In nutritional compositions comprising divalent metal salts, the use of emulsifiers to form the bilayers

申请号 JP51189498 申请日 1997-08-28 公开(公告)号 JP3245180B2 公开(公告)日 2002-01-07
申请人 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー; 发明人 トゥリン,トアン.; メハンショ,ハイル.; メリカン,レニー,アーバイン.;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】栄養性組成物であって、 (a)バイレイヤー構造を形成することができる乳化剤を含む食用のキャリアー、及び、 (b)キャリアーの表面にある、RDAの10%から100%の二価の無機塩であって、以下の式で表されるもの MA (ここでMは、鉄、カルシウム、亜鉛、銅、マグネシウム、マンガン及びこれらの混合物から選ばれる二価の金属であり、Aは、他には極性官能基を有しない、相溶性のジカルボン酸陰イオンである。) を含むことを特徴とする栄養性組成物。
  • 【請求項2】請求項1に記載の栄養性組成物であって、 該二価の無機塩は、琥珀酸鉄〔II〕、フマル酸鉄〔I
    I〕、琥珀酸カルシウム、フマル酸カルシウム、琥珀酸亜鉛、フマル酸亜鉛、琥珀酸銅〔II〕、フマル酸銅〔I
    I〕、琥珀酸マグネシウム、フマル酸マグネシウム、琥珀酸マンガン、フマル酸マンガン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  • 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の栄養性組成物であって、 該乳化剤は、リン脂質、リン脂質を含む組成物、糖脂質、糖脂質を含む組成物、長鎖飽和脂肪酸のソルビン酸エステル、長鎖飽和脂肪酸モノグリセリドの乳酸エステル、長鎖飽和脂肪酸モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ケノデオキシコール酸誘導体及びデオキシコール酸二次誘導体からなる群から選ばれる胆汁酸及び胆汁酸塩、並びに、これらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする組成物。
  • 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の栄養性組成物であって、 該キャリアーは、動物性及び植物性ステロール、トリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、フェノール類、長鎖飽和脂肪酸のスクロースエステル、及びこれらの混合物からなる群から選ばれるバイレイヤー安定剤をさらに含むことを特徴とする組成物。
  • 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかに記載の栄養性組成物であって、 該食用のキャリアーは、澱粉食品、セルロース、セルロース誘導体、モルト、ゼラチン、糖、糖アルコール、乳固形分、クリーマ、人工の乳製品、脂肪、及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする組成物。
  • 【請求項6】栄養性配合物であって、 請求項1から請求項5のいずれかに記載の組成物と、 ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、リボフラビン、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンD、及びビタミンEからなる群から選ばれる、少なくともひとつの他のミネラル又はビタミンとを 含むことを特徴とする栄養性配合物。
  • 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の栄養性組成物が添加されていることを特徴とする食料又は飲料製品。
  • 【請求項8】3.5%から16%のココアと、0%から25%
    の乳固形分と、甘味料とを含むことを特徴とする栄養性の乾燥したチョコレート味の食用ミックスであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の製品。
  • 【請求項9】栄養性鉄組成物を作る方法であって、 (a)バイレイヤー構造を形成することができる乳化剤で、食用の基質をコーティングし、食用のキャリアーを作る工程と、 (b)他に極性官能基を有しないジカルボン酸の鉄〔I
    I〕の塩を食用のキャリアーの表面に撒き散らし、栄養性鉄組成物を作る工程と、 (c)栄養性鉄組成物に、ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、リボフラビン、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンD、及びビタミンEからなる群から選ばれる、少なくともひとつの、他のミネラル又はビタミンを組み合わせる工程と を備えることを特徴とする方法。
  • 【請求項10】請求項9に記載の栄養性鉄組成物を作る方法であって、 該鉄〔II〕の塩は、フマル酸鉄〔II〕、琥珀酸鉄〔I
    I〕、及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする方法。
  • 【請求項11】請求項9から請求項10のいずれかに記載の栄養性鉄組成物を作る方法であって、 該乳化剤は、リン脂質、リン脂質を含む組成物、糖脂質、糖脂質を含む組成物、長鎖飽和脂肪酸のソルビン酸エステル、長鎖飽和脂肪酸モノグリセリドの乳酸エステル、長鎖飽和脂肪酸モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、ケノデオキシコール酸誘導体及びデオキシコール酸二次誘導体からなる群から選ばれる胆汁酸及び胆汁酸塩、並びに、これらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする方法。
  • 【請求項12】請求項9から請求項11のいずれかに記載の栄養性鉄組成物を作る方法であって、 該キャリアーは、動物性及び植物性ステロール、トリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、フェノール類、長鎖飽和脂肪酸のスクロースエステル、及びこれらの混合物からなる群から選ばれるバイレイヤー安定剤をさらに含み、乳化剤と安定剤の比が、1:200から25:1であることを特徴とする方法。
  • 【請求項13】請求項9から請求項12のいずれかに記載の栄養性鉄組成物を作る方法であって、 該食用の基質は、澱粉食品、セルロース、セルロース誘導体、モルト、ゼラチン、糖、糖アルコール、乳固形分、クリーマ、人工の乳製品、脂肪、油、及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とし、さらに、乳化剤と食用の基質の比は、1:1から1:1000であることを特徴とする方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、二価の無機塩、特にフマル酸鉄〔II〕や琥珀酸鉄〔II〕など生物利用可能性の高い鉄〔II〕の塩を、食用ミックスやパウダー、とりわけ、チョコレート味の飲料のミックス又はパウダーから、デリバリーすることに関連する。 本願は、特に、これらの生物利用可能な鉄〔II〕の塩を、他のミネラル及びビタミン、特に、
    ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、並びに、ビタミンB
    1、ビタミンB6、及びビタミンB12などのビタミンB複合体と組み合わせて、デリバリーすることに関連する。

    発明の背景 鉄の欠乏は、現在においても、依然としてよくみられる栄養問題のひとつである。 鉄の欠乏は、開発途上の世界において、主要な問題であり、ほとんどすべての階層の人々に影響を与えている。 このことは、幼児や出産する女性にとっては、特に深刻である。 MacPhail及びBoth
    wellの「鉄の欠乏を予防するための方策としての飲食物の添加(Fortification of the Diet as a Stra
    tegy for Preventing Iron Deficiency)、Acta P
    aediatric Scand.Supplement、361:114(1989)」参照。

