Their use as biomaterials and implants, including epithelial cells

申请号 JP51365195 申请日 1995-10-24 公开(公告)号 JPH09511673A 公开(公告)日 1997-11-25
申请人 ベーリンガー マンハイム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 ディムディス,ニコラオス; ハルティンガー,アントン;
摘要 (57)【要約】 マイクロ担体に接着式に付着された上皮細胞を含む 生物 材料 は創傷の処置のための移植材料を調製するうえで利用するために適当である。 このマイクロ担体は好ましくは50〜500 μmの直径及び30〜100 %の上皮細胞による被覆率を有する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. マイクロ担体に付着した上皮細胞を含む生物材料を含んで成る、皮膚創傷の処置のための移植材料。 2. 前記上皮細胞が自系細胞、同種異系細胞、又は自系細胞と同種異系細胞との組合せより成る群から選ばれる、請求項1記載の移植材料。 3. 前記上皮細胞が10〜30%の自系細胞と70〜90%の同種異系細胞との組合せである、請求項2記載の移植材料。 4. 前記上皮細胞がケラチン細胞、線維芽細胞、内皮細胞及び任意のそれらの組合せより成る群から選ばれる、請求項1記載の移植材料。 5. 前記マイクロ担体が生体適合性材料である、請求項1記載の移植材料。 6. 前記生体適合性材料がデキストラン、ゼラチン及びシリコーンより成る群から選ばれる、請求項1記載の移植材料。 7. 前記マイクロ担体が50〜500 μmの直径を有する、請求項1記載の移植材料。 8. 前記マイクロ担体が上皮細胞により可能な最大被覆率の30〜100 %の平均被覆率を示す、請求項1記載の移植材料。 9. 前記マイクロ担体が、前記上皮細胞を付着させる前に、真核細胞又はその成分及び細胞外マトリックスタンパク質より成る群から選ばれるコーティングで予備コーティングされたものである、請求項1記載の移植材料。 10. 前記細胞外マトリックスタンパク質がフィブロネクチン及びコラーゲンより成る群から選ばれる、請求項9記載の移植材料。 11. 前記生物材料が使用するまで+3℃〜+10℃の温度で保存されたものである、請求項1記載の移植材料。 12. 前記生物材料に対する低温保存剤の添加、及び使用時までの+3℃〜−19 6℃の温度での前記生物材料の保存を更に含んで成る、請求項1記載の移植材料。 13. 前記低温保存剤がジメチルスルホキシド及びグリセロールより成る群から選ばれる、請求項12記載の移植材料。 14. 前記生物材料が、保存した生物材料と調製したばかりの生物材料との混合物である、請求項1記載の移植材料。 15. 前記生物材料が30%以上の被覆率をもってマイクロ担体に付着したケラチン細胞を含んで成る、請求項1記載の移植材料。 16. 前記創傷が糖尿病創傷であり、そして前記上皮細胞が線維芽細胞である、 請求項1記載の移植材料。 17. 前記創傷が火傷であり、そして前記上皮細胞がケラチン細胞である、請求項1記載の移植材料。 18. 前記上皮細胞が同種異型細胞である、請求項1記載の移植材料。 19. 生物材料を調製するための方法であって、下記の工程: 上皮細胞を予備培養する; 次いでこの細胞をマイクロ担体の存在下で培養して細胞被覆マイクロ担体を作る;そして 30〜100 %の被覆率が達成されたときに任意の細胞被覆マイクロ担体を単離する; を含んで成る方法。 20. マイクロ担体の存在下での前記細胞の培養中に前記細胞を断続的に撹拌することを更に含んで成る、請求項19記載の方法。 21. 前記細胞を40rpm で2分撹拌し、次いで撹拌抜きで30分培養する、請求項20記載の方法。 22. マイクロ担体の存在下での細胞の前記培養を当初は最適容量より少ない量の細胞培養培地の中で実施し、次いで前記細胞が前記マイクロ担体に付着した後にその容量を最適容量となるように調整する量の細胞培養培地を加える、請求項19記載の方法。 