Heated hand grips

申请号 JP2010524075 申请日 2008-08-04 公开(公告)号 JP2010537894A 公开(公告)日 2010-12-09
申请人 ツェットエフ フリードリヒスハーフェン アクチエンゲゼルシャフトZF Friedrichshafen Aktiengesellschaft; 发明人 アナヤ・ペレア・マヌエル; ハズレット・ジェイムズ・シー; フィッツジェラルド・リチャード・ダブリュー;
摘要 Heated hand grips for motorcycles or other applications, such as snowmobiles, are disclosed. The hand grips enable better control and comfort for the user. The hand grips described herein have a better design for mounting on the handle bars, allowing for a better seal against ingress of moisture and for sturdier mounting of the control circuitry. The control circuitry itself is simplified, and the control knob has built-in detents for more tactile feedback to the user. The heated elements themselves include a temperature sensor for simplified wiring and immediate feedback.
权利要求
  • 加熱式ハンドルグリップであって、
    取付用の穴とインタフェース部材とを備えた内部筐体と、
    その筐体内に取り付けるプリント回路基板と、
    ハンドルバーへの取付構造と内部筐体への取付構造を備えたベゼルと、
    そのベゼルに取り付ける制御ノブと、
    プリント回路基板と動作可能な形で接続された、少なくとも一つのハンドルグリップのための加熱用抵抗素子と、
    プリント回路基板に搭載された、加熱用抵抗素子への電力供給を制御するための制御回路と、
    を有する加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、絶縁された内部筐体の外側に溝を有する請求項1に記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の加熱用抵抗素子が、薄いポリマー製フィルム又は強化ポリマー製複合材上に取り付けられた加熱素子用プリント配線で構成されており、そのような加熱パッドが、ハンドルグリップ内に取り付けられている請求項1又は2に記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、加熱用抵抗素子と隣接して取り付けられた温度センサーを有する請求項1から3までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、制御ノブ、ベゼル及び筐体と、制御ノブとベゼルの間及びベゼルと筐体の間の少なくとも二つの封止構成とによって構成される、湿気の進入に対する蛇行した通路を有する請求項1から4までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、プリント回路基板と筐体の間に衝撃吸収層を有する請求項1から5までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、プリント回路基板に直に取り付けるとともに、当該の取付用の窪みに取り付けられているポテンショメーターを有する請求項1から6までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該のベゼルと制御ノブが、更に、使用者に触覚によるフィードバックを提供するために取り付けられた移動止めを有する請求項1から7までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の移動止めが、少なくとも一つのローラとばねを有する請求項1から8までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の移動止めが、ベゼルと制御ノブの中の一方における曲がった部分又はローラを備えた板ばねと、ベゼルと制御ノブの中の他方における、その曲がった部分又はローラに対するインタフェース部材とで構成される請求項1から9までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の制御回路が、比較器と、その比較器と動作可能な形で接続された二つの抵抗回路とを有する請求項1から10までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、制御ノブとベゼルにおける対を成す挟み嵌め式コネクタを有する請求項1から11までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の内部筐体が絶縁されている請求項1から12までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の移動止めが、制御ノブとベゼルの間に取り付けられた二つのローラとばねを有する請求項1から13までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の制御回路が、制御ノブの設定に応じて、加熱用抵抗素子に電力を供給するように構成された比較器回路を有する請求項1から14までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 更に、加熱用抵抗素子に隣接して取り付けられた温度センサーが配備されており、当該の制御回路が、制御ノブの設定と温度センサーの温度に応じて、加熱用抵抗素子に電力を供給するように構成されている請求項1から15までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該のベゼルと内部筐体が、更に、第一の封止構成用取付部分と第二の封止構成用取付部分を有し、第一の封止構成用取付部分が制御ノブとベゼルに隣接し、第二の封止構成用取付部分がベゼルと内部筐体に隣接しており、制御ノブ、第一の封止構成、ベゼル、第二の封止構成及び内部筐体が、湿気の進入に対する蛇行した通路を構成している請求項1から16までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 第一の封止構成用取付部分と第二の封止構成用取付部分が、ベゼルにおける溝を有する請求項1から17までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • 当該の封止構成用取付部分が、制御ノブ、ベゼル及び内部筐体の中の少なくとも一つにおける溝を有する請求項1から18までのいずれか一つに記載の加熱式ハンドルグリップ。
  • ハンドルグリップの加熱方法であって、この方法が、
    薄いポリマー製フィルム上に取り付けられた加熱用プリント配線を有する加熱パッドを準備し、このフィルムが、任意選択により、ガラス繊維で強化されており、この加熱パッドを自動二輪車のハンドルグリップ内に取り付ける工程と、
    この加熱パッドをハンドルグリップ内の制御回路と接続する工程と、
    この制御回路に温度センサーを接続する工程と、
    この制御回路を用いて、加熱パッドを加熱する工程と、
    この温度センサーを用いて、加熱パッドへの電力供給を制御する工程と、
    を有する方法。
  • 更に、当該の温度センサーを当該のフィルムに取り付ける工程或いは当該のフィルムに導線又は導電性プリント配線を取り付ける工程を有する請求項20に記載の方法。
  • 更に、ハンドルグリップ上の制御ノブとベゼルを用いて、当該の加熱パッドへの電力供給を制御し、この制御ノブとベゼルが、更に、使用者に触覚によるフィードバックを提供するための移動止めを備えている工程を有する請求項20に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明の技術分野は、全般的には、加熱式ハンドルグリップであり、特に、電源を有する、屋外の冷たい気候での使用を目的とした、自動二輪車、スノーモービル、及びその他の車両用の加熱式ハンドルグリップである。