    産業化した国においてさえ、就学前や学齢期の子供は、鉄の欠乏に非常に陥りやすい階層である。 なぜならば、彼らは、しばしば、食事により摂取する鉄以上の鉄を成長のために必要とするからである。 若者にとって必要な鉄は、激しい運動プログラムをこなす場合には、更に増え、また、彼らの運動能は、鉄の欠乏によって損なわれうる。 Hurrellの「フマル酸鉄〔II〕のチョコレート飲料パウダーへの添加(Ferrous Fumarate Forti
    fication Of A Chocolate Drink Powder)、Brit
    ish Journal of Nutrition、65:271(1991)」参照。

    学齢期の子供における鉄の欠乏の羅患率を減らすために、いろいろな方策が提案されてきた。 確かに、鉄補給は効果的ではあるが、兵たん業務及び服薬遵守が重要な課題となる。 加えて、鉄の欠乏の羅患率は、通常、医薬としての鉄を用いることを正当化する程には高くないのである。 小麦などの必需食料品への添加、又は砂糖などの広く消費される食品への添加によって、子供の鉄の摂取を増やすことができるが、これは、発展途上国にとっては、コストがかかりすぎる。 上述のHurrellは、子供の鉄の摂取を増やす、最も費用対効果のよいアプローチは、子供の年齢層において選択的に用いられているスペシャリティ(specialty)食料に添加することである、
    と提案している。 かかる食料は、子供にとって魅力的であり、かつ他の栄養に関する利点もあるべきである。

    上述のHurrellによって提案されている、そのような食料品のひとつに、チョコレート味のミルク飲料がある。 かかる製品を消費するのは、主として、学齢期の子供に限られており、更なる鉄を必要としない成人は、めったに、消費しないであろう。 加えて、チョコレート味のミルクは、亜鉛やカルシウムなど、子供にとって望ましい、他のミネラル及びビタミンの摂取を増やすことにもなる。

    上述のHurrellが指摘しているように、チョコレートミルク飲料を含めて、食べ物や飲み物に、鉄を添加することに関連する、広く認識された問題がある。 このことは、特に、広く食品の添加に用いられる、生物利用可能性が高い鉄源(例えば、硫酸塩鉄〔II〕、グルコン酸鉄〔II〕、など)についてあてはまる。 これらの鉄源は、
    (例えば、アントシアニン、フラボノイド、及びタンニンなどの食品の成分と反応することによって、)食品を変色させる傾向があり、又は、器官感覚受容の面で適当ではない(例えば、金属臭いあと味を与える)。 脂肪を含む食品、とりわけ、飲料に、これらの鉄源を添加することは、とても困難でありえる。 なぜならば、これらの原料は脂肪と相互作用し、典型的には、酸化されて、風味を悪くする傾向にあるからである。 この相互作用は、
    器官感覚受容の面及び審美的な面についての食品の性質に影響を与えるのみならず、これもまた望ましくないことに、これらの原料の生物利用可能性にも影響を与える。 しかしながら、器官感覚受容の面でまったく、又は少ししか問題を起こさない不活性の鉄源(還元された鉄、ピロ燐酸鉄〔III〕、など)は、消化管から余り吸収されない。 難題は、食品の色や味に悪影響を与えることなく、生物利用可能性の高い鉄源を食品に添加することである。

    上述のHurrellは、鉄源として、フマル酸鉄〔II〕
    を、チョコレート飲料パウダーに添加することを提案する。 これらのフマル酸鉄〔II〕を添加した飲料パウダーを、冷たい又は熱い(80℃)、又はミルクで再構成したとき、再構成された飲料は、色又は味に関して、許容範囲内であると判断された。 しかしながら、これらのフマル酸鉄〔II〕を添加した飲料パウダーを、沸騰させた、水又はミルクで再構成したとき、上述のHurrellが言うに、再構成された飲料は、「赤/茶から、許容範囲を越えた灰色になった」。 同著者の同文献275頁参照。
    また、フマル酸鉄〔II〕は、望ましくない、金属臭いあと味を与える。

    鉄以外にも、これらのチョコレート飲料に添加することができる、重要な微量養素がある。 そのような微量養素のひとつにヨウ素がある。 ヨウ素の欠乏は、かなり多くの人にとって、肉体的発達及び精神的発達の両方についての主要な危険因子である。 甲状腺腫は、ヨウ素の欠乏のもっともよくある兆候である。 幼児期には、ヨウ素の欠乏は、精神遅滞、言語障害や聴覚障害などの神経性の合併症、斜視、麻痺、及び他の肉体的な障害を引き起こしうる。 ヨウ素の欠乏によるこれらの影響は、より深刻なものになれば、元には戻らないものとなるが、それらは、食料及び飲料への適切な添加によって予防することができるものである。 Theme Paper 6の「特定の微量養素の欠乏の予防(Preventing Specific Micronut
    rient Deficiencies)、INTERNATIONAL CONFERENCE
    ON NUTRITION」参照。

    重要な微量養素のもう一つは、ビタミンAである。 ビタミンAの欠乏は、避けることができる幼児期の失明のもっともよくある原因である。 食事におけるビタミンA
    の不十分な摂取及び吸収の結果、かなり多くの就学前の子供が、深刻な状態の目の障害に苦しんでいる。 ビタミンAの欠乏はまた、肉体的な成長の低下及び感染症に対する抵抗力の低下の原因ともなり、子供の死亡率の増加を導いている。 Theme Paper 6の「特定の微量養素の欠乏の予防(Preventing Specific Micronutrient D
    eficiencies)、INTERNATIONAL CONFERENCE ON NUTR
    ITION」参照。 ビタミンC、ビタミンB複合体(例えば、チアミン、B6、B12)、ビタミンD、リボフラビン、養酸、パントテン酸、ビタミンD、ビタミンE、及び亜鉛などの他のミネラル及びビタミンの欠乏は、深刻な健康の問題を引き起こしうる。

    その他の食料及び飲料への鉄の添加と同様に、これらのチョコレート飲料パウダーへの鉄の添加は、飲料パウダーに、更に、他のミネラル及びビタミン、とりわけ、
    ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、リボフラビン及び葉酸を含む、ミネラル及びビタミンの組み合わせを添加するときに、より大きな問題となる。 フマル酸鉄〔II〕又は、もう一つの生物利用可能性の高い鉄源である琥珀酸鉄〔II〕を添加したチョコレート飲料パウダーに、ビタミンCのみを含めただけであっても、パウダーを水又はミルクなどの水様の液体によって再構成するときに、望ましくない灰色が生じる。 鉄は、ビタミンA、チアミン、B6、B12、及びビタミンCなどを含む、種々のビタミンを酸化し分解する、既知の触媒である。 「加工食品におけるビタミンの安定性(Stability Characteristi
    cs of Vitamins in Processed Foods)、Food Tec
    h.、(1976年1月)、48頁−54頁」参照。 フマル酸鉄〔II〕や硫酸鉄〔II〕などの鉄源は、ヨウ素の昇華を増大させるものとしても知られており、飲料パウダー中のヨウ素の量を減らすことになる。

