Motor

申请号 JP2000139566 申请日 2000-05-12 公开(公告)号 JP2001327124A 公开(公告)日 2001-11-22
申请人 Nippon Densan Corp; 日本電産株式会社; 发明人 MURAKAMI TOSHIAKI; INOUE HITOSHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a motor which gives a rotary drive force to a hydraulic pump to drive the pump and whose heat generating part is cooled efficiently. SOLUTION: A through-hole 212 which communicate with the inside and outside of a motor housing 21 with each other is formed in the surface of the motor housing 21. A semiconductor module 281 is fixed tightly to the inside of the motor housing 21 so as to close the through-hole 212 and a rear surface of the board 2812 of the semiconductor module 281 is an exposed region 2811 which is exposed to the outside of the motor through the through-hole 212. Further, a space SP3 is defined by a groove 34 formed on the surface of a manifold 3 and the surface of the motor housing 21 and oil which is made to flow into the space SP3 from the outside is introduced to the exposed region 2811. With this constitution, external oil, whose temperature is relatively low, is applied directly to the exposed region 2811 of the semiconductor module 281, so that the heat radiation effect of the exposed region 2811 can be improved.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 オイルを吸引・圧送する油圧ポンプと一体化され、前記油圧ポンプに対して回転駆動力を与えて前記油圧ポンプを駆動する油圧ポンプを実装したモータであって、 モータハウジングと、モータの駆動制御に伴って発熱する発熱部とを備え、 前記モータハウジングの一部にモータ内部とモータ外部とを連通する貫通孔が形成され、その貫通孔を塞ぐように前記発熱部が配置されるとともに、 前記発熱部の表面全体のうちモータ外部を臨む露出領域を経由してオイルが流れるようにオイル流路が形成されたことを特徴とするモータ。
  • 【請求項2】 外部からのオイルが前記露出領域を経由して前記油圧ポンプに吸引される請求項1記載のモータ。
  • 【請求項3】 前記油圧ポンプと前記モータとの間には、外部からのオイルを前記露出領域に導く第1オイル流路と、前記第1オイル流路を流れてきたオイルを前記油圧ポンプの吸入口に導く第2オイル流路とを備えたマニホールドが介挿されている請求項2記載のモータ。
  • 【請求項4】 前記マニホールドが前記モータと当接する表面には、前記露出領域と対向する溝部が設けられており、前記マニホールドが前記モータと当接することで前記モータ表面と前記溝部とで空間が形成され、当該空間が前記第1オイル流路の一部を構成する請求項3記載のモータ。
  • 【請求項5】 外部からのオイルを一時的に貯留するタンクを備え、当該タンクに貯留されたオイルが前記露出領域を経由して前記油圧ポンプに吸入される請求項2ないし4のいずれかに記載のモータ。
  • 【請求項6】 前記油圧ポンプの吸入口は、前記タンクの内部において、前記第2オイル流路の吐出口と所定間隔だけ離隔して対向配置されている請求項5記載のモータ。
  • 【請求項7】 前記発熱部は基板表面に半導体素子を設けた半導体モジュールであり、当該半導体モジュールの基板裏面全体あるいは一部が前記露出領域として前記オイル流路に面している請求項1ないし6のいずれかに記載のモータ。
  • 【請求項8】 オイル流路に沿ってオイルを吸引・圧送する油圧ポンプに対して取付可能に構成されたモータであって、 モータハウジングと、 モータの駆動制御に伴って発熱する発熱部とを備え、 前記モータハウジングの一部にモータ内部とモータ外部とを連通する貫通孔が形成され、その貫通孔を塞ぎ、しかも前記発熱部の表面全体のうちモータ外部を臨む露出領域が前記オイル流路の一部に面するように、前記発熱部が配置されることを特徴とするモータ。
  • 【請求項9】 前記発熱部は基板表面に半導体素子を設けた半導体モジュールであり、当該半導体モジュールの基板裏面全体あるいは一部が前記露出領域を構成する請求項8記載のモータ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、オイルを吸引・
    圧送する油圧ポンプを実装して一体化される油圧ポンプを実装したモータおよび前記油圧ポンプに対して取付可能に構成されたモータに関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】車両用パワーステアリングシステムは、
    車両の運転者がハンドルを廻したとき、圧を高めたオイルをそのハンドルの回転量に応じた量だけ油圧ポンプからシリンダーに入れ、ピストンの動きによってハンドルの操作力を軽減するものである。 このような車両用パワーステアリングシステムでは、油圧ポンプの駆動源として、一般的にモータが用いられており、ハンドルの回転量および車速などに応じてモータを駆動制御することで油圧ポンプからのオイル量を調整している。

