Foods produced by the storage method and method of food

申请号 JP50926793 申请日 1992-10-22 公开(公告)号 JP3333202B2 公开(公告)日 2002-10-15
申请人 モンフォート インコーポレイテッド; 发明人 ポール クレイトン,ロバート; エー. ボーリング,ロッド;
摘要 A method for preserving a food processing facility. The method comprises the step of inoculating the equipment with an effective amount of euhygienic non-pathogenic, non-spoilage bacteria in order to competitively inhibit the growth of undesired pathogenic and spoilage bacteria. Preferably, either L. delbrueckii of Hafnia alvei bacteria are used to inoculate a meat product. Bacteria present on a meat product is first reduced to a number below about 5000 bacteria per gram of meat, e.g. by dehairing an animal and then spraying the meat with an organic acid prior to inoculation with euhygienic bacteria. The meat product is then vacuum packaged and stored in a refrigerated environment of about -1 DEG C to about 7 DEG C. Meat products preserved in accordance with the method of the invention can enjoy a refrigerated shelf life of up to about 150 days without surface discoloration or the generation of undesirable gaseous by-products.
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】生肉の保存方法であって、腐敗菌及び病原菌の成長を拮抗阻害するために効果があり、非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた有効な量の細菌を生肉に対して接種する工程と、該生肉を実質的に酸素不透過性のパッケージ内へ包装する工程とを含む保存方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記生肉表面全体に該細菌のコロニーが形成され、腐敗菌及び病原菌の生肉表面上での成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項2】前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュックである請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌としてラクトバシラス・デルブリュック及びハフニア・アルヴィの両方が同時に接種される請求項1に記載の方法。
  • 【請求項4】前記接種工程は、前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた有効な量の細菌を含む溶液を生肉の表面に噴霧することを含む請求項1に記載の方法。
  • 【請求項5】前記接種工程は、前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた有効な量の細菌を含む溶液中に生肉を浸漬することを含む請求項1に記載の方法。
  • 【請求項6】前記接種工程は、有効な量の凍結乾燥した前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌を生肉とともにプラスチック製バッグ内に配置することを含む請求項1に記載の方法。
  • 【請求項7】請求項1に記載の保存方法において、 生肉上の細菌の総数を減少させる工程と、 前記接種後に前記生肉を約摂氏−1〜7度の温度域に維持する工程と、 実質的に酸素不透過性の包装材料により生肉を真空包装する工程と、 約摂氏−1〜7度に冷蔵された環境下に生肉を保存する工程とを更に含む方法。
  • 【請求項8】動物を屠殺することと、 前記動物の皮を剥離することと、 前記動物の屠体の表面上に存在する細菌の総数を減少させることと、 前記動物の屠体の表面上に存在する細菌の総数を減少させる工程につづいて、前記動物から得られた肉に対し、
    腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害するために効力がある、有効な量の非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を接種することと、 前記動物を加工することと、 前記加工された動物の肉をプラスチック製バッグ内に真空包装することとを含む肉製品の保存方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記肉表面全体に該細菌のコロニーが形成され、腐敗菌及び病原菌の肉表面上での成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項9】腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害するために効力がある、有効な量の非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を生肉加工施設に対し接種することを含む生肉加工施設の処理方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記生肉加工処理施設に該細菌のコロニーが形成され、処理されるべき該生肉加工処理施設における腐敗菌及び病原菌の成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項10】生肉加工に用いられる用具に対し非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を有効に接種する請求項9に記載の処理方法。
  • 【請求項11】前記非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌の接種に先立ち、前記生肉加工施設を有効に殺菌処理することをさらに含む請求項9に記載の処理方法。
  • 【請求項12】腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害するために有効な量の非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を生肉に対し接種することを含む生肉の悪臭を減少する方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記生肉表面全体に該細菌のコロニーが形成され、腐敗菌及び病原菌の生肉表面上での成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項13】腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害するために有効な量の非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を生肉に対し接種することを含む生肉の変色を低減する方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記生肉表面全体に該細菌のコロニーが形成され、腐敗菌及び病原菌の生肉表面上での成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項14】肉の同時腐敗を伴うことなく酵素による生肉の自然熟成を許容するために十分な期間、腐敗菌および病原菌の成長を効果的に拮抗阻害または排除するために有効な量の非腐敗性および非病原性の両特性を備えた細菌を生肉製品に接種することを含む肉製品を柔らかくする方法において、 前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌がラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・
    ラクティス、ラクトバシラス・ヘルベティクス、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びハフニア・アルヴィから選択され、 前記細菌を接種することにより、前記生肉表面全体に該細菌のコロニーが形成され、腐敗菌及び病原菌の生肉表面上での成長が排除されることを特徴とする方法。
  • 【請求項15】前記非腐敗性及び非病原性の両特性を備えた細菌が以下のi)〜vi)の条件、即ち、 i)条件的、サクロフィリック及びグラム陽性の細菌であること、 ii)絶対ホモ発酵性乳酸桿菌であること、 iii)グルコン酸塩又は五炭糖を発酵しないこと、 iv)条件的ヘテロ発酵性乳酸桿菌であること、 v)好酸性であること、及び vi)約4〜7のペーハーを有する環境下で増殖可能であることのうち、少なくとも一つの条件を満たす請求項1
    に記載の保存方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は食品、特に肉および肉副産品の保存方法および前記方法により製造された食品に関する。 さらに具体的には、本発明は動物の毛を脱毛する工程、動物の皮を剥離する工程、動物の屠体に対し弱有機酸を接触させる工程、および真正衛生菌(euhygienic bacteria)を肉へ接種する工程により、好ましくない病原菌(pathogen
    ic bacteria)および腐敗菌(spoilage bacteria)の成長を拮抗阻害および/または排除し、150日に及ぶ貯蔵有効期間を有する肉製品を準備する方法に関する。

    発明の背景 肉業界、特に肉および豚肉加工の業界では、精肉業者は最初に動物を失神させ、放血させて屠殺する。 次いで動物の皮を剥離し、内蔵を摘出した後、肉の加工を行う。 加工された肉は食料品店および飲食店へ出荷される。 動物は毛に付着した血液、土、糞、泥、および栄養剤などを含む外来物とともに屠殺場へ運ばれる。 動物の毛は多くの生物によって汚染されており、このうち幾種類かの微生物は人間に対する病原性を有する。 屠殺および肉加工を行う施設に存在する細菌の多くは屠殺される動物の皮に付着して運び込まれる。 屠殺の過程においてこれらの微生物が肉および肉副産品と接触することにより、肉および肉副産品が汚染される。 この微生物による汚染は肉および肉副産品の取り扱い上の問題を引き起こし、肉および肉副産品の貯蔵有効期間の短縮および安全性の低下をもたらす。

