調整可能な冷却機構を有する回転切削工具

申请号 JP2012555539 申请日 2011-02-13 公开(公告)号 JP5714032B2 公开(公告)日 2015-05-07
申请人 イスカーリミテッド; 发明人 フレデリック ボナラン; クリスチャン ゲラールデール;
摘要
权利要求

本体中央穴(32)を有する工具本体(12)と、前記本体中央穴(32)内に装着される中央ピン(54)と、この中央ピン(54)に装着される再配置可能なシール(94)とを具えた切削工具(10)であって、 前記工具本体(12)は、 本体前面(14)と、 この本体前面(14)の反対の本体後面(16)と、 前記本体前面(14)から後方に延在する本体外周面(18)と、 この本体外周面(18)に形成され、かつ前記本体前面(14)から後方に延在する少なくとも1本の刃溝(20)であって、この少なくとも1本の刃溝は、前記本体前面(14)に隣接する第1の列のインサートポケットと、この第1の列に関して軸線方向後方にずれた第2の列のインサートポケットとを少なくとも具え、これらインサートポケット(22)のそれぞれが前記本体中央穴(32)と流体連通状態にある冷却穴(30)と関連付けられた少なくとも1本の刃溝と を具え、切削インサート(24)がそれぞれの前記インサートポケット(22)内に保持され、前記第1の列のインサートポケットに保持された前記切削インサート(24)が第1の列(98)の切削インサートを形成し、前記第2の列のインサートポケットに保持された前記切削インサート(24)が第2の列(100)の切削インサートを形成し、 前記再配置可能なシール(94)を前記中央ピン(54)に沿った第1のシール位置に装着した場合、前記本体中央穴(32)は第1番目の列の切削インサートと流体連通状態にあり、 前記再配置可能なシール(94)を前記中央ピン(54)に沿った第2のシール位置に装着した場合、前記本体中央穴(32)は前記第1番目の列の切削インサートと異なる第2番目の列の切削インサートと流体連通状態にあることを特徴とする切削工具。前記中央ピン(54)がピン軸線(B)を有すると共にこのピン軸線(B)に沿って長手方向に延在する中央ピン穴(62)を具え、 前記再配置可能なシール(94)は前記中央ピン(54)と前記本体中央穴(32)との間の境界をなし、 前記本体中央穴(32)は前記工具本体(12)の前後方向に延在し、 前記中央ピン(54)は相互に軸線方向に間隔をあけた少なくとも2本のピン溝(86)を具える中央溝部(58)を有し、 前記再配置可能なシール(94)は、 この再配置可能なシールを前記少なくとも2本のピン溝の第1に装着して前記本体中央穴(32)が前記第1番目の列の切削インサートと関連付けた冷却穴(30)と流体連通状態にある前記第1のシール位置と、 当該再配置可能なシールを前記少なくとも2本のピン溝の第2に装着して前記本体中央穴(32)が前記2番目の列の切削インサートと関連付けた冷却穴(30)と流体連通状態にある前記第2のシール位置と の間を調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の切削工具(10)。前記再配置可能なシール(94)がOリングであることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン穴(62)が前記中央ピン(54)の後端へと後方に延在することを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン(54)の前記中央溝部(58)が前記中央ピン穴(62)と流体連通状態にある少なくとも1つのピン冷却出口(76)を具えていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン穴(62)の前端がプラグ(70)でふさがれていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン(54)の後部が後部ねじ部(60)を具えていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン(54)の前部がボルトの頭部(72)を具えていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記中央ピン(54)が前記中央溝部(58)の後方にピン軸線当接面(84)を具えていることを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。前記本体中央穴(32)の穴前方対向面(42)の第2のシール溝(44)内に装着される補助シール(96)をさらに具えたことを特徴とする請求項2に記載の切削工具(10)。カッターに取り付けられた複数列の切削インサートに接続する本体中央穴(32)と、この本体中央穴内に装着される中央ピンとを有し、この中央ピン(54)が当該中央ピンに沿った位置を変えることができる再配置可能なシール(94)をそこに装着させた切削工具(10)の冷却機構を調節するための方法であって、 前記中央ピン(54)に沿った前記再配置可能なシール(94)の位置を第1のシール位置から第2のシール位置まで変え、それによって前記本体中央穴(32)と流体連通状態にある列の番号の切削インサートを変えるステップと、 前記再配置可能なシール(94)の位置を変える前に、前記中央ピン(54)を前記フライス(10)から取り外すステップと を具えたことを特徴とする方法。