    【0003】このモータは図5に示すように油圧ポンプと一体的に同軸結合されており、油圧ポンプに対して回転駆動力を与えて油圧ポンプを駆動するように構成されている。 以下、従来の油圧ポンプを実装したモータについて図5〜図8を参照しつつ説明する。 なお、この明細書では、用語を統一すべく、油圧ポンプを実装したモータ全体については、「ポンプ一体型モータ」と称する一方、モータおよび油圧ポンプのそれぞれ単体については、「モータ部」および「油圧ポンプ部」と称する。

    【0004】図5は従来のポンプ一体型モータの全体構成を示す断面図であり、図6はモータとポンプとの間に介挿されたマニホールドを示す斜視図であり、図7は図6のマニホールドの平断面を示す図であり、図8はマニホールドのB−B線断面図である。 このポンプ一体型モータは、図5に示すように、大きく分けて油圧ポンプ部1と、油圧ポンプ部1に対して回転駆動力を与えて油圧ポンプ部1を駆動するモータ部2と、油圧ポンプ部1
    とモータ部2との間に介挿されたマニホールド3と、マニホールド3の上面側で油圧ポンプ部1を覆うように配置されてタンク吸入口41を介して外部からのオイルを一時的に貯留するリザーバタンク4とで構成されている。

    【0005】モータ部2では、モータハウジング21の内部空間が隔壁22によって2つの空間SP1,SP2に仕切られており、両空間SP1,SP2に跨って回転軸2
    3が配置され、その略中央部が隔壁22に固着された軸受24によって回転自在に支持されるとともに、空間S
    P1側の端部が軸受25によって回転自在に支持されている。 また、空間SP1内では、軸受24,25に挟まれた位置でロータ26が回転軸23に固着されている。
    さらに、このロータ26を取り囲むように、ステータ2
    7が固定されるとともに、もう一方の空間SP2に配置されたモータ制御回路28によりモータ部2の回転動作が制御されるように構成されている。

    【0006】このようにして回転駆動される回転軸23
    はカップリング5を介して油圧ポンプ部1のポンプ軸1
    1と同軸(図5中の1点鎖線)上で結合されており、モータ部2の回転駆動力が油圧ポンプ部1に与えられる。
    モータ部2から回転駆動力を受けた油圧ポンプ部1では、ポンプ軸11が回転することで、リザーバタンク4
    に貯留されているオイルを吸入管12を介して吸入し、
    図示を省略する吐出口からマニホールド3の吸入側ポート31(図6〜図8)に圧送する。

    【0007】マニホールド3の吸入側ポート31は、図6〜図8に示すように、マニホールド内部に設けられたオイル流路32を介して吐出側ポート33に導いている。 そして、この吐出側ポート33から吐出された高圧オイルは図示を省略するオイル配管を介して車両用パワーステアリングシステムのシリンダーに供給される。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のように構成されたポンプ一体型モータでは、モータ制御回路28がモータ部2の回転動作を制御し、これによってシリンダーへのオイル供給量を制御している。 このモータ制御回路28はFET(電界効果トランジスタ)モジュールやIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)モジュールなどの発熱を伴いやすい半導体モジュール281を備えている。 この半導体モジュール281では、例えば金属基板やセラミック基板などの基板表面にFET、IGBTやバイポーラトランジスタなどの半導体素子、さらにはシャント抵抗や端子などの電子部品が実装されるとともに、それらが樹脂等によりモールドされている。

    【0009】そして、この半導体モジュール281はモータの駆動制御に伴って発熱することから、半導体モジュール281の誤作動や熱破壊を防止すべく、次のように半導体モジュール281を冷却している。 すなわち、
    従来では、図5に示すように、モータ制御回路28の半導体モジュール281をモータハウジング21の内面に密着固定してモータハウジング21の表面部211から放熱を図るとともに、図5および図7に示すようにモータハウジング21の放熱表面部211の近傍をオイルが流れるようにマニホールド3内でのオイル流路32の配設位置を設定している。 このように、オイルを冷却用媒体として機能させることで放熱効果の向上を図っている。

