Image processor, image processing method and image processing program |
|||||||
申请号 | JP2012063739 | 申请日 | 2012-03-21 | 公开(公告)号 | JP2013196454A | 公开(公告)日 | 2013-09-30 |
申请人 | Honda Elesys Co Ltd; 株式会社ホンダエレシス; | 发明人 | KANEMOTO JUNJI; MITSUI TOMOKAZU; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To efficiently obtain the integrated value of a predetermined range (area).SOLUTION: An image processor (camera ECU1 as one example) includes: an image acquisition part 12; a storage part (memory 23 as one example); and an image processing part (object recognition part 13 as one example). An image area is vertically divided into plurality, and when a rectangular range set in the image area crosses the two or more divided areas, the image processing part acquires the integrated value of pixel positions in the divided area at the lowest side among the two or more divided areas as a result calculated by adding the integrated value in each divided area at the upper side of the pixel positions in the same column at the lowermost line of each divided area at the upper side crossed by the rectangular range to the integrated value in the divided area at the lowest side of the pixel positions in the divided area at the lowest side. | ||||||
权利要求 | 画像を取得する画像取得部と、 前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する画像処理部と、 を備え、 前記画像領域は、上下の方向で複数に分割され、 前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、 ことを特徴とする画像処理装置。 画像を取得する画像取得部と、 前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する画像処理部と、 を備え、 前記画像領域は、左右の方向で複数に分割され、 前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、 ことを特徴とする画像処理装置。 前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が1つの分割領域に収まる場合には、前記記憶部に記憶された前記矩形範囲の4個の頂点の画素位置の当該分割領域における積算値の情報を用いて、前記矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する、 ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。 前記記憶部は、前記画像取得部により取得された画像について、前記画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、各画素位置における積算値の情報として、あらかじめ定められた基準となる画素位置と当該各画素位置とを対角の頂点とする矩形部分の範囲に含まれる画素に関する値の積算値の情報を記憶する、 ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。 前記画素に関する値として、前記画素の輝度値が用いられ、 前記画素に関する値の積分値として、インテグラルイメージが用いられる、 ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 前記画素に関する値として、勾配方向毎に、前記画素の勾配量が用いられ、 前記画素に関する値の積分値として、勾配方向毎のインテグラルヒストグラムが用いられる、 ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 画像取得部が、画像を取得し、 画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が上下の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、 ことを特徴とする画像処理方法。 画像取得部が、画像を取得し、 画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が左右の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、 ことを特徴とする画像処理方法。 画像取得部が、画像を取得する手順と、 画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が上下の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する手順と、 をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。 画像取得部が、画像を取得する手順と、 画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が左右の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する手順と、 をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。 |
