Manufacturing method of acid dairy products, processing method of the milk for the, sour milk production line, the processing unit of the milk in the line

申请号 JP2007527102 申请日 2005-08-08 公开(公告)号 JP2008509698A 公开(公告)日 2008-04-03
申请人 ヴァレリー アレキサンドロビッチ ソトニコフValery Alexandrovich Sotnikov; ヴィクトール ヴァシリエヴィチ マルチェンコViktor Vasilievich Marchenko; 发明人 アレキサンドロビッチ ソトニコフ ヴァレリー; ヴァシリエヴィチ マルチェンコ ヴィクトール;
摘要 本発明は、乳業に関しかつ長期貯蔵期間を有しかつ改善された官能特性を示す、低温殺菌された全乳または再生乳およびそれをベースとする酸乳製品を製造するために使用することができる。 該本発明により、乳をより注意深く滅菌しかつ製品のその全製造段階での再汚染を退けることが可能になる。 本発明の意味は、一般式HO−[PO
3 X]
n −PO
3 X
2 [式中、Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または 水 素またはアンモニウムのイオンおよび30≧n≧1を表す]の、その定量値が0.4〜0.7g/lである、乳に可溶なポリリン酸の誘導体の存在下における乳処理工程およびその後の操作を実施することからなる、酸乳製品を製造するための方法にある;乳処理は二重の低温殺菌により実施し、充填および 包装 は第二の低温殺菌まで68〜72℃の 温度 における封止と対応付けられており、スターターは包装される乳中に、スターター接種領域の紫外線照射時に接種しかつその後に最終的な包装容器の封止が続く。 乳を処理するための本発明による方法は、第一の低温殺菌後に、乳を飲料乳に関しては少なくとも15分間、酸乳製品に関しては少なくとも5分間68〜72℃の温度で保持し、乳を前記保持温度で保持した後に 真空 下で施与し、その後、封止して包装された乳を12〜37℃の温度に冷却しかつ少なくとも30分、前記温度で保持することにある。 第二の低温殺菌を10℃/秒に等しいかまたはそれより大きい加熱速度で68〜72℃の温度に乳を加熱することにより保持した後に実施する。 酸乳製品の製造方法を実施するための製造ラインの構造的なデザインおよび乳処理方法を実施するために使用される乳を処理するための装置の構造的なデザインも開示されている。
权利要求
  • 低温殺菌および均質化による乳の処理、直接的に酵素を適用することによる乳の発酵、壜詰および包装、サーモスタットによる保持による発酵、冷却、熟成を含む酸乳製品の製造法において、乳を処理する工程および酸乳製品を製造するその後の操作を一般式:
    HO−[PO X] −PO
    [式中、
    Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または水素またはアンモニウムのイオンを表し、30≧n≧1である]の、1lにつき定量値0.4〜0.7gでの乳に溶けるポリリン酸誘導体の存在下で実施し、乳の処理を二重の低温殺菌により実施し、壜詰および包装を気密封止により68〜72℃で二度目の低温殺菌前に実施し、酵素を気密封止される乳中にその圧抜き時に適用し、その際、酵素を適用する領域を紫外線により処理しかつその後に包装容器を最終的に気密封止することを特徴とする、酸乳製品の製造法。
  • 酵素を適用した後、振とうの方法により封止された製品を攪拌することを特徴とする、請求項1に記載の酸乳製品の製造法。
  • 低温殺菌された野菜、または果物またはベリーまたは他の充填物の切片を、乳および該乳をベースとする酸乳製品に関して68〜72℃で、煮沸乳およびそれをベースとする製品に関して煮沸温度でその最初の低温殺菌後に乳中に適用する付加的な操作を特徴とする、請求項1に記載の酸乳製品の製造法。
  • 分散(均質化)および二重の低温殺菌をともなう低温殺菌の組み合わせ工程、気密封止による壜詰を含む乳の処理方法において、乳の処理を一般式:
    HO−[PO X] −PO
    [式中、
    Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または水素またはアンモニウムのイオンを表し、30≧n≧1である]を有する、その定量値が1lにつき0.4〜0.7gである乳に溶けるポリリン酸の誘導体の存在下で実施し;最初の低温殺菌後に乳を、飲料乳に関しては15分以上の間、酸乳製品に関しては5分以上の間、68〜72℃で保持し;気密封止による壜詰を、これを保持するその温度でこれを保持した後に実施し、次いで気密封止された乳を12〜37℃に冷却しかつ30分以上の間この温度で保持し;二度目の低温殺菌を、上記保持後に毎秒10℃以上の速度で乳を68〜72℃に加熱することにより実施することを特徴とする、乳の処理方法。
  • 分散(均質化)を、乳脂肪球の大きさが0.5mcm以下になるまで実施することを特徴とする、請求項4記載の乳の処理方法。
  • 必然的に接続された、技術的な操作の順序における運搬システム、ホモジナイザーを有する乳を処理するための装置、低温殺菌プラント、直接的に酵素を適用するための装置、気密封止装置を有する壜詰装置、サーモスタット室、および冷却室を有する酸乳製造ラインにおいて、直接的に酵素を適用するための装置の前の気密封止装置を有する壜詰装置の位置;直接的に酵素を適用するための装置が、圧抜き装置、直接的に酵素を適用するための装置の後に配置されている最終的な気密封止装置、酵素を適用する領域に沿って設置された紫外線放射器により補われていることを特徴とする、酸乳製造ライン。
  • 酵素を適用するための装置とサーモスタット室との間に設置された振とうベルトコンベヤーを有する、酵素を有する乳を攪拌するための装置を備え付けていることを特徴とする、請求項6記載の酸乳製造ライン。
  • 壜詰装置の後の運搬装置がベルトコンベヤーとして設計されていることを特徴とする、請求項6記載の酸乳製造ライン。
  • 技術的な操作の順序において設置されかつ必然的に接続された運搬システム、再循環貯蔵槽、低温殺菌プラントを有する分散機、気密封止装置を有する壜詰装置、冷却室を有し;分散機の排出部は再循環貯蔵槽の供給部に接続しており該再循環貯蔵槽の排出部は分散機を介する乳の反復循環の閉鎖式回路を提供する分散機の供給部に接続している乳の処理装置において、一般式:
    HO−[PO X] −PO
    [式中、
    Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または水素またはアンモニウムのイオンを表し、30≧n≧1である]を有する、その値が1lにつき0.4〜0.7gであるポリリン酸の誘導体の水溶液または懸濁液のための貯蔵槽を付加的に有し;この貯蔵槽は分散機の供給部と接続しており;前記装置は68〜72℃で乳を保持するための貯蔵槽を備え付けており、該貯蔵槽の供給部は分散機の排出部に接続しており、該貯蔵槽の排出部は壜詰装置および冷却器に接続しており、該冷却器は12〜37℃に乳を冷却するために設計されておりかつ壜詰装置の後に設置されており;乳を加工するための装置は、乳の温度12〜37℃を提供する据え付け貯蔵槽および68〜72℃までの毎秒10℃の乳加熱速度を有する、ベルトに沿って設置されたUHF放射器を備え付けた運搬ベルトを有する二次的な低温殺菌のトンネル装置を備え付けていることを特徴とする乳を処理するための装置。
  • 熱媒の流れに接続されたジャケットを有する攪拌または排出の装置としての貯蔵槽のデザインを特徴とする、請求項9に記載の乳を処理するための装置。
  • 通路式の流体力学的な冷却トンネルとしての貯蔵槽のデザインを特徴とする、請求項9に記載の乳を処理するための装置。
  • 说明书全文