    【0010】しかしながら、冷却用媒体たるオイルが流れるオイル流路32と半導体モジュール281との間には、モータハウジング21やマニホールド3が介在しており、これらの熱抵抗によって放熱効果の低下が避けられず、その冷却効率は必ずしも高いものとは言えず、より一層の冷却効率の向上が望まれている。

    【0011】なお、このような問題は、車両用パワーステアリングシステムに用いられるポンプ一体型モータに限った問題ではなく、油圧ポンプに対して回転駆動力を与えて油圧ポンプを駆動するモータ全般に生じる問題である。

    【0012】この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、油圧ポンプに対して回転駆動力を与えて油圧ポンプを駆動するモータの発熱部を効率良く冷却することができるモータを提供することを目的とする。

    【0013】

    【課題を解決するための手段】この発明にかかるモータは、オイルを吸引・圧送する油圧ポンプと一体化され、
    前記油圧ポンプに対して回転駆動力を与えて前記油圧ポンプを駆動する油圧ポンプを実装したモータであって、
    上記目的を達成するため、モータハウジングと、モータの駆動制御に伴って発熱する発熱部とを備え、前記モータハウジングの一部にモータ内部とモータ外部とを連通する貫通孔を形成し、その貫通孔を塞ぐように前記発熱部を配置するとともに、前記発熱部の表面全体のうちモータ外部を臨む露出領域を経由してオイルが流れるようにオイル流路を設けている。

    【0014】このように構成されたポンプ一体型モータでは、冷却用媒体として機能するオイルが発熱部の露出領域に直接流れ、発熱部を効果的に冷却する。 ここで、
    露出領域に与えるオイルとしては、油圧ポンプから圧送されるオイルを用いてもよいし、外部から油圧ポンプに吸引しようとしているオイルを用いてもよい。 ただし、
    次のような観点に立てば、後者の方が望ましい。 なんとなれば、通常、外部から油圧ポンプに向けて供給されるオイルは配管などを流れてくる間に冷やされ、油圧ポンプから圧送されるオイルに比べて低温となっているため、この比較的低温のオイルが露出領域に直接流れると、露出領域での放熱効果が高められるからである。

    【0015】また、前記モータハウジングの一部に貫通孔が形成されていることから、この貫通孔を介してモータ内部にオイルが流入することが懸念されるが、この発明では、その貫通孔を塞ぐように前記発熱部が配置されてモータ内部へのオイル流入を防止している。 特に、外部から油圧ポンプに向けて供給されるオイルを冷却用媒体として機能させる場合には、油圧ポンプから圧送されてくるオイルを冷却用媒体として機能させる場合に比べて露出領域にかかるオイル圧力は低く、オイル漏れを防止するという観点で有利である。 なお、オイル漏れ対策としては、発熱部とモータハウジングとの当接面にOリング、シートパッキン、シール剤などを介在させるのが望ましい。

    【0016】ここで、外部からのオイルを露出領域を経由して油圧ポンプに送るために、次の2つのオイル流路を有するマニホールドを油圧ポンプとモータとの間に介挿するようにしてもよい。 このマニホールドには、外部からのオイルをモータの露出領域に導く第1オイル流路と、第1オイル流路を流れてきたオイルを油圧ポンプの吸入口に導く第2オイル流路とが設けられている。

    【0017】また、マニホールドに設けられる第1オイル流路を次のように構成してもよい。 すなわち、マニホールドがモータと当接する表面に、モータの露出領域と対向するように溝部を設け、マニホールドがモータと当接することでモータの露出領域と溝部で挟まれる空間に外部からのオイルが流れ込むように構成してもよく、この場合、当該空間が第1オイル流路の一部として機能する。 そして、このように構成された第1オイル流路を外部から流入した比較的低温のオイルが通過し、このオイルが発熱部の露出領域を流れるため、優れた効率で発熱部が冷却される。

    【0018】また、外部からのオイルを一時的に貯留するタンクを設け、このタンクに貯留されたオイルをモータの露出領域を経由して油圧ポンプに吸入させるように構成してもよく、タンクがバッファとして機能し、外部からのオイル量が時間的に変動したとしても、油圧ポンプから安定してオイルを圧送することができる。

    【0019】また、マニホールドから油圧ポンプへのオイル供給については、マニホールドの吐出口と油圧ポンプの吸入口とを直結してもよいが、油圧ポンプの吸入口を、タンクの内部において、第2オイル流路の吐出口と所定間隔だけ離隔して対向配置してマニホールドから油圧ポンプへのオイル供給を行うことで、次のような作用効果が得られる。 すなわち、かかる構成を採用することで、油圧ポンプ流量と、マニホールド内でのオイル循環量とのアンバランスが解消されてスムーズなオイル供給が可能となる。

