ダイヤ生成装置

申请号 JP2014042147 申请日 2014-03-04 公开(公告)号 JP6251083B2 公开(公告)日 2017-12-20
申请人 株式会社東芝; 東芝インフラシステムズ株式会社; 发明人 秋葉 剛史; 山根 史之;
摘要
权利要求

第1の地点における、第2の地点への移動に関する需要の時間分布を取得する需要分布取得部と、 使用可能な車両の種別および定員を含む車両情報を記憶する車両情報記憶部と、 前記需要の時間分布と、前記車両情報記憶部が記憶する使用可能な車両の定員のうち、最も少ない定員とを参照して、前記第1の地点の出発時刻の候補群を生成するスジ候補生成部と、 前記候補群に属する候補の出発時刻各々について、前記車両情報記憶部が記憶する使用可能な車両の種別群の中から、該出発時刻に出発させる種別を決定するすることで、前記第1の地点から前記第2の地点へのダイヤグラムを生成するダイヤ生成部と を有し、 前記種別群には、その出発時刻に車両を出発させないことを示す種別が含まれる、ダイヤ生成装置。前記スジ候補生成部は、前記第2の地点の近傍において行われるイベントの終了時刻の複数の候補各々に応じた、前記第2の地点から前記第1の地点への移動に関する需要の時間分布を参照して、前記終了時刻の候補毎に、前記第2の地点の出発時刻の候補群を生成し、 前記ダイヤ生成部は、前記終了時刻の候補毎に、前記第2の地点の出発時刻の候補群に属する候補の出発時刻各々について、前記種別群の中から、該出発時刻に出発させる車両の種別を決定することで、前記終了時刻の候補毎に、前記第2の地点から前記第1の地点へのダイヤグラムを生成する、 請求項1に記載のダイヤ生成装置。前記ダイヤ生成部は、前記車両を出発させないことを示す種別を除いた、前記車両の種別を前記第2の地点の出発時刻順に並べると、前記終了時刻の全ての候補において、同一の順序となるように、前記第2の地点の出発時刻各々に出発させる車両の種別を決定する、請求項2に記載のダイヤ生成装置。前記ダイヤ生成部は、前記第1の地点から前記第2の地点へのダイヤグラムの生成と、前記第2の地点から前記第1の地点へのダイヤグラムの生成とを、所定の評価関数を用いて、同時に行い、 前記所定の評価関数は、前記第1の地点から前記第2の地点へのダイヤグラムを生成する際に決定された車両の種別に従い使用される車両と、前記第2の地点から前記第1の地点へのダイヤグラムを生成する際に前記終了時刻の候補のうちの一つについて決定された車両の種別に従い使用される車両とで、重複していない車両に関する項を含み、 前記終了時刻の候補のうちの一つは、前記終了時刻の候補のうち、割り当てられた車両の数が最も多いものである、 請求項2または請求項3に記載のダイヤ生成装置。前記ダイヤ生成部は、前記第2の地点において、前記第1の地点へ向かう車両を待つ人の数が所定の数となった時刻に応じて、前記終了時刻の候補のうち、いずれの候補のダイヤグラムを用いるかを決定する、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のダイヤ生成装置。

说明书全文

本発明の実施形態は、ダイヤ生成方法に関する。

コンサート、スポーツ大会などの非定期に行われるイベントに対して、鉄道の駅などの最寄のバス停から、イベント会場の最寄のバス停間に臨時のシャトルバスを運行させることがある。このように、臨時のシャトルバスを運行する際に、複数の種別の車両を使おうとすると、組合せが多くなり、例えば、需要、コスト、環境負荷などの目的に適したダイヤグラムの作成をするのが困難であるという問題があった。

特開2001−030904号公報

本発明が解決しようとする課題は、定員や車両性能(例えば、駆動システム)が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムの作成をすることができるダイヤ生成方法を提供することである。

