Warm working method of stainless steel foil and mold for warm working

申请号 JP2013198203 申请日 2013-09-25 公开(公告)号 JP2014079806A 公开(公告)日 2014-05-08
申请人 Nisshin Steel Co Ltd; 日新製鋼株式会社; 发明人 NORITA KATSUNARI; MIURA NORIMASA;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a warm working method of a stainless steel foil capable of suppressing crack generation, and achieving deep drawing more surely, even in the case of a thin stainless steel foil having the thickness of 300 μm or less; and to provide a mold for warm working.SOLUTION: An austenitic stainless steel foil 2 having the thickness of 300 μm or less is arranged so as to face a punch 12, and drawing is applied to the stainless steel foil 2 in the state where the temperature of an annular region 2a of the stainless steel foil 2 having a contact with a shoulder part 12d of the punch 12 is set at 30°C or lower, and the temperature of an outside area 2b of the annular region 2a is set at 40°C or higher and 100°C or lower.
权利要求
  • 厚さが300μm以下のオーステナイト系のステンレス鋼箔をパンチに対向するように配置し、前記パンチの肩部が接触する前記ステンレス鋼箔の環状領域を30℃以下とするとともに、前記環状領域の外部領域を40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、前記ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施すことを特徴とするステンレス鋼箔の温間加工方法。
  • 前記ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施す際に、前記外部領域の温度を60℃以上かつ80℃以下とすることを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼箔の温間加工方法。
  • 前記ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施す際に、前記外部領域の温度を40℃以上かつ60℃未満とすることを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼箔の温間加工方法。
  • 前記パンチの外周位置に配置されたブランクホルダを用いて前記外部領域を拘束することをさらに含み、
    前記ブランクホルダの内部には、前記外部領域を加熱するためにヒータが設けられており、
    前記パンチの外周面と対向する前記ブランクホルダの内周部には、断熱部材が設けられている ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のステンレス鋼箔の温間加工方法。
  • パンチと、
    前記パンチの外周位置に配置されたブランクホルダと、
    前記ブランクホルダと対向して配置されるダイと を備え、
    厚さが300μm以下のオーステナイト系のステンレス鋼箔を前記ブランクホルダ及び前記ダイにより挟持した状態で、前記パンチとともに前記ステンレス鋼箔を前記ダイの内側に押し込むことで前記ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施すための金型であって、
    前記パンチには冷却手段が設けられており、
    前記ブランクホルダ及びダイには加熱手段が設けられており、
    前記パンチの肩部が接触する前記ステンレス鋼箔の環状領域を30℃以下とするとともに、前記ブランクホルダと前記ダイとにより挟持される前記環状領域の外部領域を40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、前記ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施す ことを特徴とするステンレス鋼箔の温間加工用金型。
  • 前記パンチの外周面と対向する前記ブランクホルダの内周部には、断熱部材が設けられていることを特徴とする請求項5記載のステンレス鋼箔の温間加工用金型。
  • 说明书全文

    本発明は、ステンレス鋼箔に対して絞り加工を行うステンレス鋼箔の温間加工方法及び温間加工用金型に関する。

    従来用いられていたこの種のステンレス鋼箔の温間加工方法としては、下記の特許文献1に示されている構成を挙げることができる。 特許文献1には、厚さが800〜1000μm程度のオーステナイト系のステンレス鋼板に絞り加工を施す際に、パンチを0〜30℃に冷却するとともに、板押えを60〜150℃に加熱することが開示されている。

    特開2009−113058号公報

    本発明者らは、特許文献1に記載されたような絞り加工を厚さが300μm以下の薄いステンレス鋼箔に対して適用することを検討したが、以下の課題が生じた。 すなわち、特許文献1に記載された方法は、厚さが800〜1000μm程度の比較的厚いステンレス鋼板に対する加工方法であり、当該方法を厚さが300μm以下の薄いステンレス鋼箔に単純に適用しても、割れが生じて深絞りが実現できない場合があった。

    本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、厚さが300μm以下の薄いステンレス鋼箔であっても、割れの発生を抑えることができ、より確実に深絞りを実現できるステンレス鋼箔の温間加工方法を提供することである。

