Lubricant degradation detector and bearing with detector |
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申请号 | JP2007078410 | 申请日 | 2007-03-26 | 公开(公告)号 | JP2008241290A | 公开(公告)日 | 2008-10-09 |
申请人 | Ntn Corp; Ntn株式会社; | 发明人 | TAKAHASHI TORU; NISHIKAWA KENTARO; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a lubricant degradation detector simply and compactly mountable on a bearing for stably and accurately detecting a state of a degraded lubricant within the bearing. SOLUTION: In the lubricant degradation detector, a light emitting element and a light receiving element are oppositely provided on both ends, respectively, of a circular arc-shaped optical fiber 4 while a gap 7 for measurement is provided in a part of the optical fiber 4 for causing a lubricant 5 to exist therein. A deformable resistor 15, the deformation amount thereof changing owing to a change in a lubrication state of the lubricant, is provided in the vicinity of the gap 7, thereby causing the lubricant 5 to circulate in the gap 7. COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT |
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权利要求 | 円弧状の光ファイバの両端にそれぞれ発光素子および受光素子を対向して設け、この円弧状の光ファイバの一部に潤滑剤を介在させる測定用ギャップ部を設けた潤滑剤劣化検出装置であって、 前記測定用ギャップ部の近傍に、潤滑剤による潤滑状態の変化によって変形量が変化する変形可能な抵抗体を設けたことを特徴とする潤滑剤劣化検出装置。 請求項1において、前記抵抗体が板ばね状の部材である潤滑剤劣化検出装置。 請求項2において、前記抵抗体が、ヒンジ部で角度変化可能とされたヒンジ構造体である潤滑剤劣化検出装置。 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記抵抗体の平面形状が、前記光ファイバの円弧に対する円弧中心軸に沿う方向、径方向、および周方向のうちの、少なくとも2方向に潤滑剤を動かす形状である潤滑剤劣化検出装置。 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の潤滑剤劣化検出装置を、転がり軸受における内外輪間の軸受空間に前記抵抗体を位置させて前記転がり軸受に取付けた検出装置付き軸受。 |
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说明书全文 | この発明は、潤滑剤の混入物などによる劣化状態を検出する潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えた検出装置付き軸受、例えば鉄道車両用、自動車用、風車設備用、工場設備用等の潤滑剤劣化検出装置付き軸受に関する。 潤滑剤を封入した軸受では、軸受内部の潤滑剤(グリース、油など)が劣化すると転動体の潤滑不良が発生し、軸受寿命が短くなる。 転動体の潤滑不良を、軸受の振動状態などから判断するのでは、寿命に達して動作異常が発生してから対処することになるため、潤滑状態の異常をより早く検出できない。 