Way to replace completely or partially the talc in chewing gum

申请号 JP2012527365 申请日 2010-08-06 公开(公告)号 JP2013503618A 公开(公告)日 2013-02-04
申请人 ロケット・フルーレ; 发明人 バプティスト・ボイト; フィリップ・ルフェーヴル; ホセ・リス; ドミニク・オルティ・ドゥ・ザラット;
摘要 本発明は、成分を一緒に混合するステップと、混合物押出ステップと、粉掛け用粉末を用いる粉掛けステップと、シート化ステップと、成型/裁断ステップとを含むチューインガムの製造方法に関する。 本発明は、粉掛け用粉末が、直径75μm未満かつ吸湿性が0.01〜5%の粒子を28%〜0.1%、好ましくは25%〜1%含有する粉末組成物を含み、前記組成物が、少なくとも1種類のポリオールを含む。 また、本発明は、得られるチューインガムにも関する。
权利要求
  • 成分を混合するステップと、混合物を押し出すステップと、粉掛け用粉末で粉掛けするステップと、圧延ステップと、成型−裁断ステップとを含む、チューインガムの製造方法であって、前記粉掛け用粉末が、直径75μm未満かつ吸湿性が0.01〜5%の粒子を28%未満、好ましくは28〜0.1%含む粉状組成物を含み、前記粉状組成物が少なくとも1種類のポリオールを含む、方法。
  • 前記粉状組成物の平均直径が100μm〜400μm、好ましくは125μm〜350μmである、請求項1に記載の方法。
  • 前記粉状組成物の流れ等級が55〜90、好ましくは60〜85である、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  • 前記粉状組成物が結晶の組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記粉状組成物が結晶の凝集体の組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記粉状組成物が顆粒の組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記粉状組成物が共凝集体の組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記粉状組成物が、共凝集体の混合物、顆粒の混合物、結晶の混合物および/または結晶の凝集体の混合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記ポリオールが、マンニトール、イソマルト、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール、これらの混合物から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記粉状組成物が多糖を含む、請求項5〜9のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記多糖が、スターチ、マルトデキストリン、デキストリンまたはこれらの混合物から選択される、請求項10に記載の方法。
  • 前記粉掛け用粉末が、50%未満のシリケートまたはカーボネートを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  • 前記混合物の表面に、直径75μm未満かつ吸湿性が0.01〜5%の粒子を28%〜0.1%含有する粉状組成物を含む粉掛け用粉末を含み、前記粉状組成物が、少なくとも1種類のポリオールを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法を適用することで得られるチューインガム。
  • 说明书全文

    本発明は、チューインガムの製造方法に関し、特に、このような方法におけるタルクの部分的置き換えまたは完全な置き換えに関する。

    チューインガムを製造するための方法には通常、5つのステップが含まれる(Formulation and Production of Chewing and Bubble Gum、Douglas Fritz編、Kennedy's Publications Ltd、London, UK)。 第1のステップでは、2枚のZ型ブレードを有するニーダーを用いてさまざまな化合物が混合される。 稼働サイクル全体で15〜20分を要し、成分を少しずつニーダーに加えていく。 ガムベースを延ばしやすくするために、これを混合前と混合時に加熱する。 混練の最後の時点で、ペーストの温度は約50℃である。 チューインガムの成分は、2つの主な群すなわち、に不溶で、このため唾液にも不溶である主にガムベースなどの要素と、チューインガムにその香味を与える特に甘味料などの水溶性の要素とに分けられる。 この混合ステップは、使用する装置次第で幅の異なるチューインガムの板状生地を得るために、高温押出の第2のステップに続く。 得られる板状生地を薄くするために、圧延ステップが設けられる。 このステップの途中で、板状生地が、次第に間隔が狭くなる複数対のローラの間を順に通過する。 圧延ステップには最後の成型/裁断ステップが続くが、これは包装前に得られる板状生地を裁断または仮裁断しつつ成型する単純なステップであってもよい。 ここで、高温押出ステップの後、ガムの板状生地は非常に粘着性が高い。 事実、これが圧延時に破壊されたりその完全性を失ったりしないようにするために、従来は押出ステップと圧延ステップとの間に板状生地の両面に対する粉掛けのステップが実施される。 粉掛け用粉末には多数の作用剤が用いられる。 このため、タルク、炭酸カルシウム、リン酸三カルシウム、シリカまたはシリケートなどの流動性向上剤または凝固防止剤が用いられることもある。 これらの無機作用剤はいずれも、得られるチューインガムの官能特性を損ないかねないものである。 実際、これらの作用剤は不溶性で香味がしないか、口中で不快感を生むことすらある。

    さらに、粉掛けに最も広く用いられている粉末はタルクである。 ここで、タルクには、化学的な性質がこれと極めて類似しているが非常に有毒な生成物であるアスベストが混入する可能性がある。 このため、汚染されたタルクが、経口経路で吸収された後に生じる消化管のものであるか、呼吸経路での吸収時、特にその取り扱い時における組織のものであるかを問わず、悪性腫瘍の発生プロセスに関与している可能性がある。 このため、タルクの取り扱いは規制の対象となり、製造者には呼吸器保護のための装備が義務づけられている。

    チューインガムの調製時に取り込まれるタルクの量を減らしつつ、チューインガムを味わう際に舌の上で粉掛け用粉末が知覚されるのを防ぐために、長い間、粒度がタルクに近い粉砂糖が用いられていた(粒度40μm未満、平均直径10μm未満の粉末)。 粉砂糖は流動性が極めて悪いため、この用途では常に混合物が採用された。 その後、粉砂糖に代わって特にマンニトールなどの非吸湿性ポリオールの粉末が用いられた。 粉砂糖と同様に、使用されるポリオールの粉末も粒度が極めて細かいものである。 最も広く用いられる粉末は、平均粒度65〜20μmの場合で75μm未満の粒子を約95〜75%と大量に含む。 よって、長い間、ザラザラした特性またはタルクの置き換えのいずれの観点でも、この用途では粒度の細かい粒子が豊富であることが極めて望ましいものであるとみなされてきた。

