Human EDG-1c polynucleotides and polypeptides, and methods of use thereof

申请号 JP2000535654 申请日 1999-03-04 公开(公告)号 JP2002505868A 公开(公告)日 2002-02-26
申请人 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション; スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー; スミスクライン・ビーチャム・ラボラトワール・ファルマソーティク; パメラ・ステイデル; 发明人 ウィニー・チャン; ジェフリー・エム・ステイデル; ジョージ・ピー・リビ; ジョナサン・ケイ・チェインバーズ; シラー・ウィルソン; ダーク・ジェイ・バーグズマ; ナシラ・カンドゥディ; フィリップ・ロベール; ランドール・ケイ・ジョンソン;
摘要 (57)【要約】 ヒトEDG−1cポリペプチドおよびポリヌクレオチドならびに組換え技法によりかかるポリペプチドを産生する方法を開示する。 ヒトEDG−1cはスフィンゴシン−1−ホスフェート(「S−1−P」)およびジヒドロS−1−Pの選択的受容体として同定されている。 さらに、S−1−PとジヒドロS−1−Pの間の相互作用のアゴニストおよびアンタゴニスト、ならびに限定されるものではないが、感染、例えば、細菌、 真菌 、原生動物およびウイルス感染の治療を含む、数種のヒト疾患および障害の治療にて有用性を有するかもしれない、その細胞性受容体、ヒトEDG−1cを見つける方法も開示する。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列またはそのヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含む単離されたポリヌクレオチド。
  • 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAまたはRNAである請求項1記載のポリヌクレオチド。
  • 【請求項3】 ヌクレオチド配列が配列番号1のヌクレオチド配列を含む請求項1記載のポリヌクレオチド。
  • 【請求項4】 配列番号2に示されるポリペプチド配列を含む単離されたポリペプチド。
  • 【請求項5】 和合的宿主細胞中にある場合に、請求項4に記載のポリペプチドを産生する能力を有するポリヌクレオチドを含む発現系。
  • 【請求項6】 宿主細胞が、適当な培養条件下、当該ポリペプチドを産生するように、請求項5に記載の発現系を細胞に導入する工程を含む組換え宿主細胞の産生方法。
  • 【請求項7】 請求項6に記載の方法により産生される組換え宿主細胞。
  • 【請求項8】 ポリペプチドを発現する請求項7に記載の組換え宿主細胞の膜。
  • 【請求項9】 請求項6に記載の宿主細胞をポリペプチドを産生するのに十分な条件下で培養し、そのポリペプチドを培養物より回収することを含むポリペプチドの産生方法。
  • 【請求項10】 請求項4に記載のポリペプチドに対して免疫特異的な抗体。
  • 【請求項11】 請求項4に記載のポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法であって: (a)化合物のポリペプチドへの結合に応じて検出可能なシグナルを供給することのできる第2成分と結び付くポリペプチドをその表面にて発現する細胞を、
    化合物のポリペプチドとの結合を可能とする条件下、スクリーニングすべき化合物と接触させ;および (b)化合物とポリペプチドとの相互作用により形成されるシグナルのレベルを測定することにより、化合物がポリペプチドに結合して、そのポリペプチドを活性化するか、または阻害するかどうかを測定する ことからなる方法。
  • 【請求項12】 さらに、標識または標識されていないスフィンゴシン−1
    −ホスフェートあるいはジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートの存在下で、アゴニストまたはアンタゴニストの同定を行うことからなる、請求項11記載の方法。
  • 【請求項13】 請求項4に記載のポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法であって: 候補化合物の存在下、化合物のポリペプチドへの結合を可能とする条件下で、
    リガンドの、その表面にてポリペプチドを発現する細胞への、あるいは該ポリペプチドを含有する細胞膜への結合の阻害を測定し、ポリペプチドに結合したリガンドの量を測定することからなる、リガンドの結合を減少させることのできる化合物がアゴニストまたはアンタゴニストであるような、アゴニストまたはアンタゴニストの同定方法。
  • 【請求項14】 リガンドが標識または標識されていないスフィンゴシン−
    1−ホスフェートまたはジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートである、請求項13記載の方法。
  • 【請求項15】 請求項4に記載のポリペプチドの機能またはレベルを刺激または阻害する化合物を同定するためのスクリーニング法であって: (a)候補化合物と直接的もしくは間接的に結合した標識により、候補化合物のポリペプチド(あるいはポリペプチドを担持する細胞または膜)への結合またはその融合蛋白を測定し、あるいは定量的または定性的に、その結合または融合蛋白を検出する方法; (b)標識した競合物質、好ましくはスフィンゴシン−1−ホスフェートまたはジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェートの存在下で、候補化合物のポリペプチド(あるいはポリペプチドを担持する細胞または膜)への結合の競合作用あるいはその融合蛋白を測定する方法; (c)ポリペプチドを担持する細胞または細胞膜に適する検出系を用い、ポリペプチドの活性化または阻害により発生するシグナルを候補化合物が形成するかどうかを試験する方法; (d)候補化合物をポリペプチドを含む溶液と混合して混合物を形成させ、その混合物中のポリペプチドの活性を測定し、その混合物の活性を候補化合物を含まない対照となる混合物の活性と比較する方法;および (e)候補化合物の該ポリペプチドをコードするmRNAの産生における作用および細胞中の該ポリペプチドを検出する方法 からなる群より選択される方法を含む、スクリーニング法。
  • 【請求項16】 請求項15に記載の方法により同定されるアンタゴニスト。
  • 【請求項17】 請求項15に記載の方法により同定されるアゴニスト。
  • 【請求項18】 ヒトEDG−1cポリペプチドの活性または発現を阻害する必要のある対象の治療法であって、 (a)治療上有効量の請求項16に記載のアンタゴニストを対象に投与することからなる方法。
  • 【請求項19】 対象がうっ血性心不全、左心室肥大および不整脈からなる群より選択される疾患を患っている、請求項18記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 (技術分野) 本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチドおよびそれらによりコードされるポリペプチドに、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用に、
    ならびにその産生に関する。 さらに詳細には、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドはG−蛋白結合受容体(以下、ヒトEDG−1c受容体という)に関する。 本発明はまた、スフィンゴシン−1−ホスフェート(以下、「S−1−
    P」という)とジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェート(スフィンガニン(
    Sphingoanine)1−ホスフェートとしても知られており、以下、「ジヒドロS−
    1−P」という)との相互作用のアゴニストおよびアンタゴニスト、ならびにその細胞受容体、ヒトEDG−1c受容体を見出すための方法に関する。 本発明はまた、治療における、および治療にて有用な可能性のあるアゴニスト、アンタゴニストおよび/または阻害剤でありうる化合物を同定することにおける、ヒトE
    DG−1cポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用に、ならびにそのようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドの使用に関する。

    【0002】 (背景技術) ドラッグディスカバリープロセスは、「機能的ゲノム」、すなわち、ハイスループットゲノム−または遺伝子−を基礎とする生物学を包含するため、そのプロセスは近年になって大きな変革を経験している。 この方法は「ポジショナルクローニング」を基礎とする初期の方法に速やかに取って代わっている。 表現型、すなわち生物学的機能または遺伝病を同定し、その遺伝子地図位置に基づき、その原因となる遺伝子が追求される。 機能的ゲノムは、現在利用できる多くの分子生物学のデータベースから目的とする可能性のある遺伝子配列を同定するのに、生物情報科学の種々の手段にかなり依存している。 ドラッグディスカバリーの標的として、さらなる遺伝子およびその関連するポリペプチド/蛋白を同定し、かつ特徴付ける必要がある。

    【0003】 医学的に重要な多くの生物学的プロセスには、G−蛋白および/またはセカンドメッセンジャー、例えば、cAMPを含むシグナルトランスダクション経路に関係する蛋白が介在していることが十分に確立されている(Lefkowitz、Nature 、1991、351:353−354)。 本明細書中、これらの蛋白をG−蛋白を含む経路に関係している蛋白という。 これらの蛋白のいくつかの例として、G
    −蛋白結合受容体、例えばアドレナリン作動剤およびドーパミンに対するもの(
    Kobilka,BKら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA、1987、84:46−50;Kob
    ilka,BKら、Science、1987、238:650−656;Bunzow,JRら、N
    ature、1988、336:783−787)、G−蛋白それ自体、エフェクタ ー蛋白、例えば、ホスホリパーゼC、アデニルシクラーゼおよびホスホジエステラーゼ、ならびにアクチュエーター蛋白、例えば蛋白キナーゼAおよび蛋白キナーゼC(Simon,MIら、Science、1991、252:802−8)が挙げられ る。

    【0004】 例えば、シグナルトランスダクションの一つの形態において、ホルモン結合の効果は、酵素であるアデニレートシクラーゼの細胞内部での活性化である。 ホルモンによる酵素活性化はヌクレオチドGTPの存在に依存している。 GTPはまた、ホルモン結合に影響する。 G−蛋白はホルモン受容体をアデニレートシクラーゼに結合させる。 G−蛋白はホルモン受容体により活性化されるとGTPを結合GDPに交換することが明らかにされた。 ついで、GTPを有する形態が活性化されたアデニレートシクラーゼに結合する。 G−蛋白その物で触媒される、G
    TPのGDPへの加分解により、G−蛋白はその基底の不活性な形態に戻る。
    かくして、G−蛋白は、受容体からエフェクターにシグナルを伝達する中間体として、およびシグナルの持続時間を制御する時計としての2つの役割を果たしている。

    【0005】 G−蛋白結合受容体の膜蛋白遺伝子スーパーファミリーは7個の推定膜貫通ドメインを有することで特徴付けられる。 該ドメインは細胞外ループまたは細胞質ループによって連結した膜貫通α−ヘリックスであると考えられている。 G−蛋白結合受容体は、広範囲に及ぶ生物学的に活性な受容体、例えばホルモン、ウイルス、成長因子および神経受容体を包含する。 G−蛋白結合受容体(もしくは7TM受容体として知られている)は、少なくとも8個の多様な親水性ループを連結する、約20ないし30個のアミノ酸のこれら7個の保存的疎水性ストレッチを含むものとして特徴付けられる。 G−蛋白結合受容体のファミリーは、精神病および神経障害の治療に用いられる向精神薬に結合するドーパミン受容体を包含する。 このファミリーの別のメンバーは、カルシトニン、アドレナリン性、エンドセリン、cAMP、アデノシン、ムスカリン性、アセチルコリン、セロトニン、ヒスタミン、トロンビン、キニン、卵胞刺激ホルモン、オプシン、内皮細胞分化遺伝子−1、ロドプシン、オドラントおよびサイトメガロウイルス受容体を包含するが、これらに限定されるものではない。

