Electron cyclotron resonance ion generator

申请号 JP2011515536 申请日 2009-06-11 公开(公告)号 JP2011526724A 公开(公告)日 2011-10-13
申请人 コミッサリア ア レネルジ アトミック エ オ エネルジ アルテルナティヴCommissariat a lenergie atomique et aux energies alternatives; センター ナショナル ドゥ ラ リシェルシェ サイエンティフィックCentre National De La Recherche Scientifique; 发明人 ゴベール、ガブリエル; パケ、ジャン−イヴ;
摘要 本発明は、長軸(AA')に沿う軸方向の対称性を持つ 真空 気密チェンバー(2)、
軸(AA')に関して回転対称性を持つ磁場を発生させるための手段(3、4、5、6)、そして高周波を伝搬するための手段からなるECRイオン・ゼネレータ(1)に関する。 チェンバー(2)は、イオンが生成されるイオン化ゾーン(10)を持つチェンバー(2)の一端にイオン化第一ステージ(7)、ゾーン(10)内で軸(AA')にほぼ平行な磁場、そして伝搬手段から来る第一の高周波を使用する生成されたイオンを磁気的に閉じ込めるための第二のステージ(8)を持つ。 磁場が、ゾーン(10)と第二のステージ(8)との間で軸(AA')
にほぼ平行であるため、ゾーン(10)内で生成されたイオンは、第二のステージ(8)の方へ移動する。 また、第一および第二のステージ(7、8)は、同じDCプラズマを含む。
【選択図】図1
权利要求
  • − プラズマを囲むように意図された真空気密チェンバー(2、102)、なお、前記チェンバー(2、102)は、長軸(AA')に沿った軸方向の対称性を持つ、
    − 前記チェンバー(2、102)内に磁場を発生させるための手段(3、4、5、6、
    101、104、105、106)、なお、前記磁場は、前記長軸(AA')に対する回転対称性を持つ、
    − 前記チェンバー(2、102)内で高周波を伝搬させるための手段からなる「電子サイクロトロン共鳴イオン・ゼネレータ」であるデバイス(1、100、200、300)であって、
    前記チェンバー(2、102)が、
    − 前記チェンバー(2、102)の一端に位置し、イオンが生成されるイオン化ゾーン(10、110)からなる第一のイオン化ステージ(7、107、207、307)と、
    − 前記イオン化ゾーン(10、110)内で生成された前記イオンに対する第二の磁気的閉じ込めステージ(8、108)とからなり、なお、前記磁場は、前記イオン化ゾーン(
    10、110)内で前記長軸(AA')にほぼ平行であり、また、前記第二のステージ(8、
    108)は、高周波を伝搬するための前記手段から前記チェンバー(2、102)内に伝搬される第一の高周波を使用する、そして、
    前記磁場が、前記イオン化ゾーン(10、110)と前記第二の閉じ込めステージ(8、
    108)との間で前記長軸(AA')にほぼ平行であるため、前記イオン化ゾーン(10、1
    10)内で生成されたイオンは、前記第二の閉じ込めステージ(8、108)へ向かって移動する、そして、前記第一および第二のステージ(7、107、207、307、8、1
    08)は、同じ連続なプラズマを含むことを特徴とする、デバイス。
  • 前記第一のイオン化ステージ(7、107)が、電子サイクロトロン共鳴イオン・ソースであることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
  • 前記イオン化ゾーン(10)内へ第二の高い高周波を注入するための導波管(13)からなることを特徴とする、請求項2に記載のデバイス。
  • 前記サイクロトロン共鳴イオン・ソースの前記イオン化ゾーン(10)を形成する共鳴ゾーンの近くに配置された、イオン化すべき元素を注入するためのシステムからなり、前記システムが前記共鳴ゾーンの外側に留まることを特徴とする、請求項2あるいは3に記載のデバイス。
  • 前記注入システムが、前記共鳴ゾーン内へ凝縮可能なイオン化すべき元素の気化物質を注入する炉であることを特徴とする、請求項4に記載のデバイス。
  • 前記炉が、約前記長軸にほぼ平行であるように配置されることを特徴とする、請求項5に記載のデバイス。
  • 前記第一のイオン化ステージが、
    − 放電ソース、
    − 面イオン化ソース(207)、
    − 熱的イオン化ソース、
    − レーザ・ソース(307)、
    − 場イオン化ソース、そして − 電荷交換ソースの中から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
  • 前記イオン化ゾーン内の磁場のモジュラスを局所的に増加させるための手段(6、10
    6)からなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス。
  • 磁場のモジュラスを局所的に増加させるための前記手段(6、106)が、軟鉄リングによって形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス。
  • 前記チェンバー内に磁場を発生させるための前記手段が、永久磁石(3、4、5)からなり、その回転軸が、前記長軸(AA')に本質的に合致することを特徴とする、請求項1〜
    9のいずれか一項に記載のデバイス。
  • 前記チェンバー内に磁場を発生させるための前記手段が、任意のインテンシティの電流が通過する少なくとも一つのコイル(101)からなることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス。
  • 前記第一のイオン化ステージが位置する側の反対側末端に位置する前記イオンの抽出ゾーン(9、109)からなり、前記磁場が、前記抽出ゾーン(9,109)内で前記長軸(A
    A')にほぼ平行であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
  • 前記チェンバー内に磁場を発生させるための前記手段が、前記チェンバー内の、そして空間的に閉じた磁場の等モジュラス面によって区画された一つ以上のボリューム内における、前記第二の磁気的閉じ込めステージ内に、前記磁場の極小の少なくとも一つの閉ラインを定義することを可能にすることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載のデバイス。

