触覚フィードバックによる自転車運転者のためのブレーキアシストシステム

申请号 JP2018517500 申请日 2016-05-30 公开(公告)号 JP2018529579A 公开(公告)日 2018-10-11
申请人 ブルブレーク エス.アール.エル.; BLUBRAKE S.R.L.; 发明人 マッテオ コルノ; ジュリオ パンツァーニ; セルジオ マッテオ サバレーゼ; ファビオ トデスキーニ;
摘要 触覚振動フィードバックによる自転車(100)の運転者のためのブレーキアシストシステム(1)は、第1のセンサ(2)と、第2のセンサ(3)と、アクチュエータ(4)と、 信号 を受信し、変数を判定し、振動周 波数 を判定し、コマンド信号を生成する制御モジュール(5)とを含む。
权利要求

触覚フィードバックによる自転車(100)の運転者のためのブレーキアシストシステム(1)において、 第1の車輪(101)の速度(ω1)を測定する第1のセンサ(2)であって、当該第1の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適した第1のセンサ(2)と、 第2の車輪(102)の角速度(ω2)を測定する第2のセンサ(3)であって、当該第2の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適した第2のセンサ(3)と、 振動を生成するのに適した、自転車の一部に適用されるアクチュエータ(4)と、 制御モジュール(5)であって、 前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω1、ω2)を示す信号を入端にて受信することと、 前記第1の車輪のスリップ及び/又は減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)を、前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω1、ω2)に少なくとも基づいて判定することと、 前記アクチュエータの振動周波数(f)を、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)に基づいて判定することと、 前記アクチュエータ(4)のコマンド信号を生成して、前記アクチュエータが前記振動周波数(f)にて振動するようにすることであって、当該振動は前記自転車の運転者のために前記触覚フィードバックを形成する、ことと、 を実行するよう構成された制御モジュールと を含むシステム。請求項1に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪(101)は前記自転車(100)の前輪であり、前記第2の車輪(102)は前記自転車(100)の後輪である、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記自転車が縦転するリスクを示す変数は、前記第1の車輪の有効スリップ(λ)であり、前記制御モジュール(5)は、前記車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するためのモジュール(9)と、前記振動周波数(f)と前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)とを関連付けるスタティックマップを格納するメモリモジュール(10)とを含む、システム。請求項3に記載のシステム(1)において、前記有効スリップを推定するための前記モジュール(9)は、式 によって前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するよう構成され、ただし、 ω1は前記第1の車輪(101)の角速度であり、 R1は前記第1の車輪(101)の半径であり、 ω2は前記第2の車輪(102)の角速度であり、 R2は前記第2の車輪(102)の半径である、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記自転車が縦転するリスクを示す変数は、基準所定スリップ(λref)と前記第1の車輪の有効スリップ(λ)との間のスリップ誤差(eλ)であり、前記制御モジュール(5)は前記有効スリップを推定するためのモジュール(9)と、前記振動周波数(f)と前記スリップ誤差(eλ)とを関連付けるスタティックマップを格納するメモリモジュール(14)とを含む、システム。請求項5に記載のシステム(1)において、前記有効スリップを推定するための前記モジュール(9)は、式 によって前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するよう構成され、 前記スリップ誤差(eλ)は式 によって判定され、 ただし、 ω1は前記第1の車輪の角速度であり、 R1は前記第1の車輪の半径であり、 ω2は前記第2の車輪の角速度であり、 R2は前記第2の車輪の半径である、システム。請求項5又は6に記載のシステムにおいて、 前記自転車のロール角(Φ)を判定するための1以上のセンサであって、前記自転車の前記ロール角を示す信号を生成するのに適した1以上のセンサを含み、 前記制御モジュール(5)は、前記ロール角(Φ)に基づいて修正された基準スリップ(λΦref)を取得することによって、前記基準所定スリップ(λref)を修正するのに適したモジュール(20)を含む、システム。請求項7に記載のシステムにおいて、 前記自転車の前記ロール角(Φ)を判定するための前記1以上のセンサは、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)とを測定しこれらを示す信号を生成するのに適した慣性測定部(18)と、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)と、前記第2の車輪の角速度(ω2)とを示す信号に基づいて前記自転車のロール角(Φ)を判定するためのモジュール(19)と を含む、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)とを測定しそれらを示す信号を生成するのに適した慣性測定部(18)を含み、 前記制御モジュール(5)は、前記第1の車輪と前記第2の車輪との前記角速度(ω1、ω2)に基づいて縦転リスクを示す前記変数(R)を判定するよう構成されたモジュール(21)と、前記振動周波数(f)を、前記縦転リスクを示す変数(R)に関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(22)とを含む、システム。請求項9に記載のシステム(1)において、 前記縦転リスクを示す変数(R)を判定するための前記モジュール(21)は、式 によって当該変数(R)を推定するように構成され、 ただし、 であり、 は前記測定された縦方向の加速度であり、 gは重力加速度であり、 θは、前記慣性測定部(18)の信号によって取得可能な、前記自転車の傾斜角であり、 は縦方向の所定の加速度であり、 f(ωy)は前記自転車のピッチ速度であり、ハイパスフィルタにて、前記慣性測定部(18)によって供給される速度を示す信号からフィルタされ、 は前記ロール角(Φ)の関数である、システム。請求項1又は2に記載のシステムにおいて、 前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)又は前記自転車の縦転リスクを示す変数(R)は、所定の基準減速度(ηref)と前記第1の車輪の縦方向の有効減速度(η)との間の減速誤差(eη)であり、 前記制御モジュール(5)は前記第1の車輪の縦方向の有効減速度(η)を推定するためのモジュール(24)と、前記振動周波数(f)を前記減速誤差(eλ)に関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(25)とを格納する、システム。請求項1又は2に記載のシステムにおいて、 前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)又は前記自転車の縦転リスクを示す変数(R)は、減速度及びスリップの所定の混合基準変数(εref)と、前記第1の車輪の縦方向の減速度及びスリップの有効混合変数(ε)との間の誤差(eε)であり、 前記制御モジュール(5)は、 前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を推定するためのモジュール(28)と、 前記振動周波数(f)を、減速度とスリップとの前記所定の混合基準変数(εref)と、前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)との間の誤差(eε)と関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(29)とを含む、システム。請求項12に記載のシステム(1)において、 前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を推定するためのモジュール(28)は、前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を、式 によって推定するように構成され、 ただし、α1及びα2は所定の定数であり、 λは前記第1の車輪の有効スリップ、すなわち、 であり、 ω1は前記第1の車輪(101)の角速度であり、 R1は前記第1の車輪(101)の半径であり、 ω2は前記第2の車輪(102)の角速度であり、 R2は前記第2の車輪(102)の半径であり、 ηは前記第1の車輪の前記縦方向の減速度、すなわち、η=ω1R1である、システム。先行する請求項のいずれかに記載のシステム(1)において、 前記制御モジュール(5)は、前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω2)を示す信号から判定される前記自転車の速度(v)に基づいて、前記振動周波数(f)を修正するように構成される、システム。先行する請求項のいずれかに記載のシステム(1)において、 前記制御モジュール(5)は電流によって前記アクチュエータ(4)を制御するためのモジュール(34)を含み、 当該モジュール(34)は、 メモリモジュール(35)に格納されたスタティックマップであって前記基準電流(Iref)を前記アクチュエータ(4)の振動周波数(f)にリンクさせるスタティックマップに基づいて、前記出力端にて、前記アクチュエータ(4)の前記コマンド信号から基準電流(Iref)を供給するのに適したメモリモジュール(35)と、 前記モータの有効電流(I)を測定するのに適した電流センサと、 前記アクチュエータ(4)へ適用される電流(DC)を判定して、前記アクチュエータ(4)に所定の電流が供給されるようにするのに適した電圧コマンドモジュール(36)と、を含み、 前記アクチュエータ(4)の前記電流制御モジュール(34)は、前記基準電流(Iref)と前記有効電流(I)との間の電流誤差(eI)を判定するように構成され、前記電圧コマンドモジュール(36)は、前記アクチュエータ(4)へ適用される前記電圧を判定するように構成され、これによって前記アクチュエータ(4)の有効電流(I)は、前記基準電流の傾向に実質的に従い、これにより、前記電流誤差(eI)は最小量に低減される、システム。第1の車輪(101)及び第2の車輪(102)と、前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の一方にブレーキをかけるためのブレーキレバー(33)と、先行する請求項のいずれかに記載のブレーキアシストシステム(1)とを含む自転車(100)。請求項16に記載の自転車(100)において、前記アクチュエータ(4)は前記ブレーキレバー(33)の後部の溝(32)に収容される、自転車。

