解除することができる。

    図1は本発明にかかるシート装置を備えたスクータ型自動二輪車の側面図である。

    図2は図1の2矢視図である。

    図3は図2の3−3線に沿う拡大断面図である。

    図4は図3の4−4線に沿う拡大断面図である。

    図5は図3の5−5線に沿う拡大断面図である。

    図6は図3の6−6線に沿う拡大断面図である。

    図7は図3の7−7線に沿う断面図である。

    図8は図3の8矢視図である。

    図9は図8の9−9線に沿う拡大断面図である。

    図10は図3の10−10線に沿う拡大部分図である。

    図11はバックレストの背面斜視図である。

    図12は図4の12−12線に沿う防水ガイドフレームの拡大斜視図である。

    図13はバックレストのロック機構の分解斜視図である。

    図14は図13の14矢視拡大図である。

    図15はロック装置のロック解除時の図7と同じ断面図である。

    図16は本発明の変形例を示す図8と同じ断面図である。

    図17は本発明の変形例を示す図3と同じ断面図である。

    図18はハーネス案内保護手段を備えたシート装置の底面図(ハーネス最後進時)である。

    図19はハーネス案内保護手段を備えたシート装置の底面図(ハーネス最前進時)である。

    図20は図18の20−20線に沿う拡大断面図である。

    図21は図18の21−21線に沿う拡大断面図である。

    図22は図18の22−22線に沿う拡大断面図である。

    図23はハーネス案内保護手段の底面図(ハーネス最後進時)(他の実施形態)である。

    図24はハーネス案内保護手段の底面図(ハーネス最前進時)(他の実施形態)である。

    図25はカプラー浸水防止手段を備えたシート本体の底面斜視図である。

    図26は図25の26−26線に沿う断面図である。

    図27はカプラー浸水防止手段の斜視図(他の変形例)である。

    図28はカプラー浸水防止手段の斜視図(他の変形例)である。

    図29はカプラー浸水防止手段の斜視図(他の変形例)である。

    図30はカプラー浸水防止手段を有しないシート装置の底面斜視図である。

    図31は図18の31−31線に沿うストラップ取付構造の拡大断面図である。

    図32はロックブラケットの斜視図(他の変形例)である。

    図33は図32の33−33線に沿う拡大断面図である。

    図34は図18の34−34線に沿う拡大断面図である。

    図35は図18の35−35線に沿う拡大断面図である。

    図36は図35の36−36線に沿う断面図である。

    1・・・・シートボトム(シート基材)
    1a・・・開口部3・・・・表皮材12・・・・取付フレーム(パイプフレーム)
    15・・・・ガイド部15a・・・係合部(爪片)
    15b・・・係合部(スリット)
    17・・・・支持面20・・・・ロックブラケット21・・・・ロックプレート22・・・・ロックカバー22a・・・凹部24・・・・ガイド筒30・・・・操作部材(ストラップ)
    30a・・・操作端末33・・・・操作空間41・・・・ハーネス42・・・・ハーネスガイド筒43・・・・ハーネス保持部B・・・・バックレストC・・・・カウリングG・・・・防水ガイド部材H・・・・ヒータP・・・・ハーネス案内保護手段R・・・・ロック装置S・・・・シート本体

    本発明シート装置をスクータ型自動二輪車に実施した場合の実施形態について説明する。

    以下の説明において、座席シートの設置されるスクータ型自動二輪車の前後を「前後」、その左右を「左右」、その上下を「上下」という。

    つぎに、図1〜15を参照して、本発明の実施形態について説明する。

    図1に示すように、スクータ型自動二輪車の車体後部には、タンデム式シート本体Sが搭載されている。 このシート本体Sは、運転者の着座する前部シートSfと、この前部シートSfよりも一段高く形成されて他の乗車員が着座する後部シートSrとを備え、前部シートSfと後部シートSr間の段差凹部に、運転者の凭れかかるバックレストBが設けられる。 このバックレストBは、シート本体Sに対して可動式、すなわち手動により前後方向に移動調整できるように構成されると共にこれを暖房するためのヒータHが組み込まれる。