    本発明に係るステンレス鋼箔の温間加工方法は、厚さが300μm以下のオーステナイト系のステンレス鋼箔をパンチに対向するように配置し、パンチの肩部が接触するステンレス鋼箔の環状領域を30℃以下とするとともに、環状領域の外部領域を40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施す。

    また、本発明に係るステンレス鋼箔の温間加工用金型は、パンチと、パンチの外周位置に配置されたブランクホルダと、ブランクホルダと対向して配置されるダイとを備え、厚さが300μm以下のオーステナイト系のステンレス鋼箔をブランクホルダ及びダイにより挟持した状態で、パンチとともにステンレス鋼箔をダイの内側に押し込むことでステンレス鋼箔に対して絞り加工を施すための金型であって、パンチには冷却手段が設けられており、ブランクホルダ及びダイには加熱手段が設けられており、パンチの肩部が接触するステンレス鋼箔の環状領域を30℃以下とするとともに、ブランクホルダとダイとにより挟持される環状領域の外部領域を40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施す。

    本発明のステンレス鋼箔の温間加工方法によれば、パンチの肩部が接触するステンレス鋼箔の環状領域を30℃以下とするとともに、環状領域の外部領域を40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施すので、厚さが300μm以下の薄いステンレス鋼箔であっても、割れの発生を抑えることができ、より確実に深絞りを実現できる。

    本発明の実施の形態1によるステンレス鋼箔の温間加工方法の実施に用いられる温間加工用金型を示す構成図である。

    板厚の違いによる限界絞り比の相違を示すグラフである。

    板厚の違いによる温度上昇の相違を示すグラフである。

    板厚の違いによる引張強さ変化の相違を示すグラフである。

    本発明の実施の形態2によるステンレス鋼箔の温間加工方法の実施に用いられる温間加工用金型を示す構成図である。

    断熱プレートの有無によるブランクホルダの温度分布の差異を示す説明図である。

    以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
    実施の形態1.
    図1は、本発明の実施の形態1によるステンレス鋼箔の温間加工方法の実施に用いられる温間加工用金型1を示す構成図である。 図に示すように、温間加工用金型1には、ステンレス鋼箔2を挟むように配置された下型10及び上型15が設けられている。 下型10には、ベッド11と、ベッド11に固定されたパンチ12と、パンチ12の外周位置に配置されるとともにクッションピン13を介してベッド11に連結されたブランクホルダ14とが設けられている。 上型15には、スライド16と、ブランクホルダ14の上方に配置されるとともにスペーサ17を介してスライド16に固定されたダイ18とが設けられている。

    スライド16には、図示しないサーボモータが接続されている。 スライド16、スペーサ17、及びダイ18、すなわち上型15は、サーボモータからの駆動により、下型10に対して近づく方向及び離れる方向に一体に駆動される。 ステンレス鋼箔2がパンチ12に対向されるように配置された後に、上型15が下型10に対して近づく方向に変位されることで、パンチ12がステンレス鋼箔2とともにダイ18の内側に押し込まれ、ステンレス鋼箔2に対して絞り加工が施される。

    パンチ12には、図示しない外部冷媒系に接続された導入路12aと、導入路12aを通して冷媒が導入される冷却室12bと、冷却室12bからの冷媒を排出する排出路12cとからなる冷却手段が設けられている。 すなわち、パンチ12は、冷却室12bへの冷媒の導入により冷却可能とされている。 この冷却されたパンチ12がステンレス鋼箔2に接触されることにより、パンチ12の肩部12dが接触するステンレス鋼箔2の環状領域2aが冷却される。 なお、ステンレス鋼箔2の冷却範囲は、少なくとも環状領域2aが冷却されればよく、環状領域2aだけでなく環状領域2aの内側領域を含めて冷却してもよい。 本実施の形態では、パンチ12によりステンレス鋼箔2を冷却するように構成しているため、環状領域2aだけではなく、環状領域2aの内部領域まで冷却される。

