Machine for injecting liquid

申请号 JP2010018030 申请日 2010-01-29 公开(公告)号 JP2010115207A 公开(公告)日 2010-05-27
申请人 Conly L Hansen; Edward D Watts; ハンセン,コンリー,エル.; ワッツ,エドワード,ディー.; 发明人 WATTS EDWARD D; HANSEN CONLY L;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To suppress temperature rise of injected liquid, as well as simplify maintenance and extend life time of an apparatus. SOLUTION: In a machine for injecting liquid, at least one air pump is used, wherein the air pump is connected to communicate with at least one injection head 140 having holes for nozzles. High-pressure injected liquid flows from the air pump into the injection head 140, preferably through a filter mounted in the injection head without using screws. To further minimize contamination, the liquid entering into the injection head will not contact to any screw present in the head and the nozzles. An air pressure regulator is mounted to ensure that a steady flow of the injected liquid is delivered to an injection object via each injection head in a desired pressure. The air pressure regulator also serves to eliminate fluctuation in delivery of the liquid by the air pump. Cleaning of the machine is simplified by moving sensitive components into a sealed enclosure to remove them from a wet working environment. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT
权利要求
  • 第一の開口端、第二の開口端、及び、複数の注入ノズル、を持つ多岐管;
    流入口、及び、前記流入口から同軸に延び、前記多岐管の前記第一の開口端を取り外し可能に保持するように配置され、円周状の第一の結合面を持つ第一の中空部、を含む第一のエンドキャップ;
    前記第一の中空部内で前記第一の結合面に隣接し、前記多岐管の前記第一の開口端を前記第一のエンドキャップに密着させる第一の軟質封止具;
    前記多岐管の前記第二の開口端を取り外し可能に保持するように配置され、円周状の第二の結合面を持つ第二の中空部、を含む第二のエンドキャップ;
    前記第二の中空部内で前記第二の結合面に隣接し、前記多岐管の前記第二の開口端を前記第二のエンドキャップに密着させる第二の軟質封止具;
    を含み、高圧の注入液を受け入れる注入部:
    並びに、
    前記注入部の前記流入口に液体を通すように接続された、少なくとも一つの高圧ポンプ;
    を有する液体注入装置。
  • 前記第一と第二との軟質封止具がOリングである、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記Oリングが、テフロン(登録商標)、EPDM、シリコーン、ゴム、バイトン(登録商標)、又はそれらの組み合わせ、から成る、請求項2に記載の液体注入装置。
  • 前記高圧ポンプが空気ポンプを含む、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記注入部に更に、逃がし穴が開けられている、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記逃がし穴に接続されたバルブ、を少なくとも一つ更に有する、請求項5に記載の液体注入装置。
  • 前記バルブが応答の速い電磁弁である、請求項6に記載の液体注入装置。
  • 前記注入部が作業面に、三つの直交方向で移動可能に取り付けられている、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記作業面に取り付けられ、密封された制御盤、を更に有する、請求項8に記載の液体注入装置。
  • 前記作業面に取り付けられた安全シールド、を更に有する、請求項8に記載の液体注入装置。
  • 前記第一のエンドキャップの前記流入口に接続されるように配置された第一の端部、第二の端部、及び、それらの間の胴部、を持つ管状部材;
    前記管状部材の前記胴部に開けられ、前記注入ノズルに液体を通す複数の穴;並びに、
    前記管状部材の前記第一の端部に設置され、前記管状部材の前記第一の端部を前記第一のエンドキャップの前記流入口に、取り外し可能に密着させる軟質封止具;
    を含み、前記注入部内に取り外し可能に取り付けられたフィルタアセンブリ、
    を更に有する、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記第一のエンドキャップの前記流入口に結合するように配置された吸水口部、穴あき部、前記穴あき部の周りの円周端、及び、前記注入ノズルに液体を通すように接続された排水口部、を持つディスク状のフィルタ部;並びに、
    前記フィルタ部の前記円周端を前記第一のエンドキャップの前記流入口に結合させる軟質封止具;
    を更に有する、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記注入部に液体を通すように接続された一次タンク、を更に有する、請求項1に記載の液体注入装置。
  • 前記一次タンクに液体を通すように接続された二次タンク、を更に有する、請求項13に記載の液体注入装置。
  • 上面を持つ筐体;
    流入口、逃がし穴、及び、それぞれに注入穴が開けられた複数の注入ノズル、を含み、前記筐体に移動可能に取り付けられ、高圧の注入液を受け入れる、少なくとも一つの多岐管ヘッド;並びに、
    前記筐体内に取り付けられ、前記逃がし穴に液体を通すように接続された、少なくとも一つの電磁弁;
    を有する、液体注入装置。
  • 前記電磁弁が応答の速い電磁弁である、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記注入穴の内径が0.025インチ未満である、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記注入穴の内径が0.006インチである、請求項17に記載の液体注入装置。
  • 低圧の吸入口と、前記多岐管ヘッドの前記流入口に液体を通すように接続された高圧の排出口と、を持つ空気ポンプ、を少なくとも一つ更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記空気ポンプの前記高圧の排出口に接続された入口、前記空気ポンプから高圧の注入液を受け入れるように前記入口に接続された複数のバルブ、及び、前記多岐管ヘッドの前記流入口に液体を通すように接続された少なくとも一つの出口、を持つ多岐管システム、
    を更に有する、請求項19に記載の液体注入装置。
  • 液体の入口と出口、及び、前記入口と前記出口とを接続するフィルタ部、を含み、前記多岐管ヘッドの前記流入口に、ネジを使わずに取り付けられた少なくとも一つのフィルタアセンブリ;
    を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記筐体に取り付けられた水受け、を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記筐体に移動可能に連結された一次タンク、を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • タッチスクリーンと緊急停止ボタンとを含み、前記作業面に取り付けられ、密封された制御盤、を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記筐体の前記上面に形成された溝;及び、
    前記筐体に取り付けられ、注入対象の物体を移動させるコンベヤシステム;
    を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 前記筐体に取り付けられた安全シールド、を更に有する、請求項15に記載の液体注入装置。
  • 流入口と、それぞれに注入穴が開けられた複数の注入ノズルと、を含み、高圧の注入液を受け入れる少なくとも一つの多岐管ヘッド;
    吸入口と、前記多岐管ヘッドの前記流入口に液体を通すように接続された排出口と、を持つ少なくとも一つの高圧の空気ポンプ;
    前記空気ポンプの前記排出口に液体を通すように接続された少なくとも一つの圧力センサ;及び、
    前記空気ポンプに接続され、前記圧力センサと電子的に接続されたエアレギュレータ;
    を有する液体注入装置。
  • 前記空気ポンプの前記排出口に接続された入口、前記空気ポンプから高圧の注入液を受け入れる複数のバルブ、及び、前記多岐管ヘッドの前記流入口に液体を通すように接続された少なくとも一つの出口、を持つ多岐管システム、
    を更に有する、請求項27に記載の液体注入装置。
  • 液体の入口と出口、及び、前記入口と前記出口とを接続するフィルタ部、を含み、前記多岐管ヘッドの前記流入口に、ネジを使わずに取り付けられた少なくとも一つのフィルタアセンブリ;
    を更に有する、請求項27に記載の液体注入装置。
  • 前記空気ポンプの前記吸入口に液体を通すように接続された一次タンク、
    を更に有する、請求項27に記載の液体注入装置。
  • 前記一次タンクに液体を通すように接続された二次タンク、
    を更に有する、請求項30に記載の液体注入装置。
  • 注入されるべき注入液を提供するステップ;
    注入液を少なくとも一つの高圧のポンプに引き込むステップ;
    前記ポンプから少なくとも一つの注入ヘッドに注入液を供給するステップ;及び、
    物体に対し、一定で高圧の注入液を、少なくとも一回噴出させるステップ;
    を有する、注入針を用いずに物体に液体を注入する方法。
  • 注入液が前記注入ヘッドに入るとき、前記注入液をろ過するステップを、前記注入液を供給するステップが含む、請求項32に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 前記ポンプの出口に位置する多岐管システムに注入液を、圧力をかけて運ぶステップ;
    前記ポンプから出力される注入液の圧力を監視するステップ;及び、
    注入液の圧力と流量とが前記注入ヘッドの全てで実質上均等に分散されるように、前記注入ヘッドに注入液を等分配するステップ;
    を更に有する、請求項32に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 離れて設置された制御盤に連結された圧力センサを用い、前記ポンプから出力される注入液の圧力を監視するステップ;及び、
    前記ポンプの出口での注入液の圧力が所望の注入効果を前記物体に対して確実に与えるように、前記ポンプに伝達される空気圧を調節するステップ;
    を更に有する、請求項32に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 注入液をろ過するステップ、を更に有する、請求項32に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 注入されるべき注入液を提供するステップ;
    注入液を少なくとも一つの空気ポンプに引き込むステップ;
    注入液をろ過し、少なくとも一つの注入ヘッドに供給するステップ;
    離れて設置された制御盤に連結された圧力センサを用い、前記空気ポンプから出力される注入液の圧力を監視するステップ;
    前記空気ポンプから出力される注入液の圧力が所望の注入効果を物体に対して確実に与えるように、前記空気ポンプに伝達される空気圧を調節するステップ;及び、
    前記物体に対し、一定で高圧の注入液を、少なくとも一回噴出させるステップ;
    を有する、注入針を用いずに物体に液体を注入する方法。
  • 前記空気ポンプの出口に位置する多岐管システムに注入液を、圧力をかけて運ぶステップ;
    前記空気ポンプから出力される注入液の圧力を監視するステップ;及び、
    注入液の圧力と流量とが前記注入ヘッドの全てで実質上均等に分散されるように、前記注入ヘッドに注入液を等分配するステップ;
    を更に有する、請求項37に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 注入液をろ過するステップ、を更に有する、請求項37に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 物体に注入されるべき注入液を提供するステップ;
    装置の操作中、必要なときに注入液を補充するステップ;
    注入液を少なくとも一つの空気ポンプに引き込むステップ;
    少なくとも一つの注入ヘッドに対し、注入液をろ過して供給するステップ;
    前記物体に対し、一定で高圧の注入液を、少なくとも一回噴出させるステップ;
    与えられた注入対象の物体についてプロセス変数を記憶するコントローラ、を設けるステップ;及び、
    所定の注入効果が得られるようにプロセス変数を制御するステップ;
    を有する、注入針を用いずに物体に液体を注入する方法。
  • 注入対象の物体をコンベヤシステムにより、注入を行う場所へ移動させるステップ;
    少なくとも一つの注入ヘッドの向きを三つの直交軸の周りで調整し、注入の実行に必要な姿勢を取らせるステップ;
    前記注入ヘッドにより注入液を前記物体に対して噴出させるタイミング、時間、及び間隔を前記コンベヤシステムに同期させるステップ;
    前記空気ポンプから出力される注入液の圧力を監視するステップ;
    前記出力される注入液の圧力が所望の注入効果を前記物体に対して確実に与えるように、前記空気ポンプに伝達される空気圧を調節するステップ;
    前記注入ヘッドから、閉じ込められていた空気を周期的に開放するステップ;及び、
    実行された生産過程についてプロセス変数を保存するステップ;
    を、前記プロセス変数を制御するステップが含む、
    請求項40に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 生産過程のプロセス変数と、プロセスに関するパラメータを表示してプロセス変数を変更させるためのタッチスクリーンと、を含むプログラム、をコンピュータのメモリ装置を使って格納し、又は呼び出すステップを、前記コントローラを設けるステップが含む、請求項40に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 注入液をろ過するステップ、を更に含む、請求項40に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 多岐管システムに注入液を、圧力をかけて運ぶステップ;及び、
    注入液が前記注入ヘッドの全てで実質上均等に分散されるように、前記注入ヘッドに注入液を等分配するステップ;
    を更に含む、請求項40に記載の、注入針を用いない注入方法。
  • 说明书全文