そこで、軸受内の潤滑剤の状態を定期的あるいはリアルタイムに観測し、異常やメンテナンス期間の予測を可能にすることが望まれる。 潤滑剤の劣化の主要な要因として、軸受の使用に伴って発生する摩耗粉が潤滑剤に混入することが挙げられる。 しかし、特許文献1のセンサ付き軸受は、潤滑剤の電気的特性を検出するものであるため、大量の摩耗粉が入って導通が起こるなどの状況にならなければ、特性変化として検出されず、混入物の検出が困難な場合がある。 このような課題を解決するものとして、例えば図10のように、両端にそれぞれ発光素子42および受光素子43を対向させる一つ割りのリング状の光ファイバ44を設け、このリング状の光ファイバ44の円周方向の一部に、潤滑剤45を介在させる測定用ギャップ部47を設けた光学式の構成を考えた。 しかし、このような光学式のセンサを軸受内に組み込んで、軸受内部に封入された潤滑剤の劣化検出に用いる場合、光ファイバ44に対する保護がされていないので、光ファイバ44が潤滑剤の流動によって荷重を受ける。 そのため、光ファイバ44が動くことによって出力が変動したり、光ファイバ44が破損する可能性があり、安定した精度の良い検出ができない。 また、光ファイバ44の固定作業も困難である。 潤滑剤の流動によって光ファイバ44が動くのを防止する対策として、光ファイバ44の測定用ギャップ部47の近傍部を除く部分を覆うカバーを設けることが考えられる。 この発明の目的は、軸受に簡単かつコンパクトに搭載できて、軸受内部の潤滑剤劣化状態を安定的にかつ精度良く検出できる潤滑剤劣化検出装置、およびその潤滑剤劣化検出装置を備えた検出装置付き軸受を提供することである。 この発明の潤滑剤劣化検出装置は、円弧状の光ファイバの両端にそれぞれ発光素子および受光素子を対向して設け、この円弧状の光ファイバの一部に潤滑剤を介在させる測定用ギャップ部を設けた潤滑剤劣化検出装置であって、前記測定用ギャップ部の近傍に、潤滑剤による潤滑状態の変化によって変形量が変化する変形可能な抵抗体を設けたことを特徴とする。 この発明において、前記抵抗体は板ばね状の部材であっても良く、またヒンジ部で角度変化可能とされたヒンジ構造体であっても良い。 抵抗体が、これら板ばね状の部材やヒンジ部で角度変化可能とされたヒンジ構造体であると、潤滑状態の変化、潤滑剤の流動によって、抵抗体が容易に変化するものとできる。 この発明において、前記抵抗体の平面形状が、前記光ファイバの円弧に対する円弧中心軸に沿う方向、径方向、および周方向のうちの、少なくとも2方向に潤滑剤を動かす形状であっても良い。 この発明の検出装置付き軸受は、この発明の上記いずれかの構成の潤滑剤劣化検出装置を、転がり軸受における内外輪間の軸受空間に前記抵抗体を位置させて前記転がり軸受に取付けたものである。 この発明の潤滑剤劣化検出装置は、円弧状の光ファイバの両端にそれぞれ発光素子および受光素子を対向して設け、この円弧状の光ファイバの一部に潤滑剤を介在させる測定用ギャップ部を設けた潤滑剤劣化検出装置であって、前記測定用ギャップ部の近傍に、潤滑剤による潤滑状態の変化によって変形量が変化する変形可能な抵抗体を設けたため、軸受に簡単かつコンパクトに搭載できて、軸受内部の潤滑剤劣化状態を安定的にかつ精度良く検出できる。 この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。 図1は、この実施形態の潤滑剤劣化検出装置の概略構成図を示す。 この潤滑剤劣化検出装置1は軸受に搭載されて軸受内部に封入された潤滑剤の劣化検出を行うものであり、発光素子2および受光素子3と、円弧状の光ファイバ4と、前記受光素子3の出力により潤滑剤の劣化を判定する判定手段6とを備える。 前記光ファイバ4の一端は前記発光素子2の発光面に、他端は前記受光素子3の受光面にそれぞれ対向して配置される。 また、光ファイバ4の円周方向の一部には、潤滑剤5を介在させる測定用ギャップ部7が設けられている。 前記発光素子2としては、LED、EL、有機ELなどを用いることができ、発光回路8によって駆動される。 前記受光素子3としては、フォトダイオード、フォトトランジスタなどを用いることができ、その出力を受ける受光回路9によって受光素子3の受光量が検出される。 光ファイバ4は、2つの固定具10,11を介して光ファイバ4と略同径の円弧状カバー12に取付けられている。 円弧状カバー12は、光ファイバ4の前記測定用ギャップ部5の近傍部を除く部分を覆って検出対象の潤滑剤5の流動による荷重から光ファイバ4を保護するための部材であり、図1のB−B矢視断面図を示す図2(B)のように、断面概形がS字状の剛性材料、例えばプラスチックや金属材からなる。 