Way to get a new life form |
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申请号 | JP2003510814 | 申请日 | 2002-07-08 | 公开(公告)号 | JP4494776B2 | 公开(公告)日 | 2010-06-30 |
申请人 | アンスティテュ パストゥールInstitut Pasteur; エボロジ ソシエテ アノニム; サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス); ムッツェル、ルペルト; | 发明人 | マッツェル,ディディエ; マルリエール,フィリップ; ムッツェル,ルペルト; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の発現に適した真正細菌菌株を得るための方法であって、以下の: a)真正細菌菌株がMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子において該遺伝子を不活性化するように遺伝子改変され; b)上記a)において遺伝子改変された真正細菌菌株が、懸濁液中で持続的な増殖状態で培養され; c)上記b)における培養から得られた真正細菌の亜集団が、該亜集団が突然変異を獲得する間の延長された期間のあとに、増加した増殖速度に基づいて選択され;そして、 d)上記a)において起こった最初の突然変異をいまだに有する、上記c)における亜集団からの真正細菌菌株が選択され ること 、ここで、該菌株の増殖速度は最初にa)において得られた菌株に比べて増加している、 を含む、前記方法。 ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の発現に適した真正細菌菌株を得るための方法であって、以下の: a)真正細菌菌株がMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子において該遺伝子を不活性化するように遺伝子改変され; b)上記a)において遺伝子改変された真正細菌菌株が、懸濁液中で持続的な増殖状態で培養され; c)上記b)における培養から得られた真正細菌の亜集団が、該亜集団が突然変異を獲得する間の延長された期間のあとに、増加した増殖速度に基づいて選択され;そして、 d)上記a)において起こった最初の突然変異をいまだに有する、上記c)における亜集団からの真正細菌菌株が、37℃での増殖について選択される こと 、 を含む、前記方法。 ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の発現に適した真正細菌菌株を得るための方法であって、以下の: a)真正細菌菌株がMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子において該遺伝子を不活性化するように遺伝子改変され; b)上記a)において遺伝子改変された真正細菌菌株が、懸濁液中で持続的な増殖状態で培養され; c)上記b)における培養から得られた真正細菌の亜集団が、該亜集団が突然変異を獲得する間の延長された期間のあとに、増加した増殖速度に基づいて選択され;そして、 d)上記a)において起こった最初の突然変異をいまだに有する、上記c)における亜集団からの真正細菌菌株が、42℃での増殖について選択される こと 、 を含む、前記方法。 前記ステップa)において得られた遺伝子改変された真正細菌菌株が、Met-tRNAiトランスホルミラーゼ活性を欠いているか、あるいはペプチドデホルミラーゼ及びMet-tRNAiトランスホルミラーゼ活性を欠いている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、ステップb)が、以下の: a)培養を受け入れるための、少なくとも1つの第1の及び少なくとも1つの第2の培養容器; b)ガス供給源; c)培地供給源; d)滅菌剤の供給源;及び e)前記2の培養容器どうしと同様に、前記2の培養容器のうちの1と前記培地供給源を選択的に連結する手段、及び前記他方の培養容器と前記滅菌剤の前記供給源とを選択的に連結するための手段を有する導管系、 を含む装置により実施されることに特徴を有する、前記方法。 