実施形態のダイヤ生成方法は、第1の過程と、第2の過程とを持つ。第1の過程では、第1の地点における、第2の地点への移動に関する需要の時間分布と、使用可能な車両の定員のうち、最も少ない定員とを参照して、前記第1の地点の出発時刻の候補群を生成する。第2の過程では、前記候補群に属する候補の出発時刻各々について、前記使用可能な車両の種別群の中から、該出発時刻に出発させる種別を決定することで、前記第1の地点から前記第2の地点へのダイヤグラムを生成する。前記種別群には、その出発時刻に車両を出発させないことを示す種別が含まれる。

第1の実施形態の対象とするシャトルバスの運行を示す模式図。

第1の実施形態のダイヤ生成装置10の構成を示す概略ブロック図。

第1の実施形態の需要の時間分布の例を示すグラフ。

第1の実施形態の車両情報記憶部12が記憶する車両情報の例を示すテーブル。

第1の実施形態のスジ候補生成部14の動作を示すフロー図。

第1の実施形態のスジ候補決定処理を示すフロー図。

第1の実施形態のスジ候補決定処理を説明するグラフ。

第1の実施形態の染色体の例を示すテーブル。

第1の実施形態のダイヤ生成部15の動作を示すフロー図。

第2の実施形態の復路の染色体の例を示すテーブル。

第2の実施形態のダイヤ生成部15の動作を示すフロー図。

第3の実施形態の染色体の例を示すテーブル。

第3の実施形態のダイヤ生成部15の動作を示すフロー図。

第4の実施形態のダイヤ出部16の動作を示すフロー図。

以下、実施形態のダイヤ生成方法を、図面を参照して説明する。

(第1の実施形態) 図1は、本実施形態において対象とするシャトルバスの運行を説明する模式図である。イベント会場HLにおいて、コンサート、スポーツ大会などのイベントが開催されると、イベントの開始時には、最寄の駅STからイベント会場HLへ(往路)の移動の需要が大きくなる。また、イベントの終了時には、イベント会場HLから駅STへ(復路)の移動の需要が大きくなる。この移動の需要を満たすために、イベント開始時には、最寄の駅STからイベント会場HLへ向かうシャトルバスBSが運行され、イベント終了時には、イベント会場HLから駅STへ向かうシャトルバスBSが運行されることがある。

駅STで列車から下車したイベントの参加者は、駅STの近傍にあるバス停(第1の地点)まで徒歩で移動し、シャトルバスBSに乗って、イベント会場HLの近傍にあるバス停(第2の地点)まで移動する。そして、その参加者は、イベント会場HLまで徒歩で移動する。イベントが終了すると、その参加者は、イベント会場HLからイベント会場HLのバス停まで徒歩で移動し、シャトルバスBSに乗って、駅STのバス停まで移動する。そして、その参加者は、駅STのバス停から駅STまで徒歩で移動し、駅STで列車に乗る。本実施形態におけるダイヤ生成装置は、このシャトルバスBSのダイヤグラムを生成する。

なお、往路については、生成されるダイヤグラムは、駅STのバス停を出発する出発時刻と、その出発時刻のスジで使用される車両の種別とからなる。復路についても、生成されるダイヤグラムは、イベント会場HLのバス停を出発する出発時刻と、その出発時刻のスジで使用される車両の種別とからなる。ただし、復路については、イベントが予定通りの時刻に終了しなかったときのために、複数の終了時刻各々について、ダイヤグラムが生成される。また、往路で使用されたシャトルバスBSは、そのまま、イベント会場HL付近に滞留させておき、復路で使用されることはあるが、複数回、往路で使用されることはない。

図2は、本実施形態におけるダイヤ生成装置10の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、ダイヤ生成装置10は、車両情報取得部11、車両情報記憶部12、需要分布取得部13、スジ候補生成部14、ダイヤ生成部15、ダイヤ出力部16を含む。車両情報取得部11は、使用可能な車両に関する情報である車両情報を取得する。この車両情報は、例えば、ダイヤ生成装置10のオペレータが、キーボードやマウスなどの入力デバイスを用いて入力する。車両情報は、使用可能な車両の種別と定員と台数と車両コストとCO2排出量との各々を示す情報を含む。車両情報記憶部12は、車両情報取得部11が取得した車両情報を記憶する。