  • 说明书全文

    本発明は、電子サイクロトロン共鳴イオン・ゼネレータに関する。

    知られているように、電子サイクロトロン共鳴源、いわゆるECRソースは、一般的に、単価または多価イオン(すなわち、一つ以上の電子が取り除かれた原子)を生成するために使用される。

    これらのECRソースの原理は、(気体または金属から生成できる)複数の原子が供給される真空気密チェンバー内で、サイクロトロン共鳴が生じて存在する原子をイオン化しプラズマを発生させる状態を達成するような方式で高周波をB磁場に組み合わせることである。 真空気密チェンバー内で有効な残圧は、10 -6から10 -1 Pa程である。

    概して、プラズマを含むチェンバーは、長軸に関して回転対称である。 磁場は、真空気密チェンバーの外部にある手段によって生成される。 これらの手段は、電流または一セットの永久磁石が通る一セットのコイルから構成できる。 超電導物質によって構成される場合、適用されたコイルは、適当な極低温システムによって任意の温度に冷却されなければならない。

    サイクロトロン共鳴は、チェンバー内へ注入された高周波と、いわゆる「極小B」構造を持つ磁場との組み合わせ作用によって達成される。 磁場は、特に、電子サイクロトロン共鳴条件(1)を満たすモデュラスBrを持つ。

    Br=f. 2Πm/e (1)
    上式において、eは電子の電荷を表し、mがその質量を、そしてfが電磁波の周波数を表す。

    チェンバーの、高周波の注入箇所に対向する側に位置して、あるいはソースの軸に関して側方、プラズマの反対側に配置されて、イオン抽出システムが設けられる。

    この種のソースでは、生成可能なイオン量は、一方で、イオン化すべき気体ミディアムを構成する中性原子への電子衝撃によるイオン形成、そして他方で、プラズマ・ボリューム内に存在する中性あるいは荷電粒子との再結合による、または、チェンバー壁までへの中性原子の拡散による、これら同じイオンの損失という、二つのプロセス間の競争で決まる。

    形成されたイオンならびにイオン化のために使用された電子をチェンバー内に制限するための手段が設けられる。 これは、軸方向の対称性を持つ磁場に半径方向の対称性を持つ磁場を重ねることによって達成される。 この半径方向の磁場は、概して永久磁石によって構成される多極構造を用いて達成される。 正場の勾配は、(軸に沿ってチェンバーの壁の方へ)全方向に発生する。 これは、減速器である。 プラズマの電子は、磁気ポテンシャル内で軸方向に、そして半径方向に、うまく捕えられる。 この磁気ミラー配位は、明らかに完璧ではない(リーク・ライン)が、これは、プラズマ電極の出口でビームを形成する荷電粒子を抽出するために利用される。

    半径方向の磁場と軸方向の磁場の重ね合わせは、チェンバーの壁と全く接触しない磁場の閉じた等モジュラス面の形成に至る。 総磁場は、電子サイクロトロン共鳴条件(1)が満たされる少なくとも一つの完全に閉じた磁気面が存在するように制御される。

    本出願人が申請した特許EP946961は、回転対称を持つ磁場を利用するECRソースを説明する。 このソースは、磁気手段からなり、これらの磁気手段によって発生する場のベクトル和は、キャビティ内の、そして空間的に閉じた磁場の等モジュラス面B fによって区切られた一つ以上のボリューム中に、ベクトル和のBモジュラスの極小の少なくとも一つの閉ラインを定義することを可能にする。 モジュラスBfの閉面は、磁場が特に、既知のECRソースで生成されるものとは対照的に非常に低い極小Bを持つことができる内部ボリュームを包囲する。

