Organic waste treatment apparatus

申请号 JP2002216715 申请日 2002-07-25 公开(公告)号 JP2003285029A 公开(公告)日 2003-10-07
申请人 Ota Chuzosho:Kk; 株式会社大田鋳造所; 发明人 OTA YOSHIHO; MUKAI TOSHIHARU; MATSUSHITA TETSUYA;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a compact organic waste treatment apparatus capable of holding a temperature or humidity while suppressing the deformation or abrasion of chips to the utmost, capable of sufficiently stirring organic waste such as excretion or the like, causing no dew condensation and having enhanced safety and a silent design. SOLUTION: A tank 8 is attached within a main body 2 and a rotary drum 10 in which chips having microorganisms supported thereon are charged is attached in the tank 2 in a freely rotatable manner. Organic waste charged in the rotary drum 10 from the opening part 10a of the drum is rotated and stirred along with the chips to be decomposed. COPYRIGHT: (C)2004,JPO
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 微生物により有機廃棄物を分解して処理するための有機廃棄物処理装置であって、 本体と、該本体内部に取り付けられ開口部を有するタンクと、該タンク内部に回転自在に取り付けられるとともに開口部を有し、微生物を担持した微生物保持体が収納される回転ドラムと、該回転ドラムを回転駆動する駆動モータと、該駆動モータの回転を制御する制御手段とを備え、上記回転ドラムの開口部から投入された有機廃棄物を微生物保持体とともに回転させて撹拌し、有機廃棄物を分解して処理するようにしたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。 【請求項2】 上記回転ドラムが円筒部を有し、該円筒部に上記開口部を形成するとともに、上記円筒部の構成壁に有機廃棄物中の水分を回転ドラム外に出すための多数の穴を形成した請求項1に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項3】 有機廃棄物の投入を検出する検出手段を設け、該検出手段により使用者の有機廃棄物の投入を検出して上記回転ドラムの開口部を特定位置に配置せしめるように上記駆動モータを上記制御手段により制御するようにした請求項1あるいは2に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項4】 上記回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を設け、上記検出手段が、上記蓋体の開操作を検出するものである請求項3に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項5】 上記回転ドラムの回転中心と同じ回転中心を有しタンク内に回転自在に支承される回転体を備え、該回転体が上記駆動モータにより回転中心回りに回転され、上記回転体により上記回転ドラムが回転せしめられるとともに、上記回転体が上記回転ドラムの開口部を実質的に開閉する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項6】 上記回転ドラムの内部に有機廃棄物と微生物保持体との混合を促進する混合促進手段を設けた請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項7】 上記混合促進手段が上記回転ドラムもしくは回転ドラムを支持する回転軸に固定され回転ドラムの内部空間に突出する部材で構成されている請求項6に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項8】 有機廃棄物の投入の完了を検出する手段を設け、該手段からの信号を受けて制御手段が回転ドラムの回転を開始するようにした請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項9】 上記完了を検出する手段が、使用者の異なる二つの操作によって生じる結果を検出するもので、
    その両方の条件が満足されたとき、上記回転ドラムの回転を開始するようにした請求項8に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項10】 上記回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると上記回転ドラムを停止するようにした請求項8に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項11】 上記回転ドラムの停止後、上記回転ドラムを所定の時間間欠的に回転させるようにした請求項10に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項12】 上記タンクの底部外周面に上記タンクを加熱するためのヒータを取り付けた請求項1乃至11
    のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項13】 上記ヒータの設定温度を調整するための設定温度調整手段を設けた請求項12に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項14】 上記タンクに周囲空気を取り入れるための吸入口とタンク内の臭気を排出するための排気口を形成し、該排気口に排気ファンを取り付けた請求項1乃至13のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項15】 上記回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると、上記回転ドラムと上記ヒータと上記排気ファンのすべてを停止するようにした請求項14に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項16】 上記タンク内の水位を検出する水位センサを上記タンクに取り付けるとともに、上記水位センサにより検出された水位を表示するための水位表示計を上記本体に取り付けた請求項1乃至15のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項17】 上記タンクの近傍に水分回収容器を取り付け、上記タンク内の所定の水位を超えた水分を上記水分回収容器にオーバフローさせるようにした請求項1
    乃至15のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項18】 上記水分回収容器にヒータを取り付け、上記水分回収容器に回収した水分を上記ヒータにより蒸発させるようにした請求項17に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項19】 上記タンクの長手方向中心と上記回転ドラムの回転軸心を偏心させ、上記タンクの開口部から見て回転方向上流側の上記タンクと上記回転ドラムとの間のクリアランスを下流側のクリアランスより大きく設定した請求項1乃至18のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項20】 簡易トイレとして使用するようにした請求項1乃至19のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項21】 上記本体の両側部に突出部を設け、該突出部の各々に肘掛を取り付けた請求項20に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項22】 上記突出部の一方に脱臭器を収容するとともにダクトを接続し、上記脱臭器を通過した空気を外部に排出するようにした請求項21に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項23】 本体と、該本体内部にあって有機廃棄物を投入するための開口部を有し、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、上記収納容器の底部に収納容器に収容された水分を分離させる分離手段と、分離手段により分離された水分を蒸発させるための加熱手段とを設けたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。 