23. 前記細胞培養培地の量を6〜8時間後に最適容量に調整する、請求項22記載の方法。 24. 前記マイクロ担体を、このマイクロ担体の存在下で前記細胞を培養する前に、真核細胞又はその成分及び細胞外マトリックスタンパク質より成る群から選ばれるコーティングにより予備コーティングすることを更に含んで成る、請求項19記載の方法。 25. 前記細胞を無血清培地の中で培養する、請求項19記載の方法。 26. 培地に対する下垂体抽出物又は胎児牛血清の添加を更に含んで成る、請求項19記載の方法。 27. 前記被覆率を向上するための増殖促進因子又は細胞分化促進因子の添加を更に含んで成る、請求項19記載の方法。 28. 前記増殖促進因子又は細胞分化促進因子がケラチン細胞増殖因子、神経成長増幅因子及び血小板由来増殖因子より成る群から選ばれる、請求項27記載の方法。 29. 前記単離した細胞被覆マイクロ担体に対する適当なガレン製剤の添加を更に含んで成る、請求項19記載の方法。 30. 皮膚創傷を処置するための方法であって、下記の工程: 前記皮膚創傷にマイクロ担体に付着した上皮細胞を含んで成る生物材料を適用する、そして その後前記皮膚創傷を保護帯具で被覆する、 を含んで成る方法。 31. 前記上皮細胞が自系細胞、同種異型細胞、又は自系細胞と同種異型細胞との組合せより成る群から選ばれる、請求項30記載の方法。 32. 前記皮膚創傷が火傷、糖尿病創傷及び老人性創傷より成る群から選ばれる、請求項30記載の方法。 33. 前記上皮細胞が同種異型細胞である、請求項30記載の方法。 34. マイクロ担体に付着した上皮細胞を含む生物材料と保護創傷帯具とを含んで成る、皮膚創傷を処置するためのキット。 35. 前記帯具が Grassolin,Mitraflex,Duoderm及びEpi-lockより成る群から選ばれる、請求項34記載のキット。 36. 前記上皮細胞が同種異系細胞である、請求項34記載のキット。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 上皮細胞を含む生物材料及び移植片としてのその利用 本発明の対象はマイクロ担体(MC)上に上皮細胞を含む新規の生物材料、並びにその製造及び医薬品の製造のための前記生物材料の利用にある。 皮膚は表皮、基底膜及び真皮より成る。 表皮は外皮を成している。 真皮は本質的に例えばコラーゲンの如き追加の物質をもつ線維芽細胞より成る。 基底膜は本質的に、増殖はするが未分化のケラチン細胞より成る。 表皮は分化したケラチン細胞(keratinocyte)を含み、ここでその上層は質である。 細胞の分化の度合いが進むにつれ、細胞の増殖する能は弱まるのが真実である。 従って、未分化のケラチン細胞は最大の増殖能を発揮する。 火傷及び治りの遅い創傷(潰瘍)は通常自系ケラチン細胞より成る皮膚シートで処置される(伝統的な方法)。 そのため、皮膚の断片を患者から切り取り、ケラチン細胞をin vitroで培養し、そしてこのようにして得られる拡張皮膚シートを移植している〔Gallico, GG. ら、New Engl.J.Med. 311(1984)448-451(1 );Cuono,C.らLancet(1986)1123-1124(2);De Luca,M. ら、Burns 15(5 )(1989)303-309(3);Gallico,GG,Clinics in Plastic Surgery 17(3)( 1990)519-526(4);De Luca,M.,及びCancedda,R.,Burns 18(1)(1992)5-9(5 )〕。 細胞培養フラスコから例えばワセリンガーゼへの薄い皮膚シートの転写及びそれの創傷表面への固定は問題を有する。 接近しにくい身体部上の創傷の被覆は更なる問題を有する。 この他、かかる伝統的な皮膚シートではケラチン細胞しか転写できない。 ケラチン細胞由来の皮膚シートは、かかるシートが形成されるときにその細胞がほぼ完全に分化してしまうという欠点を含み、このことはそのシートが増殖可能なケラチン細胞を事実上もはや含まないことを意味する。 