Gellan gum, the composition and method of manufacturing the same, including the butter milk and lactic acid bacteria

申请号 JP2014523407 申请日 2011-08-04 公开(公告)号 JP2014521345A 公开(公告)日 2014-08-28
申请人 コンパニ・ジェルベ・ダノン; 发明人 エリック・デュグレ; ステファン・マルシン; ベリル・マテュー; エリック・タイヤン;
摘要 本発明は新規組成物、一般的には乳製品発酵組成物に関する。 本組成物は低 粘度 を示すと同時に改善された安定性を有し得る。 本組成物はラクトース成分、ゲランガム及びバターミルクを含む。
权利要求
  • a)水と、
    b)ホエー透過液、ミルク透過液、ラクトース及びそれらの混合物からなる群から選択されたラクトース成分と、
    c)ゲランガムと、
    d)バターミルクと、
    e)乳酸菌と、
    f)任意選択で糖と、
    g)任意選択で糖以外の感覚刺激性調節剤とを含む組成物。
  • 2重量%までのタンパク質含有量を有する、請求項1に記載の組成物。
  • 0.5〜1.4重量%のタンパク質含有量を有する、請求項1から2のいずれか一項に記載の組成物。
  • 3.0〜4.5、好ましくは3.5〜4.5のpHを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  • 乳酸菌がプロバイオティック細菌を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  • プロバイオティックがビフィズス菌であり、好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスである、請求項5に記載の組成物。
  • プロバイオティックが少なくとも10 7 cfu/g、好ましくは少なくとも10 8 cfu/gの量で存在する、請求項5又は6のいずれか一項に記載の組成物。
  • 20mPa.sまでの粘度を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  • ゲランガムが低アシル型ゲランガムである、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  • a)80〜90重量%の水と、
    b)2〜6重量%のホエー透過液と、
    c)0.01〜0.2重量%のゲランガムと、
    d)0.5〜5重量%のバターミルクと、
    e)乳酸菌と、
    f)0〜15重量%、好ましくは1〜15重量%の糖と、
    g)任意選択で糖以外の感覚刺激性調節剤とを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  • a)水、b)ラクトース成分、c)ゲランガム及びd)バターミルクを含む混合物に乳酸菌を播種するステップと、発酵させるステップとを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物の調製方法。
  • − a)、b)、c)及びd)を混合するステップA)と、
    − ステップA)で得られた混合物にe)乳酸菌を播種し、少なくとも30℃の温度で発酵させてpH5未満となるようにするステップB)と、
    − 場合により酸を加えてpHを少なくとも0.1単位低下させるステップC)とを含む、請求項11に記載の方法。
  • ステップA)が、
    − c)場合によりゲランガムとa)水、又は一部のa)水とを水和させるステップA1)と、
    − a)水、b)ラクトース成分、c)ゲランガム及びd)バターミルクを混合するステップA2)と、
    − 少なくとも90℃の温度で低温殺菌するステップA3)と、
    − 均質化し50℃未満の温度まで冷却するステップA4)とを含む、請求項12に記載の方法。
  • 少なくとも20barsの圧力で撹拌するか、又は動的スムージングを行ない、20mPa.sまでの粘度を有する組成物を得るステップD)をさらに含む、請求項11又は12のいずれか一項に記載の方法。
  • 請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項11から14のいずれか一項に記載の方法により得られる組成物の経口摂取用食品としての使用。
  • 说明书全文

    本発明は新規組成物、一般的には乳製品発酵組成物に関する。 本組成物は低粘度を示すと同時に改善された安定性を有し得る。 本組成物は乳酸菌、特にプロバイオティクスを高含有量で含み得る。 また本発明は、このような組成物の製造方法に関する。

    乳製品発酵組成物などの組成物は公知である。 これらは一般的に乳酸菌によって発酵されたミルク又は乳成分(を含有する)を含む。 このような製品は、例えば「ヨーグルト」又は「発酵乳製品」をはじめとする各種形態で利用可能である。 ヨーグルトは発酵乳製品のサブカテゴリーと考えられる。 一般的に組成物中の脂質、タンパク質、炭水化物及び添加する糖の量に基づいた様々な栄養的側面を持つこれらの製品を利用することができる。 また、各種のテクスチャー、例えば様々な粘度を持つこれらの製品も利用可能である。

