Tape sticking apparatus

申请号 JP2000365788 申请日 2000-11-30 公开(公告)号 JP4467172B2 公开(公告)日 2010-05-26
申请人 リンテック株式会社; 发明人 和弘 小豆畑;
摘要
权利要求
  • ワークに対して着脱自在に取り付けられ、このワークに形成されたテープ貼付面に剥離材付き粘着テープから剥離した粘着テープを接合するためのテープ貼付装置であって、
    メインフレームと、
    このメインフレームに対して第1の方向と平行な軸線周りに回転自在に取り付けられた一対の第1案内ローラと、
    これら第1案内ローラの軸線を含む面に対して垂直な第2の方向に前記メインフレームに対して移動可能に取り付けられたサブフレームと、
    このサブフレームを前記第1案内ローラ側に付勢する付勢手段と、
    前記第1案内ローラと対向するように前記サブフレームに対して前記第1の方向と平行な軸線周りに回転自在に取り付けられ、前記第1案内ローラとで前記メインフレームおよび前記サブフレームを前記テープ貼付面に沿って移動可能に保持する一対の第2案内ローラと、
    前記第2の方向と平行な軸線周りに前記メインフレームに回転自在に取り付けられ、前記粘着テープが巻き付けられて前記テープ貼付面に押圧された状態で転動し得る押圧ローラと、
    基端部が前記第1の方向と直交する軸線回りに前記メインフレームに対して回動自在に取り付けられた押さえ板と、
    この押さえ板と前記押圧ローラとで剥離材付き粘着テープを案内するための隙間部を形成するように、前記メインフレームに対する当該押さえ板の回動位置を保持し得る押さえ板保持手段と
    前記第1の方向と直交する軸線周りに回動自在に取り付けられて作業位置と退避位置とに回動可能なローラホルダと、
    このローラホルダに基端部が取り付けられ、当該ローラホルダの前記作業位置において前記第2の方向と平行な軸線を持つローラ軸と、
    このローラ軸の先端部を前記作業位置に保持し得るローラ軸保持手段と
    を具え 、前記押圧ローラが前記ローラ軸に回転自在に取り付けられていることを特徴とするテープ貼付装置。
  • 前記ローラホルダを前記退避位置に保持するための保持手段をさらに具えたことを特徴とする請求項 に記載のテープ貼付装置。
  • 前記保持手段が磁力を利用したものであることを特徴とする請求項 に記載のテープ貼付装置。
  • 前記ローラホルダは、前記第2の方向に対しても直交する第3の方向と平行な軸線周りに回動自在であることを特徴とする請求項 から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記付勢手段による付勢力に抗して前記第1案内ローラ側への前記サブフレームの移動を規制するストッパをさらに具えたことを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • ワークに対する作業開始位置において、前記メインフレームをワークの上端部に一時的に掛け止めるための係止部をさらに具えたことを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記押さえ板の基端部は、前記第2の方向に対しても直交する第3の方向と平行な軸線回りに回動自在であることを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記押さえ板の基端部は、前記第2の方向に沿った前記メインフレームの一端側に取り付けられ、前記ローラホルダは前記第2の方向に沿った前記メインフレームの他端側に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記押さえ板保持手段が磁力を利用したものであることを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記サブフレームは、前記付勢手段による付勢力に抗して前記第1案内ローラから離れるように前記サブフレームを変位させるための取手を有することを特徴とする請求項1から請求項 