従って、このようなシートは移植後に増殖できない又は増殖し続けることのできない移植材料を構成してしまう。 同種異系ケラチン細胞を有する上皮移植(伝統的な皮膚シート)が数多くの臨床において実施されており、免疫拒絶反応は観察されていない(Gboyse,STら、Plast.Reconst.Surg.91(1993)632 (17);Burt,AM,らBr.Med.J.298(1989)915(18);Hickerson,WL.ら、Burns 20/1(1994)52(19))。 WO 92/06179(6)及びEP-A 0,242,270(7)から、コラーゲンゲル内に上皮細胞を含む生物材料が公知となっている。 これに関し、上皮細胞(線維芽細胞又はケラチン細胞)はゲル層の中に包埋されている。 かかるゲルがケラチン細胞を含みうることも知られる。 しかしながら、ゲル中のケラチン細胞は固定されており、 それ故移植後に所望する程度にまで増殖及び分化することはできない。 従って、 かかるゲル由来のケラチン細胞は基底膜及び表皮を形成できない。 この生物材料の別の欠点は、特に、創傷に至る生物材料からの上皮細胞の進行の速度の遅さである。 更に、このような生物材料の取り扱い及び固定は非常に難しく、且つめんどうである。 WO 90/02769(8)において、例えばセルロース、ポリアミド、ポリエステルを基礎とする三次元細胞培養系が記載され、その上で上皮細胞が増殖できる。 これに関し、人工組織が得られ、それは上皮細胞(線維芽細胞又はケラチン細胞) で覆われ、そして移植に適すると言われている。 このような人工移植材料も、伝統的な方法で適用される皮膚シートに勝る利点を全く示さない。 本発明の目的は、上記の欠点を示さず、且つ簡単な方法で大量に製造できる生物材料の提供にある。 本発明の対象は創傷の処置のための移植材料を調製するための、マイクロ担体に接着した上皮細胞を含む生物材料の利用にある。 本発明は以下の事項を可能にする: 1. 未分化であり、それ故増殖可能な有能ケラチン細胞の転写; 2. 移植後の創傷上での基底膜及び表皮の形成(未分化ケラチン細胞は、移植後、マイクロ担体から離れ、そして増殖及び分化する)。 従来まで、増殖できる未分化ケラチン細胞をin vitroで培養できるということは知られていなかった。 本発明に係る方法はかかるケラチン細胞の製造を可能にする。 即ち、本発明は直接in vitroで産業上利用できる。 未分化ケラチン細胞は分化ケラチン細胞により産生される成分(従来技術に従うと、in vitro培養によって今までに得られている唯一の成分)とは異なる成分を産生する。 かかる成分の例はコラーゲンIVである。 従って、本発明は未分化ケラチン細胞を培養することによりコラーゲンIVの如き物質を製造する方法を提供する。 未分化ケラチン細胞はマーカーKi67、ケラチン10及びケラチン14による免疫染色を利用することにより選別できる(Slivka,SR,らJ.Invest.Dermatol.100(1993)40-46(15) ;Regnier,M.ら、Skin Pharmacol.3(1990)70-85(16))。 上皮細胞と同様に、例えばケラチン細胞、線維芽細胞及び内皮細胞の如き全ての表皮細胞が適当である。 かかる細胞は好ましくは増殖中の細胞であり、そして最も好ましくは基底細胞の特性をもつ非集密細胞である。 Cell Genesysはドナー宿主免疫反応を起こすことなく完全な厚みの皮膚(表皮及び真皮)移植片において利用できうるような「万能」特性を獲得するように表皮ケラチン細胞を操作している(Cell Genesys,research collaboriation with Advanced Tissue Scien ces,SCRIP No.1961、1994年9月、24)。 「マイクロ担体」とは小さな固体粒子であってゆっくりと撹拌した性媒体の中で懸濁できるものと理解されるべきものである。 かかるマイクロ担体は真核細胞の培養のために用いられ、ここでこれらの細胞はこのような粒子の上で集密層の形態で増殖する。 