    使用者が冷たい気候の中で自動二輪車又はスノーモービルを運転する場合、温かい服装をしていても、手が冷たくなってしまう。 足や手などの肢端から熱が出て行くことが、保温を非常に難しくしている。 そのような車両を運転する人は、身体的な要求に集中するのではなく、運転に集中することが重要である。 手が冷たくなり過ぎると、手の感覚が無くなって、その人は、車両を運転することができなくなる可能性が有る。 最悪の場合、そのような露出した状態が長く続くと凍傷やその他の損傷が起こることがある。 そのため、そのような車両のために加熱式ハンドルグリップが使用されてきた。

    これまで使用されてきた加熱式ハンドルグリップには問題が有る。 例えば、特許文献1の初期の発明では、抵抗線で構成された電気加熱素子を一対の螺旋状の窪みを有する管状絶縁体に巻き付けて、加熱素子を窪みの中に置いた形のグリップ用ヒーターを使用している。 その場合、柔らかい滑り難いゴムが線の外面を覆っている。 しかし、この特許文献1のグリップ用ヒーターのような初期の制御システムは、二つの異なる加熱素子によって実現された「低」と「高」の設定しか提供していない。 しかし、そのような初期のヒーターは、加熱に用いられる抵抗線に一つ以上の破断が起こり易く、そのため満足できるものではなかった。

    別のグリップ用ヒーターが、特許文献2に記載されている。 この特許文献は、右側のハンドルバー、即ち、スロットルグリップ用の加熱式グリップを開示している。 このヒーターは、車両のバッテリー又はその他の電源との別個のケーブルとコネクタを必要としている。 自動二輪車のグリップに差し込むと、加熱コイルが、ハンドルバーの軸をジグザグに巻く大きな螺旋を形成する。 使用者がスロットルグリップを前後に回転させると、その螺旋が緩んで、ヒーター配線の接続端が引っ張られるのを防止している。 この解決策では、ヒーターを右側のハンドルバーに配備する一方、左側のハンドルグリップに対しても、同数の配線とコネクタが必要である。 更に、グリップの温度制御と熱の逃げ防止に関する制御システムには言及していない。

    特許文献3には、同じく二つの異なる加熱素子を特徴とする別の試みが提示されており、その場合、加熱素子は、ハンドルグリップの管状支持体の螺旋状の窪みに置かれている。 このグリップ用ヒーターは、信頼性の改善が見込まれても、螺旋状の溝を持つ管状支持体の準備に費用がかかる結果、コストが高くなっている。 更に、加熱素子の交差部分は、好ましくは、互いに電気的に絶縁されており、小さい絶縁パッドと、そのパッドを設置して、配線が互いに接触しないように配線を配置する手間とが必要である。 交差する配線が互いに接触しないことを保証するために、管状支持体において、小さいパッドの代わりに、ワイヤーグリップと同様の小さな横断用突起を使用することもできる。 これらの交差部分は、結局のところ、幾つかの交差部分に歪が生じて、最終的に、破断させてしまう、配線に張を加える要素となっている。