    従って、フマル酸鉄〔II〕や琥珀酸鉄〔II〕など生物利用可能性の高い鉄源を添加したチョコレート飲料パウダーであって、水又はミルクなどの水様の液体によって再構成しても、更には、その水又はミルクを沸点まで加熱しても、望ましくない灰色や金属臭いあと味を生じさせないものを提供することが望ましい。 また、生物利用可能な鉄源と望ましくない相互反応を起こすことなく、
    これらのパウダーに、他の重要なミネラルやビタミンを、更に追加して添加することができることが望ましい。

    発明の開示 本発明は、栄養性の食料、飲料、及び他の食用の製品、とりわけ、チョコレート味の飲料の食用ミックスであって、二価の無機塩、とりわけ、生物利用可能性の高い鉄〔II〕の塩を含む栄養性組成物を添加したものに関連する。 これらの栄養性組成物は、以下を含むことを特徴とする。

    (a) 食用のキャリアーであって以下を含むもの。

    (1) バイレイヤー構造を形成することができる効果的な量の乳化剤 (2) 任意の、食用の基質 (3) 任意の、効果的な量のバイレイヤー安定剤 (b) キャリアーの表面にある、栄養に関して効果的な量の二価の無機塩であって、以下の式で表されるもの。

    MA ここで、Mは、二価の金属塩であり、鉄、カルシウム、亜鉛、銅、マグネシウム、マンガン、及びそれらの混合物から選ばれる二価の金属塩であり、Aは、他には極性官能基を有しない、相溶性のジカルボン酸陰イオンである。

    これらの栄養性組成物、とりわけ、生物利用可能性の高い鉄〔II〕の塩を含む栄養性組成物は、他のミネラル及びビタミンとの組み合わせにおいて、とりわけ、ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、リボフラビン、及び葉酸を含む、複数のミネラルとビタミンとの組み合わせにおいて、特に有用である。 本発明により鉄組成物を添加される、チョコレート味の食用ミックス、とりわけ、チョコレート味の飲料ミックスは、さらに、以下を含むことを特徴とする。

    (d) 風味を良くする量のココア (e) 0%から約25%の乳固形分 (f) 効果的な量の甘味料 本発明は、更に、それらの好ましい栄養性鉄組成物、
    とりわけ、他のミネラルやビタミンと組み合わせたものを作る方法にも関する。 この方法は、以下を備えることを特徴とする。

    (a) バイレイヤー構造を形成することができる効果的な量の乳化剤で食用の基質をコーティングして(バイレイヤー安定剤を用いて、又は、用いることなく)、食用のキャリアーを作り、 (b) 栄養に関して効果的な量の、他には極性官能基を有しないジカルボン酸の鉄〔II〕の塩を食用のキャリアーの表面に撒き散らし、栄養性鉄組成物を作り、そして、 (c) 栄養性鉄組成物を、ヨウ素、ビタミンA、ビタミンC、リボフラビン、及び葉酸などの他のミネラル及びビタミンを含みうる他の成分、及び/又は、ココア、
    乳固形分、及び甘味料など、他の食料又は飲料の成分と組み合わせる。

    鉄〔II〕の塩(すなわち、フマル酸鉄〔II〕及び琥珀酸鉄〔II〕)を、(好ましくは、基質をコーティングする)乳化剤を含む食用のキャリアーの表面に撒き散らし、本発明の栄養性組成物を作ることにより、食料、飲料、及び他の食用の製品、とりわけ、チョコレート味の飲料パウダーに添加する際の種々の問題を解決する。 鉄〔II〕の塩又は他の二価の無機塩が乳化剤でコーティングされたキャリアーの表面にある、これらの栄養性組成物を含む食料品及び飲料品、とりわけ、チョコレート味の食用ミックス、特に、チョコレート味の飲料ミックスは、金属臭いあと味及び他の味の悪化をもたらさない。
    これらの栄養性鉄組成物を含む食用のチョコレート味のミックス、とりわけ、チョコレート味の飲料ミックスを、水又はミルクなどの水様の液体によって再構成しても、更には、その水又はミルクを沸点まで加熱しても、
    望ましくない灰色を生じさせることがないように、他のミネラルやビタミン、とりわけ、ヨウ素、ビタミンA、
    及びビタミンCを添加することもできる。 本発明の栄養性鉄組成物において、乳化剤でコーティングされたキャリアーを使用すれば、確かに、鉄/銅の触媒作用による分解を妨げることにより、ビタミンの安定性を向上させ、食用ミックス内においてヨウ素をより良く保持する(すなわち、ヨウ素を容易に昇華させない)ことがわかった。

    発明の詳細な説明 A.定義 本明細書において、「チョコレート味の食用ミックス」とは、チョコレート味の食料又は飲料のミックスであって、チョコレート味の消費製品(consumable produ
    ct)を作るために、それ自体で又は他の食用の材料と組み合わせて、水様の液体又は希釈液、すなわち、水、ミルク、又は他の水様の媒質で再構成されうるものをいう。 シリアル製品、ベビーフード又はベビーフォーミュラ(調合乳:baby formula)、プリン、アイスクリーム、ソース、シロップ、パイや他のデザートの中身、フロスティング(frostings)、ケーキ、クッキーミックス、ブラウニーミックス、及び飲料など種々のチョコレート味の製品を作るために、本発明によるチョコレート味の食用ミックスを用いることができる。 本発明によると、チョコレート味の食用ミックスとしては、再構成してチョコレート味の飲料を作ることができるチョコレート味の飲料ミックスが特に好ましい。

    本明細書において、「全水分」とは、乾燥ミックス中に存在する全水分をいい、ココア、ミネラル(例えば,
    鉄)、乳化剤、糖、乳固形分、小麦粉、及びビタミンなどの種々の食用の成分中に存在する水分を含む。

    本明細書において、「全脂肪分」とは、乾燥ミックス中に存在する全脂肪分をいい、乳化剤、ミネラル、ビタミン配合物、甘味料、ココア、乳固形分、及び他の乾燥成分中に存在する脂肪を含む。

    本明細書において、「再構成された製品又は飲料」とは、本発明の乾燥した食用ミックスを、水様の液体又は希釈液、すなわち、水、ミルク、又は他の水様の媒質、
    例えば、コーヒー、紅茶、又はフルーツジュースと混ぜることによって作る製品又は飲料をいう。 典型的な場合、乾燥ミックスと液体又は希釈液の比率、例えば、水又はミルクの比率を、約0.1:10から約1:2で、乾燥ミックスを希釈することができる。