    【0006】 大部分のG−蛋白結合受容体は、初めの2個の各細胞外ループにて、機能的な蛋白構造を安定化すると考えられるジスルフィド結合を形成する単一の保存システイン残基を有する。 7個の膜貫通領域をTM1、TM2、TM3、TM4、T
    M5、TM6およびTM7と命名する。 TM3がシグナルトランスダクションに関係している。 システイン残基のリン酸化および脂質付加(パルミチル化またはファルネシル化)はG−蛋白結合受容体のシグナルトランスダクションに影響を及ぼすことができる。 大部分のG−蛋白結合受容体は第3の細胞質ループおよび/またはカルボキシ末端の範囲内にリン酸化の可能性のある部位を含有する。 β−アドレノレセプターなどの数種のG−蛋白結合受容体の場合、蛋白キナーゼAおよび/または個々の受容体キナーゼによるリン酸化は受容体の脱感作を介在している。

    【0007】 ある種の受容体の場合、G−蛋白結合受容体のリガンド結合部位は、数個のG
    −蛋白結合受容体膜貫通領域により形成される親水性ソケットを含み、そのソケットはG−蛋白結合受容体の疎水性残基により囲まれていると考えられる。 G−
    蛋白結合受容体膜貫通ヘリックスの各々の親水性側は内方向に向いており、極性リガンド結合部位を形成すると仮定されている。 TM3はリガンド結合部位、例えばTM3アスパラギン酸残基を有する数個のG−蛋白結合受容体に関連している。 TM5セリン、TM6アスパラギンおよびTM6またはTM7フェニルアラニンまたはチロシンもまた、リガンド結合に関係している。 G−蛋白結合受容体は、異種3量体G−蛋白により、種々の細胞内酵素、イオンチャネルおよび輸送体に細胞内で結合させることができる(Johnsonら、Endoc
    .Rev.,1989、10:317−331を参照のこと)。 種々のG-蛋白α−サ ブユニットは、優勢的に特定のエフェクターを刺激し、細胞における種々の生物学的機能を刺激する。 G−蛋白結合受容体の細胞質残基のリン酸化は、あるG−
    蛋白結合受容体のG−蛋白結合を制御する重要な機構として同定されている。 G
    −蛋白結合受容体は哺乳動物宿主の多くの部位にて見つかっている。 過去15年間、7膜貫通(7TM)受容体を標的とする略350種の治療薬が市場に導入され、成功している。

    【0008】 (発明の開示) 一の態様において、本発明は、ヒトEDG−1cポリペプチドおよび組換え材料ならびにその製法に関する。 本発明のもう一つ別の態様は、そのようなヒトE
    DG−1cポリペプチドおよびポリヌクレオチドを用いる方法に関する。 かかる使用は、なかんずく、特に細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染、とりわけHIV−1またはHIV−2により引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精神分裂、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害の治療を包含する。

    【0009】 本発明のもう一つ別の態様によれば、ヒトEDG−1cポリペプチド(受容体)に結合し、それを活性にするか(アゴニスト)またはその活性化を阻害する(
    アンタゴニスト)化合物について、およびそのリガンドについてスクリーニングする方法が提供される。 特に、ヒトEDG−1cポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定する好ましい方法は: (a)化合物のポリペプチドへの結合に応じて検出可能なシグナルを供給することのできる第2成分と結び付くポリペプチドをその表面にて発現する細胞を、
    化合物のポリペプチドとの結合を可能とする条件下、スクリーニングすべき化合物と接触させ;および (b)化合物とポリペプチドとの相互作用により形成されるシグナルのレベルを測定することにより、化合物がポリペプチドに結合して、そのポリペプチドを活性化するか、または阻害するかどうかを測定する ことからなる。

    【0010】 さらに好ましい具体例において、該方法は、加えて、標識されたまたは標識されていないS−1−PまたはジヒドロS−1−Pの存在下で、アゴニストまたはアンタゴニストの同定を行うことからなる。 もう一つ別の具体例において、ヒトEDG−1cポリペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法は: 候補化合物の存在下、ポリペプチドへの結合を可能とする条件下で、リガンドの、その表面にてポリペプチドを発現する細胞への、あるいは該ポリペプチドを含有する細胞膜への結合の阻害を測定し、リガンドの結合を減少させることのできる化合物がアゴニストまたはアンタゴニストであるように、ポリペプチドに結合したリガンドの量を測定することからなる。 好ましくは、リガンドはS−1−
    PまたはジヒドロS−1−Pである。 その上、S−1−PまたはジヒドロS−1
    −Pは標識されていることが好ましい。 その上さらには、本発明は、同定された化合物と不均衡にヒトEDG−1c受容体と結びつく症状を治療することに関する。 本発明のもう一つ別の態様は、不当なEDG−1活性またはレベルに関連する疾患を検出するための診断アッセイに関する。

    【0011】 (発明を実施するための最良の形態) 定義 以下の定義は、本明細書で汎用する特定の用語の理解を容易にするためのものである。 「ヒトEDG−1c」は、一般に、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドまたはその対立遺伝子変種をいう。 「S−1−P(スフィンゴシン−1−ホスフェート)」は、次の構造を有するスフィンゴ脂質代謝産物をいう。

    【化1】

    「ジヒドロS−1−P(ジヒドロスフィンゴシン−1−ホスフェート)」(以下、「ジヒドロS−1−P」)は、次の構造を有するスフィンゴ脂質代謝産物をいう。

    【化2】

    【0012】 「受容体活性」または「受容体の生物学的活性」とは、類似活性または改良された活性あるいは望ましくない副作用の減少したこれらの活性を含め、ヒトED
    G−1cの代謝的または生理学的機能をいう。 このヒトEDG−1cの抗原的および免疫原的活性も含まれる。 「ヒトEDG−1cポリペプチド」とは、好ましくはその受容体の少なくとも1つの生物学的活性を示す、ヒトEDG−1cに十分に類似するアミノ酸配列を有するポリペプチドをいう。 「ヒトEDG−1c遺伝子」とは、配列番号1に示されるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは対立遺伝子変種および/またはそれらの相補物をいう。

    【0013】 「ヒトEDG−1cポリヌクレオチド」とは、配列番号2のヒトEDG−1c
    ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、あるいは増幅に用いることのできる条件下でハイブリダイズするのに配列番号1に含まれるヌクレオチド配列と十分な同一性、またはプローブもしくはマーカーとして用いるのに十分な同一性を有するヌクレオチド配列を含有するポリヌクレオチドをいう。 本明細書中に用いる「抗体」とは、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体、キメラ、一本鎖およびヒト化抗体、ならびにFabまたは他の免疫グロブリン発現ライブラリーの産物を含む、Fabフラグメントを包含する。

    【0014】 「単離」とは、「人間の手により」その自然の状態から改変されたこと、すなわち、それが天然に存在するならば、その初めの環境から変えられるか、または取り除かれており、あるいはその両方であることを意味する。 例えば、生物中に天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、「単離」されていないが、その天然状態の共存する物質から分離されている同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離」されており、本明細書ではこの用語を用いるものである。 さらには、形質転換、遺伝的操作により、あるいはいずれか他の組換え技法により生物中に導入されているポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、たとえ、それが生物中にあるとしても、その生物が生きていてもまたは生きていないとしても、「単離」されている。

    【0015】 「ポリヌクレオチド」とは、一般に、ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドをいい、それは修飾されていないRNAもしくはDNA、または修飾されたRNAもしくはDNAであってもよい。 「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、
    一本鎖および二本鎖RNA、および一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRN
    A、一本鎖もしくはより典型的には二本鎖、または一本鎖および二本鎖領域の混合物であってもよいDNAおよびRNAを含むハイブリッド分子を包含するが、
    これに限定されるものではない。 加えて、「ポリヌクレオチド」は、RNAもしくはDNAまたはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領域をいう。 ポリヌクレオチドなる語はまた、一つまたはそれ以上の修飾された塩基を含有するDNAまたはRNA、ならびに安定性または他の理由で修飾された骨格を有するDNAまたはRNAを包含する。 「修飾された」塩基は、例えば、トリチル化された塩基およびイノシンなどの通常でない塩基を包含する。 種々の修飾がDNAおよびRN
    Aに対してなされている;かくして、「ポリヌクレオチド」は、典型的には天然において見いだされるような化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態のポリヌクレオチド、ならびにウイルスおよび細胞に特徴的な化学的形態のDNAおよびRNAを包含する。 また、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチドと称される比較的短いポリヌクレオチドも包含する。

    【0016】 「ポリペプチド」は、ペプチド結合により互いに結合している2個またはそれ以上のアミノ酸を有してなるペプチドまたは蛋白あるいは修飾されたペプチド結合により互いに結合している2個またはそれ以上のアミノ酸を有してなるペプチドまたは蛋白、すなわち、ペプチドアイソスターをいう。 「ポリペプチド」は、
    通常、ペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと称される短鎖、および蛋白と称される長鎖の両方をいう。 ポリペプチドは遺伝子によりコードされた20種のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有してもよい。 「ポリペプチド」は、翻訳後プロセッシングなどの自然の工程により、または当業者に周知の化学修飾技法により修飾されたアミノ酸配列を有する。 このような修飾は基本テキストにて、およびさらに詳細な研究論文にて、ならびに膨大な研究文献において詳しく記載されている。 修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル末端を含め、ポリペプチドのどこででも起こり得る。 同一の型の修飾が所定のポリペプチドの幾つかの部位で、同一または異なる程度で存在し得ることは理解されよう。 また、所定のポリペプチドは多くの型の修飾を含んでいてもよい。 ポリペプチドはユビキチネーションの結果として分岐していてもよく、分岐しているかまたはしていない、環状であってもよい。 環状、分岐および分岐した環状ポリペプチドは翻訳後の天然プロセスにより生じたものであってもよく、または合成法により製造されたものであってもよい。 修飾は、アセチル化、アシル化、A
    DP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、交差架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、交差架橋共有結合形成、システイン形成、ピログルタメート形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカー形成、
    ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白分解的プロセッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などのトランスファーRNA媒介したアミノ酸の蛋白への付加、ならびにユビキチネーションを包含する。 例えば、PROTEINS‐STRUCTURE AND MOLECULAR
    PROPERTIES、第2版、TECreighton、WHFreeman and Company、New York(19
    93)およびWold,F.、POSTTRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS、
    BCJohnson編、Academic Press、New York(1983)のPosttranslational Prote
    in Modifications:Perspectives and Prospects、1〜12頁;Seifterら、“Anal
    ysis for protein modifications and nonprotein cofactors”、Meth.Enzymol.
    182:626-646(1990)およびRattanら、“Protein Synthesis:Posttranslatio
    nal Modifications and Aging"、Ann.NYAcad.Sci.663:48-62(1992)を参照 のこと。

