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申请号 JP2001512317 申请日 2000-05-28 公开(公告)号 JP2003505701A 公开(公告)日 2003-02-12
申请人 バイオアレイ・ソリューションズ・エルエルシー; 发明人 アリス・ツィアン・リ; ミヒャエル・ソイル;
摘要 (57)【要約】 コロイド条粒子及び施異分子を、絶縁性電極( 酸化 ケイ素等)と電解質液との界面において操作するための方法及び装置。 表面近傍において光で制御される粒子の動電学的集合体は、3つの基本的要素の組合せ、即ち:平面凝集物のAC電場誘導性集合化;集合化プロセスを空間的に制御する、電解質/酸化ケイ素/ケイ素界面のパターン化;外部の照射により、集合化プロセスのリアルタイムの集合化、に依存する。 本発明は、複数のタイプの粒子及び生体分子の平面的なアレーの創出及び配置についての相互作用的制御と、アレーの形状及びサイズとを制御することを可能にする一連の基本的な操作を提供する。 本発明により、指弾アッセイ及び生化学的分析のための試料の調製をアレーフォーマットで行うことが可能になる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 電極及び電解質液の間の界面において懸濁した細胞を操作する方法であって、当該方法が、以下の工程: 電極及び電解質液の間の界面において複数の懸濁された細胞を準備する工程であって、当該電極が光感受性の電極である工程; 当該界面において電場を生成する工程; 当該界面を、予め定めておいた光パターンで照して、当該細胞を、当該予め定めておいた光パターン及び当該電極の特性に従って移動させる工程; を含む方法。 【請求項2】 前記の細胞の移動が、照明と電場の組合せにより制御される請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記の電場が、AC電圧の適用により生成される請求項1に記載の方法。 【請求項4】 更に、光パターンの構成又は強度を変化させる工程を含む請求項1に記載の方法。 【請求項5】 前記の電極の特性が、界面電場の局所的分布に影響を与える特性を含む請求項1に記載の方法。 【請求項6】 前記の電極の特性が、インピーダンス又は表面電荷の貯蔵を含む請求項5に記載の方法。 【請求項7】 前記の電極の特性が、インピーダンスを含み、当該インピーダンスの調節により、電場に対応して低いインピーダンスの領域への細胞の移動が引き起こされる請求項1に記載の方法。 【請求項8】 前記の電極が、絶縁層で被覆されたシリコン電極を含む請求項1に記載の方法。 【請求項9】 付加的な電極(ここで当該付加的電極及び前記の光感受性電極は、実質的に平面的、且つ隙間を挟んで互いに平行に配列されている)に、当該隙間に配置された細胞を含む電解質液を提供する請求項1に記載の方法。 【請求項10】 前記の付加的電極が、光学的に透明な電極である請求項9
    に記載の方法。 【請求項11】 前記の電極が、空間的に変動する酸化物の増加、表面化学的パターン化又は表面プロファイリングによりパターン化されていて、該パターン化が、前記の界面の電場の空間的分布を変化させる請求項1に記載の方法。 【請求項12】 前記のパターン化工程を利用して、複数の低インピーダンス領域を電極上に作り出し、前記の照明工程を利用して、低インピーダンスの1
    以上の領域を選択的に接続し、それによって細胞を、その間隔に、前記パターン化及び予め定めておいた光パターンに従って移動させる請求項11に記載の方法。 【請求項13】 前記の照明工程が、前記電極の選択された領域を照すことを含み、これが電場と組み合わさって、細胞を当該選択された領域内へ又は当該選択された領域外へ移動させる請求項1に記載の方法。 【請求項14】 前記の照明工程が、予め定めておいた光パターンで前記の電極を照して、当該電極の電気化学的特性において横方向の勾配を形成し、前記の細胞が、適用電場の方向に対して直交する方向の照射パターンに従って移動するのを制御する請求項1に記載の方法。 【請求項15】 前記の細胞が、真核細胞又は原核細胞を含む請求項1に記載の方法。 【請求項16】 電極及び電解質液の界面に懸濁された細胞を操作する方法であって、以下の工程: 第一面に配置された第一電極、及び第一面とは異なる第二面に配置された第二電極、その間に位置する電解質液、並びに電解質液及び第二電極との界面に懸濁される複数の細胞を準備する工程であって、当該第二電極は、表面及び内部を有する平面電極を含み、当該表面及び内部は、当該電極の表面の電場の局所的分布に影響を与える空間的な修飾が作り出されるように修飾されている工程; 第一及び第二の電極の間に、電圧を適用して、二つの電極の間に電場を作り出して、細胞を、第二電極の特性の空間的変動に従って移動させることを制御する工程; を含む方法。 【請求項17】 前記の電極の特性が、インピーダンス又は表面電化の貯蔵を含む請求項16に記載の方法。 【請求項18】 前記の第二電極の特性の空間的変動が、空間的に変動する酸化物の増加、表面化学的パターン化、又は表面プロファイリングにより、当該第二電極の表面又は内部を修飾することで行われる請求項16に記載の方法。 【請求項19】 前記の第二電極が、絶縁層で被覆されたシリコン電極を含む請求項16に記載の方法。 【請求項20】 前記の第一電極が、平面電極を含み、当該第一電極及び前記の第二電極は、実質的に平面で、隙間を挟んで互いに平行であり、前記の電解質液は、当該隙間に位置する細胞を含む請求項16に記載の方法。 【請求項21】 前記第一電極が、光学的に透明な電極を含む請求項21に記載の方法。 【請求項22】 変動する前記第二電極の特性が、インピーダンスを含み、
    当該第二電極の一以上の表面又は内部の領域が、低インピーダンスを示し、そして細胞は低インピーダンス領域へ移動する請求項16に記載の方法。 【請求項23】 前記の電場が、前記第一及び第二の電極の間にAC電圧を適用することにより作り出される請求項16に記載の方法。 【請求項24】 電極及び電解質液の間の界面に懸濁された細胞を操作するための装置であって、 光感受性電極及び電解質液; 当該電極及び当該電解質液の界面に電場を作成する手段;及び 当該電極を照射する手段を含む装置。 【請求項25】 電極及び電解質液の界面に懸濁された細胞を操作するための装置であって、 第一平面に配置された第一電極、及び第一平面とは異なる第二平面に配置された第二電極(ここで第一及び第二電極はそれぞれ、平面的電極を含み、当該電極は、実質的に平行して配列されている); 当該第一及び第二電極の間の隙間(ここで当該隙間は、複数の細胞が懸濁された電解質液を含むことができる) を含み、 ここで、当該第二電極は光感受性電極を含み、そして当該第一及び第二電極は、
    当該隙間に位置する細胞を含む電解質液で、当該電極間に電圧がかけられた場合、当該第二電極及び当該電解質液の間の界面に電場が生成されるように構成されていて、 当該装置は、電場は界面に作成されて、界面が予め定められた光パターンで照された場合に、第二電極及び電解質液の間の界面にある細胞の移動を制御できる装置。 【請求項26】 前記の光感受性電極が、絶縁層で被覆されたシリコン電極を含む請求項24又は25に記載の装置。 【請求項27】 前記の光感受性電極が、空間的に変動する酸化物の増加、
    表面化学的パターン化、又は表面プロファイリングによりパターン化され、当該パターン化が、界面における電場の空間的分布を変動させる請求項24又は25
    に記載の装置。 【請求項28】 前記の光感受性電極の特性が、インピーダンスを含む請求項24又は25の装置。 【請求項29】 界面に電場を作成する電場発生器、及び界面を照す照明源を更に含む請求項25に記載の装置。 【請求項30】 電解質液及び前記界面に位置する複数の細胞を含む請求項24又は25に記載の装置。 【請求項31】 電極及び電解質液の界面に懸濁された細胞の移動を操作するための装置であって、 第一平面に配置された第一電極及び第一平面とは異なる第二平面に配置された第二電極(ここで、第一及び第二電極は、平行的に整列された実質的に平面の電極である); 当該第一及び第二電極の間の隙間(ここで当該隙間は、複数の細胞が懸濁された電解質液を含むことができる); を含み、当該第二電極は、その特性が修飾されるようにしてパターン化され、第一及び第二電極は、当該隙間に位置する細胞を含む電解質液で、第一及び第二電極の間に電圧を適用した場合、電場が作成されるように構成され、電解質液は、
    そして第二電極のパターン化により、その特性が修飾されて、界面の電場の局所的分布に影響を与える、装置。 【請求項32】 前記の第二電極が、空間的に変化する酸化物の増加、表面化学的パターン化又は表面プロファイリングにより変動する請求項31に記載の装置。 【請求項33】 前記の特性がインピーダンスを含む請求項31に記載の装置。 【請求項34】 前記の第二電極が、絶縁層で被覆されたシリコン電極を含む請求項31に記載の装置。 【請求項35】 基質上の指定領域内に細胞の集合体を形成する方法であって、 光感受性電極及び電解質液の界面に懸濁された複数の細胞を準備する工程; 電場を当該界面に作成する工程;及び 当該界面を予め定めておいた光パターンで照し、実質的に1層の細胞の平面的集合体の、電極上の指定領域内での形成を制御する工程(ここで指定領域は、照射パターンにより定義される); を含む方法。 【請求項36】 前記の細胞の移動が、照射及び電場の組合せにより制御される請求項35に記載の方法。 【請求項37】 付加的電極(当該付加的電極及び前記光感受性電極は、実質的に平面的であり、隙間を挟んで互いに整列されている)が提供され、当該付加的電極は、光学的に透明な電極を含む請求項35に記載の方法。 【請求項38】 空間的に変動する酸化物の増加、表面化学的パターン化又は表面プロファイリングにより電極を変化させることを更に含む請求項35に記載の方法。 【請求項39】 空間的又は一時的に光パターンを変動させて、前記集合体に変化を起す工程を更に含み、当該変化が、分解、分解及びその後の再集合化、
    集合体の再配置、集合体の再構成、及び集合体の分割からなる群より選択される請求項35に記載の方法。 【請求項40】 電場の周波数又は電圧を変動させて、前記集合体に変化を起す工程を更に含み、当該変化が、分解、分解及びその後の再集合化、集合体の再配置、集合体の再構成、及び集合体の分割からなる群より選択される請求項3
    5に記載の方法。 【請求項41】 前記の複数の細胞が、1種以上の細胞を含み、他のものからの1種の細胞を分画して、当該複数の細胞の集合体内での転置、当該種類の細胞の移動性における差異に起因する分画を誘導する工程を更に含む請求項35に記載の方法。 【請求項42】 前記集合体内に細胞を維持する工程を更に含み、当該維持工程が、電場及び予め定めておいた光パターンを維持するか、又は当該細胞を化学的若しくは物理的手段で固定化することを含む請求項35に記載の方法。 【請求項43】 前記の細胞集合体が、細胞を化学的に連結するか又は細胞を閉じこめることにより電極に固定化する請求項42に記載の方法。 【請求項44】 細胞集合体を基質上の指定領域内に形成する方法であって、 第一平面に配置される第一電極、及び第一平面とは異なる第二平面に配置される第二電極、その間に位置する電解質液、並びに電解質液及び第二電極の間の界面に懸濁された複数の細胞を準備する工程であって、当該第二電極は表面及び内部を有する平面電極を有し、当該表面又は内部は、当該第二電極の特性を空間的に変動させるようにして調整されている工程;及び 当該第一及び第二電極の間に電圧をかけて、当該二つの電極の間に電場を発生させて、それにより、当該第二電極の指定領域内の実質的に1層の細胞の平面的集合体を形成する工程であって、当該指定領域は、第二電極の表面の電場の局所的分布に影響を与える空間的変動により定義され、当該第二電極の特性は、界面電場の局所的分布に影響を与えるものである工程を含む方法。 【請求項45】 前記の変動する特性が、インピーダンス又は表面電荷密度を含む請求項44に記載の方法。 【請求項46】 前記の変動する特性が、インピーダンスを含み、前記の指定領域が、低インピーダンスの領域を含む請求項44に記載の方法。 【請求項47】 電場を維持するか、又は化学的若しくは物理的手段により細胞を固定化することにより、前記の細胞集合体を維持する工程を更に含む請求項44に記載の方法。 【請求項48】 前記の細胞集合体が、細胞の化学的結合又は細胞の閉じこめにより電極上に固定化される請求項44に記載の方法。 【請求項49】 前記の第一電極が、実質的に平面的で、光学的に透明な電極を含む請求項44に記載の方法。 【請求項50】 前記集合体中の細胞を、光学的にイメージングする工程を更に含む請求項49に記載の方法。 【請求項51】 前記の光学的イメージング工程を実行して、集合体中の細胞の形態を測定する請求項50に記載の方法。 【請求項52】 前記の光学的イメージング工程を実行して、集合体中の細胞のサイズ、形、又は粒状度を測定する請求項50に記載の方法。 【請求項53】 基質上の指定領域に形成された細胞集合体であって、 基質;及び 動的に形成された細胞の平面的集合体であって、実質的に1層の細胞を、当該基質上の指定領域に含むものを含む集合体。 【請求項54】 前記の指定領域が、前記基質の電気化学的特性により定義される請求項1に記載の集合体。 【請求項55】 基質上の指定領域に形成された細胞の集合体であって、 基質;及び 細胞の平面的集合体であって、当該基質上の指定領域内に実質的に1層の細胞を含むものであり、当該集合体は、請求項33に記載の方法により形成されるもの; を含む集合体。 【請求項56】 基質上の指定領域内に形成された細胞の集合体であって、 基質;及び 細胞の平面的集合体であって、当該基質上の指定領域内に実質的に1層の細胞を含むものであり、当該集合体は、請求項35又は44に記載の方法により形成されるもの; を含む集合体。 【請求項57】 前記の基質が、絶縁層で被覆されたシリコンチップを含む請求項53乃至56の何れか一項に記載の細胞集合体。 【請求項58】 前記の細胞集合体が、形成後に化学的又は物理的手段により固定化される請求項53乃至56の何れか一項に記載の集合体。 【請求項59】 前記の細胞集合体が、細胞の化学的結合又は細胞の閉じこめにより電極上に固定化されている請求項58に記載の集合体。 【請求項60】 細胞の集合体が関与するバイオアッセイを行う法であって、 動的に形成される細胞の平面的集合体であって、前記基質上の指定領域内に実質的に1層の細胞を含むものを準備する工程; 当該細胞を分析物と接触させる工程;及び 当該分析物の当該細胞への結合を検出する工程; を含む方法。 【請求項61】 細胞の集合体が関与するバイオアッセイ法であって、 前記基質上の指定領域内に実質的に1層の細胞を含む細胞の平面的集合体を準備する工程であって、当該細胞の集合体は、請求項35又は44に記載の方法により形成される工程; 当該細胞を分析物と接触させる工程;及び 当該分析物の当該細胞への結合を検出する工程; を含む方法。 【請求項62】 前記の細胞集合体中の細胞が、当該細胞を分析物へ接触する前に固定化される請求項60又は61に記載の方法。 【請求項63】 前記の細胞が、細胞の化学的結合又は細胞の閉じこめにより固定化される請求項62に記載の方法。 【請求項64】 前記の分析物が、特定の細胞標識に向けられ、前記のバイオアッセイが、細胞表面の細胞標識の存在を測定するためのものである請求項6
    0又は61に記載の方法。 【請求項65】 前記のバイオアッセイが、細胞のタイピングに関し、細胞表面に標識が存在することが細胞のタイプを示すものである請求項64に記載の方法。 【請求項66】 前記の分析物が、標識に付着され、当該分析物の細胞への結合の検出が、当該標識の存在の検出により行われる請求項64に記載の方法。 【請求項67】 細胞に結合していない前記分析物を、検出工程が実行される前に除去する工程を更に含む請求項64に記載の方法。 【請求項68】 前記分析物標識に付着していて、当該標識は、蛍光タグを含む請求項64に記載の方法。 【請求項69】 前記の分析物が、標識に付着され、当該標識が、化学的又は物理的特徴により区別できるビーズを含む請求項64に記載の方法。 【請求項70】 1以上の分析物が細胞との結合に関して同時に試験され、
    それぞれの分析物が、化学的又は物理的特徴により区別できる符号化ビーズに結合されていて、検出工程が、当該細胞に結合したビーズを解読して、細胞に結合した分析物のそれぞれの同一性を測定するものである請求項64に記載の方法。 【請求項71】 前記の分析物が、特定の細胞受容体に向けられたリガンドであり、前記のバイオアッセイが、細胞表面の受容体の存在を測定するためのものである請求項64に記載の方法。 【請求項72】 前記の分析物が、特定の細胞抗原に向けられた抗体であり、前記のバイオアッセイが、細胞表面上の抗原の存在を測定するためのものである請求項64に記載の方法。 【請求項73】 1以上の抗原の存在が、1以上の抗体使用して測定され、
    それぞれの抗体が、化学的に区別可能な蛍光タグであり、検出工程が、細胞の多色イメージングを含む請求項64に記載の方法。 【請求項74】 細胞の結合をリガンド又は抗体でアッセイする方法であって、当該方法は、細胞の平面的集合体が関与し、 請求項35又は44に記載の方法で調製された細胞の集合体を準備する工程であって、当該集合体が、前記の指定領域内において細胞とランダムに混合された複数の符号化ビーズを更に含み、それぞれのビーズは、その表面においてリガンド又は抗体を提示し、それぞれのビーズの符号は、その表面のリガンド又は抗体にユニークに対応し、当該リガンド又は抗体を有する細胞の近傍は、それらの間の結合相互作用を許容する工程; 細胞及び符号化ビーズの混合集合体を分解する工程;及び 細胞及び符号化ビーズを含むクラスターの形成を分析することにより結合相互作用を検出する工程であって、当該結合は、抗体若しくはリガンドに特異的に抗原、又は細胞受容体の存在又は非存在を意味するものである工程を含む方法。 【請求項75】 光感受性電極上に固定化された符号化ビーズ平面的アレーを準備する工程であって、当該アレーは、実質的に1層の、実質的に非ランダムな空間的配列にある符号化ビーズを含み、それぞれのビーズがその表面においてリガンド又は抗体を提示し、当該細胞は、ビーズのアレーを横切って移動し、リガンド又は抗体と、細胞との間の結合相互作用を許容する工程、そして細胞のアレー内のビーズへの選択的付着を同定することにより結合を検出する工程であって、その結合は、リガンド若しくは抗体に特異的な抗原、又は細胞受容体の存在又は非存在を意味するものである工程、を更に含む請求項1に記載の方法。 【請求項76】 1以上のリガンド又は抗体を使用し、化学的又は物理的手段により区別できる符号化ビーズにそれぞれが付着している請求項73又は7
