Peening device and peening method

申请号 JP2012225321 申请日 2012-10-10 公开(公告)号 JP2014076466A 公开(公告)日 2014-05-01
申请人 Mitsubishi Heavy Ind Ltd; 三菱重工業株式会社; 发明人 OZAKI TAKASHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To perform excellent peening following to the processed surface the shape of which varies from hour to hour with the peening.SOLUTION: The peening device includes a peening impact pin which gives impact to the processed surface, a device body which makes the peening impact pin reciprocating motion to the processed surface due to vibration, servo motors 22x and 22y which regulate the inclination to the processed surface of the device body, laser displacement gauges 20A, 20B, 20C, and 20D which detect a device angle, and a vibration sensor 18 which detects the vibrational state of the device body. Moreover a control device 40 of peening device controls the servo motors 22x and 22y such that the vibrational state detected by the vibrating sensor 18 turns into a vibrational state defined beforehand.
权利要求
  • 被加工面に打撃を与える打撃手段と、
    前記打撃手段を被加工面に対して往復運動させる装置本体と、
    前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、
    前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された振動状態が予め定められた振動状態となるように、前記傾き調整手段を制御する制御手段と、
    を備えるピーニング装置。
  • 前記傾き調整手段は、前記装置本体を所定の軸回りに回動させるモータであり、
    前記制御手段は、前記モータの回転角度に基づいて前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を算出し、算出した角度と予め定められた角度との差分、及び前記振動検出手段によって検出された振動状態と前記予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定する請求項1記載のピーニング装置。
  • 被加工面に打撃を与える打撃手段と、
    前記打撃手段を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体と、
    前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、
    前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する角度検出手段と、
    前記角度検出手段によって検出された角度が予め定められた角度となるように、前記傾き調整手段を制御する制御手段と、
    を備えるピーニング装置。
  • 前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記角度検出手段によって検出された角度と前記予め定められた角度との差分、及び前記振動検出手段によって検出された振動状態と予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定する請求項3記載のピーニング装置。
  • 前記角度検出手段は、前記装置本体と前記被加工面との距離を複数箇所で検出することにより、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する請求項3又は請求項4記載のピーニング装置。
  • 前記予め定められた振動状態よりも前記振動検出手段で検出された振動状態が大きい場合、前記予め定められた振動状態は、検出された該振動状態に更新される請求項1、請求項2、請求項4、及び請求項5の何れか1項記載のピーニング装置。
  • 被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段と、を備えるピーニング装置のピーニング方法であって、
    前記振動検出手段によって前記装置本体の振動状態を検出する第1工程と、
    検出した振動状態が予め定められた振動状態となるように、前記傾き調整手段を制御する第2工程と、
    を含むピーニング方法。
  • 被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する角度検出手段と、を備えるピーニング装置のピーニング方法であって、
    前記角度検出手段によって、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する第1工程と、
    検出した角度が予め定められた角度となるように、前記傾き調整手段を制御する第2工程と、
    を含むピーニング方法。
  • 前記ピーニング装置は、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段を備え、
    前記第1工程は、前記角度検出手段によって、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出すると共に、前記振動検出手段によって、前記装置本体の振動状態を検出し、
    前記第2工程は、検出した角度と予め定められた角度との差分、及び検出した振動状態と予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定する請求項8記載のピーニング方法。
  • 说明书全文

    本発明は、ピーニング装置及びピーニング方法に関するものである。

    ピーニング装置は、例えば超音波振動によって打撃手段であるピンを往復運動させ、被加工物(金属板材等)の被加工面に打撃を与えて、被加工面の表面に圧縮残留応を発生させ、被加工物の曲げ成形(ピーン成形)や被加工物やその溶接部の疲労特性の改善を行う。

    ピーニング装置を手動で操作し、被加工面に対してピーニングを行う場合、ピンの往復運動による振動を作業者が直接受ける。 このため、従来のピーニング装置は、振動によりピーニング処理の安定性が悪いという問題や、作業者による打撃度にばらつきが生じるという問題があった。

