フライス加工用切削インサート

申请号 JP2013557978 申请日 2013-10-15 公开(公告)号 JPWO2014080708A1 公开(公告)日 2017-01-05
申请人 住友電工ハードメタル株式会社; 发明人 佳成 長見; 佳成 長見; 敦彦 前田; 敦彦 前田;
摘要 正面 フライス加工における加工面のコーナ部のバリを減少させるために、バリを発生させ難い切削インサートを提供することを課題としている。上下面2,4と側面3との交差稜で形成される切れ刃5を有し、その切れ刃にサラエ刃5bが含まれたフライス加工用切削インサートであって、切れ刃5が隣り合うコーナ部間に形成される主切れ刃5aと、コーナ部に形成されるサラエ刃5bと、主切れ刃とサラエ刃間に形成される副切れ刃5cとで構成され、主切れ刃5aに連なる側面3aの面粗さを、副切れ刃5cに連なる側面3cの面粗さよりも粗くした。
权利要求

上下面と側面との交差稜で形成される切れ刃を有し、その切れ刃にコーナ部に位置するサラエ刃が含まれたフライス加工用切削インサートであって、 前記切れ刃として、隣り合うコーナ部間に形成される主切れ刃と、コーナ部に形成される前記サラエ刃と、前記主切れ刃とサラエ刃間に形成される副切れ刃を具備させ、 前記主切れ刃に連なる側面の面粗さを、前記副切れ刃に連なる側面の面粗さよりも粗くしたフライス加工用切削インサート。前記主切れ刃に連なる側面を、焼結肌を残した無研磨面とし、前記副切れ刃に連なる側面の算術平均粗さを、Ra0.1μm〜0.3μmにした請求項1に記載のフライス加工用切削インサート。前記サラエ刃に連なる側面を、焼結肌を残した無研磨面とした請求項2に記載のスライス加工用インサート前記サラエ刃に対する前記副切れ刃の傾きαを10°〜30°にした請求項1〜3のいずれかに記載のフライス加工用切削インサート。前記主切れ刃、サラエ刃、副切れ刃をそれぞれ複数有し、コーナチェンジによって各切れ刃の位置の入れ替えがなされる上下面が略多角形に成形された刃先交換式切削インサートとして構成された請求項1〜4のいずれかに記載のフライス加工用切削インサート。

说明书全文

この発明は、フライスカッタに組み込むフライス加工用切削インサート、詳しくは、正面フライス加工において加工面のコーナ部に発生することがあるバリを未然に抑制する機能を備えさせたフライス加工用切削インサートに関する。

正面フライス加工においては、加工時に加工面のコーナ部(切り抜け側のワーク端面と加工面との間に生じるコーナ部)にバリが発生することがある。そのバリの除去機能を備えさせた従来技術として、例えば、下記特許文献1に記載された転削工具がある。

同文献に記載された転削工具は、主切削を受け持つ主切削インサートのほかに、円形切れ刃を有するいわゆる丸駒の切削インサートを設置し、その丸駒の切削インサートで発生したバリを除去するようにしている。

特開平08−52611号公報

上記特許文献1の転削工具は、バリの発生を抑制するのではなく、発生したバリを除去する。そのために、この種の工具は、主切削インサートとバリ取り専用の切削インサートを組み合わせて用いる必要があり、使用する切削インサートが2種類となるため、生産性、コスト、切削インサートの在庫管理などに関して不利になることが避けられない。

また、主切削インサートとバリ取り専用の切削インサートは刃先寿命に不可避の差が出る。2種類の切削インサートを組み合わせて用いる切削工具の場合、一般的には、どちらか一方の切削インサートの刃先寿命が尽きると、他方の切削インサートも同時に交換される。

そのために、他方の切削インサートは、残存寿命が無駄になり、利用効率の悪化による経済ロスが生じて工具費が高くつくことになる。

この発明は、正面フライス加工における加工面のコーナ部のバリを減少させるために、バリを発生させ難い切削インサートを提供することを課題としている。

上記の課題を解決するため、この発明においては、上下面と側面との交差稜で形成される切れ刃を有し、その切れ刃に、コーナ部に位置するサラエ刃が含まれたフライス加工用切削インサートに以下の特徴部を付与した。

