取付部材の取付構造

申请号 JP2013260162 申请日 2013-12-17 公开(公告)号 JP5888615B2 公开(公告)日 2016-03-22
申请人 ポップリベット・ファスナー株式会社; 本田技研工業株式会社; 发明人 赤澤 圭; 岩本 翔平; 平井 正和;
摘要
权利要求

パネル部材に取付部材を取り付ける取付構造において、 前記パネル部材に係合するパネル係合部と前記取付部材に嵌合する嵌合部とを有する少なくとも1つのクリップを備え、 前記取付部材は、前記クリップと別体に構成されており、且つ前記クリップが嵌合する少なくとも1つのクリップ保持部を有し、 前記クリップの前記嵌合部は、前記パネル係合部に連設された基部と、前記基部に立設された柱部と、前記柱部によって支持された座部と、前記座部の上部に設けられた係止部と、前記座部の両端から下方に延びる鍔部と、前記鍔部と前記基部との連結部分に設けられた嵌合溝とを有し、 前記クリップ保持部は、前記クリップの前記嵌合溝に挿入される連結基部と、前記係止部と係合して前記クリップの前記クリップ保持部からの抜け出しを阻止する係合部と、前記柱部を受け入れる前記連結基部のスリットと、前記鍔部の連結基部上の位置を制限する連結基部リブとを有することを特徴とする取付構造。前記クリップのパネル係合部は、前記パネル部材に対してZ軸方向に押し込むことによってパネル部材に取り付けられるように構成され、前記クリップの前記嵌合部は、前記取付部材の前記クリップ保持部に対して前記Z軸方向に直交するX軸方向に挿入することによって前記取付部材の前記クリップ保持部に取り付けられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の取付構造。前記クリップ保持部は、前記クリップの挿入時に前記座部に当接して挿入方向の更なる移動を阻止するストッパを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の取付構造。前記クリップ保持部は、前記鍔部に当接して前記クリップの前記X軸方向および前記Z軸方向に直交するY軸方向への移動を阻止する外側リブを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の取付構造。前記クリップ保持部と別のクリップ保持部を有し、前記別のクリップ保持部におけるクリップのパネル係合部は、前記パネル部材に対してX軸方向に押し込むことによって前記パネル部材に取り付けられるように構成され、前記別のクリップの嵌合部は、前記取付部材の前記別のクリップ保持部に対してZ軸方向またはY軸方向に挿入することによって前記取付部材の前記別のクリップ保持部に取り付けられるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の取付構造。請求項2に記載の取付構造の製造方法であって、 前記取付部材は、前記クリップと別体に金型成形によって製造され、 前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記Z軸方向であることを特徴とする製造方法。請求項2に記載の取付構造の製造方法であって、 前記取付部材は、前記クリップと別体に金型成形によって製造され、 前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記X軸方向であることを特徴とする製造方法。請求項2に記載の取付構造の製造方法であって、 前記取付部材は、前記クリップと別体に金型成形によって製造され、 前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記X軸方向から前記Z軸方向の任意の方向であることを特徴とする製造方法。

说明书全文

本発明は、取付部材の取付構造に関し、特に、ハーネス用プロテクタ等の取付部材を自動車の車体のパネル部材に取り付ける取付構造に関する。

従来の取付構造の例として、特許文献1は、車体パネルなどのパネル部材に係止される可撓性の係止部を有するクリップを介して、ハーネス用プロテクタ等の組付部材をパネル部材に取り付けるクリップ取付構造を開示している。この取付構造によれば、組付部材に、クリップの座部が取り付けられるクリップ保持部を設け、クリップ保持部に係止部を設け、この係止部がクリップの座部に設けられた係合部と係合してクリップを組付部材に取付けている。

また、特許文献2は、自動車の内張り部品をボディパネルに取付ける際に、樹脂クリップを内張り部品等の樹脂製部材のクリップ取付座に保持させるための取付構造を開示している。この取付構造によれば、クリップ取付座に設けた挿入口を有する保持孔に樹脂クリップの鍔付軸部をスライド方向に装着するようになっており、保持孔の挿入口の幅が実質的に保持孔の最大幅となるように設定すると共に、鍔付軸部の鍔にクリップ取付座に係合する抜止め用の係止爪を一体成形している。この樹脂製部材の成形は、上型、下型及びスライド型からなる成形型を用いて行われる。