    【0020】また、この発明にかかるモータは、オイル流路に沿ってオイルを吸引・圧送する油圧ポンプに対して取付可能に構成されたモータであって、上記目的を達成するため、モータハウジングと、モータの駆動制御に伴って発熱する発熱部とを備え、前記モータハウジングの一部にモータ内部とモータ外部とを連通する貫通孔が形成され、その貫通孔を塞ぎ、しかも前記発熱部の表面全体のうちモータ外部を臨む露出領域が前記オイル流路の一部に面するように、前記発熱部が配置されている。

    【0021】このように構成されたモータでは、モータが油圧ポンプに取付けられると、オイル流路を流れるオイルが冷却用媒体として発熱部の露出領域に直接流れるため、発熱部を効果的に冷却することができる。

    【0022】また、上記したいずれのモータにおいても、例えばFETモジュールやIGBTモジュール等の半導体モジュールが発熱部となることが多い。 これらの半導体モジュールは、基板表面に半導体素子を設けたものであるが、この半導体モジュールを冷却するには、半導体モジュールの基板裏面全体あるいは一部が露出領域としてオイル流路に面するように構成するのが望ましい。 この場合、半導体モジュールで発生する熱は基板を介して放熱される。 そして、この基板の裏面全体あるいは一部が露出領域としてオイル流路に露出しているため、オイルによって基板の露出領域が直接冷却され、基板での放熱効果が高められる。 その結果、半導体モジュールの誤動作や熱破壊を防止することができる。

    【0023】

    【発明の実施の形態】図1はこの発明にかかるポンプ一体型モータの全体構成を示す断面図であり、図2はモータとポンプとの間に介挿されたマニホールドを示す斜視図であり、図3は図2のマニホールドの水平断面を示す図であり、図4はマニホールドのA−A線断面図である。 なお、これらの図において、オイルの流れを矢印で示しているが、外部からの比較的低温のオイルの流れについては細線で示す一方、油圧ポンプからの比較的高温のオイルの流れについては、従来例の場合と同様に、太線で示す。

    【0024】この実施形態にかかるポンプ一体型モータが従来例(図5〜図8)と大きく相違する点は、マニホールド3の構成およびこのマニホールド3と当接するモータ部2表面の構成であり、その他の構成はほぼ同一であるため、以下においては、上記したマニホールド3とモータ部2表面の構成およびその構成に基づくオイルの流れを中心に説明し、同一構成に関しては同一符号を付して説明を省略する。

    【0025】まず、この実施形態にかかるマニホールドについて説明する。 図1および図3に示すように、このマニホールド3の表面のうちモータハウジング21と当接する表面には、当接表面側からの形状が略C字状の溝部34が形成されており、マニホールド3がモータハウジング21と当接することでモータハウジング21表面と溝部34とで空間SP3が形成されている。 この空間SP3は、マニホールド3の吸入側ポート31と連通しており、リザーバタンク4内に貯留されているオイルが吸入側ポート31を介して空間SP3内に流れ込み、後述するモータ部2の露出領域2811に導かれる。 このようにして形成される空間SP3と吸入側ポート31とで、外部からのオイルを露出領域2811に向けて導く第1オイル流路が構成されている。

    【0026】また、このマニホールド3では、第1オイル流路の一部として機能する空間SP3を流れてきたオイルを油圧ポンプ部1の吸入口121側に導く吐出側ポート(第2オイル流路)35が設けられている。 この吐出側ポート35の吐出口351は、リザーバタンク4内に配置されている油圧ポンプ部1の吸入管12の先端、
    つまり吸入口121と所定間隔だけ離隔して対向配置されている。 ここで、マニホールド3から油圧ポンプ部1
    にオイルを送り込むためには、例えば吐出側ポート35
    と油圧ポンプ部1の吸入管12とを直結してもよいのであるが、この場合、油圧ポンプ流量と、マニホールド3
    内でのオイル循環量との間にアンバランスが生じてしまうことがある。 これに対し、この実施形態の如く油圧ポンプ部1の吸入口121を、リザーバタンク4の内部において、吐出側ポート(第2オイル流路)35の吐出口351と所定間隔だけ離隔して対向配置してマニホールド3から油圧ポンプ部1へのオイル供給を行うことで、
    上記問題が解消されてスムーズなオイル供給が可能となる。