||||||
说明书全文 | 本発明は、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関する。 近年、一般物体認識や特定物体認識の技術として、画像中の特徴的な情報を抽出して物体を認識する技術が使われている。 前記した特徴的な情報を効率良く抽出する処理工程として、インテグラルイメージ(積分画像)やインテグラルヒストグラム(積分勾配画像)の作成が行われている。 車載用途の物体認識装置としては、車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)の装置、衝突回避(または、軽減)の装置、衝突警報の装置などがある。 このような装置として、例えば、車両、2輪、自転車、歩行者などの認識のほか、道路標識などの認識のように、一度に多種類の目標物体の認識が行われる装置の普及が望まれている。 前記したパターン認識では、撮像した画像中から目標物体の画像を抽出するために、物体認識する領域(ウィンドウ)を各サイズで設定し、そのウィンドウ毎に前記した物体認識アルゴリズムの処理を施す。 図20および図21を参照して、背景技術に係る物体認識部(例えば、図1に示されるカメラECU1の物体認識部13に対応する処理部)により行われる処理の手順の一例を示す。 次に、物体認識部は、全画像領域の中から任意の物体認識領域のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS1002)。 ここで、インテグラルヒストグラムのデータ容量は、ステップS1001の処理で求めた輝度勾配方向毎にインテグラルヒストグラムを作成することから、インテグラルイメージのデータ容量が勾配方向数倍増えたデータ容量となる。 次に、物体認識部は、作成したインテグラルヒストグラムのデータをメモリ(例えば、図1に示されるカメラECU1の物体認識部13が備えるメモリ23と同様なもの)に転送する(ステップS1003)。 ここで、上述したように、インテグラルヒストグラムのデータ容量は、勾配方向毎の大きいデータ容量となるため、ステップS1003の処理におけるメモリ転送とステップS1004の処理におけるメモリアクセスに支障が出ないように設計する必要がある。 図21は、背景技術に係る物体認識部により行われる物体認識処理(図20に示されるフローチャートにおけるステップS1004の処理の詳細)の手順の一例を示すフローチャート図である。 物体認識処理(ステップS1004の処理)において、まず、物体認識部は、ラスタスキャンの処理として、メモリに記憶されたインテグラルヒストグラムの領域内において、あらかじめ設定された任意の座標領域(ウィンドウ)で抽出を行う(ステップS1101)。 この場合、物体認識部は、メモリに記憶されたインテグラルヒストグラムのデータにアクセスして、そのデータを取得して使用する。 次に、物体認識部は、特徴量算出処理として、特徴ベクトルを算出する(ステップS1102)。 この例では、物体認識部は、特徴ベクトルとして、HOG特徴量(ベクトル)を算出する。 次に、物体認識部は、識別器による識別処理として、算出したHOG特徴量に基づいて、あらかじめターゲット(目標)としている物体(物体の画像)を認識する(ステップS1103)。 そして、物体認識部は、ラスタスキャンの処理が終了したか否かを確認し(ステップS1104)、ラスタスキャンの処理が終了するまで、ラスタスキャンの領域に対してウィンドウをスライドさせて、順次、ステップS1101の処理〜ステップS1104の処理を繰り返して行う。 Paul Viola、Michael Jones、" Rapid Object Detection using a Boosted Cascade of Simple Features "、Computer Vision and Pattern Recognition 2001 しかしながら、前記したインテグラルヒストグラム(または、前記したインテグラルイメージ)を作成する画像領域は、一般物体認識においては勿論、特定物体認識においても、目標物体の種類が多くなる程、その領域を広くする必要がある。 この場合、前記したインテグラルヒストグラム(または、前記したインテグラルイメージ)の画像領域を、1つの広い範囲にする程、勾配強度(インテグラルイメージの場合には、輝度)の最大積算値が大きくなり、必要なデータ長が増えてしまう。 例えば、水平方向640画素×垂直方向480画素のラスタスキャン領域の場合、勾配強度が8ビットで表現できるとして、27ビット(640×480×256を表現できるビット数)のデータ長(ビット長)の積算勾配強度値が必要となる。 だが、インテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)のメモリへの転送やCPU(Central Processing Unit)のメモリアクセスの効率性を良くするためにも、できるだけビット長を削減することが望まれる。 そして、このようなビット長を削減するためには、例えば、積算勾配強度値のビットを削除することになるが、この場合、情報量が削られてしまい、所望する矩形領域の積算値(これが特徴量となる)が得られなくなる点が課題である。 本発明は、このような事情を考慮して為されたものであり、所定の範囲(領域)の積算値を効率的に得ることができる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することを目的としている。 (1)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する画像処理部と、を備え、前記画像領域は、上下の方向で複数に分割され、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、ことを特徴とする。 (2)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する画像処理部と、を備え、前記画像領域は、左右の方向で複数に分割され、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、ことを特徴とする。 (3)本発明は、上記した(1)または上記した(2)に記載の画像処理装置において、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が1つの分割領域に収まる場合には、前記記憶部に記憶された前記矩形範囲の4個の頂点の画素位置の当該分割領域における積算値の情報を用いて、前記矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する、ことを特徴とする。 (4)本発明は、上記した(1)から上記した(3)のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記記憶部は、前記画像取得部により取得された画像について、前記画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、各画素位置における積算値の情報として、あらかじめ定められた基準となる画素位置と当該各画素位置とを対角の頂点とする矩形部分の範囲に含まれる画素に関する値の積算値の情報を記憶する、ことを特徴とする。 (5)本発明は、上記した(1)から上記した(4)のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記画素に関する値として、前記画素の輝度値が用いられ、前記画素に関する値の積分値として、インテグラルイメージが用いられる、ことを特徴とする。 (6)本発明は、上記した(1)から上記した(4)のいずれか1つに記載の画像処理装置において、前記画素に関する値として、勾配方向毎に、前記画素の勾配量が用いられ、前記画素に関する値の積分値として、勾配方向毎のインテグラルヒストグラムが用いられる、ことを特徴とする。 (7)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理方法は、画像取得部が、画像を取得し、画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が上下の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、ことを特徴とする。 (8)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理方法は、画像取得部が、画像を取得し、画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が左右の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する、ことを特徴とする。 (9)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理プログラムは、画像取得部が、画像を取得する手順と、画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が上下の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する手順と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。 (10)上述した課題を解決するために、本発明に係る画像処理プログラムは、画像取得部が、画像を取得する手順と、画像処理部が、前記画像取得部により取得された画像について、画像領域が左右の方向で複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、あらかじめ定められた画素に関する値の積算値の情報を記憶する記憶部に記憶された情報に基づいて、前記画像領域に設定される矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得し、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する手順と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。 以上説明したように、本発明によれば、所定の範囲(領域)の積算値を効率的に得ることができる画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することが可能になる。 [用語の説明] 本願において、「積算」と「積分」は、概略的には同様な処理を行っており、「積算」を用いる場合の他の構成例として「積分」が用いられてもよく、逆に、「積分」を用いる場合の他の構成例として「積算」が用いられてもよい。 また、識別器としては、Real AdaBoostの識別器や、AdaBoostの識別器や、SVMの識別器など、様々なものを含む。 [第1実施形態] 物体認識部13は、本実施形態では、FPGA21の機能と、マイクロコンピュータ22の機能と、メモリ(記憶部の一例)23の機能を用いて構成される。 ここで、物体認識部13および制御部14において、FPGA、DSP、マイクロコンピュータといったデバイスについては、任意の数のデバイスが用いられてもよく、例えば、全てのデバイスが用いられてもよく、または、必ずしも全てのデバイスが必要ではなく、1つのデバイスあるいは2つのデバイスに全ての処理の機能を実装することも可能である。 本実施形態に係る画像処理システムに備えられる各処理部の概要を説明する。 物体認識部13は、画像取得部12から入力される画像データについて、FPGA21やマイクロコンピュータ22により、物体認識のために、画像処理およびパターン認識の演算を行い、物体認識の処理の結果の情報を制御部14に出力する。 この画像処理としては、例えば、前処理のフィルタリング処理などが行われる。 メモリ23は、各種の情報を記憶する。 制御部14は、物体認識部13から入力される物体認識の処理の結果の情報に基づいて、あらかじめ定められた処理を行い、その結果の情報を警報装置2やACC−ECU3や衝突回避制御−ECU4に出力する。 警報装置2やACC−ECU3や衝突回避制御−ECU4は、カメラECU1の制御部14を介して各アプリケーション機能を実行するように設けられる。 以下で、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理を説明する。 接地物体認識領域は、例えば、主に車両、2輪車、自転車、歩行者などのように、接地していて自車両と衝突する可能性がある領域に存在する物体(接地物体)を捉える領域である。 接地物体認識領域の行幅はA[pixel]の行の区間である。 なお、全画像領域を分割する方法は、例えば、あらかじめ設定されて、メモリ23などに記憶される。 具体的には、全画像領域のうちで、上部物体認識領域とする領域を特定する情報や、接地物体認識領域とする領域を特定する情報や、不使用領域とする領域を特定する情報が、メモリ23などに記憶される。 図3は、本実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域の詳細を説明するための図である。 積算式は、式(1)で表される。 