System and method for combinatorial synthesis of novel materials

申请号 JP54619898 申请日 1998-04-20 公开(公告)号 JP2000503753A 公开(公告)日 2000-03-28
申请人 サイミックス・テクノロジーズ; 发明人 ウー、シン・ディー; ゴールドワッサー、アイシー; ワング、ユーキー;
摘要 (57)【要約】 上面に予め規定された領域内に種々の物質のアレーを有する 基板 (2)を調製するための方法及び装置。 上面に種々の物質のアレーを有する基板(2)は、一般に、基板上の予め規定された領域にターゲット物質の成分を堆積し、そして、いくつかの実施態様において、成分を同時に反応させて少なくとも2つの結果物質を生成することによって調製される。 特に、本発明は、ターゲット物質の成分を組み合わせ的に基板(2)上に適用し、かくして組成、化学量及び/又は厚さにおいてやや異なる結果物質のアレーを生成するための新規なマスタシステム及び方法を提供する。 好ましいマスクシステムは、成分を基板上に配送するためにそれらの間に開口(2b)形成するように相互に実質的に直交する方向に移動可能な対向するシャッターマスクの第1の対(202)及び第2の対(203)から成る。 本発明の新規なマスクシステムを用いて、成分を各部位に、均一な分布で、又は、化学量、厚さ、組成等の勾配で配送することができる。 本発明の方法及び装置を用いて調製することができる結果物質は、例えば、共有 原子 価ネットワーク固体、イオン性固体及び分子状固体を含む。 調製されたら、これらの結果物質は、例えば、電気的、熱的、機械的、形態学的、光学的、磁気的、化学的及び他の性質を含む有用な性質について順次又は並行してスクリーニングすることができる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. ターゲット物質の成分を予め規定された位置で基板上に適用するための装置において、 処理領域を規定するハウジングと、 少なくとも2つのターゲット物質と、 該処理領域内の基板上に該ターゲット物質の1以上の成分を堆積させるための配送システムと、 それぞれ前記成分を該基板上に堆積させるための1以上のパターンを形成する1以上のマスクを含み、少なくとも10の異なる結果物質を該基板上の予め規定された位置に配送するための少なくとも10の異なるパターンを生じさせ得る物理的マスクシステムとから成る装置。 2. 前記物理的マスクシステムは、選定された機能について前記結果物質の性能を比較することを可能にするパターンで前記ターゲット物質の成分を前記基板上に適用するように構成されている請求項1に記載の装置。 3. 各結果物質について選定された前記機能が同じである請求項2に記載の装置。 4. 各結果物質の相対的な性能を、他の結果物質の有用な性質に対して決定し得る請求項2に記載の装置。 5. 前記有用な性質が、実質的に、電気的、熱的、機械的、形態的、光学的、磁性的及び化学的性質から成る群の中から選ばれる請求項4に記載の装置。 6. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも20の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 7. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも50の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 8. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも100の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 9. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも500の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 10. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも1000の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 11. 前記配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも10,000 の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 12. 該配送システム及び物理的マスクシステムは、少なくとも10 6の異なる結果物質を前記基板上の予め規定された位置に配送し得る請求項1に記載の装置。 13. 少なくとも3の異なるターゲット物質を更に含む請求項1に記載の装置。 14. 少なくとも5の異なるターゲット物質を更に含む請求項1に記載の装置。 15. 少なくとも10の異なるターゲット物質を更に含む請求項1に記載の装置。 16. 少なくとも20の異なるターゲット物質を更に含む請求項1に記載の装置。 17. 少なくとも10のターゲットを更に含み、各ターゲットは少なくとも1のターゲット物質を含有する請求項1に記載の装置。 18. 前記処理領域内に基板支持表面を更に具備し、前記マスクの少なくとも1 つ及び該基板支持表面が前記基板上の予め規定された位置に前記結果物質の複数の異なるパターンを生じさせるために他に対して移動可能である請求項1に記載の装置。 19. 組成、化学量及び/又は厚さがわずかに異なる結果物質のアレーを前記基板上に生成するように前記物理的マスクシステム又は前記基板支持表面の一方を移動させるため物理的マスクシステムに接続される制御システムを更に設けて成る請求項18に記載の装置。 20. 前記物理的マスクシステムは、前記基板支持表面に実質的に平行な1以上の方向に移動可能な1以上のシャッターマスクを具備する請求項18に記載の装置。 21. 前記シャッターマスクは、前記基板から約1乃至200マイクロメータ離れて位置する請求項20に記載の装置。 22. 前記シャッターマスクは、前記基板から約5乃至20マイクロメータ離れて位置する請求項20に記載の装置。 23. 前記シャッターマスクを移動させるための駆動装置を更に具備して成る請求項20に記載の装置。 24. 前記基板支持表面に対し実質的に平行な面内で前記シャッターマスクの前記基板に対する回転運動を与えるための駆動装置を更に具備して成る請求項20 に記載の装置。 25. 前記基板支持表面に実質的に平行な第1の面内に位置し、少なくとも線形方向へ相互に接離移動可能な対向する第1の対のシャッターマスクと、 基板支持表面に実質的に平行な第2の面内に位置し、少なくとも線形方向へ相互に接離移動可能な対向する第2のシャッタマスクであって、前記第1の対のシャッタマスクと共に両対の対向するシャッタマスクの間に成分を前記基板へ配送する開口を形成するものとを更に具備する請求項20に記載の装置。 26. 前記第1及び第2の面は異なるレベルにあり、前記シャッターマスクは前記シャッターマスクの第1の対が前記シャッターマスクの第2の対に重なるように選定された厚さを有し、該シャッターマスクの第1及び第2の対が相互に実質的に直角な方向に移動可能である請求項20に記載の装置。 27. 前記基板支持表面の回転運動を行うための駆動装置を更に具備する請求項18に記載の装置。 28. 前記基板支持表面のx,y,z運動を行うための駆動装置を更に具備する請求項18に記載の装置。 29. 前記物理的マスクシステムは、前記基板上にフィルム勾配を生じさせるために、前記基板支持表面に実質的に平行な直線方向に移動可能なシャッターマスクから成り、該フィルム勾配は、実質的に厚さ、組成、化学量及びその組み合わせから成る群から選ばれる請求項18に記載の装置。 30. 前記シャッターマスクは、それぞれ、約1μm乃至10mmの厚さを有する請求項20に記載の装置。 31. 前記シャッターマスクは、それぞれ、約10μm乃至約50μmの厚さを有する請求項20に記載の装置。 32. 前記ターゲット物質を前記チャンバに対して搬入及び搬出するためのロボットアセンブリーを更に具備する請求項1に記載の装置。 33. 各々が複数のターゲット物質を別々に収容するための複数の個別の領域をそれぞれ有する1以上のターゲットを更に具備する請求項1に記載の装置。 34. 各ターゲット物質が、実質的にカルセル、多角形体及びコンテナから成る群から選ばれたターゲットアセンブリー中に収容され、当該装置が異なるターゲット物質の選定のために該ターゲットアセンブリーを移動させ得る駆動装置を更に具備する請求項1に記載の装置。 35. 複数の基板を収容するための保持チャンバと基板を前記処理領域に搬入及び排出するためのロボットアセンブリーを更に具備して成る請求項1に記載の装置。 36. 前記物理的マスクシステムが、 x,y,z及び回転運動をなし得る位置決めシステムと、 ロールに巻かれ得る物質片上に収容されたマスクから構成され、それによりマスクが該ロールを解き及び該ロールに巻くことによりマスクを連続的に展開する移動システムとから成る請求項1に記載の装置。 37. 配送システムは、 (a)少なくとも1のスパッタリングガンと、 (b)少なくとも1のレーザビームと、 (c)少なくとも1の電子ビームガンと、 (d)少なくとも1のイオンビーム源とから実質的に構成された群から選ばれるエネルギー源から成る請求項1に記載の装置。 38. 前記配送システムは、液滴分配器、ピペット、噴霧器及びインクジェット分配器から成る群から選ばれる1以上の液体分配器から成る請求項1に記載の装置。 39. 前記液体分配器を前記基板に対してx,y及びz方向に位置決めするための駆動装置を更に備える請求項38に記載の装置。 40. ターゲット物質の成分を所定の位置で基板上に適用する方法であって、 処理領域内に基板を位置決めし、 物理的マスクシステムを用いて該基板上に少なくとも10のパターンを生成し、 該基板の所定の領域上に少なくとも2のターゲット物質の1以上の成分を該少なくとも10のパターンに堆積させることから成る方法。 41. 選定された機能に関して結果物質の相対的性能の比較を行える方法で成分を堆積する請求項40に記載の方法。 42. 前記結果物質を有用な性質についてスクリーニングし、各結果物質の相対的性能を他の結果物質と比較することを更に含む請求項40に記載の方法。 43. 前記有用な性質が、実質的に電気的、熱的、機械的、形態的、光学的、磁性的及び化学的性質から成る群の中から選ばれる請求項42に記載の方法。 44. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも10の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 45. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも20の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 46. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも50の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 47. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも100の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 48. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも500の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 49. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも1000の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 50. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも10,000の異なる結果物質を堆積させることを更に含む請求項40に記載の方法。 51. 前記基板上の所定の領域上に少なくとも10 6の異なる結果物質を堆積することを更に含む請求項40に記載の方法。 52. 前記基板上に少なくとも10のパターンを生成させるために、堆積工程中に基板に対して1以上の物理的マスクを移動することを更に含む請求項40に記載の方法。 53. 前記移動工程は、前記基板と実質的に平行な方向に1以上のシャッターマスクを回転又は移動することを含む請求項52に記載の方法。 54. 前記移動工程は、1以上の物理的マスクに対して前記基板を回転又は移動することを含む請求項52に記載の方法。 55. 前記移動工程は、 対向するシャッターマスクの第1及び第2の対をそれらの間に開口が形成されるように設け、 該開口の寸法及び形状を変えるために、該対向するシャッターマスクの少なくとも一方の対を相互に接離するように移動し、 少なくとも2つのターゲット物質の1以上の成分を該開口を介して前記基板へ順次に又は同時に配送することを含む請求項52に記載の方法。 56. 成分を基板上の長方形領域上に堆積するために、前記対向するシャッタマスクの第1及び第2の対の間に該長方形領域に対応する長方形領域を形成するために該対向するシャッタマスクの第1及び第2の対を移動することを更に含む請求項55に記載の方法。 57. 前記基板の長さに沿って実質的に細長い長方形の開口を形成するために前記対向するシャッターマスクの第1及び第2の対を互いから離れるように移動し、実質的に厚さ、組成、化学量及びその組み合わせから成る群から選ばれる実質的に線形の膜勾配を生成するために1以上の成分を該細長い長方形の開口を介して堆積することを更に含む請求項55に記載の方法。 58. 前記移動工程中に前記基板を回転すること更に含む請求項55に記載の方法。 59. 前記シャッターマスクにより形成された前記開口を介して複数の成分を堆積し、 前記基板上に三角相状態図が生成されるように基板を回転して該シャッターマスクを移動することを更に含む請求項58に記載の方法。 60. 前記移動工程は、前記基板に平行な方向にシャッターマスクを移動し、実質的に厚さ、組成、化学量及びその組み合わせから成る群から選ばれるフィルム勾配を該基板に沿って形成するために、1以上の成分を積層することから成る請求項52に記載の方法。 61. 堆積工程は、 前記基板上の参照点を同定し、 前記ターゲット物質の1つの分配器を、該分配器が該基板上の第1の領域のほぼ上方に位置するように、該参照点から一定距離及び方向へ移動し、 該ターゲット物質の1以上の成分を該第1の領域に配送し、 基板上の残りの領域の各々に対する残りのターゲット物質の各々について工程(ii)及び(iii)を繰り返す工程から成る請求項40に記載の方法。 62. 前記堆積工程は、 第1のターゲット物質の第1の成分及び第2のターゲット物質の第1の成分を基板上の第1及び第2の領域に配送し、 該第1のターゲット物質の第2の成分及び該第2のターゲット物質の第2 の成分を該基板上の該第1及び第2の領域に配送し、 少なくとも2つの結果物質を形成するために該成分を同時に反応させることから成る請求項40に記載の方法。 63. 前記堆積工程は、 第1のターゲット物質の第1の成分及び第2のターゲット物質の第1の成分を基板上の第1及び第2の領域に配送し、 該第1のターゲット物質の第2の成分及び該第2のターゲット物質の第2 の成分を該基板上の該第1及び第2の領域に配送することから成り、 該成分が実質的に層、ブレンド及び混合物からなる群から選ばれた結果物質を生成する請求項40に記載の方法。 64. 基板上に成分を堆積させるプロセスは、 スパッタリング堆積と、 化学気相堆積と、 電子ビーム蒸発と、 イオンビーム堆積と、 熱蒸発と、 レーザー堆積と、 スプレーコーティングと、 液体分配の工程から選ばれる1つである請求項40に記載の方法。 65. 基板支持表面を備えた台座を有するタイプの基板処理室中で使用するためのシャッターマスクシステムにおいて、 該処理室への接続のために適合されたフレームと、 該フレームに取り外し可能に取り付けられ、間に少なくとも1つの開口を形成して該開口を通じて成分を前記台座に配送するように設置された少なくとも2つの物理的マスクと、 該開口の寸法、形状及び該基板に対する位置を変えるために該基板に実質的に平行な1以上の方向に該物理的マスクを移動させるための1以上の駆動装置とから成るシャッターマスクシステム。 66. 前記基板に実質的に平行な第1の平面内に配置され、少なくとも1つの線形方向へ相互に接離移動できる第1の対の対向するシャッタマスクと、 該基板に実質的に平行な第2の平面内に配置され、少なくとも1つの線形方向へ接離移動できる第2の対の対向するシャッタマスクとから成り、 該第1及び第2の平面は異なるレベルにあり、該シャッターマスクは、該シャッターマスクの第1の対が該シャッターマスクの第2の対に重なるように選択された厚さを有し、該シャッターマスクの第1及び第2の対は相互に実質的に直角な方向に移動可能になっている請求項65に記載のシャッターマスクシステム。 