【請求項24】 分離手段が収納容器の底壁に設けられ、微生物保持体を通過させない大きさの多数の穴である請求項23に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項25】 収納容器の底部に隣接して、分離された水分を保持する保持室を形成するとともに、保持室に近接して加熱手段を設け、該加熱手段の発生熱によって保持室内の水分の蒸発と収納容器内の微生物の所定の温度環境を形成するようにした請求項24に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項26】 有機廃棄物が動物の排泄物である請求項23乃至25のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項27】 有機廃棄物を投入するための開口部を有する本体と、該本体の内部にあって、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、上記開口部を開閉する蓋体と、上記収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、 上記蓋体が開閉する上記本体の開口部と、上記収納容器の微生物保持体が収納される空間部との間に、微生物保持体が上記空間部から蓋体側へ移動することを阻止する遮蔽手段を設けたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。 【請求項28】 有機廃棄物の投入時、上記開口部と上記収納容器の内部空間を連通させるよう上記遮蔽手段を作動させる駆動手段を備えた請求項27に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項29】 上記蓋体の開作動を検出する手段を設け、該検出手段により蓋体が使用者により開作動された時、上記遮蔽手段を作動するようにした請求項28に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項30】 上記収納容器を回転ドラムで構成し、
    必要に応じ該回転ドラムの回転を阻止して所定の位置に保持する回転ドラム保持手段を設けた請求項27乃至2
    9のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項31】 微生物保持体の混合促進は開口部を有する上記回転ドラムの回転により行われ、上記回転ドラムはその回転が停止した待機位置において上記開口部が上方に位置し、上記回転ドラムの回転終了時に、上記回転ドラムを待機位置を越えて回転させ、その後待機位置まで逆回転させるようにした請求項30に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項32】 上記回転ドラムの回転中、上記遮蔽手段を上記回転ドラムに一体的に保持するラッチ機構を設けた請求項30あるいは31に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項33】 上記回転ドラムの上方に、上記蓋体への結露を防止する結露防止手段を設けた請求項30乃至32のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項34】 有機廃棄物が動物の排泄物である請求項27乃至33のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項35】 人の乗る移動体で利用される請求項3
    4に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項36】 上記遮蔽手段が、本体の内部に軸回りに回転可能に支承された部材で構成され、該軸回りの移動によって微生物保持体の収納空間を実質的に開閉するものである請求項27乃至35のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項37】 本体と、該本体の内部にあって有機廃棄物を投入するための開口部を有し、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、該収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、 上記撹拌手段を作動させる電気的駆動手段と、該駆動手段を制御し上記撹拌手段の動きを制御する制御手段と、
    使用者の異なる二つの操作を各々検出する二つの検出手段を設け、使用者により有機廃棄物が投入された時、少なくとも上記二つの検出手段により操作が確認されたことを感知し、上記撹拌手段の作動を開始させるようにしたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。 【請求項38】 上記検出手段の一つが上記本体に設けられた蓋体の開閉を検出するものである請求項37に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項39】 上記検出手段の他方が上記蓋体の閉状態を保持する係止手段の作動を感知するものである請求項38に記載の有機廃棄物処理装置。 【請求項40】 小型船舶のキャビン内に配置されて使用される簡易トイレであって、収納容器内の臭気を外部に排出する排気ファンを備え、該排気ファンにより本体外に排出される空気がキャビンの外部に導かれるように構成された請求項23乃至39のいずれか1項に記載の有機廃棄物処理装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭、医療施設、レジャーボート等において簡易トイレあるいは生ごみ処理装置として使用され、種々の有機廃棄物を処理するための有機廃棄物処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般家庭や医療施設における介護用のトイレは、排泄物の処理に手間がかかるという問題や、臭気の処理が容易ではないという問題があり、最近では、
    生物連鎖により排泄物を処理するようにした簡易トイレが提案されている。 【0003】特開平8−266445号公報には、植物構成体の微粉体及び好気性発酵菌を収容した処理容器内に撹拌手段を設け、撹拌手段により排泄物と微粉体と好気性発酵菌とを撹拌し、排泄物を微生物と好気性発酵菌により発酵分解する構成である。 【0004】また、特開2000−308599号公報には、内部に微生物を担持したチップを収納した円筒状の汚物槽と、汚物槽の内部に回転自在に取り付けられた渦巻き状の撹拌羽根とを備えたポータブル便器が開示されており、撹拌羽根により汚物槽の内部に収容されたチップを底部から上方に掻き揚げてチップを撹拌するとともに、投入された汚物を内部に引き込む循環流を発生させるようにしている。 【0005】さらに、特開2000−129761号公報には、糞尿を微生物により分解処理する介護用トイレが開示されており、糞尿分解処理要素は、開口部を有する処理槽と処理槽内で糞尿をチップとともに撹拌して混合する撹拌機構と、撹拌機構を駆動する駆動部とを備えている。 また、回転軸に環状外側搬送部と内側搬送部とを取り付け、回転軸を駆動部により回転させて、環状外側搬送部と内側搬送部により糞尿とチップとを回転軸の軸線方向に逆搬送させて内外へ巡回する構成である。 【0006】また、特開2001−120460号公報には、有機廃棄物を微生物により分解処理する分解処理装置を備えたトイレが開示されており、分解処理装置の撹拌部に設けられた外側撹拌ブレード及び内側撹拌ブレードにより有機廃棄物をチップとともに回転軸線に沿って内外で相反する方向に巡回搬送しながら有機廃棄物を処理する構成である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構成の従来技術にあっては、残土が残ったり、便座蓋等にかなりの結露が発生したり、チップがかなり変形あるいは磨耗したり、撹拌時の音が大きいといった問題や、排泄物をチップとともに撹拌羽根等の撹拌素子により撹拌する構成のため、撹拌素子を回転させる駆動モータに過大な負荷がかかり、十分撹拌できない場合もあり、まだまだ改善の余地があった。 【0008】本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、チップの変形や磨耗を極抑えつつ保温あるいは保湿できるとともに、排泄物等の有機廃棄物を十分に撹拌することが可能で、結露の発生もなく安全性の高い静音設計のコンパクトな有機廃棄物処理装置を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、微生物により有機廃棄物を分解して処理するための有機廃棄物処理装置であって、本体と、該本体内部に取り付けられ開口部を有するタンクと、該タンク内部に回転自在に取り付けられるとともに開口部を有し、微生物を担持した微生物保持体が収納される回転ドラムと、該回転ドラムを回転駆動する駆動モータと、該駆動モータの回転を制御する制御手段とを備え、上記回転ドラムの開口部から投入された有機廃棄物を微生物保持体とともに回転させて撹拌し、有機廃棄物を分解して処理するようにしたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。 