上肢リハビリ支援装置及びその作動方法

申请号 JP2016086111 申请日 2016-04-22 公开(公告)号 JP6418652B2 公开(公告)日 2018-11-07
申请人 トヨタ自動車株式会社; 国立研究開発法人理化学研究所; 发明人 杉原 久義; 山田 整; 出尾 隆志; 山下 勝司; 北城 圭一; 下田 真吾;
摘要
权利要求

回転方向が重方向の成分を含むように回転可能に設けられた第1回転軸と、該第1回転軸に連結され訓練者の麻痺肢側の手が把持し回転操作する第1ハンドルと、を有する第1回転機構と、 回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第2回転軸と、該第2回転軸に連結され訓練者の健常肢側の手が把持し回転操作する第2ハンドルと、を有する第2回転機構と、 前記訓練者の麻痺肢側に対応する第1生体信号を検出する第1生体信号検出手段と、 前記訓練者の健常肢側に対応する第2生体信号を検出する第2生体信号検出手段と、 前記麻痺肢側の第1回転軸を駆動する第1駆動手段と、 前記健常肢側の第2回転軸を駆動する第2駆動手段と、 前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転トルクを検出する第1トルク検出手段と、 前記健常肢側の第2回転軸の第2回転トルクを検出する第2トルク検出手段と、 前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転を検出する第1回転角検出手段と、 前記健常肢側の第2回転軸の第2回転角を検出する第2回転角検出手段と、 前記第1トルク検出手段により検出された第1回転トルクに基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出し、前記第2回転角検出手段により検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように前記第2駆動手段を制御すると共に、前記第2トルク検出手段により検出された第2回転トルクに基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出し、前記第1回転角検出手段により検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように前記第1駆動手段を制御する、前記第1及び第2回転軸の協調制御を行う制御手段と、を備え、 前記制御手段は、前記第1生体信号検出手段により検出された第1生体信号と、前記第2生体信号検出手段により検出された第2生体信号と、の協調度を算出し、該算出した協調度が増加するに従がって、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段による前記第1及び第2回転軸の第1及び第2回転トルクを減少させる制御を行う、 ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置。請求項1記載の上肢リハビリ支援装置であって、 前記制御手段は、 前記第1トルク検出手段により検出された第1回転トルクと、所定のバネ定数を含む前記第1回転トルクと前記第2回転軸の回転角との関係式と、に基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出すると共に、前記第2トルク検出手段により検出された第2回転トルクと、所定のバネ定数を含む前記第2回転トルクと前記第1回転軸の回転角との関係式と、に基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出しており、 前記所定のバネ定数を減少させることで、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを減少させる、 ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置。請求項1又は2記載の上肢リハビリ支援装置であって、 前記第1生体信号検出手段は、前記麻痺肢側に対応する第1生体信号として、前記訓練者の麻痺側の腕の第1筋電を検出する第1筋電検出手段であり、 前記第2生体信号検出手段は、前記健常肢側に対応する第2生体信号として、前記訓練者の健常肢側の腕の第2筋電を検出する第2筋電検出手段であり、 前記制御手段は、 前記第1筋電検出手段により検出された第1筋電と、前記第2筋電検出手段により検出された第2筋電と、の類似度を算出し、 該算出した類似度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを制御する、 ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置。請求項1又は2記載の上肢リハビリ支援装置であって、 前記第1生体信号検出手段は、前記麻痺肢側に対応する第1生体信号として、前記訓練者の麻痺側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第1脳波信号を検出する第1脳波位相検出手段であり、 前記第2生体信号検出手段は、前記健常肢側に対応する第2生体信号として、前記訓練者の健常肢側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第2脳波信号を検出する第2脳波位相検出手段であり、 前記制御手段は、 前記第1脳波信号から特定される第1瞬時位相と、前記第2脳波信号から特定される第2瞬時位相と、の位相同期度を算出し、 該算出した位相同期度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを制御する、 ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置。回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第1回転軸と、該第1回転軸に連結され訓練者の麻痺肢側の手が把持し回転操作する第1ハンドルと、を有する第1回転機構と、 回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第2回転軸と、該第2回転軸に連結され訓練者の健常肢側の手が把持し回転操作する第2ハンドルと、を有する第2回転機構と、 前記第1回転機構と前記第2回転機構とを制御する制御手段と、 を備える上肢リハビリ支援装置の作動方法であって、 前記制御手段が、 前記訓練者の麻痺肢側に対応する第1生体信号を検出するステップと、 前記訓練者の健常肢側に対応する第2生体信号を検出するステップと、 前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転トルクを検出するステップと、 前記健常肢側の第2回転軸の第2回転トルクを検出するステップと、 前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転角を検出するステップと、 前記健常肢側の第2回転軸の第2回転角を検出するステップと、 前記検出された第1回転トルクに基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出し、前記検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように前記第2回転軸を制御すると共に、前記検出された第2回転トルクに基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出し、前記検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように前記第1回転軸を制御する、前記第1及び第2回転軸の協調制御を行うステップと、 前記検出された第1生体信号と、前記検出された第2生体信号と、の協調度を算出するステップと、 該算出した協調度が増加するに従がって、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2回転軸の第1及び第2回転トルクを減少させる制御を行うステップと、 を行う、ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置の作動方法。

