Reduction in stress in polycrystalline abrasive layer of composite formed compact having in-situ bonded carbide/carbide support

申请号 JP14774196 申请日 1996-06-11 公开(公告)号 JPH09165273A 公开(公告)日 1997-06-24
申请人 General Electric Co ; ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ; 发明人 DEIBITSUDO MAAKU JIYONSON; FURANSHISU REIMONDO KORIGAN;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce the stress in an abrasive layer of a polycrystalline diamond and a cubic boron nitride composite formed compact.
SOLUTION: An abrasive grain layer 52, the first metallic carbide support material layer 54a, adjacent to the abrasive grain layer 52, the second metallic carbide support material layer 56a adjacent to the first metallic carbide support material layer 54a and a brazing alloy layer 58, located between the first metallic carbide support material layer 54a and the second metallic carbide support material layer 56a and having a higher liquid phase line temperature than about ≥700°C are arranged in the interior of an enclosure when producing a metallic carbide support polycrystalline composite formed compact under high-temperature and high pressure conditions in a high- temperature and high-pressure(HT/HP) apparatus 50. The enclosure is treated under high-temperature and high-pressure conditions for a time sufficient to form the composite formed compact containing the first carbide support bonded to the second carbide support to recover the composite formed compact. The stress in an abrasive table caused by the high-temperature and high-pressure treating conditions, etc., as recognized in the composite formed compact having an especially thick carbide support is reduced in the resultant composite formed compact.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 高温高圧装置内において高温高圧条件下で金属炭化物支持多結晶質複合成形体を製造するための方法であって、 (a) エンクロージャの内部に、研磨材粒子層、該研磨材粒子層に隣接した第1の金属炭化物支持体材料層、該第1の金属炭化物支持体材料層に隣接した第2の金属炭化物支持体材料層、及び該第1の金属炭化物支持体材料層と該第2の金属炭化物支持体材料層との間に位置し約7
    00℃より高い液相線温度を有するろう付合金の層、を配置する工程、 (b) 上記高温高圧条件に上記エンクロージャを、上記ろう付合金によって第1の炭化物支持体が第2の炭化物支持体に結合した複合成形体を形成するのに十分な時間にわたって、付す工程、及び (c) 上記複合成形体を回収する工程を含んでなる方法。
  • 【請求項2】 前記高温高圧条件が少なくとも約5キロバールの圧力及び少なくとも約1000℃の温度を含む請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 前記研磨材粒子層がダイヤモンド粒子を含んでなる請求項1記載の方法。
  • 【請求項4】 前記研磨材粒子層が立方晶窒化ホウ素粒子を含んでなる請求項1記載の方法。
  • 【請求項5】 前記第1及び第2の金属炭化物支持体材料が、炭化タングステン、炭化チタン、炭化タンタル、
    炭化モリブデン及びそれらの混合物からなる群から選択される炭化物を含んでなる請求項1記載の方法。
  • 【請求項6】 前記第1及び第2の金属炭化物支持体材料が、コバルト、ニッケル、鉄並びにそれらの混合物及び合金からなる群から選択される金属結合剤を含んでなる請求項5記載の方法。
  • 【請求項7】 焼結した多結晶質成形体層が第1の金属炭化物支持体層に界面で結合していて、かつ該第1の金属炭化物支持体層が第2の金属炭化物支持体層に製造現場で結合してなる金属炭化物支持複合成形体。
  • 【請求項8】 前記多結晶質成形体層がダイヤモンドを含んでなる請求項7記載の複合成形体。
  • 【請求項9】 前記多結晶質成形体層が立方晶窒化ホウ素を含んでなる請求項7記載の複合成形体。
  • 【請求項10】 前記第1及び第2の金属炭化物支持体層が、炭化タングステン、炭化チタン、炭化タンタル、
    炭化モリブデン及びそれらの混合物からなる群から選択される炭化物を含んでなる請求項7記載の複合成形体。
  • 【請求項11】 前記第1及び第2の金属炭化物支持体層がコバルト、ニッケル、鉄並びにそれらの混合物及び合金からなる群から選択される金属結合剤を含んでなる請求項10記載の複合成形体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の背景】本発明は、高温高圧(HT/HP)処理条件下で製造される多結晶質のダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素(CBN)成形体に関する。 さらに詳細には、本発明は支持成形体構造に固有の応の低減した多結晶質の高温高圧複合成形体に関する。