    4に記載の方法。 【請求項77】 分析物に対する細胞応答の検出方法であって、当該方法は、細胞の集合体が関与し、 動的に形成される細胞の平面的集合体であって、前記の基質上の指定領域内に実質的に1層の細胞を含むものを準備する工程; 当該細胞を分析物と接触させる工程;そして 当該分析物への細胞応答を検出する工程; を含む方法。 【請求項78】 分析物に対する細胞応答を測定する方法であって、当該方法は、細胞の集合体が関与し、 請求項55又は56により形成された細胞の平面的集合体を準備する工程; 当該細胞を分析物と接触させる工程;そして 当該分析物に対する細胞応答を検出する工程; を含む方法。 【請求項79】 1以上の分析物が、細胞に1以上の生物学的活性物質の分泌を誘発する能力について試験され、そして検出工程が、当該生物学的に活性な物質の存在を検出することを含む請求項77又は78に記載の方法。 【請求項80】 前記の生物学的に活性な物質が、サイトカインを含む請求項79に記載の方法。 【請求項81】 分析物への細胞応答を測定する方法であって、当該方法は、 請求項25又は31の装置を準備する工程; 前記第一電極上に符号化ビーズの平面的アレーを準備する工程であって、それぞれのビーズがその表面にリガンドを提示し、且つ当該リガンドをユニークに同定するものであり、当該リガンドが、放出可能な様式でビーズに付着されたものである工程; 当該細胞の平面的集合体を、符号化ビーズを当該集合化細胞より分離する隙間領域をもって、第二電極上に準備する工程;そして 当該リガンドを放出し、細胞応答をモニターする工程であって、当該細胞のビーズアレーの近傍が、当該細胞応答を誘導するリガンドの同一性についての測定を許容する工程; を含む方法。 【請求項82】 前記の分析物が、薬剤分子又はリガンドを含む請求項77
    又は78に記載の方法。 【請求項83】 検出される前記の細胞応答が、特定遺伝子の発現であり、
    当該発現が、細胞内レポーター遺伝子産物の存在についての検出により測定される請求項77又は78に記載の方法。 【請求項84】 前記の細胞内リポーター遺伝子の発現によって、細胞内に蛍光が生じる請求項83に記載の方法。 【請求項85】 前記の検出される細胞応答が、細胞の形態学的変化、細胞膜透過性の変化、及び細胞運動のモニターによる化学走性からなる群より選択される請求項77又は78に記載の方法。 【請求項86】 細胞間の相互作用を測定する方法であって、 請求項25又は31の装置を準備する工程であって、少なくとも1種の細胞を含むその電解質液が、前記の隙間に配置されている工程; 電解質液中に第二の種の少なくとも1の細胞を導入し、前記第一の種の細胞及び当該第二の種の細胞が相互作用することを許容する工程; 前記の界面に電場を発生させて、細胞を第二電極の指定領域内へ移動させる工程であって、クラスター形成を確認することにより、二つの細胞の種間での相互作用を検出する工程; を含む方法。 【請求項87】 細胞間の相互作用を測定する方法であって、 請求項25又は31の装置を準備する工程であって、その電解質液が少なくとも第一の細胞種を含むものである工程; 電場を前記の界面に作成し、当該第一の細胞種を、第二電極の指定領域内へ移動させる工程; 第二の種の少なくとも1の細胞を、当該電解質液内へ導入し、当該細胞を、第一の細胞種が位置する第二電極の指定領域内へ移動させ、それによって二つの細胞種の間の相互作用が起ることを許容する工程;そして 当該相互作用を検出する工程; を含む方法。 【請求項88】 細胞間の相互作用を測定する方法であって、 請求項25又は31の装置を準備する工程であって、当該電解質液が、少なくとも、第一の細胞種の1の細胞及び第二の細胞種の1の細胞を含み、それぞれの細胞種が、第二電極上の異なる指定領域に位置する工程; 前記界面に電場を発生させ、第一の種の細胞を、第二の種の細胞に占領されている指定領域へ移動させ、それによって異なる細胞間での相互作用が生じるようにする工程;そして 当該相互作用を検出する工程; を含む方法。 【請求項89】 細胞種間の相互作用が、細胞の形態変化の検出、リガンド又は抗体を利用した、細胞表面の標識の変化の検出、蛋白質発現の変化の検出、
    RNAレベルの変化の検出、細胞透過性の変化の検出及び細胞付着の検出からなる群より選択される方法により検出される請求項86乃至88の何れか一項に記載の方法。 【請求項90】 前記の検出測定が、蛋白質発現の変化又はRNA変化の決定に関係し、細胞が変化後に検出を補助するために固定される請求項86又は8
    8に記載の方法。 【請求項91】 細胞の集合体が関与するバイオアッセイ法であって、 請求項25又は31の装置を準備する工程であって、その電解質液が、前記の隙間に位置する複数の細胞を有するものである工程; 当該電解質液内へ少なくとも1の分析物を導入し、当該分析物と細胞との間に相互作用を起させる工程; 細胞の集合体を、光感受性電極の指定領域内に形成する工程; 当該分析物と細胞との間の結合を検出する工程; を含む方法。 【請求項92】 分析物への細胞応答を検出する方法であって、細胞の集合体が関与し、 請求項25又は31の装置を準備する工程であって、その電解質液が、前記隙間に位置する複数の細胞を含むものである工程; 少なくとも1の分析物を、当該電解質液内へ導入し、当該分析物と細胞との間に相互作用を起させる工程; 細胞の集合体を、光感受性電極の指定量域内に形成させる工程;そして 当該分析物への細胞応答を検出する工程; を含む方法。 【請求項93】 前記の細胞と分析物との間の相互作用が、前記集合体の形成前に生じる請求項91又は92に記載の方法。 【請求項94】 前記の分析物が抗体又はリガンドを含む請求項92に記載の方法。 【請求項95】 バイオアッセイ用の装置であって、 第一平面に配置された第一電極、及び第一平面とは異なる第二平面に配置された第二電極(ここで、当該第一及び第二電極はそれぞれが、平面電極を有し、当該電極は実質的に平行に整列されている); 当該第一及び第二電極の間の隙間(ここで、当該隙間は、その中に複数の細胞が懸濁された電解質液を含んでも良い) ここで、第二電極は光感受性電極を含み、更に第一及び第二電極は、前記隙間に電解質液を有しつつ当該電極間に電圧が適用された時に、第二電極と電解質液との間の界面に電場が作成されるものである; 1以上の分析物又は細胞を前記の隙間に導入する手段;そして 当該分析物と細胞との間、又は異なる細胞種間の相互作用を検出する手段を含むものであって、当該装置は、電場が界面に発生して、当該界面が予め定められている光パターンで照された場合に、第二電極及び電解質液の間の界面における細胞の移動を制御することができる装置。 【請求項96】 電極と電解質液との間の界面に懸濁された細胞の移動を操作するための装置であって、 第一平面に配置された第一電極、及び第一平面とは異なる第二平面に配置された第二電極(ここで、当該第一及び第二電極はそれぞれが、平面電極を有し、実質的に平行に整列されている); 当該第一及び第二電極の間の隙間(ここで、当該隙間は、その中に複数の細胞が懸濁された電解質液を含むことができる) ここで、第二電極はその特性が変化するようにパターン化され、更に第一及び第二電極は、前記隙間に位置する細胞を含む電解質液を有しつつ当該第一及び第二電極間に電圧が適用された時に、電場が発生するように構成され、そして第二の電極のパターン化は、界面電場の局所的分布に影響を与えるその特性を変化させるものである; 1以上の分析物又は細胞を前記の隙間に導入する手段;そして 当該分析物と細胞との間、又は異なる細胞種間の相互作用を検出する手段を含む装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本願は、1997年4月24日に出願のPCT国際出願番号PCT/US97/
    08159(1996年4月25日出願の米国仮出願番号60/016,642
    を基礎とする)に対応する、1998年10月26日に出願の、出願番号09/171
    ,550の一部継続出願である。 本出願人は、米国特許法第119条及び120条に基づき、これらの優先権出願を主張する。 これらの優先権出願は、参照することにより本願に組み込む。 【0002】 本発明は材料科学及び分析化学の分野に概ね関する。 【0003】 本発明は、製薬又は農薬の発見における及びインビトロでの又はゲノムの診断における適用とともに、平面(planar)における生物化学的分析の実行、導電性及び/又は光導電性基質の表面上の最小化したフォーマットのための完全に機能付与された統合されたシステムに特に関する。 加えて、本発明の方法と装置は望ましい位相レリーフと化学的機能化を表す材料表面を創作するために、及びレンズアレイ(lens arrays)のような表面-搭載光学要素を作製することに使用することができる。 【0004】 【従来の技術】 I−イオン、電場及び流体流:平面ビーズアレイ(Planar Bead Arrays)の場-誘導形成 動電学(electrokinesis)は、電解質溶液中の目的物が周囲にある電化された移動するイオン上の電場の作用によって引き出される一連の現象に関する。 表面電荷を与えられた目的物がイオンを含む溶液中に浸漬される場合、拡散イオン雲は目的物の電荷をスクリーンするように形成する。 浸漬された目的物と関係する、(固定化)電荷の層と、その溶液中のカウンターイオンの(可動)スクリーニング雲との配置は「二重層」とよばれる。 この小さな領域であるが制限された厚みにおいてその流体は電気的中性ではない。 その結果、この領域で作用する電場は拡散層中の運動イオンを差し込むであろうし、これらは周囲の場の流れに乗って交互に移動するであろう。 その結果的な流れの場は流体中のイオン流の空間的な拡散を表す。 電気浸透性は動電現象の最もシンプルな実例を表す。 酸化ケイ素電極
    (中性pHの範囲において)のケースのように、固定した表面電荷を示すサンプル容器又は電極の表面に平行に電場が適用される場合、それは生じる。 電気二重層中のカウンターイオンが電場により加速されるように、それらは溶剤分子に沿って引っ張られ且つ大量の流体流を供給する。 この効果は狭いキャピラリー中で非常に本質的であり且つ流体ポンピングシステム装置に有効に使用することができる。 【0005】 電気泳動は電解質中に浸漬された電荷粒子の場-誘導移動に関する現象によるものである。 電気浸透性とともに電場は粒子の二重層中の可動イオンを加速する。 もし、より早いケースに対して、その粒子自身が可動であるならば、それは他方向における移動によってこの場-誘導イオン(及び結果としてのイオン流)によって相殺されるであろう。 電気泳動は工業的に被覆プロセスにおける重要な役割を果たし且つ、電気浸透性と一緒に、それは現代の生物学の分析的な分離技法の主要な支柱の中のキャピラリー電気泳動の発展との結合において特に興味深いものである。 【0006】 2つの電極の「サンドイッチ」の形態における浅い実験チャンバーのような限定的な配置において、電極表面に結合する表面電荷の拡散と構造的特徴は電気浸透性の流れの本質的な及び空間的な構造を決定するのに重要な役割を果たす。 そのような「サンドイッチ」状の電気化学的セルは、浅いギャップにより分離された電極の対によって形成されて良い。 典型的には、底の電極は酸化物-キャップ化シリコンウエハーによって形成されるであろうし、その他の電極は光学的に透過性で導電性のインジウムスズ酸化物(ITO)によって形成される。 そのシリコン(Si)ウエハーは、適当なレベルの電気伝導率を達成するためにドープされた及び酸化シリコン(SiOx)の薄い層によって電解質溶液から区画されたシリコンの単結晶の薄いスライスとして表される。 【0007】 電極表面近傍の平面アレンジメント内のビーズの可逆的集団は、電極表面に普通に適用される電場(DC又はAC)により誘導されて良い。 その現象が導電性I
    TO電極の対によって形成されるセル中で予め観測されている一方(Richetti, P
    rost と Barois, J. Physique Lettr. 45, L-1137 から L-1143(1984))その内容は参考としてここに合併される、基礎をなす興味のあるビーズの間の相互作用は動電学的な移動によって仲介される(Yeh, Seul と Shraiman,"Assembly of Orde
    rd Colloidal Aggregates by Electric Field Induced Fluid Flow", Nature 38
    6, 57-59 (1997))その内容は参考としてここに合併される。 この流れは電極の近傍の流れの空間的な拡散における横方向の非-均質的な作用を招く。 その最もシンプルなケースにおいて、そのような非-均質性は、各ビーズが電解質中のイオンの運動を緩衝する事実の結果として電極に近いコロイド状ビーズの非常に多くの存在によって誘導される。 かくして、電極表面に近く配置された場合、個々のビーズはそのビーズを中心とする流体のトロイダルな流れを発生することが観測されている。 電極の特性における空間的な非-均質性は低いインピーダンスの領域に向けて横方向の流体流を生じるように幾つかの方法によって故意に導入することもできる。 これらの方法は下記の続きのセクション中に記載される。 【0008】 動電学的な流れの中の粒子は流体流の変更と同時に、それらの特異的な化学的又は生物学的な本質に関係なく移流される。 その結果、平面アッセンブリとアレイの電気的な場-誘導的な集合は:コロイド状ポリマーラテックス(「ラテックスビーズ」)、脂質ベシクル、全クロモソーム、細胞及びタンパク質とDNAを含む生物分子、同じく金属又は半導体コロイドとクラスターのような幾つかの粒子に適用される。 【0009】 記載すべき適用のために重要なものは、特有のビーズ寸法のより超過した間隔に拡張したビーズの間の興味ある相互作用を流れ-伝達されるという事実である。 平面アレンジメントは、外部から適用された電場に応答して形成され、その場が除去される場合、崩壊(disassemble)する。 その適用される電場は、そのアレイ集合プロセスの基礎をなす、その興味ある相互作用の強度で決定され且つそのアレイ内のビーズによって採用した特異的にアレンジメントにより選択される。
    すなわち、適用される電圧増加の作用として、ビーズは可動でありルースに充填された粒子としての平面集合体として最初に形成され、次いでより密な充填となり、そして最終的に結晶性の、又は整然とした、泡の重なりに似たアレイの形態の空間的なアレンジメントを示す。 内部の整列の増加の段階の間の推移の順序は変更可能であり、電圧適用が除去される時点で平面集合体の完全な崩壊を含む。
    別のアレンジメントにおいて、低い開始濃度で、ビーズは整列された「超構造」
    内に交互に位置を装う小さいクラスターを形成する。 【0010】 II−シリコン酸化物電極表面のパターン化 電極はここでの重要なEIS(電解質-インシュレータ-半導体)構造の電気的インピーダンスの疑似-永続的な修正を促進するように予め決定したデザインに従いパターン化される。 EISインピーダンスの空間的な修正により、電極-パターン化は電極の近くにおけるイオンの流れを決定する。 適用される電場の周波数に基づいて、ビーズは高いイオンの流れの領域を求め又は回避するいずれか一方となる。 空間的なパターン化はそれ故にビーズのアレイの配置と形状を越えて明らかな外部からの制御を伝える。 【0011】 パターン化は主要な手段において達成され得るが、2つの手順が特に好適に推奨される。 第1に、シリコン表面上に適切に調製される薄い酸化物層のUV-介在再成長がホトリソグラフィックレジストを避けるパターン化とエッチングする通常の方法論である。 特に、その酸化物その厚さは露出時間に基づいており、且つUV照光(UV illumination)パス内にパターン化したマスクを配置することによって空間的に調節されて良い。 ほぼ10オングストロームの局部的変化を持つ、この厚さにおける調節は、電解質溶液にさらされた先端表面の平滑性及び化学的均質性に至る一方で、Si/SiOx界面のインピーダンスの空間的な調節に転移される。 第2には、電極表面の電荷拡散における空間的な調節は、好適な化学種のUV-
    介在光化学的酸化によって作製して良く、すなわちSiOx表面上の単一層被膜として最初に堆積される。 この方法は、電極二重層の局所的特質を越えた及び動電学的な流れを越えて細かい制御を許容する。 【0012】 この光化学的調節の変化はEISインピーダンスにおける且つ故に適用される電場に対応して発生する流れにおける横方向の傾斜の創作である。 例えば、これは酸化物厚みにおける又は表面電荷密度における緩やかな横方向の変化を誘導するためにUV露出を制御することによって現に達成される。 以下に述べる通り、
    横方向の傾斜を越えた制御は、横方向のビーズの移動を誘導するため及びSi/Si
    Ox界面において包埋されるインピーダンス特性の形成において溝に沿って予め決定した方向へのビーズの捕捉又は伝達のような基本的な操作の実行を容易にするために役立つ。 機能付加された化学的被覆層(chemical overlayers)の光化学的なパターン化はまた、ITOを含む電極表面の別のタイプにも適用される。 【0013】 III−界面のインピーダンスの光-制御した調節 外部からの照光のパターンに従うEIS-インピーダンスの空間的及び時間的調節はビーズアレンジメントを介する動電学的なを制御するための基礎を提供する。 平面コロイド状アレイの光-調節した動電学的集合は、一致する照光パターンに対応するビーズアレイの形成、配置及び再集合を越えた遠隔の相互作用の制御を促進し、且つそれによりコロイド状ビーズと生物分子の相互作用操作の広い範囲を提供する。 【0014】 この方法論の原理の理解のために、半導体、特に、電解質溶液(E)、隔離Si
    Ox層(S)及び半導体(S)によって形成されたEIS構造のそれらの適切な光電気学的特性を簡単に検討するための手助けになるであろう。 この構造の光電気学的特徴は、SM Sze, "The Physics of Semiconductors", 2nd Edition, Chapt.
