首页 / 国际专利分类库 / 人类生活必需 / 其他类不包含的食品或食料;及其处理 / 食品或食料的制备中使用的涉及乳酸菌或丙酸菌的引得系统 / 乳杆菌属 / .戊糖乳杆菌 / 大腸菌の様々なバイオタイプおよびクロストリジウム菌の様々なバイオタイプの増殖を阻害/低減する乳酸菌および/またはビフィズス菌の株

大腸菌の様々なバイオタイプおよびクロストリジウム菌の様々なバイオタイプの増殖を阻害/低減する乳酸菌および/またはビフィズス菌の株

申请号 JP2014529082 申请日 2012-09-10 公开(公告)号 JP6193858B2 公开(公告)日 2017-09-06
申请人 プロバイオティカル・ソシエタ・ペル・アチオニ; PROBIOTICAL S.P.A.; 发明人 ジョヴァンニ・モーニャ;
摘要
权利要求

大腸菌種(species E. coli)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、エンテロコッカス種(Enterococcus sp.)およびクレブシエラ種(Klebsiella sp.)に属する病原体と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品(supplement)または医療デバイスであって、該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品(supplement)または医療デバイスは、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化素を生産することができる少なくとも1つの細菌株を含むか、あるいはそれらからなり、該細菌株は、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR04 DSM 16605、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP01 LMG P−21021、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP02 LMG P−21020、ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus) LPS01 DSM 21980からなる群から選択される、ただし、病原体大腸菌 ATCC 8739、大腸菌 ATCC 10536、大腸菌 ATCC 35218および大腸菌 ATCC 25922と関連がある感染および/または病状の処置における使用のための、ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus) LPS01 DSM 21980を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスを除く、医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該細菌株が、病原体大腸菌に対する活性を有し、該病原体が、血清型大腸菌 O157:H7および大腸菌 O104:H4中から;または大腸菌 ATCC 8739、大腸菌 ATCC 10536、大腸菌 ATCC 35218および大腸菌 ATCC 25922を含む群から選択される、請求項1に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該細菌株が、病原体リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)株 ATCC 19112に対する活性を有する、請求項1に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該細菌株が、 −ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve) BR03 DSM 16604 −ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve) B632 DSM 24706 −ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR04 DSM 16605 −ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR06 DSM 21981 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP01 LMG P−21021 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP02 LMG P−21020 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP03 LMG P−21022 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP04 LMG P−21023 −ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus) LPS01 DSM 21980 −ラクトバチルス・デルブリッキー・サブスピーシーズ・デルブリッキー(Lactobacillus delbr. subsp. delbrueckii) LDD01 DSM 22106 −ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri) LRE01 DSM 23877 −ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri) LRE03 DSM 23879 を含むか、あるいはそれらからなる群から選択され、 該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、1つ以上の種に属する2または3または4または5または6つの株を含むか、あるいは、それらからなる、 請求項1に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該細菌株が、 −ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve) BR03 DSM 16604 −ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve) B632 DSM 24706 −ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR04 DSM 16605 −ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR06 DSM 21981 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP01 LMG P−21021 −ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP02 LMG P−21020 −ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus) LPS01 DSM 21980 −ラクトバチルス・デルブリッキー・サブスピーシーズ・デルブリッキー(Lactobacillus delbr. subsp. delbrueckii) LDD01 DSM 22106; を含むか、あるいはそれらからなる群から選択される、 請求項4に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該細菌株が、大腸菌種血清型 O157:H7または大腸菌 O104:H4に属する病原体と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、株ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus) LR04 DSM 16605およびラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus) LPS01 DSM 21980を含むか、あるいは、それらからなる群から選択される、請求項2または5に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。細菌株が、種リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)に属する病原体と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum) LP01 LMG P−21021である、請求項1または5に記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、アセチルシステインをさらに含む、請求項1−7のいずれかに記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、リゾチームをさらに含む、請求項1−8のいずれかに記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、30℃から80℃;好ましくは40℃から70℃;よりさらに好ましくは50℃から60℃に含まれる融点を有する、好ましくは天然起源の、脂質マトリックスにマイクロカプセル化されたリゾチームをさらに含む、請求項1−9のいずれかに記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、30℃から80℃;好ましくは40℃から70℃;よりさらに好ましくは50℃から60℃に含まれる融点を有する、好ましくは天然起源の、脂質マトリックスにマイクロカプセル化されたアセチルシステインおよびリゾチームをさらに含む、請求項1−10のいずれかに記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。該医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスが、ビフィズス菌作用を有する少なくとも1つのプレバイオティクス食物繊維および/または炭水化物をさらに含む、請求項1−11のいずれかに記載の医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイス。

说明书全文

記述 本発明は、大腸菌(E.coli) O157:H7およびO104:H4を含む大腸菌の様々なバイオタイプ(グラム陰性)、および腐敗および重症腸内感染に関与するクロストリジウム科(Clostridiaceae)のファミリーに属する様々な細菌種(嫌気性、グラム陽性桿菌(Gram positive rods))(クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile))の増殖を阻害/低減する作用を有する乳酸菌(lactic bacteria)およびビフィズス菌(bifidobacteria)の株に関する。