    更に別の例が、特許文献4に示されている。 この特許文献は、左と右の両方のハンドルグリップを独立して制御するための非常に複雑な制御システムを開示している。 このシステムは、マイクロプロセッサ式コントローラとメモリを必要とする程全く複雑である。 そのマイクロプロセッサは、制御パネルを必要とし、点滅するLED、上下用ボタン、別個の左右用ボタンを備えている。 この制御パネルは、自動二輪車の制御用機器に追加して、使用者の手の届く場所に配置しなければならない。 この制御システムは、非常に複雑であるが、グリップ温度の閉ループ式熱補正を提供するものではない。 この特許文献は、実際の加熱式ハンドルグリップ自体に関して僅かな詳細しか規定していない。 少なくとも、そこで開示されているシステムは、自動二輪車又は加熱式ハンドルグリップの製造業者に対して、制御コストを削減するものとはなっていない。

    米国特許第4,471,209号明細書

    米国特許第7,010,997号明細書

    米国特許第7,091,450号明細書

    米国特許第7,214,906号明細書

    Drawing HC0300425XX, June 29, 2007, Watlow Electric Manufacturing Co. , St. Louis, MO,USA Drawing HC0360435XX, June 22, 2007, Watlow Electric Manufacturing Co. , St. Louis, MO,USA

    本発明の課題は、冷たい気候、自動二輪車やスノーモービルなどのアウトドア用車両のための複雑でなく、信頼性の高い加熱式グリップを提示することである。

    第一の実施形態は、加熱式ハンドルグリップである。 その加熱式ハンドルグリップは、取付用の穴とインタフェース部材を備えた内部筐体と、その筐体内に取り付けるプリント回路基板と、ハンドルバーへの取付構造と内部筐体への取付構造を備えたベゼルと、そのベゼルに取り付ける制御ノブと、プリント回路基板と動作可能な形で接続された、少なくとも一つのハンドルグリップのための加熱用抵抗素子と、プリント回路基板に搭載された、加熱用抵抗素子への電力供給を制御するための制御回路とを有する。

    別の実施形態も、加熱式ハンドルグリップである。 その加熱式ハンドルグリップは、取付用の穴とインタフェース部材を備えた絶縁された内部筐体と、その筐体内に取り付けるプリント回路基板と、ハンドルバーへの取付構造と内部筐体への取付構造を備えたベゼルと、そのベゼルに取り付ける制御ノブと、プリント回路基板と動作可能な形で接続された、少なくとも一つのハンドルグリップに取り付ける加熱用抵抗素子と、プリント回路基板に搭載された、加熱用抵抗素子への電力供給を制御するための制御回路とを有し、ベゼルとノブが、更に、使用者に触覚によるフィードバックを提供するために取り付けられた移動止めを有する。

    別の実施形態も、加熱式ハンドルグリップである。 その加熱式ハンドルグリップは、取付用の穴、インタフェース部材及び内側の棚を備えた絶縁された内部筐体と、その筐体内の棚に取り付けるプリント回路基板と、ハンドルバーへの取付構造と内部筐体への取付構造を備えたベゼルと、そのベゼルに取り付ける制御ノブと、プリント回路基板と動作可能な形で接続された、少なくとも一つのハンドルグリップに取り付ける加熱用抵抗素子と、プリント回路基板に搭載された、加熱用抵抗素子への電力供給を制御するための制御回路とを有し、ベゼルとノブは、更に、使用者に触覚によるフィードバックを提供するために取り付けられた移動止めを有する。

    別の実施形態も、加熱式ハンドルグリップである。 その加熱式ハンドルグリップは、取付用の穴とインタフェース部材を備えた内部筐体と、その筐体内に取り付けるプリント回路基板と、ハンドルバーへの取付構造と内部筐体への取付構造を備えたベゼルと、そのベゼルに取り付ける制御ノブと、プリント回路基板と動作可能な形で接続された、少なくとも一つのハンドルグリップに取り付ける加熱用抵抗素子と、プリント回路基板に搭載された、加熱用抵抗素子への電力供給を制御するための制御回路とを有し、ベゼルとノブは、更に、使用者に触覚によるフィードバックを提供するために取り付けられた移動止めを有し、制御ノブ、ベゼル及び内部筐体は、更に、第一の封止構成と第二の封止構成のための取付部分を有し、第一の封止構成用取付部分が制御ノブとベゼルに隣接し、第二の封止構成用取付部分がベゼルと内部筐体に隣接しており、制御ノブ、第一の封止構成、ベゼル、第二の封止構成及び内部筐体が、湿気の進入に対する蛇行した通路を構成している。

