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Halogenated perfluorosulfonyl and related chemical species as a polymeric support denaturant

申请号 JP2002555763 申请日 2002-01-11 公开(公告)号 JP2005501798A 公开(公告)日 2005-01-20
申请人 アメルシャム・パブリック・リミテッド・カンパニーAmersham Plc; 发明人 イジュン・パン; クリストファー・ホームズ;
摘要 活性化支持体、支持体結合活性化剤、強酸性支持体、およびシリル化支持体を提供する;当該活性化支持体は式(I)[式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシであり;および影のついた円形物は固体または半固体の支持体を示す]を有する。 固相有機合成に当該活性化支持体を使用する方法をも提供する。
权利要求
  • 式:
    [式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシからなる群から選択される構成要素である]
    を有する支持体結合活性化剤;そこでは、支持体結合活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。
  • XがFである、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • XがClである、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • XがOHである、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • Xが三置換シリルオキシである、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項1の支持体結合活性化剤。
  • 固体または半固体の支持体を含む活性化支持体;および少なくとも式:
    [式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシからなる群から選択される構成要素である]を有する支持体結合活性化剤;そこでは、支持体結合活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項10の活性化支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項10の活性化支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項10の活性化支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項10の活性化支持体。
  • 事前に決定した量の、請求項10の活性化支持体を含むキット。
  • 固体または半固体の支持体を含む支持体活性化標的;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性基であって、その活性基は、式:
    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性基;および活性基に共有結合的に取り付けられた標的基;そこでは、標的基は活性基から求核試薬によって切断されることができる。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項16の支持体活性化標的。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項16の支持体活性化標的。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項16の支持体活性化標的。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項16の支持体活性化標的。
  • それぞれの支持体活性化標的構成要素が固体または半固体の支持体を更に含む、複数の支持体活性化標的構成要素を含む支持体活性化標的のライブラリー;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性化基であって、活性化基が、式:
    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性化基;および活性化基に共有結合的に取り付けられた標的基;そこでは、ライブラリーにおける少なくとも一つの支持体活性化標的構成要素の標的基は、ライブラリーにおける少なくとも一つの他の支持体活性化標的構成要素の標的基と異なる。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]からなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項21の支持体活性化標的のライブラリー。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項21の支持体活性化標的のライブラリー。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項21の支持体活性化標的のライブラリー。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項21の支持体活性化標的のライブラリー。
  • 固体または半固体の支持体を含む強酸性支持体;および式:
    [式中、Lは結合基成分であって、XはOHである]を有する少なくとも一つの支持体結合強酸基;そこでは、支持体結合強酸基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項26の強酸性支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項26の強酸性支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項26の強酸性支持体。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項26の強酸性支持体。
  • 固体または半固体の支持体を含むシリル化支持体;および式:
    [式中、Lは結合基成分であって、Xは三置換シリルオキシである]を有する少なくとも一つの支持体結合シリル化基;そこでは、支持体結合シリル化基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む、請求項31のシリル化基。
  • 当該固体または半固体の支持体が粒子支持体である、請求項31のシリル化基。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリスチレン、制御細孔ガラス、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、シリカゲル、セルロース、アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される物質を含む、請求項31のシリル化基。
  • 当該固体または半固体の支持体が、ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンを含む、請求項31のシリル化基。
  • Xはトリ(C1−C8)シリルオキシである、請求項31のシリル化基。
  • XはOSi(CH ) およびOSi(CH ) t−Buからなる群から選択される構成要素である、請求項31のシリル化基。
  • 事前に決定した量の、請求項31のシリル化基を含む標的をシリル化するためのキット。
  • 求核試薬をヒドロキシ基またはエノール化可能なケトンを有する化合物に共有結合的に取り付ける方法であって、その方法が、
    (a)当該化合物を、請求項1の支持体結合活性化剤と接触させ、活性化複合体を生成すること、および
    (b)当該活性化複合体を、求核試薬を含む試薬と接触させること、そこでは当該接触は、当該求核試薬を当該化合物に共有結合的に取り付けるために十分な条件下を含む、
    を含む、当該方法。
  • 当該求核試薬を当該化合物に共有結合的に取り付けるために十分な当該条件は、金属触媒の付加を含む、請求項39の方法。
  • 当該試薬は、有機水素化錫化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物、有機リチウム化合物、有機アルミニュウム化合物、グリニャール試薬、有機ケイ素化合物、有機銅化合物、チオール、亜リン酸ジアルキル、アミン、塩化金属およびハロゲンからなる群から選択される構成要素である、請求項39の方法。
  • 当該求核試薬は、アミン、ハロゲン陰イオン、アリール成分、アルキル成分、および水素化物からなる群から選択される構成要素である、請求項39の方法。
  • 当該求核試薬は水素化物である、請求項39の方法。
  • 当該試薬はアリールホウ酸である、請求項39の方法。
  • 当該求核試薬は 18 F陰イオンである、請求項39の方法。
  • 当該求核試薬は 11 CH 陰イオンである、請求項39の方法。
  • 式:
    [式中、Lは結合基成分であり;そしてAは取り付け基である]を有するリンカー試薬。
  • 当該取り付け基はNH 、NHR、CO H、CO R、COCl、OH、SHおよびそれらの保護体からなる群から選択される構成要素であって;そこでは、それぞれのRは、置換(C 〜C )アルキル、非置換(C 〜C )アルキル、置換アリール、および非置換アリールからなる群から独立して選択される構成要素である、請求項47のリンカー試薬。
  • 当該取り付け基はCO Hである、請求項47のリンカー試薬。
  • 当該取り付け基はCOClである、請求項47のリンカー試薬。
  • Lは:
    [式中、Yは化学結合、O、C(O)、SおよびNR からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合およびC(O)からなる群から選択される構成要素であり;R はHおよび(C −C )アルキルからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR は独立して、水素、ハロゲン、(C 〜C )アルキル、(C 〜C )アルコキシ、(C 〜C )ヘテロアルキル、(C 〜C )アルキルチオ、(C 〜C )アルキルアミノ、ジ(C 〜C )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C 〜C )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]からなる群から選択される構成要素である、請求項47のリンカー試薬。
  • 式:
    HO C−(CH ) −(CF CF ) O−(CF ) −SO
    [式中、下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数である]を有する、請求項47のリンカー試薬。
  • 下付き文字'j'は1であり、下付き文字'k'は1である、請求項47のリンカー試薬。
  • 式:
    HO C−(CH ) −(CF ) −SO
    [式中、下付き文字'g'は3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数である]を有する、請求項47のリンカー試薬。
  • 说明书全文

    【技術分野】
    【0001】
    背景技術本発明は、単独の化合物およびライブラリーの固相作製において有用であるところの結合基または活性化剤の分野、ならびにそのような結合基および活性化剤を使用するところの方法に関する。 本発明はまた、一般的には、活性化された支持体の使用、ならびに有機溶液相化学におけるおよびクロマトグラフィーの助けになる誘導化剤としてのそれらの使用に関する。
    【0002】
    固相合成は、科学界、特に、薬学および農学研究界から、新しい生物活性化合物の発見を加速しようとして相当な関心を集めている。 そのような化合物の固相合成に決定的なことは、化合物を支持体に取り付ける(および後で除去する)手段である。 最も頻繁に使用されるリンカーは、典型的には官能性残基(例えば、カルボン酸、アミド、アミンまたはヒドロキシ基)を有する切断生成物をもたらすところの酸不安定性かつ光不安定性リンカーである。 最近では、用語“無痕跡なリンカー”は、元の取り付け点の痕跡が殆んど無いか全く無しで、化合物を固体支持体からリリースする戦略を説明するために使用されている。 James, Tetrahedron Lett., 1999, 55, 4855; Andres, et al., Curr. Opin. Chem. Biol., 1998, 2, 353; Reitz, Curr. Opin. Drug Discovery Dev., 1999, 2, 358; and Zaragoza, Angew. Chem., Int. Ed. 2000, 39, 2077を参照されたい。
    【0003】
    当分野において必要とされるものは、単独の化合物または化合物ライブラリーの作製において有用であろう他の変換を指向して特定の分子を活性化させるところの、そしてまた無痕跡なリンカーとして作用し得るところの、ポリマー支持体−リンカー化学種である。
    【0004】
    NAFION[登録商標](Dupont, Wilmington, Delaware)は、原理的には固相有機合成において無痕跡なリンカーとして使用することができたパーフルオロ樹脂スルホン酸である。 しかしながら、NAFION[登録商標]樹脂を、固相有機合成への応用において高い収率および転化率で使用できないことが、記述されている。 Akhtar, et al., Tetrahedron Lett. 2000, 41, 4487; Liu, et al., Tetrahedron Lett. 2000, 41, 4493を参照されたい。 そのような制約としては、大部分の非プロトン性有機溶媒により湿潤化または膨潤化されない点が挙げられる。 かくして、NAFION[登録商標]は、頑健でかつ化学的に弾性はあるけれども、パーフルオロポリマー側鎖が溶媒和されないので、固相有機合成への応用では有用ではない。 結果として、大抵の普遍的な溶媒によって膨潤化または湿潤化し得るところのポリマーに支持されたパーフルオロスルホン酸エステルに対する必要性が当分野においてある。
    【0005】
    固相有機合成のために使用されることに加えて、固体および半固体の支持体はまた、触媒または試薬として溶液相有機合成で使用される。 例えば、触媒および有機化学の分野では、化学的変換を促進するための強酸性触媒が広範囲に使用されている。 これらは、反応の終了において容易に反応混合物からろ別され得るところの、ポリマーに支持された酸の形態をしばしば取る。 当業者に公知の樹脂としては、ポリスチレンをベースとする樹脂、制御細孔ガラスビーズ、NAFION[登録商標]、ポリエチレングリコール樹脂、TENTAGEL[登録商標](Rapp Polymere GmbH, Tubingen, Germany)等が挙げられる。 Olah, Synthesis 1986, 7, 513を参照されたい。 イオン交換樹脂、特に陽イオン交換樹脂、は、ポリマーに支持された酸であるが、典型的にはフェニルスルホン酸をベースにしており、それゆえに酸性度で限定される。 パーフルオロスルホン酸は、フェニルスルホン酸よりも劇的にさらに酸性であり、それ自体ではきわめて特異的であり、より広範囲の化学変換をしばしば触媒する能力がある。 かくして、ポリマーに支持されたパーフルオロスルホン酸および関連誘導体に対する一般的な必要性が当分野においてある。
    【0006】
    パーフルオロスルホン酸を炭化素樹脂の中へカプセル化することによりパーフルオロスルホン固体酸を作るプロセスは、WO 98/30521において開示されているが、しかしながらこれらは、パーフルオロスルホン酸基が樹脂に共有結合的に結合されないので、固相有機合成の分野において応用を見出すことは期待されない。
    【0007】
    NAFION[登録商標]は、高酸性の支持された触媒として作用すると実証されている。 その性質は、Olah, Synthesis 1986, 7, 513; Yamoto, Recent Res. Devel. In Pure & Applied Chem. 1998, 2, 297; Harmer, Adv. Mater. 1998, 10, 1255で記述されている。 しかしながら、NAFION[登録商標]および当分野において関連するポリマーは、大抵の非プロトン性有機溶媒で効果的に膨潤されない。 NAFION[登録商標]は、大抵の非プロトン性有機溶媒で効果的に膨潤化または湿潤化できないので、NAFION[登録商標]の表面上の酸性基のみは反応に利用され得るが、一方では、ポリマー内に含有される大多数の酸性基は反応に利用され得ない。 有効表面積を増加させる一つの技法は、ポリマーを微細粒子に粉砕し、粘土または無定形シリカのような不活性な担体の中にこれらを埋め込むことである。 Harmer, Adv. Mater. 1998, 10, 1255参照されたい。 これらの、ハイブリッド物質は浸出性人工物の影響を受けやすく、そして粒子の不均質性のためにろ別することをしばしば困難とし得る。 かくして、普通の有機溶媒により膨潤し、多くの応用のためにかつさらに温和な反応条件で支持された超酸の使用を許容するところの支持された超酸の必要性が当分野においてある。 Ishihara, et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40を参照されたい。
    【0008】
    膨潤可能である超酸ポリマーに支持された樹脂は、使用の容易さ、有効酸含量の増大(含有する酸基の大多数または全てが利用可能となるであろうから)、および広範囲な溶媒との適合性から極めて望ましいであろう。
    【0009】
    発明の概要本発明は、固相および溶液相の合成、生合成、触媒、精製、分析、ならびに同定およびスクリーニングにおいて有用性を有するところの、多種の支持体に結合した成分および活性化された支持体を提供する。 それぞれの成分および活性化された支持体は、反応中心として役立つところの活性化剤部分および支持体と活性化剤部分との間の頑健な結合を提供するために役立つところの結合基成分を含む。 結合基成分は、活性化剤部分の反応性の増加に役立つ活性化剤強化部分ならびに活性化剤部分および支持体との間に十分な距離を与える適当なスペーサーをさらに含む。
    【0010】
    一つの態様では、本発明は、式:
    【化1】

    [式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシからなる群から選択される構成要素である]を有する支持体結合活性化剤を提供し;そこでは、支持体に結合した活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0011】


    もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む活性化支持体;および式:


    【化2】


    [式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシからなる群から選択される構成要素である]を有する少なくとも一つの支持体結合活性化剤を提供し;そしてそこでは、支持体に結合した活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0012】


    もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む支持体活性化標的;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性基であって、その活性基は、式:


    【化3】


    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性基;および固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた標的基を提供し;そこでは、標的基は活性基から求核試薬によって切断されることができる。


    【0013】


    もう一つの態様では、本発明は、それぞれの支持体活性化標的の構成要素が固体または半固体の支持体をさらに含む、複数の支持体活性化標的の構成要素を含む支持体活性化標的のライブラリー;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性化基であって、活性化基が、式:


    【化4】


    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性化基;および活性化基に共有結合的に取り付けられた標的基を提供し;そこでは、ライブラリーにおける少なくとも一つの支持体活性化標的の構成要素の標的基は、ライブラリーにおける少なくとも一つの他の支持体活性化標的の構成要素の標的基と異なる。


    【0014】


    もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む強酸性支持体;および式:


    【化5】


    [式中、Lは結合基成分であって、XはOHである]を有する少なくとも一つの支持体結合強酸基を提供し;そしてそこでは、支持体に結合した強酸基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0015】


    もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含むシリル化支持体;および式:


    【化6】


    [式中、Lは結合基成分であって、Xは三置換シリルオキシである]を有する少なくとも一つの支持体結合シリル化基を提供し;そこでは、支持体に結合したシリル化基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0016】


    なおもう一つの態様では、本発明は、求核試薬をヒドロキシ基またはエノール化可能なケトンを有する化合物に共有結合的に取り付ける方法であって、その方法が、


    (a)ヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物を支持体結合活性化剤と接触させ、そこではヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物を支持体結合活性化剤と該接触させることが活性化複合体を形成すること;および