【0010】また、請求項2に記載の発明は、上記回転ドラムが円筒部を有し、該円筒部に上記開口部を形成するとともに、上記円筒部の構成壁に有機廃棄物中の分を回転ドラム外に出すための多数の穴を形成したことを特徴とする。 【0011】さらに、請求項3に記載の発明は、有機廃棄物の投入を検出する検出手段を設け、該検出手段により使用者の有機廃棄物の投入を検出して上記回転ドラムの開口部を特定位置に配置せしめるように上記駆動モータを上記制御手段により制御するようにしたことを特徴とする。 【0012】また、請求項4に記載の発明は、上記回転ドラムの開口部を開閉する蓋体を設け、上記検出手段が、上記蓋体の開操作を検出するものであることを特徴とする。 【0013】また、請求項5に記載の発明は、上記回転ドラムの回転中心と同じ回転中心を有しタンク内に回転自在に支承される回転体を備え、該回転体が上記駆動モータにより回転中心回りに回転され、上記回転体により上記回転ドラムが回転せしめられるとともに、上記回転体が上記回転ドラムの開口部を実質的に開閉することを特徴とする。 【0014】また、請求項6に記載の発明は、上記回転ドラムの内部に有機廃棄物と微生物保持体との混合を促進する混合促進手段を設けたことを特徴とする。 【0015】また、請求項7に記載の発明は、上記混合促進手段が上記回転ドラムもしくは回転ドラムを支持する回転軸に固定され回転ドラムの内部空間に突出する部材で構成されていることを特徴とする。 【0016】また、請求項8に記載の発明は、有機廃棄物の投入の完了を検出する手段を設け、該手段からの信号を受けて制御手段が回転ドラムの回転を開始するようにしたことを特徴とする。 【0017】また、請求項9に記載の発明は、上記完了を検出する手段が、使用者の異なる二つの操作によって生じる結果を検出するもので、その両方の条件が満足されたとき、上記回転ドラムの回転を開始するようにしたことを特徴とする。 【0018】また、請求項10に記載の発明は、上記回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると上記回転ドラムを停止するようにしたことを特徴とする。 【0019】また、請求項11に記載の発明は、上記回転ドラムの停止後、上記回転ドラムを所定の時間間欠的に回転させるようにしたことを特徴とする。 【0020】また、請求項12に記載の発明は、上記タンクの底部外周面に上記タンクを加熱するためのヒータを取り付けたことを特徴とする。 【0021】また、請求項13に記載の発明は、上記ヒータの設定温度を調整するための設定温度調整手段を設けたことを特徴とする。 【0022】また、請求項14に記載の発明は、上記タンクに周囲空気を取り入れるための吸入口とタンク内の臭気を排出するための排気口を形成し、該排気口に排気ファンを取り付けたことを特徴とする。 【0023】また、請求項15に記載の発明は、上記回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると、上記回転ドラムと上記ヒータと上記排気ファンのすべてを停止するようにしたことを特徴とする。 【0024】また、請求項16に記載の発明は、上記タンク内の水位を検出する水位センサを上記タンクに取り付けるとともに、上記水位センサにより検出された水位を表示するための水位表示計を上記本体に取り付けたことを特徴とする。 【0025】また、請求項17に記載の発明は、上記タンクの近傍に水分回収容器を取り付け、上記タンク内の所定の水位を超えた水分を上記水分回収容器にオーバフローさせるようにしたことを特徴とする。 【0026】また、請求項18に記載の発明は、上記水分回収容器にヒータを取り付け、上記水分回収容器に回収した水分を上記ヒータにより蒸発させるようにしたことを特徴とする。 【0027】また、請求項19に記載の発明は、上記タンクの長手方向中心と上記回転ドラムの回転軸心を偏心させ、上記タンクの開口部から見て回転方向上流側の上記タンクと上記回転ドラムとの間のクリアランスを下流側のクリアランスより大きく設定したことを特徴とする。 【0028】また、請求項20に記載の発明は、有機廃棄物処理装置を簡易トイレとして使用するようにしたことを特徴とする。 【0029】また、請求項21に記載の発明は、上記本体の両側部に突出部を設け、該突出部の各々に肘掛を取り付けたことを特徴とする。 【0030】また、請求項22に記載の発明は、上記突出部の一方に脱臭器を収容するとともにダクトを接続し、上記脱臭器を通過した空気を外部に排出するようにしたことを特徴とする。 【0031】また、請求項23に記載の発明は、本体と、該本体内部にあって有機廃棄物を投入するための開口部を有し、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、上記収納容器の底部に収納容器に収容された水分を分離させる分離手段と、
    分離手段により分離された水分を蒸発させるための加熱手段とを設けたことを特徴とする。 【0032】また、請求項24に記載の発明は、分離手段が収納容器の底壁に設けられ、微生物保持体を通過させない大きさの多数の穴であることを特徴とする。 【0033】また、請求項25に記載の発明は、収納容器の底部に隣接して、分離された水分を保持する保持室を形成するとともに、保持室に近接して加熱手段を設け、該加熱手段の発生熱によって保持室内の水分の蒸発と収納容器内の微生物の所定の温度環境を形成するようにしたことを特徴とする。 【0034】また、請求項26に記載の発明は、有機廃棄物が動物の排泄物であることを特徴とする。 【0035】また、請求項27に記載の発明は、有機廃棄物を投入するための開口部を有する本体と、該本体の内部にあって、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、上記開口部を開閉する蓋体と、上記収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、上記蓋体が開閉する上記本体の開口部と、上記収納容器の微生物保持体が収納される空間部との間に、微生物保持体が上記空間部から蓋体側へ移動することを阻止する遮蔽手段を設けたことを特徴とする。 【0036】また、請求項28に記載の発明は、有機廃棄物の投入時、上記開口部と上記収納容器の内部空間を連通させるよう上記遮蔽手段を作動させる駆動手段を備えたことを特徴とする。 【0037】また、請求項29に記載の発明は、上記蓋体の開作動を検出する手段を設け、該検出手段により蓋体が使用者により開作動された時、上記遮蔽手段を作動するようにしたことを特徴とする。 【0038】また、請求項30に記載の発明は、上記収納容器を回転ドラムで構成し、必要に応じ該回転ドラムの回転を阻止して所定の位置に保持する回転ドラム保持手段を設けたことを特徴とする。 【0039】また、請求項31に記載の発明は、微生物保持体の混合促進は開口部を有する上記回転ドラムの回転により行われ、上記回転ドラムはその回転が停止した待機位置において上記開口部が上方に位置し、上記回転ドラムの回転終了時に、上記回転ドラムを待機位置を越えて回転させ、その後待機位置まで逆回転させるようにしたことを特徴とする。 【0040】また、請求項32に記載の発明は、上記回転ドラムの回転中、上記遮蔽手段を上記回転ドラムに一体的に保持するラッチ機構を設けたことを特徴とする。 【0041】また、請求項33に記載の発明は、上記回転ドラムの上方に、上記蓋体への結露を防止する結露防止手段を設けたことを特徴とする。 【0042】また、請求項34に記載の発明は、有機廃棄物が動物の排泄物であることを特徴とする。 【0043】また、請求項35に記載の発明は、人の乗る移動体で利用されることを特徴とする。 【0044】また、請求項36に記載の発明は、上記遮蔽手段が、本体の内部に軸回りに回転可能に支承された部材で構成され、該軸回りの移動によって微生物保持体の収納空間を実質的に開閉するものであることを特徴とする。 【0045】また、請求項37に記載の発明は、本体と、該本体の内部にあって有機廃棄物を投入するための開口部を有し、内部に微生物を担持した微生物保持体を収納するための収納容器と、該収納容器内に投入された有機廃棄物と微生物保持体の混合を促進させるための撹拌手段とを備え、微生物により有機廃棄物を分解処理するための有機廃棄物処理装置において、上記撹拌手段を作動させる電気的駆動手段と、該駆動手段を制御し上記撹拌手段の動きを制御する制御手段と、使用者の異なる二つの操作を各々検出する二つの検出手段を設け、使用者により有機廃棄物が投入された時、少なくとも上記二つの検出手段により操作が確認されたことを感知し、上記撹拌手段の作動を開始させるようにしたことを特徴とする。 【0046】また、請求項38に記載の発明は、上記検出手段の一つが上記本体に設けられた蓋体の開閉を検出するものであることを特徴とする。 【0047】また、請求項39に記載の発明は、上記検出手段の他方が上記蓋体の閉状態を保持する係止手段の作動を感知するものであることを特徴とする。 【0048】また、請求項40に記載の発明は、小型船舶のキャビン内に配置されて使用される簡易トイレであって、収納容器内の臭気を外部に排出する排気ファンを備え、該排気ファンにより本体外に排出される空気がキャビンの外部に導かれるように構成されたことを特徴とする。 【0049】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。 実施の形態1. 図1乃至図4は本発明にかかる有機廃棄物処理装置であり、例えばレジャーボート等に取り付けられる簡易トイレTを示している。 【0050】図1に示されるように、本発明にかかる簡易トイレTは、トイレ本体2と、本体2の上部に着脱自在に取り付けられ開口部4aを有する便座4と、便座4
