駆動伝達機構及びそれを備えた画像形成装置

申请号 JP2014166722 申请日 2014-08-19 公开(公告)号 JP2016044686A 公开(公告)日 2016-04-04
申请人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社; 发明人 田村 勇樹; 水野 雅彦;
摘要 【課題】常時回転駆動列と断続回転駆動列のギア数及びギアの配置スペースを簡易な構成で低減可能な駆動伝達機構及びそれを備えた画像形成装置を提供する。 【解決手段】駆動伝達機構は、電磁クラッチと、駆動出 力 ギアと、を備える。駆動出力ギアは、同軸上に配置され、それぞれ独立して回転可能な第1出力ギア部と第2出力ギア部とを有する。駆動伝達機構は、クラッチ入力ギアと同軸かつ同一のギア諸元を有し、駆動源からの駆動力が入力されるクラッチアイドルギア、第1アイドルギア、第1出力ギア部を含み、電磁クラッチへの通電の有無に係わらず第1出力ギア部に連結される被回転部材に駆動力を伝達可能な第1駆動伝達経路と、クラッチ出力ギア、第2アイドルギア、第2出力ギア部を含み、電磁クラッチに通電されたときのみ第2出力ギア部に連結される被回転部材に駆動力を伝達可能な第2駆動伝達経路と、を用いて駆動力を伝達する。 【選択図】図4
权利要求

クラッチ軸と、該クラッチ軸の少なくとも一部を囲むように配置され、駆動源からの駆動が入力されるクラッチ入力ギアと、該クラッチ入力ギアと同軸かつ同一のギア諸元を有し、前記駆動源からの駆動力が入力されるクラッチアイドルギアと、前記クラッチ軸に固定されたクラッチ出力ギアと、を有し、通電によって前記クラッチ入力ギアから前記クラッチ出力ギアへ駆動力を伝達可能とし、通電の停止によって前記クラッチ入力ギアから前記クラッチ出力ギアへの駆動力の伝達を遮断する電磁クラッチと、 前記クラッチアイドルギアに一つ以上の第1アイドルギアを介して連結される第1出力ギア部と、前記クラッチ出力ギアに一つ以上の第2アイドルギアを介して連結され、前記第1出力ギア部と同軸上に配置される第2出力ギア部と、で構成され、前記第1出力ギア部と前記第2出力ギア部とが独立して回転可能な駆動出力ギアと、 を備え、 前記クラッチアイドルギア、前記第1アイドルギア、前記第1出力ギア部を含み、前記電磁クラッチへの通電の有無に係わらず前記駆動源からの駆動力を前記第1出力ギア部に連結される被回転部材に伝達可能な第1駆動伝達経路と、 前記クラッチ出力ギア、前記第2アイドルギア、前記第2出力ギア部を含み、前記電磁クラッチに通電されたときのみ前記駆動源からの駆動力を前記第2出力ギア部に連結される被回転部材に伝達可能な第2駆動伝達経路と、 を用いて駆動力を伝達する駆動伝達機構。前記第1出力ギア部と前記第2出力ギア部は同一のギア諸元を有することを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達機構。前記駆動出力ギアは、段差を有する回転軸に回転可能に支持されており、前記第1出力ギア部と前記第2出力ギア部は、前記回転軸に外挿されるボス部の直径が異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駆動伝達機構。前記第1出力ギア部と前記第2出力ギア部のうち一方の前記ボス部の外径は、他方の前記ボス部の外径よりも小さく、且つ他方の前記ボス部の内径よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の駆動伝達機構。前記第2駆動伝達経路の駆動力伝達方向に対し前記クラッチ出力ギアの下流側に、前記電磁クラッチへの通電停止時に前記クラッチ出力ギアが前記クラッチ入力ギアの回転によって連れ回りしない大きさの負荷を加えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の駆動伝達機構。請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の駆動伝達機構を備えた画像形成装置。

说明书全文

本発明は、デジタル複写機、レーザープリンター等の画像形成装置に搭載される被回転部材に駆動を伝達する駆動伝達機構、及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。