    (b)活性化複合体を、求核試薬を化合物に共有結合的に取り付けるために十分な条件下で、求核試薬を含む試薬と接触させることを含む、方法を提供する。


    【0017】


    さらにもう一つの態様では、本発明は、式:


    【化7】


    [式中、Lは結合基成分であり;そしてAは取り付け基である]を有するリンカー試薬を提供する。


    【0018】


    (図面の簡単な説明)


    図1は、本発明にしたがう支持体に結合したフッ化パーフルオロスルホニルリンカーの作製のための合成計画を図示する。


    図2は、本発明にしたがう支持体に結合したフッ化パーフルオロスルホン酸の作製のための合成計画を図示する。


    図3は、本発明にしたがって親アレーンを生成させるフェノールの脱酸素化反応シーケンスのための合成計画を図示する。


    図4は、本発明にしたがって切断/交差カップリング反応を行って、ビアリールを与えるための合成計画を図示する。


    図5は、本発明にしたがって標的のライブラリーをポリマー支持体上で作製するための合成計画を図示する。


    図6は、本発明にしたがう公知の薬剤物質の合成およびそれに続くポリマー支持体からの切断を図示する。


    図7は、本発明にしたがうパーフルオロスルホン酸ポリマー支持体の作製を図示する。


    【0019】


    発明の詳細な説明本発明にしたがってかつここで用いられる限りでは、以下の用語および略語は、別に明白に述べられない限り、以下の意味で定義される。 これらの説明は、単に例証的であることを意図する。 それらは、明細書全体を通じてそれらが説明されるか言及されるのであり、用語を限定することを意図するものではない。 むしろこれらの説明は、本明細書で説明されかつ請求されるように、用語の任意のさらに別な態様および/または実施例を含むことを意味する。


    【0020】


    以下の略語がここでは用いられる:AcOHまたはHOAc、酢酸;Boc、t−ブトキシカルボニル;DMF、ジメチルホルムアミド;EtOAc、酢酸エチル;NMP、N−メチルピロリドン;TFA、トリフルオロ酢酸。


    【0021】


    ここで用いる限りでは、用語“支持体結合活性化剤”は、固体または半固体に少なくとも一つの共有結合によって取り付けられる活性化剤をいう。 ここで用いる限りでは、用語“活性化剤”は、分子のもう一つの部分を活性化するかまたはその化学的反応性を増加させる化学的成分をいう。 用語“支持体結合活性化剤”は、固体または半固体の支持体上の支持体に結合した活性化剤の位置を限定することを意味するものではない;即ち支持体結合活性化剤は、固体または半固体の支持体の表面部分に共有結合的に取り付けられ得るか、または支持体結合活性化剤は、固体または半固体の支持体の任意の内部部分に共有結合的に取り付けられ得る。 換言すると、支持体結合活性化剤は、固体または半固体の支持体の任意の部分に共有結合的に取り付けられ得る。


    【0022】


    ここで用いる限りでは、用語“活性化剤部分”は、活性化剤の化学的反応性を増加させるところの活性化剤の部分をいう。 好ましい実施態様では、活性化剤部分は、成分(−CF

    −SO

    −X)を含む。 活性化剤部分は、溶液相化学の当分野において公知の類似な同等物を有し得る。


    【0023】


    ここで用いる限りでは、用語“結合基成分”は、複数の他の成分を一緒に結合する成分をいう。 かくして、本発明の一つの実施態様では、表面に結合した活性化剤において結合基成分の一つの部分は、固体または半固体の支持体との少なくとも一つの共有結合を有し、そして結合基成分の他の部分は、活性化剤部分との少なくとも一つの共有結合を有するであろう。 さらに、表面に結合した活性化剤の結合基成分は、複数の活性化剤部分と共有結合を有し得る。 好ましくは、結合基成分は、活性化剤部分が活性化剤に暴露された分子と相互作用するための適当な空間を提供する。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、そしてなおさらにさらに好ましくは8〜20原子長である。 これに加えて、リンカー試薬は、固体または半固体の支持体との反応に先立って、結合基成分を含むであろう;この結合基成分は、取り付け基と少なくとも一つの共有結合を有するところの一つの部分および活性化剤部分と少なくとも一つの共有結合を持つ他の部分を有するであろう。 ここで用いる限りでは、用語“取り付け基”は、固体または半固体の支持体と共有結合を形成し得るところのリンカー試薬のその部分をいう。


    【0024】


    ここで用いる限りでは、用語“活性化剤強化部分”は、支持体結合活性化剤の活性化剤部分の化学的反応性を増加させるところの結合基成分のその部分をいう。 活性化剤強化部分はまた、リンカー基成分の長さを伸長し、かつそれに加えて、表面に結合した活性化剤の運動性を効果的にし得る。


    【0025】


    ここで用いる限りでは、用語“固体”または“半固体”は、溶媒には完全には溶解しないところのポリマーまたは複合材料の任意の形態をいう。 単に例として、固体または半固体の支持体としては、コロイド(単離されてまたは懸濁液で)、ゲル、樹脂、フィルム、ならびに溶媒と離れて明確な個性を保持するところのポリマーまたは複合材料の任意の他の形態が挙げられる。 この用語は、ポリマー性または複合材料のサイズ、形状、形態または化学的構造を決して限定することを意味するものではない。 このようなポリマー性または複合材料は、当分野において周知であり、単に例として、セルロース、細孔ガラス、シリカ、ポリスチレン、ジビニルベンゼンと架橋したポリスチレン、ポリアクリルアミド、ラテックス、ジメチルアクリルアミド、N,N'−ビスアクリロイルエチレンジアミンと架橋したジメチルアクリルアミド、ガラス、疎水性ポリマーでコーティングされたガラス、複合材、または固相有機合成において従来使用されている任意の他の物質が挙げられる。 これに関する貴重な参照文献は、Novabiochem 2000カタログ(出典明示により本明細書の一部とする)である。 加えて、用語の固体または半固体の支持体は、架橋基の存在および性質によってならびに暴露される官能基の性質によって限定されるものではない。 暴露される官能基は、リンカー試薬と反応して、支持体結合活性化剤を形成し得るところの固体または半固体の支持体上の成分である;好ましい暴露された官能基としては、−OH、−SH、−NH

    、シリルオキシ、NHR、NH

    NH、CO

    H、CO

    R、C(O)H、−Br、−I、ハロメチルおよびアルケニルが挙げられる。 さらに、暴露された官能基は、固体もしくは半固体の支持体の表面上に位置するかまたは固体もしくは半固体の支持体全体に分散されることができる。 一つの実施態様では、固体または半固体の支持体は堅牢または半堅牢な表面を有する。


    【0026】


    ここで用いる限りでは、用語“微粒子状支持体”は、小粒子の形態にある固体または半固体の支持体のタイプをいう。 この用語は、固体または半固体の支持体の形状を限定することを意味するものではない。 かくして、単に例として、微粒子状支持体は、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、キャピラリー、中空繊維、針、固体繊維、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、不定形の形状、または任意の他の従来の形態であってもよい。 当業者が容易に認識であろうように、本発明の範囲は、微粒子状支持体の形態または形状に限定されるものではない。 用語“微粒子状支持体”は、固体または半固体の支持体の化学的構造を限定することを意味するものではなく、そして任意のポリマー、複合材、もしあるとすれば、架橋体、および暴露された官能基から構成され得る。 かくして、単に例として、微粒子状支持体は、セルロース、細孔ガラス、シリカ、ポリスチレン、ジビニルベンゼンと架橋したポリスチレン、ポリアクリルアミド、ラテックス、ジメチルアクリルアミド、N,N'−ビスアクリロイルエチレンジアミンと架橋したジメチルアクリルアミド、ガラス、疎水性ポリマーでコーティングしたガラス、複合材、または固相有機合成において従来使用されている他の任意の物質から構成され得る。 これに関する貴重な参照文献は、Novabiochem 2000カタログ(出典明示により本明細書の一部とする)である。 微粒子状支持体はまた、多孔性、変形性、硬質、湿潤性、または膨潤性であってもよい。 粒子は一般的には、少なくとも直径で20ミクロン、好ましくは少なくとも75ミクロン、そしてさらに好ましくは100ミクロンであろう。 微粒子状支持体は一般的には、使用中はその機械的完全性を維持し、活性種と反応し得る官能基を有し、取り付けられた標的の継続的合成を許容し、容易に混合されかつ分離され、そしてタグおよび生成物の簡便な脱離を許容するであろう。 固体または半固体の支持体は、単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。


    【0027】


    ここで用いる限りでは、用語“樹脂”は、天然または合成起源の、一般的には一定の融点を持たない高分子量の、任意のクラスの固体または半固体有機生成物をいう。 樹脂は、固相合成において用いられる試薬および溶媒に対して不活性であり得るか、または反応性成分でもって官能基化され得る。 樹脂は溶媒中で大幅に膨潤し得る。


    【0028】


    ここで用いる限りでは、用語“ゲル”は、固体および溶液両方の性質を有するゼリー様物質を形成する、固体中での液体のコロイド状懸濁物をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“コロイド”は、液体、固体、または気体状物質のような連続的な媒体中に懸濁された非常に微小な粒子から成る物質をいう。 一般的には、コロイド状粒子の直径は、20nm〜200ミクロン、さらに好ましくは100nm〜200ミクロン、いっそうさらに好ましくは500nm〜200ミクロン、なおさらにさらに好ましくは1ミクロン〜200ミクロン、である。


    【0029】


    ここで用いる限りでは、用語“微小球”は、形状においておおよそ球状である任意の物質をいう。 微小球は、当分野において公知の方法にしたがって加工され、機械掛けされ、粉砕され、研磨されまたは押出しされ得る。


    ここで用いる限りでは、用語“超酸”は、非常に酸性な溶媒中の強酸の溶液である。 超酸は、100%H

    SO

    のそれよりもより大きな強度を示す酸である。


    【0030】


    ここで用いる限りでは、用語“制御細孔ガラス”は、無機支持体として使用されるガラスをいう。 制御細孔ガラスは、加熱されると、ホウ酸塩およびケイ酸塩を分離するところのホウケイ酸塩ベースの物質から生産される。 ホウ酸塩が物質から浸出されて、均一で、制御された細孔を持つ石英ガラスを残す。 制御細孔ガラスは、優れた機械的性質を有し、そして広範囲な空隙率および平均細孔径をもって作製され得る。 それらは、多種の官能基を含むように変性され得る。


    ここで用いる限りでは、用語“ポリアクリルアミド”即ちPAMは、アクリルアミドのモノマーから作られる合成的水溶性ポリマーをいう。 PAMは、多種の細孔径を有するゲルに仕上げられ得る。


    【0031】


    ここで用いる限りでは、用語“ポリエチレングリコール”即ち“PEG”は、サブユニットのHO−(CH

    CH

    O)

    Hを含む水溶性、ワックス状のポリマーをいう。 ここで用いる限りでは、用語“ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル”は、CH

    O(CH

    CH

    O)

    Hをいい、そしてメチル−キャップドPEGとしていわれてもよい。 当業者は、他のキャップドPEGが本発明の精神から離れることなく使用され得ることを認識するであろう。


    【0032】


    ここで用いる限りでは、用語“シリカゲル”は、ケイ酸または沈殿したシリカをいう。 シリカゲルは水および有機溶媒に不溶性の不定形粉末である。 シリカゲルは水分でその重量の約40%まで吸収することができる。


    ここで用いる限りでは、用語“セルロース”は、例えば木材、紙および綿中におけるように、天然に見出される多くのポリマーの一つをいう。 セルロースは多糖類であり、そしてモノマーのブドウ糖の反復ユニットを含む。 セルロースは、例えばメチルセルロースにおけるように、架橋されかつ誘導化され得る。


    【0033】


    ここで用いる限りでは、用語“アクリル酸でグラフトしたポリプロピレン”は、ポリプロピレン主鎖およびポリアクリル酸エステル、例えばアクリル酸側鎖、を含む物質をいう。 ポリオレフィンの性質を変性する一つのプロセスは、ポリオレフィンへの極性モノマーの“グラフト化”を含む。


    【0034】


    ここで用いる限りでは、用語“標的基”は、支持体結合活性化剤に共有結合的に結合された成分をいう。 本発明の一つの実施態様にしたがって、支持体結合標的は、本明細書で開示されるように支持体に共有結合的に取り付けられた標的基を含む。


    【0035】


    ここで用いる限りでは、用語“から切断される”は、その中で標的基が活性化支持体から除去されるところの、本明細書で開示される複数の変換をいう。 本発明の一つの実施態様にしたがって、支持体結合標的基は、支持体結合活性化剤から切断されるかまたは、からリリースされる。


    【0036】


    ここで用いる限りでは、用語“ポリスチレン支持体”は、スチレンの重合したモノマーをいう。 ポリスチレン支持体は、本明細書で説明されるようにビーズの形態を取り得る。 ポリスチレン支持体は、スチレンおよびジビニルベンゼンの架橋共重合体を含み得る。


    【0037】


    ここで用いる限りでは、用語“ポリエチレングリコールで変性したポリスチレン”は、エチレングリコールモノマーまたはエチレングリコールポリマー(PEG)でグラフトしたポリスチレンポリマーまたは架橋ポリスチレンポリマーをいう。 ポリエチレングリコールで変性したポリスチレンの例は、TENTAGEL[登録商標]樹脂である。


    ここで用いる限りでは、用語“グラフトした”は、モノマーまたはポリマーが現行のポリマーに共有結合的に結合される、プロセスをいう。


    【0038】


    ここで用いる限りでは、用語“TENTAGEL[登録商標]”は、その上にポリエチレングリコール(PEG)がグラフトしているところの低度に架橋したポリスチレンマトリックスから成るグラフトした共重合体のファミリーをいう。 PEGは、疎水的および親水的両方の性質を持つポリマーであるから、グラフト共重合体は、変性された物理化学的性質を示す。 TENTAGEL[登録商標]樹脂は、約50%〜70%のPEG(w/w)を含み得る。 それ故に、これらのポリマーの多くの化学的および物理的性質は、PEGの性質によって高度に支配され、疎水性のポリスチレン支持体によって支配されない。 他の関連するこのファミリーのメンバーとしては、ARGOGEL[登録商標]樹脂(Argonaut Technologies, Foster City, California)、ARGOPORE[登録商標]樹脂(Argonaut Technologies, Foster City, California)、HYPOGEL[登録商標]樹脂(Rapp Polymere GmbH, Tubingen, Germany)、およびJANDAJEL[登録商標]樹脂(Scripps Research Institute, La Jolla, California)が、本発明の目的のために挙げられる。