    の後部に着脱自在に枢着され便座4の開口部4aを開閉する便座蓋6とを備えている。 【0051】また、図2及び図3に示されるように、トイレ本体2は、その内部に固定され上部に開口部8aを有するタンク8と、タンク8内に回転自在に取り付けられ開口部10aを有する円筒状の回転ドラム10と、タンク8に両端が回転自在に取り付けられるとともに回転ドラム10が固定された回転軸12とを備えている。 タンク8の底部は円弧状に形成されており、タンク8底部と回転ドラム10との間には所定のクリアランスが設けられている。 回転軸12の一端(後端)にはスプロケット14が取り付けられるとともに、本体2底部に固定された撹拌モータ16の駆動軸18にもスプロケット20
    が取り付けられており、二つのスプロケット14,20
    にチェーン等の駆動力伝達部材(図示せず)が張設されている。 【0052】スプロケット14が取り付けられた回転軸12の一端の上方のタンク8側壁には排気口22が形成されており、排気口22には排気ファン24が取り付けられている。 また、排気口22と対向するタンク8側壁には、周囲の空気をタンク8内部に取り入れるための吸入口25が形成されている。 排気ファン24はダクト2
    6及び便座蓋6の後方の本体2に形成された開口部28
    を介して外部と連通している。 また、タンク8の底部外周面には、タンク8を加熱するためのヒータ30が取り付けられている。 さらに、本体2上部には、便座蓋6の閉状態を保持する係止手段としての留め金32の開閉に応じて作動する第1の撹拌制御スイッチ(留め金閉確認用スイッチ)34と便座蓋6の開閉に応じて作動する第2の撹拌制御スイッチ(蓋閉確認用スイッチ)36とが取り付けられており、本体2の所定個所には、シーケンサ制御部38が設けられている。 【0053】さらに、図4に示されるように、便座蓋6
    後方の本体2上部には、ヒータ30によるタンク内温度をモニターするためのヒータ温度表示計40と、ヒータ30の加熱温度を調整するヒータ温度調整ダイヤル42
    と、電源をON/OFFするための電源スイッチ44
    と、排泄物の撹拌中に点灯する撹拌表示灯46と、異常時に点灯する異常表示灯48とが設けられている。 【0054】また、これらのスイッチあるいは表示灯の後方には、安全対策として、撹拌モータ16に何らかの原因により過負荷の状態が発生した時、自動的に撹拌モータ16の電源を切断することによって撹拌モータ16
    及び周辺機器の損傷を防ぐための過電流防止装置50
    と、何らかの原因でヒータ30に過電流が流れた時、ヒータ本体の損傷を防止するとともに火災の発生を防止するためのヒータ用ヒューズ52と、機器に過電流が流れた時、機器の損傷を防止するための機器用ヒューズ54
    とが取り付けられている。 過電流防止装置50内にはリセットボタンが設置されており、本体2後部でリセットボタンを押下するすることにより撹拌モータ16を復旧することが可能である。 なお、ヒータ用ヒューズ52及び機器用ヒューズ54は、本体2後部より容易に取り替え可能である。 【0055】図5乃至図8あるいは図9乃至図12に示されるように、回転ドラム10の開口部10aは円筒部に中心が略90°の範囲で形成されており、その他の部位(開口部10aの回転方向下流側の中心角が略18
    0°の範囲)には多数の水分通過穴56(パンチ穴)が所定の間隔で形成されている。 ただし、開口部10aの回転方向上流側の中心角が略90°の範囲にはパンチ穴は全く形成されていない。 また、回転ドラム10の端面の外周部にも多数の空気取込み穴58(パンチ穴)が所定の間隔で形成されている。 【0056】水分通過穴56の穴径は、微生物保持体として使用される排泄物処理用チップ(木片)あるいはおが屑等のサイズにより決定され、例えば略3〜15mm
    角のサイズのチップを使用した場合、穴径はφ1.5m
    m〜φ3mm程度が好ましい。 穴径がこれよりも小さすぎると目詰まりを起こし、大きすぎると小さくなったチップが回転ドラム10の外部に落下しやすい。 同様に、
    空気取込み穴58の穴径も、使用されるチップ(木片)
    あるいはおが屑等のサイズにより決定され、例えば略3
    〜15mm角のサイズのチップを使用した場合、穴径はφ1.5mm〜φ3mm程度が好ましい。 穴径がこれよりも小さすぎると目詰まりを起こして空気が入りにくく、大きすぎると小さくなったチップが回転ドラム10
    の外部に落下しやすい。 この場合、水分通過穴56及び空気取込み穴58の穴ピッチはそれぞれ2mm〜5mm
    が好ましい。 すなわち、使用する微生物保持体がドラム穴よりこぼれないような穴の設定が必要である。 【0057】また、回転軸12には、撹拌を円滑に行うために、回転ドラム10の内部空間に放射状に突出する複数(図では三つ)の邪魔板60が所定の間隔で取り付けられている。 なお、邪魔板60の代わりに、チェーンや丸棒を回転軸12に取り付けることもでき、これらは有機廃棄物とチップとの混合を促進する混合促進手段として作用する。 【0058】一方、回転ドラム10の円筒部内面には、
    チップを保持するための複数の板状チップ保持部材62
    が回転ドラム10の内部空間に突出するように所定の間隔で放射状に取り付けられており、回転ドラム10の開口部10aにおける回転軸12に略平行な対向縁部には、一対の板状チップ保持部材64が略平行に延在するように取り付けられている。 チップ保持部材62,64
    も、邪魔板60と同様、有機廃棄物とチップとの混合を促進する混合促進手段として作用する。 また、回転方向下流側のチップ保持部材64には、タンク8と回転ドラム10との間のクリアランス部に落下したチップを掻き揚げるためのスクレーパ66が貼着されている。 【0059】さらに、タンク8の対向する側壁の一方の内面には、後述する待機時に回転ドラム10の開口部1
    0aを遮蔽する遮蔽部材68が取り付けられている。 【0060】なお、図中、67,69は、待機位置検出スイッチ及び使用位置検出スイッチをそれぞれ示している。 【0061】上述した構成の本発明にかかる簡易トイレTを使用する前に、回転ドラム10の開口部10aより糖糸状菌、桿菌、球菌、酵母等の微生物を担持したチップ(微生物保持体)がまず投入される。 投入量としては、回転ドラム10の内容積の略45〜75%程度が好ましい。 【0062】ここで、上述したクリアランスやパンチ穴、あるいは排気ファン24等の機器と微生物保持体との関連性につき、説明する。 (1)クリアランスについてタンク8底部と回転ドラム10のクリアランスは、微生物保持体と水分を分離させ、水分過多を防ぎ、新鮮な空気の流れる道を作り、微生物の働きを助け、好気性の発酵分解をさせるためである。 (2)排気ファン24についてタンク8に取り付けられて排気ファン24(電源ONで常時回転)によりタンク8内と回転ドラム10内の湿気が排気口22を介して排出され、回転ドラム10内の微生物保持体の水分過多を防ぎ、タンク8及び回転ドラム10内の臭気を外部に排出する。 キャビン内に配置される船舶(特に小型船舶)用トイレあるいは車載用トイレでは、本体開口部28より船外(キャビンの外部)あるいは車外に排出して、船内あるいは車内に臭気を出さないためである。 なお、介護用トイレでは、別に取り付けられた脱臭器により臭気を室内に出さない対策が講じられる。 (3)ヒータ30についてタンク8底部に溜まった水分を蒸発させるとともに、その蒸気により回転ドラム10内の微生物保持体の保温効果が得られ、蒸気による微生物保持体の保湿効果も同様に得られる。 また、ヒータ温度表示については、ヒータ30が適当な温度で効率よく作動しているかを目視で確認でき、かつ、環境変化に伴い温度設定が容易に変更できる。 (4)回転ドラム10の撹拌について回転ドラム10を回転させることにより回転ドラム10
    内の微生物保持体の磨耗を少なくして排泄物との混合を促進し、好気性の発酵分解をさせることができる。 排泄物と微生物保持体の撹拌を一目で確認するために、撹拌表示灯46が取り付けられている。 (5)パンチ穴について(ドラム外周に穿設された穴) 排泄物の水分を回転ドラム10内よりタンク8へと移動させ、微生物保持体との分離を早く行うことができる。
    また、タンク8底部より蒸発した蒸気及び蒸発熱をタンク8内に取り込み、保温及び保湿効果を得ることができるとともに、新鮮な空気をタンク8内に取り入れ、回転ドラム10内の臭気及び湿気を排出させる。 【0063】微生物保持体投入後、必要に応じ簡易トイレTは使用できる状態になる。 使用時及び使用後の動作につき、図13のフローチャート及び図14のタイミングチャートを参照しながら説明する。 【0064】使用に際し、まず本体2に設けられた電源スイッチ44を押下してONにする。 この時、第1及び第2の撹拌制御スイッチ34,36はON状態で、回転ドラム10は待機位置検出スイッチ67により図5に示される待機位置に設定されており、回転ドラム10の円筒部の水分通過穴56が形成されていない部位が真上に位置している。 この状態では、開口部10aは遮蔽部材68に遮蔽されており、臭気が漏れにくい構造である。