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記第1および第2の方向に対して直交する第3の方向に沿ってその一方側に配置された前記第1案内ローラと前記第2案内ローラとの間隔が、その他方側に配置された前記第1案内ローラと前記第2案内ローラとの間隔よりも広くなるように、前記第1案内ローラの軸線を含む面に対し、前記第2案内ローラの軸線を含む面が傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項1 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 前記第1案内ローラおよび前記第2案内ローラは、前記押圧ローラよりも前記第3の方向に沿ってその一方側に配置されていることを特徴とする請求項1 に記載のテープ貼付装置。
  • 前記ワークは車両のドアパネルであり、前記テープ貼付面はその縦窓枠部の表面であることを特徴とする請求項1から請求項1 の何れかに記載のテープ貼付装置。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、ワークに形成されたテープ貼着面に沿って帯状の粘着テープを剥離材から剥離して貼付するためのテープ貼付装置に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    自動車のドアパネルに形成される窓枠部(ドアサッシュ)の内側および外側を艶消しの黒色にすることは、車外、特に車体の側方から見た時の窓枠部の光の反射を抑え、車室内だけではなく、車体全体のすっきりとした景観を確保する上で望ましいことである。
    【0003】
    このようなことから、窓枠部に艶消しの黒色塗料を吹き付け塗装することが従来から行われている。 しかし、吹き付け塗装は、作業環境を良好に保つための附帯設備に費用が嵩む上、塗料の乾燥までに時間が掛かるなどの種々の不具合があるため、その代わりとして耐候性や耐摩耗性などの良好な艶消しの黒色粘着テープを窓枠部に貼着することが特開昭51−135015号公報や、特開昭62−46780号公報などで提案されている。 この場合、自動車の窓枠部は、周知のように三次元的な曲面部分が大部分を占めているため、上述した貼着装置は極めて大がかりとなって、実際の生産ラインに組み込んだ場合、生産ラインの設備コストが嵩む上、窓枠部の設計変更に対する追従性が悪く、汎用性に乏しいものであった。
    【0004】
    しかし、この貼着作業を作業者が何らかの治具類を使用せずに手作業のみで行おうとした場合、自動車の製造ラインに対応した速度でこれを正確に行うことは、極めて高い作業熟練度が要求されることとなる。
    【0005】
    そこで、上述した作業を熟練作業者ならずとも容易かつ迅速に行えるように、例えば特開平5−338627号公報や、特開2000−159165号公報などに開示されたテープ貼付装置が提案されており、このテープ貼付装置を用いることによって、熟練作業者ならずとも容易かつ迅速に窓枠部の所定位置に粘着テープを正確に貼着することができるようになっている。 この他、ウェザストリップを窓枠部に自動的に組み付ける装置、例えば特開平2−221582号公報や、特開平3−166068号公報、あるいは特公平5−65298号公報に開示されたものも応用可能であると考えられている。
    【0006】
    【発明が解決しようとする課題】
    特開平5−338627号公報に開示された従来のテープ貼付装置は、構造が複雑で可動部品が多く、製造コストが嵩む不具合がある上、一定幅寸法のテープを使用することを前提としているため、幅寸法が上下で異なる縦窓枠部にこれを適合させることは基本的に困難である。 この点に関し、特開2000−159165号公報に開示されたテープ貼付装置は、幅寸法が上下に沿って連続的に異なる縦窓枠部を対象とするものであり、正確な貼付作業が可能であるものの、作業性などに改善すべき余地を残している。 また、これらのテープ貼付装置は、幅寸法が異なる種々のワークに対する汎用性がなく、その都度、ワークに対応したテープ貼付装置を用意する必要があった。
    【0007】