前記ステップb)における培養が、一定の細胞密度において実施される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 ペプチドデホルミラーゼ及び/又はMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子において改変された、単離された真正細菌突然変異体菌株であって、ここで、該菌株のDNAポリメラーゼプルーフリーディングサブユニットをコードするdnaQ遺伝子が 、 miniTn10トランスポゾンの挿入によって突然変異されている、前記菌株。 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法によって得られる、Met-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子を欠損している、単離された真正細菌突然変異体菌株であって、ここで、該菌株が最小限培地中、42℃で増殖可能である、前記菌株。 前記菌株がペプチドデホルミラーゼ活性も欠損している、請求項8に記載の単離された真正細菌突然変異体菌株。 前記菌株の成長速度が、ペプチドデホルミラーゼ及び/又はMet-tRNAiトランスホルミラーゼ活性を欠損していない野生型親株の成長速度である、請求項8又は9に記載の単離された真正細菌突然変異体菌株。 met-tRNAシンテターゼ、リボソームタンパク、開始因子2、及びメチオニンアミノペプチダーゼが変更されている、請求項8〜10のいずれか1項に記載の真正細菌菌株。 寄託番号I-2707でCNCMに寄託された、大腸菌菌株β2137。 ホルミル化されないペプチド又は組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含むベクターで形質転換されている、請求項7〜 12のいずれか1項に記載の単離された真正細菌突然変異体菌株。 ホルミル化されないペプチド及び/又はタンパク質の産生のための方法であって、ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の発現に好適な時間及び条件下で、請求項7〜 13のいずれか1項に記載の単離された真正細菌突然変異体菌株を培養することを含む、前記方法。 ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の産生のための方法であって、以下の: a)真正細菌菌株がMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードする遺伝子において該遺伝子を不活性化するように遺伝子改変され; b)上記a)において遺伝子改変された真正細菌菌株が、懸濁液中で持続的な増殖状態で培養され; c)上記b)における培養から得られた真正細菌の亜集団が、該亜集団が突然変異を獲得する間の延長された期間のあとに、増加した増殖速度に基づいて選択され; d)上記a)において起こった最初の突然変異をいまだに有する、上記c)における亜集団からの真正細菌菌株が選択され、ここで、該菌株の増殖速度は最初にa)において得られた菌株に比べて顕著に増加しており;そして、 e)上記d)において選択された菌株が、ホルミル化されないペプチド又はタンパク質の発現に好適な時間及び条件下で培養される こと 、 を含む、前記方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、新規な生命形態を作製するための方法であって、以下のステップ: 本発明は、特に細菌中、より特別には真性細菌ホスト中での組換えタンパクの生産に特に有用である。 最小限培地及び複合栄養培地中、30℃、37℃及び42℃において野生型に近い速度で成長する、Met−tRNAiトランスホルミラーゼ遺伝子及びポリペプチドデホルミラーゼ遺伝子欠損の真性細菌ホストが記載される。 この真性細菌タンパク合成においては、N−ホルミルメチオニンは開始メチオニンとして必要でなく、タンパク合成は替わりに非修飾メチオニンによって開始される。 この真性細菌中にN−ホルミルメチニンを保持するペプチドがないことは、医薬として使用される組換えタンパクの発現に特別に好適である。 工業的使用のための細菌の劇的な一時変異の多くの試みは、そのような一時変異がほとんどの場合、致死的であるか、又は競争力のない不安定な生物へ導くために、失敗した。 例えば;真性細菌においては、ペプチド合成はN−ホルミルメチオニンtRNAにより読まれるメチオニン開始コドンにおいて開始される。 翻訳開始に先立って、担当のtRNAのメチオニル部分がMet-tRNAiトランスホルミラーゼの作用でN-ホルミル化される。 自然のタンパクからN-ホルミル基は、ポリペプチドデホルミラーゼ(EC3.5.1.27)によって除去され、開始メチオニンはその後メチオニンアミノペプチダ−ゼによって切断され除かれて、プライマーメチオニンサイクルが完結する。 