Food product with masked bitterness, acidity and/or astringency |
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申请号 | JP2012134911 | 申请日 | 2012-06-14 | 公开(公告)号 | JP2012191944A | 公开(公告)日 | 2012-10-11 |
申请人 | Raisio Benecol Oy; ライシオ ベネコール オサケユイチア; | 发明人 | ANNIINA HONKANEN; KUUSISTO PAIVI; RITVA LAHTINEN; KOPONEN LEENA; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a product satisfying requirements for low-fat products in which unpleasant or strong tastes such as bitterness and acidity are reduced and contents of sugar and/or calories and/or artificial sweetener are not increased because products with such characteristics are desired especially for low-viscosity products (beverages, etc.).SOLUTION: In the food product, bitterness, acidity and/or astringency are masked. The novel product contains a sweetener and 0.2-25 mass% of phytosterol ester. In the food product, the content of the sweetener is smaller than that in a regular product. | ||||||
权利要求 | 食用製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクする甘味料を含む食用製品であって、該味覚をマスクする該甘味料の一部を置換するために、0.2〜25質量%の植物ステロールエステルをさらに含む該食用製品。 甘味料の量がレギュラー製品と比較して少ない、該甘味料と0.2〜25質量%の植物ステロールエステルとを含む食用製品。 該製品中の該植物ステロールエステル量が、0.5〜15質量%、好ましくは1〜10質量%である、請求項1又は2に記載の製品。 該甘味料が、炭水化物甘味料若しくは非炭水化物甘味料又はそれらの混合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製品。 該製品中の該炭水化物甘味料の量が、0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、そして最も好ましくは2〜7質量%であり、そして該製品中の非炭水化物甘味料の量が、0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%、そして最も好ましくは0.01〜0.02質量%である、請求項4に記載の製品。 該甘味料の量を、5〜99質量%、好ましくは10〜75質量%、さらに好ましくは10〜50質量%、そして最も好ましくは15〜30質量%減少させた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製品。 該植物ステロールエステルが、ステロール脂肪酸エステルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製品。 該植物ステロールエステルが、植物スタノール脂肪酸エステルである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製品。 該製品の粘度が、0.001〜2.0Pas、好ましくは0.002〜1.5Pas、さらに好ましくは0.002〜1.0Pas、さらにいっそう好ましくは0.002〜0.5Pas、そして最も好ましくは0.004〜0.5Pasである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製品。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜8.0質量%、好ましくは0.6〜5.0質量%とを含む穀類乳ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、炭水化物甘味料を0.2〜8.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%とを含むミルクベースココアドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜7.