焼成菓子 |
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申请号 | JP2013503598 | 申请日 | 2012-03-08 | 公开(公告)号 | JP5695735B2 | 公开(公告)日 | 2015-04-08 |
申请人 | 株式会社明治; | 发明人 | 片桐 崇; 竹添 佐由里; 廣田 典之; 宇都宮 洋之; 鳥羽 沙織; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 焼成チョコレート、焼成準チョコレート、焼成ファットクリームから選択される油脂性焼成菓子を製造する方法であって、チョコレート、準チョコレート、ファットクリームから選択される油脂性菓子生地にイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を3〜25重量%含有せしめて調製し、これを焼成することを含む、前記方法。チョコレート、準チョコレート、ファットクリームから選択される油脂性菓子生地にイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を含有せしめて調製し、これを焼成することを含む、焦げ感を伴わず、中心部までパリパリとした食感を有する、焼成チョコレート、焼成準チョコレート、焼成ファットクリームから選択される油脂性焼成菓子を製造する方法。イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)の含有量が3〜25重量%である、請求項2に記載の方法。油脂性菓子生地がスクロースを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。油脂性菓子生地における、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質と、スクロースとの重量比が、1:1〜14である、請求項4に記載の方法。油脂性菓子生地がココアパウダーを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。焼成温度が160〜250℃である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。チョコレート、準チョコレート、ファットクリームから選択される油脂性菓子生地を焼成してなる油脂性焼成菓子であって、油脂性菓子生地がイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を3〜25重量%含有する、前記油脂性焼成菓子。チョコレート、準チョコレート、ファットクリームから選択される油脂性菓子生地を焼成してなる油脂性焼成菓子であって、油脂性菓子生地がイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を含有し、焦げ感を伴わず、中心部までパリパリとした食感を有する、前記油脂性焼成菓子。チョコレート、準チョコレート、ファットクリームから選択される油脂性菓子生地を焼成してなる油脂性焼成菓子であって、油脂性菓子生地がイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を3〜25重量%含有し、焦げ感を伴わず、中心部までパリパリとした食感を有する、前記油脂性焼成菓子。請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法により製造される、油脂性焼成菓子。 |
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说明书全文 | 本発明は焼成菓子に関し、詳細には中心部までパリパリとした油脂性菓子の焼成菓子に関する。 従来より、油脂性菓子の食感を改良する試みはなされている。 特許文献1には、チョコレート生地等の油脂性菓子生地を80℃以上にて数秒から数十分加熱し固化させることを特徴とする耐熱性の優れた油脂性菓子の製造方法が開示されており、油脂性菓子に使用する砂糖の一部または全部を結晶ブドウ糖等と置換することが提案されている。しかしながら、固化条件による食感への影響についての検討は、粉乳に含まれる乳糖以外には、糖質として砂糖のみを用いた油脂性菓子においてのみ行われており、焦げ感を伴わず、しかも中心部までパリパリとした食感の油脂性菓子の焼成菓子を提供するものではなかった。 特許文献2には、チョコレートを主原料とし、融点以上の温度に放置してもべとついたり、形が崩れたりすることがなく、手指を汚さずに食することができ、しかも歯触りがよく軽い食感を有し、焼成時に形崩れしにくい焼き菓子の製造法を提供することを目的とした、チョコレート生地に気泡を含有させた後、成形し、焼成して固化することを特徴とする焼き菓子の製造法が開示されており、効果としてチョコレートに焼き風味が付与され、少なくとも表面はビスケット様の食感で、従来にない新しい風味、食感の焼き菓子を得ることができる。また、気泡を含有させたことにより、焼成時における保形性が向上し、熱の通りがよくなるので、焼成後の食感を軽く歯触りのよいものとすることができるとしている。 また特許文献3には、サクサクした焼菓子様の軽い食感と口中で砕けたものが溶融する食感を併せ持った新規な食感のチョコレート菓子を得ることを目的とした、澱粉性原料及び水を含有するチョコレート生地を成形し、これを直焼きまたは高周波加熱することを特徴とするチョコレート菓子の製造法が開示されており、効果として従来の典型的チョコレートにみられたスナップ性ある食感とは全く異なった、焼菓子的な軽い食感に転化した新規な食品であるとしている。 