触覚フィードバックによる自転車(100)の運転者のためのブレーキアシストシステム(1)において、 第1の車輪(101)の角速度(ω1)を測定する第1のセンサ(2)であって、当該第1の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適した第1のセンサ(2)と、 第2の車輪(102)の角速度(ω2)を測定する第2のセンサ(3)であって、当該第2の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適した第2のセンサ(3)と、 振動を生成するのに適した、自転車の一部に適用されるアクチュエータ(4)と、 制御モジュール(5)であって、 前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω1、ω2)を示す信号を入力端にて受信することと、 前記第1の車輪のスリップ及び/又は減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)を、前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω1、ω2)に少なくとも基づいて判定することと、 前記アクチュエータの振動周波数(f)を、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)に基づいて判定することと、 前記アクチュエータ(4)のコマンド信号を生成して、前記アクチュエータが前記振動周波数(f)にて振動するようにすることであって、当該振動は前記自転車の運転者のために前記触覚フィードバックを形成する、ことと、 を実行するよう構成された制御モジュールと を含むシステム。請求項1に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪(101)は前記自転車(100)の前輪であり、前記第2の車輪(102)は前記自転車(100)の後輪である、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記自転車が縦転するリスクを示す変数は、前記第1の車輪の有効スリップ(λ)であり、前記制御モジュール(5)は、前記車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するためのモジュール(9)と、前記振動周波数(f)と前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)とを関連付けるスタティックマップを格納するメモリモジュール(10)とを含む、システム。請求項3に記載のシステム(1)において、前記有効スリップを推定するための前記モジュール(9)は、式 によって前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するよう構成され、ただし、 ω1は前記第1の車輪(101)の角速度であり、 R1は前記第1の車輪(101)の半径であり、 ω2は前記第2の車輪(102)の角速度であり、 R2は前記第2の車輪(102)の半径である、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記自転車が縦転するリスクを示す変数は、基準所定スリップ(λref)と前記第1の車輪の有効スリップ(λ)との間のスリップ誤差(eλ)であり、前記制御モジュール(5)は前記有効スリップを推定するためのモジュール(9)と、前記振動周波数(f)と前記スリップ誤差(eλ)とを関連付けるスタティックマップを格納するメモリモジュール(14)とを含む、システム。請求項5に記載のシステム(1)において、前記有効スリップを推定するための前記モジュール(9)は、式 によって前記第1の車輪の前記有効スリップ(λ)を推定するよう構成され、 前記スリップ誤差(eλ)は式 によって判定され、 ただし、 ω1は前記第1の車輪の角速度であり、 R1は前記第1の車輪の半径であり、 ω2は前記第2の車輪の角速度であり、 R2は前記第2の車輪の半径である、システム。請求項5又は6に記載のシステムにおいて、 前記自転車のロール角(Φ)を判定するための1以上のセンサであって、前記自転車の前記ロール角を示す信号を生成するのに適した1以上のセンサを含み、 前記制御モジュール(5)は、前記ロール角(Φ)に基づいて修正された基準スリップ(λΦref)を取得することによって、前記基準所定スリップ(λref)を修正するのに適したモジュール(20)を含む、システム。請求項7に記載のシステムにおいて、 前記自転車の前記ロール角(Φ)を判定するための前記1以上のセンサは、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)とを測定しこれらを示す信号を生成するのに適した慣性測定部(18)と、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)と、前記第2の車輪の角速度(ω2)とを示す信号に基づいて前記自転車のロール角(Φ)を判定するためのモジュール(19)と を含む、システム。請求項1又は2に記載のシステム(1)において、 前記自転車の縦方向の加速度(ax)と、横方向の加速度(ay)と、垂直方向の加速度(az)と、ロール角速度(ωx)と、ピッチ加速度(ωy)と、ヨー加速度(ωz)とを測定しそれらを示す信号を生成するのに適した慣性測定部(18)を含み、 前記制御モジュール(5)は、前記第1の車輪と前記第2の車輪との前記角速度(ω1、ω2)に基づいて縦転リスクを示す前記変数(R)を判定するよう構成されたモジュール(21)と、前記振動周波数(f)を、前記縦転リスクを示す変数(R)に関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(22)とを含む、システム。請求項9に記載のシステム(1)において、 前記縦転リスクを示す変数(R)を判定するための前記モジュール(21)は、式 によって当該変数(R)を推定するように構成され、 ただし、 であり、 は前記測定された縦方向の加速度であり、 gは重力加速度であり、 θは、前記慣性測定部(18)の信号によって取得可能な、前記自転車の傾斜角であり、 は縦方向の所定の加速度であり、 f(ωy)は前記自転車のピッチ速度であり、ハイパスフィルタにて、前記慣性測定部(18)によって供給される速度を示す信号からフィルタされ、 は前記ロール角(Φ)の関数である、システム。