Torque transfer device

申请号 JP20547485 申请日 1985-09-19 公开(公告)号 JPH0786373B2 公开(公告)日 1995-09-20
申请人 イーアール・フルーイド・デイベロップメンツ・リミテッド; 发明人 ジエームス・エドワード・スタングルーム;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】外的手段によって駆動もしくは停止される入力軸(1)のトルクを出力軸(11)に伝達するトルク伝達装置において、 入力軸(1)もしくはその拡径部の外周に巻装状態で摩擦係合可能な係合部(16)と、この係合部(16)の一端部を出力軸(11)に接続する接続部(13,15)とから成り、入力軸(1)もしくはその拡径部に対する前記係合部(16)の摩擦係合割合に応じて入力軸(1)のトルクを出力軸(11)に伝達可能なトルク伝達部と、 入力軸(1)と一体に回転する第1の回転部(2)と、
    この第1の回転部(2)と同心的に配置された第2の回転部(5)と、第1の回転部(2)と第2の回転部(5)との間に収容され且つ作用する電場に応じてそのせん断抵抗が変化する導電性流体(4)と、前記2つの回転部(2,5)間に電圧を印加して導電性流体(4)に電場を作用させる手段と、前記係合部(16)の他端と前記第2の回転部(5)とを接続し、導電性流体(4)を介して第1の回転部(2)から第2の回転部(5)に伝達される入力軸(1)のトルクの一部を前記係合部(1
    6)の他端に作用させるトルク入力部(12,14)とを備え、トルク入力部(12,14)を通じて前記トルク伝達部の係合部(16)の他端にトルクを作用させることによって入力軸(1)もしくはその拡径部と係合部(16)との摩擦係合割合を変化させて、入力軸(1)から前記トルク伝達部を介して出力軸(11)に伝達されるトルクを滑らかに変化させる導電性流体装置(3)と、 を具備したことを特徴とするトルク伝達装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気的に制御されて滑らかに摩擦係合するトルク伝達装置に関する。

    [従来の技術] 摩擦を利用したクラッチおよびブレーキは非常に広く使用されており、最も身近な例として車のクラッチおよびブレーキがある。 基本的にはこれ等のクラッチおよびブレーキは二つの構成要素からなり、これ等二つの構成要素は、クラッチに伝達されあるいはブレーキに吸収される力とは全く別の機械的な力で摩擦係合される。 したがって、車のクラッチにおいてはエンジンからこのクラッチを介して回転力が伝えられ、クラッチ板は通常運転者の足で制御されるばねで圧接される。 このばね圧等の主入力圧以上の圧力源を設ける必要からこのシステムは複雑になり、特にクラッチあるいはブレーキを低圧電気信号で制御する場合は非常に複雑となる。 クラッチを作動する作動圧をこの低圧信号で制御する間接式のシステムを別にして、クラッチ又はブレーキを電気的に直接制御する従来のものでは主に以下の5つのシステムが知られている。

    a)電磁クラッチ コイルに電流が流れると磁場が発生し、一方の摩擦部材を担持したアーマチャを引き付けて他方の摩擦部材に接触させるものである。 このアーマチャがコイルに近付くとこのアーマチャに作用する力が急激に増大するため、
    クラッチおよびブレーキの急激な作動を防止することは極めて困難である。 車のクラッチのように滑らかにトルクを伝達することはできない。 したがって、この電磁クラッチは慣性力が無視できる小さな駆動機構にしか使用できない。

    b)スプリングクラッチ −の円筒形部材の回りに螺旋状のばねが巻き付けられたもので、このばねはコイルに磁場が発生するまでは円筒形部材に接触しない。 磁場が発生すると、円筒形部材とばね間の摩擦により、ばねは円筒形部材の回りに締付けられ、確実に駆動する。 この装置は電磁クラッチと同様に本質的にオン・オフの2位置制御システムであり、制御された滑らかな係合は期待できない。

    c)渦電流クラッチ 導電体が磁場内で回転すると渦電流が発生する。 この渦電流により発生する磁場は、導電体に作用している磁場に作用し、回転体のスリップを減じる。 このスリップは完全にはなくならず、摩擦クラッチのような一体的駆動を行うことはできない。 更に、所要の磁場を発生するには大きなコイルと大電流を必要とする。

    d)電磁粉クラッチ 電磁粉は液体中を浮遊し、クラッチ又はブレーキの二つの部材間に保持されている。 磁場が作用すると、磁性を有する粒子が互いに付着し、また駆動側および被動側部材に付着して摩擦力を増大する。

    e)導電性流体を用いたクラッチ 基本的には電磁粉クラッチと同様である。 しかし、導電性流体(electro−rheological fuluid,以下ER流体と称する)中の粒子は磁場では作用せず、電場で作用する。