说明书全文

本発明は、訓練者の上肢のリハビリを支援する上肢リハビリ支援装置及びその制御方法に関する。

平面上を前後左右に移動可能であり、互いに左右鏡面対称な位置になるように構成された一対のステージと、各のステージに固定された前腕手関節動作支援部とを有する上肢リハビリ支援装置が知られている(特許文献1参照)。

特開2010−201111号公報

上記上肢リハビリ支援装置においては、左右鏡面対称に一対のステージが移動するため、麻痺肢側腕の動作が健常肢側腕の動作に頼ってしまうことがあり、麻痺肢側腕を能動的に動作するのが困難となる。

本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、麻痺肢側腕の麻痺度合に応じて麻痺肢側腕の動作に対するアシストを調整できるため、麻痺肢側腕を能動的に動作し易くできる上肢リハビリ支援装置及びその制御方法を提供することを主たる目的とする。

上記目的を達成するための本発明の一態様は、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第1回転軸と、該第1回転軸に連結され訓練者の麻痺肢側の手が把持し回転操作する第1ハンドルと、を有する第1回転機構と、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第2回転軸と、該第2回転軸に連結され訓練者の健常肢側の手が把持し回転操作する第2ハンドルと、を有する第2回転機構と、前記訓練者の麻痺肢側に対応する第1生体信号を検出する第1生体信号検出手段と、前記訓練者の健常肢側に対応する第2生体信号を検出する第2生体信号検出手段と、前記麻痺肢側の第1回転軸を駆動する第1駆動手段と、前記健常肢側の第2回転軸を駆動する第2駆動手段と、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転トルクを検出する第1トルク検出手段と、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転トルクを検出する第2トルク検出手段と、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転を検出する第1回転角検出手段と、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転角を検出する第2回転角検出手段と、前記第1トルク検出手段により検出された第1回転トルクに基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出し、前記第2回転角検出手段により検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように前記第2駆動手段を制御すると共に、前記第2トルク検出手段により検出された第2回転トルクに基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出し、前記第1回転角検出手段により検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように前記第1駆動手段を制御する、前記第1及び第2回転軸の協調制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1生体信号検出手段により検出された第1生体信号と、前記第2生体信号検出手段により検出された第2生体信号と、の協調度を算出し、該算出した協調度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを制御する、 ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置である。 この一態様において、前記制御手段は、前記第1トルク検出手段により検出された第1回転トルクと、所定のバネ定数を含む前記第1回転トルクと前記第2回転軸の回転角との関係式と、に基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出すると共に、前記第2トルク検出手段により検出された第2回転トルクと、所定のバネ定数を含む前記第2回転トルクと前記第1回転軸の回転角との関係式と、に基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出しており、前記所定のバネ定数を減少させることで、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを減少させてもよい。 この一態様において、前記第1生体信号検出手段は、前記麻痺肢側に対応する第1生体信号として、前記訓練者の麻痺側の腕の第1筋電を検出する第1筋電検出手段であり、前記第2生体信号検出手段は、前記健常肢側に対応する第2生体信号として、前記訓練者の麻痺側の腕の第2筋電を検出する第2筋電検出手段であり、前記制御手段は、前記第1筋電検出手段により検出された第1筋電と、前記第2筋電検出手段により検出された第2筋電と、の類似度を算出し、該算出した類似度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを制御してもよい。 この一態様において、前記第1生体信号検出手段は、前記麻痺肢側に対応する第1生体信号として、前記訓練者の麻痺側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第1脳波信号を検出する第1脳波位相検出手段であり、前記第2生体信号検出手段は、前記健常肢側に対応する第2生体信号として、前記訓練者の麻痺側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第2脳波信号を検出する第2脳波位相検出手段であり、前記制御手段は、前記第1脳波信号から特定される第1瞬時位相と、前記第2脳波信号から特定される第2瞬時位相と、の位相同期度を算出し、該算出した位相同期度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを制御してもよい。 