請求項1又は2に記載のシステムにおいて、 前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)又は前記自転車の縦転リスクを示す変数(R)は、減速度及びスリップの所定の混合基準変数(εref)と、前記第1の車輪の縦方向の減速度及びスリップの有効混合変数(ε)との間の誤差(eε)であり、 前記制御モジュール(5)は、 前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を推定するためのモジュール(28)と、 前記振動周波数(f)を、減速度とスリップとの前記所定の混合基準変数(εref)と、前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)との間の誤差(eε)と関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(29)とを含む、システム。請求項11に記載のシステム(1)において、 前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を推定するためのモジュール(28)は、前記第1の車輪の縦方向の減速度とスリップとの前記有効混合変数(ε)を、式 によって推定するように構成され、 ただし、α1及びα2は所定の定数であり、 λは前記第1の車輪の有効スリップ、すなわち、 であり、 ω1は前記第1の車輪(101)の角速度であり、 R1は前記第1の車輪(101)の半径であり、 ω2は前記第2の車輪(102)の角速度であり、 R2は前記第2の車輪(102)の半径であり、 ηは前記第1の車輪の前記縦方向の減速度、すなわち、η=ω1R1である、システム。先行する請求項のいずれかに記載のシステム(1)において、 前記制御モジュール(5)は、前記第2の車輪(102)の前記角速度(ω2)を示す信号から判定される前記自転車の速度(v)に基づいて、前記振動周波数(f)を修正するように構成される、システム。触覚フィードバックによる自転車(100)の運転者のためのブレーキアシストシステム(1)において、 第1の車輪(101)の角速度(ω1)を測定する第1のセンサ(2)であって、当該第1の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適した第1のセンサ(2)と、 振動を生成するのに適した、自転車の一部に適用されるアクチュエータ(4)と、 制御モジュール(5)であって、 前記第1の車輪(101)の前記角速度(ω1)を示す信号を入力端にて受信することと、 前記第1の車輪のスリップ及び/又は減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)を、前記第1の車輪(101)の前記角速度(ω1)に少なくとも基づいて判定することと、 前記アクチュエータの振動周波数(f)を、前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は減速度を示す前記変数(λ、eλ、eη、eε)、又は、前記第1の車輪の周りに前記自転車が縦転するリスクを示す変数(R)に基づいて判定することと、 前記アクチュエータ(4)のコマンド信号を生成して、前記アクチュエータが前記振動周波数(f)にて振動するようにすることであって、当該振動は前記自転車の運転者のために前記触覚フィードバックを形成する、ことと、 を実行するよう構成された制御モジュールと を含み、 前記第1の車輪の前記スリップ及び/又は前記減速度を示す変数(λ、eλ、eη、eε)又は前記自転車の縦転リスクを示す変数(R)は、所定の基準減速度(ηref)と前記第1の車輪の縦方向の有効減速度(η)との間の減速誤差(eη)であり、 前記制御モジュール(5)は前記第1の車輪の縦方向の有効減速度(η)を推定するためのモジュール(24)と、前記振動周波数(f)を前記減速誤差(eλ)に関連付ける所定のスタティックマップを格納するメモリモジュール(25)とを含む、システム。請求項14に記載のシステム(1)において、前記第1の車輪(101)は前記自転車(100)の前輪である、システム。先行する請求項のいずれかに記載のシステム(1)において、 前記制御モジュール(5)は電流によって前記アクチュエータ(4)を制御するためのモジュール(34)を含み、 当該モジュール(34)は、 メモリモジュール(35)に格納されたスタティックマップであって前記基準電流(Iref)を前記アクチュエータ(4)の振動周波数(f)にリンクさせるスタティックマップに基づいて、前記出力端にて、前記アクチュエータ(4)の前記コマンド信号から基準電流(Iref)を供給するのに適したメモリモジュール(35)と、 前記モータの有効電流(I)を測定するのに適した電流センサと、 前記アクチュエータ(4)へ適用される電流(DC)を判定して、前記アクチュエータ(4)に所定の電流が供給されるようにするのに適した電圧コマンドモジュール(36)と、を含み、 前記アクチュエータ(4)の前記電流制御モジュール(34)は、前記基準電流(Iref)と前記有効電流(I)との間の電流誤差(eI)を判定するように構成され、前記電圧コマンドモジュール(36)は、前記アクチュエータ(4)へ適用される前記電圧を判定するように構成され、これによって前記アクチュエータ(4)の有効電流(I)は、前記基準電流の傾向に実質的に従い、これにより、前記電流誤差(eI)は最小量に低減される、システム。第1の車輪(101)及び第2の車輪(102)と、前記第1の車輪(101)及び前記第2の車輪(102)の一方にブレーキをかけるためのブレーキレバー(33)と、先行する請求項のいずれかに記載のブレーキアシストシステム(1)とを含む自転車(100)。請求項17に記載の自転車(100)において、前記アクチュエータ(4)は前記ブレーキレバー(33)の後部の溝(32)に収容される、自転車。

