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悪性疾患の臨床症状より最大10年前に早期がんを検出及びがんを診断するための標的化2次元ウエスタンブロット分析の方法及び組成物

申请号 JP2016119555 申请日 2016-06-16 公开(公告)号 JP2017215305A 公开(公告)日 2017-12-07
申请人 モル−ヌコ エンタープライジズ,インク.; MOR−NUCO ENTERPRISES,INC.; 发明人 モッレ ディー.ジェームス;
摘要 【課題】対象におけるがんの良性から悪性へのトランスフォーメーションを検出する方法を提供する。 【解決手段】電気泳動タンパク質分離の前に、対象から試料を採取するステップ、電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントをENOX2電子供与体で活性化するステップ、及び全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップを含み、前記試料における1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在が、がんの悪性トランスフォーメーションを示し、それにより、同等の非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントについて、検出感度の10〜100倍の増大が得られる、方法。 【選択図】なし
权利要求

以下のステップを含む、対象におけるがんの良性から悪性へのトランスフォーメーションを検出する方法。 電気泳動タンパク質分離の前に前記対象から試料を採取するステップ; 電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントを、ENOX2電子供与体で活性化するステップ;及び 全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップであって、前記試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在が、前記がんの悪性トランスフォーメーションを示し、それにより、同等の非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントについて、検出感度の10〜100倍の増大が得られる、ステップ;ENOX2転写物バリアントを活性化するために必要とされるENOX2電子供与体が、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出し、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が、10μM〜50μMの範囲内である、請求項1に記載の方法。2次元(2D)電気泳動タンパク質分離を行うステップと、フィルム又はペーパー上でブロットするステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、配列番号11を含む、請求項1に記載の方法。試料が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液である、請求項1に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、抗ENOX2 scFv融合タンパク質を含み、当該タンパク質が、 4℃から40℃の間において凝集せず、 CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン(C)を含有するアミノ酸残基の小さな側鎖(Gly/Ser)を含み、 ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフと鎖間ジスルフィド結合を形成する能がある、 請求項1に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、配列番号1のscFvを含み、配列番号11のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間が、凝集を防ぐために50%グリセロール中で保存することにより改善される、請求項4に記載の方法。血液、血清、又は血漿試料を濃縮するステップが、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合し、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される、請求項1に記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前にがんを検出するステップ及び/又はヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。1又は2以上の原発不明がん(CUP)の原発組織を決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。家族性がん病歴、環境曝露を有する集団において、又は一般的な集団において早期がんの少なくとも1つについてスクリーニングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。表1に記載のENOX2転写物バリアントの存在に基づき、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの原発組織を決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。総タンパク質ローディングコントロールとして53及び/又は79〜85kDaでタンパク質を分割するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、遠隔転移と複数の原発がんとを区別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。ステージ0及びステージ1のがんを検出するステップと、がんの原発組織を決定するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。予測されたがんの偽陽性及び確認された偽陰性の発生率が1%未満である、請求項1に記載の方法。がんを検出する方法の感度が97%より高い、請求項1に記載の方法。がんの再出現をモニタリングするステップをさらに含み、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの再出現に基づき200万個以下のがん細胞の存在を検出できる、請求項1に記載の方法。検出されるがんの原発組織が、膀胱、血液細胞、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫及び骨髄腫、乳房、頸部、結腸直腸、食道、胃、肝細胞、、非小細胞、メラノーマ、中皮腫、卵巣、膵臓、前立腺、腎細胞(腎臓)、肉腫、扁平細胞、精巣胚細胞、甲状腺濾胞、甲状腺乳頭、又は子宮の少なくとも1つから選択される、請求項1に記載の方法。以下のステップを含む、ウエスタンブロット上のENOX2転写物バリアントの定量の較正された方法。 対象由来の濃縮された試料を電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ; 電気泳動で分離されたタンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパー上にウエスタンブロットするステップ; 前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上の1又は2以上のENOX2転写物バリアントを、還元ENOX2基質で活性化するステップ;及び 全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップであって、前記試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在が、がんの悪性トランスフォーメーションを示し、非活性化ENOX2と比較して、ENOX2についての検出感度の10〜100倍の増大が得られ、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの量が、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの公知の量と比較して、前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上のENOX2転写物バリアントのスポット径及び強度に基づき較正される、ステップ;スポット径が、組換えENOX2の標準曲線と比較される、請求項20に記載の方法。ENOX2の塊のスポット径、及び対数が線形的に相関する、請求項20に記載の方法。定量が、スポット径とENOX2活性の組み合わせにより達成される、請求項20に記載の方法。試料が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液である、請求項20に記載の方法。定量が、 ENOX2抗体反応スポットを切り出すステップ、及び溶出及び銀ナノ粒子を形成するための四酸化銀との反応を用いてENOX2の量を定量するステップ、並びにENOX2のない対応するスポットと比較することにより、紫外−可視分光光度計又は光散乱分光光度計を用いた光散乱によって、前記ナノ粒子を定量するステップ により達成される、請求項20に記載の方法。7%より高い、バックグラウンドより上のスポットのパーセンテージが、前記スポットにおけるENOX2転写物バリアントの存在を確認する、請求項25に記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんのスポットにおいて原発組織を検出するステップ及び決定するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。以下のステップを含む、対象においてがんの原発組織を決定する方法。 前記対象由来の試料中のタンパク質を2次元(2D)分子量及び等電点電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ; 前記タンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパーに移すステップ; 前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上で、電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントをENOX2電子供与体で活性化するステップ; 活性化ENOX2転写物バリアントを検出するステップ;及び 表1由来の試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、前記がんの原発組織を決定するステップであって、インサイチュの前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの活性化が、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、検出感度を10〜100倍増大させる、ステップ;ENOX2転写物バリアントを活性化するのに必要とされるENOX2電子供与体が、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出し、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度は10μM〜50μMの範囲内である、請求項28に記載の方法。2次元(2D)電気泳動タンパク質分離を行うステップ、及びフィルム又はペーパーにブロットするステップをさらに含み、ENOX2電子供与体が、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出し、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が10μM〜50μMの範囲内である、請求項28に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、配列番号11を含む、請求項28に記載の方法。試料が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液である、請求項28に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、抗ENOX2 scFv融合タンパク質を含み、当該タンパク質が、 4℃から40℃の間において凝集せず、 CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン(C)を含有するアミノ酸残基の小さな側鎖(Gly/Ser)を含み、 ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフと鎖間ジスルフィド結合を形成する能力がある、 請求項28に記載の方法。全てのENOX2を検出可能な結合試薬が配列番号11のscFvを含み、前記配列番号1のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間が、凝集を防ぐために50%グリセロール中で保存することにより改善される、請求項28に記載の方法。血液、血清、又は血漿試料を濃縮するステップが、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合し、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される、請求項28に記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前に、がんを検出するステップ及び/又はヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。対象由来の濃縮された試料由来の1又は2以上の電気泳動で分離されたタンパク質を含むブロットであって、全てのENOX2を検出する試薬と、前記ブロット上のENOX2転写物バリアントを活性化するENOX2の還元基質とに曝露され、次の表1由来の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在について分析され、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を用いて、臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんの原発組織が検出、決定され、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、インサイチュの前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの活性化が、検出感度を10〜100倍増大する、前記ブロット。

以下のステップを含む、対象におけるがんの良性から悪性へのトランスフォーメーションを検出する方法。 前記対象由来の試料由来のタンパク質を電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ; 電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントをENOX2電子供与体で活性化するステップ;及び 全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップであって、前記試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在が、前記がんの悪性トランスフォーメーションを示し、それにより、同等の非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントについて、検出感度の10〜100倍の増大が得られる、ステップ;ENOX2転写物バリアントを活性化するために必要とされるENOX2電子供与体が、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出し、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が、10μM〜50μMの範囲内である、請求項1に記載の方法。2次元(2D)電気泳動タンパク質分離を行うステップと、フィルム若しくはペーパー上でブロットするステップとをさらに含むか、 全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、配列番号11を含むか、 試料が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液であるか、又は、 前記血液、血清、若しくは血漿試料を濃縮するステップが、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合し、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される、請求項1又は2に記載の方法。(i)全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、抗ENOX2 scFv融合タンパク質を含み、当該タンパク質が、 4℃から40℃の間において凝集せず、 CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン(C)を含有するアミノ酸残基の小さな側鎖(Gly/Ser)を含み、 ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフと鎖間ジスルフィド結合を形成する能力があるか、又は、 (ii)前記全てのENOX2を検出可能な結合試薬が、配列番号11のscFvを含み、配列番号11のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間が、凝集を防ぐために50%グリセロール中で保存することにより改善される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前にがんを検出するステップ及び/又はヒトがんの原発組織を決定するステップ、 1又は2以上の原発不明がん(CUP)の原発組織を決定するステップ、 家族性がん病歴、環境曝露を有する集団において、若しくは一般的な集団において早期がんの少なくとも1つについてスクリーニングするステップ、又は、 以下の表1に記載のENOX2転写物バリアントの存在に基づき、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの原発組織を決定するステップ をさらに含むか、或いは、 検出されるがんの原発組織が、膀胱、血液細胞、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫及び骨髄腫、乳房、頸部、結腸直腸、食道、胃、肝細胞、肺、非小細胞、メラノーマ、中皮腫、卵巣、膵臓、前立腺、腎細胞(腎臓)、肉腫、扁平細胞、精巣胚細胞、甲状腺濾胞、甲状腺乳頭、若しくは子宮の少なくとも1つから選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、遠隔転移と複数の原発がんとを区別するステップ、 ステージ0及びステージ1のがんを検出するステップ、及びがんの原発組織を決定するステップ、 予測されたがんの偽陽性及び確認された偽陰性の発生率が1%未満であることを決定するステップ、又は、 がんの再出現をモニタリングするステップ をさらに含み、 前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの再出現に基づき200万個以下のがん細胞の存在を検出できるか、又は がんを検出する方法の感度が97%より高い、 請求項1〜5のいずれかに記載の方法。以下のステップを含む、ウエスタンブロット上のENOX2転写物バリアントの定量の較正された方法。 対象由来の試料由来のタンパク質を電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ; 電気泳動で分離されたタンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパー上にウエスタンブロットするステップ; 前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上の1又は2以上のENOX2転写物バリアントを、還元ENOX2基質で活性化するステップ;及び 全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップであって、前記試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在は、がんの悪性トランスフォーメーションを示し、非活性化ENOX2と比較して、ENOX2についての検出感度の10〜100倍の増大が得られ、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの量が、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの公知の量と比較して、前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上のENOX2転写物バリアントのスポット径及び強度に基づき較正される、ステップ;試料が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液である請求項7に記載の方法。スポット径が、組換えENOX2の標準曲線と比較されるか、 ENOX2の塊のスポット径、及び対数が線形的に相関するか、 定量が、スポット径とENOX2活性の組み合わせにより達成されるか、 定量が、ENOX2抗体反応スポットを切り出すステップ、及び溶出及び銀ナノ粒子を形成するための四酸化銀との反応を用いてENOX2の量を定量するステップ、並びにENOX2のない対応するスポットと比較することにより、紫外−可視分光光度計又は光散乱分光光度計を用いた光散乱によって、前記ナノ粒子を定量するステップにより達成されるか、又は、 7%より高い、バックグラウンドより上のスポットのパーセンテージが、前記スポットにおけるENOX2転写物バリアントの存在を確認する、 請求項7に記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんのスポットにおいて原発組織を検出するステップ及び決定するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。対象においてがんの原発組織を決定する方法が、以下のステップを含む、請求項1に記載の方法。 前記対象由来の試料由来のタンパク質を2次元(2D)分子量及び等電点電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ; 前記タンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパーに移すステップ; 前記タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上で、電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントをENOX2電子供与体で活性化するステップ; 活性化ENOX2転写物バリアントを検出するステップ;及び 以下の表1由来の試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、前記がんの原発組織を決定するステップであって、インサイチュの前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの活性化が、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、検出感度を10〜100倍増大させる、ステップ;全てのENOX2を検出可能な結合試薬が配列番号11のscFvを含み、前記配列番号11のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間が、凝集を防ぐために50%グリセロール中で保存することにより改善される、請求項7に記載の方法。血液、血清、又は血漿試料を濃縮するステップが、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合し、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される、請求項7又は12に記載の方法。臨床症状より少なくとも1年前に、がんを検出するステップ及び/又はヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む、請求項7又は12に記載の方法。対象由来の濃縮された試料由来の1又は2以上の電気泳動で分離されたタンパク質を含むブロットであって、全てのENOX2を検出する試薬と、前記ブロット上のENOX2転写物バリアントを活性化するENOX2の還元基質とに曝露され、以下の表1由来の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在について分析され、前記1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を用いて、臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんの原発組織が検出、決定され、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、インサイチュの前記1又は2以上のENOX2転写物バリアントの活性化が、検出感度を10〜100倍増大する、前記ブロット。

说明书全文

関連出願の相互参照 なし。

技術分野 本発明は、がん検出及び診断の分野、より詳細には、NADHを標的とした検出に基づく機能性1本鎖可変領域組換えENOX2抗体に一般的に関する。

連邦政府資金による研究の陳述 なし。

コンパクトディスクの事項分野の参照による組み込み 本出願は、EFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出された配列表を含み、全体として参照により本明細書に組み込まれる。2016年5月30日付けで作製された、前記ASCIIコピーは、MNCE1002.txtと名付けられ、サイズ18キロバイトである。

本発明の範囲を制限することなく、その背景が、がんタンパク質生化学と関連して記載される。

細胞表面ハイドロキノン又は(細胞表面NADHオキシダーゼについて)ECTO−NOXタンパク質として言及されるタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換活性を有するNADHオキシダーゼの固有の増殖関連ファミリーが存在する(Morre, 1998. Plasma Membrane Redox Systems and Their Role in Biological Stress and Disease (Asard, H., Berczi, A. and Caubergs, R. J., Eds) pp. 121-156, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, Netherlands、Morre and Morre, 2003. Free Radical Res. 37: 795-805)。(関連する腫瘍について)ENOX2と命名されるECTO−NOXファミリーの1員は、がん細胞の表面及びがん患者の血清に特異的である(Morre et al., 1995. Proc. Natl. Acad. Sci. 92: 1831-1835、Bruno et al., 1992. Biochem. J. 284: 625-628)。ENOX2タンパク質の存在は、複数のヒト腫瘍組織(乳癌、前立腺がん、ニューロブラストーマ、結腸癌、及びメラノーマ)について実証され(Cho et al., 2002. Cancer Immunol. Immunother. 51: 121-129)、血清分析は、ヒトがんとのずっと広範な関連性を示唆する(Morre, et al., 1997. Arch. Biochem. Biophys. 342: 224-230、Morre and Reust, 1997. J. Bioenerg. Biomemb. 29: 281-289)。