従来、複数の被駆動部材の駆動を別個に制御する場合、被駆動部材の個数だけモーター等の駆動手段を設けると装置のコストが高くなってしまう。そこで、一つの駆動手段を用いて各被駆動部材を駆動させるとともに、駆動手段と各被駆動部材との間に駆動力の伝達及び遮断を行うクラッチ機構を設けるのが一般的である。

例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式による画像形成装置の駆動部に使用される駆動伝達機構は、画像形成動作時に被駆動部材を継続して回転する常時回転駆動列と、被駆動部材を断続的に回転する断続回転駆動列とを有している。断続回転駆動列は、被駆動部材の動作を一時中断させたり、被駆動部材を単独で停止させたりするため、電磁クラッチを組み込んで構成されているものがある。例えば、特許文献1には、駆動モーターと駆動ギアが無励磁式の電磁クラッチで連結され、電磁クラッチの駆動軸を非磁性材料で形成した駆動装置が開示されている。

また、特許文献2には、モーターと、モーターにより駆動される複数のギアがそれぞれ回転可能に支持される複数のスタッド(回転軸)を有する駆動装置において、複数のスタッドの外径を全て異なるように形成し、複数のギアの内径を各スタッドの外径に対応して形成することにより、スタッドへのギアの誤装着を防止する方法が開示されている。

特開2003−148516号公報

特開2004−100923号公報

ところで、上述したような常時回転駆動列と断続回転駆動列とは、通常は平面上で分岐しているため、それぞれの駆動列は互いの駆動列が干渉しないように、駆動列を構成する各ギアを迂回して配置する必要が生じる。その結果、迂回するためのギア数が増加し、ギアの配置スペースも増大するため、駆動伝達機構の低コスト化、コンパクト化の妨げとなる。

また、常時回転駆動列と断続回転駆動列とが複数の箇所で他のユニットへの駆動伝達を行うため、駆動伝達機構の組み立て時にギア同士の噛み合わせを複数の箇所で同時に行う必要があり、ユニットの取り付け作業が煩雑になったり、取り付け順序に制約が発生したりするという問題点があった。

本発明は、上記問題点に鑑み、常時回転駆動列と断続回転駆動列のギア数及びギアの配置スペースを簡易な構成で低減可能な駆動伝達機構及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、電磁クラッチと、駆動出力ギアと、を備えた駆動伝達機構である。電磁クラッチは、クラッチ軸と、該クラッチ軸の少なくとも一部を囲むように配置され、駆動源からの駆動力が入力されるクラッチ入力ギアと、該クラッチ入力ギアと同軸かつ同一のギア諸元を有し、駆動源からの駆動力が入力されるクラッチアイドルギアと、クラッチ軸に固定されたクラッチ出力ギアと、を有し、通電によってクラッチ入力ギアからクラッチ出力ギアへ駆動力を伝達可能とし、通電の停止によってクラッチ入力ギアからクラッチ出力ギアへの駆動力の伝達を遮断する。駆動出力ギアは、クラッチアイドルギアに一つ以上の第1アイドルギアを介して連結される第1出力ギア部と、クラッチ出力ギアに一つ以上の第2アイドルギアを介して連結され、第1出力ギア部と同軸上に配置される第2出力ギア部と、で構成され、第1出力ギア部と第2出力ギア部とが独立して回転可能である。駆動伝達機構は、クラッチアイドルギア、第1アイドルギア、第1出力ギア部を含み、電磁クラッチへの通電の有無に係わらず駆動源からの駆動力を第1出力ギア部に連結される被回転部材に伝達可能な第1駆動伝達経路と、クラッチ出力ギア、第2アイドルギア、第2出力ギア部を含み、電磁クラッチに通電されたときのみ駆動源からの駆動力を第2出力ギア部に連結される被回転部材に伝達可能な第2駆動伝達経路と、を用いて駆動力を伝達する。