67. 前記基板に回転運動を与えるための駆動装置を更に備える請求項65に記載のシャッターマスクシステム。 68. 前記開口は実質的に長方形である請求項65に記載のシャッターマスクシステム。 69. 組成、化学量及び/又は厚さがやや異なる結果物質のアレーを基板上に生成するように堆積中に前記物理的マスクを迅速に移動するため前記駆動装置に接続された制御システムを更に備える請求項65に記載のシャッターマスクシステム。 70. 前記シャッターマスクの対を往復動して相互に接離させるため、前記対向するシャッターマスクの第1及び第2の対それぞれに接続された第1及び第2のアクチュエータを更に備える請求項66に記載のシャッターマスクシステム。 71. 前記フレーム及び前記シャッターマスクをそれらと共に回転するための駆動装置を更に備える請求項65に記載のシャッターマスクシステム。 72. 前記基板上の前記予め規定された領域を選択的に加熱するための熱源を更に備える請求項1に記載のシステム。 73. 前記堆積工程は、 2以上のターゲット物質の1以上の成分を同時に前記基板上へ配送し、 該基板に到達する各成分の量を他の成分の量に対して制御することにより予め規定された領域の各々に到達する各成分の量を変えることを含む請求項40に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 新規物質の組み合わせ合成のためのシステム及び方法関連出願についてのクロスレファレンス本出願は、通常に譲渡された係属中の1994年10月18日に提出された米国特許出願番号第08/327,513号(代理人整理番号14939−000 400)、1995年5月8日に提出された米国特許出願第08/438,04 3号(代理人整理番号14939−000410)及び1995年10月18日に提出されたPCT出願第WO95/13278号(代理人事件番号14939 −000400PC)の一部継続であり、これらの完全な開示は、すべての目的に参照するためここに取り込まれている。 また、この出願は、本出願と同時に1 997年4月22日に提出された「新規物質の組み合わせ合成」と題する通常に譲渡され係属中の米国特許出願(代理人事件番号16703−000700)に関するものであり、その完全な開示は、すべての目的に参照するためここに取り込まれている。 政府との利害関係の陳述本発明は、エネルギー省により与えられた契約第DE−AC03−76SF0 0098号に基づく政府の援助でもってなされた。 発明の分野本発明は、一般に、単一の基板表面上の既知の位置での種々の物質のアレーを並行堆積し、合成し、かつ、スクリーニングするための方法及び装置に関する。 本発明は、例えば、共有ネットワーク固体、イオン性固体及び分子状固体を調製するために適用することができる。 より具体的には、本発明は、スッパタリング、レーザー堆積、イオンビーム、電子ビーム及び熱蒸発、スプレーコーティング等のような堆積技術を用いて基板に物質のフィルムを適用するための物理的マスク装置及び方法に関する。 発明の背景新規な化学的及び物理的性質を有する新しい物質の発見は、新しく有用なテクノロジーの開発をもたらす。 現在、超伝導体、ゼオライト、磁性物質、蛍光体、 非線形光学物質、熱電子物質、高誘電体及び低誘電体等のような物質の発見と最適化を行うために多くの活動がなされている。 広範囲の固体の化学が広く探究されているけれども、そのような固体状態の化合物の組成、構造及び合成のための反応経路を確実に予測することを可能とする一般的な原理は不幸にしてほとんど明らかになっていない。 新規な化学的及び物理的性質を有する新しい物質が調製されるのは、我々の現在のレベルの理解では、せいぜい偶然に過ぎない。 従って、新しい物質の発見は、新しい化合物を合成しかつ分析する能に大きく依存している。 周期率表中のほぼ100個の元素が与えられてこれらを使用して3個、4個、5個、6個以上の元素から成る組成を作るとした場合、可能な新しい化合物の世界はほとんど明らかにされていないままである。 そうであるから、新規物質を合成するため及びそのような物質の有用な性質についてのスクリーニングを行うためのより効率的で、経済的で、体系的な研究に対する要望がこの技術に存在する。 自然が新規な機能を有する分子を生成する方法の1つは、分子の大きな集積(ライブラリー)とこれら集積中の所望の性質を有する分子についての体系的なスクリーニングとを含む。 そのような方法の一例は、体液免疫系を用い、数週間の内に、10 12程度の抗体分子を選別する体液免疫系を用いて、外来性病源体を特別に結合する方法である(ニソノフ(Nisonoff)他、「抗体分子」(The Antibody Molecule)(アカデミック・プレス(Academic Press)、ニューヨーク、197 5))。 分子の大きなライブラリーを生成させ、スクリーニングするこの概念は、最近、薬の発見法に適用されている。 新しい薬の発見は、未知の構造という錠に合う鍵を見つける方法にたとえられ得る。 この問題に対する解決策は、どれか1つが錠に合うであろうと期待して、ただ、多数の異なる鍵を作成し、試験してみることである。 この考え方を用いて、ペプチド、オリゴヌクレオチド及び他の小さい分子を大きなライブラリー(10 14分子まで)に合成しスクリーニングを行うための方法が開発されている。 例えば、ゲイセン(Geysen)等は、ペプチド合成をいくつかのロッド又はピン上で並行して行う方法を開発した(すべての目的に参照するためにここに取り入れられているJ.Immun.Meth.102:259-274(1987)を参照されたい)。 一般に、ゲイセン等の方法は、ポリマーロッドの末端を機能化し、その末端を順次個々のアミノ酸の溶液に浸漬することを含む。 ゲイセン等の方法に加えて、最近、固体表面上で異なるペプチド及び他のポリマーの大きなアレーを合成するための技術が導入された。 パールング(Pirrung)等は、例えば、光により指向され空間的にアドレスし得る合成技術を用いて、ペプチド及び他の分子のアレーを生成させるための技術を開発した(すべての目的に参照するためにここに取り入れられている米国特許第5,143,854号及びPCT公開第WO /15070号を参照されたい。)。 加えて、フォーダー(Fodor)等は、とりわけ、蛍光強度データ及び種々の感光性保護基を集める方法、及び、マスク技術及び光により指向され空間的にアドレスし得る合成技術を行うための自動化された技術を開発した(フォーダー等のPCT公開第2/10092号参照のこと。 この教示は、すべての目的に参照するためにここに取り入れられている)。 これら種々の方法を使用して、何千又は何百万もの異なる要素を含有するアレーを生成させることができる(1991年12月6日提出の米国特許出願第08 /805,727号を参照のこと。その完全な開示は、すべての目的に参照するためにここに取り入れられている)。 半導体作製技術に対するそれらの関係から、これらの方法は、「大規模固定ポリマー合成(Very Large Scale Immobilized Polymer Synthesis)」技術又は「 VLSIPS(商標)」技術と呼ばれるようになった。 そのような技術によって、例えば、抗体のようなレセプタに対する相対的結合親和性を決定するためにペプチド及びオリゴヌクレオチドのような種々の配位子(リガンド)をスクリーニングする上で実質的な成功を収めている。 そのようなライブラリーを調製するために現在使用されつつある固相合成技術は、構築ブロックを段階的に、即ち、順次結合して対象の化合物を生成することを含む。 パールング等の方法において、例えば、ポリペプチドアレーは光除去可能な基を基板の表面に結合させ、この基板の選定された領域を光に曝してそれら領域を活性化させ、光除去可能な基を有するアミノ酸モノマーを該活性化領域に結合させ、これら活性化及び結合工程を所望の長さ及びシーケンスのポリペプチドが合成されるまでこれら工程を繰り返すことにより基板上に合成される。 構築ブロック(例えば、アミノ酸)を順次結合して対象の化合物を生成させることを含むこれらの固相合成技術は、多くの無機及び有機化合物を調製するためには容易には使用することができない。 シュルツ(Schultz)等は、物質科学の分野に組み合わせ化学技術を適用している(PCT第WO96/11878号を参照のこと。その完全な開示は、すべての目的に参照するためここに組み込まれている)。 より具体的には、シュルツ等は、基板でその上の予め規定された領域に種々の物質のアレーを有するものを調製及び使用するための方法及び装置を提供する。 上面に種々の物質のアレーを有する基板は、一般に、基板上の予め規定された領域に物質の成分を配送して異なる物質を形成させることによって調製される。 シュルツ等の方法を用いて、例えば、無機物質、金属間物質、金属合金、セラミック材等を含む多くのクラスの物質を組み合わせ生成することができる。 調製されると、当該物質を、例えば、電気的、熱的、機械的等の有用な性質についてスクリーニングすることができる。 新規な物質を開発するには、しばしば、堆積された膜の正確な化学組成、濃度、化学量(stoichiometry)及び厚さが知られている、基板上への薄膜の組み合わせ堆積を必要とする。 そのために、わずかに異なる組成、濃度、化学量及び厚さを有する物質のアレーを、当該物質を容易に合成し分析し得るように、基板上の既知の位置に生成させるための装置及び方法を得ることは有益であろう。 発明の概要本発明は、種々の物質のアレーを所定の領域上に有する基板を調製するための方法及び装置を提供する。 種々の物質のアレーを有する基板は、ターゲット物質の成分を基板上の所定の領域上に堆積させて少なくとも2の結果物質を生成させることにより調製される。 特に、本発明は、組み合わせ形態で基板上に成分を適用し、かくして組成、化学量及び/又は厚さがやや異なる結果物質のアレーを生成させるための物理的マスキングシステム及び方法を提供する。 更に、本発明の新規なマスキングシステムを用いて、ターゲット物質の成分を均一な分布で、又は、化学量、厚さ、組成等に勾配をつけて各部位に送ることができる。 本発明の方法及び装置を用いて調製され得る結果物質には、例えば、共有結合網状固体、 イオン性固体及び分子固体が含まれる。 調製されると、これら結果物質を、例えば、電気的、熱的、機械的、形態的、光学的、磁性的、化学的及び他の性質等の有用な性質について並行にスクリーニングすることができる。 本発明の1つの実施態様において、基板上にターゲット物質の種々の成分を堆積させるためのシステムは、処理領域を規定するハウジング、該処理領域内の基板支持表面を有する台座又はサセプタ、及び、少なくとも2のターゲット物質から成る。 ターゲット物質からの少なくとも2の成分を台座の支持表面の基板の所定の領域に堆積させるための配送システムが設けられている。 物理的マスキングシステムは配送システムと基板の間のプロセスチャンバ内に配設されている。 物理的マスクシステムは、各々が開口のパターンを有する1以上のマスクを含み、 この開口を通して基板上の所定の領域に成分を配送するようになっている。 本発明によれば、物理的マスクシステム及び配送システムは、結果物質の相対的性能をスクリーニングできるパターンで成分を基板上に適用するように形造られている。 典型的には、結果物質の各々を、同じ機能又は性質についてスクリーニングし又は探究し、その機能又は性質についての各結果物質の相対的性能を決定する。 かくして、例えば、結果物質を、有用な性質についてスクリーニングし、次いで、これら有用な性質についてランク付けし、又は他の方法で比較できる。 本発明の1つの利点は、物理的マスクシステムが、基板の選定された領域上に堆積された各成分の位置及び量を正確に制御することである。 これにより、やや異なる組成、濃度、化学量及び厚さを有する成分のアレーを、結果物質が容易に合成され分析されるように、基板上の既知の位置に堆積させることができる。 加えて、本発明によると、幾十、幾百又は幾千もの異なるマスキングパターンを基板の前に生成することができる。 これにより、既知の成分を組み合わせて成り基板上に形成された10を超える異なる結果物質を、単一の基板上に形成された5 0を越える結果物質を、好ましくは、100を越える結果物質を、更に好ましくは、10 3を越える結果物質を、又、しばしば10 6を越える結果物質を含む組み合わせライブラリーを容易に形成することができる。 結果物質は基板上の既知の位置に堆積されるので、それらを容易にスクリーニングすることができ、性能及び/又は有用な性質について互いに比較することができる。 1つの具体的な形態においては、物理的マスクシステム又は基板支持表面の一方は、物理的マスクシステムが少なくとも2つのパターンの成分を基板上に配送するための2つのパターンの開口を形成するように他方に対して移動可能になっている。 本発明のいくつかの実施態様において、物理的マスクシステムは、基板に対して相対的にシャッターマスクを移動させ、往復させ及び/又は回転させるためのアクチュエータ又は駆動装置に接続される1以上のシャッターマスクを含む。 他の実施態様において、サセプタ又は台座は可動で、基板が静止又は可動物理的マスクに対して相対的に回転及び/又は移動するようになっている。 1つの形態においては、物理的マスクシステムは、互いに異なるレベルにあってそれらの間に長方形形状を形成する2対の対向するシャッターマスクを含む。 これらシャッターマスクの少なくとも2つ、好ましくは、4つのすべては、シャッターマスクを接離するように往復させるためのアクチュエータ又は駆動装置、 例えば、ステップモータに接続されている。 これらのシャッターマスクシステムを用いて、シャッターの対向する対を運動させることにより長方形又は正方形のような特別な幾何学形状を正確に基板上に形成することができる。 対向しているシャッタの1セットを他の静止セットを保持しながら移動することによって、成分の行及び列を基板上に堆積することができる。 1つの実施態様において、シャッターマスクは、例えば三形、円形等のような特定の幾何学形状を形成するために、好適な駆動装置により回転され得るフレームに載置される。 他の実施態様においては、サセプタ又は台座がサセプタ及び基板を回転させるための駆動装置に接続される。 特に好ましい実施態様においては、シャッターマスク及びサセプタを運動させながら3つの成分を同時又は順次堆積して三角形の相状態図を生成することによって基板上に3元素相状態図を生成させることができる。 他の形態においては、物理的マスクシステムは、基板上に組成、厚さ又は化学量の勾配を与えるために、一定の又は可変の速度で基板を横切って移動し得る1 以上のシャッターマスクを含む。 典型的には、各シャッターマスクは、ソレノイド、空圧駆動装置等のような好適なアクチュエータ駆動装置、及び、シャッターマスクの速度及び位置を正確に制御するための制御システムに接続される。 この実施態様において、このシステムは、また、基板上に段階的勾配及び他の薄膜幾何学形状を与えるために静止マスク又は開放マスクを含むことが出来る。 本発明の配送システムにおいて、基板の予め規定された領域上に種々の成分の薄膜を堆積させるために、薄膜堆積技術を、好ましくは、上記マスクシステムと共に使用する。 そのような薄膜堆積技術は、スパッタリング技術、スプレー技術、レーザー堆積技術、電子ビーム又は熱蒸発技術、イオンビーム、イオン注入又はドーピング技術、化学気相堆積(CVD)技術、及び、集積回路装置の製造に使用される他の技術を含むことができる。 成分を、アモルファス膜、エピタキシャル膜又は格子及び超格子構造として配送できる。 これとは別に、種々の成分を分配器から液滴又は粉末の形態で対象の反応領域中に堆積できる。 好適な分配器には、例えば、マイクロピペット、インクジェットプリント技術から得られた機構及び電気泳動ポンプが含まれる。 典型的な形態においては、マルチターゲットスパッタリングシステムは、処理室を収容する囲いアセンブリー、基板支持表面を有するサセプタ又は台座、及び、RFマグネトロンスパッタリングガンのようなスパッタリング源から成る。 この実施態様において、典型的なマルチスパッタリング源よりも、現場でターゲットを交換できる単一のスパッタリング源又はガンが用いられる。 スパッタリングは、一般的には、アルゴン、酸素、窒素等のようなプロセスガスが存在する真空下に保持されたターゲット物質に磁場が存在する電界を印加することによって達成される。 スパッタリングシステムは、更に、基板を処理室へ及び処理室から移送するための基板室、並びに、処理室に対するターゲットの装入/装出用の囲いアセンブリーに接続されたターゲット室とを含む。 好ましい実施態様においては、各ターゲットは、基板汚染を最小にしスパッタリングプロセスの制御を向上するために、単一のターゲット物質又は化合物を含有する。 本発明に基づくと、スパッタリングシステムは、組成、化学量及び/又は厚さがやや異なる結果物質のアレーを形成するための上記シャッターマスクシステムの1つを含む。 各結果物質は、予め選定された領域に開口を形成するようにシャッターマスクを移動させることにより基板上の予め選定された領域に堆積される。 本方法は、基板上の予め規定された、即ち、既知の位置に成分の広範なアレーを生成するために、オプションで、追加の成分について繰り返される。 