    本発明は、食材の堅さを持つ物質に液体を注入する装置に関する。

    Deloy G. HendricksとConly L. Hansenとの特許文献1には、注入針なしで肉に注入液を注入するための装置が開示されている。

    その特許文献1第4欄第33〜40行によれば、「ノズル注入装置は注入液に圧をかけてタンクからバルブを通して移動させ、ノズルから外へ出す。必要であれば、その注入液が肉の切れ目を貫通できるように、十分な圧力が与えられねばならない。それと同時に、その注入液が所望の範囲内の温度でノズルから出るように、温度制御が行われねばならない。」

    第6欄第41〜48行と第7欄第3〜26行とでは一貫して、次のように説明されている:
    「... 注入装置10は、ほとんどの場合、注入されるべき液体(注入液)の温度を制御するために、槽12のような温度制御機能を含むであろう。注入液は実際には、水槽12の境界内に配置されたタンク14の中に収められるだろう。注入を適切に行うには、温度がある範囲内に制御されることが重要である。」
    「本発明の装置はまた、ポンプ16と調節可能な安全弁18、すなわち、圧力制御アセンブリを含む。それにより注入液が制御され、タンクからノズルアセンブリ20を通して汲み上げられる。」

    「本装置では電磁弁22も有効である。それは調節可能なタイマと交信状態に置かれ、注入液の噴出時間を制御する。それにより、システムから放たれる注入液の量が慎重に制御され得るので、注入液の流量が慎重に制御され得る。そのとき、この装置が、電磁弁22を操作するスタータとリレーとに接続されても良い。」
    「注入装置は、ノズルアセンブリ20を含むであろう。ノズルアセンブリは注入液を適切な方向に向かわせ、更に、注入液の流量を適切な値に維持するように機能するであろう。ノズルアセンブリ20には独立なノズル24が複数、含まれても良い。」

    「再利用配管26、供給配管28、及び貯蔵配管30を含む配管により、装置の様々な部品が液体を通す状態に置かれる。」
    「最後に、FIG.9に示されている装置は、注入を受ける肉を支える注入テーブル32を含む。」
    Yoshihiko Tanaka et al.の特許文献2には、注入針なしで肉に注入液を注入するための別の装置が開示されている。 それは「塩漬液注入器」と名付けられている。 この特許文献2、第9欄第66行〜第10欄第8行では、次のような主張がされている:

    「発明の塩漬液注入器は、液体を生肉に注入する装置である。塩漬液注入器には、高圧液生成器、液体注入部、及び圧力制御器が備えられている。液体が液体注入部から生肉に注入されるとき、液体が注入される間、圧力制御器はその注入圧を制御できる。」
    「発明の塩漬液注入器内の高圧液生成器は、液体の圧力を高レベルまで高め得るものである限り、どのようなメカニズムであっても良い....」
    特許文献2には、注入液がポンプと圧力制御器とを通過することによって加熱されるであろうという事実が認められない。 また、肉に注入されない注入液を回収することに関し、何も記述されてはいない。

    しかし、特許文献2の装置は好ましくは、第10欄第33〜60行に示されているように、多岐管を使う:
    「...高圧の液体は高圧液生成器から高圧パイプを経由して液体注入部に運ばれる。従って、高圧パイプからの単一な流れを複数の流れに分岐するための、多岐管と呼ばれる部材を持つ液体注入部の使用が好ましい。その多岐管は好ましくは、液体注入部の先端に置かれる。しかし、場合によっては、配管の途中に置かれても良い。」

    「従来の高圧液生成器の液体注入部は、穴が一つだけ開けられたタイプか、又は、多岐管内の配管が放射状に分岐した形である。本件の発明者は、特に肉用の塩漬液注入器に適した多岐管を製造した。その多岐管内では配管が分岐し、分岐されたパイプが並列に配置されている。ここで、その並列配置には、パイプが一列に平行に配置されたものだけでなく、パイプが複数の列でジグザグに、又は平行に配置されたものも含まれる。ノズルを並列に配置することにより、ノズルの間隔を10mm以下(例えば、注入用では5.6mm)まで狭めることができる。それ故、高密度で一様な注入が可能である。更に好ましくは、流れの整合がとれている複数の注入ノズルを上記のように並列に配置した多岐管が用いられる。」

    「その多岐管が使われるとき、高圧の液体が各パイプの先端のノズルから、整合のとれた流れとして注入される。液体は、並列に配置されたノズルから生肉に、同時に注入される。...」
    続いて、特許文献2、第17欄第44〜47行では、次のように説明されている。 「液体は、生肉に接触している多岐管7の注入ノズルの先端から、整合のとれた流れとして注入される。」従って、そのノズルは実際には肉に触れるので、汚染するおそれが高くなっている。

    第18欄第42〜45行では、同様な文言で別の実施形態が記述されている。 しかし、第18欄第34〜36行では、この別の実施形態についてもまた、「多岐管7は、...生肉に衝突するように、上方から下げられている」と示されている。

    特許文献2、第17欄第10行〜第18欄第16行には、高圧パイプ6が「柔軟なホースから構成されている」ことが明示されている。 しかし、この柔軟性の目的は与えられてはいない。 従って、その柔軟性は高圧配管におけるこれまでの目的に沿うもの、すなわち、より堅固な配管では損傷を与えかねない圧力に伴う力を吸収するためのものである、と想定することが論理的である。

    最後に、特許文献2では、関連技術の記述の中で、無針注入器とそれに関連する装置との概要を与えている。

    米国特許明細書5,053,237号

    米国特許明細書6,165,528号

    発明者の知る限りでは、従来の無針注入器では全て、容積式ポンプのようなポンプが利用されてきた。 注入液として使われるべき液体を一定の高圧下に維持するには、そのポンプが駆動し続けなければならない。 注入液がポンプを通過するとき、そのような連続駆動によって生成された熱が注入液に伝搬する。

    更に、特許文献1の実用化された形態では、システム内の圧力が一旦、所望のレベルに達すれば、圧力安全弁18が連続駆動中のポンプ16による圧力の更なる上昇を妨げたであろう。 すなわち、注入液がポンプ16から圧力安全弁18を通して流れ、ポンプ16に対して注入液を供給するタンク14へ戻る。 電磁弁22は注入液を、適当なときに、ノズルアセンブリ20のノズル24に送った。 連続駆動中のポンプ16を注入液が再循環することにより、注入液の温度が更に上昇しやすかった。