说明书全文

本発明の目的は、触覚フィードバックによる自転車運転者のためのブレーキアシストシステムであり、特に、自転車運転者が、非常に集中的な減速によって引き起こされる、ブレーキホイールの過度なスリップ(これにより左右の安定性が損なわれる)又は自転車の潜在的縦転を回避することを支援するのに適したシステムに関する。

自転車におけるブレーキは、特に前輪において、自転車運転者の側の特定の慎重さを要求する操作であり、正しく実行されなければリスク及び問題を伴うおそれがある。例えば狭いホイール及びタイヤが備えられる競技用自転車では、不適切な調整がなされたブレーキは危険な滑り(スリップ)を引き起こし、転落につながり得る。ホイール及びタイヤが広い自転車(例えばマウンテンバイク)では、スリップはそれほど重大ではない。しかし、タイヤにより前輪に対し非常に集中的なブレーキがなされると、タイヤの周りを回って、自転車は縦転してしまう。

この問題を克服するために、オートバイのようなサイクリング分野において、ブレーキアシストシステムが提案されている。これは主に、油圧系統によって作動されるディスクブレーキの場合のものである。これは、ブレーキに対し積極的に動作し、スリップ又は転落を防ぐようにそれを調整する。

しかし、上記システムは、ブレーキシステムの総合的な再設計を必要とし、更に、非常に高価であって重量がある。

従来技術における触覚フィードバックによる自転車運転者のためのブレーキアシストシステムは下記の特許文献1に開示される。

独国特許出願公開第10 2005 012775A1号明細書

したがって、本発明の目的は、自転車上の危険な状況(特にスリップ、潜在的スリップ又は潜在的縦転)において、自転車運転者へ適切なフィードバックを与えるシステムを利用可能にすることと、ブレーキシステムを修正すること無くそのシステムを以前から存在する自転車上に取付け可能にすることである。システムフィードバックは危険レベルについての自転車運転者情報を提供するのに適切である。このため自転車運転者自身は、システムフィードバックに応じて、しかし、自主的に(すなわち、ブレーキにつきシステムへの積極的な干渉無しに)、ブレーキを修正し、スリップを制限し又は防ぎ、又は縦転を回避することができる。

この目的及び他の目的は、請求項1による触覚フィードバックによる自転車運転者のためのブレーキアシストシステムと、請求項16による自転車によって達成される。

従属項は、本発明についての有利で可能な実施形態を示す。

本発明を一層理解しその利点を利用するために、添付図面を参照しながら、いくつかの非制限的で例示的な実施形態が下記に示される。

本発明の可能な実施形態によるブレーキアシストシステムを備える自転車の模式図である。

本発明の第1の実施形態によるブレーキアシストシステムのブロック図である。

振動周波数と有効スリップとを関連付ける2つの可能な曲線を示す図である。

本発明の第2の実施形態によるブレーキアシストシステムの制御モジュールのブロック図である。

本発明の第3の実施形態によるブレーキアシストシステムのブロック図である。

振動周波数とスリップ誤差とを関連付ける2つの可能な曲線を示す図である。

本発明の第4の実施形態によるブレーキアシストシステムの制御モジュールのブロック図である。

本発明の可能な別の実施形態によるブレーキアシストシステムを備える自転車の模式図である。

本発明の第5の実施形態によるブレーキアシストシステムの制御モジュールのブロック図である。

本発明の第6の実施形態によるブレーキアシストシステムのブロック図である。

可能な曲線を示す図であり、振動周波数と自転車の縦転リスクを示す変数とを関連付けるものである。

本発明の第7の実施形態によるブレーキアシストシステムのブロック図である。

振動周波数と、自転車の第1の車輪の減速誤差とを関連付ける2つの可能な曲線を示す図である。

本発明の第8の実施形態によるブレーキアシストシステムのブロック図である。

振動周波数と、減速度及びスリップの混合誤差とを関連付ける2つの可能な曲線を示す図である。

マウンテンバイクにおける、自転車におけるブレーキレバーへのシステムアクチュエータの可能な配置を示す模式図である。

競争用自転車における、自転車におけるブレーキレバーへのシステムアクチュエータの可能な配置を示す模式図である。

本発明の可能な実施形態による、システムアクチュエータの電流制御モジュールのブロック図である。

本発明の可能な実施形態による、システムアクチュエータの電流制御についての、基準周波数と基準電流との可能な相互関係を示す図である。

図1を参照すると、自転車は全体として参照符号100で示される。自転車100は第1の車輪101と第2の車輪102とを含む。これらは例えば、前輪と後輪とにそれぞれ対応する。少なくとも第1の車輪101は、例えばハンドルバー上の握りによって、操作可能なブレーキに接続される。ブレーキシステムは任意の既知のタイプ(例えばリム又はディスク)であってよく、機械的なシステム(例えばケーブル又は油圧系統)によって制御される。

自転車100は自転車運転者自身のためのブレーキアシストシステム1を有する。下記で開示されるように、システム1は積極的なブレーキ制御を実行しない。しかし、ブレーキによる潜在的に危険な現象が始まるとき(特に第1の車輪101のスリップ若しくは潜在的スリップの場合、又はそれの周りでの自転車の縦転の初期の場合)、システム1は、触覚振動フィードバックによって自転車運転者に警告する。スリップ現象は、ホイール及びタイヤが狭い自転車(例えば競技用自転車)にとって典型的である。一方、縦転は、ホイール及びタイヤが広い自転車(例えばマウンテンバイク)に典型的である。しかし、システムの基本原則は、スリップを修正することと縦転を防止することとの両方に共通であり、自転車のタイプに依存し、危険な状況で自転車運転者に警告する触覚振動フィードバックを提供することにある。

システム1は第1のセンサ2を有し、第1の車輪101(特に前輪)の速度ω1を測定する。第1のセンサ2は上記第1の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適している。

