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機械加工具の切削インサートカートリッジの双方向微調整を改善するための機構

申请号 JP2015188080 申请日 2015-09-25 公开(公告)号 JP2016068254A 公开(公告)日 2016-05-09
申请人 サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ; 发明人 コチェロフスキー, エヴゲニー;
摘要 【課題】調整差動ねじの保持及び動作を改善し、固定用ねじを解放することなく双方向性の正確な調整を可能にする。 【解決手段】切屑除去機械加工具10用の切削インサートカートリッジ20は、カートリッジ本体及び工具本体40と螺合する軸調整システム50を有する。軸調整システムは、工具本体のねじ山付き開口部との螺合によって、或いは間接的に、工具本体の開口部に摺動可能に配置されるクロスダウエルファスナー150との螺合によって、工具本体と螺合する差動ねじを含む。差動ねじのねじ山付き端部の間に軸が配置される作動部は、外表面上に、工具又は手動により、差動ねじを回転してカートリッジの軸 位置 を調整するように駆動される係合機構を有する。離間された位置関係により、作動部へのアクセス及び差動ねじの回転に対する係合機構が改善される。このようなカートリッジ及び機械加工の方法を備えた切屑除去機械加工具も開示される。 【選択図】図1
权利要求

切屑除去機械加工具用の切削インサートカートリッジであって、 第1の端面、第2の端面、上面、及び底面を含み、前記第1の端面から前記第2の端面に向かって方向付けられた縦軸を有するカートリッジ本体と、 切削工具インサート用の台座であって、台座の面が前記カートリッジ本体の第1の軸端部に近接した前記カートリッジ本体の前記上面と交差する台座と、 前記カートリッジ本体の前記第2の端面のねじ山付き開口部と、 上面から底面に向かって延在する前記カートリッジ本体の開口部であって、前記台座と前記カートリッジ本体の第2の軸端部との間に配置される開口部と、 第1のねじ山部、第2のねじ山部、作動部、及び前記作動部の外表面上の係合機構を有する差動ねじを含む軸調整システムとを備え、 前記第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は前記差動ねじの軸上に配置され、前記作動部は軸が前記第1のねじ山部と前記第2のねじ山部との間にあり、 前記係合機構は前記差動ねじの前記軸に平行でない係合軸を有し、 前記差動ねじの前記第1のねじ山部は前記カートリッジ本体の前記第2の端面の前記ねじ山付き開口部に螺合する切削インサートカートリッジ。前記係合機構は前記作動部の外表面内のアパーチャであり、前記係合機構の本体への前記アパーチャの軸は前記差動ねじの前記軸に直交する、請求項1に記載の切削インサートカートリッジ。前記差動ねじの前記第2のねじ山部に通されるクロスダウエルファスナーを更に備える、請求項1又は2に記載の切削インサートカートリッジ。前記作動部の前記外表面は、前記第1のねじ山部と前記第2のねじ山部のうちの少なくとも1つの外表面の半径方向距離よりも大きな、前記差動ねじの前記軸からの半径方向距離に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の切削インサートカートリッジ。切屑除去機械加工具であって、 縦軸を有する工具本体と、 前記工具本体の面内のスロットに装着された切削インサートカートリッジと、 前記スロット内の前記切削インサートカートリッジを前記工具本体の前記縦軸に対して軸方向に並進させる調整システムとを備え、 前記切削インサートカートリッジは、 第1の端面、第2の端面、上面、及び底面を含んで、前記第1の端面から前記第2の端面に向かって方向付けられた縦軸を有するカートリッジ本体と、 切削工具インサート用の台座であって、台座の面が前記カートリッジ本体の第1の軸端部に近接した前記カートリッジ本体の上面と交差する台座と、 前記カートリッジ本体の前記第2の端面の第1のねじ山付き開口部と、 上面から底面に向かって延在する前記カートリッジ本体の開口部であって、前記台座と前記カートリッジ本体の第2の軸端部との間に配置される前記開口部と を含み、 前記調整システムは、第1のねじ山部、第2のねじ山部、作動部、及び前記作動部の外表面上の係合機構を有する差動ねじを含み、 前記第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は前記差動ねじの軸上に配置され、前記作動部は軸が前記第1のねじ山部と前記第2のねじ山部との間にあり、 前記係合機構は前記差動ねじの前記軸に平行でない係合軸を有し、 前記差動ねじの前記第1のねじ山部は前記カートリッジ本体の前記第2の端面の前記第1のねじ山付き開口部に螺合する切屑除去機械加工具。