    [発明が解決しようとする問題点] 上記のdおよびeのシステムは、上記a,b,cのシステムと異なり、電流の変化(上記cおよびdのシステム)あるいは電場の変化(上記eのシステム)に応じて滑らかにトルクを伝達することができる。 上記a,b,cの場合に作動させるのに必要な力は、装置の大きさ、したがって伝達されるトルクの大きさに対応する。 磁気的に作動される装置においては、この作動電流で発熱するため、これは極めて深刻な問題である。 したがって、このような装置への電気信号は入力の大きさを表わすものでなければならない。 また、駆動損失が避けられない渦電流を用いた装置については、これ以上考慮しないことにする。
    ER流体を用いた装置においては、深刻な問題を生じるほどの漏れ電流が常時観測される。 しかし、一方においてこのER流体は、場の変化に応じて極めて迅速に応答し、
    この流体をもちいた装置は重く大きなコイルを必要としないという利点がある。

    要するに、機械的な力によってトルクを伝達する場合、
    すなわち、何等かの摩擦係合によってトルクを伝達する場合には、摩擦係合の際に急激なトルクの増大が生じ、
    滑らかなトルク伝達を行なうことができない。 これに対し、導電性流体を用いてトルクを伝達する場合には、滑らかなトルク伝達を行なうことができる一方で、機械的なトルク伝達のような大きなトルクを得ようとすれば大電流を必要とする。

    本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、滑らかなトルク伝達を行なうことができ、且つ、大きなトルクを得ることができるトルク伝達装置を提供することにある。

    [問題点を解決するための手段及び作用] 上記問題点を解決するために、本発明は、外的手段によって駆動もしくは停止される入力軸のトルクを出力軸に伝達するトルク伝達装置において、入力軸もしくはその拡径部の外周に巻装状態で摩擦係合可能な係合部と、この係合部の一端部を出力軸に接続する接続部とから成り、入力軸もしくはその拡径部に対する前記係合部の摩擦係合割合に応じて入力軸のトルクを出力軸に伝達可能なトルク伝達部を備え、更に、入力軸と一体に回転する第1の回転部と、この第1の回転部と同心的に配置された第2の回転部と、第1の回転部と第2の回転部との間に収容され且つ作用する電場に応じてそのせん断抵抗が変化する導電性流体と、前記2つの回転部間に電圧を印加して導電性流体に電場を作用させる手段と、前記係合部の他端と前記第2の回転部とを接続し、導電性流体を介して第1の回転部から第2の回転部に伝達される入力軸のトルクの一部を前記係合部の他端に作用させるトルク入力部とを有し、トルク入力部を通じて前記トルク伝達部の係合部の他端にトルクを作用させることによって入力軸もしくはその拡径部と係合部との摩擦係合割合を変化させて、入力軸から前記トルク伝達部を介して出力軸に伝達されるトルクを滑らかに変化させる導電性流体装置を備えている。

    上記構成のものは、入力軸と出力軸とをトルク伝達部によって摩擦的に伝達するものであるが、この摩擦的に伝達するトルク伝達部による伝達割合、すなわち、トルク伝達部の係合部と入力軸との係合割合が導電性流体装置によって変化される。

    すなわち、摩擦的なトルク伝達だけでは、トルク伝達部の係合部と入力軸との摩擦係合の際に急激なトルクの増大が生じ、滑らかなトルク伝達を行なうことができないため、導電性流体を用いてこの摩擦係合状態を変化させてやることで滑らかなトルク伝達を実現しようとするものである。

    前記回転部の回転から得られるトルクの大きさは、比較的小さな電気信号で決定し、入力軸もしくはその拡径部と係合部との係合の程度は迅速に変化する一連の電気信号により制御することができる。 したがって、このような装置は、トルク、あるいは、トルクから得られる速度、位置等のパラメータを、例えば閉ループ制御システム等外部信号に応じて制御するのに極めて適している。

    本発明のトルク伝達装置は、トルク伝達部の係合部と入力軸との係合割合が導電性流体装置によって変化されるが、電磁粉あるいは渦電流装置によると同様な作動は排除されない。