    この問題を解決するために特許文献1には、被加工面を基準にピーニング装置本体を垂直に保持し、バネにより振動を吸収する構造が開示されている。
    また、特許文献2には、ロボット等保持機構にピーニング装置本体を保持させ、ロボット等保持機構と被加工面とが垂直となるように位置決めし、溶接ビード部に押し付けながら自動で打撃する装置が開示されている。

    特許第4952856号公報

    特開2010−29897号公報

    しかしながら、被加工面を有する被加工材が薄い等の理由で、被加工材自体がピーニングの影響を受けて振動している場合には、ロボット等保持機構等を被加工面に接触させて垂直の基準面を取ることが困難である。
    また、曲げ成形を目的とする場合、被加工材が薄いと被加工面はピーニングにより時々刻々と形状変化しているので、ピーニングの前に予めピーニング装置本体と被加工面とを位置決めしても垂直を維持することは困難である。 さらに、被加工面の形状変化の過程を予測することも困難であるため、形状変化にあわせたロボット等保持機構に対する事前のティーチングを行えない。

    本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる、ピーニング装置及びピーニング方法を提供することを目的とする。

    上記課題を解決するために、本発明のピーニング装置及びピーニング方法は以下の手段を採用する。

    本発明の第一態様に係るピーニング装置は、被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段によって検出された振動状態が予め定められた振動状態となるように、前記傾き調整手段を制御する制御手段と、を備える。

    本構成によるピーニング装置は、装置本体に備えられた打撃手段が被加工面に対して往復運動し、被加工面に打撃を与える。

    被加工面は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化することに伴い、被加工面と打撃手段を備える装置本体とのなす角度が変化し、装置本体の振動状態が変化する。 このため、ピーニング装置は、被加工面に対して常に良好なピーニングを行えるとは限らない。

    そこで、本構成によれば、振動検出手段によって装置本体の振動状態が検出され、検出された振動状態が予め定められた振動状態となるように、装置本体の被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段が制御手段によって制御される。 なお、予め定められた振動状態とは、良好なピーニングを行っている場合における振動状態である。

    このように、傾き調整手段が装置本体の振動状態が良好な振動状態となるように、装置本体の被加工面に対する傾きが調整されるので、本構成は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    上記第一態様では、前記傾き調整手段が、前記装置本体を所定の軸回りに回動させるモータであり、前記制御手段が、前記モータの回転角度に基づいて前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を算出し、算出した角度と予め定められた角度との差分、及び前記振動検出手段によって検出された振動状態と前記予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定することが好ましい。

    本構成によれば、傾き調整手段によって、装置本体と被加工面とのなす角度がピーニングに適した角度となると共に、装置本体の振動状態が良好な振動状態となるように、装置本体の被加工面に対する傾きが調整される。 従って、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、より良好なピーニングを行うことができる。

    本発明の第二態様に係るピーニング装置は、被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する角度検出手段と、前記角度検出手段によって検出された角度が予め定められた角度となるように、前記傾き調整手段を制御する制御手段と、を備える。

    本構成によれば、角度検出手段によって装置本体と被加工面とのなす角度が検出され、検出された角度が予め定められた角度となるように、装置本体の被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段が制御手段によって制御される。 なお、予め定められた角度とは、例えば90°である。

    このように、傾き調整手段によって、装置本体と被加工面とのなす角度がピーニングに適した角度となるように、装置本体の被加工面に対する傾きが調整されるので、本構成は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    上記第二態様では、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段を備え、前記制御手段が、前記角度検出手段によって検出された角度と前記予め定められた角度との差分、及び前記振動検出手段によって検出された振動状態と予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定することが好ましい。

    本構成によれば、傾き調整手段によって、装置本体と被加工面とのなす角度がピーニングに適した角度となると共に、装置本体の振動状態が良好な振動状態となるように、装置本体の被加工面に対する傾きが調整される。 従って、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、より良好なピーニングを行うことができる。

    上記第二態様では、前記角度検出手段が、前記装置本体と前記被加工面との距離を複数箇所で検出することにより、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出することが好ましい。

    本構成によれば、ピーニングにより時々刻々と被加工面の形状が変化していても、装置本体と被加工面とのなす角度を精度良く検出することができる。

    上記第一態様又は上記第二態様では、前記予め定められた振動状態よりも前記振動検出手段で検出された振動状態が大きい場合、前記予め定められた振動状態は、検出された該振動状態に更新されることが好ましい。