システム1は第2のセンサ3を有し、第2の車輪102(特に後輪)の角速度ω2を測定する。第2のセンサ3は上記第2の車輪の角速度を示す信号を生成するのに適している。第2の車輪がスリップしないと仮定すれば、第2の車輪102の角速度ω2を示す信号から、関係式v=ω2R2を用いて自転車の速度vを判定することは一般には可能である。このときR2は第2の車輪102の半径である。

システム1はまた、振動を生成するのに適したアクチュエータ4を有する。例えばアクチュエータ4は偏心質量を有する。これは回転時に振動を生成する。アクチュエータ4は自転車の一部に適用可能である。このため、アクチュエータが振動すると、振動は自転車運転者によって知覚される。好ましくは、アクチュエータ4は第1の車輪101のブレーキレバーに適用される。当該第1の車輪101は、過度に集中的なブレーキによってスリップの影響を受け、又は、それの周囲に縦転し得る。このように、振動フィードバックはレバーに正確に送信される。これは自転車運転者によって作動され、ブレーキを調整する。

図16a及び図16b(それぞれマウンテンバイクのハンドルバーの詳細と、競技用自転車のハンドルバーの詳細とを示す)を参照すると、例えばアクチュエータ4は、(典型的にはブレーキレバー33の後部に存在する)溝32の内部に収容可能である。アクチュエータ4は溝32に収容され、図示しないが上記溝32を閉じるよう構成される。これによりアクチュエータ4を大気中の作用から保護し、また、自転車運転者の手とアクチュエータ4自体との間の接触を避けることができる。その収容によって、アクチュエータ4はブレーキレバー33に固く接続される。アクチュエータは電線37によって給電され制御される。

好ましくはアクチュエータ4は、ブラシ付きDCモータタイプであり、下記の通り電流又は電圧で制御される。

アクチュエータ4は好ましくは、電供給及び処理のためにバッテリ23に接続される。

システム1は更に、アクチュエータ4のコマンド信号を生成するのに適した制御モジュール5を含む。これによってアクチュエータ4は、第1の車輪101のスリップ又はスリップの潜在リスクが増加するとき又は縦転の最大リスクが接近するときに、特定の振動周波数f(特に好ましくは、増加する周波数)で振動する。アクチュエータコマンド信号は、システム1のセンサからの信号に基づいて判定可能である。

特に、有利なことに、制御モジュール5は、第1の車輪101の角速度ω1と第2の車輪102の角速度ω2とを示す入力信号を受信するよう構成される。当該2つの速度の間の比較処理は、第1の車輪のスリップ若しくはスリップリスク、又は、それの周りでの自転車の可能な縦転についての情報を提供する。

特に、少なくとも第1の車輪及び第2の車輪の角速度ω1及びω2から、制御モジュール5は第1の車輪101のスリップ及び/又は減速を示す変数(又は、当該第1の車輪101の周囲での自転車の縦転リスクを示す変数)を判定するよう構成される。下記の通り、制御モジュール5によって判定されるそのような変数は、選択された実施形態によって異なってよい。特に上記変数は、自転車のホイールの角速度ω1及びω2から単純に判定可能であるし、いくつかの慣性力(角速度及び加速度を含む)から単純に判定可能である。

上記判定された変数に基づいて、制御モジュール5は、アクチュエータ4が自転車運転者に対して触覚フィードバックを形成するための振動周波数を判定するよう構成される。特に、好ましくは、第1の車輪のスリップ及び/又は減速が増加するとき又は縦転リスクが増加するとき、システム1が適用される自転車のタイプによっては、振動は、増加する周波数を伴う。

添付図面を参照して、本発明の可能な代替実施形態が説明される。特に、制御モジュール5によって、第1の車輪101のスリップ若しくは潜在的スリップ、又は、第1の車輪101の周りでの自転車の縦転のリスクを示す可能な代替変数を判定する方法が開示される。また、アクチュエータ5の振動周波数fを判定する可能な方法も開示される。

[第1の実施形態] 図2は本発明の第1の実施形態によるシステム1のロジックを示すブロック図である。

図2においてブロック6は自転車運転者を示す。自転車運転者はブレーキレバーへ特定の力FCを加え、第1の車輪のブレーキを作動する。続いてブロック7で示される自転車ブレーキシステムは、その力FCを、第1の車輪にブレーキをかけるトルクTへ変換する。ブロック8は自転車を示し、タイヤと道路との間の力学を考慮する。これは、道路上での第1の車輪のスリップにつながる。これは様々な要因(例えば道路状況、タイヤ状況、道路の傾斜、自転車のロール角等)による。

制御モジュール5は、スリップを推定するためのモジュール9において、第1の車輪101及び第2の車輪102の角速度ω1及びω2に基づいて、第1の車輪の有効スリップλを推定する。上記有効スリップλは次の式によって判定可能である。

ただし、ω1は第1の車輪101の角速度である。 R1は第1の車輪101の半径である。 ω2は第2の車輪102の角速度である。 R2は第2の車輪102の半径である。

上記式から自明なことは、第1の車輪101のスリップがなければ、有効スリップλはゼロである一方で、第1の車輪が十分にブロックされれば(ω1=0に対応する状況)、有効スリップλは1であることである。

上記の方法で有効スリップλが判定されると、制御モジュール5は振動周波数fを判定する。これは、制御モジュール5自体のメモリモジュール10内に格納されたスタティックマップからアクチュエータ4が取得するものである。図3は振動周波数fと、スリップを推定するためのモジュール9によって判定された有効スリップλとを関連付ける2つの可能な曲線を示す。第1の曲線11は、原点を通り正の角度係数を有する直線である。このように、振動周波数fはスリップが無いときにゼロであり、それが増加するにつれてそれに直接的に比例する。第2の曲線12は正の角度係数を有する直線であるが、原点を通らず、スリップ値が正のときにx軸と交差する。このように、振動周波数fは特定のスリップ値まではゼロのままであり、次いでそれに比例して増加する。

図2に戻ると、自転車運転者6は触覚フィードバックとして、上記方法で判定された振動周波数fで振動するアクチュエータ振動を受ける。したがって、自転車運転者6はブレーキを調整し、力FCを修正し、スリップ状況を除去し又は制限する。