本発明の第1の構成によれば、電磁クラッチへの通電の有無に係わらず駆動源からの駆動力を伝達する第1駆動伝達経路を構成するギア列の一部と、電磁クラッチへ通電されたときのみ駆動源からの駆動力を伝達する第2駆動伝達経路を構成するギア列の一部とを同軸上に配置することができる。従って、第1駆動伝達経路と第2駆動伝達経路を構成する互いのギア列が干渉しないように各ギアを迂回して配置する必要がなく、ギアの数および配置スペースも減縮できるため、駆動伝達機構の低コスト化、コンパクト化が可能となる。また、駆動伝達機構から二つの被駆動部材への駆動力の受け渡し箇所が一箇所となるため、ギア同士の噛み合わせを一箇所で行うだけで、駆動伝達機構と被駆動部材とを連結することができ、駆動伝達機構および被駆動部材の取り付け作業性が向上する。また、クラッチ入力ギアと同一のギア諸元を有するクラッチアイドルギアを設け、クラッチアイドルギアを介して第1駆動伝達経路に駆動を伝達することにより、クラッチ入力ギアにスラスト方向の捻れが発生せず、電磁クラッチの長寿命化を図ることができる。

本発明の駆動伝達機構の一例である第1駆動伝達ユニット20を備えたカラープリンター100の概略構成図

カラープリンター100のフレーム構成を示す斜視図

第1駆動伝達ユニット20及び第2駆動伝達ユニット50が連結した状態を示す平面図

第1駆動伝達ユニット20の斜視図

第2駆動伝達ユニット50の斜視図

電磁クラッチ23の概略断面図

第1駆動伝達ユニット20と第2駆動伝達ユニット50の連結部周辺の拡大斜視図

図7に示すギア列を表面側から見た図

図7に示すギア列を裏面側から見た図

第1駆動出力ギア25を回転軸25cに沿って切断した断面図

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の駆動伝達機構の一例である第1駆動伝達ユニット20を備えたカラープリンター100の内部構成を示す概略断面図である。カラープリンター100はタンデム式であり、カラープリンター100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。

これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、さらに駆動手段(図示せず)により図1において反時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳された後、二次転写ローラー9の作用によって記録媒体の一例としての用紙P上に二次転写され、さらに、定着装置13において用紙P上に定着された後、カラープリンター100本体より排出される。感光体ドラム1a〜1dを図1において時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。

トナー像が転写される用紙Pは、カラープリンター100本体下部の給紙カセット16a内に収容されるか、或いはカラープリンター100本体側面に設けられた手差し給紙トレイ16bに積載されており、給紙ローラー12a及びレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9と後述する中間転写ベルト8の駆動ローラー11とのニップ部へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、二次転写ローラー9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナー等を除去するためのブレード状のベルトクリーナー19が配置されている。

次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電装置2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)等を除去するクリーニング装置7a、7b、7c及び7dが設けられている。

パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電装置2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a〜3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a〜4dから各現像装置3a〜3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。

そして、一次転写ローラー6a〜6dにより一次転写ローラー6a〜6dと感光体ドラム1a〜1dとの間に所定の転写電圧が付与され、感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、一次転写後に感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等がクリーニング装置7a〜7dにより除去される。

中間転写ベルト8は、上流側のテンションローラー10と、下流側の駆動ローラー11とに掛け渡されており、駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が反時計回り方向に回転を開始すると、用紙Pがレジストローラー対12bから所定のタイミングで駆動ローラー11とこれに隣接して設けられた二次転写ローラー9とのニップ部(二次転写ニップ部)へ搬送され、中間転写ベルト8上のフルカラー画像が用紙P上に転写される。トナー像が転写された用紙Pは用紙搬送路18を通過して定着装置13へと搬送される。

定着装置13に搬送された用紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。用紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。

一方、用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着装置13を通過した用紙Pは一旦排出ローラー対15方向に搬送され、用紙Pの後端が分岐部14を通過した後に排出ローラー対15を逆回転させるとともに分岐部14の搬送方向を切り換えることで、用紙Pの後端から反転搬送路20に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ニップ部に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラー9により用紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着装置13に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。