    本構成によれば、振動状態をより大きくできるので、より良好なピーニングを行うことができる。

    本発明の第三態様に係るピーニング方法は、被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段と、を備えるピーニング装置のピーニング方法であって、前記振動検出手段によって前記装置本体の振動状態を検出する第1工程と、検出した振動状態が予め定められた振動状態となるように、前記傾き調整手段を制御する第2工程と、を含む。

    本発明の第四態様に係るピーニング方法は、被加工面に打撃を与える打撃手段と、前記打撃手段を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体と、前記装置本体の前記被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段と、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する角度検出手段と、を備えるピーニング装置のピーニング方法であって、前記角度検出手段によって、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出する第1工程と、検出した角度が予め定められた角度となるように、前記傾き調整手段を制御する第2工程と、を含む。

    上記第四態様では、前記ピーニング装置が、前記装置本体の振動状態を検出する振動検出手段を備え、前記第1工程が、前記角度検出手段によって、前記装置本体と前記被加工面とのなす角度を検出すると共に、前記振動検出手段によって、前記装置本体の振動状態を検出し、前記第2工程が、検出した角度と前記予め定められた角度との差分、及び検出した振動状態と前記予め定められた振動状態との差分に基づいて、前記傾き調整手段に対する操作量を決定することが好ましい。

    本発明によれば、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる、という優れた効果を有する。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の外観図である。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の外観図である。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の振動状態を表わすグラフである。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング処理の流れを示すフローチャートである。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の被加工面に追従している状態を示す外観図である。

    本発明の第1実施形態に係るピーニング装置の被加工面に追従している状態を示す外観図である。

    本発明の第2実施形態に係るピーニング装置の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。

    本発明の第2実施形態に係るピーニング処理の流れを示すフローチャートである。

    本発明の第3実施形態に係るピーニング装置の外観図である。

    本発明の第3実施形態に係るピーニング装置の外観図である。

    本発明の第3実施形態に係るピーニング装置の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。

    本発明の第3実施形態に係るピーニング処理の流れを示すフローチャートである。

    本発明の第4実施形態に係るピーニング装置の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。

    以下に、本発明に係るピーニング装置及びピーニング方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。

    〔第1実施形態〕
    以下、本発明の第1実施形態について説明する。

    図1,2は、本第1実施形態に係るピーニング装置10の外観図である。 図1は、紙面に垂直な方向がy軸、左右方向がx軸、上下方向がz軸とされ、図2は、紙面に垂直な方向がx軸、左右方向がy軸、上下方向がz軸とされる。
    ピーニング装置10は、ロボット又はバランサ等の送り装置12に接続されており、自動的に移動し、被加工物の被加工面に打撃を与え、曲げ成形や溶接によって生じた残留応力の低減等を行う。 被加工物は、例えばアルミやアルミ合金等の金属である。
    なお、ピーニング装置10は、送り装置12に接続されることなく、作業者により保持され、作業者によって移動されてもよい。

    ピーニング装置10の装置本体14の下部、すなわち被加工面と対向する部分には、被加工面に打撃を与えるピーニング打撃ピン16が備えられる。 装置本体14は、振動(例えば約20kHz以上の超音波振動)によりピーニング打撃ピン16を被加工面に対して往復運動させる。 なお、ピーニング打撃ピン16の形状や往復運動させる方法は限定されない。

    装置本体14の上部には、装置本体14の振動状態を検出する振動センサ18が備えられている。 振動センサ18としては、装置本体14の加速度を検出するセンサが用いられる。 また、振動センサ18の位置は一例であり、装置本体14における他の位置に備えられてもよい。

    装置本体14の側面には、複数のレーザ変位計20(レーザ変位計20A,20B,20C,20D)が備えられている。 レーザ変位計20は、一例として装置本体14のz軸を中心として、x軸上で相対する位置に2つとy軸上で相対する位置に2つ備えられている。
    これらレーザ変位計20は、装置本体14と被加工面とのなす角度(以下、「装置角度」という。)を検出する角度検出手段として機能する。 すなわち、レーザ変位計20は、装置本体14と被加工面との距離を複数箇所で検出することにより、z軸方向を垂直とした装置本体14と被加工面とのなす角度を検出する。