    微生物による汚染の抑制が精肉業界では問題視されている。 食品の加工、特に小売店へ出荷する生肉および肉製品の加工では、貯蔵有効期間延長のために食品および細菌間の接触を抑制することが大きな問題となっている。 食品の貯蔵有効期間が増すことにより、肉加工業者、運送業者および卸業者は、より多くの時間を食品の腐敗前に確保することが可能となり、この時間を食品の搬送および販売に割りあてることが可能となる。 従来、
    肉などの食品の貯蔵有効期間の延長の努は、食品の表面上に存在する細菌の量の減少に焦点が向けられている。

    食品の冷凍、特に肉の冷凍は食品の表面上に存在する細菌の成長を遅らせるために有効な手段であることが認められている。 しかし、肉の冷凍には多くの問題があり、長期に及ぶ肉の貯蔵は特に問題となる。 肉製品の冷凍により、肉に含まれる分が結晶化し、蛋白質の変性など肉に対する細胞レベルでのダメージが生じる。 さらに解凍肉は生肉と比べ肉質、軟度および味が落ちる。 生肉の貯蔵有効期間が比較的短いため、外国市場へは冷凍肉のみが輸出される。 環太平洋諸国、ヨーロッパなどの諸外国の多くの肉消費者は冷凍肉と比べ生肉を好む傾向にある。 このように消費者が生肉を好む傾向にあるため、米国産肉製品の海外での販売が大きく阻まれている。 しかし肉製品を冷凍しない場合、加工途中に肉に付着した細菌が増殖し、腐敗および病原性の問題が生じる。

    生肉が細菌と接触する機会は動物に最初の加工を施す時点から、肉製品が消費されるまでの期間に存在する。
    生肉が細菌と接触する最初の機会は加工用動物が肉加工施設に搬入された時点で生じる。 これは動物が加工施設へ搬入された時点での動物自身の汚染に原因がある。 さらに、屠殺、加工、肉製品の搬送時の作業者による頻繁な肉の取り扱い、ならびに加工用具と肉の頻繁な接触が原因となり細菌が肉に付着することとなる。 さらに、消費者が調理を行うために肉製品の包装を除去した際にも細菌による汚染の機会が生じる。

    肉製品の細菌による汚染が始まってから、消費者が肉製品を消費するまでの時間は好ましくない腐敗菌、病原菌の成長を含めた多くの種類の細菌の増殖を許容する。
    好ましくない細菌が肉の表面上に存在することにより、
    肉製品の市場性に影響を及ぼす美感上の問題が生じる。
    例えば、腐敗菌の成長によって生成される特定のエステル、硫化水素、窒素化合物、フツリック・アシド(futu
    ric acid)、プロピオン酸、蟻酸、ならびにその他の好ましくないガスおよび酸は悪臭をもたらす。 さらに、
    別の腐敗細菌の成長は肉表面の変色を引き起こす。 また、透過性プラスチック包装材で包装された肉が腐敗した場合、腐敗菌が生成するガスにより包装材が膨張することがある。

    病原菌、または病原菌が生成する毒素は、これを口にする人間および動物の疾病の原因となるため、病原菌による肉の汚染は大きな問題である。 肉製品の貯蔵有効期間は肉製品上に存在する腐敗菌および病原菌の数と、直接の因果関係がある。 肉の表面上に多くの腐敗菌および病原菌が存在する肉製品は貯蔵有効期間が比較的短い。
    また、肉の表面上に存在する腐敗菌および病原菌の数が少ない場合は肉製品の貯蔵有効期間が長くなる。

    精肉業界では、肉製品の腐敗を避け貯蔵有効期間を延長するため、好ましくない細菌の増殖を抑制する必要性が長く訴え続けられている。 米国の政府規格は肉加工施設に対し、肉が含む潜在的に有害な細菌の数量を特定の許容範囲内に抑えるよう規定している。 従って肉上における好ましくない細菌の成長を抑制する方法が必要とされる。

    消費者へ販売する肉片を製造するために、肉加工施設では連続的に動物を解体する工程を用いて動物を屠殺し加工している。 加工施設に搬入された動物の皮の表面には非常に多くの種類の細菌が存在する。 動物に付着している細菌の多くは動物の皮に不着した血液、土、糞、泥および栄養剤などの外来物によりもたらされたものである。 加工工程における肉製品の取り扱いにより肉が細菌と接触する機会が増加する。 従来の肉加工施設では、肉と接する細菌の汚染源を全て取り除くこと、および細菌の成長を遅らせる完全な環境条件を維持することは経済的に不可能なことである。

    従来の技術では、肉製品の小売り可能な期間を延長する幾つかの方法が用いられている。 例えば、ガス透過性包装材料で肉を包装する真空パックが一般的である。 肉表面に存在する微生物の数量を減らすために紫外線の照射が行われている。 また、肉製品の保存のために肉の塩漬けが長く用いられている。 冷蔵技術も肉製品上の腐敗菌および病原菌の急速な成長を遅らせるために広く用いられている。 プセウドモナス(Pseudomonas)のような腐敗菌は室温付近で、最も急速に成長することで知られている。 このような細菌は低温下でも肉の表面に存在するが、その成長は低温環境下で大幅に抑制される。 しかし、冷蔵だけでは評価に値する期間にわたって、腐敗菌または病原菌の成長を阻止または抑制するために十分とは言えない。

    肉の保存期間は化学物質の使用により多少延びている。 化学物質により肉表面に存在する細菌を殺菌する方法としては、弱酸および/または塩素溶液で肉を処理する方法が従来用いられている。 しかし、これらの従来技術を用いた保存方法は肉の好ましくない色、および臭気の発生をもたらし、評価に値する期間にわたって、肉を販売可能な状態に維持するために十分な効果を発揮しない場合が多い。

    腐敗菌および病原菌の成長の抑制は精肉業界においてこれまで問題視されているが、依然として細菌の成長による肉の貯蔵有効期間の短縮が重大な問題であることには変わりない。 肉の表面に存在する細菌のフローラを破壊するために、これまでに数々の技術が用いられている。 例えば、クレイトンによる米国特許第4,852,216号では、細菌の数量を減少させ、肉製品の貯蔵有効期間を延ばすための酢酸噴霧処理による消毒を開示している。
    同様に、ブッシュによる米国特許第3,924,044号では、
    肉表面に存在する精神作用性の腐敗菌(psychotropic
    spoilage bacteria)を殺菌するために肉の表面に熱い希酸溶液を塗布する方法が開示されている。 米国特許第
    3,991,218号では、肉表面の嫌気性細菌の成長を遅らせるためにアルジネート材を用いたフィルムに肉製品を封入する方法が開示されている。 別の発明者らは微生物による腐敗の対象となる製品の貯蔵に抗菌剤を用いている。 例えば、ジュードによる米国特許第3,915,889号では、肉を含む多くのものを保存するための抗菌剤を開示している。