ENOXタンパク質は、細胞膜の外葉に固定されたエクトプロテインである(Morre, 1965. Biochim. Biophys. Acta 1240: 201-208、図1)。エクトプロテインの他の例(シアリルトランスフェラーゼ及びガラクトシルトランスフェラーゼ、ジペプチジルアミノペプチダーゼIVなど)の特徴である通り、ENOXタンパク質は排出される。それらは、培養細胞の条件培地において(Cho et al., 2002. Cancer Immunol. Immunother. 51: 121-129)、及び患者血清において(Morre, et al., 1997. Arch. Biochem. Biophys. 342: 224-230、Morre and Reust, 1997. J. Bioenerg. Biomemb. 29: 281-289)可溶性形態で出現する。がん患者由来の血清形態のENOX2は、膜結合形態を投与するのと同じ程度の薬物応答性を提示する。薬物応答性ENOX2活性は、白血病、リンパ腫、又は固形腫瘍(前立腺、乳房、結腸、、膵臓、卵巣、及び肝臓)を有する患者を含む、様々なヒトがん患者の血清において見られる(Morre, et al., 1997. Arch. Biochem. Biophys. 342: 224-230、Morre and Reust, 1997. J. Bioenerg. Biomemb. 29: 281-289)。ENOX2タンパク質の極端な安定性及びタンパク質分解酵素抵抗性(del Castillo-Olivares et al., 1998. Arch. Biochem. Biophys. 385: 125-140)は、がん患者の血清において容易に検出可能なレベルまで蓄積する能を説明する助けとなり得る。対照的に、薬物応答性NOX活性は、健常なボランティアの血清において、又は新生物以外の障害を有する患者の血清においては見出されていない(Morre, et al., 1997. Arch. Biochem. Biophys. 342: 224-230、Morre and Reust, 1997. J. Bioenerg. Biomemb. 29: 281-289)。

細胞表面ENOX2のがん特異性の根拠はこれまでに決定されていない一方、概念は、複数の方向からの証拠により支持された。薬物応答性ENOX2活性は、がん化していないヒト細胞及び動物細胞並びに組織の細胞膜には存在していないことが厳密に決定された(Morre et al., 1995. Proc. Natl. Acad. Sci. 92: 1831-1835)。ENOX2タンパク質は、膜貫通型結合ドメインを欠き(Morre, et al., 2001. Arch. Biochem. Biophys. 392: 251-256)、低pHでの簡単な処理により細胞表面から放出される(del Castillo-Olivares et al., 1998. Arch. Biochem. Biophys. 358: 125-140)。薬物応答性ENOX2活性は、健常なボランティア、又はがん以外の疾患を有する患者由来の血清では検出されていない(Morre, et al., 1997. Arch. Biochem. Biophys. 342: 224-230、Morre and Reust, 1997. J. Bioenerg. Biomemb. 29: 281-289)。複数のENOX2抗血清は、がん患者のがん化した細胞及び組織又は血清を抗原供給源として用いたときのウエスタンブロット分析又は免疫沈降により、34kDa(ENOX2の細胞表面形態の1つの処理分子量)の免疫反応性バンドを同定した(Cho et al., 2002. Cancer Immunol. Immunother. 51: 121-129、Morre, et al., 2001. Arch. Biochem. Biophys. 392: 251-256、Chueh et al., 2002. Biochemistry 44: 3732-3741)。34kDaの免疫反応性バンドは、健常なボランティア、又はがん以外の障害を有する患者由来のがん化した細胞及び組織又は血清を用いたときのウエスタンブロット分析又は免疫沈降は存在しない(Cho et al., 2002. Cancer Immunol. Immunother. 51: 121-129、Morre, et al., 2001. Arch. Biochem. Biophys. 392: 251-256、Chueh et al., 2002. Biochemistry 44: 3732-374)。これらの抗血清は、モノクローナル抗体(Cho et al., 2002. Cancer Immunol. Immunother. 51: 121-129)、正常細胞及び新生物細胞由来の細胞表面NADHオキシダーゼと反応する1本鎖可変領域フラグメント(scFv)、発現したENOX2に応答して生成されるポリクローナル抗血清(Chueh et al., 2002. Biochemistry 44: 3732-374)、及びENOX2の保存アデニンヌクレオチド結合領域に対するポリクローナルペプチド抗血清(Chueh et al., 2002. Biochemistry 44: 3732-374)を含む。

ENOX2 cDNAがクローン化された(GenBank受託番号AF207881、11、米国特許出願公開第2003/0207340(A1)号)。オープンリーディングフレームに由来する分子量は、70.1kDaである。機能モチーフは、キノン結合部位、アデニンヌクレオチド結合部位、及び部位定方向突然変異誘発に基づく可能性のあるタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換部位としてのCXXXXCシステイン対を含む(Chueh et al., 2002. Biochemistry 44: 3732-374)。入手可能なゲノム情報(Bird、1999年、NCBIのGenBankデータベースにクローン875H3(APK1抗原の一部)由来のヒトDNA配列の直接提出)に基づき、ENOX2遺伝子は染色体Xに位置し、そしてそれは、複数のエクソン(13)を含む。多数のスプライスバリアントmRNA及び発現したタンパク質が存在することは公知である。

腫瘍NADHオキシダーゼ−特異的モノクローナル抗体MAB 12.1を産生するハイブリドーマ細胞株は、ブダペスト条約の条項の下、2002年4月4日付けでAmerican Type Culture Collection, Manassas、Va.、20108に寄託された。この寄託物は、受託番号ATCC PTA−4206により同定される。寄託物は、寄託日から30年、若しくは最も新しい請求後5年の期間、又は特許の有効期間のうちのより長い期間、ATCC寄託機関における制限によって維持され、寄託物がその期間中に生存能力がなくなれば、交換される。このモノクローナル抗体は、2006年5月30日付けで発行された米国特許第7,053,188号に記載され、それは、参照により本明細書に組み込まれる。

米国特許出願公開第2003/0207340(A1)号

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がんがヒト健常者に対して有意な脅威を引き起こすことを理由に、及びがんが有意な経済的コストをもたらすことを理由に、当技術分野においては、がんの存在及び器官部位についてアッセイするための有効な、経済的かつ技術的に単純なシステムに対して長年の切実な必要性がある。

本発明は、(腫瘍特異的NADHオキシダーゼについて)ENOX2として公知の全てのがん抗原の特定の転写物バリアントの存在についての生物学的試料の分析の方法を含む。本方法は、例えば、全てのがんのENOX2抗原、及び特定のタイプのがんを特徴付ける、種々のアイソフォームに特異的な抗体を用いた2次元ゲル電気泳動及び免疫ブロットを含む。本発明の方法はまた、首尾よい処置を反映するENOX2アイソフォームの量が減少することで、治療への応答を評価するために適用することができ、並びに再発性疾患の早期検出(ENOX2特異的アイソフォームの増大又は再発を反映した)に適用することができる。

1つの実施形態において、本発明は、電気泳動タンパク質分離の前に対象から試料を採取するステップ、電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントをENOX2電子供与体で活性化するステップ、及び全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップを含む、対象におけるがんの良性から悪性へのトランスフォーメーションを検出する方法を含み、試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在は、がんの悪性トランスフォーメーションを示し、それにより、同等な非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントについて、検出感度の10〜100倍の増大が得られる。1つの態様において、ENOX2転写物バリアントを活性化するのに必要とされるENOX2電子供与体は、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が10μM〜50μMの範囲内である、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出する。別の態様において、方法は、フィルム又はペーパー上で2次元(2D)電気泳動タンパク質分離及びブロットを行うステップをさらに含む。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、配列番号1を含む。別の態様において、試料は、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は他の体液である。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、4℃から40℃の間において凝集しない抗ENOX2 scFv融合タンパク質を含み、加えて、CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン残基(C)を含有する小さな側鎖(Gly/Ser)を有するアミノ酸を主に含むScFv融合タンパク質の重鎖と軽鎖の間の機能的リンカーを含み、ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフと鎖間ジスルフィド結合を形成する能力がある。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、配列番号11のscFvを含み、ここで、配列番号1のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間が、凝集を防ぐように−70℃において50%グリセロール中で保存することにより、改善される。別の態様において、血液、血清、又は血漿試料を濃縮するステップは、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合し、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される。別の態様において、方法は、がんを検出するステップ、及び/又は臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、がんを検出するステップ、及び/又は臨床症状より少なくとも1年(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は20年)前にヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、1又は2以上の原発不明がん(CUP)の原発組織を決定するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、家族性がん病歴、環境曝露を有する集団において、又は一般的な集団において早期がんの少なくとも1つについてスクリーニングするステップをさらに含む。別の態様において、方法は、次の表1に記載のENOX2転写物バリアントの存在に基づき、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの原発組織を決定するステップをさらに含む。

別の態様において、方法は、全タンパク質ローディングコントロールとしてタンパク質を53及び/又は79〜85kDaで分割するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、遠隔転移と複数の原発がんを区別するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、ステージ0及びステージ1のがんを検出するステップ、並びにがんの原発組織を決定するステップをさらに含む。別の態様において、予測されるがんの偽陽性及び確認された偽陰性の発生率は1%未満である。別の態様において、がんを検出する方法の感度は、95%より高い。別の態様において、方法の感度は、200万個以下のがん細胞の存在を検出する。別の態様において、方法は、がんの再出現をモニタリングするステップをさらに含み、そこでは、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの再出現に基づき200万個以下のがん細胞の存在が検出可能である。別の態様において、方法は、悪性早期新生物病変と良性早期新生物病変とを決定するステップをさらに含み、良性病変が検出されるなら、外科手術、化学療法、又は放射線療法を行うステップが回避され得る。別の態様において、方法は、前立腺がんの早期兆候を決定するステップをさらに含む。別の態様において、方法は、乳管癌の発展前に、外科手術を潜在的に回避するために根治的早期介入、放射線又は化学療法を必要とする非浸潤性乳管癌を決定するステップをさらに含む。別の態様において、がんの良性から悪性へのトランスフォーメーションは、臨床症状の発生の少なくとも1年前に検出される。別の態様において、検出されたがんの原発組織は、膀胱、血液細胞、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫及び骨髄腫、乳房、頸部、結腸直腸、食道、胃、肝細胞、肺、非小細胞、メラノーマ、中皮腫、卵巣、膵臓、前立腺、腎細胞(腎臓)、肉腫、扁平細胞、精巣胚細胞、甲状腺濾胞、甲状腺乳頭、又は子宮(子宮内膜)の少なくとも1つから選択される。

本発明のなお別の実施形態は、対象由来の濃縮された試料を電気泳動でタンパク質分離にかけるステップ、電気泳動で分離されたタンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパー上にウエスタンブロットするステップ、タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上の1又は2以上のENOX2転写物バリアントを還元ENOX2基質で活性化するステップ、及び全てのENOX2を検出可能な結合試薬を用いて、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を検出するステップを含む、ウエスタンブロット上のENOX2転写物バリアントの定量の較正された方法を含み、血液、血清、又は血漿試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在が、がんの悪性トランスフォーメーションを示し、非活性化ENOX2と比較して、ENOX2についての検出感度の10〜100倍の増大が得られ、1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの量は、1又は2以上のENOX2転写物バリアントの公知の量と比較して、タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上のENOX2転写物バリアントのスポット径及び強度に基づき較正される。1つの態様において、スポット径は、組換えENOX2の標準曲線と比較される。別の態様において、ENOX2の塊のスポット径及び対数は、線形的に相関する。

本発明のなお別の実施形態は、対象由来の試料中のタンパク質を2次元(2D)分子量及び等電点電気泳動でのタンパク質分離にかけるステップ、タンパク質をタンパク質捕獲フィルム又はペーパーに移すステップ、タンパク質捕獲フィルム又はペーパー上でのENOX2電子供与体とのインキュベーションにより、電気泳動で分離されたENOX2転写物バリアントを活性化するステップ、活性化ENOX2転写物バリアントを検出するステップ、及び表1由来の試料中の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在に基づき、がんの原発組織を決定するステップを含む、対象におけるがんの原発組織を決定する方法を含み、1又は2以上のインサイチュのENOX2転写物バリアントの活性化は、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、検出感度を10〜100倍増大する。別の態様において、ENOX2転写物バリアントを活性化するのに必要とされるENOX2電子供与体は、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が10μM〜50μMの範囲内である、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出する。別の態様において、方法は、2次元(2D)電気泳動タンパク質分離を行うステップ、及びフィルム又はペーパー上にブロットするステップをさらに含み、ENOX2電子供与体は、還元ピリジンヌクレオチド、NADH、NAD(P)H、又はENOX2電子供与体である合成基質の少なくとも1つから選択され、NADH又はNAD(P)Hの最終濃度が10μM〜50μMの範囲内である、2Dブロット上で1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントを検出する。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、配列番号11を含む。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、4℃から40℃の間において凝集しない抗ENOX2 scFv融合タンパク質を含み、CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン残基(C)を含有する小さな側鎖(Gly/Ser)アミノ酸残基を含み、ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフと鎖間ジスルフィド結合を形成する能力がある。別の態様において、全てのENOX2を検出可能な結合試薬は、配列番号11のscFvを含み、ここで、配列番号11のscFvの安定性、結合効率、及び保存可能期間は、凝集を防ぐように−70℃において50%グリセロール中で保存することにより、改善される。別の態様において、試料を濃縮するステップは、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを結合させ、濃縮するためのニッケル−アガロース基質を用いて、1又は2以上のENOX2転写物バリアントを濃縮するステップとしてさらに定義される。別の態様において、方法は、臨床症状より少なくとも1年前に、がんを検出するステップ及び/又はヒトがんの原発組織を決定するステップをさらに含む。別の態様において、試料は、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、又は体液である。

本発明のなお別の実施形態は、対象由来の濃縮された試料由来の1又は2以上の電気泳動で分離されたタンパク質を含むブロットを含み、 ブロットは、全てのENOX2検出する試薬、及びブロット上のENOX2転写物バリアントを活性化するENOX2の還元基質に曝露され、ブロットは、表1由来の1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在について分析され、 1又は2以上の活性化ENOX2転写物バリアントの存在を用いて、臨床症状より少なくとも1年前にヒトがんの原発組織が検出され、決定され、1又は2以上のインサイチュENOX2転写物バリアントの活性化は、非活性化ENOX2転写物バリアントと比較したとき、検出感度を10〜100倍増大する。

本発明の特性及び利点のより完全な理解のため、発明の詳細な説明が添付の図面と共にここで参照される。

NADHなしと比較したアッセイにおいて15μM NADHの存在下でのインキュベーションを含む2−Dゲル電気泳動/ウエスタンブロット分析により決定される通り、アッセイにおいてENOX2の異なる量のスポットサイズ及び密度の2倍の増大を明示するグラフである。

ENOX2活性とNADHの濃度との関係を描写するグラフである。最大活性は、およそ0.8μMのkMを有する約500μM NADHにおいて達成された(kMの決定については図3を参照)。

ENOX2活性(タンパク質1mg当たりナノモル/分)V対およそ0.8mMのkMを生じるmMの基質濃度Sの2重逆数Lineweaver-Burkeプロットを示すグラフである。抗体あり及び抗体なしについて同一又は類似する縦軸切片は、抗体が、ENOX2配列の同一領域にある基質と抗体結合部位についての証拠をもたらす、活性部位のNADH基質と競合することを明示する。

プールされたがん血清のENOX2活性サイクルの5つの最大値を説明するための時間の関数としてENOX2活性の表示を示すグラフである。表1において定量される通り、阻害は、22分の活性サイクル内において最大値4にて生じる。従って、最大値5は阻害されるべき最初の最大値であるので、抗体結合は、最大値4中に独占的に生じなければならない。最大値5における抗体添加は作用を有さず、最大値4より前の抗体添加も作用を有さなかった。

臨床症状より最大10年前に、アスベスト作業者における悪性中皮腫の早期検出を描写するグラフである。7人の男性対象、診断の中央値年齢67歳、アスベストにより誘導される悪性中皮腫の診断の168〜96カ月前に開始した一連のアッセイが表される。閉じた記号は、悪性中皮腫の特徴である両方のタンパク質1もタンパク質2もあることは明白である。開いた記号は、タンパク質1もタンパク質2もないことは明白である。網掛け記号は、タンパク質1のみであることは明白である。