    【0002】一般的に述べれば、成形体はダイヤモンドやCBNのような研磨材粒子の多結晶質焼結体からなる一体結合構造物として特徴づけることができる。 しかし、数々の用途に対しては、成形体を支持体材料に結合することによって成形体を支持して積層構造物又は複合成形体とすることが好ましい。 通例、支持体材料としては焼結金属炭化物(いわゆる超硬合金)が使用されるが、かかる焼結金属炭化物は例えば炭化タングステン粒子、炭化チタン粒子、炭化タンタル粒子又はそれらの混合粒子を約6〜約25重量%の結合剤(例えば、コバルト、ニッケル、鉄又はそれらの混合物若しくは合金)で互いに結合したものからなっている。 例えば米国特許第3381428号、同第3852078号及び同第38
    76751号明細書に開示されている通り、成形体及び複合成形体は、切削工具や目直し工具用の部品又は素材、ドリルビット或いは耐摩耗部品又は耐摩耗面として、様々な用途に受け入れられてきた。

    【0003】本明細書中で開示するタイプの多結晶質成形体及び複合成形体を製造するための基本的な方法では、米国特許第2947611号、同第2941241
    号、同第2941248号、同第3609818号、同第3767371号、同第4289503号、同第46
    73414号及び同第4954139号明細書(それらの開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)に詳細に記載されているタイプの高温高圧装置の反応セル内に置かれた保護遮蔽金属エンクロージャの内部に結晶質研磨材粒子(例えば、ダイヤモンド、CB
    N又はそれらの混合物)の未焼結層を配置する。 かかるエンクロージャの内部にはまた、研磨材粒子と共に、
    (ダイヤモンド粒子の焼結が意図される場合には)金属触媒が配置されることがあり、また研磨材粒子を支持して複合成形体を形成するための焼結金属炭化物の予備成形塊が配置されることもある。 次いで、研磨材粒子の隣り合った結晶粒間の結合及び(最適には)焼結粒子と焼結金属炭化物支持体との接合をもたらすに十分なものとして選定された処理条件に反応セルの内容物を付す。 かかる処理条件は、一般に、少なくとも1300℃の温度及び少なくとも50キロバールの圧力を約3〜120分間にわたって加えることからなっている。

    【0004】多結晶質ダイヤモンド成形体又は複合成形体の焼結について述べると、金属触媒は予め圧密化しておいた状態でダイヤモンド結晶粒子層に隣接して配置することができる。 例えば、金属触媒を環状体に形成してその内部に研磨材結晶粒子からなる円柱を収容してもよいし、或いは金属触媒を円板状に形成してその上方又は下方に結晶質研磨材層を配置してもよい。 別法として、
    金属触媒(溶媒としても知られる)を粉末状態で用意して結晶質研磨材粒子と混ぜ合わせてもよいし、或いは焼結金属炭化物又は炭化物成形粉末としてそれを所望の形状にコールドプレスして使用してもよい(この場合、超硬合金の結合剤がダイヤモンドの再結晶又は成長のための触媒又は溶媒として使用される)。 通例、かかる金属触媒又は溶媒はコバルト、鉄、ニッケル並びにそれらの合金及び混合物の中から選ばれるが、その他の金属(例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、クロム、マンガン、タンタル並びにそれらの合金及び混合物)を使用することもできる。

    【0005】特定の高温高圧条件下では、金属触媒は、
    いかなる形態で使用されるにせよ、緻密ダイヤモンド結晶層の中に拡散によって進入若しくは浸透し、それにより再結晶又は結晶粒間成長のための触媒又は溶媒として役立つ。 また、ダイヤモンド相と黒鉛相との間の平衡線よりも上方の熱力学的ダイヤモンド安定領域内に存在する高温高圧条件によって、隣り合う結晶粒の間で各々の結晶格子の一部が共有されるようなダイヤモンド結晶粒間結合によって特徴づけられる結晶質研磨材粒子の成形体が得られる。 成形体中又は複合成形体の研磨テーブル中のダイヤモンド濃度は少なくとも約70容量%であることが好ましい。 なお、ダイヤモンド成形体及び複合成形体の製造方法は米国特許第3141746号、同第3
    745623号、同第3609818号、同第3850
    591号、同第4394170号、同第4403015
    号、同第4797326号及び同第4954139号明細書にさらに詳細に記載されている(それらの開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)。