    7(Wiley Interscience 1981),その内容は参考によってここに併合される、中に開示された標準的な金属-隔離材-半導体(MIS)又は金属-酸化物-半導体(MO
    S)デバイスのそれらに密接に関係する。 【0015】 半導体と隔離酸化物層の間の界面は特に注目に値する。 光に対するMOS構造の電気的応答の決定的な理解のため、バイアスポテンシャルの存在においてSi/S
    iOx界面で形成されような小さいが制限された厚みの空間電荷領域のコンセプトがある。 EIS構造のケースにおいて、有効なバイアスは、接合ポテンシャルの形態において非常に特異的な条件以外の全ての下で存在する。 その空間電荷領域は、半導体の価数のひずみと界面の近くにおける伝導帯("band bending")に対応して形成される。 この条件は、界面を横切るバイアスポテンシャルがあることの事実を交互に反映し、隔離酸化物の存在において理想的に電荷の転移はない。 すなわち、電気化学的用語において、そのEIS構造はファラデー効果を排する。
    代わりに、対向サインの電荷は隔離酸化物層と限られた極性化のいずれか一方の側面上に堆積する。 【0016】 逆のバイアスの存在において、n-ドープ半導体の価数と伝導帯エッジはSi/Si
    Ox界面に近接した上方に曲がり、且つ電子は相当するポテンシャルの傾斜に対応する界面の領域の外に流れる。 その結果として、主要なキャリアー減少層がSi/S
    iOx界面の近くに形成される。 半導体中の光吸収はこの領域内の電子-ホール対の創作のためのメカニズムを提供する。 もしそれらが瞬間的に再結合しないのであれば、電子-ホール対は局部的に作用する電場、及び相当する光電流の流れによって分裂される。 それは、電解質溶液中のビーズの動電学的集合を越えて制御できることのこの後者の影響である。 【0017】 EISインピーダンスの光誘導調節の適切な周波数依存性をより詳細に理解するために、EIS構造を表す等価回路の2つの態様が注目される。 第1に、電解質-酸化物間の界面で電気二重層の及び半導体と隔離材との間の界面で減少層の詳細な電気的特徴の密接な類似性がある。 二重層のように、その減少層は電圧-
    依存キャパシタンスを持つキャパシターに類似した電気的特徴を示す。 論じられるように、照光(illumination)は減少層のインピーダンスを低くする役割を果たす。 第2に、それの容量電気的応答を与える、その酸化物層は上述した特徴付けられた("しきい")周波数のみで電流を通すであろう。 その結果、しきい値を越えて適用された電圧の周波数として供給され、照光はEIS構造のインピーダンスを効果的に低下できる。 【0018】 このEISインピーダンスの効果的な減少は、電子-ホール対の発生の割合を決定する光強度に依存する。 有意な結合の不在において、光発生電子の大部分は減少領域の外に流れ且つ光電流を与える。 ホール電荷の残余は、Si/SiOx界面に近接して蓄積され減少領域中の電場の作用でスクリーンされる。 その結果として、再結合増加の割合、及び電子-ホール分離の効率、及び故に光電流は減じられる。 周波数及び適用される電圧の大きさを与えるために、一つにはそれ故に照光強度が増大するように、電流を最初に最大レベルに増加させ次いで減じることが予期される。 同様に、インピーダンスは最小値に(最大電流で)初めに減じそして次いで減じる。 【0019】 この強度依存性は、該表面の完全に露出した及び部分的にマスクされた領域の間のビーズの横方向の移動を誘導するために有効に使用できる。 照光強度が増加されるにつれて、完全に露出した領域は、最も低いインピーダンスの、及び故に最も高い電流の表面の領域に一致するであろうし、且つビーズはこれらの領域内に引き寄せられるであろう。 完全に露出した領域が光電流の減少の段階に至るにつれて、それらの領域におけるEISインピーダンスの影響は、電流において横方向の傾斜の逆転結果とともに、部分的にマスクされた領域の限界を超えることができる。 ビーズは完全に露出した領域の外に引き寄せられるであろう。 付加的に、照射パターンにおける時間-変動変更はビーズの運動を有効とするために使用して良い。 【0020】 IV−小型化した、平面フォーマットにおける生物化学的分析の統合 平面アレイフォーマット(planar array format)における分析の実行、特に生物分子のスクリーニング及び医療的診断の状況においては、複合的な、多-工程分析プロトコール中での高いスループットを実現するための並列的及び自動化の高い度合いの有効性を有する。 小型化は、小さい空間スケールを反映した適切な混合時間における減少の、同様に要求される資料及び試薬の量の、同様に必要なパワーの減少をもたらす結果となる。 平面基板(「チップ」)の表面上の小型化したシステム内の生物化学的分析技術の統合は、効率において本質的な収量の改善、及びコスト、分析の及び診断の手順における減少になるだろう。 【0021】 DNA操作及び分析の状況の中で、最初の工程はガラス基板上に結合することによってこの傾向(すなわち小型化)が取り入れられており、DNAの制限酵素による処理及び続行する酵素の分離はキャピラリー電気泳動によって消化され、例えば、その内容が参考としてここにに併合される Ramsey, PCT公開 WO 96/0
    4547を参照、又は続行する電気泳動分離を持ったポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
    の適用によりDNA配列の増幅化、例えば、その内容が参考としてここにに併合される Wildingらの米国特許第5,498,392号及び5,587,128号参照。 【0022】 【発明が解決しようとする課題】 これらの標準的な実験室的プロセスが小型化したフォーマットにおいて説明されている一方で、それらは完全なシステムを形成するためには使用されていない。 完全なシステムは、下準備の(front-end)サンプル処理、バインディング及び機能的分析及び情報処理に続行する小さい信号の検出、のような補足的な操作が要求されるであろう。 真の努力目標は、個々の成分についてのシステムのアーキテクチュアと設計の強制がそれ自身を明らかにすることからして完全な機能的な統合である。 例えば、流動性のプロセスは、空間的な分離、及び分析物のセットの新たな位置への連続的な移動に要求される連鎖上の分析工程に要求される。 幾つかの可能性は局所的表面張力における温度-誘発傾斜によって滴の電気浸透性ポンピング及び移動を含めて考慮されている。 論証的実験において好適である一方、これらの技術は、熱的に発生した表眼張力の発生がタンパク質及びその他のサンプルに悪影響を及ぼすことがないように傾斜させる場合、能率的に電気浸透学的に混合するために要求される非常にたくさんの量の直流電圧を取り扱うため、又は基板の加熱を制限するためのオーバーオールシステムの設計についてある程度までの幾つかの要求を提出する。 【0023】 【課題を解決するための手段】 本発明は、リアルタイムで、光感受性電極と電解質溶液の間の界面でコロイド状粒子(「ビーズ」)と分子との相互作用の空間的な操作を容易にするための方法と装置を提供するための3つの分離した機能的要素を結合する。 その3つの機能的要素は:電極と電解質の隔離され又はつながった界面で平面粒子アレイの電場
    -誘発集合;UV-介在酸化物再成長又は表面-化学パターン化によって界面インピーダンスの空間的な修正;及び、最後に、リアルタイムの、光による界面インピーダンスの状態を越えた相互作用の制御。 本発明の性能はイオンの流れの空間的な拡散及びそれ故にアレイアッセンブリを介する流体流が外的な介在によって調節され得るという事実に由来する。 特に重要なことは適切なEIS構造の特性における非-均一空間の導入である。 ここに記載されたように、そのような、本質的に永続的な又は一時的な非均質性は、EIS構造の物理的及び化学的特性の有効性の獲得によって生成することができる。 【0024】 【発明の実施の形態】 本発明は、シリコンウエハー又は類似の基板の表面上の平面、小型化されたフォーマットにおいて生物化学的な分析の実行のための完全に、機能的に統合されたシステムの実現に関する。 加えて、本発明の方法及び装置は、望ましいトポロジー的レリーフ及び化学的機能性を示す材料表面の創作、及びレンズアレイのような表面-搭載光学要素を作製するために使用することができる。 【0025】 3つの機能的要素の組合せが、生物化学的分析技法の実行を許容するための平面ゲノメトリーにおいてビーズ及びビーズアレイの処理操作の操作的性能のセットを持った本発明に授けられる。 これらの基本的な操作は:コロイド状ポリマーラテックス、ベシクル、完全なクロモソーム、細胞及びタンパク質とDNAを含む生物分子、同様に金属又は半導体コロイド及びクラスター、のような粒子の集合体とアレイに適用される。 【0026】 コロイド状粒子のセットは捕捉されて良く、且つアレイ(array)は電極表面上の指定されたエリア内に形成されて良い(図1a、1b及び図2a−d)。 粒子及び適用した場に対応してそれらが形成するアレイは、UV-酸化物パターン化(UV
    -oxide patterning)によるSi/SiOx界面における埋め込み(embedded)又は照光の外的なパターンによる描写(delineated)のいずれか一方である何れかの相対的配置の溝に沿って流通(channeled)して良い。 適用した電場のそれに通常な方向において、このチャンネリング(図1c,1d,1e,図3c,3d)は、EIS構造のインピーダンスにおいて、及び場-誘発電流において横方向の傾斜による。
    ここで論じたように、そのような傾斜は照射の適当なパターンによって導入して良く、且つこれは置換のゲート化した翻訳を実行するための手段を提供する(図1e)。 アレイアッセンブリプロセスに介在する動電学的流れは、DNAのような電極の表面近くで延長された粒子のアラインメントのために利用することもできる。 加えて、本発明は粒子の分類及び分離のための方法の実現化を許す。 【0027】 コロイド状のアレイは指摘されたエリア及びこれらユニットを放出又は崩壊を制限することにおいて定められる。 アレイのオーバーオール形状は、UV-酸化物パターン化によって又は、リアルタイムで、照光のパターンの形状によって描写されて良い。 この能力は電極表面上の、機能化された、永続的又は一時的な個別の区画(compartments)の鮮明化を可能とする。 アレイは、別のアレイ(図1f)
    又は2つ又はそれ以上に開裂したサブアレイ(図1g,図4a,4b)とともに合併して良い。 加えて、アレイの並びの局部的状態と同様に横方向の粒子密度は外部からの電場によって可逆的に調整し又は第2の、化学的に不活性なビーズ成分の転化によって修正して良い。 【0028】 本発明はまた、増加する複合体生産及びプロセスを発展させるための基礎的な操作の結合のためにも許容される。 実施例が、材料科学、製剤学的薬剤の発見、
    ゲノムのマッピング及びシーケンシング技術における課題の広範囲に本質的な分析的手順の実行をここに記載して与える。 これらの統合化及び平面ゲノメトリーにおける別の機能に重要なのは、基板表面上の異なる指示エリアにおいて実行される分析的な手順の連鎖を許す手段において粒子のセットを操作するためのプロトコールと能力における同時発生プロセス又は連続する工程を空間的に分離するために永続的又は一時的な区画化(compartmentalization)を化する能率であり本発明によって提供される。 【0029】 本発明は、時間的にそして空間的に変動する電場及び投影された照明のパターンに対応して、横方向の移動を指示し、半導体表面の細胞の平面アレーへと集合することを誘導する方法及び装置に関する。 【0030】 周波数及び適用する電場の電圧に対する、並びに照明の特定のパターン及び荷電強度に対する、異なるタイプの細胞の応答により、基質上のいずれかの所望の位置における、細胞のマルチプルアレーのキュー上(on-cue)集合化が可能になり、更に再配置、分解、及び再集合化が可能になり、更に一般的にはこのようなレーの再構成及び分割が可能になる。 光学的にプログラム可能な照明パターン作成機による定時間及び時間変動性の照明パターンを使用してもよく、これはPC
    上で作成したパターンのグラフィカルな表現に基づくものとすることができる。
    本発明において導入される新規の画像サイトメトリー法は、分子生物学及び細胞生物学の一般分野に関するものであり、診断、遺伝的分析、細胞生物学、及び薬剤探索の分野に適用される。 細胞アレーから記録された画像の定量的分析に基づき、この画像サイトメトリーにより、細胞ベースの複数の生物学的及び性化学的方法が容易になる。 だランダム符号化アレー検出(READ)又はプログラマブルアレー再構成及び分割(PARSE)のように、これらのアッセイは、非常に平行化したフォーマットで、半導体ワッフル上の少量の試料中において行われる。 上記の概要的な説明において論じられた本発明の別な目的、特徴及び効果は、
    単に説明される通り、及びその実施態様の反映された態様を随伴する図面として理解されるであろう、以下の実施態様の詳細な説明と一緒に与えられる時、より明確に理解されるであろう。 【0031】 本発明の3つの機能性要素は、電極表面に近接した平面集合体内に並べられたコロイド状粒子と分子の相互作用の空間的操作のための基本操作のセットを提供するために組み合わされて良い。 以下の記述において、この「ツールセット」における基本操作が増加する複雑さのために記載される。 特に、与えられる操作に含まれた、インプット及びアウトプット、又は「末端」のトータルな数に基づいて分類されるスキームを採用するため、それが用いられる。 例えば2つの分離したアレイ、又は粒子のセット、「3つの-末端」処理となるであろう一つの中の、マージングは2つのインプットと一つのアウトプットを含む。 一つのインプットと2つのアウトプットを含む正反対の3つの末端処理は2つのサブアレイ内に与えられたアレイの分割化である。 【0032】 本願に含まれた各種の写真において示された現象を生じた実験的条件は以下の通りである。 電気化学セルは、ガラス基板上にITO層を堆積して構成された平面ITO電極の対によって、又は底上のSi/SiOx電極と頂部側のITO電極とによって、典型的には50ミクロン以下のギャップにより分離して形成される。 それはSi/SiOx界面の光電気特性に基づいて与えられ、光の制御はSi/SiOx電極の使用に基礎を置く。 プラチナ線で形成されたリードは、銀エポキシの手段によって接触領域中の隔離酸化物を除去するために最初にエッチングされる、ITOに及びシリコン電極に接合される。 そのセルは最初にアッセンブリされ次いで典型的には0.1mMアジド溶液中の0.1%固体の、ほぼ2x10 8粒子/ミリメーターに相当する濃度で、コロイド状ビーズの懸濁液とともに毛管作用によって充填する。 その数は電極表面上の粒子の単層を満たす1/2から1の間の量となるように選択される。 アニオン性(例えば、カルボキシル化ポリスチレン、シリカ)、
    カチオン性(例えばアミン化ポリスチレン)又は名目上中性(例えばポリスチレン)
    は本発明の3つの機能的要素の基礎となる基本的な現象を表すのに全て用いられている。 シリコン電極は、Si(100)ウエハーの1インチ部分から製作され、
    典型的には30-40オングストロームの厚さの薄い酸化物層でキャップされる。 950℃で炉中の標準的な条件の下での成長させる、典型的には6000-8000オングストロームの厚い酸化物層は、重要な構造を表すための標準的なホトリソグラフィーによってエッチングして良い。 代替的に、厚い酸化物層はUV照光の下で(100)-オリエンテーションの予め剥離された表面上に再成長させても良い。 それの実行と施行のケースを与える、UV-介在酸化再成長は好ましい技術である:UV照光のパスにおける望ましいパターンを表した石英マスクの配置によって表面をパターン化するための手段を提供し且つ化学的に均質でトポグラフィック的に平滑な先端表面を達成する。 電極表面に吸着する非-特異的な粒子を避けるために、清潔な緊縮条件が、後述する「一般的な実験条件」中の記載の通りにするべきである。 【0033】 基本的な1つの末端処理は、表面上の任意のアウトラインの指示したエリア中の粒子の、すなわちUV-介在酸化パターンによって又は均質なSi/SiOx基板表面の他方の上に投射される照光のパターンの一致によって描写されるアレイを形成する「捕捉-及び-保持」処理(図1a)である。 図2aと2bは、残りの表面がもとから高インピーダンスに相当する厚い酸化物によって被覆される一方で、非常に薄い酸化物領域22(厚みにおいてほぼ20-30オングストローム)によって特徴付けられた表面上に捕捉されたビーズを表す。 図2aにおいて、電場の適用はなく、且つ故にビーズの捕捉はない。 それに対して、図2bにおいては、電場が適用され(10Vp-pソース、1kHz)且つ薄い酸化物領域22内でビーズの捕捉が生じる。 これらの条件の下、配列は、2度以内の成長のため及び領域2
    2周囲の外方への成長を加えるために増加的により大きい距離から到達したビーズとして次にほぼ10秒を越えて続けて成長するために開始される。 そのアレイがデッドライン化された標的エリアの範囲を越えて到達した時に成長が停止する、すなわちそのエリアは低いインピーダンスを有する薄い酸化物によって表される。 ビーズの捕捉された集合のアレイの内部状態は、適用される電圧、ビーズの最密充填の増加の高い値の支持、且つ泡の積重の形態における六方晶的結晶配置を表す並びの究極的な形成によって決定される。 適用した電圧と同じ長さだけその場所に残るアレイが存在する。 適用電圧の変動はそのアレイの崩壊を招く結果となる。 【0034】 「捕捉-及び-保持」処理は可視の又は赤外光での照光、例えばSi/SiOx電極上の望ましいレイアウトを持ったパターン化したマスクへの単純な投射によって、
    の下でも実行可能である。 規定の100W石英顕微鏡イルミネーター、Zeiss UE
    M microscopeは、電極の平面上の形状の要求により準備されるイメージプレーン媒体において挿入される窓又はマスクとともに、この目的のために使用されている(Koehler照光の条件の下で特徴的にフォーカスされる場合)。 代替的に、65
    0-680nmで3mWの出力を持つIRレーザーダイオードもまた、使用される。 粒子の空間的な閉じ込めのための酸化物パターン化よりもむしろ外的の照光の使用は、閉じ込めパターンの修正を容易化させる。 【0035】 「捕捉-及び-保持」に関しては、表面の支持したエリアから粒子がクリアーである「排除-及び-保持」(図1b)の1つの-末端処理である。 ほぼ100kHzへの適用電圧の周波数の増加は表面の薄-酸化物部分において集合する粒子の優先性における転換(例えば領域22,図2b)、及び標的エリア周辺の外方の修飾構造の代替的な形成に至る。 この効果に頼るよりはむしろ、望ましいエリアからの粒子の排除もまた、UV-介在酸化物再成長によってSi/SiOx界面における構造に一致する単純な埋め込みによって、元の「捕捉-及び-保持」処理との類似性において、達成される。 図2cと2dの実施例において、これは10kHzで20V
    (pp)適用によって、図2aと2bに関して、上述したそれらと同じ条件の下で達成される。 非支持エリア24における酸化物厚さがほぼ30オングストロームである一方で、支持された方形エリア26における値はほぼ40オングストロームであり、周波数適用で相当するより高いインピーダンスを含む。 【0036】 「捕捉-及び-保持」処理は機能的に別個の領域内の基板表面の空間的区画化を可能にする。 例えば、異なる時間で電気化学的セル内に導入された又は異なる位置で注入された別個の化学タイプの粒子は、この操作の使用によって空間的に分離した位置に保持することができる。 【0037】 基本的な二つの-末端操作はトランスロケーション(図1c)であり、又は表面上の位置Oから位置Fまでの粒子のセットの制御された転移である;ここで、O
    とFは適用して良い上述した1つの-末端処理の標的エリアである。 1次元的な、トランスロケーションにおいて用いられる横方向のビーズの移動は、図3aと3b中に示したような、エリアOとFをつなぐ溝に沿う横方向の強制的な流れによって、又は照光の直線パターンに一致する投射によって達成される。 このチャンネリング操作において、ビーズは動電学的な流れの基礎に従って、図3aと3
    b中に示す矢印の方向における低インピーダンスの方向に移動する。 【0038】 酸化物パターン化はSi/SiOx界面二層横方向の電流を創作するための2つの手法において利用して良い。 最もシンプルな方法が図3c中に記載され、それは熱的な酸化物のエッチングによって表される3つの狭い溝34によって与えられた大きな開口保持エリア32を示す。 ビーズは、ビーズアレイを形成するために狭い溝34に沿って保持エリア32に移動する。 図3dは図3cのアレイの拡大図である。 創作される移動を発動する原理は、図3a中に示されたように、薄い酸化物厚さと厚い酸化物厚さの定数によって埋め込まれたパターンのアスペクト比の変更(狭い溝が広い保持エリアに接続した)である。 図3cと3dにおいて、電圧適用は10kHzで10V(pp)である。 UV-介在酸化物再成長によって可能な、ビーズ移動の創作のための代替的アプローチは制御された形式において溝に沿った酸化物厚さを変更することである。 これは傾斜したフィルターを通してU
    V露光によって直ちに達成される。 5-10オングストロームと同じほどに小さいOとF間の酸化物厚さにおける相違は横方向の移動に影響を及ぼすには十分である。 この状況において、溝と保持エリアのアスペクト比は改める必要はない。
    これは図3b中に示される。 【0039】 要求されるインピーダンス傾斜を創作するため溝に沿って照光強度の変更によって、溝を表すための外的な照光の使用はその溝が永続的構造のみであり、且つもしそれを望むなら移動の方向を修正又は逆転することができるという効果を有する。 本発明は相互作用の制御に基づいてビーズの平面集合化の光-介在活性化直線移動(light-mediated active linear transport)のメカニズムを提供する。
    これは、照光されるビーズアレイを流れに沿って移動させるためのそのような基板表面を横切るパターンの移動によって、又は粒子の移動を誘導するためのパターンの形状を電気的に調整することによってのいずれか一方で、リアルタイムにおける照光の外的なパターンを調節することによって達成される。 【0040】 光-介在の2つのモード、活性な移動は次のものである。 i)ここに記載されたように、表面の照光されたエリア内に集合した粒子を支持するために調整パラメーターによって輸送するアレイの及びそれらのオーバーオール形状の描写の方法である直接トランスロケーション(「トラクタービーム」)。 アレイはシンプルに強制されたパターンに従う。 その移動率は流体中の粒子の移動性によって且つ粒子直径と流体粘度に基づいて制限される。 ii)横方向のアレイ圧縮は、可撓管を通して流体の蠕動的ポンピングに関するビーズ移動メカニズムである。 本発明の光-制御成分は、この非常に一般的な概念の単純な実行のために使用して良い。 ビーズの多-成分平面集合は、UV-パターン化によって、もし望むのであれば又は単純な光によって、直交するチャンネルに閉じ込められる。 ビーズは拡散(一方向における)によってチャンネルに沿って移動することがない。 横方向のチャンネル方向に調合した照光パターンが起動され、且つ次いで該チャンネルに沿う一方向において移動する横方向圧縮波(tra
    nsverse constriction wave)を生産するように時間的に変更される。 そのような圧縮波は幾つかの手段において起動して良い。 概念的にシンプルな方法は、サンプル上の圧縮マスク投影、及び望ましい形式において投影されたマスクパターンの移動である。 またこの方法は、光源の好適なアレイの照光パターンの制御化によって電気的に実行して良く、かくして光学列中の可動パーツの必要性を排除する。 【0041】 照光の変更又はパターン移動による横方向のビーズの移動の制御は、予め表したUVパターン化によってインピーダンスの強制的傾斜の必要性を除き、要求に応じ、いつでも及びどこでも(与えられた基質表面上で)適用することができるという効果を有する。 一方、予め表されたインピーダンスパターンは、光-制御に結合された補足的な能力を提供できる。 例えば、それは可動性の基礎となるビーズを分離するために基板-埋め込みしたインピーダンス傾斜に対してビーズを移動させるために望ましい。 【0042】 OとFとをつなぐ溝は直線である必要はなく:列の移動を支持するトラックであれば、溝が何れかの望ましい形式における形状で良い(図1d)。 トランスロケーションのゲート化翻訳(図1e)はゲート化信号によって開かれた(又はリアルタイムにおいて形成される)溝の直後のOからFまでの粒子の移動を許す。 この操作はOとF、2つの保持エリアを確立するためにUV酸化物パターン化を利用し、またOとFをつなぐ溝を永続的に確立するために光を制御する。 代替的な実行は埋め込まれたインピーダンス傾斜酸化物に基づく。 溝に沿うゾーンは粒子の保持のために十分に高い強度で照光され、それによって入り口をブロックする。