    【0027】なお、こうして油圧ポンプ部1に供給されたオイルは、モータ部2から与えられる回転駆動力に応じて油圧ポンプ部1から圧送されるが、この圧送される高温高圧のオイルはマニホールド3の吸入側ポート36
    およびオイル流路37を介して吐出側ポート38から車両用パワーステアリングシステムのシリンダーに供給される。

    【0028】次に、オイルが流れる空間SP3と対向するモータハウジング21表面の構成について説明する。
    このモータハウジング21表面には、図1および図3に示すように、モータ2内部の空間SP2とオイルが流れる空間SP3とを連通する平面視略矩形状の貫通孔21
    2が形成されている。 そして、モータハウジング21の内面には、貫通孔212を塞ぐようにモータ制御回路2
    8の半導体モジュール281が密着固定されている。 なお、この実施形態では、半導体モジュール281が、本発明の「発熱部」に相当する。

    【0029】この半導体モジュール281は、アルミ絶縁基板2812の表面に半導体素子が実装されたものであり、モータ部1の駆動制御に伴って発生する熱が、基板2812を介して放熱される。 そして、この基板28
    12の裏面が貫通孔212を塞ぐようにモータハウジング21の内面に当接している。 こうすることで、この基板2812の裏面のうち貫通孔212を介して空間SP
    2側に露出している露出領域2811に、空間SP2を通過するオイルが流れる。 その結果、基板2812の裏面がオイルによって直接冷却されるため、基板2812での放熱効果が高められ、半導体モジュール281が効率よく冷却される。 なお、半導体素子が実装される基板2
    812は、オイルが付着しても半導体素子の動作に不具合を起さないもので構成していればよく、アルミ絶縁基板のほか、例えば銅をベースとした金属基板やセラミック基板で構成してもよい。

    【0030】また、図1に示すように、モータハウジング21の内面には貫通孔212を囲むように溝213が形成されている。 そして、この溝213にはOリング2
    14が埋設され、モータハウジング21内面における貫通孔212の外周と基板2812とを密着させている。
    こうすることにより、モータハウジング21の内面において貫通孔212がモータ内部と遮断され、空間SP2
    を流れるオイルが貫通孔212を介してモータ内部へ漏れるのを防止している。 なお、オイル漏れ防止の手段としては、上記したOリング214のほか、例えばシートパッキン、シール剤等の密閉部材を用いてもよい。

    【0031】以上のように、この実施形態によれば、モータハウジング21の表面に貫通孔212が形成されるとともに、この貫通孔212を塞ぐように半導体モジュール281がモータハウジング21の内面に密着固定されている。 そして半導体モジュール281の基板281
    2裏面のうち貫通孔212を介してモータ外部に露出している露出領域2811にオイルが流れるため、基板2
    812がオイルによって直接冷却される。 そのため、従来例のようにオイル流路と半導体モジュール281との間にモータハウジング2やマニホールド3が介在しておらず、基板2812での放熱効果を高めることができる。 したがって、半導体モジュール281を効率よく冷却することができ、半導体モジュール281の誤動作や発熱による熱破壊を防止することができる。

    【0032】さらに、外部からのオイルがモータ部2の露出領域2811を経由して油圧ポンプ部1に供給されるように構成しているので、配管等を流れてくる間にオイルは冷されて比較的低温となっている。 そして、この低温オイルが露出領域2811に流れてくるため、オイルによる露出領域2811の放熱効果がさらに高められ、半導体モジュール281を効率良く冷却することができる。 また、外部から油圧ポンプ1に向けて供給されるオイルは、油圧ポンプ1から圧送されるオイルに比べ低圧であるため、オイルの圧力による露出領域2811
    への負荷が低く、モータハウジング21内へのオイル漏れ防止の観点からは、特に有利である。

    【0033】なお、半導体モジュール281の冷却効果を著しく高める上では、上記した実施形態の如く外部からのオイルを露出領域2811に流すように構成するのが望ましいが、従来例のように油圧ポンプ部1から圧送されてくるオイルを露出領域2811に流すように構成した場合にも、従来例に比べ効率良く半導体モジュール281を冷却することができる。