本実施形態では、上部物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x α 、y α )で表され、その右下の画素位置が(x N−1 、y N1−1 )で表されるとする。 ここで、(x N−1 、y N1−1 )は、639(=N−1)列目とB区間(=N1−1)の行目との交点の画素位置である。 このような分割インテグラルヒストグラム領域を用いると、積算値を抑圧させることができる。 例えば、水平方向640画素×垂直方向100画素にインテグラルヒストグラムを分割すると24ビット(640×100×256を表現できるビット数)となり、それだけで精度に影響しない3ビット分の積算勾配強度値のデータ長削減を実現することができる。 本実施形態では、接地物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x β 、y β )で表され、その右下の画素位置が(x N−1 、y N2−1 )で表されるとする。 ここで、(x N−1 、y N2−1 )は、639(=N−1)列目とA区間(=N2−1)の行目との交点の画素位置である。 このような分割インテグラルヒストグラム領域を用いると、積算値を抑圧させることができる。 図4は、ウィンドウ内の矩形領域が分割領域を跨ぐ場合と跨がない場合の様子の一例を示す図である。 ウィンドウ内の矩形領域102のように、分割領域を跨いで、画素位置のyがy βより小さいところとy β以上であるところがあるとき(例えば、中距離のとき)には、下部の接地物体認識領域の2点121、122の勾配強度積算値に対して、各々、上部の上部物体認識領域の最下行で同列の2点111、112の勾配強度積算値を加算する。 これにより、領域を分割しない場合における積算値と同じ積算値が求められる。 例えば、カメラ11を前方に向けて搭載した車両が前方に進んでいる場合、近い未来に上部物体となるものが、まだ遠距離に存在するときには下部の接地物体認識領域で撮像され、中距離程度に存在するようになると分割領域を跨ぐように撮像され、近距離に存在するようになると上部物体認識領域のみで撮像される。 ここで、分割領域を跨ぐウィンドウ内の矩形領域における物体認識処理は、例えば、上部物体認識処理において行われてもよく、または、接地物体認識処理において行われてもよく、または、これらの両方で行われてもよく、または、これらとは異なる処理(例えば、分割領域を跨ぐ可能性がある物体の認識処理)を設けてその処理において行われてもよい。 図5は、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理の手順の一例を示すフローチャート図である。 まず、物体認識部13は、処理対象(本実施形態では、目標物体の認識対象)となる画像について、輝度の勾配を算出する(ステップS1)。 次に、物体認識部13は、接地物体認識領域のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS4)。 次に、物体認識部13は、メモリ23に記憶したインテグラルヒストグラムのデータを入力データとして、物体認識処理(本実施形態では、物体認識のためのパターン認識の処理)を行う(ステップS6〜ステップS9)。 ここで、上部物体認識処理では、主に画像の上部(例えば、自車両よりも上空の領域)に存在する物体を認識する処理を行う。 図6は、本発実施形態に係る物体認識部13により行われるHOG特徴量(ベクトル)算出処理の手順の一例を示すフローチャート図である。 なお、ステップS6〜ステップS9に示される各物体認識処理は、例えば、それぞれが独立に行われてもよく、この場合には、それぞれの物体認識処理毎に図6に示されるフローチャートのような処理を行う。 他の構成例として、ステップS6〜ステップS9に示される複数種類の物体認識処理がまとめて行われてもよく、この場合には、これら複数種類の物体認識処理について共通に図6に示されるフローチャートのような処理を行う。 物体認識処理(ステップS6〜ステップS9の処理)において、まず、図21で示すように、物体認識部13は、ラスタスキャンの処理として、メモリに記憶されたインテグラルヒストグラムの領域内において、あらかじめ設定された任意の座標領域(ウィンドウ)で抽出を行う(ステップS1101)。 この場合、物体認識部13は、メモリ23に記憶されたインテグラルヒストグラムのデータにアクセスして、そのデータを取得して使用する。 ここで、本実施形態では、例えば、上部物体認識処理(ステップS6)と、接地物体認識処理−a(ステップS7)と、接地物体認識処理−b(ステップS8)と、接地物体認識処理−c(ステップS9)とをそれぞれ独立に行う場合に、ラスタスキャンする領域を異ならせることも可能である。 次に、物体認識処理(ステップS6〜ステップS9の処理)のHOG特徴量(ベクトル)算出処理において、まず、物体認識部13は、各セルの抽出を行う(ステップS21)。 次に、物体認識部13は、ウィンドウ内の矩形領域(本実施形態の場合、HOG特徴量におけるセル)が分割ヒストグラム領域を跨ぐか否かを判定する(ステップS22)。 一方、ステップS22の処理における判定の結果、物体認識部13は、ウィンドウ内の矩形領域が分割インテグラルヒストグラム領域を跨ぐと判定した場合には、メモリ23から読み出した積算値(インテグラルヒストグラムのデータ)について、下部領域(本実施形態では、接地物体認識領域)の積算値に上部領域(本実施形態では、上部物体認識領域)の最下行部の同列の積算値を加算した結果を使用することとして(ステップS27)、ステップS24の処理へ移行する。 次に、ステップS24の処理では、物体認識部13は、特徴量算出処理として、特徴ベクトルを算出する(ステップS24)。 本実施形態では、物体認識部13は、特徴ベクトルとして、HOG特徴量(ベクトル)を算出する。 そして、物体認識部13は、ウィンドウ内の矩形領域抽出(本実施形態では、全てのセルの抽出)の処理が終了したか否かを確認し(ステップS25)、ウィンドウ内の矩形領域抽出の処理が終了するまで、順次、ステップS21の処理〜ステップS25の処理、ステップS27の処理を繰り返して行う。 ここで、上述のように、ステップS27の処理では、ウィンドウ内の特徴量を抽出する際に求める矩形領域の4点の積算値の画素位置が、インテグラルヒストグラムの分割領域を跨ぐ場合に、下部領域の積算値に上部領域の最下行部の同列の積算値を加算する処理を行う。 これにより、分割されているインテグラルヒストグラムにおいても、正しく4点の積算値が求められ、矩形領域の積算値を求めることができる。 次に、物体認識部13は、図21で示すように、識別器による識別処理として、算出したHOG特徴量に基づいて、あらかじめターゲット(目標)としている物体(物体の画像)を認識する(ステップS1103)。 