    さらに別の発明者らは屠殺工程の円滑化のために動物の脱毛処理の利点を認識している。 ジョージによる米国特許第4,674,152号では、動物を放血させた後、静電気を用いて動物の毛を帯電させ、次いで可燃性の溶液を動物の毛に散布し、これに点火することにより毛を燃焼する屠殺のための装置および方法を開示している。 サイモンセンによる米国特許第4,309,795号では、豚を放血させた後、豚の皮を熱湯消毒し、次いで皮を研磨処理することにより豚の毛を除去する装置および方法を開示している。

    また本発明とは異なり、別の研究者らは肉製品に対し乳酸菌を接種し、次いでこの肉製品を不透過性プラスチックで真空包装することは肉の表面に存在する腐敗菌および病原菌の成長抑制に効果がないと結論づけている。
    例えば、食品保護誌(Journal of Food Protectio
    n)の1980年1月号、第43巻の837〜841頁に記載されているハンナ他の著作による手引き書“真空包装前における牛肉ステーキへの乳酸桿菌の接種、1.微生物学上の問題点(Inoculation of Beef Steaks with Lactoba
    cillus before Vacuum Packaging,I.Microbiologica
    l Considerations)”、および同食品保護誌の842〜84
    9頁に記載されているスミス他の記述“真空包装前における牛肉ステーキへの乳酸桿菌の接種、2.肉の品質への影響(Inoculation of Beef Steaks with Lactoba
    cillus before Vacuum Packaging,II.Effect on M
    eat Quality Characteristics)”では、牛肉を真空包装する前に牛肉に対し乳酸桿菌を接種する場合、この接種がもたらす問題点が利点を上回るという内容を示している。これに加え、1982年に発行された食品科学誌(Journal of Food Science)の第47巻の119〜126頁に記載されているイーガン他の著作による“真空包装された牛肉の腐敗における乳酸桿菌およびフィルム透過性の意義(Significance of Lactobacilli and Film
    Permeability in the Spoilage of Vacuum−Pac
    kaged beef)”では、食品を汚染する食品上の微生物の量があまり多くない場合でも貯蔵有効期間には制限があり、さらに乳酸桿菌を真空包装した肉に対し接種することは腐敗速度の加速につながるとしている。以上の記述から明らかなように従来技術には、好ましくない細菌の成長を阻止し、生肉製品の貯蔵有効期間を大幅に延長する有効な手段が開示されていない。

    食中毒を引き起こす多くの種類の細菌が精肉業界では知られている。 その中には、イー. コリー(E.coli)、
    サルモネラ(Salmonella)、エフ. コリフォーム(F.co
    liforms)、リステリア(Listeria)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エフ. ストレプトコッカス(F.streptococcus)、バチルス・アントラシス(Bacil
    lus anthraces)、バランチジウム・コリー(Balantid
    ium coli)、キャンピロバクター・コリー(Campyloba
    cter coli)、キャンピロバクター・ジェジュン(Camp
    ylobacter jejune)、フランシセラ・ツラレンシス(F
    rancisella tularensis)、サルコシスティス(Sarcoc
    ystis)、テニア・サジナタ(Taenia saginata)、テニア・ソリウム(Taenia solium)、トキソプラズマ・
    ゴンディル(Toxoplasma gondil)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、エルジニア・エンテロコリニア(Yersinia enterocolinea)、エルジニア・プセウドツバキロウシス(Yersinia pseudotuberc
    ulosis)、ブルセラ(Brucella)、クラミジア・ペテケア(Chlamydia petechia)、レプトスピラ(Leptospir
    a)、およびクロストリジウム(Clostridium)が含まれる。 これらの病原菌はそれぞれ異なる条件下において増殖する。 これらの細菌の一部、または全てが肉加工施設に存在する。 例えばリステリアは冷蔵庫および肉加工場など一般に低温で、湿気の多い環境に生息している。 スタフィロコッカスは牛の毛、排泄物、化膿した傷、体内の膿瘍などに存在し、時として食品取扱者による衛生的でない食品の取り扱いとも関係がある。

    プセウドモナス、乳酸桿菌およびコリフォーム(Coli
    form)などの精神作用性細菌を含む腐敗菌は肉の変色および悪臭をもたらし、肉製品の貯蔵有効期間に影響を及ぼす。 これらの細菌は動物の皮の表面によく付着する土壌、摂取物、排泄物中に一般的に存在する。

    動物の皮の表面に存在する細菌は病原菌、乳酸菌、腐敗菌の大きく3つに分類することができる。 肉加工施設内の環境下では、腐敗菌は病原菌または乳酸菌と比べて増殖速度が著しく速い。 酢酸噴霧処理、抗菌剤の塗布、
    および放射線照射(irradiation)を含む数々の消毒技術により屠体表面に存在する細菌の総数を減少させることが可能である。 しかし、細菌の総数を減少させることが可能な一方、病原菌および腐敗菌のみを選択的に殺菌することは難しく、屠体の表面に存在する全ての細菌を殺菌することなく病原菌および腐敗菌を排除することは難しい。

    肉表面に付着し、肉を汚染するサルモネラおよびリステリアといった特定の細菌の抑制には別の問題がある。
    これらの細菌は肉表面に付着した直後、ワックス状の物質を分泌し、外部環境から細菌自身を保護する。 これらの細菌が著しく繁殖しワックス状の物質を分泌する前に酢酸などの化学物質を用いて殺菌しない限り、これらの細菌を肉から排除することは極端に難しくなる。

    精肉業界では肉製品上に存在する細菌の総数を低く抑えることが必要とされている。 例えば、肉1gあたりの細菌総数が約1千万個を越えた場合、肉は当然廃棄処分される。 しかし、細菌総数を数える際、腐敗菌および病原菌のみの量を数えるわけではなく、これら以外の細菌も数に含まれている。

    上記の点から、食品上に存在する腐敗菌および病原菌を選択的に減少させることにより、食品、特に生肉および肉副産品を保存する方法を確立する必要性がある。

    発明の概要 本発明は有効な量の真正衛生菌を食品に接種することにより肉などの食品を保存する方法を含む。 真正衛生菌とは腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害および/または排除することが可能な、非腐敗菌および/または非病原菌を指す。 本発明に用いられる真正衛生菌は事実上、
    肉などの食品の悪臭また変色をもたらすことがない。 従って真正衛生菌の使用により食品の貯蔵有効期間の延長が可能となる。 本発明は家禽、牛、豚、子羊、魚および海産食品などの肉の保存の他にも、乳製品、野菜、果物および穀物の保存に対しても適用が可能である。