    注入液の温度を要求される範囲内に保つために冷却システムが必要とされるだけでなく、再利用のために必要な配管系統に加えられた体積、及び、注入液を水槽12内で冷やすためにタンク14内に付加された容量により、本来の必要量を超える量の注入液が必要とされる。 その結果、更に大型のポンプ16が使用されねばならなかった。 ポンプ16の更なる大容量化とその連続駆動との両方で、より多くのエネルギーが必要とされた。 そして、別の液体を注入液として使いたいときは注入液が一掃されるので、注入液のコストが更に高かった。

    更に、物体に液体を注入するとき、物体自体に与えるダメージを最小化できる、無針注入装置に関心がある。 該当する食品の安全性に関する政府の基準に沿ったメンテナンスと清掃とが容易である、無針注入装置にも興味がある。 その上、食品の仕込み/生産を連続的に行う既存の量産設備の範囲内で、追加設備に大幅な投資を行うことなく、かつ、既存の製造工程に大幅な変更を加えることなく、操作が可能である、無針注入装置が必要である。

    従って、装置のメンテナンスを最小限に抑えるには、装置の部品を生産環境の湿気に曝すことが抑えられねばならない。 更に、装置の寿命を延ばし、かつ、注入を受ける物体に及ぼし得る汚染を減少させるには、装置の基幹部品上にあるネジが注入液又は洗浄溶液に曝されることを最小限に抑えねばならない。

    その他に、連続的に稼働させる環境では、生産過程でのプロセス変数の微かな変化に対し、速やかな応答が要求される。 例えば、注入液が噴出する間中、又はその噴出の合間では、注入液が変動することなく、実質的に一様に吹き付けられねばならない。 従って、安定で均一な注入液の噴出を確保する方法が必要である。 それに加え、供給されるべき液体を自動的に補充する能力も望ましい。

    本件の発明者は、先行技術におけるシステムの従来の欠点を認識し、市販のエアブースタポンプを一つ以上利用した、無針注入装置を開発した。 そのポンプは、所望の圧力を維持するために必要な時だけ動作することにより、熱の発生を抑える。

    その装置はまた、ヘッドを使う。 そのヘッドの内部には、不可欠ではないが好ましくは、エアブースタポンプに液体を通す中空の管があり、その管壁にある穴を通し、注入液がヘッドの中に入る。 そのヘッドにはノズル用の穴が一つ以上ある。 不可欠ではないが好ましくは、ノズルの入り口がヘッドの壁の内側から十分に離れたヘッド内の位置にあるように、それらの穴は設計される。 それにより、注入液中の塊がノズルの入り口より低いレベルに落下しやすいので、ノズルが詰まらない。

    不可欠ではないが好ましくは、取り付けられたとき、ヘッド内の一点が実質上最も高い位置にあるように、ヘッドが設計される。 ヘッドでは、そのような点の近くに逃がし穴がある。 それにより、ヘッドに入った注入液に含まれているガスがその逃がし穴に流れ込みやすい。 更に、不可欠ではないが好ましくは、逃がし穴を通った注入液は戻り配管に吸収され、エアブースタポンプの低圧側へ流れる。 また、不可欠ではないが好ましくは、ヘッドが取り付けられる作業面では、不可欠ではないが好ましくは、排水口が注入液を回収し、エアブースタポンプの低圧側に送る。

    上記の装置のパフォーマンスを向上させ、かつ注入液からのガスの放出を最小限に抑えるために、その注入液の液源が加圧され、又は、その液源とエアブースタポンプとの間にポンプが挿入される。

    不可欠ではないが好ましくは、注入液用メインフィルタが、注入液の液源とエアブースタポンプとの間に設置される。 不可欠ではないが好ましくは、この注入液用メインフィルタが上記の装置の駆動中に交換可能であるように、上記の装置が設計される。

    不可欠ではないが好ましくは、ヘッドの両端に清掃用の穴がある。

    不可欠ではないが好ましくは、ヘッドが取り付けられる作業面にはコンベヤベルトがあり、不可欠ではないが好ましくは、そのコンベヤベルトの上又は下のいずれかに、ヘッドが取り付け可能である。 コンベヤベルトは、不可欠ではないが好ましくは、異なるスピードで操作されても良い。

    上記の装置がオゾンを注入液に加え、又は注入対象の物体に対して印加しても良い。 不可欠ではないが好ましくは、コンピュータ装置が、上記の装置の多数の構成要素と機能とを制御する。

    更に、改良された液体注入装置が、筐体に移動可能に取り付けられた注入ヘッドを少なくとも一つ含み、各注入ヘッドには、逃がし穴、及び複数の注入穴とノズルが取り付けられても良い。 注入ヘッド内に存在するネジに注入液が接触しないように、各注入ヘッドには蓋が取り付けられる。 それにより、装置の清掃が簡単になり、注入液を汚染する可能性が減少する。

    その上、注入ヘッド内では、容易に取り外し可能な独立型フィルタが流入口を覆い、注入液から粒状物質を取り除き、入ってくる流れの乱れを増加させる。 また、注入ヘッドに存在するネジに注入液が接触しないように、これらのフィルタの注入ヘッド内での位置が決められる。

    更に、注入ヘッド内に蓄積された空気を迅速に、かつ自動的に解放するための逃し穴には、高速に作動する電磁弁が取り付けられる。 電磁弁は筐体内に設置され、湿った生産環境から離れているので、生産の休止時間中に装置を清掃する能力が向上する。

    その上、空気ポンプが筐体内に設置され、高圧の液体を注入ヘッドに供給する。 空気ポンプから出力される圧力を自動的に調節するために、制御可能な高圧用レギュレータが利用される。 それにより、注入液が噴出する間中、又はその噴出の合間では確実に、注入液が実質上一様に吹きつけられ、かつ、空気ポンプが変動することなく、機能する。

    更に、高圧の空気ポンプから出てくる注入液はまず、多数の高圧用電磁弁を含む、多岐管注入システムに送られる。 多岐管注入システムは更に、注入液を噴出させる間、各多岐管ヘッドへ向かう液体の圧力と流量とを、実質上同じ値に確保する。

    このように、注入針なしで物体へ液体を注入する装置、及び、高圧の注入液を噴出させることで、注入を受ける物体に接触することなく物を注入する方法、の両方を本発明が教示していることが、理解されるであろう。 更に、本発明の液体注入装置により物体の注入動作が改良され、注入を受ける物体の汚染の危険性が減少し、かつ、装置の清掃が簡単になる。 更に、本発明により改良された液体注入装置では、オペレータによる装置制御が自動化されること、及び生産設備への統合が容易であることも特徴である。

    本発明の液体注入装置は、耐久性があり、かつ寿命が長い構成であり、その使用期間全体を通し、ユーザが修理を迫られることはほとんどないであろう。 本発明の装置はまた、比較的安価な構成であるので、市場に対する訴求力が上がり、かつ、それにより、その潜在市場が極めて広い。 最後に、以前に述べた、本発明の液体注入装置の利点と目的とは全て、実質上、相対的に不利な点を招くことなく、達成される。

    タンクを含まず、かつ注入液を再利用しない実施形態である液体注入装置の模式図を表す。

    タンクを一つ含み、かつ注入液を再利用しない実施形態である液体注入装置の模式図を表す。

    タンクを一つ含み、かつ注入液を再利用する実施形態である液体注入装置の模式図を表す。

    タンクを二つ含み、かつ注入液を再利用する実施形態である液体注入装置の模式図を表す。

    注入液にオゾンを加える能力を持つ実施形態である液体注入装置の模式図を表す。

    排水口を持つ実施形態である液体注入装置の外観を示す。

    排水口に組み合わされた水受けを持つ実施形態である液体注入装置の外観を示す。

    本発明の注入装置の透視図であり、その正面を示す。

    図8に示されている注入装置の上面図である。

    図8、9に示されている注入装置の平面図であり、その筐体の背面を示す。

    図8〜10に示されている注入装置の一部の側面図であり、溝とその溝の中に設置されたコンベヤシステムとを示す。

    図11に示されている直線12-12に沿った、注入装置の注入ヘッドの底面図である。

    図8〜12に示されている無針注入装置の注入ヘッドの断面図であり、その中に配置された管状フィルタを示す。

    図8〜13に示されている注入装置の流入口のエンドキャップの垂直断面である。

    図8〜13に示されている注入装置の注入ヘッドの部分断面図であり、その中に配置されたディスクフィルタを示す。

    図8に示されている注入装置の平面図であり、扉を取り去った状態での背面を示す。

    図1〜8は、本発明により構成された無針注入システムの実施形態を示す。 それらの通り、本発明は、市販のエアブースタポンプ32を一つ以上利用する無針注入装置30である。 そのエアーポンプ32は比較的低圧(典型的には150psi未満)の圧縮空気を使って十分に強い出力圧力を発生させ、注入液に熱を実質上与えることなく、注入液を効率良く押し出す。 エアブースタポンプ32は、所望の圧力を維持すべく連続的に動作するのではなく、その圧力に達すれば一旦停止する。 エアブースタポンプ32は一つ以上のヘッド34に接続される。 不可欠ではないが好ましくは、エアブースタポンプ32の高圧側40から一つ以上のヘッド34に向かう供給配管38の中で制御弁36が開き、エアブースタポンプ32の高圧側40にある注入液を、一つ以上のヘッド34のノズル42を通して流す。 このとき、圧力が下がるので、エアブースタポンプ32が、所望の圧力を回復させるのに十分な時間だけ動作する。