    本発明の分野 本発明は、乳業に関しかつ長期貯蔵性と改善された官能特性とを有する低温殺菌された全乳または再生乳(restored milk)および酸乳製品を製造するために使用することができる。

    本発明の背景 乳がその中で熟成する特殊な容器中で乳を発酵させかつその後に壜詰する、酸乳製品を製造する貯蔵法が存在する("Technology and technics of processing milk. By Bredichin AS, Kosmodemyansky YV, Yurin VN Moscow, Kolos, 2001, 第399頁, 第272頁[1]を参照のこと)。酸乳製品を製造する貯蔵法の欠点は、低温殺菌時の不完全な除去、低温殺菌後に残った胞子の発芽の結果生じるミクロフローラによる製品の高度のコンタミネーション、発酵、冷却、熟成、非無菌性または半無菌性の包装容器中への非無菌包装または半無菌包装時のミクロフローラによる製品のコンタミネーションである。酸乳製品、例えばケフィアは、貯蔵法で製造された場合、最終製品における異種のミクロフローラの成長および乳蛋白質の不十分な溶解性により、さらに悪化した官能特性、すなわち低度の粘性、非特徴的な構造およびコンシステンシーを有し、かつそれらの有効期限は24時間を超えない。

    酸乳製品、例えばケフィアを製造するためのサーモスタット技術があり、それは以下の操作からなる:生乳の準備、低温殺菌および均質化による乳の処理、攪拌下で直接的に酵素(ferment)を適用することによる乳の発酵、壜詰および包装、発酵、冷却、熟成("Technology and technics of processing milk. By Bredichin AS, Kosmodemyansky YV, Yurin VN Moscow, Kolos, 2001, 第399頁, 第275頁[1]を参照のこと)。低温殺菌および冷却された加工乳は貯蔵槽および容器中で発酵、攪拌されかつ連続的な攪拌下で壜詰のために分配して移送される。発酵乳は包装された状態で、季節に応じて17〜25度で8〜12時間のあいだ発酵させるためにサーモスタット室に移送される。発酵後、ケフィアは酸度75〜80゜Tの高密度のクロット(dense clot)を有する。発酵ケフィアは、8℃に冷却するために冷却室へと移送され、かつこの温度で12時間以上熟成される。酸乳製品を製造する前記工程は、貯蔵法の上記欠点が部分的に取り除かれた、酸乳製品を製造する方法に最も類似したものである。しかしながら、サーモスタット法により得られた製品は依然として8℃で24時間の短い保存期間しか有さず、このことは低温殺菌乳が貯蔵装置で保持される場合、交通技術(technologic communications)により輸送される場合、および非無菌性と同様また半無菌性の状態で最終製品が包装される場合に避けられない、酸乳製品が製造される乳の不十分な消毒および乳の二次的なコンタミネーションにより発生した栄養形と同様また胞子形における多量の胞子形成菌により説明される。さらに、その低温殺菌および、殊に再生乳中において変性した乳蛋白質の溶解性が低下することで生乳のカルシウムとリンとのバランスの欠如が避けられないために、酸乳製品、殊にケフィアは乏しい官能特性を有する。

    その標準化、均質化、低温殺菌、冷却および包装を含む、低温殺菌乳を製造する方法があり、該方法は飲料乳および酸乳製品を製造するために使用され、その時、乳は二度低温殺菌されかつその二段階の低温殺菌の間に2〜6℃に冷却される(ロシア国特許番号2166855、低温殺菌乳を製造する方法(変法)、IPC7A23C9/00 2001年5月20日刊行[2]を参照のこと)。 有効期限をさらに増大させるために、乳は標準化および前加熱後に遠心除菌される。 この方法の欠点は、依然として5日を超えない乳の短い有効期限、70〜85℃の高温での二次的な低温殺菌に基づき低温殺菌を受けるこの低温殺菌乳の低い官能特性である。 同じ欠点が、この乳から製造された酸乳製品において判明した。

    乳の処理方法の最も類似したものは、ロシア国特許番号2222952、飲料乳の製造法およびそのための処理ライン、IPC7A23C9/00,3/00、A01J11/00 2004年2月10日刊行 公報番号4[3]に従う方法である。 処理の方法は、機械的混合(mechanic admixtures)による乳の精製、赤外線の供給源によるその短い加熱、不活化されたミクロフローラを乳から除去するための遠心除菌、多段式回転パルス装置(multi-stage rotary pulsation apparatus)の使用による分散(均質化)および低温殺菌の組み合わせ工程からなり、そこで乳を加熱するために付加的な音響振動(acoustic vibrations)が発生させられる。 分散(均質化)は、68〜72℃での乳の単一部分(single portion)の反復循環モードにおいて0.5〜1.1mcmの大きさの幅広い範囲の乳脂肪球の均質化の未調節の品質により実施され、乳の酸度が増大した状態での、つまり高度のそのコンタミネーション時での反復が可能である。 乳の包装は4〜6℃へのその冷却後に実施する。

