Method for reusing dna immobilized carrier

申请号 JP2000401624 申请日 2000-12-28 公开(公告)号 JP2002199881A 公开(公告)日 2002-07-16
申请人 Nippon Paakaaraijingu Hiroshima Kojo:Kk; Kojiro Takahashi; Toyo Kohan Co Ltd; 東洋鋼鈑株式会社; 株式会社日本パーカーライジング広島工場; 浩二郎 高橋; 发明人 NIKA MICHIFUMI; OKAMURA HIROSHI; TAKAHASHI KOJIRO; TAKAI OSAMU;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for effectively reusing an expensive DNA immobilized carrier having properties comparable to those of a new one, no problem in a practical use, and reducing economical and technical loads for a user.
SOLUTION: This method is a method for removing a DNA bound by an acid amide linkage via an oligonucleotide from a DNA-bound substrate to make the substrate capable of immobilizing a DNA by hydrolyzing the acid amide linkage between the substrate and DNA.
COPYRIGHT: (C)2002,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 DNAがオリゴヌクレオチドを介して酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体から、固定されているDNAを除去して新たなDNAを固定可能な状態とするにあたり、基体−DNA間の酸アミド結合を酸又はアルカリで加水分解することを特徴とする、DNA固定化基体の再使用法。
  • 【請求項2】 DNAが酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体を、基体−DNA間の酸アミド結合を酸で加水分解後、アルカリに浸漬して陰イオンを除去して、基体表面をアミノ基修飾表面にすることを特徴とするDNA固定化基体の再使用法。
  • 【請求項3】 DNAが酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体を、基体−DNA間の酸アミド結合をアルカリで加水分解して、基体表面をアミノ基修飾表面にすることを特徴とするDNA固定化基体の再使用法。
  • 【請求項4】 加水分解に用いる酸が、鉱酸及び有機酸の1種または2種以上の酸である、請求項1又は2記載のDNA固定化基体の再使用法。
  • 【請求項5】 加水分解に用いるアルカリが、アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ金属の塩類である、
    請求項1又は3記載のDNA固定化基体の再使用法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、DNA固定化基体の再使用法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来より、遺伝子解析等の手段のひとつとしてDNA診断用基体が用いられている。 DNA固定化基体とは、多数のDNA断片やオリゴヌクレオチドを固相表面に整列させたものであって、生化学的、分子生物学的、遺伝子工学的研究あるいは医療検査で一度に多数の微量試料を処理し、その処理反応の結果を分光学的に迅速・簡便にできるものとして、近年注目されている。

    【0003】DNA固定化基体については、非常に高価であるにもかかわらず、不要になった後に他のDNAを固定して再使用に供する方法についての開発があまり進んでいなかった。 そのため、使い捨てとなる場合もあり、また、再利用しても前に固定したDNAが残存していたりして実用に適さない場合があった。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点を解決し、高価なDNA固定化基体を有効活用し、かつ新品と同様の性能を有し実用にも支障のないDNA固定化基体の再使用法を提供し、DNA固定化基体ユーザーの経済的、技術的負担を低下させようとするものである。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく検討した結果、何度もPCR増幅に利用したDNA固定化基体からのDNAの完全除去の方法を見出すと共に、D
    NAの再固定化が可能となることも見出した。

    【0006】すなわち、請求項1記載の本発明は、DN
    Aがオリゴヌクレオチドを介して酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体から、固定されているDNAを除去して新たなDNAを固定可能な状態とするにあたり、基体−DNA間の酸アミド結合を酸又はアルカリで加分解することを特徴とする、DNA固定化基体の再使用法を提供するものである。 請求項2記載の本発明は、DNAが酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体を、基体−DNA間の酸アミド結合を酸で加水分解後、アルカリに浸漬して陰イオンを除去して、基体表面をアミノ基修飾表面にすることを特徴とするDNA固定化基体の再使用法を提供するものである。
    請求項3記載の本発明は、DNAが酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体を、基体−DNA間の酸アミド結合をアルカリで加水分解して、基体表面をアミノ基修飾表面にすることを特徴とするDNA固定化基体の再使用法を提供するものである。 この場合において、請求項4記載の本発明のように、加水分解に用いる酸は、鉱酸及び有機酸の1種または2種以上の酸であることが望ましい。 また、この場合において、請求項5記載の本発明のように、加水分解に用いるアルカリが、アルカリ金属の水酸化物及び/又はアルカリ金属の塩類であることが望ましい。