    図示はしないが、スプリング等を介してスライドに連結されたカウンターパンチをパンチに対向する位置に配置するとともに、冷媒が導入される冷却室をカウンターパンチに設けることで、ステンレス鋼箔2の冷却効果をより高めることができる。

    ブランクホルダ14及びダイ18には、これらブランクホルダ14及びダイ18を加熱するためのヒータ14a,18a(加熱手段)が内蔵されている。 これらの加熱されたブランクホルダ14及びダイ18によってステンレス鋼箔2が挟持されることにより、環状領域2aの外部領域2bが加熱される。

    ステンレス鋼箔2は、例えば樹脂層等の付加層が表裏両面に設けられていないオーステナイト系ステンレス鋼の裸材である。 ステンレス鋼箔2としては、厚さが300μm以下の薄いものが用いられる。

    次に、図1の温間加工用金型1を用いてのステンレス鋼箔2の温間加工方法について説明する。 まず、上型15が下型10から離間されている状態のときに、パンチ12に対向するようにステンレス鋼箔2をパンチ12及びブランクホルダ14の上に載置して、その後にブランクホルダ14及びダイ18によりステンレス鋼箔2が挟持される位置まで上型15を降下させる。 仮にパンチ12が上方に配置されるとともにダイ18が下方に配置されている場合には、ステンレス鋼箔2はダイ18上に載置される。

    このとき、パンチ12を冷却するとともにブランクホルダ14及びダイ18を加熱することで、ステンレス鋼箔2の環状領域2aを30℃以下かつ0℃以上にするとともに、ステンレス鋼箔2の外部領域2bを40℃以上かつ100℃以下、好ましくは60℃以上かつ80℃以下とする。

    環状領域2aを30℃以下としているのは、30℃よりも高くすると、マルテンサイト変態による破断強度の上昇が十分に得られなくなるためである。 また、環状領域2aを0℃以上としているのは、環状領域を0℃未満にすると、パンチ12や環状領域に霜が付着して成型品の形状性を損なうためであるとともに、離型時に温度収縮により成型品が潰れるおそれがある。

    外部領域2bを40℃以上としているのは、外部領域2bの温度を40℃未満にすると、マルテンサイト変態による硬質化を抑止する効果が十分に得られないためである。 また、外部領域2bを100℃以下としているのは、外部領域2bの温度を100℃よりも高くすると、外部領域2bの温度が環状領域2aに伝わることで環状領域2aの温度が高くなってしまい、マルテンサイト変態によるパンチ部の破断強度の上昇が十分に得られなくなるためである。

    後述のように、外部領域2bの温度を60℃以上かつ80℃以下とすることで、より大きな絞り比(素材の直径/加工品の直径)での加工が可能となる。 60℃以上とすることで、マルテンサイト変態による硬質化を抑止する効果をより確実に得られるとともに、80℃以下とすることで、環状領域2aの温度上昇を抑えることができるためである。

    また、外部領域2bの温度を40℃以上かつ60℃未満とすることで、深絞りを可能としつつ、温間加工用金型1の温度回復に必要とされる時間(ステンレス鋼箔2に接することで温度が下がったブランクホルダ14及びダイ18の温度を再び40℃以上かつ60℃未満の温度にするための時間)を短縮でき、加工効率を向上できる。

    環状領域2a及び外部領域2bの温度を上述のような温度とした後に、上型15をさらに降下させる。 これにより、パンチ12がステンレス鋼箔2とともにダイ18の内側に押し込まれ、絞り加工が実施されて、ステンレス鋼箔2がハット形状に成形される。 このような絞り加工の全体を通して、パンチ12、ダイ18及びステンレス鋼箔2に潤滑油を供給する。

    次に、図2は板厚の違いによる限界絞り比の相違を示すグラフであり、図3は板厚の違いによる温度上昇の相違を示すグラフであり、図4は板厚の違いによる引張強さ変化の相違を示すグラフである。