図2は、カラープリンター100のフレーム構成を示す斜視図である。カラープリンター100の側面内側には板金製の側面フレーム101a、101bが配置されている。一方(図2の手前側)の側面フレーム101aには、感光体ドラム1a〜1d、現像装置3a〜3d(図1参照)等に駆動力を伝達する第1駆動伝達ユニット20、第2駆動伝達ユニット50が側面フレーム101aの内側から装着されている。なお、図2では第1駆動伝達ユニット20の一部のみが側面フレーム101aの外側に露出している。

図3は、第1駆動伝達ユニット20及び第2駆動伝達ユニット50が連結した状態を示す平面図であり、図4は、第1駆動伝達ユニット20の斜視図、図5は、第2駆動伝達ユニット50の斜視図である。第1駆動伝達ユニット20は、モーター21、電磁クラッチ23、24、第1駆動出力ギア25、第2駆動出力ギア30を含む複数のギアが第1ユニット筐体20a上に装着されている。

図6は、電磁クラッチ23の概略断面図である。電磁クラッチ23は、クラッチ軸23aと、クラッチ軸23aと同軸上に、クラッチ軸23aの少なくとも一部を囲むように配置されたクラッチ入力ギア23bと、クラッチ軸23aに固定されたクラッチ出力ギア23cと、クラッチ入力ギア23bと同軸かつ同一のギア諸元を有するクラッチアイドルギア23dと、クラッチ軸23aとクラッチ入力ギア23bとの間に組み込まれる電磁クラッチ部(図示せず)とを有する。なお、ギア諸元とはギアの歯数、ねじれ方向、圧力のことを指し、同一のギア諸元とは歯数、ねじれ方向、圧力角が同一であることをいう。

電磁クラッチ23のクラッチ入力ギア23b、クラッチアイドルギア23dは、モーター側入力ギア22を介してモーター21と駆動連結されている。クラッチアイドルギア23dには第1アイドルギア26が噛み合っている。また、クラッチ出力ギア23cには第2アイドルギア27が噛み合っている。

電磁クラッチ23は、電磁クラッチ部内のコイルに電流を流すことにより、クラッチ入力ギア23bに係合する可動片(アーマチュア)を、クラッチ軸23aに係合するローターに電磁力を用いて吸着圧接させ、クラッチ軸23a(クラッチ出力ギア23c)とクラッチ入力ギア23bとが一体駆動する。

なお、クラッチ入力ギア23bに第1アイドルギア26を噛み合わせて、クラッチ入力ギア23bをクラッチアイドルギア23dと兼用させることも可能である。しかし、その場合はクラッチ入力ギア23bにモーター側入力ギア22と第1アイドルギア26とが噛み合うことになる。そして、クラッチ入力ギア23bが例えばハスバギアのようにスラスト方向(クラッチ軸23a方向)への力が加わり易いギアの場合、クラッチ入力ギア23bがスラスト方向に捻れるような力が加わり、電磁クラッチ23の寿命が短くなる。

そこで、本実施形態では、クラッチ入力ギア23bと同軸かつ同一のギア諸元を有するクラッチアイドルギア23dをクラッチ入力ギア23bとは別個に設け、クラッチアイドルギア23dを介して第1アイドルギア26に駆動力を伝達するようにしている。これにより、クラッチ入力ギア23bのスラスト方向への捻れを抑制して電磁クラッチ23の長寿命化を図ることができる。

電磁クラッチ24は、レジストローラー対12b(図1参照)に断続的に回転駆動力を伝達する。なお、電磁クラッチ24の構成についても電磁クラッチ23と同様である。

図4に示すように、第1駆動出力ギア25は、それぞれ独立して回転可能な第1出力ギア部25a、第2出力ギア部25bで構成されており、第1出力ギア部25aには第1アイドルギア26が噛み合っている。第2出力ギア部25bは大径部33と小径部34(図9参照)とを有する二段ギアであり、大径部33には第2アイドルギア27が噛み合っており、小径部34には第3駆動入力ギア54(図9参照)が噛み合っている。

第2駆動出力ギア30は、第1アイドルギア26、第3アイドルギア28、及び第4アイドルギア29を介してモーター21と駆動連結されている。第2駆動出力ギア30は、給紙カセット16aのリフト板を昇降させるリフト板昇降ギア41(図3参照)に継続的に回転駆動力を伝達する。