    ECRソースのプラズマの電子密度は、単位cm 3当たり10 9から10 12電子である。 これらの中立粒子は、プラズマを含む真空気密チェンバーのボリューム内へ注入される。 それらは、プラズマ内での第一通過中にイオン化されないならば、チェンバーの壁へ付着することになる。 それらの付着時間は、それらが属する化学的種類に依存する。 この時間は、物理的化学的な特性が壁との反応を可能にする粒子については非常に長い。 したがって、それらのイオン化の確率は、プラズマのイオン化能に直接的に依存する。

    壁と反応しない気体に対しては、100%近くのイオン化効率が観察できる。 壁上の粒子の継続的なリバウンドは、粒子のプラズマ中の通過数を増加させるため、(共鳴ゾーンの周囲の)プラズマの最強電子励振ゾーンを通過するときにイオン化されないものに対してイオン化を可能にする。

    対照的に、メンデレーエフ周期表の凝縮可能な元素(例えばPb、Ge)に対しては、同じことは言えない。 後者は、プラズマ内の第一通過中にイオン化されないなら、壁に到達するとすぐに貼り付くことになる。 そして注目の元素に関して壁の温度が十分な場合にのみ、そこから離れることが可能である。 したがって、冷壁を持つ従来のECRイオン・ソースは、イオン化効率が全体的に低くなり、その結果、プラズマ内の第一通過中にイオン化されない原子は、チェンバーの壁に凝結されるので、ビームの製造に対してはロスとなる。 したがって、電子衝撃法による効率的なイオン化セクションを考慮に入れると、凝縮可能な元素に対するイオン化効率は、2.45GHzの周波数において千分のいくつであり、15GHzの周波数に対して最高20%である。

    注目すべきは、同じことが放射性イオンの製造に関しても真であり、その効率は、これらの元素の寿命に大きく依存することである。

    壁と反応しない気体については、イオン化効率は、凝縮可能な元素に対するものよりも明白に高いが、平行して中立粒子の総変換時間は増加する。 この時間は、同時に、粒子の種々のリバウンドおよび解離時間に関連している。

    この文脈において、本発明の目的は、真空気密チェンバーの壁とのリバウンドの前に直接的なイオン化能力の増加が可能な電子サイクロトロン共鳴イオン・ゼネレータを提供することである。

    この目的のために、本発明は、次のものからなる電子サイクロトロン共鳴イオン・ゼネレータであるデバイスを提案する。

    − プラズマを包囲することを意図した真空気密チェンバー。 なお、チェンバーは、長軸に沿った軸方向の対称性を持つ。

    − チェンバー内に磁場を発生させるための手段。 なお、磁場は、長軸(AA')に対する回転対称性を持つ。

    − チェンバー内で高周波を伝搬するための手段。

    このデバイスは、チェンバーが次のものからなるという特徴がある。

    − チェンバーの一端に位置する第一のイオン化ステージ。 なお、第一のステージは、イオンが生成されるイオン化ゾーンからなり、磁場がイオン化ゾーン内で長軸にほぼ平行である。

    − イオン化ゾーン内で生成されたイオンに対する第二の磁気的閉じ込めステージ。 なお、第二のステージは、高周波を伝搬するための手段からチェンバー内で伝搬される第一の高周波を使用する。

    磁場は、イオン化ゾーンと第二の閉じ込めステージとの間で、長軸にほぼ平行である。 そのため、イオン化ゾーンで生成されたイオンは、第二の閉じ込めステージの方へ移動する。 また、第一および第二のステージは、同じ連続なプラズマを含む。

    長軸に関する回転対称を持つ磁場は、軸の周りの円上に位置する点がどれであっても、半径方向および軸方向の構成要素が対称形である磁場を意味する、と理解すべきである。

    本発明によれば、中立粒子のイオンへの変換時間が減少されるため、高いイオン化効率が保証される。 本発明によるデバイスは、二つの別個なゾーンあるいはステージからなるチェンバー内に含まれる連続なプラズマのボリュームを定義する、回転対称性のある磁場を持つ。 イオンは本質的に第一のゾーンで生成され、第二のゾーンは、電子サイクロトロン共鳴ソースの原理に従うイオンの閉じ込めを保証する。 これらの二つのゾーン間では、磁場のベクトルの方向は、両ステージに共通な軸、すなわちチェンバーの長軸に平行である。 したがって、これらの二つのゾーン間には、純粋に軸方向の磁場が存在する(磁場の半径方向の構成要素はない)。 二つのゾーンは、磁気的に少しの破裂もなく、全く同一のプラズマ、すなわち、全体的に電気的に中立な(すなわち正電荷と負電荷とが同じくらい多い)イオン、電子、原子および分子からなる全く同一な全体を含むボリュームを定義する。 二つのステージ間で同軸磁界ベクトルを使用するという事実は、磁場が回転対称性を持ち、第一のゾーンから第二のゾーンの方へのイオンの移動を課すことを暗に意味する。