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜2.0質量%と、炭水化物甘味料を0.1〜6.5質量%、好ましくは0.5〜5.5質量%とを含むミルクベースコーヒードリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、炭水化物甘味料を0.1〜2.3質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%、さらに好ましくは0.3〜1.2質量%とを含む豆乳ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.0003〜0.04質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む豆乳ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、炭水化物甘味料を0.1〜9.0質量%、好ましくは0.2〜7.0質量%、さらに好ましくは0.5〜5.0質量%とを含む大豆ベースのフルーツ及び/又はフレーバードリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.0003〜0.04質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む大豆ベースのフルーツ及び/又はフレーバードリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜2.5質量%と、炭水化物甘味料を0.1〜5.5質量%、好ましくは0.5〜4.5質量%とを含む大豆ベースのコーヒー又はココアドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜2.5質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.0003〜0.04質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む大豆ベースのコーヒー又はココアドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜7.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜3.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜7.0質量%、好ましくは1.0〜6.0質量%とを含む乳清ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜19質量%、好ましくは1.0〜10質量%とを含むベリーベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、ショ糖を0.1〜7.5質量%、好ましくは0.3〜7.5質量%さらに好ましくは0.3〜5.0質量%、そして最も好ましくは0.3〜4.0質量%とを含む果汁ベースドリンク。 製品中の総果汁量に対して計算されたかんきつ類果汁を少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも75質量%、さらに好ましくは100質量%と、植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、炭水化物甘味料を0.2〜7.5質量%、好ましくは0.3〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜4.0質量%とを含む果汁ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.00005〜0.03質量%、さらに好ましくは0.0001〜0.02質量%とを含む果汁ベースドリンク。 植物ステロールエステルを0.2〜8.0質量%、好ましくは0.3〜6.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜6.0質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%、最も好ましくは0.5〜4.0質量%とを含むヨーグルト又はヨーグルトドリンク等の発酵乳製品。 植物ステロールエステルを0.2〜8.0質量%、好ましくは0.3〜6.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含むヨーグルト又はヨーグルトドリンク等の発酵乳製品。 植物ステロールエステルを0.2〜12質量%、好ましくは0.5〜7.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜9.5質量%、好ましくは1.0〜8.0質量%とを含む穀類ベースヨーグルト様製品。 植物ステロールエステルを0.2〜12質量%、好ましくは0.5〜7.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜9.0質量%、好ましくは1.0〜8.0質量%とを含む大豆ベースヨーグルト様製品。 植物ステロールエステルを0.2〜12質量%、好ましくは0.5〜7.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む大豆ベースヨーグルト様製品。 植物ステロールエステルを0.2〜18質量%、好ましくは0.5〜12質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜7.0質量%、好ましくは0.5〜6.0質量%、さらに好ましくは0.8〜5.0質量%とを含むアイスクリーム様製品。 植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜6.5質量%、好ましくは0.5〜6.0質量%、さらに好ましくは0.8〜5.0質量%とを含むミール・リプレイスメント液体製品。 