対照的に、古細菌と真核生物は、N-ホルミル化及びデホルミル化活性を欠くプライマーメチオニンサイクルを有する(総説としてMazel et al., 1994, 1996を参照のこと)。 真性細菌ホスト中における真核生物タンパクの発現により、しばしばN-末端ホルミルメチオニル残基を保持する組換えタンパクが生産される(例としては以下の:ウシソマトスタチン[Bogosian et al., 1989];ウナギ成長ホルモン[Sugimoto et al., 1990];ヒト顆粒球コロニー刺激因子[Clogston et al., 1992];ウシ脂肪酸結合タンパク[Specht, et al., 1994];ウシシトクロームP450[Dong et al., 1995];メタノテルムス・フェルビダス(Methanothermus fervidus)ヒストンA[Sandman et al., 1995];ヒトインターロイキン−5[Rose et al., 1992];ヒト副甲状腺ホルモン[Rabbani et al., 1988 ; Hogset et al., 1990];ヒトガンマインターフェロン[Honda et al., 1989]を含む)。 さらに、N-ホルミルメチオニンの保持は内因性の大腸菌(E. coli)タンパク中に見出された(Haus hild-Rogat, 1968 ; Marasco et al., 1984 ; Milligan and Koshland, 1990)。 N-ホルミル化されたペプチドは、哺乳類免疫系にとっての真性細菌感染の主要な指標であり、高度に免疫原性であり、不完全な脱ホルミル化は、例えば治療目的でN-ホルミル化された製剤の使用を阻止する。 この問題を回避するためのいくつかのアプローチ、例えば、トリメトプリム及びシメチジンの存在下における発現(Sandman et al., 1995)、ホスト中でのペプチドデホルミラーゼの過剰発現(米国特許第6,190,902号)、in vitro で特異的なプロテアーゼによって除去されることのできるN-末端ペプチドとの、又は非細胞質区画中の新生タンパクの輸送中に切断されるN-末端リーダーペプチドのいずれかとの融合タンパクとしての発現、が提案された。 最後にN-ホルミル基はまた、弱酸による加水分解により除去され、またはN-ホルミルメチオニンを保持するタンパクの分画の精製方法によって、正確にプロセシングされたタンパクから分離されることができる。 これらの各アプローチは重要な不利益を有する。 トリメトプリム及びシメチジンの添加は、費用が高く、組換えタンパクを発現する培養の操作を必要とし、ホストの成長を遅らせるかも知れない。 ペプチドデホルミラーゼの過剰発現は、ホスト中で安定なプラスミド構築物であって、さらには脱ホルミル化が100%未満の有効性であるように選択されるものを必要とする。 融合タンパクの発現には、正確な分子構造を必要とし;酸による化学的加水分解は、残りのタンパクにダメージを与える。 最後に、これらのアプローチは、どれも組換えタンパクに又は内因性のホストペプチドからの混入物に由来するN-ホルミル化ペプチドを絶対的に含まないということを保証するものではない。 上記の欠点は、仮にN-トランスホルミル化系を有さない細菌中でペプチドが生産されるならば、解決されるものである。 しかし、この系とともに何十億年も進化してきた細菌にとっては、この系を除くことは普通は死又は深刻な障害であって究極的には競争力がなく遺伝的に不安定な生物に導くこととなる。 実際に、これらの一時変異された細菌が一時変異されない細菌と接触した場合、それらは、失われた機能的遺伝要素を回復するか、又はそれらはより競争力のある自然の細菌のために単に消滅する。 N-トランスホルミル化活性のない細菌の出現を見るには、何十億年もの進化を必要とすると考えることもできる。 本発明との関係で、N-トランスホルミル化系は通常N-トランスホルミル化系を有する細菌中で不活性化された。 選択的な過程に続いて、遺伝的に安定であって自然の細菌と競合できる種がたった1ヶ月で得られた。 本発明は、進化を再生させることによって、すべての種類の工業において有用な新しい種を構成するであろう新しい生物を得る可能性を開く。 説明 したがって、最初の実施態様において本発明は、以下のステップ: この方法において、微生物種は大腸菌のような細菌であることができる。 ステップb)及びc)は本質的に進化の再生から成り、これは、延長された期間(大腸菌については、約1ヶ月)培養された後に得られた細菌の増殖速度は、ステップa)の細菌に比べて顕著に増加していることを意味する。 