さらに、本発明は、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)(グラム陽性)、エンテロコッカス種(Enterococcus sp.)およびクレブシエラ種(Klebsiella sp.)(グラム陰性)に対する特異的抗菌活性を有する乳酸菌株に関する。さらに、本発明は、所望によりアセチルシステインおよび/またはリゾチームと組み合わせて、少なくとも1つの該乳酸菌および/またはビフィズス菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品(supplement)または医療デバイスに関する。

大腸菌(E.coli)と省略される大腸菌(Escherichia coli)は、エシェリキア(Escherichia)属の最も知られた種であり、その中で、少なくとも171個の血清型が、抗原O、H、K、Fの様々な組合せにより区別され、特徴付けられることが知られている。それは、温血動物(鳥類およびヒトを含む哺乳類)の腸下部に生息し、食物の適切な消化のために必要である主要細菌種の1つである。域におけるその存在は、汚染(faecalisation)状態の存在を示す(それは、腸球菌と共に、糞便汚染の主要指標である)。

例えばエンテロバクター(Enterobacter)、クレブシエラ(Klebsiella)、シトロバクター(Citrobacter)およびセラチア(Serratia)のような他の属と共に、エシェリキア属は、よく知られた大腸菌の下でグループ化される。技術的には、「大腸菌群」は、非胞子形成好気性および嫌気性細菌を含む。

それは、腸の一般的な生息者であり、消化プロセスにおいて基本的な役割を有するけれども、大腸菌がヒトおよび動物において病気を引き起こし得る状況がある。いくつかの大腸菌株は、尿路の感染、髄膜炎、腹膜炎、敗血症および炎のような、腸および腸管外疾患の原因物質である。いくつかの大腸菌株は毒素産生性である。すなわち、それらは、とりわけ下痢の原因であり得る毒素を生産する。大腸菌により引き起こされる赤痢は、主に汚染食品から病気にかかるため、一般的な消化管毒性感染である。汚染は、不十分に加熱された感染肉から、未低温殺菌ミルクおよびそれから作られたチーズから、ならびに糞便により汚染された他の食品から生じ得る。大腸菌は、熱処理に対するそれらの様々な感受性により熱不安定性および熱安定性に、ならびにそれらの毒素産生作用により区別される4つの型の毒素を生産する(志賀毒素および溶血性毒素、HlyA)。

LTと称される熱不安定性の毒素は、構造および機能においてコレラ毒素と非常に類似している。それは、ホロトキシンにおいて1つの「A」サブユニットおよび5つの「B」サブユニットを含む。Bサブユニットは、宿主の腸細胞への付着および毒素の侵入に寄与し、Aサブユニットは該細胞を刺激し、下痢を引き起こす水を放出させる。

大腸菌の「株」は、様々な種類の動物を区別することができる方法と同様に、他の大腸菌株と見分け可能にする特定の特性を有する一軍である。異なる大腸菌株が異なる動物種において生息し、その結果、水中の糞便物質が、例えばヒト由来かまたは鳥類由来かを立証することができる。

大腸菌の新規株は、突然変異の自然生物学的プロセスから継続的に生じ、これらの株のいくつかは、宿主動物に有害であり得る特性を有する。大多数の成人において、病原体株は大抵、下痢のほかは何も引き起こさず、何ら症状を生じないが、幼い子供または病人または最近の病気により弱体化された人または特定の処置を受けている人において、新規株は重度の病気およびさらには死を引き起こし得る。特に大腸菌毒性株の1つの例は大腸菌 O157:H7である。腸管出血性大腸菌株は、先進国において病気に関与する主要なものである。これらの病気に関与する血清型は主に、大腸菌 O157:H7である。

大腸菌 O157:H7または腸管出血性大腸菌(EHEC)は、食物により伝染する疾患の原因である細菌大腸菌の腸管出血性株である。感染は、とりわけ若者、子供および高齢者において、出血性下痢および、時折、腎不全、溶血性尿毒症症候群(HUS)をしばしば引き起こす。

伝染は糞口経路により起こり、病気の大多数の症例は、土壌もしくは汚染水により汚染された生もしくは加熱不十分な食物の食事消費、またはかかる水により汚染された野菜の消費と関連する。反芻動物において、それは、腸において共生生物として生息するが、該細菌により生産される毒素に対する受容体の不足のため、病変を引き起こさない。クロストリジウム属に関しては、多数の食物が食物自体の分解プロセスに関与するこれらの細菌を含むこと、および、それらが食事とともに摂取され、腸に到達すると、それらは微生物叢組成を修飾し、腐敗を開始することができることが知られている。

これらの食物(alimentary)毒性感染(toxinfection)に一般的に関与する食物は、悪臭物質、例えば、インドール、アンモニアおよびメルカプタンを形成する糖を加水分解することができる特にクロストリジウム・パーフリンジェンス(Clostridium perfringens)、クロストリジウム・スポロゲネス(C. sporogenes)、クロストリジウム・ビフェルメンタンス(C. bifermentans)などにより汚染された新鮮な肉である。

他方、魚類は、低い温度(4℃)でさえ、毒素を発生および生産することができるクロストリジウムの別の種であるクロストリジウム・ボツリヌス(C. botulinum)により攻撃され得る。クロストリジウム菌の中で、ヒトに対して最も危険なものは、穿孔、敗血症および死のような重度な合併症を有する出血性下痢、偽膜性大腸炎の症例に関与するエンテロトキシンを生産することができるクロストリジウム・ディフィシルである。該細菌は、熱耐性を示す芽胞を形成し、糞口経路を介して人から人へ伝染される。