    【0017】 本明細書で用いる「変種」なる語は、各々、対照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、本質的な特性は保持している、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドである。 典型的なポリヌクレオチドの変種はヌクレオチド配列が別の対照ポリヌクレオチドとは異なる。 変種のヌクレオチド配列における変化は、
    対照ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列と変わっていてもよく、変わっていなくてもよい。 ヌクレオチドの変化は、後記するように、対照配列によりコードされるポリペプチドにおいてアミノ酸置換、付加、欠失、融合および末端切断をもたらしうる。 典型的なポリペプチドの変種はアミノ酸配列が別の対照ポリペプチドとは異なる。 一般に、差異は、対照ポリペプチドおよび変種の配列が、全体的に極めて類似しており、多くの領域で同一であるように限定される。 変種および対照ポリペプチドは、1またはそれ以上の置換、付加、欠失のいずれかの組み合わせにより、アミノ酸配列にて異なっていてもよい。 置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝暗号によりコードされたものであってもなくてもよい。 ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺伝子変種のような天然物であってもよく、または天然に発生することが知られていない変種であってもよい。 ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの天然にない変種は、変異誘発技術により、または直接的合成により製造できる。

    【0018】 「同一性」は、当該分野にて知られているように、2またはそれ以上のポリペプチドあるいは2またはそれ以上のポリヌクレオチド配列を比較することで決定される、その配列の間の関係である。 当該分野にて、「同一性」はまた、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の間の配列の関連度を意味し、場合によっては、一連のかかる配列の対合により決定される。 「同一性」および「類似性」は、限定されるものではないが、COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY,Lesk,AM編、Oxford University Press、New York、1988年;BIOCOMPUTING:INFORMATICS A
    ND GENOME PROJECTS、Smith,DW編、Academic Press、New York、1993年;COMP
    UTER ANALYSIS OF SEQUENCE DATA,PARTI,Griffin,AMおよびGriffin,HG編、Humana Press、New Jersey、1994年;SEQUENCE ANALYSIS IN MOLECULAR BIOLO
    GY,von Heinje,G.、Academic Press、1987年;SEQUENCE ANALYSIS PRIMER,Gri
    bskov,M.およびDevereux,J.編、M Stockton Press、New York、1991年;および
    Carillo,H.およびLipman,D.、SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)に記載されている方法を含む、公知方法により容易に計算することができる。 同一性を決定する好ましい方法は試験される配列の間で最も大きな対合が得られるように設計される。 同一性および類似性を決定する方法は、市販されているコンピュータープログラムに集成されている。 二つの配列間の同一性および類似性を測定するための好ましいコンピュータープログラム法は、GCGプログラムパッケージ(
    Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):387(1984))、BLAST
    P、MLASTNおよびFASTA(Atschul,SFら、J.Molec.Biol. 215:403
    −410(1990))を包含するが、これらに限定されるものではない。 BLAST
    XプログラムはNCBIおよび他の供給源(BLAST Msnual,Altschulら、NCBI N
    LM NIH Bethesda,MD20894;Altschul,S.ら、J.Mol.Biol.、215:403−410(1
    990))より市販されている。 周知のスミス・ウォーターマン・アルゴリズムを 用いて同一性を決定してもよい。

    【0019】 ポリペプチド配列の比較のための好ましいパラメーターは以下のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:Hentikoff and Hentikoff, Proc.Natl.Acad.Sci.USA.89:109
    15-10919 (1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Genetics Computer Grou
    p, Madison WI.から「ギャップ」プログラムとして公に利用できる。 上記パラメーターはポリペプチド比較のための省略時パラメーターである(エンドギャップについてペナルティーを伴わない)。 ポリヌクレオチド比較のための好ましいパラメーターは下記のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 Genetics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」プログラムが利用可能である。 これらは核酸を比較するための省略時パラメーターである。

    【0020】 例えば、本発明のポリヌクレオチド配列は配列番号1の対照配列と同一であってもよく、すなわち、100%同一であってもよく、あるいは対照配列と比較してある程度の数までのぬ核酸の変化を有していてもよい。 かかる変化は、少なくとも1個のヌクレオチドの欠失、置換(トランジションおよびトランスバージョンを包含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照ヌクレオチド配列の5'または3'末端の位置あるいはそれらの末端位置の間の位置において、対照配列中のヌクレオチドにおいて個々にまたは散在して、あるいは対照配列中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよい。 配列番号1中の全ヌクレオチド数に個々の同一性を示す整数を100で割った値をかけて、その積を配列番号1中の全ヌクレオチド数から差し引くことによりヌクレオチド変化数を決定する。 あるいはこのことは下式により説明される: n n ≦x n −(x n・y) 式中、n nはヌクレオチド変化の数であり、x nは配列番号1中の全ヌクレオチド数であり、yは、例えば70%ならば0.70であり、80%ならば0.80であり、85%ならば0.85であり、90%ならば0.90であり、95%ならば0
    .95等であり、x nとyとの整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした後、x nから差し引く。 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配 列の変化は、このコーディング配列にナンセンス、ミスセンスまたはフレームシフト変異をもたらす可能性があり、そのためかかる変化の後のポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドも変化する。

    【0021】 同様に、本発明のポリペプチド配列は、配列番号2の対照配列と同一、すなわち、100%同じであってもよく、あるいは対照配列と比較してある程度の数までのアミノ酸が変化していてもよく、その場合は、同一性%は100%未満である。 かかる変化は、少なくとも1個のアミノ酸の欠失、置換(保存的および非保存的置換を包含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照ポリペプチド配列のアミノ末端またはカルボキシ末端の位置あるいはそれらの末端位置の間において、対照配列中のアミノ酸において個々に散在して、あるいは対照配列中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよい。 配列番号2中の全アミノ酸数に個々の同一性の整数を100で割った値をかけて、その積を配列番号2中の全アミノ酸数から差し引くことにより、所定の%同一性についてのアミノ酸変化数を決定するか、あるいは: n a ≦x a −(x a・y) 式中、n aはアミノ酸変化の数であり、x aは配列番号2中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%ならば0.70であり、80%ならば0.80であり、85
    %ならば0.85等であり、x aとyとの整数でない積は切り捨てにより最も近い整数としte、x aから差し引く。

    【0022】 本発明のポリペプチド 本発明のヒトEDG−1cポリペプチドは配列番号2のポリペプチド(特に成熟ポリペプチド)を包含する。 ヒトEDG−1cポリペプチドは「成熟」蛋白の形態であってもよく、あるいは融合蛋白などの大型の蛋白の一部であってもよい。 分泌またはリーダー配列、
    プロ配列、複数のヒスチジン残基のごとき精製を促進する配列、または組換え操作の間の安定性のための付加的な配列を含む付加的なアミノ酸配列を含んでいることが有利なことがよくある。

    【0023】 ヒトEDG−1cポリペプチドの生物学的に活性なフラグメントも本発明に含まれる。 フラグメントは、前記のヒトEDG−1cポリペプチドのアミノ酸配列のすべてではなく一部に対して完全に同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチドである。 ヒトEDG−1cポリペプチドでは、フラグメントは「独立している」ものであるか、またはフラグメントが一部分もしくは一領域を形成する大型のポリペプチド内に含まれていてもよく、最も好ましくは単一の連続した領域として含まれる。 本発明のポリペプチドフラグメントの典型例は、例えば、ヒトE
    DG−1cポリペプチドのアミノ酸番号約1〜20、21〜40、41〜60、
    61〜80、81〜100および101から末端までからなるフラグメントを包含する。 この意味において、「約」とは、片方または両端において、特記された数よりも数個、5個、4個、3個、2個または1個だけ多いかまたは少ない範囲を含む。

    【0024】 好ましいフラグメントは、例えば、アミノ末端を含む一連の残基が欠失、またはカルボキシル末端を含む一連の残基が欠失、あるいは一方がアミノ末端でもう一方がカルボキシル末端を含む2つの一連の残基が欠失していること以外は、ヒトEDG−1cポリペプチドのアミノ酸配列を有する切断ポリペプチドを包含する。 また、アルファーヘリックスおよびアルファーヘリックス形成領域、ベータシートおよびベータシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コイルおよびコイル形成領域、親水領域、疎水領域、アルファー両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、可変領域、表面形成領域、基質結合領域および高抗原性指標領域を有するフラグメントなどの構造的または機能的属性により特徴付けられるフラグメントも好ましい。 生物学的に活性なフラグメントは、類似活性または改良された活性を有する、あるいは望ましくない活性を減じたものを含め、受容体活性を媒介する、フラグメントである。 動物、とりわけヒトにおいて抗原的または免疫原的なフラグメントもまた含まれる。

    【0025】 このように、本発明のポリペプチドは、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含する。 好ましくは、これらのポリペプチドはすべて、
    抗原的活性を含め、受容体の生物学的活性を保持している。 定義した配列の変種およびフラグメントもこのグループに含まれる。 好ましい変種は、同類アミノ酸置換により対照と異なるものであり、すなわち、一の残基が同様の特徴を有する他の残基により置換されているものである。 典型的なかかる置換は、Ala、Val、
    LeuおよびIleの間:SerおよびThrの間;酸性残基AspおよびGluの間;AsnおよびG
    lnの間;ならびに塩基性残基LysおよびArgの間;あるいは芳香族残基PheおよびT
    yrの間におけるものである。 数個、5ないし10個、1ないし5個、または1ないし2個のアミノ酸がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加されている変種が特に好ましい。

    【0026】 いずれか適当な方法にて本発明のヒトEDG−1cポリペプチドを製造することができる。 かかるポリペプチドは、単離された天然ポリペプチド、組換え技法で製造されたポリペプチド、合成法により製造されたポリペプチド、またはこれらの方法の組み合わせにより産生されたポリペプチドを包含する。 かかるポリペプチドの製造手段は当該分野においてよく知られている。

    【0027】 本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう一つ別の態様はEDG−1cポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドおよびそのポリヌクレオチドに密接に関連するポリヌクレオチドに関する。 配列番号1のヌクレオチド配列はヒトEDG−1受容体(Hla,T.およびT.Maci
    ag;1990;J.Biol.Chem. 265:9309−9313)と相同性を示す。 配列番号1のヌクレオチド配列はcDNA配列であり、配列番号2のポリペプチドである、382
    個のアミノ酸のポリペプチドをコードするポリペプチドコード化配列(ヌクレオチド1ないし1149)を含む。 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に含まれるポリペプチドコード化配列と同じであってもよく、あるいは遺伝コードの重複性(縮重)の結果、配列番号2のポリペプチドもコードする、配列番号1に含まれる配列と異なる配列であってもよい。 配列番号2のポリペプチドは、ヒトEDG−1受容体と相同性および/または構造類似性を有する、G−結合蛋白受容体ファミリーの別の蛋白と構造的に関連している(Hla,T.およびT.Maciag;1990;J.Biol.Chem. 265:9309−9313)。