    別の実施形態は、ハンドルグリップの加熱方法である。 その方法は、薄いポリマー製フィルム上に取り付けた加熱素子用プリント配線で構成された加熱パッドを準備し、このフィルムは、任意選択により、ガラス繊維で強化され、この加熱パッドを自動二輪車のハンドルグリップ内に取り付ける工程を有する。 また、その方法は、加熱パッドをハンドルグリップ内の制御回路と接続する工程と、その制御回路に温度センサーを接続する工程と、その制御回路を用いて、加熱パッドを加熱する工程と、温度センサーを用いて、加熱パッドへの電力供給を制御する工程とを有する。

    以下において、詳細な記述及び図面により、更なる特徴及び利点を説明して明らかにする。

    ハンドルグリップの改善された実施形態の斜視図

    図1の実施形態の横断面の斜視図

    図1の実施形態の分解斜視図

    ベゼルと制御ノブの詳細図

    ベゼルと制御ノブの詳細図

    触覚によるフィードバックに有用な移動止めの代替構成の図

    図1の実施形態の拡大図

    グリップ内で有用な加熱用フレキシブル回路の詳細図

    本発明による実施形態において有用な加熱制御システムの回路図

    加熱式ハンドルグリップの性能グラフ

    ここで述べるハンドルグリップの実施形態は、従来技術のハンドルグリップと比べて、多くの利点を有する。 第一の実施形態が図1に図示されている。 性能上の利点を別にして、グリップは、左側のグリップで図示されており、良い形と綺麗な線をしている。 ハンドルグリップ10は、自動二輪車、スノーモービル、駆動機関を備えたその他の車両、特に、バッテリーを備えた、冷たい気候の中で速い速度を出せる車両のハンドルバーなどのハンドルバー11に取り付けることを目的にしている。 このハンドルグリップは、外側のグリップ部分15と、取付用ベゼル16と、制御ノブ17とを有する。 このハンドルグリップは、回転方向の位置合わせとハンドルバーの他方の側の制御部に対するグリップの固定とを実現する取付用カラー部19も有する。 カラー部19は、使用者の手を置くために用いられる領域を特定、規定するためにも有用である。

    左側のハンドルグリップの部分的な断面の斜視図が図2に図示されている。 小さい差込部分に見られる通り、ハンドルグリップは、複数の層を有する。 明らかな通り、外側の層又はグリップ部分15は、好ましくは、容易に握ることができるように、エラストマー又はゴムから構成されている。 エラストマー製外側層15と加熱素子14の接合を容易にするために、感熱性又は感圧性接着剤を使用することができる。 外側層の下には、薄いフレキシブル回路又はその他のヒーター回路14が有り、後で詳しく説明する。 それに続いて、ポリアミド(ナイロン)或いはその他の好適な熱可塑性又は熱硬化性層13から成る成形加工された内側のグリップスリーブ層が有る。 接着剤12の層は、内側のグリップスリーブ層13と加熱素子14を接合している。

    ハンドルバー領域とその周辺では、ハンドルグリップ用ヒーターなどの快適に過ごすための部品に対して、限られた空間しか利用することができない。 図2は、如何にして利用可能な最小限の空間を用いて、多くの部品を賢く搭載することが可能であるのかを図示している。 このハンドルグリップは、内部筐体23に取り付けられた回路基板22を有する。 内部筐体23は、回路基板を取り付けるための棚又は窪み23aと、配線の出し入れのための遠端の穴23bとを有する。 回路基板22は、好ましくは、薄いエラストマーの層又はエラストマー製接着剤などの衝撃吸収層27を取り付けられている。 この筐体の近端には、ハンドルグリップの熱設定を制御するために使用されるポテンショメーター24が取り付けられている。 ポテンショメーターには、制御ノブと同様に、ベゼル16も取り付けられている。 二つの封止部材又はOリング25,26が、外部環境、制御ノブ、ベゼル及び内部筐体の間の蛇行した通路により封止構成を実現している。 この封止構成は、と湿気の進入に対して出来る限り大きな抵抗を与えることを目的している。