がんの早期診断及び早期介入のため、がん特異的細胞表面タンパク質のENOX2のファミリーの有用性の図解表示の図である。ENOX2のがん部位特異的転写物バリアントは血清に流されて、早期検出及び診断が可能になる。細胞表面における発端のENOX2タンパク質は、がんの制御されていない増殖に必須の細胞膜電子伝達機能の終末のオキシダーゼとして作用する。ENOX2タンパク質が、例えば、EGCg/トウガラシ(Capsicum)相乗作用を通じて阻害されるとき、制御されていない増殖が終わり、がん細胞はプログラム化された細胞死(アポトーシス)を経験する。

プールされた非がん(左パネル)、及び主要な癌プラス白血病及びリンパ腫(右パネル)患者血清を表すプールされたがんを含む、ENOX2転写物バリアントの2次元ゲル/ウエスタンブロットを提供する図である。未反応(バックグラウンドにおける)アルブミンのおよその位置が、比較のため標識される。ENOX2反応性タンパク質は、四分円I及びIVに限定される。検出は、アルカリホスファターゼと結合した組換えscFv−S(S−タグペプチド:His−Glu−Ala−Ala−Lys−Phe−Gln−Arg−Glu−His)抗体を用いる。プールされたがん血清のおよそ10種のENOX2転写物バリアントは、非がんに存在せず(A)、がん部位特異的である。

個々に分析されたがん患者由来の血清の2−Dゲル電気泳動のウエスタンブロット/ウエスタンブロットを示す図である。がん部位は、存在する主要な転写物バリアントの分子量の低減する順で示される。図8A.頸部がん。図8B.卵巣がん。図8C.前立腺がん。図8D.乳がん。図8E.非小細胞肺がん。図8F.小細胞肺がん。図8G.膵臓がん。図8H.大腸がん。図8I.非ホジキンリンパ腫。図8J.メラノーマ。未反応(バックグラウンドにおける)アルブミン(Ab)のおよその位置が、比較のため標識される。およそ180種の非がん患者血清が、陽性コントロールとしての比較のため、特異的転写物バリアントを示すタンパク質であるとの証拠なく、並行して分析された。

患者血清の分析的ゲル電気泳動及び免疫ブロットを示す図である。図9A.非小細胞肺がんを有する患者由来の血清は、54kDa、等電点pH5.1の転写物バリアント(矢印)を含有する。図9B.小細胞肺がんを有する患者由来の血清は、52kDa、等電点4.3の転写物バリアント(矢印)を含有する。右のMW 52kDa及び等電点pH4.1のリファレンススポットは、α1−アンチトリプシン阻害剤である。アルブミン及び他の血清タンパク質は未反応である。

患者血清のウエスタンブロットによる乳がんに特異的なENOX2転写物バリアントの2−Dゲル電気泳動分離及び検出を示す図である。矢印=66〜68kDaの乳がん特異的転写物バリアント。R=52kDa、等電点pH4.1のα−フェチュイン(fetuin)リファレンススポット。

2−DゲルにロードされたENOX2タンパク質のスポット径と量との間の対数と対数の関係を説明する図である。変動する量の組換えENOX2が、免疫ブロットにより分析された。次に、検出されたENOX2スポットの直径の対数が、ロードされたENOX2の量の対数の関数としてプロットされた。

従来のXXXXXXXリンカー(図12B)と比較した、−CXXC−XX−Cリンカー(図12A)を有するScFVの有効性を実証するための混合実験のウエスタンブロットを示す図である。(S−S結合を保存するために)両方について非還元条件下、機能的システインリンカーを有するScFV組換え抗体は、組換えENOX2とインキュベーションされたとき、53kDa ScFV(a)、及び結合した分子量約176kDaについて、1つのENOX2分子と2つのScFV分子の比(ENOX2の2つのタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ結合部位のそれぞれに対して1つ)において全長ScFVと72kDa全長ENOX2との間のジスルフィド結合形成による主に下流開始部位由来の46kDa切断型ScFV(b)のレベルの低減を示した。図12Bにおいて、システインを欠く従来のリンカーで、同一の反応条件下で架橋結合の証拠は観察されなかった。

−70℃において50%グリセロール中で保存されたとき凝集されない抗体の主要な寄与を主に示す、光散乱(Agilent 7080 Particle Size Spectrophotometer)により決定されたサイズ(nm)に基づく抗体の濃度(%)としての粒子分布の図である。

ENOX2転写物バリアント検出の感度の10倍の増大を立証する、Hostetler et al. 2009(Clin. Proteomics 5: 46-51)により記載される従来の2次元ウエスタンブロット分析と比較して、本明細書に記載されるNADH−標的化2次元ウエスタンブロット分析の比較の図である。

本発明の種々の実施形態の作製及び使用が、以下で詳細に考察される一方、本発明が、多種多様な特定の文脈において具体化され得る多くの適用可能な発明概念を提供することは、理解されるべきである。本明細書において考察される特定の実施形態は、本発明を作製し、使用するための特定の方法の単なる説明であり、本発明の範囲を区切らない。

本発明の理解を促進するために、多数の用語が以下で定義される。本明細書において定義される用語は、本発明に関する範囲内の当業者により通常理解される意味を有する。「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」のような用語は、単数形の実体のみを指すことは意図されず、説明のため用いられ得る特定の例の一般的な種類を含む。本明細書における専門用語を用いて、本発明の特定の実施形態が記載されるが、それらの使用は、請求項で説明される場合を除き、本発明を区切らない。

本発明の分野は、がん特異的ファミリーの細胞表面ENOX2タンパク質に標的化された特異的機能性1本鎖可変領域組換え抗体、これにより、既に開発されたプロトコールに渡り10〜100倍の感度の増強をもたらすNADH−標的化テクノロジーと組み合わされたENOX2−特異的組換えscFv抗体での2次元ゲル電気泳動を用いることにより決定される発端特異的転写物バリアントの組織の分子量及び等電点に基づき、悪性疾患の臨床症状より最大10年前にがんの検出を可能にするがんの早期全がん診断(pan-cancer diagnosis)のための血清ベースのアッセイである。

腫瘍関連ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドオキシダーゼ(ENOX2)としても公知のエクト−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドオキシダーゼジスルフィドチオール交換体2(ENOX2)(GenBank受託番号AF207881、Chueh et al., 2002)は、早期診断のため並びに早期予防介入のための標的として理想的に適合する(図6)。タンパク質は、悪性腫瘍の細胞表面上で発現され、がんを有する患者の血清において検出可能である(Cho et al., 2002)。ENOX2タンパク質は、細胞膜電子伝達の終末のハイドロキノンオキシダーゼである。早期介入の観点から、それらは、腫瘍細胞の増殖及び拡大において重要である(Morre and Morre, 2003、Tang et al., 2007. Biochemistry 46:12337-12346、2008. Oncol. Res. 16:557-567)。両方の早期検出のため及び早期介入のため標的としてENOX2を用いる本発明者らのアプローチは、これらの特性に基づく(Cho et al., 2002、Morre and Morre, 2003、Davies and Bozzo, 2005. Drug News Perspect 19: 223-225により概説される)。ENXO2の存在は、がん部位特異的ENOX2形態を同定するための方法論なしで、がんの検出への非侵襲性アプローチをもたらす一方、がんのタイプ又は位置についての指示は提供しなかった。

本発明は、(腫瘍特異的NADHオキシダーゼについて)ENOX2として公知の全てのがん抗原の特定のアイソフォームの存在についての生物学的試料の分析の方法を提供する。本方法は、全てのがんENOX2抗原、及び特定のタイプのがんを特徴付ける種々のアイソフォームに特異的な抗体を用いた2次元ゲル電気泳動及び免疫ブロットを必要とする。具体的に例示される通り、血清約30μLが、分析のためロードされる。

ENOX2転写物バリアントは、ENOX2−特異的モノクローナル抗体(MAb)(米国特許第7,053,188号)を用いた、全ての細胞表面NOXタンパク質(年齢と関連する正常細胞及び新生物特異的NADHオキシダーゼ両方)を認識する1本鎖可変領域(scFv)フラグメントを用いた、又はENOX2に対して生じたポリクローナル血清を用いた検出で、それらの分子量及び等電点に基づき同定される。ECTO−NOXタンパク質は、ニッケル−アガロースに結合させ、次に溶出させることにより、生物学的試料、望ましくは、血清試料からまず強化され、濃縮される。ボルテックスすることによりニッケルアガロースからタンパク質を放出させた後、タンパク質は、等電点電気泳動により1次元で、及びポリアクリルアミドゲル電気泳動により2次元で分離される。本明細書において具体的に例示される通り、等電点電気泳動ステップは、pH範囲3〜10に渡り、サイズ分離は、10%ポリアクリルアミドゲルに渡る。大抵のがん特異的ENOX2アイソフォームは、非常に狭い範囲pH3.9と6.3との間の等電点を提示するが、分子量34〜136kDaで異なる。具体的に例示される2Dゲルシステムにおいて、がん特異的アイソフォームは、四分円I(比較的高分子量の材料)、及びIV(低分子量の材料、特に、30〜50kDaの範囲)に位置する。IgG重鎖(四分円II)及びIgG軽鎖(四分円III)は、scFv抗体と交差反応し、53及び79〜85kDaのリファレンスタンパク質と共に、ローディングコントロールとして作用する。全てのENOX2アイソフォームの非存在は、がんの非存在、又はアッセイにおける検出の限界未満の累積のがんサイズを示す。ENOX2アイソフォームの存在は、がんの存在を示す。血清試料に存在する特定の分子量、又はアイソフォームの特定の組み合わせは、がんの細胞タイプ又は原発組織を示す。方法は、がんの存在を決定するだけでなく、本発明の方法は、原発組織に関する診断情報も提供する。現在、これらの特定の性能を有する全てのがん(全ての形態のヒトがん)の検査は存在しない。64〜69kDaの範囲内の見かけの分子量、4.2〜4.9の範囲内のpHを有するENOX2転写物バリアントは、乳がんと関連付けられる。52〜53kDa、pH4.1〜4.6のENOX2転写物バリアントは、小細胞肺がんと関連付けられる。54〜56kDa、pH4.6〜5.3のENOX2転写物バリアントは、非小細胞肺がんと関連付けられる。約72〜90kDa及び37〜47kDa、両方について等電点pH3.7〜5.0の2つのENOX2転写物バリアントは、卵巣がんを特徴付ける。71〜88kDa、pH5.1〜6.5のENOX2転写物バリアントは、前立腺がんと関連付けられる。約90〜100kDa、pH4.2〜5.4のENOX2転写物バリアントは、頸部がんを示唆する。約80〜96kDa、pH4.4〜5.4、50〜65kDa、pH4.2〜5.3、及び33〜46kDa、pH3.8〜5.2の3つのENOX2転写物バリアントは、大腸がんの特徴である。患者ががんを有すると疑われる場合、生物学的試料、有利には、血清試料の2Dゲル電気泳動/免疫学的分析は、本発明で、がんの存在及び器官部位両方を明らかにする。

方法1− ウエスタンブロット検出プロトコールの感度及び特異性の10〜100倍の増大。 本発明を用いることで、ウエスタンブロット検出プロトコールの感度及び特異性の10〜100倍の増大は、抗体結合部位阻害性リガンドへの血清ENOX2の曝露後、NADH酸化の阻害の遅延時間が存在したという知見からもたらされた。阻害は、30分のインキュベーション中0から22分の間の種々の時間(22分はENOX2活性サイクルの長さである(Wang et al., 2001. Biochim. Biophys. Acta 1539:192-204))において生じることが観察された。従って、EEMTE抗体結合部位が抗体との結合に使用可能である、それぞれの22分の活性サイクル中の時間は、比較的短く、5分未満程度である。また、ENOX2タンパク質は、抗体が、この比較的短い枠の機会中に結合部位へのアクセスに到達させるために活性でなければならない。

表2は、抗体添加後5回の連続する22分の活性サイクル中、5つの活性最大値におけるENOX2の活性を示す。

阻害は、22分の活性サイクル内で最大値4において生じる。従って、最大値5は阻害されるべき最初の最大値であるので、抗体結合は、最大値4中に独占的に生じなければならない。最大値5における抗体添加は作用を有さず、最大値4より前の抗体添加も作用を有さなかった。上の結果の推論は、抗体が、不活性なENOX2転写物バリアントに結合しないか、又は不十分にのみ結合することである。それ故、ステップは、抗体とのインキュベーション中にウエスタンブロット上のENOX2を活性な状態にするよう開始された。

抗体でのウエスタンブロット中に活性なENOX2を維持するために、1%ミルクでの10分間のブロッキング、及び過剰なミルクを除去するためのTBSTで2回すすいだ後、還元ピリジンヌクレオチド[NAD(P)H]が、1次scFv抗体とのインキュベーション中に15μMの濃度で添加された。10μMの範囲内の最終濃度のNADHが好ましい。NADHの濃度、温度、及び抗体タイターに依存した、振盪あり又は振盪なしで、4℃から40℃の間のいかなる温度における、1〜16時間の時間、抗体とのブロットのインキュベーションは、好ましくは、振盪ありで4℃において一晩(およそ16時間)のインキュベーションである。

本発明のがん診断システムは、ヒト血清中のタンパク質の分離のための2次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動技術を利用して、がんの存在、腫瘍タイプ、疾患重症度、及び治療応答を示すがん特異的アイソフォームパターン及び組成を生じさせる。プロトコールは、ENOX2転写物バリアントの少なくとも26種のがん特異的パターンの検出のため設計され、それぞれが、がんの発端の20種の異なる組織を表す異なる腫瘍タイプを表示し、がんの存在及び原発がんの発端を示すよう決定される。本明細書は、特定のがんを反映するENOX2転写物バリアントを検出するための、転写物を決定する2次元ゲル電気泳動プロトコール及びその後の免疫分析のプロセスを説明する。

2次元ゲル電気泳動は、互いに直の2次元の置換により分離し、免疫ブロットは、ENOX2アイソフォームを同定する。1次元において、バリアントは、等電点電気泳動(IEF)による電荷に従い、等電点(pI)により分離される。次に、バリアントは、2次元のSDS−PAGEによるキロダルトン(kDa)の分子量に従い、分離される。次に、アイソフォームは、転写物バリアントへの抗体結合を安定化する機能的リンカーを含有する全てのがん特異的抗体調製物を用いたさらなる分析のため、ニトロセルロース膜にブロットされる。

がんの存在及び発端のがん組織両方を同時に決定するための機会は、Sタグを有する全てのENOX2組換え1本鎖可変領域(scFv)抗体(図7)でのウエスタンブロットが検出のため利用される、2次元ゲル電気泳動分離の結果として出現する(Hostetler et al., 2009. Clin. Proteomics 5: 46-51)。抗体は、ヒト起源の血液腫瘍及び固形腫瘍由来の全ての公知のENOX2転写物バリアントと交差反応したが、それ自体は異なる種類のがんを区別しなかった。この抗体を用いた分析は、2次元ゲル電気泳動分離と合わせたとき、それぞれが特定の形態のがんの特徴的な分子量及び等電点を示す、転写物バリアントとしてその後に同定されるENOX2タンパク質の特定の種を明らかにした(表1)。