    第一のゾーン内では、粒子に対するイオン化効率は、このイオン化を実行するのに使用される手段に依存する。 イオン化された粒子は、第二のECRステージへ移動し、そこで閉じ込められる、あるいは実に多重荷電化される。 この点に関しては、第二のステージが、第一のステージから来るイオンの電荷の状態を維持できる、あるいは増加できることに注目すべきである。

    したがって、第二のステージによって閉じ込められたイオンは、単一荷電あるいは多重荷電粒子のビームの形式で使用できる。 したがって、生成されたビームは、例えば本出願人の特許EP946961で説明されているような、回転対称性を持つECRタイプ・ソースによって与えられる特性を示す。

    短寿命を持つ粒子(放射性原子、不安定分子など)のイオン化に関しては、本発明によるデバイスは、変換プロセスに必要な温度を低下させることによってそれらが状態を変化させてしまう前に、後者をイオン化する確率を増加させることが可能である。

    さらに、磁場と長軸間との平行性は、対象イオンのラーマー半径(磁力線の周りのイオンの環動半径)によって決定される。 したがって、環動半径は、対象イオンの質量と共に増加する。 本発明によれば、イオン化ゾーン内でイオン化された粒子が、閉じ込めゾーンの方へ移動しなければならない範囲で、軸と磁場との平行性の必要条件は、このイオンのラーマー半径に依存する。 低質量の対象イオンに対しては、より大きなラーマー半径を持ち、そして長軸に対して大きな度を持つ磁場に対して意図された方向から逸れて第二のステージの方へ移動しない可能性がある高質量の対象イオンに対するよりも、磁場と長軸との平行性のより大きな欠如を許容できることは容易に理解できる。 概して、イオン化ゾーン内に位置する磁界ベクトル間の、そして、このイオン化ゾーンと閉じ込めゾーンの入口との間の最大角度θは、30°未満に留まらなければならないと言える。 イオン化ゾーン内の磁場モジュラスを増加させることによって、対象イオンのラーマー半径を減少させることが可能であることに注意すべきである。

    本発明によるデバイスは、個々に、または技術的に可能な組み合わせで考えられる次の特徴の一つ以上を持つこともできる。

    − 第一のイオン化ステージは、電子サイクロトロン共鳴イオン・ソースである。

    − 本発明によるデバイスは、イオン化ゾーンへの第二の高周波の注入のための導波管を含む。

    − 本発明によるデバイスは、サイクロトロン共鳴イオン・ソースのイオン化ゾーンを形成する共鳴ゾーンの近くに配置された、イオン化すべき元素を注入するためのシステムからなり、このシステムが共鳴ゾーンの外側に留まる。

    − 注入システムは、共鳴ゾーン内へ凝縮可能なイオン化すべき元素の気化物質を注入する炉である。

    − 第一のイオン化ステージは、次のソースから選択される。
    ・放電ソース。
    ・面イオン化ソース。
    ・熱的イオン化ソース。
    ・レーザ・ソース。
    ・場イオン化ソース。
    ・電荷交換ソース。

    − 本発明によるデバイスは、イオン化ゾーン内で磁場のモジュラスを局所的に増加させるための手段からなる。

    − 磁場のモジュラスを局所的に増加させるための手段は、軟鉄リングによって形成される。

    − チェンバー内に磁場を発生させるための手段は、永久磁石からなり、それらの回転軸は長軸にほぼ合致する。

    − チェンバー内に磁場を発生させるための手段は、少なくとも一つのコイルからなり、それを任意のインテンシティの電流が通過する。 コイルは、超電導物質または従来の材料から製造される。

    − 本発明によるデバイスは、第一のイオン化ステージが位置する側の反対側末端に位置するイオンのための抽出ゾーンからなり、そして磁場は、抽出ゾーン内で長軸にほぼ平行である。

    − チェンバー内に磁場を発生させるための手段は、チェンバー内の、そして空間的に閉じた磁場の等モジュラス面によって区画された一つ以上のボリューム内における、第二の磁気的閉じ込めステージ内に、磁場の極小の少なくとも一つの閉ラインを定義することを可能にする。