    また、電源スイッチ44のONと同時に、排気ファン2
    4及びヒータ30もONとなる。 ヒータ30は、使用場所(暑い所、寒冷地等)や使用環境(湿度や乾燥の度合等)に応じて、ヒータの温度表示を目視しながらヒータ温度調整ダイヤル42により例えば25℃〜50℃の温度範囲で適宜設定(設定温度:t )可能である。 【0065】ここで、便座蓋6の留め金32を外すと第1の撹拌制御スイッチ34がOFFとなり(ステップS
    1)、さらに便座蓋6を開けると第2の撹拌制御スイッチ36がOFFとなる(ステップS2)。 第1の撹拌制御スイッチ34がOFFになると、回転ドラム10は図5の待機状態から図6の使用状態まで略90°回転し、
    回転ドラム10の開口部10aが真上に位置した状態で停止し、撹拌モータ16がOFFとなり、便座蓋6を開けると用便が可能となる。 ここでは、留め金32を外したことを検知し、便座蓋6が開くまでに回転ドラム10
    を使用位置検出スイッチ69により設定される使用位置に配置させることで、便座蓋6が開いた状態で回転ドラム10が回転しないよう安全対策を講じている。 また、
    第1の撹拌制御スイッチ34は、有機廃棄物の投入を検出する手段として使用される。 【0066】また、待機状態では、回転ドラム10のパンチ穴が形成されていない部位が真上に位置しているので、ドラム内チップの外部への飛び出し、ドラム内臭気の外部への漏れ、ドラム内水分の蒸発による便座蓋6の結露等が防止される。 この時、ドラム内の湿気や臭気は、回転ドラム10の側方のパンチ穴を介して外部に排出される。 さらに、待機状態では、回転ドラム10の下部にパンチ穴が開口しているので、ヒータ30により暖められた水蒸気によりドラム内のチップが保温及び保湿される。 チップが水分過多の場合には、ドラム内の水分はパンチ穴を介してタンク8に流出する。 一方、使用状態では、回転ドラム10の下部にパンチ穴が存在し、タンク8底部のヒータ30により蒸発した水分が回転ドラム10の内部に収容されたチップ中に入り易くなり、チップの保温と保湿が行われる。 さらに、チップの水分量が過多の場合には、回転ドラム10よりタンク8に流れ易い。 【0067】用便が済み、ステップS3において、便座蓋6を閉じると第2の撹拌制御スイッチ36がONとなり、さらに便座蓋6の留め金32を掛けると第1の撹拌制御スイッチ34がONとなるとともにタイマによる計時が開始する。 また、第1及び第2の撹拌制御スイッチ34,36が両方ともONにならないと撹拌が開始せず、便座蓋6が開いた状態では撹拌が開始しないので、
    人体の一部が回転物により挟まれるようなことがなく、
    安全に使用できる。 【0068】ステップS4において、撹拌モータ16が回転を開始し、回転ドラム10の回転に伴って、回転ドラム10に投入された排泄物とチップとを撹拌する。 図5乃至図8あるいは図9乃至図12は、回転ドラム10
    が回転している状態であって、それぞれ略90°ずれた状態を示している。 回転ドラム10の回転速度は、例えば3〜7.5rpmに設定されている。 【0069】なお、回転ドラム10の回転中、開口部1
    0aがタンク8底部と対向すると、タンク8内に溜まっていた水分がチップに侵入し、タンク8内の水分が除去されるとともに、チップの保温及び保湿が行われる。 【0070】次のステップS5において、タイマによる計時が所定時間T1(例えば、3分)を経過したかどうかが判定され、所定時間T1が経過したと判定されると、ステップS6において、撹拌モータ16の回転が停止し、回転ドラム10は待機位置検出スイッチ67により待機位置に設定される。 一方、所定時間T1が経過していないと判定されると、撹拌モータ16は回転を継続する。 ステップS6において撹拌モータ16の回転が停止すると、ステップS7において撹拌モータ16は所定時間T2(例えば、10分)毎に所定時間T3(例えば、30秒)回転し、排泄物とチップとを間欠的に撹拌する。 【0071】次のステップS8において、タイマによる計時が所定時間T4(例えば、1時間)を経過したかどうかが判定され、所定時間T4が経過したと判定されると、ステップS9において、撹拌モータ16が今度は、
    所定時間T5(例えば、1時間)毎に所定時間T6(例えば、30秒)回転し、排泄物とチップとを間欠的に撹拌する。 一方、所定時間T4が経過していないと判定されると、ステップS7に戻る。 【0072】次のステップS10において、タイマによる計時が所定時間T7(例えば、8時間)を経過したかどうかが判定され、所定時間T7が経過したと判定されると、ステップS11において、全機器の運転が停止するとともに、回転ドラム10は図5の待機状態に保持される。 一方、所定時間T7が経過していないと判定されると、ステップS9に戻る。 なお、所定時間T7内において、排泄物はチップに担持された微生物により水分と炭酸ガスにすべて分解される。 【0073】また、船舶あるいは車載用は、上述したように、無使用時、所定時間T7で全機器が停止し、再度使用する時は電源を入れ直すことになるが、介護用は無使用時、所定時間T7経過しても自動停止にはならず、
    排気ファン24及びヒータ30は作動したままである。 【0074】また、ステップS3からステップS10までの過程で、第1の撹拌制御スイッチ34がOFFになると(便座蓋6の留め金32を外した場合)、リセットされ、再びステップS1〜S10の過程を繰り返す。 【0075】上記構成は、第1及び第2の撹拌制御スイッチ34,36が両方ともONになると、撹拌が開始するが、便座蓋6が開くと撹拌が停止し、身体の一部が撹拌中の回転ドラム10内に絶対に入らない構造である。 【0076】また、上記構成において、本体開口部28
    には本体2から外部に排出される臭気を除去するための脱臭器を設けることもできる。 【0077】図15は、本発明にかかる簡易トイレTの変形例を示しており、タンク8内の水位を検出する水位センサ70をタンク8に取り付けるとともに、水位センサ70により検出されたタンク8内の水位を表示するための水位表示計72を本体2の上部に取り付けたものである。 なお、水位センサ70が取り付けられる部屋は上部に設けられた蓋により密閉され、本体開口部28と連通している。 【0078】この構成によれば、タンク8内の水位を必要に応じ確認することができ、水分が多い時にはヒータ30の設定温度を高くしてタンク8内の水分の蒸発を促進する一方、水分が少ない時には水分を適量補充することができる。 【0079】また、本体2の内部に、電磁弁を介してタンク8と連通する補充タンクを設け、水位センサ70の出力をシーケンサ制御部38に入力することにより、タンク8内の水位を自動制御することも可能である。 【0080】すなわち、水位センサ70により検出された水位が所定の水位より高ければ、シーケンサ制御部3
    8によりヒータ30の設定温度を高くする一方、水位センサ70により検出された水位が所定の水位より低ければ、シーケンサ制御部38により電磁弁を開制御して補充タンク内の水をタンク8に供給し、所定の水位に達すると電磁弁を閉制御することによりタンク内の水位を常時所定のレベルに維持することができる。 【0081】図16は、本発明にかかる簡易トイレTの別の変形例を示しており、L字状に折曲したチューブ7
    4の一端をタンク8側壁に取り付けるとともに、その他端の下方に水分回収容器76を設置し、水分回収容器7
    6底部にヒータ78を取り付けたものである。 【0082】この構成によれば、タンク8内のある一定量を超えた水分はチューブ74を介して水分回収容器7
    6にオーバーフローするので、水分回収容器76に回収された水分をヒータ78により蒸発させることができる。 したがって、ウォシュレット等の水を必要とする機器等にも対応することができる。 なお、水分回収容器7
    6は上部に設けられた蓋により密閉され、本体開口部2
    8と連通している。 【0083】図17は、本発明にかかる簡易トイレTのさらに別の変形例を示しており、タンク8の長手方向中心と回転ドラム10の回転軸12の軸心を偏心させ、便座4の開口部4aから見て回転方向上流側のタンク8と回転ドラム10との間のクリアランスを下流側のクリアランスより大きく設定したものである。 【0084】タンク8と回転ドラム10との間のクリアランスが同じ場合には、チップがタンク8と回転ドラム10との間に入り込み、回転ドラム10のトルクが大きくなる可能性があるが、図17の構成によれば、タンク8と回転ドラム10との間に入り込んだチップは、下流側に搬送されるにつれてクリアランスが大きくなっていることから、回転ドラム10のトルクが大きくなる虞はない。 【0085】また、図18は、本発明にかかる簡易トイレTのさらに別の変形例を示しており、本体2の両側部に突出部80を設け、この突出部80の各々に肘掛82
    を取り付けたものである。 【0086】この構成では、脱臭器を突出部80の一つに収容することができ、この脱臭器と排気ファンの排気口とをダクトで接続して、脱臭器を通過した空気を室内に排出することができる。 【0087】実施の形態2. 上述した実施の形態1にかかる簡易トイレTにおいては、回転ドラム10を回転軸12とともに一体的に回転させる構成としたが、本実施の形態では、回転ドラム10は回転軸12の回りを自由に回転できる構成にするとともに回転軸12に蓋体84