说明书全文

この発明は、延長刃溝フライスの如き回転切削工具に関する。より詳細には、この発明は内部冷却通路を有するこのような切削工具に関する。

延長刃溝フライスはこの分野において良く知られている。これらは1組以上の切削インサートを用いることができ、それぞれの組は、フライス加工のために長い外縁有効切刃、例えばその深さが単一の切削インサートの側面切刃の長さよりも長い深い肩部を形成するため、軸線方向に相互に重なって工具の周縁に配されるいくつかの連続した切削インサートを具える。フライスの円周方向において、それぞれの切削インサートは外周列(「列」)に属するようにみなされ、それぞれの列は組の数と少なくとも同数の切削インサートを一般的に有する。

高生産性の切削工具に対する需要が高まる結果として、市場で利用可能な多くの延長刃溝フライスには、切削インサートに冷却媒体を供給するための内部冷却通路が設けられる。切削インサートのそれぞれの有効切刃に冷却媒体を効果的に供給するため、一部のフライスにはそこに取り付けられた切削インサートのそれぞれに隣接して冷媒穴が設けられている。

例えば或る用途において、深さが延長刃溝フライスの長さよりも短い浅い肩部をフライス加工する場合、すべての列の切削インサートが用いられるわけではない。例えば5列の切削インサートが設けられたフライスの場合、軸線方向最前方の最初の2列のみが有効であるのに対し、軸線方向最後方の3列が有効ではなく、すなわち切削処理に関与しない。このような場合、軸線方向最後方の列の切削インサートは、不必要に冷却される。結果として、冷媒の体積流量は、これが有効な列のみではなく、全体に向けられる傾向があるので、無駄に用いられる。もちろん、これは節約することができる不必要な作業経費につながる。

いくつかの工具製造業者により提案されているように、この欠陥に対する解決は、ねじ山を持った冷却穴を作成することである。従って、いくつかの列の切削インサートの使用を回避する必要がある場合、個々の冷却穴がこれら冷却穴のねじ山とねじ嵌合するねじ部材で塞がれる。

このような解決の結末は、有効な列の切削インサートだけを冷却するけれども、切込み深さを変更する度に多数の非常に小さなねじ部材のねじ込みまたは取り外しを必要とする可能性があり、時間を実質的に浪費する作業を必要とするので、この解決は実際的でない可能性がある。