需要分布取得部13は、イベント開始時の駅STからイベント会場HLへの移動(往路)の需要の時間分布と、イベント終了時のイベント会場HLから駅STへの移動(復路)の需要の時間分布とを取得する。これらの時間分布は、例えば、ダイヤ生成装置10のオペレータが、キーボードやマウスなどの入力デバイスを用いて入力する。あるいは、需要分布取得部13は、他装置から送信された、これらの時間分布を受信することで取得する。なお、復路の需要の時間分布については、需要分布取得部13は、イベントの終了時刻の複数の候補各々に対応するものを取得する。これは、イベントが定刻に終わるか否か、さらに終了の遅れたときは定刻からの遅れの長さによって、需要の時間分布が大きく異なることに対応するためである。

スジ候補生成部14は、車両情報記憶部12が記憶する定員のうち最少のものと、需要分布取得部13が取得した需要の時間分布とを参照して、需要の時間分布各々について、スジの候補群を生成する。需要の時間分布は、前述したように、往路に関する分布と、復路の終了時刻毎の分布とがある。スジの候補各々は、出発時刻のみが与えられており、そのスジで用いられる車両の種別は、未だ割り当てられていない。なお、スジ候補生成部14によるスジの候補群の生成処理の詳細については、後述する。

ダイヤ生成部15は、スジ候補生成部14が生成したスジ候補群に属するスジの候補各々について、使用可能な車両の種別群の中から、使用する車両の種別を決定することで、ダイヤグラムを生成する。この種別群には、そのスジの出発時刻に車両を出発させない、すなわちそのスジの候補を使用しないことを示す種別が含まれる。ダイヤ生成部15は、使用する車両の種別を決定する際に、例えば、SimpleGA(単純遺伝的アルゴリズム)を用いる。

ダイヤ生成部15は、単純遺伝的アルゴリズムを用いて、使用する車両の種別を決定する際の評価値Eを、下記の式(1)で表される評価関数を用いて算出する。 E=α・トータル車両コスト+β・平均待ち時間+γ・トータルCO2排出量+δ・平均混雑度 ・・・(1) ここで、トータル車両コストは、使用する車両の車両コストの合計値である。平均待ち時間は、各乗客がバス停に着いてから、乗車したシャトルバスが出発するまでの待ち時間の平均値である。トータルCO2排出量は、使用する車両のCO2排出量の合計値である。平均混雑度は、乗車する人数を、定員で割った値である。α、β、γ、δは、予め決められた重み係数である。なお、平均待ち時間Wmは、下記の式(2)で算出される。

なお、Diは、離散化時間iにおける需要の人数である。Pi,kは、離散化時間iにおける需要が、k番目のスジのシャトルバスに乗る確率であり、下記の式(3)により算出される。Dtkは、k番目のスジの出発時刻(離散化時間)である。Dは、全需要の人数である。

なお、式(3)において、Vi,kは、離散化時間iの需要のk番目のスジに対する効用関数であり、下記の式(4)により算出される。

A、B、Cは、予め決められた重み係数である。Fkは、料金であり、Skは、混雑度である。なお、Skは、全ての需要は、自身がバス停に着いてから、最初の出発時刻のシャトルバスに乗るとしたときの値でよい。 また、平均混雑度Hmは、下記の式(5)で算出される。

なお、Kは、使用されるスジの本数であり、Mkは、k番目のスジで使用される車両の定員である。

ダイヤ生成部15は、後述する染色体を持つ個体毎に評価値Eを算出し、評価値Eの大きい個体の染色体を用いて、次世代の個体の染色体を決定することを繰り返す。そして、ダイヤ生成部15は、所定の世代まで決定したときに、最も評価値Eの大きい個体の染色体が表すダイヤグラムを、最終的に決定したダイヤグラムとする。なお、各個体を決定する際に、その個体の染色体が示す車両の種別の定員の合計が、全需要の人数を超えていること、各種別で使用する車両の台数が、車両情報の台数以下であることを制約条件とする。