    ハンドルグリップの内側部分の分解図が、図3に図示されている。 この図面では、内部筐体23が、フレキシブル回路式ヒーターとの配線を取り出すための上方の穴23cと、ベゼルに取り付けるためのツイストロック式イヤー部23dとを含む、幾つかの更なる独特の部材を有することが分かる。 筐体23は、加熱素子と、加熱素子に取り付けられた温度センサー(熱電対又はサーミスタ)の取付用パッドとに配線を通すための外側ポケット部23eも有する。 筐体23の近端部分又はヘッド部23fは、以下で説明する通り、筐体23をベゼル16に取り付けるための取付用インタフェース部材である。 筐体23が回路基板を完全に取り囲んでおらず、むしろハンドルバーへの回路基板の取付部分と回路基板の配線のための取付部分を提供していることに留意されたい。 従って、筐体23は、回路基板及び回路基板の配線用取付部分と呼ぶことができる。

    ベゼル16は、外周部16aと、複数の隆起部16c及び隆起部の間の谷部16dとを有することが分かる。 これらは、以下においてノブと関連して説明する移動止めのための移動止め用インタフェース部材である。 ノブとベゼルの間及びベゼルとカプセル筐体の間に取り付ける二つのOリング25,26も図示されている。 ベゼル16は、Oリング26を取り付けるための外側のOリング用溝16eを有する(制御ノブの突起17cの内側の溝に嵌まり込むことに留意されたい)。 回路基板22は、加熱素子自体の他に、前述した通り、ハンドルグリップの内側部分と外側部分の間に取り付けられる大部分の電子部品を有する。 回路基板の近端には、ポテンショメーター24が取り付けられており、更に、ポテンショメーターの制御用回転スピンドル24aが、ポテンショメーターの筐体から突き出ている。

    ノブとベゼルの更なる詳細が、図4Aと4Bに図示されている。 図4Aでは、二つの移動止めが、ベゼル16とノブ17の間に取り付けられており、各移動止めは、つる巻ばね41と保持ローラ又はボール42を有する。 図4Bにおいて良く見える通り、ベゼル16は、内部筐体23のイヤー部23dの嵌入と取付のための切欠き16gを備えた、直径を小さくした内側部分16bを有する(図3参照)。 この部分は、ベゼル16と内部筐体23の間を封止するための内側のOリング用溝16fも有する。 図4Bから、制御ノブ17の内側部分を見ることができる。 制御ノブ17は、移動止め用ばね41に対する窪みを備えた成形加工された突起である移動止め用取付部分17aを有する。 移動止め用保持ボール42は、ばね41とベゼル16の裏側の前述した取付部材の間を繋いでいる。 制御ノブの中央の外側突起17cは、Oリング26の収容と取付のための内側の溝を有する。 制御ノブの中央の内側突起17dは、ポテンショメーター24の制御スピンドル24aと繋ぐための穴を有する。 最後に、ノブ17の外周部の近くには、幾つかの挟み嵌め用レバー又はアーム17eが有る。 これらは、これらと対を成す、或いは適合するベゼルの挟み嵌め部分に制御ノブ17を挟み込むために使用される。 制御ノブをベゼル又はハンドルバーと固定するために、その他の対を成す部材を使用することもできる。

    ばねと保持ボールを使用する代わりに、図4Cに図示されている通りの別の移動止めを使用することもできる。 この実施形態では、制御ノブ30は、その内面上に複数の尖端を持つ星形の突起31を有する一方、ベゼルは、中心がV字形状34となった板ばね33に対する二つの取付部分32を有する。 使用者が加熱設定を上昇又は下降させると、ノブと星の尖端がV字形状の部分と係合してロックされ、使用者が制御設定の「計数」を変更することが可能となっている。 この星形の移動止め用の点の数は、設定点の数と一致している。 従って、この移動止めの実施形態は、使用者に対する触覚によるフィードバックも提供し、使用者が設定を調整している間に注意を払う、或いは視線を向ける必要がないようになっている。 このような星形又はV字形状のばねによって、単一の接触点が実現可能である。 前述した図4Aと4Bに図示された複数のばねとボールによって、二つの接触点が実現可能であり、滑らかな設定と良好な触覚によるフィードバックも提供している。