    【0007】

    【発明の実施の形態】本発明のDNA固定化基体の再使用法は、DNAがオリゴヌクレオチドを介して酸アミド結合により固定化されているDNA固定化基体から、固定されているDNAを除去して新たなDNAを固定可能な状態とするにあたり、基体−DNA間の酸アミド結合を、酸又はアルカリで加水分解することを特徴とするものである。

    【0008】本発明の再使用法の対象となるDNA固定化基体は、アミノ基修飾された基体表面に、酸アミド結合を介してDNAが固定化されているものである。

    【0009】アミノ基を化学修飾した基体とは、ダイヤモンド、シリコン、ガラスのほか、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン等の金属;上記金属とセラミックスとの積層体;ポリカーボネート、フッ素樹脂等のプラスチック等の基体の表面をアミノ化したものが好ましい。 基体の材料は、上記列挙したもの以外でも化学的に安定な材料であれば使用でき、例えば、グラファイト、ダイヤモンドライクカーボンが挙げられる。
    また、プラスチックと上記金属、セラミックス、ダイヤモンド等との混合体でもよい。 また、シリコン、ガラス、金属、グラファイト、プラスチック等の表面にダイヤモンドやダイヤモンドライクカーボンがコーティングされたものも好ましい。

    【0010】これらのうち、熱伝導性の点からダイヤモンドが好ましい。 ダイヤモンドは熱伝導性に優れており、急速な昇温及び冷却が可能であるため、DNAを結合させる際の加熱冷却を繰り返すヒートサイクル時間を効果的に短縮できる。 具体的には、基体材料の熱伝導率が0.1W/cm・K以上、好ましくは0.5W/cm・
    K以上、特に好ましくは1.0W/cm・K以上のものを用いることが好ましい。

    【0011】ダイヤモンドを基体とした素材として、合成ダイヤモンド、高圧形成ダイヤモンド、或いは天然のダイヤモンド等のいずれも使用できる。 また、それらの構造が単結晶体或いは多結晶体のいずれでも差し支えない。 生産性の観点よりマイクロ波プラズマCVD法などの気相合成法を用いて製造されたダイヤモンドを用いることが好ましい。

    【0012】基体の形成方法は公知の方法で行うことができる。 例えば、マイクロ波プラズマCVD法、ECR
    CVD法、IPC法、直流スパッタリング法、ECRスパッタリング法、イオンプレーティング法、アークイオンプレーティング法、EB蒸着法、抵抗加熱蒸着法などが挙げられる。 また、金属粉末やセラミック粉末等に樹脂をバインダーとして混合して結合形成したものが挙げられる。 また、金属粉末やセラミック粉末等の原料をプレス成形機を用いて圧粉したものを高温で焼結したものもあげられる。

    【0013】基体表面は意図的に粗面化されていることが望ましい。 このような粗面化表面は基体の表面積が増えて多量のDNA等を固定させることに好都合であるからである。 基体の形状は平板状、糸状、球状、多形状、粉末状など特に問わない。 また、その大きさも特に問わない。 本発明では、ダイヤモンド基体という場合は、ダイヤモンドと他の物質との複合体(例えば、ダイヤモンドとダイヤモンドライクカーボンの2相体)を含むものであってもよい。

    【0014】このような基体の表面のアミノ基修飾は、
    例えば、塩素ガス中で固体支持体に紫外線照射して表面を塩素化し、次いでアンモニアガス中で紫外線照射してアミノ化することにより、達成される。