    本発明の1つの実施例では、真正衛生菌は条件的(fa
    cultative)であり、サクロフィリック(sacrophilic)
    およびグラム陽性であることが望ましく、特に乳酸桿菌属の細菌が好ましい。 真正衛生菌は絶対ホモ発酵性乳酸桿菌(obligately homofermentative lactobacilli)
    であることが好ましいが、条件的ヘテロ発酵性乳酸桿菌(facultative heterofermentative lactobacilli)
    でもよい。

    本発明の別の実施例では、真正衛生菌はラクトバシラス・デルブリュック(Lactobacillus delbrueckii)、ラクトバシラス・ライヒマン(L.leichmannii)、ラクトバシラス・イエンセン(L.jensenii)、ラクトバシラス・ラクティス(L.lactis)、ラクトバシラス・ブルガリクス、ラクトバシラス・ヘルベティクス(L.helveticu
    s)、またはラクトバシラス・アシドフィルス(L.acido
    philus)を含む。 本発明の一実施例で使用する真正衛生菌は大部分がラクトバシラス・デルブリュックまたはハフニア・アルヴィ(Hafnia alvei)であるか、あるいはラクトバシラス・デルブリュックおよびハフニア・アルヴィの両方を併用する。

    本発明の一実施例では、約摂氏1〜35度の範囲で増殖することが可能な真正衛生菌を食品に接種する。 別の実施例は真正衛生菌を食品に接種する前に、食品の表面に存在する細菌の数量を望ましくは食品1gあたり5,000個未満に減少させることを含む。 食品への真正衛生菌の接種は、包装材、好ましくは不透過性プラスチックを用いた食品包装の実施前に行うことが望ましい。 本発明の一実施例では、凍結乾燥した真正衛生菌を包装の封印前に食品包装内へ配置する。 食品の表面上に存在する細菌の数量を減少させるために、食品への放射線照射処理、食品の高温処理、食品への抗生物質の接種、あるいは食品を乳酸または酢酸と接触させるなどの数々の方法が用いられる。

    本発明のさらに別の実施例では、食品の表面にハフニア・アルヴィを接種する。 ハフニア・アルヴィは初期の段階で肉表面にコロニーを形成し、次いでラクトバシラス・デルブリュックの成長を促す環境を形成する。 ハフニア・アルヴィの接種後、またはハフニア・アルヴィと同時に肉に対しラクトバシラス・デルブリュックを接種することにより、好ましくない腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害および/または排除する。

    本発明は真正衛生菌の成長を促進する環境を形成するための、肉表面上のペーハー(pH)の調整を含む。 本発明の一実施例では、肉を酢酸または乳酸と接触させることにより、肉表面のペーハーを約4〜7、望ましくは約4〜5とすることにより、腐敗菌および病原菌の成長を上回るラクトバシラス・デルブリュックまたはハフニア・アルヴィなどの真正衛生菌の選択的成長を許容する。

    本発明に基づく別の実施例では、肉に酢酸または乳酸などの有機酸を塗布した後から、酸素不透過性包装材料による肉の真空包装前までの間に真正衛生菌を屠体、または屠体から得られた肉に対し接種する。

    本発明に基づく更に別の食品の保存方法の実施例では、屠体または屠体から得られた肉に真正衛生菌を接種した後、約摂氏−1〜7度の温度域でこれらの肉を保存することを含む。 別の実施例では屠体の表面上に存在する細菌の総数を減少させた後、腐敗菌および病原菌に対する毒性を備えた抗生物質の生成が可能な有効な量の真正衛生菌を屠体に対し接種する。

    本発明は前記の方法に基づいて準備した食品を含む。
    特に、本発明の一実施例では、肉製品は約40日以上、約
    150日までの貯蔵有効期間を備え、肉製品の表面は真正衛生菌により覆われている。

    本発明の別の実施例では、有効な量の真正衛生菌を肉製品を含む食品に接種することにより食品の悪臭および/または変色を減少し、食品の表面における好ましくない細菌の成長を阻害し、肉製品を柔らかくすることを目的とする。

    本発明の別の実施例は食品加工施設および/またはその中で使用される道具に対し有効な量の真正衛生菌を接種することにより、食品加工施設内での腐敗菌および病原菌の成長を有効に抑制することを含む。

    発明の詳細な説明 動物または人間が消費する食品、特に肉製品の準備における最大の問題点は食品の表面上に存在する細菌の量を減少させることに関する。 腐敗菌および病原菌などの特定の種類の細菌は食品の表面上に繁殖し、食品の悪臭または変色の原因となる物質、あるいは毒素を生成する。 このため食品の貯蔵有効期間が短くなる。 この結果、食品の表面上の細菌の量を抑制することは重大な問題と考えられる。

    ここで述べる食品とは、食物の表面における細菌の成長および増殖がもたらす腐敗に弱い食物を指す。 このような食品には肉、野菜、果物および穀物が含まれるが、
    これらに限定されるものではない。

    また、ここで述べる肉とは、人間または動物が消費する動物界の動物を用いた生肉製品または肉副産品を指す。 この動物には牛、羊、豚、家禽、魚および甲殻海産食品が含まれるが、これらの動物に限定されるものではない。 従って、本発明は肉加工施設で屠殺された哺乳類の肉を主に対象とするが、魚、家禽、海産食品を含む他の食肉の加工への応用も含む。 さらに、本発明の食品の保存方法は細菌による腐敗の対象となる果物、野菜および穀物などの動物以外の食品の保存にも関連して用いられる。

    ここで述べる貯蔵有効期間とは、一般消費者へ食品を販売することが可能な期間を指す。 従来の肉の加工では生肉または肉副産品の貯蔵有効期間は動物が屠殺されてから約30〜40日間である。 この期間における肉の冷蔵は病原菌の成長を大きく阻止および/または遅らせる。 ただし、腐敗菌に対する冷蔵の効力は病原菌に対する効力より劣る。 冷蔵による肉の保存は屠殺から約30〜40日を過ぎると、腐敗菌の増殖を効果的に許容範囲内に抑えることが難しくなる。 この期間を過ぎると肉製品の表面上に存在する腐敗菌は肉の蛋白質および糖類を消化吸収することが可能であり、好ましくない副産物の生産を開始する。 腐敗菌は肉の変色を引き起こし、肉を人間にとって魅力のない好ましくないものにする。

    ここで述べる腐敗菌とは、食品を腐敗する全ての種類の細菌を指す。 腐敗菌は人間または動物にとって食品が不適当または不快なものとなる程度まで成長あるいは増殖が可能である。 細菌は肉などの食品の表面で、蛋白質および糖類を消化吸収し増殖することが可能である。 蛋白質および糖類を新陳代謝することにより、腐敗菌は二酸化炭素、メタン、窒素化合物、酪酸、プロピオン酸、
    乳酸、蟻酸、硫黄化合物、あるいはその他の好ましくないガスおよび酸を含む副産物を生成する。 これらの副産物は肉の表面の色を赤から茶色、灰色または緑色へと変色させる。 腐敗菌が生成したガス状副産物は腐敗肉に対し悪臭を与える。 肉製品の表面での腐敗菌の成長がもたらす臭いおよび肉の色の変化により、消費者への肉の販売が不可能となる。