方法2− 特定の分子量及び等電点のENOX転写物バリアントは、がん患者により特有に産生される。 転写物バリアントは、がん細胞により特異的に産生される分子署名分子であり、非がん細胞に非存在であるので、それらは、循環中に流れ出し、偽陽性と偽陰性のいずれの発生率も低い、リスク集団における原発がん及び再発がんの両方の早期検出のための決定的な非侵襲性及び感受性血清マーカーとして作用する可能性を有する。

2−D−ウエスタンブロットプロトコールは、臨床症状より十分早く早期にがんを検出するので、がんの可能性のある根治的予防ストラテジーとしての早期介入と早期検出を合わせる機会がもたらされ、これにより、その最も早期のステージの疾患の消去が独自に可能である。

図2は、ENOX2活性とNADHの濃度との関係を描写するグラフである。最大活性は、およそ0.8μMのkMを有する約500μM NADHにおいて達成された(kMの決定については図3を参照)。

図3は、ENOX2活性(タンパク質1mg当たりナノモル/分)V対およそ0.8mMのkMを生じるmM基質濃度Sの2重逆数Lineweaver-Burkeプロットを示すグラフである。抗体あり及び抗体なしについて同一又は類似する縦軸切片は、抗体が、ENOX2配列の同一領域にある基質と抗体結合部位についての証拠をもたらす、活性部位のNADH基質と競合することを明示する。

図4は、プールされたがん血清のENOX2活性サイクルの5つの最大値を説明するための時間の関数としてENOX2活性の表示を示すグラフである。表1において定量される通り、阻害は、22分の活性サイクル内において最大値4にて生じる。従って、最大値5は阻害されるべき最初の最大値であるので、抗体結合は、最大値4中に独占的に生じなければならない。最大値5における抗体添加は作用を有さず、最大値4より前の抗体添加も作用を有さなかった。

図5は、臨床症状より最大10年前の、アスベスト作業者における悪性中皮腫の早期検出を描写するグラフである。7人の男性対象、診断の中央値年齢67歳、アスベストにより誘導される悪性中皮腫の診断の168〜96カ月前に開始した一連のアッセイが表される。閉じた記号は、悪性中皮腫の特徴である両方のタンパク質1もタンパク質2もあることは明白である。開いた記号は、タンパク質1もタンパク質2もないことは明白である。網掛け記号は、タンパク質1のみであることは明白である。

がん患者(膀胱、血液細胞(白血病、リンパ腫、及び骨髄腫)、乳房、頸部、結腸直腸、食道、胃、肝細胞、肺、メラノーマ、卵巣、膵臓、前立腺、腎細胞(腎臓)、肉腫、扁平細胞、精巣胚細胞、甲状腺、及び子宮(子宮内膜))の混合集団由来のENOXタンパク質の分析的2−Dゲル電気泳動及び免疫ブロットは、四分円I及びIVにおける34から100kDaの間の分子量の酸性タンパク質の複数の種を明らかにし(図7、右パネル)、そのうちいずれも、非がん患者の血清に存在しなかった(図7、左パネル)。1次元における分離は、3〜10のpH範囲に渡る等電点電気泳動によるものであり、2次元における分離は、10パーセントSDS−PAGEによるものであった。ENOX2転写物バリアントの等電点は、3.2〜6.3の範囲内であった。ENOX2形態以外の主な反応性タンパク質は、好都合なローディングコントロール及び等電点リファレンスとして作用した、53kDa、等電点pH4.1の大部分がリン酸化されたアルファ−フェチュイン(図8における標識された「R」)、並びにローディングリファレンスの第2の点及び等電点リファレンスとして作用した、79〜85kDa、等電点pH6.8のセロトランスフェリンであった。2つの交差反応性リファレンスタンパク質は、がん及び非がん対象両方の血清及び血漿の大部分に存在する。アルブミン及び他の血清タンパク質は、少量で存在するとき、通常反応しない。いくつかのブロットにおいて、組換えscFvは、免疫グロブリン重鎖タンパク質(約52kDa)及び免疫グロブリン軽鎖タンパク質(約25kDa)と弱い交差反応性であった。

図8A〜8Jは、個々に分析されたがん患者由来の血清の2−Dゲル電気泳動のウエスタンブロット/ウエスタンブロットを示す。がん部位は、存在する主要な転写物バリアントの分子量の低減する順で示される。図8A.頸部がん。図8B.卵巣がん。図8C.前立腺がん。図8D.乳がん。図8E.非小細胞肺がん。図8F.小細胞肺がん。図8G.膵臓がん。図8H.大腸がん。図8I.非ホジキンリンパ腫。図8J.メラノーマ。未反応(バックグラウンドにおける)アルブミン(Ab)のおよその位置が、比較のため標識される。およそ180種の非がん患者血清が、陽性コントロールとしての比較のため、特異的転写物バリアントを示すタンパク質であるとの証拠なく、並行して分析された。

図9A及び9Bは、患者血清の分析的ゲル電気泳動及び免疫ブロットを示す。図9A.非小細胞肺がんを有する患者由来の血清は、54kDa、等電点pH5.1の転写物バリアント(矢印)を含有する。図9B.小細胞肺がんを有する患者由来の血清は、52kDa、等電点4.3の転写物バリアント(矢印)を含有する。右のMW52kDa及び等電点pH4.1のリファレンススポットは、α1−アンチトリプシン阻害剤である。アルブミン及び他の血清タンパク質は未反応である。

図10は、患者血清のウエスタンブロットによる乳がんに特異的なENOX2転写物バリアントの2−Dゲル電気泳動分離及び検出を示す。矢印=66〜68kDaの乳がん特異的転写物バリアント。R=52kDa、等電点pH4.1のα−フェチュインリファレンススポット。

種々の形態のがんを有する個々の患者由来の血清は、2−Dゲル電気泳動及び免疫ブロットにより分析されて、図7のENOX2アイソフォームのそれぞれを特定の原発組織のがんに割り当てた(表3を参照)。64〜69kDaの範囲内の見かけの分子量、4.2〜4.9の範囲内のpHを有するENOX2転写物バリアントは、乳がんと関連付けられる。52〜53kDa、pH4.1〜4.6のENOX2転写物バリアントは、小細胞肺がんと関連付けられる。54〜56kDa、pH4.6〜5.3のENOX2転写物バリアントは、非小細胞肺がんと関連付けられる。約72〜90kDa及び37〜47kDa、両方について等電点pH3.7〜5.0の2つのENOX2転写物バリアントは、卵巣がんを特徴付ける。71〜88kDa、pH5.1〜6.5のENOX2転写物バリアントは、前立腺がんと関連付けられる。約90〜100kDa、pH4.2〜5.4のENOX2転写物バリアントは、頸部がんを示唆する。約80〜96kDa、pH4.4〜5.4、50〜65kDa、pH4.2〜5.3、及び33〜46kDa、pH3.8〜5.2の3つのENOX2転写物バリアントは、大腸がんの特徴である。患者ががんを有すると疑われる場合、生物学的試料、有利には、血清試料の2Dゲル電気泳動/免疫学的分析は、本発明で両方の、がんの存在及び器官部位を明らかにする。

ENOX2のタンパク質配列は、全てのENOX2 scFv組換え抗体と反応性の2つのリファレンスタンパク質アルファ−フェチュイン及びセロトランスフェリンとの類似性を提示する。E394EMTE398キノン阻害剤結合部位に対する類似性の領域は、ENOX2における隣接する7個のアミノ酸配列(下線が引かれた)に限定され、特異的scFv抗体が結合する抗原配列として作用する。 ENOX2 EEMTETKETEESALVS (配列番号1)下線が引かれたアミノ酸399〜406 アルファ−フェチュイン GTDCVAKEATEAAKCN (配列番号2)下線が引かれたアミノ酸210〜216 セロトランスフェリン CLDGTRKPVEEYANCH (配列番号3)下線が引かれたアミノ酸588〜595

A.試料調製 1.再和溶液を調製/解凍する(−20、RBと標識した1.5mLのチューブ)。 a.使用前に1%ジチオスレイトール(DTT)を溶液に加える(0.01g/1.0mL)。 2.再水和バッファー120μLを1.7mlのチューブに加える。 3.血清 30μLをチューブに加える。 4.完全に混合されるまで溶液をボルテックスする。 5.冷凍庫(−20℃、pH3〜10)からImmobiline DryStripを取り出し、ストリップをRTまで5分間平衡化する。 a.ストリップをRTにおいて10分より長く置かない。 6.ストリップ由来のID番号を記録する。 7.7cmのDryStrip毎にトレイに試料130μLをロードする。トレイは同じ高さであることを確実にする。 8.DryStripゲルを下にして試料上に置く。 9.必要とされれば、試料の中及び外へストリップを数回注意深く持ち上げることにより、試料がストリップを通じてむらなく広がっていることを確実にする。 10.試料がストリップの1つの領域において濃縮されるなら、ピペッティングすることにより試料を再分配する。 11.DryStrip上においてピペットチップで優しく押し下げることにより、気泡を取り除く。 12.トレイ上に蓋を置き、ddi−H2Oに浸したペーパータオルを有するプラスチックバック内にトレイを置く。 13.バッグを密封する。 14.ストリップに試料を12〜24時間吸収させるレベル表面上で、一晩RTにおいて試料を再水和物させる。

B.等電点電気泳動(1次元) 1.IPGphorをオンにする(機械の正確な立ち上げを確実にする)。 2.次の通り、Manifold電気泳動トレイ上にストリップを置く。 a.ゲルを上にする。 b.陽性(酸性)終末まで元に戻す。 c.ストリップを並べる。 d.金属ストリップ間(つまり電極をフィットさせ、金属ストリップを接触させる)。 3.1つのストリップ当たり2つのPaper Wickを得る。 4.1つの芯当たりdi−H2O 150μLで芯を湿らせる。 5.ゲル(およそ0.3cm)の陽極端と陰極端に渡り芯を置く。 6.芯上に電極を置くが、ゲルから離し(極が金属プレート上にあることを確認する)、所定位置に固定する。 7.DryStrip Cover液でストリップをカバーする。 a.ストリップ全部のレーンをオイルで満たす。 b.ストリップが完全にカバーされていることを確実にする。 8.蓋を閉める。 9.IPGphor IIでIEF実行する。 a.最大アンペア数:50μAmps。 b.温度:20℃。 c.初期電圧をチェックすることにより、正確なアセンブリーを確実にする。 d.必要に応じて、実行を中止し、芯を置き換え、乾燥した前面が見えなくなるまで実行を継続する。

C.SDS−Pageゲルを調製する(2次元のため) 1.使用前に、石鹸及び温水中で十分にプレートを洗浄し、ごしごし洗う。 2.di−H2Oにおいてすすぐ。 3.プレートをそのまま空気乾燥させるか、又はエタノールに浸したKimwipeで拭く。 4.マニュアルの通り、Protean-plus Multi-Gel casting Chamber(Bio-Rad社)において(それぞれのプレートとブロックとの間の空間で)プレートを整える。 5.スクリューが完全に締め付けられていることを確実にする。 6.ゲル溶液を加える。 7.ゲルがガラスプレートの上部から約1〜1.5cmであるとき、注入を止める。 8.エタノールでゲルを優しく覆う。 9.Saran Wrapでカバーする。 10.ゲルを少なくとも1時間(なるべく一晩)重合させる。

D.平衡化(1次元) 1.トレイからストリップを取り出し、Kimwipe上に置いて、過剰のオイルを取り除く。 1.ストリップのゲルを上にしてKimwipe上に置く。 2.第2のKimwipeでストリップを覆い、優しく拭き取って、オイルを取り除く。 2.ストリップを平衡プレート中にゲルを上にして置き、凍結するか、又は平衡化する。 1.凍結:プレートをプラスチックラップにおいて包み、−80℃において保存する。 a.平衡前にストリップを解凍する(解凍されたとき、透明)。 2.平衡化:次のステップまで継続する。 3.1つのストリップ当たり平衡バッファー約1.5mLでストリップをカバーする。 4.液化されるまで、アガロースを加熱する。 5.20分、RTにおいて振盪する。

E.SDS−PAGE(2次元) 1.約3cm×0.75cmに切断したWhatman 3MMクロマトグラフィー紙に標準液8μLを加えることにより、左(pH10側)マーカーを調製する。標準液は、紙の底部、高さ約1cmに加えられなければならない。 2.約3cm×0.75cmに切断したWhatman 3MMクロマトグラフィー紙に標準液8μLを約3cm×0.75cmに加えることにより、右(pH3側)マーカーを調製する。標準液は、紙の底部、高さ約1cmに加えられなければならない。 3.平衡バッファーを捨てる。 4.SDSランニングバッファーにおいてストリップをカバーし、過剰の平衡バッファーをすすぎだす。 5.SDSランニングバッファーをストリップから取り除く。 6.SDSランニングバッファーのすすぎを繰り返す。 7.ゲルを外にしてSDS−PAGEゲルの後ろプレート上にストリップを注意深く置く。 8.皮膚に触れるのに十分なほど冷却したら、1%低融点アガロースでストリップを覆う。 1.ゲルの下に気泡が形成されていないことを確実にする。 2.定規を用いてゲルを軽くたたき、気泡を取り除く。 9.マーカーがストリップ上のゲルまで平らであることを確実にしながら、IEFストリップの適当な端にマーカーの次のものを挿入する。 10.アガロースの重合作用を可能にする。 11.2次元においてロードされるべきそれぞれのストリップについて継続する。 12.Dodecaタンクにおいてヒンジ側を下にゲルを置く。 13.全てのゲルがタンクに入れられた後、ゲルが、全体としてSDSランニングバッファーによりカバーされていることを確実にする。 14.2次元実行が13℃において行われる。 1.250V。 2.1〜1.5時間(ゲルの前面がタンクの蓋の管類に近づくまで、ゲルを実行させる)。

F.タンパク質トランスファー(ウエスタンブロットのため) 1.Dodecaタンクからゲルを取り出す。 2.ゲルを所望のサイズに切る。 3.トレイ(ゲルをフィットさせるのに十分な大きさ)をトランスファーバッファーで満たす。 4.トランスブロット細胞においてスポンジを、1つのゲル当たり2つのスポンジを置いた。 5.トランスファーバッファーでタンクを満たして、スポンジにトランスファーバッファーを染み込ませる。 6.予め切断したトランスファー膜を浸す。 7.アセンブリートランスファーカセットは次の通り。 1.黒色側が下。 2.トランスファーバッファーにおいて浸されたスポンジ。 3.濾紙。 4.ゲル。 5.ニトロセルロース膜−一旦ゲル上に置いたら膜を動かしてはいけない。 6.濾紙。 7.スポンジ。 8.ゲルと膜との間で全ての気泡が取り除かれていることを確実にする。 9.トレイをトランスブロットタンクに置いて、トレイの黒色側(ゲル側)を黒色タンク側に置く。 10.4℃及び次の条件においてトランスファーする(必要とされるなら、トランスファーは氷浴中で成され得る)。 1.50分間90V。 2.膜は、トランスファーの後、一晩4℃においてタンク内にそのままにすることができる。

G.シグナルを増幅するために、アルカリホスファターゼが結合したS−タグ、又は抗S−タグが結合したアルカリホスファターゼを有するscFvを用いたウエスタンブロットについての免疫学的分析。 1.膜をトランスファーから取り出す。 2.膜を(膜をカバーするのに十分な)1%ミルクにおいてすすぎ、10分、RTにおいてブロッキングする。 3.(Abの抗体価指示に従い)抗体溶液を調製する。 4.ブロッキング溶液を取り除く(4℃において保存する)。 5.膜を抗体溶液を含む容器内に置く。 6.4℃において一晩(通常、8〜12時間)インキュベーションする。