基板上の成分の組み合わせによって、少なくとも2つの結果物質を生成する。 成分を、基板上の予め規定された領域に、順次又は同時に、化学量の勾配等の任意の化学量によって配送することができる。 対象の成分が基板上の予め規定された領域に配送されると、それらは、多くの異なる合成経路を用いて反応されて結果物質のアレーを生成することができる。 成分は、例えば、溶液ベースの合成技術、光化学技術、重合技術、テンプレート指向合成技術、エピタキシャル成長技術により、ゾル−ゲル法により、熱、赤外又はマイクロ波技術により、か焼、焼結又はアニーリニングにより、熱法により、フラックス法により、溶媒の気化による結晶化等により反応され得る。 更に、成分は、互いに接触した瞬時に、又は、基板に接触する前に空気中で反応し得る。 成分は、又、互いに反応するよりも、空気中又は基板上で、層、ブレンド又は混合物を生成し得る。 しかる後、アレーを、有用な性質を有する結果物質についてスクリーニングすることができる。 ここにおける本発明の性質及び利点については、明細書の残りの部分及び添付の図面を参照することにより更に理解されよう。 図面の簡単な説明図1は、第1の位置における基板のマスクを説明し、基板は断面で示されている。 図2A乃至21は、単一基板上に物質のアレーを生成させるための二元マスク技術の使用を説明するものである。 図3A乃至31は、単一基板上に物質のアレーを生成させるための物理的マスク技術の使用を説明するものである。 図4A乃至4Mは、単一基板上に物質のアレーを生成させるための物理的マスク技術の使用を説明するものである。 図5は、本発明に基づくシャッターマスクシステムの斜視図である。 図6は、本発明に基づく単一又はマルチシャッターマスクを用いた厚さ又は複合物の勾配を生成させる方法を説明するものである。 図7A乃至7Cは、本発明の方法に基づき生成し得る種々の膜の幾何学形状を説明するものである。 図8は、図5のシャッターマスクシステムを用いて生成した3元素相状態図を説明する。 図9は、可動基板支持表面を組み込んだ本発明に基づく他のシャッターマスクシステムを説明するものである。 図10A乃至10Dは、本発明の方法を実施する際に使用し得る種々のマスクを説明するものである。 図10Aは、X/Yシャッターマスクの一例を示し、図10Bは、5つの異なる成分について基板に沿って5つの別々の列を作るために使用し得る5つのマスクパターンを示し、図10Cは、基板を横切る一成分の厚さ勾配を形成するためにX/Yシャッターマスクをどのように使用し得るのかの一例を示し、図10Dは、基板を横切って移動した時、5つの異なる成分が基板の各半分に堆積されるマスクを示す。 図11は、二元マスク及びX/Yシャッターを上に含む平坦なシートの一例を示すものである。 図12A及び12Bは、本発明に基づくシャッターマスクシステムを組み込んだ代表的なマルチターゲットスパッタリングシステムのそれぞれ上面及び前面図を概略的に示す。 図13は、8つのRFマグネトロンのスパッタリングガン及びカルセル(carou sel)を用いた別のスパッタリングシステムの一例を示す。 図14は、8つのRFマグネトロンのスパッタリングガン及びカルセルを用いた更に他のスパッタリングシステムの一例を示す。 図15は、本発明に基づく図5のシャッターマスクシステムを組み込んだ代表的なマルチターゲットレーザーシステムの概略図である。 図16は、可動基板支持体を組み込んだマルチターゲットの別の実施態様を示す。 図17は、本発明に基づく図5のシャッターマスクシステムを組み込んだ代表的なマルチターゲット電子ビームシステムの概略図を示す。 図18は、本発明に基づく図5のシャッターマスクシステムを組み込んだ代表的なマルチターゲットスプレーコーティングシステムの概略図を示す。 図19は、本発明の成分溶液を配送するために使用し得る典型的な案内液滴分配器の要素を表す。 図20及び21は、基板の予め規定された領域に物質を堆積させるためにガスマニホールドシステムが使用されている本発明の別の実施態様を示す。 発明の詳細な説明及び好ましい実施態様 内容 I. 用語解説II. 概論III. 薄膜堆積のためのマスクシステム及び方法IV. マルチターゲット薄膜堆積システム及び方法 A. マルチターゲットスパッタリングシステム B. マルチターゲットレーザー堆積システム C. 電子ビーム及び熱蒸発システム D. スプレーコーティングシステム E. イオンビーム堆積システムV. 分配器を用いた配送VI. ガスマニホールドによる配送VII. 基板上の反応領域の隔離VIII. 物質のアレーをスクリーニングするための方法I. 用語解説以下の用語は、本明細書で使用される時以下の一般的な意味を有することを目的にしている。 1. 基板 :堅固な又は半堅固な表面を有する物質。 多くの実施態様において、基板の少なくとも1つの表面は、実質的に平坦であるけれども、いくつかの実施態様においては、異なる物質のための合成領域を、例えば、くぼみ、井戸状穴、隆起領域、エッチングされた溝等で物理的に分離することが望ましい。 いくつかの実施態様では、基板自体は、合成領域の全て又は部分を形成する井戸状穴、隆起領域、エッチングされた溝等を有する。 他の実施態様によれば、小さなビーズ又はペレットをくぼみ内の面上に、又は、表面の他の領域上に設けることができ、 これとは別に、小さなビーズ又はペレットそれ自体が基板になっていてもよい。 基板は、典型的には、約1乃至400cm 2 、通常、約6乃至100cm 2の表面積を有する。 しかし、基板は、個々の用途に応じて、これら範囲よりも実質的に小さくても大きくてもよいことを理解すべきである。 例えば、基板は、約0. 1乃至1cm 2のように小さいか、又は、約1乃至100m 2のように大きい表面積を有してもよい。 2. 予め規定された領域 :予め規定された領域は、選定された結果物質の生成のために使用されたか使用されることを目的とした基板上の局部領域であり、又はここでは、代りに、「既知」領域、「反応」領域、「選定された」領域又は単に「領域」と称される。 予め規定された領域は、例えば、線状、円形、長方形、楕円形、楔形状等のいずれかの好都合の形状を有してもよい。 加えて、予め規定された領域、即ち、反応部位は、対象の成分で被覆されたビーズ又はペレットであってもよい。 この実施態様において、ビーズ又はペレットは、ビーズ又はペレットの履歴を示す、即ち、どの成分がその上に堆積されたかを同定するために使用することができるエッチングされた二元バーコード(binary bar code)のようなタグで同定することができる。 いくつかの実施態様において、予め規定された領域、従って、各個別の成分が上に合成される領域は、約25cm 2よりも小さく、好ましくは、10cm 2より少なく、更に好ましくは、5cm 2より小さく、 より一層好ましくは、1cm 2より小さく、なお好ましくは、1mm 2より小さく、なお一層好ましくは、0.5mm 2より小さい。 多くの好ましい実施態様において、該領域は、約10,000μm 2未満、好ましくは、1,000μm 2未満、より好ましくは、100μm 2未満、更に好ましくは、10μm 2未満の面積を有する。 放射 :例えば、電子ビーム放射、ガンマ放射、X線放射、紫外線放射、可視光、 赤外線放射、マイクロ波放射及びラジオ波等10 -14乃至10 4メートルの波長を有するエネルギー等を含み選択的に適用され得るエネルギー。 「照射」は、表面に放射を行うことをいう。 成分 :「成分」は、ここでは、基板上に堆積される個々の化学物質のそれぞれを指すために使用される。 成分は、互いに作用し合って特定の物質を生成することができる。 成分は、互いに反応し得、又は、第3の物質、化学物質又は放射、電圧、電界等のようなエネルギー源によって作用され得る。 1つの成分は、1つの元素、1つの化学物質、1つの物質、種々の可変化学量における元素又は化学物質等の混合物であり得る。 成分は、互いに又は外部の源により直接反応されることができ、又はこれと別にそれらは層、ブレンド又は混合物又はその組み合わせを形成することができる。 ターゲット物質 :「ターゲット物質」という用語は、ここでは、合成プロセス中に基板上に凝縮し得るように容器又はホルダ(「ターゲット」という)の表面から気化、蒸発、沸騰、昇華、溶発等が行われる元素、化合物、化学物質、分子等から構成され得る物質をいう。一般に、「成分」は、基板上に堆積させるべきターゲット物質から追い出される個々の化学物質をいうために用いられる。成分は、ターゲット物質と同じ組成を有し得るか、ターゲット物質の一部、例えば、化学物質、元素又は物質を包含し得る。 結果物質 :「結果物質」という用語は、ここでは、基板の予め規定された領域上に堆積された成分又は成分の組み合わせをいうために用いられる。結果物質は、 単一の成分又は互いに又は外部源に直接反応した成分の組み合わせを包含し得る。これとは別に、結果物質は、基板の予め規定された領域上の成分の層、ブレンド又は混合物を包含し得る。結果物質は、特定の機能又は有用な性質に関連した性能についてスクリーニングされ、次いで、特定の機能又は有用な性質に関する相対的な性能を決定するために相互に比較される。 混合物又はブレンド :「混合物」又はこれと互換的な「ブレンド」という用語は、分子、イオン、電子、化学物質等の集合をいう。混合物中の各成分は、独立に変化させることができる。混合物は、パーセンテージが一定でない組成をもって混合された2以上の成分から成り得、これでは、各成分がその必須の本来の性質を有するか有していなくともよい。混合物において、該混合物を構成する成分は、その化学構造により互いに区別されたままでもそうでなくともよい。 :「層」という用語は、ここでは、1つの物質、成分、基板又は環境を他から分離する物質をいうために用いられる。層は、しばしば、その面積に対して薄く、その下の物質を覆う。層は、薄いか平坦であるか又はそうでなくてもよいが、 それが堆積したら、層は、一般に、それが当該層の下の成分又は基板を当該層の上の成分又は環境から分離するように全表面を覆う。層は、その上下に類似の平坦なセクションを有し得る物質の、平坦で薄いセクションであり得る。層は、それらの面積に比して薄く、それらの下の物質の全て又は部分を覆い得る。 II. 概論本発明は、基板上の予め規定された領域に結果物質の異なるアレーを生成させるべく基板上に種々の成分を堆積させるための方法及び装置を提供する。特に、 本発明は、成分を基板上に組み合わせ的に適用し、かくして組成、化学量及び/ 又は厚さがやや異なる結果物質のアレーを生じさせるための物理的マスクシステム及び方法を提供する。本発明の方法により調製することができる結果物質には、例えば、共有原子的ネットワーク固体、イオン性固体及び分子状固体が含まれる。より具体的には、本発明の方法により調製することができる結果物質には、無機物質、金属間物質、金属合金、セラミック物質、有機物質、有機金属物質、非生物的有機ポリマー、複合物質(例えば、無機複合物、有機複合物又はそれらの組み合わせ)、又は、本開示を精査して当業者に明らかな他の物質が含まれるが、これらに限定されるものではない。結果物質のアレーを上面に有する基板には、種々の用途がある。例えば、一旦調製されると、基板を有用な性質を有する結果物質についてスクリーニングし、 及び/又は、有用な性質又は他の特性に関し相対的な性能について結果物質をランク付けするか、他に比較することができる。従って、結果物質のアレーは、好ましくは、単一基板上に合成される。単一基板上に結果物質のアレーを合成することにより、有用な性質を有する結果物質についてのアレーのスクリーニングをより容易に行うことができる。スクリーニングすることができる性質には、例えば、電気的、熱機械的、形熊的、光学的、磁性的、化学的なもの等が含まれる。より具体的には、スクリーニングすることができる性質には、例えば、導電性、 超導電性、抵抗性、熱伝導性、異方性、硬さ、結晶性、光学的透明性、磁気抵抗性、透過性、周波数二倍化性(frequency doubling)、光放出、飽和保磁力、誘電強度、又は、本開示を精査して当業者に明らかな他の有用な性質が含まれる。重要なことは、結果物質の種々のアレーの合成及びスクリーニングにより、新しい物性を有する新規な組成物を同定することができるということである。有用な性質を有することが発見されたいずれの結果物質も、後に大規模に調製することができる。本発明の方法を用いて有用な結果物質が同定されると、そのような有用な物質を本質的に同じ構造及び性質をもって大規模に調製するために多くの異なる方法を用いることができる。代表的な物質のアレー及び有用な性質について物質をスクリーニングするための方法のより完全な記述は、特許出願「新規物質の組み合わせ合成(COMBINATORIAL SINTHESIS OF NOVEL MATERIALS)」と題する1 995年10月18日提出の公開第WO/95/13278号(代理人整理番号14939−000400PC)に見出すことができ、その完全な開示は、すべての目的に参照するためここに組み込まれている。一般に、物理的マスクシステムは、基板上に組み合わせ的に成分を適用し、従って、基板上の既知の位置に結果物質のアレーを生成させるための堆積技術と共に使用することができる。結果物質のアレーは、通常、組成、化学量及び/又は基板を横切る厚さがやや異なる。加えて、本発明の新規マスクシステムを用いると、成分を各部位に、均一な分布で、又は、化学量、厚さ、組成等の勾配で配送することができる。本発明の実施態様のいくつかによれば、物理的マスクシステム又は基板の一方は、ターゲット物質のパターンが基板上に生成するように他方に対して可動になっている。いくつかの実施態様において、1以上のシャッターマスクが、当該シャッターマスクを基板と相対的に移動、往復又は回転させるためのアクチュエータ又は駆動装置に接続されている。他の実施態様において、基板が静止し又は可動の物理的マスクに対して回転又は移動され得るように、サセプタ又は台座は可動である。基板に対してマスクを移動させると、基板の選定された領域上に堆積される各成分の位置及び量が正確に制御される。具体的には、本発明の1つのシステムは、基板支持表面を有する台座又はサセプタと共に処理室を規定するハウジング、及び、台座の支持表面上の基板上に1 以上の成分を堆積させるための配送システムを備える。物理的マスクシステムは、当該シャッターマスクを基板支持表面に実質的に平行な方向に移動、往復又は回転させるアクチュエータ又は駆動装置に接続された1以上のシャッターマスクを備える。 1つの実施態様においては、このシステムは、基板上に組成、厚さ又は化学量的な勾配を与えるために、基板を横切って線状に移動され得る1以上のシャッターマスクを備える。他の実施態様においては、物理的マスクシステムは、互いに異なる平面内に位置する2対の対向シャッターを備える。シャッターマスクの各対向対は、シャッターマスクを往復動させ互いに接離させるアクチュエータ又は駆動装置に接続されている。このシャッターマスクシステムを用いて、 シャッターの対向対を移動させることにより、長方形又は正方形の成分を基板上に堆積させることができる。一組の対向シャッターを移動させることにより、成分の行及び列を基板に堆積させることができる。例えば、長方形の個々の幾何学的形状の位置は、シャッターマスクを位置決めするためにステップモータのようなモータを用いて制御することができる。一般に、本発明の上記マスク技術と組み合わせて種々の配送技術を用いて、基板上に成分の膜又は層を堆積させることができる。例えば、物理的マスクと組合せた薄膜堆積技術は、種々の成分を基板上の選定された領域に配送するために用いることができる。基板上の選定された領域上に種々の成分の高度に均一な層を堆積させるために、薄膜堆積、スパッタリングシステム、スプレー技術、レーザ堆積技術、電子ビーム又は熱蒸発、イオンビーム堆積、イオン注入又はドーピング技術、化学気相堆積(CVD)を集積回路及びエピタキシャル成長物質の作成に使用される他の技術と同様に適用することができる。そのような薄膜堆積技術は、成分が基板上の対象の予め規定された領域にのみ配送されることを確実にするために、一般に、マスキング技術と組み合わされて使用される。これらの技術は、物質の薄膜を組み合わせ的に基板上に適用し、従って、組成、化学量及び/ 又は厚さがやや異なる結果物質のアレーを生成させるために使用することができる。本発明の好ましい実施態様において、可動シャッターマスクを含む異なるマスクを介して成分の堆積を連続して適用することにより、基板上に結果物質のアレーを生成させるために、選定された堆積技術が用いられる。これらの堆積技術には、スパッタリング、電子ビーム及び熱蒸発、レーザー堆積、イオンビーム堆積、及びスプレーコーティングが含まれるが、これらに限定されるものではなく、 それらは以下のように記述することができる。 (1)スパッタリングは、基板上に薄膜を堆積させるために使用される方法であり、ボンバードメントイオンから表面原子へのモーメント伝達によるターゲット物質からの表面原子の放出を含む。スパッタリング又はスパッタリング堆積は、RF/DCグロー放電プラズマスパッタリング、イオンビームスパッタリング、ダイオードスパッタリング、反応性スパッタリング等のような種々の方法を含む用語である。 (2)電子ビーム及び熱蒸発は、ターゲット物質を沸騰又は昇華させることにより蒸気を発生させ、 次いで、この蒸気をターゲットから基板上に移送し、基板表面上で固体膜にして凝縮させ、基板上に薄膜を堆積させるために使用される方法である。