この種のマイクロ担体及び細胞培養でのその利用は例えばAd vanced in Applied Microbiology 31(1986)139-179に記載されている。 マイクロ担体と同様に、生体適合性材料(例えばコラーゲン、ヒアルロン酸又はヒアルロナンエステル(例えばエチルもしくはベンジルエステル)由来のポリマー)(Andreassi,Lら、Wounds 3(1991)116-126(28);Myers,SR,らAbstr act No.85 5th Anual Meeting of the European Tissue Repair Society(1995年8月),Padua(29))(例えば、FIDIA Advanced Biopolymers,Abano T.,Italy由来のHYAFF(商標))、フィブリン結合性ポリペプチド、デキストラン、ゼラチン、 シリコーン等)より成る、又は複数の生体適合性材料の適当な混合物より成るあらゆるマイクロ担体が利用されうる。 例えば、デキストランCellgen(Koken Co. ,日本)を基礎とするCytodex(登録商標)(変性コラーゲン層を有する架橋型デキストランマトリックス; 100〜230 μm)(Pharmacia AB、スウェーデン)、皮由来の再構成架橋型コラーゲン(200〜500 μm)又はゼラチンを基礎とするCulti spher-G(登録商標)(マクロ孔質ゼラチンマイクロ担体)(Hyclone,Greiner、ドイツ)が利用されうる。 マイクロ担体のサイズは限定されない。 しかしながら、通常は担体は50〜500 μmの直径を有する。 50μm未満の直径のマイクロ担体はその上で増殖する細胞で十分に覆われることが通常できない程に小さい。 500μmより大きいサイズのマイクロ担体は、一方では、細胞による高度な被覆が達成されるのが困難な程に大きすぎてしまい、そして他方では、このような粒子は移植の観点からして最適でなく、その理由は上皮細胞の脱離及び創傷上での広がりがかる粒子の場合では満足なほどに進行しないからである。 驚くべきことに、本発明に係る表皮移植片にとっては、公知の方法において利用されているような自系細胞は必要とされず、同種異系細胞単独が利用され、又は自系細胞と同種異系細胞の混合物も適当であることがわかった。 このことは、 各患者のために、時間のかかる培養により完全に自系の移植材料を調製する必要がないという利点を供する。 この同種異系移植材料は標準化でき、そして大量に、且ついつでも入手できるであろう。 これはできるだけ早く処置せねばならない広範囲の火傷の処置のための利用の場合に特に重要である。 同種異系ケラチン細胞は、移植後、本質的に拒絶されない。 しかしながら、これらケラチン細胞自体が新しい皮膚を形成するわけではない。 未分化同種異系ケラチン細胞の本質的な機能は未だ存在している移植受容体のケラチン細胞を刺激することにある(このような未分化ケラチン細胞は、分化ケラチン細胞により形成されるものとは異なる成分を形成するであろう)。 これらは大量のホルモン( ビタミンD、ステロイド等)、サイトカイン(インターロイキン1,3,6,PD GF,bFGF,TGF-α,TGF-β等)、並びにマトリックス要素(ラミニン、IV/−VI I型コラーゲン、フィブロネクチン)を分泌し、それらは創傷の周辺及び皮膚付属物の残留領域(これは未だ無傷のケラチン細胞の残留物を含む)から広がる加速式上皮形成を及ぼす(Brown,H.,「Wound healing research through the ag es」wound healing:biochemical and clinical aspects,Saunders,Philadelp hia、5頁、編集者:Cohen,IK,Diegelman,RF,及びLindblad,WJ,199 2(14))。 例えばIIb度の火傷において、患者自身のケラチン細胞の残留物がまだ存在している場合、同種異系移植片又は同種異系と自系ケラチン細胞との複合移植片の利用で十分であろう。 同種異系ケラチン細胞は受容体の残留ケラチン細胞を刺激し、そしてそれ自身はしばらくして死滅する。 