    【0006】多結晶質CBN成形体及び複合成形体について述べると、かかる成形体及び複合成形体はダイヤモンド成形体の製造方法に準拠して製造される。 ただし、
    前述したような「浸透」法によってCBN成形体を製造する際に、CBN結晶層中に浸透させる金属は必ずしもCBNの再結晶のための触媒又は溶媒である必要はない。 従って、コバルトはCBNの再結晶のための触媒又は溶媒でないにもかかわらず、コバルト結合炭化タングステン支持体からコバルトをCBN結晶層の間隙内に浸透させることによって多結晶質CBN成形体を該支持体に接合することができる。 この場合、間隙内のコバルトは、触媒又は溶媒としてではなく、多結晶質CBN成形体と焼結炭化タングステン支持体との間の結合剤として働く。

    【0007】ダイヤモンドの場合と同じく、CBNを焼結するための高温高圧法はCBNが熱力学的安定相であるような条件下で実施される。 このような条件下では、
    ダイヤモンドの場合と同様、隣り合うCBN結晶粒間での結合が達成されるものと推測される。 成形体中又は複合成形体の研磨テーブル中におけるCBN濃度はやはり少なくとも約70容量%であることが好ましい。 なお、
    CBN成形体及び複合成形体の製造方法は米国特許第2
    947617号、同第3136615号、同第3233
    988号、同第3743489号、同第3745623
    号、同第3767371号、同第3831428号、同第3918219号、同第4188194号、同第42
    89503号、同第4334928号、同第46734
    14号、同第4797326号及び同第4954139
    号明細書にさらに詳細に記載されている(それらの開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)。

    【0008】また必ずしも結晶粒間結合を呈する必要のないさらに別の形態の多結晶質成形体もある。 かかる多結晶質成形体は、金属、合金、セラミック又はそれらの混合物からなる第2相を有するダイヤモンド又はCBN
    粒子の多結晶質塊である。 第2相は研磨材結晶粒子に対する結合剤として働くことが知られている。 焼結炭化物材料からなる第2相を含んだ多結晶質ダイヤモンド成形体及び多結晶質CBN成形体は、これらのいわゆる「併合」多結晶質研磨材成形体の具体例である。

    【0009】複合成形体について述べると、米国特許第4797326号明細書に詳述されている通り、多結晶質研磨材層に対する支持体層の結合には、それぞれの層を構成する材料が相互作用を示す場合に結合線に沿って生じる化学的成分に加えて物理的成分が関与するものと推測される。 かかる結合の物理的成分は、焼結金属炭化物支持体層に比べて多結晶質研磨材層の熱膨張率(CT
    E)が相対的に小さい結果として生じることが判明している。 すなわち、複合成形体ブランクを高温高圧処理条件から周囲条件にまで冷却する際、支持体層は残留引張応力を保持し、そのため、該支持体上に支持された多結晶質成形体は半径方向圧縮荷重を受けることが判明したのである。 かかる荷重は多結晶質成形体を圧縮状態に維持するが、そのような圧縮状態は支持体に対する成形体の固定に役立つと共に、複合物の破壊靱性、衝撃強さ及び剪断強さを改善する。