    【0028】 ヒト胎盤の細胞中のmRNAから由来のcDNAライブラリーより標準的クローニングおよびスクリーニング操作を用い、発現配列タグ(EST)分析(Adam
    s,MDら、Science 252:1651-1656(1991);Adams,MDら、Nature 355:632-
    634(1992);Adams,MDら、Nature 377 Supp:3-174(1995))を用いて、ヒ トEDG−1cをコードする本発明の1のポリヌクレオチドを得ることができる。 ゲノムDNAライブラリーのごとき天然源から本発明のポリヌクレオチドを得ることもでき、あるいはよく知られ、かつ商業上利用可能な方法を用いて合成することもできる。

    【0029】 このように、ヒトEDG−1cポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、図1(配列番号1)のコーディング配列とその全長にわたり同一であってもよい。 本発明のポリヌクレオチドをヒトEDG−1cポリペプチドの組換え生産に用いる場合、ポリヌクレオチドはそれ自体、成熟ポリペプチドまたはそのフラグメントのコーディング配列を含むものであってもよく;読み枠中に、リーダーまたは分泌配列、プレ、プロ、もしくはプレプロ蛋白配列をコードするコーディング配列、または他の融合ペプチド部分などの、他のコーディング配列を伴った、成熟ポリペプチドまたはフラグメントのコーディング配列を含むものであってもよい。 例えば、融合ポリペプチドの精製を促進するマーカー配列をコードすることもできる。 本発明のこの態様の特に好ましい具体例において、マーカー配列は、
    pQEベクター(Qiagen,Inc.)で得られ、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA ,86:821-824(1989)に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチドであるか、またはHAタグである。 ポリヌクレオチドはまた、非コーディング5'および3'配列、例えば、転写された非翻訳配列、スプライスおよびポリアデニル化シグナル、リボソーム結合部位およびmRNAを安定化する配列などを含有して いてもよい。

    【0030】 本発明のさらなる好ましい具体例は、図1(配列番号2)のアミノ酸配列を有するヒトEDG−1cポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびその変種である。 図1(配列番号2)のヒトEDG−1cのアミノ酸配列を有し、そのアミノ酸配列のうち、数個、5ないし10個、1ないし5個、1ないし3個、1ないし2
    個または1個のアミノ酸残基がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加されている、ヒトEDG−1c変種をコードするポリヌクレオチドも好ましい具体例である。 本発明は、さらには、本明細書において前記した配列とハイブリッド形成するポリヌクレオチドにも関する。 この点において、本発明は、特に、本明細書において前記したポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリッド形成するポリヌクレオチドに関する。 本明細書で用いる「ストリンジェントな条件」
    なる語は、配列間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合にのみハイブリダイゼーションが起こることを意味する。

    【0031】 本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1に含まれるヌクレオチド配列に対して十分に同一であり、cDNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーションプローブとして用いてヒトEDG−1cをコードする全長のcDNAおよびゲノムクローンを単離し、ヒトEDG−1c遺伝子に対して高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離することができる。 かかるハイブリダイゼーション法は当業者に知られている。 典型的には、これらのヌクレオチド配列は、対照配列と70%同一、好ましくは80%同一、より好ましくは95%同一である。 一般に、プローブは少なくとも15個のヌクレオチドを含むであろう。 好ましくは、かかるプローブは少なくとも30個のヌクレオチドを有し、少なくとも50個のヌクレオチドを有していてもよい。 特に好ましいプローブは30ないし50個のヌクレオチドの範囲にある。 本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、動物およびヒトの疾患に対する治療および診断方法を見出すための実験試薬および材料として利用することができる。

    【0032】 ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド(複数でも可)を含むベクター、本発明のベクターで遺伝子操作する宿主細胞および組換え技法による本発明のポリペプチドの製造にも関する。 無細胞翻訳系を用い、本発明のDNA構築物から由来のRNAを用いてかかる蛋白を製造できる。 組換え体を製造する場合、宿主細胞を遺伝子操作して、本発明のポリヌクレオチドについての発現系もしくはそれらの一部を組み込むことができる。 ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、Davisら、BASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOG
    Y(1986);Sambrookら、MOLECUR CLONING:A LABORATORY MANUAL、第2版、Col
    d Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY(1989)のような、多くの標準的な実験マニュアルに記載される方法により行うことができ、例えばリン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、トランスベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、トランスダクション、スクレープ負荷、バリスティック導入または感染等がある。

    【0033】 適当な宿主の代表的なものとして、細菌細胞、例えば連鎖球菌属(streptococ
    ci)、ブドウ球菌属(staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミセス (Streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtilis)細胞;真菌細胞、例えば 酵母細胞およびアスペルギルス属(Aspergillus)細胞;昆虫細胞、例えばドロ ソフィラS2(Drosophila S2)およびスポドプテラSf9(Spodoptera Sf9) 細胞;動物細胞、例えばCHO、COS、KeLa、C127、3T3、BHK
    、HEK293およびボウズ(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞が挙げられる。

    【0034】 多種の発現系を用いることができる。 このような系として、とりわけ、染色体、エピソームおよびウイルス由来系、例えば細菌プラスミドから、バクテリオファージから、トランスポゾンから、酵母エピソームから、挿入エレメントから、
    酵母染色体エレメントから、バキュロウイルス、パポバウイルスなどの、例えばSV40、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等のウイルスから由来のベクター、ならびにその組み合わせから由来のベクター、例えばコスミドおよびファージミドなどのプラスミドおよびバクテリオファージ遺伝因子から由来のベクターが挙げられる。 発現系は発現を制御および引き起こす調節領域を含有していてもよい。 一般に、ポリヌクレオチドを保持、伸長または発現させ、宿主にてポリペプチドを産生するのに適した系またはベクターを使用できる。 種々の周知かつ慣用的な技法、例えば、Sambrookら、MOLECULAR CLONING、A LABORATORY MANUAL(前掲)に記載されている技法により、適当なヌクレオチド配列を発現系に挿入できる。

    【0035】 翻訳蛋白を、小胞体内腔、周辺腔または細胞外環境へ分泌させるために、適当な分泌シグナルを所望のポリペプチドに組み込むことができる。 これらのシグナルはポリペプチドに固有のシグナルであってもよく、あるいは異種性のシグナルであってもよい。 ヒトEDG−1cポリペプチドをスクリーニングアッセイにて用いるために発現させる場合、一般に、そのポリペプチドを細胞表面で生成させることが好ましい。 この場合、スクリーニングアッセイに使用する前に細胞を集めてもよい。 ヒトEDG−1cポリペプチドが培地中に分泌されるならば、培地を回収してポリペプチドを回収し精製することができる。 細胞内に生成されるならば、まず細胞を溶解し、ついで、ポリペプチドを回収しなければならない。

    【0036】 ヒトEDG−1cポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、
    酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含め、周知の方法により、組換え細胞培養物から回収および精製できる。 高性能液体クロマトグラフィーを精製に用いるのが最も好ましい。 ポリペプチドが単離および/または精製中に変性する場合、蛋白を再生するための周知方法を用い、再び活性な立体配座とすることができる。

    【0037】 診断アッセイ 本発明はまた診断薬として用いるためのヒトEDG−1cポリヌクレオチドの使用にも関する。 機能不全に付随するヒトEDG−1c遺伝子の変異形の検出は、ヒトEDG−1cの過少発現、過剰発現または発現の変化よりもたらされる疾患の診断または疾患の疑いに加え、またはそれらを特定することのできる診断手段を提供する。 ヒトEDG−1c遺伝子に変異のある個体は、種々の方法によりDNAレベルで検出できる。

    【0038】 診断に供する核酸は、対象の細胞、例えば、血液、尿、唾液、組織生検または剖検材料より得ることができる。 ゲノムDNAは、検出するのに直接使用してもよく、または分析の前にPCRもしくはその他の増幅法を用いることにより酵素的に増幅させてもよい。 RNAまたはcDNAもまた同じ方法で用いることができる。 正常な遺伝子型との比較における増幅産物の大きさの変化により、欠失および挿入を検出できる。 点突然変異は、増幅DNAを標識化ヒトEDG−1cのヌクレオチド配列とハイブリッド形成させることにより同定できる。 完全に対合した配列はRNase消化により、または融解温度の違いにより、誤対合二重らせ んから区別できる。 DNA配列の違いはまた、変性物質と一緒にまたはなしで、
    ゲル中のDNAフラグメントの電気泳動の移動度の変化により、または直接的D
    NA配列決定法により検出できる。 例えば、Myersら、Science 230:1242(1985
    )を参照のこと。 特異的な位置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ、例えばRNaseおよびS1保護または化学的切断法によっても明らかにする ことができる。 Cottonら、Proc. Natl. Acad. Sci., USA,85:4397-4401(1985
    )を参照のこと。

    【0039】 診断アッセイは、記載した方法によりヒトEDG−1c遺伝子中の変異を検出することによる、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染への罹病し易さを診断または測定する方法を提供する。 加えて、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、H
    IV−1またはHIV−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精神分裂、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害は、対象から由来の試料より、異常に上昇または低下したヒトEDG−1cポリペプチドまたはヒトEDG−1cのmRNAのレベルを測定することを特徴とする方法によって診断することができる。 発現の増加または低下は、ポリヌクレオチドの定量法として当該分野で周知の方法、例えば、PCR、RT-PCR、RNase保護、ノーザンブロッティングおよび他のハイブリダイゼーション法を用いてRNA
    レベルで測定できる。 宿主から由来の試料中のヒトEDG−1cなどの蛋白のレベルを決定するために用いることができるアッセイ法は、当業者に周知である。
    このようなアッセイ法には、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、ウェスタンブロット分析およびELISAアッセイが挙げられる。

    【0040】 染色体アッセイ 本発明のヌクレオチド配列は染色体の同定にも価値がある。 該配列は、個々のヒト染色体上の特定の位置を特異的に標的とし、これとハイブリッド形成しうる。 本発明に従って、関連する配列を染色体にマッピングする工程は、それらの配列を遺伝子関連疾患と関連づける重要な第1工程である。 配列を正確な染色体位置にマッピングしたならば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝地図のデータと関連づけることができる。 かかるデータは、例えば、V. McKusick, Mendelian I
    nheritance in Man(Johns Hopkins University Welch Medical Libraryからオ ンラインで利用できる)にて見られる。 ついで、連鎖分析(物理的に隣接する遺伝子の同時遺伝)により、同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との関係を同定する。 罹病個体と未罹病個体との間のcDNAまたはゲノム配列の相違も測定することができる。 いくつかまたはすべての罹病個体において変異が観察されるが、正常個体においては観察されない場合、その変異は該疾患の原因である可能性がある。