    一方、特開平2−221582号公報や、特開平3−166068号公報、あるいは特公平5−65298号公報に開示されたウェザストリップの取り付け装置をテープ貼付装置に応用しようとした場合、ドアパネルの保持や位置決め装置の他にマニプレータを設置するためのスペースが必要であり、自動車の生産ラインを変更しなければ、これに対応できなくなる不具合がある。
    【0008】
    【発明の目的】
    本発明の目的は、テープ貼付面の幅寸法が異なった複数種のワークや、幅寸法が長手方向に沿って連続的に増減するようなドアパネルの縦窓枠部の表面に対し、熟練作業者ならずとも容易かつ迅速に粘着テープを正確に貼着することが可能なテープ貼付装置を提供することにある。
    【0009】
    【課題を解決するための手段】
    本発明によるテープ貼付装置は、ワークに対して着脱自在に取り付けられ、このワークに形成されたテープ貼付面に剥離材付き粘着テープから剥離した粘着テープを接合するためのテープ貼付装置であって、メインフレームと、このメインフレームに対して第1の方向と平行な軸線周りに回転自在に取り付けられた一対の第1案内ローラと、これら第1案内ローラの軸線を含む面に対して垂直な第2の方向に前記メインフレームに対して移動可能に取り付けられたサブフレームと、このサブフレームを前記第1案内ローラ側に付勢する付勢手段と、前記第1案内ローラと対向するように前記サブフレームに対して前記第1の方向と平行な軸線周りに回転自在に取り付けられ、前記第1案内ローラとで前記メインフレームおよび前記サブフレームを前記テープ貼付面に沿って移動可能に保持する一対の第2案内ローラと、前記第2の方向と平行な軸線周りに前記メインフレームに回転自在に取り付けられ、前記粘着テープが巻き付けられて前記テープ貼付面に押圧された状態で転動し得る押圧ローラと、基端部が前記第1の方向と直交する軸線回りに前記メインフレームに対して回動自在に取り付けられた押さえ板と、この押さえ板と前記押圧ローラとで剥離材付き粘着テープを案内するための隙間部を形成するように、前記メインフレームに対する当該押さえ板の回動位置を保持し得る押さえ板保持手段と、前記第1の方向と直交する軸線周りに回動自在に取り付けられて作業位置と退避位置とに回動可能なローラホルダと、このローラホルダに基端部が取り付けられ、当該ローラホルダの前記作業位置において前記第2の方向と平行な軸線を持つローラ軸と、このローラ軸の先端部を前記作業位置に保持し得るローラ軸保持手段とを具え、前記押圧ローラが前記ローラ軸に回転自在に取り付けられていることを特徴とするものである。
    【0010】
    本発明によると、粘着テープの先端部を剥離材から剥がしてワークのテープ貼付面の貼付開始位置に貼り付ける一方、付勢手段による付勢に抗してサブフレームを操作し、第1案内ローラと第2案内ローラとの間隔を拡げた状態でテープ貼付装置をワークの所定位置に押し当て、サブフレームに対する操作力を解除して付勢手段により第1案内ローラと第2案内ローラとをワークの所定位置に係止させる。 この状態で押さえ板保持手段による押さえ板の拘束を解除し、押さえ板を開いて剥離材付き粘着テープを押圧ローラに巻き付け、剥離材の先端部をテープ貼付面に対する粘着テープの貼着方向前方側に引き出した後、押さえ板を操作して剥離材付き粘着テープを押圧ローラとの間の隙間部に挟み、この押さえ板の回動位置を押さえ板保持手段によって保持する。
    【0011】
    しかる後、第1および第2の案内ローラによって案内されながらメインフレームをテープ貼付面に沿って移動させると、剥離材付き粘着テープから剥離する粘着テープが押圧ローラによってテープ貼付面に押し付けられ、テープ貼付面に貼り合わされて行き、これと同時に剥離材が粘着テープの貼着方向前方側に繰り出されて行く。
    【0012】
    【発明の実施の形態】
    本発明によるテープ貼付装置において、ローラホルダを退避位置に保持するための保持手段をさらに設けることが可能であり、この保持手段が磁力を利用したものであってもよい。 ローラホルダは、第2の方向に対しても直交する第3の方向と平行な軸線周りに回動自在であってよい。
    【0013】
    付勢手段による付勢力に抗して第1案内ローラ側へのサブフレームの移動を規制するストッパをさらに設けることができる。
    【0014】
    ワークに対する作業開始位置において、メインフレームをワークの上端部に一時的に掛け止めるための係止部をさらに設けてもよい。