    本明細書において、「提供する準備がすでにできた(レディトゥーサーブ)」及び「食べる準備がすでにできた(レディトゥーイート」とは、消費するのに適した形態又は飲用に適した形態にある、食料又は飲料製品をいう。

    本明細書において、「乾燥状態における混ぜ合わせ」
    とは、水、水蒸気、又は他の水を含む溶媒を加えることなく、乾燥成分又は液体成分を混ぜ合わせることをいう。 混ぜ合わせにより、できるだけ均一な混合物を作るべきである。

    本明細書において、「〜を含む」、「〜を備える」
    (comprising)とは、本発明の栄養性鉄組成物、これらの鉄組成物を作る方法、これらの鉄組成物を含む食用ミックス、及びこれらの食用ミックスを作る方法において、種々の成分又は工程が、結合して用いられていることをいう。 従って、「本質的に、〜からなる」(consis
    ting essentially of)の語、及び「〜からなる」(c
    onsisting of)の語は、「〜を含む」、「〜を備える」の語において、具体化されている。

    本明細書において、すべての重量、割合、及び百分率は、特記がない限り、重量に基づいている。

    B.栄養性組成物 1. 二価の無機塩 本発明の栄養性組成物の重要な成分のひとつは、二価の無機塩であって、以下の式を有するものである。

    MA ここで、Mは、鉄、カルシウム、亜鉛、銅、マグネシウム、マンガン、及びそれらの混合物から選ばれる二価の金属塩であり、Aは、他には極性官能基を有しない(例えば、水酸基を有しない)、相溶性のジカルボン酸陰イオンである。 本発明において用いるのに、特に好ましい二価の金属は、鉄である。 本発明において用いるのに、特に好ましいジカルボン酸陰イオンは、琥珀酸陰イオン(succinate)、マロン酸陰イオン(malonate)、
    グルタル酸酸陰イオン(glutarate)、アジピン酸陰イオン(adipate)、フマル酸陰イオン(fumarate)、及びマレイン酸陰イオン(maleate)である。 本発明において用いることができる代表的な二価の無機塩には、琥珀酸鉄〔II〕、フマル酸鉄〔II〕、琥珀酸カルシウム、
    フマル酸カルシウム、琥珀酸亜鉛、フマル酸亜鉛、琥珀酸銅〔II〕、フマル酸銅〔II〕、琥珀酸マグネシウム、
    フマル酸マグネシウム、琥珀酸マンガン、フマル酸マンガン、及び、それら二価の無機塩の混合物である。 本発明は、フマル酸鉄〔II〕、琥珀酸鉄〔II〕、及びこれら鉄〔II〕の塩の混合物などの高度に生物利用可能な鉄〔II〕の塩を含む栄養性組成物を用いると、特に有用である。

    本発明の栄養性組成物には、栄養に関して効果的な量の二価の無機塩が含まれる。 「栄養に関して効果的な量」とは、一食分当たり、適度で、滋養分になる量のミネラルを供給するだけの、二価の無機塩が含まれることをいう。 これは、典型的には、ミネラルの一日当たりの摂取に関する「一日当たりの所要量(RDA)」の少なくとも約3%、より典型的には、RDAの少なくとも約10
    %、及び、好ましくは、RDAの少なくとも約25%である。 種々のミネラルについてのRDAは、アメリカにおいて定義されている。 「一日当たりの所要量−食品栄養局(Recommended Daily Allowance−Food and Nutrit
    ion Board)、National Academy of Sciences−Nat
    ional Research Council」参照。

    本発明の栄養性組成物については、二価の無機塩についての栄養に関して効果的な量とは、消費製品一食分当たり、一般に、RDAの約3%以上、好ましくは、RDAの約
    10%から約100%、もっとも好ましくは、RDAの約10%から約30%を含むことをいう。 好ましい鉄〔II〕の塩については、鉄についてのRDAは、女性については、体重6kg
    に対して10mgから、体重54kgから58kgに対して18mgという範囲であり、多少、年齢に依存している。 ほどよくバランスのとれた食事を想定して、典型的には、食料や飲料に、(一食分当たり)RDAの約10%から約45%の鉄を補充し、他の食事の源から摂ることのできる鉄を補う。
    (他の二価の金属についての対応する100%のRDA値は、
    カルシウムについて1000mg、亜鉛について15mg、銅について2mg、マグネシウムについて400mg、及びマンガンについて2mgである。 ) 2. 乳化剤を含む食用のキャリアー 本発明の栄養性鉄組成物の重要な成分のもうひとつは、食用のキャリアーである。 この食用のキャリアーは、バイレイヤー構造を形成することができる乳化剤、
    すなわち、小胞又はリポソームを形成することができる乳化剤を含む。 食用のキャリアーにこのような乳化剤を含ませることは、(a)アントシアニン、フラボノイド、及びタンニンなどの成分を含む食料又は飲料、とりわけ、チョコレート味の食用ミックスの中に存在する鉄〔II〕の塩によって、望ましくない色が生じるのを防止し、又は最小限に抑え、(b)鉄〔II〕の塩による金属臭い味を含めて、種々の二価の無機塩による特有の、味の悪化の効果を最小限に抑え、(c)存在するビタミン/脂肪/フレイバーの望ましくない酸化を防止し、又は最小限に抑え、(d)食用ミックス内においてヨウ素をより良く保持する。 適当な乳化剤には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、及びこれらの混合物などの燐脂質、
    特に、レシチン、ケファリン、及びプラスマロゲンなどの一つ又は複数のこれらの燐脂質を含む組成物、セレブロシドなどの糖脂質及び糖脂質を含む組成物、長鎖飽和(C16〜C18)脂肪酸のソルビタンエステル(例えば、SP
    AN40)、長鎖飽和(C16〜C18)脂肪酸モノグリセリドの乳酸エステル(例えば、Lactem)、長鎖飽和(C16〜C1
    8)脂肪酸モノグリセリドの酒石酸エステル(例えば、P
    anodan FDPK)、胆汁酸塩及び胆汁酸、とりわけ、ケノデオキシコール酸誘導体、グリコケノデオキシコール酸及びタウロケノデオキシコール酸(taurochendeoxychol
    ic acid)などのデオキシコール酸二次誘導体、並びに、これらの乳化剤の混合物が含まれる。 本発明の栄養性組成物においては、レシチンは用いる乳化剤として、
    特に好ましい。