    さらに、装置本体14は、装置本体14の被加工面に対する傾きを調整する傾き調整手段として、x軸を回転軸線としたサーボモータ22xとy軸を回転軸線としたサーボモータ22yが備えられている。

    ここで、被加工面は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化することに伴い、装置角度が変化し、装置本体14の振動状態が変化する。 このため、従来のピーニング装置は、被加工面に対して常に良好(振動の大きい)なピーニングを行えるとは限らない。
    そこで、本第1実施形態に係るピーニング装置10が被加工面に対して常に良好なピーニングを行えるように、振動センサ18、レーザ変位計20A,20B,20C,20D、及びサーボモータ22x,22yは、ピーニング装置10が姿勢制御装置30を構成する。

    図3は、本第1実施形態に係るピーニング装置10の制御装置40の電気的構成を示すブロック図であり、特に装置本体14の姿勢制御に関する電気的構成を示す。
    なお、制御装置40は、主に、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。 そして、後述する角度指令出力部42、減算部44x,44y、姿勢演算部46、及び操作量演算部48x,48y、振動参照波形出力部50、及び振動偏差演算部52の各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。

    角度指令出力部42は、予め定められた装置角度の指令値(以下、「角度指令値」という。)を出力する。 なお、角度指令出力部42は、x方向の角度指令値θ xrefを減算部44xへ出力し、y方向の角度指令値θ yrefを減算部44yへ出力する。
    なお、角度指令値θ xref ,θ yrefは、例えば90度である。

    姿勢演算部46は、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dによって検出された距離である変位センサ信号 ,Z ,Z ,Z が入力され、これら変位センサ信号Z ,Z ,Z ,Z に基づいてx方向の装置角度θ 及びy方向の装置角度θ を算出する。 そして、姿勢演算部46は、装置角度θ を減算部44xへ出力し、装置角度θ を減算部44xへ出力する。

    減算部44xは、入力された装置角度θ と角度指令値θ xrefとの偏差(以下「x方向角度偏差e θx 」という。)を算出し、操作量演算部48xへ出力する。
    減算部44yは、入力された装置角度θ と角度指令値θ yrefとの偏差(以下「y方向角度偏差e θy 」という。)を算出し、操作量演算部48yへ出力する。

    振動参照波形出力部50は、装置本体14の振動状態の参照波形を記憶し、出力する。
    図4は、ピーニング装置10の振動状態を表わすグラフの一例である。 ピーニング打撃ピン16の振動周波数よりも低い周波数であって、周波数が200Hz以下で、振動が良好な状態と振動が不良な状態とで振動状態が異なる。 図4に示されるように良好な振動状態の方が、不良な振動状態に比べてより振動が大きい。

    振動参照波形出力部50は、図4の例に示されるような良好な振動状態の波形を予め定められた参照波形e refとして、振動偏差演算部52へ出力する。

    振動偏差演算部52は、振動センサ18から出力される振動センサ信号Sと参照波形e refとの偏差(以下「振動偏差e 」という。)を算出し、操作量演算部48x,48yへ出力する。
    なお、振動偏差演算部52は、ローパスフィルタを用いることにより、図4の例で示されるように200Hz以下の周波数、好ましくは100Hz以下の周波数の振動偏差e を算出する。

    操作量演算部48xは、入力されたx方向角度偏差e θxと振動偏差e に基づいて、サーボモータ22xに対する操作量を示す操作量指令値V を演算し、サーボアンプ54xへ出力する。 なお、操作量演算部48xは、例えば予め定められた関数によって、操作量指令値V を演算してもよいし、x方向角度偏差e θxと振動偏差e と操作量指令値V との関係を示したテーブル情報によって、操作量指令値V を演算してもよい。

    操作量演算部48yは、入力されたy方向角度偏差e θyと振動偏差e に基づいて、サーボモータ22yに対する操作量を示す操作量指令値V を演算し、サーボアンプ54yへ出力する。 なお、操作量演算部48yは、例えば予め定められた関数によって、操作量指令値V を演算してもよいし、y方向角度偏差e θyと振動偏差e と操作量指令値V との関係を示したテーブル情報によって、操作量指令値V を演算してもよい。