    精肉業界では腐敗細菌の抑制の問題の他にも、病原菌の成長抑制に関する大きな問題がある。 ここに述べる病原菌とは人間または動物に対し食中毒をもたらす生物であり、疾病の原因となる。 病原菌は肉を汚染し、疾病をもたらす細菌、および疾病をもたらす毒素を生成する細菌を含む。 ボツリヌス菌中毒による死亡者数からも分かるように、食品上での病原菌の増殖は、時として致命的な重大な疾病の原因となる。 ここで述べる好ましくない細菌とは腐敗菌および病原菌を指す。 好ましくない細菌には絶対ヘテロ発酵性乳酸桿菌が含まれるが、これに限定されるものではない。 このような細菌は六炭糖を発酵し乳酸、酢酸、エタノールおよび二酸化炭素を生成することで知られている。 またこれらの細菌は五炭糖を発酵し乳酸および酢酸を生成することでも知られている。

    病原菌および腐敗菌は好気性または嫌気性であったり、あるいは条件的な場合がある。 従って食品包装内または食品貯蔵環境からの酸素の除去だけでは全ての好ましくない細菌を除去することはできない。 さらに、腐敗菌および病原菌の中には各種の温度において生息することが可能な種類が存在するため、食品の保存室の温度を制御するだけでは、これらの細菌の成長を効果的に阻止することは難しい。 細菌を高温に曝すことにより殆どの細菌の殺菌が可能である。 しかし、高温に食品を曝すことは食品を実質的に調理することとなり、少なくとも食品の一部にダメージを与える結果となる。 また、高温により肉の熟成に必要な酵素が変性することにもなる。 さらに、特定の病原菌は高温に曝しても破壊されない耐熱性毒素を生成する。 この結果、食品の温度を上げることは病原菌による食品の汚染がもたらす問題点を効果的に除去する方法とはいえない。

    一般的に精肉業界では、肉製品上に存在する細菌の量が少ないほど、人間に安全な肉製品とされる。 肉の表面上の細菌の成長を抑制するために肉の表面を殺菌する努力が行われている。 ここで述べる殺菌とは食品の表面において大量の細菌を減少させることを示す。 より具体的には、殺菌とは食品の表面上に存在する細菌の数量を効果的に減少させることである。 本発明に基づく実施例では、好ましくない細菌の量を食品1gあたり約5,000個以下に抑える。 肉などの食品の従来の殺菌方法は肉を弱有機酸と接触させたり、肉に抗生物質を塗布したり、肉を高温に曝したり、高周波の放射線あるいはエックス線を肉に照射したりする方法を含む。 これらの方法、またはその他の方法を本発明の殺菌方法と併用し、肉製品上における細菌の量を減少させることが可能である。 前記のその他の方法としては動物を屠殺する前に脱毛処理を行い、動物の毛に付着する微生物を除去する方法が含まれる。 動物の皮に存在する細菌の量を大きく減少させるための望ましい脱毛処理方法としては、不動化した動物を脱毛剤と接触させ、動物を屠殺する前に脱毛する方法がある。

    この方法は肉などの食品の表面に存在する細菌の数量および細菌の種類を減少させるために効果がある。 しかしこの方法では腐敗菌および病原菌の成長を継続的に抑制することができない。 例えば、動物の屠体を殺菌した後でも腐敗菌および病原菌を含む生来の細菌による汚染の可能性が依然存在する。 また、肉製品から全ての細菌を除去したとしても、屠体を取り巻く環境中の腐敗菌および病原菌が屠体へ感染する機会が残る。 この結果、動物の屠体の殺菌後、好ましくない細菌による屠体の汚染を防止するために屠体を取り巻く環境を無菌状態に維持することが最も重要である。

    しかし、精肉施設内において無菌状態の環境を維持することは、今日の技術では不可能なことである。 したがって、屠体の効果的殺菌後、腐敗菌および病原菌と成長を阻止する方法が必要とされる。 本発明は動物の毛を脱毛し、次いで動物の皮を剥皮する。 そして動物に殺菌処理を施す。 殺菌の直後に好ましい非病原性および非腐敗性の真正衛生菌を動物の肉に接種することにより、この要求を満たすものである。 この方法では、真正衛生菌は屠体表面にコロニーを形成することが可能であり、好ましくない病原菌および腐敗菌の成長を拮抗阻害および/
    または排除する。

    ここに述べる真正衛生菌とは一般的に増殖および成長の途中に、大量、または許容量を越える好ましくない副産物を生成しない衛生的な細菌を指す。 従って、真正衛生菌は非病原菌および非腐敗性細菌を含むものと解される。 さらに、真正衛生菌には遺伝子操作により、食品の販売性および/または食用性に影響を及ぼす好ましくない特質を取り除いたもの、あるいはこれらの好ましくない特質を改良した全ての細菌が含まれる。 この細菌には二酸化炭素、メタン、窒素化合物、硫黄化合物、プロピオン酸、酪酸、蟻酸およびその他の好ましくない物質の生成を減少する遺伝子操作が施された細菌が含まれる。
    ただし、細菌が生成する好ましくない物質は前記の物質に限定されるものではない。

    真正衛生菌はエンブデン・マイアーホフ経路により六炭糖を発酵し、ほぼ排他的に乳酸へと変換する絶対ホモ発酵性乳酸桿菌であることが望ましい。 好ましい実施例では真正衛生菌はグルコン酸塩または五炭糖を発酵することはない。

    別の種類の真正衛生菌は条件的ヘテロ発酵性乳酸桿菌である。 このクラスの真正衛生菌はエンブデン・マイアーホフ経路により六炭糖を発酵し、ほぼ排他的に乳酸へと変換する。 これに加え、一部の種類の真正衛生菌はグルコースの制限下において六炭糖を発酵し乳酸、酢酸、
    エタノールおよび蟻酸を生成する。 また、これら一部の真正衛生菌は誘導ホスホケトラーゼ(inducible phosp
    hoketolase)により五炭糖を発酵し乳酸および酢酸へと変換することが知られている。 本発明の一実施例では、
    真正衛生菌は条件的である一方、サクロフィリックおよびグラム陽性であり、成長および増殖の途中に最小量の好ましくない副産物を生成する。