H.ウエスタンブロット及びスキャンの展開 1.1次抗体を取り除く。 2.膜を4回洗浄する。 1.TBSTで膜をカバーする。 2.RTにおいて5分間優しく振盪する。 3.Western Blueで膜をカバーする。 4.リファレンススポットが最大強度に達するまで、展開させる。 5.di−H2Oですすぐことにより、展開を停止させる。 6.膜を乾燥させる。 7.膜をスキャンする。

1次元のため用いられた溶液

2次元のため用いられた溶液

ウエスタンブロットのための溶液

方法3− 2−Dゲル電気泳動ウエスタンブロット早期検出プロトコール。 血清は、hemoguard closureを有するか、又は有しない標準B & D 13×100(7ml) vacutainer clot tube(又は同等物)において、(止血帯での)静脈穿刺により採取した血液5mlから調製された。凝固を可能にさせるためおよそ30分室温において後、血餅は、5〜10分間、2,500〜3,000rpmでの遠心分離によりペレット化された。血餅を含まない血清は、清潔なチューブにデカントされ、標識され、新鮮分析されるか、又は凍結保存された。

ウエスタンブロット分析のために、血清30μLを、再水和バッファー(7M尿素、2Mチオ尿素、2%(w/v)CHAPS[(3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパン−スルホネート)、非変性両性イオン界面活性剤]、0.5%(w/v)ASB−14(アミドスルホベタイン−14、両性イオン界面活性剤)、0.5%(v/v)両性電解質、pH3〜10(Bio-Rad社)、0.5%(v/v)固定化pH勾配(IPG)バッファー、pH3〜10(Amersham-Pharmacia Biotech社)、及び65mMジチオスレイトール)120μLに加えた。試料を直ちにボルテックスして、血清を再水和バッファーと混合した。タンパク質4〜6mgが分析のためロードされた。試料は、IPG dry strip(Amersham社)での市販の平台電気泳動システム(Ettan IPGphor 3、Amersham-Pharmacia Biotech社)を用いることにより、1次元において電気泳動された。7cmのIPG strip上で3〜10の線形pH範囲が用いられた。IPG stripは、試料で一晩室温において再水和された。次に、ストリップは、1つのストリップ当たり50mAにおいて、並びに250Vhrsについて250V、500Vhrsについて500V、1,000Vhrsについて1,000V、及び3時間について4,000Vの増大する電圧において焦点を合わされた。次に、試料は、28,000ボルト−時間について一定の4,000Vにおいて焦点を合わせた。等電点電気泳動後、IPG stripは、20分間、2.5%(w/v)SDS、6M尿素、30%(v/v)グリセロール、100mMトリス−HCl(pH8.8)において再平衡化された。ストリップは、線形SDS−PAGEゲル(10%(w/v)ポリアクリルアミド)上に置かれ、一定の250Vにおいて75分間電気泳動された。次に、試料は、Bio-Rad Trans-Blot Electrophoretic Transfer Cellを用いた電気ブロットにより、ニトロセルロース膜に移された。膜は、ミルクタンパク質(1%低脂肪乾燥ミルク)を用いて、室温において10分間ブロッキングされた。検出は、アルカリホスファターゼ結合された、抗体の組換え抗ENOX2 1本鎖可変領域(scFv)を用いて、一晩4℃においてであった。洗浄後、検出は、Western Blue nitrotetrazolium(NBT)substrate(Promega社、Madison、Wis.、カタログ番号53841)で室温において行われた。画像がスキャンされ、Adobe Photoshopを用いて処理された。定量は、この目的のため開発されたアルゴリズムを利用した。反応性タンパク質は、赤みがかった青色に見えた。解釈の目的のため、ブロットは、中心の未反応性血清アルブミンを含む四分円I〜IVに分けられた(図7)。 [実施例]

NADHを含まないものと比較したアッセイにおける15μM NADHの存在下でのインキュベーションを含む2−Dゲル電気泳動/ウエスタンブロット分析により決定される、アッセイにおける異なる量のENOX2のスポットサイズ及び密度の2倍の増大(図1)。

転写物バリアント(タンパク質1〜タンパク質3)の数の非ラッピングパターン、26種の異なるがん及び20種の原発組織を区別する分子量及び等電点を示す、がんの確認された診断を有する1,626人のがん患者由来の血清の分析(表1、発明の概要から繰り返される)。

ONCOblot試験は、状態0及びステージI両方のがんを有する原発組織に関してがんを正確に同定した(表3)。ステージ0及びステージIのがんについてしばしば言及されインサイチュのがんでは、疾患は、原発組織を超えて広がっていない。従って、ONCOblot Cancer試験は、血中のがん細胞のみを検出するCirculating Tumor Cell試験より早期にがんを示唆する。

保管した血清試料を用いることにより、64歳の男性を16年間長期的に追跡した。開始時PSAは0.8ng/mLであった。前立腺がんが生検により確認されたとき、16年目まで臨床症状は記録されなかった。臨床症状より8年前に4ng/ml PSAで、8年目に最初にENOX2が検出された。

悪性中皮腫は、アスベストへの曝露により主として引き起こされる、悪性の、ほぼ一様に致命的ながんである。明らかな中皮腫の発症前にアスベストに曝露された個人から採取した連続の血清試料を2−Dゲル−免疫ブロット分析によりENOX2の存在についてアッセイし、臨床症状よりどのくらい前に中皮腫特異的転写物バリアントが検出され得るかを決定した。悪性中皮腫の臨床診断の4〜10年(平均6.2年)前に、アスベストに曝露した個人の血清において2種の中皮腫特異的転写物バリアントが検出された。悪性中皮腫を示す一方又は両方のENOX2タンパク質転写物バリアントは、石綿症を伴う又は伴わない、良性胸膜斑と診断された14〜15人の対象においては存在しなかった。

原発不明がん(CUP)を有する患者血清の分析。原発腫瘍が不明であったがんを有する患者由来の2−Dゲルは、等電点pH4.2及び4.1の転写物バリアントを共に有する、80及び42.5kDaの存在を明らかにして、原発がんが卵巣がんであったことを示し、このことは生検により後に確認した。

20種の異なる原発組織を比較する1,587種のONCOblot分析におけるENOX2の存在の首尾よい確認及び定量(表1)。

臨床症状より前の若年成人の健常な集団におけるがんの早期検出。年齢20歳から39歳の間の100人の対象(男性50人、及び女性50人)由来の血清を、本明細書に記載するテクノロジーによりENOX2の存在について分析した。年齢群20〜29歳において、25人の女性のいずれもがんの存在であるENOX2タンパク質の指示を提示せず、25人のうち1人(結腸直腸の)のみの男性が、がんの存在であるENOX2タンパク質の指示を提示した。同様に、年齢群30〜39歳において、25人のうち1人(血液細胞)の女性、及び25人のうち1人(前立腺)の男性が、ENOX2タンパク質を提示した。それ故、全100種の血清試料内のENOX2の存在の全体的出現率は3%であった。20歳から29歳の間の男性及び女性の集団内の新たな診断がんの全体的出現率はおよそ2%である(Howlander et al. SEER Cancer Statistics Review, 1975-2012, National Cancer Institute, Bethesda, Md)。

方法4− リンカーにおいて表されるタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフを有する機能性組換え抗体の創出。 ウエスタンブロット上での組換え抗体のENOX2への結合の親和性及び特異性をさらに増強するために、ENOX2ファミリーのタンパク質のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフを具体的に模倣するようにリンカーを設計した。

腫瘍細胞特異的なENOX2 NADHオキシダーゼに対して生成したモノクローナル抗体をsp−2骨髄腫細胞において産生させた。しかし、72時間後、モノクローナル抗体は、脾細胞との融合のため用いたsp−2骨髄腫細胞の増殖を遅延させた。この現象は、大量の抗体の産生を困難にした。この問題を解決するために、抗体cDNAの重鎖及び軽鎖の抗原結合可変領域(Fv領域)のコード配列をクローン化し、S−タグコード配列の上流の1つのキメラ遺伝子に結合させた。可変重(VH)及び可変軽(VL)ドメインからなる抗体のFv部分は、本来の抗体の結合特異性及び親和性を維持することができる(Glockshuber et al. 1990. Biochemistry 29:1262-1367)。

組換え抗体について、変性プライマーを用いて、免疫グロブリン重鎖(VH)及び軽鎖(VI)の可変領域をコードするcDNAをクローン化した。軽鎖及び重鎖の哺乳類免疫グロブリンは、高頻度可変性相補性決定領域(CDR)に隣接する保存領域を含有する。変性したオリゴプライマーセットにより、これらの領域をPCRを用いて増幅することが可能になる(Jones et al. 1991. Bio/Technology 9:88-89;Daugherty et al. 1991. Nucleic Acids Research 19:2471-2476)。組換えDNA技術は、ポリペプチドリンカーにより2つのフラグメントを共有結合することにより、可変フラグメントの安定化を促進した(Huston et al. 1988. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883)。いずれかのVL又はVHは、1本鎖可変フラグメント(scFv)のNH2末端ドメインをもたらすことができる。リンカーを、タンパク質分解に抵抗し、タンパク質凝集を最小にするよう設計するべきである。リンカーの長さ及び配列は、柔軟性及びscFvと抗原との相互作用に寄与し、制御する。好ましいリンカーは、ENOX2のタンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフとの鎖間ジスルフィド結合を形成する、加えて、CXXXXC又はCXXXXXCのいずれかとして間隔を空けられた2つのシステイン残基(C)を含有する小さな側鎖(Gly/Ser)を有するアミノ酸を主に含むScFv融合タンパク質の重鎖と軽鎖との間の機能的リンカーを一様に含んだ。

Chomczynski et al. (1987) Anal. Biochem. 162:156-159、及びGough (1988) Anal. Biochem 176:93-95から改変した次の手順により、ENOX2特異的モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞から、全RNAを単離した。細胞を培地から採取し、450×gにおいて10分間の遠心分離によりペレット化した。ペレットを氷冷PBS 10容量で優しく再懸濁し、再度遠心分離した。上清を廃棄し、細胞をPBS当量で再懸濁した。使用前に、細胞ペレット1g当たり変性溶液(2−メルカプトエタノ−ル0.36ml/グアニジウムストック溶液−4M グアニジウムチオシアネート、25mMクエン酸ナトリウム、pH7.0、0.5%サルコシル50ml)10mlを加え、優しく混合した。酢酸ナトリウム(pH4.0、2M 1ml)、飽和フェノール水10ml、及びクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1)混合物2mlを、それぞれの添加後、連続的に添加した。転倒により、溶液を完全に混合した。10秒間溶液を激しく振盪し、15分間氷の上で冷やし、次に、12,000×g、30分間遠心分離した。上清を移し、2−プロパノール当量を添加し、−20℃において一晩置いて、RNAを沈殿させた。RNAを、15分間12,000×gにおいてペレット化し、ペレットを、変性溶液2〜3ml、及びエタノール2容量と再懸濁した。溶液を−20℃において2時間置き、次に、12,000×gにおいて15分間遠心分離した。RNAペレットを、70%エタノール、次に100%エタノールで洗浄した。12,000×gにおいて5分間遠心分離後、ペレットを、RNaseを含まない水(DEPCで処理した水)で再懸濁した。単離したRNAの量を分光光度法で測定し、280nm及び260nmにおける吸光度から計算した。

ポリ(A)mRNA単離キットは、Stratagene社から購入した。全RNAを65℃において5分間加熱した後、オリゴ(dT)セルロースカラムに適用した。適用前に、RNA試料を、10×試料バッファー(10mMトリス−HCl、pH7.5、1mM EDTA、5M NaCl)500μLと混合した。RNA試料を、2秒毎に1滴の速度でカラムに通した。溶出液をプールし、カラムに再適用し、再度精製した。予め加熱した溶出バッファー(65℃)を適用し、mRNAを溶出し、氷上の1.5mlの遠心チューブにおいて採取した。mRNAの量をOD260(1OD unit=RNA 40μg)において決定した。4×10e8細胞から得た全RNA及びmRNAの量は、それぞれ、1328μg及び28μgであった。

次に、DEPCで処理した水に溶解したmRNA(1〜2μg)を、cDNA合成のために用いた。3つの異なる日付に単離したmRNAを、第1の鎖のcDNA合成のためプールした。cDNA合成キットは、Pharmacia Biotech社から購入した。mRNA(DEPCで処理した水5μL当たり1.5μg)を65℃において10分間加熱し、直ちに氷上で冷却した。反応のため、マウス白血病ウイルス(MuLV)逆転写酵素(11μL)、及び適当なバッファーを含有する刺激した第1の鎖の混合物を、mRNA試料と混合した。DTT溶液(0.1M 1μL)及びRNaseを含まない水(16μL)も溶液に加えた。混合物を、1時間37℃においてインキュベーションした。

軽鎖及び重鎖(Novagen社、Madison、Wis.)のための変性したプライマーをPCRのために用いた。Robocycler(Stratagene社、La Jolla、Calif.)を用いることにより、0.5mlの微量遠心機チューブにて反応容量100μLにおいて、PCR合成を行った。全てのPCR合成は、センス及びアンチセンスプライマー(20ピコモル/μL)2μL、鋳型として第1の鎖cDNA 1μL、10mM dNTPs 2μL、Ventポリメラーゼ(2unit/μL)1μl、10×PCRバッファー(100mMトリス−HCl、25℃においてpH8.8、500mM KCl、15mM MgCl2、1%Triton X−100)10μL、H2O 82μLを含んでいた。Triton X−100は、t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。全てのPCRプロファイルは、94℃における変性1分、55℃におけるアニーリング1分、及び72℃における伸長1分からなった。この順序を、最終サイクルにおいて72℃における伸長6分を伴い、30回繰り返した。PCR産物を、Qiagen社、Valencia、CaliforniaのQIAEX II gel extraction kitで精製した。重鎖及び軽鎖コード配列についてのPCR増幅産物を、アガロースゲル電気泳動により分析し、それぞれ、約340塩基対(bp)長、及び325bp長であった。

全RNA又はDNAを、アガロースゲル電気泳動(1%アガロースゲル)により分析した。アガロース(トリス−酢酸−EDTA(TAE)バッファー50ml中の0.5g、40mMトリス−酢酸塩、1mM EDTA)を、2分間マイクロ波において加熱して融解し、アガロースを均等に分散させた。溶液を室温において冷却し、臭化エチジウム(0.5μg/ml)を加え、装置に注いだ。それぞれの試料を、6×ゲルローディングバッファー(0.25%ブロモフェノールブルー、0.25%キシレンシアノールFF、水中40%(w/v)スクロース)と混合した。TAEバッファーをランニングバッファーとして用いた。電圧(10v/cm)を60〜90分間印加した。

重鎖及び軽鎖cDNAについての適切なサイズにより、UV照明下でバンドをゲルから切り出し、切り出したゲルを18ゲージの針を取り付けた1mlのシリンジに置いた。ゲルを1.5mlのEppendorf tubeに粉砕した。それぞれのシリンジのシリンダーを、バッファー−飽和フェノール(pH7.9±0.2)200μLで洗浄した。混合物を完全に遠心分離し、−70℃において10分間凍結した。混合物を5分間遠心分離し、上部の水相を新たなチューブに移した。水相をフェノール/クロロホルム(1:1)で再度抽出した。5分間遠心分離後、上部の水相を清潔なチューブに移し、クロロホルム抽出を行った。酢酸ナトリウム(3M 10容量)、及び氷冷したエタノール2.5容量を、上部の水相に加えて、−20℃において一晩DNAを沈殿させた。