ここで、本実施形態では、例えば、上部物体認識処理(ステップS6)と、接地物体認識処理−a(ステップS7)と、接地物体認識処理−b(ステップS8)と、接地物体認識処理−c(ステップS9)とで、目標の物体を異ならせることができる。 そして、物体認識部13は、図21で示すように、ラスタスキャンの処理が終了したか否かを確認し(ステップS1104)、ラスタスキャンの処理が終了するまで、ラスタスキャンの領域に対してウィンドウをスライドさせて、順次、ステップS1101の処理、図6に示される処理(ステップS1102に該当する処理)、ステップS1103の処理、ステップS1104の処理を繰り返して行う。 図7は、ステップS22の処理において、ウィンドウ内の矩形領域が分割領域を跨ぐか否かを判定する方法の一例を説明するための図である。 図7の例では、y βは、下部(本実施形態では、接地物体認識領域)のインテグラルヒストグラムの基準最上行にあたる画像のy座標値[pixel]である。 このy βの値は、例えば、任意に設定することが可能であり、自車両の挙動や撮像画像により適応的に設定することや、ユーザによる指示入力に応じての設定も可能である。 ウィンドウ内の矩形領域201が分割領域を跨ぐか否かを判定する条件式は、式(2)で表される。 ステップS27の処理において、下部領域(本実施形態では、接地物体認識領域)の積算値に上部領域(本実施形態では、上部物体認識領域)の最下行部の同列の積算値を加算する演算式は、例えば、式(3)で表される。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の上下の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算する。 そして、本実施形態に係る物体認識部13は、上下に分割したそれぞれの領域に跨る矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、下側の領域の点の積算値を、当該下側の領域の点の当該下側の領域における積算値に、上側の各領域(例えば、当該矩形範囲が跨る各領域、または、他の構成例として、存在する全ての各領域)の最下行にある同じ列の点の当該上側の各領域における積算値を加算して、計算する。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の上下の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算し、そして、本実施形態に係る物体認識部13は、上下に分割したそれぞれの領域に跨らない矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、それぞれの領域(分割領域)での積算値を用いる。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、分割した領域のそれぞれで独立した積算値として、分割した領域毎に統一した基準点の位置からの積算値を計算する。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13によると、所定の範囲(領域)の積算値を効率的に得ることができる。 例えば、本実施形態では、データ長を制限した積算値とすることにより、低いメモリ23の容量の実現が可能となり、メモリ23へのデータ転送やCPUのメモリアクセスの効率性が向上し、効率良く特徴量を求めることができるという効果を奏する。 また、本実施形態では、共通のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を各目標物体のパターン認識のデータにする統合方式において、車両、2輪車、自転車、歩行者などのほか、道路標識などのように、一度に多種類の目標物体の認識処理を全て含んだ1つの装置(例えば、本実施形態に係るカメラECU1)の適用が可能となるという効果を奏する。 本実施形態では、ターゲット(目標)とする物体の認識に好適な装置や、方法や、これらに用いるコンピュータプログラムなどを提供することができる。 [関連技術の説明] 図16(B)は、勾配の一例を示す図である。 図16(C)は、勾配強度の一例を示す図である。 ここで、画像における輝度の勾配は、微分画像に対応する。 また、例えば、輝度の勾配が所定の閾値より大きい画素位置のつながりを勾配として検出することが可能である。 図17(A)および図17(B)を参照して、HOG特徴量を説明する。 図17(B)は、ブロック領域により正規化された、HOG特徴量を算出する例を示す。 図18(A)、図18(B)、図18(C)を参照して、積分画像(インテグラルイメージ)について説明する。 図18(B)は、累積行加算の結果の一例を示す図である。 図18(C)は、積分画像の一例を示す図である。 図19(A)および図19(B)を参照して、Haar−like特徴量を説明する。 図19(B)は、2矩形特徴の求め方を示す。 この例では、積分画像から部分領域の積分値を計算する。 なお、積分においては、例えば、画面の左上から右下まで、繰り返して積分する。 [第2実施形態] 以下で、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理を説明する。 ここで、図8に示される本実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域は、図2に示される第1実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域と比べて、さらに接地物体認識領域を2つ(接地物体認識領域−1および接地物体認識領域−2)に分割したものとなっている。 接地物体認識領域−1は、例えば、車両、2輪車、自転車、歩行者などのように、主に接地していて自車両と衝突する可能性がある領域に存在する物体(接地物体)を捉える領域である。 接地物体認識領域では、接地物体を認識することができる最大行幅はA1[pixel]の行の区間である。 なお、全画像領域を分割する方法は、例えば、あらかじめ設定されて、メモリ23などに記憶される。 具体的には、全画像領域のうちで、上部物体認識領域とする領域を特定する情報や、接地物体認識領域−1とする領域を特定する情報や、接地物体認識領域−2とする領域を特定する情報や、不使用領域とする領域を特定する情報が、メモリ23などに記憶される。 図9は、本実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域の詳細を説明するための図である。 積算式は、式(1)で表される。 本実施形態では、上部物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x α 、y α )で表され、その右下の画素位置が(x N−1 、y N1−1 )で表されるとする。 