重度の火傷(第三度)においては、事実上ケラチン細胞はもはや存在しないであろう。 かかる場合は自系ケラチン細胞の移植を必要とする。 処置を開始するまでの時間も割合を少なくとした自系細胞を含む生物材料の利用により著しく短縮されうる。 好適な態様において、この生物材料は10〜30%の自系細胞を含みうる。 残りの70〜90%を考慮すると、大量に入手できる保存同種異系生物材料を頼りにすればよい。 これによって十分な量の移植材料を調製するための時間が短縮でき、その理由は少量の自系培養細胞が得られればよいからである。 これに加えて、本発明に係る生物材料は個別の移植材料を調製するという新たな可能性を供する。 何らか、移植直前にこの移植材料を調製することが可能である。 これは、自系及び/又は同種異系上皮細胞及び/又は種々の上皮細胞(例えばケラチン細胞又は線維芽細胞)を含む本発明に係る生物材料を混合することにより成し遂げられもする。 これにより、処置すべき創傷の特殊な要件(例えば火傷の度合、火傷創傷又は創傷のタイプ)を適宜配慮することができる。 このような移植問題に対する生物材料の組成の個別的な適用は従来技術の移植材料で達成することは不可能であった。 かかる生物材料を調製するため、自系及び/又は同種異系上皮細胞を当業者公知の方法で〔Rheinwald,JG. and Green,H.,Cell 6(1975)331-334(9); Limat,A.らJ.Invest.Dermatol. 92(1989)758-762(10)〕、ヒト又は動物材料から単離し、そして適宜、まず接着式に予備培養する。 好ましくは、第1又は第2回目の継代を経て、細胞を更にマイクロ担体と一緒に培養する。 これは撹拌式培養(スピンナー培養又は発酵槽)で、又は静止培養(例えば細胞培養フラスコ)で行われ、 ここで細胞は細胞培養フラスコの底からマイクロ担体上へと広がる。 水の中で膨潤させたビーズと細胞とを2〜5時間、好ましくは3〜4時間インキュベーションし、その間培養物を1時間に1度軽く撹拌(3〜5分)するのも好ましい。 好適な態様において、マイクロ担体は細胞の接着力を改善し、そしてマイクロ担体の被覆度を高めるために予備コーティングを施しておいてよい。 このコーティングのために、例えば細胞外マトリックスのタンパク質、例えばフィブロネクチンもしくはコラーゲン、又は完全真核細胞(例えば増殖可能な線維芽細胞)もしくはその成分(例えば膜画分)を利用してよい。 好ましくは、培養の前に、マイクロ担体に増殖可能な上皮細胞、例えば線維芽細胞をコーティングする。 適当な線維芽細胞は、例えば細胞系 3T3由来の死滅したマウス線維芽細胞である。 当業者に公知の方法に従うかかる予備コーティングは例えばDE 2,651,685号に記載されている。 マイクロ担体に細胞の接着力を高める物質(例えばコラーゲン)を予備コーティングすることも好ましい。 適切には、この予備コーティングはマイクロ担体の膨潤及び滅菌のためのオートクレーブ処理の後、且つ上皮細胞とのインキュベーションの前に実施する。 このため、マイクロ担体をかかる接着分子の水性溶液又は細胞懸濁物とインキュベーションする(後者は、好ましくは細胞培養培地中)。 その後、コーティングを施したマイクロ担体を洗浄する〔好ましくはPBS(リン酸緩衝食塩水)NaCl:800mg/l、KCl :200mg/l、Na 2 HPO 4・2H 2 O:1440mg/l、KH 2 PO 4 :200mg/l〕。 このマイクロ担体に上皮細胞をコーティングするために、好ましくは培養を無血清培地の中で、任意的に脳下垂体抽出物(牛)又は胎児牛血清を添加しておいて行う。 好適な態様において、増殖及び細胞分化促進因子、例えばケラチン細胞増殖因子(KGF)、神経増殖因子(NGF)又は血小板由来増殖因子(PDGF)をそれぞれ被覆度を高めるために加える。 所望の被覆度が達成された後、細胞を単離する。 これは例えば低g値(例えば10〜50g)での沈降又は遠心により成し遂げられうる。 このようにして単離した細胞を創傷の処置のための適当なガレン製剤において直接適用するか、又は処置するまで保存する。 