    図4〜6に示すように、前部シートSfと後部シートSrとよりなるタンデム式シート本体Sは、通常のように、硬質のシートボトム(基材)1の上部にクッション材2を配置し、そのクッション材2の外側を表皮材3により被覆して構成され、表皮材3はシートボトム1に固定されている。

    また、前記バックレストBは、前記シートボトム1の段差部に対向するバックレストボトム5にクッション材6を配置し、そのクッション材6の外側を表皮材7により被覆して構成され、表皮材7はバックレストボトム5に固定されている。

    バックレストBは、運転者の腰を覆うべく、凹状の前面を有して枕状に形成されており、その下面が前部シートSfの後部上面に前後方向に移動可能に着座され、またその上面が後部シートSrの前部上面と連続するようにされている。

    図4〜6、図11に示すように、バックレストBのバックレストボトム5の背面には、左右方向に長い板状の支持フレーム10が複数のボルト・ナット11により固定されている。 この支持フレーム10の左右には、バックレストBの取付フレームとしての2本のパイプフレーム12,12の前端が溶接14されている。 2本のパイプフレーム12,12は、互いに平行であって、シート本体Sの、シートボトム1と表皮材3とに開口した開口部1a,1aを貫通し、後述のロック機構Rに、前後方向に移動可能に貫通支持され、後述するように、バックレストBは、ロック機構Rのロック作動により固定され、またロック解除により手動で前後方向に移動調整可能とされている。

    図4〜6に示すように、バックレストBの背面と対面する後部シートSrの前面には、防水ガイドフレームGが設けられる。 この防水ガイドフレームGは、シート本体Sの表皮材3を挟んで後部シートSrの前面に重ね合わされ、その表皮材3を支持するようにされる。

    図12に示すように、前記防水ガイドフレームGは、左右方向に長い長方形に形成されており、その後面(後部シートSrとの対向面)の左右端部には、前記左右一対のパイプフレーム12,12の貫通する短円筒状のガイド部15,15が対称的に一体に形成されている。 これらのガイド部15,15は、シートボトム1側に向けて突出しており、その左右には、爪片15aとその両側のスリット15bとがそれぞれ形成されている。 そして、図4に示すように、一対のガイド部15,15は、シートボトム1と表皮材3とに開口した開口部1a,1a内に挿入されて、シート本体Sの表皮材3およびシートボトム1に跨がって延びており、前記左右の爪片15aが開口部1aの周縁に係合され、ガイド部15,15は、シートボトム1の開口部1a,1aにそれぞれ固定される。

    また、図5、12に示すように、防水ガイドフレームGには、前記一対のガイド部15,15の間において、それらよりも下方に位置して一つの短円筒状のハーネスガイド部16が開口されている。 このハーネスガイド部16は、後述のハーネスガイド筒42を案内すべく形成され、前記ガイド部15と同じくその左右には爪片16aとその両側のスリット16bとがそれぞれ形成されている。 ハーネスガイド部16は、シートボトム1に開口した開口部1b内に挿入されて、シート本体Sの表皮材3およびシートボトム1に跨がって延びており、前記左右の爪片16aが開口部1bの周縁に係合され、ハーネスガイド部16は、開口部1bに固定される(図7参照)。

    そして、防水ガイドフレームGの、一対のガイド部15,15およびハーネスガイド部16は、バックレストBとシート本体Sに流入した雨水などの水が、表皮材3とシートボトム1との隙間に浸入してクッション材2に含浸するのを抑制することができる。

    矩形状に形成される防水ガイドフレームGは、前記ガイド部15,15およびハーネスガイド部16を囲む広い平坦な支持面17を有し、この支持面17は、シート本体Sの表皮材3を支持して、その浮き上がりを防止し、シートボトム1との間に隙間が生じることがない。