    ここに述べる接種とは物の表面上における細菌の増殖を許容するため、物の表面に対し細菌を効果的に接触させる全ての方法を指す。 肉などの食品の表面および食品加工用具の表面に対し、細菌の接種が行われる。 細菌の接種の方法は十分な量の所定の真正衛生菌を含む溶液を屠体などの表面に噴霧すること、または所定の真正衛生菌を含む溶液中に屠体を浸漬することを含むが、これらに限定されるものではない。 有効な量の凍結乾燥した真正衛生菌を肉製品とともにプラスチック性バッグ内に配置することにより肉への真正衛生菌の接種が行われる。
    次いでバッグ内の空気を除去する。 そして肉から蒸発した水分により凍結乾燥された細菌の再水和が行われる。
    これにより、肉表面における細菌のコロニー形成が許容される。 全ての接種方法に共通するゴールは、物の表面に対し、コロニーを形成するために十分な量の真正衛生菌を接種し、物の表面に存在する好ましくない細菌の成長を阻害および/または排除することである。 牛の挽き肉など、挽いた食品への真正衛生菌の接種は食品を擂砕く作業の前、作業中、または作業後に実施される。

    真正衛生菌を含む溶液の準備は適切な環境下において、許容量を準備する。 真正衛生菌の準備には、使用される真正衛生菌の種類、接種の対象となる食品の種類、
    阻害および/または排除の対象となる好ましくない細菌の種類など数々の条件が伴う。 例えば、肉に接種する真正衛生菌の一種であるラクトバシラス・デルブリュックの有効な溶液としては、フラスコ内において、例えば約摂氏35度といった適温で約24時間培養したものが用いられる。 次いでこの溶液を適当な溶媒を用いて希釈し、肉へ接種することが可能である。 さらに真正衛生菌の接種に先立って行われる真正衛生菌を含む溶液の希釈も前記の条件により制限される。 これにより、好ましくない細菌の成長を拮抗阻害することが可能な真正衛生菌の食品への有効な接種を目的とした、肉への真正衛生菌の接種が行われる。 例えば本発明の一実施例では、前記の方法に基づいて培養された細菌流体培養基約1に対し溶媒を約10の割合で加えることにより真正衛生菌の希釈が行われる。

    真正衛生菌の対数増殖期に食品に対して真正衛生菌を接種することが好ましい。 この結果、真正衛生菌の継続した成長および増殖を支えるために十分な栄養源を含む真正衛生菌の溶液を準備することが必要である。 真正衛生菌のための好ましい栄養源または流体培養基は、単糖類および複合多糖類の混合物であることが望ましく、これにはグリセロール(glycerol)、リボース(ribos
    e)、ガラクトース(galactose)、ディ・グルコース(D−glucose)、ディ・フラクトース(D−fructos
    e)、ディ・マンノース(D−mannose)、エヌ・アセチル・グルコースアミン(N−acetyl−glucosamine)、
    アミグダリン(amygdalin)、エスクリン(esculin)、
    サリシン(salicin)、セルビオース(cellobiose)、
    マルトース(maltose)、トリハロース(trehalose)およびベータ・ゲンチオビオース(beta gentiobiose)
    が含まれるが、これらの糖類に限定されるものではない。 本発明の好ましい実施例では、真正衛生菌の流体培養基は摂氏5〜35度の温度域に維持される。 得られた真正衛生菌の流体培養基のペーハーは約4.1〜4.6であることが好ましい。

    ここで述べる拮抗阻害とは、真正衛生菌が肉の表面上に存在する糖類および蛋白質を拮抗的に消化吸収して増殖することにより、好ましくない細菌の成長を効果的に排除することが可能な環境を形成し、好ましくない細菌の成長を阻害することである。 またここで述べる阻害とは、好ましくない細菌などの微生物を殺すこと、または微生物の成長を抑制することである。 そしてここで述べる排除とは、1つの微生物が他の微生物を押しのけることである。 ここでは、阻害および排除という用語は好ましくない細菌の成長を抑制し、真正衛生菌の成長および増殖を許容する働きを指すために集合的に用いられる。

    拮抗阻害の作用に関する1つの学説によれば、1つの形態の細菌が他の形態の細菌を栄養源へ寄せ付けない程度に効果的に増殖することにより、1つの形態の細菌が他の形態の細菌の成長を拮抗阻害することが可能となる。 細菌の成長は食品の表面上に存在する糖類および蛋白質を消化吸収するために、細菌が食品の表面と接触することを必要とする。 このため食品の表面で増殖し、食品の表面を覆うことが可能な細菌は他の形態の細菌の成長を効果的に阻止することが可能である。 この結果、本発明において真正衛生菌が有効に機能するためには、好ましくない細菌が食品の表面で大きく増殖する以前に、
    真正衛生菌のコロニーを食品の表面上に形成する必要がある。 従って、真正衛生菌はコロニーの形成のために十分な速さで成長し増殖する必要がある。 本発明の方法により真正衛生菌が増殖し、他の形態の細菌を押しのけ、
    好ましくない細菌の成長を排除することが可能である。
    これにより、食品の腐敗または病原菌による食品汚染を防止することが可能である。

    本発明の一実施例に基づき、腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害および/または排除することが可能な効果的な量の真正衛生菌を肉に対し接種する。 この実施例で使用される真正衛生菌は条件的である一方、サクロフィリック、中温性(mesophilic)およびグラム陽性である。 より詳細には、本発明は非腐敗性および非病原性を備え、好酸性であり、ペーハーが約4〜5の領域で成長可能な真正衛生菌の使用を含む。 数々の種類の真正衛生菌を選択可能な一方、好ましい真正衛生菌は解糖過程において副産物として乳酸または酢酸を生成することが可能なホモ発酵性細菌を含む。 これらの真正衛生菌は真正衛生菌自身の増殖に有利な環境を形成する一方、腐敗菌および病原菌などの好ましくない細菌の成長に不向きな環境を形成することが可能である。

    真正衛生菌は乳酸桿菌属に属する細菌から選択されることが好ましい。 さらに好ましくはラクトバシラス・デルブリュック、ラクトバシラス・ライヒマン、ラクトバシラス・イエンセン、ラクトバシラス・ラクティス、ラクトバシラス・ブルガリクス(L.bulgaricus)、ラクトバシラス・ヘルベティクス、およびラクトバシラス・アシドフィルスの中から1種類以上の細菌を選択して用いる。 本発明の最も好ましい実施例では、ラクトバシラス・デルブリュックが最も好ましい細菌である。 ラクトバシラス・デルブリュックは幾つかの亜種に分かれており、本発明はラクトバシラス・デルブリュックの全ての亜種、突然変異体、およびラクトバシラス・デルブリュックに対し遺伝子操作を行ったものを含む。

    真正衛生菌の接種は動物の脱毛処理後、酢酸噴霧洗浄処理後、抗菌剤の塗布後、あるいは放射線照射処理後など、他の細菌に対する他の抑制手段の実施後に行うことが好ましい。 真正衛生菌は好適環境条件下で増殖し、食品の表面にコロニーを形成する。 そして真正衛生菌の継続的、そして拮抗的な成長に好ましいペーハーを備えた環境を形成する。