上記目的を達成するための本発明の一態様は、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第1回転軸と、該第1回転軸に連結され訓練者の麻痺肢側の手が把持し回転操作する第1ハンドルと、を有する第1回転機構と、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けられた第2回転軸と、該第2回転軸に連結され訓練者の健常肢側の手が把持し回転操作する第2ハンドルと、を有する第2回転機構と、を備える上肢リハビリ支援装置の制御方法であって、前記訓練者の麻痺肢側に対応する第1生体信号を検出するステップと、前記訓練者の健常肢側に対応する第2生体信号を検出するステップと、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転トルクを検出するステップと、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転トルクを検出するステップと、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転角を検出するステップと、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転角を検出するステップと、前記検出された第1回転トルクに基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出し、前記検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように前記第2回転軸を制御すると共に、前記検出された第2回転トルクに基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出し、前記検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように前記第1回転軸を制御する、前記第1及び第2回転軸の協調制御を行うステップと、前記検出された第1生体信号と、前記検出された第2生体信号と、の協調度を算出するステップと、該算出した協調度に基づき、前記第1及び第2回転軸の協調制御時における駆動トルクを制御するステップと、を含む、ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置の制御方法であってもよい。 上記目的を達成するための本発明の一態様は、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けれた第1回転軸と、該第1回転軸に連結され訓練者の麻痺肢側の手が把持し回転操作する第1ハンドルと、を有する第1回転機構と、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に設けれた第2回転軸と、該第2回転軸に連結され訓練者の健常肢側の手が把持し回転操作する第2ハンドルと、を有する第2回転機構と、前記麻痺肢側の第1回転軸を駆動する第1駆動手段と、前記健常肢側の第2回転軸を駆動する第2駆動手段と、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転トルクを検出する第1トルク検出手段と、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転トルクを検出する第2トルク検出手段と、前記麻痺肢側の第1回転軸の第1回転角を検出する第1回転角検出手段と、前記健常肢側の第2回転軸の第2回転角を検出する第2回転角検出手段と、前記第1トルク検出手段により検出された第1回転トルクに基づいて前記第2回転軸の第2目標回転角を算出し、前記第2回転角検出手段により検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように前記第2駆動手段を制御すると共に、前記第2トルク検出手段により検出された第2回転トルクに基づいて前記第1回転軸の第1目標回転角を算出し、前記第1回転角検出手段により検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように前記第1駆動手段を制御する、前記第1及び第2回転軸の協調制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、仮想空間において、前記第1回転角検出手段により検出された第1回転角に従って車両を所定軌道に対して移動させ、該第1回転角に基づき算出した該車両の軌道と、前記所定軌道との偏差を算出し、該算出した偏差が減少するに従って、前記協調制御時における前記第1及び第2駆動手段のトルクを減少させる、ことを特徴とする上肢リハビリ支援装置であってもよい。

本発明によれば、麻痺肢側腕の麻痺度合に応じて麻痺肢側腕の動作に対するアシスト力を調整できるため、麻痺肢側腕を能動的に動作し易くできる上肢リハビリ支援装置及びその制御方法を提供することができる。

本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の概略的構成を示す斜視図である。

本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。

第1及び第2駆動ユニット、第1及び第2トルクセンサ、第1及び第2ハンドルの連結状態を示す図である。

第1及び第2回転軸の位置制御方法を示す図である。

本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の制御方法を示すフローチャートである。

本発明の実施形態2に係る上肢リハビリ支援装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。

実施の形態1 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。 本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置は、例えば、脳卒中等の脳疾患が原因で上肢が片麻痺になった患者などの訓練者の上肢の動作を回復させるためのリハビリ訓練を支援する装置である。

図1は、本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の概略的構成を示す斜視図である。本実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置1は、土台部2と、土台部2に設けられ、訓練者の手が把持し夫々回転操作する第1及び第2ハンドル3、4を回転させる第1及び第2回転機構5、6と、を備える。