また、特許文献3は、自動車のボディパネルに樹脂製の外装モールを取付ける取付構造を開示している。この取付構造によれば、パネルの係入孔に係着する係止脚を有するクリップ体を用いており、この外装モールの取付座に、クリップ体の基部を係入する横U字状の切欠穴を設け、その切欠き穴の開口側近傍にクリップ体のストッパー片の自由端を当接する突起を形成している。

特開2003−343526号公報

実開昭63−62615号公報

実開昭62−38743号公報

特許文献1の取付構造では、クリップを組付部材に取り付ける際、組付部材を撓ませて、挿入するため、挿入をクリップ側だけでコントロールできない。クリップの挿入力が組付部材の材質に左右されるので安定した挿入力を提供できない。特許文献2の取付構造では、金型成形にスライド型を必要とするために、製造コストが高い。また、特許文献3の取付構造も特許文献2の取付構造と同じような外装モールの取付座に横U字状の切欠穴を設けており、特許文献2と同じようにスライド型を使用した成形方法によって製造されると考えられるため、引用文献2と同様な製造コストが高いという課題がある。これらの取付構造の他にクリップとハーネスプロテクタ等の取付部材を樹脂材料で一体成形する取付構造もあるが、このような取付構造では、クリップ部の金型成形にスライド型を用いる必要がある。特に、パネル部材への取付方向が異なる複数のクリップ部を成形する場合には、必ずスライド型が必要となるという課題がある。

本発明の目的は、ハーネスプロテクタ等の取付部材の材質に左右されずに、安定したクリップの挿入力及び保持力を有するとともに、スライド型を用いないで成形可能で且つ汎用性の高い取付構造を提供することである。

本発明によれば、パネル部材に取付部材を取り付ける取付構造において、前記パネル部材に係合するパネル係合部と前記取付部材に嵌合する嵌合部とを有する少なくとも1つのクリップを備え、前記取付部材は、前記クリップと別体に金型成形によって製造されるものであり、且つ前記クリップが嵌合する少なくとも1つのクリップ保持部を有し、前記クリップの前記嵌合部は、前記パネル係合部に連設された基部と、前記基部に立設された柱部と、前記柱部によって支持された座部と、前記座部の上部に設けられた係止部と、前記座部の両端から下方に延びる鍔部と、前記鍔部と前記基部との連結部分に設けられた嵌合溝とを有し、前記クリップ保持部は、前記クリップの前記嵌合溝に挿入される連結基部と、前記係止部と係合して前記クリップの前記クリップ保持部からの抜け出しを阻止する係合部と、前記柱部を受け入れる前記連結基部のスリットと、前記鍔部の連結基部上の位置を制限する連結基部リブとを有することを特徴とする取付構造が提供される。

本発明の1つの特徴によれば、前記クリップのパネル係合部は、前記パネル部材に対してZ軸方向に押し込むことによってパネル部材に取り付けられるように構成され、前記クリップの前記嵌合部は、前記取付部材の前記クリップ保持部に対して前記Z軸方向に直交するX軸方向に挿入することによって前記取付部材の前記取付保持部に取り付けられるように構成される。

本発明の別の特徴によれば、前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記Z軸方向である。

本発明の更に別の特徴によれば、前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記X軸方向である。

本発明の更に別の特徴によれば、前記取付部材の金型成形における金型の割り方向が前記X軸方向から前記Z軸方向の任意の方向である。

本発明の更に別の特徴によれば、前記クリップ保持部は、前記クリップの挿入時に前記座部に当接して挿入方向の更なる移動を阻止するストッパを有する。

本発明の更に別の特徴によれば、前記クリップ保持部は、前記鍔部に当接して前記クリップの前記X軸方向および前記Z軸方向に直交するY軸方向への移動を阻止する外側リブを有する。 本発明の更に別の特徴によれば、前記クリップ保持部と別のクリップ保持部を有し、前記別のクリップ保持部におけるクリップのパネル係合部は、前記パネル部材に対してX軸方向に押し込むことによって前記パネル部材に取り付けられるように構成され、前記別のクリップの嵌合部は、前記取付部材の前記別のクリップ保持部に対してZ軸方向またはY軸方向に挿入することによって前記取付部材の前記取付保持部に取り付けられるように構成される。