    学説に束縛されるわけではないが、特定の真正衛生菌は肉の表面のペーハーを下げ、わずかに酸性の環境を形成することにより、肉の貯蔵有効期間を延長する働きがあるとされる。 肉表面のペーハーを下げることにより真正衛生菌の成長に有利な一方、好ましくない細菌の成長に不向きな環境を形成する。 この結果、ラクトバシラス・デルブリュックなどの真正衛生菌のコロニーが肉製品の表面上に一度形成されると、他の形態の細菌は増殖を阻止されるか、または真正衛生菌が形成した酸性の環境により殺菌される。

    本発明の別の実施例では肉の表面への真正衛生菌の接種は、抗生物質の接種とともに行われるか、あるいはストレプトコッカス ラクトース(Streptococcus Lacto
    se)またはペジオコックス(Pediococcus)などの抗生物質生成菌の接種とともに行われる。 これらの抗生物質生成菌は腐敗菌および病原菌にとって有毒な抗生物質を生成することで知られている。 これらの抗生物質生成細菌は好ましくない腐敗菌および病原菌にとって有害である一方、真正衛生菌にとっては無害な抗生物質を生成する。 特定の抗生物質生成特性を得るための真正衛生菌の遺伝子操作も本発明の範囲に含まれる。 これらの遺伝子操作を受けた細菌を食品の表面に接種することにより、
    食品の表面に存在する好ましくない細菌の成長を効果的に阻害および/または排除することが可能な一方、特定の好ましくない細菌を積極的に殺菌する。

    本発明の別の実施例では、使用される真正衛生菌はグラム陰性である一方、サクロフィリック、中温性、および高温性(trermophilic)であり、効果的に腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害する。 本発明の特定の実施例では、真正衛生菌はハフニア属の真正衛生菌であることが好ましく、特にハフニア・アルヴィが好ましい。 真正衛生菌は単独で用いるか、或いはラクトバシラス・デルブリュックと併用される。

    最近の学説に束縛されるわけではないが、ラクトバシラス・デルブリュックは肉の表面上に既に存在していることが多く、他の共生的な真正衛生菌と共生関係にある。 例えば、ラクトバシラス・デルブリュックはハフニア・アルヴィとの共生関係を維持し、肉の表面上で増殖することが可能である。 ハフニア・アルヴィは一般的な細菌であり、ハフニア・アルヴィの亜種の1つは約摂氏5度で急速に成長することが可能であることが知られている。 1つの学説によれば、ハフニア・アルヴィはラクトバシラス・デルブリュックの成長を促進する環境を形成するために、食品の表面上にコロニーを形成するとされる。 この結果、本発明は好ましくない腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害および排除するために、ハフニア・アルヴィまたはラクトバシラス・デルブリュックのいずれか一方、あるいは両方を肉に接種することを含む。

    本発明の実施例では屠体に対し、最初に肉表面に存在する細菌の数量を減少させるための1つ以上の抑制手段を実行する。 次いで、ラクトバシラス・デルブリュックなどの真正衛生菌を屠体に接種する。 例えば、動物を脱毛処理し、酢酸噴霧洗浄処理を施した後、屠体に対して有効な量のラクトバシラス・デルブリュックなどの真正衛生菌を接種する。 この方法によれば、ラクトバシラス・デルブリュックの接種により肉の表面に存在する他の細菌の量が減少するため、好ましくない細菌の成長をより効果的に阻害することが可能である。

    ラクトバシラスなどの特定の好酸性の細菌はペーハーが3〜7の酸性の環境下でよく成長することが知られている。 生肉のペーハーは約5.3〜7であることが知られている。 ペーハーが約4.5の環境下では大体の腐敗菌および病原菌は殺菌されるか、あるいは成長が阻害および/または抑えられる。 肉に対し有効な量の酢酸または乳酸などの弱有機酸を接触させることにより、肉のペーハーを約3〜5、好ましくは約4とする。 この結果、大部分の非好酸性菌の量を減少し、好酸性の真正衛生菌の成長を促進する環境を形成する。 また、赤身の肉の表面の酸性化には別の利点がある。 有機酸は肉を還元状態に維持する。 肉を還元状態に維持することにより、肉を好ましい赤色に保つことが可能である。 従って、本発明は好酸性の真正衛生菌の成長に効果的な、酸性の環境を肉製品の表面上に形成する方法を含むものである。

    挽いた食品へ真正衛生菌を接種する場合には食品の表面以外の部分への接種を必要とする場合がある。 真正衛生菌は挽き肉などの挽いた食品の内部でも、好ましくない細菌の成長の拮抗阻害および/または排除を促進するといわれる。 さらに真正衛生菌の使用は燕麦粉などの栄養剤を添加した挽き肉製品に対し、特に有効である。

    本発明は肉を長期間、腐らせることなく熟成させ、肉を柔らかくする方法を含む。 肉の熟成により、肉に含まれる酵素による肉の繊維質の分解が許容され、肉をさらに柔らかくする。 肉の冷凍はこれらの酵素の働きを遅らせるか、あるいは停止させる。 また、同様に肉の表面への放射線照射処理も、これらの酵素反応を破壊するか、
    あるいは遅らせることとなる。 本発明により肉の腐敗を伴うことなく肉を長期間にわたって冷蔵された環境内で保存することが許容される。 このため、酵素による肉製品の自然熟成が許容され、さらに柔らかな肉を生産することが可能である。 本発明の一実施例では酵素による肉の自然熟成を許容するために十分な期間にわたり、同時進行性の肉の腐敗を全く伴うことなく、好ましくない細菌の成長を阻害および/または排除するために十分な量の真正衛生菌を肉へ接種する。

    本発明の別の実施例は肉加工施設、または肉加工施設内で用いられる用具に対し、有効な殺菌処理が施された後、これらの施設あるいは用具に真正衛生菌を曝すことを含む。 好ましくない腐敗菌および病原菌の成長を拮抗阻害および/または排除するために、肉加工施設全体の環境に真正衛生菌を効果的に曝す、即ち接種する。 これにより、例えば肉製品が好ましくない細菌と不用意に接触する危険性を最小限に抑えることが可能である。 そして肉が好ましくない細菌により汚染される機会を大幅に減少させることが可能である。 肉加工施設に対し真正衛生菌を曝す、即ち接種する方法としては、好ましくない細菌による不用意な食品の汚染の危険性を効果的に減少させる全ての方法を用いることが可能である。 例えば、
    まず肉加工施設、または肉加工施設内で使用される用具に対し、有効な量および濃度の有機酸溶液を塗布するか、あるいは有効な量および濃度の塩素、第4級アンモニアまたはヨード混合物などの消毒剤を塗布することが可能である。 さらに有機酸溶液および消毒剤を併用して塗布することも可能である。 これらの溶液の塗布により肉加工施設、または肉加工施設内で使用される用具を効果的に殺菌することが可能である。 なお使用する消毒剤は前記のものに限定されるものではない。 殺菌に続いて、好ましくない細菌の成長を阻害および/または排除するために十分な量の真正衛生菌を肉加工施設および用具に対し接種する。