前記差動ねじの前記第2のねじ山部は、前記スロットの壁の第2のねじ山付き開口部に螺合する、請求項5に記載の切屑除去機械加工具。クロスダウエルファスナーを更に含み、前記クロスダウエルファスナーは前記差動ねじの前記第2のねじ山部に通され、前記差動ねじの前記軸に対する回転と前記差動ねじの前記軸に対する軸並進のうちの少なくとも1つを制限するため、好ましくは前記差動ねじの前記軸に対する回転と軸並進の両方を制限するため、前記クロスダウエルファスナーは前記工具本体に配置される、請求項5に記載の切屑除去機械加工具。前記係合機構は前記作動部の外表面のアパーチャであって、前記係合機構の本体への前記アパーチャの軸は前記差動ねじの前記軸に直交する、請求項5から7のいずれか一項に記載の切屑除去機械加工具。前記作動部の前記外表面は、前記第1のねじ山部と前記第2のねじ山部のうちの少なくとも1つの外表面の半径方向距離よりも大きな、前記差動ねじの前記軸からの半径方向距離に位置する、請求項5から8のいずれか一項に記載の切屑除去機械加工具。前記工具本体は装着終端部と頭部を含む、請求項5から9のいずれか一項に記載の切屑除去機械加工具。前記切削インサートカートリッジは、前記上面から前記底面に向かって延在する前記カートリッジ本体の前記開口部に配置される締結具によって、前記工具本体の前記面内の前記スロットに装着され、前記上面から前記底面に向かって延在する前記カートリッジ本体の前記開口部は、その中に配置される前記締結具部分の直径よりも大きな半径方向寸法を有する、請求項5から10のいずれか一項に記載の切屑除去機械加工具。請求項5から11のいずれか一項に記載の前記切屑除去機械加工具に装着される切削インサートカートリッジの位置を調整する方法であって、 工具により差動ねじの作動部の係合機構を駆動すること、 前記作動部を前記差動ねじの軸の周りに回転して前記切削インサートカートリッジ上にかかる軸を生成すること、 摩擦力に打ち勝って前記工具本体に対する前記切削インサートカートリッジの位置を軸方向に調整することを含み、前記摩擦力は、前記上面から前記底面に向かって延在し、前記切削インサートカートリッジを前記材料除去工具に装着する、前記カートリッジ本体の前記開口部に配置される締結具によって生成される、方法。切削インサート調整差動ねじであって、 第1のねじ山部と、 第2のねじ山部と、 作動部と、 前記作動部の外表面上の係合機構と を備え、 前記第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は前記差動ねじの軸上に配置され、前記作動部は軸が前記第1のねじ山部と前記第2のねじ山部との間にあり、 前記係合機構は前記差動ねじの前記軸に平行でない係合軸を有する、切削インサート調整差動ねじ。前記係合機構は前記作動部の外表面内のアパーチャであり、前記アパーチャは前記差動ねじの前記軸に直交する軸を有する、請求項13に記載の切削インサート調整差動ねじ。前記第1のねじ山部のねじ山のねじ切り方向は、前記第2のねじ山部のねじ山のねじ切り方向と反対であるか、前記第1のねじ山部のねじ山のピッチは前記第2のねじ山部のねじ山のピッチとは異なる、請求項13又は14に記載の切削インサート調整差動ねじ。

说明书全文

本開示は、加工対象物を切削するための切屑除去機械加工具に関する。より具体的には、本開示は、第1の端部でねじ山付き構造に、また第2の端部でカートリッジのねじ山部に相互作用する対向したねじ山端部と、両ねじ山端部間に挟まれ、外表面上に係合機構を備える作動部とを有する差動調整ねじを使用して、切屑除去機械加工具本体に対して切削インサートカートリッジの位置を双方向的に調整する機構に関する。本開示は、カートリッジ及び調整機構に加えて、切屑除去機械加工具とカートリッジの組み合わせ、及び差動調整ねじ、そのものに関する。

以下の考察では、ある種の構造及び/又は方法について言及する。しかしながら、以下の言及は、これらの構造及び/又は方法が先行技術を構成すると承認したものと解釈されるべきではない。出願人は、これらの構造及び/又は方法が本発明に対する先行技術としての要件を満たしていないことを示す権利を、明示的に留保する。