    【0015】アミノ基で修飾された基体の表面のカルボン酸修飾は、適当な酸クロリドを用いてカルボキシル化し、末端のカルボキシル基をカルボジイミド或いはジシクロヘキシルカルボジイミドおよびN−ヒドロキシスクシンイミドと脱水縮合することにより行うことができる。 この方法を採用する場合の脱水縮合について一例を挙げて説明すると、表面を化学修飾し、カルボキシル基を有する状態の固体支持体をカルボジイミドあるいはジシクロヘキシルカルボジイミド、およびN−ヒドロキシスクシンイミド或いはp−ニトロフェノールを溶解した1,4−ジオキサン溶液中に浸漬させ、洗浄後乾燥する。 このようにして、N−スクシンイミドエステル基やp−ニトロフェノールエステル基を末端に有する炭化水素基が結合した基体が得られる。

    【0016】また、上記の方法のより好ましい方法として、あらかじめダイヤモンド基体上に形成された第1級アミノ基に、活性化ジエステルの一方のエステル基を脱水縮合させて形成させておく方法があげられる。

    【0017】活性化ジエステルとは、上記した活性エステル基を2つ有しているものをいう。 エステル基は活性化ジエステル中の両端に位置していることが好ましく、
    炭素数0〜12、好ましくは0〜6のものが好ましい。
    エステル基を除いた骨格部分は直鎖状飽和脂肪酸が好ましい。

    【0018】活性化ジエステルを用いた方法として、同様に塩素化し、次いでアミノ化後、このアミノ基に対し、予めコハク酸(ジカルボン酸)をN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル化して得られる活性化エステルを反応させ、所望の基体を得る方法が挙げられる。

    【0019】このようにカルボン酸修飾された基体表面にオリゴヌクレオチドを介してDNAを固定化したものが本発明の再使用法の対象である。 固定化するDNAについては特に制限はなく、一本鎖のcDNA(compleme
    ntary DNA:相補的DNA)、二本鎖のgDNA(genom
    ic DNA:染色体DNA)のいずれであってもよく、また鎖長についても特に制限はない。 オリゴヌクレオチドについては、結合したいDNAの種類により適宜選択する。 一本鎖のcDNAを固定化する場合には、mRNA
    を鋳型とする逆転写反応を利用すべく、オリゴヌクレオチドとして逆転写反応のプライマーとなるオリゴdT等を用いることができる。 一方、二本鎖のgDNAの固定化は、制限酵素切断部位を利用して行うことができるが、この場合には、オリゴヌクレオチドとしてDNA結合側に制限酵素切断部位を有するものを用いることになる。

    【0020】本発明においては、不要になったDNA固定化基体を、酸又はアルカリ溶液に浸漬し、基体−DN
    A間の酸アミド結合を加水分解によりはずしてアミノ基修飾表面にする。 加水分解に用いる酸は、塩酸等の鉱酸であることが好ましいが、酸アミド結合を加水分解できるものであれば鉱酸のほか有機酸でもよい。 また、アルカリを加水分解に用いる場合は、アルカリ金属の水酸化物を用いるのが望ましいが、アルカリ金属の炭酸塩等アルカリ性を示す塩類を用いてもよい。

    【0021】加水分解の条件は、酸加水分解の場合には、6M塩酸中にDNAが固定化されている基体を入れ、80〜100℃で数時間〜24時間反応させて、基体−DNA間の酸アミド結合を完全に加水分解する。 アルカリ加水分解の場合には、2M NaOH中にDNA
    が固定化されている基体を入れ、室温で数時間〜24時間反応させて、基体−DNA間の酸アミド結合を加水分解する。

    【0022】酸を用いて加水分解を行った場合には、基体表面が陰イオンの状態になっている。 このため、アルカリに浸漬して陰イオンを除去し、水洗を行うことが望ましい。 一方、アルカリを用いて加水分解を行った場合には、水洗のみでよい。

    【0023】これにより、DNA固定化基体の基体−D
    NA間の酸アミド結合が加水分解し、アミノ基修飾表面が露出した状態となる。 このような状態となったら、上記と同様にしてカルボン酸修飾、オリゴヌクレオチド固定、DNA固定を行い基体の再使用が可能である。

    【0024】

    【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例1 基体としてダイヤモンド基体を使用した。 以下、ダイヤモンド基体を単に基体と呼ぶ。