    照光の除去(又は強度の減少)は溝を開く。 前のケースにおいて、後者においては光がビーズの移動を防止する一方で、前のケースにおいては、光がビーズの移動を可能とする。 【0043】 基本的な3つの-末端処理はビーズのセット又はアレイのマージング及びスプリッティングである(図1fと1g)。 2つのアレイのマージング(図1f)は、位置O1とO2におけるビーズの2つの空間的に分離したセットに適用される「捕捉-及び-保持」の予備の2つの基本的な操作を含み、且つそれらの各々は通常の標的エリア内のマージング溝に沿ってチャンネリングされ、且つ最終的にチャンネリングされたそれらは最終的な目的地である第3の保持エリアF内で、続いて混合されるため又は化学反応する。 これは、1つの-末端及びゲート化された2
    つの-末端操作によって、上述したような条件の下で達成される。 【0044】 アレイ(array)を2つのサブアレイ(subarrays)への分割化(スプリッティング;図1g)は、一般により複雑な分類操作の特有なケースである。 分類は、与えられたセット又はサブセットにおけるビーズの分類化、例えばそれらの蛍光強度に従って、を含む。 よりシンプルな特有のケースにおいて、エリアO中に保持される与えられたアレイは、境界画定ラインに沿って2つのサブアレイ内に分割されるべきものであり、且つそのサブアレイは標的エリアF1とF2に移動されるべきものである。 上述した条件の下で、これはO中のアレイに「捕捉-及び-保持」操作の適用によって達成される。 溝がOからF1とF2をつなぐ。 より狭い集中したラインに沿った高強度照光は表された形式におけるアレイを分割するために利用でき、保持エリアOから延びる溝に沿う移動を制御するためのゲート化されたトランスロケーションに再び頼る。 一様にシンプルな翻訳で、分類された無差別な分割は、上述したように溝が開かれた後にOからF1及びF2中のアレイのゲート化したトランスロケーションによってF1とF2内のアレイがランダムに割り当てられる。 【0045】 図4aと4bは、領域O(図4a)中のビーズが多数の領域F1,F2,...F
    n(図4b)内に分割される変形例を示す。 このサブアレイ内の集合体又はアレイ、又はクラスターの分割(スプリッティング)は、典型的には5Vから20V(pp)
    までの適用電圧の印可によって、500Hzの周波数で、単層の小さなフラクションの電極適用範囲に一致する濃度で2ミクロンのカルボキシル化スチレン球体によって達成される。 より小さいクラスター内のアレイのこのフラグメンテーションは、場-誘導した粒子極性化の影響を反映する。 その分割は、溶液中の可能性のある分析物への提示のために、個々の読み込みを形成するための分析的機器を持った個々のクラスターの連続したスキャニングのために、基板のより広いエリアを越えてアレイ中に粒子が拡散するために使用される。 【0046】 本願に記載した本発明の3つの機能的な要素は、電極表面で適用される電場によって創作される電気浸透性の流れにおいて埋め込まれた異方性の目的物のアレイを制御するための付加的な基本的操作をもたらすために組み合わされても良い。 基板の平面における流れのその方向は、チャンネリング操作との結合に望ましい手法において形状化されるインピーダンスにおける傾斜によって制御される。
    これは図1h中に示したように異方性目的物を制御可能に整列させるために使用され、且つDNAのような伸ばされた且つ整列された生物分子に適用して良い。 【0047】 以前のセットを補足する付加的な基本操作は基板へのアレイの永続的な固定化
    (anchoring)である。 これは、アミド結合の形成を経てタンパク質を固定するための異種二機能性架橋剤に頼るそれらの固定化学類似物を用いることにより最も良く達成される。 例えばビオチニル化粒子と表面固定化ストレプトアビジンの間のような分子認定は、永続的な固定のためのカップリング化学の別なクラスを提供する。 【0048】 一般的実験条件 本発明で用いられる機能的要素、主に平坦な粒子アレイのアッセンブリを誘導する電場、UV介在性酸化物または表面−化学的パターンによる界面インピーダンスの空間的調節、そして最後に光による界面インピーダンスの状態における制御は、実験的な研究で示されている。 これらの研究は、数千オングストロームの厚さの熱生成酸化物層を用いて、またはHFにおけるもともとの「天然の」酸化物の除去の後、酸素の存在下で重素源由来のUV照光の下で、10から50オングストロームの間の典型的な厚さに再生成された薄い酸化物層を用いてのいずれかでキャップされた、n-ドープ処理されたシリコンウエハー(0.01オームcmの範囲の固有抵抗)を用いた。 熱生成酸化物の印刷パターンは、数ミクロンの範囲で特性を形成するようにベンチトップ(クリーンルームよりむしろ)上で実行される標準的な方法を用いた。 【0049】 表面は、工業的に標準的なRCA及びPiranhaクリーニングプロトコールを用いて徹底的に洗浄された。 基質は、使用前にMilliporeクリーニング系によって形成された水内で貯蔵された。 表面に置かれテレスコープを通じて(側面から)明視化された水の20マイクロリッターの水滴によって示された接触角度を測定することによって、表面は特徴付けられた。 接触角度は、該表面に対する角度及び該表面との接点での水滴の輪郭(側面で)に対する接線として定義される。 例えば、
    好ましい半球状の水滴の形態は、90度の接触角度に相当するであろう。 メルカプト−プロピル−トリメトキシシラン(乾燥トルエンにおいて2%)を用いた表面化学的誘導化は、70度の典型的な接触角度を与える表面を形成した。 酸化物の存在下でのUV照光の下での末端チオール官能性の酸化は、重水素源由来のUVに対して
    10分より少なくさらすと、接触角度をゼロに減少した。 他のシラン試薬は、110
    度よりも多い接触角度によって特徴付けられる、疎水性表面を形成するために同様の方法で用いられた。 【0050】 単純な「サンドイッチ」電気化学的セルを、薄いガラス基質上に沈着されたSi
    /SiOx及び伝導性インジウムスズ酸化物(ITO)の間の空間として、カプトンフィルムを用いることによって構築した。 プラチナリードに対する接触は、ITO電極の上部に対して、及びSi電極の(酸化物がはがれた)裏側に対して真っ直ぐに銀エポキシを用いてなされた。 二電極形態においては、20Vまでの範囲の適用電圧とD
    Cから1MHzまで変化する周波数を用いて、作用発電機によってAC場が生み出され、高周波数は電極に接続した粒子鎖の形成が好適である。 電流はポテンシオスタットを用いてモニターされ、オシロスコープ上にディスプレイされた。 簡便には、後蛍光、同様に反射位相干渉対照顕微鏡が、レーザー照射を用いた。 EISインピーダンスにおける光誘導性調節はまた、単一の100W顕微鏡イルミネーターを用いて、同様に650-680nmでの3mWレーザージオール放射光を用いて形成された。 【0051】 NaN 2溶液中に貯蔵された、数百オングストロームから20ミクロンの範囲の直径を持つ、アニオン性及びカチオン性、同様に名目上は中性のコロイド状ビーズを用いた。 【0052】 粒子間及び粒子と電極表面の間の非特異的相互作用を避けるためのコロイド状の安定性に対して、深い注意が払われた。 コロイド状懸濁液の細菌の混入は、綿密に避けられた。 【0053】 もし他に指示がなければ、ここに記載される結果のほとんどで用いられた典型的な実施条件は以下のものであった:電極に沈着された場合完全な粒子の単層を形成するのみであるような濃度で粒子を含む、0.2mM NaN 2 (アジ化ナトリウム)
    ;50ミクロンの電極ギャップを持つ、1-4Vの範囲の適用DC電位、及び1-10V(ピークからピーク)及び500Hz-10kHzの範囲のAC電位;2ミクロンの直径のアニオン性(カルボキシル化ポリスチレン)ビーズ、同様に2-20ミクロンの直径の(通常の中性の)ポリスチレンビーズ。 【0054】 本発明の方法及び器具は、いくつかの異なる領域で用いられ、その実施例は詳細に議論されている。 各実施例には、その特定の応用に対する本発明の応用によって引き続く背景の情報が含まれる。 【0055】 実施例1−表面の製作及びデザインされた性質を持つコーティング 本発明は平坦な表面及びデザインされた性質を持つコーティングを製作するために用いられる。 特異的には、本発明の機能的要素は、広範囲のサイズ(およそ
    100オングストロームから10ミクロン)の粒子と化学的組成物あるいはACまたはD
    C電場に応答する表面官能性より成るアレイの形成を可能にする。 これらのアレイは、基質のデザインされた領域に置かれそして正確に描かれ、アレイ内の粒子間空間及び順序の内部状態は、基質に対して該アレイを埋め込む前に適用場を調節することによって制御される。 新たに形成された表面は、前もってデザインされた機械的な、光学的なそして化学的な性質を示し、それらは化学的架橋のような後の処理によってさらなる修飾を受ける。 【0056】 表面及びコーティングの機械的及び/または化学的修飾は、低接着性(例えば家庭用品で重要な普通の「非粘着性」表面)または低摩擦性(例えばコンピューターハードディスクにおいて摩耗を減少するために)、疎水性度(例えば特定の生地の水をはじく傾向)、表面との分子相互作用を抑制するため、またはそれらを促進するためのそれぞれの触媒活性または特異的化学的官能性に依存する広い範囲の応用において、物質間の相互作用を主に決定する。 後者の領域は、信頼性のあるそして耐久性のあるバイオセンサー及び生体電子光学的装置の開発に対して特に重要である。 最後に、大量の応用が、沈着物質の形成形態構造を制御するテンプレートとして、または液体結晶ディスプレイ応用におけるような、沈着薄有機フィルムにおける光学的に活性な分子のアレイに向ける「コマンド表面」として機能するための定義された構造的特徴の表面及び/または化学的官能性に依存する。 【0057】 いくつかの方法により液体または気体相からの周知の組成物の薄い有機フィルムの吸着による表面の形成に対する過度の研究が向けられている。 その外見上の単純性及び広範囲の用途にも関わらず、これらの方法は信頼性のある再生産可能な結果を生ずるように扱うことは困難であり得る。 加えて、分子フィルムは規則正しい構造的特徴を提示する表面を形成するのにあまり適していない。 【0058】 該問題に対する代わりのアプローチは、懸濁微粒子の電気泳動的沈着による伝導表面の修飾である。 これは金属部品の塗装コーティングを形成するため、及びディスプレイスクリーンに対する燐光物質を沈着するため、産業の場面で広く用いられる方法である。 活性沈着工程は(溶液からの有機フィルムの受動的な吸着とは対照的に)形成の動力学を有意に促進し、現実の応用に重要な考察を与える。 電気泳動的吸着は高DC電場を必要とし、粒子が該表面に永続的に吸着される層を形成する。 そのように吸着された単層における粒子が通常ランダムに配置される一方で、炭素コート銅格子上の小(150オングストローム)金コロイドのポリ結晶化単層の形成もまた周知である。 しかしながら、基質としての炭素コート銅格子の使用は、ほとんどの応用で望ましくはない。 【0059】 先行技術の方法は、特定の条件下で粒子の順序だった平坦なアレイの形成について記載している。 例えば、伝導性インジウムスズ酸化物(ITO)電極上でAC電場に応答する順序だったコロイド状アレイの形成が周知である。 しかしながら、結果として生じた層は、順序だったアレイの小パッチより成り、さもなければむき出しのITO基質の表面にランダムに配置した。 単分散のコロイド状ビーズ及び球状タンパク質のアレイはまた、伝導的な流れ及び毛管力を用いることによって以前に製作されている。 しかしながら後者の工程は、吸着された粒子アレイが固定化され空気にさらされ、後の液相化学物質によってアレイが修飾されることを困難にするという欠点を持つ。 【0060】 本発明は、新たに形成された層の機械的、光学的及び/または化学的性質に対する正確な制御を持つ、平坦なアレイを形成する方法を提供する。 本方法は以前の分野のものに対していくつかの特別な利点を持つ。 これらは、UV介在性酸化物再生成によってパターン化される絶縁電極(Si/SiOx)上でのAC電場誘導性アレイ形成の組み合わせに起因する。 本発明の工程は、デザインされた位置で、与えられた全体のアウトラインにしたがって、液相(その中に粒子がもともと懸濁されている)から順序だった平坦なアレイの形成を可能にする。 これは、以前の分野の上記議論された欠点、即ち、乾燥状態、不規則性または形態的特徴の不存在、
    凝集内でのランダムな配置、粒子の固定化、及び基質上での順序だったパッチの非制御的なランダムな配置といったものを排除する。 【0061】 本発明の利点は、アレイが液体環境において適用された電場によって維持されることである。 該工程は該アレイを、容易に脱集合させ、架橋のようなさらなる化学的修飾を受けさせ、または基質に埋め込まれた化学物質によって永続する状態にさせる。 さらに、該液体環境は、多くのタンパク質及びアレイを構成するタンパク質大分子のアッセンブリの正しい機能化を可能にするために好ましい。 それはまた、分子のさらなる層の後の液相の沈殿(沈殿層におけるビーズまたはタンパク質に対する化学的な結合によって)、電場に応答する異なる密度及び内部順序(該アレイの完全な崩壊を含む)の状態の間のアレイのサイクリング、及び二次元的結合層またはゲル、形成物への粒子の、例えば化学的機能化シリカ小球体の化学的架橋をも容易にする。 本発明は、ゲル化工程または基質への該アレイの埋め込みに関与する化学的反応に逆に影響するであろうファラデー的な工程を最小化するために、酸化物キャップシリコンのような電極を絶縁することを実施する。 Si/SiOx電極の使用もまた、外的照光によってアレイの位置の制御を可能にする。 【0062】 本発明にしたがって、小粒子より成るコロイド状アレイの形成は、粒子の直径の大きさに対するレリーフ構造とともに表面の形成に対する経路を提供する。 他の光学的な性質から離れて、上記「マイクロ−ラフ」な表面は、立体化学的拘束を緩和し、それ故酵素の接近を容易にするための上記方法において、DNAの沈殿に対する基質として興味深い。 【0063】 本発明が適用する粒子には、膜パッチ及びディスクまたは小胞の形態で抽出されうるバクテリオロドプシン(bR) -光運動性プロトンポンプのような、膜タンパク質を含むシリカ小球体、ポリマーコロイド、脂質ベシクル(及び関連する集合体)が含まれる。 光活性色素より成る構造的及び機能化表面は、革新的ディスプレイ及びメモリーテクノロジーの開発に対する平坦な光学的装置の要素を提供するという意味で興味深い。 構造特徴的に構造的及び化学的に機能化した表面の潜在的なインパクトの他の領域は、沈着した層の生成の制御された核形成のテンプレートの表面、及び液体結晶アレイに対するコマンド表面の製作である。 本発明はまた、ランダムに異種の構成物表面の製作を可能にする。 例えば、同じ大きさの疎水性及び親水性ビーズの混合物より成るアレイの形成は、その湿度及び潤滑性が沈着した混合ビーズアレイの組成物によって制御される表面を製作する。 この方法において、個々のビーズの位置はランダムであるが、該アレイ中のそれぞれのタイプのビーズの相対的位置は制御可能である。 【0064】 実施例2−レンズアレイのアッセンブリ及び光学的回析要素 本発明は、レンズアレイ及び回析格子のような他の表面搭載光学要素に用い得る。 本発明の機能的要素は、ITO上にこれらの要素の設置及び描写を可能にし、
    存在する平坦ディスプレイ法を用いて統合を容易にし、そしてSi/SiOx上で存在するシリコン−ベース装置法を用いて統合を容易にする。 【0065】 シリカまたは他の酸化物粒子、ポリマーラテックスビーズまたは水溶液中に懸濁された高屈折率の他の目的物は、光を反射するであろう。 順序だった平坦なビーズのアレイはまた可視光を反射し、鋭いスポットの特徴的な回析パターンを形成する。 この効果は、光学的情報プロセッシングの応用におけるホログラフィー法の基礎を形成する。 【0066】 A. 本発明は、低光レベルの検出及びCCDイメージングと関連した平坦なアレイフォーマットにおける光集積要素としての屈折コロイド状ビーズのアレイの使用を提供する。 CCD及び関連領域の検出スキームは、固相蛍光または発光結合アッセイにおいて増大された光集積効率から有益である。 【0067】 本アッセイフォーマットは、検出器の近くのビーズ埋め込み標的に対するプローブの結合を調べる蛍光シグナルの検出に基づく。 スループットを最大にするために、できる限り多くの結合現象を同時にモニターすることが望ましい。 本発明の方法によるアレイ形成は、それがCCD検出器によってモニターされる標的領域におけるビーズの配置及びタイトなパッキングを容易にし、一方でレンズ機能のさらなる利益を同時に提供し、結果として光集積効率を増大するために、特に価値がある。 【0068】 増大された集積効率は、ここで用いられる実験、小(1ミクロンの直径)蛍光ポリスチレンビーズをイメージするために、レンズ要素として個々の大(10ミクロンの直径)ポリスチレンビーズを用いる実験に示される。 上記示される実験条件の下では、300Hzで5V(pp)の適用電圧が、一秒以内に個々の大ビーズの下で小粒子の集積を誘導した。 これは図5に示されており、例えば52の小粒子単独はかすんで現れ、そこでは大ビーズ56の下で集合した例えば54の小粒子はより明るく拡大されて現れる。 電圧をオフにすると、該小ビーズは再び拡散する。 【0069】 B. 回析格子及びそれ故にホログラフィー要素としてのコロイド状ビーズアレイの使用は周知である。 回析格子は狭い範囲の波長に対して光を反射する性質を持つが、それは照射された光の与えられた入射角及び波長に対して、該アレイが粒子間空間によって決定される特異的な波長(またはほんのわずかな値に集中した波長の狭い幅)のみを通過するためであろう。 単一の波長の通過から、さらに厳しい空間的なフィルター及び光学情報プロセッシングに必須であるホログラフィー要素の実現までの範囲の回析格子の応用が広く議論されている。 【0070】 本発明は、表面搭載光学回析要素として機能するであろう結晶整列の状態にある平坦アレイを形成する、迅速でよく制御された工程を提供する。 加えて、結果として生じた表面は、波長感受性反射性を増大するために構造的特徴のあるレリーフをディスプレイするようにデザインされうる。 これらのアレイは、基質表面上のデザインされた領域で形成される。 低塩含有量の水溶液で平衡化した結晶を形成するために、上記アレイを製作する遅く面倒な前分野の方法とは対照的に、
    本発明は固相界面で粒子アレイを迅速に信頼可能に製作するための新規なアプローチを提供する。 このアプローチは、該工程を開始するためのアレイの場誘導性形成、及び該アレイを配置し形作るためのUV介在性パターン及び光制御に依存する。 加えて、粒子間距離、及び配列の内部状態、そしてそれ故の該アレイの回析特性は、適用される電場を調節することによってよく調節される。 例えば、該アレイの場誘導性の可逆的整列−非整列変換は、鋭いスッポトより成るものから拡散リングより成るものまで回析パターンを変化させるであろう。 ここで記載されるシリコンウエハーの表面での上記アレイのアッセンブリは、存在するミクロ電気的デザイン内での統合の直接的な方法を提供する。 アレイ基質表面に対する化学的カップリングによって、またはビーズと基質間のファンデルワールス力に依存することによって、アレイはその場にロックされるであろう。 【0071】 実施例3−粒子ベースディスプレイの実現のための新規なメカニズム 本発明は、粒子ベースディスプレイの実現に対する新規なアプローチとして、
    横方向の粒子の動きを実行するための要素を提供する。 本発明の要素は、大きな屈折性の粒子より成る形成前レンズアレイの存在下で小粒子の横の動きの制御を提供する。 【0072】 コロイド状粒子は、平面パネルディスプレイ法において以前に用いられている。 これらのデザインの作用原理は、2の平坦な電極の間で閉じこめられたカラーの液体における色素の電気泳動的な動きに基づく。 OFF(暗)状態では、色素は液体内に懸濁されており、液体の色はその状態のディスプレイの現象を定義する。 ON(明)状態に到達すると、粒子は電場の動きの下で前方(透明な)電極の近傍に集合する。 この後者の状態では、付随する光が電極の近傍に集合した粒子の層によって反射され、ディスプレイは明るくなる。 このデザインにしたがって小反射粒子を用いたプロトタイプディスプレイが周知である。 しかしながら、これらのディスプレイは、以下のものを含む数多くの重大な問題に苦しんだ:許容可能なスイッチスピードを達成するために必要とされる高DC電場に対して、長期的にさらされる結果としてコロイド状の安定性が電気化学的に分解し欠除すること;及び委ねたスキームのデザインに固有の場の勾配に応答した粒子の移動によって導入される非均一性。 【0073】 本発明は、電場誘導性アレイ形成、同様に制御され液体誘導性横方向粒子移動を利用する粒子ベースディスプレイのデザインについての新規なメカニズムを提供する。 第一に、コロイド状ビーズより成るレンズアレイが形成される。 このレンズアレイはまた、(前もって形成された)アレイに対して置かれる下部電極及び上部電極の間のうまく限定されたギャップを維持するためのスペーサーアレイとして機能もする。 これは、粒子の直径によって決定される狭いギャップを用いて均一で平坦なパネルディスプレイの製作を容易にする。 【0074】 次に、小コロイド状粒子をギャップ間の電解液溶液に加える。 これらは蛍光的であり、または入射白色光を反射するであろう。 適切な周波数のAC電場の動きの下で、これらの小粒子はより大きなビーズの足跡内で優先的に集合するように横方向で動きうる。 より大きなビーズを通じてみると、大ビーズの下で集合した小蛍光ビーズは、大ビーズのレンズ機能によって提供される増大した光集積効率の結果として明るく現れる;これがON状態である(図5)。 より大きなビーズの足跡の外側に動いた場合、粒子はかすみ、適切なマスキングによって完全に非明視化される;これがOFF状態である。 不可欠な横方向の粒子の動きは、適用電圧の変化または光強度の変化によって誘導される。 各大ビーズまたはレンズビーズは、電流が各レンズビーズの存在によって混乱されるため、電解液内での正しい配置における横方向の非均一性を導入する。 【0075】 従来技術のディスプレイとは対照的に、本発明はDC場ではなくAC、及び絶縁(
    伝導性よりもむしろ)電極を用い、それによって電気化学的分解を最小化する。
    レンズアレイによって導入される横方向の非均一性は、それがディスプレイセル内での正しい配置における横の勾配を導入するために、望ましい。 これらの勾配は、ON及びOFF状態の間のスイッチングに影響するために、大レンズビーズの直径によってセットされた短い特徴的な距離に対して小ビーズの横の動きを介在する。 それ故、本発明は活性マトリックスアドレッシングに対する存在する方法を容易に適応する。 【0076】 実施例4−ビーズまたは粒子の分離及び分類 本発明は、平面幾何形状のコロイド粒子及び生物分子の分離及び分類のための幾つかの方法を実施するために用いられる。 特に、これらは、混合物中のビーズの側方分離の技術を含む。 個々のビーズは、光学ピンセットの応用により電場に応答して形成されたアレイから取り出される。 【0077】 与えられた化合物の混合物における成分の分離は、分析化学の基本的課題である。 同様に、生化学分析は、生物分子、ビーズまたは細胞を、サイズ及び/または表面電荷に従って電気泳動技術により分離することをしばしば要求される一方、懸濁された細胞又は全ての染色体の(最も普通には、2つのサブクラスへの)
    分類が、フローサイトメトリ−及び蛍光活性化細胞分類を含むフィールドフロー
    (field flow)分画を用いて通常は行われる。 【0078】 平面幾何形状では、拡散するビーズ混合物は、方向づけられた漂流を促進するために設計された電極表面のリソグラフパターンに接続されたAC電場の印加によって、移動度に従って既に分離されている。 本来、Ajedariらの米国特許第5,5
    93,565号(この内容は参照することにより本願に組み込む)に記載されるように、AC又はパルス状電場を使用して、小型ビーズを一定の時間をかけて特定方向へと移動させ、低移動度のものと比較してより高い移動度でビーズを前進させる。 キャピラリー電気泳動は、平面幾何形状において行われる、BB Haab and R.