    を固定し、この蓋体84を介して回転ドラム10を回転させるようにしている。 【0088】さらに詳述すると、図19に示されるように、回転ドラム10の開口部10aを遮蔽する遮蔽手段としての蓋体84は回転軸12に固定されるとともに、
    開口部10aの片側の回転ドラム10の内面に板状あるいはピン状の蓋体当接用ストッパ86が固定されている。 蓋体84の外周面は円弧状に形成され、その曲率半径は回転ドラム10の円筒部内面の曲率半径と略等しく設定されている。 また、タンク8内に回転自在に支承される回転体としての蓋体84は、回転ドラム10の回転中心と同じ回転中心を有している。 【0089】また、回転軸12を回転駆動する撹拌モータ16に対しては、正転及び逆転の制御が行われ、回転ドラム10の円筒部には、開口部10aを除くすべての部位に水分通過穴56が所定の間隔で形成されている。
    なお、実施の形態1において、回転ドラム10の開口部10aの縁部に取り付けられた一対のチップ保持部材6
    4及びタンク8内面に取り付けられた遮蔽部材68は、
    本実施の形態では設けられていない。 【0090】上記構成の簡易トイレTは、待機時においては、回転方向における蓋体84の上流側縁部がストッパ86に当接するとともに、待機位置検出スイッチ67
    により蓋体84が真上に位置するよう制御されている。
    この状態では、回転ドラム10の開口部10aは蓋体8
    4に遮蔽されており、臭気の外部への漏れが極力抑制されている。 【0091】使用に際し、電源スイッチ44を押下した後、便座蓋6の留め金32を外し、便座蓋6を開けると、第1の撹拌制御スイッチ34がOFFとなり、撹拌モータ16が逆方向に回転して、回転軸12を介して蓋体84を矢印とは逆方向に略90°回転させる。 この時の蓋体84の停止位置は使用位置検出スイッチ69により設定されている。 また、回転ドラム10は回転することなく静止状態を維持しているので、その開口部10a
    が上方に開口し、便座4の開口部4aと回転ドラム10
    の内部空間が連通し、用便が可能となる。 ここでは、第1の撹拌制御スイッチ34は、蓋体84の開操作を検出する手段として作用する。 【0092】用便が済み、便座蓋6を閉じると第2の撹拌制御スイッチ36がONとなり、さらに便座蓋6の留め金32を掛けると第1の撹拌制御スイッチ34がON
    となるとともにタイマによる計時が開始する。 その結果、撹拌モータ16が正転方向に回転を開始し、回転軸12が略90°回転すると、回転方向における蓋体84
    の上流側縁部がストッパ86に当接し、蓋体84により回転ドラム10の開口部10aを実質的に遮蔽するとともに、蓋体84により回転ドラム10が回転せしめられ、蓋体84と回転ドラム10が一体的に回転する。 【0093】その後の動作及び他の構成は実施の形態1
    と同一なので、その説明は省略する。 【0094】また、図15乃至図18に示される変形例は、本実施の形態にも採用可能である。 【0095】上記構成は、回転ドラム10の開口部10
    aを蓋体84で遮蔽した状態で回転ドラム10を回転させるため、チップが回転ドラム10より外部に飛び出すことなく撹拌を行うことができる。 【0096】また、図19の簡易トイレTにおいては、
    回転ドラム10の開口部10aを遮蔽する蓋体84は、
    回転ドラム10の内面に沿って所定角度回転する構成であったが、図20に示されるように、円弧状に形成された蓋体84の内周面の曲率半径を回転ドラム10の円筒部外面の曲率半径と略等しく設定し、蓋体84を回転ドラム10の外面に沿って所定角度回転することにより、
    回転ドラム10の開口部10aを開閉することもできる。 【0097】この場合、蓋体84のストッパ86は回転ドラム10の外面に取り付けられる。 その他の構成は、
    図19に示される構成と同一なので、その説明は省略する。 【0098】また、上記構成の簡易トレイTにおいて、
    図21及び図22に示されるように、回転ドラム10の開口部10a周縁にシール100を取り付けると、回転ドラム10と蓋体84との気密性が向上し、チップや臭気等の外部への排出を防止することができる。 【0099】しかしながら、簡易トイレTを使用するに際し、回転ドラム10の開口部10aを開放するために蓋体84を所定の角度回転させると、蓋体84と回転ドラム10との摩擦力により回転ドラム10が蓋体84とともに回転する可能性がある。 【0100】そこで、図21及び図22に示されるように、必要に応じ回転ドラム10の回転を阻止し所定の位置に保持するドラム保持用ストッパ102を本体2の内部に取り付けるとともに、ストッパ102の先端が嵌入する係止部材104を回転ドラム10の端面に取り付けている。 また、図20に示される待機位置検出スイッチ67及び使用位置検出スイッチ69に代えて、待機位置検出センサ106及び使用位置検出センサ108を所定の間隔(例えば、回転軸12を中心として約90°の間隔)でタンク8に取り付けるとともに、待機位置検出センサ106及び使用位置検出センサ108と対向して蓋体84の位置を検出するための被検出部材(例えば、検出用金物)110を回転軸12の一端に取り付けている。 【0101】上記構成の簡易トイレTの動作につき、図21乃至図24及び図25のフローチャートを参照して、以下説明する。 【0102】使用に際し、まず本体2に設けられた電源スイッチ44を押下してONにする。 この時、第1及び第2の撹拌制御スイッチ34,36はON状態で、ドラム保持用ストッパ102はOFF状態となっており、ストッパ102の先端は係止部材104に嵌入している。
    また、蓋体84は待機位置検出センサ106により図2
    1に示される待機位置に保持されており、回転ドラム1
    0の開口部10aを遮蔽している。 さらに、電源スイッチ44のONと同時に、排気ファン24及びヒータ30
    もONとなる。 【0103】ここで、便座蓋6の留め金32を外すと第1の撹拌制御スイッチ34がOFFとなり(ステップS
    21)、撹拌モータ16が逆方向に回転して、回転軸1
    2を介して蓋体84を矢印(図21(b)参照)とは反対方向に略90°回転させる。 この時の蓋体84の停止位置は使用位置検出センサ108により設定される。 また、図23に示されるように、回転ドラム10はストッパ102により停止状態に保持されており、その開口部10aが上方に位置しているので、便座蓋6を開けると用便が可能となるとともに、第2の撹拌制御スイッチ3
    6がOFFとなる(ステップS22)。 【0104】用便が済み、ステップS23において、便座蓋6を閉じると第2の撹拌制御スイッチ36がONとなり、さらに便座蓋6の留め金32を掛けると第1の撹拌制御スイッチ34がONとなるとともに、ストッパ1
    02に通電されてONとなり、ストッパ102の先端が後退して、係止部材104との係合が解除される。 この時、タイマによる計時が開始する。 また、第1及び第2
    の撹拌制御スイッチ34,36が両方ともONにならないと撹拌が開始せず、便座蓋6が開いた状態では撹拌が開始しないので、人体の一部が回転物により挟まれるようなことがなく、安全に使用できる。 【0105】ステップS24において、撹拌モータ16
    が回転を開始し、回転ドラム10の回転に伴って、回転ドラム10に投入された排泄物とチップとを撹拌する。
    次のステップS25において、タイマによる計時が所定時間T1(例えば、3分)を経過したかどうかが判定され、所定時間T1が経過したと判定されると、ステップS26において、撹拌モータ16の回転が停止し、回転ドラム10は待機位置検出センサ106により待機位置に設定される。 この時、ストッパ102がOFFとなって、その先端が係止部材104に嵌入するので、回転ドラム10は待機位置に保持される。 【0106】ステップS27〜S31の動作は、図13
    のフローチャートにおけるステップS7〜S11の動作と基本的に同じなので、その説明は省略するが、ステップS27〜S31において、回転ドラム10の撹拌中はストッパ102がONとなって係止部材104との係合が解除される一方、回転ドラム10の停止中はストッパ102がOFFとなって係止部材104と係合する点が、S7〜S11の動作と異なっている。 【0107】また、図26に示されるように、さらに別の位置検出センサ112をタンク8に取り付けてもよい。 【0108】詳述すると、回転ドラム10の回転による撹拌が終了する時に、図21(b)に示されるように、
    被検出部材110が待機位置検出センサ106と対向した位置で回転ドラム10が停止すると、チップの慣性力により回転ドラム10の内部でチップが傾斜状となり、
    排泄物の収容空間が場所により不均一になる可能性があるが、撹拌終了時(回転ドラム10の回転終了時)に、
    被検出部材110が待機位置検出センサ106を通過して、回転ドラム10の回転停止位置検出センサ112と対向する位置まで到達し、その後、待機位置検出センサ106まで戻る(逆回転する)ように回転ドラム10を制御することにより、待機位置にある回転ドラム10の内部のチップを略水平状態に保持することができる。 【0109】さらに、上述した構成では、蓋体84と回転ドラム10のラッチ機構は設けられていないが、図2