    この方法の欠点は、乳および製品の製造が、十分に長くかつ安定していない保存期間に基づいていることであり、その原因は乳のミクロフローラの不十分な滅菌、包装前の分散および低温殺菌後のパイプラインおよびタンク中でのミクロフローラによる乳の二次的なコンタミネーションにある。

    酸乳製品を製造する最も類似した公知の方法を実施する、サーモスタット法を用いた酸乳製造ラインがある("Technology and technics of processing milk. By Bredichin AS, Kosmodemyansky YV, Yurin VN Moscow, Kolos, 2001, 第399頁、第272頁、第273頁[1]を参照のこと)。該ラインは、技術的な操作の順序において設置された、低温殺菌プラントを有する乳を処理するための装置、ホモジナイザーおよび据え付け貯蔵槽、酵素を適用するための装置、包装機、サーモスタット室、および冷却室を有する。このラインは、本発明によるラインに最も類似したものである。公知のラインの欠点は、このラインにより製造された酸乳製品の8℃で24時間の短い保存期間であり、このことは酸乳製品の貯蔵装置中での貯蔵、交通技術による輸送、および非無菌性と同様また半無菌性下での最終製品の包装により避けられない、基礎酸乳製品が製造される乳の不十分な消毒および乳と酸乳製品の二次的なコンタミネーションの結果生じる栄養形と同様また胞子形における多量の胞子形成菌により説明される。

    乳の処理装置の最も類似したものは、ロシア国特許番号2222952、飲料乳の製造法およびそのための処理ライン、IPC7A23C9/00,3/00、A01J11/00、2004年2月10日刊行 公報番号4[3]に従う乳の製造ラインである。 該ラインは、技術的な操作の順序において設置されかつパイプラインシステムにより接続された、生乳コレクター、赤外線の供給源を備え付けた熱交換器、遠心除菌器、分散および低温殺菌のための中間貯蔵槽を有する多段式回転パルス装置、冷却器および包装機を有する。 回転パルス装置の排出部(output)は中間貯蔵槽の供給部(input)と接続しており、該中間貯蔵槽の排出部は回転パルス装置(RPA)の供給部に接続しているので、従ってRPAを介して乳の反復循環の閉鎖式回路(closed circuit)が作られる。 RPAは電気的に実行装置と接続した、乳を加熱する温度調整装置を備えており、前記実行装置はRPAにおいて乳を処理する温度調整のための3方コックのスイッチボードの駆動装置である。

    該装置の欠点は、十分に長くかつ安定でない保存期間を有する乳の製造、乳の低い熱安定性、低い官能特性、ひいてはこの乳から製造された低品質の製品にある。

    本発明により解決されるべき問題 本発明の目的は、乳のさらに完全な滅菌および全段階におけるそれらの製造の工程での製品の二次的なコンタミネーションの排除を通して、酸乳製品を製造すること、長い保存期間、高い熱安定性、改善された官能特性を有する前記酸乳製品のために乳を処理することである。

    本発明の記載 前記問題は、生乳の準備、低温殺菌および均質化による乳の処理、場合により攪拌下で直接的に酵素を適用することによる乳の発酵、気密封止による壜詰および包装、サーモスタットにおける発酵、冷却、熟成を含む酸乳製品の製造法により解決される。 プロトタイプとの違いは、乳を処理する工程および酸乳製品を製造するその後の操作を乳(乳漿)(milk plasma)に可溶性でありかつ一般式HO−[PO X] −PO
    [式中、
    Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または素、またはアンモニウムのイオンを表し、30≧n≧1である]を有する、その値が0.4〜0.7g/lであるポリリン酸の誘導体(以下DPPA)の存在下で実施することであり、その際、乳の処理は二重の低温殺菌により実施し、気密封止による壜詰および包装は二度目の低温殺菌前に68〜72℃で行い、二次的な低温殺菌後、酵素を気密封止される乳中に包装容器の圧抜き時に適用し、その際、酵素を適用する領域を紫外線処理しその後に包装容器を最終的に気密封止し、必要に応じた攪拌は包装製品を振とうさせることにより実施する。

    酸乳製品を製造するこの方法は、乳および酸乳製品に関しては68〜72℃で、煮沸乳およびその誘導体に関しては煮沸温度で、乳を煮沸(ベーキング)するかまたは低温殺菌された野菜、もしくは果物、もしくはベリー、もしくは他の充填物(野菜または乳蛋白質、糖、フレーバー、果物およびベリージュース、ジャム、マーマレード等)の切片をその最初の低温殺菌後に乳中へ適用する操作により補われる。

    前記問題はまた機械的混合からの精製乳、その予備加熱、分散(均質化)と二次的な低温殺菌をともなう低温殺菌との組み合わせ工程を有する、乳を処理する方法によっても解決される。 分散(均質化)は、低温殺菌温度において乳の単一部分の反復循環により実施し、後で気密壜詰する。 乳を処理するこの方法の特徴は、乳の処理を乳(乳漿)(in plasma of milk)に可溶性でありかつ一般式HO−[PO X] −PO
    [式中、
    Xは、ナトリウム、またはカリウム、またはカルシウム、またはマグネシウム、または水素、またはアンモニウムのイオンを表し、30≧n≧1である]を有する、その値が0.4〜0.7g/lであるポリリン酸の誘導体(DPPA)の存在下で実施することであり、分散(均質化)の処理は、乳脂肪球の大きさが0.5mcmになってから停止し、最初の低温殺菌後に乳を、低温殺菌飲料乳に関しては15分以上、酸乳製品に関しては5分以上の間68〜72℃で保持し、上記温度での壜詰および気密封止、気密封止された温かい乳の12〜37℃への冷却がそれに続き、その後に乳を30分以上の間この温度で保持し、次いで二次的な低温殺菌を極超短波(UHF)放射器(radiators)により10℃/秒の速さで68〜72℃まで乳を加熱することにより実施する。