    好ましくは、乳化剤で、食用の基質をコーティングして、食用のキャリアーを作る。 適当な食用の基質は、いかなる望ましくない、風味の悪化をも起こさない限りにおいて、典型的には、食用の製品において用いるのに適当な、炭水化物、たんぱく質、脂肪、及びそれらの混合物から選ばれる種々の従来からある、固体、又は合成原料のいずれをも含む。 これらの食用の基質は、コーンスターチやポテトスターチなどの澱粉食品、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及びセルロースアセテートなどの、セルロース及びその誘導体、モルト、ゼラチン、糖及び糖アルコール、全乳、脱脂乳、加糖練乳、粉乳パウダー、乳性のクリーマ及び乳製でないクリーマ(dairy and non dairy creamer
    s)、及び、人工及び模造の乳製品から得られる乳固形分、硬化大豆油、硬化カノーラ油、硬化ココヤシ油、及び他の硬化植物油、又はそれらの油の組み合わせを含む種々の脂肪、並びに、これらの基質の混合物を含みうる。 本発明において、用いるのに好ましい食用の基質は、糖、とりわけ、糖とクリーマ及び/又は脂肪を組み合わせである。 クリーマ及び/又は脂肪を含ませることにより、フマル酸鉄〔II〕又は琥珀酸鉄〔II〕などの鉄〔II〕の塩によって色の悪化が生じるのを予防するという、乳化剤による利点を高めることができるということがわかっている。

    食用のキャリアーは、任意に、効果的な量のバイレイヤー安定剤を含むことができる。 食用のキャリアーにバイレイヤー安定剤を含ませることにより、フマル酸鉄〔II〕又は琥珀酸鉄〔II〕などの二価の無機塩によって色の悪化が生じるのを予防するという、乳化剤による利点を高めることができるということがわかっている。 長鎖飽和(C16〜C18)脂肪酸モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(例えば、Panodan FDPK)など、ある種の乳化剤の場合には、バイレイヤー安定剤を含ませることは、色の悪化が生じるのを防止するのに、非常に重要である。 これらのバイレイヤー安定剤は、動物性及び植物性のステロール(例えば、コレステロール、スチグマステロール)、トリグリセリド(例えば、トリオレイン、ココヤシ油)、モノグリセリド/ジグリセリド、フェノール類/フラボノイド(例えば、緑茶抽出物から得られたカテキン)、長鎖(例えば、飽和C16〜C18)脂肪酸のスクロースエステル、及びこれらの安定剤の混合物を含む。 乳製のクリーマ及び乳製でないクリーマ、種々の脂肪及び油、並びに、食料又は飲料製品中の他の成分など、ある種の食用の基質は、本来的に、これらのバイレイヤー安定剤を与える。 これらの安定剤は、二価の無機塩を加える前においても、また、加えた後においても、乳化剤と混ぜることができ、乳化剤と安定剤の比率を約1:200から約25:1において、混ぜるのが好ましい。

    典型的には、食用の基質の表面への乳化剤の撒き散らしを容易にするために、乳化剤を溶けるまで加熱する。
    乳化剤と食用の基質の比率は、広い範囲で変化しうるが、典型的には、約1:1から約1:1000、好ましくは、約
    1:10から約1:50の範囲である。 溶けた乳化剤を食用の基質の上に撒き散らし、食用のキャリアーを作るためには、勢いよく混ぜること及び/又は噴霧することを含めて、種々の方法がある。 その後、二価の無機塩を、食用のキャリアーと組み合わせる。 二価の無機塩と食用のキャリアーの比率は、広い範囲で変化しうるが、典型的には、約1:1から約1:500、好ましくは、約1:50から約1:25
    0の範囲である。 二価の無機塩が乳化剤と密着することを保証するために、二価の無機塩を、食用の基質と完全に混ぜる。

    C.栄養性組成物の他のミネラル及びビタミンとの組み合わせ 本発明の栄養性組成物に、他のミネラル及び種々のビタミンを、栄養に関して効果的な量において、さらに組み合わせることもできる。 他のミネラル及びビタミンとの栄養性配合物について、「栄養に関して効果的な量」
    とは、適度で、滋養分になる量のミネラル/ビタミンを供給するだけのミネラル又はビタミンが含まれることをいう。 これは、ミネラル/ビタミンについてのRDAの、
    典型的には、少なくとも約3%、より典型的には、約10
    %以上、好ましくは、約20%から約200%、もっとも好ましくは、約20%から約100%が消費製品中に存在することをいう。 もっとも、どのようなミネラル又はビタミンであっても、一日当たりの好ましい摂取量は、使用者によって、変わるものであることが認識されている。 本発明のこれらの組み合わせのためには、ミネラル又はビタミンについての栄養に関して効果的な量とは、消費製品一食分あたり、一般に、RDAの約3%以上、好ましくは、RDAの約10%から約100%、もっとも好ましくは、約
    10%から約30%を含むことをいう。

    本発明の栄養性配合物に含めるのに、特に好ましいミネラルはヨウ素である。 適当なヨウ素源は、ヨウ化カリウム及びヨウ素化カリウムを含む(そのまま、又はステアリン酸カルシウムなどのコーティング材料でコーティングされたもの)。 好ましくは、RDAの約10%から約300
    %のヨウ素を食用ミックス若しくは飲料又は他の消費製品に含ませる(約15μg/消費製品240gから約450μg/消費製品240g)。 もっとも好ましくは、含まれるヨウ素の量は、RDAの約25%から約150%である。

    本発明の栄養性配合物に含めるのに、特に好ましいビタミンはビタミンAである。 ビタミンAパルチミン酸エステル、ビタミンA酢酸エステル、及びベータカロチンなど、食用の製品に含めるのに適した、いかなる商業的に入手可能なビタミンA源も用いることができる。 好ましくは、RDAの約10%から約50%のビタミンAを、食用ミックス若しくは飲料又は他の消費製品に加える。 ベータカロチンはデキストリン、アラビアゴム、ゼラチン、
    又は類似のカプセル化材料にいれて、カプセル化することができる、例えば、ニュージャージー州ニュートレイにあるRoche Vitamins and Fine Chemicalsから販売されるカプセル化されたベータカロチン(1%又は10
    %のパウダー)である。 約0.0006%の濃度、すなわち、
    1.5mg/飲料又は他の消費製品240gであれば、RDAの少なくとも約25%のビタミンAがベータカロチンとして供給される。 好ましくは、約0.00%から約0.007%のベータカロチン(RDAの0%から約300%のビタミンA)、もっとも好ましくは、約0.018%から約0.036%のベータカロチン(RDAの約75%から約150%のビタミンA)を栄養性配合物に用いる。