    また、操作量指令値V ,V は、例えば電圧値である。

    サーボアンプ54xは、入力された操作量指令値V に基づいてサーボモータ22xを駆動させるための電流i をサーボモータ22xへ供給する。
    サーボモータ22xは、供給された電流i に応じて回転軸を回転させる。 回転軸の回転状態は、エンコーダ56xによって検出される。

    サーボアンプ54yは、入力された操作量指令値V に基づいてサーボモータ22yを駆動させるための電流i をサーボモータ22yへ供給する。
    サーボモータ22yは、供給された電流i に応じて回転軸を回転させる。 回転軸の回転状態は、エンコーダ56yによって検出される。

    このように制御装置40は、検出された装置角度θ ,θ と検出された振動センサ信号Sとがフィードバックされ、装置角度θ ,θ と予め定められた角度指令値θ xref ,θ yrefとの差分、及び振動センサ信号Sと予め定められた参照波形e refとの差分に基づいて、サーボモータ22x,22yに対する操作量を決定する。
    これにより、本第1実施形態に係るピーニング装置10は、装置本体14の振動状態を簡易に良好な振動状態とすることができる。

    図5は、本第1実施形態に係るピーニング装置10を用いたピーニング処理の流れを示すフローチャートである。

    まず、ステップ100では、ピーニング装置10の駆動を開始する。 これにより、ピーニング打撃ピン16による被加工面への打撃が開始される。
    なお、ピーニング装置10による被加工面への押圧力は、ピーニング装置が姿勢制御装置30を備えない場合に比べて弱く、例えば5〜10kgである。 ピーニング装置10が送り装置12に接続される場合は、例えば、送り装置12とピーニング装置10との間に設けられたバネにより付勢され、被加工面へ上記押圧力を生じさせる。

    次のステップ102では、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dによる検出結果に基づいて、姿勢演算部46が装置角度θ ,θ を検出し、振動センサ18が装置本体14の振動を検出する。

    次のステップ104では、装置角度θ ,θ 及び振動センサ信号Sのフィードバックによって、操作量演算部48xが操作量指令値V を算出し、操作量演算部48yが操作量指令値V を算出する。

    次のステップ106では、サーボアンプ54xが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22xへ供給し、サーボモータ22xの回転軸をx軸回りに回転させる。 これにより、図6に示されるように、装置本体14がx軸回りに回動する。 また、サーボアンプ54yが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22yへ供給し、サーボモータ22yの回転軸をy軸回りに回転させる。 これにより、図7に示されるように、装置本体14がy軸回りに回動する。

    このように、装置本体14の振動状態が参照波形e refにより示される良好な振動状態となるように、サーボモータ22x,22yが装置本体14の被加工面に対する傾きを調整するので、本第1実施形態に係るピーニング装置10は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    次のステップ108では、ピーニング装置10の駆動停止が指示されたか否かを判定し、肯定判定の場合は、本ピーニング処理を終了し、否定判定の場合は、ステップ102へ移行して被加工面に対するピーニングを継続する。

    以上説明したように、本第1実施形態に係るピーニング装置10は、被加工面に打撃を与えるピーニング打撃ピン16と、ピーニング打撃ピン16を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体14と、装置本体14の被加工面に対する傾きを調整するサーボモータ22x,22yと、装置角度を検出するレーザ変位計20A,20B,20C,20Dと、装置本体14の振動状態を検出する振動センサ18とを備える。 そして、ピーニング装置10の制御装置40は、振動センサ18によって検出された振動状態が予め定められた振動状態となるように、サーボモータ22x,22yを制御する。
    従って、本第1実施形態に係るピーニング装置10は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    〔第2実施形態〕
    以下、本発明の第2実施形態について説明する。

    なお、本第2実施形態に係るピーニング装置10の構成は、図1に示す第1実施形態に係るピーニング装置10の構成と同様であるので説明を省略する。

    図8は、本第2実施形態に係るピーニング装置10の制御装置40の電気的構成を示すブロック図であり、特に姿勢制御に関する電気的構成を示す。 なお、図8における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。