    本発明の他の特徴および利点は、図示するのみで限定することのない添付の図面を参照する以下の説明から明らかになる。

    本発明の第一の実施例によるデバイスを表す概略図であり、本発明によるデバイス内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ライン、そしてベクトルを示すチャートを含む。

    図1に示すデバイスの機械的な構成を表す3次元表示である。

    各々、図1に示すデバイスの第一のステージの機能がある場合の、そして、その機能がない場合の多重荷電イオンの、二つのスペクトルを示す。

    各々、図1に示すデバイスの第一のステージ内へ中立粒子を注入するのに使用したマイクロ炉の三つの異なる加熱電力での、多重荷電イオンの三つのスペクトルを示す。

    本発明の第二の実施例によるデバイスを表す概略図であり、本発明によるデバイス内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ライン、そしてベクトルを示すチャートを含む。

    本発明の第三の実施例によるデバイスを表す概略図であり、熱イオン化イオン・ゼネレータであるデバイスと、本発明によるデバイス内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ライン、そしてベクトルを示すチャートを含む。

    本発明の第四の実施例によるデバイスを表す概略図であり、レーザ励振イオン・ゼネレータであるデバイスと、本発明によるデバイス内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ライン、そしてベクトルを示すチャートを含む。

    すべての図に共通なエレメントは、同じ参照番号を持つ。

    図1は、本発明の第一の実施例によるデバイス1を表す概略図である。 注目すべきことは、この図が理解し易いよう、図2に表すいくつかの機械要素が、図1の概略図には示されていないことである。 図2は、図1に示すデバイスの機械的な構成を表す3次元表示である(デバイス1を良く理解できるよう、図2は、デバイス1の長軸を通過する垂直平面における断面図を表す)。

    デバイス1は、次のものからなる。

    − 対称長軸AA'を持つ真空気密チェンバー2。

    − 本質的に同一な、環状形状を持つ、3個の永久磁石3、4および5。 これらは、回転軸が、チェンバー2の長軸AA'と本質的に合致するように相互に隣り合わせで配置される。 磁石3は、デバイス1の第一の末端に位置し、磁石5は反対側の末端に、そして磁石4は、磁石3と磁石5との間に位置する。

    − 狭くなる断面末端が、中間の磁石4の内側に位置するように配置される軟質金属円錐エレメント6。

    永久磁石3、4および5は、各々、単一ブロックの磁石であっても、または、同方向に磁化を持って組み立てられる複数のセクターからなる磁石であってもよい。

    図1は、また、本発明によるデバイス1内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ライン、そしてベクトルを示すチャートを含む。

    磁場のモジュラスのインテンシティはドットによって表されている。 ドットがより高密度であればあるほど、チェンバー2内で有効なモジュラスがより強いことを示す。

    同様に、図1に実線によって、いくつかの等モジュラス面を表す。

    最後に、磁界ベクトルを矢印によって表す。

    デバイス1は、次のものからなる。

    − チェンバー2の一端に位置する第一のイオン化ステージ7。 なお、第一のステージ7はイオン化ゾーン10からなる。

    − 第一のステージ7によって生成されたイオンのための第二の磁気的閉じ込めステージ8。

    − 第一のステージ7から第二のステージ8へのイオン移動ゾーン12。

    − イオン抽出ゾーン9。 このゾーンは、ゾーン8内の側方に位置することができる。

    この場合、イオン化ゾーン10は、ECRゾーンである(イオンおよび高周波を注入するためのシステムが、図1に示されていないことに注意すべきである)。 このECRゾーン10は、典型的に、共鳴ゾーンが15GHzで機能する高密度ゾーンである(この値は、8GHzから18GHzの周波数の波の伝搬を許容する導波管に対して、純粋に指標として示している)。 これは、注入された中立粒子のイオン化のためにのみ設けられており、これらの同じイオン化された粒子の閉じ込めのためのものではないことに注意すべきである。 15GHzのこの共鳴周波数は、中立粒子の効率的なイオン化を可能にする共鳴現象を提供するための、およそ5300Gに等しいモジュラスを持つ磁場の存在を暗示する(単一荷電および多重荷電イオンの取得)。 第一のステージの磁場のコンフィギュレーションは、磁石3および4によって、また軟鉄円錐エレメント6によって提供される。 軟鉄円錐エレメントは、イオン化ゾーン10内に共鳴磁場を得るために、磁場モジュラスの値を局所的に増加させることが可能である。 図2に示すように、15GHzの高周波は、15GHzの高周波が共鳴ゾーン10に注入されるように導波管13を通して伝搬される。