    A. Mathies, Anal. Chem., 67, 3253-3260 (1995) 参照、この内容は、参考としてここに取り入れる。 【0079】 本発明の方法は、平面幾何形状における分離、分類又は単離の仕事を行うための幾つかの方法に置いて応用される。 従来技術の試みとは異なり、本発明は、幾つかの利用可能な方法の中から、手にしている仕事に特に最も好適なものを選択するというかなりの順応性を提供する。 或る場合には、1つ以上の分離技術が適用され、これは、二次元的分離の実施のための基礎を与える。 即ち、ビーズは2
    つの異なる物理化学的特性に従って分離される。 例えば、ビーズは、まずサイズで分離し、次いで、鎖形成を誘発する印加周波数を上げることにより分極性によって分離してもよい。 この順応性は、平面幾何形状における分析機能を集積化することにおいて特別な利点がある。 【0080】 i)本発明は、UV−媒介酸化物再成長によってパターン化された表面における、混合物中のビーズをサイズで分類するための、側方の電場誘発性流動での”篩別(sieving)”を実施するのに用いられる。 発明の基本的操作は、UV−媒介酸化物再成長によって描かれた溝に沿って、方向付けされた側方粒子移動を構成することである。 溝(conduits)は、連続的に狭くなるよう構造を含むように設計され、そこを介して粒子が通過する。 この”篩別”機構(図9a)では、連続的に微細になる段階で、連続的により小さな粒子のみが通過できる。 図9aに見られるように、主要な粒子流は左から右への方向だが、示したような酸化物形状を用いて、上から下方向への横断方向の流れができる。 さらに、厚い酸化物からなる障壁92の列が、溝に沿って配置され、各列における障壁間を離間させ、横断流を減少させている。 粒子が溝に沿って移動するとき、障壁の列は小粒子が横断方向に分離してゆくように作用する。 大きなDC電場、及びそれに伴う電解及び電場方向の粒子流と反対方向の電気浸透流の干渉の問題がある従来の電気泳動分離とは異なり、本発明は、移動させるために、AC電場及び界面インピーダンスにおける側方勾配を利用する。 この方法は、電解を回避する利点を持ち、粒子移動を発生及び制御するための電気浸透の明らかな利点を利用する。 【0081】 さらに、Si/SiO x電極は、ビーズの側方移動を実時間で調整するための本発明の光制御成分の利用を可能にする。 例えば、外部照射は、UV−誘発性酸化物再成長によって誘起された側方インピーダンスの局所的中和に用いられる。
    これらの中和した”ゾーン”は、もはや正味の力を受けず休止状態となる。 この概念は、粒子を鋭いバンドに極種的に集中させることにより、続く分離における解像度を向上させる機構を実施するための基礎となる。 【0082】 ii)本発明は、混合物中の少数成分を、サイズ、形状により成長している多数成分の結晶性アレイから除去する過程である”ゾーン精製(zone refining)”の実施に用いられる。 この過程は、本発明の方向性結晶化を誘発する能力に明らかに依存している。 【0083】 ゾーン精製の過程は、ホスト格子から不純物を除くことにより極めて高精度の大きなシリコン単結晶を製造する異において大きな成功をもって用いられる。 この概念は、ホスト格子とはサイズ、形状又は電荷が十分に異なり、置換される不純物としてホストの結晶格子の形成に適合しない原子または分子が溶液中に追い出される再結晶による精製の標準的な化学的方法から馴染み深い。 【0084】 平面状アレイを与えられた方向に制御された速度で成長させることを可能にすることにより、本発明は、平面状アレイ用の類似ゾーン精製過程の実施を容易にする。 最も基本的な幾何形状は線形幾何形状である。 異なるサイズ及び/または形状のビーズの多成分混合物は、まず、UV−パターニングで描かれた表面上の方形の保持領域に捕捉される。 次に、保持領域の末端において、照光によって結晶化が開始され、照光の進行パターンに応じて全保持領域を横切って徐々に進行させる。 一般に、ビーズ径の約19%の相違が追放を誘発する。 【0085】 iii)本発明は、移動度により粒子を分離する方法における横断流における分画の実施に用いられる。 【0086】 フィールドフロー分画は、分子又は懸濁粒子の分離に広く用いられる全ての技術を参照する。 この概念は、流れを横切るように作用する場において流体の流れに従う粒子を分離することである。 このような範疇の技術は、平面状幾何形状が適当であるので、自由流動電気泳動が適切な例である電場流体分画の項を包含する。 自由流動電気泳動は、流体の流れを横切る方向に境界プレートの面にかけられたDC電場の存在下での2つの狭窄空間を設けたプレートの間に満たされたバッファーの連続流動を用いる。 それらは電場を横切るので、荷電粒子はその電気泳動的移動度に比例して偏向し、次の分析のために別の出口に集められる。 従来の電気泳動とは異なり、自由流動電気泳動は、高いスループットを持つ連続過程であり、ゲルなどの支持媒体を必要としない。 【0087】 本発明は、平面幾何形状におけるフィールドフロー分画の実施を可能にする。
    既に議論したように、UV−酸化物で描かれたインピーダンス勾配は、外部電場に応じた粒子の電極表面に沿った移動を媒介する。 小さな間隙を持つセルでは、
    得られた動電学的流れは、”プラグ”形状を有し、これは、流速場の値を同定するために全ての粒子に露出され、それにより、自由流動電気泳動に典型的に用いられる層流の放射線状の速度特性に誘起されるバンドの歪みを最小にするという利点を有する。 【0088】 主要な流れ方向を横切る第2の流体場は、粒子分離を媒介するのに用いられる。 この偏向した流れは、第2のインピーダンス勾配によって生成できる。 この第2の勾配を付加する便利な方法は、適当な流体場を設計するのにUV−酸化物パターニングの利点を用いることである。 縦及び横切る流れの両方は再循環され、
    よって、全ての従来技術関連とは異なって連続操作が可能になる。 【0089】 さらなる順応性は、主要な流体流を横切る方向の強度の形状が所望のインピーダンス勾配を誘起し従って横切る流れを生成するのに満足なパターンで基体を照光するのに本発明の光制御成分を使用することである(図9b)。 これは、モニター窓の上流を横切る蛍光ビーズの検出に応じて横切る流れを選択的に活性化できることに大きな利点を有する。 非−蛍光ビーズは、横切る流れを活性化せず検出もされない。 この方法は、フローサイトメトリーまたは蛍光活性化細胞分類の平面状の類似法を提供する。 【0090】 iv)本発明は、電極面に垂直な方向の粒子鎖の形成の誘発に用いられる。 この鎖は、電極間の電流移動のコンジットを示し、その形成は場に誘発された分極を表す。 鎖は、個々の粒子よりも横切る方向への移動度が小さく、この効果は、全分極に寄与する表面特性に従う粒子の分離に用いられる。 可逆的な鎖形成の効果は、個々に述べる実験条件下で立証された。 例えば、1ミクロン径のカルボキシル化ポリスチレンビーズについての鎖の可逆的形成は、15V(pp)の電圧で、1
    MHzを越える周波数において起こる。 【0091】 v)本発明は、平面状アレイから個々のビーズを単離するのに用いられる。 【0092】 平面アレイ形状での蛍光結合アッセイは、ここに述べたように、大きなアレイ内に単一の明るいビーズを生成でき、特に強い結合を示す。 対応するビーズを単離し回収するために、鋭く集中したレーザースポットの形態の光学ピンセットが用いられ、対象とする個々のビーズを固定する。 本発明の光制御成分は、光学ピンセットとともに用いられ、そのような個々のビーズを、ビーズに対してアレイを、又はその逆を動かすことによって、あるいは、アレイを分解し標識されたビーズのみを残すことによって回収する。 これは、ある種の結合アッセイにおけるビーズの単離において特に有用な独特の能力である。 【0093】 光学ピンセットを顕微鏡の視野内で位置決めするのに市販の装置が利用できる。 大きなスケールの動きは、アレイをその場で動かすか、単に外部のサンプル固定器を動かすことにより行える。 この方法は、ピーク検出画像分析ソフトウェア及びフィードバック制御と組み合わせることにより、それ自体自動化できる。 【0094】 vi)本発明は、アレイの蛍光又は他の線引き部分を残りの部分から分離するための光誘発アレイ切断(”剪断”)操作の実施に用いられる。 この操作は、下流分析のための、与えられたアレイの分割及び対応するビーズの単離を可能にする。 【0095】 このアレイ分割の実施の基礎は、高強度で照光されたSi/SiO x界面の領域から粒子を追い出す方法における本発明の光制御成分である。 ここで、この効果が、光学ピンセットの作用の下にあるビーズへの光誘発力とは完全に無関係であることを強調しておく。 粒子の大きな組に作用するこの効果は、ここに述べる上照光で作動するZeiss UEM顕微鏡上での100Wのイルミネーターを用いた実験条件下で立証された。 単純な道具立ては、アレイ全体に照光される均一な照光パターンに、顕微鏡の外部のビーム操縦部材の操作によって位置決めされる線形に集中したビームを重ね合わせることである。 ビーズは、照光された線形パターンから追い出される。 他の道具立ては、部分的に重ね合わされた2つの別個に制御されるビームの利点を利用する。 線形分割は、剪断及びアレイの異なる相対的配向において繰り返される。 【0096】 実施例5-空間的に符号化されたビーズアレーの調製 本発明は、貯蔵器のもともとの配列、最も一般的にはマイクロタイタープレートにおける伝統的な8×12のウェルの配列内における空間的なコードを保存するための方法において、電極表面に対してビーズまたは生体分子の懸濁液を移転する方法を提供する。 上記液体移転スキームは、化合物ライブラリーが8×12(又は同等の数)ウェルにおいて一般的に扱われ載せられているとすると、有意に実践的に重要である。 【0097】 本発明は、MxNセットのそれぞれに対する個々の区画を限定し、それらをそれ相応に制限するための化学的パターンを利用する。 本実施例においては、Si/SiO
    x基質に化学的に吸着されたチオール末端化アルキルシランの単層のUV介在性光化学酸化によって、パターンが成し遂げられる。 チオール部分の部分的酸化は、
    スルホン酸塩部分を形成し、さらされた表面を電荷させ親水性にする。 四角または丸型の格子形態における該表面の親水性部分は、保持エリアとして機能する。 【0098】 本発明にしたがって、疎水性部分によって囲われた親水性部分内の表面化学的パターンの第一の機能は、異なるウェルから適応された水滴が、一度それらが基質と接触すると融合しないであろうことを確かなものにすることである。 その結果として、それぞれのビーズ懸濁液は、空間的に単離されたままであり、もともとのMxNウェルプレートのレイアウトを保存するであろう。 本発明の表面化学的パターンの第二の役割は、MxN格子パターンの形態で、表面電荷配置を強制することであり、それは個々のビーズアレイが、液相が接触するようになった場合でさえその各自の保持エリアに制限したままにするであろうことを確かなものにする。 【0099】 転移法には、図6a-cに説明された段階が含まれる。 第一に、図6aに側面図が示されているように、ウェル62のMxNプレートが、平坦な基質表面上でパターン6
    4になるようにデザインされる。 ウェル下部の62は、懸濁液のペンダントドロップの形成を許容し、あるいは好ましくは該工程は、上部でMxNプレートの幾何学的寸法にマッチし、適用する最後のサイズを減少するために、MxN有効漏斗を提供する取り付け具(示されていない)によって容易にされる。 上記適用取り付け具は、パターン化基質表面上の標的保持エリアをわずかにいっぱいにしすぎる様に調節されることで、水滴容積の正確な制御を可能にもするであろう。 それから一連のMxN水滴を、前もってパターン化された基質の親水性保持エリアに接触させ、毛細管機能に依存することによって沈着される。 【0100】 次に、該プレートを引っ込め、上部電極を電気化学セルを形成するために注意深く降ろし、懸濁液を制限する基質上の個々の液体で満たした保持エリアと、図6
    bに示されるように第一に接触させる。 いっぱいになることによって、接触が個々の懸濁液となされることが可能になる。 それから、MxN保持エリア内にアレイ形成を誘導し、ビーズのMxNセットの全体の空間配列の保存を確実にするように電場を調節し、一方で図6cに示されるような近接した液相内で個々の懸濁液の水滴を結局は融合するように、ギャップをさらに近づける(または付加的なバッファーで満たす)。 図6cの十分に集合したセルにおいて、水滴は互いに融合する一方で、各水滴由来のビーズはその各自の位置を維持しそして単一化し、ウェルのもともとのMxN配列を反映する。 それ故本発明は、平坦な電気化学的セルを搭載するためのレイアウト保存的転移法のこの実行化に必要とされる操作を提供する。 【0101】 実施例6-平行アッセイ用の動的平面ビーズの調製 本発明は、隣接する液体中の被分析物(analyte)に提示するためのビーズ及び潜在的には生物分子(biomolecules)の異種パネルの製造方法を提供する。 異種パネルは粒子又は生物分子を含み、それは、それらが溶液中で被分析物に提供する化学的又は生物学的結合部位の性質において異なる。 この方法は、本発明の機能的要素に依存し、タグ分子の形態で化学的ラベルを持つビーズの多成分混合物の平面状配置を組み立て、アッセイを実施した後でそのように同定することができる。 結合の場合には、被分析物は、正のスコアの、ビーズまたはビーズの集団を検査することによって同定される。 【0102】 診断用アッセイは、単純なリガンド、タンパク質及び生物分子標的からなる異種パネルの平面状形態で実施されることが多い。 例えば、診断用試験キットにおいて、異種パネルは、標的全部の組ではなく、溶液に添加され、与えられた被分析物の迅速な試験を促進する。 タンパク質の異種パネルは、プロテオーム(prote
    ome)研究の新生分野に関連して現在非常に興味の対象となっている。 この研究の目的は、マススペクトルなどの鋭敏な分析技術でパネルを探査することにより、
    細胞から抽出され、二次元ゲル電気泳動で分離された多成分混合物中の各タンパク質を同定することである。 理想的には、各スポットの位置が、一つの特定のタンパク質に一対一で対応している。 この分析は、例えば、細胞中の遺伝子発現レベルの、そのサイクル中の特定の時点での、あるいは、胚の発生中の所定の段階での直接モニターを可能にする。 【0103】 異種標的のアレイの組立は、平面状形態の薬剤スクリーニング及びDNA変異分析の最近提案された方法の中心である。 平面状基体の表面の特定の配置におけるリガンドの配置は、結合又はハイブリダイゼーションのための溶液中の被分析物と同時に提示される標的の大きな組の任意の一つを同定する鍵を維持するために役に立つ。 蛍光発光によるアッセイにおいて、特定の標的への結合は、基体の上に明るいスポットを生じ、その立体的配位が標的の同一性を直接に表示する。 【0104】 3つの主要な方法が、異種パネルを組み立てるのに既に採用されている。 第1
    に、タンパク質パネルは、まず電荷により、次いでサイズ(または分子量)によりタンパク質を分離するDC電場による二次元ゲル電気泳動によって作製できる。 長年の改良の後でも、この技術は再現性に乏しく、それは、ゲルマトリクスの性質が一般的にあまり特定されていないことによる。 【0105】 第2に、異なる標的の溶液を含む容器から取り出される個々の小滴は、手または自動分配(または”印刷”、Schena 等, Science, 270, 467-470 参照、この内容は参考としてここに取り入れる)の幾つかの方法の一つを用いて分配される。 印刷は、ハイブリダイゼーションに基づくスクリーニングアッセイのためのオリゴヌクレオチドのパネルを作製するのに応用されている。 印刷は、乾燥したサンプルを残すので、そのような状況では変性するタンパク質には適していないようだ。 さらに、維持に内在する付随流体の取り扱い問題があり、多数の容器からのサンプルの取り出しが厄介である。 【0106】 第3に、標的リガンドは、光化学的に活性化された延長反応の組み合わせに基づく種々の固相合成を実施することにより作製される。 この試みは、最も簡単な直鎖状オリゴマーの化学合成においても、極めて厄介な技術的問題によって制限される。 この平面的幾何形状における非−直鎖状化合物の合成は極めて困難である。 【0107】 異種パネルを形成する本発明は、標的リガンドのビーズへの化学結合を必要とする。 リガンドは、良好に確立された種々のカップリング反応により、”オフ−
    ライン”でビーズに結合してもよい。この目的のために、ビーズの同一性は、化学的にコードされ、必要に応じて決定されねばならない。ビーズをコードする、
    又はバイナリコードする幾つかの方法が利用できる。 例えば、短いオリゴヌクレオチドは、それらの配列を通してビーズを同定する目的で提供され、マイクロスケール配列技術によって決定できる。 あるいは、既に標準的な分析技術で同定されている化学的不活性なタグが用いられる。 【0108】 全ての従来技術の方法とは異なり、本発明は、電極に隣接する溶液中の化学的にコードされたビーズの平面状アレイの、その場における可逆的形成によって異種パネルを作製する新規な方法を提供する。 このアレイは、化学的同一性に関してはランダムであるが、空間的位置に関しては整列している。 この方法は、幾つかの利点を供する。 第1に、それは可逆的であり、パネルは結合アッセイに続いて分解し、負の評点のビーズを廃棄することができる。 正のビーズは、サンプル修復、精製、または容器間の移動の中間過程を必要とせずに、さらなる分析を施すことができる。 第2に、パネルは必要なときに形成でき、即ち、実際の結合アッセイを実施する前、または懸濁液中の個々のビーズの表面でアッセイを実施した後のいずれにも形成できる。 後者の方法は、標的部位が高濃度のときにプローブが平面状の標的表面に結合するとき生じ得る潜在的な悪影響を最小限にする。