    乳酸菌が存在しそれが発酵することによって、ミルク又は乳成分のタンパク質が凝集され、その結果、テクスチャーが提供される。 次いで、粘度は撹拌によって調節することができる。

    低粘性の製品が一部の消費者に好まれている。 低タンパク質含有量の製品が期待され得るが、その理由は一般的にそれらの製品の価格がそれほど高くないからである。 しかし、特にタンパク質含有量が低い場合には、安定していると同時に粘度が低い組成物を提供するのは困難である。

    キサンタンガムなどの安定剤は公知であるが、安定剤は、安定性を提供する有効濃度では高粘度の組成物を提供する。 低タンパク質含有量であっても、低粘度で安定している組成物が必要とされている。 またそのような条件で安定性を提供することができる成分の組み合わせが必要とされている。

    WO 96/00018の文献には、ゲランガムを含む飲料が記載されている。 しかし、その組成物は乳酸菌を含んでおらず、発酵には適さない。 別のタイプの製品が必要である。

    WO 2006/048426の文献には、ミルク中のタンパク質を安定化させ凝集を防止する方法が記載されている。 いくつかの実施形態では、ゲランガムをミルクに添加することができる。 このミルクはヨーグルトの製造に使用することができるが、この文献にはバターミルクの使用についての記載はない。 代替製品が必要である。

    EP 1611797の文献には、注入可能な酸製品が記載されている。 この製品は、加工デンプンと、ゲランガムなどのゲル形成化合物を含む。 実施例1及び実施例2には、透過液、ゲランガムを含む組成物が記載されている。 しかし、この組成物はバターミルクを含んでいない。 実施例3には、透過液とバターミルクとを含む組成物が記載されている。 しかし、この組成物はゲランガムを含んでいない。 すべての実施例において、粘度は3.2Pa.s(3200mPa.s)よりも高く、それは非常に高い。 安定しており、低粘度を示し得る別の組成物が必要である。

    WO 03/086092の文献には、ゲランガムを含む乳製品が記載されている。 しかし、これらの製品はバターミルクなどの成分は含んでおらず、しかも製品は高粘度であり、例えば2200cP(約2200mPa.s)〜3500cP(約3500mPa.s)の粘度である。 安定しており、低粘度を示し得る別の組成物が必要である。

    また低タンパク質含有量であって、低粘度の安定している組成物も必要である。 さらに少量の粘度調整剤を含む、そのような組成物も必要である。

    WO 96/00018

    WO 2006/048426

    EP 1611797

    WO 03/086092

    EP 12552

    米国特許第4326052号

    米国特許第4326053号

    米国特許第4377636号

    米国特許第4385125号

    本発明は、
    a)水と、
    b)ホエー透過液、ミルク透過液、ラクトース及びそれらの混合物からなる群から選択されたラクトース成分と、
    c)ゲランガムと、
    d)バターミルクと、
    e)乳酸菌と、
    f)任意選択で糖と、
    g)任意選択で糖以外の感覚刺激性調節剤(organoleptic modifiers)とを含む組成物で上記の問題又はニーズの少なくとも1つに対処する。

    また本発明は、そのような組成物の製造方法に関する。 本発明の別の目的は、一般的には乳製品発酵組成物中に乳酸菌を含む組成物におけるラクトース成分、ゲランガム及びバターミルクの使用である。

    いかなる理論にも束縛されるものではないが、ラクトース成分、ゲランガム及びバターミルクの特定の組み合わせによって、低粘度及び低タンパク質含有量での安定性が改善され、或いは安定性、低粘度及び任意選択で高含有乳酸菌、特にプロバイオティクスの均衡を改善することができると考えられる。 そのような組成物及びその製造方法は、ビフィズス菌などのプロバイオティクスを高含有量で含むことが認められる組成物の場合において特に、簡単でありコスト的にも効果的であると考えられる。 この方法は、さらなるシロップ又はホワイトマス(white mass)を添加する必要なく、単一のホワイトマスを生産できるので、特に非常に簡単である。