図5に示すように、第2駆動伝達ユニット50は、第1駆動入力ギア51、第2駆動入力ギア53、第3駆動入力ギア54(図8参照)、中間ギア55a〜55e、大径ギア57a〜57c、歯欠けギア58a〜58d等を含む複数のギア列、ソレノイド59a〜59d等が第2ユニット筐体50a上に装着されている。

第1駆動入力ギア51は、ギア列を介してトナーコンテナ4a〜4d(図1参照)の補給スクリュー、及び廃トナーをトナー回収ボトルへ搬送する回収スクリュー(図示せず)に継続的に回転駆動力を伝達する。ソレノイド59a〜59dは、歯欠けギア58a〜58dと連動してトナーコンテナ4a〜4dの補給スクリューへの回転駆動力の伝達を遮断し、トナー補給時にのみ補給スクリューへ回転駆動力を伝達する。第2駆動入力ギア53は、手差し給紙トレイ16bの給紙ローラー12a(図1参照)に断続的に回転駆動力を伝達する。

図7は、第1駆動伝達ユニット20と第2駆動伝達ユニット50の連結部周辺の拡大斜視図であり、図8及び図9は、それぞれ図7に示すギア列を表面側及び裏面側から見た図である。必要に応じて図1〜図6を参照しながら、図7〜図9を用いて第1駆動伝達ユニット20から第2駆動伝達ユニット50への駆動力の受け渡しについて説明する。

図8及び図9に示すように、第1駆動伝達ユニット20と第2駆動伝達ユニット50が連結した状態では、第1駆動入力ギア51は第1駆動出力ギア25の第1出力ギア部25aに噛み合っている。また、第2駆動入力ギア53は第1駆動出力ギア25の第2出力ギア部25bに噛み合っている。

先ず、電磁クラッチ23に通電されていない場合について説明する。モーター21の駆動力は、出力軸に固定されたピニオンギアを含むギア列(図示せず)を介してモーター側入力ギア22に伝達され、モーター側入力ギア22に噛み合う電磁クラッチ23のクラッチ入力ギア23bに伝達される。ここで、電磁クラッチ23に通電されていない状態では、クラッチ入力ギア23bに係合する可動片とクラッチ軸23aに係合するローラーとが離間している。そのため、モーター側入力ギア22に噛み合うクラッチ入力ギア23b、クラッチアイドルギア23dのみが回転し、クラッチ出力ギア23cはクラッチ軸23aと共に停止した状態となる。

そして、クラッチアイドルギア23dの回転に伴い、クラッチアイドルギア23dに噛み合う第1アイドルギア26も回転するため、第1アイドルギア26に噛み合う第1駆動出力ギア25の第1出力ギア部25aも回転する。これにより、第1出力ギア部25aに噛み合う第2駆動伝達ユニット50の第1駆動入力ギア51に駆動力が伝達され、トナーコンテナ4a〜4dの補給スクリュー、及び廃トナーをトナー回収ボトルへ搬送する回収スクリューが回転駆動される。電磁クラッチ23のクラッチアイドルギア23d、第1アイドルギア26、第1駆動出力ギア25の第1出力ギア部25aは、電磁クラッチ23への通電に関係なくモーター21の駆動力を第1駆動入力ギア51に伝達する第1駆動伝達経路60(常時回転駆動列、図8、図9に実線で表示)を構成する。

なお、第3アイドルギア28、第4アイドルギア29を介して第1アイドルギア26に連結される第2駆動出力ギア30も回転するため、第2駆動出力ギア30から給紙カセット16aのリフト板を昇降させるリフト板昇降ギア41にも駆動力が伝達される。

次に、電磁クラッチ23に通電されている場合について説明する。電磁クラッチ23に通電されている状態では、クラッチ入力ギア23bに係合する可動片とクラッチ軸23aに係合するローラーとが吸着されている。そのため、クラッチ入力ギア23bとクラッチ軸23aとが一体に回転し、クラッチ軸23aに固定されたクラッチ出力ギア23cもクラッチ入力ギア23bと共に回転する。