一般的に、クロストリジウム・ディフィシルにより引き起こされる病因は、発酵作用を有する細菌を損失するほどの、腸管微生物叢における顕著な不均衡を引き起こし、プトレファシエンス(putrefacient)種のまん延を引き起こす、抗生物質の使用と関連する。

クロストリジウム・ディフィシルは、特に病院環境に遍在し、健常個体の数パーセント(約5%)の腸にコロニー化することができる。抗生物質の使用は、その過剰な開発、および大多数の抗生物質に対する耐性に起因するその重度の病理学的兆候と関連する。摂取された芽胞は、いったん胃の障壁を乗り越えると、結腸に定着し、そこで、発芽し、栄養型に発展し、2分裂増殖により、高齢者において特に重度である多数の病理学的形態に関与する、非常に多くの集団を生じる。

現在、該生物体が、米国における病院において処置された30%以上の患者に感染していると概算される。加えて、リステリア・モノサイトゲネスは、消化管起源の潜在的に致死的な感染であるリステリア症の原因となるヒトにおける遍在的な病原体である。

プロバイオティック細菌(乳酸菌およびビフィズス菌)は、宿主の健康の利益となる微生物であり、この理由のため、プロバイオティック細菌を含む食品、発酵乳製品、ヨーグルトおよび栄養補助食品を選択する増え続ける数の人々により一般的に消費されている。

したがって、腸にコロニーを形成し、宿主に有益な効果をもたらすことができるプロバイオティック細菌を利用可能にする必要性が依然としてある。特に、健康上の利益を結果として伴う、病原性種よりも優勢になることができるプロバイオティック細菌を利用可能にする必要性が依然としてある。よりさらに特に、病原体細菌(グラム陽性およびグラム陰性)と関連がある感染および/または病状を予防および/または処置することができるプロバイオティック細菌を利用可能にする必要性が依然としてある。

徹底的な研究活動後、出願人は、驚くべきことに、選択された細菌が、上記必要性に対して適当な応答を与えることができることを見出した。

出願人は、さらに、驚くべきことに、病原体細菌による自己防衛において通常生産される細菌生物膜を溶解する特性を有するN−アセチルシステインを使用することにより、選択されたプロバイオティック株のバクテリオシン作用がはるかに有効であることを見出した。

さらに、驚くべきことに、リゾチームに胃保護を与える、好ましくは植物性(vegetable nature)の、脂質マトリックスにおけるマイクロカプセル化の特定の技術を使用することにより、リゾチーム(latter)は、無傷で胃十二指腸管を通り、大腸レベルで活性化され、全てのクロストリジウム菌種の芽胞に対する溶解作用を発現することが可能であることを見出した。クロストリジウム属およびクロストリジウム・ディフィシルの芽胞に対する加水分解作用の結果として(特に、それらの発芽の時に)、病原体集団における増加および毒素の形成に関与する増殖性(vegetative)細胞の形成は起こらない。

クロストリジウム菌を含むプトレファシエンス種に対する発酵活性および障壁効果を有するプロバイオティック株と、実際にクロストリジウム菌芽胞の発芽を防止するリゾチームの直接的作用との組合せ作用は、病原体の危険なグループに対する並はずれた革新的な戦略を構成する。

全組合せ(バクテリオシンを生産する本発明のプロバイオティック細菌、および/または、細菌生物膜を溶解するN−アセチルシステイン、および/または、好ましくは脂質マトリックス中でマイクロカプセル化された形態において、芽胞の発芽をブロックするリゾチーム)は、現在までに、対抗する有効な戦略がなかった多くの病原体株に有効であり得る革新的なツールを構成する。

本発明の対象は、所望により、N−アセチルシステインおよび/またはリゾチームと組み合わせて使用してもよい、種々の病原体、例えば、大腸菌および特に大腸菌 O157:H7およびO104:H4;および/またはクロストリジウム科ファミリーに属するプトレファシエンス細菌、クロストリジウム・ディフィシル;および/または病原体リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種、クレブシエラ種、これらの細菌と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができる乳酸菌および/またはビフィズス菌株の選択により形成される。リゾチームは、脂質マトリックス中にマイクロカプセル化され胃保護され得る。好ましい態様において、脂質マトリックスは、30℃から80℃、好ましくは40℃から70℃、よりさらに好ましくは50℃から60℃に含まれる融点を有する植物起源のものである。

本発明の別の対象は、大腸菌病原体、例えば、大腸菌 O157:H7;および/またはクロストリジウム科ファミリーに属するプトレファシエンス細菌、例えば、クロストリジウム・ディフィシル;および/または病原体リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種、クレブシエラ種と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、少なくとも1つの上記細菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。

本発明の別の対象は、N−アセチルシステインと組み合わせて、少なくとも1つの上記細菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。

本発明の別の対象は、リゾチームと組み合わせて、少なくとも1つの上記細菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。好ましい態様において、リゾチームはマイクロカプセル化されている。

本発明の別の対象は、N−アセチルシステインおよびリゾチームと組み合わせて、少なくとも1つの該細菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。好ましい態様において、リゾチームは、脂質マトリックスでマイクロカプセル化されている。好ましい態様において、脂質マトリックスは、30℃から80℃、好ましくは40℃から70℃、よりさらに好ましくは50℃から60℃に含まれる融点を有する不活性起源のものである。