    デバイス1は、また、マイクロ炉(図示せず)が挿入されるチューブ14からなる。 このマイクロ炉は、イオン化すべき合成物を十分な蒸気圧まで加熱することによって、メンデレーエフ周期表の凝縮可能な元素(例えばPb)を生成することを可能にする。

    マイクロ炉は、また、ほぼ長軸AA'に沿って配置され、そして共鳴ゾーン10に非常に近い位置になければならないが、このゾーンに侵入してはいけない。 典型的に、マイクロ炉は、導波管13の末端から2mm戻した位置に配置できる(符号15によって示す部位を参照)。 この炉は、例えば208 Pbで装填される。 凝縮可能な元素のイオン化が、本発明によるデバイスを特徴づける根本的な基準である、ということに注目すべきである。 なぜなら、既知のデバイスにおける第一通過中にイオン化されない凝縮可能な元素は、壁に到達するとすぐに壁に貼り付き、そして壁の温度がその元素に十分な場合にのみ、そこから解離することが可能であるためである。

    イオン化ゾーン10内の第一のステージ7によって生成されたイオンは、イオン化ゾーン10内で全く同時に、それからイオン化ゾーン10と第二の閉じ込めステージの入口との間で、前記イオン化ゾーン内で生成されたイオンが、磁力線の周囲で転がり自然発生的に前記第二の閉じ込めステージ8へ向けて移動するよう、ほぼ長軸AA'に平行な(すなわち、磁場の半径方向の構成要素が本質的にゼロである)磁場によって捉えられる(単一および多重電荷イオンの全てが捉えられて第二のステージ8の方へ移動することに注意すべきである)。 また、軸AA'とほぼ同一直線上の磁場が実際に強制されるという事実は、回転対称性のある磁場を持つことを暗示する、ということにも注意すべきである。 上記に既に言及したように、磁場と長軸AA'との平行性は、対象となるイオンのラーマー半径によって決まる。 ラーマー半径は、対象イオンの質量とともに増加する(Arの環動半径は、
    Arよりも重いPbの環動半径よりも小さい)。 イオン化ゾーン10内でイオン化された粒子が、第二の閉じ込めステージ8へ向かって移動しなければならないという本発明による範囲では、軸に対する磁場の平行性の必要条件は、このイオンのラーマー半径に依存する。 低質量の対象イオンに対しては、大きなラーマー半径を持つより大きな質量の対象イオンに対するよりも、磁場と長軸との平行性のより大きな欠如を許容できることが容易に分かる。 このことは、長軸AA'とのあまりに大きな角度を持つ磁場については、意図した方向から逸れる可能性があり、第二のステージ8の方へ移動できないであろう。 一般的に述べれば、イオン化ゾーン内に位置する磁界ベクトル間の、そしてこのイオン化ゾーンと閉じ込めゾーンの入口との間の最大角度θは、30°未満に留まらなければならないと言える。 注目すべきことは、イオン化ゾーン10内に強磁場モジュラスを持つことによって、対象イオンのラーマー半径を減少させることが可能であることである。 軟鉄円錐体6は、このゾーン内に磁場を集中させることができる。

    二つの永久磁石4および5は、回転対称を持つ磁場を生成するために用いられる。

    第二のステージ8は、ECR磁気的閉じ込めゾーンを形成する。 磁石4および5は、第二のステージ8の各々の点に発生する磁場のベクトル和が、極小|B|の閉ライン・プロファイルの獲得に至るように選択される。 図1の符号16は、等モジュラス面|Bf|を示す(第二のステージ8の磁場の最大モジュラス)。 他方、基準17は、磁場の低値によって区画される回転楕円面を示す。 極小の複数の閉ラインが、これらの楕円面17の中に定義される。 第二のステージ8の最大機能周波数は、最大場モジュラス|Bf|の閉面16によって定義される。 このようなコンフィギュレーションが、本出願人によって申請された特許EP946961に説明されている。 例証として、ECR閉じ込めステージは、典型的に、図1に示す閉ライン11に対応する周波数2.45GHzの波で機能する(約870G
    に等しい磁場モジュラスに相当する)。 2.45GHzの高周波は、チューブ・ネック1
    8に挿入された導波管(図示せず)を通して注入される。 第一のステージ7に属するイオン化ゾーン10から来るイオンは、閉じ込めゾーン8内に閉じ込められてから、いわゆる抽出ゾーン9において抽出される。 注目すべきは、ECR閉じ込めゾーン8は、イオン化ゾーン10内の通過中に荷電イオンを閉じ込める機能を保証するばかりでなく、目標によれば、第一のステージから来るイオンの電荷の状態を維持する、あるいは増加させることをも可能にすることである。 第二のステージは、また、(特に、閉じ込めゾーン8内のいくつかの原子の再結合のケースで)単一荷電イオンの生成を可能にする。 イオン抽出ゾーン9は、第一のイオン化ステージ7の位置とは反対側の末端に位置する。 この抽出ゾーン9内では、磁場は長軸AA'にほぼ平行である。 電子が閉じ込めゾーン8から流出する(磁場が対称長軸AA'と同軸である抽出ゾーン9内で、このゾーンから電子が優先的に流出する)とすぐに、プラズマの中立性を遵守するように、電子を追って閉じ込めゾーンから流出するイオンがある。