植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、炭水化物甘味料を0.5〜17質量%、好ましくは1.3〜12質量%、最も好ましくは2.0〜8.0質量%とを含むティーベースドリンク。 レギュラー製品中に存在する量より少ない量の甘味料と、0.2〜25質量%の植物ステロールエステル量とを、苦味、酸味及び/又は渋味を有する食用製品中に導入することを含む、食用製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクする方法。 0.2〜25質量%の植物ステロールエステル量と、レギュラー製品中に存在する量より少ない量の炭水化物甘味料とを食用製品に添加することを含む、低炭水化物含量を有する食用製品の調製方法。 製品の苦味、酸味及び/又は渋味のマスクするために食用製品中で用いられる甘味料の一部の置換に関して、0.2〜25質量%の量における該食用製品中での植物ステロールエステルの使用。 |
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说明书全文 | 本発明は、苦味、酸味及び/又は渋味をマスクした食用製品に関するものであり、そして食用製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクする方法に関するものである。 該食用製品はまた、甘味料(sweetening agent)含量が少なく、そして添加成分によって体により良いものである。 多くの食品及び飲料が、不快で、好ましくない味覚を有し、それらは、主に余分な苦味又は酸味に関係することが多い。 消費者が最終的な決定をする時に、製品の味覚は重要な役割を果たすので、不快な味覚をマスク又は減少する努力がなされている。 不快な、苦味又は酸味を有する製品の例には、例えば、果汁及び野菜ジュース、コーヒー、ティー、ココア及びチョコレート製品、大豆製品及び穀類製品(特に大豆及び穀類ベースドリンク)、発酵製品(ヨーグルト及び大豆発酵製品等)等の飲料が含まれる場合がある。 該不快な味覚は、高粘度製品よりも低粘度製品で著しい場合が多い。 上記該製品の消費量は、目下、増え続けている。 該不快な味覚をマスクするために、種々の方法が用いられてきた。 該製品の甘味を強めることで該不快な味覚をマスクする方法が一般的に用いられる。 大部分の場合、これは、該製品にさらにカロリーを加えることになり、この方法で、真の低カロリー製品は作成できない。 食品産業は、低炭水化物含量、特に低糖含量及び低い他の吸収性炭水化物含量の製品の開発に、現在は非常に重きを置いている。 これらのいわゆる「ローカーブ(low carb)」又は低GI(血糖インデックス)製品が、体重コントロールの目的で販売されている。 しかし、苦味、渋味又は酸味をマスクする必要性は、これらのローカーブ製品にもまだ存在し、例えば、人工甘味料を用いて、それらがなされている。 これらの低カロリー又はカロリーオフの人工甘味料は、ほとんど又は全く、余分なカロリーを該製品に持ち込まないが、それらの一部、例えばサッカリン及びアセサルフェーム−Kは、それら自体、苦味の変化(off−taste)を起こす。 さらに、上述の甘味料の使用において、規制上の制約がたくさんあり、例えばそれらの使用は、限られた範囲の製品及び限られた量のみが認められている。 また、これらの製品のうち安全性の一部は、まだ議論中であり、例えば、フェニルケトン尿症の人は、アステルパームの消費を避けるべきである。 市場に「ローカーブ」製品の数が増え、人工甘味料の消費が増えており、従って、これらの人工甘味料の一日の摂取許容量が、容易に限度を越えることになる。 良好な味覚特性があり、かつ人工甘味料を増量しない真の低炭水化物又は低糖の製品は、従って、簡単に考案されることはない。 好ましくない味覚をマスクするために最も良く用いられている糖は、ショ糖であり、従って、本発明の実施形態において、それらの減量が最も好ましい。 また、果糖及び果糖シロップが最も一般的であり、そしてショ糖と比較して相対的に甘味が強いので好ましい場合が多い。 以前は、果糖を分解すると、ブドウ糖よりも食後の血糖及びインスリンの変化(excursion)が小さいことから、特に糖尿病の患者に、ショ糖又はブドウ糖ではなく、果糖が選択されてきた。 しかし、つい最近、果糖が、多くの疾患(インスリン抵抗症候群の発現等)に関与していることが見出された。 果糖の消費によって、インスリン抵抗性、耐糖性障害、高インスリン血症、高血圧症及び高脂血症、すなわち循環器系疾患の危険因子が誘発される。 果糖の消費はまた、エネルギー取込量の増加、体重増加及び肥満症をもたらしやすい。 従って、果糖の添加は、推奨されるものではない。 特に、インスリン抵抗性又は高脂血症の患者は、果糖で加糖した製品を選択すべきではない(Elliot S.S.ら、Am.J.Clin.Nutr.76(2002)911)。 糖アルコールも甘味料として用いられているが、果糖又はショ糖ベースの成分と比較すると、それらの甘味、及び好ましくない味覚をマスクする能力は乏しい。 また、糖及び他の甘味料に加えて、不快な味覚をマスク又は減少させるため、他の成分(種々の芳香、及び一定の脂質化合物又は脂質を含む組成物)が用いられている。 特に、飽和脂肪酸の含量が多いトリグリセリドが、食品中の好ましくない味覚をマスクするのに効果的であることが知られている。 また、トリグリセリドは、いわゆる「ローカーブ」製品中で適用されており、人工甘味料とまではいかないが、次いで、一般製品と比較して高含量のトリグリセリド脂質を用いて、糖及び他の炭水化物甘味料の減少分を補っている。 しかし、トリグリセリドは、該製品の栄養学的特性にマイナスに作用することがある。 また、脂質は、該製品に余分なカロリーを与えることになる。 