    本組成物は、好ましくは、タンパク質含有量が2重量%まで(すなわち組成物100g当たり2gまで)であり、さらに好ましくは、0.5〜1.4重量%(すなわち組成物100g当たり0.5〜1.4g)である。 これらの量は、栄養的側面の一部として考えることができる。

    成分とその量はこの栄養的側面又は栄養的側面の一部が得られるように選択することができる。 組成物から栄養的側面(エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、及び/又は添加する糖)を決定する方法は当業者には公知である。 これは各種成分に関連する表から算出することができる。 或いは、例えば窒素含有量の測定をはじめとする、当業者に公知の技術によって、組成物から測定することができる。

    好ましい実施形態では、本組成物の粘度は20mPa.sまでであり、好ましくは8〜15mPa.sである。 本出願において、組成物の粘度は製造当日に10℃での1290s -1の剪断で、Rheomat 180 mobile 1-1を使用し、剪断後10秒の一測定点で測定された粘度を意味する。

    成分とその量は一般的にこの粘度を示すように選択される。

    組成物は好ましくはpHが3.0〜4.5であり、好ましくは3.5〜4.5である。 pHは、乳酸菌の発酵を調節し、適切な場合には発酵を停止することにより、例えば冷却により、場合によっては乳酸、クエン酸若しくは他の酸などのいくつかのpH調節剤を添加することにより調節することができる。

    好ましい実施形態では、本組成物は、
    a)80〜90重量%の水と、
    b)2〜6重量%のホエー透過液と、
    c)0.01〜0.2重量%のゲランガムと、
    d)0.5〜5重量%のバターミルクと、
    e)乳酸菌と、
    f)0〜15重量%、好ましくは1〜15%の糖と、
    g)任意選択で糖以外の感覚刺激性調節剤とを含む。

    本発明によれば、「安定している組成物」という用語は、4℃で撹拌せず10日間置いた後に、沈殿及び/又はセラム分離を示さない組成物を意味する。

    本組成物は、下記で詳述する様々な成分を含む。

    本発明の組成物は水を含む。 本組成物中の水の量は、一般的に少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも75重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%である。 水の量は、好ましくは95重量%未満、好ましくは90重量%未満である。 水の量は、好ましくは80重量%〜90重量%である。

    本組成物中に存在する水は、実質的には純粋な給水源から得ることができ、例えば水道水である。 本発明の組成物中の水の一部は、組成物の製造で使用される別の成分に由来するものであってもよく、例えば、液体形態の場合のホエー透過液のような、液体形態の場合のラクトース成分由来のものであってもよいということは既述の通りである。

    本発明においては、組成物は、ホエー透過液、ミルク透過液、ラクトース及びそれらの混合物からなる群から選択されるラクトース成分を含む。 ホエー透過液、ミルク透過液及びラクトースは当業者に公知である。 これらは、一般的に粉末形態である。

    ホエー透過液は、一般的にはチーズ製造過程のホエー画分を限外濾過することにより得られる。 ホエー透過液は液体であっても乾燥物であってもよい。 ホエー透過液はラクトース及びミルクミネラルが豊富であり、脂質及びタンパク質は少ない。 ホエー透過液は、一般的に以下を含む(乾燥形態の場合):
    − 一般的に80重量%〜90重量%のラクトース、
    − 一般的に5重量%〜10重量%のミネラル、
    − 一般的に0重量%〜5重量%のタンパク質、
    − 任意選択で、一般的に0重量%〜0.5重量%の脂質。

    本発明の特定の実施形態によれば、ホエー透過液は3%のタンパク質、85%のラクトース、7%のミネラルを含み、脂質は含まない。 本発明のさらに詳細な実施形態においては、ホエー透過液は、ARLA Foodsによって提供されているVariolac 850又はARLA Foodsによって提供されているVariolac 836である。