    不可欠ではないが好ましくは、制御弁36は注入液をエアブースタポンプ32から、ユーザが注入動作を望む特定のヘッド34に向かわせることが可能である。 しかし、その他に、エアブースタポンプ32と、そのエアブースタポンプ32から注入液を供給される各ヘッド34との間に別のバルブが設置され、それにより、注入に使うヘッド34をユーザが決定しても良い。

    その他に、エアブースタポンプ32と、そのエアブースタポンプ32から注入液を供給される各ヘッド34との間にある制御弁36、又は上記の別のバルブのいずれかに代え、別のパイロット弁が、エアブースタポンプ32によって得られた圧力を上げ下げして制御する。

    エアブースタポンプ32は、不可欠ではないが好ましくは、近くにある供給タンク46から注入液を少量だけ受け取って保持する。 それにより、装置の中に置かねばならない注入液の総量が最小限に抑えられる。

    各ヘッド34には、それ自体、ユニークな特徴が多数ある。

    ヘッド34は、底の近くに穴48が開けられた中空の塊である。 その穴48には、一つ以上のノズル42が取り外し可能に接続され得る。 各ノズル42には入力端と出力端とがある。 不可欠ではないが好ましくは、入力端はヘッド34の中で、ヘッド34の壁の内側から十分に離れた位置にある。 それにより、注入液に含まれている塊がノズル42の入力端より低いレベルに落下しやすいので、ノズル42に入りにくく、詰まらせにくい。

    不可欠ではないが好ましくは、エアブースタポンプ32が注入液に対して大気圧より高い圧力を加えない限り、注入液がその表面張力によりノズル42を通過できないように、ノズル42の内径が選択される。 この直径は好ましくは、0.025インチより小さい。

    ヘッド34の中には、不可欠ではないが好ましくは、エアブースタポンプ32からの供給配管38に通じる中空の管52が設置される。 ヘッド34に入る注入液は必ず、管52を通る。 管52の壁には、管52の長手方向に対して垂直な穴が多数存在する;好ましくは、注入液の圧力を各ノズル42で等しくしやすくするために、各ノズル42の近傍に穴がある。 ヘッド34への注入液の導入が、単一の場所ではなく、多くの場所で行われる。 それにより、ヘッド34の内部では注入液中に乱流が増大しやすいので、注入液に含まれる塊がノズル42に蓄積して詰まらせるおそれが最小限に抑えられる。

    更に、不可欠ではないが好ましくは、供給配管38と、ヘッド34に接続されるノズル42との間に、フィルタが設置される。 中空の管52が使われるとき、その中空の管52が上記のような穴に接続される;不可欠ではないが好ましくは、中空の管52の長手方向に沿って中空の管52の壁を囲む、取り外し可能なスクリーンを、中空の管52がフィルタとして含む。

    不可欠ではないが好ましくは、取り付けられたとき、ヘッド34の内部の一点が実質上最も高い位置にあるように、ヘッド34は設計される。 ヘッド34にはそのような点の近くに逃がし穴60がある。 それにより、ヘッド34に入った注入液に含まれているガスがその逃がし穴60に流れ込みやすい。 ヘッド34の中の注入液からガスを除去することは重要である。 なぜなら、注入液は実質上圧縮されないが、ガスは圧縮され得るからである;従って、エアブースタポンプ32が停止するとき、注入液は、エアブースタポンプ32からはどのノズル42を通しても力を受けないが、閉じこめられている圧縮ガスからは膨張に伴う力を受ける。

    不可欠ではないが好ましくは、閉じこめられている圧縮ガスにより逃がし穴60に押し込まれた注入液をタンク46に戻すために、戻り配管62が逃がし穴60に接続される。

    不可欠ではないが好ましくは、ヘッドの別の位置への移動を容易にするために、供給配管38と戻り配管62とが柔軟性を持つ。 しかし、供給配管38と戻り配管62とが柔軟性を持たなくても良い。

    不可欠ではないが好ましくは、バルブ64が逃がし穴60(又は、戻り配管62)の中に設置される。 このバルブ64は、手動バルブであっても良いが、好ましくは、電子的に作動するバルブである。

    各ヘッド34は、不可欠ではないが好ましくは、「作業面」と呼ばれる表面66(不可欠ではないが好ましくは、筐体の上面である)に取り付けられる。 不可欠ではないが好ましくは、ヘッド34は、一つ以上の軸の周りで、好ましくは三つの直交軸の周りで回転できるように、取り付けられる。 これは、例えばクランプでヘッドを開閉可能に、すなわち、緩めたり締めたりできるように固定する等、その技術分野では周知の、いずれの方法によっても達成される。 その上、作業面66の上でヘッドの高さを調節可能にすることが望ましい。 再び、これは、例えば、油圧シリンダ又は回転可能なネジで上げ下げ可能なブラケットの上にクランプを取り付ける等、その技術分野では周知の、いずれの方法によっても達成される。

    独立に向きを変えることができるヘッド34が多数あるときは、付加的な注入技術が様々に存在する。 例えば、注入を複数の方向から同時に、又はタイミングを合わせて連続的に行うことができる;一つ以上のヘッド34からの注入の度は、同時に、又はタイミングを合わせて連続的に、切り替えられ得る;二つ以上の注入ヘッド34間で力を相殺させることにより、注入を受ける物体の位置を安定化させることができる。 すなわち、単一の方向から注入を受けるときに生じ得る、その物体の動きを排除し、又は最小限に抑えることができる;更に、隣接するノズル42間には隙間を置かねばならないという物理的な制限があるので、異なるヘッド34のノズル42によって作られる注入のパターンを重ねることで、ヘッド34を一つだけ使って得られる注入密度より高い注入密度を一度に獲得できる。

    作業面66の上面は、上記のように、不可欠ではないが好ましくは、筐体の上面であり、不可欠ではないが好ましくは、傾斜している。 それにより、余分な注入液を集め、重力を利用して排水口68に、更に、不可欠ではないが好ましくは、スクリーンに流し込む。 スクリーンは、排水口68の上流にあっても、排水口68の中にあっても良い。 他の選択肢としては、単に重力に頼るのでなく、回収ポンプが、排水口68の中に、近くに、又はそれに液体を通すように接続された位置に、設けられても良い。 更にその他に、作業面66から回収された注入液が最初に流れ込む水受けを、排水口68が含んでも良い。

    注入液をエアブースタポンプ32に提供する方法には、様々な選択肢が存在する。 もちろん、液源44がエアブースタポンプ32の吸入側70に、液体を通すように接続される。

    特にろ過済みの注入液が使われないならば、不可欠ではないが好ましくは、注入液用メインフィルタと呼ばれるフィルタ72が、液源44とエアブースタポンプ32との間に設置される。

    ヘッド34からの戻り配管62が不要で、かつ、作業面66からの注入液の回収が不要であれば、注入液を入れる容器、又は注入液を貯めるタンク46のいずれかを、注入液の液源44として利用できる。 注入液は重力により液源からエアブースタポンプ32に流れる。 しかし、不可欠ではないが好ましくは、その技術分野では周知の手段74により、ガスで注入液を押し流すように液源が加圧され、又は、ポンプ76が液源とエアブースタポンプ32との間に挿入される。 これにより、液体注入装置30の性能が向上し、注入液からのガスの放出が排除されやすい。 そのガスの放出は、液源とエアブースタポンプ32との間に与圧液源74又はポンプ76がない場合、エアブースタポンプ32がその低圧側70を真空にするときに生じる。

    ポンプ76が液源とエアブースタポンプ32との間に挿入され、かつ、作業面66からの戻り配管62若しくは排水口68のいずれか、又はその両方があるとき、戻り配管62と排水口68とで注入液を、容器又はタンク46のいずれか、液源44として利用されるものに流し込むことが、不可欠ではないが望ましい。 この場合、液源が加圧されていれば、その技術分野では周知の、いずれの方法により、戻り配管62と排水配管78との中でチェックバルブが使われても良い;しかし、回収ポンプで排水配管78に流れを与えねばならないであろう。 更なる選択肢としては、回収ポンプで排水配管78に流れを促すとき、液源からの配管が、その技術分野では周知の方法でチェックバルブを利用する戻り配管62と排水配管78とに結合しても良い。 結合された配管は、もし液源とエアブースタポンプ32との間でポンプ76が使われているならばそのポンプ76につながり、さもなくばエアブースタポンプ32の低圧側70につながる。

    液体注入装置30の駆動中に注入液用メインフィルタ72を除去できることは、不可欠ではないが、更に望ましい。 これにより、生産作業を妨げずに、注入液用メインフィルタ72を清掃し、又は交換できる。

    これを達成するための構造の一例としては、注入液用メインフィルタ72を一つずつ含む二つの平行配管、に分岐する液源からの配管80がある。 分岐点のバルブ、すなわち、各平行配管の中で注入液用メインフィルタ72の前に設置されたオンオフバルブ82により、機能する平行配管が選択される。 平行配管はどのポンプの入口、又はその手前で再結合しても良い。 その他の構造の例としては、注入液用メインフィルタ72より下流で、任意のポンプより手前に設置された補助タンク84がある。 これにより、第一のタンク46には注入液がないが、第二のタンク84には、少なくとも注入液用メインフィルタ72の交換に要する時間中、液体注入装置30が必要とする量を供給するのに十分な注入液が残っているとき、注入液用メインフィルタ72を取り外すことができる。