上述の欠点を克服する延長刃溝フライスを提供することが本発明の目的である。

内部冷却穴を通って冷却される切削インサートの列の数を制限するための迅速かつ容易な方法を提供することが本発明のさらなる目的である。

本発明によると、本体中央穴を有する工具本体と、前記本体中央穴内に装着される中央ピンと、この中央ピンに装着される再配置可能なシールとを具えた切削工具が提供され、前記工具本体は、 本体前面と、 この本体前面の反対の本体後面と、 前記本体前面から後方に延在する本体外周面と、 この本体外周面に形成され、かつ前記本体前面から後方に延在する少なくとも1本の刃溝であって、この少なくとも1本の刃溝は、前記本体前面に隣接する第1の列のインサートポケットと、この第1の列に関して軸線方向後方にずれた第2の列のインサートポケットとを少なくとも具え、これらインサートポケットのそれぞれが前記本体中央穴と流体連通状態にある冷却穴と関連付けられた少なくとも1本の刃溝と を具え、切削インサートがそれぞれの前記インサートポケット内に保持され、前記第1の列のインサートポケットに保持された前記切削インサートが第1の列の切削インサートを形成し、前記第2の列のインサートポケットに保持された前記切削インサートが第2の列の切削インサートを形成し、 前記再配置可能なシールを前記中央ピンに沿った第1のシール位置に装着した場合、前記本体中央穴は第1番目の列の切削インサートと流体連通状態にあり、 前記再配置可能なシールを前記中央ピンに沿った第2のシール位置に装着した場合、前記本体中央穴は前記第1番目の列の切削インサートと異なる第2番目の列の切削インサートと流体連通状態にある。 ここで、前記中央ピンがピン軸線を有すると共にこのピン軸線に沿って長手方向に延在する中央ピン穴を具え、 前記再配置可能なシールは前記中央ピンと前記本体中央穴との間の境界をなし、 前記本体中央穴は前記工具本体の前後方向に延在し、 前記中央ピンは相互に軸線方向に間隔をあけた少なくとも2本のピン溝を具える中央溝部を有し、 前記再配置可能なシールは、 この再配置可能なシールを前記少なくとも2本のピン溝の第1に装着して前記本体中央穴が前記第1番目の列の切削インサートと関連付けた冷却穴と流体連通状態にある前記第1のシール位置と、 当該再配置可能なシールを前記少なくとも2本のピン溝の第2に装着して前記本体中央穴が前記2番目の列の切削インサートと関連付けた冷却穴と流体連通状態にある前記第2のシール位置と の間を調整可能である

特に、再配置可能なシールはOリングである。

いくつかの実施形態において、中央ピン穴が中央ピンの後端へと後方に延在する。

都合が良いことに、中央ピンの中央溝部が中央ピン穴と流体連通状態にある少なくとも1つのピン冷却出口を具えている。

必要であれば、中央ピン穴の前端がプラグでふさがれる。

いくつかの実施形態において、中央ピンの後部が後部ねじ部を具えている。

一般的に、中央ピンの前部がボルトの頭部を具えている。

いくつかの実施形態において、中央ピンが中央溝部の後方にピン軸線当接面を具えている。

必要であれば、本体中央穴の穴前方対向面の第2のシール溝内に装着される補助シールをさらに具える。

またさらに、本発明によると、カッターに取り付けられた複数列の切削インサートに接続する本体中央穴と、この本体中央穴内に装着される中央ピンとを有し、この中央ピンが当該中央ピンに沿った位置を変えることができる再配置可能なシールをそこに装着させた切削工具の冷却機構を調節するための方法が提供され、この方法は、 前記中央ピンに沿った前記再配置可能なシールの位置を第1のシール位置から第2のシール位置まで変え、それによって前記本体中央穴と流体連通状態にある列の番号の切削インサートを変えるステップと、再配置可能なシールの位置を変える前に、中央ピンをフライスから取り外すステップとを具える。

本発明による切削工具の立体投影図である。

再配置可能なシールを取り付けた中央ピンの立体投影図である。

この切削工具の分解組立図である。

この切削工具の側断面図である。

再配置可能なシールが第1の位置にある切削工具の断面図である。

再配置可能なシールが第2の位置にある切削工具の断面図である。

再配置可能なシールが第3の位置にある切削工具の断面図である。

さて、より良好な理解のために本発明が単なる例示により添付図面を参照して記述されよう。

本発明による切削工具10を示す図1から図7に注意が向けられる。この切削工具10は、前後方向を画成する回転軸線Aを有し、この回転軸線Aに対して概ね直交する本体前面14と、この本体前面14の反対にある本体後面16と、本体前面10 から本体後面16まで延在する本体外周面18とを有する工具本体12を具える。

工具本体12には、本体外周面18に形成されて本体前面14から後方に延在する複数の刃溝20が与えられている。図に示した切削工具10には五本の刃溝20が設けられている。しかしながら、本発明による切削工具10が五本の刃溝20を有することに限定されず、例えば一本、二本、三本など任意の数の刃溝20を等しく適用できる可能性があることを理解すべきである。