例えば、ステップc)における進化の再生後に得られた細菌の増殖速度は自然の細菌の増殖速度に匹敵する。 この再生は、新しい種への又は自然の細菌の系統発生的分岐の発生への進化を安定化する一連の突然変異の獲得の結果である。 特別な実施態様において、新しい種は自然の細菌と競合することができる。 これに関して、新しい種は、自然の細菌の存在下においてさえも遺伝的に安定であり、それは上記方法の完結後に得られた細菌が、自然の(最初の)細菌の表現型及び遺伝型へ復帰できないということを意味する。 言い換えれば、上記新しい種は安定しているために、遺伝的に自然の細菌に復帰できない。 上記新しい種は、例えばヒト化された細菌であることができる。 新しい種の細菌によって獲得された、一連の突然変異は、遺伝的に安定なタグを構成し、そのような新しい種のための特別な分類を形成する。 上記分類は、ステップb)及びc)の間に獲得された代謝の変更に由来する。 ステップc)は、最小限培地中で37℃以上において実施されることができ、重要な特徴は無制限に栄養が供給されるということである。 さらに、ステップc)における単離は、ステップb)の細菌が増殖速度のプラトーに達したときに実施されることができる。 これらのステップを繰り返すことにより、単離されたクローンが満足のいく増殖速度、例えば自然の細菌に匹敵する速度、を示すまで、連続していくつかの最大増殖速度に達することができる。 特異的な実施態様において、上記変更はステップa)の少なくとも1の遺伝子の不活性化である。 上記不活性化は、欠失、突然変異、又は他の生物からの他の配列との置換であることができる。 上記遺伝子は、Met-tRNAiトランスホルミラーゼをコードするfmt遺伝子であることができる。 この場合、ステップa)は完全なdef-fmtオペロンの欠失を含むことができる。 上記のように、自然の細菌は大腸菌であることができる。 したがって、この場合、ステップc)の細菌はN−ホルミル化活性を欠損している。 本発明はまた、上で定義された方法も対象とし、該方法中でステップb)及びc)は、以下の: 他の実施態様においては、本発明は上で定義された方法によって得られた突然変異された細菌を目的とし、ここで前記細菌は、遺伝学的に自然の細菌に復帰することのできない新しい種を構成する。 他の実施態様においては、本発明は、上で定義された方法によって得られた突然変異された細菌を目的とし、ここで前記細菌は自然の細菌とは異なる系統発生的クラスに属する。 そのような突然変異された細菌は、増殖速度については自然の細菌に匹敵しうる。 それは新しい分類へ導くタグを構成するいくつかの獲得した突然変異を含み、該突然変異は、自然の細菌の前でさえ、遺伝学的に安定である。 本発明は、変更されていない細菌に比べて増加した増殖速度を示す一方、そのゲノムの不可逆的な変更を含む微生物株に関する。 さらに、この微生物株は亢進した代謝活性又は異なる情報処理プロセスを有することができる。 本発明はまた、少なくとも1の遺伝子の不活性化によって修飾された突然変異された細菌を対象とし、ここで、前記細菌は遺伝学的に安定な新しい種へ導く、誘発された再生進化の間に突然変異を獲得した。 獲得された突然変異は安定で且つ新しい分類へ導くタグを構成する。 より特別には、本発明は、不活性化されたMet-tRNAトランスホルミラーゼを含む突然変異された細菌に関し、ここで、前記細菌は遺伝学的に安定な新しい種へ導く、誘発された再生進化の間に突然変異を獲得した。 前記細菌は、ホルミル−metペプチドを産生せず、増殖速度については自然の細菌に匹敵することができる。 本発明は、2001年7月26日に寄託番号I-2707でCNCMに寄託されたβ2137株(Collection Nationale de Cultures de Microorganismes, Institute Pasteur, 28 rue du Docteur Roux, 75724 Paris cedex 15, France)を目的とする。 本発明の上記細菌は問題のペプチド又はタンパクのコード配列を含むベクターで形質転換されることができる。 より特別には、それらはホルミル化されていないペプチド又はタンパクである。 上記のとおり、本発明は不活性化されたMet-tRNAトランスホルミラーゼを含む突然変異された細菌に関し、ここで、前記細菌は遺伝学的に安定な新しい種へ導く、誘発された再生進化の間に突然変異を獲得した。 この細菌は真核細胞のものに類似したプライマーメチオニンサイクルを有する大腸菌株である。 