    本第2実施形態に係るピーニング装置10は、図8に示されるように、振動センサ18による検出結果に基づいてフィードバックを行わない。 すなわち、制御装置40は、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dによる検出結果に基づいたフィードバックのみを行い、操作量指令値V ,V を演算する。
    なお、振動センサ18による検出結果は、別途モニタされ、装置本体14の振動状態が良好な振動状態であるか否かが作業者等によって判断される。

    図9は、本第2実施形態に係るピーニング処理の流れを示すフローチャートである。 なお、図9における図5と同一のステップについては図5と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。

    まず、ステップ100でピーニング装置10の駆動が開始されると、ステップ102'へ移行する。

    ステップ102'では、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dによる検出結果に基づいて、姿勢演算部46が装置角度θ ,θ を検出する。

    次のステップ104'では、装置角度θ ,θ のフィードバックによって、操作量演算部48xが操作量指令値V を算出し、操作量演算部48yが操作量指令値V を算出し、ステップ106へ移行する。

    ステップ106では、サーボアンプ54xが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22xへ供給し、サーボアンプ54yが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22yへ供給する。

    次のステップ108では、ピーニング装置10の駆動停止が指示されたか否かを判定し、肯定判定の場合は、本ピーニング処理を終了し、否定判定の場合は、ステップ102'へ移行して被加工面に対するピーニングを継続する。

    以上説明したように、本第2実施形態に係るピーニング装置10は、被加工面に打撃を与えるピーニング打撃ピン16と、ピーニング打撃ピン16を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体14と、装置本体14の被加工面に対する傾きを調整するサーボモータ22x,22yと、装置角度を検出するレーザ変位計20A,20B,20C,20Dとを備える。 そして、ピーニング装置10の制御装置40は、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dによって検出された装置角度が予め定められた装置角度となるように、サーボモータ22x,22yを制御する。
    従って、本第2実施形態に係るピーニング装置10は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    〔第3実施形態〕
    以下、本発明の第3実施形態について説明する。

    図10,11は、本第3実施形態に係るピーニング装置10の外観図である。 図10は、紙面に垂直な方向がy軸、左右方向がx軸、上下方向がz軸とされ、図11は、紙面に垂直な方向がx軸、左右方向がy軸、上下方向がz軸とされる。
    本第3実施形態に係るピーニング装置10は、第1実施形態に係るピーニング装置10とは異なり、レーザ変位計20A,20B,20C,20Dを備えておらず、その他図10,11における図1,2と同一の構成部分については図1,2と同一の符号を付して、その説明を省略する。

    図12は、本第3実施形態に係るピーニング装置10の制御装置40の電気的構成を示すブロック図であり、特に姿勢制御に関する電気的構成を示す。 なお、図12における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。

    本第3実施形態に係る制御装置40は、図12に示されるように、振動センサ18による検出結果に基づいたフィードバックを行い、操作量指令値V ,V を演算する。

    また、エンコーダ56xは、サーボモータ22xの回転軸の回転角度θ Mxを検出し、操作量演算部48xへ出力する。

    操作量演算部48xは、回転角度θ Mxに基づいて装置角度θ を算出し、算出した装置角度θ と角度指令値θ xrefとの偏差であるx方向角度偏差e θxを算出する。
    そして、操作量演算部48xは、算出したx方向角度偏差e θxと振動偏差e に基づいて、サーボモータ22xに対する操作量を示す操作量指令値V を演算し、サーボアンプ54xへ出力する。

    エンコーダ56yは、サーボモータ22yの回転軸の回転角度θ Myを検出し、操作量演算部48yへ出力する。

    操作量演算部48yは、回転角度θ Myに基づいて装置角度θ を算出し、算出した装置角度θ と角度指令値θ yrefとの偏差であるy方向角度偏差e θyを算出する。
    そして、操作量演算部48yは、算出したy方向角度偏差e θyと振動偏差e に基づいて、サーボモータ22yに対する操作量を示す操作量指令値V を演算し、サーボアンプ54yへ出力する。

    このように、本第3実施形態に係る制御装置40は、サーボモータ22x,yの回転角度θ Mx ,θ My及び振動センサ信号Sがフィードバックされ、回転角度θ Mx ,θ Myに基づいて算出した装置角度θ ,θ と角度指令値θ xref ,θ yrefとの差分、及び振動センサ信号Sと予め定められた参照波形e refとの差分に基づいて、サーボモータ22x,22yに対する操作量を決定する。