    【0041】 抗体 本発明のポリペプチドもしくはそれらのフラグメントまたはそのアナログ、あるいはそれらを発現する細胞を免疫原として用いて、ヒトEDG−1cポリペプチドに対して免疫特異的な抗体を得ることもできる。 「免疫特異的」なる語は、
    抗体が従来技術における他の関連ポリペプチドに対するアフィニティーよりも、
    本発明のポリペプチドに対して実質的により大きなアフィニティーを有することを意味する。

    【0042】 ヒトEDG−1cポリペプチドに拮抗して生じる抗体は、ポリペプチドまたはエピトープ担持フラグメント、アナログまたは細胞を、動物、好ましくはヒト以外の動物に、通常の実験法を用いて投与することにより得ることができる。 モノクローナル抗体の産生には、連続的セルライン培養により得られる抗体を提供するいずれの方法も用いることができる。 例えば、ハイブリドーマ法(Kohler,G. およびMilstein,C.、Nature 256:495-497(1975)、トリオーマ法、ヒトB-細 胞ハイブリドーマ法(Kozborら、Immunology Today 4:72(1983)およびEBV
    -ハイブリドーマ法(Coleら、MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY、7 7−96頁、Alan R. Liss, Inc.,(1985))が挙げられる。

    【0043】 一本鎖抗体を産生するのに記載された技術(米国特許第4946778号)を適用して、本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体を産生できる。 また、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動物を含め、他の生物を用いて、ヒト化抗体を発現させることができる。 前記した抗体を用いて、ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定してもよく、あるいはアフィニティークロマトグラフィーによりポリペプチドを精製してもよい。

    【0044】 ヒトEDG−1cポリペプチドに対する抗体を用いて、とりわけ、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHIV
    −2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;
    喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;
    創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精神分裂、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害を治療することもできる。

    【0045】 ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物における免疫学的応答を誘起する方法であって、抗体および/またはT細胞免疫応答を生じさせるに適当なヒトEDG−1cポリペプチドまたはそのフラグメントを哺乳動物に接種して、とりわけ、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHI
    V−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、
    精神分裂、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害から該動物を防御することを含む方法に関する。 本発明のもう1つ別の態様は、哺乳動物における免疫学的応答を誘導する方法であって、ヒトEDG−1c遺伝子をベクターを介してデリバリーし、かかる免疫学的応答を誘発させ、抗体を産生し、該動物を疾患から保護するように、インビボにてヒトEDG−1cポリペプチドの発現を指令することを含む方法に関する。

    【0046】 本発明のさらなる態様は免疫学的/ワクチン処方(組成物)であって、哺乳動物宿主中に導入された場合、その哺乳動物にてヒトEDG−1cポリペプチドに対する免疫学的応答を誘導する処方(該組成物はヒトEDG−1cポリペプチドまたはヒトEDG−1c遺伝子を含んでなる)に関する。 ワクチン処方は、さらに適当な担体を含んでいてもよい。 ヒトEDG−1cポリペプチドは胃で分解されるかもしれないため、好ましくは非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、皮内注射等を包含する)に投与する。 非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、バッファー、静菌剤および処方を患者の血液と等張にする溶質を含有してもよい水性および非水性滅菌注射用溶液;ならびに懸濁剤または増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性滅菌懸濁液を包含する。 処方を1回投与または複数回投与用容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入れて提供してもよく、使用直前に滅菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態にて保存してもよい。 またワクチン処方は、水中油系および当該分野で知られた他の系などの処方の免疫原性を高めるためのアジュバント系を含んでいてもよい。 用量は、ワクチンの比活性に依存しており、通常の実験により容易に決定することができる。

    【0047】 スクリーニングアッセイ 本発明のEDG−1cポリペプチドは、本発明のEDG−1cポリペプチドに結合し、それを活性化する化合物(アゴニストと称される)、またはEDG−1
    cポリペプチドと受容体リガンドとの相互作用を阻害する化合物(アンタゴニストと称される)をスクリーニングするための方法にて用いることができる。 かくして、本発明のポリペプチドを用いて、例えば細胞、無細胞調製物、化学ライブラリーおよび天然物の混合物における小型分子基質およびリガンドの結合を評価してもよい。 これらの基質およびリガンドは、天然の基質およびリガンドであってもよく、あるいは構造または機能を模倣したものであってもよい。 Coliganら 、Current Protocols in Immunology 1(2):第5章(1991)を参照のこと。

    【0048】 EDG−1c蛋白は、多数の病原性を含む、多くの生物学的機能に関与している。 本発明によれば、EDG−1cを刺激するか、あるいはそのポリペプチドの機能またはレベルを阻害する化合物および薬物を同定するためのスクリーニング方法が提供される。 一般に、アゴニストは、細菌、真菌、原生動物およびウイルス感染などの感染、詳細には、HIV−1またはHIV−2によって引き起こされる感染;痛み;癌;糖尿病;肥満;拒食症;過食症;喘息;パーキンソン病;
    急性心不全;低血圧;高血圧;閉尿;骨粗鬆症;狭心症;心筋梗塞;発作;うっ血性心不全;左心室肥大;不整脈;冠動脈形成術後の再狭窄;血管硬化症;有害な繊維症;アテローム性動脈硬化症;炎症;脈管形成;創傷治癒;潰瘍;喘息;
    アレルギー;良性前立腺肥大;偏頭痛;嘔吐;不安、精神分裂、躁鬱、鬱病、譫妄、痴呆および重度の知恵遅れを含む、精神および神経障害;神経変性疾患および虚血性発作などの変性疾患;およびハンチントン症またはジル・デラ・トレット症候群などの運動障害のような症状を治療および予防することを目的として利用される。

    【0049】 一般に、かかるスクリーニング操作は、本発明の受容体のポリペプチドを細胞表面に発現する適当な細胞を作り出すことを含む。 かかる細胞は、哺乳動物、酵母、ドロソフィラ(Drosophila)またはイー・コリ(E.coli)由来の細胞を包含する。 詳細には、本発明の受容体をコードするポリヌクレオチドを用いて細胞をトランスフェクトし、それによりEDG−1cポリペプチドを発現させる。 ついで、発現した受容体を試験化合物と接触させて結合または機能的応答の刺激もしくは阻害を観察する。

    【0050】 そのようなスクリーニング方法として、本発明のEDG−1cポリペプチドを発現するのにトランスフェクトされる黒色素胞の使用が挙げられる。 かかるスクリーニング技法は、1992年2月6日公開の、PCT WO92/01810 に記載されている。 そのようなアッセイは、本発明の受容体ポリペプチドをコードする黒色素胞細胞を、受容体リガンド、例えばS−1−PまたはジヒドロS−
    1−P、およびスクリーニングされる化合物の両方と接触させることにより、その受容体ポリペプチドの活性化を阻害する化合物をスクリーニングするのに利用することができる。 そのリガンドにより生じるシグナルが阻害されるということは、化合物がその受容体のアンタゴニストである可能性があること、すなわち、
    受容体の活性化を阻害する可能性のあることを示している。 この方法はまた、そのような細胞をスクリーニングする化合物と接触させ、かかる化合物がシグナルを発生する、すなわち、受容体を活性化するかどうかを測定することにより、受容体を活性化する化合物をスクリーニングするのに利用することができる。

    【0051】 他のスクリーニング方法は、受容体の活性化によって引き起こされる細胞外のpHの変化を測定する系での、EDG−1cポリペプチドを発現する細胞(例えば、トランスフェクトされたCHO細胞)の使用を包含する。 この方法において、化合物を本発明の受容体ポリペプチドを発現する細胞に接触させてもよい。 ついで、可能性のある化合物が受容体を活性化または阻害するかどうかを決定するために、セカンドメッセンジャー応答、例えば、シグナルトランスダクションまたはpH変化を測定する。

    【0052】 もう一つ別のスクリーニング方法として、その受容体がホスホリパーゼCまたはDに連結されている、EDG−1cポリペプチドの発現が挙げられる。 そのような細胞の代表例として、限定されるものではないが、内皮細胞、平滑筋細胞および胚腎細胞が挙げられる。 そのスクリーニングは、ホスホリパーゼの第2のシグナルから、受容体の活性化または受容体の活性化の阻害を検出することにより行うこともできる。 もう一つ別の方法は、標識化されたリガンド、例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pの、その表面で受容体を発現する細胞への、または受容体を含有する細胞膜への結合の阻害を測定することにより、アンタゴニストである化合物、すなわち、本発明の受容体ポリペプチドの活性化を阻害する化合物をスクリーニングすることを包含する。 かかる方法は、細胞がその表面で受容体を発現するように、真核細胞にEDG−1cポリペプチドをコードするDNAをトランスフェクトすることを包含する。 次に、標識された形態のリガンド、例えば、S−1
    −PまたはジヒドロS−1−Pの存在下でその細胞を可能性のあるアンタゴニストと接触させる。 リガンドは、例えば、放射活性により標識させることができる。 受容体に結合した標識リガンドの量を、例えば、トランスフェクトした細胞またはこれらの細胞の膜に関連する放射活性を測定することにより決定する。 化合物が受容体に結合するならば、受容体に結合する標識されたリガンドが減少することで決定されるように、標識リガンドの受容体への結合は阻害される。 この方法は結合アッセイと呼ばれている。 この同じ方法は、通常、アゴニストを探すのにも用いることができる。

    【0053】 スクリーニング方法は、候補化合物と直接的または間接的に結合した標識により、候補化合物のポリペプチドへの、あるいはそのポリペプチドもしくはその融合蛋白を有する細胞または膜への結合を簡単に測定することができる。 別法として、スクリーニング方法は、候補化合物のポリペプチドへの結合の、標識された競争物質(例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト)との競争を測定し、あるいは定性的または定量的に検定することを含むこともできる。 さらには、これらのスクリーニング方法は、候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害により発生するシグナルを生じるかどうかを、そのポリペプチドを有する細胞に適した検出系を用いて試験することもできる。 活性化阻害剤は、一般に、既知アゴニストの存在下でアッセイされ、候補化合物の存在がアゴニストによる活性化に及ぼす作用を観察する。 さらには、スクリーニング方法は、候補化合物を本発明のポリペプチドを含有する溶液と混合して混合物を形成し、その混合物中のEDG−
    1c活性を測定し、その混合物のEDG−1c活性を候補化合物を含まない対照混合物と比較する工程からだけのものであってもよい。