    本発明の栄養性配合物に含めるのに、特に望ましいビタミンのもうひとつは、ビタミンCである。 食用の製品に含めるのに適した、いかなる商業的に入手可能なビタミンC源、すなわちアスコルビン酸源も、用いることができる。 カプセル化されたビタミンC、及びアスコルビン酸の食用の塩もまた用いることができる。 好ましくは、RDAの約25%から約300%を、食用ミックス若しくは飲料又は他の消費製品に加える(約15mg/消費製品240mg
    すなわち約0.006%から約180mg/消費製品240mgすなわち約0.075%)。 もっとも好ましくは、含まれるビタミンCの量は、RDAの約25%から約150%である。

    本発明の栄養性配合物に含めるのに、もう一つの特に望ましいビタミンは、リボフラビンである。 食用の製品に含めるのに適した、いかなる商業的に入手可能なリボフラビン源も、用いることができる。 好ましくは、RDA
    の約20%から約200%のリボフラビンを、食用ミックス若しくは飲料又は他の消費製品に加える(約0.34mg/消費製品240mgから約3.4mg/消費製品240mg)。 本発明の栄養性配合物に加えることができる他のビタミンには、ビタミンB1(例えば、塩酸チアミン)、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンD、及びビタミンEが含まれる。

    なんらかの適当な方法を用いて、本発明の栄養性配合物を形成するために、これらの他のミネラル及びビタミンを、栄養性組成物に加えること、栄養性組成物と混ぜること、又は別の方法で栄養性組成物と組み合わせることができる。 栄養性鉄組成物の場合には、鉄〔II〕の塩を乳化剤を含むキャリアーと組み合わせた後で、これらの他のミネラル及びビタミンを加えることが本発明の重要な面である。 これは、チョコレート味の食用ミックス中のフマル酸鉄〔II〕または琥珀酸鉄〔II〕などの鉄〔II〕の塩によって望ましくない灰色が生じるのを防止し、又は最小限に抑えることがわかっている。 また、これは、鉄の触媒作用による、存在するすべてのビタミンの望ましくない酸化を防止し、又は最小限に抑え、かつ、ヨウ素をより良く保持する。

    D.栄養性組成物及び栄養性配合物の使用 本発明の栄養性組成物及び栄養性配合物は、以下を含む、広く種々の、食料及び飲料製品を添加するのに有用である。

    ベイク製品及びベイク製品ミックス(例えば、パン、
    ケーキ、ブロウニー、マフィン、クッキー、ペストリー、パイ、パイの皮)、他の甘味を加えたスナック、砂糖衣、フロスティング、パイの中身、プリン、クリーム、飴玉、ソフトキャンディー、チョコレート、クラッカー、ショートニング(shortening)及び油製品(例えば、ショートニング、マーガリン、フライ油、クッキングオイル、サラダオイル、ポップコーン油、サラダドレッシング、マヨネーズ)、ジャガイモ、トウモロコシ、
    小麦及び他の穀物から作られる、油で揚げたスナック(例えば、プリングルのポテトチップ、コーンチップ、
    及びトルティヤチップ)、他の、油で揚げた穀粉のスナック食品(例えば、フレンチフライ、ドーナツ、フライドチキン)、乳製品及び人工乳製品(例えば、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、クリームチーズ、コテージチーズ、チーズ食品、パンなどに塗るチーズ、ミルク、
    クリーム、サワークリム、バターミルク、及びコーヒークリーマを含む、バター、アイスクリーム及び、脂肪を含む他の冷凍デザート、ヨーグルト、並びにチーズ)、
    肉製品(例えば、パスタ/肉の製品、シチュー、サンドイッチに塗るもの、及び缶詰魚を含む、ハンバーガー、
    ホットドッグ、フランクフルト、ウインナー、ソーセージ、ポローニャソーセージ、他のランチョンミート、及び缶詰肉)、肉の類似物、豆腐、及び、種々のパンなどに塗るプロテイン、甘い商品、及び菓子(例えば、キャンディー、チョコレート、チョコレート菓子、フロスティング及び砂糖衣、シロップ、内容物のクリーム、並びに、果物の内容物)、ナッツのバター(例えば、ピーナッツバター)、フルーツ/フルーツ味のジュース及びジュース飲料(例えば、オレンジジュース、りんごジュースなど)、野菜ジュースベースの飲料、及び、種々のスープ、ディップ、ソース及びグレービーソース 本発明の栄養性組成物及び栄養性配合物は、効果的な量の飲料(フルーツ、チョコレート)、乳製品(バニラ、チーズ、バター)、塩味の料理(肉、鶏肉)、若しくは、パン/菓子のフレイバー(シナモン、モカ、ピーナッツ)、又は、それらのフレイバーの混合物を含む、飲料又は飲料製品を添加するのに、とりわけ有用である。 これらの食料及び飲料製品は、再構成できる食用ミックス、レディトゥサーブ又はレディトゥイートの製品、エクステンダー(増強剤:extenders)、サプリメント、及びエンハンサー(増強剤:enhancer)などを含む、さまざまな形態でありうる。 本発明の栄養性組成物及び栄養性配合物の他の用途には、ビタミン又はミネラルのサプリメント、トローチ剤、チューイングガム、及び冷たいシロップ/飲料が含まれる。

    E.鉄を添加したチョコレート味の食用ミックス 本発明の栄養性鉄組成物及び栄養性配合物は、鉄を添加した、チョコレート味の食用ミックス、とりわけ、チョコレート味の飲料ミックス、及びチョコレート味のレデイトゥサーブ飲料を作るのに有用である。 これらの鉄を添加した食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料のひとつの重要な成分はココアである。 本発明の食用ミックス及び飲料に使われるココアは、天然チョコレート若しくは「ダッチ(Dutched)」チョコレート、又は、脂質若しくはココアバターのかなりの部分が溶媒抽出、圧搾、若しくはその他の方法で、しぼり出され、若しくは取り除かれた洗浄ココア若しくは発酵ココアであってもよい。 約0.5%から約20%の脂肪分を含むココアが本発明において用いるのに適当である。 ダッチココアは、当業者に良く知られた方法を用いて、炭酸カルシウムなどのアルカリ性の物質で粗びきのココア豆を処理することによって作られる。 一般に、ダッチココアは、天然ココアと比べて、より濃い色をして、より風味豊かな傾向にある。

    発酵ココアパウダーも、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に用いることができる。 このココアは、炒る前及び製粉する前に、緑のココア豆を、発酵させることによって作られる。 この発酵は、通常、緑のココア豆を一週間水に浸してから、乾燥させることによって行われる。