それぞれの刃溝20は、相互に軸線方向にずれた複数のインサートポケット22を具えている。本発明は少なくとも2つのインサートポケット22を有する刃溝20に対して特に適用できるが、より多数のインサートポケット22を有する刃溝20にも同様に適用できることに注意すべきである。

切削インサート24は、保持ねじ部材26によって、それぞれのインサートポケット22に保持される。図に示した種類の切削工具は、前述したように、延長刃溝フライスとしてこの分野でしばしば呼称され、長い外縁有効切れ刃を関連する軸線方向に延在した刃溝と共に形成するため、これらが軸線方向に相互に重なり合うように切削インサートが配される。インサートポケットの組み立ておよび長尺外縁有効切刃の形成方法は本発明の必須の特徴ではなく、従ってこれ以上に記述されない。しかしながら大まかに言えば、所与の刃溝における切削インサートが切削インサートの一「組」を形成すると考慮することができる。

切削インサート24の外縁切刃のそれぞれは、これが切削加工に関与する場合に有効外縁切刃28を構成する。有効外縁切刃28のそれぞれに冷却流体を直接供給するため、冷却穴30が切削インサート24のそれぞれと関連付けられている。個々の冷却穴30は、図5,図6および図7に最も良く見られるように、本体中央穴32と流体連通状態にある。図に示すような特定の一実施形態によると、本体中央穴32は本体前面14から本体後面16まで延在し、第1の径D1,第2の径D2,第3の径D3,第4の径D4をそれぞれ有する第1の穴部34,第2の穴部36,第3の穴部38,第4の穴部40を具えている。

前穴部を構成する第1の穴部34は、本体前面14から後方に延在する。第1の穴部34の後部は、回転軸線Aに対してほぼ直交する穴前方対向面42を構成する。この穴前方対向面42は、回転軸線Aを取り囲んで延在する環状の第2のシール溝44を具えている。

中央穴内壁46を有した中央穴部を構成する第2の穴部36は、第1の穴部34から後方に延在する。この第2の穴部36の第2の径D2は、第1の穴部34の第1の径D1よりも小さい。第2の穴部36には冷却通路50を介して冷却穴30と流体連通状態にある内部冷媒穴48が設けられている。製造の容易性のため、一般的には冷却穴30からその対応する内部冷媒穴48まで、冷却通路50は一直線状に延在している。第2の穴部36の後端は、前方対向穴軸線方向当接面52を構成する。一実施形態において、この穴軸線方向当接面52は回転軸線Aに対して直交することができる。しかしながら、他の実施形態において、穴軸線方向当接面は回転軸線Aに関して傾斜することができる。

中間穴部を構成する第3の穴部38は、第2の穴部36から後方に延在する。この第3の穴部38の第3の径D3は、第2の穴部36の第2の径D2よりも小さい。

後穴部を構成する第4の穴部40は、第3の穴部38から後方に延在する。この第4の穴部40の第4の径D4は、第3の穴部38の第3の径D3よりも大きい。

中央ピン54が本体中央穴32内に装着される。この中央ピン54はピンの軸線Bに関して概ね対称であり、前キャップ部56と、この前キャップ部56から後方に延在する中央溝部58と、この中央溝部58から後方に延在する後ねじ部60とを具えている。中央ピン54を貫通する中央ピン穴62がその全長に亙って延在している。

前キャップ部56は第5の径D5を有し、これはキャップ径を構成する。この第5の径D5は、第2の径D2よりも大きく、かつ第1の径D1よりも小さい。前キャップ部56は、前キャップ面64と、反対の後キャップ面66と、これらの間の外周キャップ面68とを有する。