    つぎに、図4〜7,13〜15を参照してバックレストBをシート本体Sに対して前後方向に複数段に位置調整してロックするロック機構Rの構造について説明する。

    このロック機構Rは、シートボトム1の下面に一体に懸吊支持されており、ロックブラケット20と、このロックブラケット20内に左右方向に摺動可能に設けられるロックプレート21と、前記ロックブラケット20を覆うロックカバー22とを備えている。 ロックブラケット20は、横断面門型に形成されてシートボトムの下部を左右方向に延長されており、その左右部の前後壁に開口した挿入孔20a,20bにガイド筒24,24が、それぞれ挿入、固定されている。

    図14に示すように、各ガイド筒24は、合成樹脂製であって、成形し易いようにその軸線方向に沿って2つ割りに形成されており、その外周面に、前記挿入孔20a,20bにそれぞれ係合する係合片24a,24bが一体に突設されている。 一対のガイド筒24,24内には、バックレストBに連結される、前記2本のパイプフレーム12、12がそれぞれ摺動自在に貫通される。

    図7に示すように、各パイプフレーム12の中間部分の外側面には、複数(6つ)の円弧状の嵌合スリット13…が、その軸方向に間隔をあけて形成されている。 各嵌合スリット13…は、コ字状に形成され、その両部を面取り13aしてある。 各ガイド筒24の前部外周には、前記複数の嵌合スリット13…の一つに選択的に一致する通口24c(図14参考)が開口されている。

    ロックブラケット20に左右方向に摺動可能に設けられるロックプレート21は板状に形成されており、その両端部に開口した長孔21aが連結ピン23をもってロックブラケット20の両端部にピン連結されている。 そして、ロックプレート21は、長孔21aの長さ範囲でロックブラケット20に対して左右方向に摺動可能である。 ロックプレート21の左右にはパイプフレーム12,12の複数の嵌合スリット13…の一つに、ガイド筒24の通口24cを通って選択的に嵌入し得る嵌合孔21b,21bが開口されている。

    図7,15に示すように、ロックプレート21とロックブラケット20との間には、コイルバネよりなるロックバネ26が張架されており、このロックバネ26は、ロックプレート21をロック方向(図7,15矢印a方向)に付勢して、その嵌合孔21bを、前記通口24cを通して複数の嵌合スリット13…の一つに選択的に嵌入し、2本のパイプフレーム12,12、すなわちバックレストBをロックすることができる。

    図3,7,15に示すように、ロックプレート21の一端(左端)に設けたロックレバー21dには、そのロックプレート21をロック解除方向(矢印b方向)に牽引し得る、操作部材としての、可撓帯よりなるストラップ30の一端が結着されている。 このストラップ30は、シートボトム1の側部内面に設けた押え片31およびガイド片32に案内されて該シートボトム1の側部内面に沿うように外方に延長され、そのループ状の操作端末30aは、シート本体Sの端末と、自動二輪車の車体を覆うカウリングCとの間に形成される操作空間33に臨んでいる。

    図10に示すように、ロックレバー21dには、凹部21eが形成され、この凹部21eにストラップ30が収納されて、このストラップ30の位置ずれを抑止するようにされている。

    なお、前記操作部材30は、ワイヤ、紐条であってもよい。

    そして、操作者が操作空間33を通してストラップ30を外方へ牽引すれば、ロックプレー21は、図15に示すように、ロックバネ26の付勢力に抗してロック解除方向(図15、b方向)に移動され、嵌合孔21bは、パイプフレーム12の嵌合スリット13から外れて、バックレストBは前後方向に移動調整が可能になる。 そして、ストラップ30の牽引力を解除すれば、ロックプレート21は、図7に示すように、ロックバネ26の付勢力でロック方向(図7、a方向)移動してロック位置に戻され、バックレストBは固定される。

