High strength stainless steel bolt and manufacturing method therefor

申请号 JP2002001216 申请日 2002-01-08 公开(公告)号 JP2003205336A 公开(公告)日 2003-07-22
申请人 Tori Techno:Kk; 有限会社トリテクノ; 发明人 MATSUKI KEISUKE;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a manufacturing method for realizing industrial mass production of austenitic stainless steel high strength bolts having a tensile strength of 1,100 MPa or above. SOLUTION: The method of manufacturing the high strength stainless steel bolt is performed by forming a lubricant film on the surface of a wire rod of an austenitic stainless steel to obtain a lubricated wire rod, then cold-forming the wire rod in the draft range of 0.5 to 1.5 as prescribed in the natural logarithm of machining deformation, thereby making a bolt having a head part swaged by compressing in the axial direction and a thread part extruded by compressing in the radial direction and then roll-formed. In this case, it is important to use the lubricant film free from separation or fracture in the above draft range. COPYRIGHT: (C)2003,JPO
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 オーステナイト系ステンレス鋼線材の表面に潤滑剤被膜を形成して潤滑化線材を得、次いで該潤滑化線材を加工歪みの自然対数値で規定した加工度が0.5〜1.5の範囲で冷間成形することにより、軸方向に圧縮して据え込んだ頭部と径方向に圧縮して押出成形した後転造加工を加えたねじ部とを有するボルトを製造するに際し、該潤滑剤被膜は前記の範囲の加工度で剥離乃至破壊を起こさないものであることを特徴とする高力ステンレスボルトの製造法。 【請求項2】 前記ボルトの表面から前記潤滑剤被膜を除去したのち、更に不動態化処理することを特徴とする請求項1に記載の高力ステンレスボルトの製造法。 【請求項3】 表面が不動態化されたオーステナイト系ステンレス鋼材で形成され、少なくとも1100MPa の引張強さを備えていることを特徴とする高力ステンレスボルト。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は高ステンレスボルトに関し、特に1000MPa 以上の引張強さと優れた耐食性とを兼ね備えた高力ステンレスボルトを、安定して製造する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、種々の機械装置や車両などは主として鋼材を用いて製造されるのが普通であった。 しかし近時は、作動速度の高速化や省エネルギーのために軽量化することが求められ、また装置自体の耐久性を高めるためにステンレス鋼材を用いて製造されることが多くなってきている。 【0003】一方、装置等の組立に用いられるボルト類は、従来から抗張力が大きくて加工が比較的に容易な鋼材を用いたものが多かったが、ステンレス鋼材を用いた装置にあっては、使用するボルトもまたステンレス鋼製であることが望まれる。 そして、装置の軽量化並びに小型化の流れに伴って、ボルトには更に高強度化が望まれる傾向があり、1997年に改正されたISO−350
    6 (Specification for corrosion-resistant stainles
    s steel fasteners)では、例えばSUS410,42
    0,431などの、マルテンサイト系ステンレス鋼材を用いた高力ボルトの規格として、C1−110 (min.te
    nsile strength=1100MPa) が新しく制定されている。 【0004】しかし、このマルテンサイト系の高力ボルトは、熱処理による強化が可能であるために実現できたものであり、マルテンサイト系より耐食性が優れているオーステナイト系ステンレス鋼材を用いて実用化された高力ボルトは、せいぜい800MPa レベル程度までであって、それ以上の引張強度を有するものは、実現できていなかった。 その理由は、オーステナイト系ステンレス鋼は熱処理による強化が不可能であって、室温での冷間加工による硬化を図る以外には、材料に高強度を付与する方法がないうえ、オーステナイト系ステンレス鋼製のボルトに対して、1100MPa 以上の引張強度を与えるに必要な冷間強加工を、経済的に実施できる加工方法は、未だに見出されていなかったからである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来のマルテンサイト系高力ボルトより更に優れた耐食性を備え、しかも少なくとも同等以上の引張強度、すなわち1100MPa 以上を有する、オーステナイト系ステンレス高力ボルトを提供することを目的としたもので、更に、このような高力ステンレスボルトを、工業的に量産することができる製造法を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記のような本発明の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼線材の表面に潤滑剤被膜を形成して潤滑化線材を得、次いで該潤滑化線材を加工歪みの自然対数値で規定した加工度が0.5〜