本発明の他の好ましい態様は、記述の続きに記載されており、特許請求の範囲において請求されている。

表および図面のリスト 表1は、大腸菌の4個のバイオタイプに対して試験された14個の乳酸菌株、4個のビフィズス菌株および2個の連鎖球菌株のリストを示す。

表2−5は、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産し、大腸菌 O157:H7を含む大腸菌種に属する病原体細菌の増殖に抵抗する、該増殖を阻害する、または該増殖を低減することができる株を記載する。

表6および7は、乳酸菌属の株を示す。

図1は、本発明の対象である株を試験するために使用される技術を示す。

図2は、大腸菌(ATCC 8739 ATCC 10536 ATCC 35218 ATCC 25922)および血清型 O157:H7 (CQ 9485)に対する、表4の株により形成された阻害ハロー(inhibition halo)を示す。

図3は、表6および7において示されるデータを示す。

図4は、大腸菌に対するプロバイオティック細菌株のインビトロ阻害活性を示す。

図5は、他の病原性細菌に対するプロバイオティック細菌株のインビトロ阻害活性を示す。

図6は、他の病原性細菌に対するプロバイオティック細菌株のインビトロ阻害活性を示す。

出願人は、非常に広範囲のグループの細菌株から出発して、徹底的な研究およびスクリーニング作業を行った。該作業の最後に、出願人は、ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)、ラクトバチルス・デルブリッキー・サブスピーシーズ・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus)およびビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)を含むか、あるいは、これらからなる群から選択される1つの種またはいくつかの種に属する細菌株のグループを見出し、選択した。選択された株は、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができ、これらの物質は、有効に病原体細菌に抵抗する、該細菌を阻害する、または該細菌を低減することができる。これらの株は、グラム陰性および/またはグラム陽性病原体細菌と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置において効果的な用途を有する。

病原体細菌は、大腸菌およびクロストリジウム菌を含む群から選択される。大腸菌は、エンテロバクターファミリーに属する細菌のグループである。特に、大腸菌は、35−37℃で48時間で、ガスおよび酸の生産と共に、ラクトースを発酵させ、酵素ベータ−ガラクトシダーゼを有する、桿菌様、グラム陰性、胞子非形成性、好気性および嫌気性通性細菌である。それらは遍在的な生物である。糞便物質中に存在するものもあり、したがって水および食物の両方の汚染の指標として使用され、水性または大地性(telluric)起源のものもある。該グループは、50以上の属からなり、なかでも、シトロバクター、エンテロバクター、好ましくはエンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)、エシェリキア属、好ましくは大腸菌、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ、好ましくはクレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、セラチアおよびエルシニア(Yersinia)を含む。本発明の文脈において興味ある他の病原体は常に、クロストリジウム・ディフィシルに特に関連して、クロストリジウム科ファミリーに属する。拮抗作用はまた、サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enteriditis)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejunii)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種およびクレブシエラ種を含む群から選択される種に対して発揮される。

本発明の対象は、病原体、例えば、大腸菌、クロストリジウム・ディフィシル、リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種およびクレブシエラ種と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができるラクトバチルス・デルブリッキー、ラクトバチルス・デルブリッキー・サブスピーシーズ・デルブリッキー、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ラムノサス、ラクトバチルス・ペントーサス、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)およびビフィドバクテリウム・ブレーベを含むか、あるいはそれらからなる群から選択される1つの種またはいくつかの種に属する少なくとも1つの細菌株を含む、医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。

1つの態様において、医薬または食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスは、病原体、例えば、大腸菌、クロストリジウム・ディフィシル、リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種およびクレブシエラ種と関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のためのバクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができるラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ラムノサスおよびラクトバチルス・ペントーサスを含むか、あるいはそれらからなる群から選択される1つの種またはいくつかの種に属する少なくとも1つの細菌株を含む。

該目的のために選択された株および/または上記株(以下の表1−5も参照)の種々の可能な組合せは、単独で、またはN−アセチルシステインと組み合わせて;またはマイクロカプセル化されたリゾチームと組み合わせて;またはN−アセチルシステインおよびマイクロカプセル化されたリゾチームと組み合わせて使用され得る。

1つの態様において、病原体大腸菌は、大腸菌 O157:H7および大腸菌 O104:H4中から選択される。

表1は、大腸菌の4個のバイオタイプに対して試験された14個の乳酸菌株、4個のビフィズス菌株および2個の連鎖球菌株のリストを示す。値は、阻害ハロー(mm)として示される。

表1において試験された細菌は、単一で、または互いに組み合わせて、本発明の文脈において有効な適用を有する。

1つの態様において、細菌株は、表2に記載されているものを含むか、あるいはそれらからなる群から選択される。

表2の株は、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができ、大腸菌 O157:H7を含む大腸菌種に属する病原体細菌の増殖に抵抗する、該増殖を阻害する、または該増殖を低減することができる。

表2の株は、表1において右の4つの欄において記載されているとおり、拮抗する(1つ以上の有害または病原体微生物種/属の増殖を阻害する、または該数を低減する)能を同定する目的のために個々に試験された。