本発明の取付構造によれば、取付部材は、クリップと別体に金型成形によって製造されるので、取付部材の材質に左右されることなく、安定したクリップの挿入力及び保持力を得ることができる。また、取付部材の少なくとも1つのクリップ保持部は、クリップを挿入方向および連結基部の面における挿入方向に対して垂直方向に可動なように保持するようになっているので、取付部材の汎用性が向上し、取付部材単体でのコストを削減することができる。また、鍔部の連結基部上の位置を制限する連結基部リブとを有することにより、クリップが可動することでクリップがクリップ保持部から脱落することを防止できる。また、クリップに対して幾つかの取付部材の嵌合形状を提供できるので、クリップを介して取付部材の様々な方向への取付が可能となり、取付部材の設計自由度が向上する。また、取付部材、クリップおよび取り付け部分における公差を吸収することができる。また、本発明の取付構造によれば、取付部材をスライド型を必要とすることなく成形できる。

図1は、本発明の取付構造に使用するクリップの正面図である。

図2は、図1のクリップの平面図である。

図3は、図1のクリップの底面図である。

図4は、図1のクリップの右側面図である。

図5は、図1のクリップの背面図である。

図6は、図1のクリップの斜視図である。

図7は、クリップ保持部を有するハーネスプロテクタの一部を示す斜視図である。

図8は、図7のハーネスプロテクタの全体を示す斜視図である。

図9は、クリップ保持部の第1実施例の構造を示す正面図である。

図10は、図9のクリップ保持部の平面図である。

図11は、図9のクリップ保持部の全体を示す斜視図である。

図12は、図11のクリップ保持部の下半分を示す斜視図である。

図13は、図9のクリップ保持部のクリップ嵌合前の状態を示す図である。

図14は、図9のクリップ保持部のクリップ嵌合後の状態を示す図である。

図15は、図14の右側面図である。

図16は、図15の嵌合状態のクリップ保持部においてクリップの位置ずれを吸収する機能を説明するため図であって、(a)は、クリップがクリップ保持部の中心に配置された状態を示し、(b)は、クリップがクリップ保持部の中心からY方向に位置ずれした状態を示している。

図17は、クリップ保持部の第2実施例の構造を示す正面図である。

図18は、図17のクリップ保持部の平面図である。

図19は、図17のクリップ保持部のクリップ嵌合後の状態を示す図14と同様な図である。

図20は、クリップ保持部の第3実施例の構造を示す正面図である。

図21は、図20のクリップ保持部の平面図である。

図22は、図20のクリップ保持部の全体を示す斜視図である。

図23は、図22のクリップ保持部の下半分を示す斜視図である。

図24は、図20のクリップ保持部のクリップ嵌合後の状態を示す図15と同様な図である。

図25は、クリップ保持部の第4実施例の構造を示す正面図である。

図26は、図25のクリップ保持部の平面図である。

図27は、図25のクリップ保持部のクリップ嵌合後の状態を示す図14と同様な図である。

図28は、図27の右側面図である。

図29は、クリップ保持部の第5実施例の構造を示す正面図である。

図30は、図29のクリップ保持部の平面図である。

図31は、クリップ保持部の第6実施例の構造を示す図14と同様な図である。

以下、本発明の取付構造の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図6は、本発明の取付構造で使用するクリップ1を示している。クリップ1は、ハーネスプロテクタ(図8参照)に嵌合する嵌合部2と、パネル部材(図示せず)に係合するパネル係合部3とで構成される。嵌合部2は、図6に示されるように、パネル係合部3上に連接された基部4と、基部4の中央部から立脚する柱部5と、柱部5によって支持される座部6とを有する。座部6の上部には、係止爪7が設けられ、座部6の両端の下面には、柱部5を挟んで下方に延びる鍔部8が設けられている。さらに、鍔部8と基部4との連結部分には嵌合溝10が設けられている。

図7は、本発明の取付構造におけるハーネスプロテクタ20(図8参照)のクリップ保持部11を示しており、クリップ1は、図13,14に示すように、クリップ1の嵌合部2をクリップ保持部11に挿入することによって、ハーネスプロテクタ20(図8参照)に嵌合される。この挿入方向は、図6のX軸方向である。また、クリップ1のパネル係合部2をパネル部材(図示せず)に押し込む方向は、図6のZ軸方向である。

クリップ保持部11は、図7に示すように、底面を形成する連結基部12と、連結基部12に設けられたスリット13と、連結基部12の両端から立脚する横壁14と、両端の横壁14を接続する上壁15と、上壁15に設けられた係合部16と、連結基部12のスリット13の縁部に設けられた連結基部リブ17とを有している。連結基部12と、横壁14と、上壁15とによってクリップ1を挿入するための開口18が形成されている。