中央ピン穴62は、前キャップ面64に開口し、プラグ70でふさぐことが可能である。このプラグ70を例えば次の方法の何れかによって中央ピン穴62に固定することができ、すなわちそれとのねじ嵌合か、それに対する接着か、それに対するろう付けか、あるいはこれらの組み合わせによる。中央ピン54を工作機械の主軸(図示せず)に保持させてねじ嵌合できるように、外周キャップ面68をボルトの頭部72として形成することができる。後キャップ面66はピン後方対向面74を具えている。

中央溝部58の前部には、ピン冷却通路78を介して中央ピン穴62と流体連通状態にある複数のピン冷却出口76が設けられている。一般的に、ピン冷却通路78は、中央ピン穴62を介して本体中央穴32の第2の穴部36へと適切な冷媒流れを与えるため、中央ピン穴62を取り囲んで均等に振り分けられている。

中央溝部58の前端には、第2の径D2と似ているが、それよりも少し小さい径を有する前ピン肩部80が設けられている。中央溝部58の後部には、第2の径D2と似ているが、それよりも少し小さい径を有する後ピン肩部82が設けられている。前ピン肩部80および後ピン肩部82は、回転軸線Aに対するピン軸線Bの整列を可能にすると共に本体中央穴32に関する中央ピン54の径方向または度変位を阻止する。後ピン肩部82の後端はピン軸線当接面84を具えている。

中央溝部58には、相互に軸線方向にずれた複数のピン溝86が設けられている。これらピン溝86は、中央溝部58を囲んで周方向に概ね延在する。いくつかの実施形態において、切削インサートの列の数と同数でない場合、ピン溝86の数はそれよりも多い。図示の実施形態において、中央溝部58には3本の溝、すなわちピン冷却出口76に隣接する第1のピン溝88と、この第1のピン溝88に対して後方の第2のピン溝90と、第2のピン溝90の後方であって後ピン肩部82に隣接する第3のピン溝92とが与えられている。

Oリングの形態にある再配置可能な弾性シール94がピン溝86の1つに配されている。再配置可能なシール94の非押圧位置において、すなわちこれが所与のピン溝86内に取り付けられて中央ピン54がまだ本体中央穴32に挿入されていない場合、再配置可能なシール94の外径は、第2の穴部36の第2の径D2よりも少し大きい。再配置可能なシール94の断面は、丸いか、四辺形か、または他のあらゆる適当な形状であってよい。

切削工具10を工作機械の主軸に組み付けた場合、主軸の突出部(図示せず)が工具本体12の後穴部40に入る。次いで、中央ピン54が本体前面14を介して挿入され、ボルトの頭部72を回すことにより、主軸とねじ嵌合する。

この位置において、ピン軸線当接面84は、穴軸線方向当接面52に対して強く押し当たり、従って中央ピン54は望ましい位置に強固に保持される。さらに、再配置可能なシール94の存在にかかわらず、第2の穴部36の後部を通る冷媒の漏れを阻止することができる。第1の穴部34にてピン後方対向面74を穴前方対向面42に隣接して配することができ、従ってこれらの間には極めて小さな間隙しか形成されず、本体前面14を通る冷媒のあらゆる漏れを最小限に減少させる。しかしながら、第1の穴部を通る冷媒のあらゆる漏れを完全に阻止することが望まれる場合、Oリングの形態にある補助シール96を第2のシール溝44内に挿入することができる。このような場合、ピン後方対向面74は補助シール96に対して押し付けられ、ピン後方対向面74と穴前方対向面42との間の冷媒の漏洩が阻止される。

さて、この延長刃溝フライス10の冷却機構を調節する方法が記述されよう。図に示したフライス10の実施形態においては、5本の刃溝20が与えられている。図に示した特定の用途において、それぞれの刃溝20は、相互に関して軸線方向にずれた長尺の外縁有効切刃28を形成する3つの切削インサート24を具えている。明瞭性のため、本体前面14に隣接して取り付けられた切削インサート24が第1列98の切削インサートとして呼称されよう。この第1列98に対して軸線方向後方に取り付けられた切削インサート24が第2列100の切削インサートとして呼称されよう。この第2列100に対して軸線方向後方に取り付けられた切削インサート24が第3列102の切削インサートと呼称されよう。