    図13に示すように、ロックカバー22は、横断面凹状に形成され、ロックブラケット20を、その下側から包覆し、その上縁に複数の係止片22b…が突設され、これらの係止片22b…は、シートボトム1に係止されて、ロック機構Rをシートボトム1に懸吊支持する(図4参照)。

    図17には、ロックプレート21をロック解除方向に牽引する操作手段の変形例が示される。 この変形例によれば、ロックプレート21の一端(左端)のロックレバー21dに対向してシートボトム1には、操作口1cが開口される。 操作者は、この操作口1cを通してロックレバー21dを牽引することにより、ロックプレート21をロック解除方向に移動させることができる。

    バックレストBには、これを暖房するヒータHが組み付けられている。

    図4〜6に示すように、バックレストBの表皮材7の前部背面と、クッション材6の前面との間には柔軟なスラブ材40を挟んで板状のヒータHが組み込まれている。 このヒータHは、自動二輪車の電源Baからの電力により作動するようにされており、そのヒータHの下部に、その電源Baに連なるハーネス41の一端が接続されている。

    図5に示すように、バックレストボトム5の下部の左右方向の中間部には、ハーネス41の挿通されるハーネスガイド筒42が一体に設けられている。 このハーネスガイド筒42は、後方に向かって先細りの円筒状に形成されており、前記防水ガイドフレームGのハーネスガイド部16を貫通して、バックレストボトム5の後方に延長されている。 そして、このハーネスガイド筒42は、前記ロック機構Rのロックカバー22の下面に形成した凹部22a内に受容されている(図8参照)。 図9に示すように、ハーネスガイド筒42の後端部(自由端部)の下部には、Y字形状のハーネス保持部43が一体に形成される。 このハーネス保持部43に、ハーネスガイド筒42より延出されるハーネス41がタイラップなどの固定具44により固縛保持される。 ハーネスガイド筒42の後端より延出されるハーネス41は、図8に示すように、左右方向にS字状に湾曲され、その湾曲前端部41aがシートボトム1の下面に、適宜の固定具45により固縛される。 ハーネス41は、前記湾曲前端部41aよりシートボトム1の後方へ延出されてジョイント46を介して電源Baに接続される。

    このように配置されるハーネス41はハーネスガイド筒42の後端から固定具45までの形状が安定して、バックレストBが移動してもハーネスに作用する負荷を抑制できる。

    図16には、ハーナネスガイド筒42より延出されるハーネス41の固定手段の変形例が示される。

    この変形例によれば、ハーナネスガイド筒42より延出されるハーネス41は、ハーネスガイド筒42から左右方向にS字状に湾曲されて、その直線状の中間部41bを、ロック機構Rのロックカバー22の下面に他の固定具47により固縛され、そこから前方に延出される湾曲前端部41aをシートボトム1の下面に固定具45により固縛する。

    この変形例の場合もハーネスガイド筒42の後端から固定具45までのハーネス41の形状が安定して、バックレストBが移動してもハーネス41に作用する負荷を抑制できる。

    以上のように、本発明の実施形態によれば、バックレストBにヒータHを組み込み、そのヒータHに接続されるハーネス41を、シート本体S内を通して電源Baに結線したので、バックレストBが可動式であるにも拘らず、ハーネス41の取りまわし配線作業が容易になり、しかもハーネス41を短くすることができる。

    また、ハーネス41をガイドするハーネスガイド筒42により、ハーネス41の他物への干渉、噛み込みを抑制することができ、またハーネス41は、バックレストBとシート本体Sとの間に露出することがなく、見栄えを良くして商品価値を高めることができる。

    また、ハーネスガイド筒42の後端のハーネス保持部43によりハーネス41のハーネスガイド筒42からの延出部を固定し易くすることができ、ハーネス41の延出部の他物への干渉、噛み込みを抑制することができる。