    【0015】
    押さえ板の基端部が第2の方向に対しても直交する第3の方向と平行な軸線回りに回動自在であってもよい。
    【0016】
    押さえ板の基端部を第2の方向に沿ったメインフレームの一端側に取り付け、ローラホルダを第2の方向に沿ったメインフレームの他端側に取り付けることも可能である。
    【0017】
    押さえ板保持手段が磁力を利用したものであってよい。
    【0018】
    サブフレームが付勢手段による付勢力に抗して第1案内ローラから離れるように、このサブフレームを変位させるための取手を有してもよい。
    【0019】
    第1および第2の方向に対して直交する第3の方向に沿ってその一方側に配置された第1案内ローラと第2案内ローラとの間隔が、その他方側に配置された第1案内ローラと第2案内ローラとの間隔よりも広くなるように、第2案内ローラの軸線を含む面を第1案内ローラの軸線を含む面に対して傾斜させるようにしてもよい。 この場合、第1案内ローラおよび第2案内ローラを、押圧ローラよりも第3の方向に沿ってその一方側に配置することが好ましい。
    【0020】
    ワークが車両のドアパネルであり、テープ貼付面はその縦窓枠部の表面であってよい。
    【0021】
    【実施例】
    本発明によるテープ貼付装置を乗用自動車のフロントドアパネルの縦窓枠部に対して応用した一実施例について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限らず、リヤドアパネルの縦窓枠部や、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用することができる。
    【0022】
    本発明の対象となった乗用自動車の外観を図1に示す。 すなわち、ワークである乗用自動車1のフロントドアパネル2の縦窓枠部3は、そのテープ貼付面4の幅寸法が本実施例では下端側ほど広くなったテーパ状をなしており、従って、このテープ貼付面4に貼付される粘着テープTa(図7参照)も、このテープ貼付面4と対応した寸法形状を有してテーパ状をなす。
    【0023】
    上述した乗用自動車のフロントドアパネル2の縦窓枠部3に装着される本実施例におけるテープ貼付装置10の外観を図2に示し、その上面形状および裏面形状を図3および図4にそれぞれ示し、図4中のV−V矢視断面形状を図5に示し、図3中のVI−VI矢視断面形状を図6に示す。 ただし、図2は押さえ板11を開き、押圧ローラ12を退避位置に保持した状態であり、図5は押さえ板11を開いた状態を示している。 すなわち、後述する押さえ板11の基端部が取り付けられる第1ブロック13と、後述するローラホルダ14が取り付けられる第2ブロック15とは、それぞれ丸棒状をなし、相互に平行に延在する2本の連結棒16の両端部に一体的に連結されており、これらが本発明のメインフレームを構成する。 本実施例では、フロントドアパネル2の縦窓枠部3にテープ貼付装置10を装着した場合、テープ貼付面4と2本の連結棒16との間隔が等しくなる、つまりテープ貼付面4とこれら2本の連結棒16の軸線を含む平面とが平行となるように設定されている。
    【0024】
    メインフレームの第1ブロック13には、外周面が縦窓枠部3の一方の側端縁に対して転動自在に係合する一対の第1案内ローラ17が2本の連結棒16の対向方向と平行な方向に相隔てて取り付けられており、これら一対の第1案内ローラ17の支持軸18は、その軸線が第1の方向(図3中、上下方向)と平行となる、つまり上述した2本の連結棒16の軸線を含む平面に対して垂直となるように第1ブロック13に固定されている。
    【0025】
    メインフレームの第1ブロック13と第2ブロック15との間には、取手19を有するサブフレーム20が配置され、2本の連結棒16はこのサブフレーム20に形成された貫通穴21を遊嵌状態で貫通している。 サブフレーム20には、連結棒16と平行に延在する2本の案内棒22が第2ブロック15側に突設され、第2ブロック15にはこれら案内棒22をそれぞれ摺動自在に案内する一対の軸受ブシュ23が組み込まれている。 従って、サブフレーム20は軸受ブシュ23に摺動自在に案内される案内棒22によって、第1案内ローラ17の軸線を含む面に対して垂直な第2の方向(図4中、左右方向)に移動可能である。 メインフレームの第2ブロック15を貫通する2本の案内棒22の先端部には、軸受ブシュ23から案内棒22が抜け外れるのを防止するためのストッパ24がそれぞれ取り付けられている。