    各ヘッド34には、不可欠ではないが好ましくは、第一端86と第二端88とがあり、更に、「清掃穴」と呼ばれる穴90がある。 その穴は、不可欠ではないが好ましくは、ヘッド34の第一端86若しくは第二端88のいずれか、又は、更に好ましくは、ヘッド34の両端86、88に開けられている。 その名前から示唆される通り、清掃穴90はヘッド34の清掃を容易にする。 清掃穴90を通してヘッド34の内部を、ブラシでこすり、高圧の水で洗い流し、又は吹き付けることができる。 清掃穴90は、不可欠ではないが好ましくは、清掃穴90の中に設置されたバルブで閉じられている。 その他に、「エンドキャップ」と呼ばれる蓋が取り外し可能にヘッド34に取り付けられ、清掃穴90を覆う。 これは、例えば清掃穴90の中とエンドキャップの上とに結合用のネジを切ること等、その技術分野では周知の、いずれの方法によっても実現できる。

    作業面66の上面内、又はその近傍には、不可欠ではないが好ましくは、無端ベルトのコンベア94が設置される。 物体が注入を受けられるように、コンベヤ94がその物体をヘッド34の近くに移動させる。 不可欠ではないが好ましくは、コンベヤのベルト96には穴98があるので、ヘッド34を、ベルト96の上と共に、下にも取り付けることができる。 又は、ベルト96と実質的に同じ高さにもできる。

    不可欠ではないが好ましくは、コンベヤ94は速度を変えられる;コンベヤ94は、連続的に動いても、徐々に動いても良い;更に好ましくは、コンベヤ94が電子ブレーキを使い、必要なときに確実に、コンベヤ94が速やかに、かつ完全に停止する。

    液体注入装置30は手動で操作可能である。 しかし、不可欠ではないが好ましくは、例えばプログラマブルロジックコントローラ等のコンピュータ装置を含む。

    従って、そのコンピュータ装置は好ましくは、プログラム可能なマイクロプロセッサを利用し、例えばメモリ等、コンピュータの従来の装備を含む。

    注入液の噴出の長さ、注入の圧力、及び噴出の間隔は、ユーザによってコンピュータ装置にプログラムされ得る。 但し、工場出荷時のコンピュータ装置では、任意の設定をデフォルトにすることができる。 コンピュータ装置は、不可欠ではないが好ましくは、必要なときに使用可能なプログラムを複数、記憶できる。 不可欠ではないが好ましくは、注入液の噴出の長さは、注入なしから連続的注入まで変更可能である。

    コンピュータ装置は更に、不可欠ではないが好ましくは、所望の注入効果を選択する目的で、コンベヤ94の動きを制御し、かつ、その動きを注入液の噴出と同期させ得る。 例えばコンピュータ装置が、不可欠ではないが好ましくは、コンベヤ94を停止させている時にのみ注入を行う。 それにより、物体には、注入液が入った跡として、ほとんど目には見えない点しか残らない;その他に、物体が例えば肉等の物質であるとき、コンピュータ装置がコンベヤ94を動かしながら注入を行うことで、物体に切れ目を入れ、機械的に柔らかくすることもできる。

    コンピュータ装置はまた、必要に応じて、例えば物体の厚さを検出するセンサ等、様々なセンサに接続されても良い。 そのとき、コンピュータ装置のプログラムは、物体に関して予め選択された目標(例えば、物体中での注入液の濃度)を達成するために、一つ以上の注入パラメータを調整する。

    その上、清掃穴90中のバルブと逃がし穴60中のバルブとを含む(が、それらには制限されない)、液体注入装置内の全てのバルブが、不可欠ではないが好ましくは、コンピュータ装置によって制御される。 逃がし穴60中のバルブがこのように制御されるとき、コンピュータ装置は、不可欠ではないが好ましくは、注入を特定の回数行った後、特定の時間にわたり、逃がし穴60中のバルブを開くようにプログラムされる。 ユーザは液体注入装置30の使用経験を通じ、ガスが蓄積される速さを首尾よく予測できる。 従って、逃がし穴60中のバルブを開くべき注入の回数とその開栓時間とを予測できる。 但し、工場出荷時のコンピュータ装置には、デフォルトが設定されても良い。 その他に、エアブースタポンプ32の高圧側40(例えば、供給配管38の中)について理論上の圧力を計算するための、その技術分野では周知の数式に基づくアルゴリズムを使い、コンピュータ装置がプログラムされても良い。 そのとき、圧力センサが実際の圧力を測定する。 コンピュータ装置は、実際の圧力と理論上の圧力とを比較するようにプログラムされる。 エアブースタポンプ32の高圧側40に液体を通すように接続された液体注入装置30の部分に含まれている空気により、実際の圧力は一般に、理論上の圧力より低い。 従って、実際の圧力を収めねばならない、理論上の圧力より低い範囲を使って、コンピュータ装置はプログラムされる。 更に、実際の圧力が上昇して圧力の許容範囲の下限を超えるまで、逃がし穴60中のバルブが一回以上作動し、すなわち開かれるように、コンピュータ装置はプログラムされる。 更なる選択肢としては、電子的に作動するバルブが逃がし穴60中で使われるとき、ヘッド34内で逃がし穴60の近傍に、又は好ましくは、逃がし穴60の中に、センサが設置される。 このセンサは、例えば光センサや圧力センサ等、液体とガスとを識別できるセンサであれば良い。 そのセンサは電子的に作動するバルブに接続される。 ガスがそのセンサによって検出されるときは常に、その電子的に作動するバルブが開栓位置にある。

    また、ヘッド34が複数であるとき、パラメータの一部又は全部が、不可欠ではないが好ましくは、各ヘッド34ごとに個別に変化できる。 これは、コンピュータ装置を使っても、使わなくても、実現され得る。 但し、そのような目的には、コンピュータ装置を使う方がより現実的である。

    不可欠ではないが好ましくは、湿った環境に耐え得るように、密封されたタッチパネルを使ってユーザはコンピュータ装置に入力を行う。 湿っぽい環境に耐え得る、他のいかなる入力装置が使用されても良い。 更に、液体注入装置に関連する湿っぽい環境から十分な距離に保たれるならば、その技術分野では周知のいかなる入力装置が使用されても良い。

    不可欠ではないが好ましくは、各ヘッド34の実装には、その技術分野では周知のギアとモータとが利用される。 そのギアとモータとを使い、各ヘッド34が、上下動と共に、三つの軸で動く。 そのようなモータとギアとは、不可欠ではないが好ましくは、その技術分野では周知である任意の技術を用い、電源に接続されたまま密封される。 それにより、それらが湿っぽい環境からは害を受けない。 更に、不可欠ではないが好ましくは、例えば、導線、無線通信、又は赤外線通信等、その技術分野では周知である任意の技術を利用し、そのようなモータとギアとを遠隔操作できる。 その技術分野では周知の通り、その遠隔操作は、入力装置(不可欠ではないが好ましくは、タッチパネル)を通して直に、又は、入力装置とコンピュータとを通して実行可能である。

    作業面66、ヘッド34、モータとギア、及び配管を除く、液体注入装置30の全装備は、不可欠ではないが好ましくは、密封された筐体100の中に収められる。 更に、上記の通り、作業面66が、不可欠ではないが好ましくは、筐体の上面である;この好ましい実施形態では、その筐体が密封された筐体100である。

    密封された筐体100に入るもの(例えば、導線や、非与圧タンクを満たす配管等の配管)はいずれも、不可欠ではないが好ましくは、密封された穴を通して中に入る。 その穴は、不可欠ではないが好ましくは、ゴム製のガスケットによって密封される。 不可欠ではないが好ましくは、メンテナンス用として、扉102が一つ以上、筐体100の外面に存在する;但し、これらの扉102と密封された筐体100とには、扉102が閉じられていないときに形成される開口部の周辺に、封止材(不可欠ではないが好ましくは、一つ以上のガスケット)が組み込まれている。

    必要に応じ、注入液中の生物の発生を最小限に抑える目的で、オゾン104の供給源が、その技術分野では周知のいかなる方法で非与圧タンクに接続されても良い。 そのとき、オゾン104は、そのタンクの中で注入液に通され、泡立たせる。 これは、例えば、オゾン104の供給源を、圧力レギュレータとバルブとを通してそのタンクに、そのタンクの底の近くで接続することにより、達成されても良い。 更に上記の通り、このバルブ(実際には、液体注入装置30と結合した全てのバルブ)が、不可欠ではないが好ましくは、コンピュータ装置によって制御される。

    オゾン104の導入には幾分、時間がかかるので、二つの平行配管の各々に非与圧タンクを持たせること、及び、タンクの一方がオゾンを受け入れ、他方が注入液の供給に利用されるように、一つ以上のバルブに制御させることが、不可欠ではないが望ましい。 これは、注入液用メインフィルタを二つ使用する、上記の場合と同様に行われる。

    また、注入液用メインフィルタについて述べたように、二つのタンクが直列であり、上流のタンクが注入液へのオゾン104の導入に使われる一方、下流のタンクが液体注入装置の操作上必要な注入液を供給しても良い。