    さらに、ハーネスガイド筒42は、バックレストBをシート本体Sに対して前後に移動案内する2本のパイプフレーム12,12の間に設けたので、ハーネス41を2本のパイプフレーム12,12間のデッドスペースを利用して配置することができ、しかもハーネス41はバックレストBの移動方向に沿わせて短くすることができる。

    ハーネスガイド筒42は、ロック機構Rに干渉することなく限られたスペース内にコンパクトに配置することができる。

    さらにまた、ハーネスガイド筒42より延出されるハーネス41は、ロック機構Rのロックカバー22の下面に設けた取付部に取り付けられるので、そのハーネス41の、ハーネスガイド筒42から前記取付部までの形状を安定させることができ、バックレストBの移動によるもハーネス41にかかる負荷を抑制することができる。

    また、シート本体Sに設けた防水ガイドフレームGのガイド部15により、バックレストBに連なるパイプフレーム12が貫通する開口部1aから浸入した雨水などの水が、シート本体Sの、表皮材3とシートボトム1との間からクッション材2へ含浸するのを極力抑制することができ、その水をガイド部材15を通してシート本体Sに裏面側に排水することができる。

    防水ガイドフレームGの支持面17により表皮材3を支持するので、表皮材3の移動や浮き上がりを抑え、表皮材3とシートボトム1とを密着させ、それらの間に隙間が生じることがない。

    防水ガイドフレームGのガイド部15は筒状であるので、このガイド部15は、シート本体Sの表皮材3とシートボトム1を貫通して、それらの隙間からの浸水を抑制し、シート本体Sが車体からの振動を受けても、水をシートボトム1の裏面側にスムーズに案内して排水することができる。

    防水ガイドフレームGのガイド部15は支持面17により連結されているので、シート本体Sの表皮材3をガイド部材15を連結した支持面17で抑えることができ、表皮材3を広範囲にわたり安定して支持することができる。

    防水ガイドフレームGの支持面17は2つのガイド部15,15間の間隔よりも幅広に形成されているので、表皮材3を一層広範囲にわたり安定して支持することができる。

    ガイド部15のシート本体S側の端部には、シート本体Sのシートボトム1の裏面に係合する係合部15a,15bが一体に形成されるので、ガイド部15は、ネジなどの他の固定手段に依存することなく、ガイド部15をシート本体Sに固定することができる。

    ガイド部15は筒状に形成され、その下部を避けた位置に係合部15a,15bが設けられ、その係合部15a,15bは、爪片15aとその両側のスリット15bを有しているので、係合部15a,15bのシート本体Sへの組付性を向上させることができ、係合部15a,15bの隙間からの浸水を確実に抑制することができる。

    前記ガイド部15よりも外側に、バックレストBのロック機構Rのロックプレート21の操作部材30を設け、この操作部材30の操作端末30aをシート本体Sの端末を超えて外部に延出させたので、シート本体Sを持ち上げることなく、操作部材30を牽引することでロック機構Rのロックを解除することができる。

    シート本体Sの端末と、車体を覆うカウリングCとの間に操作空間33を形成し、その操作空間33に前記操作部材30の操作端末30aを臨ませたので、その操作空間33に操作部材30を収納することができる。

    前記ロック機構Rのロックブラケット20に、合成樹脂製のガイド筒24を設け、このガイド筒24に、前記バックレストBに連なる取付フレーム12を摺動自在に挿通したので、バックレストBの位置調整の操作性がよく、バックレストBとロック機構R間のガタツキを抑制することができる。

    つぎに、図18〜22を参照して、シート本体Sの下に、ハーネス41の前後移動を案内し、そのハーネス41が車体BOと干渉するのを阻止するようにしたハーネス41の案内、保護手段Pを設けた実施形態について説明する。

    この実施形態では、シート本体Sの下側において、バックレストBが前後方向に移動するのに応じて前後方向に移動するハーネス41の位置を規制し、かつその保護ができるようにしている。