そして、クラッチ出力ギア23cの回転に伴い、クラッチ出力ギア23cに噛み合う第2アイドルギア27も回転するため、第2アイドルギア27に噛み合う第1駆動出力ギア25の第2出力ギア部25bも回転する。これにより、第2出力ギア部25bの大径部33に噛み合う第2駆動伝達ユニット50の第2駆動入力ギア53に駆動力が伝達され、手差し給紙トレイ16bの給紙ローラー12aが断続的に回転駆動される。また、第2出力ギア部25bの小径部34に噛み合う第3駆動入力ギア54に駆動力が伝達され、シャフト35を介して給紙カセット16aの給紙ローラー12aが断続的に回転駆動される。

電磁クラッチ23のクラッチ出力ギア23c、第2アイドルギア27、第1駆動出力ギア25の第2出力ギア部25bは、電磁クラッチ23に通電されている場合に限りモーター21の駆動力を第2駆動入力ギア53、第3駆動入力ギア54に伝達する第2駆動伝達経路61(断続回転駆動列、図8、図9に破線で表示)を構成する。

即ち、電磁クラッチ23に通電されていない状態では、第1駆動入力ギア51への駆動伝達は行われるが、第2駆動入力ギア53及び第3駆動入力ギア55への駆動伝達は行われない。その結果、給紙カセット16a及び手差し給紙トレイ16bの給紙ローラー12aを停止させた状態でトナーコンテナ4a〜4dの補給スクリューや廃トナーをトナー回収ボトルへ搬送する回収スクリューを回転駆動させることができる。一方、電磁クラッチ23に通電されている状態では、第1駆動入力ギア51、第2駆動入力ギア53、及び第3駆動入力ギア54への駆動伝達が行われる。その結果、給紙ローラー12a、トナーコンテナ4a〜4dの補給スクリュー、廃トナーの回収スクリューを同時に回転駆動させることができる。

上記の構成によれば、モーター21の駆動力を第1駆動入力ギア51に伝達する第1駆動伝達経路60を構成するギア列の一部と、モーター21の駆動力を第2駆動入力ギア53に伝達する第2駆動伝達経路61を構成するギア列の一部とを同軸上に配置することができる。具体的には、電磁クラッチ23のクラッチ出力ギア23cとクラッチアイドルギア23d、第1駆動出力ギア25の第1出力ギア部25aと第2出力ギア部25bとが同軸上に配置される。

従って、第1駆動伝達経路60と第2駆動伝達経路61を構成する互いのギア列が干渉しないように各ギアを迂回して配置する必要がなく、ギアの個数および配置スペースも減縮できるため、第1駆動伝達ユニット20の低コスト化、コンパクト化が可能となる。

また、第2駆動伝達ユニット50の第1駆動入力ギア51、第2駆動入力ギア53が、それぞれ第1駆動伝達ユニット20の第1駆動出力ギア25の第1出力ギア部25aおよび第2出力ギア部25bに噛み合うため、第1駆動伝達ユニット20から第2駆動伝達ユニット50への駆動力の受け渡し箇所が一箇所となる。

即ち、側面フレーム101aへの第1駆動伝達ユニット20、第2駆動伝達ユニット50の取り付け時に、ギア同士の噛み合わせを一箇所で行うだけで、第1駆動伝達ユニット20と第2駆動伝達ユニット50とを連結することができる。

また、第1出力ギア部25aと第2出力ギア部25bの大径部33とを同一のギア諸元とすることで、第1出力ギア部25aと第1駆動入力ギア51、第2出力ギア部25bと第2駆動入力ギア53をそれぞれ噛み合わせる際にギア歯の干渉が発生せず、第1駆動伝達ユニット20、第2駆動伝達ユニット50を任意の順序で取り付けることができる。従って、第1駆動伝達ユニット20、第2駆動伝達ユニット50の取り付け作業性が向上する。