    【0026】
    メインフレームの第2ブロック15とサブフレーム20との間には、本発明による押圧手段としての一対の圧縮コイルばね25が介装されており、2本の案内棒22がこれら圧縮コイルばね25をそれぞれ貫通した状態となっている。 サブフレーム20に操作力を与えない状態では、これら圧縮コイルばね25のばね力により、サブフレーム20は第1案内ローラ17側、つまり第1ブロック13側に付勢され、ストッパ24が第2ブロック15に押し当たる。
    【0027】
    本実施例では、サブフレーム20の移動を2本の案内棒22によって行うようにしたが、これら案内棒22を省略し、上述した連結棒16を利用してサブフレーム20の移動を案内することも可能である。 この場合、上述したストッパ24に代えて連結棒16を段付き軸とし、その段部で第1ブロック13側へのサブフレーム20の変位を規制したり、あるいはスナップリングをストッパとして連結棒16に取り付けることができる。 連結棒16が貫通する軸受ブシュはサブフレーム20に装着すればよく、また付勢手段としての圧縮コイルばねをメインフレームの第2ブロック15とサブフレーム20との間の連結棒16の部分に装着することで、上述した実施例と同じ機能を持たせることができる。 また、サブフレーム20を第1案内ローラ17側に付勢することができさえすれば、圧縮コイルばね25に代えて他の付勢手段を採用することも当然可能である。
    【0028】
    サブフレーム20には、一対の第1案内ローラ17と対向し、外周面が縦窓枠部3の他方の側端縁に対して転動自在に係合し得る一対の第2案内ローラ26が第1の方向と平行な軸線周りに回転自在に取り付けられている。 第2案内ローラ26は、第1案内ローラ17と共働して縦窓枠部3のテープ貼付面4に沿ったテープ貼付装置10の円滑な移動を案内する機能を持つ。 本実施例では、テーパ状をなす縦窓枠部3の側端縁の傾斜に対応して第2案内ローラ26の支持軸27の軸線を含む面が第1案内ローラ17の軸線を含む面に対して傾斜するように、第1および第2の方向に対して直交する第3の方向(図4中、上下方向)に沿ってその一方側(図4中、 側)に配置された第1案内ローラ17と第2案内ローラ26との間隔が、その他方側(図4中、 側)に配置された第1案内ローラ17と第2案内ローラ26との間隔よりも広く設定されている。 これによって、すべての第1および第2案内ローラ17,26を縦窓枠部3の側端縁に係合させることができる。
    【0029】
    メインフレームの第2ブロック15には、図3に示す作業位置と図2に示す退避位置とに回動可能なローラホルダ14が第1および第2の方向とそれぞれ直交する第3の方向に沿って延在する軸線を有する枢支ピン28を介して回動自在に取り付けられている。 このローラホルダ14を退避位置に保持するため、本実施例ではローラホルダ14自体を強磁性体で構成すると共に退避位置にあるローラホルダ14の端面に当接し得る永久磁石29を第2ブロック15に埋設している。 退避位置にて永久磁石29に当接するローラホルダ14の端面30は、枢支ピン28の軸線を含む面と平行であり、これら永久磁石29およびローラホルダ14の端面30が本発明の保持手段として機能するけれども、本発明による保持手段の構成はローラホルダ14をその退避位置に保持することができればよく、本実施例に限定されるものではない。
    【0030】
    なお、枢支ピン28の軸線が第2の方向、つまり連結棒16の軸線と平行となるようにローラホルダ14を第2ブロック15に固定するようにしてもよい。
    【0031】
    ローラホルダ14には、当該ローラホルダ14の作業位置において第2の方向と平行な軸線を持つローラ軸31の基端部が取り付けられている。 このローラ軸31には、縦窓枠部3のテープ貼付面4に押圧された状態で転動し得る押圧ローラ12が回転自在に取り付けられ、この押圧ローラ12の外周部は発泡樹脂などのゴム状弾性体にて形成されている。