    図18,19に示すように、ハーネスガイド筒42より延出されたハーネス41は、後述の案内、保護手段Pを経由したのち、一対のカプラー46を経て分岐され、その前側は、電源Baに接続され、その後側は後部座席のヒータ(図示せず)に接続される。

    図18には、ハーネス41が車両の後方に最も後退した状態、図19には、ハーネス41が車両の前方に最も前進した状態がそれぞれ示される。

    シート本体Sのシートボトム1の下面には、ハーネス41をガイドするハーネスガイドリブ50が下向きに一体に設けられる。 このハーネスガイドリブ50は、ハーネス41の湾曲部に対向するように、平面視半円形状に形成されている。 シートボトム1には、ハーネスガイドリブ50の左右部に対向するように、左、右部ハーネス押え爪51,52が一体に形成されている。 図20に示すように、左、右部ハーネス押え爪51,52は、ハーネス41を案内すべく、シートボトム1よりハーネス41に向かって一体に屈曲形成されおり、前記ハーネスガイドリブ50と協働してハーネスの収納凹部54を形成し、この収納凹部54は、そこにシートボトム1の開口部57を通して左、右部ハーネス押え爪51,52上のハーネス41を移動可能に案内保護する。 また、図21,22に示すように、シートボトム1には、前記ハーネスガイドリブ50により囲まれる半円形の収納凹部55が形成され、この収納凹部55に向かうように、ハーネスガイドリブ50には、中央部ハーネス押え爪53が一体に形成されており、収納凹部55内に収容されたハーネス41を、中央部ハーネス押え爪53とシートボトム1とにより、移動可能に案内保護する。

    而して、ハーネスガイドリブ50と左右部および中央部ハーネス押え爪51,52,53よりなる、ハーネス案内保護手段Pは、バックレストBの前後移動に追従するように、ハーネス41を案内するので、ハーネス41に応力が作用することを抑制することができ、また、ハーネス41が車体BOと干渉するのを防止することができる。

    図18〜22に示すように、シートボトム1には、そのシートボトム1を車体BO上に支持するための複数のマウントダンパーDが取付られるが、ハーネスガイドリブ50は、裏面視にて、マウントダンパーDよりも低い位置(車体BO側から見て高い位置)にあることから、ハーネスガイドリブ50は車体BOと干渉することがなく、所望の空間の設定することが可能になる。

    また、この実施形態では、図20,21に示すように、ハーネスガイドリブ50に続くシートボトム1には、穴57が開口され、ハーネスガイドリブ50の成形を容易にしている。

    図23,24には、ハーネス案内、保護手段Pの他の実施形態が示される。

    図23には、ハーネス41が車両の後方に最も後退した状態、図24には、ハーネス41が車両の前方に最も前進した状態がそれぞれ示される。

    図23(a),(b)に示すように、シート本体Sのシートボトム1の下面には、ハーネス41を案内し、保護するハーネス、ガイドリブ60が下向きに一体に設けられる。 このハーネスガイドリブ60は、所定の上下幅を有し、平面視馬形状の、内側および外側ガイドリブ60i,60oよりなり、内側ガイドリブ60iには、外側ガイドリブ60oに向かって延びる中央部ハーネス押え爪63がシートボトム1と略平行に一体に形成され、また外側ガイドリブ60oの左右には内側ガイドリブ60iに向かって延びる左、右部ハーネス押え爪61,62がシートボトム1と略平行に一体形成されている。 そして、内側ガイドリブ60iおよび外側ガイドリブ60oは、シートボトム1と協働してハーネス収納部64を形成し、ハーネス41の湾曲部を移動可能に案内する。 そして、バックレストBの前後移動調整によるも、ハーネス41は、シートボトム1とハーネスガイドリブ60により案内されて、車体BOとの干渉を排除して、保護される。

    シートボトム1のハーネス収納部64に対応する部位には、補強リブ65が形成されてシートボトム1を補強している。

    さらに、図25,26には、ヒータHに接続されるハーネス41と、電源(バッテリ)Baに接続される電線とを接続するカプラー(ジョイント)46への浸水を防止するカプラー浸水防止手段Tが施した実施形態が示される。