    ミルク透過液は、一般的にスキムミルクを限外濾過することによって生産される。 ミルク透過液は液体であっても乾燥物であってもよい。 それはラクトース及びミルクミネラルが豊富であり、脂質及びタンパク質は少ない。 ミルク透過液は、一般的に以下を含む(乾燥形態の場合):
    − 一般的に80重量%〜90重量%のラクトース、
    − 一般的に5重量%〜10重量%のミネラル、
    − 一般的に0重量%〜5重量%のタンパク質、
    − 任意選択で、一般的に0重量%〜0.5重量%の脂質。

    本発明の特定の実施形態によれば、ミルク透過液は4%のタンパク質、83%のラクトース、8.5%のミネラル、及び0.3%の脂質を含む。

    ラクトースは、一般的に少なくとも95重量%の純度で提供されるラクトースである。

    ラクトース成分の量は、好ましくは、バターミルクの量と合わせて、本組成物が2%(すなわち組成物100g当たり2g)〜6%(すなわち組成物100g当たり6g)のラクトース含有量を有するような量である。

    好ましい実施形態では、本組成物は、2〜6重量%の一般的に乾燥形態のホエー透過液を含む。

    好ましい実施形態では、本組成物は、2〜6重量%の一般的に乾燥形態のミルク透過液を含む。

    好ましい実施形態では、本組成物は、2〜6重量%のラクトースを含む。

    本発明によれば、本組成物はゲランガムを含む。 ゲランガムは当業者に公知であり、市販されている。 食品産業において、ゲランガムは、添加剤として用いる場合、E418のE番号で示すことができる。 ゲランガムは、例えばATCC31461株などのスフィンゴモナス・エロデア(Sphingomonas elodea)の培養物を発酵させることによって産生される多糖類である。 製造方法の例は、EP 12552並びに米国特許第4326052号、米国特許第4326053号、米国特許第4377636号及び米国特許第4385125号の文献に記載されている。 商業的には、このガムは、好適な炭素源、有機窒素源及び無機窒素源、リン酸塩源及び適切な微量元素を含有する培地中で生物を液体培養することによって、細胞外産物として産生される。 発酵は、通気、撹拌、温度及びpHの厳密な制御を伴う無菌条件下で実施する。 発酵が終わったら、ガムの回収前に、産生された粘性ブロスを低温殺菌し、生存細胞を死滅させる。 ガムは、いくつかの方法で回収できる。 ブロスからの直接回収では、天然型又は高アシル[HA]型のガムが得られる。 塩基処理による脱アシル化後の回収では、低アシル[LA]型のガムが得られる。 ゲランガムの糖構成は、モル比が2:1:1のグルコース、グルクロン酸、ラムノースである。 これらは、互いに結合して、直鎖状のテトラサッカライド反復単位を含む一次構造を生じる。 天然型又は高アシル[HA]型においては、2種類のアシル置換基、アセテート及びグリセレートが存在する。 両置換基は、同一グルコース残基上に位置し、平均して、反復単位当たり1つのグリセレートと、2つの反復単位ごとに1つのアセテートがある。 低アシル[LA]型においては、アシル基が除去され、実質的にそのような基を持たない直鎖状の反復単位を生じる。 本明細書では、高アシル含有量とは、好ましくは反復単位当たり40%を超えるアセチル残基置換基と45%を超えるグリセリル残基置換基を意味するものとする。 本明細書では、低アシル含有量とは、一般的に反復単位当たり25%未満のアセチル残基置換基と15%未満のグリセリル残基置換基を意味するものとする。 低アシル型ゲランガムはそのようなものとして販売されており、表示及びラベルされている。

    本発明の好ましい実施形態では、ゲランガムは、好ましくは低アシル型ゲランガムである。 そのような化合物の例としては、CP Kelcoから販売されているKelcogel Fが挙げられる。

    好ましい実施形態では、本組成物は0.01〜0.2重量%、好ましくは0.02〜0.1%のゲランガム、好ましくは低アシル型ゲランガムを含む。

    ゲランガムは、収率を示すいくつかのレオロジーを提供することにより組成物に安定性を提供することができる薬剤である。 ゲランガムは安定性を高めることができると考えられる。 しかし、ゲランガムは、一部の組成物にとって望ましくない粘度の上昇を生じる可能性がある。 またさらに、依然として多少の沈殿が生じ得る。