この株はMet-tRNAiトランスホルミラーゼ及びポリペプチドデホルミラーゼをコードするdef-fmtオペロンをもはや含まず、したがってMet-tRNAiをN-ホルミル化することができない。 したがって、上記の技術のいずれかによる発現タンパクからのN-ホルミル基の除去は、もはや不要である。 大腸菌からのfmt及びdef遺伝子は先に単離され(Guillon et al., 1992; Mazel et al., 1994)、真性細菌間で高度に保存されていることが示された(Mazel et al.,)。 fmt遺伝子(Guillon et al., 1992)又は完全なdef−fmtオペロン(Mazel et al., 1994, D[def-fmt])のいずれかの欠失突然変異体が作り出された。 得られた突然変異体は、成長が重度に障害されたことが報告された。 fmt突然変異体は37℃、富栄養培地中で8.61倍低下した成長速度を有し、42℃では成長しない(Guillon et al., 1992)。 def-fmt突然変異体は、最小限培地中、37℃において同様の成長速度の減少を有し,且つ成長はこの培地中、42℃において完全に障害を受ける。 fmt遺伝子のみの欠失が突然変異体を生存能力のあるものとするにも拘わらず、def遺伝子のみの欠失がfmt遺伝子のdef-fmtバックグラウンド中への再導入同様に致死的であり(Mazel et al., 1994)、細菌の必須タンパクは脱ホルミル化されなくてはならず、及び/又は開始メチオニンがこれらのタンパクを機能させるために切断されなくてはならないことを実証している。 本発明の目的のために、最小限培地中、37℃においてその成長速度が親である野生型細菌の成長速度とほぼ同じになるまで、永続的な増殖のもとに、亢進した成長速度を示すdef-fmt欠失突然変異体が選択される。 したがって、本発明は、fmt及びdef遺伝子を含まないが堅実な速度で成長するような変更された翻訳機構を有する真性細菌のような細菌を目的とする。 前記ホルミルフリーの大腸菌菌株は、37℃より高い温度で成長し、組換えタンパク及びN-ホルミル化ペプチドの混入しないペプチドの発現のために使用されることができる。 本発明はまた、少なくとも1の遺伝子が不活性化されている細菌の再生進化を誘発する方法にも関し、該方法は以下のステップ: 本発明はまた、修飾された情報伝達プロセスを有する安定な細菌菌株を作製する方法に関し、該方法は以下のステップ: 本発明はまた、系統発生的な分類の変化に導く微生物進化を行う方法に関し、該方法は、以下のステップ: 本発明はまた、新規な生命形態を作製する方法に関し、該方法は、以下のステップ: 上記の方法において、ステップb)は、ステップa)において得られた微生物クローンの大きな集団を、栄養供給によって制限されない亢進した増殖を選択することを可能にする条件下で、数多くの世代にわたって培養することから成ることができ;そしてステップc)は、ステップb)の培養集団内の子孫クローンが未だステップa)の変更を有する一方、ステップa)の微生物クローンに比べて亢進した代謝活性を有する間に、前記子孫クローンを亢進した増殖速度に基づいて単離することから成ることができる。 実施例1:def-fmt突然変異体における亢進した成長速度の選択 MG1655は、大腸菌の野生型K12菌株( EMBO J. (1994)13:914-923を参照のこと。)である。 Δ(def-fmt)は、ポリペプチドデホルミラーゼ及びMet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードするdef-fmtオペロンの欠失を意味する。 この対立遺伝子については記載がある( EMBO J. (1994)13:914-923)。 この細菌菌株は、def-fmtオペロンを欠失し、結果としてMet-tRNAiトランスホルミラーゼ及びポリペプチドデホルミラーゼ活性が欠けている。 この菌株はまた、dnaQの突然変異を有し、結果として突然変異誘発表現型を示す。 この菌株は、最小限の複合栄養培地中で30℃、37℃及び42℃で野生型に近い速度で成長するように選択されたβ2124の派生株である(37℃において、LB中で約25分及び炭素源として最終濃度0.2%のマンニトールを含むMS最小限培地中で約80分(Richaud(1993), J. Biol. Chem. 268:26827-26835)。もとのβ2124菌株はMS最小限培地+マンニトール中で37℃で約200分の成長速度を示す。