第1回転機構5は、訓練者から見て土台部2の左側に設けれている。第1回転機構5は、訓練者の左手が把持し回転操作する第1ハンドル3と、第1ハンドル3に一端が連結された第1回転軸51と、を有している。第1回転軸51は、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に、第1軸受けに(例えば、水平に)軸支されている。土台部2上には、訓練者が視認できる第2表示装置21が設けられている。

第2回転機構6は、訓練者から見て土台部2の右側に設けれている。第2回転機構6は、訓練者の右手が把持し回転操作する第2ハンドル4と、第2ハンドル4に一端が連結された第2回転軸61と、を有している。第2回転軸61は、回転方向が重力方向の成分を含むように回転可能に、第2軸受けに(例えば、水平に)軸支されている。

上肢リハビリ支援装置1において、訓練者は、例えば、麻痺肢側左腕の第1ハンドル3と、健常肢側右腕の第2ハンドル4と、を協調して回転操作する。このように、健常肢及び麻痺肢の両腕を協調させて運動する。さらに、麻痺肢の筋電が発生し易くなり、麻痺肢の回復を早めることができる。本実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置1は、上述のような、脳の神経構造の特性を考慮した所謂ニューロリハビリを行うものである。

土台部2には、土台部2を昇降させる昇降機構7が設けられている。昇降機構7には、例えば、昇降ハンドルが設けられており、昇降ハンドルを回転させることで、土台部2を任意の高さに調整することができる。

土台部2を昇降させることで、第1及び第2回転機構5、6の第1及び第2ハンドル3、4の高さ位置を調整することができる。これにより、例えば、第1及び第2ハンドル3、4の中心を訓練者の肩の高さ位置に合わせることができるため、体格の異なる訓練者に対しても同一の運動を与えて最適なリハビリ訓練を行うことができる。

土台部2には、第1及び第2回転機構5、6が左右方向(長手方向)に摺動可能に連結されるレール部8が設けられている。第1及び第2回転機構5、6を、レール部8に沿って、左右方向へ移動させることで、第1及び第2ハンドル3、4の第1及び第2回転軸51、61の軸間距離を任意に調整できる。これにより、例えば、第1及び第2ハンドル3、4の第1及び第2回転軸51、61の軸間距離を訓練者の肩幅に合わせることができるため、体格の異なる訓練者でも同一の運動を与えて最適なリハビリ訓練を行うことができる。

土台部2のレール部8の両端には、第1及び第2回転機構5、6の第1及び第2ハンドル3、4を回転軸方向に可動させる一対の可動部9が設けられている。この可動部9によって、第1及び第2ハンドル3、4に回転軸方向に外力が付加されると、第1及び第2ハンドル3、4はその外力に応じて弾性的に回転軸方向へ移動し、その外力から解放されると、元に位置に戻る。したがって、例えば、訓練者の麻痺肢の動作に応じて、第1及び第2ハンドル3、4を弾性的に回転軸方向に移動させることで、麻痺肢を動かし易くすることができる。

第1及び第2回転機構5、6の第1及び第2回転軸51、61の方向を、水平方向と重力方向との間で変更する構成となっている。これにより、リハビリ訓練に応じて、第1及び第2ハンドル3、4の角度を最適に設定することができる。

レール部8の両端は、一対のヒンジ部を介して土台部2に固定されている。レール部8は、ヒンジ部を介して、0°(第1及び第2ハンドル3、4が垂直方向であり第1及び第2回転軸51、61が水平方向)〜90°(第1及び第2ハンドル3、4が水平方向であり第1及び第2回転軸51、61が重力方向)の範囲で搖動する。なお、レール部8は、0°及び90°の2位置でヒンジ部を介して固定する構成であるが、これに限定されない。例えば、レール部8は、45°の中間位置、あるいは、10°、15°、30°などの任意の位置にヒンジ部を介して固定できるように構成されていてもよい。

第1及び第2ハンドル3、4は、例えば、第1及び第2回転軸51、61に形成されたキー部に嵌合し、その軸の端面で止めネジにより連結されている。この止めネジは工具を使わずに手で簡易に操作できる形状となっている。したがって、第1及び第2ハンドル3、4を第1及び第2回転軸51、61に対して容易に着脱することができる。また、複数の異なる径を有する第1及び第2ハンドル3、4が予め用意されている。リハビリ訓練に応じて、最適な径の第1及び第2ハンドル3、4を選択し、第1及び第2回転軸51、61に取り付けることができる。