さらに特許文献4には、チョコレートを主原料とする焼き菓子であって、表面に雪が積もったような外観を有し、かつその装飾がはがれにくく、また、外側はカリカリとした食感を有し、内部との食感に差のある焼き菓子及びその製造法を提供することを目的とした、チョコレート生地を成形し、焼成して固化する焼き菓子の製造法において、該チョコレート生地の成形物の表面の少なくとも一部に水をかけた後、糖類を付着させ、焼成することを特徴とする焼き菓子の製造法が開示されており、効果として表面に雪が積もったような外観となり、かつその装飾もはがれにくくなり、また、外側の焼成された糖衣がカリカリとした食感を有し、内部との食感に差のある焼き菓子を提供できるとしている。 特許文献5には、焼成工程を経る食品に混和される食品素材であって、焼成工程を経ても着色することのない白色食品素材が開示され、乳糖を50〜70重量%含有した、油脂性生地である食品素材が提案されている。しかしながら、食感に関する検討は何らなされていない。 特許文献6には、口溶けが良く、チョコレート味が濃厚で、粉っぽさが少ない焼き菓子を目的とし、糖類、水、チョコレート生地を含有し、澱粉性原料を含有しない、焼き菓子生地が提案され、糖類として、還元澱粉糖化物、ブドウ糖果糖液糖、乳糖、エリスリトールを用いた焼き菓子が開示されている。しかしながら、口溶け以外の食感に関する検討は何らされていない。 特許文献7には、チョコレート生地を包餡するベーカリー生地を焼成してなる焼成菓子が記載され、チョコレート生地にブドウ糖果糖液糖、ソルビトール液を用いた焼成菓子が提案されている。しかしながら、チョコレート生地自体を焼成するものではなく、調製したチョコレート生地自体の食感についての検討は何らされていない。 上述のとおり、上記いずれの従来技術も、焦げ感を伴わず、しかも中心部までパリパリとした食感の油脂性菓子の焼成菓子を提供するものではなかった。 特昭52−148662号公報 特開平10−210934号公報 特開2000−189058号公報 特開2002−223700号公報 特開2001−214156号公報 特開2002−119215号公報 特開2002−119216号公報
したがって本発明は、中心部までパリパリとした食感でありながら、焦げを感じない油脂性菓子の焼成菓子を提供することを目的とする。 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を含有する油脂性菓子の焼成菓子は、中心部までパリパリとした食感を有する焼成菓子となるとの知見を得て本発明を完成した。 すなわち、本発明は、以下の焼成菓子及びその製造方法に関する。 [1] 油脂性焼成菓子を製造する方法であって、油脂性菓子生地にイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を含有せしめて調製し、これを焼成すること含む、前記方法。 [2] イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質の油脂性菓子生地に対する含有量が、3〜25重量%である、[1]に記載の方法。 [3] 油脂性菓子生地がスクロースを含有する、[1]または[2]に記載の方法。 [4] 油脂性菓子生地における、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質と、スクロースとの重量比が、1:1〜14である、[3]に記載の方法。 [5] 油脂性菓子生地がココアパウダーを含有する、[1]〜[4]のいずれか一つに記載の方法。 [6] 焼成温度が160〜250℃である、[1]〜[5]のいずれか一つに記載の方法。 [7] 油脂性菓子生地を焼成してなる油脂性焼成菓子であって、油脂性菓子生地がイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を含有する、油脂性焼成菓子。 [8] [1]〜[6]のいずれか一つに記載の方法により製造される、油脂性焼成菓子。 本発明のさらなる態様において、以下の焼成菓子及びその製造方法に関する。 (1) イソマルツロースを含有する油脂性菓子生地を調製し、焼成することを特徴とする焼成菓子の製造方法。 (2) イソマルツロースの含有量が3〜25重量%である前記(1)に記載の焼成菓子の製造方法。 (3) ココアパウダーを含有する前記(1)または(2)に記載の焼成菓子の製造方法。 (4) 焼成温度が160〜250℃である前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の焼成菓子の製造方法。 (5) イソマルツロースを含有する油脂性菓子の焼成菓子。 (6) イソマルツロースの含有量が3〜25重量%である前記(5)に記載の焼成菓子。 (7) ココアパウダーを含有する前記(5)または(6)に記載の焼成菓子。 本発明の焼成菓子は、中心部までパリパリとした食感でありながら焦げを感じない油脂性菓子の焼成菓子となるので耐熱性があり、高温に曝されやすい夏季商品として好適である。 (定義) 本願において油脂性菓子とは、規格上のチョコレートに限定されるものではなく油脂性菓子を広く意味し、チョコレート類の表示に関する公正競争規約に定めるチョコレート、準チョコレートや、それに該当しないファットクリームなどあらゆる油脂性菓子が使用可能である。 本願において油脂性菓子の焼成菓子とは、文字通り前記油脂性菓子をオーブン等で焼成した菓子である。焼成温度は、オーブン等の内部温度として約100℃以上である。 (原料) 本願焼成菓子は、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質を必須成分とする。 本願焼成菓子においては、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質の含有量が3〜25重量%であると、本願の目的とする食感に適った焼成菓子となるので好ましい。 さらに本願焼成菓子においては、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質の含有量が6〜15重量%であると、本願の目的とする食感に特に適った焼成菓子となるので好ましい。 