    【0032】
    押圧ローラ12を作業位置に保持するため、メインフレームの第1ブロック13には、ローラ軸31の先端部を受容し得るカップ部32を先端側に形成した操作ロッド33が第2の方向に沿って移動可能に取り付けられている。 この操作ロッド33のカップ部32と第1ブロック13との間には、カップ部32をサブフレーム20側に付勢する圧縮コイルばね34が組み込まれ、この圧縮コイルばね34のばね力に抗して操作ロッド33を第1ブロック13内に引き戻すためのつまみ部35が第1ブロック13を貫通するその基端部に一体的に取り付けられている。 これらカップ部32を形成した操作ロッド33および圧縮コイルばね34などがローラ軸31の先端部を作業位置に保持し得る本発明のローラ軸保持手段として機能するけれども、本発明によるローラ軸保持手段の構成はローラ軸31の先端部を作業位置に保持することができればよく、これに限定されるものではない。
    【0033】
    本実施例では、ローラ軸31の先端部を半球状にすると共にカップ部32の外周面を円錐状に形成することにより、ローラ軸31を退避位置側から作業位置に切り換える場合、つまみ部35を掴んでカップ部32を第1ブロック13内に引き戻す操作を行わずとも、圧縮コイルばね34のばね力に抗してカップ部32が第1ブロック13内に押し戻され、自動的にローラ軸31の先端部がカップ部32に収容され、押圧ローラ12の回転軸線が第2の方向と平行に保持される。
    【0034】
    なお、押圧ローラ12が作業位置にある場合、この押圧ローラ12がサブフレーム20に跨がって配置された状態となるため、サブフレーム20には押圧ローラ12に対する干渉を回避するための逃げ部36が形成されている。 また、作業位置にある押圧ローラ12に対し、第1案内ローラ17および第2案内ローラ26は、第3の方向に沿ってその一方側(図4中、下側)に配置されており、これにより押圧ローラ12にて実際に貼着される粘着テープTaの幅よりも、第1案内ローラ17と第2案内ローラ26との間隔が広くなる傾向を持ち、粘着テープTaの幅方向両側縁部がメインフレームの第1ブロック13やサブフレーム20に干渉して折れ曲がってしまうような不具合を未然に防止することができる。
    【0035】
    メインフレームの第1ブロック13には、作業位置にある押圧ローラ12とで剥離材付き粘着テープTを案内するための隙間部37を形成する押さえ板11の基端部が第1および第2の方向と直交する第3の方向に沿って延在する枢支ピン38の軸線回りに回動自在に取り付けられている。 押さえ板11の中央部には、この押さえ板11を図3に示す閉じた状態にてサブフレーム20の取手19を操作するための開口部39が形成されており、サブフレーム20の取手19はこの開口部39から突出した状態となる。
    【0036】
    押さえ板11を閉じた状態に保持するため、本実施例では押さえ板11の先端部に永久磁石40を埋設すると共に押さえ板11が閉じた状態の場合にこの永久磁石40に当接する強磁性体で形成された接合板41をメインフレームの第2ブロック15に埋設しており、これら永久磁石40および接合板41が本発明による押さえ板保持手段として機能するけれども、本発明による押さえ板保持手段の構成は、押さえ板11と押圧ローラ12とで剥離材付き粘着テープTを案内するための隙間部37を形成するように、メインフレームに対する押さえ板11の回動位置を保持できればよい。
    【0037】
    本実施例では、枢支ピン38の軸線を第3の方向と平行に設定したが、この枢支ピン38の軸線が第2の方向、つまり連結棒16の長手方向と平行となるように、押さえ板11をメインフレームの第1ブロック13と第2ブロック15とに回動自在にピン止めするようにしてもよい。 また、本実施例では縦窓枠部3に対するテープ貼付作業の開始位置において、テープ貼付装置10をフロントドアパネル2の上端に一時的に掛け止めるための係止部42をメインフレームの第1ブロック13に形成しており、テープ貼付装置10の自重によるずり落ちを未然に防止している。
    【0038】