    欧州特許第0202168号明細書

    欧州特許第0 645 096 B1号明細書

    欧州特許第1138661号明細書

    国際特許出願第PCT/FR2009/051293号

    欧州特許第0 905 138号明細書

    欧州特許第1 674 475号明細書

    Formulation and Production of Chewing and Bubble Gum、Douglas Fritz編、Kennedy's Publications Ltd、London, UK

    しかしながら、タルクをこれらの粉末で完全に置き換えることは推奨されない。 これらの粉末は、流動性が極めて低く、粉掛けに適さなくなってしまうためである。 一部を置き換える場合、流動性が良好なタルクによって混合物の流動性が達成される。 その流動性は依然としてやや劣るが、チューインガムの板状生地の粉掛けを可能にするには十分である。 ここで、タルクを部分的に置き換える場合でも、粉末混合物の流動性の低下は、チューインガムの板状生地に大量の粉末を堆積させて実際に相当な無駄を生じ、得られるチューインガムの品質を損ない、あるいは装置を調節するための条件の変更を強いるようなものである。

    さらに、これらの粉末は粒度が小さいため空中に浮遊するダストの生成量が増し、取扱者にとってタルクにアスベストが混在することに伴う危険が増すことになる。
    また、粉掛け用粉末によって常に均一な粉掛け層を得られるわけではない。 よって、粉掛けされていない領域や粉掛けが不十分な領域の発生が観察される。 これは、チューインガムの板状生地が圧延装置に付着して板状生地が劣化し、実際に製造プロセスを中断させる領域を構成する。
    最後に、包装容器内で粒度の細かいポリオール粉末のケーキング現象が観察される。 事実、保管時または搬送時に塊になるという点で、これらの粉末は不安定である。 得られる塊は、極めて大きなを加えないかぎり崩せないものである。 この現象は、チューインガム粉掛け用の装置に詰まることがある圧密された凝結体の生成原因になりかねない点で、チューインガムの製造に照らすと支障を来すものである。

    食品に凝固防止剤を用いると、これが有毒または危険だとみなされる場合があるため規制上の制約を生じるが、それでもこの解決策が考慮されていた。 しかしながら、吸湿性ポリオールの粉末であれば塊の減少が認められるのに対し、わずかに吸湿性であるだけか非吸湿性のポリオール粉末では、似たような挙動の変化は観察されない。

    得られるチューインガムの官能特性を維持あるいは改善しつつ、タルクなどの無機作用剤をほとんど含有しないかまったく含有しないチューインガムの製造を可能にする、取扱者にとっての危険がない状態で簡単に応用する効率的なプロセスを得るために、本発明は、成分を混合するステップと、混合物を押し出すステップと、粉掛け用粉末で粉掛けするステップと、圧延ステップと、成型/裁断のステップとを含む、チューインガムを製造するための方法であって、粉掛け用粉末が、直径が75μm未満で、吸湿性が0.01〜5%、好ましくは0.05〜3%、一層好ましくは0.08〜1%の粒子を28%未満、好ましくは28%〜0.1%、一般に25%〜1%、一層好ましくは20〜2%、なお一層好ましくは15%〜3%含有する粉状組成物を含み、前記粉状組成物が、少なくとも1種類のポリオール(糖アルコールとも呼ばれる)を含む方法に関する。

    本発明による粉状組成物は、効率的なプロセスを維持し、なおかつ得られるチューインガムの官能特性を保ちつつ、チューインガムの板状生地に粉掛けするステップの際に、タルクなどの凝固防止剤または流動性向上剤タイプの無機作用剤を完全にまたは部分的に置き換えることを可能にするものである。

    本発明の意味では、成分を混合するステップは、チューイングペースト(これは押し出された後に粉掛けされ、その上で圧延、さらには裁断または成型される)を得るためにガムベースを香味料および他の任意の成分と混合するステップに関するものである。

    「75μm未満の粒子」とは、BECKMAN−COULTER社のLS 230型レーザー回折粒度分析装置によって検出可能な、粒度75μm〜0.4μmの粒子を意味する。

    粒度分布値については、試料の吸引(1400ワットの吸引器)による粉末分散用(乾燥法)のモジュールを取り付けたBECKMAN−COULTER社のLS 230型レーザー回折粒度分析装置で、製造業者の技術マニュアルと仕様書に従って求める。

    ホッパー下でのスクリュー速度および分散シュートの振動強度の動作条件は、光学濃度が4%〜12%、理想的には8%になるように定められる。

    LS 230型レーザー回折粒度分析装置の測定範囲は、0.4μm〜2000μmである。 結果をvol. %単位で算出し、μm単位で示す。 使用する算出方法は、フラウンホーファー理論に基づくものである。

    この測定によって、特に75μm未満の細粒の割合を利用できるようになる。 粒度分布曲線を用いることで、体積平均径(算術平均)D4.3の値をさらに求めることが可能になる。

    吸湿性を測定するための試験は、ここでは、SURFACE MEASUREMENTS SYSTEMS社(London UK)によって製造され、Dynamic Vapor Sorption Series 1と称される装置にて、20℃で異なる相対湿度(RH)下においた場合に測定した試料重量の変化を評価することからなる。

    この装置は、後者を異なる気候条件においた場合に基準(ここで、差動天秤の基準ボートは空である)に対する試料の重量変動の定量化を可能にする微量天秤からなる。

    キャリアガスは窒素であり、試料の重量が10〜11mgである。 プログラムされたRHは、20、40、60、80%である。 1つのRHから次への自動遷移を可能にする安定係数がdm/dtの比であり、これは20分間で0.002%に固定される。

    最後に、表記の吸湿性は、以下の計算すなわち[(m80−m20)/m20]×100の結果であり、式中、m20は20%RHでの保持時間終了時の試料の重量であり、m80は80%RHでの保持時間終了時の試料の重量である。