食品の味覚特性に関する植物ステロールの効果は、不利な効果又は効果がないものとして一般的に記述されている。 植物ステロールが添加されているレギュラー製品(後に定義)の例は、下記の特許及び特許出願:US6,087,353、WO02/082929、DE101 09 708、CN1,299,619、DE100 63 288、WO00/41491、US6,441,206、US2002/0064548、及びWO01/54686に開示されている。 WO02/082929には、食物繊維及び植物ステロールを含む食品が開示されている。 高濃度の植物ステロール及び食物繊維を含む食品(ヨーグルト様の発酵穀類製品、発酵乳製品、フルーツドリンク、バニラアイスクリームタイプの食品及びフルーツムースリ等)が開示されている。 DE100 63 288には、フィトステロールが最大20g/L添加されたミックスフルーツ、野菜、ミルク及び/又はワイン飲料が開示されている。 フィトステロール及び乳化剤を含む溶液を、フルーツ、野菜、ミルク又はワインから調製されたベース飲料に添加して、該飲料が製造されている。 US6,441,206には: WO01/54686には、L−アルギニンをフィトステロールでコーティングし、アルギニンの苦味を減らす方法が記述されている。 苦味成分である、L−アルギニンを、溶媒系(ヘキサン及びエタノール等)中でコーティング材料(フィトステロール)と混合させる。 次いで、該混合物を乾燥させ(スプレードライ等)、フィトステロールでコーティングしたL−アルギニンを得る。 この技法によって、L−アルギニンの苦味、魚のような不快な味覚を減少させる。 SU635951には、β−シトステロールを含む缶詰にした食事療法食の味覚の改善法が紹介されている。 該製品中のβ−シトステロールの量を減らすと、味覚が改善された。 製品の粘度を上げると、苦味及び/又は酸味の強度が減少することは公知である。 しかし、多くの製品は、液体又は低粘度の状態で消費されることが好ましい。 苦味及び/又は酸味を良好にマスクする、低粘度、低糖及び低脂肪の製品を生産する良好な方法がない。 苦味又は酸味等の不快な味覚又は強い味覚を減らし、糖及び/又はカロリー及び/又は人工甘味料含量を増やさない低脂肪製品が必要である。 特に、低粘度(飲料等)で、これらの特性を有する製品が望ましい。 本発明はこれらの要件を満たす製品を提供する。 本発明は、健康成分、植物ステロールエステルを含む食用製品を提供する。 本発明を用い、製品の栄養学的特性を改善することも可能である。 本発明は、追加の健康成分、植物ステロールエステルを含み、苦味、酸味及び/又は渋味をマスクするために通常添加される糖又は他の甘味料含量の低い食用製品に特に向けられている。 本発明はまた、特に糖又は他の甘味料含量の低い、マスクされた苦味、酸味及び/又は渋味を有する食用製品に向けられている。 植物ステロールエステルを食用製品に導入することで、多くの食用製品に普通に生ずる該苦味、酸味及び/又は渋味を、対応するレギュラー製品と比較して少量の糖又は他の甘味料でマスクすることができることを見出した。 この種の製品の例には、大豆及びマメ科植物ベース製品、穀類製品、特に大豆及び穀類ベースドリンク、フルーツ及び野菜製品、飲料(フルーツ及び野菜ジュース等)、コーヒー、ティー、ココア及びチョコレート製品及び発酵製品(ヨーグルト及び発酵大豆製品等)が含まれるが、これらに制限されるものではない。 本発明の利益は、低粘度製品で特に顕著である。 本発明に従う特定の食用製品は、製品の独立請求項の記載によって特徴付けられる。 本発明はまた、植物ステロールエステルを製品に導入し、食用製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクする方法を提供する。 植物ステロールエステルは、血清コレステロール濃度を下げる効果があることが知られている。 好ましい実施形態では、許容可能な味覚を有する該健康食品のさらなる利益は、健康上の利益、すなわち血清総及び/又はLDLコレステロールを下げる効果も含む。 定義 ここで用いる通り、用語「レギュラー製品」は、苦味、酸味及び/又は渋味を含み、そして該苦味、酸味及び/又は渋味をマスクするために、一般的な量の甘味料が添加されている全ての食品、栄養補助食品及び医薬を表している。 ここで用いる通り、用語「甘味料」は、製品の甘味を増すために用いられる化合物を含む。 甘味料には、炭水化物甘味料、すなわち糖及び他の炭水化物甘味料、及び非炭水化物甘味料が含まれる。 ここで用いる通り、用語「糖」は、ショ糖及びショ糖の成分(すなわちブドウ糖及び/又は果糖)、糖シロップ、モルトシロップ、メープルシロップ、でん粉シロップ、ブドウ糖シロップ、高果糖シロップ(高果糖コーンシロップ等)、蜂蜜、糖蜜、及び甘味料又はこれらの源として用いられうる他の炭水化物を指している。 用語「他の炭水化物甘味料」は、キシリトール、マルチトール(maltitol)、ラクチトール(lactitol)及びソルビトール等の糖アルコール等を指す。 該非炭水化物甘味料の好適な例には、例えばアスパルテーム、アセサルフェーム、サッカリン、チクロ及びスクラロースが含まれる。 ここで用いる通り、用語「植物ステロールエステル」は、少なくとも60%、好ましくは少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも95%のエステル化状態の植物ステロールを有する植物ステロールを指している。 ここで用いる通り、用語「植物ステロール」は、ステロール及び飽和ステロール、すなわちスタノールの両方を含んでいる。 