    7に示されるように、蓋体84に取り付けられたフック114と、回転ドラム10に取り付けられたキャッチ1
    16とで構成されたラッチ機構を設けることもできる。 【0110】このラッチ機構により、簡易トイレTの使用後、蓋体84が図27(a)に示される位置から図2
    7(b)に示される位置まで回転して回転ドラム10の開口部10aを遮蔽すると、フック114とキャッチ1
    16とが互いに嵌合し、蓋体84は回転ドラム10に一体的に保持される。 したがって、ストッパ102に通電されて係止部材104との係合が解除され、回転ドラム10の回転による撹拌中に、何らかの原因で回転ドラム10の回転が停止しても、開口部10aが開放することがないので、回転ドラム10内の排泄物やチップが回転ドラム10の外部にこぼれることがなく、原動機(撹拌モータ16)の負荷が増大することもない。 【0111】撹拌後、簡易トイレTを使用する場合、便座蓋6の留め金32を外すと第1の撹拌制御スイッチ3
    4がOFFとなるとともに、フック114とキャッチ1
    16との嵌合が解除され、回転ドラム10が静止した状態で蓋体84のみが図27(b)に示される位置から図27(a)に示される位置まで回転移動する。 【0112】実施の形態3. 図28は、本発明の実施の形態3にかかる簡易トイレTを示しており、図27の構成において、便座4への結露を防止する結露防止手段を回転ドラム10の上方に設けたものである。 【0113】図29に示されるように、結露防止手段は、所定距離離間した一対のローラ118,120と、
    これら一対のローラ118,120に両端が貼着されるとともに、ローラ118,120間に張設されたシート状部材122とを備えている。 【0114】ローラ118,120は回転ドラム10の上方に配置されるとともに回転軸12と平行に延在し、
    各ローラ118,120の両端はタンク8の対向する側壁に回動自在に取り付けられている。 また、シート状部材122には矩形状の開口部122aが形成されるとともに、開口部122aの一端部には取手124が取り付けられている。 【0115】上記構成の簡易トイレTにおいて、使用時は便座蓋6を開けた後、シート状部材122に取り付けられた取手124を操作してシート状部材122の開口部122aを回転ドラム10の開口部10aの上方に位置させる一方、使用後は取手124を再び操作して回転ドラム10の開口部10aをシート状部材122により遮蔽する。 【0116】その結果、待機時にタンク8から出る湿気は水滴となってシート状部材122に付着するので、便座蓋6に付着することがない。 【0117】なお、上記構成において、ローラ118,
    120を電動モータ等の駆動手段に連結するとともに、
    駆動手段を第1の撹拌制御スイッチ34と連動させることにより自動制御することも可能である。 【0118】上述した構成の本発明にかかる簡易トイレTは以下のような特徴を有している。 【0119】A. ドラム式の特徴(1)従来撹拌羽根により微生物を担持したチップを撹拌していたが、本発明によれば回転ドラム10の回転により全体を撹拌することができるので、撹拌モータ16
    の負荷及び消費電力が少なく、経済的である。 (2)タンク8と回転ドラム10の二重構造を採用しているため、水分と固形分が分離しやすく、タンク8底部に設けたヒータ30からの熱がチップに直接加わることがないので、微生物の損傷を低減できる。 また、水分に熱が直接加わり、水分の蒸発量を容易に管理できるので、水分過多になりにくく好気性発酵を促進することができるとともに菌の強い分解力を維持することができ、
    臭気の発生を抑制することができる。 (3)回転ドラム10のパンチ穴の穴数、穴径を変えることにより、水分の蒸発量を調整することができ、ドラム内チップの温度及び湿度を管理することができる。 (4)多量の水分が入る機器(ウォシュレット等)においても、タンクに水路を設けて別の蒸発装置に導くことで対応できる。 (5)密閉式タンクを採用しているため、タンク外への水分の漏れがない。 (6)チップ内に羽根が入り込む機構ではなく、チップ同士の噛み合いが少ないので、チップの変形や磨耗が抑制され、静音である。 (7)タンク底部に落下したチップはドラム全体の回転に伴い掻き揚げられるので、チップや排泄物等の一部の重量の抵抗しかなく、音が小さく静音である。 【0120】B. ケーシング(本体)の特徴(1)本体と床面に隙間を設け、空気の流れを良くして湿気を防ぐことにより、かび等の発生を防止することができ、衛生的な環境を保つことができる。 (2)本体の前部を低く、後部を高くして傾けることにより、座りやすく立ち上がりやすい。 また、使用後の拭き取り等の作業を容易に行うことができる。 (3)便座等に形成された開口部を前部及び後部とも同じ大きさにすることにより、前部より後始末をすることも可能である。 (4)脱臭器等を肘掛、背もたれ等に組み込むことによりコンパクトにすることができる。 (5)脱臭器、脱臭剤を本体に組み込みやすい場所がある。 (6)便座、便座蓋を容易に着脱でき、水洗いが可能である。 (7)モータ、ヒータ、主電源(バッテリ発電機)等の過電流を防止するための遮断器具のみならず、シーケンサ(基板)等の復旧スイッチ等も本体に組み込まれている。 (8)各種スイッチや、電気部品異常等の表示灯は認識しやすい配置である。 【0121】C. 安全対策(1)二重のインターロックのうち、使用後に便座蓋を閉じると最初のインターロックが解除され、前方の留め金を締めて便座蓋が完全に閉じる(便座蓋がロックされる)と二つ目のインターロックが解除されて始めて、起動(電源)スイッチを入れて作動を開始することができる。 (2)待機状態の回転ドラムの開口部は遮蔽されており、臭気が逃げにくい。 一方、ドラム回転中に使用する場合、前方の留め金を外すと、使用可能な状態でドラムが停止し、即応性がある。 (3)二つのインターロック用スイッチは、本体内部に埋め込み型としており、身体の一部等による誤動作が発生しない。 【0122】実施の形態4. 上述したタンクと回転ドラムの二重構造は、従来の簡易トイレにも採用することができる。 さらに詳述すると、図30は従来の簡易トイレのタンク内を二重構造にしたものであり、この簡易トイレは、本体(図示せず)と、本体内部に取り付けられ上部に開口部88aが形成されたタンク88と、タンク8
    8内に回転自在に取り付けられた回転軸90と、回転軸90に固定され回転軸と一体的に回転して微生物が担持されたチップと排泄物とを撹拌する撹拌ブレード92とを備えている。 タンク88は略円弧状の底部を有し、底部の外周部にはタンク88を加熱するためのヒータ(図示せず)が取り付けられるとともに、底部内には底部の曲率半径より大きい曲率半径を有しチップを通過させない大きさの多数のパンチ穴94aが所定の間隔で形成された分離板94が接合されている。 【0123】この構成によれば、タンク88の底部に多数のパンチ穴94aを有する分離板94が設けられているので、収納容器としてのタンク88に投入された有機廃棄物から水分を容易に分離させることができ、二重構造に特有の上述した効果を奏することができる。 すなわち、タンク88底部と分離板94との間の空間は水分保持室として、分離板94により分離された水分を保持し、ヒータの発熱により保持室に保持された水分は蒸発し、微生物に適切な温度環境を提供することができる。 【0124】また、図31は、タンク88内に回転自在に取り付けられた回転軸90に、図30の撹拌ブレードとは異なる別の撹拌素子92aを取り付けた簡易トイレを示しており、このタンク88の底部には、図30の簡易トイレと同様、分離板94が接合されている。 その他の構成は、図30の簡易トイレと同じなので、その説明は省略する。 【0125】なお、図30の撹拌ブレード92及び図3