    若し仮にカプラー浸水防止手段Tが施されていないと、図30に示すように、防水ガイドフレームGに開口される、ハーネスガイド筒42の通るハーネスガイド部16およびパイプフレーム12,12の通るガイド部15,15の隙間から漏れた水が、同図、矢印に示すように、シートボトム1の壁面を伝わってカプラー46に浸水する虞れがある。

    そこで、カプラー46への浸水を防止する対策として、図25,26に示すように、シートボトム1の壁面に、前記カプラー46を覆うようにその横方向に長い長方形状の防水リブ70を鉛直方向に固定する、これにより、ハーネスガイド部16およびガイド部15,15の隙間を伝わって漏れた水が、防水ガイドリブ70により遮られてカプラー46に浸水するのを防止することができる。

    防水リブ70は、図27に示すように、漏れた水を誘導すべくその高さHを変えたり、図28に示すように、防水リブ70に、漏れた水を所定方向に誘導する誘導突起部71を設けたり、図29に示すように、防水リブ70に、漏れた水を集合して下方に誘導する凹状部72を設けるようにしてもよい。

    また、前記防水リブ70は、カプラー46を覆って、それを保護することができる。

    さらに、図31には、操作部材としてストラップ30の配置構造の変形例が示される。 この変形例によれば、ストラップ30の操作の確実性および操作性を一層高めるようにしている。

    図31に示すように、可撓帯よりなるストラップ30は、その内端がロックプレート21のロックレバー21dに結着されて、シート本体Sに向かって略水平に延長されたのち、シート本体Sとシートボトム1との間を通って、それらの下方に延長されており、シートボトム1のボトム穴(操作空間)33を通ってその下方に延出されている。 そして、そのストラップ30の中間部は、シートボトム1の表面に沿っており、そのシートボトム1にガイドされている。

    ストラップ30を牽引すれば、その牽引力をシートボトム1が受け止め、ロックプレート21を抵抗少なく、円滑、軽快に作動することができる。

    さらに 図32,33には、前記ロック機構Rの、ロックブラケット20およびガイド筒24の変形例が示される。 この変形例では、ロックブラケット20に対する一対のガイド筒24の誤組を防止するようにしたものであって、ロックブラケット20の左右部の前後壁それぞれ開口した、四角形状の挿入孔20a,20bの一側辺には、誤組防止用の凹部dが形成され、一方、ガイド筒24の長手方向の両端部の前記挿入孔20a,20bに対応する部分には、その挿入孔20a,20bと同形状の四角形状に形成されており、その一側辺に、前記誤組防止用の凹部dに係合する凸部cが形成されている。

    ロックブラケット20の左右部の挿入孔20a,20bに、一対のガイド筒24をそれぞれ挿入固定するとき、それらに形成した誤組防止用の凹凸部d,cを相互に係合させることで、ロックブラケット20に対する一対のガイド筒24の誤組が防止される。

    なお、図34に示すように、ハーネスガイド筒42に挿通されるハーネス41は、マウントダンパーDの車体取付面よりも高い位置にレイアウトされており、ハーネス41が、車体BOと干渉することがなく、その取付自由度を高めるようにしている。

    さらに、図35,36に示すように、バックレストBに連結されてロック機構Rを摺動自在に貫通する2本のパイプフレーム12,12の自由端に対応する、シートボトム1の底面の凹部74には、逃げ部75が形成されており、バックレストBの前後移動によって、そのパイプフレーム12,12の自由端が、シートボトム1と干渉するのを回避することができる。

    本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。

    たとえば、前記実施態様では、本発明シート装置をスクータ型自動二輪車に実施した場合を説明したが、これを他の型式の自動二輪車にも実施できることは勿論である。 また、バックレストのロック機構Rは、前記実施形態のものに代えて、従来公知のものを用いてもよい。

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