    【0010】しかしながら、複合成形体の商業生産に際しては、高温高圧装置の反応セルから回収された製品又はブランクには様々な仕上操作が施されるのが普通である。 かかる仕上操作としては、放電加工又はレーザによる切削、フライス削り、及び特に成形体の外面から付着した遮蔽金属を除去するための研削が挙げられる。 かかる仕上操作はまた、ダイヤモンド又はCBN研磨テーブルの厚さ及び/又は炭化物支持体の厚さに関する製品規格を満す円柱状などの形状に成形体を機械加工するためにも使用される。 特にダイヤモンド及びCBN複合成形体に関しては、ブランク上の研磨テーブルはユーザーによって機械加工され特定の用途に適合するよう幾分精巧な形状の最終製品(例えば、鋸歯状のくさび)に仕立てられることが多いので、研磨材層は実質的に一様な厚さを有することが望ましい。 ところで、かかる仕上操作の際に、高温高圧処理時及び室温冷却時に既に過酷な熱サイクルに暴露されてきたブランクの温度が研削又は切削操作の発熱効果のために上昇する可能性があることが認められよう。 その上、ブランク又はその仕上げ製品はろう付技術により各種の切削工具又は穴あけ工具に取付けられることがあるが、その際にも成形体及び支持体は温度勾配及び熱応力に付される。 複合成形体ブランクが受ける各々の熱サイクルに際して、炭化物支持体は相対的に熱膨張率(CTE)が大きいためにその上に支持された研磨材成形体よりも大幅に膨張する。 冷却に際して、
    加熱時に生じた応力は主として研磨材の変形によって除去されるが、その結果として研磨テーブルの応力割れ及び厚みの不均等をもたらすことになる。

    【0011】当技術分野で従来知られていた複合成形体は切削工具、目直し工具、ドリルビットなどに広く使用されてきたので、かかる複合成形体の強度及び機械加工特性が少しでも改善されれば産業界から歓迎されるものと思料される。 特に望ましいのは、改善された破壊靱性、衝撃強さ及び剪断強さを有するダイヤモンド及びC
    BN複合成形体であって、そうした材料は機械加工性、
    性能特性及び耐摩耗性の向上の結果として用途の拡大をもたらすはずである。 このように、改善された物理的性質を有するダイヤモンド及びCBN複合成形体に対するニーズが存在していた。

    【0012】

    【発明の概要】本発明は、多結晶質のダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素(CBN)複合成形体並びに高温高圧(HP/HT)処理条件下でそれらを製造する方法に関する。 さらに詳細には、本発明は研磨材層中の応力の低減したHP/HT多結晶質複合成形体に関する。 本発明の方法は、高温高圧(HP/HT)装置内において高温高圧条件下で金属炭化物支持多結晶質複合成形体を製造するためのものであって、当該方法は、(a) エンクロージャの内部に、研磨材粒子層、該研磨材粒子層に隣接した第1の金属炭化物支持体材料層、該第1の金属炭化物支持体材料層に隣接した第2の金属炭化物支持体材料層、及び該第1の金属炭化物支持体材料層と該第2の金属炭化物支持体材料層との間に位置し約700℃より高い液相線温度を有するろう付合金の層、を配置する工程、(b) 上記高温高圧条件に上記エンクロージャを、第1の炭化物支持体が第2の炭化物支持体に結合した複合成形体を形成するのに十分な時間にわたって、付す工程、及び(c) 上記複合成形体を回収する工程を含んでなることを特徴とする。

    【0013】こうして得られる複合成形体では、特に厚い炭化物支持体を有する複合成形体においてみられるような、高温高圧処理条件などに起因する研磨テーブル内応力が低減している。 従って、本発明のもう一つの態様は、上記の方法で製造された金属炭化物支持複合成形体、すなわち、焼結した多結晶質成形体層が第1の金属炭化物支持体層に界面で結合していて、かつ該第1の金属炭化物支持体層が第2の金属炭化物支持体層に製造現場で結合してなる金属炭化物支持複合成形体に関する。
    ここで、製造現場で結合してなるとは、上記複合成形体の製造の現場(in situ) で結合したことをいう。

    【0014】本発明の利点の1つとしては、通常の高温高圧装置において製造し得るにもかかわらず、応力割れを生じることなく製品規格に合わせて機械加工、ろう付け又はその他の仕上作業を良好に施し得るようなダイヤモンド又はCBN複合成形体ブランクが得られることが挙げられる。 もう1つの利点は、厚い炭化物支持体を有する複合成形体において研磨テーブル内の応力を低減させることができることである。 さらにもう1つの利点は、研磨テーブル内の応力の低減の結果として本発明のブランクの性能の改善が期待できることである。 上記及びその他の利点は、以下の開示内容に基づけば当業者にとって容易に明らかとなろう。

    【0015】添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照することにより、本発明の内容及び目的は一層明確に理解されるはずである。