    【0039】


    ここで用いる限りでは、用語“保護基”は、化学反応をもうひとつの反応部位で実施する一方で、分子または成分において一つの反応部位を遮断するように設計される基のいずれかをいう。 さらに特別には、ここで用いられる保護基は、Greene, et al., Protective Groups In Organic Chemistry, 2nd Ed., John Wiley & Sons, New York, NY, 1991(出典明示により本明細書の一部とする)、に記載されるそれらの基のいずれかであってもよい。 特定の合成のための保護基の適切な選択は、合成において使用される全体の方法によって支配され、そのような実施は当業者には周知である。 ここで用いる限りでは、用語“その保護された形態”は、そこに保護基が取り付けられているところの成分をいう。


    【0040】


    ここで用いる限りでは、用語“非置換(の)”は、根幹化合物より以外に指名された化合物に取り付けられたさらに別な成分を有しないところの分子または成分をいう。 かくして、非置換(C

    〜C

    )アルキル基は、取り付けられた水素を持つ1〜8個のアルキル炭素原子から単に成る。


    【0041】


    ここで用いる限りでは、用語“任意に置換された”または“置換(された)”は、低級アルキル、低級アリール、低級アラルキル、低級脂環式、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アリールオキシ、パーハロアルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアラルコキシ、アジド、アミノ、グアニジノ、ハロ、低級アルキルチオ、オキソ、アシルアルキル、カルボン酸エステル、カルボキシル、カルボキサミド、ニトロ、アシルオキシ、アミノアルキル、アルキルアミノアリール、アルキルアミノアルキル、アルコキシアリール、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ホスホノ、スルホニル、カルボキサミドアルキルアリール、カルボキサミドアリール、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキルカルボキシ、アミノカルボキサミドアルキル、シアノ、低級アルコキシアルキル、低級パーハロアルキルおよびアリールアルキルオキシアルキルから独立して選択される、1〜4個の置換基によって置換された分子または成分をいう。


    【0042】


    有機ラジカルまたは化合物と関連してここで言及される用語“低級”は、10個までかつそれを含有する炭素原子、好ましくは6個までかつそれを含有する炭素原子、および有利には1〜4個の炭素原子を持つようにそれぞれ定義する。 そのような基は、直鎖、分岐または環状であってもよい。


    【0043】


    ここで用いる限りでは、用語“アルキル”は、直鎖(例えば、メチル、エチル、プロピルまたはブチル)または分岐鎖(例えば、イソプロピル、t−アミルまたは2,5−ジメチルヘキシル)または環状(例えば、シクロブチル、シクロプロピルまたはシクロペンチル)であってもよいところの飽和炭化水素ラジカルをいう。 この定義は、用語が単独で用いられるとき、ならびにそれが、“アラルキル”および類似の用語のような、化合物用語の部分として用いられるときの両方に該当する。 好ましいアルキル基は、1〜8個の炭素原子を含有するものであり、そして“(C

    〜C

    )アルキル”のように言及される。 他の好ましいアルキル基としては、1〜20個の炭素原子を含有するものが挙げられる。 この明細書および請求項におけるすべての数値範囲は、それらの上限および下限を含むことを意図する。 アルキル基は任意に置換されてもよい。


    【0044】


    ここで用いる限りでは、用語“アルキレン”は、二価の炭素成分、例えばCR

    、をいう。 アルキレン基は、直鎖アルキル基を形成するために結合されそして炭素原子当たり2個までの置換基で任意に置換されてもよい。


    ここで用いる限りでは、用語“アルケニル”は、一つまたはそれ以上の不飽和の部位を含有するところの成分をいう。 ここで用いる限りでは、用語“アルケニル”はまた、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含有しそして直鎖、分岐鎖および環状の基を含むところの成分をいう。 アルケニル基は任意に置換されてもよい。 用語“ビニル”および“オレフィン”は時には用語アルケニルと互換的に用いられる。


    【0045】


    ここで用いる限りでは、用語“(C

    〜C

    )アルケニル”は、1〜8個の炭素原子を有するアルケニル基をいう。 そのような基は、直鎖、分岐または環状であってもよい。 (C

    〜C

    )アルケニル基は任意に置換されてもよい。


    ここで用いる限りでは、用語“アルキニル”は、少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を含有しそして直鎖、分岐鎖および環状の基を含有するところの成分をいう。 アルキニル基は任意に置換されてもよい。


    【0046】


    ここで用いる限りでは、用語“(C

    〜C

    )アルキニル”は、1〜8個の炭素原子を有するアルキニル基をいう。 そのような基は、直鎖、分岐または環状であってもよい。 (C

    〜C

    )アルキニル基は任意に置換されてもよいここで用いる限りでは、用語“アリール”は、単環または一緒に融合されるところのそして少なくとも共役したパイ電子系を有するところの多重環のどちらかを有する成分をいう;多重環はまた、共役結合的にまたはエチレンもしくはメチレン成分のような普通の基を経由して結合され得る。 アリール基は、さもなければ水素原子により占有されるであろうところの環上の任意の位置で任意に置換されてもよい。


    【0047】


    ここで用いる限りでは、用語“三置換シリルオキシ”は、式−OSiR

    を有する成分をいい、式中、R

    、R

    およびR

    のそれぞれは、置換(C

    〜C

    )アルキル、非置換(C

    〜C

    )アルキル、置換(C

    〜C

    )アルケニル、非置換(C

    〜C

    )アルケニル、置換アリールおよび非置換アリールからなる群から独立して選択される構成要素である。


    【0048】


    ここで用いる限りでは、用語“ヘテロアルキル”は、その中で主鎖の原子中の1、2または3個の炭素原子が、酸素、窒素、硫黄またはケイ素から選択されるヘテロ原子によって置き換えられているところのアルキルラジカル即ち基をいう。 かくして、用語の(C

    〜C

    )ヘテロアルキルは、少なくともその1個がヘテロ原子であるところの2〜8個の主鎖原子を有する基をいう。 例えば、C

    ヘテロアルキル基は、−CH

    OCH

    (酸素原子がC

    アルキル(プロピル)基中の中心炭素原子に代わる)を含むことを意味する。 ヘテロアルキルは任意に置換されてもよい。


    【0049】


    ここで用いる限りでは、用語“ヘテロアリール”は、芳香環の中の環原子として1〜4個のヘテロ原子を有し、環原子の残りは炭素原子であるアリールラジカルをいう。 適当なヘテロ原子としては、酸素、硫黄、および窒素が挙げられる。 単に例として、適当なヘテロアリール基としては、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N−低級アルキルピロリル、ピリジル−N−オキシド、ピリミジル、ピラジニルおよびイミダゾリルが挙げられる。 ヘテロアリールは任意に置換されてもよい。


    【0050】


    ここで用いる限りでは、用語“ビアリール”は、融合した環系および他のアリール基で置換されたアリール基の両方を含む二つ以上の芳香環を含有するアリールラジカルをいう。 単に例として、適当なビアリールとしては、ナフチルおよびビフェニルが挙げられる。 ビアリールは任意に置換されてもよい。


    【0051】


    ここで用いる限りでは、用語“脂環式体”は、脂肪族および環状または複素環状化合物の構造的性質を兼備するところの成分または化合物をいい、そして、芳香族、シクロアルキルおよび橋状シクロアルキル化合物が挙げられるが、それに限定されない。 脂環式体は任意に置換されてもよい。 単に例として、適当な脂環式体としては、シクロヘキセニルエチルおよびシクロヘキシルエチルならびに適当な脂環式基が挙げられる。


    用語“アラルキル”は、アリール基で置換されたアルキル基をいう。 適当なアラルキル基としては、ベンジル、ピコリル等が挙げられ、そして任意に置換されてもよい。


    【0052】


    用語“アリールアミノ(a)”および“アラルキルアミノ(b)”は、それぞれ基−NRR´をいい、そこでは、それぞれ、(a)RはアリールでありそしてR´は水素、アルキル、アラルキルまたはアリールであり、ならびに(b)RはアラルキルでありそしてR´は水素、またはアラルキル、アリール、アルキルである。


    用語“アシル”は、−C(O)Rをいい、そこでは式中、Rはアルキルおよびアリールである。 単に例として、アシルラジカルとしては、アセチル、ペンタノイル、ベンゾイル、4−ヒドロキシベンゾイル、ピバロイルおよび4−ヒドロキシフェニルアセチルが挙げられる。


    【0053】


    用語“カルボキシエステル”は、−C(O)ORをいい、そこではRはアルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体であり、すべては任意に置換される。


    用語“カルボキシ”は、−C(O)OHをいう。


    用語“オキソ”は、炭素またはヘテロ原子に取り付けられた=Oをいう。


    【0054】


    用語“アミノ”は、−NRR´をいい、そこではRおよびR´は、水素、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体から独立して選択され、水素以外のすべては任意に置換され;ならびにRおよびR´は環系を形成し得るをいう。


    用語“ハロゲン”または“ハロ”は、−F、−Cl、−Brおよび−Iをいう。


    【0055】


    用語“複素環式”および“複素環式アルキル”は、少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環状基をいう。 適当なヘテロ原子としては、酸素、硫黄および窒素が挙げられる。 複素環式基は、環の中の窒素原子を通じてまたは炭素原子を通じて取り付けられ得る。 適当な複素環式基としては、ピロリジニル、モルホリノ、モルホリノエチルおよびピリジルが挙げられる。


    用語“ホスホノ”は、−PO

    をいい、そこではRは、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体からなる群から選択される。


    【0056】


    用語“スルホニル”は、−SO

    Rをいい、そこではRは、H、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体である。


    用語“アシルオキシ”は、エステル基−O−C(O)Rをいい、そこではRは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキルおよび脂環式体である。


    用語“ヒドロキシ”は、OH基をいう。


    用語“チオール”は、SH基をいう。


    用語“アルキルアミノ”は、アミン−NR

    をいい、そこでは少なくとも一つのRは、アルキルである。


    【0057】


    用語“(C

    〜C

    )アルキルアミノ”は、アルキル基が8個までおよびそれを含む炭素原子を有する、単独のアルキル基を有するアルキルアミノ基をいう。 適当なアルキル基は、直鎖、分岐または環状であってもよく、そして任意に置換されてもよい。


    用語“ジアルキルアミノ”は、アミン−NR

    をいい、そこでは両方のR基はアルキル基である。 適当なアルキル基は、直鎖、分岐または環状であってもよいし、かつ任意に置換されてもよい。


    【0058】


    用語“ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ”は、アミン−NR

    をいい、そこでは両方のR基はアルキル基である。 適当なアルキル基は、直鎖、分岐または環状であってもよく、そして任意に置換されてもよい。 さらに、二つのアルキル基を接合して、ヘテロ原子として窒素を含む環を形成してもよい。


    用語“アミノアルキル−”は、基NR

    −アルク−をいい、そこでは“アルク”はアルキレン基でありそしてRはH、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体から選択される。


    【0059】


    用語“アルキルアミノアルキル−”は、基アルキル−NR−アルク−をいい、そこでは“アルク”はアルキレン基であり、そしてRはHまたは低級アルキルである。 “低級アルキルアミノアルキル−”は、それぞれのアルキル基が低級アルキルである、基をいう。


    用語“アリールアミノアルキル−”は、基アリール−NR−アルク−をいい、そこでは“アルク”はアルキレン基であり、そしてRはH、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体である。 “低級アリールアミノアルキル−”では、アルキル基は低級アルキルである。


    【0060】


    用語“アルキルアミノアリール−”は、基アルキル−NR−アリール−をいい、そこでは“アリール”は、二価の基でありそしてRはH、アルキル、アラルキルおよび脂環式体である。 “低級アルキルアミノアリール−”では、アルキル基は低級アルキルである。


    用語“アルキルオキシアリール−”は、基アルキル−O−アリール−をいい、そこでは“アリール”は、二価の基である。 “低級アルキルオキシアリール−”では、アルキル基は低級アルキルである。


    用語“アリールオキシアルキル−”は、アリールオキシ基で置換されたアルキレン基をいう。


    【0061】


    用語“アルコキシ”は、もう一つの炭化水素ラジカルに共有結合的な取り付けが可能である酸素置換基をまた所有しているところの上記のようなアルキル基(例えば、メトキシ、エトキシおよびt−ブトキシのような)をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“(C

    〜C

    )アルコキシ”は、アルキル基が(C

    〜C

    )アルキルである、アルコキシ基をいう。


    いう。


    【0062】


    ここで用いる限りでは、用語“アルケニルオキシ”は、“アルケニル”はアルケニル基である、基−O−アルケニルをいう。


    ここで用いる限りでは、用語“(C

    〜C

    )アルケニルオキシ”は、アルケニル基は(C

    〜C

    )アルケニルである、アルケニルオキシ基をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“アリールオキシ”は、基Ar−O−をいい、そこでは“Ar”はアリール基である。


    【0063】


    ここで用いる限りでは、用語“アルキルチオ”は、基アルキル−S−をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“(C

    〜C

    )アルキルチオ”は、アルキル基は8個までおよびそれを含む炭素原子を有する、アルキル−S−をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“アミド”または“カルボキサミド”は、基NR

    −C(O)−および基RC(O)−NR

    −をいい、そこではRおよびR

    としてはH、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体が挙げられる。 この用語は尿素、−NR−C(O)−NR−を含まない。


    【0064】


    ここで用いる限りでは、用語“アミノカルボキサミドアルキル”は、基NR

    −C(O)−N(R)−アルク−をいい、そこではRとしてはH、アルキル、アリール、アラルキルおよび脂環式体が挙げられ、ならびに“アルク”はアルキレン基である。 “低級アミノカルボキサミドアルキル”は、“アルク”が低級アルキレン基である、そのような基をいう。


    【0065】


    用語“ヘテロアリールアルキル”は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“パーハロ”は、いずれのC−H結合もC−ハロ結合で置き換えられている、基をいう。 適当なパーハロアルキル基としては、−CF

    、−CFCl

    が挙げられる。 適当なパーハロアルキレン基としては、−CF

    、および混合ハロゲン種、例えば−CFClが挙げられる。


    【0066】


    ここで用いる限りでは、用語“シアノ”または“ニトリル”は、−C≡N基をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“ニトロ”は、−NO

    基をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“アルキルスルホニル”は、アルクOSO

    −をいい、そこではアルクはアルキルである。


    ここで用いる限りでは、用語“ホスホン酸エステル”は、成分P(=O)(OR)

    をいい、そこではP(=O)はホスホルオキソ基を表し、そして式中、Rは脂肪族基であってもよい。


    【0067】


    ここで用いる限りでは、用語“エステル”は、式、−(R)

    −COOR´を持つ化学的成分をいい、式中、RおよびR´はアルキルまたはアリールからなる群から独立して選択され、ならびにnは0または1である。


    ここで用いる限りでは、用語“アミド”は、式−(R)

    −CONHR´を持つ化学的成分をいい、式中、RおよびR´はアルキルまたはアリールからなる群から独立して選択され、ならびにnは0または1である。


    【0068】


    ここで用いる限りでは、用語“イミド”は、式−(R)