具体的には、円弧状カバー12は、円弧状の光ファイバ4に対するその円弧中心軸方向の片側(図2(B)では右側)を少なくとも覆うものとされる。 この潤滑剤劣化検出装置1を軸受内に設置する場合、円弧状カバー12の表面側(図2(B)では右側面)が軸受内に封入される潤滑剤に晒されるように配置される。 光ファイバ4を固定する1つの固定具10は、カバー12の裏面(図2(B)では左側面)下半部に接合される円弧状の部材であり、この固定具10に光ファイバ4の両端が固定され、さらに発光素子2および受光素子3もこの固定具10に固定される。 光ファイバ4を固定するもう1つの固定具11は、図1のA−A矢視断面図を示す図2(A)のように、他の固定具10の前面側に固定され、この固定具11に光ファイバ4の測定用ギャップ部7の近傍部が固定されて位置決めされている。 このように、光ファイバ4の両端を固定する固定具10とは別の固定具11で測定用ギャップ部7の近傍部を固定することにより、測定用ギャップ部7の位置決めを容易にすることができ、潤滑剤劣化検出装置1の組立も容易となる。 なお、固定具11は、他の固定具10に固定するのではなく、円弧状カバー12に直接固定しても良い。 また、これら2つの固定具10,11を一体の部材としても良い。 光ファイバ4の測定用ギャップ部7に対応する位置である円弧状カバー12の円周方向中間部には、図1に正面図で示すように円周方向に延びるスリット状の開口13が設けられ、これにより測定用ギャップ部7が軸受内部の潤滑剤5に晒される。 図3に平面図で示すように、固定具11は、光ファイバ4の測定用ギャップ部7の近傍部を支持する部分が、円弧状カバー12の開口13からカバー12の表面側に向けて二股状に突出した突出部11aとされている。 これにより、光ファイバ4の測定用ギャップ部7の近傍部が、円弧状カバー12からカバー外に突出させられる。 上記構成により、光ファイバ4の両端、発光素子2および受光素子3を固定する固定具10の表面側がカバー12で覆われる。 また、図2(B)のように、表面側のカバー12と裏面側の固定具10とで挟まれて形成される円弧状空間14内に光ファイバ4の測定用ギャップ部7以外の部分が配置される。 これにより、潤滑剤5の流動による荷重から、光ファイバ4、発光素子2および受光素子3が保護される。 円弧状カバー12への固定具10,11の固定、あるいは固定具10への他の固定具11の固定は、ねじ、圧入、接着、溶接のいずれか1つ以上の結合処理により行われる。 これにより、この潤滑剤劣化装置1の軸受への組込みを容易に行うことができる。 光ファイバ4における前記測定用ギャップ部7の近傍には、測定用ギャップ部7の潤滑剤5を流動させる抵抗体15が設けられている。 この抵抗体15は、検出対象となる軸受内の潤滑剤5による潤滑状態の変化によって変化量が変化する変形可能な部材とされ、この実施形態では板ばね状の部材とされる。 具体的には、板ばね状の部材である抵抗体15は、図4(A),(B)に拡大平面図および拡大断面図で示すように、基端部15aに対して変形片部15bが直角に突出した概形L字状とされ、その板面が円弧状光ファイバ4の周方向に対して垂直となる姿勢で、前記基端部15aが固定具11の本体11bの前面に支持されて、前記変形片部15bが光ファイバ4における測定用ギャップ部7の上部近傍まで延ばされている。 なお、図4(B)は、図4(A)におけるIV−IV矢視断面図を示す。 上記構成の作用を説明する。 潤滑剤5が新品のときには透明に近い状態にあり、発光素子2から光ファイバ4を経由して投光され潤滑剤5を透過する透過光の強度は高い。 ところが、潤滑剤5に混入する鉄粉(摩耗粉)などの異物の量が多くなると、透過光の強度が徐々に低下する。 そこで、判定手段6は、透過光の強度に対応する受光素子3の出力から、潤滑剤5に混入している異物の量を検出する。 潤滑剤5に混入する異物の量の増加は潤滑剤5の劣化の進行を意味するので、検出された異物の量から潤滑剤5の劣化具合を推定することができる。 判定手段6は、例えば、受光素子3の出力と潤滑剤の劣化状態との関係を演算式,テーブル,閾値等で設定した関係設定手段(図示せず)を有していて、受光素子3の出力を上記関係設定手段の設定内容と比較して劣化状態の量的なあるいは段階的な推定結果を出力する。 