    本発明者らは、実施例として、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の絞り加工を行った。 また、比較例として、厚さが800μmのステンレス鋼板の絞り加工も行った。 そして、ステンレス鋼箔2及びステンレス鋼板の直径を変えつつ、外部領域2b(ブランクホルダ14及びダイ18)の温度を40℃から120℃まで変化させ、割れが発生しない限界の絞り比(素材の直径/加工品の直径)を調査した。 なお、パンチ12の直径は40.0mmとし、パンチ肩Rは2.5mmとし、ダイ18の内径は40.4mmとし、ダイ肩Rは2.0mmとし、環状領域2a(パンチ12)の温度は10〜20℃とした。

    図2に示すように、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の場合、外部領域2bの温度を40℃以上かつ100℃以下とすることで、十分な深絞りを実現できることが判った。 特に、外部領域2bの温度を60℃以上かつ80℃以下とすることで、より大きな絞り比の絞り加工が可能であることが判った。

    一方で、厚さが800μmのステンレス鋼板の場合、上述の厚さが100μmのステンレス鋼箔2と同程度の深絞りを行うためには、外部領域2bの温度を80℃以上かつ160℃以下とする必要があった。 すなわち、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の最適な加工温度は、厚さが800μmのステンレス鋼板の最適な加工温度よりも低温側にシフトすることが判った。 この比較により、厚さが800μmのステンレス鋼板の加工方法を、厚さが100μmのステンレス鋼箔2に単純に適用しても深絞りが実現できないことが確認された。

    なお、最適な加工温度が低温側にシフトするのは、以下の理由によるものと考えられる。 すなわち、図3に示すように、厚さが100μmのステンレス鋼箔2は、厚さが800μmのステンレス鋼板よりも熱伝導性が高い。 換言すれば、厚さが100μmのステンレス鋼箔2は、外部領域2bの熱が環状領域2aに伝わり易いという特性を有する。 このため、厚さが100μmのステンレス鋼箔2において外部領域2bの温度を高くし過ぎると、環状領域2aの温度が高くなってしまい、マルテンサイト変態による破断強度上昇という効果が十分に得られなくなってしまう。 従って、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の場合、厚さが800μmのステンレス鋼板よりも低い温度でなければ加工性が低下してしまうため、最適な加工温度が低温側にシフトしていると考えられる。

    また、図4に示すステンレス鋼箔2の引張強さ変化とステンレス鋼板の引張強さ変化とを比較すると、前者のほうが低温域での引張強さの変化が大きいことが判る。 このため、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の場合、厚さが800μmのステンレス鋼板と比較して1/2以下の加熱量で、厚さが800μmのステンレス鋼板と同程度の強度差を得ることができる。 すなわち、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の場合、厚さが800μmのステンレス鋼板よりも低い温度で軟化させることができるため、最適な加工温度が低温側にシフトしていると考えられる。

    図2〜図3を用いた説明では、厚さが100μmのステンレス鋼箔2について述べているが、厚さが300μm以下のステンレス鋼箔2であれば同じ温度域で十分な深絞りを実現できる。 これは、厚さが300μm以下のステンレス鋼箔2であれば、引張強さ変化に対する熱影響度が厚さ100μmのステンレス鋼箔2と同じ傾向を示すためである。 なお、温間加工用金型1によって加工できるものであれば、厚さが5μm以下の極めて薄いステンレス鋼箔2についても同じ温度域で十分な深絞りを実現できる。

    このようなステンレス鋼箔2の温間加工方法及び温間加工用金型1では、パンチ12の肩部12dが接触するステンレス鋼箔2の環状領域2aを30℃以下とするとともに、環状領域2aの外部領域2bを40℃以上かつ100℃以下の温度とした状態で、ステンレス鋼箔2に対して絞り加工を施すので、ステンレス鋼箔に対して絞り加工を施すので、厚さが300μm以下の薄いステンレス鋼箔であっても、割れの発生を抑えることができ、より確実に深絞りを実現できる。 このような温間加工方法は、重量を抑えつつ強度が必要となる例えば電池カバー等の容器を製造する際に特に有用である。