    図5は、如何にして組立後のハンドルグリップの部品が関連し合うのかを別の拡大した斜視図で図示している。 内部筐体23が、ハンドルバー11内に差し込まれた状態で回路基板22を支えている。 回路基板22が筐体内に取り付けられており、衝撃吸収層27が配備されている。 この衝撃吸収層は、高密度フォームやエラストマーの薄いシートなどの如何なる比較的弾力性の有る柔らかい材料であっても良い。 一つの実施形態では、感圧性の弾性アクリル製フィルムの接着剤が用いられる。 比較的弱い接着剤を使うと、筐体から回路基板を剥がすのが容易となる。

    ポテンショメーター24は、回路基板の近端に取り付けられておいr、内部筐体のヘッド部の突起又は取付用の穴24gに差し込まれている。 ポテンショメーター24の制御ノブ24aは、制御回路用制御ノブ17の内側突起17dの穴に差し込まれている。 ベゼル16は、制御ノブの対応する挟み嵌め部分17eと接合するベゼルの挟み嵌め部分16gを用いて、制御ノブ17に取り付けられている。 Oリング26は、制御ノブ17とベゼル16の間の封止構成を実現する一方、Oリング25は、ベゼル16と内部筐体23の間の封止構成を実現している。 Oリング25は、ベゼルの溝16fとそれに対応する内部筐体のヘッド部23fの溝に差し込まれている。 加熱式ハンドルグリップの一部を構成する加熱及び制御回路に対する湿気の影響が有害であるため、湿気の進入を出来る限り防止することが望ましい。 従って、ここで開示した構成は、湿気の進入に関して蛇行した通路を実現して、湿気の進入とその影響を最小限にする役割を果たしている。

    前述した加熱用フレキシブル回路の細部が、図6に図示されている。 ここで使用する特別な加熱パッドは、非特許文献1に対応するものである。 この加熱用フレキシブル回路14は、ガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂製マット14bから成るパッド上に銅製抵抗による加熱用プリント配線14aを有する。 この回路は、制御回路からプリント配線14aに通じる二本の外部電力用配線14cと二本の内部制御用配線14dとを有する。 サーミスタ14fは、加熱用フレキシブル回路の二つの絶縁された銅製フォイルパッド14e上に表面実装されている。 従って、サーミスタ14fは、エポキシ樹脂製接着剤によって、加熱用フレキシブル回路に直に取り付けられている。 二本のリード線14dも、エポキシ樹脂を用いてサーミスタパッド14eと接着されており、その制御配線が以下で説明する制御回路に延びている。 電力配線14cも、エポキシ樹脂製接着剤を用いて、加熱回路のアイレット14gと固定されている。 エポキシ樹脂製接着剤は、導電性とすることができる。 それらの配線を半田付けすることもできる。 当然のことながら、この場合の接続を接着剤による接合として述べたが、それに代わって、圧着、鑞付け、半田付け、流動半田付け、或いはその他の従来の回路組立技術によって実現することができる。

    別の実施形態では、ポリイミド製フィルムの層の間に挟まれた銅製の加熱用プリント配線を用いた回路などのその他のフレキシブル回路を使用することができる。 ポリイミド製フィルム(Kapton登録商標)の外側層の間に加熱素子を配置したヒーターの別の好適なヒーターの例は、非特許文献2に対応するものである。 それらの図面は、本発明に関する図面として複写されて、ここで一定の記載を付けて規定されているかのごとく、参照してここに組み入れるものとする。 これらの実施形態は、アクリル製又はその他の感圧性接着剤などの接着剤層によって、ハンドルグリップに接着することができる。 それ以外の好適な接着剤を使用することもできる。

    本発明によるハンドルグリップに適した制御回路70が、図7に図示されている。 この回路の主要な利点は、衝撃及び揺動に対して比較的強い簡単な回路を使用しているということである。 この回路は、プログラマブルコントローラを使用しておらず、その代わりに単純なオペアンプ式比較器を使用している。 ハンドルグリップの温度だけを制御することと、使用者が望む設定点とを考慮すると、非常に単純な回路とすべきものを複雑にする必要はない。 比較器、適切な電源回路、電圧安定器、並びにMOSFET電力スイッチを使用すれば、構成と製造が簡単になるとともに、コストが安くなる。 その他の低コストで高信頼性のアナログ式回路及び部品を使用することもできる。