精製した重鎖及び軽鎖cDNAを、プラスミドpSTBlue-1ベクターにライゲーションし、NovaBlueコンピテント細胞(Stratagene社)にトランスフェクトした。重鎖及び軽鎖DNAを含有するコロニーを、青色と白色のコロニー選択によりスクリーニングし、PCR分析により確認した。重鎖及び軽鎖DNAを単離し、標準的技術を用いて配列決定した。

1つのscFv遺伝子のPCR増幅及びアセンブリーは、Davis et al. (1991) Bio/Technology 9:165-169に従った。VH及びVL遺伝子を有するプラスミドpSTBlue-1を、1回のPCR合成において全4種のオリゴヌクレオチドプライマーと合わせた。第1のPCR合成後、第1のPCR産物の10分の1を取り出し、プライマーa(VHセンスプライマー)及びプライマーd(VLアンチセンスプライマー)のみを含有する第2のPCR反応混合物に加えた。第2のPCR合成の産物は、1つのscFv遺伝子を得た。1つのscFv遺伝子をプラスミドpT-Adv(Clontech社、Palo Alto、Calif.)にライゲーションした。scFv遺伝子を有するpT-Advを、DNA配列決定のため用いた。

完全な機能性scFv遺伝子を、VH、VL、及びリンカー配列からアセンブリーし、高度な有効性及び感度を有するscFv cDNAを得た。

全RNA又はDNAを、アガロースゲル電気泳動(1%アガロースゲル)により分析した。アガロース(TAEバッファー、40mMトリス−酢酸塩、1mM EDTA 50ml中の0.5g)を、2分間マイクロ波において加熱して融解し、アガロースを均等に分散させた。溶液を室温において冷却し、臭化エチジウム(0.5μg/ml)を加え、装置に注いだ。それぞれの試料を、6×ゲルローディングバッファー(0.25%ブロモフェノールブルー、0.25%キシレンシアノールFF、水中の40%(w/v)スクロース)と混合した。TAEバッファーをランニングバッファーとして用いた。電圧(10v/cm)を60〜90分間印加した。

重鎖及び軽鎖cDNAについての適切なサイズにより、UV照明下でバンドをゲルから切り出し、切り出したゲルを18ゲージの針を取り付けた1mlのシリンジに置いた。ゲルを1.5mlのEppendorf tubeに粉砕した。それぞれのシリンジのシリンダーを、バッファー−飽和フェノール(pH7.9.+/−.0.2)200μLで洗浄した。混合物を完全に遠心分離し、−70℃において10分間凍結した。混合物を5分間遠心分離し、上部の水相を新たなチューブに移した。水相をフェノール/クロロホルム(1:1)で再度抽出した。5分間遠心分離後、上部の水相を清潔なチューブに移し、クロロホルム抽出を行った。酢酸ナトリウム(3M 10容量)、及び氷冷したエタノール2.5容量を、上部の水相に加えて、−20℃において一晩DNAを沈殿させた。

精製した重鎖及び軽鎖cDNAを、プラスミドpSTBlue-1ベクターにライゲーションし、NovaBlueコンピテント細胞(Stratagene社)にトランスフェクトした。重鎖及び軽鎖DNAを含有するコロニーを、青色と白色のコロニー選択によりスクリーニングし、PCR分析により確認した。重鎖及び軽鎖DNAを単離し、標準的技術を用いて配列決定した。

1つのscFv遺伝子のPCR増幅及びアセンブリーは、Davis et al. (1991) Bio/Technology 9:165-169に従った。VH及びVL遺伝子を有するプラスミドpSTBlue-1を、1回のPCR合成において全4種のオリゴヌクレオチドプライマーと合わせた。第1のPCR合成後、第1のPCR産物の10分の1を取り出し、プライマーa(VHセンスプライマー)及びプライマーd(VLアンチセンスプライマー)のみを含有する第2のPCR反応混合物に加えた。第2のPCR合成の産物は、1つのscFv遺伝子を得た。1つのscFv遺伝子をプラスミドpT-Adv(Clontech社、Palo Alto、Calif.)にライゲーションした。scFv遺伝子を有するpT-Advを、DNA配列決定のために用いた。

完全な機能性scFv遺伝子を、VH、VL、及びリンカー配列からアセンブリーし、次のPCRによりscFv cDNAを得た。

Gly.Ser.Cysリンカーを有するscFv(S)(GST)のDNA及びアミノ酸配列[scFv(SC)]

リンカー配列 DNA:5‘ GGCGGGGGTG GTAGCTGCGG CGGTGGATCG TGTGGCGGTG GCAGT 3‘ 配列番号4。 アミノ酸:GlyGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySer 配列番号5。

scFv(GST)のDNA及びアミノ酸配列

GST−タグ 1 ATGTCCCCTA TACTAGGTTA TTGGAAAATT AAGGGCCTTG TGCAACCCAC 51 TCGACTTCTT TTGGAATATC TTGAAGAAAA ATATGAAGAG CATTTGTATG 101 AGCGCGATGA AGGTGATAAA TGGCGAAACA AAAAGTTTGA ATTGGGTTTG 151 GAGTTTCCCA ATCTTCCTTA TTATATTGAT GGTGATGTTA AATTAACACA 201 GTCTATGGCC ATCATACGTT ATATAGCTGA CAAGCACAAC ATGTTGGGTG 251 GTTGTCCAAA AGAGCGTGCA GAGATTTCAA TGCTTGAAGG AGCGGTTTTG 301 GATATTAGAT ACGGTGTTTC GAGAATTGCA TATAGTAAAG ACTTTGAAAC 351 TCTCAAAGTT GATTTTCTTA GCAAGCTACC TGAAATGCTG AAAATGTTCG 401 AAGATCGTTT ATGTCATAAA ACATATTTAA ATGGTGATCA TGTAACCCAT 451 CCTGACTTCA TGTTGTATGA CGCTCTTGAT GTTGTTTTAT ACATGGACCC 501 AATGTGCCTG GATGCGTTCC CAAAATTAGT TTGTTTTAAA AAACGTATTG 551 AAGCTATCCC ACAAATTGAT AAGTACTTGA AATCCAGCAA GTATATAGCA 601 TGGCCTTTGC AGGGCTGGCA AGCCACGTTT GGTGGTGGCG ACCATCCTCC 651 AAAATCGGAT CTGGTTCCGC GTGGATCCCC AGGAATTCCC 配列番号6

scFv重鎖(VH) 691 GAGGTCAAGC TGCAGGAGTC AGGAACTGAA GTGGTAAAGC CTGGGGCTTC 741 AGTGAAGTTG TCCTGCAAGG CTTCTGGCTA CATCTTCACA AGTTATGATA 791 TAGACTGGGT GAGGCAGACG CCTGAACAGG GACTTGAGTG GATTGGATGG 841 ATTTTTCCTG GAGAGGGGAG TACTGAATAC AATGAGAAGT TCAAGGGCAG 891 GGCCACACTG AGTGTAGACA AGTCCTCCAG CACAGCCTAT ATGGAGCTCA 941 CTAGGCTGAC ATCTGAGGAC TCTGCTGTCT ATTTCTGTGC TAGAGGGGAC 991 TACTATAGGC GCTACTTTGA CTTGTGGGGC CAAGGGACCA CGGTCACCGT 1041 CTCCTCA 配列番号7

リンカー配列 DNA:5‘ GGCGGGGGTG GTAGCTGCGG CGGTGGATCG TGTGGCGGTG GCAGT 3‘ 配列番号4。 アミノ酸:GlyGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySer 配列番号5。

scFv軽鎖(VL) 1093 GAAAATGTGC TCACCCAGTC TCCAGCAATC ATGTCTGCAT CTCCAGGGGA 1143 GAGGGTCACC ATGACCTGCA GTGCCAGCTC AAGTATACGT TACATATATT 1193 GGTACCAACA GAAGCCTGGA TCCTCCCCCA GACTCCTGAT TTATGACACA 1243 TCCAACGTGG CTCCTGGAGT CCCTTTTCGC TTCAGTGGCA GTGGGTCTGG 1293 GACCTCTTAT TCTCTCACAA TCAACCGAAT GGAGGCTGAG GATGCTGCCA 1343 CTTATTACTG CCAGGAGTGG AGTGGTTATC CGTACACGTT CGGAGGGGGG 1393 ACCAAGCTGG AGCTGAAAGC G 配列番号8

GSTタグを有するscFv(SC)のDNA配列 1 ATGTCCCCTA TACTAGGTTA TTGGAAAATT AAGGGCCTTG TGCAACCCAC 51 TCGACTTCTT TTGGAATATC TTGAAGAAAA ATATGAAGAG CATTTGTATG 101 AGCGCGATGA AGGTGATAAA TGGCGAAACA AAAAGTTTGA ATTGGGTTTG 151 GAGTTTCCCA ATCTTCCTTA TTATATTGAT GGTGATGTTA AATTAACACA 201 GTCTATGGCC ATCATACGTT ATATAGCTGA CAAGCACAAC ATGTTGGGTG 251 GTTGTCCAAA AGAGCGTGCA GAGATTTCAA TGCTTGAAGG AGCGGTTTTG 301 GATATTAGAT ACGGTGTTTC GAGAATTGCA TATAGTAAAG ACTTTGAAAC 351 TCTCAAAGTT GATTTTCTTA GCAAGCTACC TGAAATGCTG AAAATGTTCG 401 AAGATCGTTT ATGTCATAAA ACATATTTAA ATGGTGATCA TGTAACCCAT 451 CCTGACTTCA TGTTGTATGA CGCTCTTGAT GTTGTTTTAT ACATGGACCC 501 AATGTGCCTG GATGCGTTCC CAAAATTAGT TTGTTTTAAA AAACGTATTG 551 AAGCTATCCC ACAAATTGAT AAGTACTTGA AATCCAGCAA GTATATAGCA 601 TGGCCTTTGC AGGGCTGGCA AGCCACGTTT GGTGGTGGCG ACCATCCTCC 651 AAAATCGGAT CTGGTTCCGC GTGGATCCCC AGGAATTCCC GAGGTCAAGC 701 TGCAGGAGTC AGGAACTGAA GTGGTAAAGC CTGGGGCTTC AGTGAAGTTG 751 TCCTGCAAGG CTTCTGGCTA CATCTTCACA AGTTATGATA TAGACTGGGT 801 GAGGCAGACG CCTGAACAGG GACTTGAGTG GATTGGATGG ATTTTTCCTG 851 GAGAGGGGAG TACTGAATAC AATGAGAAGT TCAAGGGCAG GGCCACACTG 901 AGTGTAGACA AGTCCTCCAG CACAGCCTAT ATGGAGCTCA CTAGGCTGAC 951 ATCTGAGGAC TCTGCTGTCT ATTTCTGTGC TAGAGGGGAC TACTATAGGC 1001 GCTACTTTGA CTTGTGGGGC CAAGGGACCA CGGTCACCGT CTCCTCAGGC 1051 GGGGGTGGTA GCTGCGGCGG TGGATCGTGT GGCGGTGGCA GTGAAAATGT 1101 GCTCACCCAG TCTCCAGCAA TCATGTCTGC ATCTCCAGGG GAGAGGGTCA 1151 CCATGACCTG CAGTGCCAGC TCAAGTATAC GTTACATATA TTGGTACCAA 1201 CAGAAGCCTG GATCCTCCCC CAGACTCCTG ATTTATGACA CATCCAACGT 1251 GGCTCCTGGA GTCCCTTTTC GCTTCAGTGG CAGTGGGTCT GGGACCTCTT 1301 ATTCTCTCAC AATCAACCGA ATGGAGGCTG AGGATGCTGC CACTTATTAC 1351 TGCCAGGAGT GGAGTGGTTA TCCGTACACG TTCGGAGGGG GGACCAAGCT 1401 GGAGCTGAAA GCG 配列番号9

Gly.Ser.Cysリンカー、DNA配列、配列番号10、及びアミノ酸配列、配列番号11を有するscFv(S)(GST)の翻訳: 1 atgtcccctatactaggttattggaaaattaagggccttgtgcaacccactcgacttctt 1 M S P I L G Y W K I K G L V Q P T R L L 61 ttggaatatcttgaagaaaaatatgaagagcatttgtatgagcgcgatgaaggtgataaa 21 L E Y L E E K Y E E H L Y E R D E G D K 121 tggcgaaacaaaaagtttgaattgggtttggagtttcccaatcttccttattatattgat 41 W R N K K F E L G L E F P N L P Y Y I D 181 ggtgatgttaaattaacacagtctatggccatcatacgttatatagctgacaagcacaac 61 G D V K L T Q S M A I I R Y I A D K H N 241 atgttgggtggttgtccaaaagagcgtgcagagatttcaatgcttgaaggagcggttttg 81 M L G G C P K E R A E I S M L E G A V L 301 gatattagatacggtgtttcgagaattgcatatagtaaagactttgaaactctcaaagtt 101 D I R Y G V S R I A Y S K D F E T L K V 361 gattttcttagcaagctacctgaaatgctgaaaatgttcgaagatcgtttatgtcataaa 121 D F L S K L P E M L K M F E D R L C H K 421 acatatttaaatggtgatcatgtaacccatcctgacttcatgttgtatgacgctcttgat 141 T Y L N G D H V T H P D F M L Y D A L D 481 gttgttttatacatggacccaatgtgcctggatgcgttcccaaaattagtttgttttaaa 161 V V L Y M D P M C L D A F P K L V C F K 541 aaacgtattgaagctatcccacaaattgataagtacttgaaatccagcaagtatatagca 181 K R I E A I P Q I D K Y L K S S K Y I A 601 tggcctttgcagggctggcaagccacgtttggtggtggcgaccatcctccaaaatcggat 201 W P L Q G W Q A T F G G G D H P P K S D 661 ctggttccgcgtggatccccaggaattcccgaggtcaagctgcaggagtcaggaactgaa 221 L V P R G S P G I P E V K L Q E S G T E 721 gtggtaaagcctggggcttcagtgaagttgtcctgcaaggcttctggctacatcttcaca 241 V V K P G A S V K L S C K A S G Y I F T 781 agttatgatatagactgggtgaggcagacgcctgaacagggacttgagtggattggatgg 261 S Y D I D W V R Q T P E Q G L E W I G W 841 atttttcctggagaggggagtactgaatacaatgagaagttcaagggcagggccacactg 281 I F P G E G S T E Y N E K F K G R A T L 901 agtgtagacaagtcctccagcacagcctatatggagctcactaggctgacatctgaggac 301 S V D K S S S T A Y M E L T R L T S E D 961 tctgctgtctatttctgtgctagaggggactactataggcgctactttgacttgtggggc 321 S A V Y F C A R G D Y Y R R Y F D L W G 1021 caagggaccacggtcaccgtctcctcaggcgggggtggtagctgcggcggtggatcgtgt 341 Q G T T V T V S S G G G G S C G G G S C 1081 ggcggtggcagtgaaaatgtgctcacccagtctccagcaatcatgtctgcatctccaggg 361 G G G S E N V L T Q S P A I M S A S P G 1141 gagagggtcaccatgacctgcagtgccagctcaagtatacgttacatatattggtaccaa 381 E R V T M T C S A S S S I R Y I Y W Y Q 1201 cagaagcctggatcctcccccagactcctgatttatgacacatccaacgtggctcctgga 401 Q K P G S S P R L L I Y D T S N V A P G 1261 gtcccttttcgcttcagtggcagtgggtctgggacctcttattctctcacaatcaaccga 421 V P F R F S G S G S G T S Y S L T I N R 1321 atggaggctgaggatgctgccacttattactgccaggagtggagtggttatccgtacacg 441 M E A E D A A T Y Y C Q E W S G Y P Y T 1381 ttcggaggggggaccaagctggagctgaaagcg 461 F G G G T K L E L K A