図2は、本発明の実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置1は、第1筋電センサ11と、第2筋電センサ12と、第1トルクセンサ13と、第2トルクセンサ14と、第1エンコーダ15と、第2エンコーダ16と、第1駆動ユニット17と、第2駆動ユニット18と、制御装置19と、第1及び第2表示装置20、21と、を備えている。

第1筋電センサ11は、第1筋電検出手段の一具体例である。第1筋電センサ11は、例えば、訓練者の左腕に取り付けられ、該左腕の第1筋電位を検出する。第2筋電センサ12は、第2筋電検出手段の一具体例である。第2筋電センサ12は、例えば、訓練者の右腕に取り付けられ、該右腕の第2筋電位を検出する。第1及び第2筋電センサ11、12は、例えば、アンプ22及び無線ネットワーク23を介して制御装置19に接続されている。

第1トルクセンサ13は、第1トルク検出手段の一具体例である。第1トルクセンサ13は、第1回転機構5に設けられ、第1回転軸51の第1回転トルクを検出する。第2トルクセンサ14は、第2トルク検出手段の一具体例である。第2トルクセンサ14は、第2回転機構6に設けられ、第2回転軸61の第2回転トルクを検出する。第1及び第2トルクセンサ13、14は、制御装置19に接続されている。

第1エンコーダ15は、第1回転角検出手段の一具体例である。第1エンコーダ15は、第1回転機構5に設けられ、第1回転軸51の第1回転角を検出する。第2エンコーダ16は、第2回転角検出手段の一具体例である。第2エンコーダ16は、第2回転機構6に設けられ、第2回転軸61の第2回転角を検出する。第1及び第2エンコーダ15、16は、制御装置19に接続されている。

第1駆動ユニット17は、第1駆動手段の一具体例である。第1駆動ユニット17は、第1回転機構5に設けられ、第1回転軸51を駆動する。第1駆動ユニット17は、例えば、モータ171と、モータ171に連結された減速機172と、を有している(図3)。

第1駆動ユニット17のモータ171及び減速機172、第1トルクセンサ13、第1ハンドル3は、この順で、連結されている。なお、第1駆動ユニット17の減速機172と、第1トルクセンサ13とは、プーリー24を介して折り返すように連結されている。これにより、第1駆動ユニット17から第1ハンドル3までの寸法を小さく抑えることができる。

第2駆動ユニット18は、第2駆動手段の一具体例である。第2駆動ユニット18は、第2回転機構6に設けられ、第2回転軸61を駆動する。第2駆動ユニット18は、上記第1駆動ユニット17と同様の構成を有しており、例えば、モータ181と、モータ181に連結された減速機182と、を有している(図1及び図3)。

第2駆動ユニット18のモータ181及び減速機182、第2トルクセンサ14、第2ハンドル4は、この順で、連結されている。なお、第2駆動ユニット18の減速機182と、第2トルクセンサ14と、は、プーリー25を介して折り返すように連結されている。これにより、第2駆動ユニット18から第2ハンドル4までの寸法を小さく抑えることができる。第1及び第2駆動ユニット17、18は、制御装置19に接続されている。

制御装置19は、制御手段の一具体例である。制御装置19は、マスタPC(PersonalComputer)191と、制御用PC192と、筋電用PC193と、を有している。マスタPC191、制御用PC192、及び筋電用PC193は、通信ネットワーク26を介して相互に接続されている。制御用PC192、及び筋電用PC193は、データ授受を確実に行うために専用線27でも相互に接続されていてもよい。マスタPC191、制御用PC192、及び筋電用PC193は、一体で一つのPCとして構成されていてもよい。

なお、マスタPC191、制御用PC192、及び筋電用PC193は、例えば、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)191a、192a、193a、CPU191a、192a、193aによって実行される演算プログラム、制御プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)からなるメモリ191b、192b、193b、外部と信号の入出力を行うインターフェイス部(I/F)191c、192c、193c、などからなるマイクロコンピュータを中心にして、それぞれ、ハードウェア構成されている。CPU191a、192a、193a、メモリ191b、192b、193b、及びインターフェイス部191c、192c、193cは、データバスなどを介して相互に接続されている。

制御用PC192は、第1及び第2トルクセンサ13、14からの第1及び第2回転トルクと、第1及び第2エンコーダ15、16からの第1及び第2回転角と、に基づいて、第1及び第2駆動ユニット17、18の制御を行う。筋電用PC193は、第1筋電センサ11および第2筋電センサ12からの第1及び第2筋電位に基づいて演算処理を行う。