本特許出願において記載および/または請求されている全ての株は、ブダペスト条約にしたがって寄託されており、管轄の寄託当局への請求により公衆に利用可能にされる。

他の態様において、細菌株は、表3に記載されているものを含むか、あるいはそれらからなる群から選択される。

さらなる態様において、細菌株は、表4に記載されているものを含むか、あるいはそれらからなる群から選択される。

本発明の組成物は、さらに、病原体大腸菌、ヘリコバクター・ピロリおよびクロストリジウム・ディフィシルと関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための有効な適用も有する。

1つの態様において、本発明の組成物は、表4に記載されているものを含むか、あるいは、表4に記載されているものからなる群から選択される1から8つの株を含むか、あるいは、該株からなる。

別の好ましい態様において、本発明の組成物は、表4に記載されている株を含むか、あるいは、該株からなる群から選択される1から6つの株、好ましくは2から5つの株、よりさらに好ましくは3または4つの株を含むか、あるいは、該株からなる。

好ましい態様において、該組成物は、表5に記載されている6つの株を含むか、あるいは、該株からなるか;または、表5の4つの乳酸菌を含むか、あるいは、該株からなる。

出願人は、ラクトバチルス・ペントーサス LPS01 DSM 21980、ラクトバチルス・プランタラム LP01 LMG P−21021、ラクトバチルス・プランタラム LP02 LMG P−21020およびラクトバチルス・ラムノサス LR04 DSM 16605を含むか、あるいは、該株からなる群から選択される細菌株が、大腸菌の4つの株に対して阻害活性を発揮することができる;特に株ラクトバチルス・ラムノサス LR04 DSM 16605およびラクトバチルス・ペントーサス LPS01 DSM 21980が、血清型O157:H7に対しても、より良い活性を示すことを見出した。

さらに、出願人は、株ラクトバチルス・プランタラム LP01 LMG P−21021が、全ての病原性細菌に対して、特にリステリア・モノサイトゲネスに対して阻害能力を示すことを見出した。

本発明の対象は、病原体、例えば、大腸菌、例えば、血清型 O157:H7、およびリステリア・モノサイトゲネスと関連がある感染および/または病状の予防的および/または治癒的処置における使用のための、バクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水を生産することができるラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ラムノサスおよびラクトバチルス・ペントーサスを含むか、あるいは、これらからなる群から選択される1つの種またはいくつかの種に属する少なくとも1つの細菌株を含む医薬もしくは食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスにより形成される。

1つの態様において、該医薬または食品組成物または栄養補助食品または医療デバイスは、ラクトバチルス・ペントーサス LPS01 DSM 21980、ラクトバチルス・プランタラム LP01 LMG P−21021、ラクトバチルス・プランタラム LP02 LMG P−21020およびラクトバチルス・ラムノサス LR04 DSM 16605を含むか、あるいはそれらからなる群から選択される少なくとも1つの細菌株を含む。有利には、それは、株 ラクトバチルス・ラムノサス LR04 DSM 16605およびラクトバチルス・ペントーサス LPS01 DSM 21980を含むか、またはそれらからなる。または、それは、株 ラクトバチルス・プランタラム LP01 LMG P−21021を含むか、またはそれからなる。

本発明の組成物において、細菌株の混合物は、組成物の総重量と比較して、0.5%から20重量%、好ましくは2.5%から10%の量で存在する。好ましい態様において、組成物は、ビフィズス菌作用を有する少なくとも1つのプレバイオティクス食物繊維および/または炭水化物をさらに含み得る。

本発明の組成物において適用されるプレバイオティクス食物繊維は、拮抗することが意図される病原体によってではなく、組成物中に存在する細菌株により使用されなければならない食物繊維である。

さらに、組成物はまた、組成物の総重量と比較して、活性成分の型およびもしあればその推奨される1日用量にいつも依存して、一般的に0.001%から20重量%、好ましくは0.01%から5重量%の量で、他の活性成分および/または成分、例えば、ビタミン、ミネラル、生物活性ペプチド、抗酸化、コレステロール低下、血糖降下および抗炎症性作用を有する物質および抗甘味剤を含み得る。

本発明の対象である食事組成物、例えば共生組成物、または栄養補助食品または医薬組成物または医療デバイスは、当業者に知られた技術および装置にしたがって調製される。

好ましい態様において、組成物は、1x106から1x1011CFU/g混合物、好ましくは1x108から1x1010CFU/g混合物の濃度において細菌を含む。

好ましい態様において、組成物は、1x106から1x1011CFU/用量、好ましくは1x108から1x1010CFU/用量の濃度において細菌を含む。

用量は、0.2から10gからなることができ、例えば、それは、0.25g、1g、3g、5gまたは7gである。

本発明において使用されるプロバイオティック細菌は、固体形態、特に粉末、乾燥粉末または凍結乾燥粉末形態であり得る。

本発明のすべての組成物は、当業者に知られた技術にしたがって、および既知の装置の使用により調製される。

好ましい態様において、本発明の対象である組成物は、アミノ酸システインのN−アセチル化誘導体であるアセチルシステイン(またはN−アセチルシステイン)、および、上記のとおり、好ましくは脂質マトリックス中でマイクロカプセル化され胃保護された、リゾチームをさらに含む。