[第2の実施形態] 図4は、制御モジュール5の代替実施形態を示す。これは、第1の実施形態への参照と共に説明される。第1の実施形態への参照と共に開示される他のブロックは、第2の実施形態においても同一である。したがって、再度の説明はしない。

この実施形態によれば、制御モジュール5はスリップを推定するための上述のモジュール9と、メモリモジュール10とを含む。しかし、この変形例によれば、アクチュエータの振動周波数fはまた、自転車の有効速度vの変数である。

特に、メモリモジュール10内のスタティックマップから判定される周波数は、要素kvによって増幅される。ここで、kは定数で、vは、第2の車輪の角速度ω2とその半径R2によって与えられる自転車速度(それがスリップしない場合)である。図4は乗算モジュール13の模式図であり、要素vkにより、第1の実施形態によって判定される周波数の出力としての振動周波数fを判定する。

[第3の実施形態] 図5を参照して、本発明の第3の実施形態によるシステム1のブロック図が示される。図6乃至8は、第1の実施形態を参照して説明される図に対応する。そのため、その説明はここでは省略する。

制御モジュール5はスリップを推定するためのモジュール9を含む。そのモジュールは、第1の実施形態を参照して説明されるモジュール9に対応する。特に、スリップを参照するためのモジュール9は、次の数式によって有効スリップλを判定するよう構成される。

ただし、ω1は第1の車輪101の角速度である。 R1は第1の車輪101の半径である。 ω2は第2の車輪102の角速度である。 R2は第2の車輪102の半径である。

この場合、制御モジュール5は更に、スタティックマップを格納するメモリモジュール14を含む。しかし、上記メモリモジュール14は入力端にて有効スリップλを受信しないが、基準スリップλrefと有効スリップλとの間の誤差eλを受信する。したがって、この場合、メモリモジュール14の入力変数は誤差eλである。これは次の数式によって算出可能である。

ただし、ω1は第1の車輪101の角速度である。 R1は第1の車輪101の半径である。 ω2は第2の車輪102の角速度である。 R2第2の車輪102の半径である。

基準スリップλrefは様々な形式を有し、好ましくは自転車運転者によって設定可能である。例えば基準スリップλrefは自転車運転者によって編集可能な定数値にて設定可能である。アクチュエータの振動周波数fは所定のスタティックマップから判定され、メモリモジュール14に格納される。これは、振動周波数fとスリップ誤差eλとを関連付ける。

図6は振動周波数とスリップ誤差eλとを実際に関連付ける2つの可能な曲線を示す。

第1の曲線16によれば、スリップ誤差eλがゼロのとき(最適ブレーキに対応)に、不連続が予期される。したがって、自転車運転者は、最適なブレーキ状態に近い限り、段階的な周波数変動を経験する。

第2の曲線17によれば、スリップ誤差eλがゼロのときに導関数はゼロである。したがって、周波数fはほぼ一定であり、そのような状況に近いときに最小の変化を経験する。したがって、自転車運転者は最適なブレーキ状態の近くにある限り、ほぼ一定の周波数にて振動を知覚する。一方自転車運転者は、最適ブレーキ状態から離れるにつれて、一層急な周波数変動を徐々に知覚する。

[第4の実施形態] 図7は、制御モジュール5の代替実施形態を示す。これは、第3の実施形態への参照と共に説明される。第3の実施形態で示されたものと同一の参照符号を有するブロックは、第4の実施形態でも同様である。したがって、ここでの説明は省略する。

本実施形態によれば、制御モジュール5はスリップを推定するためのモジュール9とメモリモジュール14とを含む。これらは、第3の実施形態を参照してなされる説明と同様に説明される。しかし、この変形例によれば、アクチュエータの振動周波数fはまた、自転車の有効速度vの影響を受ける。

特に、メモリモジュール14内のスタティックマップから判定される周波数は、要素kvによって増幅される。ここで、kは定数で、vは、第2の車輪の角速度ω2とその半径R2によって与えられる自転車速度(それがスリップしない場合)である。図7は乗算モジュール13が、要素vkにより、第1の実施形態によって判定される周波数の出力としての振動周波数fを判定することを模式的に示す。

[第5の実施形態] 第5の実施形態によれば、システム1は、自転車100のロール角Φを判定するための更なる1以上のセンサを有する。これは、自転車の当該ロール角を示す信号を生成するのに適する。有利なことに、上記ロール角Φは慣性測定部18の信号から判定される。これは縦方向の加速度axと、横方向の加速度ayと、垂直方向の加速度azを測定するのに適する。また、それは、自転車のロール角速度ωxと、ピッチ角速度ωyと、ヨー角速度ωzを測定するのにも適し、それを示す信号を生成するのに適する。慣性測定部の検出値から取得されるロール角Φは次の文献において既知である。 I Boniolo, S.M. Savaresi: "Estimate of the lean angle of motorcycles: Design and analysis of systems for measuring and estimating the attitude parameters of motorcycles"

この代替実施形態によれば、制御モジュール5は第4の実施形態を参照する説明とは異なる。というのも、それは基準スリップλrefを、自転車のロール角Φに基づいて修正するからである。

図9を参照すると、本発明の第5の実施形態による制御モジュール5が示される。モジュール5は図7を参照する説明に対応する。ただし、基準スリップλΦref(ここからスリップ誤差eλΦref−λが判定される)がロール角Φの関数として変化することは除く。この目的で、制御モジュール5は、縦方向の加速度axと、横方向の加速度ayと、垂直方向の加速度azと、ロール角速度ωxと、ピッチ角速度ωyと、ヨー角速度ωzと(あるいは自転車の速度v)を示す信号に基づいて、自転車のロール角Φを推定するモジュール19を有する。後者は、上述の通り、第2の車輪の回転角速度ω2から取得可能である。

