管体のねじ切り法

申请号 JP2016088360 申请日 2016-04-26 公开(公告)号 JP2017185540A 公开(公告)日 2017-10-12
申请人 ミコ エス.アール.エル.; 发明人 ファリーナ シモネ;
摘要 【課題】高い製造効率を可能とする管体のねじ切り方法を提共する。 【解決手段】円筒管体10を、圧延機の作業軸芯Aに沿って、管状のガイド装置からなる保持構造上に配置する準備段階を想定する。この方法は、次に、圧延機の複数の加工ローラー3が、円筒管体に対し、作業軸芯の中心に向かって、コンピュータ数値制御(CNC)による制御を受けて同調しつつ、前進移動するよう操作される加工段階を想定する。加工ローラーは円筒管体を一挙に挟み込み、その末端部12のうち少なくとも一部に沿って、自由端部13から発して塑性加工する。その際、はじめにねじ切り11が行われ、次いで、ねじ切りが施された部分より深部へと移動して、円筒管体を加工ローラーの形状に依存した円錐形へと塑性加工する。こうして、ねじ切りを施した、円錐形の末端部を有する円筒形の管体が得られる。 【選択図】図3
权利要求

管体のねじ切り方法であって 円筒管体(10)を圧延機(1)の保持構造の上に、作業軸芯(A)に沿って配置する準備段階であって、前記圧延機(1)は、2つまたはそれ以上の数の加工ローラー(3)を具備し、各ローラーを自らの回転軸(Z)を中心として回転するように作動させ、前記回転軸(Z)の周りに付された、少なくともひとつのねじ山(4)を有するねじ切りを具備し、前記加工ローラー(3)は、広い方の底面(3A)から、狭い方の底面(3B)へと形成された円錐形状を有する、準備段階、および、 加工段階であって、複数の前記加工ローラー(3)は同調しつつ、前記作業軸芯(A)の中心に向かって前記円筒管体(10)に対して前進移動するようコンピュータ数値制御(CNC)を用いて操作され、前記加工ローラー(3)は前記円筒管体(10)を一挙に挟み込み、自由端部(13)から発して、末端部(12)の少なくとも一部分に塑性変形加工が実施され、その際、まず初めに、ねじ切り部分(11)を形成し、次に、前記ねじ切り部分(11)よりさらに深部へと移動しながら、前記円筒管体(10)を、円錐形に塑性加工し、この形状は前記加工ローラー(3)の形に依存するもので、その結果、ねじ切り部分(11)と円錐形を末端部に具備する円筒形の管体が得られる、加工段階を、含む、管体のねじ切り方法。前記準備段階において、前記円筒管体(10)の位置を決定する際、前記自由端部(13)を、前記加工ローラー(3)の広い方の底面(3A)より先に押し出された形で配置することを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記準備段階において位置決定する際、前記円筒管体(10)が前記作業軸芯(A)に沿って、軸方向に自由に移動することができる状態で、円筒管体を円周において支え、ガイドすることを特徴とする、請求項2に記載の管体のねじ切り方法。前記加工段階における加工ローラー(3)の移動は、誤差を5ミクロン以下とする前記コンピュータ数値制御(CNC)によって実施されることを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記加工段階において、管体(10)の末端部(12)を円筒形から円錐形へと変形加工する間、保持構造(5)上での管体(10)の軸方向への移動が起こることを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記加工段階において、加工ローラー(3)が作業軸芯(A)へ向かって食い込む速度は、0.2mm/分から2.5mm/分の間であり、一方、前記加工ローラー(3)の回転速度は、250回転/分から350回転/分の間であることを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記円筒管体(10)は、前記加工段階を経て、液体導管用テーパーニップルの形状を取ることを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記加工段階において、前記加工ローラー(3)が、ばねの伸縮作用に対して、自らの回転軸(Z)に沿って軸方向に移動する傾向を有することを特徴とする、請求項1に記載の管体のねじ切り方法。前記管体は直径4分の1インチから2インチ半まで、厚さ1.6mmから11.2mmまでとする特徴とする、請求項6に記載の管体のねじ切り方法。