切削加工業界では、特に切屑除去切削加工業界では、加工対象物に対して切削インサートの切削エッジを正確に配置するため、切削ユニットの微調整が行われる。別々に固定されたカートリッジを備える現在の切屑除去機械加工具では、カートリッジの軸方向の位置の調整は一般的に、オペレータが固定を緩め、カートリッジを第1の方向に移動し、続いてカートリッジを固定し、さらに位置決めが達成されるまで切削エッジの位置を一方向に調整することによって行われる。第1の方向へのカートリッジの移動は、切削エッジの目標位置を達成して正確な機械加工を実行するためには欠かせない。この操作では、調整を止める際の人間の動作と判断に遅れが生じるため、目標位置に対して移動距離が超過することは、良く起こる失敗の1つとなっている。 この失敗が起こると、戻る動作は行えないため、オペレータはカートリッジの固定を緩め、ねじを後退させなければならない。次いで、再度調整を実行しなければならない。このような反復的な位置決めは、時間が無駄になるだけでなく、作業の生産性と効率を低下させる。

カートリッジインサートホルダを備える切屑除去機械加工具の調整機構の例は、例えば米国特許第7,753,626号、欧州特許第0,968,783号及び米国特許出願第20130071193号に開示されており、これらの開示内容はすべて参照により本明細書に組み込まれる。

本明細書で開示される切屑除去機械加工具用の切削インサートカートリッジ、切削インサート調整差動ねじ、並びに方法及び構造は、相互接続、切屑除去機械加工具本体に関わる調整差動ねじの保持及び動作を改善し、固定用ねじを解放することなく双方向性の正確な調整を可能にする。

切屑除去機械加工具用の切削インサートカートリッジの例示的な実施形態は、第1の端面、第2の端面、上面、及び底面を含み、第1の端面から第2の端面に向かって方向付けられた縦軸を有するカートリッジ本体と、切削工具インサート用の台座であって、台座の面がカートリッジ本体の第1の軸端部に近接したカートリッジ本体の上面と交差する台座と、カートリッジ本体の第2の端面のねじ山付き開口部と、上面から底面に向かって延在するカートリッジ本体の開口部であって、台座とカートリッジ本体の第2の軸端部との間に配置される開口部と、第1のねじ山部、第2のねじ山部、作動部、及び作動部の外表面上の係合機構を有する差動ねじを含む軸調整システムとを備え、第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は差動ねじの軸上に配置され、作動部は軸が第1のねじ山部と第2のねじ山部との間にあり、係合機構は差動ねじの軸に平行でない係合軸を有し、差動ねじの第1のねじ山部はカートリッジ本体の第2の端面のねじ山付き開口部に螺合する。

切屑除去機械加工具の例示的な実施形態は、縦軸を有する工具本体と、工具本体の面内のスロットに装着された切削インサートカートリッジと、スロット内の切削インサートカートリッジを工具本体の縦軸に対して軸方向に並進させる調整システムとを備え、切削インサートカートリッジは、第1の端面、第2の端面、上面、及び底面を含んで、第1の端面から第2の端面に向かって方向付けられた縦軸を有するカートリッジ本体と、切削工具インサート用の台座であって、台座の面がカートリッジ本体の第1の軸端部に近接したカートリッジ本体の上面と交差する台座と、カートリッジ本体の第2の端面の第1のねじ山付き開口部と、上面から底面に向かって延在するカートリッジ本体の開口部であって、台座とカートリッジ本体の第2の軸端部との間に配置される開口部とを含み、調整システムは、第1のねじ山部、第2のねじ山部、作動部、及び作動部の外表面上の係合機構を有する差動ねじを含み、第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は差動ねじの軸上に配置され、作動部は軸が第1のねじ山部と第2のねじ山部との間にあり、係合機構は差動ねじの軸に平行でない係合軸を有し、差動ねじの第1のねじ山部はカートリッジ本体の第2の端面の第1のねじ山付き開口部に螺合する。

切削インサート調整差動ねじの例示的な実施形態は、第1のねじ山部、第2のねじ山部、作動部、作動部の外表面上の係合機構を備え、第1のねじ山部、作動部及び第2のねじ山部は差動ねじの軸上に配置され、作動部は軸が第1のねじ山部と第2のねじ山部との間にあり、係合機構は差動ねじの軸に平行でない係合軸を有する。