制御用PC192は、第1トルクセンサ13により検出された第1回転トルクに基づいて、コンプライアンス特性を持たせた第2回転軸61の第2目標回転角を算出する。制御用PC192は、第2エンコーダ16により検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように第2駆動ユニット18を制御する。同時に、制御用PC192は、第2トルクセンサ14により検出された第2回転トルクに基づいて、コンプライアンス特性を持たさせた第1回転軸51の第1目標回転角を算出する。制御用PC192は、第1エンコーダ15により検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように第1駆動ユニット17を制御する。このように、制御用PC192は、第1及び第2回転軸51、61の協調制御を行う(図4)。これにより、麻痺肢側腕による第1ハンドル3の回転に合わせて健常肢側腕により第2ハンドル4を回転させることができ、左右腕の協調動作が可能となる。

本実施形態1に係る第1及び第2回転軸51、61の協調制御系は、バネに錘を付けた系に当てはめることができる。制御用PC192は、第1トルクセンサ13により検出された第1回転トルクと、所定のバネ定数を含む第2回転軸61に関する運動方程式と、に基づいてコンプライアンス特性を有する第2回転軸61の第2目標回転角を算出する。また、制御用PC192は、第2トルクセンサ14により検出された第2回転トルクと、所定のバネ定数を含む第1回転軸51に関する運動方程式と、に基づいてコンプライアンス特性を有する第1回転軸51の第1目標回転角を算出する。

制御用PC192は、例えば、下記(2)式を用いて、コンプライアンス特性を有する第1及び第2目標回転角θを算出する。なお、下記(1)式及び(2)式において、Tは第1及び第2回転トルクである。下記(1)及び(2)式は、所定のバネ定数kを含む第1及び第2回転トルクと第1及び第2回転軸の回転角との関係式である。下記(1)式をθについて解いくことで下記(2)式を導出できる。

なお、上記説明では、第1ハンドル3を麻痺肢側腕で回転操作し、第2ハンドル4を健常肢側腕で回転操作しているが、これに限定されない。第1ハンドル3を健常肢側腕で回転操作し、第2ハンドル4を麻痺肢側腕で回転操作してもよい。

ところで、脳卒中等により消失した機能は、脳の損傷部位の周辺や他の部位が機能を代行することにより回復することがある。そのために、患者が「麻痺肢を動作させる」という意図を持ってリハビリ訓練することが重要で、この意図無しに動作させても回復効果が現れない可能性がある。したがって、完全に麻痺の場合を除いて、麻痺肢側腕がある程度動くようになったら、この麻痺肢側腕をより能動的に動かすのが好ましい。しかしながら、麻痺肢側腕の動作が健常肢側腕の動作に頼ってしまうことがあり、麻痺肢側腕を能動的に動作するのが困難となることがある。

これに対し、本実施形態に係る上肢リハビリ支援装置1においては、第1筋電センサ11により検出された麻痺肢側の腕の第1筋電位と、第2筋電センサ12により検出された健常肢側の腕の第2筋電位と、の類似度を算出し、該算出した類似度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させる。これにより、麻痺肢側腕の麻痺の度合に応じて麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を調整できるため、麻痺肢側腕を能動的に動作し易くできる。

筋電用PC193は、例えば、第1筋電センサ11により検出された麻痺肢側腕の第1筋電位と、第2筋電センサ12により検出された健常肢側腕の第2筋電位と、の相関係数(0〜1)を類似度として算出する。左右の腕が健常である場合、左右腕の動作は左右対称となるため、相関係数は1に近い値となる。一方、片腕が麻痺している場合、左右腕の動作は左右対称とならないため、相関係数は1よりも小さい値となる。麻痺肢側腕が回復するに従がって、麻痺肢側腕の動作が健常肢側腕の動作に近づく。すなわち、麻痺肢側腕が回復するに従がって、麻痺肢側腕の動作と健常肢側腕の動作とが対称に近づき、相関係数(類似度)は増加する。

制御用PC192は、筋電用PC193により算出された類似度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させる制御を行う。これにより、麻痺肢側腕が回復して類似度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクが減少し、痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力が減少する。