ターゲット物質を沸騰又は昇華させるために使用される源は、1以上の電子ビームであり得る。 (3)レーザー堆積技術において、蒸発を生じさせるに十分なパワーを有するエキシマレーザー又はYAGレーザーのようなレーザーが、ビューポートを通して真空下に保持されたターゲット物質に指向される。ターゲット物質は、気化され、この蒸気がターゲットから基板へ移送されて基板表面上で固体の薄膜に凝縮される。 (4)スプレーコーティングにおいて、薄膜を堆積させるために噴霧器を使用することができるが、この噴霧器には、超音波ノズル噴霧器、空気霧化ノズル噴霧器及び霧化ノズル噴霧器が含まれる。この技術において、ノズルを介するスプレーによりターゲット物質が(溶液として)マスクされた基板上に堆積される。 (5)イオンビーム堆積は、表面原子がターゲット物質から物理的に打ち出されるようにターゲット表面をイオンビームで照射することにより基板上に薄膜を堆積させるために使用される方法である。イオンビームは、典型的には、 イオンビームガンから発生される。これとは別に、種々の成分を、液滴又は粉末の形態で分配器から対象の反応領域上に堆積することができる。例えば、従来のマイクロピペット装置が5ナノリットル以下の体積の液滴を毛細管から分配するために適合され得る。そのような液滴は、マスクを用いた場合、300μm以下の直径を有する領域内に合ったものになり得る。分配器は、また、通常のインクジェットプリンターで使用されているタイプのものでもよい。そのようなインクジェット分配器システムには、例えば、パルス圧タイプの分配器システム、バブルジェットタイプの分配器システム及びスリットジェットタイプの分配器システムが含まれる。これらのインクジェット分配器システムは、5ピコリットルのような小さな液滴体積を配送し得る。更に、そのような分配器システムは、手動式であるか、例えば、ロボット技術を用いて自動化することができる。この発明の好ましい実施態様において、例えば、組み合わせ技術を用いて基板上に異なる成分の種々のアレーを合成することができる。これらアレーの例は、 以下のものを含むがそれらに限定されない。例1)第1の成分を基板の予め規定された領域に配送し、次いで、第2の成分を該基板の予め規定された領域に配送する等を行う。得られた基板上の物質のアレーは、層、ブレンド、混合物又はそれらの組み合わせから成る分離した領域の形態を取っている。例2)成分が基板上で互いに接触すると直ぐに基板上に結果物質が生成した例1)のアレー。例3)成分が基板上に堆積された後、処理工程が結果物質を相互作用させて成分間の反応から生じる層、ブレンド、混合物又は物質を成形させる例1)のアレー。例4)2以上の成分を、該成分が基板に接触する前に互いに相互作用するように、迅速で順次的な又は並行配送を用いて基板の予め規定された領域に配送する。基板上の得られた物質のアレーは、それぞれが成分間の反応から生じたブレンド、混合物、層又は物質から成る分離した領域の形態を取る。例5)すでに記載したように、第1の成分を基板の予め規定された領域に配送し、次いで、第2の成分を該基板の予め規定された領域に配送する等をする。次いで、処理工程によって、成分を反応させて結果物質のアレーを生成する。本発明の方法において、成分を、基板上の予め規定された領域に配送した後、 多くの異なる合成経路を用いて反応させることができる。例えば、成分を、溶液ベースの合成技術、光化学技術、重合技術、テンプレート指向合成技術、エピタキシャル成長技術により、ゾル−ゲル法により、熱、赤外線又はマイクロ波加熱により、か焼、焼結又はアニーリングにより、水熱法により、フラックス法により、溶媒の蒸発による結晶化により、電磁放射などにより反応させることができる。対象の成分を同時に反応させるために使用できる他の有用な合成技術は、当業者に容易に明らかであろう。加えて、成分は、互いに接触した瞬間に、又は、 基板と接触する前に空気中で反応し得る。又、成分は、互いに反応するよりも、 空気中又は基板上で、層、ブレンド又は混合物を生成し得る。しかる後、有用な性質を有する物質についてアレーをスクリーニングすることができる。 III.薄膜堆積のためのマスクシステム及び方法 図1及び図2は、本発明に基づき基板上に結果物質のアレーを生成させるために堆積技術と共に使用し得る物理的マスク技術の使用を示す。より具体的には、 図1は、基板2が断面で示されてここに開示される発明の一実施態様を示す。マスク8は、例えば、ポリマー、プラスチック、樹脂、シリコン、金属、無機ガラス等の広範な異なる物質のいずれかからでも形成し得る。他の好適なマスク物質は、当業者に容易に明らかであろう。マスクは、図1に示されるように、基板表面と極めて近接させられ、基板面上に像形成され又は基板と直接接触させられる。マスク内の「開口」は、成分を配送することが望まれている基板上の領域に対応する。マスク内の開口は、種々の異なる寸法及び形状を取り得る。典型的に、 開口は、円形、長方形又は正方形である。しかし、これとは別に、それらは成分が基板の一端から他端へ線状に配送されるように線形であり得る。この「線形」 配置は、熱電気物質が発見され、最適化されつつあるような場合にスクリーニング及び検出を容易にする。マスクの半分が所定の時間露出される従来の二元マスク技術(binary masking techniques)を以下に説明する。尤も、本発明の方法に従来の二元マスク技術以外のマスク技術を使用し得ることは当業者に容易に明らかであろう。図2Aに示すように、基板2は、領域22、24、26、28、30、32、 34、36、38、40、42、44、46、48、50及び52が設けられている。領域38、40、42、44、46、48、50及び52は、図2Bに示されているようにマスクされ、成分Aは、例えば、スプレー技術又はスパッタリング技術を用いて露出領域に配送され、図2Cに示す構造を得る。しかる後、図2Dに示すように領域26、28、34、36、42、44、50及び52がマスクされるようにマスクを再配置され、成分Bを露出領域に配送し、図2Eに示す構造を得る。第1のマスクを再配置する代りに、第2のマスクを用いることができ、実際、 物質の所望のアレーを生成させるためにマルチマスクがしばしば要求される。マルチマスク工程を使用する場合、マスクの整合は、前のパターニング工程で全体的に順次的なマスクを正確に覆うために整合マスクが使用される従来の整合技術を用いて行うことができるし、又は、より精巧な技術を使用することができる。更に、整合誤差を考慮し、相互汚染を防止するように部位の分離を確実にするために、露出領域の間を分離することが望ましい。加えて、種々の成分を対象の領域に配送するために使用される配送技術は成分毎に変り得るが、ほとんどの場合、成分のそれぞれについて同じ又は等価の堆積技術を用いると非常に実際的であることが当業者には理解されるであろう。成分Bが基板へ配送された後、領域30、32、34、36、46、48、5 0及び52は、成分A及びBの配送に使用されたものと異なるマスクを用いて、 図2Fに示すようにマスクされる。成分Cは、薄膜の形態で露出領域に配送され、図2Gに示す構造を得る。その後、領域24、28、32、36、40、44 、48及び52は図2Hに示すようにマスクされ、成分Dが薄膜の形態で露出領域に配送され、図21に示す構造を得る。対象の成分が基板上の適切な予め規定された領域に配送されると、それらは、多くの異なる技術のいずれかを用いて同時に反応され、少なくとも2つの結果物質のアレーを生成することができる。既に述べたように、通常の二元マスク技術以外のマスク技術が、本発明の方法における堆積技術と共に使用することができる。例えば、図3は、それぞれが3 つの異なる成分の組み合わせから成り、4つの異なる成分のベース群から形成された結果物質のアレーを生成させるために使用し得るマスク技術を示している。非二元技術(non-binary technique)においては、異なる成分のそれぞれについて別のマスクが使用される。従って、この例では、4つの異なるマスクが使用される。図3Aに示すように、基板2は、領域54、56、58及び60が設けられている。領域56が図3Bに示すようにマスクされ、成分Aが露出領域に配送され、図3Cに示す構造を得る。その後、図3Dに示すように領域54をマスクするために第2のマスクが使用され、成分Bが露出領域に配送され、図3Eに示す構造を得る。しかる後、第3のマスクを用いて図3Fに示すように領域58をマスクし、成分Cを露出領域に配送し、図3Gに示す構造を得る。最後に、図3H に示すように領域60をマスクするために第4のマスクを使用して、成分Dを露出領域に配送し、図3Iに示す構造を得る。対象の成分が基板上の適切な予め規定された領域に配送されると、それらは、多くの異なる技術のいずれかを用いて同時に反応され、少なくとも4つの結果物質のアレーを生成することができる。図4は、それぞれが3つの異なる成分の組み合わせから成り、6つの異なる成分のベース群から形成された結果物質のアレーを生成させるために使用し得るもう一つのマスク技術を示している。図4Aに示すように、基板2は、領域62、 64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、 88、90、92、94、96、98及び100が設けられている。領域64、 68、72、76、80、84、88、92、96、98及び100が図4Bに示すようにマスクされ、成分Aが露出領域に配送され、図4Cに示す構造を得る。その後、図4Dに示すように領域62、66、72、74、80、82、88 、90、96及び98をマスクするために第2のマスクが使用され、成分Bが露出領域に配送され、図4Eに示す構造を得る。しかる後、第4のマスクを用いて図4Fに示すように領域64、66、70、74、78、82、86、92、9 6及び100をマスタし、成分Cを露出領域に配送し、図4Gに示す構造を得る。しかる後、第4のマスクを使用して図4Hに示すように領域64、66、70 、76、78、84、88、90、94及び98をマスクし、成分Dを露出領域に配送し、図4Iに示す構造を得る。しかる後、図4Jに示すように領域62、 68、70、74、80、84、86、90、94及び100を第5のマスクでマスクし、成分Eを露出領域に配送し、図4Kに示す構造を得る。最後に、第6 のマスクを用いて図4Lに示すように領域62、68、72、76、78、82 、86、92、94及び98をマスクし、成分Fを露出領域に配送し、図4Mに示す構造を得る。対象の成分が基板上の適切な予め規定された領域に配送されると、それらは、多くの異なる技術のいずれかを用いて同時に反応され、少なくとも20の結果物質のアレーを生成することができる。いくつかの実施態様において、先行する成分を(例えば、アニーリングにより)反応させる前に、基板上の予め規定された領域に化学量の勾配で追加の成分を配送することができるということは当業者には容易に明らかであろう。例えば、 6つの成分が基板上の適切な予め規定された領域に配送されたならば、第7の成分を基板全体を横切って、又は、基板の部分を横切って勾配実施態様で配送することができる。第7の成分を、例えば、適切なマスクを通して、厚さが約100 Å乃至1,000Åにわたる勾配層として左から右に堆積させることができる。しかる後、成分は、いくつかの実施態様において、(アニーリングのような)多くの異なる技術のいずれかを用いて同時に反応させて異なる結果物質のアレーを生成することができる。加えて、それぞれが3以上の成分の組み合わせから成り、4つ以上の成分のベース群から生成した結果物質のアレーを生成させるために、別のマスク技術を用いることができるということは、当業者に容易に明らかであろう。これらの技術のより完全な記述は、「新規物質の組み合わせ合成(COMBINATORIAL SINTHESISOF N OVEL MATERIALS)」と題する1994年10月18日提出の米国特許出願第08/ 327,513号(代理人整理番号14939−000400)に記載されており、その完全な開示は、すべての目的に参照するためここに組み込まれている。 1,000を超える結果物質を含むライブラリーを、例えば、三元(ternary) 、四元(quaternary)及び五元(quintenary)物質のみを含有するように形成する場合、関与する異なるマスク工程の数は、容易に30に達し得る。従って、更に、 各ライブラリーは、いくつかの独自のマスクパターンを要求しようとするであろう。従って、何十、何百又は何千の異なるマスクパターンをそれぞれ少数秒以内に基板の前面に形成する能力を備えたシステムを持つことが有利である。そのようなシステムが図9に示されている。この設計において、ターゲット及びレーザーは、図9に示すような形状を持つことができる。基板ホルダ132内の基板は、回転できると同様にX、Y及びZ 方向における移転し回転することができるシャフト130に取り付けられている。基板は、好ましくは、1cm 2よりも大きい、より好ましくは、6cm 2より大きい、最も好ましくは、50cm 2より大きい開口150を有する固定プレートの下に設置される。開口プレート150の上方に、マルチマスクを含む平坦なシート152がある。このシート152は、いずれかのマスクを開口プレート15 0の直接上方に移動し得るマニピュレータ又は軸130に取り付けられている。典型的には、開口プレートとシート152との間には、スペースがほとんどないか、全くない。シート152上のマスクの1つは、それぞれが開ロプレート150内の開口とほぼ同じ寸法である最も一般的な形態の9つの正方形から成る。中央の正方形のみが空である。このマスクが図10Aに示されている。 X及びY方向に移動し得る平坦なシートに取り付けられた時、このマスクは、効果的にX/Yシャッターマスクとなる。かくして、それは、X方向かY方向のいずれかに異なる寸法の正方形、三角形、「L」字形状及び棒状になり得る。基板がX及びY方向にも移動し得るから、この形態において2つのシャッターの機構が形成される。ここに記載したもののように機能する2つのシャッターシステムを作り得る(正方形マスクの代りの「L」字形状のマスクのような)他の配置もあることが当業者には容易にわかるであろう。 X/Yシャッターマスクと基板の組み合わせを用いて、何百もの異なるマスク形態をそれぞれ僅かな秒数以内に生成させることができる。例えば、図10Bに示す5つのマスクパターンは、5つの異なる成分について5つの別々の列を作る。これと同じ設計を、当該マスクを先ず右にスライドさせて(図10Bにおける第1のマスクに示されるような)開口プレートの右側で基板の寸法の1/5の開口を形成し、次いで各堆積後に基板を左に移動させることによって、X/Yシャッターマスクで行うことができる。従って、同じ数、即ち5つの堆積工程で、マスクを交換する必要なしに、同一のパターンが形成される。更に、ライブラリーを横切る1成分の厚さ勾配が望まれる場合、X/Yシャッターを、例えば、図1 0Cに示すように右から左へ一定の速度で移動させることができる。上記X/Yシャッターシステムは、より伝統的な二元マスク技術と組み合わされて有利に使用され得る。例えば、図10Dに示すマスクを基板を横切って移動する場合、基板の各半分内に5つの異なる成分を堆積する。しかし、X/Yシャッターシステムを用いると、2倍の数の工程が必要となる。従って、開口プレートの直上に位置する平坦なシート152上のX/Yシャッターに加えて、二元マスクを組み込むことがしばしば有利である。そのようなシート形態の一例が図1 1に示されている。基板を90°回転させることにより、マスクパターンをX及びY方向の双方に適用することができ、これにより必要なマスクの数が半分に減少する。シートが一次元(例えば、X方向)に固定されている場合、基板は、それが90°回転し得るように、回転の自由度が与えられなければならない。伝統的な二元マスク技術と組み合わされて使用されることに加えて、X/Yシャッターシステムは、他のマスク技術と組み合わされて有利に使用され得る。例えば、マスクシステムは、x、y、z及び回転運動を行うことができる位置合わせシステムと、ロールに巻かれ得、該ロールを巻き戻し及びロールに巻くことにより連続的にマスクが広げられるような物質片上に含まれたマスクとから構成される移動システムを含むことができる。これとは別に、各群の構成部材が相互に作用し合うのが望ましくない別個の反応成分の群の使用を行って実験してマスキングに付いての戦略を出すために、X/Yシャッターシステムが前述の方法と共に用いることができる。以下に、これをどのようにして行うかの一例を説明する。この例において、3つの成分群、即ち、各々8、5及び3個の元素を含む群8 、群5及び群3がある。更に、群8は、元素当たり5つの設定を有し、群5は、 元素当たり3つの設定を有し、群3は、元素当たり1つの設定を有する。かくして、アレー上の部位の数は、1800、即ち、(8×5)×(5×3)×(3× 1)となる。 1800の部位を有するアレーを調製するために、基板の幅を横切って走る40の行と基板の長さだけ下を走る45の列とを有する長方形の基板を使用することができよう。 8つの元素と元素当たり5つの設定とを有する群8は、行に沿って堆積されるが、5つの元素と元素当たり3つの設定を有する群5及び3つの元素を有し元素当たり1つのセッティングを有する群3は、列に沿って堆積される。