    第3に、個々のビーズの走査プローブ分析に適応させるために、アレイ内の粒子間距離を、場に誘導された分極、あるいはコードしたビーズとはサイズの異なる不活性なスペーサー粒子を添加することによって調節することができる。 図7は、コードしたビーズ74を離間させるための小さなスペーサービーズ72の使用を示す。 ビーズ74の間隔は、図4bの対応するビーズの間隔より大きいことが見られる。 最後に、本発明で提供されるようなUV−媒介の酸化物再成長は、選択された次元の格子パターンを基体に埋め込み、格子の低インピーダンス場において、小さな、配置保持された補助アレイ(subarray)を確かなものにする。 【0109】 パネルを作製するために、例えば、ビーズに基づく組み合わせによって化学的に生成された化合物を持つビーズの多成分混合物を、電極の間に配置する。 各タイプのビーズは、多数コピーで存在できる。 アレイは、電極表面の設定した領域における外部場に応答して形成される。 パネルのその場での組み立てのこの新規な方法は、独特の化学的ラベル又はコードを持ち、結合アッセイに引き続いてその同定が可能なビーズに基づく。 あるいは、ビーズはオンラインで光化学的ビーズ着色法により標識(「色付け」)される。 アレイ内で選択されたビーズは、集中した光源によって個々に照光され、ビーズ表面又はビーズ内部の着色反応が開始され、正のアッセイ評点を示す。 そのように標識されたビーズは、次いで、ここに述べる光活性化分類方法によって未標識ビーズから分離される。 このビーズ着色法を行うのに、多くのUV−活性化反応が利用できる。 【0110】 本発明は、負の評点を持つビーズ、典型的には大多数を廃棄するとともに正の評点を持つビーズを保持する幾つかの方法を提供する。 この方法は、全ての従来技術の方法とは異なり、アレイが粒子の一時的な配置を示し、それが印加された電場によって保持され、希望すれば再配列又は分解が可能であるという利点を有する。 この可能性は、生物分子が決して(従来の印刷方法のように)空気に曝されないという事実とともに、その場における分析方法の集中を容易にし、引き続く”下流(downstream)”分析に関連して異種パネルを必要とする。 【0111】 第1に、正のビーズがアレイの補助部(subsection)で集合したとき、本発明の光制御されたアレイ分割操作を行って、アレイを分割し、アレイの負の位置を廃棄する(あるいは次の使用に再利用する)ようにしてもよい。 第2に、正及び負のビーズがランダムに分散しているとき、ここに述べるような、平面形態における本発明に基づいて実行される蛍光−活性化分類法を用いてもよい。 蛍光−活性化分類において、正及び負のビーズは、各々明るい及び暗い物体として同定できる。 僅かな正のビーズのみが際立っているような特殊な場合には、それらは、個々の屈折性粒子を照光下で捕捉及び/または取り扱う道具である光学ピンセットで固定し、場を取り除くことによってアレイを分解し、または本発明の基本的操作によってアレイ全体に側方置換を施すことにより、アレイから取り出すことができる。 【0112】 化合物の大きな組のスクリーニングにおける典型的な課題は、莫大な数の試験において、極めて少ない正の物体を見いだすことである。 廃棄されたビーズは、
    典型的には、アッセイの各段階において大多数を占める。 従って、本発明の方法は、溶液中に提供されたプローブに結合する興味のあるものであるかないかに関わらず標的リガンドのその場での合成に挑戦するなどの負の物体に為される努力を最小にする。 【0113】 本発明の異種パネルの形成方法は、一般的にランダムに組み立てられた各タイプのビーズを含む。 各位置において同じタイプのビーズ、即ち、同じ容器からのビーズ(図6a)の集団を含む異種パネルの作製は、検出を容易にするのに十分に多数の正の物体を確かにするので好ましい。 実際の溶液は、ここに記載する配置を維持した流体移動機構の応用に従う。 この方法では、M×Nウェルプレートからのビーズは、配置を維持したまま、化学的にパターン化された基体に、空間的にコードされたビーズ同一性を保持するように移される。 【0114】 実施例7−平面状ビーズアレイ形態における結合及び機能アッセイ 本発明は、平面状アレイ形態での混合相結合アッセイ並びにある種の機能アッセイの実施に用いることができる。 幾つかの組み合わせは、溶液中、コロイド状ビーズの表面、または電極表面におけるプローブまたは標的の存在を反映することがある。 本発明の方法は、結合アッセイを行う前の、溶液中の標的をプローブに提示する平面状アレイの形成を容易にする(”形成前(preformed)”アレイ;
    図8)。 あるいは、ビーズの平面状アレイは、懸濁物中での結合アッセイを行った後に、検出器表面の前に形成してもよい(”形成後(postformed)”アレイ;図8)。 また、本発明は、細胞を溶液中の小分子薬物に曝した影響をモニターするための検出器又はセンサー表面に隣接する、ある種の細胞系の組立を可能にすることにより、機能アッセイを実施する方法を提供する。 【0115】 結合アッセイ、特に酵素及び抗体などのタンパク質を含むものは、医学的診断の主要な手段である。 これらは、小分子などのプローブと、タンパク質などの標的との間の特異的相互作用に基づく。 アッセイは、溶液中の少量の被分析物を高度の分子特異性で迅速に検出することを容易にする。 結合を示すシグナルを発生させるための多くの方法が設計され、それらは、定性的回答(結合の有無)または定量的結果を結合または会合定数の形で与える。 例えば、酵素が被分析物に結合すると、その結果としての触媒反応は、結合を示す単純な変色を生ずるのに用いられ、あるいは、他の過程と組み合わせて、化学的または電気的シグナルを発生させ、そこから結合定数を決定することもできる。 単一の共通の前駆体から生じたモノクローナル抗体は、実質的に任意の与えられた標的を認識するために調製され、抗原−抗体認識及び結合に基づくイムノアッセイは、重要な診断手段に発展している。 酵素結合と同様に、抗原性被分析物の抗体結合は、抗体結合酵素がインジケータとして利用される固相酵素免疫検定法(ELISA)を含む種々の技術によって検出される。 共通の概念的に単純な機構は、第1の(又は主要な)抗体を認識する蛍光ラベルされた第2の抗体を添加することにより、標的の被分析物に結合する抗体の検出を確かなものにする。 【0116】 可溶性の球状タンパク質を含む結合アッセイは、タンパク質と標的との公平な相互作用を確実にするために、しばしば溶液中で実施される。 このような液相アッセイは、特に、標的またはプローブの低濃度で行われると、標的またはプローブが豊富又は接近して存在するときに生ずる潜在的な困難性を最小にする。 同様に、速度は遅くなる傾向がある。 プローブの接近によって生ずる集群(crowding)
    等の共同効果は、プローブまたは標的が固体基体に化学的に固定されているときには注意深く制御する必要がある。 【0117】 それにも拘わらず、結合アッセイのこの後者の固相形態は、それが必要とされる状況で極めて一般に用いられる。 例えば、細胞表面のタンパク質の存在は、培地中の多数の他の細胞の存在下で、このタンパク質を表現する細胞のための”パンニング(panning)”において利用されるが、それは、所望の細胞表面タンパク質を修飾する主要抗原に対して向けられる第2の抗原の層で予備被覆された容器の表面には所望の細胞接着自体を行わない。 同様に、ある種のファージは、遺伝子操作されてその表面にタンパク質を表示してもよく、これらは、表示されたタンパク質が抗体ならば抗原といった小分子プローブを含む結合アッセイで同定できる(Watson 等, "Recombinant DNA", 2nd Edition (Scientific American Boo
    ks, WH Freeman and Co., New York, NY, 1983)、この内容は参考としてここに取り入れる)。 さらに、平面幾何形状のトランスデューサー及びセンサーを具備する種々の光及び電気的検出に適合する。 【0118】 液相及び固相アッセイの組み合わせは、修飾した磁気粒子を用い、与えられた多成分混合物中で結合した分子を非結合分子から分離することによるサンプル調製又は精製する方法におけるように、プローブ又は標的のいずれかで修飾されたビーズを用いて発達した。 これらの粒子を用いた最近の例は、DNA配列用のテンプレートの精製、または、ポリ−アデニン(polyA)残基で修飾されたビーズへのハイブリダイゼーションによる(溶解した)細胞からのmRNAの抽出を含む。 【0119】 適当なタイプの細胞を含む機能アッセイが、小分子薬剤の代謝への細胞外効果のモニターに用いられる。 細胞は、平面電極の極く近傍に配置され、細胞によって放出される試薬の局所的濃度を最大にし、局所的pHをモニターする。 【0120】 本発明は、従来技術の方法では得られなかった程度の順応性及び制御性を持つ、平面幾何形状の混合相結合アッセイを実施する手段を提供する。 即ち、その場での、可逆的な、外部空間制御下での、隣接する液相中に存在する被分析物の結合のための標的部位の平面状パネルか、あるいは溶液中で結合アッセイの実施に続くプローブ−標的複合体の平面状アレイの形成の順応性を提供する。 結合は、
    溶液中に懸濁された個々のビーズ表面、電極表面に隣接するアレイに予め配置されたビーズ表面、または、電極自体の表面で起こりうる。 標的またはプローブ分子のいずれかは、ビーズ上に配置され、本発明のビーズに基づくアッセイを可能にする必要がある。 図8に示すように、プローブ分子Pがビーズに配置された場合、標的分子Tは、溶液中、ビーズ上、または電極上のいずれかにある。 その逆のこともある。 【0121】 例えば、本発明の方法は、従来技術の方法に比べて極めて能率的で制御された方法で、細胞表面レセプターのクローンを実施するパンニングを行うのに用いられる。 探索された細胞表面タンパク質に対して向けられた抗体の層で被覆された基体が与えられると、本発明は、細胞または修飾されたビーズの抗体の層に隣接した迅速な配列、及び、引き続く、それらの細胞またはビーズの背面のみにおけるアレイを分解を促進し、表面結合抗体との複合体の形成を可能にする。 【0122】 この範疇のさらに興味ある例は、ファージ表示に属する。 この技術は、ビーズに固定されたプローブにタンパク質標的の層を提供するのに用いられる。 ここで、ビーズアレイは、対象となるタンパク質を同定するのに用いられる。 即ち、ビーズは小分子プローブで修飾され、アレイはファージ表示に隣接して形成される。 結合はプローブ−標的複合体をもたらし、それは、ビーズに保持されるが、その他は電場を切ったとき、または、光制御を適用してファージ表示からビーズを除いたときに取り除かれる。 ビーズがコードされている場合、残ったビーズは結合に続いて個々に同定されるので、多くの結合試験が平行して実施できる。 【0123】 本発明の方法は、競合結合アッセイを容易に促進する。 例えば、標的修飾されたビーズへの蛍光プローブの結合及び電極に隣接した平面状ビーズアレイの形成に続いて、アレイ内の蛍光領域は、正の標的の位置を示し、これらは、競合アッセイを施すことにより更にプローブされる。 即ち、平面状アレイの選択された部分の蛍光をモニターする一方、(酵素アッセイのための)阻害剤または(結合定数の知られた)他のアンタゴニストが、電気化学セルに添加され、対象領域から発せられる蛍光の減少が、アンタゴニスト濃度の関数として測定され、最初のプローブに対する結合定数が決定される。 これは、本発明の方法によって可能な分析過程の結びつきの一例である。 【0124】 本発明の方法におけるように、プローブ−標的複合体がコロイド状ビーズに固定されているという事実は、正の物体を負の物体から分離することを容易にするので実用的な利点をもたらす。 実際に、平面状基体において固相アッセイを行った場合、平面状ビーズアレイの更なる利点は、ここに議論するような、ビーズによって提供される光回収効率の向上である。 【0125】 必要ならば、ビーズは、小分子プローブのための輸送媒体として提供してもよい。 即ち、プローブ修飾したビーズのアレイは、本発明の方法に従って、標的修飾した表面に隣接して形成される。 UV−活性化されたビーズ支持体からのプローブの開裂は、プローブが標的層に極めて接近して放出されることを確実にし、
    それによってアッセイの速度及び効率を向上させる。 標的と相互作用する特定のプローブの同一性は、プローブを輸送するビーズの位置から確かめられる。 【0126】 本発明の方法は、(例えば磁性にする等の予備的処理が不要な)広範な種類のコロイド状ビーズのみならず、プローブ又は標的で修飾された、またはそれを外壁内に含有する脂質小胞又は細胞に対しても適用できる。 従って本発明の方法は、ビーズ固定化可溶性タンパク質だけでなく、潜在的には、膜レセプター全体または細胞表面レセプターにも適用できる。 【0127】 特に、基体表面の所定の領域における細胞の迅速な配置は、高度に平行な細胞ベースの機能アッセイの実施を容易にする。 本発明は、細胞を溶液内の小分子薬剤候補に露出し、それらを、電極表面に配設されたセンサーに隣接して配置させること、あるいは、予め配置された細胞を、隣接する液相に放出されるような試薬にさらすことを可能にする。 最も単純な場合では、全ての細胞が同じタイプであり、試薬は連続的に投与される。 この連続的な場合においても、動電学的混合はスループットを向上させる。 しかし、ここに述べるように、本発明の方法は、
    異なる細胞の同一性を、ここに述べた8×12ウェルからの”レイアウト保持移動”過程によるコード化により、平面状形態での平行した結合アッセイ及び機能アッセイも可能にし、空間的に解析された画像化または細胞アレイの特定の位置を標的とする検出過程からのフィードバックを与えることにより正の評点の細胞を単離することを可能にする。 【0128】 実施例8 − 平面幾何的な薬剤探知(Drug Discovery)のためのスクリーニング 本発明の機能的要素は、化合物および平面形式の組み合わせライブラリーの取り扱いおよびスクリーニングのための手順を実施するために組み合わされてもよい。 この仕事の主な必須要素は:一般的にはミクロタイタープレートの8x12
    ウェルの形式の一組の最初のサンプル貯蔵器からの、平面セルへのサンプルおよび試薬の輸送;結合アッセイを行う前または後で平面電極表面に隣接する標的またはプローブ−標的複合体の平面アレイの作成;マーカーである蛍光または放射線活性の空間的な分散をイメージングすることによる結合アッセイの評価、その後任意に親和または結合定数の定量的な薬動力学的測定;陽性のスコアのビーズの分離、並びにさらなる処理からの他のビーズの除去;および付加的な後の分析のために特異的ビーズの回収、である。 本発明はこれらの要素の全てに関するものであり、本発明の基本的な作業は、平面的な形式におけるこれらの手順をつなぐための手段を提供する。 【0129】 近代的な治療薬発見のためのコスト的に有効な方法の実施における中心的な課題は、化合物の概して広大なライブラリーから有望な薬剤リード(drug leads)を選択するための根拠として薬動力学的データを提供すると同時に、高度の処理能力を容易化する方法でスクリーニングアッセイを設計および実施することである。 すなわち、標的に特異的な分子、結合定数によって特徴付けされた分子は、治療可能性のある薬剤として新規化合物の評価において重要なファクターである。
    通常の標的は、酵素およびレセプター、並びに特徴的な二次構造を示す核酸リガンドを含む。 【0130】 薬学的および農業分野におけるバイオテクノロジーのような関連産業における先導的発見のために浮かび上がる例(emerging paradigm)は、広大な種類の固体状“組み合わせ”合成の新規の方法による新規合成化合物ライブラリーの組み立て(アッセンブリ)である。 組み合わせ化学(combinatorial chemistry)とは、
    並行合成(parallel synthesis)および溶液中または固体支持体上における多価化合物または化合物の混合物のテストのための方法の範疇を指す。 例えば、nアミノ酸を含む直鎖状オリゴペプチドの組み合わせ合成は、nアミノ酸の可能な配列組み合わせを示す全ての化合物を同時に生成するであろう。 最も一般的に用いられる組み合わせ合成の実施は、反応工程を符号化(encode)するためにコロイド状ビーズ支持体、しかして各化合物の同一性によるものである。 現状で好ましいビーズは大きいものになりがちであり(直径が500ミクロンまで)、その化合物貯蔵容量を最大限にするために多孔質であり、それらが保有する化合物の同一性を維持するように符号化されていなければならない。 【0131】 ビーズの符号化、またはバイナリー符号化(binary encoding)には、いくつかの方法が利用できる。 二つの例は以下の通りである。 まず第一の方法は、ビーズがハイブリダイゼーションで典型的に用いられる17マーのような短いオリゴヌクレオチドでラベルされてもよい。 このような短いプローブの配列は、直接マキサムギルバート配列決定法または質量分析のようなミクロスケール(microscale)
    配列決定技術で決定されてもよい。 この符号化方法は、仕事が核酸リガンドまたはオリゴペプチドのライブラリーのスクリーニングを必要とする場合に適している。 第二の方法は、組み合わせライブラリーのメンバーが、化学的に不活性な分子タグと関連づけされてもよい。 先の場合とは対照的に、これらのタグ分子は連続的に関連するものではない。 その代わりに、反応工程の配列は、連続的な反応工程でビーズに取り付けられた個々のタグ分子およびその混合物に対するバイナリーコードの正式な割り当てによって符号化される。 タグは、ガスクロマトグラフィーのような標準的な分析技術によって容易に同定される。 この普通の符号化方法は、コロイド状ビーズの組み合わせライブラリーの合成において現在用いられている。 【0132】 商業的な化合物ライブラリーは広大で、上記17マーでさえ、配列の組み合わせの総数は4^17、すなわち約10^10である。 しかしながら、典型的な生物学的基質−標的相互作用の高度の特異性は、収集物中の広大な大半の化合物が、いずれか一つの特定の標的に対して不活性であることを暗示する。 スクリーニングの仕事は、この広い集団の中から、結合または機能アッセイにおいて可能性のある活性を示すわずかなリード化合物(lead compound)を選択することである。 製薬業における天然化合物ライブラリーに広く適用された主な薬剤発見方法は、ランダムにライブラリーから個々の化合物を選び出し、それらを一連の試験に処することである。 しかして、実際には10^7種のオーダーを含むとされる、
    合成化合物の全ライブラリーの早急なスクリーニングと評価を実施するために、
    系統的なスクリーニング方法が要求される。 【0133】 現状では、化合物は最初に切断され、固体支持体から溶出され、ミクロタイタープレートに貯蔵される。 スクリーニングにおけるさらなるサンプルの取り扱いは、機械的ピペッティングによるものとし、異なる容器、典型的にはミクロタイタープレートのウェルの間を移す。 機械的ワークステーション(robotic worksta