ここで、(x N−1 、y N1−1 )は、639(=N−1)列目とB区間(=N1−1)の行目との交点の画素位置である。 このような分割インテグラルヒストグラム領域を用いると、積算値を抑圧させることができる。 本実施形態では、接地物体認識領域−1は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x β 、y β )で表され、その右下の画素位置が(x N−1 、y N2−1 )で表されるとする。 ここで、(x N−1 、y N2−1 )は、639(=N−1)列目とA1区間(=N2−1)の行目との交点の画素位置である。 このような分割インテグラルヒストグラム領域を用いると、積算値を抑圧させることができる。 本実施形態では、接地物体認識領域−2は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x γ 、y γ )で表され、その右下の画素位置が(x N−1 、y N3−1 )で表されるとする。 ここで、(x N−1 、y N3−1 )は、639(=N−1)列目とA2区間(=N3−1)の行目との交点の画素位置である。 このような分割インテグラルヒストグラム領域を用いると、積算値を抑圧させることができる。 図10は、地上物体に関して、ウィンドウ内の矩形領域が分割領域を跨ぐ場合と跨がない場合の様子の一例を示す図である。 ウィンドウ内の矩形領域402のように、接地物体認識領域(接地物体認識領域−1および接地物体認識領域−2)に関し、分割領域を跨いで、画素位置のyがy γより小さいところとy γ以上であるところがあるときには、下部の接地物体認識領域−2の2点421、422の勾配強度積算値に対して、各々、上部の接地物体認識領域−1の最下行で同列の2点411、412の勾配強度積算値を加算する。 これにより、領域を分割しない場合における積算値と同じ積算値が求められる。 なお、ウィンドウ内の矩形領域が上部物体認識領域と接地物体認識領域−1を跨ぐ場合と跨がない場合については、第1実施形態において図4を参照して説明したのと同様である。 図11は、分割インテグラルヒストグラム領域における加算行の一例を示す図である。 ウィンドウ内の矩形領域502は、接地物体認識領域−1と接地物体認識領域−2に跨る。 ウィンドウ内の矩形領域503は、3つの領域(上部物体認識領域と接地物体認識領域−1と接地物体認識領域−2)に跨る。 このように、ウィンドウ内の矩形領域503が3つの領域に跨るような物体を認識する場合には、接地物体認識領域−2側の矩形領域部分の積算値に、前記した計2行分の該当する列の点の積分値を加算する。 図12は、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理の手順の一例を示すフローチャート図である。 まず、物体認識部13は、処理対象(本実施形態では、目標物体の認識対象)となる画像について、輝度の勾配を算出する(ステップS101)。 次に、物体認識部13は、接地物体認識領域−1のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS104)。 次に、物体認識部13は、接地物体認識領域−2のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS106)。 次に、物体認識部13は、メモリ23に記憶したインテグラルヒストグラムのデータを入力データとして、物体認識処理(本実施形態では、物体認識のためのパターン認識の処理)を行う(ステップS108〜ステップS111)。 ここで、上部物体認識処理では、画像の上部(例えば、自車両よりも上空の領域)に存在する物体を認識する処理を行う。 また、それぞれの接地物体認識処理(本実施形態では、接地物体認識処理−a、接地物体認識処理−b、接地物体認識処理−c)は、例えば、複数の接地物体認識領域(本実施形態では、接地物体認識領域−1、接地物体認識領域−2)のうちの一部の任意の1つ以上について行われてもよく、または、これらの全てについて行われてもよい。 また、物体認識処理の詳細としては、例えば、第1実施形態に係る図6(および図21)を参照して説明したのと同様な構成や動作を用いることができる。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の上下の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算する。 そして、本実施形態に係る物体認識部13は、上下に分割したそれぞれの領域に跨る矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、下側の領域の点の積算値を、当該下側の領域の点の当該下側の領域における積算値に、上側の各領域(例えば、当該矩形範囲が跨る各領域、または、他の構成例として、存在する全ての各領域)の最下行にある同じ列の点の当該上側の各領域における積算値を加算して、計算する。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の上下の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算し、そして、本実施形態に係る物体認識部13は、上下に分割したそれぞれの領域に跨らない矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、それぞれの領域(分割領域)での積算値を用いる。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、分割した領域のそれぞれで独立した積算値として、分割した領域毎に統一した基準点の位置からの積算値を計算する。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13によると、所定の範囲(領域)の積算値を効率的に得ることができる。 例えば、本実施形態では、データ長を制限した積算値とすることにより、低いメモリ23の容量の実現が可能となり、メモリ23へのデータ転送やCPUのメモリアクセスの効率性が向上し、効率良く特徴量を求めることができるという効果を奏する。 また、本実施形態では、共通のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を各目標物体のパターン認識のデータにする統合方式において、車両、2輪車、自転車、歩行者などのほか、道路標識などのように、一度に多種類の目標物体の認識処理を全て含んだ1つの装置(例えば、本実施形態に係るカメラECU1)の適用が可能となるという効果を奏する。 