この潤滑剤劣化検出装置1を、例えば転がり軸受の内部における転動体(例えばころ)の転走面と軸受端部のシールとの間に、前記円弧状の光ファイバ4が軸受と同心となるように設置した場合、内輪,転動体,保持器の回転に伴い転走面間の潤滑剤(例えばグリース)が回転方向に移動しながらシール側つまり潤滑剤劣化検出装置1の設置側へと押し出される。 押し出された潤滑剤は、内輪外周面、転動体端面、および保持器内外周面を回転方向に、かつシール側へと移動する。 このように移動する潤滑剤は、潤滑剤劣化検出装置1における光ファイバ4の測定用ギャップ部7に入り込むので、上記した作用により潤滑剤の劣化具合が推定される。 しかし、測定ギャップ部7に入り込んだ潤滑剤は測定用ギャップ部7から排出されにくく、測定用ギャップ部7を満たしているため、軸受転走面から新たに排出された潤滑剤が測定ギャップ部7に入り込みにくい。 ところが、この実施形態では、図5に示すように、潤滑剤5の流動によって抵抗体15の変形片部15bが、測定用ギャップ部7の近傍(ここでは測定用ギャップ部7の上部近傍)で撓み変形する。 この場合、抵抗体15の変形片部15bは、その変形により、光ファイバ5の円弧に対する円弧中心軸に沿う方向と、周方向の2方向に潤滑剤5を動かす平面形状とされている。 その変形片部15bの変形方向は潤滑剤5の流動する方向によって変わる。 すなわち、軸受の回転方向が逆転すると、抵抗体15の変形片部15bの変形方向が反転するので、測定ギャップ部7の近傍の潤滑剤5が取り除かれ、潤滑剤5の取り除かれた空間には新たな潤滑剤5が入り込む。 これにより、測定用ギャップ部7に潤滑剤5の流動が生じ、測定用ギャップ部7において潤滑剤5が順次入れ代わることになる。 このように、この潤滑剤劣化検出装置1では、円弧状の光ファイバ4の両端にそれぞれ発光素子2および受光素子3を対向して設け、この光ファイバ4の一部に潤滑剤5を介在させる測定用ギャップ部7を設け、この測定用ギャップ部7の近傍に、潤滑剤5による潤滑状態の変化によって変形量が変化する変形可能な抵抗体15を設けているので、例えば転がり軸受に搭載して軸受内部の潤滑剤5の劣化検出を行う場合に、前記抵抗体15の変形により測定用ギャップ部7を満たしている潤滑剤5を流動させることができる。 これにより、測定用ギャップ部7において潤滑剤5が順次入れ代わることから、常に潤滑に作用している潤滑剤5を検出対象とすることになり、安定的にかつ精度良く潤滑剤の劣化検出を行うことができる。 また、この場合の抵抗体15の変形は、外部からの操作などによるものではないので操作機構が不要であり、潤滑剤劣化検出装置1を簡単かつコンパクトな構成で軸受等へ搭載でき、搭載により軸受内の潤滑剤封入空間が狭められることもない。 図6および図7は、この発明の他の実施形態を示す。 この潤滑剤劣化検出装置1は、図1〜図5に示した前記実施形態において、固定具11に設ける抵抗体15として、ヒンジ部で角度変更可能とされたヒンジ構造体を用いたものである。 具体的には、この場合の抵抗体15は、図6(A),(B)に拡大平面図および拡大断面図で示すように、円筒状ヒンジ部15cに対して突片15dが直角に突出した概形L字状とされ、突片15dの板面が円弧状光ファイバ4の周方向に対して垂直となる姿勢で、前記円筒状ヒンジ部15aが固定具11の本体11bの前面に垂設された枢軸16に回転自在に支持されて、前記突片15dが光ファイバ4における測定用ギャップ部7の上部近傍まで延ばされている。 その他の構成は、図1〜図5に示した先の実施形態の場合と同様である。 なお、図6(B)は、図6(A)におけるVI−VI矢視断面図を示す。 この実施形態の場合、図7に示すように、潤滑剤の流動によって抵抗体15の突片15dが、円筒状ヒンジ部15c回りに測定用ギャップ部7の近傍(ここでは測定用ギャップ部7の上部近傍)で角度変更する。 この場合も、抵抗体15の突片15dは、その角度変更により、光ファイバ5の円弧に対する円弧中心軸に沿う方向と、周方向の2方向に潤滑剤5を動かす平面形状とされている。 その抵抗体突片15dの角度は潤滑剤5の流動する方向によって変わる。 すなわち、軸受の回転方向が逆転すると、抵抗体15の突片15dが回動するので、測定ギャップ部7の近傍の潤滑剤5が取り除かれ、潤滑剤5の取り除かれた空間には新たな潤滑剤5が入り込む。 これにより、測定用ギャップ部7に潤滑剤5の流動が生じ、測定用ギャップ部7において潤滑剤5が順次入れ代わることになる。 なお、この実施形態において、抵抗体15のヒンジ部15cをコイルばねで構成しても良い。 この構成例の場合、潤滑剤の流動による負荷が突片15dに加わらない状態では、ヒンジ部15cのばねの復元力で突片15aが流動の影響を受けない角度位置に復帰するので、突片15cの角度変更がより頻繁となる。 