    tions)は、この方法を自動化する方向の工程を表すが、それらは8x12ウェルを含むミクロタイタープレートの伝統的な形式、ピペッティングによるサンプルの取り扱いによるものであり、しかして増分操作の改良を表すにすぎない。 さらに考慮すべきことで重要なことは、分析手段の空間的スケールを減少させることにより試薬とサンプルを浪費しない必要性である。 【0134】 本発明は、統合されたサンプルの取り扱いを実現する一連の操作並びに平面形式においてビーズをベースとする化合物ライブラリーのスクリーニング方法を提供する。 これは、試薬とサンプルの体積により、時間とコストを顕著に低減する。 本発明の方法の主な利点は、多工程分析手段(a multi-step analytical proce
    dure)のステーション間でビーズの取り扱いを可能にする、平面形式でのビーズの集団を操作するための多くの基本的な操作を提供することである。 【0135】 特に、先に記載したように、本発明の方法は、以下の関連する工程:ミクロタイタープレートから平面的な電気化学的セルにサンプルを移すこと;基質表面に隣接する標的部位の不均一なパネルの形成;固体相結合アッセイ;およびアレイからの特異的ビーズの分離の実施を容易にする。 さらに、本発明の基本的操作は、平面電極の表面上におけるこれらの工程を連関させる手段を提供する。 【0136】 ハイブリダイゼーションアッセイについて上述したように、いくつかの変形が可能である。 すなわち、結合アッセイは、懸濁液中もしくは平面アレイに配置されたいずれかにおいて、酵素のようなタンパク標的をビーズ表面の化合物に結合させることによって行われてもよい。 大きい多孔性キャリアービーズをベースとする組み合わせ化学の通常の実施は、化合物が不活性な化学的スペーサーを介して外表面に連結されたより小さいビーズの同時使用をしてもよい。 このような小型ビーズ(直径が10ミクロンまで)は、本発明の方法で容易に扱われる。 大型のビーズは、ラベルされた化合物の貯蔵コンテナとして用いられる。 【0137】 あるいは、化合物が既に合成支持体から切断されているのであれば、標的と放射活性またはその他で標識されたプローブとの間の結合が、ミクロタイタープレートウェル内で溶液中で行われてもよい。 その場合には、例えばタンパク標的をビーズ連結抗体にカップリングする第二抗体法を介して、プローブ−標的複合体が、複合体形成反応によって各ウェルの符号化されたビーズに捕捉されてもよい。 ビーズ捕捉プローブ−標的複合体は、次いで近接分析(proximity analysis)および図10に例証したようなさらなる処置のために平面セルに移される。 図10
    に示されているように、プローブ−標的複合体102は溶液中で形成される。 抗体被覆ビーズ104がこの溶液に添加され、ビーズ連結複合体106が得られる。 このビーズ連結複合体106はウェル110から電極108上に堆積させられ、ビーズ連結複合体の平面アレイが形成される。 蛍光プローブ114が用いられた場合には、これらがビーズ連結複合体に蛍光を付与し、検出を容易にする。 【0138】 本発明の方法および装置は、大集団における少数の陽性を同定する仕事によく適している。 プローブ−標的複合体の全体のアレイのイメージングは、エリア検出器(an area detector)に近接すること、並びにビーズレンジング作用(bead le
    nsing action)によってさらに増強される。 上述したように例えば光学的ピンセット(optical tweezers)を適用することによって、アレイからの少数の陽性のスコアの分離が容易に達成される。 次いで、アレイの大きな残余は捨てられてもよい。 これは、代わりに、少数の維持されたビーズに限定されるため、結合定数の決定のようなより厳密な試験を適用する複雑さを顕著に低減する。 これらのテストは、新しい容器にさらにサンプルを移す必要なしに、最初のスクリーニングを通過して残ったサンプルに直接適用されてもよい。 【0139】 実施例9-平面アレイ形式におけるハイブリダイゼーションアッセイ 本発明は、標的分子が化学的にコロイド状ビーズに付着されるタンパク結合アッセイに関連する外形で平面アレイ形式の固体相ハイブリダイゼーションアッセイを実施するために用いることができる。 本発明の方法は、溶液中の鎖の混合物に対する提示のための異なる標的オリゴヌクレオチドの平面アレイの形成を容易にする。 あるいは、アレイにおける蛍光または放射線活性の空間的分散の検出および分析を容易にするために、溶液中におけるハイブリダイゼーションの後にアレイが形成されてもよい。 【0140】 現在、ハイブリダイゼーションアッセイおよび電気泳動による分離に基づくさらなる分析を伴う、増幅、転写、ラベリングおよびフラグメント化を含むDNA
    サンプルの抽出および調製のための小型化された装置を開発すべく、多くの調査および開発が行われている。 平面アレイ形式のハイブリダイゼーションアッセイは、DNAの既知のセグメントにおける特異的な単一ベースペアの変異の早急な検出、並びに対応するmRNAまたはcDNAのレベルの分析を介して細胞性遺伝子の発現レベルの同定のための診断手段として開発される。 DNAの二つの相補的な一本鎖のハイブリダイゼーションは、分子認識と、それに次ぐA−TおよびG−Cの規則に従って二つの対抗する鎖の対応するヌクレオチド塩基間の水素結合形成を含む。 ここでA、T、GおよびCは、DNAに見出されるそれぞれ4
    つのヌクレオチド塩基アデニン、チミン、グアノシンおよびシトシンを示し、R
    NAではチミンはウラシルで置換される。 二本鎖すなわちデュプレックス(duple
    x)DNAの形成は、二つの高度に陰性にチャージしたDNA鎖のペアリングを必要とし、温度に依存したバッファーのイオン強度が重大な役割を演じる。 【0141】 上述したように、平面基質の表面の標的配列の不均一なアレイを調製するための二つの主な方法は、ミクロディスペンシング(micro-dispensing)(“プリンティング”)およびin-situでの、鎖の所定の全長に対して全ての可能な配列組み合わせを示すオリゴヌクレオチドの空間的に符号化された合成である。 この場合には、ハイブリダイゼーションは必然的に平面基質表面の近接で起こらなければならず、この条件は、空間的障害および基質に対する鎖の非特異的結合から混乱が避けられているかどうか注意を要する。 非特異的吸着は、特に表面でのハイブリダイゼーションの動力学を促進するために電気泳動堆積による現在の商業的な設計で用いられるDC電界の存在において深刻な問題である。 さらに、上述したように、立体障害および表面近くにプローブ鎖が密集することによる集団的影響から生じる技術的困難性がある。 【0142】 DNA解析の場合には、コロイド状(磁気)ビーズが通常用いられる。 例えば、クローンライブラリーからcDNAを選択するための広範に用いられるスクリーニング工程においてDNAを捕捉するために用いられる。 具体的には、cDN
    Aを長いゲノムDNA内の配列にハイブリダイズさせて、次いで混合物からハイブリダイズしたcDNAを抽出するためにゲノムDNAが磁気ビーズに連結される。 【0143】 本発明は、ビーズに連結された標的鎖に対する蛍光プローブ鎖のハイブリダイゼーションの前後もしくはフリー溶液中におけるハイブリダイゼーションおよび末端機能性標的鎖のビーズ捕捉後の、オリゴヌクレオチド修飾コロイド状ビーズの平面アレイの形成を容易にする。 従来技術の方法とは対照的に、ビーズ連結プローブ鎖は、基質連結標的鎖に運ばれるのであれば任意に選択可能であるが、本発明はハイブリダイゼーションを平面基質表面の付近で行う必要がない。 【0144】 溶液中、個々のビーズ表面、または基質表面のいずれかでハイブリダイゼーションを行うことができることにより、かつてないほどの柔軟性が付与される。 さらに、上述したビーズアレイの利点は、ハイブリダイゼーションアッセイにおけるスコアを基礎として、大きなアレイから個々のビーズまたは一群のビーズを選別および分離することを可能にする。 この分離は、関心の向けられた鎖における後のアッセイの実施を容易にする。 ビーズが移動可能であるという事実は、関心の向けられたビーズが、ミクロシークエンシングの指定された保持エリアに集められてもよいこと、あるいはPCR増幅用に指定された基質のエリアに移動されてもよいことを意味する。 【0145】 本発明の方法は、二つの主なバリエーションの一つで平面アレイ形式でハイブリダイゼーションアッセイを実施するために用いられてもよい。 全てのものが、
    並行読みだし(parallel read-out)用の電極表面に隣接して形成された平面アレイまたはパネルにおけるビーズの完全なレパートリーの存在を含む。 一般に不均一なパネルとして、アレイ内のビーズの配置は不規則(化学的同一性に関して)
    であって、次いで結合アッセイで高いスコアのビーズの同一性が調べられなければならないか、あるいは上述したサンプル充填の“レイアウト保護トランスファー(Layout-Preserving Transfer)”を引き起こすことによって空間的に符号化される。 【0146】 前者の例は容易に実施され、結合アッセイを行う前後でアレイ形成をする。 例えば、ビーズがアレイに組み込まれる前に懸濁液中で結合が行われてもよい。 また上記cDNA選択工程については、本発明の方法は、例えばビオチン−ストレプトアビジン複合体を介して末端機能性標的DNA用の捕捉部材としてビーズの使用をする。 この後者のケースでは、ビーズは、全てのプローブ−標的複合体が分析の容易のためのアレイに組み込まれる電極表面に、前記複合体を集めるための輸送媒体として提供される。 特に、電極上のビーズの近接CCD検出(proximi
    ty CCD detection)は、アレイのビーズのレンジング作用(the lensing action)
    で利益を受けるであろう。 たとえ少数の陽性スコアが予想される場合でも、アッセイのこのバージョンは好ましく用いられる。 【0147】 予め形成されたビーズアレイのハイブリダイゼーションは、空間的符号化を維持する種々のアッセイの利点を得ることができる。 ビーズクラスターのアレイが、上記“レイアウト保護トランスファー”方法によって形成され、cDNAの混合物にさらされる。 蛍光強度または放射線活性の結果的な空間的分散が、混合物中のcDNAの相対残存量を反映する。 この工程は、単一のビーズの表面のプローブ−標的複合体から特徴的蛍光または他のシグナルの検出による。 アレイが本発明の方法で容易に固定されるという事実を仮定すれば、画像収集は低レベルのシグナルの検出用の粗いシグナル−ノイズを得るために拡張されてもよい。 例えば、ビーズ表面上のせいぜい10^8プローブ−標的複合体を備えた10ミクロンの直径のビーズによって生成されるシグナルが検出されてもよい。 ビーズレンジング作用も検出を補助する。 【0148】 薬剤スクリーニングの実施については、本発明の機能部材が、DNAの準備または分析工程を実施するために組み合わされてもよい。 【0149】 実施例10-電界誘導フローにおけるDNAの直線化および引き延ばし 本発明は、他のコロイド状粒子に適用するような基本的な作業によりコイル状の外形に高分子重量のDNAを配置するために用いることができる。 しかしながら、さらに、パターン化された電極表面における電界によって誘導された界面動電フロー(the electrokinetic flow)が、流れの方向に直線的な外形になるようにDNAを伸ばすために用いられてもよい。 【0150】 最近になって、引き伸ばされたDNA分子の外形にそった制限酵素の切断部位の地図を作成するための視覚的イメージングによる方法が導入された。 これは一般的に“制限地図”として知られる。 これらの並びに他のタンパクとDNAとの相互作用の研究を容易にし、DNA配列決定の技術の開発に至らしめるこれらの方法は、平面基質にDNAを引き延ばしかつ直線化する能力に依存する。 【0151】 これは、各DNA分子に対して、流体の流れ、DNA連結磁気ビーズに作用する磁界または毛細管力(capillary force)によって及ぼされるような伸長力に分子をさらすことにより前もって行われる。 例えば、DNA“クシ(combs)”は、
    電界物の蒸着液滴(an evaporating droplet of electrolyte)中にDNA分子を単に配置することによって製造された。 表面に分子の一端を化学的に付着することを促進するように準備がなされるのであれば、縮む液滴(the shrinking dropl
    et)と繋がれた分子の表面通過(the surface passes)との間の接触の減少ライン(
    the receding line)として、DNA鎖が引き伸ばされる。 これは、液滴によって最初に被覆される基質エリア内の不規則な位置に付着され、種々の程度に引き伸ばされ、かつ液滴の形状を反映して放射状に対称的なパターンで一般的に直線化された、乾燥DNA分子を残す。 連結位置の通常のラインに一端が化学的に繋がれたDNA分子群からなる直線状の“ブラシ”は、基質上に予め蒸着された二つの金属電極間に適用されたAC電界において誘電電気泳動(dielectrophoresis)
    によってDNA分子を直線化および引き延ばすことによって予め作成される。 【0152】 本発明は、平面電極表面の所定の配置におけるDNA分子の配置、および本来的なコイル状の外形から、予め決められた方向に直線化された引き伸ばされた直線形になるように分子を引き伸ばす新規の試みを提供するために、酸素のUV仲介性再成長(UV-mediated regrowth)によってパターン化された電極に隣接する電気動力学的フロー(electrokinetic flow)をもたらす。 この方法は、図11に示されており、DNAコイルの大きさを横切る周辺のフローに制御された勾配を作り出すことによって達成される。 速度勾配は、コイルの異なる部分をコイルを引き伸ばす異なる速度で動かす。 ゼロの速度で停滞点(a stagnation point)を維持することにより、引き伸ばされたコイルが固定される。 この方法は、従来技術の試みを越えたいくつかの利点を有する。 第一に、コイル状のDNA分子が、表面のあらゆる位置で所望の形状のアレイを形成する光制御(light control)に処せられる。 これは、コスミドまたはYACの巨大なDNAが1ミクロンの範囲の半径のコイルを形成し、しかしてコロイド状ビーズに類似する方式で作用することから、可能性のあることである。 しかして一組のDNA分子は、所望の最初の配置に向けられてもよい。 第二に、UV−パターニング(UV-patterning)は、電気動力学的フローによって作られた引き延ばし力が予め決められた方向に向けられることを確実にする。 サンプルと接触した金属電極の存在、すなわち従来の電気泳動法の欠点は、特に電界の存在下において、制御することが困難な混入の源を除くことによって避けられる。 フロー中で単一のDNA分子の引き延ばしに必要とされるパターン化されたSi/SiOx電極では、数ミクロン/秒という範囲の流速が作り出される。 しかして、フローフィールドにおける勾配は、断片の引き延ばしと、現れる直線形状の方向付けの両方を決定する。 第三に、本発明は、電界に誘導されたフローの速度の直接的なリアルタイム制御を容易にし、断片の引き延ばしを越えて明白な制御を伝える。 【0153】 本発明はまた、時間的にそして空間的に変動する電場及び投影された照明のパターンに対応して、横方向の移動を指示し、半導体表面の細胞の平面アレーへと集合することを誘導する方法及び装置に関する。 【0154】 周波数及び適用する電場の電圧に対する、並びに照明の特定のパターン及び荷電強度に対する、異なるタイプの細胞の応答により、基質上のいずれかの所望の位置における、細胞のマルチプルアレーのキュー上(on-cue)集合化が可能になり、更に再配置、分解、及び再集合化が可能になり、更に一般的にはこのようなレーの再構成及び分割が可能になる。 光学的にプログラム可能な照明パターン作成機による定時間及び時間変動性の照明パターンを使用してもよく、これはPC
    上で作成したパターンのグラフィカルな表現に基づくものとすることができる。
    本発明において導入される新規の画像サイトメトリー法は、分子生物学及び細胞生物学の一般分野に関するものであり、診断、遺伝的分析、細胞生物学、及び薬剤探索の分野に適用される。 細胞アレーから記録された画像の定量的分析に基づき、この画像サイトメトリーにより、細胞ベースの複数の生物学的及び性化学的方法が容易になる。 だランダム符号化アレー検出(READ)又はプログラマブルアレー再構成及び分割(PARSE)のように、これらのアッセイは、非常に平行化したフォーマットで、半導体ワッフル上の少量の試料中において行われる。 【0155】 本発明の新規の画像サイトメトリー法は、数多くのものに使用することができ、これらには、 -蛍光で表指揮した抗体や、蛍光ビーズにカップリングした抗体等のタグ付きプローブでの細胞表面マーカを修飾することに基づく細胞タイピング分析:HLA
    タイピング(移植ドナー-レシピエントマッチング);免疫表現型タイピング;
    -細胞タイプの同定と、一定サンプル中の異なる細胞タイプの相対的計測の定量的評価に基づく診断アッセイ、例えばHIV感染のレベルを調査するために、集団中のCD-4細胞各分の測定; -細胞混合物のチップ上でのサブ集団への分画 これは以下のものに基づく: -抗体又はレクチンを使用した、細胞表現型の選択的親和性(Nordon et al.
    An Experimental Model of Affinity Cell Separation, Cytometory 16, 25-33
    (1994);この内容は、参照することにより本願に組み込む;クローン発現特異的抗体についてのパニングも更に参照のこと)。 このような抗体又はレクチンを提示するビーズを使用して、細胞間の架橋を誘導して、すぐに区別でき、個々の細胞より分離されるクラスターが形成されるのを誘導する; -時間変動性、又は定時間であるが空間変動性(不均質性電場)、あるいは電解質液-絶縁体-半導体(EIS)近傍のLEAPSにより作り出される電気化学的環境の勾配に応じた、異なる移動度; -場のフロー分画を実現するいろいろなものにおけるような、制御フロー形態の組合せ(例えば、Bigelow et al, Separation of B and T lymphocytes by
    a hybrid field-flow fractionation/adhesion chromatography technique, J.