    【0034】なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。 例えば、上記実施形態では、貫通孔212を平面視略矩形状に形成しているが、これに限定されるものではない。 すなわち、貫通孔212は、モータハウジング2
    1の内部と外部とを連通するとともに、半導体モジュール281の基板2812の裏面全体または一部がモータハウジング21の外部に露出されるように構成されていればよく、その形状は任意である。

    【0035】また、上記実施形態では、半導体モジュール281をモータハウジング21内面に密着固定することにより、基板2812裏面のうち貫通孔212を介してモータ外部に露出する部分を露出領域2811として構成しているが、半導体モジュール281の基板281
    2裏面の全体あるいは一部が露出領域2811としてモータ外部に露出していればよい。 例えば、貫通孔212
    に半導体モジュール281を挿通し、モータ外部に露出した基板2812の裏面全体を露出領域2811として構成してもよい。 また、モータハウジング21の外面から貫通孔212を塞ぎ、基板2812の裏面側がモータ外部を臨むように半導体モジュール281を密着固定し、基板2812裏面全体を露出領域2811として構成してもよい。

    【0036】また、上記実施形態では、車両用パワーステアリングシステムに用いられるポンプ一体型モータに本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、油圧ポンプ部に対して回転駆動力を与えて油圧ポンプ部を駆動するポンプ一体型モータおよびこのような油圧ポンプ部に取付可能なモータ全般に対して本発明を適用することができる。

    【0037】

    【発明の効果】以上のように、請求項1および8に記載の発明によれば、冷却用媒体として機能するオイルが発熱部の露出領域に直接流れるため、発熱部を効果的に冷却することができる。

    【0038】また、請求項2、4および5に記載の発明によれば、外部からの比較的低温のオイルが発熱部の露出領域に流れるため、発熱部をさらに効果的に冷却することができる。

    【0039】また、請求項3に記載の発明によれば、マニホールドがモータと当接する表面に、露出領域と対向するように溝部を設け、マニホールドがモータと当接することでモータ表面と溝部とで空間を形成し、この空間に外部からのオイルが流れ込むように構成し、外部から流入した比較的低温のオイルを露出領域に直接流しているので、優れた効率で発熱部を冷却することができる。

    【0040】また、請求項6に記載の発明によれば、油圧ポンプの吸入口を、タンクの内部において、第2オイル流路の吐出口と所定間隔だけ離隔して対向配置してマニホールドから油圧ポンプへのオイル供給を行うように構成しているので、油圧ポンプ流量と、マニホールド内でのオイル循環量とのアンバランスを解消してスムーズなオイル供給が可能となる。

    【0041】さらに、請求項7および9に記載の発明によれば、基板表面に半導体素子を設けた半導体モジュールの基板裏面全体あるいは一部が露出領域としてオイル流路に面しているため、半導体モジュールの基板がオイルにより直接冷却され、当該基板での放熱効果を高めることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】この発明にかかるポンプ一体型モータの全体構成を示す断面図である。

    【図2】モータ部と油圧ポンプ部との間に介挿されたマニホールドを示す斜視図である。

    【図3】図2のマニホールドの水平断面を示す図である。

    【図4】マニホールドのA−A線断面図である。

    【図5】従来のポンプ一体型モータの全体構成を示す断面図である。

    【図6】モータ部と油圧ポンプ部との間に介挿されたマニホールドを示す斜視図である。

    【図7】図6のマニホールドの水平断面を示す図である。

    【図8】マニホールドのB−B線断面図である。

    【符号の説明】

    1…油圧ポンプ部(油圧ポンプ) 2…モータ部(モータ) 3…マニホールド 4…リザーバタンク 21…モータハウジング 31…吸入側ポート(第1オイル流路) 34…溝部 35…吐出側ポート(第2オイル流路) 212…貫通孔 281…半導体モジュール(発熱部) 2811…露出領域 2812…基板 SP3 …(モータ表面と溝部で形成される)空間

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/14 F04B 21/00 V 5H611 11/00 W H02K 11/00 F Fターム(参考) 3D033 EB02 3H071 AA03 CC01 DD82 DD84 5H605 AA01 BB07 BB17 CC02 CC08 CC10 DD13 DD32 5H607 AA02 BB01 BB07 BB14 CC01 CC03 CC05 DD01 DD08 DD09 FF06 5H609 BB03 BB14 BB19 PP02 PP06 PP16 QQ05 QQ12 RR27 RR32 RR42 5H611 AA09 BB01 PP01 TT01 UB01

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