切屑除去機械加工具の実施形態で装着された切削インサートカートリッジの位置を調整する例示的な方法は、差動ねじの作動部の工具との係合機構を駆動することと、作動部を差動ねじの軸の周りに回転して切削インサートカートリッジにかかる軸を生成することと、摩擦力に打ち勝って工具本体対する切削インサートカートリッジの位置を軸方向に調整することとを含み、当該摩擦力は、切削インサートカートリッジを材料除去工具に装着する上面から底面に向かって延在するカートリッジ本体の開口部に位置する締結具によって生成される。

好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、類似の番号が類似の要素を表す添付図面と関連付けて読むことができる。

切削インサートカートリッジを備える切屑除去機械加工具の第1の例示的な実施形態、及び差動ねじを含む軸調整システムの第1の例示的な実施形態の斜視図である。

切削インサートカートリッジを備える切屑除去機械加工具の第2の例示的な実施形態、及び差動ねじを含む軸調整システムの第2の例示的な実施形態の斜視図である。

図1の切削インサートカートリッジ及び差動ねじを含む軸調整システムの分解斜視図である。

切削インサートカートリッジ及び差動ねじを含む軸調整システムの機能の配置を図解する図1の切屑除去機械加工具の一部の断面図である。

カートリッジの台座領域を示すために取り除かれた切削インサートカートリッジ及び軸調整システムを備える図1の切屑除去機械加工具の斜視図である。

図2の切削インサートカートリッジ及び差動ねじを含む軸調整システムの分解斜視図である。

切削インサートカートリッジ及び差動ねじを含む軸調整システムの機能の配置を図解する図2の切屑除去機械加工具の一部の断面図である。

カートリッジの台座領域を示すために取り除かれた切削インサートカートリッジ及び軸調整システムを備える図2の切屑除去機械加工具の斜視図である。

2つのねじ山領域を有する切削インサート調整差動ねじの第1の例示的な実施形態で、2つのねじ山は同じねじ切り方向を有する。

2つのねじ山領域を有する切削インサート調整差動ねじの第2の例示的な実施形態で、2つのねじ山は異なるねじ切り方向と異なるピッチを有する。

例示的な切削インサート調整差動ねじの作動部の形態及び外表面上の係合機構の変形例を示す。

例示的な切削インサート調整差動ねじの作動部の形態及び外表面上の係合機構の変形例を示す。

例示的な切削インサート調整差動ねじの作動部の形態及び外表面上の係合機構の変形例を示す。

切屑除去機械加工具に装着された切削インサートカートリッジの上面図及び差動ねじを含む軸調整システムの例示的な実施形態で、クロスダウエルファスナーを有する差動ねじの係合を部分切取図で示している。

図1は、切削インサートカートリッジを有する切屑除去機械加工具の例示的な実施形態の斜視図で、差動ねじを含む軸調整システムの第1の例示的な実施形態である。図2は、切削インサートカートリッジを有する切屑除去機械加工具の別の例示的な実施形態の斜視図で、差動ねじを含む軸調整システムの第2の例示的な実施形態である。例示的な切屑除去機械加工具10はそれぞれ、工具本体40の面内のスロット30(又は別の受入れ領域)に装着される切削インサートカートリッジ20を備える。軸調整システム(図1の第1の例示的な軸調整システム50、図2の第2の例示的な軸調整システム500)は、スロット内の切削インサートカートリッジ20を工具本体40の縦軸60に対して軸方向に並進させる。図1及び2に示された工具本体の他の特徴には、装着終端部70及び頭部80が含まれる。

図3は、図1の例示的な切削インサートカートリッジ20及び軸調整システム50の第1の例示的な実施形態の分解斜視図である。軸調整システム50は、第1のねじ山部102、第2のねじ山部104及び作動部106を有する差動ねじ100を含む。第1のねじ山部102、作動部106及び第2のねじ山部104は、差動ねじ100の軸108上に配置され、軸108に関連して、作動部106は軸が第1のねじ山部102と第2のねじ山部104との間にある。係合機構120(以下で詳述)は、作動部106の外表面110上に配置され、差動ねじ100の軸108に平行でない係合軸122を有する。