    Immunological Methods 117, 289-293 (1989); Markx et al, Dielectrophoreti
    c characterization and separation of microorganisms, Microbiology 140, 5
    85-591 (1994); Huang et al., Introducing Dielectrophoresis as a New Forc
    e Field for Field Flow Fractionation, Biophysical J. 73, 1118-1129 (1997
    ); これらの全ての内容は参照することで本願に組み込む)。 -発現した細胞表面標識のレベル、又は制御経路、例えばシグナル伝達経路や代謝経路等の活性化をモニターする、細胞ベースの機能性アッセイ。 表面マーカの発現は、マーカと蛍光若しくは酵素で標識したプローブと間の親和性結合により検出できる。 経路の終了は、ルシフェリン(PEコーポレーション/Tropix)やベータ-ラクタマーゼ(Aurora)等の酵素により生成される細胞内蛍光シグナルにより分析することができる。 -薬剤及びリガンドのスクリーニングに使用できる細胞分泌ベースの分析; -細胞表面の付着マーカによりわかる、細胞-細胞相互作用; -アポトーシスの初期段階において細胞の外膜上に現れるホスファチジルセリン等のインジケータ標識に基づく細胞毒性アッセイ;及び-化学走性財の濃度勾配についての既知の空間的関係にある制御された構成中に置かれる細胞のトラッキングに基づいた、化学走性分析。 【0156】 本発明の画像サイトメトリーにより、多色蛍光又は個々の細胞表面にイメージ化される他のマーカの分析に基づいた、広い範囲の細胞ベース機能アッセイ及び診断アッセイが効率的に実現される。 更にこの方法はまた、本願に開示する電-
    光刺激に対する異なる応答性に基づき、混合物中の多細胞種の分離及び分画が可能になる。 イメージング及びプロファイリングの応用により、種々のREADフォーマットがもたらされる一方、分画及び多重サブ集団へのソーティングにより、PARSEフォーマットがもたらされる。 【0157】 この新規の細胞分析と、本願で開示される光学的にプログラム可能なビーズアレーの技術による試料調製(電場誘導性の細胞溶解)との統合は、チップ上フォーマットの定量的分子相互作用分析及び細胞分析と、ミクロ流体光学及び光学的イメージングを組み合わせて、新規の多目的アッセイプラットフォームとして、
    新たなプラットフォームを作り出す。 【0158】 細胞のイメージング 単純な形態において、イメージサイトメトリは、病院において、血液又はその他の液体試料を分画化されたガラススライドにスポットし、細胞集団を手動で計測して行われる。 これらの、及び類似の細胞分析が簡単に実行されることにより、細胞が重力で、典型的には側面密度(lateral density)の低いランダムな位置へと沈殿する固体支持体への細胞のスポッティングが簡単になる。 しかしながら、このように単純なフォーマットでさえも、この方法のある種の利点が認識されている(Galbraith et al., Imaging Cytometory by Multiparameter Fluores
    cence, Cytometory 12, 579-596 (1991);この内容は参照により本願に組み込む):画像分析の威力は、多色蛍光画像の分析を容易にするようにできる。 ある細胞を観察することが妨害されるかもしれない3次元的クラスタが形成されるリスクを避けるために、細胞密度を低く維持することが必要であるとすれば、この方法ではスループットが非常に低くなってしまうことが主な欠点である。 更には、
    外部刺激に対する細胞の移動度を異なるものとする細胞分析方法がないことである。 【0159】 フローサイトメトリ フローサイトメトリ及び蛍光活性化細胞ソーティングへの応用は、個々の細胞を捕獲して、一度に一つづつ小型の観察窓に通す液滴へとすることが必要である一連の分析様式に依存する。 短時間、例えば1-10μsの間に、一定の細胞についての全測定が完了しなくてはならない。 例えば少数の細胞表面マーカについての同時分析は、フローサイトメトリについての最新技術を代表するものである(Be
    avis and Pennline, Detection of Cell-Surface Antigens Using Antibody-con
    jugated Fluorspheres, BioTechniques 21, 498-503 (1996);この内容は参照することで本願に組み込む)。 フローサイトメトリー分析は、アッセイ中の最後の工程を代表するに過ぎない。 計測は、液体の取り扱い及びバイオ分析アッセイの自動化の統合には適さない。 このことは、ビーズアレーの光学的操作及び細胞集合化技術を、ミクロ流体工学及び光学的イメージングと組み合わせて、定量的に分子的及び細胞的分析を行うための小型化プラットフォームである本発明とは非常に対照的である。 【0160】 より小型で、より特殊な装置が最近になって開発されたにも関わらず、フローサイトメトリは本質的に複雑であるために、高出力の多重レーザ源、マッチング検出器、及び細胞が検出窓を通過する間の短い取り調べ時間の間に信号を取得して処理するための迅速な電子装置を含む、特殊で高価な装置が必要である。 ソーティングには付加的な工程と機器が必要である。 長年にわたる商業的開発にも関わらず、フローサイトメトリの操作には、経験を積んだ者が補正を行って信頼性を確保する必要がある。 商業的装置、例えばBecton-Dickinson, Beckman Coulte
    r やCytomationのコストは、大きな医療センタや研究機関以外では望めない。 【0161】 親和性及び/又はフローによる、細胞の分離とソーティング 選択的親和性、即ち近傍の固相による差分的保持、又は重ね合わせ力場(supe
    rimposed force field)における差分的移動度、例えば重ね合った横断性電場による流体フロー(場フロー分画、又はFFF)、あるいはこれらの組合せにより細胞を分画するいくつかのものが記載されている。 細胞を、統合電極のセットの上にまで差分的絶縁泳動で浮動させること、及び横方向フローにおける分画は、
    この一連の技術に最近になって追加されたものであるが、これは差分的血液細胞分析を可能にするものである。 他のFFF技術のように、後者の方法は、下流での個々の細胞の検出に依存し、従って、包含される連続処理によりサブ集団の同一性を確立することに関してフローサイトメトリと類似する。 更なる欠点は、チャンネルを伸長して、サブ集団の間での空間的分離を可能にする必要があることである。 【0162】 本発明のサイトメトリ 本発明のサイトメトリは、上記に例示した細胞分析についての全ての性能を、
    小型化され、且つミクロ流体工学及び工学的イメージングを統合し、そして「多重」蛍光免疫アッセイ及びDNAハイブリダイズアッセイにおいてその性能を使用することが可能な分子相互作用の定量的ベアアレーフォーマットと互換性の、
    共通のプラットフォームを含む。 【0163】 本発明のサイトメトリの特別な利点には以下のものが含まれる: -細胞集合体の高密度(10^4-10^6/mm^2)及びイメージングによりもたらされる信号取得の平行様式による、高スループット; -試料の調製、液体の取り扱い、及びアッセイ読取の統合、例えばオンチップアッセイフォーマットとの統合; -形態学的変数及び多重色のイメージングをベースとする並行処理; -細胞の、光-指向性トランスポート及び集合化; -絶縁泳動性応答における、周波数分散及び光学的にプログラム可能な照明パターンをベースとする、細胞の光-誘導性分離及びサブ集団への分画;及び-装置の費用の顕著な低減。 【0164】 本発明の方法及び装置により、数多くの細胞を、密な平面集合体へと集合化する並行処理が可能になり、典型的には10μmの直径の10^4個の細胞が、わずかに1mm^2の領域内に収まる。 より小型の細菌細胞、例えば大腸菌は、より高密度で充填できる。 フローサイトメトリとは非常に対照的に、信号は数多くの細胞より、イメージングにより同時に回収され、信号取得速度は、例え細胞が定常状態に保持されていても非常に速い。 【0165】 本発明は、特に多重色が区別され、個々の細胞表面についての多重色イメージ分析により定量的に測定される場合に非常に顕著な利点がある。 従って本発明のサイトメトリーは、多重細胞表面マーカ、及び個々の細胞又は相互に相互作用する細胞クラスタに対しての付加的な形態学的指標(サイズ、形状)への順応が容易であろう。 っkれは一般には特別な装置無しで可能である。 READビーズアレーフォーマットを使用した蛍光免疫アッセイにおいては、安価な消費者グレードのビデオCCDカメラを使用し、わずかに1000の標識化抗体分子を提示する個々のビーズからのシグナルを検出する性能が照明された。 より高レベルの感度が、細胞表面のマーカの検出の場合に可能であるが、なぜならば細胞を修飾する標識として蛍光性ビーズを使用できるからである。 【0166】 A. AC電場に応答して細胞はアレーを形成する 大腸菌(ログ期まで増殖し、280mMのマンニトール溶液に、10 8 /mlの密度で懸濁したもの)について例示されている図12を見ると、大腸菌は電場下でアレーを形成している。 場の左側において、細胞は非常に高密度で集合化している。 右側のいくつかの単一細胞は、左側に移動してアレーに加わっている。 (明るい場の画像。25×対象、NA0.45、電場:5V、200Hz) 【0167】 図13は、S. セレヴィシアエ(ベーカー酵母)について、図12と同じ効果が例示されている。 (明るい場の画像。25×対象、NA0.45、電場5V、400Hz
    ) 【0168】 B. 細胞は、投影した照明パターンにより集合化する 【0169】 図14は、適切なグラフィックソフトにより制御されたLCDパネルにより、表面に投影されてダイアモンド形を形成する大腸菌を例示する。 (20×対象、
    NA0.28;電場:10V、7kHz) 【0170】 図15は、二つの環状照明パターンに応答するS. セレビシアエを例示する。
    (20×対象、NA0.28;電場15V、15kHz) 【0171】 C. 光-指向性細胞トランスポート及び細胞集合体の再構成 細胞の制御トランスポートと細胞の集合化を、PARSEフォーマットで可能にすることで、本発明のサイトメトリは、細胞集団を原位置的に分画する本来の性能を有する細胞分析の完全な付加レベルを提供する。 【0172】 本発明における主要な取り組みかたは、細胞のサブ集団が異なった応答を示す、界面の電気化学的性質における勾配を作り出すことである。 このような勾配は、幾何学的な照明パターンを本願に開示されるようにして起すことにより作り出される。 図における例は、細胞が種々の様式でこのパターンに応答することを例示している。 【0173】 例えば、細胞は、照光された領域内へ回収したり(図16、照明に応答するS
    . セレビシアエ;矢印は細胞が移動していく方向を示す;20×対象、NA0.28;
    電場15V、15kHz)、照された領域から追い出されたり(図17、照光されたサークルより追い出される大腸菌;20×対象、NA0.28、電場:10V、7kHz
    ;敵失ドーピングレベルは低い(1オームcm-10オームcm))、照された領域が再構成されてチャンネル化されたり(図18;長方形の照光形状が拡大するのに従う大腸菌;20×対象、NA0.28;電場15V、8kHz)ようにして回収できる。 【0174】 細胞はまた、EIS構造の電気的特性における光-誘導性空間的勾配に対応して、明確に定義された領域内にトラップすることもできる(図19;左側の光線によりトラップされ、右側のサークル領域へ移動することが妨げられている大腸菌(20×対象、NA0.28;電場15V、8kHz))。 この一連の基本的操作により、空間的に変動する電気化学的ポテンシャル、及び対応する横方向の非常に不均質性の電場を作り出すことが可能になる。 更に本発明のサイトメトリにより、
    プログラマブルな横方向置換と照明パターンの再構成が可能に有り、電場における空間的不均質性の位置と強度が自由に調節できる。 【0175】 更に、本発明のサイトメトリは、細胞の混合物内の異なる構成成分が異なる応答を広く示すであろう、周波数依存性力をも提供する。 異なるタイプの細胞間での分離の例は、図20に示されている。 図20に示されるように、どちらのタイプの細胞をも含む照光領域は、突如として拡大されるか、又は「引っ張られる」
    場合、大腸菌の細胞(左側)は、よい大型のS. セレビシアエ(右側)より迅速に応答し、分離が生じる。 (明るい場のイメージ、25×対象、NA0.45、電場5
    V、400Hz) 【0176】 具体的には、種々の細胞についての既知の絶縁泳動性に基づくと、分画は、特徴的な周波数分布に基づいて可能になるであろう。 例えば細胞の絶縁泳動性が陽性から陰性になる特徴的な変化(電気的回転(electrorotation)により論証済み、Huang et al., 前掲書を参照)は、細胞混合物を、電気化学的EISポテンシャル(及びその結果の不均質性場)における光-誘導性勾配中で分画することの基礎をなすであろう。 異なる細胞は、特徴的な周波数及び光強度において、基質上の限定的な領域から排除されるであろう。 【0177】 D. 非生存細胞は、生存細胞と異なった振る舞いをしめす。 本発明者らは、熱処理したS. セレビシアエ細胞は、最初の10乃至12秒間後に、電場と光に対して応答することをよりやめて、基質に付着する。 【0178】 例:免疫表現型タイピング READと同じように細胞アレーフォーマットは、図21に例示されるような特徴的細胞表面マーカの存在についての、感受性且つ高度並列様式のモニターを提供するであろう。 例えば一連のリンパ球細胞は、基質上にアレーフォーマットで配置できる。 細胞表面マーカ(CD3、CD4、CD8、CD56等)に対する抗体は、差分的に符号化された小型の小球体とカップリングする。 この、異なる抗体を有するビーズ混合物は、本発明の光学的な配列原理を使用して細胞アレーに向かう。 ビーズ表面の抗体は、細胞表面マーカに結合し、従って対応するビーズが細胞に連結することになる。 同時に検出できる表面マーカの数は、ビーズの化学的符号化能力に依存する。 数百もの化学的符号化法を、おそらく使用できる。 本発明における信号統合の能力により、更に正確で定量的な細胞分析が可能になる。 【0179】 例:多重親和性検出 多種の細胞についての同時的親和性同定を可能にする新規のフォーマットが、
    図22に示されている。 ランダムに符号化された、抗体のビーズアレーにより、
    同族の細胞表面抗原を提示するリンパ球のための、新規の非常に多様なセットの固着点が提供されるであろう。 条件を厳密に制御している場合、フロー誘導性の剪断力により、特異的に結合していない細胞が除去されつつ、一方個々のビーズに付着した陽性群は残存するであろう。 この下流の工程に焦点を合わせることは、単一の抗体プローブ、共通した処理済み抗原決定機を共有する多重病原体で、
    細胞表面の本質的な試料濃度、及び捕獲能力を有効利用することである。 【0180】 例:光-誘導性ソーティング及び単離 AC電場と光-制御性の表面電気化学特性の変化との組合せは、特に強力である。 照された領域は、パターン化した電極の振る舞いを模倣し、またこれはリアルタイムで再配置されて指定の細胞を単離する。 細胞はその天然の性質、又はビーズで標識されたプローブに対する特異的結合による性質の変化により、ソートおよび単離することができる。 このモデルを図23に示す。 細胞は単離後に回復することができ、更に培養したり分析することも可能である。 特定のリンパ球細胞及び癌細胞は、このような細胞ソーティングや分析にとって興味深いものとなりえる。 【0181】 例:細胞ベースの機能アッセイ 細胞機能性アッセイは、図24に示されるようにして、細胞アレーを集合化し、そして細胞反応のイメージングを行うことによる非常に効率的な方法で実行できる。 反応は、細胞外標識、又は複数の代謝経路の終了点についての直接的変化であるかもしれない。 この終了点は、その基質が細胞を貫通する、ベータラクタマーゼ等の酵素によりつくられる細胞内蛍光シグナルであってもよく、従って当該シグナルは、イメージングにより直接的に定量的に検出できる(Zlokarnik et
    al., Quantitation of Transcription and Clonal Slection of Single Living
    Cells with beta-lactamase as Reporter, Sicence, 279, 84-88 (1998);Brons
    tein et al., Chemiluminescent and Bioluminescent Reporter Gene Assay, An
    al. Biochemistry 219, 169-181, (1994);これら全ての内容を参照して本願に組み込む)。 ミクロ流体制御と組み合わせると、このような細胞ベースの機能性アッセイは、薬剤スクリーニングやリガンド分析における膨大な適用例を有する。 細胞は化学キャリアビーズと同じ位置に配置することができる。 時間的及び空間的に制御された、化合物又はリガンドの放出において、細胞の応答を記録することができる。 画像分析後に、所望の細胞応答を生じる化合物又はリガンドを容易に同定できる。 細胞が直接的にイメージ化されるので、細胞の溶解及びその後のアッセイは、通常の細胞ベース分析の一部として行う必要は一般にはないであろう。 更に本願発明の、細胞及び化学的保持ビーズの制御された集合化は、細胞ベースアッセイにおいて微量定量プレートを使用しなくてもよいものとなるであろう。 【0182】 例:分泌細胞標識の、統合フォーマットプロファイリング 細胞集合化の制御及びミクロ流体工学的経路により、分泌された細胞標識の原位置的スクリーニングが可能になる。 このモデルは図27に例示してある。 細胞アレーは、2区画液体反応器の1の区画内において集合化され、候補の薬剤に露出される。 反応はサイトカイン等の一連の分泌マーカをモニターすることにより測定される。 細胞分泌物を回収して、予めREADフォーマットで沈殿させておいたビーズアレーに基づいてプロファイリングされる二番目の区画内に導入する。 このような2区画反応器は、複数の薬剤スクリーニングや動力学的分析と平行して操作できる。 【0183】 例:細胞-細胞相互作用 細胞-細胞の生体内相互作用は、細胞操作の制御が欠如しているために直接的にはほとんど研究されていない。 本発明は、この領域における強力なツールを提供する。 図26に例示されるように、細胞は時間的及び空間的に制御して細胞間の結合を好むようにすることができる。 あるいは細胞を細胞結合分析用に、更カジメ集合化した細胞アレーにすることもできる。 例えばT細胞やB細胞多形核(
    polymorphonulear)リンパ球等の細胞間の相互作用を、免疫反応の活性化において研究することも可能であろう。 【0184】 例:化学走性分析 細胞は、制御された構成で配置され、その化学走性について試験することができる。 このモデルは、図27に示してある。 例えばD. ディスコイデウム細胞は、cAMP又は特定のポリペプチドの勾配下で試験することができる(Parent &
    Devreotes, A cell's sence of direction, Science 284, 765-770 (1990);この内容を参照することにより本願に組み込む )。 受容体、G蛋白質、アクチン又はアクチン結合蛋白質の応答は、これらに対応した、GFP(緑色蛍光蛋白質)
    との融合蛋白質が発する蛍光シグナルにより検出できる。 より重要なことには、
    運動力は細胞の光制御に使用されるエネルギーを比較することで測定される。 【0185】 本発明は、細胞の同定と検出に使用することができ、例えば免疫表現型タイピングや親和性細胞検出に使用できる。 本願においては、親和性プローブを固体表面上のビーズにカップリングする。 このビーズは、化学的且つ空間的に符号化されている。 細胞は所望の位置に、光制御により移動される。 表面マーカを有する細胞は、対応する位置に結合する。 この方法の利点は、単純で安価なシステムであること、並行免疫表現型タイピングのわりには高いスループットであること、
    数多くの細胞を操作すること、したがってまれな出来事を検出すること、そして反応工程と検出工程とが良好に統合されていて、全プロセスをチップ上で行えることが含まれる。 【0186】 本発明は、細胞のソーティング、分画、及び単離において使用できる。 この場合、細胞はその本来の特性、例えば絶縁泳動性移動度、生存率、サイズ等により分離できる。 細胞は更に、抗体がカップリングしたビーズとの連結によりソートできる。 この方法の利点には、多重細胞のソーティング、より単純な基質分画、
    及び柔軟かつプログラム可能な制御が含まれる。 【0187】 本発明はまた、スクリーニング、例えば細胞介在性の薬剤及びリガンドスクリーニングや、細胞分泌介在性スクリーニングに使用できる。 この方法において細胞は、所望の位置に移動させてそこで集合化できる。 化合物やリガンドを対応する位置で放出させる。 そして細胞の応答は、そのレポーター遺伝子を通じて観察できる。 この方法の利点には、より高いスループット、自動化ピペッティング装置を使用することがない、より単純なシステム、そしてより単純でより直接的なアッセイのための顕微鏡法と組み合わせられる可能性が含まれる。 【0188】 本発明はまた、細胞対細胞の相互作用、例えば懸濁液中又は表面相互作用のものに使用できる。 この方法では、細胞はそれぞれその表面相互作用により結合できる。 そして細胞の移動は、光により誘導できる。 この方法の利点には、細胞間の相互作用を研究できることが含まれる。 【0189】 本発明は、その好ましい態様を参照して図示及び記載したが、当業者らは、本発明の範囲から逸脱しないようにしつつ、形態及び詳細についての種々の変更を加えることができることを理解するであろう【図面の簡単な説明】 【図1】 図1a-hはビーズ操作のための基本操作の図である。 【図2】 図2aと2bは基板表面上の指示エリアにおける粒子捕捉のプロセスを説明する写真である;図2cと2dは基板表面上の指示エリアからの粒子排除のプロセスを説明する写真である。 【図3】 図3aと3bはSi/SiOx電極の酸化物プロファイルの図である;図3cと3dは溝に沿う粒子のチャンネリングの写真である。 【図4】 図4aと4bは小さいクラスター内の排除集合体の分割の写真である。 【図5】 図5は個々のコロイド状ビーズのレンズ的な作用の写真である。 【図6】 図6a-cは平面セルにミクロタイタープレートからのレイアウト-保存転移プロセスの側面図である。 【図7】 図7はビーズクラスター内のスペーサー粒子の包含の写真である。 【図8】 図8は結合アッセイ変更例の図である。 【図9a】 図9aは粒子ソーティングの2つのメカニズムの図である。 【図9b】 図9bは粒子ソーティングの2つのメカニズムの図である。 【図9c】 図9cは、図9bの酸化物プロファイルの例示である。 【図10】 図10はビーズ-係留したプローブ-標的複合体の平面アレイの図である。 【図11】 図11a-eは、本発明に従うDNAストレッチの図である。 【図12】 この図は、電場のもと、アレーを形成する大腸菌細胞(ログ相まで増殖させて、10 8 /mlの密度にまで、280mMのマンニトール溶液中に懸濁したもの)の例示である(明るい場のがゾいう、25×対象、NA0.45、電場5V
    、200Hz)。 【図13】 この図は、S.セレビシアエ(パン酵母)についての、図12
    と同じ効果を例示するものである(明るい場の画像、25×対象、NA0.45、電場
    5V、400Hz)。 【図14】 この図は、適切なグラフィックソフトにより制御されたLCD
    パネルによって表面へ投影されたダイアモンド形状を形成する大腸菌の例示である(20×対象、NA0.28、電場10V、7kHz)。 【図15】 この図は、二つの環状照明パターンに応答するS. セレビシアエを例示するものである(20×対象、NA0.28、電場10V、7kHz)。 【図16】 この図は、照明に応答するS. セレビシアエを例示し、矢印は、相棒が動く方向及び照された領域から排除される方向を示す(20×対象、NA
    0.28、電場15V、15kHz)。 【図17】 この図は、照射サークルより排除される大腸菌細胞を例示する(20×対象、NA0.28、電場10V、7kHz;低レベルの基質ドーピング(1オームcm-10オームcm))。 【図18】 この図は、長方形の照射形状の拡大の後を追う大腸菌の例示である(20×対象、NA0.28、電場15V、8kz)。 【図19】 この図は、左側の光のストライプにトラップされ、右側の環状領域へ動けない大腸菌細胞を例示する(20×対象、NA0.28、電場15V、8kH
    z)。 【図20】 この図は、両方のタイプの細胞が含まれている照射領域が、突如、伸長又は「引き伸ばされた」ものを例示し、大腸菌(左側)は、より大型のS. セレビシアエ(右側)と比較して迅速に応答し、分離がなされている(明るい場の画像、25×対象、NA0.45、電場5V、400Hz)。 【図21】 この図は、本発明の免疫表現型タイピングの例示である。 【図22】 この図は、本発明の親和性細胞検出の例示である。 【図23】 この図は、本発明の細胞ソーティング及び単離の例示である。 【図24】 この図は、本発明の細胞ベーススクリーニングの例示である。 【図25】 この図は、本発明の細胞分泌物ベースのスクリーニングの例示である。 【図26】 この図は、本発明の細胞対細胞相互作用の例示である。 【図27】 この図は、本発明の化学走性分析の例示である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/566 33/566 37/00 101 37/00 101 27/46 U // G01N 27/447 27/26 331Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アリス・ツィアン・リ アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 08854・ピスカータウェイ・シェフィール ド・コート・510 Fターム(参考) 2G045 CB01 DA13 FA16 FB02 FB05 FB12 GC15 2G052 AA33 AD29 CA07 DA09 EA02 GA11 GA23 GA29

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