Drying stable chocolate drink containing iron and vitamin c

申请号 JP31048489 申请日 1989-11-29 公开(公告)号 JP2988946B2 公开(公告)日 1999-12-13
申请人 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー; 发明人 HEIRU MEHANSHOO; MARIA ERENA TSUNIGA SARUDEIERUNA;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】a)乳固形分0〜25%; b)フレーバー0.05〜20%; c)フマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は鉄−糖錯体から選択される鉄源10〜100%RDA; d)ビタミンC10〜150%RDA;及び e)甘味料0.5〜85%; の混合物を含む栄養ビタミン及びミネラル補充乾燥飲料ミックスであって、 上記組成物が総水分5%以下及び総脂肪分5%以下を含有することを特徴とする飲料ミックス。
  • 【請求項2】組成物が総水分3.5%以下及び総脂肪分3
    %以下を含有する、請求項1に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項3】鉄源がフマル酸第一鉄又は鉄−糖錯体であって、対イオンがリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸塩又はそれらの混合物から選択される、請求項1又は2に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項4】鉄−糖錯体がスクロース−リンゴ酸鉄、フルクトース−リンゴ酸鉄又はそれらの混合物である、請求項1、2又は3に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項5】フレーバーがチェリー、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アプリコット、アップル及びチョコレート又は醗酵もしくは洗浄ココア並びにそれらの混合物から選択される、請求項1、2、3又は4
    に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項6】デキストリン、アラビアゴムもしくはそれらの混合物で被包されたβ−カロチン又はビタミンA、
    ビタミンE、ビタミンD及びリボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、チアミン並びにそれらの混合物からなる群より選択されるビタミン10〜150%RDAを含有した、請求項5に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項7】甘味料15〜75%を含有し、甘味料が糖である、請求項5又は6に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項8】糖がスクロース、フルクトース、グルコース、高フルクトースコーン固体物、転化糖及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項7に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項9】人工甘味料を含有した、請求項1、2、
    3、4、5又は6に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項10】ミックスがソルビトール、マンニトール及びそれらの混合物から選択される糖アルコールを更に含有した、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項11】栄養補充量のカルシウム−クエン酸−リンゴ酸を含有した、請求項10に記載の飲料ミックス。
  • 【請求項12】乾燥状態で a)乳固形分0〜25%; b)フレーバー0.05〜20%; c)フマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は鉄−糖錯体のような高生物学的利用性鉄源から選択される鉄源10〜10
    0%RDA; d)ビタミンC10〜300%RDA;及び e)甘味料0.5〜75%; をミックスすることを特徴とする栄養ビタミン及びミネラル補充乾燥飲料ミックス(このミックスは総水分5%
    以下及び総脂肪分5%以下を含有する)の製造方法。
  • 【請求項13】鉄源が鉄−糖錯体の群から選択され、対イオンがリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸塩又はそれらの混合物から選択されかつ糖がフルクトース、グルコース、スクロース、フマル酸第一鉄及びそれらの混合物の群から選択される、請求項12に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ビタミンC及び鉄補充チョコレート粉末又はフレーバー飲料ミックスにおける栄養改善に関する。
    特に、製品のフレーバー又は色に影響を与えることなく高い鉄の生物学的利用能(bioavaiability)及び安定なビタミンCを有する安定的な鉄及びビタミンC強化乾燥飲料ミックスの製造方法が開示されている。

    発明の背景 人及び家畜用のビタミン及びミネラル補充物は一般的である。 ある貧血の医学的管理では、鉄の一日摂取量を高めることによってむしろうまく扱うことができる。 一部のダイエット、即ち激しい身体運動では、他の状態にはバランスのとれたダイエットとみなされるものから通常得られる場合と異なり著しいミネラル量の摂取を要する。

    ビタミン補充物は、成長中の子供を含めて不適当なダイエットをしている者にとって主に重要である。 ミネラル及びビタミンの食事摂取量が全人口で低い開発途上国の場合に、このような栄養補充物は大きな価値を有するであろう。

    市販ミネラル補充物は、高ミネラル取込みが望まれる多くの状況下で有用である。 しかしながら、ビタミン及びミネラル補充物の別々の摂取を要する療法に固守すれば、単にその療法がユーザーの正常な癖及び習慣に変化を要するという理由から最適とはいえない結果を生じる。 ビタミン及びミネラルがユーザーによる特別な注意、計画及び実行を要しない好都合かつ満足しうる味覚形で一緒に投与されるのであれば、一層都合よいであろう。

    更に、一部の物質は鉄の吸収を妨げる。 鉄の吸収を高める方式での鉄及びビタミンの投与が、特に望ましい。

    ビタミン及び鉄補充物の双方を食品及び飲料に加えることに関連して、周知の問題がある。 食品を強化するために通常用いられる高生物学的利用性の鉄源(例えば、
    硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄など)は、食品を変色し又は官能的に不適切となる傾向がある。 しかも、脂肪及びこれらの鉄源を含有した食品及び特に飲料を処方することは、これらの物質が相互作用しやすいため特に困難である。 脂肪は酸化されて、異臭(off−flavor)を生じる。 この相互作用は食品及び飲料の官能的及び美的性質に影響を与えるだけでなく(鉄は食品を緑色に変え、
    酸化された脂肪は炭化素のような臭いがする)、これらの物質の栄養的な生物学的利用能にも望ましくない影響を与える。 他方、不活性鉄源(還元鉄、ピロリン酸第二鉄など)は官能的問題をほとんど又は全く起こさないが、しかしながらそれらは腸からほとんど吸収されない。 チャレンジは、製品の色又は味に悪影響を与えることなく高生物学的利用性の鉄源で食品を強化することである。