    【0016】

    【発明の実施の形態】以下の説明においては、本発明を、例えば米国特許第2947611号、同第2941
    241号、同第2941248号、同第3609818
    号、同第3767371号、同第4289503号、同第4673414号及び同第4954139号明細書に記載されたベルト型又はダイ型の高温高圧装置と関連付けて例示する。 ただし、本発明の方法は、所要の高温高圧条件を生み出すことのできる汎用タイプの高温高圧装置であれば如何なる装置においても適用し得ることが認められよう。 したがって、かかる高温高圧装置の全てが本発明の範囲内に含まれることを理解すべきである。

    【0017】まず図1を参照すると、本発明について使用し得る典型的な高温高圧装置が10として例示されている。 かかる高温高圧装置10は、1対のパンチ14a
    及び14bの間に配置されかつ概して環状のベルト部材(又はダイ部材)16によって取り囲まれた概して円筒形の反応セルアセンブリ12を含んでいる。 好ましくは、パンチ14及びベルト部材16はいずれも、焼結炭化タングステンのような比較的硬質の材料で形成される。 パンチ14とベルト部材16との間には1対の断熱アセンブリ18a及び18bが配置されているが、それらの各々は1対の断熱・電気絶縁性の部材20(a又はb)及び22(a又はb)(好ましくはパイロフィライトからなる)と、該部材20と22の間に配置された中間の金属ガスケット24(a又はb)とからなっている。

    【0018】図示した通り、反応セルアセンブリ12は中空シリンダー26を含んでいる。 かかるシリンダー2
    6は、高温高圧処理時に相転移又は圧縮によってより強くて剛い状態に変化する塩などの材料からなっていてもよいし、或いはそのような変化を示さないタルクなどの材料からなっていてもよい。 いずれの場合にも、シリンダー26の材料は、例えばパイロフィライト又はアルミナなどの材料を用いた場合にHP/TP下で起こり得るような体積の不連続性を実質的に示さないものが選択される。 かかる基準を満たす材料は米国特許第30306
    62号明細書に記載されている。

    【0019】塩製シリンダー26の内側に同心的に隣接して、黒鉛製の電気抵抗加熱管として形成されたシリンダー28が配置されている。 かかる加熱管28への電気的接続は、加熱管28に対して軸方向に隣接して配置された1対の導電性金属端板30a及び30bを介して達成される。 かかる端板30a及び30bの各々に隣接して末端キャップアセンブリ32a及び32bがそれぞれ配置されるが、それらの末端キャップアセンブリの各々は絶縁性プラグ34(a又はb)を導電性リング36
    (a又はb)で取り囲んだものからなっている。

    【0020】加熱管28は、端板30、塩製シリンダー26及び末端キャップアセンブリ32と共に、その内部に圧力伝達媒質40を含んだ概して円柱状の内室38を形成していることが認められよう。 圧力伝達媒質40
    は、HP/HT条件下で半流動性となるように、比較的小さい内部摩擦係数を有するように選定される。 かかる圧力伝達媒質40は、円筒形の塩製ライナ42と軸方向に沿ってそれに嵌合した1対の塩製プラグ44a及び4
    4bとで形成することができる。 塩製ライナ42及び塩製プラグ44は塩化ナトリウムからなるのが好ましいが、ナトリウム、カリウム又はカルシウムの塩化物、ヨウ化物又は臭化物或いはそれらの混合物からなっていてもよい。 別法では、圧力伝達媒質40は粉末状態又は粒子状態のものであってもよい。 いずれの場合にも、圧力伝達媒質40は、図2においてその詳細を幾分拡大して図示した装填アセンブリ50を収容し得るように形成された内部空間46を画定する。