出願人は、表1−5または上記種々の好ましい態様に記載されている1または2つの細菌株と関連したアセチルシステインの使用が、病原体細菌自体により生産され、該病原体により防護として使用される細菌生物膜を溶解することができることを見出した。実際、病原体細菌がその細胞のまわりに保護コーティング(生物膜)を形成することができることが分かった。生物膜は、病原体細胞を攻撃することをより困難にし、より強固に保護する。アセチルシステインは、細胞の生物膜に浸透し、それを溶解することができ、その結果、本発明の対象である細菌の株により生産されるバクテリオシンおよび/または代謝産物および/または過酸化水素水の手段による、病原性細胞に対する攻撃を促進する。

本発明の対象である、投与される組成物中に存在するアセチルシステインの量は、10から1,000mg/日で含まれ、好ましくは、それは、200から600mg/日で含まれる。好ましくは固体形態において、アセチルシステインは、当業者に知られた技術および装置を使用して、好ましくは固体形態または凍結乾燥形態において、プロバイオティック細菌と混合される。

本発明の対象である、投与される組成物中に存在する、好ましくはマイクロカプセル化された、リゾチームの量は、10から2.000mg/日で含まれ、好ましくは、それは、400から1.000mg/日で含まれる。(好ましくはマイクロカプセル化された)リゾチームは、好ましくは固体形態においてであり、当業者に知られた技術および装置を使用して、好ましくは固体形態または凍結乾燥形態において、プロバイオティック細菌と混合される。

本発明の対象である、投与される組成物中に存在するアセチルシステインおよびマイクロカプセル化されたリゾチームの量はそれぞれ、10から1,000mg/日、好ましくは200から600mg/日で含まれ、一方、マイクロカプセル化されたリゾチームは、10から2,000mg/日、好ましくは400から1,000mg/日で含まれる。それらは、当業者に知られた技術および装置を使用して、固体形態において、好ましくは固体形態または凍結乾燥形態において、プロバイオティック細菌と混合される。本発明の対象である組成物中に存在するN−アセチルシステインの量は、10から1,000mg/日、好ましくは50から200mg/日、よりさらに好ましくは60から150mg/日で含まれる。N−アセチルシステインは、薬学的に許容される形態において、好ましくは固体形態において市場に出ており、当業者に知られた技術および装置を使用して、好ましくは固体形態または凍結乾燥形態において、プロバイオティック細菌と混合し、均一組成物を得る。

本発明の対象である組成物中に存在する、好ましくはマイクロカプセル化され胃保護された、リゾチームの量は、10から2,000mg/日で含まれ、好ましくは、それは、好ましくは固体形態において、400から1,000mg/日、よりさらに好ましくは500から800mg/日で含まれる。それは、当業者に知られた技術および装置を使用して、好ましくは固体形態または凍結乾燥形態においてプロバイオティック細菌と混合し、均一組成物を得る。リゾチームは、薬学的に許容される形態において市場に出ている。

実験の部 14株の乳酸菌、4株のビフィズス菌および2株の連鎖球菌(streptococci)の抗菌活性を、大腸菌の4個のバイオタイプ、ATCC 8739、ATCC 10536、ATCC 35218およびATCC 25922に対して試験した。これらは公に入手可能である。値は阻害ハロー(mm)として示される。データは表1に示される。

抗菌活性を決定するために、株を、Santiniら(2010) Characterization of probiotic strains:カンピロバクター・ジェジュニに対する家禽における飼料添加物としての適用、Int J Food Microbiol. 2010 Jul 31;141 Suppl 1:S98-108. Epub 2010 Apr 8におけるプロトコールにしたがって試験した。

表1に記載されている細菌株を、嫌気性雰囲気を産生するためのシステム(GasPack System)を使用して、37℃で18時間MRSブロスで培養した。様々な大腸菌のバイオタイプを、トリプシンソイブロス(Tryptic Soy Broth)(TBS)中で活性化し、37℃で18時間好気的にインキュベートした。実験前に、株を少なくとも3回継代培養した。スポット寒天試験(spot agar test)(当業者に知られた試験)のために、以下の処理を行った。実際には、37℃で一晩培養された(培養ブロス+培地)上記乳酸菌株の10マイクロリットルの培養物を、(寒天TBS培地を含む)寒天プレートの表面上に置いた(スポット化した)。該プレートを37℃で18時間インキュベートし、株(スポット)を発達させた。大腸菌のバイオタイプ(0.1%)をトリプシンダイズ軟寒天(Tryptic Soy soft agar)中でインキュベートし、上記プレートにおいてスポット上に配置した。上層寒天(top agar)を固体化して、プレートを反転させ、37℃で24時間好気状態下でインキュベートした。それぞれの試験を2回繰り返した。24時間後、プレートを視覚的に検査し、阻害地域を観察および決定した。乳酸菌のスポットの周り2mm以上の阻害地域の存在を、陽性結果と考えた(使用される方法の要約のために図1参照)。

乳酸菌と同じ技術をビフィズス菌に対して使用した。

上層寒天技術: 寒天Petriプレート(McConkei寒天培地)上に筋状にされた(streaked)大腸菌株を、24時間好気状態下でインキュベートした。1または2つのコロニーを回収し、McFarlandスケール(参照表に引用される既知のスケール)において0.5の濁度値に達するまで、1mlの滅菌水中に溶解した。