    ビタミンは、飲料中で経時的に分解する傾向がある。
    オレンジジュース及び他のシトラス飲料が経時的にそれらのビタミンC含有量を低下させることは、周知である。 この分解は、総水分が約10〜15%と非常に高い場合には乾燥食品であっても生じる。 ビタミンC(アスコルビン酸)は酸化防止剤として作用し、したがって飲料に加えられた場合にそれ自体が減少又は変化せしめられる。 ビタミンA及びその前駆体のβ−カロチン並びにリボフラビンも、経時的に分解されやすい。

    このように、鉄及びビタミン双方の生物学的利用能が最適化されるよう鉄と共にビタミンCを存在させることが望ましい。 官能的又は美的性質に望ましくない影響を与えることなく飲料組成物で使用可能なかかる補充物を有することも有用であろう。

    本発明の目的は、これらの合致しない要求を満たす混合ビタミン及び鉄ミネラル補充物を提供することである。

    本発明のもう1つの目的は、ビタミンC及び鉄で補充された貯蔵安定乾燥飲料ミックスを提供することである。

    本発明の更にもう1つの目的は、特に味のよいかつ安定なチョコレートフレーバー飲料からの生物学的鉄取込み量を高めるための手段を提供することである。

    これらの及び他の目的は、下記開示からわかるように本発明において実現される。

    背景技術 アスコルビン酸は、食品からの鉄吸収を高める物質である。 特に、オレンジジュースは長期間にわたり鉄吸収に対するエンハンサー(enhancer)として認識されてきた。 典型的西洋型朝食で消費されるオレンジジュースは、鉄の生物学的利用能を2.5倍高めることが報告された。 インビトロ系において、朝食ミール及び調理されたブチインゲンマメへのオレンジジュース添加は、鉄溶解性に関して劇的な増加を引き起こすことが報告された。
    ロッサンダー(Rossander)らによれば、ティーによる鉄吸収性の低下がオレンジジュースで緩和された。 リンチ,SR,クック,JD,“ビタミンC及び鉄の相互作用",
    アンルズ・ニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンシス,第32−44頁,1980年〔Lynch,SR,Cook,JD,“In
    teraction of Vitamin C and Iron",Annals New York A
    cademy of Sciences,32−44(1980)〕;ロッサンダー,
    L.,ホールバーグ,L.及びビョルン−ラスムッセン,E.,
    “朝食ミールからの鉄の吸収",アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション,第32巻,第24
    84−2489頁,1979年〔Rossander,L.,Hallberg,L.and Bjo
    rn−Rasmussen,E.,“Absorption of Iron from Breakfa
    st Meals",American Journal of Clinical Nutrition,3
    2,2484−2489(1979)〕;カールソン,BL(Carlson,
    BL)及びミラー,DD(Miller,DD),“穀物含有朝食ミールからのインビトロ評価利用能に関する製品処方、加工及びミール組成の効果",ジャーナル・オブ・フード・サイエンス(Journal of Food Science),第48
    巻,第1211−1216頁,1983年;コジマ,N.,ワレース,D.
    (Wallace,D.)及びベーテス,WG(Bates,WG),
    “調理されたブチインゲンマメからのインビトロ鉄溶解性に関する化学物質、飲料及びホウレンソウの効果",アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション,第34巻,第1392−1401頁,1981年参照。

    更に、栄養学文献:チン,SV,“シトラス系フルーツの栄養素及び栄養",シトラス系の栄養及び量(編集ネイジー,S.及びアタウェイ,J.),第3−24頁(アメリカン・ケミカル・ソサエティ,1980年)〔Ting,SV,“Nutri
    ents and Nutrition of Citrus Fruits"in Citrus Nutr
    ition and Quality(edit.Nagy,S.and Attaway,J.)3
    −24(American Chemical Society,1980);ギローリー,M.(Gillooly,M.),ボスウェル,TM(Bothwell,T.
    M.),トレンス,JD(Torrance,JD),マクフェイル,
    AP(MacPhail,AP),ダーマン,DP(Derman,D.
    P.),ベズウォダ,WR(Bezwoda,WR),ミルズ,W.
    (Mills,W.)及びチャールトン,RW(Charlton,R.
    W.),“野菜からの鉄吸収に関する有機酸、フィチン酸類及びポリフェノール類の効果",ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ニュートリション(British Journal of
    Nutrition),第49巻,第331−342頁,1983年;ホールバーグ,L.及びロッサンダー,L.,“開発途上国における鉄栄養性の改善:簡単なラテンアメリカ型食事の鉄吸収性に関する添加肉、大豆タンパク質、アスコルビン酸、
    クエン酸及び硫酸第一鉄の比較",アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション,第39巻,第
    577−583頁,1984年参照。

    前記に加えて、鉄補充物及びカルシウム補充物を加えた様々なミネラル補充物が下記参考文献で記載されている。

    ある形のスクロース鉄が子供に投与され、ヘモグロビンに関する効果が報告された:ロシア語参考文献メトレブリー,EG,ペジアトリヤック(モスクワ),第12巻,
    第17−19頁,1977年〔Metrevely,EGPEDIATRIYC(Mosco
    w)12,17−19,1977〕;ケミカル・アブストラクツ(Che
    mical Abstracts),第89巻,第637頁参照。

    ピーターズ(Peters)及びデリック(Derick)の1986
    年4月15日付米国特許第4,582,709号明細書は、咀嚼性ミネラル補充物など、特に様々なカルシウム及び鉄化合物に関する。 ビタミンDは吸収エンハンサーとして記載されている。

    ブッデマイヤー(Buddemeyer)らの1982年9月28日付米国特許第4,351,735号明細書は、あるリン酸塩部分を含んだミネラル補充物に関する。 組成物の分散性は、糖のような“ヒドロキシル源”によって高まると言われている。 ビタミン含有合成ミルクも記載されている〔更にブッデマイヤーらの1980年7月29日付米国特許第4,214,
    996号明細書参照:一般的に'735号特許明細書と同じ主題に関する〕。