    1.5の範囲で冷間成形することにより、軸方向に圧縮して据え込んだ頭部と径方向に圧縮して押出成形した後転造加工を加えたねじ部とを有するボルトを製造するに際し、該潤滑剤被膜は前記の範囲の加工度で剥離乃至破壊を起こさないものであることを要旨とする高力ステンレスボルトの製造法によって、達成することができる。
    そして更に、前記ボルトの表面から前記潤滑剤被膜を除去したのち、不動態化処理することにより、高品質の高力ステンレスボルトが得られる。 【0007】本発明の高力ステンレスボルトの製造法において、材料であるオーステナイト系ステンレス鋼材としては、特に限定されるものではないが、例えばSUS
    304,SUS316,SUS316Lなどを用いることができる。 中でも、SUS316が好ましく用いられる。 【0008】このようなオーステナイト系ステンレス鋼の線材を用いて高力ボルトを製造するには、加工歪みの自然対数値で規定した加工度が0.5〜1.5の範囲で、該線材を冷間成形する必要がある。 従って、先ず製造しようとするボルトの寸法に応じて、頭部の加工度とねじ部の加工度が、共に0.5〜1.5の範囲となるような形状や寸法を備えた、線材を準備することが必要である。 加工度の値が上記の範囲を下回るときは、ボルトの強度が不充分となり易く、また上記の範囲を超えると表面精度が損なわれる傾向があるうえ、成形用金型の寿命を損なうため、いずれも好ましくない。 【0009】ボルトは、頭部とねじ部とから構成されているのが普通であるところから、その頭部は前記の線材を、軸方向に圧縮して据込んで形成し、またねじ部は前記の線材を、径方向に圧縮し押出して形成する方法があることは、公知である。 本発明では、頭部を圧縮して据込成形するときの加工度と、ねじ部を圧縮して押出成形したうえ、ねじの転造をするときの加工度とを、いずれも加工歪みの自然対数値で規定した加工度として、0.
    5〜1.5の範囲内の近い値をとるように、線材の形状や寸法を選ぶことが特に好ましい。 【0010】更に、前記のように選定された線材は、加工される前に表面に潤滑剤被膜を形成することが必要である。 ここで形成される潤滑剤被膜は、線材の加工度が0.5〜1.5の範囲であるときに、剥離や破壊を起こさないものであることが必要であるが、このような被膜を形成する手段としては特に限定されず、公知の潤滑剤、例えば極圧潤滑油等の液体潤滑剤、亜鉛や鉛等の展延性金属膜、フッ素樹脂やアミド樹脂等の高分子フィルム、硫化モリブデンやグラファイト等の粉体、或いはこれらの複合物などから、要求性能に適合するものを適宜選択して使用することができる。 【0011】潤滑剤被膜を形成したオーステナイト系ステンレス線材を、圧造用の金型に収容して圧縮荷重をかけると、頭部の据え込みとねじ部の押し出しとが同時に行われ、上記の加工条件の下で冷間成形されたボルト体が得られる。 このボルト体は、表面に潤滑剤被膜が残っているので、そのまま通常の転造加工方法を利用してねじ山を形成し、ボルトを得ることができる。 こうして得たボルトは、適宜の清浄化処理によって潤滑剤被膜を除去したのち、公知の酸化処理などを行って不動態化することができる。 【0012】上述のようにして製造された本発明の高力ステンレスボルトは、ボルト全体が略同一レベルの加工度で成形されているので、強化度が揃っていてバランスがとれた機械的特性を備えている。 そして、低い圧縮荷重を効率的に作用させて高い補強効果を実現できるから、成形金型が疲労破壊を起こすことを防ぐことができと共に、ボルトの品質を高めることができる。 【0013】 【実施例】呼び径が6mmで、頭部外径が10.0mm、頭部高さ5.85mm、六穴深さ3.5mm、ねじ部素材径5.28mm、ねじピッチ1.00mm、ねじ谷径4.92
    mmの六角穴付ステンレスボルトを製造するための、冷間成形用の成形金型とねじ転造金型とを用意した。 また、
    ボルト製造用材料として、径がそれぞれ5.8mm、7.
    2mm、9.1mmの、SUS316線材を用意した。 そして、これらの線材に粉末潤滑剤を含む軟質金属被膜を付けて、上記の成形用金型により線材を冷間加圧成形し、
    ボルトの頭部の圧造とねじ部の押し出しとを行った後、
    更にねじの転造を行って、A、B、Cの3種のボルトを製造した。 【0014】また比較のために、上記の径7.2mmの線材に、従来からねじの転造に用いられている固体粉末潤滑剤含有性塗料を塗布して、上記と同様にして冷間加圧成形を行って、ボルトDを製造した。 【0015】これらのボルトA、B、C、Dを、いずれも同じ性状の成形用金型を用いて繰り返してそれぞれ成形し、それぞれのボルトの平均的成形応力値(MPa) と、
    圧造及びねじ転造によるボルトの頭部とねじ部との、加工歪み量から計算したそれぞれの平均的加工度と、製品の各ボルトについて測定した平均的引張強さ(MPa) と、
    成形用金型が破壊するまでに成形できたボルトの個数とを、それぞれ表1に示した。 【0016】 【表1】

    【0017】表1の結果を見ると、ボルトBは平均的に強化されていてバランスのとれた機械的特性を有しており、成形用金型の耐久寿命も大幅に優れていて、量産が可能な好ましい製品であるのに対して、ボルトAは頭部を中心に強化されているが、ねじ部の強化が不充分であり、またボルトCはねじ部の強化は充分であるが、頭部の強化は充分でないという、偏った機械的特性を有している。 そして、ボルトDは成形時の圧縮荷重が大きくて金型の寿命が短く、量産するには難があることが分かる。 【0018】 【発明の効果】本発明の高力ステンレスボルトの製造法によれば、1100MPa 以上の引張強さを有してバランスがとれた機械的特性を備えた、オーステナイト系ステンレス鋼製のボルトを、比較的に低い圧縮荷重で成形することができる。 従って、オーステナイト系ステンレス鋼材に特有の、優れた耐食性を備えた高強度ボルトを、


    成形金型に対して過度な負荷を与えることなく製造することができるので、成形金型の使用寿命を延ばすことができ、性能の揃った高品質の高力ステンレスボルトを経済的に量産することができる効果がある。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21K 1/46 B21K 1/46 Z F16B 35/00 F16B 35/00 J

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