说明书全文

本発明は、請求項に先立つ前提部分に示されるとおり、管体のねじ切り法に関するものである。

ここで扱われる方法は、末端部にねじ切りを施し、先端部分に向かって、少なくとも一部分が円錐形をした管体の実現を目的とする。

それゆえ、本発明による方法は、低温塑性変形による精密機械加工を行う工業分野において提案され、とくに靭性および疲労に対する強度において、卓越した機械的性能を金属製品に与えることが可能となる。

さらに、本発明が対象とする方法は、有利にも、ガス導管用継手をはじめとする金属製円筒管体に、あらゆる種類のねじ切り(メートルねじ、ウィットウォースねじ、ISOねじ、GASねじ等)を施すことが可能である。

現時点で知られている技術において、継手やニップルといった一定の形状を有する部品を製作するために、先端がやや円錐形をした金属製管体にねじ切りを施そうとする際は、手動、半自動、または自動の機械を用いて行われる。これらの機械はすべてねじ切りを施そうとする部品を固定し、その後、専用の加工ヘッドにて、自由端部に作業を実施する。

管用ねじ切りダイスを用いた手動の方法が知られている。これは、万で管を固定し、ねじ切りを施そうとする自由端部に、複数の刃を具備した加工ヘッドを取付け、ねじ切りを施そうとする部分に沿って、レバー式連続送りで複数の刃を前進させることでねじ切りを行う。

こうした周知の方法は、手作業ゆえに作業が困難で、多くの時間を要する。このため、限られた数の部品しか生産することができない。

すでに知られている半自動の方法は、管体を回転式ヘッドのチャック装置に固定し、このこれが管体を回転させる。管体の末端部は、複数の刃、または、円周上に互いに離れた状態で設置された加工ローラーを具備した加工ヘッドの位置に一致させる。

切削によって管体のねじ切りを行う、すでに知られた方法は、全般的に言って、部品を過度に薄くしてしまうため、機械的に脆い製品となるという不都合が生じる。こうした状況は、本発明の方法のように、円錐形に先細りした末端部にねじ切りを施そうとする場合、さらに悪化する。

このケースにおいても、加工ヘッドは、手動式のレバーによって管の末端部で作業するべく押し動かされる。その後ヘッドは、変形または切削によるねじ切りを行いながら、管のねじ切り部分に沿って前進する。加工ローラーを具備したヘッドを用いる場合は、このローラーが塑性加工を行い、ねじ切りが施された末端部は、先端に向かって細くなる円錐形に形作られる。

いかなる場合も、ねじ切りと形状加工は、ねじ切りを施す部分全体に沿って前進しながら、つまり、加工すべき部分に沿ってヘッドが徐々に前進することによって実施される。

塑性加工による円錐形末端部の形成を行う間、管体を軸方向に押そうとする強い反作用の力が生じるため、この圧力を耐える適切な支持構造が必要となる。

加工ヘッドを管体末端部に食い付かせるための、手動による突き合わせ作業は、周知のように、自動で行うことも可能である。また、ねじ切りを施す部品のローディングおよびアンローディング作業の、自動制御装置を用いた自動化も周知である。

さらに、まず管体を円錐形に変形させる段階を実施し、次に、同期運転する複数の加工ローラーを装備した圧延機を用いてねじ切りを行う段階を実施する、ねじ切り方法も周知である。この際、加工ローラーは素材と接しつつ回転することで、ねじ山を刻印する。

この最後に述べた方法も実践においては種々の不都合が生じることがわかっている。

このうち重大な不都合は、ねじ切り作業とは別に、部品を円錐形に加工する過程を前もって行う必要性にある。これによって明らかに製造プロセスが長くなるため、効率が下がり、費用の増大をもたらす。

こうした不都合を取り除くために、一台の従来の圧延機を用い、素材が軸方向へ移動しないよう固定し、円錐形の形成とねじ切りという2つの段階を実施する方途が模索された。

しかし、こうした方法も不適切であることがわかった。というのも、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)で制御される従来の圧延機は、3つの加工ローラーを完全に同調させて、作業軸の中心に向かって移動する動きを制御することができないため、結果として、管体は楕円形となってしまうのである。

それゆえ、圧延機を用いて末端部にねじ切りを施す管体のねじ切り方法は、前記の通り、円錐形への塑性加工を行う段階と、ねじ切りの段階を別々に実施しているのが現状となっており、結果として、複数の段階を経る必要性から費用が増加し、生産コストが上がるという状況を招いている。