    バターミルクは当業者に公知である。 バターミルクは、一般的に粉末形態である。 バターミルクは、一般的にバター製造過程でクリームを撹拌した後に得られる残留物である。 撹拌によって一般的にリン脂質から構成される脂肪球膜が破壊され、それは主としてバターミルクで回収される。 バターミルクは、一般的に以下を含む:
    − 一般的に32重量%〜36重量%の乳タンパク質、
    − 一般的に40重量%〜52重量%のラクトース、
    − 一般的に5〜8重量%の乳脂、
    − 一般的に0.05重量%〜0.15重量%のリン脂質。

    好ましい実施形態では、本組成物は、0.5〜5重量%、好ましくは1〜2.5重量%のバターミルクを含む。

    バターミルクはタンパク質凝集体の沈殿を防止することができる乳化性を示すと考えられる。

    本発明の組成物は乳酸菌を含む。 本組成物は、一般的に乳酸菌によって発酵された発酵組成物である。 発酵中、乳酸菌は乳酸を産生し、乳酸菌の数は増加する。 乳酸菌、発酵及び発酵産物は当業者に公知である。 本組成物は、一般的に発酵乳製品又はヨーグルトであってもよい。

    「発酵乳」及び「ヨーグルト」という用語は、乳業におけるその通常の意味、すなわち、動物の食用、より詳しくは人の食用の製品であって、乳基質(動物乳、特に乳)の酸性化させる乳酸発酵から得られる製品という意味を有する。 これらの製品は、人の食用又は動物の食用に適している限り、第2の成分、例えば、フルーツ、野菜、砂糖、着香料、デンプン、増粘剤などを含んでいてもよい。 より詳しくは、「発酵乳」という呼称(1988年12月30日付けの法令n.deg 88.-1203)は、少なくとも低温殺菌と同等の熱処理を行ない、乳酸産生微生物、例えばラクトバチルス属菌(lactobacilli)(ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(L. casei)、ラクトバチルス・プランタラム(L, plantarum)、ラクトバチルス・ロイテリ(L. reuteri)、ラクトバチルス・ジョンソニ(L. johnsonii))、特定のストレプトコッカス属菌(streptococci)(ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus))、ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ショート(B. short)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis))及びラクトコッカス属(lactococci)の乳酸産生微生物が接種されたスキムミルク、そうでなければ、コンデンスミルク又は粉末状のミルクで調製した乳製品と定める。 さらに、「ヨーグルト(yogurt)」(ヨーグルト(yoghourt))という用語は、ラクトバチルス・ブルガリカス(ラクトバチルス・デルブルッキー亜種ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)ともいう)及びストレプトコッカス・サーモフィルスと呼ばれる特定の好熱性乳酸菌の成長により、標準的方法を使用して得られる発酵乳と定める。 前記乳酸菌は、製品の乳酸部分として表わされる、製品1グラム当たりのストレプトコッカス・サーモフィルス及びラクトバチルス・ブルガリカス細菌が少なくとも1.10 7 cfuの量で最終製品中に生存していなければならない。

    乳酸菌は発酵体又は培養物又はスターターと呼ばれることが多いことに留意されたい。

    使用可能な乳酸菌の例としては次のものが挙げられる:
    − ラクトバイルス属菌、例えばラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・ジョンソニ、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、
    − ストレプトコッカス属菌、例えばストレプトコッカス・サーモフィルス、
    − ビフィズス菌、例えばビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・アニマリス、
    − ラクトコッカス属、例えばラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)、
    − それらの混合物又は組み合わせ。

    本発明において使用される乳酸菌は、好ましくは、ストレプトコッカス・サーモフィルス及びラクトバチルス・デルブルッキー亜種ブルガリクスの組み合わせを含む。 この組み合わせは公知であり、ヨーグルト共生と呼ばれることが多い。