    同様に、注入を受ける物体が、不可欠ではないが好ましくは、注入の前にオゾン104で処理される。 注入液についての上記の方法と同じ方法で、オゾン104は水の入った貯水タンクを通り、泡立たせる。 そのとき、三つの選択肢がある。 物体がその貯水タンクを通過しても良い;オゾンを含む水が、その技術分野では周知のいかなる方法で、物体が通過する保持タンクに運ばれても良い;又は、オゾンを含む水が、その技術分野では周知のいかなる方法で、物体に吹き付けられても良い。

    不可欠ではないが好ましくは、物体又は注入液のいずれかと接触する液体注入装置30の部分がいずれも、その技術分野では周知の食物品質基準を満たさなければならない。

    また、不可欠ではないが好ましくは、ユーザがノズル42や注入液の流れに触れることができないように、取り外し可能な安全シールド106が作業面66とヘッド34とを覆う。

    不可欠ではないが好ましくは、この安全シールド106は透明である。 更に、不可欠ではないが好ましくは、センサ又はインタロックが、その技術分野では周知である任意の方法で、安全シールド106が取り付けられていることを確認し、安全シールド106が取り付けられていないときは常に、液体注入装置30に注入を行わせない。

    上記の無針注入装置が、その用途に応じ、いくつかの好ましい形態を取り得ることが理解できるだろう。 しかし、食品の製造/生産施設では、連続生産ラインに組み込んで利用できる無針注入装置/方法に対し、関心がある。 それに加え、本発明の無針注入装置にはまた、その装置が連続生産の環境の中で、容易に操作され、管理され、清掃され得る、という特徴も組み込まれなければならない。 更に、本発明の、改良された無針注入装置は、多岐管ヘッド内のネジによる接続箇所を注入液には曝さないことで、稼働の合間に清掃するための休止時間を最小限に抑え、かつ注入対象の物体を汚染するおそれを低減させる。

    前述の内容に照らし、図8〜16には、本発明の無針注入装置130の更なる実施形態が例示される。 図8は無針注入装置130の前面を示す。 その装置は、筐体134、大型の水受け136、無端ベルトのコンベアシステム138、注入ヘッド140、及び、制御盤142を含む。 更に、その装置は、筐体134に取り外し可能に接続された一次タンク144を含む。 本発明の無針注入装置130が更に、安全シールドを含んでも良いことは理解されるだろう。 その安全シールドは筐体134に取り付けられ、その装置が動作している間、動いている部品や注入液の噴霧に接触しないようにオペレータを保護する。

    図8、9に示されているように、筐体134は一般に箱型構造であり、前面146、背面148、右端150、左端152、上面154、及び、底面156を含む。 更に、筐体134はキャスタ158を含んでも良い。 筐体134はまた、上面154に一体的に形成された溝160を含み、それにより、余分な液体を受け、水受け136に導く。 水受け136は筐体134と一体であり、筐体134の右端150から外に拡がり、余分な注入液を集める。

    水受け136は排水口162を含み、集められた注入液を、一次タンク144に直に戻し、又はフロアの排水口に直に接続された排水配管に送る。 また、それらに代え、水受け136が当業者には周知である任意の方法で、筐体134の右端150に取り外し可能に取り付けられても良い。 それにより、余分な注入液が、こぼれて欲しくない表面や装置にはこぼれない。

    暫時、図10に注意を向ける。 図10には注入装置130の背面が示されている。 筐体134の背面148は、大型の扉164、扉ヒンジ166、扉封止/ロック機構168、主電源コンセント170、空気で作動する外部のポンプやバルブに動力を供給するための、複数のクイックコネクト式排気ポート172、及び、液体を一次タンク144から注入ヘッド140にポンプで運ぶときに通す供給ポート174、を含む。 筐体134の背面148は更に、圧縮空気を筐体134に供給するための圧縮空気供給ポート175を含む。 更に、制御盤142が支柱177で筐体134の背面148に取り付けられることがわかる。

    図11に最もよく示されているように、コンベヤシステム138は溝160の中に実装され、注入対象の物体を注入装置130の右端150から注入ヘッド140を通過させ、左端152へ移動させる。 コンベヤシステム138はコンベヤベルト176を含む。 コンベヤベルト176には複数の穴178が開けられている(図9に最もよく示されている)ので、余分な注入液がコンベヤベルト176を通過して溝160に移り得る。 更に、穴178により、コンベヤベルト176の下に設置された注入ヘッド140から物体が注入を受け得る。

    コンベヤシステム138は支持構造180とドライブ機構182(図16参照)とを用いて筐体134に実装される。 図11には、溝160の中に実装されたコンベヤシステム138が示されている。 しかし、当業者には周知である任意の方法で、注入対象の物体が注入ヘッド140を通過できるように、コンベヤシステム138が筐体134に、又はその上面に実装されても良い。 それに加え、コンベヤシステム138が例えば光センサ等、コンベヤベルト176に沿って注入対象の物体の位置を検出するためのセンサを含んでも良い。 これらのセンサは離れた場所のコントローラ又はコンピュータにリンクし、それらの物体が注入を受けるべき位置にあること、又は、コンベヤベルト176から降ろされるべき位置にあることを知らせる。

    注入ヘッド140は、支持機構184によって筐体134の上面154に取り付けられている。 支持機構184は支柱186と、各注入ヘッド140を移動可能に支持するブラケット188とを含み、注入ヘッド140を支柱186に沿って垂直方向に上げ下げさせる。 特に、コンベヤベルト176より下にも移動させ得る。 好ましくは、注入ヘッドが注入対象の物体から2インチ以下の距離に配置される;しかし、他の高さで注入が行われても良い。

    支持機構184により各注入ヘッド140は更に、その中心軸190の周りに回転できる。 それにより、注入液の噴出角度を変更できる。 それに加え、支持機構184には、注入ヘッド140の高さを更に上げるための、止めねじ192、又は他の調整機構が設けられても良い。

    その他に、各注入ヘッド140が三つの直交軸の周りで可動であるような位置に、又は方法で、注入ヘッド140が筐体134に実装されても良い。 そのような支持機構には、リモートコントローラやコンピュータによって制御可能な、電子的に自動化された支持機構が含まれる。 更に、二つの注入ヘッド140が示されているが、注入の用途によっては、注入ヘッド140が一つだけ、又は三つ以上、必要とされても良いことがわかるであろう。

    次に、図12、13を参照しながら、注入ヘッド140の詳細を示す。 注入ヘッド140は、中空の管状部材194、複数の注入ノズル196、及びエンドキャップ198、200、を含む。 注入ヘッドと関連部品とは好ましくはステンレス製である;但し、注入針なしで物体を注入するのに必要な高圧に耐え得る、当業者には周知の如何なる物質で、注入ヘッドが構成されても良い。

    図13に示されているように、管状部材194には、円筒形状の外面202、符号204で一般的に示されている頂上部、符号206で一般的に示されている底部、及び、向かい合っている開口端208、210、がある。 管状部材194の開口端208、210には、エンドキャップ198、200を管状部材194に取り外し可能に取り付けるためのネジ212が切られている。 管状部材194には更に、下部206に沿って注入穴214が開けられている。 注入装置130の清掃が必要であるとき、ノズル196が管状部材194から取り外され、管状部材194にある注入穴214と開口端208、210とが清掃穴として利用され得る。 その他に、多岐管にある適当なノズル196がノズル196と注入ヘッド140との清掃に利用されても良い。

    管状部材194には更に、開口端210近傍の頂上部204に逃がし穴216が開けられている。 逃がし穴216は抽気口/圧力開放口として使われ、注入装置130が動作している間、注入ヘッド140内での空気の蓄積を防ぐ;従って、逃がし穴216は好ましくは、注入ヘッド140の最も高い位置にある。 クイックコネクト式配管218が逃がし穴216に取り付けられ、動作中、注入ヘッド140に蓄積された空気を排出する。

    図13に最もよく示されているように、注入ノズル196は止めネジ197によって注入穴214の各々に、取り外し可能に取り付けられる。 止めネジを使ってノズル194が注入穴214に固定されることが示されているが、ノズル196が当業者には周知である任意の方法で注入ヘッド140と一体化されても良く、さもなくば、注入穴214に取り外し可能に取り付けられても良い。

    図12を再び参照する。 各注入ノズル196には、物体へ注入液を送るための穴220が開けられている。 各注入ノズル196の穴220は、好ましくは0.025インチより狭く、更に好ましくは約0.006インチである。 注入ノズル196と止めネジ197とは清掃時には取り外し可能であり、かつ、注入を受ける物体と所望の注入目的とに応じて容易に交換可能である。 更に、注入を受ける物体の種類や厚さに応じて注入ノズル196の穴220が0.025インチを超えても良いことは、本発明が教示することとの整合性から当業者には明らかであろう。

    注入ノズル196は、サファイア、又は、注入針なしで物体に注入を行うために必要な高圧液体の噴出に耐え得る、当業者には周知である任意の材料から構成される。

    図14は流入口のエンドキャップ198を示す。 そのエンドキャップは管状部材194の開口端208を取り外し可能に密封するのに利用される。 エンドキャップ198は、ネジを切られた入口224とネジを切られた出口226とを持つ供給ポート222を含む。 ポンプから注入ヘッド140に送られる注入液は、最初に供給ポート222を通して注入ヘッド140に入る。 ネジを切られた入口224は、液体の供給系統の接続口が入る寸法である。 ネジを切られた出口226は、開口端208が入る寸法である。