それゆえ、こうした状況において、本発明の基礎となる目的は、高い製造効率を可能とする管体のねじ切り方法を提案することによって、前記の解決方法を採用することで露呈される種々の不都合に対して対策を講じることである。

本発明のさらなる目的は、非常に高い精度で、かつ、製品設計計画の特徴に完璧に対応する形で、円筒体にねじ切りを施すことが可能な管体のねじ切り方法を提案することである。

本発明のさらなる目的は、標準的品質の高いねじ切りの実施が可能な管体のねじ切り方法を提案することである。

本発明のさらなる目的は、確実で、全作業工程において信頼に足る管体のねじ切り方法を提案することである。

本発明のさらなる目的は、単純かつ経済的な実施が可能な管体のねじ切り方法を提案することである。

以上に加え、添付の請求項において示される機械および方法によって到達されるすべての目的を、本発明の目的とする。

上述の目的に従った本発明の技術的特徴は、以下に記される請求項の内容において説明される。また、本発明によって得られる利点は、添付の図に依拠しつつ、以下の詳細な説明において明示される。以下に添付する図は、あくまでも実施法の一例を表すもので、本発明の内容を限定するものではない。

本発明が取り扱う方法において使用可能な圧延機の全体的透視図を示す。

図1の圧延機の詳細であり、複数の加工ローラーが、加工しようとする円柱管体上で作業を開始するところが示されている。

図1の圧延機の詳細であり、複数の加工ローラーが、加工しようとする円柱管体上で作業を終了したところを示す。末端部にねじ切りを施し、先端部の少なくとも一部分を円錐形に形成した様子が明示されている。

図1の圧延機の詳細であり、加工ローラー、管体、その支持構造が示されている。

本発明に従って管体のねじ切りを実施する方法は、金属製ニップルの製造、とりわけ、先端部が円錐形に形成された(円錐台形)ガス、および液体全般の導管の製造において効果的に利用することができる。

添付の図録において1として全体像が示される圧延機は、本発明が対象とする方法を実施する際に使用される。

この圧延機1は、広範な適用可能性を有するシャフトや棒、軸といった機械部品の円筒体に、ねじ切りを実施する際使用される機械である。

詳しくは、現時点で知られている種類の、市場に出回っている圧延機は、床面に置かれる支持構造2を備え持ち、この支持構造に2つ、またはそれ以上の数の加工ローラー3が機械的に搭載されている。

この支持構造2において、作業軸芯Aに対して平行に延びる縦軸が確認できるが、そこに、加工しようとする円筒体を同軸上に置く。これによって、作業軸芯Aは、同時に、加工を行うべく配置された円筒体の軸となる。

加工ローラー3は鋼鉄製であることが望ましい。円筒体をした各ローラーは、回転軸Zに一致する左右対称の軸芯を有し、少なくとも1つのねじ山からなるねじ切り4を有する。

ねじ山という用語は、これ以後、各加工ローラー3の外部表面に施された螺旋形に突出した筋を意味するものとする。各加工ローラー3のねじ切り4は、1つのねじ山、または平行に並べられた複数のねじ山によって構成される。ゆえに、ねじ切り4は、加工ローラー3の外部表面の側部に備え付けられたねじ山(1つのねじ山、または複数のねじ山)の総体を指す。以下において、提示を簡便化するために、1つのねじ山で構成されたねじ切りを用い、4で指示される。しかし当然ながら、ねじ切りは複数のねじ山で構成されることも可能であり、ゆえに、複数のねじ山を有するねじ切りも本特許の保護対象範囲に含まれるものとする。

各ねじ山4は、加工ローラー3の外部表面に巻き付くように、ローラーの縦軸であり回転軸である軸Zに沿って切れ目なく、螺旋形を描くように形成される。

各ねじ山4は基本的に、輪郭線の連続を、軸Zと平行する縦方向に備え付けることで得られる。この連続した輪郭線は、円周上で切れ目なく、螺旋形を描きながら互いに結びついたものとする。

ねじ山4の、螺旋形の縦断面は、おおよそ、広がった底辺に対して頂点となるが先細りする三角形あるいは台形となっている。この三角形の頂点において、加工ローラーの半径は最大となり、頂点と交互に形成される谷底において、加工ローラーの半径は最小となる。