    本発明を他の細菌抑制手段と併用することが可能なことは当業者にとって明白であろう。 特に動物の屠殺前に、脱毛処理を施したり、有機酸溶液を動物の体に散布することにより、肉加工施設内に存在する細菌の数を初期の段階で減少させることが可能である。 さらに、屠殺工程で使用されるナイフの殺菌、屠殺作業中における作業者の手袋の定期的交換、屠殺ラインの殺菌消毒、および作業者の衛生基準の履行を含む衛生手段により、好ましくない細菌の増殖の抑制を補助する。 本発明をこれらの衛生手段と併用し、肉をプラスチック製バッグで真空包装した後に肉を約摂氏−1〜7度の環境内に維持することにより、腐敗菌および病原菌の許容範囲を越えた成長を伴うことなく肉の貯蔵有効期間を150日まで延長することが可能である。 このように本発明の総合的な目的は好ましくない細菌の成長を上回る真正衛生菌の成長および増殖に対し、選択的に恩恵を与える環境を形成することである。

    本発明の一実施例では、プラスチック製バッグなどの酸素不透過性材料による肉製品の最終的な包装に先立ち、真正衛生菌の第2回目の接種が実施される。 この実施例ではプラスチック製バッグ内に肉が納められ、そして真正衛生菌がバッグ内の肉に接種される。 次いで肉を取り巻く空気がバッグから抜き出され、バッグが封印される。 これにより、真正衛生菌は実質的に無酸素の真空包装内で、肉の表面にコロニーを形成する。 前記の処理および包装を施された肉などの食品は食品の貯蔵有効期間をさらに延長するために冷蔵環境内で保存することが可能である。

    本発明の別の実施例では、真正衛生菌を接種した食品を約摂氏−1〜7度、より好ましくは約摂氏1〜6度、
    最も好ましくは約摂氏2〜5度の温度域に冷却された環境内で保存する。 肉の凍結による損傷を避け、真正衛生菌の成長および増殖の大きな遅延および/または停止、
    あるいは真正衛生菌の殺菌を避けるために肉の凍結温度である約摂氏−2.5〜−3度以上の温度域で肉を保存することが望ましい。 肉の保存には各種の温度、あるいは露出時間を用いることが可能なことは当業者にとって自明なことである。 しかし温度がより低温となり、保存時間がより長くなることにより、肉製品のさらに奥深い部分の温度が下がり、製品の品質を低下させることとなる。 本発明は遺伝子操作により低温環境での成長および増殖を可能とした真正衛生菌を食品に対し接種することを含む。

    ある種の条件下では、食品の包装は本発明の効果的実施、すなわち真正衛生菌の食品表面上での有効なコロニー形成にとってに不可欠である。 例えば、食品を取り巻く環境に存在する好ましくない細菌の種類、保存する食品の種類、およびその他の食品を取り巻く条件などにより異なるが、有効な量の真正衛生菌を接種した後、食品を酸素不透過性プラスチック製バッグ内に納めることが必要となることがある。 ただし、酸素不透過性バッグの必要性は前記の条件に拘束されるものではない。 一般的に好ましくない細菌の成長を上回る真正衛生菌の成長および自然淘汰を維持するためには、このための環境条件を形成し維持することが不可欠である。

    さらに、本発明は前記実施例の方法に基づいて製造された食品を含む。 特に、本発明は40日以上の貯蔵有効期間を有し、腐敗菌または病原菌の成長を拮抗阻害するために、有効な量の真正衛生菌を肉に対し接種することを含む本発明の方法に基づいて製造された肉製品を含む。
    真正衛生菌はラクトバシルス属、より好ましくはラクトバシラス・デルブリュック、またはハフニア属、より好ましくはハフニア・アルヴィから選択されることが好ましい。 本発明の一実施例では約摂氏−1〜7度、より好ましくは約摂氏2〜7度、最も好ましくは約摂氏3〜5
    度の温度域を備えた環境下で肉を保存する。

    前記の方法に基づいて製造された肉製品は、長い期間にわたって生肉の色および臭いを維持することが可能であり、この期間は動物が屠殺された日から約150日に及ぶ。 従来の生肉の加工方法では約30〜40日を越える貯蔵有効期間が達成されないため、外国の多くの生肉市場が閉ざされていた。 肉が腐敗する以前に環太平洋諸国、ヨーロッパ諸国などの外国市場に対し米国産の肉を輸出するためには、コストの高い航空便で輸送することが必要とされた。 本発明により、好ましくない腐敗菌または病原菌の増殖を伴うことなく生肉および肉副産品の貯蔵有効期間が約150日を越えるまで延長される。 この延長された貯蔵有効期間により、米国産肉製品を外国市場に対し輸出することが可能となり、航空便より経済的な船便により輸出することが許容される。

    以下の試験結果は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明を例証するためのものである。

    例 例1 動物は失神させられた後、脱毛処理を施され、次いで放血、剥皮される。 その後、動物の屠体は0.5〜1.5パーセントの酢酸溶液で噴霧洗浄され、加工処理される。 酢酸溶液を噴霧された後、屠体はラクトバシラス・デルブリュックを含む希釈溶液を散布される。 この希釈溶液はラクトバシラス・デルブリュックを750mlの流体培養基中で摂氏35度に保ち24時間培養した後に、この流体培養基1に対し溶媒10の割合で希釈したものである。 屠体から得られた肉はプラスチック製バッグ内に納められる。
    そしてプラスチック製バッグ内の空気をほぼ全て抜き出すために真空包装が施され、その後プラスチック製バッグの開口部がヒート・シール加工により封印される。 肉は約摂氏5度の環境で150日間保存される。 150日後、プラスチック製バッグを開き細菌の総生菌数を数える。 肉表面上の細菌の分析が実施され、肉の表面全体がラクトバシラス・デルブリュックのコロニーで殆ど覆われていることが判明した。 プラスチック製バッグから取り出された肉は、従来の方法により屠殺されて、摂氏5度の環境下で30日未満保存されたものと同様の色を呈していた。

    例2 本発明に基づく数々の実施例を詳細にわたって説明したが、当業者にとって、これらの実施例を修正すること、および実施例を適合させることが可能な点は自明であろう。 しかし、これらの修正および適合は以下の請求項に記載された本発明の主旨を逸脱することなく実施されるものである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−130680(JP,A) 特開 昭63−68064(JP,A) 特開 昭63−208527(JP,A) 特開 昭52−156943(JP,A) 米国特許487404(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) A23L 3/3571 A23B 4/22 A23L 3/00 BIOSIS(DIALOG)

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