    上述した本実施例によるテープ貼付装置10を用いた実際の貼付作業に際しては、まずメインフレームの第2ブロック15とサブフレーム20の取手19とを掴んで第1案内ローラ17と第2案内ローラ26との間隔を拡げ、テープ貼付装置10を縦窓枠部3の上端部に押し当て、取手19から手を離して圧縮コイルばね25のばね力により第1案内ローラ17および第2案内ローラ26を縦窓枠部3の上端部におけるテープ貼付面4の両側端縁に挟み付ける。 この時、係止部42をフロントドアパネル2の上端に引っ掛けておき、縦窓枠部3からテープ貼付装置10がずり落ちるのを防止する。 そして、図2に示すように押さえ板11を開くと共に操作ロッド33のつまみ部35を引っ張ってローラ軸31の先端部をつまみ部35から外し、押圧ローラ12を作業位置からその退避位置に回動する。
    【0039】
    この状態にて、剥離材付き粘着テープTにおける粘着テープTaの先端部を剥離材Tbの先端部から引き剥がし、これをテープ貼付装置10の上から縦窓枠部3の平坦なテープ貼付面4の貼付開始位置、すなわちその上端に貼り付ける。 そして、剥離材Tbの先端部をメインフレームの第1ブロック13とサブフレーム20との間に位置する2本の連結棒16の上から下方に導くと共に残りの剥離材付き粘着テープTもこの剥離材Tbの先端部に重なるように2本の連結棒16の上から下方に導いた後、ローラ軸31の先端部が操作ロッド33のカップ部32に嵌合するように、押圧ローラ12を退避位置からその作業位置に回動する。 これによって、粘着テープTaの先端部がテープ貼付面4と押圧ローラ12との間に挟まれ、押圧ローラ12によって粘着テープTaがテープ貼付面4に押し付けられた状態となる。
    【0040】
    次に、剥離材付き粘着テープTのみを押圧ローラ12に巻き付けて上方に引き上げ、押さえ板11を閉じて図6に示すように押圧ローラ12と押さえ板11との間の隙間部37に剥離材付き粘着テープTを介在させると共に粘着テープTaの先端部が引き剥がされた剥離材Tbの先端部を連結棒16と押さえ板11との間に介在させる。
    【0041】
    しかる後、係止部42をフロントドアパネル2の上端から外し、剥離材付き粘着テープTを上方に引っ張りながらテープ貼付装置10をテープ貼付面4に沿って下方に移動することにより、図7に示すように剥離材付き粘着テープTから粘着テープTaが引き剥がれて押圧ローラ12によりテープ貼付面4に貼付されて行き、同時に剥離材Tbが連結棒16と押さえ板11との間から下方に繰り出されて行く。
    【0042】
    ここで、テープ貼付装置10は第1案内ローラ17と第2案内ローラ26とによって縦窓枠部3のテープ貼付面4の両側端縁に追従してがた付きなく係止しており、テープ貼付面4の幅寸法の増大に伴ってサブフレーム20が第2ブロック15側に変位し、何ら問題を生ずることなく貼付操作を行うことができる。
    【0043】
    このようにして、縦窓枠部3のテープ貼付面4に粘着テープTaを貼着した後、縦窓枠部3の下端からテープ貼付装置10を取り外し、図示しないスクイズ装置を用いて粘着テープTaの幅方向両端部をテープ貼付面4の両側縁部に巻き付ける。 この状態では、テープ貼付面4に対して既に粘着テープTaが位置決めされているので、何ら問題なく作業を行うことができる。
    【0044】
    上述した実施例では、テープ貼付面4の幅寸法が連続的に変化するテーパ状のものについて説明したが、一定幅寸法のテープ貼付面を有するワークに対しても本発明を応用することができる。 この場合、相互に対向する第1案内ローラ17と第2案内ローラ26との間隔を全て等しく設定すればよく、これにより種々のワークにおいて幅寸法の異なるテープ貼付面に対しても、1台のテープ貼付装置を用いて対応することができる。
    【0045】
    【発明の効果】
    本発明のテープ貼付装置によると、メインフレームに一対の第1案内ローラを取り付け、これら第1案内ローラの軸線を含む面に対して垂直な第2の方向にメインフレームに対してサブフレームを移動可能に取り付け、このサブフレームを付勢手段によって第1案内ローラ側に付勢すると共に第1案内ローラと対向するようにサブフレームに一対の第2案内ローラを取り付け、これら第1および第2案内ローラによってワークを把持し、第1案内ローラと第2案内ローラとの間隔をワークのテープ貼付面の幅の変更に追従できるようにしたので、幅寸法が異なる種々のワークのテープ貼付面に対し、これと対応する粘着テープを容易かつ正確に貼付することができる。