これにより、測定用ギャップ部7での潤滑剤5の流動をより一層促進することができる。 また、上記各実施形態では、抵抗体15の変形片部15bや突片15dを、光ファイバ5の円弧に対する円弧中心軸に沿う方向、および周方向に潤滑剤5を動かす平面形状としているが、その平面形状はこれに限らない。 すなわち、抵抗体15の平面形状は、光ファイバ5の円弧に対する円弧中心軸に沿う方向、径方向、および周方向のうちの、少なくとも2方向に潤滑剤5を動かすものであれば、どのような形状でも良い。 図8および図9は、上記実施形態の潤滑剤劣化検出装置1を、鉄道車両用軸受に組み込んでなる検出装置付き軸受の一例を示す。 この検出装置付き軸受20は、図8に示すように、内輪21の両側に各々接して設けられた付属品である油切り25および後ろ蓋26とで鉄道車両用軸受ユニットを構成する。 軸受20は、ころ軸受、詳しくは複列の円すいころ軸受からなり、各列のころ23,23に対して設けた分割型の内輪21,21と、一体型の外輪22と、前記ころ23,23と、保持器24とを備える。 この場合、潤滑剤劣化検出装置1における回路部(判定手段6、発光回路8、受光回路9)を除くセンサ部(発光素子2、受光素子3、光ファイバ4、円弧状カバー12など)は、前記軸受シール31を有するシールユニット27内に組み込んで一体化されている。 図9は、図8におけるシールユニット27の設置部(A部)の拡大断面図を示す。 前記シールユニット27に対して、潤滑剤劣化検出装置1が同心に取付けられる。 具体的には、シールケース28における大径段部の内径面に潤滑剤劣化検出装置1の円弧状カバー12が嵌め込まれ、続いて圧入される圧入リング34により、シールケース28の大径段部端面とリング部材29の立板部29bにわたって潤滑剤劣化検出装置1が押し当てられることで軸方向に位置決め固定される。 このように潤滑剤劣化検出装置1を位置決め固定すると、光ファイバ4の測定用ギャップ部7と抵抗体15とが、内外輪21,22間の軸受空間の保持器24よりも内径側でころ23の大端面の付近に配置される。 軸受内部の潤滑剤5は、保持器24の内径面、外径面およびころ23の大端面に多く付着しているので、上記したように光ファイバ4の測定用ギャップ部7を配置することで、潤滑剤劣化検出装置1の円弧状カバー12により潤滑剤5の流動性が損なわれることなく、測定用ギャップ部7に潤滑剤5を入りやすくできる。 しかも、測定用ギャップ部7の近傍に移動自在に設けられる抵抗体15で測定用ギャップ部7の潤滑剤5を流動させるので、測定用ギャップ部7の潤滑剤5が順次入れ代わり、常に潤滑に作用している潤滑剤5が安定良く測定用ギャップ部5に入り込むことになる。 これにより、潤滑剤劣化検出装置1による軸受内部の潤滑剤5の劣化検出を安定的に精度良く行うことができる。 また、円弧状カバー12をこのようにシールケース28と同心状に配置して潤滑剤劣化検出装置1を取付けると、軸受20内に潤滑剤劣化検出装置1を容易に位置決めでき、組立も容易となる。 なお、この場合の潤滑剤劣化検出装置1の取付けは、前記圧入に限らず、ねじや接着などのいずれかの結合処理を1つ以上採用して行っても良い。 潤滑剤劣化検出装置1の発光素子2と発光回路8、および受光素子3と受光回路9をそれぞれ繋ぐ配線35は、潤滑剤劣化検出装置1の内部からシールケース28に設けられた孔36を貫通して、軸受20の外部に設置される発光回路8および受光回路9に接続される。 シールケース28の前記孔36は内側から潤滑剤劣化検出装置1の円弧状カバー12で覆われ、さらに弾性体37でシールすることによって、防水処理が施される。 なお、発光回路8や受光回路9は軸受20の内部に設置しても良い。 軸受20の外部に回路を設置するスペースがない場合には、潤滑剤劣化検出装置1の円弧状カバー12を円周方向に延ばして、そのカバー12上に発光回路8および受光回路9を配置することで、軸受20内にこれらの回路を容易に設置できる。 この検出装置付き軸受20によると、軸受内に封入された潤滑剤の劣化状態を、リアルタイムで正確に検出することができる。 これにより、軸受20に動作異常が発生する前に潤滑剤の交換の必要性を判断でき、軸受20の潤滑不良による破損を防ぐことができる。 また、潤滑剤交換の必要性を潤滑剤劣化検出装置1の出力によって判断できるため、使用期限前に廃棄される潤滑剤の量が減少する。 1…潤滑剤劣化検出装置2…発光素子3…受光素子4…光ファイバ5…潤滑剤7…測定用ギャップ部15…抵抗体20…検出装置付き軸受21…内輪22…外輪 |