    【0054】 もう一つ別のスクリーニング方法は、目的とする受容体を発現するようにトランスフェクトされている、哺乳動物細胞(CHO、HEK293、Xenopus Oocy
    tes、RBL−2H3等)の使用を包含する。 カルシウムに結合すると蛍光シグ ナルを発するインジケーター色素を細胞にロードし、その細胞を試験物質および受容体アゴニスト、例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pと接触させる。 蛍光シグナルの何らかの変化を、例えば、蛍光分光光度計または蛍光画像プレート読取装置を用いて一定期間にわたって測定する。 リガンドにより生じる蛍光シグナルのパターンが変化することは、化合物がその受容体のアンタゴニストまたはアゴニストの可能性があることを示すものである。

    【0055】 もう一つ別のスクリーニング方法は、目的とする受容体を発現するようにトランスフェクトされており、さらにその受容体の活性化に関連する受容体遺伝子構築物(例えば、適当なプロモーターの後方にある、ルシフェラーゼまたはベータ−ガラクトシダーゼ)でトランスフェクトされている、哺乳動物細胞(CHO、
    HEK293、Xenopus Oocytes、RBL−2H3等)の使用を包含する。 細胞 を試験物質および受容体アゴニスト(リガンド)、例えばS−1−PまたはジヒドロS−1−Pと接触させ、その受容体遺伝子により生成されるシグナルを一定期間後に測定する。 ルミノメーター、分光光度計、蛍光計または使用する個々の受容体構築物に適する他の装置を用いてシグナルを測定することができる。 リガンドにより生成されるシグナルが阻害されるということは、化合物がその受容体のアンタゴニストである可能性があることを示すものである。

    【0056】 アンタゴニストまたはアゴニストをスクリーニングするもう一つ別の方法は、
    EDG−1cポリペプチドをコードするRNAをXenopus Oocytes(またはCH O、HEK293、RBL−2H3等)に導入し、受容体を一時的にまたは安定して発現させることを含む。 ついで、その受容体卵母細胞を、受容体リガンド、
    例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pおよびスクリーニングすべき化合物と接触させる。 シグナル、例えば、cAMP、カルシウム、プロトンまたは他のイオンを検出することで、その受容体の阻害または活性化を測定する。

    【0057】 もう一つ別の方法は、EDG−1cポリペプチドが媒介するcAMPおよび/
    またはアデニレートサイクラーゼの蓄積またはジムニション(dimunition)の阻害または促進を測定することによる、EDG−1cポリペプチドの阻害剤をスクリーニングすることを包含する。 かかる方法は、真核細胞をEDG−1cポリペプチド受容体で一時的または安定してトランスフェクトし、細胞表面に受容体を発現させることを包含する。 ついで、EDG−1cポリペプチドリガンド、例えば、S−1−PまたはジヒドロS−1−Pの存在下で、その細胞を可能性のあるアンタゴニストに曝す。 ついで、cAMPのレベルの変化を、例えば、ラジオイムノアッセイまたは蛋白結合アッセイ(例えば、フラッシュプレートまたはシンチレーション近接アッセイ)により一定期間にわたって測定する。 cAMPレベルの変化は、破壊細胞調製物中の、酵素、アデニルサイクラーゼの活性を直接測定することにより測定することもできる。 可能性のあるアンタゴニストが受容体と結合し、EDG−1cポリペプチド−リガンド結合を阻害するならば、EDG
    −1cポリペプチドの介在するcAMPまたはアデニルサイクラーゼ活性のレベルは減少あるいは増加するであろう。

    【0058】 アゴニストおよびアンタゴニストをスクリーニングする別の方法は、酵母、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)での、内因性フェロモン応答経路に基づくものである。 酵母の異株性菌は、2種類の有糸分裂的に安定したハプロイド交配型、MATaおよびMATaにて存在することができる。
    各細胞型は、対向する交配型細胞上にあるG−蛋白結合受容体に結合し、そして細胞融合の前兆としてG1を阻止するようになるMAPキナーゼカスケードを作動させる小型ペプチドホルモンを分泌する。 フェロモン応答経路における特定の遺伝子の遺伝的変化はフェロモンに対する正常な応答ならびにヒトG−蛋白結合受容体の異種構造的発現および結合を改変することができ、内因性フェロモン受容体を欠く酵母細胞中のヒト化G−蛋白サブユニットを下流にあるシグナル化経路および受容体遺伝子に結合させることができる(例えば、米国特許第5063
    154号;第5482835号;第5691188号)。 このような遺伝的変化は、限定されるものではないが、(i)内因性G−蛋白結合フェロモン受容体をコードするSTE2またはSTE3遺伝子の欠失;(ii)通常、サイクリン依存性キナーゼと結合して、細胞サイクルを阻止する蛋白をコードするFAR1遺伝子の欠失;および(iii)FUS1遺伝子プロモーターに融合するレポーター遺伝子の構築(ここで、FUS1は細胞融合に必要な膜アンカー糖蛋白をコードする)を包含する。 下流にあるレポーター遺伝子は、積極的な成長選択(例えば、FUS1−HIS3レポーターを用いるヒスチジンのプロトトロフィー)あるいは、用いる個々のレポーター構築物に応じて、比色、蛍光または分光測光的にリードアウトすること(例えば、FUS1−LacZレポーターを用いるβ−
    ガラクトシダーゼの誘発)が可能となる。

    【0059】 酵母細胞をさらに遺伝子操作し、ランダムペプチドライブラリーから由来の小型ペプチドを発現および分泌させることができる。 その幾つかは異種構造的に発現させたヒト(または哺乳動物)G−蛋白結合受容体の自己分泌活性化を可能とする(Broachら、Nature 384:14−16、1996;Manfrediら、Mol.Cell.Biol. 16 :4700−4709、1996)。 このことから、特徴付けられた受容体あるいはオーファン受容体を活性化する代用品であるペプチドアゴニストの迅速な直接的成長選択がなされる。 また、レポーター遺伝子リードアウト(例えば、FUS1−Lac
    Z)に結合したヒト(哺乳動物)G−蛋白結合受容体を機能的に発現する酵母細胞を、公知リガンド、生物学的抽出物のフラクションおよび天然のまたは代替のいずれかのリガンドの化合物をハイスループットでスクリーニングするためのプラットホームとして用いることができる。 十分な強度を有する(天然または代替のいずれかの)機能的アゴニストを、G−蛋白結合受容体アンタゴニストを同定するための酵母細胞をベースとするアッセイにおけるスクリーニング手段として用いることができる。 例えば、アゴニストはFUS−HIS3受容体と一緒になって細胞の成長を促進するであろうし、あるいはFUS1−LacZと一緒になって細胞の積極的なリードアウトを付与するであろう。 しかし、アゴニストにより誘発される成長を阻害し、あるいは積極的なリードアウトを否定する候補化合物はアンタゴニストである。 この目的のために、酵母系は、その利用が容易であること、および無効受容体であること(内因的G−蛋白結合受容体を欠くこと)
    を背景に、アゴニストまたはアンタゴニストの同定能を干渉することの多い、哺乳動物発現系に比べて有利である。

    【0060】 本発明はまた、EDG−1cポリペプチドとの結合能を有することが知られていない新規なリガンドを同定する方法を提供する。 アゴニストを同定するための上記したすクリーニングアッセイを用いて新たなリガンドを同定することができる。 本発明はまた、上記したスクリーニング方法より得られるアゴニストおよびアンタゴニストをも意図とするものである。 可能性のあるEDG−1cポリペプチド受容体アンタゴニストとして、例えば、受容体の活性が妨げられるように、受容体に結合するが、第2メッセンジャー応答を惹起しない、ペプチド模倣体、合成有機分子、天然産物、抗生物質等が挙げられる。 可能性のあるアンタゴニストはまた、EDG−1cポリペプチド受容体のリガンドに密接に関連する蛋白、すなわち、生物学的機能を失っており、EDG−1
    cポリペプチド受容体に結合しても、何ら応答を示さない、リガンドのフラグメントを包含する。

    【0061】 このようにもう一つ別の態様において、本発明は、EDG−1cポリペプチドのアゴニスト、アンタゴニストおよびリガンドを同定するためのスクリーニングキットであって、 (a)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−PまたはジヒドロS−1−Pを含むポリペプチド; (b)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−PまたはジヒドロS−1−Pを含むポリペプチドを発現する組換え細胞;または (c)EDG−1cポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチド、加えて好ましくは標識されているかまたは標識されていないS−1−PまたはジヒドロS−1−Pを含むポリペプチドを発現する細胞膜 を含むスクリーニングキットに関する。 かかるいずれのキットにおいても、(a)、(b)または(c)が実質的な成分を含みうることが認識されるであろう。

    【0062】 上記したように、可能性のあるアンタゴニストは、正常な生物学的活性が妨げられるように、EDG−1cポリペプチド受容体に結合し、その受容体がリガンドに近寄り難いようにする小型分子である。 小型分子として、例えば、限定されるものではないが、小型ペプチドまたはペプチド様分子が挙げられる。 可能性のあるアンタゴニストはまた、リガンドに結合し、そのリガンドが膜結合したEDG−1cポリペプチド受容体と相互作用することを防止する、EDG
    −1cポリペプチド受容体の可溶性形態、例えば、受容体のフラグメントを包含する。

    【0063】 スクリーニング方法は、候補化合物と直接結合した、または間接的に結合した標識手段により、その候補化合物のポリペプチドへの結合、または該ポリペプチドを有する細胞もしくは膜への、またはその融合蛋白への結合を簡単に測定することができる。 さらには、これらのスクリーニング方法は、候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害により発生するシグナルを生じるかどうかを、そのポリペプチドを有する細胞に適した検出系を用いて試験することもできる。 活性化の阻害剤は、一般に、既知アゴニストの存在下でアッセイされ、候補化合物の存在がアゴニストによる活性化に及ぼす作用を観察する。 構造上活性なポリペプチドを、アゴニストまたは阻害剤の不在下にて、候補化合物がポリペプチドの活性化の阻害をもたらすか否かを試験することにより、逆アゴニストまたは阻害剤をスクリーニングする方法に用いることができる。 さらには、スクリーニング方法は、候補化合物を本発明のポリペプチドを含有する溶液と混合して混合物を形成し、その混合物中のEDG−1c活性を測定し、その混合物のEDG−1c活性を候補化合物を標体と比較する工程からだけのものであってもよい。 融合蛋白、
    例えば、Fc部とEDG−1cポリペプチドとから形成されるものを、ハイスループットスクリーニングアッセイにて用い、本発明のポリペプチドのアンタゴニストを同定するのに用いることもできる(D.Bennettら、J.Mol.Recognition、8
    :52−58(1995);および K.Johansonら、J.Biol.Chem.、270(1 6):9459−9471(1995)を参照のこと)。