    その他に、エンドキャップ198には、ネジを切られた出口226に隣接する、供給ポート222の内部に開けられた小区画228が含まれる。 エンドキャップ198には更に、ネジを切られた出口226の中に設置されたOリング230(図15参照)が含まれ、管状部材194の開口端208とエンドキャップ198との間を確実に、堅く密封する。

    同様に、図12、13に示されているエンドキャップ200は管状部材194の開口端210を取り外し可能に密封するのに利用される。 エンドキャップ200は、ネジを切られた凹部232をエンドキャップ200の中心に含み、管状部材194の開口端210が入る寸法である。 更に、エンドキャップ200にはOリング234が含まれ、管状部材194の開口端210とエンドキャップ200との間を確実に、堅く密封する。

    生産動作時、管状部材194にはエンドキャップ198、200が手でねじ込まれ、管状部材194の開口端208、210が密封される。 図13に示されているように、各開口端208、210の周辺がOリング230、234に隣接し、又は接触する。 従って、生産動作中、流入する液体が、エンドキャップ198、200や開口端208、210のいずれかに存在し得る、ネジ、溝、及び点食のいずれにも接触しない。 それにより、更に清掃しやすい。

    更に、残留する注入液がネジの中に閉じこめられることやネジを通ることがないので、注入液が汚染されるおそれが低減する。 その上、酸性状態(洗浄液や注入液)にさらされたネジや溝は容易に点食され、錆びやすいので、注入ヘッド140の構成は注入ヘッド140の寿命を延ばし得る。

    Oリング230、234は例えば、デュポン(DuPont)社(又はそれから使用許諾を受けた者)の商標テフロン(TEFLON)(商標登録)の名で販売されたもの、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)、シリコーン、ゴム、又は、特定の用途に適し、かつ管状部材194の開口端208、210を密封し得る、当業者には周知の他の如何なる材料、から構成されても良い。

    図13に戻る。 図13には第一のフィルタ236が示されている。 第一のフィルタ236は一般に中空の管であり、円筒形の外面238と向かい合った端240、242とを持つ。 端240は開いており、第一のフィルタ236が注入ヘッド140の中に設置されるとき、エンドキャップ198の中の供給ポート222を通って入ってくる液体が直接、第一のフィルタ236の中に流れ込む。 第一のフィルタ236の長さと幅とは、第一のフィルタ236が注入ヘッド140の内部に収まるように選択される。

    第一のフィルタ236の外面238には、第一のフィルタ236の長手方向に沿って形成された穴244がある。 穴244は、第一のフィルタ236の横方向又は周方向に沿った、いずれの位置に開けられても良い。 第一のフィルタ236に開けられた穴244の数と配置とは一回の注入に必要な流量に依存し、更に、使われる注入ノズルの数、使われる注入液の種類、必要な注入時間、必要な噴出圧、又はそれらの組み合わせにも影響される。

    第一のフィルタ236は更に、端240の近くにOリング246を含む。 第一のフィルタ236が注入ヘッド140の中に設置されるとき、〇リング246は第一のフィルタ236を、供給ポート222に対して取り外し可能に密着させる。

    典型的には、第一のフィルタ236は、管状部材194の開口端210を覆う位置に既にあるエンドキャップ200を使って注入ヘッド140の中に設置される。 図13に示されているように、第一のフィルタ236の端242は管状部材194の中に挿入され、エンドキャップ200の中心にある凹部232の中に寄りかかった状態で維持されるように配置される。 エンドキャップ198が管状部材194の開口端208に設置されるとき、第一のフィルタ236の端240は小区画228の中に寄りかかり、供給ポート222を覆った状態で維持される。 第一のフィルタ236の端240にあるOリング246は、ネジを使わずに、第一のフィルタ236を所定の位置で密封する。

    その他に、エンドキャップ198、200が注入ヘッド140に取り付けられる前に、第一のフィルタ236が注入ヘッド140に取り付けられても良い。 その場合、第一のフィルタ236が中に置かれた後に、エンドキャップ198、200が注入ヘッド140に設置される。

    流入口のエンドキャップに一体化されることなく、かつ、鋼鉄性の網の覆いや他のフィルタ状部材を第一のフィルタ236に添付することが必要とされることなく、注入ノズルが差し込まれることを、第一のフィルタ236は防止する。 更に、第一のフィルタ236は注入ヘッド140の中に置かれた単体のフィルタであるので、連続稼働の合間の休止時間中、又は清掃中での、第一のフィルタ236の交換が容易である。

    その上、第一のフィルタ236がOリング246で密封されるので、第一のフィルタ236、エンドキャップ198、200、又は、管状部材194に存在するネジへの注入液の接触が防止される。 それにより、注入液と無針注入装置130との汚染の危険性が低減する。 酸性状態(洗浄液、又は注入液)にさらされたネジや溝は容易に点食され、錆びやすいので、第一のフィルタ236はまた、他のフィルタ構造より、注入ヘッド140やエンドキャップ198、200の寿命を延ばし得る。

    次に、図13に示されているように、本発明の無針注入装置130には別の第二のフィルタ248がある。 第二のフィルタ248は一般にディスク形の部品であり、前面250と背面252とがある。 第二のフィルタ248には平らな周端面254と、第二のフィルタ248の中に開けられた複数の穴256とがある。

    第二のフィルタ248を注入ヘッド140の中に設置するとき、エンドキャップ198の中にOリング230が置かれていない状態で、第二のフィルタ248の背面252がエンドキャップ198の中に置かれる。 それにより、供給ポート222が第二のフィルタ248で覆われる。 それから、Oリング230が第二のフィルタ248を覆うように置かれ、第二のフィルタの周端面254に嵌る。 更に、エンドキャップ198が管状部材194の開口端208にねじ込まれる。 それにより、第二のフィルタ248が注入ヘッド140の中の所定の位置に、ネジを使わずに密封される。 稼働中、注入液が第二のフィルタ248の穴256を通過することで、注入液中の微粒子が除去される。

    注入針を使わずに物体に注入を行うのに適切な圧力が注入ノズル196の出口で得られるならば、注入ヘッド140がどのような形やサイズであっても良い、ということは当業者には理解されるであろう。 例えば、注入ヘッド140が管形ではなく、筒の表面に穴が開けられた円形やほぼ円筒形であっても良い。 更に、注入ヘッド140が、取り外し可能なノズル用の穴が開けられた管状部材を含むのではなく、その中に一体的に形成された注入ノズルを含んでも良い。 従って、注入ヘッドは単一の部品であっても良いので、清掃や組み立ての更なる簡単化には向いている。

    更に、注入ヘッド140が、注入の用途に望ましいパターンで配置された穴214や注入ノズル196を含んでも良い。 例えば、それらの注入ノズルが、注入対象の物体の種類に応じ、円形のパターン又は矩形のパターンに集められても良い。

    次に、図16に移る。 一次タンク144は一般に矩形の容器であり、四つの側面258、開いた上面260、及び、キャスタ264によって支持された底面262を持つ。 一次タンク144の底面262は底面262の中心266に向かって下へ傾斜している。 それにより、中心266が一次タンク144の底面262で最も低い位置である。 従って、注入液の中に存在する粒状物質が底面262の中心266に溜まる。 清掃穴268は一次タンク144の底面262の中心266に開けられている。 更に、清掃バルブ270が清掃穴268に取り付けられ、一次タンク144の排出と清掃とを容易にしている。

    一次タンク144の傾斜した底面262の中で、底面262に沿って中心266より高い位置に、液体流入口272が開けられている。 それにより、システムへの不要な微粒子の導入が最小限に抑えられる。 液体供給用の空気ポンプ274が液体流入口272に取り付けられている。 その空気ポンプ274が一次タンク144から液体を引き出し、配管278を通して液体を注入液用メインフィルタ276へ汲み上げる。

    注入液用メインフィルタ276から出た液体は配管280を通して筐体134に入り、最終的には注入ヘッド140に供給される。 注入液用メインフィルタ276は、一次タンク144若しくは筐体134に取り付けられても良く、独立に設置されても良く、又は、当業者に知られた任意の方法で注入装置130に取り付けられても良い。 更に、注入液用メインフィルタが二つ以上あっても良い。 それにより、上記の通り、注入装置130の連続稼働中にフィルタを交換可能である。 食品の安全性を高め、かつ、目詰まりを防ぐために、注入装置130の流路中のいずれの箇所にフィルタが追加されても良い。

    一次タンク144は更に、一次タンク144内の注入液の量を再び満杯にするためのフロートバルブ282を含む。 一次タンク144内の液面が特定のレベルに達するとき、フロートバルブ282が自動的に開き、別の注入液源(すなわち二次タンク)から一次タンク144の中に注入液を導入する。 その他に、フロートバルブ282が液面センサと組み合わされても良い。 その液面センサは一次タンク144内の液面が低いことを、制御盤142を通して示す。 それにより、オペレータが制御盤142によって遠くから、液体を補充できる。

    更に、一次タンク144と筐体134との両方がほぼ矩形に示されているが、一次タンク144又は筐体134のいずれか一方又はその両方が円筒形や他の幾何学的形状であっても良いことは明白であろう。