図4は、切削インサートカートリッジ20及び工具本体40に組み込まれた状態の差動ねじ100を含む軸調整システム50を示す図1の切屑除去機械加工具の一部の断面図である。組み込まれた状態では、差動ねじ100の第1のねじ山部102はカートリッジ本体200に螺合している。具体的には、差動ねじ100の第1のねじ山部102は、カートリッジ本体200の第2の端面204の第1のねじ山付き開口部220に螺合している。差動ねじ100の第2のねじ山部104は、工具本体40に間接的に螺合している。具体的には、差動ねじ100の第2のねじ山部104は、クロスダウエルファスナー150のねじ山付き開口部152に螺合している。

クロスダウエルファスナー150自体は、工具本体40の相補的な形状の開口部160(図5参照)に配置されている。このような相補的な形状の開口部160の例を図1、4及び5に示す。相補的な形状の開口部160はスロット30から始まり、例えばチャネル162によってスロット30(又は他の受入れ領域)に結合されている。この配置により、組み立てられた切削インサートカートリッジ20と軸調整システム50をスロット30と相補的な形状の開口部160に挿入することが可能になり、一方、チャネル162は、挿入カートリッジ20をクロスダウエルファスナー150に結合する差動ねじ100の一部と、作動部106とクロスダウエルファスナー150との間にある第2のねじ山部104の一部とに適合する。

相補的な形状の開口部160は、差動ねじ100が回転するときのクロスダウエルファスナー150の回転を防止する。例えば、差動ねじ100が回転するとき、クロスダウエルファスナー150は差動ねじ100の回転に同期して軸108の周りを回転しうる一方で、クロスダウエルファスナー150はまた、開口部160の壁に密着して完全に回転を防止するか、回転を部分的に、例えば15〜30度未満に抑制することもできる。その結果、基本的に回転しないクロスダウエルファスナー150に対する第2のねじ山部104の回転は、第2のねじ山部104とクロスダウエルファスナー150のねじ山付き開口部152との間の相対運動によって、第2のねじ山部104の軸に沿った並進を引き起こす。加えて、工具本体40の一部分170は、クロスダウエルファスナー150とスロット30(又は他の受入れ領域)の間に突出し、軸調整システム50が動作して、カートリッジ本体200とクロスダウエルファスナー150を互いに向き合うように付勢するときには、クロスダウエルファスナー150の第1の軸受面として機能する。開口部160の壁の一部分180は、軸調整システム50が動作して、カートリッジ本体200とクロスダウエルファスナー150を互いに遠ざけるように付勢するときには、クロスダウエルファスナー150の第2の軸受面として機能する。

クロスダウエルファスナーの一例はバレルナットであるが、様々な形状及び/又は小平面からなる多形体や円筒体、或いは任意の他の形状を含む異なる形状の他のクロスダウエルファスナーが使用可能で、これによりクロスダウエルファスナーを工具本体40に保持し、一方で差動ねじ100の第2のねじ山部104を受入れるねじ山付き開口部を有することもできる。しかしながら、円筒形には、製造が容易で工具本体40と結合する単純な形状であるという利点があり、工具本体40との接触面が大きい。大きな接触面は、バレルナット150と相補的な形状の開口部160との結合時の接触応力の低減に寄与する。応力が低減されると、アルミニウム、マグネシウムカーボンファイバー又は非金属材料のような柔らかい材料への間接的な螺合により、この実施形態の実装は拡大される。クロスダウエルファスナーに適した材料は用途に応じて変わるが、鉄又は真鍮が好ましい。

スロット30(又は他の受入れ領域)、開口部160及びチャネル162に加えて、切削インサートカートリッジ20を工具本体40に装着するための他の特徴を図5に示す。これらの特徴には、固定ねじ232のねじ山付きシャンクの一部と耐摩耗性パッド192を受入れるねじ山付き開口部190が含まれる。

図6は、図2の別の例示的な切削インサートカートリッジ20と軸調整システム500の第2の例示的な実施形態の分解斜視図である。軸調整システム500は、第1のねじ山部102、第2のねじ山部104及び作動部106を有する差動ねじ100を含む。第1のねじ山部102、作動部106及び第2のねじ山部104は、差動ねじ100の軸108上に配置され、軸108に関連して、作動部106は軸が第1のねじ山部102と第2のねじ山部104との間にある。係合機構120(以下で詳述)は、作動部106の外表面110上に配置され、差動ねじ100の軸108に平行でない係合軸122を有する。