    【0021】次に図2を参照すると、反応セルアセンブリ12(図1)の内部空間46に収容し得るように形成された典型的な装填アセンブリ50が例示されている。
    かかる装填アセンブリ50は、円板状又は円柱状の複合成形体を2個製造するため積層状態で配列された2つのサブアセンブリを含んでいる。 なお、当技術分野において公知のごとく、もっと多数のサブアセンブリから装填アセンブリ50を構成することもできる。 かかるサブアセンブリは、1ミクロン未満から100ミクロンを超える範囲内の粒径を有する結晶質ダイヤモンド又はCBN
    粒子層52a及び52bを含んでおり、粒子層52a及び52bはそれぞれ金属炭化物の予備焼結層54a及び54b上に支持されている。 炭化物層54a及び54b
    はそれぞれ炭化物層56a及び56bに隣接して配置されている。 炭化物層54及び56は、例えば、炭化タングステン粒子、炭化チタン粒子、炭化タンタル粒子、炭化モリブデン粒子又はそれらの混合粒子と、コバルト、
    ニッケル、鉄又はそれらの混合物若しくは合金のような金属結合剤とからなり得る。 セットアップの便宜からすれば予備焼結した金属炭化物層54及び56が好ましいが、予備焼結体の代わりに、焼結性炭化物粉末と粉末状金属結合剤とを混合した層を使用することもできる。 ダイヤモンド粒子の層52a及び52bについては、金属炭化物支持体層54a及び54b中の金属結合剤は、好ましくは、コバルト、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金、クロム、マンガン、タンタル、オスミウム、イリジウム又はそれらの混合物若しくは合金のようなダイヤモンド触媒又は溶媒であるものが選択される。 高温高圧条件下においては、かかるダイヤモンド触媒又は溶媒は拡散によって緻密結晶質ダイヤモンド粒子層52中に進入若しくは浸透する。 このようにして、上記金属はダイヤモンドの再結晶又は結晶粒間成長のための触媒又は溶媒として役立つようになる。 別法では、ダイヤモンド触媒又は溶媒を層52の結晶質ダイヤモンド粒子と混合することもできるし、或いは層52
    に隣接した位置又は層52と炭化物層54との中間の位置に独立の層として配置することもできる。

    【0022】炭化物層54及び56の間には、ろう付合金58a及び58bが配置されるが、該ろう付合金は好ましくは約700℃より高い液相線温度を有する。 様々な種類のろう付合金が有効に作用するであろうが、液相線の高いろう付合金が好ましい。 700℃より高い液相線温度を有しかつ本発明に従って使用し得るろう付合金としては、様々な種類のろう付合金が当技術分野において公知である。 例えば、アナコンダ(Anaconda)773ろう付合金(50%銅−40%亜鉛−10%ニッケル、融点範囲950〜960℃)を使用することができるが、
    ただし、これは接合すべき炭化物部材と反応する点で望ましくないことが報告されており、従ってその使用は必ずしも推奨できない。 別の公知のろう付合金としては、
    TiCuSil(4.5%Ti−26.7%Cu−残部Ag、融点範囲840〜850℃)がある。 さらに別のろう付合金としては、米国特許第4414178号明細書に記載の、パラジウム(28〜32%)、クロム(6
    〜13%)、ホウ素(1〜3.5%)及びニッケル(残部)からなるろう付合金が挙げられる。 このろう付合金は、982〜1093℃の温度範囲内でろう付けが可能であると記載されている。 さらに、米国特許第4527
    998号明細書には、金(18〜39.5%)、ニッケル(3.5〜14.5%)、パラジウム(2.5〜1
    0.5%)、マンガン(7.5〜9.0%)及び銅(残部)からなる金合金が開示されている。 この組成範囲内にあるろう付合金の大部分は900〜1000℃の範囲内の液相線温度を有すると報告されている。 最後に、米国特許第4899922号明細書にも、700℃より高い液相線温度を有するろう付合金の使用が提唱されている。