    図13は、本第3実施形態に係るピーニング処理の流れを示すフローチャートである。 なお、図13における図5と同一のステップについては図5と同一の符号を付して、その説明を一部又は全部省略する。

    まず、ステップ100でピーニング装置10の駆動が開始されると、ステップ102”へ移行する。

    ステップ102”では、操作量演算部48x,48yがサーボモータ22x,yの回転角度θ Mx ,θ Myに基づいて装置角度θ ,θ を算出し、振動センサ18が装置本体14の振動を検出する。

    次のステップ104”では、算出した装置角度θ ,θ 及び検出した振動センサ信号Sのフィードバックによって、操作量演算部48xが操作量指令値V を算出し、操作量演算部48yが操作量指令値V を算出し、ステップ106へ移行する。

    ステップ106では、サーボアンプ54xが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22xへ供給し、サーボアンプ54yが操作量指令値V に基づいた電流I をサーボモータ22yへ供給する。

    次のステップ108では、ピーニング装置10の駆動停止が指示されたか否かを判定し、肯定判定の場合は、本ピーニング処理を終了し、否定判定の場合は、ステップ102”へ移行して被加工面に対するピーニングを継続する。

    以上説明したように、本第3実施形態に係るピーニング装置10は、被加工面に打撃を与えるピーニング打撃ピン16と、ピーニング打撃ピン16を振動により被加工面に対して往復運動させる装置本体14と、装置本体14の被加工面に対する傾きを調整するサーボモータ22x,22yと装置本体14の振動状態を検出する振動センサ18とを備える。 そして、ピーニング装置10の制御装置40は、振動センサ18によって検出された振動状態が予め定められた振動状態となるように、サーボモータ22x,22yを制御する。
    従って、本第3実施形態に係るピーニング装置10は、ピーニングにより時々刻々と形状が変化している被加工面に追従して、良好なピーニングを行うことができる。

    なお、本第3実施形態では、サーボモータ22x,yの回転角度θ Mx ,θ Myに基づいた装置角度θ ,θ も用いてフィードバックする形態について説明したが、回転角度θ Mx ,θ Myに基づいた装置角度θ ,θ は用いずに、振動センサ18によって検出された振動状態のみをフィードバックする形態としてもよい。

    〔第4実施形態〕
    以下、本発明の第4実施形態について説明する。

    本第4実施形態に係るピーニング装置10の構成は、図1に示す第1実施形態に係るピーニング装置10の構成と同様であるので説明を省略する。

    図14は、本第4実施形態に係るピーニング装置10の制御装置40の電気的構成を示すブロック図であり、特に姿勢制御に関する電気的構成を示す。 なお、図14における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。

    図14に示されるように、本第4実施形態に係る制御装置40は、参照波形比較部60を備えている。 参照波形比較部60は、振動参照波形出力部50に記憶されている参照波形e refと振動センサ18から出力される振動センサ信号Sとを比較する。 参照波形e refよりも振動センサ信号Sが大きい場合、参照波形e refは、検出された振動センサ信号Sに更新される。

    その後、制御装置40は、振動センサ18によって検出された振動状態が更新された参照波形e refはとなるように、サーボモータ22x,22yを制御する。

    従って、本第4実施形態に係るピーニング装置10は、振動状態をより大きくできるので、より良好なピーニングを行うことができる。

    以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。 発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

    例えば、上記各実施形態では、装置本体14の振動状態を検出する振動検出手段として、装置本体14の加速度を検出する振動センサ18を備える形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、装置本体14の振動状態とピーニングにより発せられる音とは相関関係があるため、振動検出手段として音センサ(マイクロホン)を用いる形態としてもよい。 音センサは、必ずしも装置本体14に備えられる必要はなく、被加工面の近傍に設けられていてもよい。

    また、上記各実施形態で説明したピーニング処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。

    10 ピーニング装置 16 ピーニング打撃ピン 18 振動センサ 20 レーザ変位計 22x サーボモータ 22y サーボモータ 40 制御装置

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