    前記問題はまた酸乳製造ラインの構造によっても解決され、それは技術的な操作の順序において、ホモジナイザーを有する乳を処理するための装置、低温殺菌プラント、直接的に酵素を適用するための装置、およびまた気密封止装置を備えた包装装置(壜詰装置);サーモスタット室、冷却室を有する。 酸乳製造ラインとプロトタイプとの違いは、直接的に酵素を適用するための装置の前の壜詰装置の位置決めである;壜詰装置の後の運搬装置の構造はパイプラインの構造ではなく、ベルトコンベヤーまたは流体学的な運搬トンネル(hydrodynamic transporting tunnel)の構造をしている;直接的に酵素を適用するための装置は、乳包装容器から気密フィルムを除去するための装置として設計されていてよい補足的な圧抜き装置、直接的に酵素を適用するための装置の後に設置されていてよい最終的な気密封止のための装置、酵素適用領域および最終的な気密封止領域の外周(縁)に沿って設置された紫外線放射器を備えており、壜詰されかつブロック中へ集められた酵素を有する乳を攪拌するための装置は、酵素適用装置とサーモスタット室との間に設置された振とうベルトコンベヤーとして設計されている。

    前記問題はまた技術的な操作の順序において設置されかつパイプラインシステムにより接続された、生乳コレクター、ポンプ、熱交換器、再循環分散(均質化)および低温殺菌貯蔵槽、分散機(ホモジナイザー)、ならびに冷却器(冷却室)および壜詰装置を有する、乳を処理するための装置によっても解決される。 分散機(ホモジナイザー)の排出部は、3方コック(three-passage cock)を介して再循環貯蔵槽の供給部と接続している;再循環貯蔵槽の排出部は、分散機(ホモジナイザー)を介して乳の反復循環のための閉鎖式回路を提供する分散機(ホモジナイザー)の供給部と接続している。 分散機(ホモジナイザー)は、電気的に制御装置に接続した乳加熱温度調節器を備え付けており、該制御装置は3方コックのスイッチボードの駆動装置である。

    提案された構造とプロトタイプとの違いは、任意の上記範囲からのポリリン酸の誘導体の水溶液または懸濁液を製造するための付加的な貯蔵槽(以下DPPA貯蔵槽)である;DPPA貯蔵槽は、分散機(ホモジナイザー)の供給部と接続している;それはまた乳を68〜72℃で保持する水ジャケットを備え付けた、68〜72℃で乳を保持するための据え付け貯蔵槽でもあり、該据え付け貯蔵槽の供給部は分散機(ホモジナイザー)の排出部と接続しておりかつ排出部は据え付け貯蔵槽に設置された壜詰装置と接続している。 据え付け貯蔵槽は、68〜72℃の温度を支持するジャケットを有する混合または排出装置として設計されていてもよい。 温度の支持は、水ジャケットを熱媒の流れ(熱流体)(例えば水、蒸気、乳)に接続させることにより実施される。 乳処理装置はまた、壜詰装置の後に設置された冷却器を備え付けている;第一のもの(the first)は、12〜37℃で乳を保持するための第二の据え付け貯蔵槽を備えた冷却する運搬流体力学的な通路トンネル(a transporting hydrodynamic passage tunnel of cooling)として設計されていてもよい。 付加的に、乳処理装置は運搬ベルトを有する二次的な低温殺菌のトンネル装置を備え付けており、該トンネル装置は運搬ベルトに沿って設置されたUHF−放射器を備えている。 UHF−放射器は、UHF−放射器の出力に依存する10℃/秒以上で68〜72℃までの乳の加熱速度を提供する。

    図、表 図は、長い保存期間および良好な官能特性を有する乳を処理するための装置を含む酸乳製造ラインのブロック図を示す;表は、乳を処理した結果、酸乳製品を製造した結果および異なった製造条件下における飲料低温殺菌乳(drinking pasteurized milk)、酸乳製品の特性を示す。