ねじ山4は、ローラー3の表面外周部に、回転軸Zを中心として螺旋形を描くように形成される。ねじ山の形状およびピッチは、加工しようとする円筒体がどのようなねじ切りを必要としているかに応じて変化する。

圧延機の加工ローラー3は、ねじ切り4をもって、加工しようとする素材の表面外周部に作用する。その際、複数のローラーは速度を同調させつつ、基本的に、互いに平行となる位置に、回転方向を同じくして設置され、加工しようとする円筒体の表面に圧力を加える。

添付の図において示された圧延機1の実施形態においては、3つの加工ローラー3が、作業軸芯Aに対してそれぞれ120度の角度を持たせて設置されている。これには、加工しようとする円筒体に対して均等に応力が分散されるという利点がある。

3つの加工ローラー3は、圧延機の作業軸芯Aに沿って配置され、専用の保持構造5によってこの位置に固定された、加工しようとする円筒体を低温塑性加工する。この保持構造5については後ほど説明される。

詳しくは、圧延機1は、以上に加え、支持構造2に組み立てられた2つまたはそれ以上の第一アクチュエータ6を有し、各第一アクチュエータ6は対応する加工ローラー3に連結される。第一アクチュエータ6は加工ローラーを、それぞれ対応する第一放射軸Rに沿って移動させる役目を果たす。基本的に放射軸Rは作業軸芯Aに対して直角をなす。

第一アクチュエータ6は、例えば、直線型の油圧アクチュエータを採用することで得られる。アクチュエータは、第一放射軸Rと同直線上に並んだ移動軸と向きを合わせる。第一放射軸Rは加工ローラー3に対応して動作し、作業軸A上を通過する。

各油圧アクチュエータ6は中空の円筒体からなり、その穴に、第一放射軸Rに沿って、摺動する状態で、可動式ヘッドを具備したピストンが組み立てられる。各ピストンは対応する加工ローラー3を機械的に支持する。

アクチュエータ6は油圧装置に接続され、自らが支持するピストンおよび加工ローラー3を前記第一放射軸Rに沿って移動させる。こうすることで、加工ローラー3は、加工しようとする円筒体10の外部表面に作用させる、調整可能な圧力を与えられる。

第一アクチュエータ6により、加工ローラー3は第一放射軸Rに沿って、作業軸芯Aに、すなわち、加工しようとする円筒体に近づいたり、遠のいたりしながら移動することが可能となる。

加工ローラー3は、作業軸芯Aの周囲に、各ローラーの縦軸Zが作業軸芯Aとなるべく平行となるように設置する。また、第一アクチュエータ6の動作により半径間隔は調整可能である。

加工中は、半径間隔を変更することによって、円筒体に施されるねじ切りの深さを変えることが可能となる。

さらに、支持構造2の上には複数の駆動手段7が設置される。これらは加工ローラー3に機械的に接続され、加工しようとする円筒体に接した状態でローラーを回転させ、その外部表面を低温で塑性加工する。

これを行うためには、加工ローラー3に、縦軸Zに沿った貫通孔のようなスペースを設け、そこに、伝動装置によって駆動手段7に接続された、工具保持軸8をカップリングするよう挿入する。

駆動手段7は、ブラシレス直流電動機のような電動モーター9を用いることで得られる。各駆動装置は対応する加工ローラー3に接続され、また、等速ジョイントを有する伝動装置を通じて工具保持軸に接続された駆動軸を備え持つ。

駆動軸と工具保持軸の間に位置する等速ジョイントは、駆動軸と加工ローラー3の軸との間の軸芯出しを必要とすることなく、回転を伝動することができる。それゆえ、作業軸芯Aからの間隔がそれぞれ異なる状態でローラーを回転させることが可能であり、また、ローラーが回転軸に対して傾いている状態でも作動可能となる。

詳しくは、物理的に異なった2種類の、調整可能な傾きが想定されている。これらはすなわち、加工ローラー3の取付け角を調整する垂直方向の傾きと、加工ローラー3の進み角を調整する水平方向の傾きである。

こうした傾きは、加工しようとする円筒体の移動が起きた場合にこれを調整するためにも、ネジ山の開始位置を決定するためにも必要である。

駆動手段7、とりわけ、ブラシレス直流電動機は、自らの軸の回転速度および、基準となる角位置に対する軸の角位置(それゆえ、回転させる加工ローラーの位置)を正確に制御することが可能である。