    製造施設で一般的な温度および相対湿度の条件下で粉掛けを実施できるように、わずかに吸湿性の粉末を用いると好ましい。

    一変形例によれば、粉掛け用粉末は、50〜100%のポリオール、好ましくは75〜99%、一層好ましくは85〜98.5%、なお一層好ましくは90〜98%、極めて好ましくは92〜97%のポリオールを含む粉状組成物である。

    好ましくは、粉状組成物は、平均直径(算術平均)D4.3が75μm〜400μm、好ましくは100μm〜350μm、一層好ましくは110μm〜250μm、なお一層好ましくは125〜240μmであり、一般に150〜225μmである。

    好都合なことに、本発明による粉状組成物は、流れ等級が55〜90、好ましくは60〜85、一層好ましくは65〜80である。

    HOSOKAWA社から販売されているPTE型のPOWDER TESTER機器を用いて、流動性を評価する。 この機器は、標準化されて再現可能な条件で、粉末の流動性を測定し、流動性指数とも呼ばれる流れ等級を、Mr Ralph Carrによる研究(1965)に基づいて算出できるようにするものである。 流れ等級は、以下の4種類の試験を用いて得られる値から算出される。 圧縮率、安息、スパチュラ角、均一度(PTE型のPOWDER TESTER機器の技術マニュアルを参照のこと)。 この最後の試験のために、使用する粒度は上述したレーザー粒度分析で得られたものである。

    粉状組成物の流動性が良好であると、タルクを用いる場合と比較して適用条件を大幅に変更することなく、この方法を容易に適用することができる。

    好ましい一変形例によれば、本発明による粉状組成物は、結晶の組成物である。

    本発明の意味では、「結晶の組成物」とは、ポリオールの溶液(ポリオールを溶媒に入れたもの)またはポリオールメルトの溶液(溶媒なしで溶融させた固体)を結晶化して生成される結晶組成物すなわち、大部分が別個の結晶の形での結晶組成物を意味する。 したがって、ここでは顆粒状の結晶の形態の問題ではない。 結晶組成物は、いくつかのポリオールの結晶の混合物であっても構わない。

    また、結晶組成物という表現は、結晶化のステップの後で粉砕によって得られる組成物も包含する。 結晶組成物は、いくつかのポリオールの結晶の混合物であっても構わない。

    一般に、前記結晶は、1回の結晶化または数回に分けての結晶化(結晶化のいくつかの連続したステップ)、特に、メルトの冷却、ポリオールの溶液の蒸発または蒸発結晶化または希釈剤の添加によって得られるものである。 好ましくは、溶液が水性である。

    第1の変形例によれば、結晶化が1回であり、ポリオールメルトの冷却、蒸発などの熱的な方法によって実施される。 部分的な蒸発では、ポリオールの溶液が濃縮されることで、大部分が別個の結晶の形態での結晶化が可能になる。

    溶媒が気化することで温度が下がる場合には、その蒸発は断熱的であると呼ばれる。 これは、蒸発結晶化として知られている。

    第2の変形例によれば、結晶化が1回であり、物理化学的な方法によって実施される。 一般に、希釈剤、特にアルコールなどの有機溶媒を加えることで、結晶化がなされる。

    第3の変形例によれば、数回に分ける形で、すなわち連続的に結晶化することによって結晶化を実施し、各ステップで得られる結晶を溶媒に可溶化または溶解するか、あるいは溶融した後、再び結晶化させる。

    一般に、結晶化ステップには、粒子を選別するステップが続き、その前に得られた結晶の粉砕がなされることもある。

    もうひとつの好ましい変形例によれば、粉状組成物が結晶の凝集体の組成物である。

    本発明によれば、「結晶の凝集体の組成物」という表現は、少なくともポリオールの結晶を含む結晶の造粒とも呼ばれる凝集によって得られる組成物を意味する。 本発明による方法の適用に適した組成物は、湿式方法または乾式方法による造粒の技法で得られるものである。 これらの技術は、文献に記載されている(Agglomeration Processes、Phenomena, Technologies, Equipment by Wolfgang Pietsch Chapter 6 “Agglomeration Technologies”, WILEY−VCH, 2002)。

    湿式方法による造粒技法の場合、従来、ミキサーによる技術、流体化による技術、圧力による技術の3種類の技術が用いられている。 ミキサーによる技術は、低剪断力と高剪断力のどちらでも実施可能なものである。 流体化による技術は、流動空気層を有する造粒機または噴霧乾燥塔で実施可能なものである。 圧力による技術は、押出機、グレーター、格子または穿孔した板で実施される。 これらの技術は、バッチモードと連続モードのどちらで実施しても構わないものである。 これを、同時乾燥ステップまたは以後の乾燥ステップ、冷却ステップならびに、不要な生成物画分を再利用する任意の分級ステップと組み合わせる。

    この方法の第1の好ましい実施形態では、たとえば、HOSOKAWA社によって販売されているSCHUGI FLEXOMIX垂直型連続ミキサー造粒機を用いることが可能である。 これには、重量基準の秤量装置を介して、凝集対象となる開始結晶が連続的に供給され、体積基準の秤量装置を介して、バインダーが連続的に供給される。 バインダーは、液体、粉末または懸濁液の形態である。 この方法では、ベーンとして配置されたナイフを有する軸と、噴射ノズルによる液体噴霧用のシステムを備えたミキサー造粒機で、開始結晶とバインダーとをしっかり混合する。 好ましくは、圧力下にある流体によってバインダーが細かい液滴に変換される二流体ノズルを選択することが可能になろう。 圧縮空気または加圧下のスチームを選択すると好都合であろう。

    この方法の好ましい実施形態では、構成物の良好な分散と開始結晶の凝集を、高速すなわち、少なくとも2000rpmに等しく、好ましくは少なくとも3000rpmに等しい値での攪拌によって実施する。 ミキサー造粒機の流出口で、形成される凝集体を重力によって連続的に乾燥機の中に排出する。