    詳細な記述 ラインは、必然的に接続された生乳コレクター−コレクター貯蔵槽1、ポンプ2、熱交換器−乳サーミスター3、再循環分散および低温殺菌貯蔵槽4.1からなる分散システム(均質化)および低温殺菌、ポンプ−分散機または回転パルス装置4.2(以下RPA)からなり、その際、パイプラインシステムおよび弁ロック補強材(valve lock reinforcement)(ラインに図示)をともなう。 再循環貯蔵槽4.1の排出部は、RPA4.2の供給部に接続しており、前記RPAの排出部は、弁ロック補強材を介して再循環貯蔵槽4.1の供給部と接続している。 ポンプ−分散機4.2は、ホモジナイザー、コロイドミル、射出ミキサー、噴霧器、ポンプ−分散機(New Polytechnical Dictionary , Scientific publishing house "Comprehensive Russian Encyclopedia", 2000年, 第118頁、第145頁を参照のこと)、回転パルス装置(1999年3月11日から効力のあるロシア国特許番号2166986を参照のこと)および同様の装置として設計されていてもよい。 以下の器具は分散機として用いてよい:ロシアの非公開株式会社"Industrial Technologies"により製造された、回転パルス装置(S−乳化機) 型TT520.00;ロシアのENA社により製造された、ポンプ−分散機 型RPA−25−5(55,55A)−K;プランジャーホモジナイザー 型Al−OGM−2,5 ロシア)。 必要ならば、ホモジナイザーは必要な温度モードを供給するための補助的な加熱器を備え付けていてもよい。 再循環モードは、分散機の排出部からその供給部へ再循環貯蔵槽を介して乳の一部を供給することによるフィードバック回路を備え付けている。 分散および低温殺菌のシステム4は、ポリリン酸の誘導体の溶液を製造するための貯蔵槽5(以下DPPA貯蔵槽)を備え付けており、それは攪拌機を有するかまたは有さない貯蔵槽として設計されていてもよい。 ラインは、乳が等温条件下において一定の流れでそこを通過し流れるパイプのようなチャンバーとして設計されていてもよい据え付け貯蔵槽6を有する。 該チャンバーは、パイプ、ジャケットを有するシリンダー貯蔵槽、パイプコイル(a pipe coil)等として設計されていてもよい。 ラインは、予備的な気密包装による壜詰装置7、乳が12〜37℃に冷却される対流冷却部8.1、および乳が12〜37℃で保持される据え付け部8.2からなる流体力学的なトンネル8のユニット装置;二次的な低温殺菌のためのトンネル装置9、流体力学的な冷却トンネル10または他の冷却装置、例えば噴霧器(第70頁[1]を参照のこと)、乾燥装置11、包装およびラベリングの装置12、直接的に酵素を適用する装置13、ブロック包装装置14、振とうベルトコンベヤー15、サーモスタット室16、冷却室17を有する。 ラインは、分散および低温殺菌システム4の排出部と据え付け貯蔵槽6の供給部との間に設置された混合貯蔵槽18で補われていてもよい。 ラインはまた、酸乳製品、煮沸乳、添加物のために、冷却熱交換器19で補われてもよく、それは分散および低温殺菌システム4と据え付け貯蔵槽6の供給部との間に設置されている。 壜詰装置7は、第190頁〜第195頁[1]に記載された壜詰機械として設計されていてもよく、それは包装のためにプラスチックボトルを使用する。 二次的な低温殺菌のトンネル装置9は、分離されたチャネルとして設計されており、それに沿って内部に移動する運搬ベルトを有している;乳を有するボトルはベルト上に置かれる。 運搬ベルトに沿って設置されたUHF放射器(UHF)がある。 直接的に酵素を適用する装置のデザインは酵素の形状に依存するため、注入(syringing)、錠剤化された酵素および他の形状の酵素の適用を行うことができる。 矢印は図式的に、Mでマークされた飲料乳のための原料、酸乳製品−Kのための原料、充填物を有する煮沸乳または生乳をベースとする酸乳製品−Tのための原料を適用するための運搬装置を示す。

    前記方法の実現およびラインと装置の作動 以下のように前記方法は実現されかつ前記装置は作動する。

    機械的に精製された、脂肪の含有率について標準化されたかつ4〜6℃に冷却された全乳または再生乳は、コレクター貯蔵槽1から乳サーミスター3にポンプ2により移送され、そこで乳は主に低温殺菌乳を製造するために55〜65℃にかつ酸乳製品を製造するために70〜80℃に加熱される。 温度調整された乳は、分散および低温殺菌システム4の再循環貯蔵槽4.1に移送され、そこで乳は同時に均質化されかつ低温殺菌される。 低温殺菌の目的は、多種多様な生物を乳中でその最小の低温の加熱により滅菌することである。 同時に、上記範囲からの0.4〜0.7g/lの量のポリリン酸誘導体の溶液または懸濁液が、ポリリン酸誘導体の貯蔵槽5から再循環貯蔵槽4.1へ移送される。 ポリリン酸誘導体の量は、コンタミネーションの度合い、生乳の酸度および完成した低温殺菌乳および酸乳製品の許容される味覚特性に依存する。 分散および低温殺菌システム4の作動には、分散および低温殺菌のモードにおいて乳の単一部分を周期的に処理し、飲料乳に関しては68〜72℃に、酸乳製品に関しては80〜85℃にすることが提案される。 循環数はこの温度に依存し、該温度は超えるべきではなく、かつ乳脂肪球の均質性の度合いについて、その平均的な大きさは0.5mcmを上回るべきではない。 乳の均質性の度合いは、電流モードにおいて顕示的な顕微鏡法の使用により視覚的に測定される。 乳を処理する段階において、ポリリン酸誘導体は微生物結合(microbe associates)の機械的分散、ミクロ基質結合(microsubstrate associates)の解離に影響を与え、そうして乳中の胞子および栄養細胞の不活化に寄与するそれらの感温性、また低い温度での低温殺菌時にそれらが消滅する速度を高めるので、低い温度での低温殺菌の効果が上昇しかつ乳および該乳をベースとして製造された酸乳製品の有効期限が増大する。 そのうえ、DPPAはカゼインの溶解に寄与しかつ乳低温殺菌の工程におけるカルシウム−リンバランスの破壊を防止し、場合により飲料乳および該乳をベースとして製造された製品の熱安定性、官能特性を上昇させる。