図9に示すマスクシステムを用い、1”×1”の面積については堆積速度が約5Å/sであり、各層についての堆積厚さが2Åであるとすると、必要なマスク工程の数は、23分の全堆積時間に対して34である。この値は、3 4のマスクを交換するために必要な移送時間を考慮していない。上記のX/Yシャッターマスクを用いると、1時間の全堆積時間で90の工程が必要である。しかし、2つのマスクをX/Yシャッターシステムと組み合わせて使用すると、必要なマスク工程の数は、50に減少し、堆積時間は33分に減少する。図5乃至図8は、異なる成分を基板上の既知の位置に適用するための本発明に基づく可動シャッターマスクシステム200の具体的な実施態様を示す。図5に示すように、シャッターマスクシステム200は、好ましくは、基板(図示せず)上に成分を堆積させるための「開口」210を間に形成する2対の対向するシャッターマスク202,203を含む。シャッターマスク202,203により形成される開口は、種々の異なる寸法、及び、例えば、円形、長方形又は正方形の種々な形状を取り得る。好ましい形態において、シャッターマスク202,2 03は、それらの間の開口が長方形又は正方形となるように、各々長方形又は正方形形状を有するものであり、個々の寸法及び形状はマスクの相対的な位置に依存する。互いに対向するシャッターマスク202,203が、重なり合えるように、同じレベルにあり、互いに近接するシャッターは異なるレベルにある。これにより、ターゲット物質が基板上に堆積されるにつれてシャッターマスク202, 203を移動させることによって基板上に種々の形状を形成することができる。以下に説明するように、シャッターマスク202,203の2つはX−X方向に移動し、当該シャッターの2つはY−Y方向に移動する。各シャッターマスク2 02,203の厚さは、通常、約1μmから10mmまで、好ましくは、約10 μmから50μmに及ぶ。シャッターマスク202,203は、例えば、ポリマー、プラスチック、樹脂、シリコン、金属、無機ガラス等を含む広範な異なる物質のいずれかであってもよい。他の好適なマスク物質は、当業者に容易に明らかであろう。図示のように、シャッターマスク202,203は、それぞれフレーム206 に載置された載置用ブラケット204に摺動可能に接続されている。典型的に、 フレーム206は、処理室(図12A及び図12Bを参照のこと)の囲い内に取り付けられるか処理室と一体化される。シャッターマスク202,203は、好ましくは、開口210を通過する成分が開口210の下にある基板の領域上に(即ち、この領域から外側に分散することなく)堆積するように、基板に対して比較的接近して位置する。勿論、シャッターマスクと基板との間の好ましい距離は、 使用される堆積の形式に基づいて広範に変る。通常、シャッターマスク202, 203の下側表面と基板との間の距離は、約0乃至1cm、好ましくは、約1マイクロメートル乃至200マイクロメートル、より好ましくは、約5マイクロメートル乃至20マイクロメートルである。システム200は、更に、図5に示すように、マスク202,203を接離するように移動させるための、シャッターマスク202,203に接続された少なくとも2つ、好ましくは、4つのアクチュエータ(図示せず)を含む。代表的な実施態様においては、4つのすべてのシャッターマスク202,203は、互いに対して独立に移動され得る。しかし、 例えば、対向するシャッターマスクの双方を移動するために単一のアクチュエータを使用することができるので、2つの別々のアクチュエータのみが必要であることが分かる。アクチュエータ、例えば、ソレノイドは、電磁システム、空圧システム、線形駆動装置、ステッパモータ等のよう種々の従来の又は従来にはない駆動装置機構により、シャッターマスク202,203を往復させるように駆動され得る。駆動機構は、真空室の内部又は外部のいずれかに配置することができる。好ましくは、アクチュエータは、ステップモータにより駆動される。本発明のシャッターマスクシステムは、基板の選定された領域上に堆積される各成分の位置及び量を正確に制御する。加えて、シャッターマスクは、多くの異なる(例えば、十、百又は千のオーダーの)マスクパターンを処理中に迅速に変化させて基板上の既知の位置にわずかに変化する組成、濃度、化学量及び厚さを有する結果物質のアレーを堆積させることを可能にする。そのために、アクチュエータ及び駆動機構は、好ましくは、半導体装置の製造及び試験用の装置に使用されるタイプの位置フィードバック機構(即ち、エンコーダ)が設けられる。そのような機構は、好ましくは、僅かなバックラッシュ及びヒステレシスを有する閉ループシステムである。シャッターマスクシステム200との使用に際して、X−X及びY−Yシャッターマスク202,203を移動させることにより長方形又は正方形の成分を基板上に堆積させることができる。一組の対向シャッターを移動することにより成分の行及び列を堆積させることもできる。好ましい実施態様において、シャッターマスク202,203が基板上の選定された領域に位置し得るように、基板をフレーム206に対して移動することができる。かくして、シャッターマスク2 02,203を基板上の選定された領域に心決めする。こうして、シャッターマスク202,203を、基板上に所望の形状を形成するために適切に移動する。シャッターマスク及び/又は基板を円形状に回転させることもできる。後者の実施態様は以下詳しく説明する。しかし、所望により、各シャッターマスク202 ,203は独立に回転させることができるということが分かるであろう。シャッターマスク及び/又は基板が回転するシャッターマスクシステムを用いて、種々の幾何学形状(例えば、三角形、円形、菱形等)の堆積成分を基板上に生成させることができる。対象の成分が基板上の適切な予め規定された領域に配送されると、それらは、いくつかの場合、多くの異なる技術のいずれかを用いて同時に反応されて多くの異なる結果物質のアレーを生成することができる。図6に示す他の実施態様において、シャッターマスクシステム210は、基板213と実質的に平行な方向に移動及び/又は回転され得る単一のシャッターマスク212を含む。シャッターマスク212は、例えば、厚さ組成及び基板21 3を横切る化学量勾配を作るために使用することができる。具体的には、シャッターマスク212は、基板213又は基板213の規定された領域を横切って直線方向に移動して基板又は基板の規定された領域を横切って厚さ又は組成が変化する勾配215を形成することを可能とするように成分を堆積させることができる(図7Aを参照のこと)。シャッターマスクシステム210は、更に、開放した物理的マスク(図示せず)を備えることができる。移動するシャッターマスク212との組み合わされて、開放した物理的マスクは、図7Bに示す勾配で、又は、図7Cに示す段階的勾配217で成分を堆積させるために使用することができる。好ましい実施態様において、基板及び/又はシャッターマスク202,203 の回転と組み合わされた図5のシャッターマスクシステム200を用いて、3元素相状態図218のようなライブラリーを形成することができる(図8を参照のこと)。図示のように、Cの組成又は厚さの勾配は、A−B等に沿って形成することができる。例えば、A xyzの任意の組成を、x=0〜1、y=0〜1、 z=0〜1であるように当該構造中に生成させることができる。これとは別に、 例えば、酸素が固定されているA xyz3を用いて、より複雑な相状態図システムを形成することができる。これは、より一般的な形態、A xyzf (ここで、f=一定)で記述することができる。このシステムにおいて、均一なD層を基板を横切って堆積させることができる。別のシステムは、A/E比を調節することによりいずれもの類似の組成を作ることができるように、例えば、(AE) xByCzによって記述することができる。 A、B、C、D及びEは、単一元素又は化合物であり得ることに注意されたい。他の実施態様において、配送中に各成分の比を変化させて、2以上の物質を同時に配送し得るように成分が配送される。この方法の一例においては、2つの電子ビーム源のパワーを、成分Aが増加する又は減少する量で基板に配送され、成分Bが成分Aとは反対方向に一定量又は変化する量で配送されるように、変えることができる。他の例においては、ここに記載された配送技術のいずれかを用いて2つ以上の成分が配送される。この実施態様において、シャッターは、液状又は気体状成分が基板と接触する前に基板に到達する各物質の量を制御するために、それらの成分の経路に出入される。シャッターマスクシステムを用いて正確に特定された領域に一致して成分を堆積するために、シャッターマスク202,203及び基板に共通の参照フレームを望むことができる。言い換えると、シャッターマスクの参照座標を、基板の参照座標上に正確に描くべきである。理想的には、反応領域のアレーを完全に描くために2つの参照点のみが必要とされる。シャッターマスクは、これらの参照点を設定し、次いで、内部参照座標を調節して必要なマッピングを与える。その後、シャッターマスクは、特定の方向に特定の距離だけ移動され、既知の領域上に直接位置づけられる。勿論、シャッタマスクは正確に繰り返すことのできる運動をしなければならない。更に、アレーの個々の領域は、参照マークが形成された後、基板上の参照マークに対して移動してはならない。この可能性を許容するために、「全」又は「局部」参照マークの双方を含む基板を採用するのが好ましい。好ましい実施態様においては、初期の参照フレームを規定するために、2つの全体的な参照マークのみが基板上にうまく設定される。これらの点が設定された時、シャッターマスクは、基板及びその中の予め規定された領域の近似マップが与えられる。領域の正確な位置を設定することを助けるために、基板は、更に、参照局部フレームに細分化される。従って、初期の「 コース」調節で、シャッターマスクは参照局部フレームの1つの中に位置される。局部領域に置かれると、シャッターマスクは、参照局部フレームを更に規定するために、局部参照マークを探す。これらから、シャッターマスクは、成分を堆積させるべき特定された領域に正確に移動する。このようにして撓み又は他の変形の効果を最小にすることができる。参照マークの数は、基板内に予期される変形の量により決定される。変形がほとんど又は全く生じないように基板が十分に堅固である場合、必要な参照マークが非常に僅かになる。しかし、実質的な変形が予期される場合には、より多くの局部参照マークが必要になる。本発明の目的のために、個別の領域間の空間は、使用される領域の寸法に応じて変る。例えば、1mm 2の領域が使用される場合、個別の領域間の間隔は、好ましくは、1mm以下のオーダーである。例えば、10μm 2の領域が使用される場合、個別の領域間の間隔は、10μm以下のオーダーである。更に、セル間の角度関係は、好ましくは、0.1°内で調和する。勿論、セルの配置を規定するフォトリソグラフプロセス又は他のプロセスは、角度とスペースを正確に規定する。しかし、後のプロセス(例えば、プレスプロセス)において、角度は歪み得る。従って、いくつかの実施熊様においては、アレーを通じて「局部」参照点を使用することが必要になり得る。以上は、本発明の方法を実施する際に使用し得る多くの異なる薄膜物理的マスクシステムの一例である。そのようなシステムは、層形成された薄膜状結果物質の組み合わせライブラリーを生成させるために使用されるシステムの一般的な戦略となり、その設計に供する。以下説明する異なる堆積技術のいずれかと共に作動するためには、上記システムをわずかに修飾して最適化し得ることが当業者に容易に明らかであろう。 IV. マルチターゲット薄膜堆積システム及び方法上記物理的マスク技術との組み合わせられる薄膜堆積技術は、ターゲット物質の成分を基板上の予め規定された領域上に堆積させるために用いることができる。そのような堆積技術は、一般に、蒸発法、グロー放電法、気相化学法及び液相化学技術の4つのカテゴリーに分類することができる。これらのカテゴリーには、例えば、スパッタリング技術、スプレー技術、レーザー堆積技術、電子ビーム又は熱蒸発技術、イオンビーム堆積、イオン注入又はドーピング技術、化学気相堆積技術及びこれらと共に集積回路の作製に使用される他の技術が含まれる。これらの技術のすべては、基板上の選定された領域上に種々の成分の高度に均一な層、即ち、薄膜を堆積させるために適用することができる。更に、マスク、配送源及び/又は基板を移動させ、往復させ、回転させることにより、そのような体積技術を、基板上の各領域に又は基板上のすべての領域にわたって均一な勾配を与えるために使用することができる。本発明の方法に使用することができる種々の堆積技術を概略知るためには、例えば、薄膜堆積法及び技術ハンドブック(Handbook of Thin-Film Deposition Process and Techniques)(ノイズ・パブリケーション(Noyes Publication)(1988))を参照にされたい。これはすべての目的にここで参照されることに組み込まれている。物理的マスク技術と組み合わせて蒸発法を用いて、種々の物質を基板上に堆積させることができる。一般に、熱蒸発又は真空蒸発法において、以下の工程が順位行われる。 (1)ターゲット物質を沸騰又は昇華させることによって蒸気を発生させ、(2)蒸気をその供給源から基板に移送し、(3)蒸気を基板表面上に固体膜に凝縮させる。蒸発法に使用し得る蒸発物、即ち、ターゲット物質は、異常な範囲の化学反応性及び蒸気圧をカバーし、従って、ターゲット物質を気化させるために広範な種類の供給源を用いることができる。そのような供給源には、 例えば、抵抗加熱フィラメント、電子ビーム、伝導、放射又はrf誘導により加熱されるるつぼ、並びに、アーク、点火ワイヤ及びレーザが含まれる。本発明の好ましい実施態様において、蒸発法を用いた薄膜堆積法は、供給源として、レーザー、フィラメント、電子ビーム又はイオンビームを用いて行われる。本発明の更なる好ましい実施態様において、蒸発法を用いた薄膜堆積法は、供給源としてレーザーを用いて行われる。そのようなレーザー堆積技術において、蒸発を生じさせるために十分なパワーを有するエキシマ又はYAGレーザーが、ビューポートを通して、真空下に保持されたターゲット物質に指向される。ターゲット物質は気化され、蒸気が供給源から基板に移送され、蒸気は基板表面上の固体の薄膜に凝縮される。基板上に物質のアレーを生成させるために、上記蒸発法を用いて、異なる物理的マスク及び/又はシャッターマスクを通して、連続回の堆積を使用することができる。蒸発法に加えて、物理的マスク技術及び/又はシャッターマスク技術と組合せてグロー放電法を用いることにより、基板上に種々の物質を堆積させることができる。これらの方法の内で、最も基本的でよく知られているものは、スパッタリング法、即ち、ボンバードメントイオンから表面原子への運動量を移行することにより電極表面から表面原子を放出することである。スパッタリング又はスパッタリング堆積は、種々の方法をカバーするために当業者により使用されている用語であり、その全てを本発明の方法に用いることができる。そのような方法の1 つは、RF/DCグロー放電プラズマスパッタリング法である。この方法において、カソードとアノードとの間に高いRF又はDC電圧を印加することにより、 付勢されたイオンのプラズマが発生する。プラズマからの付勢イオンはターゲットを打ち、原子を放出し、次いで、これが基板上に堆積される。イオンビームスパッタリング法は、基板上に種々の成分の薄膜を堆積させるために使用することができるスパッタリング法の他の例である。イオンビームスパッタリング法は、 イオン源により供給されるものでイオンがプラズマでないことを除いて上記方法と類似する。基板上に薄膜を堆積させるために、他のスパッタリング技術(例えば、ダイオードスパッタリング、反応性スパッタリング等)及び他のグロー放電法を基板に薄膜フィルムを堆積するために本発明の方法において使用することができることは、当業者に明らかであろう。並行合成のために基板上に成分のアレーを生成させるために、移動するシャッターマスク又は移動する基板と組合せて、スパッタリング又は他のグロー放電技術を用いて、連続回の堆積を使用することができる。蒸発法及びスパッタリング技術に加えて、シャッターマスク技術と組合せて化学気相堆積(CVD)技術を用いて基板上に種々の成分を堆積させることができる。 CVDは、熱、プラズマ、紫外線、又は他のエネルギー源又はエネルギー源の組み合わせを用いたガス状化学物質の分解による安定な固体の生成を含む。電磁放射、通常は短波紫外放射によるガス又は蒸気相にあるターゲット物質の活性化に基づく光増強CVD、及び、プラズマを用いたガス又は蒸気層にあるターゲット物質の活性化に基づくプラズマ補助CVDは、2つの特に有用な化学気相堆積技術である。蒸発法、スパッタリング及びCVDに加えて、物理的マスク技術と組合せて多くの異なる機械的技術を用いて、ターゲット物質の種々の成分を基板上に堆積させることができる。そのような機械的技術には、例えば、スプレー、スピニング、浸漬、ドレーニング、フローコーティング、ローラーコーティング、圧力カーテンコーティング、ブラッシングなどが含まれる。これらの内で、スプレ−オン及びスピン−オン技術が特に有用である。物質を堆積させるために使用し得る噴霧器には、例えば、超音波ノズル噴霧器、空気霧化ノズル噴霧器及び霧化ノズル噴霧器が含まれる。超音波噴霧器においては、ディスク形状のセラミック圧電トランスデューサーが電気エネルギーを機械的エネルギーに変換する。