100μlの該懸濁液を、液体を維持するように、約45℃の温度で50mlの軟寒天培地(0.7%寒天を有するLAPTg)に接種した。

3mlの軟寒天を、培養した乳酸菌で以前に調製されたプレートの表面上に注ぐ。

18−20時間、好気状態下で37℃で乾燥およびインキュベートする。

結果は、阻害ハローを測定することにより読んだ。

結果 A.大腸菌のバイオタイプに対する本発明の株のインビトロスクリーニング 大腸菌の増殖を阻害する活性を、表1に記載されている株の生存細菌培養物を使用して決定した。陽性結果を、表2に記載されている全ての株について得た。特に、表3−5に記載されている株は、全ての試験された大腸菌のバイオタイプの増殖に対する強い阻害/低減効果により区別された。

B.毒素原性大腸菌 O157:H7に対する阻害活性を有する本発明の株の選択 表1に記載されている株をまた、大腸菌 O157:H7に対して試験した。大腸菌 O157:H7の増殖に対する阻害活性を、表1に記載されている株の生存細菌培養物を使用して決定した。

図2に示されるとおり、試験された5つの株のみが、腸管出血性大腸菌 O157:H7(CQ9485)を含む試験された大腸菌のバイオタイプの増殖を阻害/低減する能力を示した。図2において、結果は、3つの別個の試験にて計算され、阻害ハローの標準偏差(SD)として示され、2mmのカットオフを与える。

上記実験データから、6つの乳酸菌および2つのビフィズス菌(表4)が、アミノ酸の脱カルボキシル化により、例えば、メルカプタン、ヒスタミン、カダベリン、プトレシンおよびチラミンのような、多種多様の生体アミンの生産に関与する4つの大腸菌株(ATCC 8739 ATCC 10536 ATCC 35218 ATCC 25922)の増殖に対するインビトロ阻害/低減活性を示すと推測することができる。これらの生体アミンは、危険な全身性中毒に関与すると考えられる。さらに、亜硝酸化合物および硝酸化合物の存在は、いくつかの型の癌を引き起こし得る強い変異原活性を示すN−ニトロソアミンを形成し得る。最後に、上記実験データは、試験される5つの細菌株が、ヒトの健康に対して非常に毒性であり、死に至りさえする1つ以上の志賀毒素を生産することができる大腸菌 O157:H7(CQ9485)の病原体株に対して、活性であることを示す。

実験の部 材料および方法:微生物および培養条件 本試験において、乳酸菌属に属するプロバイオティック細菌の4つの異なる種を使用した(表6および7)。全ての細菌を、嫌気状態下で(GasPak, Becton Dickinson, Milan, Italy)、37℃で18時間、Man, Rogosa and Sharpe(MRS)培地中で培養した(Becton Dickinson, Milan, Italy社により販売される)。以下の4つの大腸菌バイオタイプを標的株として使用した:アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC, Rockville, Maryland, USA)から購入される大腸菌 ATCC 8739、大腸菌 ATCC 10536、大腸菌 ATCC 35218および大腸菌 ATCC 25922。腸管出血性大腸菌株 O157:H7(CQ 9485)は、Gastroenterology Department, Ospedale Maggiore della Carita, Novara, Italyにより提供された。リステリア・モノサイトゲネス ATCC 19112は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから購入した;エンテロコッカス種およびクレブシエラ種は、コリックを患った新生児の糞便サンプルから単離された(University of Bologna, Italy)。全ての大腸菌のバイオタイプ、エンテロコッカス種およびクレブシエラ種を、トリプトンダイズブロス(TSB)培地(Biotest, Rockaway, NJ, USA)で培養し、37℃で18時間好気的にインキュベートした。リステリア・モノサイトゲネスを、Fraser培地(Oxoid, Hampshire, United Kingdom)で培養し、37℃で18時間好気的にインキュベートした。全ての細菌株を、阻害実験に使用する前に、少なくとも3回移植した(transplanted)。

API 50 CHLを使用する発酵プロフィール 乳酸菌属に属するプロバイオティック細菌種を、37℃で18時間培養し、滅菌水で2回洗浄し、6000rpmで5分間遠心した。水で再懸濁後、5mlの水を含む試験チューブ中で、サンプルの量を、McFarlandスケールにおいて不透明度値2に達するように加えた。以前に使用された量の2倍のサンプルの量を、10mlのAPI 50 CHL培地(API systems, BioMerieux)に加えた。200μlの懸濁液を、API 50 CHギャラリー(gallery)のそれぞれのウェルに移した。全てのウェルをパラフィン油で再び覆い、嫌気状態を保証した。ギャラリーを湿らせ、37℃でインキュベートした。出発色(紫色)の変化を、インキュベーションの1および2日後に確認した。

プライマーおよび種特異的PCRアッセイ 乳酸菌のそれぞれの株のゲノムDNAを、Micro溶解TMキット(Labogen, Rho, Italy)で抽出する。具体的には、2μlのそれぞれの細菌培養物を溶解バッファーに加え、溶解を製造業者の指示にしたがって、Gene Amp PCR System 9700サーマルサイクラー(Perkin-Elmer, Monza, Italy)で行う。

ラクトバチルス・プランタラムないしラクトバチルス・ペントーサスの株について、PCR反応のために使用されるプライマーをrecA遺伝子に対して設計し、ラクトバチルス・ラムノサス株について、16Sから23SのリボソームRNAに含まれる遺伝子間領域(表6)を使用した。全てのプライマーは、Sigma−Aldrich社により合成された。