本明細書では、該ステロールは、4−デスメチルステロール、4−モノメチルステロール及び4,4−ジメチルステロール(トリテルペンアルコール)を含み、そして該スタノールは、4−デスメチルスタノール、4−モノメチルスタノール及び4,4−ジメチルスタノール類を含む。 典型的な4−デスメチルステロールは、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール(brassicasterol)、22−デヒドロブラシカステロール及びΔ5−アヴィーナステロールである。 典型的な4,4−ジメチルステロールは、シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルテノール及びシクロブラノールである。 典型的なスタノールは、シトスタノール、カンペスタノール及びそれらの24−エピマー、シクロアルタノール及びトリテルペンアルコール(シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルテノール及びシクロブラノール)等を飽和化することで得られる飽和形態である。 用語「植物ステロール」は、指定のステロール及び/又はスタノールの可能性がある全ての混合物、並びに個々のステロール又はスタノールを含む。 スタノール脂肪酸エステル及びそれらの効果、並びにその好適な調製法が、米国特許第6,174,560号に開示されている。 発明の詳細な説明 驚くべきことに、甘味料を含む食用製品に植物ステロールエステルを添加すると、苦味、酸味及び/又は渋味をマスクしながら、該甘味料の量を減らすことができることが見出された。 これは、植物ステロールエステルが、最終製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクするので、該製品の甘味料含量を減らすことができ、そしてアクセプタンスを改善するために、多量の甘味料は必要としないことを意味している。 従って、本発明の主目的は、苦味、酸味及び/又は渋味をマスクした一定の食用製品を提供することである。 該植物ステロールエステルは、植物ステロール脂肪酸エステルであることが好ましい。 該脂肪酸エステルは、異種の食品に導入するために、技術的に非常に好適である。 該植物ステロールエステル中の該植物ステロールは、スタノールであることが好ましい、というのは、その吸収がごく僅かであり、従って、スタノールの使用が安全だからである。 さらに、スタノールが飽和しているため、スタノールの物理的特性は、この目的においてさらに好適である。 従って、本発明に従う食品における使用に関して、植物スタノール脂肪酸エステルが最も好ましい。 該食用製品中の植物ステロールエステルの濃度は、0.2〜25質量%、好ましくは0.5〜15質量%及びさらに好ましくは1.0〜10質量%である。 該甘味料は、炭水化物甘味料、若しくは炭水化物甘味料の混合物、若しくは非炭水化物甘味料、若しくは非炭水化物甘味料の混合物、又は炭水化物及び非炭水化物甘味料の混合物でありうる。 本発明に従って、該食用製品中の該甘味料の量を、レギュラー製品と比較して、5%〜99%、好ましくは10%〜75%、さらに好ましくは10%〜50%、そして最も好ましくは15%〜30%、減量することができる。 該添加成分である、植物ステロールエステルの使用により、該食用製品の栄養学的特性を改良することができる。 好ましくは、該植物ステロールは、脂肪酸と、さらに好ましくは、高含量のモノ不飽和又はポリ不飽和の脂肪酸を有する植物油から誘導された脂肪酸とエステル化される。 従って、レギュラー製品と比較して、該食用製品の脂肪酸プロフィールを改良することも可能である。 本発明の好ましい実施形態では、トリグリセリド脂肪の一部を植物ステロールエステルで置換すると、該食用製品の該脂肪酸組成を改良又は保持することができる。 これは、該添加成分を理由として、飽和脂肪の量は、必然的には増えないことを意味する。 さらに、該製品中で、ステロールエステルがトリグリセリド脂肪と置換すると、最終食用製品中の吸収性脂肪の量を減らすことが可能である。 さらに、いずれのトリグリセリド脂肪も植物ステロールエステルで置換されていない同様の製品と比較して、低吸収性脂肪含量を達成することができる。 この理由は、該植物ステロール脂肪酸エステルの該ステロール部分が実質的に非吸収性であり、該食用製品の吸収性脂肪含量又はエネルギーを増加させないからである。 これは、多量の甘味料及び他の炭水化物を含む類似製品よりもさらに吸収性脂肪を含むことが多い、いわゆる「ローカーブ」製品において特に有用である。 従って、本発明に従う該植物ステロールエステルを用いて、甘味料と吸収性脂肪との両方の量を減らした健康的な「ローカーブ」製品を処方することができる。 血清総及び/又はLDLコレステロール濃度を減らすのに好適であるため、本発明の実施形態は、本発明に従う該製品が、より健康的であることであることも好ましい。 本発明の実施形態では、一定の食品の苦味をマスクすることが好ましい。 本発明に従う該食品には、大豆ベース製品、穀類又は穀物ベース製品、発酵製品、かんきつ類又は他のフルーツベース製品、ベリー製品、野菜製品、コーヒー、ティー又はココアベース製品、スープ、ドリンク及びミール・リプレイスメント製品及びそれらの任意の組み合わせ又はソースが含まれることが好ましい。 これらの食品の典型的な例には、コーヒー、ココア、ティー並びに大豆及び穀類ベースドリンクが含まれる。 また、異種のフルーツ及び野菜ジュース、ネクター、ジャム及び濃厚なジュースが、該食品の典型的な例である。 本発明の好ましい実施形態は、ある一定の食品の酸味をマスクすることである。 