    乳の単一部分の分散および低温殺菌の周期的な処理の完了後、乳は分散機(ホモジナイザー)4.1を利用して据え付け貯蔵槽6の中に移送され、そこで乳は、飲料低温殺菌乳に関しては25分以上そして酸乳製品に関しては15分以上の間68〜72℃で保持される。 この温度で保持される前に、さらに酸乳製品を製造するために使用される乳は、低温殺菌の温度80〜85℃から68〜72℃に低下される冷却を必要とする。 乳を68〜72℃で保持する操作は、微生物を滅菌するための上記温度の能率の悪さを補い、そのことにより低温殺菌の効率が上昇する。 異なる製品のために保持する異なる時間は、該製品のための異なる低温殺菌温度により説明される。 この段階で乳に、飲料乳を製造するための最初の低温殺菌の温度において混合貯蔵槽18に含有された充填物を供給してもよい。 貯蔵槽6で保持した後、乳は気密包装による壜詰のために68〜72℃で壜詰装置7に移送される。 飲料乳および酸乳製品を製造するに際しての高温壜詰の目的は、ミクロフローラによる乳の二次的なコンタミネーションを減少させることでありかつ壜詰および包装の装置に至るパイプラインの内部表面の微生物を同時に滅菌することである。 そのうえ68〜72℃での乳の壜詰により、この温度で乳を保持する工程は引き延ばされるが、据え付け貯蔵槽6で乳を保持する時間は、乳に関しては15分、酸乳製品関しては5分に減少し、そのことにより技術的な工程はより速くなる。 気密包装容器において壜詰された乳は、さらに流体力学的なトンネル8のユニット装置に移送され、そこで該乳は対流冷却部8.1において12〜37℃に冷却されかつ30分以上の間この温度で気密包装容器において保持される。 これらの操作は、低温殺菌時および低温殺菌の温度を保持している時に滅菌し損なった生乳の胞子形成菌および二次的なコンタミネーションの胞子形成菌の大部分を栄養形に変換するために必要である。 胞子形とは異なって、ミクロフローラの栄養部(vegetative part)は低温殺菌温度68〜72℃で良好に滅菌される。 乳を12〜37℃で保持する間、DPPAは多種多様な胞子が発芽する能力を増大させかつこの工程をより迅速にする。 従って胞子の発芽後30分以内に、気密包装容器における乳は二次的な低温殺菌のために二次的な低温殺菌のトンネル装置9に移送され、そこで乳は、発芽した胞子の栄養形を除去するために12〜37℃から68〜72℃に加熱される。 適した効果のために、加熱は、気密封止して包装された乳をその上に伴う運搬ベルトに沿って設置されたUHF−放射器を利用して毎秒10℃以上の速度で製品の全体積にわたり実施されなければならない。 全てのその体積全体にわたる突発的である瞬間的な乳温度上昇は、微生物除染キネティックス(microorganisms decontamination kinetics)の特性に基づいて乳中のミクロフローラをその全体積にわたりより効果的に滅菌する手助けとなる。 二次的な低温殺菌の工程時のこの段階において、生乳および包装容器の全ての栄養性ミクロフローラは除去され、かつ包装容器の不浸透性によりミクロフローラが外側から乳に及ぶのが防止される。 この段階で、DPPAはカゼインの溶解に寄与しかつ乳の熱低温殺菌の工程におけるカルシウム−リンバランスの破壊を防止し、そのことにより最終製品の官能特性が改善される。 二次的に低温殺菌された乳は、低温殺菌乳の製造時に4〜6℃にそして酸乳製品の製造時に17〜25℃に冷却するために流体力学的な冷却トンネル10に移送される。 気密封止して包装された低温殺菌された飲料乳は、さらに乾燥装置11に移送され、そこで過度の湿気が包装された乳の表面から除去され、その後に飲料低温殺菌乳は包装およびラベリング装置12に移送され、それはさらに冷却室中で貯蔵される。 酸乳製品の製造時、二次的に低温殺菌された乳または充填物を有する乳は、乾燥装置の後に直接的に酵素を適用する装置13に移送される。 装置13において包装フィルムは事前に除去されかつ、乾燥したまたは液状の酵素が、注入または他の方法により、例えば錠剤化された形で、酵素を適用する領域において媒体を滅菌するための紫外線の存在下で適用される。 乳と酵素を混合する必要がない場合、錠剤化された酵素はガス−バルボタージ(gas-barbotage)混合物を含有してもよい。 酸−乳発酵の段階において上記範囲からのポリリン酸誘導体は、蛋白溶液およびカルシウム−リンバランスの再生に寄与しかつ場合により酸乳製品の官能性指数を改善する酸乳微生物の酸生成を刺激する。 酵素の適用後、酸性発酵した(soured)壜詰された乳は、包装およびラベリング装置12に移送され、そこで紫外線の領域においてボトルは最終的に蓋で封止されかつラベルが貼られる。 酸性発酵しかつ気密封止された乳を有するラベルが貼られたボトルは、さらにブロック包装装置(block-packing apparatus)14に移送され、そこでボトルはブロック中に固定されかつポリマーフィルムで被覆される。 これらのブロックは振とうベルトコンベヤー15の運搬装置上に移送され、そこでそれらは必要に応じて振とうされ、それにより壜詰された乳の全体積にわたる酵素の分布が与えられる。 次いでブロックはサーモスタット室16に移送され、そこでブロックは8〜12時間の間17〜25℃で保持される。 高密度のクロットおよび75〜80゜Tである酸度を有する酸性発酵したケフィアまたは他の酸乳製品は、8℃へ冷却しかつこの温度で熟成するために冷却室17に移送される。

    乳を処理する前記方法を実現する一定の変法 各方法は、飲料乳および該乳をベースとする酸乳製品を製造する工程を記載する。 表はパラメータおよび、飲料乳に関するこれらの処理の結果および斜線の後の酸乳製品に関するこれらの処理の結果を示す。