    このミキサー造粒機流出口で乾燥させる第2のステップによって、バインダーから溶媒を除去し、凝集体に硬さを持たせることが可能になる。 乾燥機は、たとえば、流動層乾燥機であってもよいし、回転式のドラム乾燥機であっても構わない。

    本発明による結晶の凝集体の組成物は、冷却後ならびに任意のふるい分け後に得られる。 この場合、微粒子は造粒の最初で直接再利用可能であり、粗い粒子については砕いてふるい分けの最初または造粒の最初で再利用可能である。

    この方法の第2の好ましい実施形態では、噴霧乾燥塔における湿式方法による結晶の造粒を選択する。 よって、噴霧用ノズルによる細かい液滴の形で、結晶およびバインダーを前記噴霧乾燥塔に連続供給する。 この方法では、開始結晶およびバインダーが確実に密に接触させられる。 そのために、バインダーの噴霧の中に結晶を噴射する。

    この方法の好ましい実施形態では、最大水蒸発能が約350kg/hである、NIRO社から販売されているMSD(Multi−Stage Dryer)噴霧乾燥塔の使用を選択する。 よって、流量約400〜600kg/hで開始結晶を連続供給し、後述する実施例での場合のように水などの溶媒をバインダーとして用いて湿式造粒を実施する。 バインダーの良好な噴霧は、高圧噴霧ノズルによって保証される。 次に、得られる結晶の凝集体を、振動させた流体層で冷却する。 結晶の融点に関して、本出願人は、噴霧乾燥塔の動作温度を厳密に監視する必要があることを見出した。

    もうひとつの変形例によれば、粉状組成物が顆粒の組成物である。

    「顆粒の組成物」または「顆粒状組成物」とは、少なくとも1種類のポリオールを含有する溶液または懸濁液の微粉化によって得られる、走査顕微鏡法で球状構造を有する組成物を意味する。 微粒子化は、特にGEA−NIROによって販売されているものなどの多重効果アトマイザーで実施可能なものである。

    第2の変形例によれば、粉状組成物が共凝集体の組成物である。

    「共凝集体」とは、少なくとも1種類のポリオールを含有する溶液または懸濁液の微粉化後、得られた粉末を造粒することによって得られる粉末を意味する。

    このような組成物は、たとえば、共凝集体を得られるように塔頂部への微粒子の再利用がなされる高圧微粉化用ノズルを備えたMSD型の噴霧乾燥塔で、少なくとも1種類のポリオールを含有する溶液または懸濁液を微粉化することで得られる。 このような組成物は、事実、微粒子をまったく含有しないか極めてわずかしか含有しない。

    好都合なことに、本発明による方法では、共凝集体、顆粒、結晶または結晶の凝集体のうちのいずれか1つの混合物からなる粉状組成物を採用する。 このため、タルクを添加することなく、この方法の良好な応用効率を保って得られるチューインガムに良好な官能特性を与える一方で、この組成物の特性と割合とを厳密に制御することが可能である。

    本発明の一変形例によれば、その構成物粒子または結晶をそのサイズおよび重量の関数として分離する技術、特に、最大サイズの粒または結晶の画分の抽出を可能にする方法を用いることで、粉状組成物が得られる。

    この粒子の画定または分離は、ふるい分けの手法によって、あるいは空気分級機を用いて適用可能である。

    「空気分級機」とは、空気流を用いて粒度に応じて粉末を分離する装置を意味するものと理解される。 このような分級機については、Pierre BlazyおよびEl−Aid Jdidによる文献「Classification pneumatique」、Technique de l'ingenieur, traite Genie des Procedeに記載されている。 これらの分級機は、水平気体流または垂直気体流または混合気体流を用いる静的選別チャンバを有するものであっても構わない。 このような分級機は、バッフルを持つものであってもよいし、持たないものであってもよい。 もうひとつのタイプの空気分級機に、遠心力を利用した分級機がある。 後者のうち、スタティックサイクロン、水平軸ロータを有する分級機、垂直軸の機械式分級機が説明されている。

    好ましくは、結晶化によって結晶粉末を得た上で、粒子を選別し、好ましくは、粒子の選別をふるい分けまたは空気分級機によって実施する。 空気分級機が、好ましくは垂直気体流を用いる静的分級機であると都合がよい。 空気分級機がジグザグ分級機であると、特に好都合である。

    本発明の一変形例によれば、ポリオールは水添された単糖であるか、水添された二糖であるか、これらの混合物であり、好ましくは、マンニトール、イソマルト、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール、ソルビトールまたはこれらの混合物から選択される。 好ましくは、ポリオールは、エリスリトール、マンニトール、イソマルト、これらの混合物から選択される。

    好ましくは、粉状組成物は、特にスターチ、マルトデキストリン、デキストリン、ガム、ペクチン、セルロース誘導体またはこれらの混合物から選択されるタンパク質または多糖も含む。

    一般に、タンパク質は、コラーゲンなどの線維性タンパク質またはその部分加水分解生成物から選択される。 コラーゲンの加水分解生成物の例にゼラチンがある。

    「多糖」とは、特定数の単糖から形成されるポリマーを意味する。 これらの多糖のうち、同じ単糖からなるホモ多糖と、異なる単糖から形成されるヘテロ多糖とを区別する。

    好都合なことに、前記多糖は、
    −1〜6個のグリコシド結合15〜50%、好ましくは22%〜45%、一層好ましくは27〜34%を有し、
    −水添された糖の含有量が20%未満、好ましくは2〜20%、一層好ましくは3〜16%、なお一層好ましくは3〜12%であり、
    −多分散性指数が5未満、好ましくは0.5〜4、一層好ましくは1〜3.5であり、
    −数平均分子量Mnが4500g/mol未満、好ましくは500〜4500g/mol、一層好ましくは600〜4000g/mol、なお一層好ましくは1000〜2700g/molである。