    食事源からの鉄取込みに関するオレンジジュースの有益な効果は、カールソン及びミラー,ジャーナル・オブ・フード・サイエンシ,第48巻,第1211頁,1983年で記載されている。

    モース(Morse)らに発行された(1973年5月22日付)米国特許第3,734,742号明細書は、pH2〜3.4で少なくとも水80%、アスコルビン酸及び第一鉄イオンを含む缶詰め又は瓶詰め飲料水に関する。 第一鉄イオン源は、
    硫酸第一鉄、フマル酸第一鉄、クエン酸第一鉄及び乳酸第一鉄である。

    モースらに発行された(1976年5月付)米国特許第3,
    958,017号明細書も、上記特許に関する。 この特許は、
    味の逆効果なしに制御的量のシステイン添加で安定化されたビタミンC、天然フルーツ及び野菜フレーバーのドリンクに関する。 代謝性鉄もシステインで安定化される。

    フマル酸第一鉄はココアと適合すると言われており、
    コーン−大豆−ミルク製品で用いられる〔クリデスデール(Clydesdale)及びウィーマー(Wiemer),食品の鉄強化,アカデミック・プレス(Academic Press)(ニューヨーク,1985年),第45頁〕。

    発明の要旨 本発明のビタミン及びミネラル補充貯蔵安定乾燥飲料ミックスでは、フマル酸及びコハク酸の特定鉄塩、即ちフマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は鉄−糖錯体を鉄源として用いる。 以下で更に詳細に記載されるタイプの鉄−糖錯体は、鉄、糖及びリンゴ酸、クエン酸、酒石酸
    アスコルビン酸塩もしくはそれらの混合物から選択される対イオンを含んでいる。 最も好ましい鉄源は、鉄が第一鉄(+II)状態にある場合である。

    鉄源は、フマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄、スクロース−リンゴ酸鉄、フルクトース−リンゴ酸鉄、スクロース−クエン酸鉄、フルクトース−クエン酸鉄、スクロース−アスコルビン酸鉄、フルクトース−アスコルビン酸鉄又はそれらの混合物から選択されることが好ましい。
    鉄は、鉄−糖錯体中で第一鉄状態であることが好ましい。

    乾燥飲料ミックスの主ビタミン補充物は、アスコルビン酸(ビタミンC)である。 ビタミンA、B、D及びE
    も加えることができる。

    飲料は、乾燥乳固形分、好ましくは無脂肪乳固形分及びココアもしくはチョコレート固形分並びに甘味料も含有している。 他のフレーバー添加物もチョコレートフレーバー又はココアに代用することができる。 乾燥ミックスは、フレーバードリンク又は飲料を得るため水又はミルクに溶解される。

    本発明の典型的な乾燥飲料組成物は: a)乳固形分、好ましくは無脂肪乳固形分0〜25%; b)フレーバー、好ましくはココア約0.05〜20%; c)栄養補充量のフマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は鉄−糖錯体; d)栄養補充量のビタミンC;及び e)甘味料約0.5〜約85%; を含んでおり、しかも上記組成物は総水分5%以下及び総脂肪分5%以下を含有している。 含水レベルは、水が諸成分との第一鉄相互反応に関与していることから非常に重要である。 脂肪レベルは、酸化反応を最小に抑える上で重要である。

    人口フレーバー又は天然フレーバーのいずれかが、ビタミンC及び鉄補充物含有乾燥飲料ミックスを得るために用いられる。 他のフレーバー、例えばフルーツフレーバー又はバニラも、チョコレートに代用しうる。

    これらミックスの製造方法においては、諸成分が水で湿潤されないか又は水が鉄及びビタミンC混合物に加えられないことが必要である。 すべての成分は乾燥、即ち無水状態でミックスされるべきである。

    本明細書におけるすべての比率、割合及びパーセンテージは、他に指摘のないかぎり重量による。

    発明の具体的な説明 本発明は、1年以内で貯蔵された場合に安定的である安定的ビタミン及びミネラル補充乾燥飲料ミックスに関する。

    本明細書で用いられる“含む(含有する)”という用語は、様々な成分が本発明の乾燥飲料ミックスで一緒に用いうることを意味する。 したがって、“から本質的になる”及び“からなる”という用語は、“含む(含有する)”という用語に包含される。

    本明細書で用いられる“栄養”又は“栄養補充量”とは、本発明の実施に際して用いられるビタミン及び鉄もしくは他のミネラル源が滋養量の上記ミネラル及びビタミンを供することを意味する。 この栄養補充量は、鉄及びビタミンCの一日摂取量に関する推奨一日許容量(Re
    commended Daily Allowance,RDA)の少なくとも10%、
    好ましくは推奨一日許容量(RDA)の少なくとも25%である。 ビタミン及びミネラルに関するRDAは米国で定義されている〔リコメンデッド・デイリー・ダイエタリー・アロワンス−フード・アンド・ニュートリション・ボード,ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシス−
    ナショナル・リサーチ・カウンシル(Recommended Dail
    y Dietary Allowance−Food and Nutrition Board,Nati
    onal Academy of Sciences−National Research Counci
    l)参照〕。 RDAを計算する際に用いられる一回量は25g
    である。

    本発明の実施に際して使用上好ましい“鉄−糖”錯体は、ネーケル(Nekel)らに発行された米国特許第4,78
    6,510号(1988年)及びネーケルらに発行された米国特許第4,786,518号(1988年)の各明細書に記載された方法で製造される;製造に関する記載は参考のため本明細書に組み込まれる。 それらの製造法は、以下で簡単に記載されている。 (これらの物質は本明細書で“錯体”と称されているが、但しそれらは複合化した高度水和保護コロイドとして溶液中に実際上存在しているのであろう。しかしながら、“錯体”という用語が本明細書では簡略化のために用いられている。) 本明細書で用いられる“総水分”という用語は、ビタミン製剤、ミネラル、乳化剤、糖、ココア、乳固形分及び他の成分中に存在する水を含めて乾燥ミックス中に存在する総水分を意味する。