なお、単純遺伝的アルゴリズムではなく、MOGA(多目的遺伝的アルゴリズム)、MCGA(Multi−Chromosome Genetic Algorithm;多種染色体を用いた遺伝的アルゴリズム)などの遺伝的アルゴリズムを用いてもよい。遺伝的アルゴリズムではなく、評価値Eの各項が小さくなるように、車両の種別を決定する方法であれば、その他の方法であってもよい。 ダイヤ出力部16は、生成したダイヤグラムを出力する。出力方法は、ディスプレイへの表示でもよいし、紙への印刷でもよいし、電子ファイルの出力でもよい。

図3は、需要の時間分布の例を示すグラフである。図3において、横軸は時間であり、縦軸は時間当たりの人数である人数密度である。需要分布取得部13が取得する、駅STからイベント会場HLへの移動の需要の時間分布も、イベントの終了時刻の候補各々の、イベント会場HLから駅STへの移動の需要の時間分布も、このように横軸が時間で、縦軸が人数密度のグラフで表すことができる。

図4は、車両情報記憶部12が記憶する車両情報の例を示すテーブルである。車両情報は、車両の種別と、その種別の車両の定員(人)と、その種別の車両の台数と、その種別の車両の車両コスト(千円)と、その種別の車両のCO2排出量と、その種別の車両の遺伝子番号とを対応付けて記憶している。車両の種別は、使用可能な車両の種別であり、図4の例では、「なし」、「中型PHV」、「大型PHV」、「小型EV」、「中型EV」、「FCV」の6種類がある。車両の種別「なし」は、この種別が割り当てられたスジの候補を使用しないことを示す種別である。図4の例において、「PHV」は、プラグインハイブリッドビークル(Plug-in Hybrid Vehicle)の略である。「EV」は、エレクトリックビークル(Electric Vehicle)の略である。「FCV」は、「Fuel Cell Vehicle」の略である。

定員は、その種別の車両に乗ることができる乗客の人数である。台数は、使用可能な、その種別の車両の台数である。車両コストは、その種別の車両のコストであり、例えば、リース料金を日割りにしたものである。なお、走行させたときの燃料代や、ドライバーの人件費などを含めてもよい。CO2排出量は、所定の距離を走行したときの二酸化炭素の排出量である。なお、Well−To−WheelとしてのCO2排出量でもよい。遺伝子番号は、その車両の種別を識別する番号であり、遺伝的アルゴリズムによりダイヤグラムを作成する際に用いる番号である。なお、車両情報取得部11が取得した車両情報には遺伝子番号が含まれておらず、車両情報取得部11が、遺伝子番号を割り振るようにしてもよい。

図5は、スジ候補生成部14の動作を説明するフローチャートである。まず、スジ候補生成部14は、需要分布取得部13が取得した往路の需要の時間分布を、予め決められた最小時間間隔で離散化する(Sa1)。この最小時間間隔は、シャトルバスBSの発車時刻の最小時間間隔であり、例えば、運行の安全を考慮して設定される。なお、最小時間間隔は任意の時間間隔としてもよい。次に、スジ候補生成部14は、この離散化した需要の時間分布を参照して、出発時刻を決定するスジ候補決定処理を行う(Sa2)。ステップSa2におけるスジ候補決定処理の詳細は別途説明する。

次に、スジ候補生成部14は、イベントの終了時刻の候補毎に、スジ候補生成部14が取得した復路の需要の時間分布を、予め決められた最小時間間隔で離散化する。なお、この最小時間間隔は、ステップSa2における最小時間間隔と同一でもよいし、異なっていてもよい。次に、スジ候補生成部14は、全ての終了時刻の候補各々について、ステップSa6までの処理、すなわちステップSa5の処理を行う。ステップSa5では、ステップSa2と同様のスジ候補決定処理を、復路の需要の時間分布に対して行う。