図7は、切削インサートカートリッジ20及び工具本体40に組み込まれた状態の差動ねじ100を含む軸調整システム500を示す図6の切屑除去機械加工具の一部の断面図である。組み込まれた状態では、差動ねじ100の第1のねじ山部102はカートリッジ本体200に螺合している。具体的には、差動ねじ100の第1のねじ山部102は、カートリッジ本体200の第2の端面204の第1のねじ山付き開口部220に螺合している。差動ねじ100の第2のねじ山部104は、工具本体40と直接螺合される。具体的には、差動ねじ100の第2のねじ山部104は、スロット30(又は他の受入れ領域)の一端に配置される工具本体40のねじ山付き開口部510に螺合される。

組み込まれた切削インサートカートリッジ20と軸調整システム500はスロット30に挿入可能で、次いで差動ねじ100の第2のねじ山部104は、差動ねじ100を回転することにより、ねじ山付き開口部510に螺合可能である。軸調整システム500の第2の例示的な実施形態を軸調整システム50の第1の例示的な実施形態と比較すると、その違いは、軸調整システム500はクロスダウエルファスナー150を使用せず、差動ねじ100の第2のねじ山部104と工具本体40のねじ山付き開口部510との間のねじ結合を介して工具本体40に直接装着される点にある。

差動ねじ100の回転はまた、差動ねじ100の第1のねじ山部102とカートリッジ本体200の第2の端面204の第1のねじ山付き開口部220との間の螺合の大きさを変え、スロット内での切削インサートカートリッジ20の軸位置を移動させる。したがって、ねじ山付き開口部510に差動ねじ100の第2のねじ山部104をねじ切りした後に、組み込まれた切削インサートカートリッジ20が固定ねじ232を介してスロット30に装着可能であるように、第1のねじ山付き開口部220の差動ねじ100の第1のねじ山部102の適切な事前のねじ切りが利用されてもよい。差動ねじ100の第2のねじ山部104が工具本体40に直接螺合されると、ねじ山付き開口部510に対して第2のねじ山部104の更なる回転が起こり、第2のねじ山部102とねじ山付き開口部510との間の相対運動によって第2のねじ山部104の軸に沿った並進を引き起こす。

スロット30(又は他の受入れ領域)及びねじ山付き開口部510に加えて、切削インサートカートリッジ20を工具本体40に装着するための他の特徴を図8に示す。これらの特徴には、固定ねじ232のねじ山付きシャンクの部分と耐摩耗性パッド192を受入れるためのねじ山付き開口部190が含まれる。

実施例に示した切削インサートカートリッジ20は同じものであるが、この切削インサートカートリッジは、切削工具インサートを収容し、工具本体に着脱式で装着可能な任意の形状をとることが可能で、本明細書で開示されている軸調整システムと動作可能に協働することができる。例えば、図3及び6に見られるように、切削インサートカートリッジ20は、任意の適切な形状を有し得るカートリッジ本体200を含むことができる。例示的な実施例では、カートリッジ本体200は、一般的に名目上の6つ面、すなわち、第2の端面204にほぼ対向する第1の端面202、底面208にほぼ対向する上面206、第2の側面212にほぼ対向する第1の側面210を有する形状の長方形である。上面206、底面208、第1の側面210、及び第2の側面212は一般的に、第1の端面202及び第2の端面204と相互に連結して、第1の端面202から第2の端面204に向かって方向付けられた縦軸214を有する立体を形成する。前述の用語の使い方、並びにカートリッジ本体200への6つの面の割り当ては、ほぼ長方形を有すると一般的に記述される任意の名目的な面上に、不規則な形状の面、切欠き領域、又は他の特徴を有することを除外するものではない。

切削インサートカートリッジ20は、第2の端面204に第1のねじ山付き開口部220を含む。本明細書に記載されているように、差動ねじ100の第1のねじ山部102は、第1のねじ山付き開口部220に螺合している。例示的な実施形態では、第1のねじ山付き開口部220は、カートリッジ本体200の縦軸214と同一直線上にあるねじ軸222を有する。したがって、このような実施形態では、差動ねじ100の軸108もカートリッジ本体200の縦軸214と同一直線上にある。他の実施形態では、ねじ軸222は、カートリッジ本200の縦軸214に対して、或いはスロット、開口部160、又はねじ山付き開口部510、及び軸調整システム50、500の所望の機能の配置に対応する他の任意の配向に対して、傾けることができる。