制御モジュール5は更に、推定されたロール角Φの関数として、基準スリップλrefを修正するためのモジュール20を更に含む。この場合であっても、ロール角Φの関数としての基準スリップλrefの変化は、モジュール20に格納された所定のスタティックマップによって実装可能である。好ましくは、ロール角Φが増加するとき、そのようなスタティックマップは基準スリップλrefを減少するよう構成される。というのも、大きいロール角は自転車が傾斜する状況に対応するからであり、これは第1の車輪が直立する状況よりも一般に危険だからである。

図7の実施形態を参照して説明されるように、次いでアクチュエータ振動周波数fが同様に判定される。ただし、基準スリップλrefが自転車運転者によって設定されないことを除く。しかし、後者はロール角Φ及びλΦrefに応じて修正される。

この図に示さない別の変形例では、ブロックR2及びkは省略されてよいことに留意されたい。このため周波数fは自転車速度vの変数ではない。

[第6の実施形態] 上述の実施形態によればシステム1は、第1の車輪101がスリップ状態にあるときに、自転車運転者へ振動フィードバックを提供するよう構成される。上述の通り、システム1はまた、第1の車輪に急なブレーキがなされたときに第1の車輪の周りに自転車が縦転することを防止するよう実装されてよい。マウンテンバイク等のように広い車輪を有する自転車にとって、縦転のリスクは、スリップのリスクよりも典型的である。

図10は、第6の実施形態によるシステム1のブロック図である。この変形例のシステム1は、第1の車輪及び第2の車輪の角速度ω1及びω2と、自転車速度v(これは第2の車輪の角速度ω2から判定される)と、縦方向の加速度axと、横方向の加速度ayと、垂直方向の加速度azと、ロール角速度ωxと、ピッチ角速度ωyと、ヨー角速度ωzとに基づいてパラメータRを判定するためのモジュール21を有する。これは、縦転リスクを示す上述の変数を実装する。パラメータRは縦転の初期状態を示す。これは、好ましくは0(初期の縦転がない場合)と1(縦転の初期状態の場合)との間で変化する。パラメータRを判定するために、システムは、第5の実施形態を参照して説明される慣性測定部18を備えることに注意されたい。したがって、システム1の構成は、図8に示されるものに対応する。パラメータRの傾向は、自転車の傾斜角θに密接に関連し、技術常識として既知のアルゴリズムに従う慣性測定部の検出値から定義可能である。これは次いで、縦転リスクと、縦方向の加速度、垂直方向の加速度及びホイール速度とを関連付ける主体的考慮に基づいて修正される。

特に、例えばパラメータRは次の数式によって判定可能である。

ただし、 である。 は測定された、自転車の縦方向の加速度である。これは例えば慣性測定部18によって測定される。 gは重力加速度である。 θは道路の傾斜、すなわち自転車の傾斜角である。これは、上り坂であれば正と想定される。これは様々な既知のアルゴリズムによって算出可能である。例えば、M.Corno, P.Spagno, S.M. Savaresi" Road Slope Estimation in Bicycles without Torque Measurements"の文献に記載されるアルゴリズムによって、慣性測定部18の信号から、自転車の傾斜角θは推定可能である。 は縦方向の加速度の限界値であり、自転車の幾何学及び自転車運転者の重さによって定義され、それに依存する。 f(ωy)は自転車のピッチ速度であり、慣性測定部18によって供給されるヨーレートを示す信号から、ハイパスフィルタにてフィルタされる。 はロール角Φの関数である。これは、ロール角Φが増加するときに自転車が縦転しにくいという事実を考慮する。というのも、重心が低くなるからである。ロール角Φは例えば上述の方法によって判定可能である。

上記の方法でパラメータRが判定されると、制御モジュール5は振動周波数fを判定する。これは、制御モジュール5自体のメモリモジュール22内に格納されたスタティックマップからアクチュエータが取得するものである。図11は可能な曲線を示す。これは振動周波数fを、モジュール21によって推定されたパラメータRと関連付ける。示される曲線は原点を通り、単調に増加する。パラメータRが増加すれば、導関数は増加する。このように、縦転リスクがない場合振動周波数fはゼロであり、パラメータR(すなわち、縦転リスク)が増加するときに増加する。曲線の形状に基づくと、条件R=1が近づくにつれて、周波数は一層速く増加する。代替的に、異なる曲線が考慮されてよいことに注意されたい。例えば、原点を通る直線も、アクチュエータの周波数fとパラメータRとの間の関係を記述するのに適している。

この図に示さない変形例では、第2の実施形態を参照して上記で示されるように、例えば、周波数fをパラメータRへリンクさせるスタティックマップは自転車の速度vに基づいて修正されてよいことに注意されたい。

[第7の実施形態] 図12は、本発明の第7の実施形態によるシステム1のブロック図を示す。図6乃至8は、例えば第1の実施形態を参照して説明される図に対応する。そのため、その説明はここでは省略する。

制御モジュール5は第1の車輪の(線形的)減速度ηを推定するためのモジュール24を含む。特に、推定モジュール24は、第1の車輪の角速度ω1(当該角速度ω1から、第1の車輪の角減速度 と第1の車輪の線形減速度とが微分により取得可能である)から、第1の車輪の減速度を次の式によって判定するよう構成される。

ただし、R1は第1の車輪101の半径である。

スリップではなく第1の車輪の減速度を判定することは、自転車のホイールの角速度センサからの雑音信号の存在下、あるいは基準スリップが非常に小さいときは、望ましい。

この場合、制御モジュール5は、スタティックマップを格納するメモリモジュール25を含む。上記メモリモジュール25は入力端にて、基準減速度ηrefと第1の車輪の減速度ηとの間の誤差eηを受信する。これは上述の通り、次の式で判定される。

基準減速度ηrefは異なる形式をとってよく、好ましくは自転車運転者によって設定可能である。例えば基準減速度ηrefは、自転車運転者によって編集可能な定数値にて設定可能である。アクチュエータの振動周波数fは所定のスタティックマップから判定され、メモリモジュール25に格納される。これは振動周波数を減速誤差eηへリンクさせる。

図13は振動周波数fを減速誤差eηへリンクさせる2つの可能な曲線を示す。

第1の曲線26によれば、減速誤差eηがゼロのときに不連続性が予期される。第2の曲線27によれば、減速誤差eηがゼロのときに導関数はゼロである。したがって、周波数fはほぼ一定であり、そのような状況に近いときに変化は最小である。