    本明細書で用いられる“総脂肪分”という用語は、乳化剤、ビタミン製剤、ミネラル、甘味料、ココア、乳固形分及び他の乾燥成分中に存在する脂肪を含めて乾燥ミックス中に存在する総脂肪分を意味する。

    本明細書で用いられる“飲料又は最終飲料”という用語は、本発明の乾燥ミックスを希釈物、例えば水、ミルク又は他の水性媒体、例えばコーヒー、ティー又はフルーツジュースとミックスすることにより製造されるドリンクを意味する。 乾燥ミックスは、比率0.8:10〜1.2:10
    の乾燥ミックス対希釈物又は液体、例えば水又はミルクで希釈される。

    本明細書で用いられる“フレーバー”という用語は、
    フルーツ及び植物性フレーバーの双方を含む。 本明細書で用いられる“フルーツフレーバー”という用語は、種子植物の食用生殖部分、特に種子と供に甘味果肉を有する部分から得られるフレーバーに関する。 “フルーツフレーバー”という用語には、天然源から得られるフルーツフレーバーを模造するために合成されたフレーバーも含まれる。

    “植物性フレーバー”という用語は、フルーツ以外の植物の一部から得られる、即ち豆、ナッツ、樹皮、根及び葉から得られるフレーバーに関する。 “植物性フレーバー”という用語には、天然源から得られる植物性フレーバーを模造するために合成されたフレーバーも含まれる。 このようなフレーバーの例としては、ココア、チョコレート、バニラ、コーヒー、コーラ、ティーなどがある。 植物性フレーバーは精油及びエキスのような天然源から得ても、又は合成してもよい。

    本明細書で用いられる“甘味料”という用語は、例えばグルコース、スクロース及びフルクトースのような糖類を含む。 糖類には、高フルクトースコーンシロップ固体物、転化糖、ソルビトールなどの糖アルコール及びそれらの混合物も含む。 人口甘味料も甘味料という用語に含まれる。

    本明細書で用いられる“乾燥状態でミックスする”という用語は、乾燥又は液体成分がいかなる水、スチーム又は他の含水溶媒も加えることなくブレンドされることを意味する。 ミキシングでは、できるだけ均一なブレンドを調製しなければならない。

    ミネラル及びビタミン成分 本発明は、ヒト及びより下等の動物において栄養補充量の鉄化合物の体内取込みを高めるためにビタミンCを含有した安定乾燥ミックスにも関する。 これらの乾燥飲料ミックスは、ビタミンAもしくはβ−カロチン、ビタミンE、ビタミンD及びビタミンB、例えばリボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸及びチアミンで補充することができる。

    本明細書で開示されたタイプの飲料ミックスの場合、
    鉄又はミネラルの栄養補充量は最終飲料の単位部分当たり通常RDAの3%以上、好ましくはRDAの10〜100%、最も好ましくはRDAの10〜30%である。 ビタミンの場合、
    栄養補充量は最終飲料中RDAの10%以上、好ましくは約2
    0〜約100%、最も好ましくは約50〜約150%である。 勿論、いずれのミネラル又はビタミンの好ましい一日摂取量もユーザー毎に異なると考えられる。

    貧血のある人は、鉄の高摂取を要するであろう。 ビタミン不足の又は食事の貧しい人、特に開発途上国、例えば南及び中央アメリカで生育中の子供は、より多くのビタミンA、C及びリボフラビンを必要とする。 このような問題は医者及び栄養エキスパートにとって周知であり、それに応じて本発明の組成物の用法が調整される。

    一般に、ビタミンCのRDAは60mgである。 レチノールとしてのビタミンAのRDAは1mgで、β−カロチンとしてのRDAは6mgである。 リボフラビンのRDAは1.7mgである。
    ナイアシンのRDAは20mgであって、他のビタミンBの場合チアミン1.5mg、B 6 2.0mg、葉酸0.4mg、B 12 6μgであり、ビタミンEの場合が30IU(国際単位)である。

    一般に、鉄に関するRDAは10mg/6kg〜18mg/54−58kg女性の範囲内であって、年齢にやや依存している。 典型的には、食品及び飲料は、他の食事源(妥当なバランス食と仮定)から得られる鉄分を補うため約10〜25%RDAの鉄(一回分当たり)で補充される。 一般に、RDA(カルシウム)は360mg/6kg幼児〜1200mg/54−58kg女性の範囲内であって、年齢にやや依存している。 更に、沈殿及び/又は官能的問題を生じることなくカルシウム約20〜30
    %RDA以上(一回分当たり)で飲料に補充することは困難である。 しかしながら、補充物のこのレベルはカルシウム価に関して乳に匹敵し、したがって許容される。
    勿論、鉄毒性及び官能性が個々の状況下において重要な考慮事項と考えられない場合には、更に多くの補充量で用いることができる。

    いかなる市販元のビタミンC、即ちアスコルビン酸であっても、本発明で使用可能である。 カプセル化ビタミンC及びアスコルビン酸の食用塩も使用可能である。 好ましくは、RDAの約25〜約300%(15mg/240g最終飲料、
    即ち0.006%〜約80mg/240g最終飲料、即ち0.075%)が飲料に用いられる。 最も好ましくは、用いられるビタミンC量はRDAの約25〜約150%である。

    市販ビタミンAも本発明で用いられる。 10〜50%RDA
    が乾燥ミックスに加えられることが好ましい。

    カプセル化β−カロチンは、ビタミンAに代用することができる。 カプセル化物質の1つは、デキストリンである。 同様のカプセル化物質も使用可能である〔ニュージャージー州ナットレーのロシュ・ビタミンズ・アンド・ファイン・ケミカルズ(Roche Vitamins and Fine Ch
    emicals)がカプセル化β−カロチン(1%粉末)の市販元である〕。 約0.0006%、即ち約1.5mg/240g飲料のレベルで、β−カロチンとして少なくとも25%RDAのビタミンAを供給する。 好ましくは約0.006〜約0.007%(25
    〜約300%RDA)、最も好ましくは約0.018〜約0.036%
    (75〜約150%RDA)のβ−カロチンが、乾燥飲料ミックス中で用いられる。