ドランスデューサーは、組み合わせオシレータ/増幅器として作用するパワー供給源から高周波信号の形態の電気入力を受け取る。空気霧化噴霧器においては、ノズルが空気及び液体流を混合して完全に霧化されたスプレーを生成する。霧化噴霧器においては、ノズルは、液体を霧化するために、加圧液体からのエネルギーを用い、次いで、スプレーを生成する。上記技術に加え、半導体産業で知られているタイプのフォトリソグラフィー技術を使用することができる。そのような技術を概略知るためには、例えば、スゼ(Sze)のVLSIテクノロジー(VLSI Technology)、マグローヒル(McGraw-Hil l)(1983)及びミード(Mead)等のVLSIシステム入門(Introduction to VLSI Systems)(アディソン−ウェズリー(Addison-wesley)(1980))を参照されたい。これらは、すべての目的に参照するためここに組み込まれている。当業者に知られている多くの異なるフォトリソグラフィー技術を用いることができる。 1つの実施態様において、例えば、フォトレジストを基板表面に堆積させ、そのフォトレジストを選択的に露光、即ち、光分解し、光分解又は露光されたフォトレジストを除去し、成分を基板上の露出領域上に堆積し、残存する光分解されていないフォトレジストを除去する。これとは別に、ネガ型フォトレジストを使用する場合、フォトレジストを基板表面に堆積し、そのフォトレジストを選択的に露光、即ち、光分解し、光分解されていないフォトレジストを除去し、 成分を基板上の露出領域上に堆積し、残存するフォトレジストを除去する。他の実施態様において、例えば、スピン−オン又はスピンコーティング技術を用いて基板頂部に成分を堆積し、その成分上にフォトレジストを堆積し、そのフォトレジストを選択的に露光、即ち、光分解し、該フォトレジストを露光領域から除去し、露出された領域をエッチングして該領域から成分を除去し、残存する光分解されていないフォトレジストを除去する。先の実施態様については、ポジ型フォトレジストの代りにネガ型フォトレジストを用いることができる。そのようなフォトリソグラフィー技術は、基板上に結果物質のアレーを生成させるために繰り返すことができる。上記技術に加えて、又はその代りに、成分の基板上への堆積を制御するために他のシステムを使用することができる。本発明の1つの実施態様において、堆積は基板の予め規定された領域を選択的に加熱することによって制御される。基板を、例えば、基板の長さに沿った線状勾配で加熱し、又は、いずれかの所望のパターンで選択的に加熱することができる。そのために、堆積システムは、抵抗加熱素子のような複数の分離した加熱源又は基板上の予め規定された領域に熱的に接続されたIR放射のような複数の異なる加熱源を含む。 1つの例においては、 基板をその長さに沿って線状勾配で約400℃乃至約700℃に加熱する。次いで、物質をそのスリットを通して堆積させるためのスリット又は他のそのような開口を備えたシャッターマスクを用いて成分を基板に沿って線状パターンで堆積する。成分を、変化する組成、化学量、厚さ等で堆積させることができる。これとは別に、結果物質のある望ましい性質を生じさせるためにどの温度が体積に最適であるかを決定するために同じ組成を有する同じ成分を種々の温度の領域上にスリットを介して堆積させることができる。基板は、又、例えば、中心から端縁への外側への円形勾配で加熱することができる。上記堆積技術は、成分を基板上に堆積させることができる方法を例示することを目的にしたものであって、限定するものではないことは、当業者に容易に明らかであろう。当業者に知られ、使用されている他の堆積技術も使用することができる。加えて、本開示は、結果物質の二次元アレーを基板上に形成することを示しているように見えるが、本発明はこの形態に限定されないことに留意すべきである。例えば、ここで記載した新規な堆積及びマスク技術は、基板上に結果物質の三次元アレーを生成させるために用いることができる。 1つの実施態様においては、これらの三次元アレーは、各層が隣の層と異なる結果物質から成るアレーの層を含むアレー層から成る。各層は、異なるパターンを有する結果物質のアレーを持つことができる。例えば、XYZ三次元アレーは、化学量のような、1つの側面において、各々の濃度が1つの方向に沿って変化する異なる3つの異なる成分を含むことができる。他の実施態様において、基板は、例えば、三次元、即ち、長さ、幅及び深さで予め規定された領域を含むハニカム構造から成る。成分は、ハニカム構造内に、これとは別に、ハニカム構造に沿って異なる深さで予め規定された領域内に層状に堆積させることができる。 A.マルチターゲットスパッタリングシステム 図12A及び12Bは、本発明に基づくマルチターゲットスパッタリングシステム250の具体的な実施態様を示す。上記のように、スパッタリングは、ボンバーディングイオンから表面原子へ運動量を移行することによる電極表面からの表面原子の放出法を含む。この実施態様において、スパッタリングは、真空(1 0 -11 Torr乃至10 -1 Torr)下に保持されたターゲット物質に、磁場がある電界を、例えば、アルゴン、酸素、窒素等のガスの存在下で印加することによって達成される。図12Aに示すように、スパッタリングシステム250は、 一般に、真空下の処理室256を収容する囲いアセンブリー254、スパッタ源又はガン252、複数のターゲット257、及び、1以上の基板を上に支持するための基板支持表面260を有するサセプタ又は台座258を備える。スパッタリングシステム250は、更に、基板ロードロック室262、物理的マスク室2 64、及び、以下に詳細に説明するような、基板、物理的マスク及びターゲットを処理室256に装入/装出するために囲いアセンブリー254に接続されたターゲット室266を含むことができる。囲いアセンブリー254は、ステンレス鋼又はアルミニウムのようなプロセスに適合出来る物質から作られた一体のハウジングであることが望ましい。囲いアセンブリー254は、プロセスガスを室256内に導入するためのガス入口(図示せず)、及び、プロセスガスを排出するためのガス出口(図示せず)を含む。真空システムは、室内に真空圧を供給し出口を通じてガスを排出するためにアセンブリーの外部に配置されたポンプ(図示せず)を含む。通常、処理室254内の圧力は、マノメータのような圧力センサにより監視され、スロットル弁(図示せず)によりガス出口の流れ断面積を変えることによって制御される。システム250は、好ましくは、室内圧を示すマノメータ信号を受けるプロセッサを含む。プロセッサは、測定された圧力値をオペレータ(図示せず)により入力された設定点圧力値と比較し、室254内の所望の圧力を維持するために要求されるスロットル弁の必要調節量を決定する。スパッタリング源252は、好ましくは、1以上のターゲット257からの1 以上の成分を基板上に堆積させるように機能するRFマグネトロンスパッタリングガンである。本発明に用いるための好適なRFスパッタリングガンは、カリフォルニア州サン・ホセのユー・エス・シン・フィルム・プロダクツ・インコーポレーテッド(US.Thin Film Products,Inc.)から商品名マイティーマック(Mig htyMak TM )で市販されている。好ましい実施態様において、典型的なマルチスパッタリング源(図13及び14はマルチスパッタリング源を示している)よりも、現場でのターゲット交換能を備えた単一のスパッタリング源又はスパッタが使用される。従って、ターゲット257は、現場でターゲット交換が可能なように磁力によりスパッタリング源252に保持される。スパッタリング源は、均整の取れた又は均整の取れていない磁場を有することができる。 1つの実施態様においては、各ターゲット257は、一つのターゲット物質だけからの成分が任意の特定時間で基板上に堆積されるように単一のターゲット物質を含む。室266及び244は、好ましくは、所望のターゲット物質以外のターゲット物質でされる基板の汚染を最小にするために分離されている。ターゲット257は、好ましくは、ターゲット保管ラック270上のターゲット室266内に収容される。処理中に、ターゲット257は、現場で、自動化されたロボットアセンブリー295 により処理室256内のフレーム272に対して装入・装出される。好ましくは、スパッタリングターゲットは、新たなターゲットを使用する度にターゲットの状態調整が要求されることがないように真空内に収容される。ターゲット室26 6内の基板及びターゲットの汚染を最小にするために、ターゲット室266と処理室256との間にゲート弁274が設けられている。別の実施態様(図示せず)においては、スパッタリングシステム250は、迅速なターゲット交換を行うことができ、1つを超えるターゲット物質の成分を並行に又は同時に基板上に堆積させるようにするために、マルチターゲット物質ターゲットを用いる。この実施態様において、各ターゲットは、好ましくは、それぞれターゲットを含む分離した複数のセクション又は室から成る。成分を基板上に堆積させるためにオペレータがどのターゲット物質を使用するのかを選択的に決定し得るように選定されたセクションを除く分離したセクションの全てをブロックするために、ターゲットとスパッタリング源との間に物理的マスク(図示せず)が配置される。スパッタリング源に曝されたターゲット物質を処理中に迅速に交換できるように、物理的マスク又はターゲットのいずれかが互いに対して可動になっている。 1つの実施態様においては、例えば、システムは、物理的マスクに対してターゲットを回転させるための駆動装置(図示せず)を含む。この実施態様においては、ターゲット物質セクションは、ターゲットの周囲に配置され、マスタはターゲットが回転されるにつれ当該開口が各室と整列するように寸法づけされた開口を含む。他の実施態様において、システムは、ターゲットのターゲット物質のセクションを基板に選択的に曝すために回転及び/又は移動する堆積シャッターマスクを含む。又、囲い室256は、好ましくは、室の内表面及び室内のアセンブリーの表面上へターゲット物質の成分が堆積されるのを防止するためにスパッタリング源252を囲む環状シールド278を含む。再び図12Aを参照すると、スパッタリングシステム250は、好ましくは、 組成、厚さ及び化学量においてやや異なる基板上の結果物質のアレーを生成させるために、ターゲット257と基板支持表面260との間に配置されたマスクシャッターシステム280を含む。マスクシャッターシステム280は、シャッターマスク(4つまで又はそれ以上)及び/又は自動マスク交換装置(以下説明する)を備えた標準的な物理的マスクの双方を含み得る。好ましい実施態様において、マスクシャッターシステム280は、図5に参照して前述したように、アクチュエータ284によりそれぞれ独立に往復され得る少なくとも4つのシャッターマスクを含む。図12Bに示すように、シャッターマスク282は、マスク2 82をターゲット257と基板(図12Bにおいて示さず)との間を往復し得るように、取り付けレール284に摺動可能に設けられている。好ましくは、レール284は、このレール284とマスク282を基板に対して回転及び移動し、 全体のマスクシステム280を基板の異なる領域に(図示せず)位置付けることができるように、1以上の駆動装置(図示せず)に接続される。好ましくは、シャッターマスク282は、図5を参照して上に説明したマスクに類似する平坦で実質的に連続な物理的マスク(即ち、開口なし)である。しかし、シャッターマスク280は、又、成分を開口を介して基板に配送するため、 異なる寸法、形状及びパターン化された開口を有する種々の物理的マスク290 を備えることができる。図12Aに示すように、これらの追加のマスク290は、好ましくは、マスク室264内のマスク保管ラック292上に保管され、移送ロッド294、ロボットローダ等の好適な自動位置決め装置により処理室内25 6に対して装入/装出される。マスクはマスク保管ラックに沿って移動され、移送ロッドはラックから選定されたマスクを取り除き、これを処理室内に装入する。これとは別に、シャッターシステム280は、ロールに巻き得る材料片に含まれこのロールを順番に巻き戻したり巻いたりして展開(display)され得るマスクから成る移動システムを含み得る。再び図12Aを参照すると、個々の基板300は、当該室が真空下に維持されていてもいなくてもよいように、好ましくは、真空ロックドア310を有する分離したロードロック室302内に保管される。図示のように、ロボット式装入アセンブリー304は、基板300を、室302内の保管ラック306から囲いアセンブリー内の開口308を通して、台座258の基板支持表面上に移送する。勿論、室302は、所望ならば、異なる基板300の装入/装出を行うために真空下にあってもよい。台座258は、好ましくは、支持表面260上にある基板からの熱の吸収を促進するために比較的高い熱質量及び良好な熱伝導性を有する物質から作られる。台座258は、又、処理中に基板300を冷却し又は加熱するための冷却又は加熱システム(図示せず)を備えることができる。図12Aに示すように、システム250は、台座及び基板をシャッターマスク282に対して回転させるための台座258に接続された回転駆動装置312を含む。好ましくは、駆動装置31 2は、回転フィードスルー及びステッパモータを包含する。実施態様の1例において、システムは、基板上に堆積した成分の厚さを現場で測定するための厚さモニター(図示せず)を含む。厚さモニターは、堆積速度を制御するためにプロセッサへのフィードバックを行うことができる。マルチスパッタリングガン及びマルチターゲットを組み込んだスパッタリングシステムの別の実施態様が図13に示されている。図示のように、スパッタリングシステムは、例えば、それぞれ対象のターゲット物質を含む8つの異なるRF マグネトロンスパッタリングガン110から成ることが出来る。 8つのRFマグネトロンスパッタリングガンは、8つの膜厚モニター116同様に8つのマスクパターン114を上に含むディスク112から約2乃至約5インチ上に配置されている。しかし、基板118は、直線運動及び回転運動し得スパッタリングが開始される時基板がマスクと接触するように基板を対象の特定のマスクに係合させる基板マニピュレータに接続されている。各ターゲット物質の成分をその個々のマスクを介して連続的に堆積させることにより、8つのターゲット物質の組み合わせが基板上に生成される。この全体システムは、真空中で使用される。また、8つのマスクパターンを上に保持するディスク112に回転運動を与え、それにより8つのターゲット物質のいずれかを8つのマスクパターン114のいずれかと一致させるために必要な柔軟性を与える。この柔軟性をもって、ターゲット物質の成分がマルチマスクパターンを介して堆積され得るようにディスク112の能力を8つを超えるマスクパターンに増大させることが有利である。これは、ライブラリー内の異なる部位に所定の成分の異なる膜厚が必要である時に特に有用である。加えて、このシステムは、極座標系からスパッタリングガン、 マスク及び基板が長方形形状になっているX−Y座標系に変換され得る。組み合わせスパッタリングシステムのためのもう一つの別の設計が図14に示されている。このシステムは、それぞれが対象のターゲット物質を含み、完全な円として反応室の側から挿入された8つのRFマグネトロンスパッタリングガンから成る。基板は、線形運動と回転運動を行うシャフトに取り付けられる。そのようであるから、堆積中に、基板は、移動及び回転されて8つのRFマグネトロンスパッタリングガン110のいずれか1つと対面することができることになる。基板は、基板を保持することに加えて1つの第2マスクパターン134(第1 のマスクは、基板上の反応部位の寸法及び密度を規定し、全実験中に固定して保持されるグリッドである)を基板118の上方に1つの第2のマスクパターン1 34をしっかりとロックする基板ホルダ132内に配置される。成分の堆積後、 第2マスクを除去し、これをカセット140内に置き、次の所望の第2マスクを除去し、このマスクを基板ホルダ132上方に置くためにマニピュレータ138 を使用する。基板ホルダ上のロック機構は、好ましくは、マスクの整合を2 5μm以内に確保する。 (25μmよりも良好に基板をマスクに整合するロック機構には多くの計画及び設計があることは、当業者に容易に明らかであろう。) 図7に示す形態において、マニピュレータ138は、垂直方向に線形運動を行い、カセット140は、水平方向に直線運動を行う。このフォーマットで、マニピュレータ138を、カセット140内の第2マスクのいずれかを移動させるために使用することができる。この設計は、好ましくは、2つのマスクの使用、より好ましくは、8つのマスクの使用、更に好ましくは、20のマスクの使用、より一層好ましくは、20を超えるマスクの使用に適用される。このシステムを用いて、対象のすべてのターゲット物質の成分を個別のマスクパターンを介して堆積し、それにより層状物質の組み合わせライブラリーを生成することができる。 B.マルチターゲットレーザー堆積システム 図15及び図16を参照して、マルチターゲットパルスレーザー堆積システムの2つの実施態様を記載する。レーザー堆積システムは、ターゲットからの成分の除去を制御するために、スパッタリングガンを用いるのではなく、レーザーを用いることを除いては、上記スパッタリング堆積システムに類似している。