切削工具10は、相対的に浅い肩部を切削するため、有効である第1列98の切削インサートのみを用いることができる。このような場合、第1の深さH1を第1列98によって切削することができる。より深い深さを切削するため、第2列100の切削インサートを用いて第2の深さH2を同様に切削することができる。切削工具10により切削可能である最も深い切削を行うため、第3列102の切削インサートが同様に用いられ、第3の深さH3を切削することができる。

第1の列98の切削インサートのみを用いる場合、冷媒を第1列98にのみ供給することが望ましい可能性がある。このような場合、再配置可能なシール94は図5に示すように第1のピン溝88に配される。この位置において、再配置可能なシール94は第1のピン溝88と中央穴内壁46との間に確実に押し付けられ、従ってここを介したあらゆる冷媒の通過を防ぐ。従って、冷媒の流れは中央ピン穴62を通り、ピン冷却通路78を介して第2の穴部36へと通過しよう。冷媒の他のあらゆる通過を排除することにより、これは第1列98の内部冷媒穴48にのみ入り、第1列98の切削インサートの冷却通路50を通って流れ、第1列98の切削インサートに対応した冷却穴30を介して出てくるようにさせられよう。この方法において、冷媒の流れは有効な切削インサートにのみ効果的に案内され、有効ではない切削インサートの不必要な冷却をうまく回避し、冷却流体を節約させ、結果として製造費用を減少させる。

切削インサートの第1列98および第2列100のみを用るべき場合、切削工具10の冷却機構の変更は、極めて容易かつ実用的である。中央ピン54が主軸から緩められて本体中央穴32から取り外される。次のステップにおいて、再配置可能なシール94が第1のピン溝88から第2のピン溝90へと動かされ、中央ピン54が上述したのと同じ方法で工具本体12に再び組み付けられる。この位置が図6に示される。さて、図5に関して説明したのと同様な方法において、冷媒は切削インサートの第1列98および第2列100にのみ流れ、第3列102の不必要な冷却がうまく回避されるようになっている。

切削インサートのすべての列を用いる必要がある場合、再配置可能なシール94を上述したのと同じ方法にて第3のピン溝92まで図7に示した位置に動かされる。

上の説明によると、本発明が延長刃溝フライスの冷却機構を調節する方法を効率的および簡単に使用し、従来技術の方法の欠点をうまく克服することを当業者は理解可能である。

本発明はある程度の特定性を記述したけれども、種々の変更および修正が以下に請求したような本発明の精神または範囲から逸脱することなく可能であることを理解すべきである。

例えば、本体中央穴32に中央穴部よりも広い前穴部34を設ける必要はなく、他の形状の本体中央穴32を用いることができる。

中央ピン穴62を中央ピン54の後端まで延在させなくてもよい。この場合、中央ピン54の後端を介して軸線方向に接続する代わりに、径方向に向けた接続を介して中央ピン穴62に冷却媒体を供給することができる。

中央ピン穴62を中央ピン54の全長に亙って延在させる必要はなく、これを中央ピン54の一部にのみ延在させることができる。この場合、中央ピン穴62を前キャップ面64に開口させることなく、止まり穴として作成すると、プラグ70の使用を回避することができる。

冷却通路50は内部冷媒穴48からその対応する冷却穴30まで直線状に延在させる必要はない。従って、例えば異なる方向を向き、相互に合体する2つの別々の部品から冷却通路50を形成することができ、この場合には第1の要素が冷却穴30から工具本体10へと延在すると共に、第2の要素が内部冷媒穴48から工具本体10へと延在して第1の部品と合体する。

図に示すと共に詳細に説明した切削工具10は、肩部を切削するために限定されず、他のフライス作業、例えば側フライス加工や溝フライス加工などに等しく応用することができる。

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