    いかなる市販元のリボフラビンであっても、使用可能である。 好ましくは、飲料中において約20〜約200%
    (0.34mg/240g〜3.4mg/240g最終飲料)。

    乾燥飲料ミックスに添加可能な他のビタミンとしては、ビタミンB 6 、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンD、ビタミンE及びビタミンB 12がある。 他のビタミンも使用可能である。

    乾燥ミックスは、消費される飲料を得るため約1〜10
    倍で希釈される。 この倍数は、ミックスを製造する場合にそれが最終飲料よりも約10倍濃縮されることから考慮されねばならない。

    添加可能な他のミネラル類としては、カルシウム、亜鉛及び銅がある。 例えば塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硫酸銅のように、これらミネラル類のいかなる可溶性塩であっても使用可能である。 好ましいカルシウム源はカルシウム有機酸錯体である。 本発明で用いられる好ましいカルシウム源のカルシウム有機酸錯体、好ましくは“クエン酸−リンゴ酸カルシウム”の製造法については、参考のため本明細書に組み込まれるネーケルらに発行された米国特許第4,786,510号、米国特許第4,786,518号(1988
    年)及びヘッカート(Heckert)に発行された米国特許第4,722,847号の各明細書で記載されている。 栄養補充量のこれらミネラル類が用いられる。 しかしながら、用いられる具体的な塩及びレベルは、鉄及び他のミックス成分とのそれらの相互作用に依存している。

    第一鉄は、第二鉄よりも有効に体内で利用される。 重要なことに、高生物学的利用性の一般的な第一鉄塩、例えば硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄は、水分及び脂肪分の高い食品において異臭及び望ましくない色を生じさせる。 硫酸第一鉄は、乾燥飲料ミックス及び穀物のような他の乾燥食品での使用に許容されない。 第二又は第一鉄はビタミンCの酸化も触媒し、このため飲料ミックス中でビタミンCを分解する。 本発明の製品は脂肪分及び水分が低く(5%以下)、これらの反応を遅らせるが、但し硫酸第一鉄はなお有用でない。 好ましい第一鉄塩はフマル酸第一鉄及びコハク酸第一鉄であって、これらはミックス中で他の成分と組合せた場合に高度に生物学的利用性である。 その生物学的利用能は望ましくない副反応を伴うことなく硫酸第一鉄に匹敵する。 いかなる市販元のこれらの塩であっても、本発明で使用可能である。

    鉄−糖−カルボン酸塩錯体も本発明で有用である。 鉄−糖−カルボン酸塩錯体の場合、カルボン酸塩は第一鉄(好ましい)又は第二鉄の対イオンを与える。 理論に制限されるつもりはないが、これら鉄錯体の許容される味は比較的大きなサイズの糖部分及びカルボン酸対イオンに起因すると考えられ、一部鉄補充物の通常の“井戸水”及び/又は不快なフレーバーを遮蔽する。

    本発明の実施に際して用いられる好ましい鉄−糖−カルボン酸塩錯体の全合成では: a)例えば水酸化カルシウムを糖と反応させることにより、水性媒体中でカルシウム−糖部分を形成し; b)鉄−糖部分を得るため水性媒体中で硫酸第一鉄アンモニウムのような鉄源をカルシウム−糖部分と反応させ;及び c)所望の鉄−糖部分を得るため反応系を例えばリンゴ酸のようなカルボン酸で中和する。

    この方法で製造される好ましい鉄II−スクロース−リンゴ酸錯体は、鉄生物学的利用能に関して硫酸第一鉄に本質的に匹敵し(0〜9ppm Feの範囲内における貧血試験動物のヘモグロビンに関する変化率%として測定される)、しかも最も重要なことに飲料において官能的に許容される。

    本発明の実施において使用上好ましい鉄化合物の製造に際し使用可能な“糖”は、調理業界で周知のいかなる摂取可能な糖物質及びその混合物であってもよい。 例えばグルコース、スクロース及びフルクトースが好都合に用いられ、スクロース及びフルクトースが更に好ましい。 しかしながら、例えばマンノース、ガラクトース、
    ラクトース、マルトースなどのような他の糖物質も使用可能である。

    本発明で好ましい鉄−糖錯体の製造に際して用いられる“カルボン酸対イオン”は、いかなる摂取可能なカルボン酸種であってもよい。 しかしながら、フレーバー寄与に関する何らかの判断が行われねばならない。 例えばクエン酸、リンゴ酸及びアスコルビン酸は、フレーバーが完全に許容されると判断される摂取可能な錯体を生じる。 酒石酸も乳酸と同様に許容される。

    前記のように、鉄の生物学的利用能はカルシウムの同時投与によって通常やや低下するが、但しこの低下は本発明のビタミン及びミネラル補充飲料ミックス中への有機酸(クエン酸及びリンゴ酸)及びビタミンCの添加によって克服される。

    乳固形分 乾燥飲料ミックスは乾燥乳固形分を含有することができる。 乾燥飲料ミックスは乳固形分なしでも得られるが、好ましいレベルはミックス中25%以内である。 乳固形分が用いられない場合、ミックスはミルクを用いて製造されることが最も好ましい。 最も好ましくは、ミックスは乳固形分5〜20%を含有している。

    乳固形分は、タンパク質、ミネラル、乳清及び他のミルク成分の混合物を乾燥形で得るためミルクを乾燥することにより製造される。 これらの固形分は、無脂肪乳固形分、即ち脂肪を除去したミルクから得られる固形分であることが好ましい。 いかなる市販元の無脂肪又は他の乳固形分も使用可能である。