好ましくは、本発明に従う該食品には、大豆ベース製品、穀類又は穀物ベース製品、発酵製品、かんきつ類又は他のフルーツベース製品、ベリー製品、野菜製品、スープ、ドリンク及びミール・リプレイスメント製品並びにそれらの任意の組み合わせ又はソースが含まれる。 これらの食品の典型例には、大豆又は穀類ベースドリンク、デザート、アイスクリーム及びヨーグルトが含まれる。 また、異種のフルーツ及び野菜ジュース、ネクター、ジャム及び濃厚なジュースが、該食品の典型例である。 本発明の好ましい実施形態は、一定の栄養補助食品及び/又は医薬の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクすることである。 該栄養補助食品及び/又は医薬には、飲料に適し、そして低粘度の製品が含まれることが好ましい。 本発明に従う医薬の典型例は、液体咳止め薬であり、そして栄養補助食品に関する例は、液体植物エキスである。 従って、本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.5〜8.0質量%、好ましくは0.6〜5.0質量%とを含む穀類乳ベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.2〜8.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%とを含むミルクベースのココアドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜7.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜2.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.1〜6.5質量%、好ましくは0.5〜5.5質量%とを含むミルクベースのコーヒードリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.1〜2.3質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%、さらに好ましくは0.3〜1.2質量%とを含む豆乳ベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.1〜9.0質量%、好ましくは0.2〜7.0質量%、さらに好ましくは0.5〜5.0質量%とを含む大豆ベースのフルーツ及び/又はフレーバードリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜2.5質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.1〜5.5質量%、好ましくは0.5〜4.5質量%とを含む大豆ベースのコーヒー又はココアドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜7.0質量%、好ましくは0.2〜5.0質量%、さらに好ましくは0.5〜3.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.5〜7.0質量%、好ましくは1.0〜6.0質量%とを含む乳清ベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、糖及び/又は他の炭水化物甘味料を0.5〜19質量%、好ましくは1.0〜10質量%とを含むベリーベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、ショ糖を0.1〜7.5質量%、好ましくは0.3〜7.5質量%、さらに好ましくは0.3〜5.0質量%、そして最も好ましくは0.3〜4.0質量%とを含む果汁ベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜5.0質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.00005〜0.03質量%、さらに好ましくは0.0001〜0.02質量%とを含む果汁ベースドリンクであることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜8.0質量%、好ましくは0.3〜6.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含むヨーグルト又はヨーグルトドリンク等の発酵乳製品であることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜12質量%、好ましくは0.5〜7.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む穀類ベースのヨーグルト様製品であることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜12質量%、好ましくは0.5〜7.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含む大豆ベースのヨーグルト様製品であることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜18質量%、好ましくは0.5〜12質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.08質量%、好ましくは0.0003〜0.05質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含むアイスクリーム様製品であることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.0003〜0.04質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含むミール・リプレイスメント液体製品であることが好ましい。 