    本発明による粉状組成物は、ポリオール結晶の造粒時に造粒バインダーとしての液体または粉末形態に取り込まれるか、微粉化前にポリオールの懸濁液または溶液中で混合された多糖またはタンパク質を含む。

    好ましくは、多糖が、スターチ、マルトデキストリンまたはデキストリンまたはこれらの混合物から選択される。

    マルトデキストリンは、従来、スターチの酸および/または酵素加水分解によって得られる。 これらは、直鎖糖類または分枝鎖糖類の複合混合物を含有する。 規制上の観点からは、マルトデキストリンはデキストロース当量(DE)が1〜20である。

    好ましいスターチおよびマルトデキストリンのうち、本発明者らは、コメ、トウモロコシ、コムギまたはソルガムなどの穀類、ジャガイモ、マニオク、サツマイモなどの塊根植物、あるいはマメ科植物のスターチまたはマルトデキストリンに言及し得る。 「マメ科植物」とは、ジャケツイバラ(Cesalpiniaceae)科、ネムノキ(Mimosaceae)科または狭義のマメ(Papilionaceae)科に属するあらゆる植物、特に狭義のマメ(Papilionaceae)科に属するあらゆる植物、たとえばエンドウマメ、インゲンマメ、ソラマメ(broad bean)、ソラマメ(horse bean)、レンティルマメ、アルファルファ、クローバーまたはハウチワマメを意味する。

    好都合なことに、粉掛け用粉末は、50%未満、好ましくは45%未満または35%未満、一般に10〜0.1%のシリケートまたはカーボネートを含む。 好ましい変形例によれば、粉掛け用粉末は、好ましくはタルクからのシリケートまたはカーボネートを含有しない。

    本発明の意味では、シリケートは、天然の含水ケイ酸マグネシウムまたは同等の合成物(ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウムなど)から選択され、あるいは、ケイ酸カルシウムからすらも選択される。 周知のカーボネートのうち、炭酸カルシウムが好ましい。

    また、本発明は、本発明による方法を適用することで得られるチューインガムであって、チューインガムの表面に、直径75μm未満かつ吸湿性が0.01〜5%の粒子を28%〜0.1%、好ましくは25%〜1%含有する粉状組成物を含む粉掛け用粉末を含み、前記粉状組成物が、少なくとも1種類のポリオールを含むことを特徴とするチューインガムに関する。

    本発明によるチューインガムは、チューイングペースト(ガムベース、香味料など)である。

    チューインガムがスティック状または粒状の形をしている場合、スティックが互いに付着したりスティックが紙に付いたりしないように、この表面粉末が必要である。 同様に、チューインガムが糖衣をほどこしたものである場合、糖衣前に粉落としをしているにもかかわらずガムベース(またはチューイングペースト)の表面に細かい層が残ったままになる。 この層は、走査光学顕微鏡法で視認される。

    本発明の他の特性および利点については、本発明を例示する後述する実施例を読めば明らかになろう。

    実施例1

    96%のマンニトールを含有するマンニトールのシロップを、欧州特許第0202168号明細書に従って結晶化させた。

    第1の結晶化を実施して、粒度が約60μmの生成物(試料A)、第2の結晶化では粒度が約120μmの生成物(試料B)を得た。 組成物Bに対して、ジグザグ分級機による粒子の分離ステップを実施した。

    試料Bを、ジグザグ分級機(その流路は角度が120°、幅20mm、深さ220mmである)の供給ホッパーに導入する。 これは、各々が高さ92mmの13のステージを有する。 供給は、9番目のステージで実施される。 規定の結晶化マンニトールの粉末を得るために、さまざまな方法で分離が実施される。

    このために、特に一次空気の供給流量を調節する。

    事実、上昇空気の速度によって初期混合物のカットオフ径が決まる。

    よって、マンニトール結晶、この場合は試料Bの同じ粉末から開始して、一次空気流量を用いることで、規定のマンニトール粉末の粒度分布を変えることが可能になる。

    適用条件を以下の表1にあげておく。

    2種類の試料を得る。 第1の試料である試料Cは、75μm未満の粒子を14.3%の割合で含み、第2の試料である試料Dは、粒度75μm未満の粒子を4.9%含有する。

    本出願人が出願した欧州特許第0 645 096 B1号明細書による微粉化/造粒を用いて、試料EおよびFを得る。 これらの生成物は、本出願人が商品名PEARLITOL 100SD(試料E)およびPEARLITOL 200SD(試料F)で流通させているものである。

    本出願人が出願した欧州特許第1138661号明細書に従って、FLEXOMIX型垂直HOSOKAWA SCHUGIの連続ミキサー造粒機を用いる造粒によって、試料Gを得る。

    試料Hは、国際特許出願第PCT/FR2009/051293号に従って、微粒子を再利用するMSD型の塔で得られる、スターチおよびマンニトールの顆粒状の共微分化混合物である。

    試料AおよびB(表2)は、75μm未満の粒子の含有量が多く、それぞれ65.9および33.5%であり、流れ等級が低いため、特にこれらの粉末の容器を充填したり空にしたりする際に、粉末の取り扱いが困難であると予想される。

    試料C〜H(表2)は、75μm未満の粒子が28%未満であり、流れ等級が高く、よってその平均直径とは関係なく取り扱いが容易である。 平均直径115μmの試料Eは、流れ等級が72.5と試料Bの51.5よりもかなり大きいが、平均直径がさらに大きい(135μm)ことを強調しておく必要がある。

    結晶化、造粒および微粉化/造粒によってどのように生成したかを問わず、また、純粋なものであるか化合物であるかも問わず、本発明による生成物では、75μm未満の粒子の割合が28%を下回ると流動性が改善される。