    制御回路70は、電源安定化回路部分71と加熱制御回路部分74を有する。 図面の上半分に図示されている電源安定化回路では、車両の付帯システムからの電力が、コネクタ72aに入力され、本システム用制御回路74に電力を供給するために安定化されて、V ddとV refを供給している。 この回路は、12Vの自動車又は自動二輪車用バッテリーから、直流で約9V〜約16Vの範囲の電力を受電するように設計されている。 電源回路71は、電圧安定器(VR)73aとツェナーダイオード73bを有する。 この電圧安定器は、直流で9V〜16Vの入力電圧で正常に動作するように、安定した電圧を制御回路に供給する。 この電圧安定器は、電圧の反転及びバッテリーからの急激な始動時に対する保護機能も提供する。 負荷の遮断などの配線の過渡期には、電圧が60Vに達する可能性が有る。 良好な電圧安定器の例は、米国カリフォルニア州サンタクララ市のナショナルセミコンダクタ社製のLM2931Cである。 電圧安定器の入力電圧が規定の最大動作電圧を瞬間的に上回る状況において、電圧安定器は、内部回路と負荷の両方を保護するために、自動的に遮断する。

    加熱制御回路において、図示されている通り、V ddと10Kのプルアップ抵抗が比較器75に配備されている。 このオペアンプ式比較器75の反転端子と非反転端子の電圧は、制御ノブのポテンショメーター79の位置と加熱パッド77の温度センサー77aの抵抗によって設定される。 一つの実施形態では、比較器は、ナショナルセミコンダクタ社製のモデルLMV331V7である。 加熱回路の出力は、MOSFET電力スイッチ76を介して、車両のバッテリーからの電圧V batt 78から供給される。 一つの好適なMOSFETスイッチは、米国カリフォルニア州エルセグンド市のインターナショナルレクティファイヤー社製のIRFL024Nである。 当業者に良く知られているその他の部品を使用することができる。

    比較器の機能は、非反転端子(+)の入力電圧と反転端子(−)の入力電圧を比較することである。 非反転端子の入力電圧が反転端子の入力電圧よりも低い場合、比較器のピン4の出力電圧は、飽和電圧に有り、パワーMOSFET76は、オフのままである。 非反転端子の入力電圧が反転端子の入力電圧よりも高い場合、比較器の出力電圧は、直流で約5Vに切り換わる。 比較器の出力及びMOSFET76のゲートに直流で5Vが出現すると、図示されている回路は、十分にMOSFETをターンオンさせることができる。 その場合、車両のバッテリーからの電力V battが、符号77で図示されている左側のハンドルグリップに関するヒーター用接点に流れるとともに、コネクタ72bを介して、右側のハンドルグリップの加熱回路に出力される。 ここで規定した部品に代わって、別の同等の部品を使用することができる。

    前述の図7に図示されている加熱回路に関して観察された温度制御は、優れたものであった。 試験を実施したので、その結果を図8に図示する。 図8では、サーミスタの温度がX軸又はX座標で示され、ハンドルグリップの温度がY軸又はY座標で示されている。 ハンドルグリップに付けた一連の熱電対によって、ハンドルグリップの温度を測定した。 サーミスタが加熱用配線と電気的に接続されておらず、加熱パッドに直に取り付けられていることを思い出して欲しい。 この試験では、サーミスタの読みとハンドルグリップの読みの間に優れた一致が見られた。

    ここで述べた本発明の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が当業者には明らかであることを理解されたい。 例えば、内部筐体とベゼルが別個の部品として作られているのは、そのような構成によって、加熱式ハンドルグリップの組み立てが容易になるからである。 しかし、明らかに、ベゼルの部材を内部筐体のヘッド部に統合することができる。 全ての部品を組み立ててから、自動二輪車に取り付けて、配線を完了させ、制御ノブを取り付けることができる。 前述した通り、筐体は、閉じた物体とする必要はなく、回路基板の取付部分と配線の保持体とするだけで良い。 そのような簡単な筐体は、ベゼルの部材を容易に収容するとともに、一層のコスト削減を可能とする。 その他の多くの小規模な本質的でない変更も可能である。 本発明が対象とする範囲から逸脱することなく、かつ目的とする利点を低下させることなく、そのような変更及び修正を実施することができる。 従って、そのような変更及び修正は特許請求の範囲に記載されているものと考える。

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