図6は、スジ候補決定処理(ステップSa2、Sa5)の詳細を説明するフローチャートである。スジ候補生成部14は、車両情報記憶部12が記憶する定員のうち、最少の定員Xを取得する(Sb1)。次にスジ候補生成部14は、離散化時間のカウンタiと、乗車する客数のカウンタYとを「0」にする(Sb2)。次に、スジ候補生成部14は、対象としている、離散化した需要の時間分布のi番目の人数を、カウンタYに加算する。さらに、スジ候補生成部14は、カウンタiを1だけインクリメントする(Sb3)。次に、スジ候補生成部14は、カウンタYの値が、定員Xを超えているか否かを判定する(Sb4)。超えていると判定したときは(Sb4−Yes)、スジ候補生成部14は、カウンタYへの加算が一回で、定員Xを超えたか否かを判定する(Sb5)。一回で、定員Xを超えたと判定したときは(Sb5−Yes)、スジ候補生成部14は、離散化時間i−1の時刻を、スジの候補の出発時刻とする(Sb6)。次に、スジ候補生成部14は、カウンタYを、定員Xだけカウントダウンし(Sb7)、ステップSb3に戻る。

一方、ステップSb5にて、一回では定員Xを超えていないと判定したときは(Sb5−No)、スジ候補生成部14は、離散化時間i−2の時刻を、スジの候補の出発時刻とする(Sb8)。次に、スジ候補生成部14は、カウンタiを、1だけデクリメントし、カウンタYを「0とし(Sb9)、ステップSb3に戻る。 また、ステップSb4にて、カウンタYの値が定員Xを超えていないと判定したときは(Sb4−No)、スジ候補生成部14は、カウンタiが、予め決められた最大値を超えたか否かを判定する(Sb10)。超えたと判定したときは(Sb10−Yes)、スジ候補生成部14は、処理を終了する。超えていないと判定したときは(Sb10−No)、スジ候補生成部14は、ステップSb3に戻る。

図7は、スジ候補決定処理を説明するグラフである。図6のフローチャートで説明したように、スジ候補生成部14は、離散化時間iの小さい方から、需要の人数を加算して行く。そして、スジ候補生成部14は、加算結果が定員Xを超えた離散化時間(ここでは、「3」とする)の一つ前の離散化時間「2」を、スジの候補の出発時刻とする。スジ候補生成部14は、同様にして、離散化時間「4」や、「19」も、スジの候補の出発時刻とする。さらに、離散化時間「20」の需要は、定員Xを超えているので、離散化時間「20」を、スジの候補の出発時刻とする。

図8は、ダイヤ生成部15の遺伝的アルゴリズムで用いる染色体の例を示すテーブルである。図8において、出発時刻は、スジ候補生成部14が決定したスジの候補の出発時刻である。出発時刻各々に対応付けられている遺伝子番号は、車両情報に含まれる遺伝子番号のいずれかである。図8で示すテーブルは、一つの個体の染色体である。往路について一つの個体が用意され、復路の終了時刻各々について一つの個体が用意される。

図9は、ダイヤ生成部15の動作を説明するフローチャートである。ダイヤ生成部15は、まず、遺伝的アルゴリズムを用いて、往路のスジの候補各々について、車両の種別を決定する(Sc1)。次に、ダイヤ生成部15は、復路の全ての終了時刻について、ステップSc4までの処理、すなわちステップSc3の処理を行い(Sc2)、処理を終了する。ステップSc3では、ダイヤ生成部15は、遺伝的アルゴリズムを用いて、対象としている終了時刻のスジの候補各々について、車両の種別を決定する。

なお、本実施形態に置いて、評価値Eは、車両コスト、待ち時間、CO2排出量、混雑度のそれぞれを圧縮するという目的を表すために、重み係数法(荷重和法ともいう)を用いているが、制約法、辞書式配列法などを用いてもよい。 また、CO2排出量を固定値としているが、乗車人数に応じて変わるようにしてもよい。また、待ち時間を出発時刻までではなく、目的地への到着時刻までとしてもよい。