即ち、前記切れ刃として、隣り合うコーナ部間に形成される主切れ刃と、コーナ部に形成される前記サラエ刃と、前記主切れ刃とサラエ刃間に形成されるサラエ刃に対して傾いた副切れ刃を備えさせ、前記主切れ刃に連なる側面の面粗さを、前記副切れ刃に連なる側面の面粗さよりも粗くした。

かかる切削インサートは、好ましい形態として、前記主切れ刃に連なる側面を、焼結肌を残した無研磨面とし、前記副切れ刃に連なる側面の算術平均粗さを、Ra0.1μm〜0.3μmにしたものや、前記サラエ刃に対する前記副切れ刃の傾きを10°〜30°にしたものが挙げられる。

また、上下面が略多角形をなす刃先交換式の切削インサートとなすのも好ましい。その刃先交換式切削インサートは、前記主切れ刃、サラエ刃、副切れ刃をそれぞれ複数有し、コーナチェンジによって各切れ刃の位置の入れ替えを可能となしたものである。

この発明の切削インサートは、主切れ刃とサラエ刃との間に副切れ刃を設けたことと、その副切れ刃側の側面と主切れ刃側の側面の面粗さを異ならせたことにより、主切れ刃によって側部の壁面から削り取られた切屑が底面の加工面に向かって送られることなく分断されるようになる。

主切れ刃によってワークの側部壁面から削り取られた切屑が底面の加工面に送られると底面の加工面のコーナ部にバリが発生するが、この発明の切削インサートは、主切れ刃とサラエ刃の間に副切れ刃を設けており、その副切れ刃の設置によってワークの側部壁面から削り取られた切屑が底面の加工面に向って送られることが抑制される。

副切れ刃は、サラエ刃とのなす角がサラエ刃と主切れ刃がなす角よりも小さく、このために、副切れ刃によって生成される切屑は、加工面のコーナから離れる方向にカールしようとする。

これに加え、主切れ刃に連なる側面と副切れ刃に連なる側面の面粗さが異なることから、主切れ刃と副切れ刃の切れ味に差が生じ、さらに、切屑の主切れ刃によって削り取られる領域と副切れ刃によって削り取られる領域の流出状況にも差が生じ、そのために、切屑の全域に大きな歪が加わって底面の加工面に到達する前に切屑が分断されるのではないかと推測される。

この発明の切削インサートの一例を示す斜視図

図1の切削インサートの平面図

図1の切削インサートの側面図

図1の切削インサートによる加工状況の説明図

性能比較試験に用いた副切れ刃の無い切削インサートの平面図

以下、添付図面の図1〜図4に基づいて、この発明の切削インサートの実施の形態を説明する。例示の切削インサート1は、4コーナ使用のポジティブ型の刃先交換式切削インサートにこの発明を適用したものである。

この切削インサート1は、上面2をすくい面、側面3を逃げ面とし、カッタボディの先端外周に設けられた取付け座に装着して上面2と側面3の交差稜で形成される切れ刃5で切削を行うものであり、超硬合金やサーメットなどを材料にして焼結して作られたものである。

上面2と下面4は、正方形を基本形とする形状になっている。切れ刃5は、隣り合うコーナ間に形成される直線の主切れ刃5aと、コーナ部に形成されるサラエ刃5bと、主切れ刃5aとサラエ刃5b間に形成される副切れ刃5cとからなる。