本実施形態では、ターゲット(目標)とする物体の認識に好適な装置や、方法や、これらに用いるコンピュータプログラムなどを提供することができる。 [第3実施形態] 以下で、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理を説明する。 ここで、図13に示される本実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域は、図2に示される第1実施形態に係る分割インテグラルヒストグラム領域と比べて、インテグラルヒストグラムを分割する方向が上下ではなく左右となっており、また、分割する数が2ではなく3になっている。 左部物体認識領域は、例えば、主に左の方に存在する道路標識などの物体(例えば、接地物体)を捉える領域である。 左部物体認識領域の列幅はB1[pixel]の列の区間である。 なお、全画像領域を分割する方法は、例えば、あらかじめ設定されて、メモリ23などに記憶される。 具体的には、全画像領域のうちで、左部物体認識領域とする領域を特定する情報や、前方物体認識領域とする領域を特定する情報や、右部物体認識領域とする領域を特定する情報や、不使用領域とする領域を特定する情報が、メモリ23などに記憶される。 図14は、分割インテグラルヒストグラム領域における加算列の一例を示す図である。 図14に示される場合の具体例を示す。 本実施形態では、左部物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x α 、y α )で表され、その右下の画素位置が(x N1−1 、y N−1 )で表されるとする。 本実施形態では、前方物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x β 、y β )で表され、その右下の画素位置が(x N2−1 、y N−1 )で表されるとする。 本実施形態では、右部物体認識領域は、矩形の形状を有しており、その左上の画素位置が(x γ 、y γ )で表され、その右下の画素位置が(x N3−1 、y N−1 )で表されるとする。 ウィンドウ内の矩形領域701は、左部物体認識領域と前方物体認識領域に跨る。 ウィンドウ内の矩形領域702は、前方物体認識領域と右部物体認識領域に跨る。 また、ウィンドウ内の矩形領域が3つの領域に跨るような物体を認識する場合には、右部物体認識領域側の矩形領域部分の積算値に、前記した計2列分(左部物体認識領域および前方物体認識領域の計2列分)の該当する行の点の積分値を加算する。 図15は、本実施形態に係る物体認識部13により行われる処理の手順の一例を示すフローチャート図である。 まず、物体認識部13は、処理対象(本実施形態では、目標物体の認識対象)となる画像について、輝度の勾配を算出する(ステップS201)。 次に、物体認識部13は、前方物体認識領域のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS204)。 次に、物体認識部13は、右部物体認識領域のインテグラルヒストグラムを作成する(ステップS206)。 次に、物体認識部13は、メモリ23に記憶したインテグラルヒストグラムのデータを入力データとして、物体認識処理(本実施形態では、物体認識のためのパターン認識の処理)を行う(ステップS208〜ステップS211)。 ここで、左部物体認識処理では、画像の左部(例えば、車両の左側の領域)に存在する物体を認識する処理を行う。 また、物体認識処理の詳細としては、例えば、第1実施形態に係る図6(および図21)を参照して説明したのと同様な構成や動作を用いることができる。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の左右の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算する。 そして、本実施形態に係る物体認識部13は、左右に分割したそれぞれの領域に跨る矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、右側の領域の点の積算値を、当該右側の領域の点の当該右側の領域における積算値に、左側の各領域(例えば、当該矩形範囲が跨る各領域、または、他の構成例として、存在する全ての各領域)の最右列にある同じ行の点の当該左側の各領域における積算値を加算して、計算する。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、取得した画像から特定領域のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を作成する場合に、画像の左右の領域を複数に分割してそれぞれ独立した積算値を計算し、そして、本実施形態に係る物体認識部13は、左右に分割したそれぞれの領域に跨らない矩形範囲(矩形領域)の積算値を算出するときに、それぞれの領域(分割領域)での積算値を用いる。 また、本実施形態に係る物体認識部13は、分割した領域のそれぞれで独立した積算値として、分割した領域毎に統一した基準点の位置からの積算値を計算する。 以上のように、本実施形態に係る画像処理システムにおけるカメラECU1の物体認識部13によると、所定の範囲(領域)の積算値を効率的に得ることができる。 例えば、本実施形態では、データ長を制限した積算値とすることにより、低いメモリ23の容量の実現が可能となり、メモリ23へのデータ転送やCPUのメモリアクセスの効率性が向上し、効率良く特徴量を求めることができるという効果を奏する。 また、本実施形態では、共通のインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を各目標物体のパターン認識のデータにする統合方式において、車両、2輪車、自転車、歩行者などのほか、道路標識などのように、一度に多種類の目標物体の認識処理を全て含んだ1つの装置(例えば、本実施形態に係るカメラECU1)の適用が可能となるという効果を奏する。 本実施形態では、ターゲット(目標)とする物体の認識に好適な装置や、方法や、これらに用いるコンピュータプログラムなどを提供することができる。 [以上の実施形態に係る構成例] なお、以上の実施形態では、記憶部(以上の実施形態では、メモリ23)が画像処理部(以上の実施形態では、物体認識部13)に含まれる構成例を示したが、他の構成例として、記憶部が画像処理部とは別に備えられてもよい。 (構成例1)画像処理装置において、前記画像領域は、上下の方向で複数に分割され、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も下側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も下側の分割領域の画素位置の当該最も下側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る上側の各分割領域の最下行にある同じ列の画素位置の当該上側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する。 なお、この場合には、前記画像処理部は、例えば、他の分割領域(最も下側ではない分割領域)の画素位置における積算値としては、前記記憶部に記憶された当該画素位置の当該分割領域における積算値が用いられる。 (構成例2)画像処理装置において、前記画像領域は、左右の方向で複数に分割され、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が2つ以上の分割領域に跨る場合には、当該2つ以上の分割領域のうちで最も右側の分割領域の画素位置における積算値を、当該最も右側の分割領域の画素位置の当該最も右側の分割領域における積算値に、前記矩形範囲が跨る左側の各分割領域の最右列にある同じ行の画素位置の当該左側の各分割領域における積算値を加算した結果として、取得する。 なお、この場合には、前記画像処理部は、例えば、他の分割領域(最も右側ではない分割領域)の画素位置における積算値としては、前記記憶部に記憶された当該画素位置の当該分割領域における積算値が用いられる。 (構成例3)画像処理装置において、前記画像処理部は、前記画像領域に設定される矩形範囲が1つの分割領域に収まる場合には、前記記憶部に記憶された前記矩形範囲の4個の頂点の画素位置の当該分割領域における積算値の情報を用いて、前記矩形範囲について、前記画像取得部により取得された画像における画素に関する値の積算値を取得する。 (構成例4)画像処理装置において、前記記憶部は、前記画像取得部12により取得された画像について、前記画像領域が複数に分割されたそれぞれの分割領域毎に、各画素位置における積算値の情報として、あらかじめ定められた基準となる画素位置と当該各画素位置とを対角の頂点とする矩形部分の範囲に含まれる画素に関する値の積算値の情報を記憶する。 なお、前記したあらかじめ定められた基準となる画素位置としては、例えば、前記分割領域毎に、分割領域の左上の画素位置を用いることができる。 (構成例5)画像処理装置において、前記画素に関する値として、前記画素の輝度値が用いられ、前記画素に関する値の積分値として、インテグラルイメージが用いられる。 (構成例6)画像処理装置において、前記画素に関する値として、勾配方向毎に、前記画素の勾配量が用いられ、前記画素に関する値の積分値として、勾配方向毎のインテグラルヒストグラムが用いられる。 [以上の実施形態についてのまとめ] また、以上の実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)では、画像の領域を複数の分割領域(以上の実施形態では、複数の分割インテグラルヒストグラム領域)に分割する方法として、上下(横)に分割する方法と、左右(縦)に分割する方法を示した。 これに対して、分割したインテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)から、全てのインテグラルヒストグラム(または、全てのインテグラルイメージ)の領域での積算値を簡単に求めるためには、上下と左右の両方向に分割しないことが望ましいと考えられる。 上下または左右の何れかであれば、分割数を多くしても、積算値を簡単に求めることができると考えられる。 また、以上の実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)では、インテグラルヒストグラム(または、インテグラルイメージ)を用いる場合を説明したが、その代わりに、画像に関する任意の値を積分(積算でもよい)した結果である任意の積分量(積算値でもよい)が用いられてもよい。 このような任意の積分量(積算値でもよい)についても、全体の画像領域を複数に分割して、それぞれの分割領域毎に積分量(積算値でもよい)を演算することで、それぞれの積分量(積算値でもよい)が小さくなり、メモリに要するデータ量を少なくすることなどができる。 なお、図1に示される本実施形態に係る画像処理システムにおける任意の構成部(例えば、物体認識部13など)により行われる処理の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。 ここで言う「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。 また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは、表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。 また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言う。 さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。 また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。 ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことを言う。 また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。 さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。 また、上記に限られず、マイクロコンピュータのほか、例えば、FPGA、あるいは、DSPなどのデバイスを用いて、図1に示される本実施形態に係る画像処理システムにおける任意の構成部により行われる処理を実現することも可能である。 以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。 1…カメラECU、2…警報装置、3…ACC−ECU、4…衝突回避制御−ECU、11…カメラ、12…画像取得部、13…物体認識部、14…制御部、21…FPGA(または、DSP)、22…マイクロコンピュータ、23…メモリ、101〜103、201、401〜403、501〜503、701、702…ウィンドウ内の矩形領域、111、112、121、122、411、412、421、422…点、2001、2011…セル、2002、2012…ブロック、2003…輝度勾配分布、2101…輝度画像、2102…累積行加算の結果、2103…積分画像、2201…2矩形 |