    流動助剤及び他のデンプンは、粉末をケーキ化から防ぐため乳固形分に加えることができる。 他の乾燥剤も使用可能である。 タンパク質補充物は、ミルク及び最終飲料製品のタンパク質含有量を高めるため乳固形分に加えることができる。

    乳固形分の脂肪含有量は、乾燥ミックスの総脂肪分中に加算しなければならない。

    ココア成分 本発明で用いられるココアは、脂肪又はココア脂の実質的部分が溶媒抽出、圧縮又は他の手段によって絞り出されるか又は除去された天然もしくは“ダッチド”(Du
    tched)チョコレート又は洗浄もしくは醗酵ココアである。 本発明の組成物において使用上適したココアは、脂肪成分1〜20%を含有している。

    ダッチドチョコレートは、当業界で周知の方法により炭酸カリウムのようなアルカリ物質でココアニブを処理することにより製造される。 通常それは暗色を有する傾向があり、天然ココアよりも風味がある。

    醗酵ココア粉末も使用可能である。 このココアは、ロースト及び粉砕前に緑色ココア豆を醗酵させて製造される。 醗酵は、緑色豆を1週間水に浸ししかる後乾燥することにより通常行われる。

    チョコレートは本発明のプロセスを実施する上で用いることができ、したがって前記のようなチョコレートは“ココア”という用語に包含されているとみなされる。
    チョコレートが用いられる場合、それは微粉砕形であるべきである。 ミックスの総脂肪分が5%を超えないように乾燥飲料ミックス中に加えるためには、チョコレート中の脂肪量を減少させることが必要である。

    ココアは、それを滅菌するため熱処理するべきである。 細菌、酵母及びカビを殺すためには約110℃で1.5〜
    3時間の加熱で十分である。 いかなる低温殺菌オーブン又は固体用の低温殺菌装置も使用可能である。

    フレーバー成分 本発明のフレーバー成分としては、天然フレーバー、
    植物性フレーバー及びそれらの混合物から選択されるフレーバーがある。 “フルーツフレーバー”という用語は、種子植物の食用生殖部分、特に種子と共に甘味果肉を有する部分から得られるフレーバーに関する。 “フルーツフレーバー”という用語には、天然源から得られるフルーツフレーバーを模造するために合成されたフレーバーも含まれる。

    “植物性フレーバー”という用語は、フルーツ以外の植物の一部から得られる、即ち豆、ナッツ、樹皮、根及び葉から得られるフレーバーに関する。 “植物性フレーバー”という用語には、天然源から得られる植物性フレーバーを模造するために合成されたフレーバーも含まれる。 このようなフレーバーの例としては、ココア、チョコレート、バニラ、コーヒー、コーラ、ティーなどがある。 植物性フレーバーは精油及びエキスのような天然源から得ても、又は合成してもよい。

    本発明の飲料ミックスのフレーバー特性を付与する(“フレーバー増強”)ために有効なフレーバー成分の具体量は、選択されるフレーバー、望まれるフレーバー効果及びフレーバー成分の形に依存している。 フレーバー成分は、飲料組成物中で少なくとも0.05重量%である。

    チョコレートフレーバーを補うフレーバーも使用可能である。 これらには、ミント、コーヒー、タフィー、クリーム、シナモン及びナッツフレーバーがある。

    飲料ミックスは、例えばバニラ、ストロベリー、チェリー、パイナップル、バナナ及びそれらの混合物のようなフルーツ又は他の植物性フレーバーで味付けすることができる。

    チョコレート及びココアの場合、乾燥ミックスに加えられるフレーバー量は約0.05〜約20%である。 人工又は合成チョコレートフレーバーはココア自体の場合よりも少量で用いられる。 ココアの場合、量は約15〜約20%であることが好ましい。 他のフレーバーの場合、乾燥ミックスに加れらる量は約0〜約10%である。 加えられるフレーバー量は当業者の技術的範囲内に属し、望まれるフレーバー強度に依存する。

    甘味料成分 甘味料成分は、通常単糖又は二糖である。 これらには、スクロース、フルクトース、デキストロース、マルトース及びラクトースがある。 低甘味が望まれる場合には、他の炭水化物も使用可能である。 これら糖類の混合物も使用可能である。

    上記糖に加えて、本発明ではある他の天然又は人工甘味料を含有していてもよい。 他の適切な甘味料としては、サッカリン、シクラメート類、アセトスルファム、
    L−アスパルチル−L−フェニルアラニン低級アルキルエステル甘味料(例えば、アスパルテーム)、ブレナン(Brennan)らの1983年10月23日付発行米国特許第4,41
    1,925号明細書で開示されたL−アスパルチル−D−アラニンアミド類、ブレナンらの1983年8月16日付発行米国特許第4,399,163号明細書で開示されたL−アスパルチル−D−セリンアミド類、ブランド(Brand)の1982
    年12月21日付発行米国特許第4,338,346号明細書で開示されたL−アスパルチル−L−1−ヒドロキシメチルアルカンアミド甘味料、リッジー(Rizzi)の1983年12月2
    7日付発行米国特許第4,423,029号明細書で開示されたL
    −アスパルチル−1−ヒドロキシエチルアルカンアミド甘味料、JMジャヌス(JMJanusz)の1986年1月15日付公開欧州特許出願第168,112号明細書で開示されたL
    −アスパルチル−D−フェニルグリシンエステル及びアミド甘味料などがある。 特に好ましい甘味料はアスパルテームである。

    本発明の飲料ミックスで有効な甘味料量は、用いられる具体的甘味料及び望まれる甘味度に依存している。 無カロリー甘味料の場合、この量は具体的甘味料の甘味度に応じて変動する。 糖(即ち、スクロース)の場合、この量は重量で10〜85%(典型的には、55〜70%)である。 本発明の飲料ミックスに関して糖の量を決定する場合には、フレーバー成分中に存在するいかなる糖又は他の甘味料も含まれる。 アスパルテームのような無カロリー甘味料、コーンシロップ固体物のような糖又は糖アルコールを含有した低カロリー甘味料の組合せも、飲料ミックスで使用可能である。 一般に、甘味料の量は約0.5
    〜約85%である。