また、図6のステップSb6にて、i−1に加えて、iの時刻も、候補の出発時刻とするようにしてもよい。これにより、満員になってしまい乗り切れなかった乗客がいるときは、その客になるべく待たせないようにすることができる。また、図6のステップSb5、Sb8、Sb9を設けず、ステップSb4で、カウンタYの値が定員Xを超えると判定したときは、ステップSb6に進むようにしてもよい。これにより、定員Xのシャトルバスが満員になる離散時刻を、スジの候補の出発時刻とするようになる。

このように、スジ候補生成部14は、需要の時間分布と、使用可能な車両の定員のうちの最も少ない定員とを参照して、出発時刻の候補群を生成する。ダイヤ生成部15は、候補群に属する候補の出発時刻各々について、使用可能な車両の種別群の中から、その出発時刻に出発させる種別を決定する。そして、種別群には、その出発時刻に車両を出発させないことを示す種別が含まれる。

なお、上記説明では、使用可能な車両の定員のうちの最も少ない定員を参照するとしたが、任意の定員としても良い。また、図5のステップSa2では需要分布と定員をと利用してスジ候補を求めているが、この他、需要を離散化した際の最小時間間隔ごとにスジ候補を生成してもよい。

これにより、出発時刻の候補群は、全ての車両の定員が、最少の定員と同じ場合のダイヤグラムとなる。そして、ダイヤ生成部15が車両の種別を決定する際に、車両の種別に、その出発時刻に車両を出発させないことを示す種別が含まれている。このため、出発時刻の候補群の中に、使用しない出発時刻を設けることができ、定員の大きな車両を用いたときに生じる余裕を吸収することができる。よって、定員が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムを作成することができる。

(第2の実施形態) 第2の実施形態におけるダイヤ生成装置10は、第1の実施形態と同様の構成であるが、ダイヤ生成部15の動作が異なる。第1の実施形態におけるダイヤ生成装置10は、復路について、終了時刻各々について、別々に最適化を行ってダイヤグラムを生成している。しかし、本実施形態におけるダイヤ生成部15は、復路については、全ての終了時刻に関するスジの候補を合わせた染色体を、一個体とし、終了時刻が異なっても、使用する車両の順番が同じになるように、ダイヤグラムを生成する点が、第1の実施形態とは異なる。

図10は、本実施形態における復路の染色体の例を示すテーブルである。図9に示すように、復路の染色体は、イベントの終了時刻と、その終了時刻のスジの候補の出発時刻との組み合わせ毎に、遺伝子番号を持つ。このため、ダイヤ生成部15は、全ての終了時刻のダイヤグラムを、一度に生成する。

図11は、本実施形態におけるダイヤ生成部15の動作を説明するフローチャートである。まず、ダイヤ生成部15は、図9のステップSc1と同様にして、往路について、スジの候補各々の車両の種別を決定する。次に、ダイヤ生成部15は、各終了時刻の発生確率を取得する(Sd2)。m番目の終了時刻の発生確率pmは、例えば、各終了時刻の需要の時間分布とともに外部から入力される。次に、ダイヤ生成部15は、復路の全ての終了時刻について、スジの候補各々の車両の種別を決定する(Sd3)。このステップSd3において、ダイヤ生成部15は、遺伝的アルゴリズムの一種であるMCGA(Multi-Chromosome based Genetic Algorithm)を用いて、車両の種別を決定する。このときの評価値Etは、下記の式(6)で表される評価関数を用いて算出される。

なお、Emは、m番目の終了時刻に関して、式(1)により算出したEである。pmは、m番目の終了時刻の発生確率である。

また、個体を決定する際の制約条件は、以下の3つである。1つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラムに割り当てた車両の種別の定員の合計が、全需要の人数を超えていることである。2つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラムにおいて、各種別で使用する車両の台数が、車両情報の台数以下であることである。3つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラム間で、使用する車両の種別の順番が同一であることである。

この使用する車両の種別の順番は、そのスジの候補の出発時刻に車両を出発させない(その候補を使わない)ことを示す種別を除いたときの順番である。例えば、「中型PHV」、「大型PHV」、「出発させない」、「FCV」という順番と、「中型PHV」、「出発させない」、「大型PHV」、「FCV」という順番は、「出発させない」が除かれると、どちらも「中型PHV」、「大型PHV」、「FCV」という順番という順番となり、同一である。