クリップ保持部11には、クリップ1の挿入時に座部6に当接して挿入方向の更なる移動を阻止するストッパ19も設けられている。係合部16は、クリップ1の係止爪7と係合してクリップ1のクリップ保持部11からの抜け出しを阻止するものである。また、スリット13は、クリップ1の柱部5を受け入れてクリップ1の挿入方向に対して横方向の移動を規定するものである。また、連接基部12は、挿入されたクリップ1の鍔部8を保持するものであり、連結基部リブ17は、鍔部8の連結基部12上における位置を規定するものである。

図8に示すように、ハーネスプロテクタ20は、4つのクリップ保持部11a〜11dを有している。本発明の取付構造では、ハーネスプロテクタ20の寸法誤差吸収、パネルに対する組付性向上のために、4つのクリップ保持部11a〜11dのうち、例えば、クリップ保持部11bのみをクリップ1を固定保持する固定保持部で構成し、他のクリップ保持部11a、11c、11dを、クリップ1を可動保持する可動保持部で構成することができる。

クリップ保持部11a〜11cは、いずれもクリップ1をX軸方向に挿入して嵌合するタイプのものであり、嵌合したクリップ1のパネル係合部3はZ軸方向に突出する。具体的には、下記第1実施例のクリップ保持部を用いることができる。他方、クリップ保持部11dは、Y軸方向に挿入して嵌合するタイプのものであり、嵌合したクリップ1のパネル係合部3はX軸方向に突出する。具体的には、第4実施例のクリップ保持部を用いることができる。これにより、このハーネスプロテクタ20は、X方向の型割りで成形されており、クリップ保持部11a〜11dはスライド型を使用しないで成形することもできる構造になっている。また、可動保持部(クリップ保持部11a、11c、11d)の可動方向は、クリップ1の挿入方向とその方向に対して横方向とのいずれか(例えば、クリップ保持部11a、11cについては、X軸方向又はY軸方向、クリップ保持部11dについては、Y軸方向又はZ軸方向)であり、この可動保持部の構造は、金型成形の型割り方向と可動の方向との組み合わせによって、5つの構造がある。以下その構造を実施例1〜5として説明する。また、型割り方向をX軸方向、Z軸方向のみでなく、X軸からZ軸の間の任意の度にすることもでき、それを実施例6として説明する。

図9〜図16は、実施例1によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、X軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向)の型割り方向で成形されて、クリップ1がY軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向に対して横方向)に可動となるような構造を有している。このクリップ保持部は、図13の両矢印aで示すように、X軸方向に型割りされる2面型のみで成形可能となっている。この実施例1のクリップ保持部は、上述したように、連結基部12、スリット13、係合部16、連結基部リブ17、ストッパ19等を有している。クリップ1は、このクリップ保持部に、X軸方向(図13の右から左方向)に挿入され、クリップ1の嵌合部2が、このクリップ保持部のストッパ19に当接し、クリップ1の係止爪7がこのクリップ保持部の係合部に係合して、クリップ保持部に保持される。また、このクリップ保持部は、後述する実施例3による固定保持部タイプのものに比べてスリット13の横幅(すなわちY軸方向の幅)が広くなっている。これによって、図16の(b)の両矢印bで示すようなクリップ1のY軸方向の位置ずれを吸収できるようになっている。また、このクリップ保持部は、後述する実施例3による固定保持部タイプのものに比べて、連結基部リブ17がスリット13の縁部だけに設けられており、その外側には外側リブ17aが設けられていない。これは、クリップ1の鍔部8が連結基部12上をY軸方向へ滑らかに移動できるようにするためである。また、クリップ1の基部4と鍔部8は、協働して連結基部12を挾持して、X方向の移動を規制し、クリップ1の姿勢を安定させている。

図17〜図19は、実施例2によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、X軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向)の型割り方向で成形されて、クリップ1がX軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向)に可動となるような構造を有している。このクリップ保持部は、連結基部12、スリット13、係合部16、連結基部リブ17、外側リブ17a,ストッパ19等を有している。このクリップ保持部では、連結基部12とストッパ19が、後述する実施例3による固定保持部タイプのものに比べて、図19の左方向(図18の上方向)へずらし設けられ、クリップ1のX軸方向への移動を許容するようになっている。これによって、図19の両矢印cで示すようなクリップ1のX軸方向の位置ずれを吸収できるようになっている。その他の構造は、後述する実施例3による固定保持部タイプのものと同様である。