    総水分及び脂肪分レベル 前記のように、高生物学的利用性鉄源からの第一鉄イオンは(a)ビタミンCの分解を触媒し、(b)酸化して望ましくない着色酸化第二鉄を形成し、(c)ポリフェノール類と反応して許容されない着色生成物を生じる。 これらの反応は、水で促進される。 したがって、総水分レベルを5%以下に保つことが必要である。 総脂肪レベルも、第一鉄イオンが脂質を酸化して悪臭を生じることから酸化が起きないように5%以下に保つべきである。

    含水率は、好ましくは3%以下、最も好ましくは約2.
    0〜3.0%である。 含脂肪率は、好ましくは4%以下、最も好ましくは約2.5〜約3.5%である。

    他の飲料成分 他の副成分も飲料にたびたび含有される。 このような成分としては、安息香酸及びその塩、二酸化イオウ、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンなどのような保存剤がある。 典型的には、天然源又は合成品のいずれかから得られる着色剤も含有される。

    塩化ナトリウムのような塩及び他のフレーバーエンハンサーは、飲料のフレーバーを改善するために用いることができる。

    乳化剤も飲料ミックスに含有させてよい。 これらの物質は、最終飲料を製造するために用いられる水又はミルクに乳固形分及びココアを分散させる上で役立つ。 いかなる食品等級の乳化剤も使用可能である。 レシチンが好ましい乳化剤である。 他の食用乳化剤としては、長鎖脂肪酸のモノ及びジグリセリド類、好ましくは飽和脂肪酸の、最も好ましくはステアリン酸及びパルミチン酸のモノ及びジグリセリド類がある。 プロピレングリコールエステル類も、飲料ミックスにおいて有用である。

    飲料ミックスの製造方法 本発明の乾燥組成物にとって好ましい全製造方法では、乾燥成分及び乳化剤(液体であってもよい)の混合物を別々に調整する。 前記のように、安定乾燥飲料ミックスの製造において鉄及びビタミンCが湿潤状態で混合されないか又は水もしくはスチームで塊状化されないことが必要である。 諸成分はできるだけ無水であって、しかも乾燥状態でミックスされるべきである。

    全成分は一緒にミックスしうるが、乳化剤及び他のビタミン補充物が用いられる場合には3〜5つの別々の混合物の調製が最適である。 これらの混合物は、(1)ビタミンC以外のビタミン及び鉄源;(2)ビタミンC及び鉄ビタミン混合物(1);並びに(3)ココア及びミルク固形分である。 これらのプレミックスは、甘味料と共に均一乾燥飲料組成物にブレンドされる。

    粉末を処理しかつミックスするためのいかなる慣用的装置も使用可能である。 好ましいことに、装置では塊を粉砕しかつ粉末を完全にミックスすることができる。 小型微粉砕機も使用可能である。 乾燥成分は、ブレンド中に粉砕されない塊が存在する場合には篩分けされるべきである。

    乳化剤が用いられる場合には、乳化剤は溶融されて液体として他の成分とブレンドされるべきである。 好ましくは油溶性ビタミンA及びEがレシチン又は乳化剤に溶解され、しかる後他の物質とブレンドされる。

    好ましいプレミックスは下記組成を有する: (1)鉄混合物(他の任意成分含有) (a)フマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は他の鉄−
    糖−カルボン酸15〜35% (b)塩0〜40%、好ましくは塩30〜40% (c)三塩基性リン酸カルシウム(カルシウム源)20
    〜30% (d)リボフラビン0〜0.5% (e)パントテン酸カルシウム0〜2% (f)チアミン一硝酸塩0〜1.0% (g)ナイアシンアミド0〜15% (2)鉄及びビタミンC混合物 (a)鉄混合物(1)10〜25% (b)塩0〜35% (c)乾燥乳固形分25〜40% (d)アスコルビン酸又はビタミンC15〜25% (3)着色剤及びフレーバー混合物 (a)着色剤、好ましくはチョコレート0〜10% (b)フレーバー1〜45% (c)乾燥乳固形分25〜60% (4)ココア混合物 (a)好ましくは含脂肪率約10〜15%のココア50〜75
    % (b)乾燥乳固形分15〜25% (c)鉄及びビタミンC混合物(2)1〜5% (d)着色剤及びフレーバー混合物(3)1〜5% (5)レシチン及び脂溶性ビタミン混合物 (a)レシチン又は乳化剤99.6〜100% (b)酸化防止剤、好ましくはブチル化ヒドロキシトルエン0〜0.2% (c)1000M単位/gのビタミンA0〜0.1% (d)1000M単位/gのビタミンD0〜0.1% 最終製品: (a)ミックス(4)20〜25% (b)乳固形分5〜10% (c)ミックス(5)0〜1% (d)スクロース50〜60% 乾燥飲料チョコレートドリンク製品中の典型的成分レベルは以下のとおりである: 成 分 鉄源 0.01〜 2% 乳固形分 10〜20% 塩 0.1〜0.6 % スクロース又は糖 60〜75% レシチン 0.5〜1.5 % ココア 10〜20% 水 1〜 4% 脂肪 1〜 4% フマル酸第一鉄、コハク酸第一鉄又は鉄−糖−カルボン酸 パッケージ化 鉄塩の安定性を維持しかつビタミンCを酸化から守るために、飲料ミックスは湿気遮断パッケージでパッケージ化するべきである。 ホイル裏張りパッケージ又は金属缶が好ましい。 プラスチック又はラミネート化パッケージも有用である。 ミックスは、窒素、二酸化炭素又は他の不活性な一般的非酸化性ガス状混合物の雰囲気下でパッケージ化することができる。 これは、この方法で飲料ミックスをパッケージ化する上で当業者の技術的範囲内に属する。 好ましくは、飲料ミックスはホイル又は他の酸素及び水非透過性パッケージでパッケージ化される。