    例1.
    初めの酸度が17゜Tである、機械的混合からの前もって精製された乳を、事前にサーミスタ3において、低温殺菌乳の製造では55℃にかつケフィアの製造では70℃に加熱した。 最初の分散(均質化)および低温殺菌前に、非常に溶けやすい(表中でwsと略記)ポリリン酸の誘導体(表中でdppaと略記)を供給するが、それは一般式HO−[PO X]n_PO
    [式中、
    Xはアルカリ金属のナトリウムを表し、n=1〜9である]を有する、乳1lにつき0.6gであるポリリン酸の塩である。 分散は、飲料低温殺菌乳を製造するための低温殺菌温度68℃での、かつケフィアを製造するための80℃での再循環モードにおいて、乳脂肪球の均質化の度合いが0.45mcmになるまで5段階の回転パルス装置(S−乳化機)4.2において実施した。 最初の分散および低温殺菌後に乳を、15分の間68℃に保持する据え付け貯蔵槽6に移送した。 最初の分散および低温殺菌、および熱交換器19において前もって冷却することなく68℃で上記保持を行った後に飲料乳を製造するために、乳をさらに気密包装による壜詰7に移送し、そこで該乳をさらに約10分間(平均壜詰時間)保持した。 据え付け貯蔵槽6においてかつ壜詰装置7においてこの温度で乳を保持するための全体の時間は25分だった。 ケフィアを製造するためには、据え付け貯蔵槽6において保持する前に乳を冷却熱交換器19において80℃から68℃に冷却し、そこで5分間保持し、壜詰および気密封止のために温度68℃を保持した状態で壜詰装置7に移送した。 据え付け貯蔵槽6および壜詰装置7においてこの温度でケフィアを製造するために乳を保持する全体の時間は15分だった。 気密包装容器における乳を、さらに流体力学的なトンネル8のユニット装置に移送し、そこで該乳を対流冷却部8.1において24℃に冷却し、かつ30分以上の間この温度で8.2において包装容器中で保持し、その後に乳をもう一度68℃で二次的な低温殺菌のトンネル装置9におけるUHF放射器を用いて低温殺菌した。 低温殺菌された飲料乳を製造するために、二次的な低温殺菌後、乳を流体力学的な冷却トンネル10において68℃から4〜6℃に冷却し、次いで乾燥装置11に移送し、次いで包装およびラベリングの装置12に移送した。 この壜詰された、ラベルが貼られかつ封止された乳をさらに冷却室17に移送し、そこで該乳を4〜6℃で貯蔵した。 上記方法により処理された乳をベースとする酸乳製品を製造するために、二次的な低温殺菌後、乳を流体力学的な冷却トンネル10において68℃から17〜25゜に冷却し、次いで乾燥装置11に移送し、次いで直接的に酵素を適用する装置13に移送し、そこで乳を、乳の各包装容器中に直接的に酵素を適用することにより発酵させた。 発酵、装置12における二次的な気密包装およびラベリング、装置14におけるボトルのブロックの形成、振とうベルトコンベヤー15における振とう後、発酵させた包装乳を17〜25℃で保持するために、かつ8〜12時間の発酵のためにサーモスタット室16に移送した。 高密度のクロットおよび75〜80゜Tの酸度を有する酸性発酵したケフィアを、冷却および8℃で熟成するために冷却室に移送した。

    例2.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには65℃、ケフィアを製造するためには80℃であって、DPPAは、Xがアルカリ金属K、n=10〜25である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.5gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.44mcmになるまで、飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては85℃で実施し、その後に乳は飲料乳の製造時に全体で25分間、ケフィアの製造時に20分間72℃で保持し、その際、前記ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において85℃〜72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに37℃に冷却しかつこの温度で30分間保持し、次いで72℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例3.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには60℃、ケフィアを製造するためには75℃であって、DPPAは、Xがアンモニウムイオン、n=1〜2である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.05gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.43mcmになるまで、飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては85℃で実施した。 その後に乳は飲料乳の製造時に全体として35分間、ケフィアの製造時に15分間72℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却し、高温で壜詰した後、乳をさらに25℃に冷却しかつこの温度で40分間保持し、次いで71℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例4.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには62℃、ケフィアを製造するためには77℃であって、DPPAは、Xが水素イオン、n=1〜2である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.4gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.40mcmになるまで、飲料乳に関しては69℃で、ケフィアに関しては82℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として30分間、ケフィアを製造するために20分間69℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において69℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに30℃に冷却しかつこの温度で35分間保持し、次いで72℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例5.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには64℃、ケフィアを製造するためには78℃であって、DPPAは、Xがカリウム、n≧30である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.8gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.43mcmになるまで、飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては85℃で実施した。 その後に乳は飲料乳の製造時に全体として25分間、ケフィアの製造時に15分間72℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに12℃に冷却しかつこの温度で40分間保持し、次いで69℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例6.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには65℃、ケフィアを製造するためには80℃であって、DPPAは、Xがカルシウム、n=20である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.7gでの非常に溶けにくい(bd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.40mcmになるまで、飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては85℃で実施した。 その後に乳は飲料乳の製造時に全体として30分間、ケフィアの製造時に20分間72℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに35℃に冷却しかつこの温度で30分間保持し、次いで72℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例7.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには63℃、ケフィアを製造するためには76℃であって、DPPAは、Xがマグネシウム、n=1〜2である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.4gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.42mcmになるまで、飲料乳に関しては70℃で、ケフィアに関しては81℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として35分間、ケフィアを製造するために20分間70℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において70℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに20℃に冷却しかつこの温度で35分間保持し、次いで70℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例8.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには64℃、ケフィアを製造するためには78℃であって、DPPAは、Xがマグネシウム、n=5〜9である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.4gでの非常に溶けにくい(bd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.44mcmになるまで、飲料乳に関しては69℃で、ケフィアに関しては82℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として25分間、ケフィアを製造するために15分間69℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において69℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに32℃に冷却しかつこの温度で35分間保持し、次いで70℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例9
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには68℃、ケフィアを製造するためには83℃であって、DPPAは、Xがカルシウム、n=10〜25である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.7gでの非溶解性の(nd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.40mcmになるまで、飲料乳に関しては76℃で、ケフィアに関しては90℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として40分間、ケフィアを製造するために30分間76℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において76℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに37℃に冷却しかつこの温度で45分間保持し、次いで76℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例10.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには60℃、ケフィアを製造するためには83℃であって、DPPAは、Xがカリウム、n=1〜9である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.5gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.43mcmになるまで、分散機RPA−15において飲料乳に関しては69℃で、ケフィアに関しては82℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として30分間、ケフィアを製造するために20分間69℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において69℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに36℃に冷却しかつこの温度で30分間保持し、次いで72℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例11.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには62℃、ケフィアを製造するためには77℃であって、DPPAは、Xがカルシウム、n≧30である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.7gでの非溶解性の(nd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.41mcmになるまで、分散機RPA−15において飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては85℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体で30分間、ケフィアを製造するために15分間72℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに28℃に冷却しかつこの温度で30分間保持し、次いで71℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例12.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには65℃、ケフィアを製造するためには79℃であって、DPPAは、Xがアンモニウムイオン、n≧30である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.5gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.42mcmになるまで、分散機において飲料乳に関しては71℃で、ケフィアに関しては82℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として35分間、ケフィアを製造するために20分間71℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において71℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに25℃に冷却しかつこの温度で35分間保持し、次いで70℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例13.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには66℃、ケフィアを製造するためには79℃であって、DPPAは、Xがマグネシウム、n=10〜25である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.6gでの非溶解性の(nd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.44mcmになるまで、分散機において飲料乳に関しては72℃で、ケフィアに関しては84℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として30分間、ケフィアを製造するために15分間72℃で保持し、その際、ケフィアのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに34℃に冷却しかつこの温度で35分間保持し、次いで69℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例14.
    乳を例1に従って、以下の変更を加えて処理した:前加熱乳の温度は、飲料乳を製造するためには60℃、アシドフィリン(acidophilin)を製造するためには75℃であって、DPPAは、Xがナトリウム、n=15〜20である一般式HO−[PO X] −PO を有する、乳1lにつき0.4gでの非常に溶けやすい(wd)ポリリン酸の誘導体で示され、乳の分散および低温殺菌は、乳脂肪球の均質性の度合いが0.40mcmになるまで、飲料乳に関しては72℃で、アシドフィリンに関しては85℃で実施した。 その後に乳は飲料乳を製造するために全体として30分間、アシドフィリンを製造するために15分間72℃で保持し、その際、アシドフィリンのために乳を冷却熱交換器19において72℃に前冷却した。 高温で壜詰した後、乳をさらに12℃に冷却しかつこの温度で45分間保持し、次いで72℃までの二次的な低温殺菌のために移送した。