    チョコレートは、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料のココア源として用いることができ、上述のように、「ココア」の語は、チョコレートを含むことが意図されている。 チョコレートを用いる場合には、チョコレートは、細かく分けられた形態にあるべきである。 全脂肪分が約5%を越えないようにするために、乾燥した食用ミックス又はレデイトゥサーブ飲料に混合するチョコレート中の脂肪分を減らすことも必要である。

    殺菌のため、ココアを熱処理するべきである。 いかなる、従来からある固体用の、低温殺菌乾燥機又は低温殺菌装置も、ココアを殺菌するために用いることができる。 約1.5時間から約3時間、約110℃にココアを熱すれば、通常、細菌、イースト、及びカビを殺菌するのに十分である。

    ココアは、「風味を良くする」量において、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に含まれる。 これらの食用ミックス又は飲料にチョコレート味の特性を与えるのに効果的なココアの特定の量(「風味を良くする」)は、所望の風味の印象、及び用いるココアの種類に依る。 ココアは、食用ミックスの、通常、約0.05%から約30%、好ましくは、約2%から約35%、もっとも好ましくは、約3.5%から約16%を構成する。 レデイトゥサーブ飲料の場合には、ココアは、飲料の、約0.005%
    から約3.5%、好ましくは約0.02%から約2.5%、もっとも好ましくは約0.05%から約2%を構成する。

    本発明の食用ミックスに、乾燥乳固形分を含ませることもできる。 (本発明のレデイトゥサーブ飲料の場合には、乾燥乳固形分は飲料をつくるのに用いることができ、とりわけ、水様の液体として、ミルクではなく水を用いる場合において用いることができる。)これらの食用ミックスは乳固形分なしに作ることもできるが、望ましい割合は、ミックスの約25%までである。 ミックスは、約0.5%から約15%の乳固形分を含むことが、もっとも好ましい。

    これらの乳固形分は、ミルクを乾燥させ、プロテイン、ミネラル、乳漿、及び、ミルクの他の成分の混合物を、乾燥された形態にすることによって作られる。 これらの固形分は、無脂肪乳固形分、すなわち、脂肪を取り除いたミルクから得られる固形分であることが好ましい。 いかなる市販の、無脂肪ミルク源又はその他のミルク源も、用いることができる。 (乳固形分中の脂肪含有量は、食用ミックスの全脂肪分の一部として考慮される。) パウダーが固まるのを防ぐために、流動促進剤(Flow
    aids)及び他の澱粉食品を乳固形分に加えることができる。 他の乾燥剤を用いることもできる。 ミルク及び出来上がった食用ミックス中のタンパク質の含有量を増やすために、プロテインサプリメントを乳固形分に加えることができる。

    鉄を添加した本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料のもうひとつの成分は甘味料である。 本明細書において、「甘味料」の語は、糖、例えば、グルコース(ブドウ糖)、スクロース(蔗糖)、及びフルクトース(果糖)を含む。 また、これらの糖は、フルクトースを多く含むコーンシロップの固形分、転化糖、ソルビトールを含む糖アルコール、及びこれらの混合物が含まれる。 典型的な場合において、本発明の食用ミックスに含まれる甘味料は、単糖類及び二糖類である。 これらには、スクロース、フルクトース、右旋糖、マルトース(麦芽糖)、及びラクトース(乳糖)が含まれる。 これらの糖の混合物もまた、用いることができる。

    本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に用いるのに適当な甘味料には、低カロリー甘味料、これのみ又は糖などの他のカロリーのある甘味料と組み合わせて用いる、も含まれる。 適当な低カロリー甘味料には、
    サッカリン、シクラメート、アセトスルファム(acetos
    ulfam)、L−アスパラチル−L−フェニルアラニンの低級エステルの甘味料(例えば、アスパラテーム)、19
    83年10月23日に発行され米国特許4,411,925号(Brennan
    他)に開示された、L−アスパラチル−D−アラニンのアミド、1983年8月16日に発行された米国特許4,399,16
    3号(Brennan他)に開示された、L−アスパラチル−D
    −セリンのアミドの甘味料、1982年12月21日に発行された米国特許4,338,346号(Brennan)に開示された、L−
    アスパラチル−ヒドロキシメチルのアルカンアミドの甘味料、並びに、1987年6月30日に発行された米国特許4,
    677,126号(Janusz他)に開示された、L−アスパラチル−D−フェニルグリシンのエステル及びアミド甘味料などがある。 特に好ましい低カロリー甘味料は、アスパルテームである。

    本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料において、効果的な、甘味料の量(すなわち、「効果的な量」)は、用いられる個々の甘味料及び所望の甘さの強度に依る。 低カロリーの甘味料については、この量は、
    個々の甘味料の甘さの強度に依存する。 糖(例えば、スクロース)については、食用ミックスの場合、この量は、約10%から約95%、典型的には、約55%から約70%
    の範囲であり、レデイトゥサーブ飲料の場合には、典型的には、約1%から約15%の範囲である。 本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料の糖の量を決める場合においては、フレイバー成分(例えば、フルーツジュース)中に存在するいかなる糖及び他の甘味料も含まれる。 一般に、本発明の食用ミックスに含まれる甘味料の量は約0.5%から約95%の範囲であり、本発明のレデイトゥサーブ飲料に含まれる甘味料の量は約0.05%から約
    15%である。

    本発明の鉄を添加した食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料は、さらに、ココア以外のフレイバーを含むことができる。 本明細書の中では、「フレイバー」の語は、フルーツフレイバー、及びココア以外の植物フレイバーの両方を含む。

    「フルーツフレイバー」の語は、種子植物の食用の再生部分、とりわけ、種子に結合した甘い果実を有するものから得られたフレイバーを意味する。 「フルーツフレイバー」の語には、天然源から得られたフルーツフレイバーを刺激するために人工的に作られたフレイバーも含まれる。

    「植物フレイバー」の語は、果実以外の植物の部分から得られたフレイバー、すなわち、豆、ナッツ、樹皮、
    根、及び葉から得られたフレイバーを意味する。 「植物フレイバー」の語には、天然源から得られた植物フレイバーを刺激するために人工的に作られたフレイバーも含まれる。 ココア以外の植物フレイバーの例としては、バニラ、コーヒー、コーラ、及びティーなどがある。 植物フレイバーは、精油及び抽出物などの天然源から得られるか、又は人工的に作られる。

    チョコレート味を補完するフレイバーは、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に含めるのに、特に適するものでありうる。 これらの補完するフレイバーには、ミント、キャラメル、麦芽エキス、コーヒー、タフィー、クリーム、シナモン及びナッツフレイバー、並びにこれらのフレイバーの混合物が含まれる。 他の望ましいフレイバーには、バニラ、ストロベリー、チェリー、パイナップル、バナナ、及びこれらのフレイバーの混合物がある。