    【0064】 本発明のポリペプチドは従来の低容量スクリーニング方法にて利用することもでき、また、ハイスループットスクリーニング(HTS)フォーマットにて利用することもできる。 かかるHTSフォーマットは、十分に確立された96−ウェルの、最近では、384−ウェルのマイクロタイタープレートの使用だけでなく、Schullekら、Anal Biochem.、246:20−29(1997)に記載される ようなナノウェル(nanowell)方法などのエマージング(emerging)方法も包含するものである。

    【0065】 予防および治療方法 本発明は、過剰および不十分な量の両方のヒトEDG−1c受容体活性に関連する異常な症状の治療方法を提供する。 ヒトEDG−1c受容体が過剰な場合、いくつかの方法を用いることができる。 1の方法は、リガンドのヒトEDG−1c受容体との結合を遮断することにより、または第2シグナルを阻害することにより活性化を阻害するのに効果的な量の前記した阻害化合物(アンタゴニスト)を医薬上許容される担体と共に対象に投与し、そのことにより異常な症状を改善することを含む。 もう1つ別の方法において、内因性ヒトEDG−1cと競争してなおもリガンドとの結合能を有するヒトEDG−1cポリペプチドの可溶形態を投与してもよい。 かかる競争物質の典型例はヒトEDG−1cポリペプチドのフラグメントを含む。

    【0066】 さらにもう1つ別の方法において、発現遮断法を用いて内因性ヒトEDG−1
    cをコードする遺伝子の発現を阻害することもできる。 公知のかかる方法は、内部生成した、あるいは別個に投与されたアンチセンス配列の使用を含む。 例えば、Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC
    Press,Boca Raton, FL(1988)中、O'Connor、J.Neurochem 56:560(1991)を参照のこと。 別法として、遺伝子と共に三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを供給することもできる。 例えば、Leeら、Nucleic Acids Res 6:3073(1979
    );Cooneyら、Science 241:456(1988);Dervanら、Science 251:1360(199
    1)を参照のこと。 これらのオリゴマーはそれ自体を投与することができ、ある いは関連するオリゴマーをインビボで発現させることもできる。

    【0067】 ヒトEDG−1c受容体およびその活性の過少発現に関連する異常な症状を治療するのに、またいくつかの方法が利用可能である。 1の方法は、ヒトEDG−
    1c受容体を活性化する治療上有効量の化合物(すなわち、前記のアゴニスト)
    を医薬上許容される担体と組み合わせて対象に投与し、そのことにより異常な状態を改善することを含む。 別法として、遺伝子治療を用いて、対象中の関連細胞によるヒトEDG−1c受容体の内因的生成を有効ならしめてもよい。 例えば、
    前記のごとく、複製欠損レトロウイルスベクターにて発現するように、本発明のポリヌクレオチドを操作してもよい。 ついで、該レトロウイルス発現構築物を単離し、本発明のポリペプチドをコードするRNA含有のレトロウイルスプラスミドベクターでトランスデュースしたパッケージング細胞中に導入して、パッケージング細胞が目的とする遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を生成するようにしてもよい。 これらのプロデューサー細胞を対象に投与して細胞をインビボで操作し、インビボでポリペプチドを発現するようにしてもよい。 遺伝子治療の概説としては、Human Molecular Genetics,T.Strachan and AP Read, BIOS Scientifi
    c Publishers Ltd(1996)中、第20章、Gene Therapy and other Molecular G
    enetic-based Therapeutic Approaches(およびその中の引用文献)を参照のこ と。

    【0068】 処方および投与 可溶形のヒトEDG−1cポリペプチドのごときペプチド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストペプチドまたは小型分子を、適当な医薬担体と組み合わせて処方してもよい。 かかる処方は、治療上有効量のポリペプチドまたは化合物、および医薬上許容される担体もまたは賦形剤を含んでなる。 かかる担体としては、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびその組み合わせを包含するが、これらに限定されない。 処方は投与経路に適したものとすべきであり、当業者によく知られている。 さらに本発明は、前記した本発明の組成物の1種またはそれ以上の成分を充填した、1個またはそれ以上の容器を含んでなる医薬パックおよびキットにも関する。

    【0069】 本発明のポリペプチドおよび他の化合物を単独で使用してもよく、あるいは治療化合物のごとき他の化合物と一緒に使用してもよい。 医薬組成物の全身系投与の好ましい形態は、典型的には静脈注射による注射を包含する。 皮下、筋肉内または腹腔内などの他の注射経路を用いることもできる。 全身系投与のための別の手段は、胆汁酸塩またはフシジン酸などの浸透剤または他の界面活性剤を用いる経粘膜または経皮投与を包含する。 加えて、腸溶処方またはカプセル処方にうまく処方されるならば、経口投与も可能である。 これらの化合物の投与は、膏薬、パスタ、ゲル等の形態にて、局所的および/または局在化したものであってもよい。

    【0070】 必要な用量範囲は、ペプチドの選択、投与経路、処方の性質、対象の症状の性質、および顧問医の判断に依存する。 しかしながら、適当な用量は対象1kg当たり0.1ないし100μgの範囲である。 しかし、使用可能な種々の化合物お よび種々の投与経路の効の違いを考慮すれば、必要な用量は広範囲なものと思われる。 例えば、経口投与には静脈注射よりも多い用量が必要であると考えられる。 当該分野においてよく知られた最適化のための標準的な経験的慣用操作を用いてこれらの用量の変更を行うことができる。 「遺伝子治療」と称されることも多い、前記した治療方法において、治療に用いられるポリペプチドを対象中において内在的に得ることもできる。 よって、例えば、レトロウイルスプラスミドベクターを用いて対象由来の細胞をDNAまたはRNAなどのポリヌクレオチドで操作し、ポリペプチドをエクスビボでコードしてもよい。 ついで、細胞を対象に導入する。

    【0071】 (実施例) 実施例1:酵母細胞発現 本発明の受容体を、アンピシリン耐性用遺伝子、複製のColE1起点およびサッカロマイセス・セレビシエLEU2遺伝子を含有する、平均2ミクロンのサッカロマイセス・セレビシエ−イー・コリのシャトルプラスミドに担持されたP
    GK1プロモーターを用いて、サッカロマイセス・セレビシエで構築的に発現させた。 5'および3'UTRを取り除くことでヒトEDG−1c cDNAを修 飾し、それを酵母発現ベクター中にサブクローニングした。 標準的酵母遺伝的技法を用いて酵母細胞中に導入した後、C−末端にタグを付したヒトEDG−1c
    構築物およびそのエピトープタグに対する抗体を用いるウェスタンブロッティングにより、ヒトEDG−1cポリペプチド発現を検出した。 ヒトEDG−1cポリペプチド(タグ化せず)の機能性発現を実施例9に記載されるように決定した。

    【0072】 実施例2:結合および機能アッセイのためのリガンドバンク 600個を超える推定の受容体リガンドのバンクをスクリーニングのために作成した。 そのバンクは、ヒト7膜貫通(7TM)受容体を介して作用することが知られているトランスミッター、ホルモンおよびケモカイン;ヒト7TM受容体の推定アゴニストであってもよい天然に存在する化合物、哺乳動物の対応物がまだ同定されていない哺乳動物以外の生物学的活性ペプチド;および、天然には見いだされないが、未知の天然リガンドとともに7TM受容体を活性化する化合物を含んでなる。 最初に、このバンクを使用して、機能性(即ち、カルシウム、c
    AMP、マイクロフィジオメーター、卵母細胞電気生理学等、以下を参照のこと)および結合アッセイの両方を用いて、既知のリガンド用の受容体をスクリーニングする。

    【0073】 実施例3:リガンド結合アッセイ リガンド結合アッセイは受容体薬理学を確認するための直接的方法を提供し、
    それはハイスループットフォーマットに適合している。 精製された受容体のリガンドを、結合研究のために高比活性(50-2000Ci/ミリモル)に放射性 標識する。 ついで、放射性標識の工程がリガンドの受容体に対する活性を消失させないように測定を行う。 緩衝液、イオン、pHおよびヌクレオチドのごとき他のモジュレーターに関するアッセイ条件を最適化し、膜および全細胞受容体供給源のいずれについても使用可能なシグナル対ノイズ比を確立する。 これらのアッセイについて、全結合放射活性から過剰の非標識競合リガンドの存在下で測定された放射活性を引いたものとして、特異的な受容体結合が定義される。 可能ならば、一つ以上の競合リガンドを使用して、残存する非特異的結合を定義する。

    【0074】 実施例4:アフリカツメガエル卵母細胞での機能アッセイ 標準的方法に従って、RNAポリメラーゼを用いて、本発明の受容体cDNA
    をコードする直鎖状にされたプラスミド鋳型からのキャップRNA転写物をインビトロで合成する。 インビトロ転写物を最終濃度0.2mg/mlになるように 水中に懸濁させる。 成体メスのカエルから卵巣葉を取り出し、ステージVの脱胞卵母細胞を得、マイクロインジェクション装置を用いて、RNA転写物(10n
    g/卵母細胞)を50nlボーラス(bolus)で注入する。 2つの電極電圧クラ ンプを使用して、アゴニスト曝露に応答した個々のアフリカツメガエル卵母細胞からの電流を測定する。 室温でCa 2+を含まないバース培地(Barth's medium)
    中で記録する。 アフリカツメガエルの系は、既知のリガンドおよび活性化リガンドについて組織/細胞抽出物をスクリーニングするために使用することができる。

    【0075】 実施例5:微小生理機能測定アッセイ 多種のセカンドメッセンジャー系の活性化により、細胞から少量の酸の放出が起こる。 生成した酸は、主に、細胞内シグナリング工程にエネルギーを供給するために必要な代謝活性を増大させる。 細胞の周りの培地のpH変化は非常に小さいが、CYTOSENSOR微小生理機能測定器(Molecular Devices Ltd.,Men
    lo Park, CA)によって検出可能である。 かくして、CYTOSENSORは、 本発明のG蛋白結合受容体などの細胞内シグナル伝達経路を利用するエネルギーにカップリングしている受容体の活性化を検出することができる。

    【0076】 実施例6:抽出物/細胞上清スクリーニング 多数の哺乳動物受容体が存在し、それらについて今のところ同種の活性化リガンド(アゴニスト)は残っていない。 かくして、これらの受容体の活性リガンドは、現在までに同定されたリガンドバンク中に含まれていなくてもよい。 従って、天然のリガンドを同定するために組織抽出物に対して本発明の7TM受容体を(カルシウム、cAMP、微小生理機能測定器、卵母細胞電気生理学などの機能的スクリーニングを使用して)機能的にもスクリーニングする。 活性化リガンドが単離同定されるまで、陽性の機能応答を生じる抽出物を連続して分画することができる。