    導電性流体すなわちER流体の性質は周知である。 簡単に述べると、このER流体は液体中に固体粒子が浮かんだもので、通常はニュートン流体の法則を示す(粘度μ)
    が、電場が形成されると降伏点(Y)が形成され、これは場により瞬時にかつ逆方向にも制御できる。 従来提案されたものは電気制御クラッチにER流体を用いたものであり、いわゆる管状型および平板型の基本的な二型式が知られている。 いずれも多数の部材を組合わせたもので、技術的な価値を有する。 しかし、現在のER流体では、まだ大きな問題がある。 下記の計算は平板クラッチにおけるディスクの合計(N)を基礎にしたもので、各ディスクは半径(R)を有し、各板間には間隙(h)が設けてある。 管状のクラッチについても同様な計算ができる。

    電場が形成された場合のトルク(Tf) (Tf)=(4πR 3 YN)/3 電場が形成されない場合のトルク(To) (To)=(πR 4 μW.N)/h (W=速度) 故に、比はTf/To=4Yh/3Rμw なお、ディスクの両側が作動すると仮定する。 上記の比は作動特性のためだけでなく係合時の流体への熱を最少とするために、可能なかぎり高くすることが重要である。 しかし、最後の等式では、Yとμは流体により特定される。 Wはこのシステムの機械的必要性から特定され、また、hはクラッチへの電圧が、非現実的なほど高くなければ極めて狭い範囲の値となる。 したがって、Tf
    /Toを高くするにはRを小さくする以外に方法がない。
    これには二つの欠点がある。 第1は、Yが定められているために特定されるTfの与えられた絶対値を得るためには、ディスクの数を増加しなければならないという点である。 これ自体適当でない。 更に、このクラッチの作動面積は2πR 2 Nである(板の両面が作動する)。 このため、Rの値が小さくなり、Tf/Toの値を好適なものとするには大電流を必要とする。

    これ等の点より、ERクラッチは従来のクラッチよりも利点を有するにもかかわらず、その使用が制限されてきた。 従来の強力なばねおよびこのばねに打勝つ強力な手段を必要とする乾式板クラッチと異なり、このERクラッチは簡単な構成で、電気的に容易に制御することができる。 ソレノイド作動のクラッチ等他の従来のクラッチは作動プログラムを組むのが困難で、オン・オフの二位置制御とする傾向があり、慣性力の大きなものに取付けた場合には、動力伝達部に大きな応力を生じる。 これに対して、ERクラッチの作動は滑らかである 理想的には、ER流体自体がより高いYの値を有し、より低いμの値を有し、より高い温度の範囲で作動するものが開発されるのが望ましいが、しかし、極めて大幅な改良は必要でなくなる。 多くの場合、上記概説した形状的問題、電場以外の抵抗および僅かであるが入力電気制御力による熱の発生により、このERクラッチの使用できる範囲が制限されてきた。 多くのクラッチは、熱発生を最少限に押えることを条件として周囲温度が所定の範囲にあることを要する。

    本発明のその他の有益な特徴は添付図面を参照して説明する下記説明から明らかとなる。

    [実施例] 第1図において、上部の入力軸1は矢印の方向に駆動されるもので、この入力軸1は大径のハウジング(第1の回転部)2に結合されている。 このハウジング2はERクラッチ3の一方の部材を構成する。 ER流体は符号4で示してある。 クラッチ3は任意の形態とすることができるが、第1図に例示したものは板部材と管状部材とを組合わせ、全表面で作動するものである。 このクラッチ3は短軸6に結合された被動側部材(第2の回転部)5を有し、この短軸6はハウジング2内で軸受7,8を介して回転する。 軸受7,8はER流体4からシールする必要があり、実際には、クラッチ内でER流体の膨脹を可能とする何等かの手段を設ける。 短軸6は入力軸1と同心となっており、ハウジング2の外側に突出する。 この短軸6の下端は出力軸11の端部に設けられたハウジング10内で軸受9を介して回転する。 短軸6からは半径方向アーム(トルク入力部)12が突出し、またハウジング10からも第2の半径方向アーム13が突出する。 これ等の半径方向アーム12,13にはそれぞれ軸方向延長部14,15が設けられており、これ等の延長部材14,15は、ハウジング2の外側で併置されている。 これ等の軸方向延長部材14,15はハウジング2の外周部に配置された係合部としての鋼帯部材16で結合されている。