    これらのココア以外のフレイバーは、風味を良くする量において、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に含まれうる。 良いフレイバーの特性を与えるのに効果的なフレイバーの特定の量(「風味を良くする」)は、選ばれたフレイバー、所望の風味の印象、及びフレイバーの形態に依る。 これらのココア以外のフレイバーは、食用ミックスの、通常、0%から約40%、好ましくは、約10%から約30%、もっとも好ましくは、約
    15%から約25%を構成する。 レデイトゥサーブ飲料の場合には、これらのココア以外のフレイバーは、レデイトゥサーブ飲料の、0%から約10%、好ましくは約1%から約3%、もっとも好ましくは約1.5%から約2.5%を構成する。

    食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料中に、典型的に存在する、他の少量の成分が含まれうる。 これらの他の成分には、安息香酸、安息香酸塩、二酸化硫黄、ブチルヒドロキシアニソール(butylated hydroxyanisol
    e)、及びヒドロキシトルエン(butylated hydroxytol
    uene)などの保存料が含まれる。 典型的には、天然源から、又は人工に得られた着色料も含まれる。 塩、例えば、塩化ナトリウム、及び他のフレイバーエンハンサーを、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料によって与えられる風味をより良くするために用いることができる。

    乳化剤も、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料に、典型的に含まれ、レデイトゥサーブ飲料を作るのに用いる水若しくはミルク中に、又は、食用ミックスの場合には、再構成された消費製品中に、乳固形分及びココアを分散させるのを助ける。 いかなる、食用の製品に含めるのに適当な、食品の範疇に属する乳化剤も、
    用いることができる。 適当な乳化剤の例としては、長鎖脂肪酸の、好ましくは、飽和脂肪酸の、もっとも好ましくは、ステアリン酸又はパルミチン酸の、モノグリセリド又はジグリセリドが含まれる。 プロピレングリコールのエステル(propylene glycol esters)も、これらの食用ミックスにおいて、有用である。 レシチンは、本発明の食用ミックス及びレデイトゥサーブ飲料において用いるのに、とりわけ好ましい乳化剤である。

    本発明の食用ミックスは、典型的な場合、乾燥ミックスとして、調剤される。 乾燥した飲料ミックスの場合には、典型的な場合、ミックスを約3倍から約50倍に希釈して、消費するのに適した、再構成された飲料を作る。
    従って、食用ミックスは再構成された消費製品よりも濃縮されているので、希釈の倍率を、食用ミックスを作る際に考慮する必要がある。 いかなる、従来からある、パウダーを処理し混ぜる装置も用いることができる。 ミクロ微粉機などの、塊をくずし、完全に混ぜることができる装置が好ましい。 混ぜる間に崩されていない塊がある場合には、乾燥成分をふるいにかける必要がある。 乳化剤が含まれる場合には、これらの乳化剤を溶かして、他の成分と液体として混ぜるべきである。 好ましくは、コレステロール及び脂肪/油などのバイレイヤー安定剤並びに、ビタミンA及びEなどの溶性のビタミンを乳化剤に溶かしてから、乳化剤を他の食用ミックスの成分と混ぜる。

    レデイトゥサーブ飲料は、ココアパウダー、鉄組成物、乳固形分、ビタミン及び他のミネラルなどの乾燥成分に少なくとも関係があるため、レデイトゥサーブ飲料は飲料ミックスと類似の方法で作られる。 主たる違いは、出来上がったレデイトゥサーブ飲料製品の、典型的には、約60%から約98%の、好ましくは、約75%から約
    95%の水様の液体を加えることである。 適当な水様の液体には、水及びミルクが含まれる。 適当なミルク源には、全乳、低脂肪乳、スキムミルク、及びミルクパウダーを水で再構成して作られるミルクの液体などがある。

    以下は、本発明に従って、鉄を添加した、食料及び飲料製品、並びに、それらを作る手順を含む。

    レシチン及び安定剤を溶かしてから、混ぜ合わせ、その後、糖と混ぜ合わせる。 フマル酸鉄〔II〕をこのレシチンと混ぜ合わせた糖に加え、そして、完全に混ぜ合わせる。 ビタミン/ミネラル混合物をフマル酸鉄〔II〕を含む混合物に加え、そして、完全に混ぜ合わせる。 残りの成分(例えば、ココア)を加え、混ぜ合わせて、均質の混合物を作る。 このチョコレートパウダー25gを240ml


    のミルクに加え、勢い良くかき混ぜることによって、飲用に適する飲料を作ることができる。

    チョコレート飲料パウダーは、例1に類似した手順によって、作られる。 このパウダー42gを240mlの水に加え、勢い良くかき混ぜることによって、飲用に適する飲料を作ることができる。

    乾燥成分(すなわち、ミルク以外の全て)を、例1の手順によって、混ぜ合わせる。 すなわち、レシチン及び糖、次に、フマル酸鉄〔II〕、次に、ビタミン/ミネラル混合物、次に、残りの乾燥成分を混ぜ合わせる。 この均質の混合物を超高温(UHT)で低温殺菌にさらし、すなわち、5秒間135℃から150℃に熱し、その後、無菌状態で包装して、レデイトゥサーブ飲料を作る。

    乾燥成分(すなわち、水以外)を、例1の手順によって、混ぜ合わせる。 その後、熱い湯を加え、混ぜ合わせて、チキンフレイバーのスープを作る。

    乾燥成分(小麦のクリーム以外)を、例1の手順によって、混ぜ合わせ、その後、小麦のクリームに加える。


    その後、熱い湯を、この混合物に加え、そして、混ぜ合わせ、消費するのに適した小麦のクリーム製品を作る。

    上記の成分を、実施例1の手順に従って、混ぜ合わせる。

    上記の乾燥成分を、実施例1の手順に従って、混ぜ合わせ、その後、オレンジジュースと混ぜ合わせ、その結果、鉄を添加した製品を作る。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI A61K 9/127 A61K 9/127 33/06 33/06 33/26 33/26 (72)発明者 メリカン,レニー,アーバイン. アメリカ合衆国 45251 オハイオ州 シンシナティー ナンバー32タウン コ モンズ ウェイ 71 (72)発明者 トゥリン,トアン. アメリカ合衆国 45039 オハイオ州 メインビル クリークウッド レーン 8671 (56)参考文献 特開 平3−195456(JP,A) 特開 平7−233078(JP,A) 特開 平9−238645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) A23L 1/29 - 1/308 A23L 2/38 A23G 1/00 A61K 9/127 A61K 33/06 A61K 33/26 JICSTファイル(JOIS) JAFICファイル(JOIS)

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