    下記例は本発明の実施により得られるタイプの飲料組成物について説明しているが、但しそれらに限定されるわけではない。

    例1 チョコレート粉末ミックスは下記のように製造される: 成 分 量(%)顆粒状スクロース 66.88 無脂肪乾燥乳 15.00 塩化ナトリウム 0.4 醗酵ココア粉末,脂肪14% 16.0 レシチン 1.0 着色剤 0.07 ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.0003 リボフラビン 0.0007 アスコルビン酸 0.21 フマル酸第一鉄 0.06 リン酸カルシウム 0.05 人工チョコレートフレーバー 0.3 ナイアシンアミド 0.023 ビタミンA&D(液体ミックス) 0.003 パントテン酸カルシウム 0.003 チアミン一硝酸塩 0.001 レシチンを45℃に加熱してそれを溶融させ、液体ビタミンA及びDミックスをそれに加える。

    ココアを低温殺菌オーブン中160℃で2時間殺菌する。

    第一プレミックスは、フマル酸第一鉄、リン酸カルシウム、ナイアシンアミド、チアミン、リボフラビン、パントテン酸カルシウム及び半分の塩化ナトリウムを乾燥ミックスすることにより調製される。 このプレミックスは最終製品中0.2%である。

    この鉄プレミックスを残りの塩化ナトリウム、ビタミンC及び一部の無脂肪乾燥乳の乾燥ミックスに加える。
    この混合物は製品中1.0%である。 着色剤及びフレーバーを一部の無脂肪乾燥乳固形分とプレミックスする(最終製品中0.8%)。 ココア粉末、残りの乳固形分、ビタミン及び鉄ミックス並びに着色剤/フレーバーミックスを一緒にミックスする(最終製品中22.88%)。

    BHT、レシチン並びに液体ビタミンA及びDを50〜60
    ℃で1時間一緒にミックスする。 次いで、これらミックスのすべてをスクロースに加え、ブレンドして、均一乾燥ミックスを得る。

    飲料を得るため、この製品25gをミルク240mlに溶解する。

    この飲料ミックスは、鉄に関して38%RDA、カルシウムに関して11%RDA、ビタミンCに関して97%RDA及びビタミンAに関して28%RDAを供給する。

    例2 製品を例1に従い製造するが、但しフマル酸第一鉄をピロリン酸第二鉄で代用し、ビタミンCを削除する。 ピロリン酸第二鉄は、食品を強化するために通常用いられる。 下記データからわかるように、フマル酸第一鉄+ビタミンCミックス(例1)はピロリン酸第二鉄生成物で強化された場合よりも生物学的利用性が6倍高い。

    例1で製造されたチョコレート粉末が他の試験サンプルと一緒の場合の鉄生物学的利用能は、ヘモグロビン過多法を用いて測定された。 ラットを最初に低鉄分食を与えることにより貧血にさせた。 次いで、これらの鉄欠乏ラットに試験サンプルを与えた。 問題の鉄源によるヘモグロビン増加量を鉄生物学的利用能試験で許容される標準の硫酸第一鉄から得られる場合と比較した。 このような結果は、製品の味又は色に悪影響を与えることなく得られた。

    これら製品の容認試験は、単一製品配置パネルとして母親及び彼女らの子供で行われた。

    これは、例1の味が他の第一鉄源に関する酸化問題のないピロリン酸第二鉄で強化された例2に匹敵することを示している。

    例3 スクロース−リンゴ酸鉄IIの製造 スクロース(85.5g)を水(299.8g)に溶解し、完全に溶解させる。 次いで水酸化カルシウム(18.5g)を加え、混合物を5分間攪拌する。 何らかの濁りが観察されたならば、得られた溶液をガラスフィルターで濾過する。

    得られたカルシウム−スクロース溶液に硫酸第一鉄アンモニウム(24.5g)を加え、溶液を気密にカバーする(例えば、サランラップ)。 緑色は、鉄が望ましいII酸化状態であることを示す。

    上記溶液にリンゴ酸(33.5g)を3回に分けpH3〜4まで加える。 沈殿物を標準濾紙で濾過するが、但し硫酸カルシウム含有濾過ケーキは洗浄しない。 得られた溶液は、本発明の実施に際して用いられるスクロース−リンゴ酸鉄を含有している。 溶液はそのままで使用しても又は粉末形でスクロース−リンゴ酸鉄を得るため凍結乾燥してもよい。

    もう1つの態様においては、KOHを第一工程でCa(O
    H) に代用してもよいが、但し硫酸イオンは最終製品中に残される。

    カルシウム−クエン酸−リンゴ酸の製造 カルシウム−クエン酸−リンゴ酸溶液は、水28.19部中にスクロース2部しかる後クエン酸0.1部及びリンゴ酸0.28部を溶解することにより得られる。 水酸化カルシウム(0.22部)を加え、混合物を攪拌する。 この溶液は、飲料を製造するため直接使用しても、又は固体形で用いるため凍結乾燥してもよい。

    チョコレート粉末組成物 下記飲料フレーバー組成物(1〜3)を例1においてココアに代用する。 スクロース−リンゴ酸鉄IIはフマル酸第一鉄に代えて用いられ、クエン酸−リンゴ酸カルシウムはリン酸カルシウムに代えて用いられる。

    1)パイナップル及びオレンジを含む混合フレーバー; 2)バナナフレーバー;及び 3)ストロベリー

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI A23L 1/304 A23L 2/00 Q (56)参考文献 特開 昭64−80261(JP,A) 特開 昭52−66672(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) A23L 2/00 A23G 1/00

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