この図に示さない別の変形例では、ブロックR2及びkは省略されてよいことに注意されたい。それらは図7の実施形態を参照して説明されるように使用される。このため周波数fは自転車の速度vの変数であり、自転車の速度vが増加するときに特に増幅される。

この図に示さない別の変形例では、減速誤差eηに代えて、有効減速度ηがメモリモジュール25への入力パラメータとして使用されてよいことに注意されたい。この場合、それに格納されるスタティックマップは、図3に示すものと類似の傾向をとる。ここで、有効減速度ηが有効スリップλに代えて与えられる。

[第8の実施形態] 図14は本発明の第8の実施形態によるシステム1のブロック図である。図6乃至8は、例えば第1の実施形態を参照して説明される図に対応する。そのため、その説明はここでは繰り返さない。

制御モジュール5は第1の車輪の減速度ηとスリップλとの混合変数εを推定するためのモジュール28を有する。特に、推定モジュール28は第1の車輪の線形減速度ηを、第1の車輪の角速度ω1から推定するよう構成される。当該角速度ω1から、微分により第1の角減速度 を取得可能である。したがって、第1の車輪の減速度は次の式によって推定可能である。

ただしR1は第1の車輪101の半径である。

推定のための上記モジュール28は、次の数式によって有効スリップλを判定するよう構成される。

ただし、 ω1は第1の車輪101の角速度である。 R1は第1の車輪101の半径である。 ω2は第2の車輪102の角速度である。 R2は第2の車輪102の半径である。

次いで第1の車輪の減速度ηとスリップλとの混合変数εが次の数式によって判定可能である。

ただし、α1及びα2は所定の定数である。

制御モジュール5は更に、スタティックマップを格納するメモリモジュール29を含む。上記メモリモジュール29は入力端にて、減速度と基準スリップとの混合変数εrefと、第1の車輪の減速度と有効スリップとの混合変数εとの間の誤差eεを受信する。これらは、上記の通り次のように判定される。

減速度と基準スリップとの混合変数εrefは、異なる形式をとってよく、好ましくは自転車運転者によって設定可能である。例えば上記変数は、自転車運転者によって編集可能な定数値にて設定可能である。アクチュエータの振動周波数fは所定のスタティックマップにより判定され、メモリモジュール29に格納される。これは、振動周波数fを、減速度とスリップとの混合誤差eεと、関連付ける。

図15は振動周波数fを誤差eεへ関連付ける2つの可能な曲線を示す。

第1の曲線30によれば、誤差eεがゼロのときに不連続性が予期される。第2の曲線31によれば、誤差eεがゼロのときに導関数はゼロである。したがって、周波数fはほぼ一定であり、そのような状況に近いときに変化は最小である。

この図に示さない別の変形例では、ブロックR2及びkが代替的に使用されてよいことに注意されたい。それらは図7の実施形態を参照して説明されるように使用される。このため周波数fは自転車の速度vの変数であり、自転車の速度vが増加するときに特に増幅される。

この図に示さない変形例によれば、メモリモジュール29への入力パラメータとして、減速度とスリップとの混合変数の誤差eηに代えて、減速度とスリップとの混合変数εが使用可能である。この場合、それに格納されるスタティックマップは図3と同様の傾向を有する。減速度及び有効スリップの混合変数eηが、有効スリップλに代えて与えられる。

アクチュエータ4の制御 上記の方法で振動周波数fを判定した後、アクチュエータ4自体を制御して、上記の振動周波数にてそれが実際に振動するようにすることが必要である。

上記の通り、アクチュエータ4は電圧又は電流によって代替的に制御可能である。

アクチュエータ4が電圧制御される場合、判定された振動周波数に応じてアクチュエータの電力供給電圧を変化すれば十分である。したがって、上記変形例によれば、システム1はアクチュエータの電圧制御モジュール(図示せず)を含む。これは入力コマンド信号を受信して、次いで、アクチュエータが判定された振動周波数にて振動することを可能にするのに適した電圧をアクチュエータへ供給する。

他の変形例では、アクチュエータ4が電流制御されるとき、システム1はアクチュエータの電流制御のためのモジュール34を含む。これは図17にて模式的に示される。

この変形例によれば、モジュール34は入力端にて、要求された振動周波数を受信する。これは上記の方法で判定され、好ましくは場合、基準周波数frefと称される。

モジュール34はスタティックマップを格納するメモリモジュール35を含む。当該スタティックマップは基準振動周波数frefを基準電流Irefにリンクさせる。そのスタティックマップは図18に例示される。次いでメモリモジュール35の出力端にて、基準振動周波数frefに対応する基準電流Irefが取得される。

次いでモジュール34はアクチュエータ電流4の閉ループ制御を実行する。この目的で、モジュール34は、モータの有効電流Iを測定する電流センサを含む。ここから、基準電流Irefと有効電流Iとの間の電流誤差eIが判定可能である。

モジュール34は更に、電圧コマンドモジュール36を含む。これは、アクチュエータ4に適用されるDC(デューティ周期)電圧を判定する。このため、電流誤差eIは最小限になる(すなわち有効電流Iは実質的に基準電流Irefの傾向に従う)。このような電流Iの設定によって、アクチュエータ4は有効周波数fで振動し、基準周波数frefの傾向に従う。

このような電流制御方法は、電圧制御方法よりも一層速い反応時間を可能にし、更に、過度の電流がアクチュエータ4を流れることを防止する。

本開示及び特許請求の範囲において、システム1及び「モジュール」と称される要素がハードウェア装置(例えば制御部)、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組合せを用いて実装可能であることに留意されたい。

当業者は、特定の偶発的なニーズを満たすために、いくつかの要素の追加、修正又は他のものへの置換を行ってよい。当該他のものは、触覚フィードバックによる自転車運転者のためのブレーキアシストシステムの実施形態と機能的に同等のものである。しかし、その置換は特許請求の範囲の範囲から逸脱しない。

QQ群二维码
意见反馈