    −CONR

    ´を持つ化学的成分をいい、式中、RおよびR´はアルキルまたはアリールからなる群から独立して選択され、ならびにnは0または1である。


    ここで用いる限りでは、用語“交差カップリング”は、新しい炭素−炭素共有結合の形成をもたらす求電子試薬と求核試薬との間の反応をいう。


    【0069】


    ここで用いる限りでは、用語“有機スズ”または“有機スズ化合物”は、少なくとも一つのSn−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。 好ましい有機スズは交差カップリング反応に従事し得る任意のものである。


    ここで用いる限りでは、用語“有機亜鉛”または“有機亜鉛化合物”は、少なくとも一つのZn−R化学結合を有する化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。 本発明にしたがう好ましい有機亜鉛化合物は交差カップリング反応に従事するものである。


    【0070】


    ここで用いる限りでは、用語“有機ホウ素”または“有機ホウ素化合物”は、少なくとも一つのB−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。 好ましい有機ホウ素は交差カップリング反応に従事するところのものである。


    【0071】


    ここで用いる限りでは、用語“有機アルミニウム”または“有機アルミニウム化合物”は、少なくとも一つのAl−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。 好ましい有機アルミニウムは交差カップリング反応に従事するところのものである。


    【0072】


    ここで用いる限りでは、用語“有機マグネシウム”、“有機マグネシウム化合物”、“有機マグネシウム試薬”または“グリニャール試薬”は、少なくとも一つのMg−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。 好ましい有機マグネシウム化合物は交差カップリング反応に従事するところのものである。


    ここで用いる限りでは、用語“有機リチウム”または“有機リチウム化合物”は、少なくとも一つのLi−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。


    【0073】


    ここで用いる限りでは、用語“有機ケイ素”または“有機ケイ素試薬”は、少なくとも一つのSi−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。


    ここで用いる限りでは、“有機銅”としてまた知られる用語“有機銅試薬”は、少なくとも一つのCu−R化学結合を含む化合物をいい、そこではRは有機成分である。 好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニルの成分のいずれかであってもよい。


    【0074】


    用語の亜リン酸ジアルキルは、式:R

    P(=)OR´を有する化合物をいい、式中、RおよびR´は脂肪族またはアリール基を含む。 好ましくは、RおよびR´は、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリルまたはアルキニル成分からなる群から独立して選択される。


    ここで用いる限りでは、用語“アリールホウ酸”は、式:ArB(OH)

    [式中、Arは芳香族をいう]を有する化合物をいう。


    【0075】


    ここで用いる限りでは、用語“ハロゲン化金属”は、少なくとも一つの正電荷元素および少なくとも一つの負電荷元素を含む任意の共有結合的にまたはイオン的に結合した化合物をいう。 本発明の一つの態様にしたがって、ハロゲン化金属はハロゲン化陰イオンの供給源である。


    【0076】


    用語“遷移金属触媒の付加”は、望ましい化学変換を促進するための遷移金属触媒の使用をいう。 遷移金属触媒は、少なくとも一つの遷移金属および会合したリガンドを含む。 非触媒性または低触媒性遷移金属は、反応混合物の中へのリガンドの添加によって遷移金属触媒にしばしば変換され得る:このようなリガンドとしては、単に例として、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、およびビス(ジアリールホスフィノ)L化合物が挙げられ、そこでは式中、Lはアルキレン、二価アリール、二価アルケニル、二価アルキニル、二価ヘテロアルキル、二価ヘテロアリール、またはフェロセンの誘導体であってもよい。 一組の実施態様では、リガンドとしては、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンまたは1,1−ビス(ジフェニルホスファニル)フェロセンが挙げられる。 任意の特定の遷移金属触媒は、そのすべてが同一である必要のないところの多重のリガンドを有し得る。 一つの実施態様では、遷移金属はパラジウムである。 新しい触媒的活性種はまた、遷移金属複合体として公知である。 当業者は、遷移金属触媒、遷移金属およびリガンドについてここで提供される例は、例示的な目的のみのためであって、本発明の範囲は、遷移金属触媒、遷移金属およびリガンドの個性によって限定されるものではないことを理解するであろう。 一緒に触媒的活性種を形成するところの触媒および任意のリガンドは、反応種と比べて100%に近いレベル、好ましくは反応種と比べて<25%、さらに好ましくは反応種と比べて<10%、のレベルで使用され得る。


    【0077】


    ここで用いる限りでは、用語“共有結合的に取り付けられた”は、二つまたはそれ以上の成分の間での共有結合の存在をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“求核試薬”は、求核試薬と求電子試薬との間で共有結合を形成するように求電子試薬に対して反応性のあるところの化合物または成分である。 用語“求核試薬”ならびに“求電子試薬”は、合成および/または物理有機化学にとってはおなじみの、それらの普通の意味を有する。 典型的には、炭素求電子試薬は、水素のものよりより大きなポーリング電気陰性度を有する任意の原子または基で置換された、一つまたはそれ以上のアルキル、アルケニル、アルキニルまたは芳香族炭素原子を含む。 好ましい炭素求電子試薬の例としては、カルボニル(特にアルデヒドおよびケトン)、オキシム、ヒドラゾン、エポキシド、アジリジン、ハロゲン化−アルキル、−アルケニルおよび−アリール、アシル、硫酸エステル、ならびにパーハロスルホン酸エステルが挙げられるが、それに限定されない。 炭素求電子試薬の他の例としては、電子吸引基と電子的に共役している不飽和炭素が挙げられ、その例は、α,β−不飽和ケトン中のβ−炭素またはフッ素置換アリール基中の炭素原子である。 当業者は、本発明の範囲が求核試薬の個性によって限定されないことを実感するであろう。


    【0078】


    ここで用いる限りでは、用語“活性化複合体”は、表面に結合した活性化剤に共有結合し、そして結果としてその親化合物と比べて増加した化学的反応性を有するところの成分をいう。 本発明の一つの実施態様にしたがって、アリールアルコール化合物は、本発明の表面に結合した活性化剤との反応において、より大きな反応性の、表面に結合したアリールオキシ成分、即ち活性化複合体、に変換される。


    【0079】


    ここで用いる限りでは、用語“水素化物”または“水素化物試薬”は、求核試薬として作用することができるプロトンをいう。 当業者におなじみの水素化物の例としては、NaBH

    、LiAlH

    ならびに任意の適当な遷移金属の水素化物が挙げられるが、これに限定されない。 水素化物はまた、インシツーでまたは反応過程の間に、一つまたはそれ以上の試薬との間の相互作用によって形成され得る。 単に例として、以下の実施例3に説明されるように、遷移金属の水素化物は、Pd(OAc)

    、リガンドドおよびギ酸の存在下にインシツーで形成される。


    【0080】


    用語“エノール化し得るケトン”は、該アルファプロトンが外来性塩基によりまたは分子内互変異性を経由して容易に除去され得る、“アルファ炭素”(オキソ基を所有するものから一旦除かれる炭素原子)上に水素を持つ任意のケトンをいう。


    【化8】


    【化9】


    【0081】


    ここで用いる限りでは、用語“化合物”は、任意の確認し得る分子をいう。


    用語“条件”は、特定の反応の結果に影響し得るところの、そして反応または一連の反応を実施するオペレーターにより制御され得るところの要素をいう。 このような条件の例としては、一つの組の試薬を基質と相互作用させる時間の長さ、温度、溶媒、特定の試薬の添加速度等が挙げられるが、それに限定されない。 当業者は、それぞれの特定の組の試薬が、“条件”のそれ自身の最適な組を有し得ることを認識するであろう。


    ここで用いる限りでは、用語“十分な条件”は、望ましい結果を生み出すのに適切であるそれらの条件をいう。


    【0082】


    ここで用いる限りでは、用語“接触させること”は、それにより任意の試薬またはそれらの組合せを、二つまたはそれ以上の試薬が化学反応または変換を受けることができるような条件下で、他の該試薬と混合し、と撹拌し、に添加し、と振り混ぜ、に溶解し、の上を通し、に通過させるところの任意のプロセスをいう。


    【0083】


    ここで用いる限りでは、用語“試薬”は、望ましい化学反応を生み出すために、単独でまたは別の化学的化合物との組合せで使用される任意の化学的化合物をいう。 用語“試薬”としては、望ましい結果を与えるために反応混合物に加えられるところの、すべての触媒(遷移金属をベースとするか別のやり方で)、リガンド、酸、塩基および他の物質が挙げられる。


    ここで用いる限りでは、用語“成分”は、特色的な化学的性質または反応性を有するところの分子、普通には複合体、の特異的な部分をいう。


    ここで用いる限りでは、用語“結合基”は、活性化剤部分を固体または半固体の支持体と結合させる原子の鎖全体をいう。


    【0084】


    一般事項本発明は、コンビナトリアル合成の分野で有用性を有するところの多種の試薬、特に支持体結合活性化剤、を提供する。 それぞれの試薬は、反応中心として役立つところの活性化剤部分、ならびに支持体および活性化剤部分との間の頑健な結合を与えるために役立つところの結合基成分を含む。 結合基成分は、活性化剤部分の反応性を増加させるために役立つところの活性化剤強化部分、ならびに活性化剤部分および支持体との間に十分な距離を与えるところの適当なスペーサーをさらに含む。 本発明はまた、その上で標的または標的のライブラリーの構築が起こるところの活性化支持体を提供する;標的はまた、活性化支持体から切断されて、活性化支持体から望ましい化合物を遊離することができる。


    【0085】


    本発明の一つの重要な態様は、その用語が当業者により理解されるので、無痕跡なリンカーとして本明細書で説明される活性化支持体の使用である。 上述したように、用語“無痕跡なリンカー”は、元の取り付け点の痕跡が殆んど無いか全く無しで、化合物を固体支持体からリリースする戦略を説明するために使用されている。 James, Tetrahedron Lett., 1999, 55, 4855; Andres, et al., Curr. Opin. Chem. Biol., 1998, 2, 353; Reitz, Curr. Opin. Drug Discovery Dev., 1999, 2, 358; and Zaragoza, Angew. Chem., Int. Ed. 2000, 39, 2077を参照されたい。 実施例3、4および5、ならびに表1、2および3で実証されるように、本発明の活性化支持体は、固相有機化学において無痕跡なリンカーとして広い有用性を有するであろう。 当業者が実感するように、これらの実施例は単に例示的なものであって、本発明の活性化支持体は、トリフレート−炭素結合を切断し得る任意の反応において、無痕跡なリンカーとして作用すると十分に期待される。


    【0086】


    加えて、本明細書で説明される反応のいずれか、ならびにトリフレート−炭素結合の完全性を保持し得るところの有機化学の当分野におけて公知の任意の反応を使用して、本発明の活性化支持体上で、標的または標的のライブラリーのどちらかを構築することができる。 したがって、本発明の好ましい態様は支持体活性化標的基である。 加えて、本発明のもう一つの好ましい態様は支持体活性化標的基のライブラリーである。


    【0087】


    本発明の支持体結合活性化剤はまた、還元、Suzukiカップリング、Stillカップリング、Heckカップリング、Buchwald反応、CO挿入、CN挿入、炭素−硫黄結合形成、およびその他のような反応を指向して特定の中心を活性化するために役立つ。


    【0088】


    アリールおよびビニル陽イオンの前駆体としてのトリフレートおよびノナフレートの使用は広く認識されている。 例えば、Ritter, Synthesis, 8:735-762 (1993)を参照されたい。 簡単に述べれば、アリールまたはビニル基の上の酸素原子(例えば、フェノールまたはエノール化し得るケトン)は、多種の置換芳香族化合物またはオレフィン化合物を与えるところの後続の還元または交差カップリングを指向して、トリフレートエステル(トリフルオロメタンスルホン酸エステル)または関連するノナフレートエステルとして活性化されることができる。


    【0089】


    パーフルオロスルホニルに誘導された変換を固相上で行い、ビニルおよびアリールトリフレートについて公知の多能な合成的変換を利用することは望ましいことであろう(Ritter、同書を参照)。 例えば、ポリマーに支持されたアリールトリフレートの還元的切断は、ポリマー、または樹脂、への取り付け点としてのフェノール性ヒドロキシ基の痕跡を残すことなく、フェノールの脱酸素化に導くことができた。 Wustrowおよび協力者(Tetrahedron Lett. 39:3651 (1998))は、緊縮な切断条件(140℃で12時間)下で、イオン交換樹脂をベースとしたスルホニルリンカーからの電子欠乏アリールスルホン酸エステルの還元的切断を報告したが、今日まで、ヒドロキシ基を多種の合成的変換を指向して活性化するために使用できたところのポリマーに支持されたトリフレートおよびノナフレートの報告はない。


    【0090】


    NAFION[登録商標]樹脂は周知であるが、なお貧弱な膨潤性という難点がありかつ活性化することが困難である。 NAFION[登録商標]が普通の有機溶媒の存在下で膨潤できないことは、表面に結合した反応性基の大多数が溶液中で化合物と反応することを阻害する。 結果として、NAFION[登録商標]は、固相有機合成においてまたは触媒量以上の利用可能な表面に結合した反応性基を必要とする他の用途において、あまり多くの有用性を見出してはいない。


    【0091】


    当分野において必要とされるものは、改善された膨潤性を有するところの、そしてパーフルオロスルホン酸エステル−をベースとする活性化/置換の化学に関与することができるところの支持体結合活性化剤である。 そのような支持体結合活性化剤および関連する活性化支持体を以下に提示する。


    【0092】


    本発明はまた、触媒または捕捉剤樹脂としての応用を見出す強酸性支持体、特に増加した膨潤性を有するもの、を提供する。 加えて、本発明は、分析化学においてまたはシリル化された化合物が望まれる他の分野において応用を見出すところのシリル化支持体を提供する。


    【0093】


    実施態様の説明支持体結合活性化剤一つの態様では、本発明は、式:


    【化10】


    (I)


    を有する支持体結合活性化剤を提供する。


    式Iにおいて、文字Lは結合基成分を表し;文字XはF、Cl、三置換シリルオキシまたはOHを表す。 支持体結合活性化剤は、少なくとも一つの共有結合により固体または半固体の支持体に取り付けられる。


    【0094】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0095】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0096】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0097】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、それとしては、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0098】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は活性化剤部分(−CF

    −SO

    −X)に適当な空間を与えて、活性化剤部分に露出した分子または反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた活性化剤部分に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0099】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0100】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される活性化剤の反応で用いられる後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて活性化剤の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、活性化剤部分(例えば、−CF

    −SO

    −X部分)にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0101】


    一つの群の実施態様では、XはFおよびClからなる群から選択される構成要素である。 もう一つの群の実施態様では、Lは:


    【化11】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0102】


    もう一つの実施態様では、支持体結合活性化剤は、固相有機化学において、溶液相有機化学における試薬または触媒として、溶液相有機化学における捕捉剤樹脂として、分析化学における、および特にクロマトグラフィーにおける、使用のためのシリル化剤として、ならびにPET対応分子の生産のための試薬として使用するためのキットの形態で入手可能である。


    【0103】


    一つの群の実施態様では、本発明の支持体結合活性化剤は:


    【化12】


    [式中、記号R

    ならびに下付き文字のg、i、j、kおよびmは全て上で規定された意味を有する]ものである。


    【0104】


    もう一つの群の実施態様では、支持体結合活性化剤は:


    【化13】


    から選択される式を有する。


    式AおよびBのそれぞれにおいて、XはF、Cl、三置換シリルオキシまたはOHであってもよく;QはOであり;Zは化学結合またはC=Oであり;YはO−支持体またはNR

    −支持体であって、そこではR

    はH、(C

    〜C

    )アルキルまたはアリールであり、そして支持体はPEG−変性ポリスチレンまたはMerrifield樹脂であり;ならびにそれぞれのR

    はまた一般的に上で規定される通りである。 式AおよびBにおける下付き文字は以下の通りである:'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'m'は2および3からなる群から選択される整数であり;'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は1および2からなる群から選択される整数である。


    一つの特別な実施態様では、式AおよびBにおいて、XはFであり;QはOであり;ZはC=Oであり;YはNH−支持体であって、そこでは支持体はPEG−変性ポリスチレンであり;ならびにR

    はHである。


    【0105】


    活性化支持体もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む活性化支持体;および式:


    【化14】


    [式中、Lは結合基成分であり;XはF、Cl、OHおよび三置換シリルオキシからなる群から選択される構成要素である]を有する少なくとも一つの支持体結合活性化剤を提供し;そしてそこでは、支持体に結合した活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0106】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0107】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0108】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0109】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、それとしては、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0110】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は活性化剤部分(−CF

    −SO

    −X)に適当な空間を与えて、活性化剤部分に露出した分子または反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた活性化剤部分に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0111】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0112】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される活性化剤の反応で用いられる後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて活性化剤の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、活性化剤部分(例えば、−CF

    −SO

    −X部分)にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0113】


    一つの群の実施態様では、XはFおよびClからなる群から選択される構成要素である。 もう一つの群の実施態様では、Lは:


    【化15】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0114】


    一つの群の実施態様では、本発明の支持体結合活性化剤は:


    【化16】


    [式中、記号R

    ならびに下付き文字のg、i、j、kおよびmは全て上で規定された意味を有する]ものである。


    【0115】


    もう一つの群の実施態様では、支持体結合活性化剤は:


    【化17】


    から選択される式を有する。


    式AおよびBのそれぞれにおいて、XはF、Cl、三置換シリルオキシまたはOHであってもよく;QはOであり;Zは化学結合またはC=Oであり;YはO−支持体またはNR

    −支持体であって、そこではR

    はH、(C

    〜C

    )アルキルまたはアリールであり、そして支持体はPEG−変性ポリスチレンまたはMerrifield樹脂であり;ならびにそれぞれのR

    はまた一般的に上で規定される通りである。 式AおよびBにおける下付き文字は以下の通りである:'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'m'は2および3からなる群から選択される整数であり;'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は1および2からなる群から選択される整数である。


    一つの特別な実施態様では、式AおよびBにおいて、XはFであり;QはOであり;ZはC=Oであり;YはNH−支持体であって、そこでは支持体はPEG−変性ポリスチレンであり;ならびにR

    はHである。


    【0116】


    なお他の実施態様では、活性化支持体は、活性化支持体1グラム当り少なくとも1nmolの支持体結合活性化剤、さらに好ましくは、活性化支持体1グラム当り少なくとも1μmolの支持体結合活性化剤、およびいっそうさらに好ましくは、活性化支持体1グラム当り少なくとも1mmolの支持体結合活性化剤、の濃度を持って、複数の支持体結合活性化剤を含む。


    【0117】


    もう一つの実施態様では、活性化支持体は、固相有機化学において、溶液相有機化学における試薬または触媒として、溶液相有機化学における捕捉剤樹脂として、分析化学における、および特にクロマトグラフィーにおける、使用のためのシリル化剤として、ならびにPET対応分子の生産のための試薬として使用するためのキットの形態で入手可能である。


    【0118】


    支持体活性化標的もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む支持体活性化標的;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性基であって、その活性基は、式:


    【化18】


    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性基;および固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた標的基を提供し;そこでは、標的基は活性基から求核試薬によって切断されることができる。


    【0119】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0120】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0121】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0122】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、それとしては、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0123】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は標的基に適当な空間を与えて、分子または標的基に露出した反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた標的基に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0124】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0125】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて標的基の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、標的基にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0126】


    もう一つの群の実施態様では、Lは:


    【化19】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0127】


    なお他の態様では、それぞれの固体または半固体の支持体は、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1nmolの標的基、さらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1μmolの標的基、およびいっそうさらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1mmolの標的基、の密度を持って、複数の標的基を含む。


    【0128】


    他の実施態様では、支持体活性化標的は固体または半固体の支持体から試薬により切断されることができる。 一つの群の実施態様では、試薬は求核試薬を含む;また、切断ステップは遷移金属触媒により促進され得る。 一旦、支持体から切断されると、そこで得られる化合物を単離して、有機化合物の合成に標準的な方法により特性化することができる。 当業者が容易に認識するであろうように、本発明はそこで得られる化合物の特定の使用により限定されない。


    【0129】


    支持体活性化標的のライブラリーもう一つの態様では、本発明は、それぞれの支持体活性化標的の構成要素が固体または半固体の支持体をさらに含む、複数の支持体活性化標的の構成要素を含む支持体活性化標的のライブラリー;固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられた活性化基であって、活性化基が、式:


    【化20】


    [式中、Lは結合基成分である]を有する活性化基;および活性化基に共有結合的に取り付けられた標的基を提供し;そこでは、ライブラリーにおける少なくとも一つの支持体活性化標的の構成要素の標的基は、ライブラリーにおける少なくとも一つの他の支持体活性化標的の構成要素の標的基と異なる。


    【0130】


    上に提示された支持体活性化標的の説明は本発明のこの態様の一部とする。 当業者が容易に認識するであろうように、本発明はライブラリーにおける種々の支持体活性化標的の構成要因の数により限定されない。 ライブラリーのそれぞれの支持体活性化標的の構成要因は、固体または半固体の支持体から試薬により切断されることができる。 一つの組の実施態様では、試薬は求核試薬を含む;切断ステップはまた、遷移金属触媒により促進され得る。 支持体活性化標的およびそこで得られる化合物は、アッセイ、スクリーニング、分析および試験を含む多様な目的に使用されることができる。 当業者が容易に認識するであろうように、本発明はそこで得られる化合物の特定の使用により限定されない。


    【0131】


    リンカー試薬上述を考慮して、本発明は、式:


    【化21】


    [式中、Lは結合基成分であり;そしてAは取り付け基である]を有するリンカー試薬をさらに提供する。


    【0132】


    一つの実施態様では、取り付け基はNH

    、NHR、CO

    H、CO

    R、C(O)Cl、OH、SHおよびそれらの保護体からなる群から選択される構成要素であって;そこでは、それぞれのRは、置換(C

    〜C

    )アルキル、非置換(C

    〜C

    )アルキル、置換アリール、および非置換アリールからなる群から独立して選択される構成要素である。 一つの実施態様では、AはNH

    またはCH

    −ハロゲンである。


    【0133】


    さらなる実施態様では、Lは:


    【化22】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものから選択される。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0134】


    一つの群の実施態様では、リンカー試薬は式:


    HO

    C−(CH

    )

    −(CF

    CF

    )

    O−(CF

    )

    −SO


    [式中、下付き文字jは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字kは1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数である]を有する。 一つの特別な実施態様では、下付き文字jは1でありそして下付き文字kは1である。


    【0135】


    他の実施態様では、リンカー試薬は式:


    【化23】


    [式中、下付き文字gは3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字iは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数である]を有する。


    【0136】


    他の実施態様では、リンカー試薬は式:


    【化24】


    を有する。


    【0137】


    他の実施態様は、式CおよびD:


    【化25】


    [そこでは、XはF、Cl、三置換シリルオキシまたはOHであり;QはOであり;AはC(O)Cl、CO

    HまたはOHであり;そしてそれぞれのR

    は上で規定される通りである。 式CおよびDについての下付き文字は以下の通りである:下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;下付き文字'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は0および1からなる群から選択される整数である。 一つの実施態様では、XはFであり;QはOであり;AはCOOHでありそしてR

    はHである。


    【0138】


    リンカー試薬および支持体結合活性化剤の作成本発明のポリマーに支持されたフッ化パーフルオロスルホニルリンカーを図1に略図で示すように作製することができる。


    【化26】


    図1


    【0139】


    図1は、市販で入手可能なフッ化スルホニル図1、構造1(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)からリンカー図1、構造3および支持体結合活性化剤図1、構造4の作成を図示する。 かくして、ヨウ化物図1、構造1をチオ硫酸ナトリウムの存在下にエチルビニルエーテルで処理するとアルデヒド図1、構造2が得られる。 アルデヒドの酸化はカルボン酸図1、構造3を与え、これは支持体上の適当な求核試薬(例えば、アミノまたはヒドロキシ基)とのアミド−またはエステル−形成反応によって固体または半固体の支持体に取り付けるのに適している。 これに代えて、カルボン酸図1、構造3を、例えば塩化オキサリルを用いて酸塩化物へ変換し、次いで適当なアミン樹脂(例えば、Tentagel−NH

    またはTentagel−NHEt)と反応させることができる。 なお他の実施態様では、アミン樹脂、アルデヒド図1、構造2および、水素化ホウ素ナトリウムのような、適当な還元剤の還元的アミノ化反応によって、アルデヒド図1、構造2を樹脂へ取り付けることができる。


    【0140】


    図2は、塩化4−クロロメチルベンゾイル(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)から出発するもう一つのリンカー試薬の作成を図示する。


    図2


    【化27】


    【0141】


    かくして、塩化4−クロロメチルベンゾイルをt−ブタノールおよびトリエチルアミンと処理するとエステル図2、構造5が得られ、これをチオ尿素と処理し、引き続きKOH水溶液で加水分解することによりチオール図2、構造6へ変換することができる。 チオール図2、構造6の塩素による酸化は塩化スルホニル図2、構造7を与える。 この塩化スルホニルのスルホン酸エステル図2、構造8への変換は塩基(例えば、Et

    N)の存在下にネオペンチルアルコールを用いて達成される。 次いで、このスルホン酸エステルをα水素原子のフッ素原子との段階的交換(tBuLiおよびNFSi)により活性化して、エステル図2、構造9を得ることができる。 塩化メチレン中で20%TFAによるこのカルボン酸エステルの脱保護はリンカー試薬図2、構造10を与える。 図2中における残りの工程は、このリンカー試薬の支持体への取り付けおよびスルホン酸図2、構造12への変換を図示する。


    【0142】


    支持体結合活性化剤を使用する方法なおもう一つの態様では、本発明は、求核試薬をヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物に共有結合的に取り付ける方法であって、その方法が、


    (a)ヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物を支持体結合活性化剤と接触させ、そこではヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物を支持体結合活性化剤と該接触させることが活性化複合体を形成すること;および


    (b)活性化複合体を、求核試薬を化合物に共有結合的に取り付けるために十分な条件下で、求核試薬を含む試薬と接触させることを含む、方法を提供する。


    【0143】


    一つの態様では、支持体結合活性化剤は式:


    【化28】


    [式中、Lは結合基成分であり;XはFおよびClからなる群から選択される構成要素である]を有し;そこでは、支持体に結合した活性化剤は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0144】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0145】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0146】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0147】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、それとしては、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0148】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は活性化剤部分(−CF

    −SO

    −X)に適当な空間を与えて、活性化剤部分に露出した分子または反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた活性化剤部分に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0149】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0150】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される活性化剤の反応で用いられる後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて活性化剤の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、活性化剤部分(例えば、−CF

    −SO

    −X部分)にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0151】


    一つの群の実施態様では、XはFおよびClからなる群から選択される構成要素である。 もう一つの群の実施態様では、Lは:


    【化29】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0152】


    もう一つの実施態様では、支持体結合活性化剤は、固相有機化学において、溶液相有機化学における試薬または触媒として、溶液相有機化学における捕捉剤樹脂として、分析化学における、および特にクロマトグラフィーにおける、使用のためのシリル化剤として、ならびにPET対応分子の生産のための試薬として使用するためのキットの形態で入手可能である。


    【0153】


    一つの群の実施態様では、本発明の支持体結合活性化剤は:


    【化30】


    [式中、記号R

    ならびに下付き文字のg、i、j、kおよびmは全て上で規定された意味を有する]ものである。


    【0154】


    もう一つの群の実施態様では、支持体結合活性化剤は:


    【化31】


    から選択される式を有する。


    式AおよびBのそれぞれにおいて、XはFおよびClであってもよく;QはOであり;Zは化学結合またはC=Oであり;YはO−支持体またはNR

    −支持体であって、そこではR

    はH、(C

    〜C

    )アルキルまたはアリールであり、そして支持体はPEG−変性ポリスチレンまたはMerrifield樹脂であり;ならびにそれぞれのR

    はまた一般的に上で規定される通りである。 式AおよびBにおける下付き文字は以下の通りである:'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'m'は2および3からなる群から選択される整数であり;'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は1および2からなる群から選択される整数である。


    一つの特別な実施態様では、式AおよびBにおいて、XはFであり;QはOであり;ZはC=Oであり;YはNH−支持体であって、そこでは支持体はPEG−変性ポリスチレンであり;ならびにR

    はHである。


    【0155】


    一つの群の実施態様では、試薬は、有機水素化錫化合物、有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物、有機リチウム化合物、有機アルミニュウム化合物、グリニャール試薬、有機ケイ素化合物、有機銅化合物、チオール、亜リン酸ジアルキル、アミン、塩化金属およびハロゲンからなる群から選択される構成要素である。


    【0156】


    一つの群の実施態様では、求核試薬は、アミン、ハロゲン陰イオン、アリール成分、アルキル成分、シアノおよび水素化物からなる群から選択される構成要素である。 好ましい実施態様では、遷移金属触媒が求核試薬と一緒に使用される。