    特定の実施形態では、乳酸菌は、プロバイオティック細菌を含む。 プロバイオティック細菌は当業者に公知である。 プロバイオティック細菌の例としては、いくつかのビフィズス菌及びラクトバチルス属菌、例えばビフィドバクテリウム・ブレビス、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス(Bifidobacterium animalis lactis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・カゼイ・パラカゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ラムノサス、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・デルブルッキー亜種ブルガリクス、ラクトバチルス・デルブルッキー亜種ラクティス(Lactobacillus delbrueckii subsp lactis)、ラクトバチルス・デルブルッキー亜種デルブルッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp delbrueckii)、ラクトバチルス・ブレビス及びラクトバチルス・フェルメンタム(Lactobacillus fermentum)を挙げることができる。

    プロバイオティック細菌は、好ましくは、ビフィズス菌であり、好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスである。

    本組成物は、驚いたことに、プロバイオティクス、特にビフィズス菌、好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスを効率的に発酵させ保存することができる。

    一実施形態では、プロバイオティック細菌、例えばビフィズス菌、好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスは、少なくとも10 7 cfu/gの量で、好ましくは少なくとも10 8 cfu/gの量で存在する。 この量は本組成物の発酵後に、又は好ましくは0℃〜10℃、好ましくは4℃〜10℃の温度で30日後に測定される量であってもよい。

    本組成物は糖を含み得る。 糖が存在する場合、その量は、一般的に15重量%までであり、好ましくは1〜15%、好ましくは5〜11%であり得る。

    本組成物は、成分が人の食用又は動物の食用に適している限り、糖以外のいくつかの感覚刺激性調節剤、例えばバーンドシュガー、着色剤、甘味料、着香料、フルーツジュース又はフルーツ調製物を含むことができる。 そのような成分及び調製物は当業者に公知である。 これらは一般的に異なる種類の製品で消費者の好みに合うように選択される。

    本組成物はヒトの食用又は動物の食用に適するさらなる成分、例えばヨーグルト、アイスクリーム又はデザートにおいて通常使用されている成分及び添加剤を含むことができる。 これらは、例えば、繊維、ミネラル、ビタミン、脂質又は脂質代替物(例えば植物性脂肪)、防腐剤等を含む。

    本組成物は任意の適切な方法によって調製することができる。 このような方法は、一般的に成分を混合するステップを含む。 この混合は、場合によりいくつかのプレミックスにつながる、様々な順番で、各種手段により行なうことができる。

    本組成物を製造するための特に適切な方法は、a)水、b)ラクトース成分、c)ゲランガム及びd)バターミルクを含む混合物に乳酸菌を播種するステップと、発酵させるステップとを含む。

    本方法は、例えば、
    − a)、b)、c)及びd)を混合するステップA)と、
    − ステップA)で得られた混合物にe)乳酸菌を播種し、少なくとも30℃の温度で発酵させてpH5未満になるようにするステップB)と、
    − 場合により酸を加えてpHを少なくとも0.1単位低下させるステップC)とを含むことができる。

    ステップA)で水と混合する成分(水とは異なる成分)は、好ましくは乾燥形態及び/又はペースト形態であることは既述の通りである。

    糖、いくつかの感覚刺激性調節剤及びいくつかのさらなる成分は、本組成物中に存在する場合、ステップA)で混合することができることは既述の通りである。 また、フルーツ調製物などのいくつかの感覚刺激性調節剤は、ステップB)及び/又はステップC)の後で加えることができることも既述の通りである。

    特定の実施形態において、ステップA)は、
    − c)場合によりゲランガムとa)水、又は一部のa)水とを水和させるステップA1)と、
    − a)水、b)ラクトース成分、c)ゲランガム及びd)バターミルクを混合するステップA2)と、
    − 少なくとも90℃の温度で低温殺菌するステップA3)と、
    − 均質化し50℃未満の温度まで冷却するステップA4)とを含む。

    ステップA)は、混合装置、熱交換器及びホモジナイザーなどの従来の設備を使用して実施することができる。

    ステップA)は均質化のステップを含むことができる。 これは、好ましくはステップA4)で行なう。 このような操作は当業者に公知であり、従来の設備で行なうことができる。 均質化は、少なくとも25barsの圧で行なうことができる。 特定の実施形態では、均質化の過程は少なくとも100barsの圧力、好ましくは少なくとも200barsの圧力で行なう。