カートリッジ本体200の開口部230は、上面206から底面208に向かって延在し、固定ねじ232のシャンクを受入れる。固定ねじ232は一般的に工具本体40とは螺合せず、開口部230はむしろ、開口部230に配置される固定ねじ232のシャンク部分の直径Dよりも大きくなっている。すなわち、図4及び7に示すように、開口部230とこれに対応して配置されるシャンク部分の外表面との間に空間ができるように、開口部230の径方向の寸法は、直径Dのサイズよりも大きい。固定ねじ232のシャンクの遠位端は、スロット30のねじ山付き開口部190にねじ込まれ、これを締めること又は緩めることによって、スロット30に対応する位置に切削インサートカートリッジ20を保持する所望の装着力が生み出される。オプションの座金234が固定ねじ232と共に示されている。図3及び6に示すように、開口部230の近傍の上面206は、カートリッジ本体200の他の領域の上面206の直線部分に対して傾いている。しかしながら、傾いた上面206が必須となっているわけではない。

カートリッジ本体200は、切削工具インサート242の台座240を含む。図3及び6に示す例示的な実施形態では、台座240は、切削工具インサート242の側面を支持する2つの面244、246を、また切削工具インサート242の底面を支持する面248を有する。切削工具インサート242用の装着機構、例えば、ねじ山付き締結具を支持する開口部250は、面248内にある。

カートリッジ本体200は、オプションにより凹部260を含むことができる。図4及び7に示す例示的な実施形態では、凹部260は、第1の側面210から第2の側面212に向かうカートリッジ本体200の少なくとも一部を通って延在する。第1の側面210から第2の側面212に向かう凹部260の縦軸262は、カートリッジ本体200の縦軸214に平行ではなく、必ずとは限らないが、直交することもあり得る。凹部260の少なくとも一部は、カートリッジ本体200の底面208に開いている。

図9A及び9Bは、差動ねじ100の2つの実施形態を示している。図9Aでは、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104のねじ山は、同一のねじ切り方向を有している。すなわち、どちらも左ねじ又は右ねじであるが、2つの部分のねじ山のピッチは異なっている。図9Bでは、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104のねじ山は異なるねじ切り方向を有している。すなわち、一方は左ねじで他方は右ねじで、2つの部分のねじ山のピッチは同じであるか異なっている。ねじ切り方向とピッチの組み合わせは、回転軸の周りの360度回転に対する所望の並進速度、長さを実現するように選択される。

差動ねじ100により、カートリッジ本体200の双方向軸並進(また、拡大解釈すれば、台座240及び台座240に装着される任意の切削工具インサート242に加え、切削インサートカートリッジ20全体など、カートリッジ本体200に結合される特徴の双方向軸並進)が可能になる。例えば、差動ねじが軸108の周りに、すなわち差動ねじ100の回転軸の周りに回転されると、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104に係合する構造は、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104のそれぞれのねじ山のねじ切り方向とピッチに応じて、それぞれの部分の上を軸に沿って並進する。しかしながら、例示的な実施形態では、第2のねじ山部104が直接的に又は間接的に接続されている構造、すなわち工具本体40の並進は抑制又は防止されている。したがって、固定ねじ232によってカートリッジ本体200に与えられる固定力に打ち勝つ十分な並進力が生成されると、カートリッジ本体200は軸に沿って並進する。カートリッジ本体200の並進は固定ねじ232のトルクを解放することなく起こることが好ましく、これにより調整時間を短縮すること及び調整の精度を改善することができる。しかしながら、代替的な実施形態では、カートリッジ本体200の軸並進を促進するため、スロット30のねじ山付き開口部190から係合をはずすことなく、固定ねじ232を緩めることができる。カートリッジ本体200の開口部230と固定ねじ232のシャンクの直径Dとの間のサイズの差は、装着されたカートリッジ本体200が、ねじ山付き開口部190の固定ねじ232を引き出すことなく、軸調整システム50、500の操作によって軸に沿って並進され得る軸距離を画定することに、留意されたい。

図9A、9B及び10A〜10Cは、差動ねじ100の作動部106の異なる実施形態を示している。図9A及び9Bの実施形態では、作動部106は円筒形である。他の例示的な実施形態では、作動部106(軸108に沿って見た場合)は形状が多角形であるか、ギアのような形状になっている。作動部106が多角形の例には、図10Aに示すような六角形、又は四角形、又は三角形が含まれる。