    この装置の作動は第2図より明らかである。 すなわち、
    入力軸1が回転駆動されると、クラッチの被動部材5したがって短軸6が回転トルクを受け、この短軸6は半径方向アーム12を回転方向に引張る。 電場が与えられていなければ、このトルクは極めて小さく、短軸6と出力軸
    10とは軸受9で連結されているだけであるため、鋼帯部材16のばね抵抗により、短軸6のトルクは出力軸10まで伝達されない。 しかし、ER流体4に電圧がかかると、短軸6のトルクが電圧に応じて鋼帯部材16のばね抵抗よりも大きくなる。 したがって、半径方向アーム12は静止の半径方向アーム13の方向に回転して、鋼帯部材16をハウジング2の周囲に締付ける。 鋼帯部材16とハウジング2
    間の摩擦抵抗はERクラッチ3によりトルクを増大し、この増大したトルクを半径方向アーム13、したがって出力軸11に伝達する。 この装置においては、出力側のトルクは入力側トルクに対して直線的に増大し、この伝達トルクの大きさはERクラッチ3により決定される。 トルクの増幅の割合いは鋼帯部材16とハウジング2との間の摩擦係数で定まる。 第1図および第2図に示すように、ハウジング2の周囲に一回まきつけた場合の摩擦係数を0.2
    とすると、トルク増幅率は3.5となる。 これでは不充分であれば、ハウジング2の回りに2回巻いて増幅率を12
    とし、また、3回巻いて43とすることもできる。

    上記分離されている各部材は様々に変形してどのようにも配置することができる。 例えば、鋼帯部材16のばね特性を別個のばねにより肩代わりさせることもできる。 すなわち、ハウジング2の回りに巻き付けるにはこの鋼帯部材16を薄くしなけむればならないが、これではトルク伝達に不充分な場合がある。 このような場合、鋼帯部材として鋼製の帯部材の代わりに戦車等の履帯用のチェーンと同様な連鎖を用い、ハウジング2の周囲に装着面を形成する。 ハウジング2と鋼帯部材16との摩擦による熱からER流体を保護するため、このハウジング2の外周部に、空気の循環する間隙を設けて係合リングを配置することもできる。

    上記のように、この装置は一方の方向にのみ回転を伝える。 第3図は、双方向に作動させる場合の実施例を示す。 この実施例では、半径方向アーム13が二又に形成してあり、スロット17が2箇所に設けられ、このスロット
    17を介して鋼帯部材16の端部18が挿通される。 この各端部18には互いに重なりあってリング19が取付けられており、これ等のリング19,19の内部に軸方向アーム12が挿通される。 軸方向アーム12がいずれの方向に移動しても、鋼帯部材16の一端が引張られるが、二又に分岐して形成されかつスロット17を設けられた分岐片の内壁に当接する一方または他方のリング19によりトルクが軸方向アーム13に伝達される。

    この簡単な構造の軸方向アーム13は、必要ならばより複雑なギヤあるいはリンク機構とすることができる。 この場合、摩擦が増大しかつ迅速応答性は低下するが、出力側トルクを増大することができる。

    この装置には重要な点が二点ある。 鋼帯部材16あるいはアーム12,13間を引合うばねの剛性を適宜に選択することにより、電場が形成されていないときにこの鋼帯部材
    16をハウジング2に接触しないように容易に配設することができる。 これは、電場が形成されたときに伝達されるトルクに比べて、電場が形成されていないときのERクラッチ3の坑力が極めて小さい場合だけである。 これを確実に行うためには、ERクラッチの特性を適正に選択し、シール及び軸受部の摩擦を最少にする必要がある。
    これにより、鋼帯部材16の摩耗および脱状態における坑力を大きく減少することができ、この代わりにクラッチ係合を開始する前に小さな電場を与える必要がある。 しかし、鋼帯部材16がハウジング2に接触した後は、鋼帯部材16の剛性によりこの装置の応答性が高まる。 したがって、この装置は固有の最少基準動作値(threshold le
    vel)を越えると、ERクラッチの迅速応答性の利点を有する。

    図中には高電圧結合部を示してない。 この高電圧は、ハウジング2を接地して被動側部材5に結合するのが好ましい。 この高電圧は短軸6に接触するスリップリングを介して供給することができる。 高電圧の結合部は一般に接触しないように保護し、固定部材により保持しなければならないという欠点がある。 第4図および第5図における管状及び平板状のERクラッチの実施例では、例えば鋼帯部材16が作用する領域を除いてハウジング2の周囲に細いワイヤを多数回巻き付けることにより、この欠点が解消される。 したがって、静止の1次コイル21が2次コイル22を囲んでいる。 低圧の高周波数交流を導線23を介して静止コイル21に通すと、回転する2次コイル22に入力側電圧に比例した高電圧が励磁される。 回転するコイル22の端部は全波整流器24に結合され、この接地端子
    25はハウジング2に結合され、HT結合部26は板27を介して被動側部材5に結合され、この板27と軸6の凹部30
    内に配置された球状部材29との間には圧縮ばね28が設けられている。 軸6の凹部30を形成した部分は、この実施例においてカップ状としたナイロン(nylon:登録商標)
    製のブッシュにより軸受7A内に配置されている。 この二つのコイル21,22は単なる変圧器(step−up transforme
    r)として作用する。 この二つのコイル間には間隔が設けられているため、この装置の電気的な効率はあまり高くないが、低電圧の入力側周波数を内側のコイル22の共振周波数およびERクラッチ自体を表わすキャパシタンスに対応することにより改善することができる。 いずれの場合も、ERクラッチ3を作動するには低出力の信号だけで充分であり、このため、損失は大きくない。