    1の撹拌素子92aの回転作動制御は図13における回転ドラム10の作動と基本的に同じであるが、ステップS1の待機状態では、そのまま使用可能であるが、撹拌中の時にステップS1に戻ると、撹拌モータが停止して使用状態となる。 【0126】以上、本発明にかかる簡易トイレについて説明してきたが、この簡易トイレは人間の排泄物のみならず、他の動物の排泄物を処理できるものであることは言うまでもない。 【0127】また、本発明は簡易トイレに限定されるものではなく、生ごみ処理装置等の他の有機廃棄物処理装置にも適用可能である。 【0128】 【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。 微生物を担持したチップが投入される回転ドラムをタンク内部に回転自在に取り付け、回転ドラムの開口部から投入された有機廃棄物をチップとともに回転させて撹拌するようにしたので、有機廃棄物とチップとの撹拌が一様かつ確実に行われ、チップの変形や磨耗が抑制されるとともに、撹拌モータの負荷や消費電力が少なく、静音でコンパクトな有機廃棄物処理装置を提供することができる。 【0129】また、回転ドラムの所定の部位に多数の穴を所定の間隔で形成したので、チップの保温あるいは保湿を確実に行うことができる。 【0130】また、使用時には回転ドラムの回転を停止して開口部を真上に配置する一方、待機時にはパンチ穴が形成されていない部位を真上に配置し、開口部を遮蔽部材により遮蔽するようにしたので、装置からの臭気を極力抑制することができるとともに、回転ドラム内水分の蒸発による便座蓋への結露を防止することができる。 【0131】あるいは、使用時には上記回転ドラムの回転を停止して上記回転ドラムの開口部を真上に配置するとともに、駆動モータを逆転させ蓋体を所定の角度回転させて開口部を開放する一方、待機時には回転ドラムの開口部を蓋体により遮蔽するようにしたので、装置からの臭気を極力抑制することができるとともに、回転ドラム内水分の蒸発による便座蓋への結露を防止することができる。 【0132】また、回転ドラムにチップを保持するための複数のチップ保持部材を所定の間隔で取り付けたので、チップの変形や磨耗を極力抑えつつ有機廃棄物を十分に撹拌することができる。 【0133】また、本体に取り付けられた二つの撹拌制御スイッチが共にONの場合に、回転ドラムの回転を開始するようにしたので、安全性の高い有機廃棄物処理装置を提供することができる。 【0134】また、回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると回転ドラムを停止し、回転ドラムの停止後、回転ドラムを所定の時間間欠的に回転させるようにしたので、有機廃棄物が十分に撹拌され、その分解を促進することができる。 【0135】また、タンクを加熱するためのヒータと、
    ヒータの設定温度を調整するための設定温度調整手段を設けたので、使用場所や使用環境に応じてチップの温度を適温に保持することができ、有機廃棄物の分解を促進することができる。 【0136】また、タンクに周囲空気を取り入れるための吸入口とタンク内の臭気を排出するための排気口を形成し、排気口に排気ファンを取り付けたので、排気ファンによりタンク内の臭気を外部に排出することができる。 【0137】また、回転ドラムの回転開始後、所定の時間が経過すると、すべての機器を停止するようにしたので、音の静かな有機廃棄物処理装置を提供することができる。 【0138】また、タンク内の水位を検出する水位センサをタンクに取り付けるとともに、水位センサにより検出された水位を表示するための水位表示計を本体に取り付けたので、タンク内の水位を目視しながら、タンク内の水分の量を適宜調整することができ、チップの保湿を確実に行うことができる。 【0139】また、タンクに水分回収容器を取り付け、
    タンク内の所定の水位を超えた水分を水分回収容器にオーバフローさせるとともに、水分回収容器に回収した水分をヒータにより蒸発させるようにしたので、ウォシュレット等の水を必要とする機器等にも対応することができる。 【0140】また、タンクの長手方向中心と回転ドラムの回転軸心を偏心させ、タンクの開口部から見て回転方向上流側のタンクと回転ドラムとの間のクリアランスを下流側のクリアランスより大きく設定したので、クリアランス部に入り込んだチップにより回転ドラムのトルクが大きくなる虞はなく、音が静かである。 【0141】さらに、有機廃棄物処理装置を簡易トイレとして使用するとともに、本体の両側部に突出部を設け、突出部の各々に肘掛を取り付けたので、使い勝手のよい簡易トイレを提供することができる。 【0142】また、突出部の一方に脱臭器を収容するとともにダクトを接続し、脱臭器を通過した空気を外部に排出するようにしたので、トイレからの臭気を極力低減することができる。

    【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明にかかる簡易トイレの実施の形態1の斜視図である。 【図2】 図1の簡易トイレの縦断面図である。 【図3】 図2における線III−IIIに沿った断面図である。 【図4】 図1の簡易トイレの平面図である。 【図5】 図1の簡易トイレに設けられた回転ドラムの待機時における斜視図である。 【図6】 使用時における回転ドラムの斜視図である。 【図7】 回転中における回転ドラムの斜視図である。 【図8】 回転中における回転ドラムの別の斜視図である。 【図9】 図5に対応する簡易トイレの断面図である。 【図10】 図6に対応する簡易トイレの断面図である。 【図11】 図7に対応する簡易トイレの断面図である。 【図12】 図8に対応する簡易トイレの断面図である。 【図13】 図1の簡易トイレに設けられた種々の機器の制御を示すフローチャートである。 【図14】 図1の簡易トイレに設けられた種々の機器のタイミングチャートである。 【図15】 図1の簡易トイレの変形例の縦断面図である。 【図16】 図1の簡易トイレの別の変形例の縦断面図である。 【図17】 図1の簡易トイレのさらに別の変形例の断面図である。 【図18】 図1の簡易トイレのさらに別の変形例の斜視図である。 【図19】 本発明にかかる簡易トイレの実施の形態2
    を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は別の断面図である。 【図20】 図19の簡易トイレの変形例を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は別の断面図である。 【図21】 図19の簡易トイレの別の変形例を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は部分断面図である。 【図22】 図21の簡易トイレの横断面図である。 【図23】 図21の簡易トイレの蓋体を開けた状態を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は部分断面図である。 【図24】 図23の簡易トイレの横断面図である。 【図25】 図21の簡易トイレに設けられた種々の機器の制御を示すフローチャートである。 【図26】 図21の簡易トイレに回転ドラムの回転停止位置を検出センサを設けた場合の部分縦断面図である。 【図27】 図19の簡易トイレのさらに別の変形例を示しており、(a)は回転ドラムの開口部が開放した状態の部分断面図であり、(b)は回転ドラムの開口部が蓋体で遮蔽された状態の部分断面図である。 【図28】 本発明にかかる簡易トイレの実施の形態3
    を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は別の断面図である。 【図29】 図28の簡易トイレに設けられた結露防止手段を示しており、(a)はその斜視図であり、(b)
    は別の斜視図である。 【図30】 本発明にかかる簡易トイレの実施の形態4
    を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は別の断面図である。 【図31】 図30の簡易トイレの変形例を示しており、(a)はその縦断面図であり、(b)は別の断面図である。 【符号の説明】 2 本体、 4 便座、 4a 開口部、 6 便座蓋、8,88 タンク、 8a 開口部、 10 回転ドラム、10a 開口部、 12,90 回転軸、 1
    4,20 スプロケット、16 撹拌モータ、 18
    駆動軸、 22 排気口、 24 排気ファン、25
    吸入口、 26 ダクト、 28 開口部、 30 ヒータ、32 留め金、 34 第1の撹拌制御スイッチ、36 第2の撹拌制御スイッチ、 38 シーケンサ制御部、40 ヒータ温度表示計、 42 ヒータ温度調整ダイヤル、44 電源スイッチ、 46 撹拌表示灯、 48 異常表示灯、50 過電流防止装置、
    52 ヒータ用ヒューズ、54 機器用ヒューズ、 5
    6 水分通過穴、 58 空気取込み穴、60 邪魔板、 62,64 チップ保持部材、 66 スクレーパ、67 待機位置検出スイッチ、 68 遮蔽部材、
    69 使用位置検出スイッチ、 70 水位センサ、
    72 水位表示計、74 チューブ、 76 水分回収容器、 78 ヒータ、 80 突出部、82 肘掛、
    84 蓋体、 86 ストッパ、 92 撹拌ブレード、92a 撹拌素子、 94 分離板、 100 シール、102 ドラム保持用ストッパ、 104 係止部材、106 待機位置検出センサ、 108 使用位置検出センサ、110 被検出部材、 112 回転停止位置検出センサ、114 フック、 116 キャッチ、 118,120 ローラ、122 シート状部材、 122a 開口部、 124 取手、T トイレ。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) B63J 2/04 C02F 11/02 C02F 11/02 B09B 3/00 D (72)発明者 松下 哲也 広島県広島市西区上天満町3−23 株式会 社大田鋳造所内Fターム(参考) 2D036 CB05 HA02 HA12 HA24 HA31 HA32 HA46 4C341 LL12 LL22 4D004 AA02 AA03 CA13 CA15 CA19 CA48 CB04 CB08 CB32 CB50 CC08 DA01 DA02 DA06 DA13 DA20 4D059 AA01 AA07 BA01 BA27 BA47 BE12 CB24 DB32 DB33 EA20 EB06 EB20

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