    【0023】別法では、コバルトと共に(コバルトよりも)低融点の合金を生じるような各種の金属(例えば、
    Al、Sn、Sb、Si、Ti及びTa)を、炭化物層間の結合に使用することもできる。 これらの金属は、粉末又は箔として2つ以上の炭化物層の間に配置すればよい。 装填アセンブリ50のサブアセンブリは円筒形の遮蔽スリーブ60内に収容されているが、かかる遮蔽スリーブ60はジルコニウム、チタン、タンタル、タングステン又はモリブデンのような高融点金属、或いは雲母、
    アルミナ、塩又はそれらの混合物のような耐火性材料からなることが好ましい。 また、ろう付合金が研磨材粒子層中に移行するのを防止するため、下部炭化物層56a
    及び56bとろう付合金58a及び58bとに隣接して第2の遮蔽スリーブ62a及び62bがそれぞれ配置されている。 遮蔽スリーブ60内に収容された各々のサブアセンブリは追加の遮蔽円板64a及び64bによって隔離されることがあるが、かかる遮蔽円板64a及び6
    4bは炭化物層56aを研磨材粒子層52bから隔離するために役立つ。 装填アセンブリ50は意図的に機械的不安定性を有するように設計されるから、圧力伝達媒質層66は高温高圧条件下で半流動性を示すことによって処理中における各々のサブアセンブリの体積減少を可能にするように選定される。 なお、必要、所望又は都合に応じて装填アセンブリ50をその他の構成とし得ることも認められよう。 かかる構成例としては、米国特許第4
    605343号及び同第4807402号明細書に記載されたものが挙げられる(その内示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)。

    【0024】反応セルアセンブリ12の内部空間46に装填アセンブリ50を配置した後、加熱管28からの熱及びパンチ14からの概して軸方向の圧力が十分な時間にわたって反応セルアセンブリ12の内容物に加えられ、その結果、粒子層52の焼結又は結晶粒間結合によって実質的にボイドを含まない一体研磨体又は多結晶質成形体が形成されると共に、かかる成形体が下方の焼結金属炭化物支持体54に対して直接結合される。 高温高圧処理中には、また、上記接着層による支持体同士の結合も起こる。 広義には、装置10を運転する際の高温高圧条件はダイヤモンド又はCBNが安定相を成しかつ結晶質ダイヤモンド又はCBN粒子の顕著な再転化(すなわち、黒鉛化)が起こらないような熱力学的領域内に位置するように選定される。 詳しく述べれば、ダイヤモンドの場合、装置10は少なくとも約1000℃(好ましくは約1000〜約2000℃)の温度及び少なくとも約5キロバール(好ましくは約40〜約80キロバール)の圧力の下で運転される。 CBNの処理に際しても、一般に同じ高温高圧条件が適用できる。 ただし、ダイヤモンド又はCBNの処理のために必要とされる高い温度及び圧力を正確かつ精密に測定することは困難であるため、本明細書中で規定した好ましい温度及び圧力は概略値に過ぎないことに留意されたい。 さらに、規定の温度及び圧力は処理の間ずっと一定である必要はないのであって、所定の加熱、冷却及び/又は加圧スケジュールに応じて変動してもよい。 なお、かかる変動は製品の最終的な物理的性質に影響を及ぼす可能性があることが知られている。

    【0025】下記の実施例において示す通り、本発明の方法で製造した複合成形体の残留表面応力は、炭化物支持体層のトータルな厚みの等しい単一層からなる炭化物支持体を有する同等な複合成形体の残留表面応力よりも小さい。 複合成形体の研磨テーブル内の高い残留応力レベルは、後段で該成形体を工具に取付けるためのろう付作業に際して炭化物層の厚い(すなわち、厚さ/高さのアスペクト比が約1:1より大きいような)ブランクでみられるような応力腐食割れの原因になると考えられているが、本発明はかかる残留応力レベルを低減させる。
    その結果、工具作製時のみならず実用時における複合成形体の破損が減少することになる。

    【0026】以下の実施例は本発明の実施の形態を例示するためのものにすぎず、本発明のを限定するものではない。 これらの実施例において、特記しない限り、全ての百分率及び比率は重量を基準としたものである。

    【0027】

    【実施例】約45〜55キロバールの圧力及び約130
    0〜1400℃の温度に約5〜15分間暴露する上記のような高温高圧法によって、製造現場でろう付けした炭化物/炭化物支持体を有する多結晶質ダイヤモンド複合成形体試料を複数個製造した。 サブアセンブリの構成は図2に関して説明した通りのものであった。 すなわち、
    ジルコニウム製カップの内部にダイヤモンドグリット(平均粒度25μm)、厚さ0.124インチの上部炭化物円板、及び厚さ0.216インチの下部炭化物円板(13〜16重量%Co含有)を、それら2つの炭化物円板の間にNiCuSil3ろう付合金箔〔アメリカ合衆国カリフォルニア州ベルモント市所在のGTEウェスゴー社(GTE Wesgo Inc.)製〕を挿入して装入した。 なお、下部炭化物円板及びろう付合金箔は第2のタンタル製カップで取り囲んだ。 また、これとは別に、ろう付合金を使用せずに、厚さ0.340インチの単一の炭化物円板を用いて成形体試料を複数個製造した。 プレスから複合成形体を回収した後、研削によってカップ材料を除去すると共に、ラップ仕上によってダイヤモンドテーブルを平坦化した。