また、スジの数は、終了時刻によって異なることがあるので、ダイヤ生成部15は、使用する車両の種別の順番が同一か否かを判定するときは、スジ数が少ない方の分が一致すれば、同一と判定する。例えば、「中型EV」、「大型PHV」、「中型PHV」、「FCV」というスジ数が4つの順番と、「中型EV」、「大型PHV」、「中型PHV」というスジ数が3つの順番とがあったときは、最初の3つの「中型EV」、「大型PHV」、「中型PHV」が一致しているので、ダイヤ生成部15は、これらは同一であると判定する。

第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、定員が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムを作成することができる。 また、このように、ダイヤ生成部15は、車両を出発させないことを示す種別を除いた、車両の種別を復路の出発時刻順に並べると、終了時刻の全ての候補において、同一の順序となるように、復路の出発時刻各々に出発させる車両の種別を決定する。 これにより、終了時刻が異なっても、使用する車両の構成は、ほぼ同じとなる。終了時刻によって、使用しない車両の数を抑える、すなわち、使用するか否か分からないが用意しなければならない車両の数を抑えることができる。

(第3の実施形態) 第3の実施形態におけるダイヤ生成装置10は、第1の実施形態と同様の構成であるが、ダイヤ生成部15の動作が異なる。第1の実施形態におけるダイヤ生成装置10は、復路について、終了時刻各々について、別々に最適化を行ってダイヤグラムを生成している。しかし、本実施形態におけるダイヤ生成部15は、往路および復路に関するスジの候補を合わせた染色体を、一個体とし、往路で使用する車両と、復路で使用する車両との重複が多くなるように、ダイヤグラムを決定する。

図12は、本実施形態における染色体の例を示すテーブルである。図12に示すように、本実施形態の染色体は、往路のスジの出発時刻毎に加えて、イベントの終了時刻と、その終了時刻のスジの候補の出発時刻との組み合わせ毎に、遺伝子番号を持つ。このため、ダイヤ生成部15は、往路と復路のダイヤグラムを、一度に生成する。

図13は、本実施形態におけるダイヤ生成部15の動作を説明するフローチャートである。まず、ダイヤ生成部15は、図11のステップSd2と同様に、各終了時刻の発生確率を取得する(Se1)。次に、ダイヤ生成部15は、復路の全ての終了時刻および往路について、スジの候補各々の車両の種別を決定する(Se2)。このときの評価値Euは、下記の式(7)で表される評価関数を用いて算出される。

なお、Cdは、往路に割り当てられた車両の集合Aと、復路の終了時刻のうち、割り当てられた車両が最も多いものの車両の集合Bとで、重複していない車両の集合(A EXOR B)の車両コストの和である。E0は、往路に関して、式(1)に算出したEである。Emは、m番目の終了時刻に関して、式(1)により算出したEである。εと、ζは、予め決められた重み係数である。

また、個体を決定する際の制約条件は、以下の3つである。1つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラムおよび往路のダイヤグラム各々において、割り当てた車両の種別の定員の合計が、全需要の人数を超えていることである。2つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラムおよび往路のダイヤグラム各々において各種別で使用する車両の台数が、車両情報の台数以下であることである。3つ目の制約条件は、各終了時刻のダイヤグラム間で、使用する車両の種別の順番が同一であることである。

なお、個体を決定する際の制約条件は、1つ目と、2つ目のみとし、3つ目を有していなくてもよい。この場合、式(7)におけるCdは、復路の終了時刻のうち、割り当てられた車両が往路と重複していないものが最も多い終了時刻の車両の集合Aと、往路に割り当てられた車両の集合Bとで、重複していない車両の集合(A EXOR B)の車両コストの和としてもよい。

第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、定員が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムを作成することができる。 また、このように、ダイヤ生成部15は、往路と、復路の各終了時刻とについてダイヤグラムを同時に決定する。そして、これらのダイヤグラムを決定する際の評価関数は、往路で使用される車両と、復路の終了時刻の候補のいずれかで使用される車両とで、重複していない車両に関する項を含む。 これにより、往路と、復路とで重複していない車両の数を抑えることができる。