    注目すべきは、第一および第二のステージ7および8が、全く同一の連続なプラズマからなることである。

    単一の導波管を使用して、二つの高周波を注入することが可能であることにも注目すべきである(同じ導波管によって伝送される、例えば、第一のイオン化ステージ7のための、18GHzに等しい第一の周波数、そして第二の閉じ込めステージのための、8GHzに等しい第二の周波数)。

    電子母集団を増加させることが可能な、(チェンバー2内へキャピラリ(図示せず)を通して注入される)サポート・ガスを使用することも可能である。 このサポート・ガスは、
    獲得すべき対象イオンを可能とするものよりも低い質量を持つ原子の気体であることが好ましい。 したがって、 208 Pbのイオン化のケースでは、サポート・ガスとして例えばH
    eを使用可能である。

    導波管システム13および中立元素注入システム14は、もちろん、適当なジョイント(図示せず)によって完全気密様式でチェンバー2へ結合される。

    さらに、中立元素のイオン化ゾーンへの注入は、特に、凝縮可能な元素に対するマイクロ炉の使用のケースにおいて説明した。 もちろん本発明は、中立元素を生成するための他の既知のソース(例えばガス・ボトル)にも適用できる。

    例えば図1および図2に示すデバイスでは、第一のイオン化ステージが機能しない(連続な太線を持つ曲線)、あるいは機能する(不連続な太線を持つ曲線)に応じて、図3に示す異なるイオンの二つのスペクトルが得られる。 これらのスペクトルは、アンペアで表した分析磁石における電流の関数としてデバイスから流出するイオン電流Iのインテンシティをマイクロアンペアで表す。 この分析電流は、Qがイオンの電荷で、そしてAがその質量である場合の、比率Q/Aを提供する。 これらのスペクトルは、3.75Wのマイクロ炉電力における208 Pbのイオン化のケースで得られたものであり、第一のステージの周波数は9.347GHzであり、そして第二のステージの周波数は2.45GHzである。 図3は、第一のステージが機能しているかどうかに依存する、イオン化効率の増加を明らかに示す。 したがって、増加(第一のステージが機能しているスペクトルと第一のステージが機能していないスペクトルとの間のイオン電流の比率)が観察される。 その増加は、イオン208 Pb 3+に対しては3.1、そしてイオン208 Pb 2+に対しては2.7に等しい。 イオン208 Pb 4+および208 Pb 1+に対しても効率増加が観察される。

    図4は、マイクロ炉の電力変化がある場合の、 208 Pbのインテンシティにおける傾向を示す。 マイクロ炉の電力が高いほど、イオン化は増加する。 全体として、(3.36W
    のマイクロ炉の電力に対して)1.4のゲインから、(5.37Wのマイクロ炉の電力に対して)2.2までの、 208 Pb(粒子)における全体的なインテンシティの直接的な増加が見られる。

    さらに、(ECR閉じ込めステージを機能させない)第一のステージのみの機能試験(図示せず)が、イオンの非常に低い生成を示すことに注目すべきである。

    図1および図2に示す例の磁場は、永久磁石のシステムによるものである。 しかしながら、より高いECR機能周波数に対応する磁場を得るために、コイル・システムを使用することも可能である。 図5は、本発明の第二の実施例によるデバイス100の概略図であり、本発明によるデバイス内で有効な電磁場の、モジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ラインおよびベクトルを表すチャートを含む。

    デバイス100は、次のものからなる。

    − 対称長軸AA'を持つ真空気密チェンバー102。

    − 環状形状を持つ本質的に同一の、二つの永久磁石104および105。 これらは、それらの回転軸がチェンバー102の長軸AA'と本質的に合致するよう相互に隣り合って配置されている。

    − 任意のインテンシティの電流が通過するコイル101。 前記コイルの回転軸は、チェンバー102の長軸AA'とほぼ合致する。

    − 軟質金属円錐エレメント106。 それの狭くなる断面末端がコイル101内に位置するように配置される。

    図1と同様に、図5も、本発明によるデバイス100内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ラインおよびベクトルを表すチャートを含む。