    実施例2
    TOGUMブランドの製造ライン(BOSCH−TOGUM)でチューインガムを工業的に製造する。

    この製造については、標準的な「砂糖不使用の」チューインガム配合物を用いて実施する。
    ガムベース:32%
    ソルビトール粉末(NEOSORB(登録商標) P60W):49%
    マンニトール 60:7%
    マルチトールシロップ(LYCASIN(登録商標) 80/55HDS):9%
    グリセリン:0.2%
    アスパルタム:0.2%
    ミント香料、液体:2.1%
    ミント香料、粉末:0.5%

    最大容量約60kgのZ腕ニーダーTOGUM GT120で、混合ステップを実施する。 この混合は連続的である。

    t=0の時点で、50℃で一晩予加熱したガムベースと、ソルビトール粉末の半分とをニーダーに入れる。 t=3分の時点でマンニトール、t=5分の時点でマルチトールシロップ、t=7分の時点でソルビトールの半分とアスパルタム、t=11分の時点でグリセリン、t=12分の時点で香味料を入れる。 t=16分の時点で、混合を中止し、ペーストを排出する。 このときペーストの温度は約55℃である。 これを約2kgずつのブロックに分け、20℃および相対湿度50%で1時間保管する。 これによって、押出前にペーストの温度を47℃にする。

    押出機本体を40℃まで、ヘッドを45℃まで加熱したTOGUM TO−E82装置で押出ステップを実施する。

    TOGUM TO−W191圧延機で粉掛けステップと圧延ステップを実施する。 これには、まず2つの粉掛けステーションを設け、一方をチューインガムの押し出された板状生地の上、もう一方をチューインガムの板状生地の下にあるコンベヤベルトの上に位置決めする。 その役割は、チューインガムの裏側に粉掛け用粉末を供給することにある。 こうして、第1の圧延ステーションより前でチューインガムの板状生地の両面に粉掛けする。 次に、4対の圧延ローラを設け、第2の対と第3の対との間に、一方がチューインガムの板状生地の下、他方が上にくる一対のブラシからなる粉落としシステムを配置する。 このシステムは、チューインガムの板状生地の両面から余分な粉末を除去するためのものである。 最後に、チューインガムを所望の最終形態、本例ではクッション形にするために、成型および裁断用の2対のローラを設ける。

    実施例1の参照例A〜Hのマンニトール粉末を粉掛けの点で試験した。 粉掛け用粉末についてはこれらのマンニトール粉末だけで構成し、タルクは加えなかった。

    実施した観察(表3)は、粉掛け装置からの粉末の流動性の得やすさ、所望の量に対して堆積される粉末の量の制御、粉末の損失量、空気中に浮遊するダストの形成、粉落とし後のチューインガムの見た目とした。

    「粉掛け装置からの粉末の流動性の得やすさ」の特性については、チューインガムの板状生地での粉末堆積の均一性に対して観察する。

    「所望の量に対して堆積される粉末の量の制御」の特性は、チューインガム製造方法での粉掛け用粉末の堆積流量のばらつきに対応する。

    「粉末の損失量」は、チューインガムの板状生地での粉末の堆積量とチューインガムの板状生地の粉落とし後に回収される粉末との比に対応する。

    空気中に浮遊するダストの形成は、本方法の適用時に空気中に送られる粉末の密度の目視による比較に対応する。

    粉落とし後のチューインガムの見た目は、粉掛け後と粉落とし後の粉末層の不均一度の目視観察に対応する。

    これらの特性をいずれも強度を基準にして分類した。

    さらに、粉掛け用粉末の粒度が大きくなるとチューインガムにざらつきのあるテクスチャが生じるのか否かを判断するために、15名のテイスターからなる集団でチューインガムを試験した。 この試験については、1試験あたり試料を5つまたは6つ含む1群ごとに試料A〜Zで標準的なAFNOR V 09−014(1982年4月)に従って実施する。 5つまたは6つの試料を同時に提示し、集団の各構成員には違う順番で味わうよう求めた。 求められた記述子すなわち、口中でざらつく性質を、以下のようにして9点基準で評価する。 なし、非常にわずか、わずか、明白、顕著、非常に顕著。 相違を分析(Friedman's ANOVA)すると、そのざらつく性質の点で試料が区別される(p<<0.05)。 得られた値を表3にあげておく。

    75μm未満の粒子の割合が多い試料AおよびB(表3)は、流動性が悪く、粉掛け装置を制御するのが困難になる。 よって、堆積量の制御も困難である。 当然、損失レベルは高い。 また、微粉が存在するため、空中に浮遊する粒子のレベルが高い。

    75μm未満の粒子が28%未満である試料C〜Hは、粉末の堆積量を制御して損失を制限できるようにする流動性を有する。 さらに、浮遊する粒子の量が少ないことは、施設内の清潔さと作業員の健康を保つ上で利点のひとつである。 さらに、粉末の平均直径が大きくなっても、得られるチューインガムの官能特性にマイナスの影響を生じることはなく、口中で味わったときに、口中にざらつき感がまったく生じないか、非常にわずかなざらつき感またはわずかなざらつき感しか生じないことが明らかになった。

    実施例3:
    実験室でケーキング試験を実施する。 この試験は、マンニトールの大袋(500〜1500kgの粉末が入った袋)で、あるいはチューインガム製造ラインの保管エリアに沿って見られるケーキングのシミュレーションを可能にするものである。

    1300グラムの量の生成物を、厚さ100μm(平らにした寸法が32.4cm×20.9cmである)のポリエチレンのサシェに入れる。 次に、取り込まれた空気をできるだけ抜いた上で、このサシェを密封する。 続いてこれを、高さ22cm、直径13cmの穴あきシリンダ(直径8mmの穴を開けてある)に入れ、この穴を隣接する穴の中心と中心との間に12mmの距離をあけて五点形に位置決めする。 直径がシリンダの直径より若干小さい金属製の円板をサシェの上に載せる。 この円板に、大袋の底で粉末に作用する圧力に等しい580kg/m の圧力に相当する6.6kgのおもりを載せる。