    また、ステンレス鋼箔2に対して絞り加工を施す際に、外部領域2bの温度を60℃以上かつ80℃以下とするので、より大きな絞り比での加工が可能となる。

    さらに、ステンレス鋼箔2に対して絞り加工を施す際に、外部領域2bの温度を40℃以上かつ60℃未満とするので、深絞りを実現しつつ温間加工用金型1の温度回復に必要とされる時間を短縮でき、加工効率を向上できる。

    実施の形態2.
    図5は、本発明の実施の形態2によるステンレス鋼箔の温間加工方法の実施に用いられる温間加工用金型1を示す構成図である。 図5に示すように、本実施の形態2の温間加工用金型1では、パンチ12の外周面と対向するブランクホルダ14の内周部に、主基材がガラス繊維、主材料がホウ酸塩系バインダにより構成される断熱プレート19(断熱部材)が設けられている。 その他の構成は実施の形態1と同様である。

    次に、図6は、断熱プレート19の有無によるブランクホルダ14の温度分布の差異を示す説明図であり、(a)は断熱プレート19が設けられていない場合の温度分布を示し、(b)は断熱プレート19が設けられた場合の温度分布を示している。 図6の(a)及び(b)のいずれも、設定温度を70℃として30分間放置した後のブランクホルダ14の表面温度を接触式温度計により測定した結果を示している。

    図6の(a)に示すように、断熱プレート19が設けられていない構成では、ブランクホルダ14の表面温度の偏りが最大で30℃にも及んでいた。 なお、図中上部の温度が低いのは、同部分に制御用熱電対やヒータ14aの引出し部が設けられているためである。 一方で、図6の(b)に示すように、ブランクホルダ14の内周部に断熱プレート19が設けられた構成では、温度分布が極めて小さくなっていた。 これは、内周部に断熱プレート19が設けられていることで、ブランクホルダ14の中央の孔部(パンチ12が挿入される孔)にヒータ14aの熱が逃げずに、ヒータ14aの熱がブランクホルダ14の全体に均一に拡がったためと考えられる。 この温度分布から、ブランクホルダ14の内周部に断熱プレート19が設けられることで、ブランクホルダ14の熱がパンチ12に伝わりにくくなることが分る。

    次に、実施例を説明する。 本発明者は、図5の温間加工用金型1(断熱構造有り)と図1の温間加工用金型1(断熱構造無し)とを用いて、厚さが100μmのステンレス鋼箔2の絞り加工を30秒間隔で連続的に実施した。 連続絞り加工では、外部領域2b(ブランクホルダ14及びダイ18)の設定温度を70℃とし、環状領域2a(パンチ12)の設定温度を10〜20℃とした。 そして、連続プレス加工の可否を調査した。 その結果を下記の表1に示す。

    なお、加工形状は筒形状の成形高さ40mmとし、パンチ12の形状は99.64×149.64mmとし、パンチ肩Rは3.0mmとし、パンチコーナーRは4.82mmとし、ダイ18の形状は100×150mmとし、ダイ肩Rは3.0mmとし、ダイコーナーRは5.0mmとしている。

    表1に示すように、図5の温間加工用金型1(断熱構造有り)と図1の温間加工用金型1(断熱構造無し)との連続プレス加工の結果を比較すると、前者の方が連続プレス可能枚数が多いことが分かる。 これは、ブランクホルダ14の内周部に断熱プレート19を設けることで、ブランクホルダ14の熱によりパンチ12の温度が上昇することを回避して、環状領域2a及び外部領域2bの温度の関係をより適切に維持できるためと考えられる。 連続プレス前後でのパンチ12の温度を実測したところ、図5の温間加工用金型1(断熱構造有り)の方が温度変化が少なく安定していた。

    このようなステンレス鋼箔2の温間加工方法及び温間加工用金型1では、ランクホルダ14の内周部に断熱プレート19を設けるので、ブランクホルダ14の熱によりパンチ12の温度が上昇することを回避でき、短い間隔での連続的な絞り加工をより確実に行うことができる。

    1 温間加工用金型 2 ステンレス鋼箔 2a 環状領域 2b 外部領域 12 パンチ 12d 肩部 19 断熱プレート(断熱部材)

    QQ群二维码
    意见反馈