例えば、制御用PC192は、筋電用PC193により算出された類似度が増加するに従って、上記(1)式のバネ定数kを減少させることで、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させ、痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。このように、麻痺肢側腕が回復しその麻痺度合が低くなるに従がって、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。したがって、麻痺肢側腕を動作し易くなり、麻痺肢側腕を徐々に能動的に動作させることができる。

なお、相関関数が増加するに従がって、麻痺肢側の回転操作に対し第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを増加させるように構成すると、通常のアシスト力とは逆方向の制御をもたらす「反アシスト力」となる。そこで、上肢リハビリ支援装置1の制御用PC192は、上記算出した類似度が増加するに従って、麻痺肢側腕の回転操作に対する反アシスト力を増加させるように、第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを制御してもよい。

マスタPC193は、制御用PC192の制御、第1及び第2表示装置20、21の制御を行う。マスタPC193には、訓練管理者用の第1表示装置20、訓練者用の第2表示装置21、及び入力デバイス(キーボード、マウスなど)28が接続されている。第1及び第2表示装置20、21は、液晶ディスプレイ装置や有機ELディスプレイ装置などである。マスタPC193は、制御用PC192内の制御プログラムの実行や停止を行う。第1及び第2表示装置20、21は、マスタPC193からの制御信号に応じて、例えば、リハビリ訓練の効果指標(類似度、筋電波形、回復度など)やリハビリ訓練時の模範動作を表示する。

図5は、本実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の制御方法を示すフローチャートである。 第1筋電センサ11は、訓練者の左腕の第1筋電位を検出する(ステップS101)。同時に、第2筋電センサ12は、訓練者の右腕の第2筋電位を検出する(ステップS102)。 制御装置19の筋電用PC193は、第1筋電センサ11により検出された第1筋電位と、第2筋電センサ12により検出された第2筋電位と、の類似度として算出する(ステップS103)。 制御装置19の制御用PC192は、筋電用PC193により算出された類似度が増加するに従って、上記(1)式の所定のバネ定数kを減少させることで、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させ、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる(ステップS104)。 制御装置19のマスタPC193は、第2表示装置21にリハビリ訓練の効果指標(類似度、筋電波形、回復度)を表示させる(ステップS105)。訓練者は、このリハビリ訓練の効果指標を見ることで、リハビリ訓練のモチベーションを上げることができ、回復を早めることができる。

以上、本実施形態に係る上肢リハビリ支援装置1において、第1筋電センサ11により検出された麻痺肢側の腕の第1筋電位と、第2筋電センサ12により検出された健常肢側の腕の第2筋電位と、の類似度を算出し、該算出した類似度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させる。これにより、麻痺肢側腕が回復しその麻痺度合が低くなるに従がって、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させることができる。すなわち、麻痺肢側腕の麻痺の度合に応じて麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を調整できるため、麻痺肢側腕を能動的に動作し易くできる。

実施形態2 図6は、本発明の実施形態2に係る上肢リハビリ支援装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態2に係る上肢リハビリ支援装置30は、上記実施形態1に係る上肢リハビリ支援装置の第1及び第2筋電センサ11、12の代わりに、第1及び第2脳波位相センサ31、32を備えている。本実施形態2に係る制御装置33は、上記実施形態1に係る制御装置19の筋電用PC193の代わりに、脳波用PC34を有している。

第1脳波位相センサ31は、第1脳波位相検出手段の一具体例である。第1脳波位相センサ31は、訓練者の頭部に設けられ、訓練者の麻痺側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第1脳波信号を検出する。第2脳波位相センサ32は、第2脳波位相検出手段の一具体例である。第2脳波位相センサ32は、訓練者の頭部に設けられ、訓練者の健常側に対応する脳半球上の運動野近辺からの第2脳波信号を検出する。

脳波用PC34は、例えば、第1脳波位相センサ31により検出された麻痺肢側の第1脳波信号から第1瞬時位相を特定し、第2脳波位相センサ32により検出された健常肢側の第2脳波信号から第2瞬時位相を特定する。脳波用PC34は、特定した第1瞬時位相と第2瞬時位相と、の同期度(位相同期度)を算出する。麻痺肢側腕が回復するに従がって、麻痺肢側腕の動作と健常肢側腕の動作とが対称に近づき、位相同期度は増加する。

制御用PC192は、脳波用PC34により算出された位相同期度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させる制御を行う。これにより、麻痺肢側腕が回復して位相同期度が増加するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクが減少し、痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力が減少する。