    【0025】6N塩酸中にDNAを固定した基体を入れ、95℃、5時間反応させ加水分解を行った後、基体を水洗した(3回程度)。 この状態では基体は塩酸塩になっているため、0.1Nカリウム溶液に浸漬し、塩素イオンを除去する。 基体を水洗し(3〜5回程度)、アミノ基修飾表面とした。

    【0026】クロロホルム1mLの中に、0.1mmo
    lのコハク酸クロライドを加え、その中に上記の再利用可能になったアミノ基修飾基体を挿入し、室温で30分反応させた。 ついで基体をクロロホルムで洗浄・乾燥し、純水中に1時間浸漬し、最後に純水で洗浄し(3〜
    5回程度)、コハク酸修飾表面とした。

    【0027】0.1mmolの水溶性カルボジイミドと0.1mmolのヒドロキシスクシンイミドを90%
    1,4−ジオキサン1mLに溶解させ、コハク酸修飾した基体を浸漬し、振り混ぜながら高温で15分反応させた。 基体を取り出し1,4−ジオキサン(2〜4回程度)および純水(3〜5回程度)で洗浄した。

    【0028】制限酵素(EcoRI)部位を含み、かつ5'末端に(dA) を含むオリゴヌクレオチドを溶解した水溶液(濃度:500fmol/μL 基体1枚につき50μL)に基体を浸漬し、室温で1時間反応させた。

    【0029】固定化したオリゴヌクレオチドと相補的配列を持ったオリゴヌクレオチド水溶液(濃度:500f
    mol/μL 基体1枚につき50μL)に4℃、30
    分浸漬し、ハイブリダイズさせた。

    【0030】EcoRI反応液中に基体を浸漬し、37
    ℃、1時間反応させ、反応液を4℃に冷却後、基体を取り出し、4℃に冷却した滅菌水で洗浄し(3〜5回程度)、次に4℃に冷却した60% エタノール水溶液で洗浄した後に、軽く(エタノールが蒸発するまで)乾燥させる。

    【0031】λDNAをEcoRIで処理して得られる21kbpフラグメントを加えたリガーゼ溶液に、基体を浸漬し、4℃で一晩反応させ、DNAを固定化させた。

    【0032】加水分解およびDNAの再固定化の確認を行うために、21kbp λDNAフラグメント内の5
    00bpフラグメントを増幅するプライマーを用いてP
    CRを行い、DNA増幅の有無により確認を行った。 図1にその結果を示す。 図1は、固定化および再固定化の確認の結果を示す泳動写真である。 図1において、泳動写真の下部に記載した符号のMは100bpラダーマーカーを示し、レーン0は加水分解前の基体を、レーン1,2は加水分解後の基体を、レーン3,4は再固定化後の基体の結果をそれぞれ示す。

    【0033】図1に示すように、加水分解後の基体は、
    加水分解によりDNAが基体から離れ、再固定化によりDNAが固定化していることを確認した。

    【0034】

    【発明の効果】本発明の再使用法によれば、不要になったDNA固定化基体について、DNAを完全に除去して新たなDNAを結合させることができる。 また、本発明の再使用法は、特別な試薬や装置を必要としないので、
    簡便かつ安価に行うことができる。 さらに、高価なDN
    A固定化基体を再利用できるので、遺伝子診断等DNA
    固定化基体を利用する診断や研究を経済的に進めることもできる。 したがって、本発明の再使用法は、医療分野や、分子生物学、生化学、遺伝子工学の各分野において有用である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】固定化および再固定化の確認の結果を示す泳動写真である。

    【符号の説明】

    Mは100bpラダーマーカーを示し、レーン0は加水分解前の基体を、レーン1,2は加水分解後の基体を、
    レーン3,4は再固定化後の基体の結果をそれぞれ示す。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹花 通文 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 (72)発明者 岡村 浩 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 (72)発明者 高橋 浩二郎 広島県広島市南区宇品御幸1丁目9番26号 (72)発明者 高井 修 広島県広島市南区宇品東2丁目2番29号 株式会社日本パーカーライジング広島工場 テクノセンター内 Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 HA11

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