    次に、全体を6時間(温度15℃、相対湿度85%で3時間に続いて温度30℃、相対湿度85%で3時間)が15サイクルになるように制御した環境チャンバに入れる。

    これらのサイクルの最後で、サシェをシリンダから慎重に取り出し、切って開く。 1回目の粉末観察を実施する。 続いて、すべての粉末を5有効リットルの缶(総量6リットル、開口部の直径が穴あきシリンダの直径より大きい)に入れ、これをMIXOMAT A14(FUSCHS/Switzerland)タンブラーミキサーで1分間回転させる。 次に、すべての粉末を、メッシュが約8mm×8mmの正方形の開口を有するふるいに入れる。 こうして、直径が約8mmを超える生成物の塊だけを回収し、その総重量を測定する。 これらの塊の重量を、使用するマンニトールの初期重量(1300グラム)で割って、塊を形成した生成物の割合を算出する。

    試料AおよびB(表4参照)は、塊になった生成物の割合が高い。 これは、大袋の底にある粉末が充填後に極めて短時間で凝集し、これらの大袋を空にするのが極めて困難になることを示している。 よって、この2種類の試料に上記の包装を用いるのは得策ではない。 このような硬いブロックを大袋から取り出すのは非常に困難であるか不可能であるため、これは大袋での輸送には適さない。

    さらに、チューインガムの製造時に粉末を搬送して粉掛けするのに用いられる装置では、どの時点でも粉掛けを阻害して停止させるおそれのある(これが生じると、チューインガムの板状生地がすべての装置に付着するため、ラインがほぼ即座に停止する)極めて硬い凝集体を含まない粉末を想定している。 これらの試料を使用するには、粉砕とふるいが必須となろう。

    試料CおよびEでは、塊のできるレベルが8%であり、この包装を想定可能であるが、保管には時間的な制限を設ける必要がある。 試料D、F、G、Hの場合、充填、保管、大袋を空にすることに、何ら困難を伴うことはないであろう。 このタイプの装置でも何ら気にせずに販売可能であり、再加工せずにチューインガムの板状生地の粉掛けに使用可能である。

    実施例4:
    後述する方法で得られる試料J〜Yを、表5で定義して識別する。

    試料JおよびQは、欧州特許第0 905 138号明細書に記載されているような結晶化方法を適用して得られる結晶化マルチトールである。 次に、粒度が約40μm(試料J)および約60μm(試料Q)の生成物を得るために、得られる粉末を粉砕する。

    上述したステップに従って、表6に定義した流量、圧力および温度の条件で、SCHUGI造粒機を用いて、試料Jの造粒方法を適用して試料KおよびLを得る。 上述したステップに従って、表6に定義した条件で、SCHUGI造粒機を用いて、乾燥物質50%で、試料Kを水で造粒し、試料Lをマルチトールシロップで造粒する。

    キシリトールシロップを水中で結晶化して、試料MおよびSを得る。 結晶化については、粒度が約130μmの生成物(試料M)を得るように実施した。 次に、粒度72μmの粉末(試料S)を得るために、試料Mを粉砕する。

    上述したステップに従って、表6に定義した流量、圧力および温度の条件で、HOSOKAWA SCHUGIのFLEXOMIX型垂直連続ミキサー造粒機を使用して、試料Jを造粒して試料Nを得る。

    欧州特許第1 674 475号明細書に記載された条件で結晶化して、試料Oを得る。 その後、平均粒度が51μmの粉末を得られるように、得られた結晶粉末を粉砕する。

    表6に示す条件でSCHUGI造粒機を用いる試料Oの造粒方法を適用して、試料Pを得る。

    表6に示す条件でSCHUGI造粒機を用いる1/1比での実施例1の試料Aと試料Qの造粒方法を適用して、試料Yを得る。

    MSD型の噴霧乾燥塔で試料Qを造粒して、試料Rを得た。

    使用したMSD噴霧乾燥塔は、最大蒸発能が350kg/hであり、重量基準の粉末秤量装置を介して、マルチトール結晶Q(試料Q)が流量500kg/hで供給される。 圧力50barのノズルによって、流量110l/hで水を噴霧して造粒を実施する。 メインの乾燥用空気が180℃で塔に入り、固定層の乾燥用空気は70℃で塔に入る。 この場合、流出口での湿った蒸気の温度は90℃である(表7)。 噴霧乾燥塔を離れるとき、生成物は振動している流体層の上を通り、そこで各々35℃、20℃、20℃に維持された3つの温度領域で空気によって冷却される。

    上述したステップに従って、表7に示した条件で、MSD型の噴霧乾燥塔で試料Sを造粒して、試料Tを得た。

    分枝鎖マルトデキストリン(BDM)(本出願人が商品名NUTRIOSE(登録商標) FM06で販売)の乾燥物質(DM)30%の水溶液を用いて造粒することで、試料Uを得る。 噴射ノズルを取り付けた、AEROMATICのSTREA−1型の流動空気層を有する乾燥機−造粒機のボウルに、77μmのキシリトール粉末500gを充填する。

    前記ボウルの底に送られる空気によって、60℃の温度でキシリトール粉末が浮遊する。 次に、分枝鎖マルトデキストリンの溶液を流量4ml/分、圧力1barで噴霧する。 25〜30分間の滞留時間経過後に回収される顆粒を回収し、前記造粒機で60℃にて30分間乾燥させる。 次に、この顆粒をメッシュサイズ100〜500μmの較正済みふるいでサイズ分けする。 得られる粉状組成物は、95%のキシリトールと5%の分枝鎖マルトデキストリンとで構成される。