翻訳されたタンパク質配列: 1 MSPILGYWKI KGLVQPTRLL LEYLEEKYEE HLYERDEGDK WRNKKFELGL EFPNLPYYID 61 GDVKLTQSMA IIRYIADKHN MLGGCPKERA EISMLEGAVL DIRYGVSRIA YSKDFETLKV 121 DFLSKLPEML KMFEDRLCHK TYLNGDHVTH PDFMLYDALD VVLYMDPMCL DAFPKLVCFK 181 KRIEAIPQID KYLKSSKYIA WPLQGWQATF GGGDHPPKSD LVPRGSPGIP EVKLQESGTE 241 VVKPGASVKL SCKASGYIFT SYDIDWVRQT PEQGLEWIGW IFPGEGSTEY NEKFKGRATL 301 SVDKSSSTAY MELTRLTSED SAVYFCARGD YYRRYFDLWG QGTTVTVSSG GGGSCGGGSC リンカー 361 GGGSENVLTQ SPAIMSASPG ERVTMTCSAS SSIRYIYWYQ QKPGSSPRLL IYDTSNVAPG 421 VPFRFSGSGS GTSYSLTINR MEAEDAATYY CQEWSGYPYT FGGGTKLELK A 配列番号11

タンパク質配列の分析: アミノ酸長:477 分子量(kD):53.52 等電点(IP):5.87 モル吸光係数(L/mol/cm);ジスルフィド結合としての全てのシステイン残基:1.02E+05 モル吸光係数(L/mol/cm);ジスルフィド結合としての50%システイン残基:1.02E+05 モル吸光係数(L/mol/cm);ジスルフィド結合なし:1.01E+05

1.プライマー設計 Gly.Ser.Cysを有するリンカー アミノ酸配列:GlyGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySerCytGlyGlyGlySer 配列番号5 DNA配列:5’−GGCGGGGGTG GTAGCTGCGG CGGTGGATCG TGTGGCGGTG GCAGT−3’ 配列番号4

プライマーについての設計

1.PCR増幅のためのscFv(S)重鎖についてのフォワードプライマー scFv(S)重鎖N末端(プライマー15)配列番号12 5’ GGA TCC CCA GGA ATT C(EcoRI)CC GAG GTC AAG CTG CAG GAG TCA GGA 3’

2.PCR増幅のためのscFv(S)重鎖についてのリバースプライマー scFv(S)重鎖C末端プラスリンカー1 アミノ酸配列:GTTVTVSS(重鎖C末端)配列番号13 GGGGSCGGGSCGGGS(リンカー)配列番号14 1 GGGACCACGG TCACCGTCTC CTCAGGCGGG GGTGGTAGCT GCGGCGGTGG 51 ATCGTGTGGC GGTGGCAGT 配列番号15 1 GGGACCACGGTCACCGTCTCCTCAGGCGGGGGTGGTAGCTGCGGCGGTGGATCGTGTGGC 1 G T T V T V S S G G G G S C G G G S C G 61 GGTGGCAGT 21 G G S 配列番号16

PCR増幅のためのscFv(S)重鎖についてのリバースプライマー(プライマー18): 5’ACC GCC ACA CGA TCC ACC GCC GCA GCT ACC ACC CCC GCC TGA GGA GAC GGT GAC CGT GGT CCC 3’ 配列番号17

3.PCR増幅のためのscFv(S)軽鎖についてのフォワードプライマー リンカープラスscFv(S)軽N末端 配列番号18 アミノ酸配列:G GSC GGG SCG GGS(リンカー) ENV LTQ SP(軽鎖N末端) 1 GGTGGTAGCTGCGGCGGTGGATCGTGTGGCGGTGGCAGTGAAAATGTGCTCACCCAGTCT 1 G G S C G G G S C G G G S E N V L T Q S 61 CCA 配列番号19 21 P 配列番号20 PCR増幅のためのscFv(S)軽鎖についてのフォワードプライマー(プライマー19) 5‘ GGT GGT AGC TGC GGC GGT GGA TCG TGT GGC GGT GGC AGT GAA AAT GTG CTC ACC CAG TCT CCA 3‘ 配列番号21

4.PCR増幅のためのscFv(S)軽鎖についてのリバースプライマー(プライマー17) センスDNA配列:5‘ GAACGCCAGCACATGGACAGCTGACTCGAGCGGCCGGTG 3’ 配列番号22 アンチセンスDNA配列:5‘ CACCGGCCGCTCGA(XhoI)GTCAGCTGTCCATGTGCTGGCGTTC 3’ 配列番号23

プライマーをIntegrated DNA Technologies社(Coralville、Iowa)にオーダーした。scFv(SC)の重鎖(VH)及び軽鎖(VL)のPCR増幅。scFv(SC)の重鎖及び軽鎖をポリメラーゼ鎖反応(PCR)により増幅した。

scFv(SC)の重鎖及び軽鎖DNAをアガロースゲル電気泳動(0.9%)により分析した。DNAバンドを切り出し、凍結し、解凍し、遠心分離した。scFv(SC)DNAを、PCRにより重鎖及び軽鎖DNAを伸長することにより増幅した。

増幅したscFv(SC)DNAを、アガロースゲル電気泳動(0.9%)により分析された。DNAバンドを切り出し、QIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社)により精製し、TEバッファー30μl中に溶解した。

scFv(SC)のpGEX-4T2へのライゲーション[pGEX4T-scFv(SC)]。scFv(SC)のpGEXT-4T2へのライゲーション。ライゲーション反応は次の通りであった。

ライゲーションは、15℃において16時間50分であった。ライゲーション後、大腸菌(E.coli)BL21(DE3)細胞にpGEX4T-scFv(SC)をトランスフェクトし、LB/アンピシリンプレート上に播種した。細胞を37℃、20時間増殖させた。プラスミドpGEX4T-scFv(SC)を有することについてのコロニーのスクリーニング。PCRにより、プラスミドpGEX4T-scFv(SC)を有することについて7つのコロニーをスクリーニングした。

LB/アンピシリン培地100mlにおいて増殖させたコロニー1から細胞を拾い、プラスミド精製キット(Plasmid Midi Kit、Qiagen社)を用いて精製した。scFv(SC)DNA配列をPudue大学により行った。配列決定したDNAを、Alignment algorithm(NCBI社)により分析し、これは変異を示さなかった。 プライマー15及び17で配列決定したscFv(SC)DNA >L_132420_プライマー15_025.ab1 1464 21 860 ABI AAAAAACAATGCAAAGTGGTAAAAGCCTGGGGCTTCAGTGAAGTTGTCCT GCAAGGCTTCTGGCTACATCTTCACAAGTTATGATATAGACTGGGTGAGG CAGACGCCTGAACAGGGACTTGAGTGGATTGGATGGATTTTTCCTGGAGA GGGGAGTACTGAATACAATGAGAAGTTCAAGGGCAGGGCCACACTGAGTG TAGACAAGTCCTCCAGCACAGCCTATATGGAGCTCACTAGGCTGACATCT GAGGACTCTGCTGTCTATTTCTGTGCTAGAGGGGACTACTACAGGCGCTA CTTTGACTTGTGGGGCCAAGGGACCACGGTCACCGTCTCCTCAGGCGGGG GTGGTAGCTGCGGCGGTGGATCGTGTGGCGGTGGCAGTGAAAATGTGCTC ACCCAGTCTCCAGCAATCATGTCTGCATCTCCAGGGGAGAGGGTCACCAT GACCTGCAGTGCCAGCTCAAGTATACGTTACATATATTGGTACCAACAGA AGCCTGGATCCTCCCCCAGACTCCTGATTTATGACACATCCAACGTGGCT CCTGGAGTCCCTTTTCGCTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACCTCTTATTC TCTCACAATCAACCGAATGGAGGCTGAGGATGCTGCCACTTATTACTGCC AGGAGTGGAGTGGTTATCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAG CTGAAAGCGAAAGAAACTGCTGCTGCTAAATTCGAACGCCAGCACATGGA CAGCTGACTCGAGCGGCCGCATCGTGACTGACTGACGATCTGCCTCGCGC GTTTCGGTGATGACGGTGAAAACCTCTGACACATGCAGCTCCCGGAGACG GTCACAGCTTGTCTGTAAGCGGATGCCGGGAGCAGACAAGCCCGTCAGGG CGCGTCAGCGGGTGTTGGCGGGTGTCCGGGCCCCGCCATGACCCAGTCAC GTAGCGATAGCGGAGTGTATAATTCTTGAAGACGAAAGGGCCTCGTGAAT CGCCTATTTTTATAGGGTAATGTCATGATAATAATGGTTTCTTAAACGTC AAGGGGGCACTTTTTCGGGAAATGTGCGCCGAAACCCCTAATTTGTTTTA TTTTTCAAAATCCATTTCAATTAAGTTTCCCCCTCATGGAAACAATAACC CCTGGAAAAAAGGCTTTCATTAAATATTGAAAAAAAGGAAAAAAGTTAAA AATTATTTCAAAATTTTCCCTGTGTTCCCCCCTTTATTTTCCCCTTTTTT TTGCGGGCCATTTTTTGCCCTTTTCCCTGGTTTTTTTTGCCCCCCCCCCC CAAAAAAACCCCCCTGGGGTGAAAAAAAAATAAAAAAAAAAAATGTCTTT AAAAAAAAATTTCCAATTTTTGTGGGGGGGGGGCCCCCCCAAAAGAGTTG GGGGGGTTTTTTAAACCACTTCTCCCAAAACAACATTGGGTGGAGATATT TCTTCTTCACAAAA 配列番号24 >L_132420_プライマー17_026.ab1 1492 22 854 ABI GGTGGGTAAATTTAGCAGCAGCAGTTTCTTTCGCTTTCAGCTCCAGCTTG GTCCCCCCTCCGAACGTGTCCGGATAACCACTCCACTCCTGGCAGTAATA AGTGGCAGCATCCTCAGCCTCCATTCGGTTGATTGTGAGAGAATAAGAGG TCCCAGACCCACTGCCACTGAAGCGAAAAGGGACTCCAGGAGCCACGTTG GATGTGTCATAAATCAGGAGTCTGGGGGAGGATCCAGGCTTCTGTTGGTA CCAATATATGTAACGTATACTTGAGCTGGCACTGCAGGTCATGGTGACCC TCTCCCCTGGAGATGCAGACATGATTGCTGGAGACTGGGTGAGCACATTT TCACTGCCACCGCCACACGATCCACCGCCGCAGCTACCACCCCCGCCTGA GGAGACGGTGACCGTGGTCCCTTGGCCCCACAAGTCAAAGTAGCGCCTGT AGTAGTCCCCTCTAGCACAGAAATAGACAGCAGAGTCCTCAGATGTCAGC CTAGTGAGCTCCATATAGGCTGTGCTGGAGGACTTGTCTACACTCAGTGT GGCCCTGCCCTTGAACTTCTCATTGTATTCAGTACTCCCCTCTCCAGGAA AAATCCATCCAATCCACTCAAGTCCCTGTTCAGGCGTCTGCCTCACCCAG TCTATATCATAACTTGTGAAGATGTAGCCAGAAGCCTTGCAGGACAACTT CACTGAAGCCCCAGGCTTTACCACTTCAGTTCCTGACTCCTGCAGCTTGA CCTCGGGAATTCCAGAAAGGGCCTGCTTGAACTTCTCCTTTGCTTCTTCC ATATCTTTCTCATGGGCGGATCCACGCGGAACCAGATCCGATTTTGGAGG ATGGTCGCCACCACCAAACGTGGCTTGCCAGCCCTGGCAAGGCCATGCTA TATACTTGCTGGATTTCAAGTACTTATCAATTTGTGGGAATAGCTTCCTT ACGTTTTTTTAAAACAAACTAATTTTGGGAACGCATCCAGGCCCATTTGG TCCATGTATTAAAACACCATCAAAAACCTCCTACAACATGAAATTCCGGA AGGGGTTTACATAATCCCCCATTTTAAATATTGTTTTTATGACATAAAAC CAATCTTTCCAAACTTTTTTTCACATTTTCCAGGTAACCTTGGTAAAAAA AAAACCACTTTTGAAAAGTTTTTCAAAATTCTTTTTATTAAAATGCAAAT TTTCCCGAAAAAAACCCCTTATTTCTAAAAATTCCCAAAAACCCGCTCCC CTTTCCAAGCCCTTTGAAAAATTTCTTTGCCCCCCCCCTCTTTTTTGGGG AACAAAACCCCCCCCCACAAACTTGGGTTGGGGGTGGTTTTTGTGTCCAC GCCCAAATATAAAAAAACAGTATAAATTAAGATGGGGCCCCCACATATAA AAAACTGGGGGGGGTTTTTTTATATAATTTTTTAAAACACAACATCCCCC CCCCCCCCCCACATCCCACACAAAATAAAATATATAATAAAA 配列番号25

配列決定したDNAでのscFv(SC)のアライメント scFv(SC)の発現 プラスミドpGEX4T-scFv(SC)を有するBL21(DE3)細胞を、LB/カルベニシリン(100μg/ml)10mlにおいて接種した。細胞を6時間増殖させ、6,000rpm(3,700×g)において6分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを、新たなLB/アンピシリン(100μg/ml)2mlにおいて再懸濁し、250mlのErlenmyerフラスコにおける2つのLB/amp培地100mlに移した。細胞を、3時間、37℃において250rpmにて増殖させた。温度を25℃まで下げ、IPTGを加えた(最終濃度0.15mM)。細胞をさらに15時間増殖させ、採取し、20mMトリス−HCl、pH8.0バッファー20mlにおいて再懸濁した。タンパク質を、French Pressureにより抽出した(20,000psiにおいて3継代)。scFv(SC)の発現を、SDS−PAGE、続いてPonceau S染色、及びウエスタンブロットにより分析した。

scFv(SC)を、可溶性タンパク質として、及び不溶性封入体として共に発現した。

scFvSCの1Dウエスタンブロット分析。組換えENOX2に対するscFv(SC)の反応性を、1次元ウエスタンブロットにより分析した。組換えENOX2をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロース膜に移した。ニトロセルロース膜を、scFv(SC)と共に17時間、及びS−タンパク質が結合したアルカリホスファターゼと共に2時間インキュベーションした。Western Blue(Promega社)での検出。scFv(SC)は、組換えENOX2に対して反応した。比較のため、ウエスタンブロット分析においてscFv(S)を含めた。