レーザー堆積は、真空(10 -11 Torr乃至10 -1 Torr、又は、大気圧以上でも)下に保持されたターゲット物質を照射することにより達成される。上に述べたように、蒸発を生じさせるに十分なパワーを有するエキシマレーザー、YAG レーザー又は他の連続又はパルスレーザーを、ビューポートを介して、真空下に保持されたターゲット物質に指向させる。ターゲット物質は気化され、蒸気がターゲットから基板へ移送され、該蒸気が基板表面上で固体の薄膜に凝縮する。スパッタリングによる薄膜堆積技術に比べて、レーザー堆積技術は、異なるターゲット物質の成分を交換する際に、より大きな柔軟性と速度を与える。これは、レーザー堆積が、ターゲットをレーザービーム中に出し入れすることにより異なるターゲット物質を連続して迅速にレーザービームと接触させるための方法を与えるからである。連続して迅速にターゲット物質を照射することにより、一度に1つのターゲット物質をではなく、異なるターゲット物質の混合物を基板上に堆積させることができる。一般に、レーザー堆積技術は、スパッタリングシステムよりも速い原子レベルに結果物質を基板に形成することを可能にし、それによりアレーを迅速に合成する。レーザー技術の1つの不利点は、それらが1cm 2よりも大きな面積に対しては均一性が低下する傾向にあることである。しかし、1 00cm 2までの均一な表面を生成させるために現在いくつかの技術が用いられている。そのような技術の第1のそして最も普通のものは、成分の堆積中に基板を遊星運動させることである。遊星運動は、排出された成分のプルーム(plume) が基板全体を通じて均一に分散されることを保証する。堆積中に基板を移動させることで損失になることは、速度が低下することである。実際上、多くの場合、 1cm 2の堆積を、例えば、直径5cmの円に均一に行うことが要求されるからである。図15は、レーザービームの経路に出入りするようにターゲット物質334を迅速に(例えば、1秒より少ない時間乃至数分間)回転させ得るように構成された可動容器ホルダ又はターゲットホイール332(例えば、ホイール、多角形、 円盤又は他の形態のもの)を含むレーザー堆積システム330を概略的に示す。通常、ターゲットホイール332は、1を超えるターゲット物質334、好ましくは、8以上のターゲット物質334を保持し得る。従って、レーザー(図示せず)が第1のターゲット物質を照射した後、ターゲットホイール332は、すぐに回転されて照射のために第2のターゲット物質を出す。ターゲットホイールが速く動く場合、第1及び第2のターゲット物質から出された蒸気は、それらが基板336上に堆積される前に互いに混合し得る。レーザーシステム330は、上記のように、照射されたターゲット物質の基板336上への堆積を制御するために図5に示すシャッターマスクを組み込んでいる。図16を参照すると、上記に関係するシステムは、カセット交換機構を有するレーザー堆積システム関するものである。この実施態様において、ターゲット物質は、少なくとも4つのターゲット物質、より好ましくは、少なくとも8つのターゲット物質を保持し得る多角形体142の異なる面に設置される。例えば、多角形体が十角形であるなら、10のターゲット物質をその上に設けることができる。別の手法は、カルセルホイール内に各ターゲット物質を設置することである。いずれかの設計をもって、最終目的は、特定の時間レーザービームの前面にターゲット物質を迅速に移動させ、次いで、ターゲット物質をほぼ瞬時に交換することができるようにすることである。カルセル実施態様において、ターゲット物質は、すばやく回転されてレーザービーム144と交差することができる。多角形体実施態様において、ターゲット物質は、レーザービーム144が固定される所望の多角形体の面を前方へ回転させることにより交換され得る。ターゲット物質の成分の堆積中に大面積にわたって均一性を達成するための他の手法は、ラスター走査されたレーザービームを使用する技術を用いることである。図16に示すこの設計において、プログラム可能なミラー146は、堆積ターゲット、即ち、ターゲット物質の全直径にわたってレーザービームをラスター走査させる。位置の関数としてラスター走査レーザービームの速度を変えることにより、溶発プルーム(ablation plume)が基板の外側縁近傍に長期にわたって生成されて均一な膜を生成することができる。この技術は、又、時間の関数として一定のプルームを常に生成するという利点を有する。図16に示すシステムのために、基板は、回転され垂直に移動され得るシャフト130上に設けられる。更に、ラスター走査レーザービームを使用することに加えて、各溶発ターゲット(ablation target)、即ち、ターゲット物質がターゲットの全表面をレーザービームに露出させるように回転する。これは、1平方インチよりも大きな面積に対し堆積の均一性を向上させる。図16に示すシステムに関して述べたように、基板は、サンプルホルダ132内に設置され、マスク1 34は基板の前面で基板ホルダ132に取り付けられる。マスク134は、ロック機構を用いることにより基板に正確に整合される。ロック機構の精度は、好ましくは、25μmよりも良好であるべきである。堆積工程の間に真空を破ることなく他のマスクの1つを反応室内のカセット中に保持した状態で、マスクを交換することができる。マスクを交換するために使用される一般的な手法は、上に述べた。 C.電子ビーム及び熱蒸発システム さて、図17を参照して、本発明に基づく電子ビーム又は熱蒸発システム35 0を記載する。一般に、電子ビームは、真空がターゲット物質からの蒸気をマスクされた基板まで非常にわずかな抵抗をもって拡散させるように、真空(例えば、約10 -11 Torr乃至約10 -3 Torr)下でターゲット物質に適用される。プロセスガス、例えば、アルゴン、酸素、窒素等を、反応性環境を作るためにシステムに搬送することができる。ターゲットと基板との間の距離は、典型的には、基板上に堆積する膜の均一性を決定する。ターゲットと基板との距離が大きいほど、膜の均一性は大きくなる。図17に概略的に示すように、電子ビームシステム350は、マルチ電子ビームガンであるか、単一の電子ビームを持つ電子ガンである電子ビームガン351 、及び、ターゲット物質354の基板356上の堆積を制御するためのマスクシステム353を含む。上に説明したように、電子ビームシステム350は、マスクシャッター及び/又は自動マスク交換装置(図示せず)を備えた標準的な物理的マスクを用いることができる。例えば、炭素で作られた個別の容器内で、異なるターゲット物質354(例えば、金属、酸化物、窒化物、フッ化物、硫化物又は十分な蒸気圧を有する任意の物質)が溶融される。装置の形態は、任意の数、 例えば、1,4,10,それを超えるターゲットを含み得、ここでは、1つの電子ビーム353が使用され、各ターゲット354は順次照射される。これとは別に、装置は、各ターゲットが1つの電子ビームにより照射されるように、任意の数、例えば、1,4,10,それを越えるターゲット、及び任意の数の電子ビームを含み得、その場合、1を超える電子ビームを用いると、ターゲットは同時に照射され得る。これとは別に、装置は、任意の数、例えば、1,4,10,それを超えるターゲット及び任意の数の電子ビームを含み得、各ビームは、いくつかのターゲットが同時に照射され、いくつかのターゲットが順次的に照射されるように、1を超えるターゲットに適用することができる。それ故、ターゲット物質の成分は、順次的に、2以上のターゲット物質の混合物として同時に、又は、順次的及び同時的堆積の組み合わせを用いて、基板356上に選択的に堆積され得る。電子ビームシステムは、更に、基板上に堆積したターゲット物質の厚さを現場で測定するための厚さモニター(図示せず)を含むことができる。厚さモニターは、堆積速度を制御するためにプロセッサーへフィードバックする。電子ビーム技術と同様に、熱蒸発を用いて基板上に膜を堆積させることができる。この実施態様において、当該物質が蒸発するまでターゲット物質を加熱するために電流がターゲットに印加される。蒸発した物質を、次に、基板上に適用することができる。先と同じように、ターゲット物質の成分は、順次的に、2以上のターゲット物質の混合物として同時に、又は、順次的及び同時的堆積の組み合わせを用いて、基板356上に選択的に堆積され得る。 D.スプレーコーティングシステム スプレーコーティングにおいては、基板上に物質を堆積するために、超音波ノズル噴霧器、空気霧化ノズル噴霧器、霧化ノズル噴霧器のような噴霧器が使用される。超音波噴霧器において、ディスク形状のセラミック圧電トランスデューサーが電気エネルギーを機械的エネルギーに変換してスプレーを生じさせる。空気霧化噴霧器においては、ノズルが空気及び液体の流れを混合して完全に霧化されたスプレーを生じさせる。霧化噴霧器においては、ノズルは加圧された液体からのエネルギを用いて液体を霧化し、スプレーを生じさせる。膜の厚さ及び均一性は、スプレー時間、基板−ノズル間距離、ノズル圧、液体粘度、及び/又はスプレーガン、スプレーノズル又は基板の位置等により制御することができる。好ましい実施態様のスプレーコーティング380(図18)において、前記成分をノズル384を介してスプレーすることによりマスクされた基板383上に連続回成分を堆積させることによって組み合わせライブラリーを生成することができる。スプレーコーティングシステム380は、マスクシャッター及び/又は上に述べたような自動マスク交換装置を備えた標準的な物理的マスクを採用することができる。別の実施態様において、マルチスプレーヘッドをこのシステムに使用することができる。 E.イオンビーム堆積システム イオンビーム堆積システムにおいては、アルゴンのようなガスのある真空(1 0 -11乃至10 -1 Torr)下でイオンビームがターゲット物質に適用される。イオンビームは、表面原子が物理的にターゲットから解離されるようにターゲット物質の表面を照射する。イオンビームは、例えば、図15乃至17に示すシステム形態と類似して、ターゲット物質から離間された1以上のイオン源ガンから作られ得る。 V. 分配器を使用した配送上記の移送技術に加えて、単一基板上に液滴又は粉末の形態で成分の種々の組み合わせを生じさせるために分配器を利用することができる。上に説明したように、市販のマイクロピペッティング装置が、5ナノリットル以下の液滴体積を毛細管から分配するようになっている。そのような液滴は、非湿潤性マスクを用いた時、300μm以下の直径を有する予め規定された領域内に適している。いくつかの実施態様において、マイクロピペットは、溶液が堆積される前に、以下に述べるように、予め規定された領域上方に正確かつ精密に位置決めされる。別の好ましい実施態様においては、本発明は、インクジェットプリントの分野で普通に用いられている装置に類似する溶液堆積装置を用いる。そのようなインクジェット分配器には、例えば、パルス圧タイプ、バブルジェットタイプ及びスリットジェットタイプが含まれる。パルス圧タイプのインクジェット分配器においては、圧電素子により印加された圧力の変化に応じて印刷用インクがノズルから噴射される。バブルジェットタイプのインクジェット分配器においては、ノズル中に埋め込まれた抵抗素子を用いて発生された熱でバブルが発生され、バブルの膨張による力を用いて印刷用インクが噴射される。スリットジェットタイプのインクジェット分配器においては、記録用電極がピクセルに対応して整合されているスリット状オリフィス内に印刷用インクが充填され、記録用電極と記録紙の背面側に配置された対極との間にDC電圧パルスが印加される。このシステムにおいて、記録用電極の頂部周辺の印刷用インクは、静電力により記録紙の方へ放出されて記録紙上にドットを記録するように荷電される。そのようなインクジェットプリンタは、インクを成分含有溶液又は成分含有粉末と単に置き換えることによるわずかな変更を行うだけで使用することができる。例えば、すべての目的に参照するためここに組み込まれるウオング(Wong)等の欧州特許出願第EP0260965号は、抗体を固体マトリックスに適用するためにパルス圧タイプのインクジェットプリンタの使用を記載している。その方法において、抗体を含有する溶液は、当該溶液を個別の液滴に分割するように振動する小孔ノズルを強制的に通される。液滴は、後に、電界を通ることにより荷電された後、マトリックス物質上へ偏向される。例示の目的のために、パルス圧タイプの通常のインクドロッププリンタは、インクが加圧されて保持される貯蔵容器を含む。インク貯蔵容器は、ノズルに接続されるパイプに供給する。好適な高周波数でノズルを振動させるために電気機械的トランスデューサが使用される。ノズルの実際の構造は、外部のトランスデューサにより振動される引き抜き加工で作られたガラスチューブ又は外部のトランスデューサ(例えば、圧電性結晶)により振動される金属チューブ、又は、磁歪振動される磁歪金属チューブ等を含む複数の異なる構造体を有し得る。従って、 インクは流れとなってノズルから噴出され、その短時間後にその流れは個々の液滴に分裂する。液滴に電荷を与えるためにノズル近傍に電極を設置することができる。本発明において使用し得るパルス圧タイプのインクドロップ分配器(米国特許第3,281,860号及び第4,121,222号(すべての目的に参照するためここに組み込まれている)に記載されているようなもの)の概略図面は、図19に示されている。この装置は、加圧下の溶液を収容する貯蔵容器から成る。チューブ222が貯蔵容器220に接続され、金属ノズル242中で終わっている。ノズル242は、圧電性結晶240内に設けられた穴内に配置されている。金属チューブ及び圧電性結晶の端は、一致させられている。チューブと圧電性結晶は互いにはんだ付けされて永久的な水密接続をしている。結晶とチューブとの一致した端は、オリフィスワッシャと呼ばれるワッシャ244により覆われている。このワッシャは、開口246が貫通形成されており、溶液が加圧下でそれを通って射出される。金属チューブ242の外側と圧電性結晶240の外側との間に振動源224が接続されている。この構造は、電気化学的浸食及び大気の浸食から成分を保護するために密封シールを使用し得るようになっている。圧電性結晶240は、チューブ及びノズルを振動させ、それにより溶液流を液滴246に分裂させる振動源の周波数で実質的に振動される。ノズルと荷電用シリンダ226との間に振動源により同期された信号源225が接続されている。その結果、実質的に同じ質量であるべき液滴の各々は、振幅が信号源225及び荷電用シリンダから加えられた信号の振幅により決定される荷電を受け取る。荷電用シリンダを通過した後、荷電液滴は、電界電位源に接続された2枚のプレート230及び232の間に生じた電界内を通る。電界と各滴の電荷との間の作用の結果、液滴は、プレートが持つ電荷に応じてこれらのプレート間の中央ライン経路から偏向される。かくして、それらが場合に応じて移動する記録媒体2 36上に落下した時、信号中の情報を表す記録媒体上に堆積パターンが生じる。パルス圧タイプのインクジェットプリンタを説明の目的でここで詳細に記載したが、成分を基板の予め規定された領域へ配送するために、バブルタイプ及びスリットジェットタイプのインクジェットプリンタも、わずかな変更で使用し得ることは、当業者に容易に明らかであろう。更に、上記説明は単一ノズルに言及しているが、好ましい実施態様において、多重成分を基板上の単一の予め規定された領域へ、これと別に、基板上の複数の予め規定された領域へ配送するために、 複数のノズルを有するインクジェットプリンタが使用される。加えて、インクジェットプリンタの分野では改良がなされているので、そのような改良を本発明の方法に使用することができる。他の実施態様においては、電気泳動ポンプにより成分溶液を貯蔵容器から基板へ配送することができる。そのような装置において、細い毛細管が成分の貯蔵容器を分配器のノズルに接続する。毛細管の両端には、電位差を与えるための電極がある。当該分野で知られているように、電気泳動媒体の電位勾配中を化学種が移動する速度は、輸送されつつある種の電荷密度、寸法及び形状、及びこれと共に輸送媒体それ自体の物理的及び化学的性質を含む種々の物性により支配される。電位勾配、毛細管寸法及び輸送媒体レオロジーの適切な条件下で、毛細管内に流体力学的流れが形成される。かくして、対象の成分を含有するバルク流体(bul k fluid)を貯蔵容器から基板へとポンプ搬送することができる。電気泳動ポンプノズルに対する基板の適切な位置を調節することにより、成分溶液を基板上の予め規定された領域へ正確に配送することができる。上記分配器システムを用いて、成分を順次に又は同時に基板上の予め規定された領域に配送することができる。現在好ましい実施態様において、成分は、基板上の単一の予め規定された領域又は基板上の複数の予め規定された領域へ同時に配送される。例えば、2つのノズルを有するインクジェット分配器を用いて、2 つの異なる成分を基板上の単一の予め規定された領域へ同時に配送することができる。これとは別に、この同じインクジェットプリンタを用いて、成分を基板上の2つの異なる予め規定された領域へ同時に配送することができる。この場合、 同じ成分又は2つの異なる成分を配送することができる。同じ成分を両方の予め規定された領域へ配送する場合、それは同じか又は異なる量で配送され得る。