図20〜図24は、実施例3によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、X軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向)の型割り方向で成形されて、クリップ1が固定保持されるような構造を有している。このクリップ保持部は、連結基部12、スリット13、係合部16、連結基部リブ17、外側リブ17a,ストッパ19等を有し、クリップ1のX軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向)及びY軸方向(すなわち挿入方向に対して横方向)の移動を規制するために、ストッパ19の位置、外側リブ17aの位置、クリップ保持部の横壁14の間隔、スリット13の幅を調整している。すなわち、Y軸方向の移動を規制するために、スリット13の横幅をクリップ1の柱部5の横幅と同じになるようにし、2つの外側リブ17aの間隔をクリップ1の鍔部8の内側面の間隔と同じになるようにし、クリップ保持部の横壁14の内側面の間隔をクリップ1の鍔部8の外側面の間隔と同じになるようにしている。また、Y軸方向の移動を規制するために、ストッパ19の位置を、クリップ1の係止爪7がクリップ保持部の係合部16に係合したときにストッパ19がクリップ1の先端に当接するような位置にしている。

図25〜図28は、実施例4によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、Z軸方向(すなわちクリップ1をパネル部材への押し込む方向)の型割り方向で成形されて、クリップ1がY軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向に対して横方向)に可動となるような構造を有している。このクリップ保持部は、実施例1のクリップ保持部と異なり、Z軸方向に型抜けできるように、その構造の一部が実施例1の構造と異なっている。しかしながら、スリット13の横幅が広くなっている点、連結基部リブ17がスリット13の縁部だけに設けられて、外側リブ17aが設けられていない点は、実施例1の構造と同じである。なお、このクリップ保持部は、クリップ1がY軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向に対して横方向)に可動となるような構造であるが、これをクリップ挿入口をY軸方向へ向けることによって、クリップ1がX軸方向(すなわちクリップ1の挿入方向に対して横方向)に可動な構造をもつクリップ保持部として使用できる。すなわち、実施例4によるクリップ保持部は、クリップ1をX軸方向、又は、Y軸方向、又は、X軸Y軸の間のいずれかの方向に可動となるような構造を有している。

図29〜図30は、実施例5によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、Z軸方向(すなわちクリップ1をパネル部材へ押し込む方向)の型割り方向で成形されて、クリップ1が固定保持されるような構造を有している。このクリップ保持部は、Z軸方向に型抜けできるように、実施例4と同様な構造となっているが、固定保持部タイプのものなので、スリット13の横幅が狭い点や、外側リブ17aがある点で実施例4と異なっている。このクリップ保持部は、固定保持部タイプなので、実施例3の構造と同様に、クリップ1のX軸方向及びY軸方向の移動を規制するための構造を有している。

図31は、実施例6によるクリップ保持部を示している。このクリップ保持部は、X軸方向からZ軸方向の間の任意の角度(すなわちクリップ1の挿入方向からクリップ1をパネルに部材に押し込む方向の間の任意の角度)の型割り方向で成形されて、クリップ1が固定保持されるような構造を有している。このクリップ保持部は、X軸方向からZ軸方向の間の任意の角度に型抜けできるように、実施例4と同様な構造となっているが、ストッパ19の代わりに、クリップ1の嵌合溝10が、このクリップ保持部の連結基部12に当接してクリップ1のX軸方向の移動を規制している。図31の両矢印dは、型割り方向を示す。このクリップ保持部も、実施例1から実施例3の構成を有することにより、クリップ1のX軸方向、Y軸方向の移動の許容および規制を行うことができる。

以上、本発明の取付構造を、取付部材としてハーネスプロテクタを使用した実施形態について説明したが、取付部材として内装トリムやカバー類などの大物樹脂部品等を使用することも可能である。

1 クリップ 2 嵌合部 3 パネル係合部 4 基部 5 柱部 6 座部 7 係止爪(係止部) 8 鍔部 10 嵌合溝 11 クリップ保持部 12 連結基部 13 スリット 14 横壁 15 上壁 16 係合部 17 連結基部リブ 17a 外側リブ 18 開口 19 ストッパ 20 ハーネスプロテクタ a、b、c、d 両矢印

QQ群二维码
意见反馈