例えば、制御用PC192は、脳波用PC34により算出された位相同期度が増加するに従って、上記(1)式のバネ定数kを減少させることで、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させ、痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。このように、麻痺肢側腕が回復しその麻痺度合が低くなるに従がって、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。したがって、麻痺肢側腕を動作し易くなり、麻痺肢側腕を徐々に能動的に動作させることができる。なお、上肢リハビリ支援装置30の制御用PC192は、上記算出した位相同期度が増加するに従って、麻痺肢側腕の回転操作に対する反アシスト力を増加させるように、第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを制御してもよい。 本実施形態2において、上記実施形態1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。

実施形態3 本発明の実施形態3に係る上肢リハビリ支援装置1は、仮想空間において、麻痺肢側腕の第1ハンドル3により操作された車両の軌道と、所定軌道と、の偏差を算出し、該偏差が減少するに従って、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。なお、本実施形態2において、例えば、仮想空間において、車両は自動的に前進し、車両が所定軌道上を走行するように、訓練者は麻痺側の腕で第1ハンドル3を操作する。制御装置19は、仮想空間において、第1エンコーダ15により検出された第1ハンドル3による第1回転角に従って、車両を所定軌道に対して移動させる。制御装置19は、第2表示装置21の表示画面に、仮想空間内における、車両位置および所定軌道を表示させる制御を行う。訓練者は、第2表示装置21に表示された仮想空間内の車両が所定軌道上を走行するように第1ハンドル3を操作する。 なお、本実施形態3において、上記実施形態1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。

制御装置19は、上記実施形態1と同様に、第1トルクセンサ13により検出された第1回転トルクに基づいて、コンプライアンス特性を持たせた第2回転軸61の第2目標回転角を算出する。制御装置19は、第2エンコーダ16により検出された第2回転角が該算出した第2目標回転角となるように第2駆動ユニット18を制御する。同時に、制御装置19は、第2トルクセンサ14により検出された第2回転トルクに基づいて、コンプライアンス特性を持たさせた第1回転軸51の第1目標回転角を算出する。制御装置19は、第1エンコーダ15により検出された第1回転角が該算出した第1目標回転角となるように第1駆動ユニット17を制御する。このように、制御装置19は、第1及び第2回転軸51、61の協調制御を行う。

このとき、制御装置19は、第1エンコーダ15により検出された第1回転角に基づき算出した該車両の軌道と、所定軌道との偏差を算出する。制御装置19は、該算出した偏差が減少するに従って、第1及び第2回転軸51、61の協調制御時における第1及び第2駆動ユニット17、18のトルクを減少させることで、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少させる。

麻痺肢側腕が回復し麻痺度合が低くなるに従がって、麻痺肢側腕の第1ハンドル3により操作された車両の軌道と、所定軌道と、の偏差が小さくなる。したがって、麻痺肢側腕の回転操作に対するアシスト力を減少し、麻痺肢側腕を動作し易くなり、麻痺肢側腕を徐々に能動的に動作させることができる。すなわち、麻痺肢側腕の麻痺度合に応じて麻痺肢側腕の動作に対するアシスト力を調整できるため、麻痺肢側腕を能動的に動作し易くできる。

なお、上記説明では、第1ハンドル3を麻痺肢側腕で回転操作し、第2ハンドル4を健常肢側腕で回転操作しているが、これに限定されない。第1ハンドル3を健常肢側腕で回転操作し、第2ハンドル4を麻痺肢側腕で回転操作してもよい。この場合、制御装置19のマスタPC191を介して、訓練者又は管理者などが、第1及び第2ハンドル3、4のいずれのを麻痺肢側腕で操作するかの情報を入力し、設定する構成であってもよい。

なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

1 上肢リハビリ支援装置、2 土台部、3 第1ハンドル、4 第2ハンドル、5 第1回転機構、6 第2回転機構、7 昇降機構、8 レール部、9 可動部、11 第1筋電センサ、12 第2筋電センサ、13 第1トルクセンサ、14 第2トルクセンサ、15 第1エンコーダ、16 第2エンコーダ、17 第1駆動ユニット、18 第2駆動ユニット、19 制御装置、20 第1表示装置、21 第2表示装置、22 アンプ、23 無線ネットワーク、24 プーリー、25 プーリー、26 通信ネットワーク、27 専用線、31 第1脳波位相センサ、32 第2脳波位相センサ、51 第1回転軸、61 第2回転軸、

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