    ステップA)は、低温殺菌、超高温加熱処理又は高温処理などの熱処理を含み得る。 これは、好ましくはステップA3)で行なう。 このような操作は当業者に公知であり、従来の設備で行なうことができる。 熱処理は、一般的に少なくとも90℃で操作する。 温度に応じて、処理時間は、一般的に1秒〜10分継続することができる。

    ステップA)は、一般的に30〜50℃、好ましくは35〜45℃の発酵温度に混合物を置くステップを含むことができる。 これは、一般的に熱処理後に冷却することにより行なわれる。 これは、例えばステップA4)で行なうことができる。

    発酵ステップは、一般的に乳酸菌を播種し、次いで発酵させることにより行なわれる。 これは、好ましくはステップB)で行なわれる。 このような操作は、当業者に公知である。 発酵は、一般的に30〜50℃、好ましくは35〜45℃の温度で行なうことができる。 発酵は、中止pHに達したときに、混合物を冷却及び/又は中止することにより停止することができる。 発酵時間は、播種から中止までの時間である。 発酵時間は乳酸菌、その量、その温度に応じて決めることができ、例えば3時間から15時間継続することができる。

    発酵中、混合物のpHは細菌による乳酸の産生とともに低下する。 発酵終了時のpHは、一般的に5未満であってもよく、好ましくは3.5〜4.5である。

    一実施形態では、酸を添加することによりpHをさらに低下させることができる。 pHは、例えば、少なくとも0.1単位、好ましくは最大で1.5単位低下させることができる。 このような添加は製品の感覚刺激性、特に味を改善すると考えられる。

    ステップB)又は任意選択のステップC)の後、本方法は、好ましくは、少なくとも20barsの圧力で撹拌するか、又は動的スムージングを行ない、所望の粘度、典型的には20mPa.sまでの粘度の組成物を得る、さらなるステップD)を含む。 撹拌操作又は動的スムージングの操作によって、一般的に粘度を低下させる若干の剪断を組成物が受ける。 このような操作は当業者に公知であり、従来の適切な設備で操作することができる。 ステップD)は、一般的に低温で、例えば1℃〜20℃の温度で行なわれる。

    いかなる理論にも束縛されるものではないが、一般的に高圧下での撹拌又は動的スムージングの実施により、低温である程度の剪断を適用すると、組成物内に流体ゲルが形成されるため、20mPa.sまでの低粘度であっても安定性を改善することができると考えられる。

    言うまでもなく、本方法は、一般的に容器、例えばボトルに組成物を充填し、次いで密封して終了製品を得るステップを含む。 密封は、例えばキャップ又は蓋で行なうことができる。 容器は、例えば50ml(又は50g)〜1L(又は1kg)の容器であってもよく、例えば50ml(若しくは50g)〜80ml(若しくは80g)、又は80ml(若しくは80g)〜100ml(若しくは100g)、又は100ml(若しくは100g)〜125ml(若しくは125g)、又は125ml(若しくは125g)〜150ml(若しくは150g)、又は150ml(若しくは150g)〜200ml(若しくは200g)、又は250ml(若しくは250g)〜300ml(若しくは300g)、又は300ml(若しくは300g)〜500ml(若しくは500g)、又は500ml(若しくは500g)〜750ml(若しくは750g)、又は750ml(若しくは750g)〜1L(若しくは1kg)の容器であってもよい。 300mlまで、好ましくは125mlまでの容器は小型容器であると考えられる。

    製品は、0℃〜10℃、好ましくは4℃〜10℃の冷却温度で保存、輸送及び/又は分配することができる。

    組成物の使用 本組成物は、一般的に食品として使用される。 一般的に経口的摂取により使用される。 一般的に、場合によりスプーン、グラス又はストローを使用して、容器から口へ運ぶことにより本組成物を飲用することができる。 容器は好ましくはボトルであり、好ましくは小型ボトルであり、本組成物は、一般的にボトルから口へ直接運ぶことができる。