    第4図のパイロット付きERクラッチには、軸受9を保護するための標準型のオイルシール31が設けてある。 このオイルシール31はViton(Du Pont社登録商標)で形成する必要がある。 これは他の弾性材ではER流体に耐えられないためである。 更に、図示のブッシュ32はPTFEの絶縁材で形成されており、これはER流体に接触する区域で高い電気的応力を受けることが認められており、内部33はエポキシ樹脂で形成されている。 軸受8,9はそれぞれ溝3
    4,35内に配置された通常の止め輪で保持されている。 図示のハウジング2はプレス嵌めされたスリーブ2Aを有し、このスリーブ2Aが帯部材16に摩擦係合する。

    第5図に示す実施例は第4図の装置と同様であるが、ER
    クラッチの被動側部材5を平板状としてある。 この被動側部材5には金属製のスリーブ36が取付けてあり、このスリーブに球状部材29が係合する。 このスリーブ36はエポキシ樹脂製のカップ状部材37とPTFE製のブッシュ32の一部とを覆う。 単列の周方向に接触する軸受8はシール
    31で保護され、軸受9は本実施例ではカップ状のナイロン(nyon 登録商標)ブッシュで構成され、この軸受9
    はねじ38で保持されている。 この平板状のクラッチは容易に多板式とすることができる点で好ましい。

    第6図および第7図は本発明の他の実施例を示すもので、入力側あるいは出力側部材はベルト駆動のプーリ39
    あるいはギヤで形成されている。 この配置は極めて簡単な構造の装置とすることができ、接触部40を介して高圧部を簡単に結合することができる。 これ等の実施例中では帯部材16Aが多数回巻き付けられてあり、下部に絶縁部材32Aを備えている。

    第8図に示す実施例では、ハウジング2に空気用の通孔
    41が設けてある。 また、ハウジング10はこのハウジング2の周囲に延びかつこの周囲を囲んでおり、このハウジング10は入力軸1上の軸受8Aで支えられている。 このハウジング10に設けられた空気用通孔42および空気羽根が設けてあり、冷却空気用通路44に冷却空気を循環する。
    スリップリング45には絶縁部材32Bに挿通した電線46が結合されており、これにより本実施例では高圧信号が簡単に供給される。

    第9図は本発明の更に他の実施例を示す。 この実施例はワイヤあるいはコード47を巻き掛けたクラッチに使用するものである。 このコード47はドラム48に取付けてあり、このドラム48はERクラッチ3の一部を構成している。 このERクラッチ3に電場を形成すると、ロッド49の周囲に配置されたコード47が締付けられ、2部材間に設けられたベルトあるいはギヤにより、ERクラッチの駆動部材で連続的に回転される。 ERクラッチ3による張力が小さくても、ロッド49の周囲における摩擦で増大される。 装置は全体が非常に小さく、所要によりコンパクトな一体構造とすることができる。 この場合、クラッチはディスクの形態とし、間隙50を介して電圧をかける。

    [発明の効果] 以上説明したように、本発明は、摩擦トルク伝達の通常の構成に、摩擦係合状態を変化させることができる可変手段(導電性流体装置)なる新たな構成要件を加えることによって、通常の摩擦トルク伝達の構成からは決して得られない効果、すなわち、大電流を必要とせずに大きなトルクが得られ、しかも、トルク伝達が滑らかであるといった実用上優れた効果を奏することができる。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は本発明の第1の実施例による導電性流体で制御されるトルク伝達装置の図式的な断面図、第2図は第1
    図の装置の横断面図、第3図は第1図および第2図の実施例の変形部を拡大して示す図式的な断面図、第4図乃至第8図はそれぞれ本発明の第2乃至第6の実施例を示す図式的な断面図、第9図は本発明の更に他の実施例を示すもので、ワイヤあるいはコードを用いたトルク伝達装置の斜視図である。 1……入力軸、2……ハウジング、3……クラッチ、4
    ……導電性流体、5……被動側部材、6……軸、10……
    出力軸、12,13……アーム、14,15……延長部、16……バンド、17……スロット、18……端部、19……リング、2
    1,22……コイル、30……凹部、31……シール、34,35…
    …溝、36……スリーブ、39……プーリ。

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