図12は、従来のXXXXXXXリンカー(図12B)と比較した、−CXXC−XX−Cリンカー(図12A)を有するScFVの有効性を実証するための混合実験のウエスタンブロットを示す。(S−S結合を保存するために)両方について非還元条件下、機能的システインリンカーを有するScFV組換え抗体は、組換えENOX2とインキュベーションしたとき、53kDa ScFV(a)、及び結合した分子量約176kDaについて、1つのENOX2分子と2つのScFV分子の比(ENOX2の2つのタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ結合部位のそれぞれに対して1つ)において全長ScFVと72kDa全長ENOX2との間のジスルフィド結合形成による主に下流開始部位由来の46kDa切断型ScFV(b)のレベルの低減を示した。図12Bにおいて、システインを欠く従来のリンカーで、同一の反応条件下で架橋結合の証拠は観察されなかった。

scFvSCの2Dウエスタンブロット分析。組換えENOX2及び前立腺がん患者の血清の転写物バリアントに対するscFv(SC)の反応性を、2次元ウエスタンブロットにより分析した。組換え体6μgを添加した正常血清、及び前立腺がん患者由来の血清を、等電点電気泳動によりまず分離し、次にSDS−PAGEにより分離し、次に、ニトロセルロース膜に移した。ニトロセルロース膜を、scFv(SC)と共に17時間、及びS−タンパク質が結合したアルカリホスファターゼと共に2時間インキュベーションした。検出はWestern Blue(Promega社)でであった。

方法5− 濃縮した抗体溶液の物理的安定性の増強 本発明の重要な実施形態は、化学的安定性及び生物学的効力を維持しながら、濃縮した溶液の物理的安定性を増強することである。本発明は、配列番号11と少なくとも99%同一であり、7×l0−7MのENOX2タンパク質についてのkDa、及び純度少なくとも95%を有する、scFv抗体を提供する。

しかしながら、scFvの有効性を決定する際の主要な因子は、その凝集傾向である。−70℃又は4℃のいずれかにおいて10日間のみ保存した後、精製したscFvの組換えENOX2タンパク質への結合は、90%超低減された。多大な研究後、有効性のこの喪失は、タンパク質凝集にもっぱら端を発していた。凝集した抗体は、ウエスタンブロット中にENOX2タンパク質と特異的に結合しない。光散乱測定値から決定する機能性scFv抗体の凝集を、所望のレベルの感度及び特異性を達成するために全般的なプロトコールにおいて必須の成分である、50%グリセロール及び−70℃における保存により達成する。活性は、グリセロールの非存在下での保存により急速に失われる。

50%グリセロールの存在下(右)での保存で、全3つのリファレンスタンパク質は、グリセロールの非存在下(左)でのものよりおよそ2倍強かった。転写物バリアント(スポット)は、非存在下(左)でのものより50%グリセロール(右)における保存でより明確であった。

図13は、−70℃において50%グリセロール中で保存されたとき凝集されない抗体の主要な寄与を主に示す、光散乱(Agilent 7080 Particle Size Spectrophotometer)により決定されたサイズ(nm)に基づく抗体の濃度(%)としての粒子分布である。

これら3つの構成要素、抗体結合中のNADHの添加、ENOX2タンパク質ジスルフィド−チオール相互変換機能モチーフに似せるためのscFvリンカーペプチドの改変、及びscFv凝集を防ぐための50%グリセロールの使用を合わせて、臨床症状より10年以上前にがんの検出を可能にする、ONCOblot試験の前例のない感度をもたらす。

方法6− NADHの存在下での機能性抗体の検出の感度及び限度の決定。 確認された偽陽性及び確認された偽陰性の発生率は、それぞれ1%未満と低い(D. J. Morre and D. S. Gilmartin. 2015 ONCOblot Reports 1 (1):1-2)。複数のがんについて、2又は3以上のENOX2転写物バリアントは、原発組織の正確な同定を可能にするためにOrigin Cancer TestのONCOblot組織内に存在しなければならない。これらは、膀胱がん、結腸直腸がん、胃がん、中皮腫、卵巣がん、腎細胞がん、及び子宮がんを含む。1又は2以上のENOX2転写物バリアントが、非存在であるか、又は検出の限度未満であるなら、がんの原発組織を誤って同定するかもしれない。現在のプロトコール下で分析した最も新しいONCOblotのうち、誤った同定率は2.8%である。従って、臨床的に診断されたがんでの試験の全般的な正確さは、少なくとも95%である。

タンパク質を2次元(2−D)ゲル電気泳動により分離し、免疫ブロットにより検出するとき、視覚化されたタンパク質は、「スポット」と呼ばれる小さな球状又は楕円形の免疫反応性領域として出現する。ENOX2タンパク質により産生されるスポットの平均直径は、存在するENOX2タンパク質の量に比例する。ONCOblotによるENOX2検出の限度を決定するために、スポット径の標準曲線を作成した。この目的のため、ヒトENOX2の機能的46kDaの形態を、大腸菌においてまず産生させ、ほぼ均一に精製した。次に、種々の量のこの組換えENOX2タンパク質を、ONCOblotによりアッセイした。次に、得られたスポット径の対数を、アッセイしたENOX2タンパク質の量の対数に対してプロットし(図11)、値の中から、強い線形相関(r2=0.95)を見出した。ONCOblotによりアッセイしたENOX2タンパク質の検出の実質的な下限は、約0.25mmのスポットであり、図11との比較により、1回のアッセイ当たり120フェムトモル(1.2×1011個の分子)ENOX2の検出と相関する。この値は、1回のアッセイ当たり100フェムトモルENOX2の下限とおよそ同等である。

図11は、2−DゲルにロードしたENOX2タンパク質のスポット径と量との間の対数と対数の関係を説明する。組換えENOX2の変動する量を、免疫ブロットにより分析した。次に、検出したENOX2スポットの直径の対数を、ロードしたENOX2の量の対数の関数としてプロットした。

図12は、従来のXXXXXXXリンカー(図12B)と比較した、−CXXC−XX−Cリンカー(図12A)を有するScFVの有効性を実証するための混合実験のウエスタンブロットを示す。(S−S結合を保存するために)両方について非還元条件下、機能的システインリンカーを有するScFV組換え抗体は、組換えENOX2とインキュベーションしたとき、53kDa ScFV(a)、及び結合した分子量約176kDaについて、1つのENOX2分子と2つのScFV分子の比(ENOX2の2つのタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ結合部位のそれぞれに対して1つ)において全長ScFVと72kDa全長ENOX2との間のジスルフィド結合形成による主に下流開始部位由来の46kDa切断型ScFV(b)のレベルの低減を示した。図12Bにおいて、システインを欠く従来のリンカーで、同一の反応条件下で架橋結合の証拠を観察しなかった。

図13は、−70℃において50%グリセロール中で保存したとき凝集しない抗体の主要な寄与を主に示す、光散乱(Agilent 7080 Particle Size Spectrophotometer)により決定したサイズ(nm)に基づく抗体の濃度(%)としての粒子分布である。

25人のステージ0及びステージIのがん患者の血清内のENOX2タンパク質を、ONCOblotにより検出した(Morre, D. J and Taggart, D. J. 2015. ONCOblot Reports 1(4):1-2)。これらの血清試料内のENOX2の平均濃度は、図11の標準曲線との比較により、アッセイ150μL当たりおよそ990フェムトモル(6×1011個の分子)であった。定義により、ステージ0及びステージIのがんは、典型的には、直径20mm未満である(Cancer Facts and Figures. 2014. Amer Can Soc 2-3)。しかしながら、ステージ0又はステージIのがんの平均サイズとしては、直径5〜10mmである可能性が高いので、ENOX2の検出の下限は、直径0.8mm〜1.6mm(平均1.2mm)の腫瘍により産生されるべきであると予測される。ONCOblot試験の従前のバージョン(Hostetler et al., 2009. Clinical Proteomics 5: 46-51)とNADH及び機能性scFv抗体での試験の現在のバージョンとの間の組換えENOX2の検出の下限の比較を図14において提供する。NADH及び機能性scFv抗体で、プロトコールにおける組換えENOX2の検出の下限は約5μgである。NADH及び改変されたリンカーを用いた機能性試験で、検出の限度は、およそ10倍低い(右の曲線)。

腫瘍細胞を球状として処理するなら、次に、固形腫瘍における細胞数を、方程式1(式中、Vtumorは、腫瘍の体積であり、Vcellは、がん細胞の平均体積であり、Dは、腫瘍径であり、及びdは、10μmであると推定されるがん細胞の平均直径である)を用いることにより計算し、次に、直径1.2mmのがんは、およそ200万個の細胞を含有すると計算される。

方法7− NADH及び改変されたリンカーでの機能性検査がいかに早く臨床症状より前にがんを検出するか。 本明細書に要約する証拠は、その現在の構成の試験の能力が、提供した感度の10倍の増大と一致する、臨床症状より10〜20年前に、がんを検出することであることを確認した。

臨床症状よりいかに前に、現在の機能性バージョンの試験によりがんの存在を検出することが可能であるかを推定するために、NCI Seer Cancer Statistics Review(Howlander, N. et al. SEER Cancer Statistics Review, 1875-2912、National Cancer Institute、Bethesda、MD)との比較により、いかに密接に、現在の試験結果が、同等数の男性及び女性の参加者からなる6つの年齢群を比較する、がんと診断される全般的リスクと相関したかの推定を決定するよう試験を設計した。実際の診断を、年齢が増すにつれがんと診断されると予測されるリスクのSeer Cancer Statistics Reviewにより推定されるものと比較した。

がんの臨床的証拠のない計300人の健常なボランティア、6つの年齢群のそれぞれにおいて25人の男性及び25人の女性を、NADH及び機能性リンカーでの現在の2−Dゲル−ウエスタンブロット試験によりがんの存在について分析した。血清を静脈穿刺により採取し、IRB承認プロトコール及びインフォームドコンセントを用いて分析した。表5において要約する知見は、臨床症状より10〜20年前のがんの検出と一致する正常な健常集団での早期がんの検出の比較的高い出現を明らかにする(図5も参照)。

陽性試験の全般的出現率は、21〜29歳の年齢群において10%であり、50から79歳の間で約22%において安定化した。40〜49歳の男性における陽性ONCOblotの顕著な増大は、この集団内の早期前立腺の兆候の不釣り合いな数、明白な疾患において決して発生しそうにない数に起因した。そうでなければ、全ての年齢群について、がんの観察した出現率は、元々の試験のものより試験の感度の2〜3倍の増大と一致する、本発明のNADH/機能性リンカー改変バージョンのない2−Dゲル−ウエスタンブロットプロトコールにより提供されるべき7〜10年の従前の推定よりむしろ10から20年の間について、National Cancer Institute Seer Cancer Statistics Reviewから推定される出現率と密接に一致した(表6)。

知見は、本発明に記載される2−Dゲル−ウエスタンブロット試験が、従前に報告されたいかなる試験より早期にがんを検出する可能性を有することを示す。確かに、早期に検出されるがんの全てが、臨床的に診断される疾患へと発展することが予測されるわけではないが、提供される比較に基づき、約50%が、そのようになるという高い可能性を有する。少なくとも前立腺がんで、陽性ONCOblotの結果は、機能性ONCOblot試験により示されるがんの例外的に高い出現率についての1つの説明として、40〜49歳の男性の年齢群において0.5ng/mlと同じ位低いPSA値を有する対象について記録された。

本明細書において考察されるいかなる実施形態を、本発明のいかなる方法、キット、試薬、又は組成物に関して実施することができることが考慮され、及び逆も然りである。さらに、本発明の組成物を用いて、本発明の方法を達成することができる。

本明細書において記載される特定の実施形態は、説明の目的で示され、本発明の制限として示されないことは理解されるだろう。本発明の原理的特性を、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施形態において用いることができる。当業者は、日常的実験以下の、本明細書において記載される具体的な手法に対する多数の同等物を用いて認識するか、又は確かめることができる。かかる同等物は、本発明の範囲内であるとみなされ、請求項によりカバーされる。

明細書で言及される全ての刊行物及び特許出願は、本発明が関連する分野の当業者のレベルを示す。全ての刊行物及び特許出願は、それぞれの個々の刊行物又は特許出願が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたように、同程度に参照により本明細書に組み込まれる。

請求項及び/又は明細書において、用語「含んでいる」と共に用いられるときの語句「1つの(a)」、又は「1つの(an)」の使用は、「1」を意味し得るが、「1又は2以上の」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1より多い」の意味とも一致する。請求項における用語「又は」の使用は、代替物のみを指すことが明白に示されない限り、又は代替物が互いに独占的でない限り、「及び/又は」を意味するよう用いられるが、開示は、代替物のみと、「及び/又は」とを指す定義を支持する。本出願を通じて、用語「約」は、値が、機器のエラーの固有のバリエーション、値を決定するために用いられる方法の固有のバリエーション、又は研究対象内に存在するバリエーションを含むことを示すために用いられる。

本明細書及び請求項において用いられる通り、語句「含んでいる(comprising)」(並びに「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」のような、含むのいかなる形態)、「有している(having)」(並びに「有する(have)」及び「有する(has)」のような、有しているのいかなる形態)、「含んでいる(including)」(並びに「含む(includes)」及び「含む(include)」のような、含んでいるのいかなる形態)、若しくは「含有している(containing)」(並びに「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」のような、含有しているのいかなる形態)は、包括的若しくはオープンエンドであるか、又はさらなる限定されていない構成要素若しくは方法のステップを排除しない。本明細書において提供される組成物及び方法のいかなるものの実施形態において、「含んでいる」は、「本質的になる」又は「からなる」と置き換えられてもよい。本明細書において用いられる通り、表現「本質的にからなる」は、特定された完全体又はステップ、並びに請求される本発明の特徴又は機能に物質的に影響しないものを要求する。本明細書において用いられる通り、用語「なる(consisting)」は、列挙される完全体の存在(例えば、特性、構成要素、特徴、性質、方法/プロセスステップ、又は制限)、又は完全体(複数)の群(例えば、特性(複数可)、構成要素(複数可)、特徴(複数可)、性質(複数可)、方法/方法ステップ(複数)、又は制限(複数可))のみを示すために用いられる。

本明細書で用いられる用語「又はそれらの組み合わせ」は、用語に先行する、挙げられた事項の全ての交換及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも1つを含むことが意図され、特定の文脈において順序が重要であるなら、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むことが意図される。この例と共に、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1又は2以上の事項又は用語の繰り返しを含有する組み合わせが表現上含まれる。当業者は、典型的には、特に文脈から明らかでないなら、いかなる組み合わせにおける事項又は用語の数に対する制限が存在しないことを理解するだろう。

本明細書で用いられる、制限しない、「約」、「実質的」、又は「実質的に」のような概算の語句は、改変が必ずしも絶対又は完全ではないが、考慮されるとき、当業者が、存在している条件を指定することを許可するのに十分に近い条件を指す。記載が変動し得る範囲は、いかに大きな変化が設けられ得るか、並びに依然、当業者が、改変されていない特性の必要とされる特徴及び能力を依然有する、改変された特性を認識することに依存する。一般に、だが先行する考察を対象に、「約」のような概算の語句により改変される本明細書における数値は、所定の値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、又は15%変動してもよい。

本明細書において開示され、請求される組成物及び/又は方法の全ては、過度の実験なしに本開示に照らして成され、実施され得る。本発明の組成物及び方法は、好ましい実施形態に関して記載される一方、バリエーションが、本明細書において記載される、組成物及び/又は方法、並びに方法のステップにおいて若しくは方法のステップの順序において、本発明の概念、精神、及び範囲から逸脱することなく、適用され得ることは、当業者に明らかであろう。当業者に明らかな全てのかかる類似の置換及び改変は、添付の請求項により定義される本発明の精神、範囲、及び概念内であるとみなされる。

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