    【0046】
    また、押圧ローラが回転自在に取り付けられるローラ軸の基端部を作業位置と退避位置とに回動可能なローラホルダに取り付け、このローラ軸の先端部を作業位置に保持し得るローラ軸保持手段を設けたので 、押圧ローラに対する剥離材付き粘着テープの巻き付け操作を極めて容易に行うことができる。
    【0047】
    ローラホルダを退避位置に保持するための保持手段を設けた場合には、押圧ローラを退避位置に押さえておく必要がなくなり、作業性を向上させることができる。
    【0048】
    保持手段として磁力を利用した場合には、テープ貼付装置の機構を簡略化することができる。
    【0049】
    付勢手段による付勢力に抗して第1案内ローラ側へのサブフレームの移動を規制するストッパを設けた場合には、テープ貼付装置をワークに装着する際に、サブフレームに対する操作を最小限に抑制することが可能となり、作業性を向上させることができる。
    【0050】
    ワークに対する作業開始位置において、メインフレームをワークの上端部に一時的に掛け止めるための係止部を設けた場合には、付勢手段による付勢力を強くしなくてもテープ貼付装置をワークに対する作業開始位置に確実に保持することができ、しかもテープ貼付面に沿ってテープ貼付装置を移動する際の操作力を軽減することができる。
    【0051】
    押さえ板保持手段として磁力を利用した場合には、テープ貼付装置の機構を簡略化することができる。
    【0052】
    付勢手段による付勢力に抗して第1案内ローラから離れるようにサブフレームを変位させるための取手をサブフレームに設けた場合には、テープ貼付装置をワークに係合させる際に、サブフレームに対する操作を容易に行うことができる。
    【0053】
    第1案内ローラの軸線を含む面に対して第2案内ローラの軸線を含む面を傾斜させた場合には、幅寸法が連続的に増減するテープ貼付面を持ったワークに対しても容易かつ正確に対応する粘着テープを貼付することができる。
    【0054】
    第1案内ローラおよび第2案内ローラを押圧ローラよりも第3の方向に沿ってその一方側に配置した場合には、幅寸法が連続的に増加するテープ貼付面を持ったワーク、例えば車両のドアパネルであって、テープ貼付面がその縦窓枠部の表面であっても、剥離材付き粘着テープをテープ貼付装置に円滑に通すことがことが可能であり、熟練者ならずとも容易且つ正確に粘着テープを縦窓枠部に貼付することができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明の対象となった車両の外観を表す斜視図である。
    【図2】図1に示す車両に用いられる本発明によるテープ貼付装置の一実施例の外観を表す斜視図である。
    【図3】図1に示した実施例の外観を一部破断状態で表す平面図である。
    【図4】図1に示した実施例の外観を表す裏面図である。
    【図5】図4中のV−V矢視断面図であり、押さえ板が開いている状態を示す。
    【図6】図3中のVI−VI矢視断面図である。
    【図7】図1に示した実施例を用いたテープ貼付作業状態を表す作業概念図である。
    【符号の説明】
    1 乗用自動車2 フロントドアパネル3 縦窓枠部4 テープ貼付面T 剥離材付き粘着テープTa 粘着テープTb 剥離材10 テープ貼付装置11 押さえ板12 押圧ローラ13 第1ブロック14 ローラホルダ15 第2ブロック16 連結棒17 第1案内ローラ18 支持軸19 取手20 サブフレーム21 貫通穴22 案内棒23 軸受ブシュ24 ストッパ25 圧縮コイルばね26 第2案内ローラ27 支持軸28 枢支ピン29 永久磁石30 端面31 ローラ軸32 カップ部33 操作ロッド34 圧縮コイルばね35 つまみ部36 逃げ部37 隙間部38 枢支ピン39 開口部40 永久磁石41 接合板42 係止部

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