同様に、例えば、8つのノズルを有するインクジェット分配器を用いて、8つの異なる成分を基板上の単一の予め規定された領域へ同時に配送することができ、又は、8つの成分(同じか、異なるかのいずれか)を基板上の8つの予め規定された領域へ同時に配送することができる。 VI. ガスマニホールドによる配送図20及び21は、成分を基板上の予め規定された領域へ空間的に配送するための別のシステム及び方法を示す。このシステム及び方法は、一般に、基板全体にわたってガス混合物の供給に空間的な変化を与えガス露出時間にも変化を与え、単独で、又は上記物理的マスクシステムのいずれかと組合せて使用することができる。図20及び21のシステム及び方法は、用途の中で、物質の堆積(例えば、種々の前駆体(precursor)(水素化物、塩化物、有機金属等)からの堆積のような化学気相堆積又は原子層エピタキシー)、物質のエッチング(即ち、熱又は原子層エッチング)、均質触媒又は腐食研究及び/又は物質のアニーリング及び処理(例えば、還元、酸化、拡散、酸化物、窒化物及び他の膜の熱成長)のような化学反応研究のために使用することができる。図20に示すように、システム500は、基板503上の予め規定された領域にガスを配送するための離間したガス露出チューブアセンブリー502のアレーを含む。ガス露出チューブアセンブリーの数及び間隔は、勿論、基板503上の予め規定された領域の数及び間隔に依存する。各チューブアセンブリー502は、ガスを基板503へ配送し及び除去するための内部及び外部同心チューブ50 4,506を含む。典型的には、ガスは、外側チューブ506の先端510から内側に離間された出口508を有する内側チューブ504を通して配送される。ガスは、内側チューブ504を通して垂直又は水平に流れ、基板表面の小さな領域512と相互作用し、チューブ504,506間の環状キャビティ514を通って排出される。勿論、流れは、逆方向(即ち、キャビティ514を介して基板へ配送され、内側チューブ504を介して排出される)もあり得る。図20に示すように、チューブアセンブリー502は、好ましくは、排出ライン517をキャビティ514に流体的に接続する基端取付具516を含む。図2 1に示すように、内側チューブ504は、それぞれ、供給ライン519を介して、1以上のガスマニホールド518に接続されている。好ましくは、ガスマニホールド518は、1を超える内側チューブ504に共通である。質量流量制御器520により制御されるガスの混合物は、マニホールド518に供給される。異なるマニホールドを1つのガス混合物又は完全に異なるガス混合物の異なった濃度に合わせて設定できる。供給ライン519は、好ましくは、基板503の各領域512に適用されるガス混合を変えるために、及び/又はマニホールド518 内のガスの各予め規定された領域512への露出時間を変えるために、独立に制御される弁522を有する。露出時間を変えると、領域512における堆積厚さ、エッチング深さ又は反応時間に影響を与え得る。反応の研究のためには、排出ライン517は、又、それらの各々が反応領域の迅速な順次的スクリーニングを容易にするためにサンプリングされ得るように、二方向弁(図示せず)を含むことができる。堆積のための使用に際し、1以上のガスが、種々の濃度で又は等しい濃度で1 以上のガスマニホールド518(図21)へ配送される。弁522は、マニホールド518内のガス混合物を供給ライン519から内側チューブ504を介して基板503上の領域512へ通過させるために開閉される(図20)。各領域5 12のガスへの露出時間は、各弁522が開放される時間量を変えるか、各弁5 22を通る流量を変えることによって変更することができる。図20に示すように、各露出は、好ましくは、基板503を外側チューブ506の先端510に接触させることにより局部化される。加えて、チューブアセンブリー502は、好ましくは、露出された領域512内のガスよりもやや高い圧力に維持された不活性ガスでパージ(purge)される容器530内に配置される。この圧力差は、反応物質の外部への漏洩というよりも、不活性ガスの内部への漏洩になる。このシステム及び方法を、EL蛍光体としてのZnS:Mnの組み合わせ研究の例により説明することができる。この例において、システム500は、最良のマンガン濃度及び最良の蛍光体層の厚さを決定するために使用される。この例では、チューブアセンブリー502の各行は、異なる共通マニホールド518により供給されるものと考えられる。行1用マニホールドは、0.01%のマンガン濃度を有するガス混合物のために設定され、行2用マニホールドは0.02%のマンガン濃度用に設けられる等々である。この例では、アレーの列1の供給ライン519に沿った弁522は、1000 オングストロームの物質が堆積された後に閉じるようにプログラムされ、アレーの列2の供給ライン517に沿った弁522は、5000オングストロームの物質が堆積された後に閉じる等々である。得られるライブラリーは、アレーの1の軸が変化するマンガン濃度に対応し、他の軸が変化する物質の厚さに対応するZ nS:Mnのピクセルアレーを有することになる。次いで、このアレーを、当該アレー内の各物質の相対的性能をランク付けるためにスクリーニングすることができる。 VII. 基板上の領域の隔離好ましい実施態様において、上述の本発明のシステム及び方法は、種々の結果物質のアレーを単一の基板表面上の既知の位置に調製するために使用される。本質的に、本発明においては、考えられるどのような基板も使用できる。基板は、 有機、無機、生物学的、非生物学的な粒子、ストランド、沈殿物、ゲル、シート、チューブ、球、容器、毛細管、パッド、スライス、膜、プレート、スライド等のような存在物、又はこれらの任意のものの混合物であってもよい。基板はディスク、正方形、球、円のような任意の便宜な形状を持ち得る。基板は、好ましくは、平坦であるが、種々の別の表面形状を取り得る。例えば、基板は、上に種々の物質が合成される隆起した又は陥没した領域を含むことができる。基板及びその表面は、好ましくは、ここで記載された反応を上で行う硬い支持体を形成する。基板は、例えば、ポリマー、プラスチック、パイレックス、石英、樹脂、シリコン、シリカ又はシリカ系物質、炭素、無機ガラス、無機結晶、膜等の広範な物質のいずれかであってもよい。他の基板物質は、本開示を検討すれば当業者に容易に明らかであろう。固体基板上の表面は、基板と同じ物質で形成することができ、これとは別に、それらは、異なってもよい、即ち、基板を異なる物質で塗布することができる。更に、基板表面は、対象の成分が配送される吸着剤(例えば、セルロース)をその上に含むことができる。最も適切な基板及び基板表面物質は、合成しようとする物質の種類に依存し、所定の場合におけるその選択は、当業者に容易に明らかであろう。いくつかの実施態様において、基板上の予め規定された領域、及び、従って、 各異なる結果物質が上で合成される領域は、約25cm 2よりも小さく、好ましくは、10cm 2未満、より好ましくは、5cm 2未満、更に好ましくは、1cm 2未満、より一層好ましくは、1mm 2未満、更により一層好ましくは、0.5m m 2未満である。最も好ましい実施態様において、領域は、約10,000μm 2 未満、好ましくは、1,000μm 2未満、更に好ましくは、100μm 2未満、 更により一層好ましくは、10μm 2未満の面積を有する。好ましい実施態様において、単一の基板は、少なくとも10の異なる物質、好ましくは、少なくとも20の異なる物質、より好ましくは、少なくとも50の異なる物質、更に好ましくは、少なくとも100の異なる物質がその上に合成される。更に好ましい実施態様において、単一の基板は、500,10 3 ,10 4 ,1 0 5 ,10 6を超え、又はそれを超える物質がその上に合成される。いくつかの実施態様において、2つというわずかな成分を有する物質を形成するために配送プロセスが繰り返されるが、当該プロセスは、3、4、5、6、7、8又はそれを超える数の物質を中に有する材料を容易に形成するのに適している。単位面積当たりの領域密度は、0.04領域/cm 2よりも大きく、好ましくは、0.1領域/cm 2よりも大きく、更に好ましくは、1領域/cm 2よりも大きく、一層好ましくは、10領域/cm 2よりも大きく、より一層好ましくは、100領域/ cm 2よりも大きい。最も好ましい実施態様において、単位面積当たりの領域の密度は、1,000領域/cm 2よりも大きく、より好ましくは、10,000 領域/cm 2よりも大きく、更に好ましくは、100,000領域/cm 2よりも大きく、より一層好ましくは、10,000,000領域/cm 2である。他の実施形態において、基板は1連の小さなビーズ又はペレット(以下、「ビーズ」という)である。使用されるビーズの数は、合成しようとする物質の数に依存し、2つから無限数までのビーズに及び得る。この実施態様において、ビーズの各々は、対象の成分により均一に塗布され、その後、ビーズを反応させることができる。これは、例えば、それぞれが特定の成分の溶液を収容する一連の容器を用いることによって容易に行われる。ビーズは、物質のアレーを生成させるために使用される成分の数に対応する群に等しく分けられる。次いで、各群のビーズは、容器の1つに添加され、そこで溶液としての成分の1つの塗膜が各ビーズ上に生成する。次いで、ビーズの群は、中で、溶液中の成分の一つのコーティングが各ビーズの面を形成する容器の1つに加えられる。ついで、ビーズは互いに1つの群にプールされ、各ビーズの表面上に乾燥した成分層を形成するために加熱される。ビーズの各々の上に異なる成分のアレーを生成させるために、本プロセスは数回繰り返される。対象の成分がビーズ上に堆積されたら、ビーズが反応されて物質のアレーを形成することができる。すべてのビーズを、同じ条件で、反応させてもよいし、させなくてもよく、又は、同じ条件で(即ち、ビーズ又は成分が互いに反応しない場合)成分を堆積させることができる。特定のビーズ上に堆積した成分の履歴を決定するために、質量分光技術を使用することができる。これとは別に、各ビーズは、その上に堆積された成分の履歴及びそれらの化学量を指示するタグを有し得る。タグは、例えば、それが分光技術を用いて読まれ得るように、ビーズの表面内にエッチングされた二元タグであってもよい。結果物質のアレーを上に有する単一の基板と同様に、個々のビーズ又はペレットを、有用な性質を有する結果物質についてスクリーニングすることができる。より具体的には、例えば、一連のビーズを基板として使用して結果物質のアレーをBi、Cu、Ca及びSrに基づいて生成させようとする場合、Bi(NO 33 、Cu(NO 33 、Ca(NO 33及びSr(NO 33の水溶液を収容する4つの容器が用いられる。ビーズの一部はBi(NO 33溶液を収容する容器に添加され、ビーズの一部はCu(NO 33溶液に添加され、ビーズの一部はCa (NO 33溶液を収容する容器に添加され、最後に、ビーズの一部はSr(NO 33の水溶液を収容する容器に添加される。ビーズが容器に収容された物質により均一に塗布されたら、ビーズを容器から取り出し、乾燥し、エッチングし、互いに1つの群にプールし、しかる後、分け、上記対象の物質を収容する容器に加える。本プロセスは、ビーズの各々上に広範な物質のアレーを生成させるために、オプションで、追加の物質を用いて繰り返される。広範な物質のアレーを上に含むビーズの広範なアレーを生成させるためにこの技術を種々変えて使用することができることは、当業者には容易に明らかであろう。例えば、 いくつかのビーズをわずか2つの物質で塗布し、他を2を超える物質で塗布することができる。加えて、いくつかのビーズを同じ物質で2回以上塗布し、他のビーズを所定の物質で1回塗布することができる。 VIII. 物質のアレーをスクリーニングするための方法調製されると、結果物質のアレーは、有用な性質を有する結果物質について、 順次に又は並行して、スクリーニングすることができる。アレー全体かそのセクション(例えば、予め規定された領域の行)を有用な性質を有する結果物質について並行にスクリーニングすることができる。単位面積当たりの領域密度が、0 . 04領域/cm 2よりも大きく、好ましくは、0.1領域/cm 2よりも大きく、更に好ましくは、1領域/cm 2よりも大きく、一層好ましくは、10領域/ cm 2よりも大きく、より一層好ましくは、100領域/cm 2よりも大きい結果物質のアレーをスクリーニングするためには、走査型検出システムを利用するのが好ましい。最も好ましい実施態様において、走査型検出システムは、単位面積当たりの領域の密度が、1,000領域/cm 2よりも大きく、より好ましくは、10,000領域/cm 2よりも大きく、更に好ましくは、100,000領域/cm 2よりも大きく、より一層好ましくは、10,000,000領域/c m 2である結果物質のアレーをスクリーニングするために利用される。従って、好ましい実施態様において、結果物質のアレーは、単一の基板上に合成される。結果物質のアレーを単一の基板上に合成することによって、有用な性質を有する結果物質のアレーをスクリーニングすることがより容易に行われる。スクリーニングされ得る性質には、例えば、電気的、熱的、機械的、形態学的、 光学的、磁性的、化学的なもの等が含まれる。より具体的には、スクリーニングされ得る有用な性質が以下の表Iに説明されている。有用な性質を有することが見出されたいずれかの結果物質は、後に、大規模に調製することができる。表Iに掲げた性質は、当業者に知られており使用されている従来の方法及び装置を用いてスクリーニングすることができる。表Iに示す性質についてスクリーニングするために使用することができる走査システムには、以下のもの、即ち、 走査型ラマン分光法;走査形NMR分光法;例えば、表面電位測定法、トンネル電流・原子力・音響顕微検査、剪断応力顕微検査法、超高速光励起・静電力顕微鏡、トンネル誘起光放出顕微鏡、磁力顕微鏡、マイクロ波電界誘起表面同調発生顕微鏡、非線形交流トンネル顕微鏡検査法、近電界走査型光学顕微検査法、非弾性電子トンネル分光法等の走査型プローブ分光法;異なる波長における光学的顕微検査法;走査型光学的偏光解析法(誘電率及び多層膜厚を測定するため);走査型うず電流顕微検査法;電子(回折)顕微検査法等が含まれるが、これらに限定されない。より具体的には、導電性及び/又は超電導性をスクリーニングするために、以下の素子の1つ、即ち、走査型RF磁化率プローブ、走査型RF/マイクロ波スプリット−リング共鳴器検出器、又は、走査型超電導量子干渉素子(SQUID )検出システムを使用することができる。硬さをスクリーニングするために、例えばナノインデンタ(ダイヤモンドチップ)を使用することができる。磁気抵抗をスクリーニングするために、走査型RF/マイクロ波スプリット−リング共鳴器検出器又はSQUID検出システムを使用することができる。結晶性をスクリーニングするために、赤外線又はラマン分光法を使用することができる。磁気強度及び保磁力をスクリーニングするために、走査型磁化率プローブ、走査型RF /マイクロ波スプリット−リング共鳴器検出器、SQUID検出システム又はホールプローブを使用することができる。蛍光をスクリーニングするために、光検出器又は電荷結合素子カメラを使用することができる。当業者に知られている他の走査型システムも使用できる。 表I.スクリーニングし得る性質の例

    結果物質のアレーは、例えば、磁気デコレーション(ビッターパターン)及び電子ホログラフィーを用いて超電導性について順次にスクリーニングすることができる。 これとは別に、結果物質のアレーは、例えば、ホールプローブ、磁力顕微鏡検査法、SQUID顕微検査法、AC磁化率顕微鏡、マイクロ波吸収顕微鏡、エディー電流顕微鏡等を用いて、超電導性についてスクリーニングすることができる。 物質のアレーをスクリーニングするための例示的方法及び装置のより完全な記述が、通常に譲渡され、同時係属する、1996年7月23日提出の米国仮出願第60/016,102号(代理人整理番号:16703−000300 )、1996年10月9日提出の米国仮出願第60/028,106(代理人整理番号:16703−000310)、1996年10月25日提出の米国仮出願第60/029,255号(代理人整理番号:16703−000320)、 1997年1月10日提出の米国仮出願第60/035,366号(代理人整理番号:16703−000330)、1996年10月9日提出の米国仮出願第6 0/028,105号(代理人事件番号:16703−000400)、及び、 1997年1月10日提出の米国仮出願第60/035,202号(代理人整理番号:16703−000410)に見出され、これらの完全な開示は、すべての目的に参照するためここに組み込まれている。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴールドワッサー、アイシー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94025、メンロー・パーク、435 エンシナ ル・アベニュー、アパートメント シー【要約の続き】 ン性固体及び分子状固体を含む。 調製されたら、これらの結果物質は、例えば、電気的、熱的、機械的、形態学的、光学的、磁気的、化学的及び他の性質を含む有用な性質について順次又は並行してスクリーニングすることができる。

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