また、図10に示すように、第1駆動出力ギア25が回転可能に支持される回転軸25cは段差を有しており、回転軸25cの外径の小さい部分に第1出力ギア部25aが外挿され、外径の大きい部分に第2出力ギア部25bが外挿されている。即ち、第1出力ギア部25aの第1ボス部25aaの直径(外径)R1と、第2出力ギア部25bの第2ボス部25baの直径(外径)R2とが異なっている。従って、第1ボス部25aaと第2ボス部25baとの当接部Sの接触面積を小さくすることができ、第1出力ギア部25a及び第2出力ギア部25bが互いの回転の影響を受けにくくなる。

また、第1出力ギア部25aの第1ボス部25aaの直径(外径)R1は、第2出力ギア部25bの第2ボス部25baの直径(外径)R2よりも小さく、且つ、第2ボス部25baの内径R3よりも大きく形成されている。これにより、第1出力ギア部25aの第2出力ギア部25b方向への移動も規制することができる。

さらに、電磁クラッチ23に通電されていないときは、クラッチ入力ギア23bの駆動力はクラッチ出力ギア23cに駆動力は伝達されない。しかし、クラッチ軸23aとクラッチ入力ギア23bの軸受け面との間には摩擦力が作用するため、クラッチ入力ギア23bが回転したときクラッチ軸23a及びクラッチ出力ギア23cが連れ回りするおそれがある。

そこで、第2駆動伝達経路61の駆動力伝達方向に対しクラッチ出力ギア23cの下流側に、クラッチ出力ギア23cがクラッチ入力ギア23bの回転によって連れ回りしない大きさの負荷を加えている。具体的には、第2駆動伝達経路61の下流側末端に連結される給紙カセット16a、手差し給紙トレイ16bの給紙ローラー12aのニップ部が負荷となってクラッチ出力ギア23cの連れ回りを防止している。

その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図3〜図8に示した駆動伝達機構は一例であり、第1駆動伝達経路60或いは第2駆動伝達経路61を構成するギアの個数や配置は適宜選択することができる。

例えば、上記実施形態ではクラッチアイドルギア23dと第1出力ギア部25a、クラッチ出力ギア23cと第2出力ギア部25bとの間を、それぞれ1個の第1アイドルギア26、第2アイドルギア27で連結したが、連結に用いる第1アイドルギア26または第2アイドルギア27の個数は2個以上であっても良いし、第1アイドルギア26と第2アイドルギア27の個数が互いに異なっていても良い。

また、電磁クラッチ23の配置についても上記配置に限定されるものではない。例えば電磁クラッチ23は、第2駆動伝達ユニット50が連結される第1駆動出力ギア25とモーター21との間の任意の位置に設けておけば良い。

また本発明は、図1に示したようなタンデム式のカラープリンター100に限らず、モノクロ及びデジタル複合機、モノクロプリンター、ファクシミリ等の種々の画像形成装置に利用可能である。

本発明は、常時回転駆動列と断続回転駆動列とを用いて複数の被回転部材に駆動力を伝達する駆動伝達機構に利用可能である。本発明の利用により、常時回転駆動列と断続回転駆動列のギア数及びギアの配置スペースを簡易な構成で低減可能な駆動伝達機構及びそれを備えた画像形成装置を提供する

4a〜4d トナーコンテナ 12a 給紙ローラー(被駆動部材) 16a 給紙カセット 16b 手差し給紙トレイ 20 第1駆動伝達ユニット(駆動伝達機構) 21 モーター(駆動源) 22 モーター側入力ギア 23、24 電磁クラッチ 23a クラッチ軸 23b クラッチ入力ギア 23c クラッチ出力ギア 23d クラッチアイドルギア 25 第1駆動出力ギア 25a 第1出力ギア部 25aa 第1ボス部 25b 第2出力ギア部 25ba 第2ボス部 26 第1アイドルギア 27 第2アイドルギア 50 第2駆動伝達ユニット(被駆動部材) 51 第1駆動入力ギア 53 第2駆動入力ギア 54 第3駆動入力ギア 60 第1駆動伝達経路 61 第2駆動伝達経路 100 画像形成装置

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