    試料Wは、以下の条件でマルチトールシロップを用いる結晶マルチトールの湿式造粒によって得られるマルチトール粉末である。

    25kgの試料Qを、バッチモードで動作するGLATT AGT 400造粒機に供給する(空気分級機の流出口は閉じている)。 温度100℃で、流入空気の流量を800m /hに設定する(流体化空気の速度が1〜2m/sの値で得られるように)。 27%の乾燥物質と、マルチトールを75%と豊富に含むシロップ(MALTISORB(登録商標) 75/75タイプのマルチトール1.7kg(本出願人が販売)を3kgの水で希釈したもの)を、空気流に乗って移動するマルチトールの粒子上の「底噴霧」位置にて、二流体ノズル(空気圧4bar)によって温度40℃で噴霧する。 動いている粒子の層で31℃の温度が得られるように、噴霧の流量を調節する(空気流量800m /h、噴霧時の空気温度100℃)。 噴霧の最後に、空気の温度を120℃まで上昇させる。 粉末層の温度が75℃に上昇するまでこれらの条件を維持する。

    その後、粉末を20℃まで冷却した後、100〜500μmでふるいにかける。

    実施例1からの試料Aの乾燥造粒によって試料Xを得る。 実施例1からの試料AをAlexanderwerk WP120ローラ圧縮機で圧縮した。 圧縮圧力を40barに設定する。 2つの連続した造粒機に、1600μm、続いて600μmの格子を順に取り付ける。

    試料J、O、Q(表8)は、75μm未満の粒子の含有量が多く、それぞれ84.4%、78.2%、71.1%である。 さらに、流動性の悪さが、それぞれ47、49、47という流れ等級の低さに反映された。 他の試料は、粒度が75μm未満の粒子の量はもっと少ないが、流れ等級が低く、これは、流れ等級41および34の場合に75μm未満の粒子のパーセンテージがそれぞれ30.3%および58.7%である試料MおよびSにも当てはまる。

    対照的に、試料K、L、N、P、R、T〜X、Yはともに流動性が良好すなわち55を超え、粒度75μm未満の粉末のパーセンテージが60%未満と粒度特性に優れる点に注意されたい。 よって、流れ等級が極めて良好かつ粒度の細かい粒子が少量であるマンニトールの粉末、マルチトールの粉末、キシリトールの粉末またはイソマルトの粉末またはキシリトール/BDMの粉末、マンニトール/スターチ混合物を得ることができよう。

    60を超える流れ等級を達成するには、75μm未満の粒子の含有量が50%未満の粉末を用いると好ましい。

    実施例5
    実施例2による方法を適用して、同じ組成物からチューインガムを得る。

    実施例4の参照例J〜Yの粉末を、実施例2と同一のプロトコールに従って、同じようにして粉掛けについて試験した(表9)。

    表9では、記号が以下の意味に対応する。

    粉末の流動性および粉掛けされる粉末の量の制御について:「++」=極めて良好、「+」=良好、「+/−」=まずまず、「−」=劣る、「−−」=極めて劣る。

    粉末の損失量および浮遊している粒子の量では、「−−」=極めて高い、「−」=高い、「+/−」=低い、「+」=極めて低い。 味わっているときの口中でのざらつき感の特徴では、「++」=なし、「+」=極めてわずか、「+/−」=わずかである。

    粉落とし後のチューインガムの見た目については、「c」=見た目が適合する(上面および下面が均一に粉掛けされている)、「+/−」=粉落とし後に残った量が不均一な層を形成し、依然として不適切に粉掛けされた領域があることで、チューインガムの板状生地に沿って粘着性の領域が形成されている。 それぞれ341、290、265μmと平均直径が極めて大きく、75μm未満の粒子の割合がそれぞれ2.4、2.2、4.5%と極めて低い試料N、U、Wでは、粉落とし後にチューインガムの板状生地に効果的な粉掛けを保証するには不十分な粉末の不均一な層が得られる。

    平均直径が89μmの試料Kでは、他の顆粒状の生成物と比較して、わずかに多くの空中に浮遊する粒子が生成された。

    75μm未満の粒子の割合の多い試料J、M、O、Q、S(表9)は流動性が悪く、粉掛け装置を制御するのが困難になり、堆積量の制御も困難である。 当然、損失レベルは高い。 さらに、微粉が存在するがゆえに、空中に浮遊する粒子のレベルも高い。

    75μm未満の粒子が50%未満かつ流れ等級が60を超える試料K、L、N、P、R、T〜Yは、粉末の堆積量を制御して損失を制限できるようにする流動性を有する。 さらに、浮遊する粒子の量が少ないことは、敷地内の清潔さと作業員の健康を保つ上で利点のひとつである。 さらに、粉末の平均直径が大きくなっても、得られるチューインガムの官能特性にマイナスの影響を生じることはなく、口中で味わったときに、口中にざらつき感がまったく生じないことが明らかになった。 粒度はポリオールの凝集体の高い溶解性によって補われる。

    実施例6:
    実施例3と同じ条件で、実験室でケーキング試験を実施する。

    粉末の見た目の特性に関して(表10):「+」=流体粉末、「+/−」=砕けやすいブロックの存在、「−」=硬いブロックの存在、「−−」極めて硬いブロックの存在。

    試料J、M、Q、S(表10参照)は、塊になった生成物および極めて硬いブロックの割合が極めて高い(29〜85%)。 このような硬いブロックを大袋から取り出すのは非常に困難であるか不可能であるため、これは大袋での輸送には適さない。

    さらに、チューインガムの製造時に粉末を搬送して粉掛けするための装置では、どの時点でも粉掛けを阻害して停止させるおそれのある(これが生じると、チューインガムの板状生地がすべての装置に付着するため、ラインがほぼ即座に停止する)極めて硬い凝集体を含まない粉末を想定している。

    これらの試料を使用するには、粉砕とふるいが必須となろう。

    塊のできるレベルが17%であり、大袋で包装するとブロックが観察されるであろう試料Tは砕けやすく、単にふるいをかけるだけで崩すことが可能なものである。 試料N、R、U、Vの場合、塊になった生成物の割合が極めて低く(<5%)、ゼロであることも多く、充填、保管、大袋を空にすることに、何ら困難を伴うことはないであろう。 このタイプの装置でも何ら問題にならずに販売可能であり、再加工せずにチューインガムの板状生地の粉掛けに使用可能である。

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