駆動手段7を作動させて、各加工ローラー3の角位置を変更することによって、ひとつのローラー3が行うねじ切り動作を、他のローラーの動作からずらして実施することが可能である。これによって、ひとつのローラーが刻印した形状を、次の加工ローラー3が正確かつ精密に引き継ぐことが可能となる。

第一アクチュエータ6による、加工しようとする円筒体の上に加工ローラー3を押圧する横からの圧力と、駆動手段7による、加工ローラー3が回転軸Zの周りを回転する運動とが組み合わされることによって、作業軸芯A上に置かれた円筒体への塑性加工が可能となる。これによって、表面外周上に次々と形状が刻印され、望みどおりのねじ切りが得られる。

本発明による方法に従えば、加工しようとする円筒体は、管状の円筒体であり、図において10で示される。この円筒体は、加工終了後、末端部12から自由端部13まで、ねじ切りが施された状態となる。さらに、この末端部12は、前記自由端部13から発して少なくとも先端の一部分12’において、自由端部13に向かって先細りする円錐形をなし、その角度は、例えば、1度から3度(例においては1.7度)となっている。

本発明による管体10のねじ切り方法には、前記の通りの種類の圧延機1の保持構造5の上に、先述の円筒管体10を、作業軸芯Aに沿って配置する準備段階が含まれる。

保持構造5上における管体10の位置決定は準備段階において行うのが望ましいが、その際、円筒管体10が、作業軸芯Aに沿って軸方向に自由に移動することができる状態で、円筒管体を円周において支え、ガイドする。

より詳しくは、本発明に従えば、管体10は保持構造5上で自由に回転し、軸方向に移動することができる。これによって、末端部12を円柱形から円錐形への塑性加工する際に発生する直径の変更によって生じる、わずかな動きが補正される。

前記の通り、自由な回転と、最大20ミリメートル程度の軸方向への移動をゆるしつつ、管体をガイドされた状態で支持する保持構造を得るために、保持構造5は、基本的に、管体10より心持ち広い直径を有する管体とする。

本発明に従った方法は、先述の通り、2つまたはそれ以上の加工ローラーを具備する圧延機1の使用を想定する。各加工ローラーは、自らの回転軸Zを中心として回転させることができ、回転軸Zの周りに形成される、少なくとも1つのねじ山4を有するねじ切りを具備する。

本発明の特徴として、加工ローラー3が円筒形ではなく、円錐形であり、広い方の底面3Aから狭い方の底面3Bに向かって形成される点が挙げられる。

本方法においては、この時点で、加工ローラーが、先述の管体10に対し、作業軸芯Aの中心へと向かって移動するよう操作される加工段階が想定されている。

それゆえ、この加工段階には、加工ローラー3が、管体10の中心に向かって制御されつつ移動する動作が含まれる。本発明において、この動作はコンピュータ数値制御(CNC)を行う論理コントロールユニットを通して制御される。このCNC制御によって、加工ローラー3は、自由端部13から発し、末端部12の少なくとも一部分に沿って塑性加工を行うべく、管体10を一挙に挟み込みつつ、互いに完全に同調した形で移動する。この制御された前進動作において、ねじ山の加工と、管体10の末端部12のうち、先端部分12’の円柱形から円錐形への塑性加工との両方が実施される。

加工段階における加工ローラー3の移動は、有利にも、第一アクチュエータ6のコンピュータ数値制御(CNC)によって実施され、その際の誤差は5ミクロン以下となっている。

ここで「一挙に加工する」と表現したが、これは、加工ローラー3と管体10との間において、軸方向へ実質的な移動を行うことなしに実施される加工を意味する。これは、言い換えると、管体10に加工を施すために、管体10を、加工ローラー3に沿って、圧延機の作業軸芯Aに沿って段階的に前進させる必要はなく(圧延機は通常このように加工を実施する)、加工ローラー3は、加工中、基本的に末端部12に接触しているため、加工しようとする末端部12の全体が同時に扱われる加工方法を意味する。