β2124の派生株であるγ2045は、37℃、最小限培地中の永続的な増殖のもとで、その成長速度が親野生型細菌であるMG1655の成長速度に達するまで亢進されることにより選ばれた。上記突然変異体の表現型は、γ2045中の対立遺伝子の置換を通じてプラスミド又はクロモソームから発現されたdnaQ野生型対立遺伝子の補充によって救済されることができる。 β2137 MG1655は大腸菌( EMBO J. (1994)13:914-923を参照のこと。)の野生型K12菌株である。 Δfmtは、Met-tRNAiトランスホルミラーゼをコードするfmt遺伝子の欠失を意味する。 この対立遺伝子については記載がなく、fmt内部のPstIの欠失である(ヌクレオチド247〜484)。 この細菌菌株はfmt遺伝子の欠失を有し、及び結果としてMet-tRNAiトランスホルミラーゼ活性を欠く。 この菌株は、MG1655の派生株であり、MS最小限培地+マンニトール中、37℃において、約200分の成長速度を有する。 データ: 1.2 培地 菌株は、最小限培地(4mM クエン酸×H 2 O、1mM MgSO 4 ×7H 2 O、10mM NH 4 Cl, 0.2% w/v マンニトール及び1ml/lNTA−トレースエレメント* )中、37℃で培養された。 固体培地は、1.8%の寒天を含んだ。 1.3 連続培養 大腸菌β2124又はβ2116の集団を、37℃において、Mutzel 及びMarliereによりPCT国際出願公開第WO00/34433号中記載された装置中で連続的な増殖の下に維持した。 培養容積は26.0mlであった。 濁度固定装置による管理が適用され、培養のOD 600nmが約1.0に保たれた。 培養容積(V)から計算した成長速度及びR=W/V 1/ln2による新鮮な培地の流れ(W)を24時間にわたって平均した。 計算された成長速度はバッチ培養から得られた成長速度と比較した。 原液を、0.1mlDMSOを1mlの装置から抜き取ったサンプルと混合して調製し、-70℃で保存した。 II−結果:N-ホルミル-フリーポリペプチドの発現のための大腸菌菌株 真性細菌ホスト中における真核生物のタンパクの発現は、しばしばN-末端ホルミルメチオニル残基を保持する組換えタンパクの産生を引き起こす。 N-ホルミル化されたペプチドが高度に免疫原性であるため、不完全な脱ホルミル化は、例えばそれらの治療目的の使用をあらかじめ排除する。 この問題を回避するためのいくつかのアプローチ、例えばトリメトプリム及びシメチジンの存在下での発現(Sandman, K., Gryling. RA and Revve, JN (1995)):Improved N-terminal processing of recombinant proteins synthesized in E. coli. Biotechnology 13, 504-506)又は、ホスト中におけるペプチドデホルミラーゼの過剰発現(Warren, WC, Bentle, KA Schlittler, MR, Schwane, AC, O'Neil, JP and Bogosian, G.(1996):Increased Production of peptide deformylase eliminates retention of formylmethionine in bovine somatotropin overproduced in E. coli. Gene 174, 235-238)、が提案された。 本願発明者らは、ポリペプチドデホルミラーゼ及びmet-tRNAiトランスホルミラーゼをコードするdef-fmtオペロンの欠失により大腸菌におけるプライマーメチオニンサイクルを単純化し、そして懸濁液中の永続的な増殖下における増加した成長速度(そしてしたがって、増加したタンパク合成速度)に関して選択することにより、得られた不完全な菌株を改善して、ラジカル溶液の候補を選んだ。 本願発明者らは、大腸菌からdef及びfmt遺伝子を単離し、両遺伝子を欠く欠失突然変異体(D[def-fmt])を作り出した(Mazel, D., Pochet, S. and Marliere, P.(1994):Genetic characterization of polypeptide deformylase, a distinctive enzyme of eubacterial translation. EMBO J. 13, 914-923)。 得られた菌株は、生存可能であるが、その成長速度は最小限培地中、37℃において、1時間あたり0.9から0.25に劇的に低下した。 