    【0157】


    なお他の実施態様では、活性化複合体を適切な条件下に処理して、望ましくない化合物の顕著な汚染無しに放射性同位元素で標識化した化合物を得る。 この特別な実施態様は医薬品化学の領域において有用な利用を見出すことが期待され、そこにおいて映像化剤の使用は依然として、ヒトおよび動物の異常を非侵襲性に評価する重要な技法である。 一つの新しく台頭しつつある領域は陽電子射出断層撮影法(PET)の領域である。 簡単に述べると、これは既知のまたは潜在的な薬剤物質の中に組み込まれた短寿命の放射性同位元素の使用および身体全体におけるそれらの相対的分布の評価を伴う。 現行の方法の一つの重大な欠点は、意図する標識化化合物の作成および放射性同位元素が有用な強度のもの以下に崩壊してしまう前にそれらを使用することである。 意図する標識化化合物を作成し、生成し、そして2、3時間以内にPET試験に使用しなければならない。 単に例として、“核磁気共鳴映像法を用いる高スループットな化学スクリーニングのための方法”の題名の米国特許第6,307,372号を全体的な出典明示により本明細書の一部とする。 かくして、ここにPET−対応分子を迅速に作製して精製する方法の必要性が当分野においてある。 この必要性を満足させるであろうアプローチは、放射性同位元素で標識化した求核試薬による反応で支持体からリリースされ得る支持体結合標的を提供することであろう。


    【0158】


    例えば、支持体に結合したパーフルオロスルホン酸アリール化学種の

    11 Cメチルリチウムとの処理は切断/誘導体化カスケードを促進して、PET実験における使用に適する

    11 Cメチル−置換アリール化学種のリリースをもたらす。 もう一つの例は、アリール化学種の中に

    18 Fを組み入れてフッ化アリールを得ることであって、普通に薬剤物質に見出される。


    【0159】


    一つの実施態様では、求核試薬は

    18 F陰イオンである。

    18 F陰イオンの活性化複合体との反応から生成する標識化化合物を医学的映像目的のためのPET−対応分子として使用することができる。


    【0160】


    さらにもう一つのの実施態様では、求核試薬は

    11 CH

    陰イオンである。

    11 CH

    陰イオンを与える試薬の例は、

    11メチルリチウムまたは

    11メチル第二銅である。

    11 CH

    陰イオンの活性化複合体との反応から生成する標識化化合物を医学的映像目的のためのPET−対応分子として使用することができる。


    【0161】


    なおもう一つのの実施態様では、本発明は、ヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物中のヒドロキシ基の変換または置換の方法であって、その方法が、


    (a)ヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンを有する化合物を式:


    【化32】


    [式中、Lは結合基成分であり;XはFおよびClから選択される]を有する支持体結合活性化剤と接触させ;そして支持体に結合した活性化剤は固体または半固体の支持体に、式:


    【化33】


    [式中、−Xは今や−OQでありかつQは該化合物を表し;Oは、該化合物中に存在するヒドロキシ基またはエノール化し得るケトンに残存的な酸素原子であり;Lは結合基成分である]を有する活性化複合体を形成するために十分な条件下で、共有結合的に取り付けられること;ならびに


    (b)活性化複合体を求核試薬を含む試薬と接触させて、該ヒドロキシ基を変換または置換させ、そして式:


    −Q


    を有する新しい化合物を形成することを含む、方法を提供する。


    【0162】


    多種の変換をここの方法を用いて達成することができる。 さらに特に、変換としては、脱酸素化、交差カップリング(例えば、Suzuki、Stille、Heckおおび有機亜鉛カップリング反応において用いられる有機金属試薬による)、CO挿入、シアン化物置換、ならびにビニルまたはアリールトリフレートを用いて適すると知られる数多くの他の反応が挙げられる(Ritter, Synthesis 8:735-762 (1993)を参照)。


    【0163】


    一つの群の実施態様では、ヒドロキシ基は、置換または非置換のベンゼンまたはヘテロアリール環のような芳香族環系上に存在し、そして試薬は、化合物Qの還元的切断をもたらす水素化物の供給源である。


    【0164】


    一つの特別な群の実施態様では、支持体結合活性化剤は図3に示すようなポリマーに支持されたパーフルオロスルホン酸エステルリンカーである。 ポリマーに支持されたパーフルオロスルホン酸アリールの脱酸素化をパラジウム−仲介還元により行うことができる。 ポリマーに結合したパーフルオロスルホン酸アリールを触媒量のPd(OAc)

    および1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(dppp)の存在下にEt

    N/HCO

    Hにより効率的に切断して、高収率で温和な条件下に還元されたアレーンを生成することができる。 本発明の方法を用いて還元され得る(Q−H)ところの化合物(Q−OH)の例を表1に提示する。


    図3


    【化34】


    【0165】


    表1


    【表1】


    【0166】


    もう一つの特別な群の実施態様では、転換は交差カップリング反応である。 この群の実施態様では、活性化複合体は式:


    【化35】


    [式中、−Xは今や−OArでありかつArはアリールまたはヘテロアリール基である]のものである。


    【0167】


    一つの群の実施態様では、試薬はアリールホウ酸(Ar'B(OH)

    )であり、それは式Ar−Ar'を有するカップリング化合物を与える。 本発明のノナフレートリンカーを用いるこの実施態様の例示を図4に提示し、そして化合物および得られる生成物の例示を表2に提示する。 簡単にするため、リンカーは表2に示されていない。


    図4


    【化36】


    【0168】


    表2


    【表2】


    【0169】


    なお他の実施態様では、樹脂から生成物をリリースする交差カップリング(例えば、Suzuki、Stille、Heck、Sonogashira、Buchwald)に先立って、活性化複合体をさらに別の合成的変換に供する。 活性化複合体に適用できる特定の反応を図5に図示する一方で、種々の出発原料およびここで説明される結合基/活性化剤を用いて得ることができる生成物を表3に例示する。


    【化37】


    図5


    【0170】


    表3


    【表3】


    【0171】


    本発明のフッ化パーフルオロスルホニルリンカーを、図6に略図で示すように、化学療法剤のメクリジンの多段階合成に使用した。


    図6


    【化38】


    【0172】


    強酸性支持体もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含む強酸性支持体;および式:


    【化39】


    [式中、Lは結合基成分であって、XはOHである]を有する少なくとも一つの支持体結合強酸基を提供し;そしてそこでは、支持体に結合した強酸基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0173】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0174】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0175】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0176】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、それとしては、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0177】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は活性化剤部分(−CF

    −SO

    −OH)に適当な空間を与えて、活性化剤部分に露出した分子または反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた活性化剤部分に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0178】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0179】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される活性化剤の反応で用いられる後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて活性化剤の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、活性化剤部分(例えば、−CF

    −SO

    −OH部分)にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0180】


    一つの群の実施態様では、Lは:


    【化40】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0181】


    もう一つの群の実施態様では、支持体結合活性化剤は:


    【化41】


    から選択される式を有する。


    式AおよびBのそれぞれにおいて、XはFおよびClであってもよく;QはOであり;Zは化学結合またはC=Oであり;YはO−支持体またはNR

    −支持体であって、そこではR

    はH、(C

    〜C

    )アルキルまたはアリールであり、そして支持体はPEG−変性ポリスチレンまたはMerrifield樹脂であり;ならびにそれぞれのR

    はまた一般的に上で規定される通りである。 式AおよびBにおける下付き文字は以下の通りである:'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'m'は2および3からなる群から選択される整数であり;'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は1および2からなる群から選択される整数である。


    一つの特別な実施態様では、式AおよびBにおいて、XはOHであり;QはOであり;ZはC=Oであり;YはNH−支持体であって、そこでは支持体はPEG−変性ポリスチレンであり;ならびにR

    はHである。


    【0182】


    なお他の態様では、それぞれの固体または半固体の支持体は、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1nmolの支持体結合強酸基、さらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1μmolの支持体結合強酸基、およびいっそうさらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1mmolの支持体結合強酸基、の密度を持って、複数の支持体結合強酸基を含む。


    【0183】


    もう一つの実施態様では、強酸性支持体は溶液相有機化学における試薬または触媒として、または溶液相有機化学における捕捉剤樹脂として使用するためのキットの形態で入手可能である。


    【0184】


    樹脂に結合したパーフルオロスルホン酸図7、構造25の作成を図7に略図で示し、そして樹脂に結合したパーフルオロスルホン酸図2、構造12の合成を図2に略図で示す。


    【化42】


    図7


    【0185】


    本発明の強酸性支持体は、パーフルオロスルホン酸に化学的に類似する固相試薬を提供する;さらに、本発明の一つのの実施態様では、大多数の表面に結合したパーフルオロスルホン酸部位は反応に容易に利用可能であり、かくして触媒的におよび化学両論的にの両方でこの実施態様の使用を可能にする。


    【0186】


    強酸性の固相触媒および試薬として使用されることに加えて、支持体結合酸性基は捕捉剤樹脂として使用されることができる。 そのような使用は化合物の一世代の様々なコレクションに記載されている。 単に例として、“ポリマーに支持された試薬ハンドブック”(NovaBiochem, 2001)を出典明示により本明細書の一部とする。 一般的に、反応混合液から過剰の試薬、生成物、望ましくない副生成物を捕獲する能力のある樹脂は有機化学の実験室において広範な使用を見出していて、特に、薬学の領域において高度に重要と考えられる。 これらの樹脂を共有結合的およびイオン的な両方の様式で使用することができる。


    【0187】


    例えば、アミンは酸塩化物と反応して望ましい生成物としてアミドを与えることができる。 生成物を高収率で取得する最も普通な方法は、二つの反応パートナーの一つを過剰に使用し、次いで生成物を過剰の試薬から分離することである。 過剰の酸塩化物を使用するときには、反応混合液を第一級または第二級アミンを含有する樹脂と反応後に処理して、過剰の酸塩化物をポリマーに結合したアミドとして共有結合的に捕獲することができる。 反応混合液から樹脂の簡単なろ過は、過剰の酸塩化物を実質的に含有しないで望ましい生成物アミドを与えるであろう。 これに代えて、過剰のアミン成分を使用するときには、反応混合液を酸を含有する樹脂(即ち、強陽イオン交換樹脂)と処理して、過剰のアミンを樹脂上でそのアンモニウム塩型としてイオン的に捕獲することができる。 反応混合液から樹脂の簡単なろ過は、過剰のアミンを実質的に含有しないで望ましいアミドを与えるであろう。


    【0188】


    現在まで、フェニルスルホン酸より強い酸性基を含有する捕捉剤樹脂はなにも記載されていない(例えば、DOWEX[登録商標](Dow Chemical Company, Midland, Michigan)および関連樹脂)。 これらの樹脂は、それらの中度の酸性度のお陰で弱塩基性の化合物を捕獲する能力において生来限られている。 ここに、多様な溶媒に膨潤可能で、高負荷(即ち、>0.2mmol/g、好ましくは>0.5mmol/g、さらに好ましくは>0.8mmol/gの負荷)を達成する能力があり、そして洗浄工程の間に典型的な機械力に安定であるところのはるかに高い酸性度(即ち、強酸性支持体)を持つ樹脂を開発する必要性が存在する。


    【0189】


    捕捉剤支持体のもう一つの応用は“捕獲およびリリース”と呼ばれ、そこでは、化学反応溶液から標的が先ず捕獲されて(即ち、支持体に取り付けられて)、次いで、ろ過または他の同様な方法により望ましくない化合物を除去して、最後に支持体から望ましい化合物をリリースする技法である。 Bhat, J. Comb. Chem. 2000, 2, 597を参照されたい。 最後のリリース工程を、支持体への標的の取り付けの性質次第で、多数の可能な方法により実施することができる。 支持体へ塩として分子を“捕獲する”ために樹脂を使用するときには、アンモニアのような揮発性アミンを含有する溶液で支持体を処理することにより置換工程を便利に実施し得る。 支持体に共有的に取り付けられた分子を多種の条件下で切断することができる。


    【0190】


    かくして、ここで説明されるポリマーに支持された組成物のもう一つの実施態様は、共有結合性のまたはイオン性のどちらかの捕捉剤樹脂としてポリマーに支持された組成物の使用である。 本発明の一つの実施態様は、アミン、チオール、アルコール、フェノール、ケトンおよび安定なトリフレート生成物を形成する能力のある他の化学種をそれらのそれぞれのポリマーに支持されたトリフレートとして捕獲し、次いでそれらを反応混合液からろ過し去ることである。 本発明の好ましい実施態様は、アミンおよびイオン性のトリフレート塩を形成する能力のある他の塩基性化合物を含有する反応混合液をここで開示される新規な組成物に曝露させて、次いで該塩基性化学種をろ過し去ることである。 本発明の強酸性支持体の捕捉剤樹脂としての例示的使用については下の実施例8を参照されたい。


    【0191】


    当業者は、本明細書で説明されるポリマーに支持されたパーフルオロスルホン酸は公知の陽イオン交換樹脂より劇的にさらに酸性であり、それ自体では、広範囲の化合物を効果的に捕捉する能力があるであろうことを認識するであろう。


    【0192】


    シリル化支持体分析化学の分野においては、分子を化学的に誘導体化して、それらを種々のクロマトグラフィー技法にさらに適するようにすることは普通である。 クロマトグラフィーのための化合物の誘導体化の一般側は、K. Blau and J. Halket (Wiley, England, 1993)による“クロマトグラフィーのための誘導体のハンドブック”(出典明示により本明細書の一部とする)に記載されている。 例えば、ヒドロキシルまたは酸基を含有する分子を数多くのシリル化剤のいずれか一つで処置することにより、親化合物よりさらに揮発性であり、かくしてガスクロマトグラフィーによる分析をさらに容易にできるところのシリルエーテルまたはエステルが得られる。 また、化合物を誘導体化して、HPLC応用におけるそれらの性質を変えることは普通である。 化合物の誘導体化のための現行の方法の一つの欠点は、望ましい、誘導体化された生成物から過剰の誘導体化試薬を分離する必要性である。 加えて、クロロトリメチルシランおよび他のシリル化試薬のような、高反応性の誘導体化試薬は、共にクロマトグラフィーカラムを不活性化し、そしてSiO

    を用いるガスクロマトグラフ中の炎イオン化検出器を汚染し、それらを非効率にすると観測されている。 高反応性の、ポリマーに支持された誘導体化試薬を使用する技法は非常に重要でありかつ工業全体に幅広い使用を見出すであろう。


    【0193】


    本発明の一つの態様は、試薬の汚染が無い、望ましい誘導体化された生成物を与えるところのシリル化支持体、特に、ポリマーに支持されたシリル化試薬を提供する。 シリルトリフレートは溶液で高反応性のシリル化試薬として広く知られている一方で、対応するポリマーに支持されたシリルトリフレートは広く使用されてきていない。 NAFION[登録商標]−TMSは、Noyori, Tetrahedron Lett. 1980, 21, 767により、ポリマーの酸型をクロロトリメチルシランおよび硫酸と共に加熱することにより作られている。 さらに、文献(例えば、 Smith, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 3285 and Porco, Tetrahedron Lett. 1999, 40, 3289)に記載されているポリマーに支持されたシリルトリフレートは、トリフイル化樹脂であって、シリル化樹脂ではない。 かくしてここに、有機溶媒により膨潤性かつ湿潤性であり、かくして化学量論的なシリル化試薬として容易に作用するところの高反応性のシリル化樹脂についての必要性が当分野においてある。 本発明のシリル化支持体はこの必要性を満たす。