    本発明のさらなる詳細又は利点は、以下の限定されない実施例で示すことができる。

    (実施例)
    表Iに詳述した組成物を下記で詳述した成分を用いて調製した。 各組成物の粘度、安定性及び口腔内での濃厚さの分析を行なった。 結果を表IIに報告する。 また栄養的側面も表Iに提供する。

    組成物を調製するための方法を下記に詳述する。 別段の定めがない限り、量は、(乾燥物質としての量ではなく)「そのままの」成分の重量%で示している。

    下記の成分を用いて本発明による組成物1)〜6)を調製したが、成分のリストはいかなる限定も受けるものではなく、別の種類の成分を使用することができる。

    成分 − ホエー透過液はARLA Foodsによって提供されているVariolac 836又はVariolac 850である。
    − ゲル化剤はCp Kelcoによって提供されているKelcogel Fゲランガムである。
    − バターミルクはARLA Foodsによって提供されているMILEX 500である。
    − 「発酵体」は、CNCM I-2494としてCNCMに保存されているストレプトコッカス・サーモフィルス及びラクトバチルス・ブルガリカス、及びビフィドバクテリウム・ラクティス株を含む所有者の乳酸菌発酵体である。
    − 「粉乳」はEPI Ingredientsによって提供されているスキムミルク990である。
    − 「ラクトース」は、ラクトース含有量が99%のラクトース粉末である、Lactoserumによる市販品である。
    − 「相対的収率安定剤」はCpKelcoによって提供されているキサンタンガムのKeltrolである。

    調製 本発明による組成物1)は、86.3%の水、3.9%のホエー透過液、0.0675%のゲランガム、1.7%のバターミルク及び8%の糖を混合することにより調製した。 上記のプレミックスを45分間水和し、95℃で6分間低温殺菌した。 次いで、均質化のステップを200barsで実施し、その後37℃まで冷却のステップを行なった。 均質化のステップによって熱処理中に形成された潜在的なタンパク質凝集体のサイズを小さくすることができると考えられる。 CNCM I-2494としてCNCMに保存されているストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバチルス・ブルガリカス、及びビフィドバクテリウム・ラクティス株を含む乳酸発酵体を0.1%の割合で加え、発酵を37℃で10時間行なった。 その後、乳酸を加えてpHを3.7まで低下させた。 次いで、50barsの圧力で均質化を行なった。 得られた組成物1)を4℃で保存した。

    組成物2)〜6)は、上記で詳述した調製と同じ方法で製造した。

    組成物1)〜6)のそれぞれの粘度、安定性及び口腔内での濃厚さの分析 本発明による組成物の各粘度は、製造日に10℃で、1290s -1の剪断で、Rheomat 180 mobile 1-1を使用して、一測定点を10秒で測定した。 下記の表IIにおいて、粘度はmPa.sで示す。

    安定性は下記のようにして視覚的に確認した。
    − a)500mLのボトルにおいて10日後にセラム相の分離を目視確認することによる。
    下記の表IIの「あり」という表現は、試験した組成物がセラム相の分離を示さないことを意味し、言いかえれば、組成物が安定していることを意味する。 下記の表IIの「なし」という表現は、試験した組成物がセラム相の分離を示すことを意味し、言いかえれば、組成物が安定していないことを意味する、及び − b)500mLのボトルにおいて10日後の沈殿を目視確認することによる。
    下記の表IIの「あり」という表現は、試験した組成物が沈殿相を示さないことを意味し、言いかえれば、組成物が安定していることを意味する。 下記の表IIの「なし」という表現は、試験した組成物が沈殿相を示すことを示し、言いかえれば、組成物が安定していないことを意味する。

    口腔内での濃厚さは、8〜14人のトレーニングを積んだ人で構成されている集団において、組成物1)〜6)についてダノンから販売されている評価基準のActimel(登録商標)と比較することにより試験した。 下記の表IIの「良好」という表現は、試験した組成物がActimel(登録商標)製品に匹敵する口腔内での濃厚さを有していることを意味する。 下記の表IIの「濃厚」という表現は、試験した組成物がActimel(登録商標)製品よりも口腔内で高い濃厚さを有することを意味し、言いかえれば、試験した組成物がActimel(登録商標)製品よりもより濃厚であることを意味する。

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