生きている細胞におけるタンパク合成はタンパクとリボソームのrRNA成分の複合的な集合の共同した作用、tRNAのアミノアシル化の触媒因子、翻訳の開始、伸長、及び終了ならびに初期のポリペプチドの成熟に関する因子のホストに依存する。 N-末端ホルミル化は、真性細菌を古細菌及び真核生物と区別する、最もよく保存された特徴の一つである。 対応の反応を触媒する酵素の除去は、したがって、タンパク合成の効率をその最適の野生型から遠く損なうものである。 このタイプの遺伝的障害からの進化的再生は、細菌の翻訳機構を真核生物において見出されるものにより類似したものとさせる複数の適応性の突然変異を必要とする。 目的のex vivoの進化のための最新の技術は野生型のD(def-fmt)バックグラウンド中のタンパク合成速度を再確立する、適応性の突然変異を予測し、選択することは不可能である。 濁度固定装置管理体制における懸濁液中の永続的な増殖下のin vivoにおけるD(def-fmt)突然変異体の進化の結果、約1ヶ月(約300世代)の永続的な選択の後の野生型の成長速度に近い、増加する成長速度を有する変異体を得た(図2)。 我々は、最小限寒天上の成長についてテストした進化した派生株のバイオマス産生が、投入したD(def-fmt)突然変異体に比較して劇的に増加したことを観察した。 進化する集団の成長速度の段階的増加は、連続的な適応性の突然変異の選択及び固定化を引き起こす。 我々は、タンパクmet-tRNAシンテターゼ、リボソームタンパク、開始因子2、及びメチオニンアミノペプチダーゼが作り出された菌株において変更されていることの証拠を有する。 進化のプロセスは、集団中での変異を増加させることによって加速されることができる(図3)。 選択下における集団内の突然変異速度が約1000倍に増加した場合、野生型の成長速度は、図2に示されたプロセスに必要とされる時間の約半分以内であると予測された。 懸濁液中の細胞の連続的な増殖のための最近の技術には大きな欠点があり、それは、装置の内側表面に固着して連続的又は条件的な希釈により与えられる選択的な圧力から逃れる、接着性の変異体の選択である(Chao, L. and Ramsdell, G. (1985): The effects of wall populations on coexistence of bacteria in the liquid phase of chemostat cultures. J. Gen. Microbiol. 131, 1229-1236)。 基本的には、これは懸濁液中での細胞の一連の継代培養によって回避されることができ(Lenski, RE and Travisano, M, (1994) :Dynamics of adaptation and diversification :A 10,aaa-generation experiment with bacterial populations. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91, 6808-6814)、懸濁液中の細胞を頻繁に新鮮な培養容器に移す技術(すなわち、表面が定期的に廃棄される)によって静的な変異体に選択的な不利益をもたらす。 工業的規模では、連続的な継代培養技術は系統的に開発されていない、なぜなら、それは労力を要し、移行の間に絶対的な無菌性を必要とするからである。 もっぱら懸濁液中の細胞集団の永続的な増殖のための自動化された技術は、PCT国際出願公開第WO00/34433号中に提案されている。 図3に示されたものに類似した実験の過程の間に、装置操作は静的な接着性の変異体がそれ以上破壊されず、自由に懸濁液中の細胞と競合できるように行われる。 高度に接着性の変異体は、迅速に蓄積した(データは示さない。)。 これと並行して、集団の成長速度は減少し、これらの静的な変異体が懸濁液中の細胞に課された選択的圧力を受けにくいことを示している。 適切な装置の操作が再確立された時点で、これらの変異体は急速にそして効果的に進化する集団から除去された。 結果 上記自動化プロセスは、頻繁にそして効果的に装置のいずれ部分においても静的な変異体を破壊し、不定の期間、懸濁液中の細胞の連続的な増殖に対する主要な障害を克服する。 我々は、真核生物に類似したプライマーメチオニンサイクルを有する大腸菌派生株を作り出した。 該菌株は、N-ホルミル-フリーポリペプチドの大腸菌における発現を提供するであろう。 独自の遺伝的及び代謝的インプリントを有する進化した微生物菌株は工業適応性の微生物系統の多様化のための原型として役立つであろう。 参考文献 |