    【0194】


    もう一つの態様では、本発明は、固体または半固体の支持体を含むシリル化支持体;および式:


    【化43】


    [式中、Lは結合基成分であって、Xは三置換シリルオキシである]を有する少なくとも一つの支持体結合シリル化基を提供し;そこでは、支持体に結合したシリル化基は固体または半固体の支持体に共有結合的に取り付けられる。


    【0195】


    先ず固体または半固体の支持体に目を転じると、本発明は多様な固相合成の応用に有用であり、したがって、多様な支持体が本発明のこの態様では有用性を見出す。 典型的な固体支持体としては、架橋ジビニルベンゼン−スチレン(ポリスチレン)、制御細孔ガラス(CPG)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルおよびポリ(エチレングリコール)(PEG)、シリカゲル、セルロース、アクリル酸グラフトポリプロピレン、等が挙げられるが、これらに限定されない。 これに加えて固体支持体は、結合基成分を取り付けるのに適する反応性成分を含有する。 適する反応性成分としては、例えば、カルボン酸、アルコール、アミン、ハロゲン化メチル等が挙げられ、それらを使用して、本支持体結合活性化剤の構築の間に結合基成分を共有結合的に取り付ける。 これらの支持体の多くは反応性基を有する機能性ポリマーとして入手可能である。


    【0196】


    そのような支持体の例としては、アクリロイルWang樹脂、REM樹脂、ビニルポリスチレン、ビニルスルホニルメチルポリスチレン、(3−ホルミルインドリル)アセタミドメチルポリスチレン、2−(3,5−ジメトキシ−4−ホルミルフェノキシ)エトキシメチルポリスチレン、2−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)エチルポリスチレン、4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂、4−ベンジルオキシベンズアルデヒドポリスチレン、アルデヒドWang樹脂、ホルミルポリスチレン、1%DVB、NovaSyn[登録商標]TGアセタール樹脂、ポリスチレン−CHO、カルボキシポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGカルボキシ樹脂、ポリスチレン−COOH、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシ樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂HCl、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ、アミノ−(4−メトキシフェニル)メチルポリスチレン、エチルアミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂、NovaSyn[登録商標]TGSieber樹脂、NovaSyn[登録商標]TGR樹脂、RinkアミドAM樹脂、RinkアミドMBHA樹脂、RinkアミドNovaGel[登録商標]、RinkアミドPEGA樹脂、Rinkアミド樹脂、Sieberアミド樹脂、Sieberエチルアミド樹脂、アミノメチル樹脂、アミノPEGA樹脂、アミノメチルNovaGel[登録商標]、アミノメチル化ポリスチレン、N−メチルアミノメチルポリスチレン、4−Fmoc−ヒドラジノベンゾイルAM樹脂、1H−ベンゾトリアゾールポリスチレン、ベンゾトリアゾール−5−カルバミドメチルポリスチレン、N−Fmoc−N−メトキシ−β−アラニンAM樹脂、WeinrebAM樹脂、4−スルファミルベンゾイルAM樹脂、(±)−1−(2,3−イソプロピリデン)グリセロールポリスチレン、(±)−2,2−ジメチルジオキソラン−4−メトキシメチルポリスチレン、(±)−1−グリセロールポリスチレン、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−(2',4'−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)−フェノキシ樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸BHA樹脂、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸MBHA樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルNovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチルフェノキシアセチルPEGA樹脂、HMP樹脂、HMPA−NovaGel[登録商標]、HMPB−AM樹脂、HMPB−BHA樹脂、HMPB−MBHA樹脂、ヒドロキシ−(2−クロロフェニル)メチルポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMP樹脂、p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂、ポリスチレン−CH

    OH、Rink酸樹脂、トリクロロアセチミデートWang樹脂、Wang樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸AM樹脂、4−ヒドロキシメチル安息香酸NovaGel[登録商標]、4−ヒドロキシメチル安息香酸PEGA樹脂、4−ヒドロキシフェニルスルファニルメチルポリスチレン、9−(ヒドロキシメチル)フルオレン−4−カルボキサミドメチルポリスチレン、HESMポリスチレン、HMBA−AM樹脂、HMBA−NovaGel[登録商標]、HMBA−PEGA樹脂、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TG HMBA樹脂、NovaSyn[登録商標]TGヒドロキシ樹脂、オキシム樹脂、アミノエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシエチル光リンカー樹脂、ヒドロキシメチル光リンカー樹脂、3−[4−(トリチルメルカプト)フェニル]プロピオニルAM樹脂、メルカプトメチルポリスチレン、NovaSyn[登録商標]TGトリチルチオール樹脂、チオール2−クロロトリチル樹脂、チオール4−メトキシトリチル樹脂、(4−ブロモフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−ホルミルフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、(4−トリチルオキシフェニル)ジイソプロピルシリルオキシメチルポリスチレン、が例として挙げられる。


    【0197】


    また、固体支持体としては、TENTAGEL[登録商標]、HYPOGEL[登録商標]、JANDAJEL[登録商標]およびARGOGEL[登録商標]が挙げられる。 他の固体支持体としては、PEG化ポリスチレン(ポリエチレングリコールで誘導体化したポリスチレン)、Tentagel−NH

    樹脂、および誘導体化Tentagel−NH

    樹脂(例えば、塩化アセチルとの処理に引き続きLiAlH

    との還元によりTentagel−NH

    樹脂を与える)、が挙げられる。 また、さらに別の樹脂および固定化機能性基については、Novabiochemカタログ2000を参照されたい。


    【0198】


    そのような支持体は任意のサイズ、形状または形態を取り得て、微粒子状および非微粒子状の形態または形状、球体、ディスク、ペレット、シーツ、プラグ、ピン、冠、ランタン、ビーズ状および非ビーズ状の形態における、樹脂、ゲル、微小球、ならびに不定形の形態および形状、が挙げられる。 微粒子状支持体の実施態様としては、ビーズ、ペレット、ディスク、不定形の粒子、または他の従来の形態が挙げられる。 固体または半固体の支持体は単一粒子として、粒子群として、易流動性の粒子として使用してもよく、そしてカラム、管または他の流動用具の中に充てんされてもよい。 一つの実施態様では、微粒子状支持体の直径は20〜2000ミクロン、好ましくは75〜500ミクロン、さらに好ましくは100〜200ミクロンである。 当業者が容易に確認するであろうように、本発明の範囲は固体または半固体の支持体のサイズ、形態または形状に限定されない。


    【0199】


    結合基成分は多様な構造を有することができる。 結合基成分は活性化剤部分(−CF

    −SO

    −OX;式中Xは三置換シリルオキシである)に適当な空間を与えて、活性化剤部分に露出した分子または反応性成分と自由に相互作用させるものである。 結合基成分は、好ましくは6〜50原子長、さらに好ましくは8〜40原子長、いっそうさらに好ましくは8〜30原子長、なおさらに好ましくは8〜20原子長であり、かくして取り付けた活性化剤部分に十分な露出を与える。 これに加えて、結合基成分は、支持体への取り付けに先立って、取り付け部分およびさらに長い鎖の部分を有するであろう。 取り付け部分は、固体の支持体に直接取り付け得る結合基成分の一部である。 この部分は固体の支持体に炭素−炭素結合を経由して、例えば、露出した(ポリ)トリフルオロクロロエチレン成分を有する支持体を用いて、または好ましくは、シロキサン結合により(例えば、固体の支持体としてガラスまたは酸化ケイ素を用いて)、取り付けられることができる。 支持体のシロキサン結合は、一つの実施態様では、トリクロロシリルまたはトリアルコキシシリル基を保有する取り付け部分の反応により形成される。 取り付け基はまた、さらに長い鎖の部分の取り付けのための部位を有するであろう。 例えば、さらに長い鎖の部分へ取り付けに適する基としては、アミン、ヒドロキシル、チオールおよびカルボキシルが挙げられる。


    【0200】


    当業者は、固体および半固体の支持体にリンカーを取り付ける、さらに多くの別な方法が存在することを認識するであろう。 一つの方法は、酸を保有するリンカーが従来の技法により取り付けられるアミノ樹脂を使用する。 もう一つの方法は、Merrifield(または同等体)樹脂にフェノールをカップリングすることによるアリールエーテル結合の使用である。


    【0201】


    さらに長い鎖の部分は、下記でさらに詳しく説明される活性化剤の反応で用いられる後の条件に不活性であるところの多種の分子のいずれかであり得る。 これらのさらに長い鎖の部分は、2〜14個のモノマー単位、さらに好ましくは2〜10個のモノマー単位、いっそうさらに好ましくは2〜8個のモノマー単位を含有するエチレングリコールオリゴマーであってもよい;加えて、さらに長い鎖の部分はジアミン、二酸、アミノ酸、ペプチド、またはそれらの組合せであってもよい。 或る実施態様では、さらに長い鎖の部分はまた、活性化剤強化部分、即ち、アルキレンまたはエチレングリコール結合基に比べて活性化剤の反応性を増加させる部分、を含む。 さらに特に、活性化剤強化部分は、活性化剤部分(例えば、−CF

    −SO

    −OX部分;式中Xは三置換シリルオキシである)にさらに別の電子吸引性性質を与えるものである。


    【0202】


    一つの群の実施態様では、Lは:


    【化44】


    [式中、Yは化学結合、O、CO、SおよびNR

    からなる群から選択される構成要素であり;Zは化学結合またはCOからなる群から選択される構成要素であり;それぞれのR

    は独立して、水素、ハロゲン、(C

    〜C

    )アルキル、(C

    〜C

    )アルコキシ、(C

    〜C

    )ヘテロアルキル、(C

    〜C

    )アルキルチオ、(C

    〜C

    )アルキルアミノ、ジ(C

    〜C

    )アルキルアミノ、シアノ、ニトロおよび(C

    〜C

    )アルキルスルホニルからなる群から選択される構成要素であり;下付き文字'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'i'は1、2、3、4、5および6からなる群から選択される整数であり;下付き文字'j'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10からなる群から選択される整数であり;下付き文字'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;下付き文字'm'は2および3からなる群から選択される整数であり;ならびに下付き文字'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数である]ものからなる群から選択される活性化剤強化部分を含む。 ここでジアルキルアミノとして記述した基において、アルキル基は同じまたは異なってもよく、または任意に結合されて、さらに別のヘテロ原子を有する環(例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ)を形成してもよい。


    【0203】


    もう一つの群の実施態様では、支持体結合活性化剤は:


    【化45】


    から選択される式を有する。


    式AおよびBのそれぞれにおいて、Xは三置換シリルオキシであり;QはOであり;Zは化学結合またはC=Oであり;YはO−支持体またはNR

    −支持体であって、そこではR

    はH、(C

    〜C

    )アルキルまたはアリールであり、そして支持体はPEG−変性ポリスチレンまたはMerrifield樹脂であり;ならびにそれぞれのR

    はまた一般的に上で規定される通りである。 式AおよびBにおける下付き文字は以下の通りである:'g'は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10および11からなる群から選択される整数であり;'h'は1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'i'は0、1、2、3、4、5、6、7および8からなる群から選択される整数であり;'j'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'k'は1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;'m'は2および3からなる群から選択される整数であり;'n'は0、1、2、3および4からなる群から選択される整数であり;ならびに'q'は1および2からなる群から選択される整数である。


    一つの特別な実施態様では、式AおよびBにおいて、Xは三置換シリルオキシであり;QはOであり;ZはC=Oであり;YはNH−支持体であって、そこでは支持体はPEG−変性ポリスチレンであり;ならびにR

    はHである。


    【0204】


    一つの実施態様では、三置換シリルオキシは式OSiR

    を有し、式中R

    、R

    およびR

    は、置換(C

    〜C

    )アルキル、非置換(C

    〜C

    )アルキル、置換(C

    〜C

    )アルケニル、非置換(C

    〜C

    )アルケニル、置換アリール、および非置換アリールからなる群から独立して選択される構成要素である。


    もう一つの実施態様では、R

    、R

    、R

    のそれぞれはメチル基であり;もう一つの実施態様では、R

    、R

    のそれぞれはメチル基でありそしてR

    はt−ブチル基である。


    【0205】


    なお他の実施態様では、それぞれの固体または半固体の支持体は、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1nmolの支持体結合シリル化基、さらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1μmolの支持体結合シリル化基、およびいっそうさらに好ましくは、固体または半固体の支持体1グラム当り少なくとも1mmolの支持体結合シリル化基、の濃度を持って、複数の支持体結合シリル化基を含む。


    【0206】


    もう一つの実施態様では、本発明のシリル化支持体は、ガスクロマトグラフィーおよび高速液体クロマトグラフィーを含む広範囲の分析化学技法による分析に先立って試験化合物の前処理のためのキットの形態で提供されることができる。 そのようなキットはカラムに充てんされた樹脂または粒子の形態でシリル化支持体を提供することができるであろう。 シリル化される化合物は次いで、クロマトグラフィーによる分析に先立ってシリル化支持体の上を通しまたは通過させることができるであろう。


    本発明のシリル化支持体の一つの例示的な使用については下の実施例9を参照されたい。


    【0207】


    以下の実施例は、本発明の無痕跡なリンカーおよび活性化剤を作成するために使用される合成方法のさらに詳細な説明を提供する。 当業者は、下に提供される多くの方法を他のリンカーおよび活性化剤の作成に応用することができることをよく理解するであろう。 したがって、これらの実施例は例示のために提供されるものであり、限度のために提供されるものではない。


    【実施例】


    【0208】


    実施例実施例1


    この実施例は、ポリマーに支持されたフッ化パーフルオロスルホニルリンカーの作製を例示する(図1)。


    アセトニトリル(8mL)およびH

    O(7mL)中でエチルビニルエーテル(600mg、8.3mmol)、NaHCO

    (680mg、8.0mmol)、および市販のフッ化テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−ヨードエトキシ)エタンスルホニル図1、構造1(3.5g、8.0mmol)を含有する撹拌溶液に、0℃で、ゆっくりとNa

    (1.4g、8.0mmol)を加えた。 反応混合液を5℃で50分間撹拌した。 反応混合液のpHを3.0N HCl水溶液を加えることにより6.2〜7.0に調整し、混合液を25℃でさらに20分間撹拌した。 反応混合液をCH

    Cl

    で抽出し、水で洗浄して、減圧下で濃縮した。 油状残渣をアセトン(38mL)中に溶解し、溶液を2−メチル−ブテン−2(36mL)、NaH

    PO

    (4.0g、mmol)、NaClO

    (5.0g、mmol)および水(40mL)の撹拌した混合液に0〜5℃で加えた。 反応混合液を5〜15℃で2時間撹拌した。 反応混合液を減圧下で濃縮し、エーテルで抽出し、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO

    )して、濃縮した。 油状粗生成物をSiO

    カラム上(MeOH/CHCl

    、2:98)で精製して、1.8g(62%)のリンカー図1、構造3を濃厚な油として得た。

    H NMR(CDCl

    、δ):3.17(t、J=16.8Hz、CF

    CH

    CO

    H);

    13 C NMR(CDCl

    、δ):169.54、36.69、36.39、36.09;

    19 F NMR(CDCl

    、δ):121.61(SO

    F),6.08、11.51、−36.14、−39.76;MS(ESI)のC

    Sに対する理論値:357.96,実測値:357.0(M−H)


    【0209】


    CH

    Cl

    (1.6mL)中で上の酸リンカー図1、構造3(800mg、2.24mmol)および塩化オキサリル(430μL、4.8mmol)の撹拌溶液にゆっくりとDMF(18μL)を加えた。 気体の泡の発生後、反応混合液をさらに1時間撹拌し、次いで減圧下濃縮した。 油状生成物をCH

    Cl

    (5mL)中に溶解し、溶液を市販のTENTAGEL[商標登録]NH

    樹脂(1.08g、0.46mmol)に加え、そして樹脂をドライアイス容器中で10分間冷却した。 樹脂にゆっくりとジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、7.0mmol)を加えて、樹脂を室温で終夜振り混ぜた。 ビーズをCH

    Cl

    で洗浄し、真空下で終夜乾燥して、樹脂に結合したリンカー図1、構造4aを得た。


    【0210】


    実施例2


    この実施例は、ジフルオロスルホン酸リンカーの作製および樹脂に結合したジフルオロスルホンの作成を例示する(図2)。


    塩化物図2、構造5(3.8g、16.8mmol)およびチオ尿素(1.3g、17mmol)のEtOH(10mL)中の溶液を70℃で4時間間撹拌して、次いで室温にまで冷却した。 NaOH(1.2g、30mmol)の水(10mL)中の溶液を加えて、反応混合液を室温で終夜撹拌し、減圧下で濃縮し、pH6に酸性にし、CH

    Cl

    で抽出して、水で洗浄した。 粗製チオール図2、構造6をCH

    Cl

    (30mL)、水(30mL)および酢酸(2mL)中に溶解した。 溶液を0〜5℃に冷却し、Cl

    ガスを溶液に1時間泡立たせた。 反応混合液を濃縮し、CH

    Cl

    で抽出し、冷水で洗浄し、乾燥(MgSO

    )し、濃縮して、塩化スルホニル図2、7(4.8g、97%)を得た。

    H NMR(CDCl

    、δ):1.60(s、9H)、4.92(s、2H)、7.68(d、2H)、8.38(d、2H);

    13 C NMR(CDCl

    、δ):28.34、70.52,81.92、130.37、131.44、134.02、164.98.


    【0211】


    Et

    N(2.0g、19.5mmol)を図2、7(4.2g、14mmol)、ネオペンチルアルコール(2.6g、30mmol)のCH

    Cl

    (20mL)中の溶液に−78℃で加えた。 反応混合液を室温で終夜撹拌し、冷水で希釈し、CH

    Cl

    で抽出し、水で洗浄し、乾燥(MgSO

    )し、減圧下で濃縮して、生成物図2、8を淡黄色の固体として得た。 粗生成物をヘキサンとエーテルの混液(4:1)で洗浄して、純粋な図2、8を灰白色の粉末(4.3g、90%)として得た。

    H NMR(CDCl

    、δ):0.96(s、9H)、1.60(s、9H)、3.78(s、2H)、4.40(s、2H)、7.44(d、2H)、8.02(d、2H);

    13 C NMR(CDCl

    、δ):26.18、28.36、32.03、56.50、79.83、81.64、130.07、130.74、132.48、132.87、165.29.


    【0212】


    ベンジルスルホン酸エステル図2、8(342mgm、1.0mmol)の無水THF中の溶液に−78℃でt−BuLi(620μL、1.05mmol)を2分間で加えて、混合液を−78℃で30分間撹拌した。 NFSi(341mg、1.05mmol)のTHF(0.5mL)中の溶液を−78℃で滴下した。 混合液を−78℃で1時間撹拌した。 この手順をt−BuLi(650μL、1.10mmol)およびNFSi(357mg、1.10mmol)で繰り返した。 反応を水で停止させ、CHCl

    で抽出し、水で洗浄し、乾燥(MgSO

    )して、濃縮した。 粗生成物をSiO

    カラム上(MeOH/CHCl

    、2:98)で精製して、純粋な図2、9を得た。 図2、9にトリフルオロ酢酸(1.8mL)のCH

    Cl

    (4mL)中の溶液を加えて、混合液を40分間撹拌し、濃縮して、図2、10を白色の粉末(252mg、9から78%)として得た。

    H NMR(CD

    COCD

    、δ):1.02(s、9H)、4.22(s、2H)、7.91(d、2H)、8.26(d、2H)。


    【0213】


    Et

    N(30mg、0.30mmol)を、図2、10(45mg、0.14mmol)およびヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N´,N´テトラメチルウロニウム(HATU)(60mg、0.16mmol)のDMF(1.5mL)中の溶液に加え、混合液をTentaGel-NH

    樹脂(100mg、0.043mmol)に加えた。 樹脂を室温で終夜振り混ぜ、DMF、MeOHおよびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で乾燥して、樹脂図2、11を得た。 LiBr(24mg、0.28mmol)のブタン−2−オン(1.5mL)中の溶液を上の樹脂図2、11に加え、樹脂を70℃で72時間振り混ぜた。 ビーズをブタン−2−オン、DMFおよびCH

    Cl

    で洗浄し、乾燥して、樹脂に結合したパーフルオロスルホン酸図2、12を得た。


    【0214】


    実施例3


    この実施例は、種々のフェノールの脱酸素化における、フッ化パーフルオロスルホニルの使用を例示する(図3)。


    フェノール(0.68mmol)、K

    CO

    (100mg、0.72mmol)、樹脂に結合したリンカー図3,構造4(80mg、0.034mmol)およびDMF(1.0mL)の混合液を室温で終夜振り混ぜた。 樹脂を水,DMFおよびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で終夜乾燥して、樹脂に結合したフェノール図3、構造13を得た。 乾燥した樹脂図3、構造13にPd(OAc)

    (6.0mg、mmol)、1,3−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)プロパン(dppp、16.0mg、mmol)、DMF(1.2〜1.4mL)ならびにHCO

    H(180μL)およびEt

    N(460μL)の混合液を加えた. 混合液を85℃で120分間振り混ぜた。 ポリマービーズをろ過し、Et

    Oで洗浄した。 合併した有機層をNa

    CO

    水溶液および水で洗浄して、蒸発乾固した。 残渣をEt

    O中に溶解し、SiO

    の短いカラムを通して溶出し無機残渣を除去した。 粗生成物を分取TLCにより精製して、望ましい生成物図3、構造14a−lを>98%純度で得た。


    【0215】


    実施例4


    この実施例は、Suzukiカップリング反応を用いる、ポリマーに結合したフェノールの開裂/交差カップリングのための本発明のハロゲン化パーフルオロスルホニルの使用を例示する(図4)。


    樹脂に結合したフェノール図4、構造15を、実施例1に記述するように作製した。 乾燥した樹脂図4、構造15(200mg、0.07mmol)、Pd(dppf)Cl

    (7.2mg)、ホウ酸(0.26mmol)およびEt

    N(88μL、0.62mmol)のDMF(1.5〜2.0mL)中の混合液をバイアル中に入れ、撹拌下N

    を吹き込んで脱気した。 バイアルをシールし、90℃で8時間磁気的に撹拌した。 ポリマービーズをろ過して、Et

    Oで洗浄した。 合併した有機層をNa

    CO

    水溶液および水で洗浄して、減圧下蒸発乾固した。 残渣をEt

    O中に溶解し、SiO

    の短い床を通して溶出し無機残渣を除去した。 粗生成物を分取TLCで精製して、望ましい生成物図4、構造16a−hを>98%純度で得た。


    【0216】


    実施例5


    この実施例は、さらにリンカーの範囲および一般性を例示する、10種のビアリール化合物のライブラリーの作製への無痕跡なリンカー技法の応用を例示する(図5)。


    樹脂に結合したアルデヒド図5、構造17を、実施例1に記述するように作製した。 乾燥した樹脂図5、構造17(100mg、0.043mmol)に、アミン(0.40mmol)、THF(800μL)、Na(CN)BH

    (1.0mL)および酢酸(23μL)を加えた。 混合液を室温で終夜撹拌した。 ビーズを水、DMF、CH

    Cl

    および無水THFで洗浄し、終夜減圧下で乾燥して、アミン樹脂図5、構造18を得た。 乾燥したアミン樹脂5、構造18(100mg、0.043mmol)に、CH

    Cl

    (1.2〜1.6mL)および酸塩化物(0.42mmol)を加えて、樹脂をドライアイス容器中で10分間冷却した。 樹脂にジイソプロピルエチルアミン(88μL、0.5mmol)をゆっくりと加え、樹脂を室温で終夜振り混ぜた。 ビーズを水、DMFおよびCH

    Cl

    で洗浄し、減圧下で終夜乾燥して、アミド樹脂図5、構造19を得た。


    【0217】


    乾燥した樹脂図5、構造19(200mg、0.07mmol)、Pd(dppf)Cl

    (7.2mg)、ホウ酸(0.26mmol)およびEt

    N(88μL)のDMF (1.0〜1.1mL)中の混合液をバイアルに入れ、撹拌しながらN

    を吹き込み脱気した。 バイアルをシールし、90℃で8時間磁気的に撹拌した。 ポリマービーズをろ過し、Et

    Oで洗浄した。 合併した有機層をNa

    CO

    水溶液および水で洗浄して、蒸発乾固した。 残渣をEt

    O中に溶解し、SiO

    の短い床を通して溶出して、無機残渣を除去した。 粗生成物を分取TLCで精製して、望ましい生成物図5、構造20a−lを>98%純度で得た。


    【0218】


    実施例6


    この実施例は、治療薬、メクリジン、の多段階合成へのフッ化パーフルオロスルホニルの応用を例示する(図6)。


    3−メチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(100mg、0.72mmol)、K

    CO

    (100mg、0.72mmol)、樹脂に結合したリンカー図6,構造4(100mg、0.043mmol)およびDMF(1.1mL)の混合液を室温で終夜振り混ぜた。 ビーズを水,DMFおよびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で終夜乾燥して、樹脂図6、構造21を得た。 乾燥した樹脂図6、構造21に1−(4−クロロベンズヒドリル)ピペラジン(128mg、0.40mmol)、THF(800μL)、Na(CN)BH

    (1.0mL)および酢酸(23μL)を加えた。 混合液を室温で終夜振り混ぜた。 ビーズを水,DMFおよびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で終夜乾燥して、樹脂図6、構造22を得た。


    【0219】


    乾燥した樹脂図6、構造22に、Pd(OAc)

    (8.0mg、mmol)、1,3−ビス(ジフェニル−ホスフィノ)プロパン(dppp、17.0mg、mmol)、DMF(1.4mL)、ならびにHCO

    H(200μL)およびEt

    N(800μL)の混合液を加えた。 混合液を85℃で120分間撹拌した。 ポリマービーズをろ過し、Et

    Oで洗浄した。 合併した有機層をNa

    CO

    水溶液および水で洗浄して、蒸発乾固した。 残渣をEt

    O中に溶解し、Al

    の短いカラムを通して溶出し無機残渣を除去した。 粗生成物を分取TLCで精製して、望ましい生成物図6、構造23を>98%純度で得た。 図6、構造23の分析データは、標品のそれと同一である。


    【0220】


    実施例7


    この実施例は、樹脂に結合したパーフルオロスルホン酸の作製を例示する(図7)。


    樹脂に結合したリンカー図7,構造4(500mg、0.15mmol)、THF(1.0mL)および水(1.2mL)中の0.6M LiOHの混合液を室温で2時間振り混ぜた。 ビーズを水およびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で終夜乾燥して、樹脂図7、構造24を得た。

    19 F NMR(CDCl

    、δ):−8.00、−43.44.


    【0221】


    樹脂図7、構造24に、水(2.0mL)中の6M HClを加えた。 混合液を室温で6時間振り混ぜた。 ビーズをろ過し、CH

    Cl

    、CH

    Cl

    中の20%TFAおよびCH

    Cl

    で洗浄し、真空中で終夜乾燥して、樹脂図7、構造25を得た。

    19 F NMR(CDCl

    、δ):−8.00、−43.44.−6.84、−7.41、−12.55、−42.36、−42.88.


    【0222】


    実施例8


    この実施例は、樹脂に結合したパーフルオロスルホン酸の捕捉剤としての使用を例示する。


    ベンジルアミン(0.125mmol)のTHF5mL中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.15mmol)および塩化ベンゾイル(0.10mmol)を加える。 反応混合液を室温で1時間かまたはTLC分析が塩化ベンゾイルの消費を示すまで撹拌する。 この混合液に実施例8で作製されたパーフルオロスルホン酸樹脂(3g、0.3mmol/充てん量g)を加え、スラリーを1時間穏やかに攪拌する。 スラリーをろ過して、樹脂をジクロルメタンで洗浄する。 ろ液を合併し、溶媒を減圧下で除去して、N−ベンジルベンズアミドを固体として得る。


    【0223】


    実施例9


    この実施例は、シリル化樹脂としての、シロキシパーフルオロスルホニル樹脂の使用を例示する。


    実施例8からの遊離酸樹脂(1g)をジクロロメタンで洗浄する。 樹脂をTMS−Cl(10mmol)のジクロロメタン5mL中の溶液で処理し、一滴の濃硫酸を加える。 14時間穏かに掻き混ぜた後、樹脂をジクロロメタンで洗浄し真空中で乾燥する。


    【0224】


    フェノール(0.1mmol)のジクロロメタン中の溶液に、上からのTMS−樹脂を加え、ここで得られるスラリーを1時間穏かに掻き混ぜる。 樹脂をろ別し、ろ液を直接にガスクロマトグラフィー分析に供するかまたは溶媒を減圧下で除去するかのいずれかにより、フェノキシトリメチルシランを生成する。


    【0225】


    本明細書で引用されるすべての刊行物および特許出願を、それぞれの個別の刊行物または特許出願が、特異的および個別的に出典明示により本明細書の一部とするように示されたごとく、ここでは出典明示により本明細書の一部とする。 理解を明白にする目的で図示および実施例によって、前述の発明は幾分詳細に説明されているけれども、添付の請求項の精神および範囲から逸脱することなしに、ある程度の変更および変形がそれらにたいしてなされ得ることことは、普通の当業者にとっては本発明の教義に鑑みて容易に明白であろう。

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