(第4の実施形態) 第4の実施形態におけるダイヤ生成装置10は、第1の実施形態と同様の構成であるが、ダイヤ出力部16の動作が異なる。本実施形態におけるダイヤ出力部16は、往路のダイヤグラムについては、第1の実施形態と同様に出力する。しかし、ダイヤ出力部16は、復路のダイヤグラムについては、イベントの終了時刻が、終了時刻の複数の候補のうち、いずれに近いかを判定し、近いと判定した候補のダイヤグラムを出力する。

図14は、ダイヤ出力部16の動作を説明するフローチャートである。図14に示すフローチャートは、ダイヤ出力部16が、復路のダイヤグラムを出力する際の動作を説明する。ダイヤ出力部16は、まず、乗車待ちの人数が所定の値Zとなった時刻Trを取得する(Sf1)。例えば、ダイヤ生成装置10のオペレータが、イベント会場HLのバス停に並んでいる人を目視して、並んでいる人の数がZを超えたことを確認し、キーボードやマウスなどの入力デバイスを用いて、超えたことを通知する入力操作をする。すると、ダイヤ出力部16は、この入力操作がされた時刻を、この時刻Trとする。

次に、ダイヤ出力部16は、カウンタiの値を「0」にリセットする(Sf2)。次に、ダイヤ出力部16は、早い方からi番目の終了時刻の候補に応じた需要の時間分布を取得する(Sf3)。次に、ダイヤ出力部16は、取得した分布で、需要の累積が所定の値Zを超える時刻Tsを取得する(Sf4)。ダイヤ出力部16は、時刻Tsよりも時刻Trが小さいか否を判定する(Sf5)。小さいと判定したときは(Sf5−Yes)、ダイヤ出力部は、i番目の終了時刻のダイヤグラムを選択し、出力する(Sf6)。一方、ステップSf5で、小さくないと判定したときは(Sf5−No)、処理は、カウンタiを1だけインクリメント(Sf7)した後、ステップSf3に戻る。

なお、ダイヤ出力部16は、需要の累積がZ以上になる時刻Tsが、乗車待ちの人数がZ以上になった時刻Trよりも大きい終了時刻のうち、Trに最も近い終了時刻を選択しているが、これに限られない。例えば、ダイヤ出力部16は、時刻Tsが、時刻Trよりも小さい終了時刻のうち、Trに最も近い終了時刻を選択してもよく、また、乗車待ちの人数がZ以上になった時刻Trよりも大きい終了時刻のうちのTrに最も近い終了時刻Ts(L)と、時刻Trよりも小さい終了時刻のうちのTrに最も近い終了時刻Ts(S)のうち、時刻Trにより近い終了時刻を選択してもよい。 また、ダイヤ生成部15は、第2の実施形態または第3の実施形態におけるダイヤ生成部15と同様であってもよい。

第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、定員が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムを作成することができる。 また、このように、ダイヤ出力部16は、車両を待つ人の数が所定の数となった時刻に応じて、終了時刻の候補のうち、いずれの候補のダイヤグラムを用いるかを決定する。 これにより、イベントの終了時刻を直接把握できなくても、イベントの終了時刻に応じたダイヤグラムを用いることができる。

以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、需要の時間分布と、使用可能な車両の定員のうち、最も少ない定員とを参照して、出発時刻の候補群を生成するスジ候補生成部14と、候補群に属する候補の出発時刻各々について、使用可能な車両の種別群の中から、その出発時刻に出発させる種別を決定するダイヤ生成部15であって、種別群には、その出発時刻に車両を出発させないことを示す種別が含まれるダイヤ生成部15を持つことにより、定員が異なる複数の種別の車両を用いたダイヤグラムを容易に作成することができる。

また、図2におけるダイヤ生成装置10の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりダイヤ生成装置10を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。

また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。 また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

14…スジ候補生成部、15…ダイヤ生成部、16…ダイヤ出力部

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