    例15.
    ケフィアの製造処理を、ロシア国特許番号2222952に従うケフィアのための乳を処理する進歩的な方法を用いたサーモスタット法により実施し、その時に乳は赤外線放射器を使用することにより45℃まで前加熱し、次いで5段階の乳化機の使用により均質性の度合いが0.5〜1.1mcmになるまで同時に2度、分散しかつ72℃に低温殺菌した。

    例16.
    ケフィアの製造処理を、80〜85℃への単一の低温殺菌をともなうプランジャーホモジナイザーにおいて乳を処理する従来の方法を用いたサーモスタット法により実施した。

    本発明を実施する最適な変法 表からも見られるように、乳を処理する条件および本発明の式において得られた酸性発酵された(sour fermented)乳製品を製造する全ての条件を観察すると、類似するものおよびプロトタイプと比較して、乳の熱安定性、飲料乳および酸乳製品の有効期限が増大し、飲料乳および酸乳製品の官能味覚特性が改善される。 これは、例1,2,4,7,10,12,14から示される。 条件のいくつかが上回る場合、全ての特性が改善されるとは限らない。 従って例6は、カルシウムを有する非常に溶けにくいポリリン酸の誘導体を用いた乳の処理および酸乳製品の製造では、熱安定性の改善、ケフィアの官能特性が与えられ、有効期限が増大するが、しかしながら乳の風味は改善されない(だがそれは悪化することもない)ことを明示する。 例3においてポリリン酸の誘導体の量をとったところ、それは提案されていたよりも平均して一桁小さいので、乳およびケフィアの有効期限は、類似するもの、プロトタイプと比較して増大したけれども熱安定性は改善せず、その風味は変化しない。 例5において、1lにつき0.1g(1lにつき全体として0.8g)の過量のポリリン酸の誘導体は、乳の熱安定性を改善し、乳および酸乳製品の有効期限を増大させる一方で官能特性を減少させる。 非溶解性のポリリン酸の誘導体(例9、11、13)は有効期限を増大させる一方で製品の風味を悪化させる。 提案された(例9)以上の低温殺菌温度を設定することで低温殺菌し過ぎた乳の風味が発生する。 従って、タスクセット(task set)は本発明の示す範囲内のみで設定され、それは特許請求の範囲の独立項に反映されている。 このことに関する限り、本発明を実施する変法に依存しながら、最適な変法と比較して解決された問題の範囲内で良好なまたは悪化した結果が見られる。 従って最も効果的なのは、"n"が1〜25の低い値を有する、乳に非常に溶けやすい適用された定量領域内のポリリン酸の誘導体(表の欄6のwdを参照のこと)を含む変法であるとされ、その際、有効期限(22〜30日)および熱安定性(カテゴリーI)の著しい増大が存在する。 例えば、例2,4,7,10,14などといったものである。 乳および酸乳製品の官能特性を改善するのに関して、最適なものは適用された定量領域内で最小量のリン酸の誘導体を含む変法とされる。 いずれにしてもプロトタイプと比較して、乳の有効期限および熱安定性の値の著しい増大、乳および酸乳製品の官能特性の改善が存在する。

    参考文献1. Bredichin AS, Kosmodemyansky YV, Yurin VN 乳を処理するテクノロジーおよびテクニック.モスクワ、コロス、(Technology and technics of processing milk. Moscow, Kolos,)2001年、第399頁、第272、273、275頁−酸乳製品を製造する方法および製造ラインのためのプロトタイプ(prototype for method and production line of producing sour milk products);
    2 ロシア国特許番号2166885、 低温殺菌乳を製造する方法(変法)(Method of producing pasteurized milk(variants))、IPC7A23C9/00,2001年5月20日刊行;
    3 ロシア国特許番号2222952、 飲料乳を製造する方法およびそのための処理ライン(Method of producing drinking milk and the processing line for it)、IPC7A23C9/00,3/00,A01J11/00,2004年2月10日刊行 公示番号4−乳を処理する方法および装置のためのプロトタイプ(prototype for method and device of treating milk.)

    酸乳製造ラインのブロック図を示す

    符号の説明

    1 コレクター貯蔵槽、 2 ポンプ、 3 乳サーミスター、 4 分散および低温殺菌のシステム、 4.1 再循環貯蔵槽、 4.2 ポンプ−分散機または回転パルス装置(RPA)、 5 DPPA貯蔵槽、 6 据え付け貯蔵槽、 7 壜詰装置、 8.1 対流冷却部、 8.2 据え付け部、 9 二次的な低温殺菌のためのトンネル装置、 10 流体力学的な冷却トンネル、 11 乾燥装置、 12 包装およびラベリングの装置、 13 直接的に酵素を適用するための装置、 14 ブロック包装装置、 15 振とうベルトコンベヤー、 16サーモスタット室、 17 冷却室、 18 混合貯蔵槽、 19 冷却熱交換器

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