本発明の他の実施形態は、植物ステロールエステルを0.2〜5質量%、好ましくは0.3〜4.0質量%と、非炭水化物甘味料を0.00005〜0.05質量%、好ましくは0.0003〜0.04質量%、さらに好ましくは0.002〜0.02質量%とを含むティーベースドリンクであることが好ましい。 本発明のさらに他の目的は、食用製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクする方法を提供するものであり、該プロセスは、レギュラー製品中に存在する量より少ない量の甘味料と、0.2〜25質量%の量の植物ステロールエステルとを、苦味、酸味及び/又は渋味を有する該食用製品中に導入することを含む。 該製品の苦味、酸味及び/又は渋味成分に、別個にコーティングを調製することなく、該植物ステロールエステルを任意の好適な手段で該食用製品中に導入する。 該植物ステロールエステルは、該食用製品を生産するために用いられる一般的工程の一部として該食用製品中に導入され、好ましくは、該食用製品中にトリグリセリドを添加する公知技法を用いて添加される。 植物ステロールエステルを添加するために、該方法は、溶媒、さらに乾燥段階を用いることも含まない。 本発明のさらに他の目的は、低炭水化物含量の食用製品の調製法を提供することであり、該方法は、0.2〜25質量%の植物ステロールエステル量と、レギュラー製品中に存在する量より少ない量の炭水化物甘味料とを、該食用製品に添加することを含む。 公知の手段で、該植物ステロールエステルを該食用製品に添加し、そしてレギュラー製品と比較して、該食用製品中の糖及び/又は他の炭水化物甘味料(一または複数)の含量を減少させる。 本発明のさらなる態様では、該製品の苦味、酸味及び/又は渋味をマスクするために該食用製品中で用いられる甘味料の一部の置換に関して、食用製品中で、0.2〜25質量%の植物ステロールエステル量を使用する。 下記例を、本発明をさらに具体的に説明するためのみに提示し、そして特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を制限することを意図していない。 例1 次の各マトリックス: 複数の比較試験として、官能試験を実施した。 この試験では、主部は、実際の試料と全くカフェインを含まない参照試料との比較である。 それらの評価時に、該試料温度は50℃であった。 該参照試料と比較して、15種の対象の苦味強度を評価した。 この検討で用いられた階級は、0〜3(0=差なし、1=弱い差、2=明確な差、3=強い差)である。 該結果を、表1に平均値として示す。 該結果は、植物スタノールの脂肪酸エステルが、同量の菜種油を含む対照試料と比較して、該製品の苦味を減少させることを示している。 例2 次の各試料: 加熱及び均質化を用いる好適な装置を用いて、該試料を作成した。 両側検定(two−tailed paired test)として、官能試験を実施した。 この試験では、該主部は、試料II及び試料IIIと、該参照試料(I)とを比較した。 該材料では、試料I及び試料II;試料I及び試料IIIの苦味の間に差が全く認められなかった。 例3 次の各マトリックス: 加熱及び均質化を用いる好適な装置を用いて、該試料を作成した。 両側検定として、官能試験を実施した。 この試験では、該主部は、試料II及び試料IIIと、該参照試料Iとを比較した。 該材料は、試料I及び試料II;試料I及び試料IIIの酸味の間に差が全く認められなかった。 例4 例5 例6 例7 該ココアドリンクは、レギュラー製品よりも、ショ糖が50〜75%少なかった。 一般のココアドリンク中のショ糖:ココアの比は、約2:1〜約4:1である。 植物スタノール脂肪酸エステルを含む該ココアドリンクでは、該ショ糖:ココアの比は、1:1であり、そして最も低糖のレギュラー製品と比較して、味覚を損なうことなく、ショ糖量を50%減量することができる。 例8 例9 例10 例11 該ヨーグルトドリンクを、一般的なヨーグルトドリンク調製方法で調製し、そしてビフィズス菌培養物で発酵させた。 植物スタノール脂肪酸エステルを含む該ヨーグルトドリンクにおいて、ショ糖で加糖したレギュラー製品と比較して、該甘味料(ショ糖)の量は20%減少した。 例12 該ヨーグルトを、一般的な大豆ヨーグルト調製法で調製し、そしてビフィズス菌培養物で発酵させた。 該ストロベリージャム、従ってそれを用いて生産された該ヨーグルトは、レギュラー製品よりもショ糖が26%少なかった。 ショ糖量が少ないにもかかわらず、レギュラー製品と同様に該製品の該苦味がマスクされた。 例13 例14 例15 例16 例17 例18 該ヨーグルトを、一般的なヨーグルト調製法で調製し、そしてビフィズス菌培養物で発酵させた。 植物スタノール脂肪酸エステルを含む該ヨーグルトにおいて、ショ糖で加糖したレギュラー製品と比較して、該ショ糖量は15%減少した。 ショ糖量が少ないにもかかわらず、レギュラー製品と同様に該製品の該酸味がマスクされた。 例19 例20 例21 該ヨーグルトを一般的なヨーグルト調製法で調製し、そしてアシドフィルス菌、ブルガリア菌及びサーモフィルス菌培養物を用いて発酵させた。 植物スタノール脂肪酸エステルを含むヨーグルトにおいて、アステルパームで甘味を加えたレギュラー製品と比較して、アステルパーム量は60%減少した。 アステルパーム量を減少させたにもかかわらず、アステルパームで甘味を加えたレギュラー製品と同様に該酸味がマスクされた。 例22 |