    図16は更に、扉164が開いた筐体134の背面148を示す。 見ればわかる通り、配管280が筐体134の中に取り付けられた二台の、高圧の空気ポンプ284に注入液を供給する。 次に、空気ポンプ284が注入液を高圧の多岐管システム286に供給する。 その多岐管システム286には、電子的に作動し、応答の速い電磁弁288が複数含まれる。 多岐管システム286内には、各空気ポンプ284の出力圧力を監視するための圧力センサ290も設置されている。

    電磁弁288が、注入液の噴出のタイミングと時間との制御、及び注入ヘッド140間での注入液の等分配に利用される。 注入装置で使われる注入ヘッド140の数に応じ、空気ポンプ284の数と電磁弁288の数とが変えられることは当業者には理解されるであろう。 更に、注入液が噴出される間、圧力の低下や供給の変動を起こすことなく、物体に対する注入液の安定な供給を確保する必要性からも、注入装置で利用される空気ポンプの数が決まるであろう。

    更に図16に示されているように、空気圧レギュレータ292とフィルタアセンブリ294とが筐体134の中に取り付けられ、それにより、空気ポンプ284の操作に利用される圧縮空気の供給が調整される。 空気圧レギュレータ292により、空気ポンプ284に向かう空気の圧力をオペレータは調節できる。 それにより、空気ポンプ284から出力される注入液の圧力に対して影響を与え得る。 その上、バルブ293が空気ポンプ284への空気の流れを制御する。 更に、第二の空気圧レギュレータ295が筐体134内に含まれ、外部の空気ポンプ274、又は圧縮空気を必要とする他の周辺装置に供給される空気の圧力を調整する。

    空気圧レギュレータ292は電子的に作動し、圧力センサ290にリンクしても良い。 それにより、オペレータが制御盤142を通して注入液の噴出圧を自動的に調整でき、又は保存されたプログラムを呼び出し、それにより、与えられた注入対象の物体に応じ、若しくは、与えられた出力圧力に応じ、空気圧レギュレータ292を自動的に調節できる。 更に、空気圧レギュレータ292により、注入液の不安定な流れと圧縮空気の供給圧力の変動との両方をオペレータが、注入装置の稼働中に修正できる。 それに加え、圧力センサ290と空気圧レギュレータ292とが空気圧の自動調節に利用されても良い。 この例では、コントローラにより、オペレータが介入することなく、必要な空気圧が自動的に維持され、制御されるであろう。

    図16には更に、注入ヘッド140の各逃がし穴216からの配管218が筐体134に入る様子が示されている。 見ればわかる通り、応答の速い電磁弁296が各配管218に接続され、作動中、注入ヘッド140に蓄積される空気を速やかに開放する。 逃がし穴216を通して注入液も開放され得るので、電磁弁296から出る流体は、パイプで排出口に送られても良く、一次タンク144や別の注入液源に戻されても良い。 重要なのは、電磁弁296が各逃がし穴216の中には設置されていないことである;そうではなく、電磁弁296が筐体134内で、配管218の終端に設置される。 それにより、電磁弁を湿っぽい作業環境に曝さずにすむ。 また、電磁弁296が自動化され、与えられた注入対象の物体に応じて所定の間隔で開くようにプログラムされても良い。 それにより、オペレータの積極的な操作が不要であるので、注入装置130の操作が単純化する。

    コンベヤドライブ機構182は、コンベヤシステム138の利用に不可欠なコンベヤ支持構造180の部品と共に、筐体134内に設置される。

    暫時、図8に戻る。 図8に示される通り、制御盤142が筐体134に取り付けられている。 制御盤142は密封されたタッチスクリーン298を含む。 そのタッチスクリーンは、操作情報を格納して制御する、筐体134内のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)300(図16参照)にリンクしている。 制御盤142にはボタン302も含まれている。 ボタン302が時計回りに回されると、注入装置が起動する。 ボタン302は緊急停止ボタンでもあり、押されると、注入装置が瞬時に停止する。 また、生産動作の終了時にはボタン302が押され、注入装置が停止するであろう。

    PLC300は全てのプロセス変数を制御できる。 プロセス変数には、物体に与えられるべき注入液の噴出にコンベヤシステム138を完全に同期させるためのプロセス変数が含まれる。 これには、注入圧力の自動制御、噴出の時間と間隔、及び、注入のタイミングが含まれても良い。 更に、注入装置130で使われる全てのバルブがPLC300を用いて自動化されても良い。 例えば、空気ポンプ284に供給される空気圧、空気ポンプ284の出力圧力、注入液の噴霧方向、注入ヘッド140の向き、又は一次タンク144内の液面等の変数がPLC300によって監視され、制御されても良い。 それにより、注入装置の操作と連続生産ラインへの注入装置の統合との両方が単純化する。 プログラマブルロジックコントローラが開示されてはいるが、いずれのコンピュータ制御装置が注入変数とプロセス変数との格納や注入装置の操作に利用されても良いことは、当業者には理解されるであろう。

    実質的に一様で高圧の注入液を噴出させることにより、注入針なしで注入液を物体に注入する方法を本発明が含むことがわかるであろう。 こうして、物体の外面に対するダメージが最小限に抑えられる。 本発明はまた、物体に注入液を送る、次のような方法も含む。 実質的に一様で高圧の注入液を十分な圧力で噴出させることにより、香り、色、防腐剤、バインダ、若しくは抗菌溶液を注入針なしで加え、注入対象の物体の外面に対して深刻なダメージを与えることなく注入対象の物体を柔らかくする。

    従って、図8〜16を参照しながら、本発明の無針注入装置130の操作を以下に記す。 最初に、オペレータがタッチスクリーン298を使い、与えられた注入対象の物体又は所望の注入効果に関するプロセス変数の一組を、格納先のPLC300から取り出す。 予めプログラムされたプロセス変数には、注入圧の制御、注入液の噴出時間、注入液の噴出間隔、注入のタイミング、空気ポンプ284の出力圧力、注入液の噴霧方向、注入ヘッド140の向き、注入対象の物体の数、又は、与えられた種類の物体を注入するために不可欠な他のあらゆる情報が含まれる。 生産過程に関する所定のプログラムが存在しないならば、オペレータが注入装置により達成されるべき必要な注入効果に従い、タッチスクリーン298を通して変数を入力したり、生産動作中、変数を調整し続けても良い。

    一次タンク144は所望の注入液で満たされている。 更に、二次タンクが使われるならば、二次タンクも注入液で満たされていなければならない。 一次タンク内の液面が低いレベルまで下がるとき、コントローラが自動的に二次タンクから一次タンクに補充するようにプログラムされても良い。 従って、オペレータが介入することなく、一次タンク内では液面が高く維持される。

    その他に、一次タンク144内の液面が低くなれば、タッチスクリーン298がオペレータに、液面が低いことを示しても良い。 それにより、オペレータがコントローラを用い、注入液を自動的に補充できる。 更に、オペレータが注入装置130の操作を一時中断し、一次タンク144を手動で補充しても良い。

    稼働中、液体供給用の空気ポンプ274により、注入液が一次タンク144から供給穴272を通して注入液用メインフィルタ276に汲み上げられる。 注入液は更に注入液用メインフィルタ276から、筐体134内にある注入用の空気ポンプ272の低圧側に流れる。 空気ポンプ284が注入液を多岐管システム286に汲み上げる。 この時、注入液の出力圧力が圧力センサ290で測定され、必要な注入圧が達成されたかどうかが決定される。 もしそうでなければ、プログラムが空気圧レギュレータ292を使って空気ポンプ284の空気圧を自動的に調節する。 又は、オペレータがタッチスクリーン286を通して空気圧レギュレータ292を調節しても良い。 注入液は多岐管システム286により注入ヘッド140間で均等に分配され、高圧の電磁弁288に向かう。 すなわち、各注入ヘッド140が適量で、実質的に等量の流れを確実に受け取る。

    注入対象の物体は筐体の右端150の近くで、オペレータの手で、又は好ましくは、生産ライン内の別のコンベヤシステム若しくは機械によって自動的に、コンベヤベルト176の上に載せられる。 注入対象の物体は注入ヘッド140の方へ移動し、所望の結果に従って注入を受ける。 その物体が所定の場所にあるとき、多岐管システム286内の電磁弁288が開き、注入液が各注入ヘッド140のノズル196を通して物体に送られる。 注入液の噴出が完了した後、電磁弁288が閉じる。

    逃がし穴216に接続された、応答の速い電磁弁296が周期的に開き、注入ヘッド140の中に蓄積された空気を開放する。 電磁弁296が所定の間隔で開くようにはプログラムされていなければ、オペレータがタッチスクリーン298を使い、電磁弁296を周期的に開いても良い。

    所望の結果に応じ、コンベヤベルト176が停止した状態で物体が適当な場所に注入を受けても良い。 又は、コンベヤベルト176が注入ヘッド140に対して動いている最中に、物体が注入を受けても良い。

    余分な注入液は溝160を流れ、更に水受け136の中に流れ込む。 注入液を再利用したければ、注入液が水受けから一次タンク144に、又は貯蔵タンクに、直に排出されても良い。 その他に、余分な注入液がパイプで直接、排出口に送られても良い。

    注入後、注入対象の物体は自動的にコンベヤベルト176から降ろされ、更に処理を受けたり、又は包装されたりしても良い。 しかし、物体が手動で降ろされても良い。

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