本願においてイソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質以外の原料は通常の油脂性菓子原料と同じであり、砂糖(スクロース)、全粉乳、カカオマス、ココアバター、植物油脂、レシチン等を使用することができる。 その他の原料として、その他の糖質、乳製品、油脂類、食塩などの塩類、色素、乳化剤、香料、さらにその他の成分も、本願の目的に適う範囲で必要に応じて適宜用いることができる。 例えばその他糖質としては、澱粉、アルファー化澱粉、乳糖、ブドウ糖、果糖、トレハロース、デキストリン、セルロースなどの糖、マルチトールやソルビトールなどの糖アルコールを用いることができる。 油脂性菓子生地が、砂糖(スクロース)をさらに含有することが好ましく、油脂性菓子生地における全糖質のうち、スクロースが15〜95重量%、好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜80重量%であると、本願の目的とする食感に特に適った焼成菓子となるので好ましい。 本明細書において「全糖質」とは、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質、および砂糖(スクロース)に加えて、他の糖質、例えば、乳製品由来の乳糖や、澱粉などの多糖類も含む。 油脂性菓子生地における、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質と、砂糖(スクロース)との重量比が、1:0.5〜15、好ましくは1:1〜14、さらに好ましくは1:2〜7であると、本願の目的とする食感に特に適った焼成菓子となるので好ましい。 油脂性菓子生地がココアパウダーを含有することが望ましく、油脂性菓子生地における、ココアパウダーの含有量は、1〜10重量%、好ましくは、2〜5重量%、であると、本願の目的とする風味に特に適った焼成菓子となるので好ましい。 油脂性菓子生地におけるカカオ分(カカオニブ、カカオマス、ココアバター、ココアケーキおよびココアパウダーの水分を除いた合計量)が、7重量%以上、好ましくは15重量%以上、さらに好ましくは21重量%以上であると、本願の目的とする風味に特に適った焼成菓子となるので好ましい。 例えば乳製品としては、脱脂粉乳、クリームパウダー、乾燥乳清などが挙げられる。 例えば油脂類としては動物、植物もしくは両者由来のテンパリング脂、ノンテンパリング脂又はそれらを混合した代用油脂であり、サル脂、シア脂、パーム油、乳脂、DHA、EPA、ショートニング、マーガリンなどが挙げられる。 例えば乳化剤としてはショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。 例えば香料としてはバニリン、バニラ抽出物などが挙げられる。 (製法) 本願の焼成菓子は、例えば次のようにして製造することができる。 まず本願の油脂性菓子生地は、イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)から選択される糖質と、例えば、砂糖、乳糖、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー等の粉体原料と、融解させたカカオマス、ココアバター、植物油脂やレシチン等の油性液状原料とを、レファイニングに適した油分(通常25〜30%)になるよう攪拌混合してペースト状の種生地を得、当該種生地をレファイニングし、得られたフレークをコンチングし、ペースト状に液化した後、所望の油分、粘度になるよう更にココアバター、植物油脂等の油脂原料、及び、レシチンを添加し、攪拌混合して得ることができる。更にこれに、必要に応じ香料等を添加してもよい。 次に、得られた油脂性菓子生地をオーブン等で焼成する。焼成は焼き上がり後の香味を考えた場合、オーブン等の内部温度として160〜250℃、より好ましくは160〜200℃で行うのが好ましい。焦げ感を出さずしかも中心部までパリパリとした食感となるように焼き上げるには、焼成温度にあわせて焼成時間を適宜調整する必要がある。また、焼成後の焼成菓子の厚みは、10mm以下、好ましくは10mm未満であり、さらに好ましくは1〜8mm、よりさらに好ましくは2〜5mmとなるようにすると、本願の目的に特に適った食感の焼成菓子となるので好ましい。このようにして本願の焼成菓子を得ることができる。 以下、実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 試験例1 表1記載の配合のベース生地90重量部に、表2記載の添加物質10重量部を均一混合して油脂性菓子生地を調製し、たて28mm、横28mm、厚さ3mmとして200℃のオーブンで焼成して、得られた焼成菓子の硬度と食感を評価した。結果は表3の通り。 イソマルツロース、マンニトール、還元パラチノース(登録商標)を添加したサンプルは、パリパリとした好ましい食感となった。 砂糖(スクロース)を添加したサンプルは、短時間の焼成ではパリパリとした食感とならず、一方、長時間の焼成によりパリパリとした食感となったが、焦げ臭が生じてしまった。 ここで用いられた全粉乳は、約36重量%の乳糖を含む。 硬度測定条件 サンプル:上記のようにして得られた焼成菓子を20℃、相対湿度25%環境下で20時間エージングしたもの サンプル数および算出方法:試験区毎に各5点を測定して平均値を算出 レオメーター:フドー(FUDOH)社製 RTC−301 OD−CW プランジャー:直径3mm円柱形 進入速度:4cm/分 進入深度:3mm
試験例2 表1のベース生地を用いて、表4の配合に従って油脂性菓子生地を調製し、オーブンで200℃×7分間焼成して、得られた焼成菓子の硬度と食感を試験例1と同様に評価した。 評価結果を表5に示す。実施例6,7,8が特に好ましい食感となった。
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