増幅のために、混合物(25μl)を、2x GoTaq Green Master Mix(Promega)、1μlの溶解DNAおよび種特異的プライマーセット(0.30mM)で作り出した。PCRサイクルを、Gene Amp PCR System 9700サーマルサイクラーで行った。増幅プログラムは、表6に示されている。

PFGE 乳酸菌株を、600nm(OD600)での光学濃度が0.8に達するまで、MRS培地で培養する。10mM Tris、20mM NaCl、50mM EDTA、pH7.2のバッファー溶液中で洗浄後、細胞を300μlの同じバッファー溶液に再懸濁する。300μlのアガロース 2%(Bio−Rad)の添加後、サンプルをモールド(mould)に注いだ。

プラグ(plug)を、2.5mg/mlのリゾチーム(Sigma)および4U/mlのムタノリシン(Sigma)を添加した溶解バッファー溶液(6mM Tris、1M NaCl、100mM EDTA、1% サルコシル、0.2% デオキシコール酸塩、pH7.6)中で37℃で18時間インキュベートする。プロテイナーゼ K(1mg/ml)での処理を、50℃で24時間pH8.0で、バッファー溶液 100mM EDTA、1% サルコシル、0.2% デオキシコール酸塩中で行った。プラグをバッファー溶液 20mM Trisで4回洗浄し、50mM EDTA at pH8.0、最初の2回の洗浄は1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(Sigma)を加える。制限酵素での消化前に、プラグをTEバッファーで2回洗浄し、次に、適当な制限酵素バッファーで1時間を平衡にする。制限酵素での消化は、18時間、NotIに対して37℃でおよびSfiIで50℃で行う。電気泳動サイクルは、0.5M TBEバッファー中1% アガロースゲル(Bio−Rad)を使用するCHEF DR III装置(Bio−Rad)で行う。

サイクルは、以下のパラメーターをセットする:NotI(スイッチ時間:1−11秒、電圧 6V/cm、バッファー温度 14℃、サイクル時間 27時間);SfiI(スイッチ時間:1−15秒、電圧 5V/cm、バッファー温度 14℃、サイクル時間 22時間)。アガロースゲルを臭化エチジウム(0.5mg/ml)で染色し、UV光の手段により視覚化する。

インビトロ阻害活性の評価 大腸菌に対する抗菌活性は、Santini Cら26により記載されたプロトコールを使用して評価した。簡潔には、600nmで約1.0の光学濃度を有する10μlのそれぞれのLAB培養物を、LAPTg培地で寒天Petriプレートの表面上に注ぎ(滴下し)、37℃で24時間嫌気的にインキュベートし、細菌増殖(スポット)させる。標的大腸菌株(0.1%)を、トリプシンダイズ軟寒天培地に接種させ、スポットを含むプレート上に注ぐ。凝固後、プレートを反転させ、37℃で24時間好気状態下でインキュベートする。

それぞれの実験は、デュプリケートで行った。試験下での病原体の増殖が認められないハローの存在(阻害ハロー)を、陽性結果とみなした。

種々の大腸菌株に関してプロバイオティックの阻害活性の定量化を、Biolab Research、MofinAlce Group社の研究および開発課の研究室において行い、腸管出血性大腸菌株 O157:H7に関する定量化を、民間クリニック「I Cedri」、Fara Novarese、Italyの専門家スタッフにより行った。

リステリア・モノサイトゲネス、エンテロコッカス種およびクレブシエラ種に対する抗菌活性を、ディスク拡散方法を使用して評価した。簡潔には、LABを37℃で24時間MRS培地で培養し、次に、新鮮な培地で洗浄し、再懸濁した。病原体を、試験下で病原性種に対して特異的な寒天培地を含むPetriプレートの表面上に一様に播種する。種々のペーパーディスクを病原体を有するプレートの表面上に置き、次に、100μlのLABをそれぞれのディスク上に吸収させる。プレートを37℃で24時間インキュベートする。試験下での病原体の増殖が認められないハローの存在(阻害ハロー)を、陽性結果とみなした。結果は阻害ハロー(mm)として示される。結果の有意性を決定するための閾値は2mmである。

結果 病原体細菌に対するプロバイオティック株のインビトロ阻害活性 病原体細菌に対するいくつかの乳酸菌株の抗菌活性は、多元的(multi-factorial)であり、過酸化水素、乳酸、既知の分子、例えば、バクテリオシンおよび熱安定性の未知の分子の生産を含む。

図4に示されるとおり、寒天および生細胞におけるスポット方法により得られた結果は、試験された全ての細菌が4つの大腸菌株に関して阻害活性を示すという事実を強調した。最も良い阻害活性を示すプロバイオティック株は、ラクトバチルス・ラムノサス LR04およびラクトバチルス・ペントーサス LPS01である。標的として腸管出血性大腸菌株 血清型 O157:H7を使用して得られたデータもまた、ラクトバチルス・ラムノサス LR04およびラクトバチルス・ペントーサス LPS01の存在下で最も良い阻害活性を示した(図4)。

試験下のプロバイオティック株をさらに特徴付けるために、分析を、ディスク拡散方法を使用して、ヒト胃腸管を襲う他の病原性種に拡大した。ラクトバチルス・プランタラム LP01株は、試験された全ての病原性細菌に対して、特にリステリア・モノサイトゲネスに対して、最も良い阻害能力を予想外に示した。

QQ群二维码
意见反馈