例示的な実施形態では、作動部106には、工具又は手作業で作動部106が係合され、また、差動ねじ100が軸108の周りに回転される係合機構120が含まれる。作動部106が多角形である実施形態に関連して、外周面は、適切な工具又は手作業で係合され得る小平面を作り出す。作動部106が円筒形である幾つかの実施形態に関連して、外表面は、軸において作動部106の内部に延在する周期的なアパーチャ(aperture)で形成された係合機構を含むことができる。アパーチャの軸は、差動ねじ100の軸108に直交するように配向可能である。アパーチャ自体は工具への係合に適した形状、例えば、ねじ回しの頭部、六角レンチ又は他の工具に係合する形状を有することができる。形状の例には、限定するものではないが、スロット、円、六角形が含まれる。また、アパーチャの代わりに、作動部106の外表面から外へ向かって延在する突起も使用可能である。作動部106が円筒形である他の実施形態に関連して、外表面は、差動ねじ100の軸108と平行に配向され得る複数の隆起と溝、山と谷で形成された係合機構を含むことができる。複数の隆起と溝で形成された係合機構の例を図10Bに示す。図10Cに示すように、複数の隆起と溝で形成された係合機構と、作動部106の内部に延在する周期的なアパーチャで形成された係合機構とを両方有する、このような特徴の組み合わせも使用可能である。アパーチャは、差動ねじ100の軸108に直交して配向される、内向きに延在する軸を有する。

例示的な実施形態では、作動部106の外表面は、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104の最外面の半径方向距離よりも大きな、軸108からの半径方向距離に位置する。軸108からの半径方向距離がより大きな場所に位置する作動部106の外表面は、軸108に対して差動ねじ100が回転する距離に比例して、機械的な利点を生み出す。代替的な実施形態では、作動部106の軸108からの半径方向距離は、第1のねじ山部102及び第2のねじ山部104の最外面の半径方向距離以下になることがある。幾つかの実施形態では、作動部106は、差動ねじ100に対して同軸上に配置され、他の実施形態では同軸上からずらして配置される。

切削インサートカートリッジ20が工具本体40に装着されると、軸調整システム50、500のいずれかの実施形態を含む場合、作動部106は、スロット30の面に対して離間された位置関係Sで配置される。図11は、この離間された位置関係Sを示す工具本体40に装着された切削インサートカートリッジ20の例示的な実施形態の上面図である。離間された位置関係Sにより、作動部へのアクセス、或いは場合によっては係合機構へのアクセスが改善される。図11の実施形態は軸調整システム50を図解しているが、改善されたアクセスに関する上述のコメントは、軸調整システム500を使用する実施形態にも同じように当てはまる。

回転式切削工具との関連で図解及び説明されているが、本明細書で開示されている構造、技術及び方法は、回転工具にも同じように当てはまる。また、差動ねじ及びオプションのクロスダウエルファスナーを含む軸調整システムの構造、特徴及び操作は、一次元の並進、すなわち、差動ねじの軸、切削インサートカートリッジ以外の構造の軸と同じ軸に沿った並進にも適用可能である。例えば、加工対象物のステージ、機械加工具及び固定具のコンポーネントは、本明細書で開示されている軸調整システムの適切な追加によって、一次元方向に並進され得る。

また、本発明はこれらの好ましい実施形態に関連して記載されているが、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、本明細書に特段の記載のない追加、削除、修正、及び代替が行われ得ることを当業者は理解されたい。

10 切屑除去機械加工具 20 切削インサートカートリッジ 30 スロット 40 工具本体 50 軸調整システム 60 縦軸 70 装着終端部 80 頭部 100 差動ねじ 102 第1のねじ山部 104 第2のねじ山部 106 作動部 108 軸 110 外表面 120 係合機構 122 係合軸 150 クロスダウエルファスナー 152 ねじ山付き開口部 160 相補的な形状の開口部 162 チャネル 170 工具本体の一部 180 開口部の壁の一部 190 ねじ山付き開口部 192 耐摩耗性パッド 200 カートリッジ本体 202 第1の端面 204 第2の端面 206 上面 208 底面 210 第1の側面 212 第2の側面 214 縦軸 220 第1のねじ山付き開口部 222 ねじ軸 230 開口部 232 固定ねじ 234 座金 240 台座 242 切削工具インサート 244 面 246 面 248 面 250 開口部 260 凹部 262 縦軸 500 軸調整システム 510 ねじ山付き開口部

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