    【0077】 実施例7:カルシウムおよびcAMPの機能アッセイ HEK293細胞において発現している7TM受容体は、PLCの活性化およびカルシウムの移動、および/またはcAMP刺激または阻害に機能的にカップリングしていることが明らかにされている。 受容体のトランスフェクションに付したまたはベクター制御細胞におけるHEK293細胞の基礎カルシウムレベルは、正常な100nMないし200nMの範囲にて観察された。 組換え受容体を発現するHEK293細胞をfura2で負荷し、カルシウム移動を誘導するアゴニストについて、1日で150を超えるリガンドを選択し、または組織/細胞抽出物を評価する。 同様に、組換え受容体を発現するHEK293細胞を、標準的cAMP定量アッセイを用いてcAMP産生の刺激または阻害について評価する。 応答が受容体を発現するトランスフェクトされた細胞にのみ独特であるかどうかを調べるために、ベクター制御細胞において、カルシウムの一時的変動またはcAMP変動を引き起こすアゴニストを試験する。

    【0078】 実施例8:トランスフェクトされていないHEK293細胞におけるS−1−P
    誘発のCa 2+移動 HEK293細胞は強いカルシウム移動応答の濃度依存的方式でS−1−Pに応答し、このことは該細胞がS−1−Pに応答する内因的受容体を含有することを示すものである。 図3はトランスフェクトされていないHEK293細胞に対するS−1−Pについての濃度応答曲線を示す。 データは96ウェル蛍光画像読取装置(FLIPR)を用いて得た。 各点はFLIPR上の6−8個のウェルの平均である。

    【0079】 実施例9:酵母におけるS−1−P誘発のレポーター遺伝子発現 ヒトEDG−1c受容体を、内因的酵母G蛋白および/または共同発現した酵母/ヒトキメラG蛋白、および/またはヒトG蛋白を含有する酵母菌株にて発現させた。 使用する酵母菌株はフェロモン応答経路における遺伝子の変異、例えば、(i)内因性G−蛋白結合フェロモン受容体をコードするSTE2またはST
    E3遺伝子の欠失;(ii)一般に、細胞サイクルの阻止に至るサイクリン依存的キナーゼに付随する蛋白をコードするFAR1遺伝子の欠失;および(iii
    )FUS1遺伝子プロモーターに融合したレポーター遺伝子の構築(この場合、
    FUS1は細胞融合に不可欠な膜アンカー糖蛋白をコードする)を有する。 下流にあるレポーター(FUS1−LacZ)はリガンドに対する応答にて比色的または蛍光測光的な読取を可能とする。 ヒトEDG−1cを発現するFUS1−L
    acZ細胞は、ガラクトシダーゼの発現により測定されるような、S−1−Pに対する受容体依存的応答を示した。 図5に示されるこの応答は、ヒトEDG−1
    c受容体の酵母または酵母/ヒトのキメラG−蛋白に対する機能的カップリングを示す。

    【0080】 実施例10:S−1−P誘発の、ラット新生児筋細胞における用量依存的細胞肥大 S−1−Pをインビトロにおける新生児心筋細胞モデルでの肥大を誘発する能力について試験した。 心筋細胞肥大の評価は4種の異なるパラメーター:蛋白合成(トリチウム化されたフェニルアラニンの取込みおよび蛋白含量の増加)、トリチウム化されたチミジンの取込み(繊維芽細胞汚染の評価)、脳ナトリウム排泄増加性ペプチド(BNP)放出および形態学的パラメーターを用いて測定した。 内部対照試料として100μM濃度のフェニレフリン(PE)を用いる。 S−
    1−Pを10nM、100nMおよび1μM(n=3)で加えた。 S−1−Pは、各濃度で、対照となる細胞の値と比べて、蛋白含量、フェニルアラニンの組込みおよびBNP分泌が増加すると共に細胞肥大を誘発した。 図6はラット新生児の心筋細胞に対するS−1−Pの濃度応答を示す。 培養中の心筋細胞は、インビボにて観察される筋細胞肥大の特徴、例えば、形態(クリスタルバイオレットで染色した後に光学顕微鏡を用いて視覚化した形態)、蛋白含量、および遺伝子発現のパターンの変化を示す。 例えば、S−1−Pは、1μM(n=3)で、対照となる細胞の値と比べて、各々、35.6%±6.3;30.1%±9.2および1
    1.4%±1.8の蛋白含量、フェニルアラニンおよびチミジンの取込みが増加すると共に細胞肥大を誘発した。 BNP分泌は対照と比較してS−1−P処理の心筋細胞で4倍大きかった。

    【0081】 実施例11:ヒト心臓病理学におけるヒトEDG−1c mRNA発現 1%ホルムアルデヒド−アガロースゲル上に2μgの各試料のポリA+RNA
    を分画させ、ナイロン膜(Hybond N+、アメルシャム)上にブロットし、その後 に標準方法(Sambrookら、1989)を用いてヒトEDG−1c遺伝子を含有するDNAフラグメントと用いてハイブリダイゼーションをさせるノーザンブロット解析を行った。 DNAプローブを(32P)−dCTPおよびレディープライム(Ready-prime)標識化システム(アメルシャム)を用いて標識した。 ノーザ ンブロットを65℃で一夜にわたってハイブリッドさせ、つづいて55℃で0. 1xSSC、0.1%SDSで洗浄し、X−線フィルムに2−12時間暴露した 。 ヒト心臓の病理学的ブロット膜でのノーザンブロット実験は、膨張した心筋症およびうっ血性試料にてEDG−1受容体のmRNAが再現的に過剰発現することを示した。

    【0082】 実施例12:S−1−Pの単離した灌流心臓に対する機能的作用 S−1−Pの機能的作用を単離したウサギの灌流心臓にて試験した。 S−1−
    P(10nM)はわずかに負の変力効果を生じさせ、その値は、薬物投与の10
    分後で、対照群およびS−1−P処理群の各々で96.09±6mmHgおよび 84.7±6.3mmHgであった。 血管収縮作用を反映する、AoP(大動脈圧)の増加、すなわち、ビヒクル(メタノール0.001%)に比較して処理の5 分後で約30%の増加が観察された。 LVEDP(左心室最終拡張期圧)の著しい減少も観察された。

    【0083】 実施例13:ヒトEDG−1c受容体を用いて安定的にトランスフェクトしたR
    BL2H3細胞におけるS−1−P誘発のカルシウム移動応答 図3で得られた結果に基づいて、S−1−PがHEK293細胞で内因性応答を示すことが明らかにされた。 多くの細胞系を試験し、内因的受容体を通してS
    −1−Pに応答しないであろう細胞を同定した。 同定した細胞系はRBL2H3
    細胞であった。 EDG−1c受容体の安定した細胞系はRBL2H3細胞系で調製された。 機能的に活性なクローンの発現を蛍光プレート読取装置(FLIPR
    )を用いて追跡した。 S−1−Pに対する数種のクローンの応答を図7に示す。
    この図からわかるように、最良のクローンは濃度依存性方式にて約10−20n
    MのEC 50で応答する。 さらに、最良のクローンを特徴付け、それを図8に示す。 10−20nMの範囲にある同様のEC 50で細胞はEDG−1cを介してS−
    1−Pおよびジヒドロ−S−1−Pに高い強度で応答し、μMの範囲にあるEC
    50でスフィンゴシンホスホリルコリン(SPPC)にわずかに応答した。 細胞はリソホスファチジン酸(LPA、EDG2受容体リガンド)に対して応答しなかった。 内因性受容体、すなわち、ロイコトリエンD 4 (LTD 4 )およびATPに対する応答を図示し、細胞が機能的に優れていたことを明らかにする。 これらの内因性リガンドはこれらの細胞に対して予想通りのEC 50値を示した。 RBL2
    H3細胞ではなく、HEK293細胞に対してムスカリンおよび内因性リガンドは応答しなかった。

    【0084】 限定するものではないが、本願明細書に引用する特許および特許出願を含め、
    すべての刊行物を、たとえ個々の刊行物が十分に開示されているならば出典を明示することにより本明細書に組み入れると具体的かつ個別的に指示していても、
    出典明示により本明細書の一部とする。 上記した記載は、その好ましい具体例を含め、本願発明を十分に開示するものである。 本明細書中に詳細に開示される具体例の修飾および改良は上記の特許請求の範囲の範囲内にある。 さらに工夫することなく、当業者であれば、上述した記載にしたがって、本発明を最大限利用できると思料する。 したがって、本明細書に示される実施例は単なる例示にすぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではない。 独占的権利または特権を請求する本発明の範囲は上記した特許請求の範囲に記載したとおりである。

    【0085】

    【配列表】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/705 C07K 16/28 16/28 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP (71)出願人 スミスクライン・ビーチャム・ラボラトワ ール・ファルマソーティク SMITHKLINE BEECHAM LABORATOIRES PHARMA CEUTIQUES フランス92731ナンテール・セデックス、 エスプラナード・シャルル・ド・ゴール6 番 (71)出願人 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p. l. c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート (71)出願人 パメラ・ステイデル アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州ウ ェイン、ノース・ウェイン・アベニュー 407番 (72)発明者 ダーク・ジェイ・バーグズマ アメリカ合衆国19312ペンシルベニア州バ ーウィン、アイリッシュ・ロード271番 (72)発明者 ジョナサン・ケイ・チェインバーズ イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー ルドハーバー・ロード (72)発明者 ウィニー・チャン アメリカ合衆国19380ペンシルベニア州ウ エスト・チェスター、シェフィールド・レ イン21番 (72)発明者 ランドール・ケイ・ジョンソン アメリカ合衆国19003ペンシルベニア州ア ードモア、ランフェア・サークル71番 (72)発明者 ナシラ・カンドゥディ フランス、エフ−35762サン・グレゴワー ル、リュ・ドゥ・シェスネ・ボルガル4番 (72)発明者 ジョージ・ピー・リビ アメリカ合衆国19083ペンシルベニア州ヘ イバータウン、ストラスモア・ロード400 番 (72)発明者 フィリップ・ロベール フランス、エフ−35762サン・グレゴワー ル、リュ・ドゥ・シェスネ・ボルガル4番 (72)発明者 ジェフリー・エム・ステイデル アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州ウ ェイン、ノース・ウェイン・アベニュー 407番 (72)発明者 シラー・ウィルソン イギリス、シーエム19・5エイディ、エセ ックス、ハーロウ、ザ・ピナクルズ、コー ルドハーバー・ロード Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA63 CA04 DA12 FA15 GA11 GA18 GA19 HA01 HA12 HA15 4B064 AG20 AG27 CA06 CA19 CC24 CE04 CE10 DA01 DA13 4B065 AA80X AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA17 ZA362 4H045 AA11 AA20 AA30 BA10 CA46 DA50 DA76 DA86 EA21 EA22 EA23 EA26 EA28 EA29 EA31 FA74 GA06 GA21

    QQ群二维码
    意见反馈