    磁場モジュラスのインテンシティをドットによって表しており、ドットが高密度であればあるほど、チェンバー102内で有効なモジュラスは、より強い。

    同様に、複数の等モジュラス面を、図5に実線で表している。

    最後に、磁界ベクトルを矢印で表している。

    デバイス100は、次のものからなる。

    − チェンバー102の一端に位置する第一のイオン化ステージ107。 なお、第一のステージ7は、イオン化ゾーン110からなる。

    − 第一のステージ7によって生成されたイオンに対する第二の磁気的閉じ込めステージ108。

    − 第一のステージ107から第二のステージ108へ向かうイオン移動ゾーン112。

    − イオン抽出ゾーン109。

    この場合、イオン化ゾーン110は、コイル101によって生成される図1のECRゾーンよりも高い周波数を持つECRゾーンである。 このECRゾーン110は、典型的に、共鳴ゾーンが29GHzで機能する高密度ゾーンである。 図1と同様に、これは、注入された中立粒子のイオン化のためにのみ設けられたゾーンであり、これらの同じイオン化された粒子の閉じ込めのためのものではない。 29GHzでのこの共鳴周波数は、中立粒子の効率的なイオン化(単一荷電および多重荷電イオンの収集)を可能にする共鳴現象を確実にするための、非常に高い磁場が存在することを暗示する。 軟鉄円錐エレメント106は、イオン化ゾーン110内に共鳴磁場を得るために、磁場モジュラスの値を局所的に増加させることを可能にする。

    イオン化ステージに対してより高い周波数のECRゾーンを使用することを可能にするコイル101の唯一の違いを除いて、図5のデバイス100は、図1のデバイス1と同一であり、同様に機能する。

    これまで説明した種々の実施例(図1、図2および図5)は、すべて第一のECRステージからなる。 しかしながら、本発明によるデバイスは、他のタイプのイオン・ソースでも機能できることに注目することが重要である。 唯一の条件は、生成されたイオンが自然発生的に第二の閉じ込めステージへ向かって移動するよう、磁場がチェンバーの対称長軸と同軸であるゾーン内においてイオンが生成されることである。

    したがって、第一のECRステージの代わりに、第一のイオン化ステージは、また、次のソースから選択できる。

    − 放電ソース。
    − 面イオン化ソース。
    − 熱的イオン化ソース。
    − レーザ・ソース。
    − 場イオン化ソース。
    − 電荷交換ソース。

    例証として、図6および図7は、各々、本発明の第三および第四の実施例によるデバイス200および300を表す概略図であり、本発明によるデバイス内で有効な電磁場のモジュラスのインテンシティ、等モジュラス・ラインおよびベクトルのチャートを含む。

    デバイス200および300は、第一のイオン化ステージがECRステージではないという違いを除いて、図のデバイス1と同一である。 図1のデバイス1に共通なエレメントに対して同じ参照番号を用いている。

    図6のデバイス200は、イオン化ソース201が面イオン化ソースであるため、デバイス200のイオン化ステージ207がECRデバイスではないという点で 図1のデバイス1とは異なる。 ソース201の末端は、デバイス200のイオン化ゾーンを形成するゾーン10内に位置する。 ゾーン内における磁場は、デバイス200のチェンバー2の長軸AA'と同軸である。 永久磁石3および軟鉄円錐6は、イオン化ゾーン10内に磁場モジュラスの集中を得るように保持されていることが分かる。 この場の集中は、より小さなラーモア半径を持つイオンを得ることを可能にするため、特に重粒子に対して有益である。

    図7のデバイス300は、イオン化ソース301がレーザ励起イオン化ソースであるという点のみにおいて図1のデバイス1とは異なる。 (原理の一つは、一点として目標を加熱する焦束レーザ光線に関わり、熱性膨張が、非常に熱く高密度なプラズマの「柱」を放出する衝撃波を局所的に発生させる。もう一つの原理は、周縁電子の除去を可能にするレーザ共鳴イオン化ソースである。)したがって、デバイス300のイオン化ステージ30
    7は、ECRデバイスではない。 ソース301の末端は、デバイス300のイオン化ゾーンを形成するゾーン10内に位置し、その中では、磁場は、デバイス300のチェンバー2の長軸AA'と同軸である。 再度述べるが、永久磁石3および軟鉄円錐6が、イオン化ゾーン10内に磁場モジュラスの集中を得るように保持されることは明らかである。

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