    【0028】本発明の試料の一つを軸方向に沿って二等分し、そして顕微鏡で検査した。 かかる顕微鏡検査の結果、試料の中心部から周辺部に向かって炭化物/炭化物接着層の厚さが増加していることが判明した。 個々の試料のダイヤモンドテーブルの中心部にひずみゲージ〔アメリカ合衆国ノースカロライナ州ローリー市所在のメジャメンツ・グループ社(MeasurementsGroup, Inc.)製のWA−03−030WR−120型三重直積層ロゼットゲージ〕を接合した。 次いで、試料を線電極放電加工機(WEDM)内に装着して、ひずみゲージのリード線をひずみ表示ユニットに接続し、そしてひずみゲージの3個の素子の全てをゼロに平衡させた。 WEDMにより試料をダイヤモンドテーブル/炭化物界面で切断して炭化物支持体を完全に取除き、それによって成形体中の残留応力を除去した。 こうして切断された試料に関し、ひずみゲージの各素子について残留ひずみを測定した。

    【0029】ダイヤモンドテーブルに対して1.51×
    10 8 psiの弾性率及び0.078のポアソン比と共にフックの法則(メジャメンツ・グループ社のテクニカルノート#TN−515参照)を使用することにより、
    測定されたひずみから複合成形体の研磨材層(の中心部)の表面に元々存在していた残留応力を計算した。 製造時ろう付け炭化物試料及び単一炭化物試料に関して得られた平均残留応力を次の表1に示す。

    【0030】

    【表1】

    【0031】これらの結果から分かる通り、製造現場でろう付けした炭化物試料で測定された残留応力は単一炭化物試料の場合に比べて低減している。 実際、単一炭化物試料の平均残留応力は−85686psiであった。
    従って、本発明の製造時ろう付け炭化物試料は試験した単一炭化物試料の平均残留応力より31%以上も小さい残留応力を有していたのである。

    【0032】上記の方法及び製品に対しては、本発明の範囲から逸脱することなしに様々な変更を加え得るものと考えられる。 詳しく述べれば、本明細書に記載された好適な表面残留応力分布の特性に基づけば、かかる分布を実現するために役立つその他の方法が自ずから明らかとなろう。 かかる方法としては、例えば、ブランク中に軸方向及び/又は半径方向の温度勾配を設定するなどの手段によってブランクを高温高圧処理条件から非等温的に冷却する方法が挙げられる。 また、研磨材層又は炭化物層と顕著に異なる熱膨張率を有するように選定された中間層を成形体層と支持体層との間に配置する方法、或いは炭化物層及び/又は研磨材層中において熱膨張率を変化させる方法を使用することもできる。 従って、上記の説明に記載されかつ添付の図面中に示されたすべての事項は限定的なものではなく例示的なものとして理解すべきである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の複合成形体の製造に使用し得る従来の高温高圧装置を示す断面図である。

    【図2】図1の高温高圧装置の反応セル内において使用するように構成された装填アセンブリの代表例を示す断面図である。

    【符号の説明】

    10 高温高圧装置 12 反応セルアセンブリ 14 パンチ 16 ベルト部材 18 断熱アセンブリ 26 塩製のシリンダー 28 電気抵抗加熱管 30 金属端板 32 末端キャップアセンブリ 38 内室 40 圧力伝達媒質 42 塩製ライナ 44 塩製プラグ 46 内部空間 50 装填アセンブリ 52 結晶質ダイヤモンド又はCBN粒子層 54 金属炭化物層 56 金属炭化物層 58 ろう付合金 60 遮蔽スリーブ 62 遮蔽スリーブ 64 遮蔽円板 66 圧力伝達媒質層

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