これは、より正確に言うと、加工しようとする物体10の形状が円柱であり、また、加工ローラーは円錐形であるため、末端部12全体の加工が、加工開始とともにただちに行われるのではなく、加工は自由端部13から先に(時間差はごくわずかであるが)開始される。傾きを付ける作業が完了した時点で(傾きは非常にわずかで、1度から5度の間となっている。例えば1.7度)、円錐形の加工ローラー3は、加工しようとする末端部全体において刻印を行う。

圧延機が行う通常のねじ切り加工とは異なり、加工を施そうとする部分全体のねじ切りを行うために、円筒体に対して刻印するローラーに沿って、また、ローラーに対して、円筒体が縦方向に前進移動するのではなく、ローラーが円筒体10の中心へ向かって前進移動し、ローラー自身の全長をもって、実質的に末端部12全体を挟み込む。このため、ねじ切り加工中、ローラー3と円筒体10の間の軸方向への移動は実質的に起こらない。

こうした実施形態は、円筒体10上にねじ切り部分11を施す、ねじ切り4が複合タイプとなっている加工ローラー3を選択することによって実施可能となる。

加工段階は、円筒体10のねじ切り加工を行う段階と、末端部12を円筒から円錐へ塑性加工する段階からなる。

まず、ねじ切り加工だけが実施される。加工ローラー3が、ねじ山の高さ全体が収まりきるまで円筒体10の中へと前進移動し終えると、塑性加工段階が開始される。塑性加工段階も、はじめに自由端部13において加工が開始され、その後、徐々に加工ローラーが末端部12の全体をカバーする。こうして、ねじ切り加工と塑性加工が同時に実施される段階に到達する。

管体10の末端部12の形状を、円筒から円錐へと形成する塑性加工段階において、管体10の表面におけるねじ切り部分11の長さの変動が引き起こされる。すなわち、ねじ切り部分の長さは、加工ローラー3上に設置されたねじ切り4の正確な約数とは一致しなくなり、軸方向に作用する力が補正されず、管体10のごくわずかな移動となって表れる。実際には、管体が2mmから20mm移動するという現象が起こる。結果的に、管体は、保持構造5上で、作業軸Aに沿って圧延機1の外部へ向かって、すなわち、加工ローラー3の広くない方の底面3Bへと向かってごくわずかに移動する。

好都合にも、加工ローラー3は、加工作業中、自らの回転軸Zに沿って、ばねの伸縮作用に対して、軸方向へ移動する傾向にある。驚くべきことに、この方法で、管体の移動が減少することが観察されたため、管体をより堅固に保持することが可能となる。

ねじ切りと塑性変形とを含む加工を実施することで、管体10は加工ローラー3の形状に依存した円錐形を取ることになる。言い換えると、少なくとも先端の一部分12’が円錐形をした、末端部12にねじ切りを施された円筒管体となる。

準備段階において、円筒管体10は、自由端部13が、加工ローラー3の広い方の底面3Aより向こうに押し出された形で配置される。こうして、加工ローラー3のねじ切り4が円筒体表面に食い付く際に生起しうる、ごくわずかな軸方向への移動は、先述のとおり、管体10を押し出された形で配置することによって、相殺される。

加工開始時、加工ローラー3が管体10に接触する際、管体を初期位置から過度に移動させることなくローラーを作動させるために、軸中心方向への移動は、回転速度よりも遅い速度で行われる。

こうした加工開始段階の、例えば、ねじ切りのみが実施される初めの2秒から8秒においては、作業軸芯A方向へ加工ローラー3が食い込む速度は、0.2mm/分から2.5 mm/分の間となっており、一方、加工ローラー3の回転速度は、250回転/分から350回転/分の間となっている。

以上の2つの速度を適宜調整することで、管体10が中空であることに起因する、管体10の耐久性の低さに伴った誘起変形を起こさせずに、管体10上に適切な形状のねじ山を形成することが可能となる。

先に挙げた速度は、直径4分の1インチから2インチ半まで、厚さ1.6mmから11.2mmまでの管体において適用可能である。

ここまで説明した本発明による方法は、ガスのような流体および液体全般の導管に用いるテーパーニップル状の形状を持った円筒管体を加工する際、有効である。

これらは通常、前記のような直径と厚さを有する雄の継手であり、接続部品の雄部分を形成するためには、円錐形の末端部外側にねじ切りを施す必要がある。本発明による方法を採用することで、こうした部品の生産における生産性と標準的品質の向上が可能となる。

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