主切れ刃5aは、ワークの側部の壁面を加工するものであって、サラエ刃5bに対して45°の傾きをもつ。その傾き角は、正面フライスカッタにおける一般的な値である。

サラエ刃5bは、ワークに加工される面の底面に生じる送りマークを削って底面の面粗さを向上させる目的で設けられる切れ刃である。

主切れ刃5aとサラエ刃5b間に形成される副切れ刃5cも、直線の切れ刃であってもよいし、直線近似の曲線の切れ刃であってもよい。

側面3は、主切れ刃5aに連なる側面3a、サラエ刃5bに連なる側面3b、及び副切れ刃5cに連なる側面3cが角度をもって連なった面になっている。

各切れ刃に連なった側面のうち、主切れ刃5aに連なる側面3aは、面粗さが副切れ刃5cに連なる側面3cの面粗さよりも粗くなっている。

例示の切削インサートは、側面3a及び3bを焼結肌の残された無研磨面にしており、その側面3a及び3bの算術平均粗さは、Ra1=0.4μm〜0.5μmとなっている。

これに対し、副切れ刃5cに連なる側面3cの算術平均粗さは、Ra2=0.1μm〜0.3μmとなっている。この面粗さは、側面3cを研磨することによって得られている。

主切れ刃5aに連なる側面3aも、研磨することができるが、無研磨面がコスト的に有利であるし、側面3cとの面粗さの差も大きくすることができる。なお、側面3a、3cは、研磨の有無は重要ではなく、あくまでもその両面の面粗さが異なっていることが肝要である。また、サラエ刃5bに連なる側面3bについても、側面3aと同じで、研磨しても良い。

サラエ刃5bに対する副切れ刃5cの傾き角αは、10°〜30°が適当である。その傾き角αを10°以上となすことで、副切れ刃5cによって生成される切屑が薄くなりすぎることを回避することができる。副切れ刃5cによって生成される切屑が薄くなりすぎると加工面のコーナ部にバリが生じ易くなるので、傾き角αは10°以上にするのがよい。

また、その傾き角αを30°以下にすることで、切屑の工具送り方向の幅を適度に確保することができる。切屑の工具送り方向の幅が小さすぎると切屑が分断され難く、ワークの側部の壁面から削られた切屑が底面の加工面に到達し易くなってバリを生じさせるようになるが、傾き角αを30°以下にすればその不具合が起こり難い。

なお、この発明を適用する切削インサートは、基本形が正方形であるものに限定されない。正三角形や長方形、コーナ数が4以上ある多角形を基本形とするものであってもよいし、ネガティブ型の切削インサートであってもよい。

また、主切れ刃、サラエ刃、副切れ刃をそれぞれ複数有し、コーナチェンジによって各切れ刃の位置の入れ替えがなされる図示の如き刃先交換式切削インサートは経済的に優れるが、主切れ刃、サラエ刃、副切れ刃が一組しかない切削インサートに適用してもバリ抑制の効果が発揮される。

以下に、実施例を示す。 図5に示した内接円Sの直径:13.34mm、サラエ刃5bの長さL:3mmで副切れ刃の無い切削インサートA(比較品)と、その切削インサートAのサラエ刃の一部を長さ:1mm、サラエ刃に対する傾き角α:22°30′の副切れ刃に置き換えた切削インサートB(発明品)を試作してバリの抑制に関する性能を比較した。

切削インサートBについては、副切れ刃に連なる側面のみを研磨し、他の面は焼結肌を残した無研磨面にした。切削インサートAは全ての側面に焼結肌を残した。切削インサートBの主切れ刃に連なる側面と副切れ刃に連なる側面の算術平均粗さは、触針式表面粗さ測定機による測定で、それぞれRa1=0.49μm、Ra2=0.18μmであった。切削インサートAについては、全ての側面でRa=0.49μmであった。

この2種類の切削インサートを使用して、以下の条件でSUS304のワークWを加工した。 −切削条件− ・1刃当りの送り量Fz=0.2mm ・切削速度 V=200mm/min ・ワーク段差(図4参照)ap=3mm

上記条件での切削を行ってワークの加工面を目視で確認した。その結果、比較品の切削インサートAによる加工面にはコーナ部にバリが発生した。これに対し、発明品の切削インサートBによる加工面にはそのバリが発生しておらず、良好な加工面が得られていた。

上記開示された本発明の実施形態の構成は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。

1 切削インサート 2 上面 3 側面 3a 主切れ刃に連なる側面 3b サラエ刃に連なる側面 3c 副切れ刃に連なる側面 4 下面 5 切れ刃 5a 主切れ刃 5b サラエ刃 5c 副切れ刃 α サラエ刃に対する副切れ刃の傾き角 W ワーク

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