保存のためには、通常の低温保存が適当である。 低温保存は好ましくは低温保存剤、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)又はグリセロールの添加を伴い、+3℃〜−196℃の温度で、好ましくは長期貯蔵(6ケ月以上)にわたって行う。 短期貯蔵(6ケ月以内)の場合、低温保存剤の添加抜きで+3℃〜+10℃の温度で保存を行う。 マイクロ担体に付加した自系及び同種異系細胞を含む生物材料を調製するため、好ましくは自系表皮細胞をまず単離し、次いでマイクロ担体の存在下で培養する。 培養は混合物中の割合として所望される自系生物材料の量が達成されるのに十分な時間行う。 次に、同種異系生物材料(これはマイクロ担体に接着式に付着した同種異系上皮細胞を含む)を加え、そして本発明に係る表皮移植片を混合物として調製する。 これに関連して、低温保存同種異系生物材料又は+3℃〜+10 ℃の温度で貯蔵しておいた同種異系生物材料を利用するのが好ましい。 好ましくは、この混合物中の自系生物材料の割合は10〜30%とする。 自系及び同種異系細胞をマイクロ担体の存在下で一緒に培養することも可能である。 かかる場合、自系及び同種異系細胞の双方が個々のマイクロ担体に付着した移植材料が得られるであろう。 更なる好適な態様において、個別のマイクロ担体粒子が1のタイプの上皮細胞、例えば線維芽細胞又はケラチン細胞のみで覆われたマイクロ粒子より成る混合物を使用する。 複数のタイプの上皮細胞(好ましくは、線維芽細胞及びケラチン細胞(胎児又は成人))が接着式に付着しているマイクロ担体を利用することも可能である。 示差的に被覆されたマイクロ担体の混合比又は一のマイクロ担体上での個別の細胞の混合比は事実上任意の所望の比でよく、そして意図する用途に依存して変わりうる(例えば火傷、老人性潰瘍、糖尿病潰瘍)。 これに関連して、 糖尿病創傷のためには、線維芽細胞のみを、又は移植材料中のその他の上皮細胞よりも過剰量の線維芽細胞を、そして火傷のためには、ケラチン細胞のみを、又は移植材料中のその他の上皮細胞よりも過剰量のケラチン細胞を適用する。 上皮細胞によるマイクロ担体の被覆度は幅広く変えてよい。 しかしながら、被覆度が低くなると、移植効率は低くなる。 それ故、実際には、被覆を可能な限り高く施すのが好都合である。 好適な被覆率は30〜100 %である。 しかしながら、驚くべきことに、50〜80% の被覆率、好ましくは60〜70%の被覆率が好ましい。 被覆率とは、完全被覆に対するマイクロ担体に接着式に付着した細胞の平均量と解されるべきである。 この量は顕微鏡のもとで目視により、又はマイクロ担体から細胞を離脱させ( 例えばトリプシンにより処理)、そして染色してから決定できる。 適切には、完全被覆は顕微鏡で最も簡単に目視的に決定できる。 本発明に係るマイクロ担体の30及び80%の被覆率の典型的な写真を図1及び2に示す。 治療的用途のため、保存した生物材料(任意的に、これも自系であってよい新鮮な生物材料と混合したもの)を使用する。 このため、この生物材料を解凍し、任意的に低温保存剤を培地による洗浄により除去し、そしてその生物材料をガレン培地を構成する調製品と混合する。 ガレン製剤にとっては、使用する材料が細胞を脱水してしまわないことが必須である。 好ましくはメチルセルロースを基礎とするヒドロゲルがこの目的にとって極めて適切である。 適当なヒドロゲルの例えは以下の通りである: −メチルセルロース(好ましくは約4%の非イオン性セルロース誘導体、即ちセルロースのヒドロキシル基がメチル基で置換されているD−グルコグリカン)(Ke resztes,A.,Kedvessy,G.,Pharmacia 20(1965)371(20);Sarkar,N.,J. Appl.Polymer Sci.24(1979)1073)(21); −アルギネート(アルギン酸の塩、例えばアルギン酸ナトリウム、カルシウム、 マグネシウム又はアンモニウム、例えば Kelco社由来のKelco-Alginates(登録商標)(Sellerie,R.ら、Boll.chim.farmaceut.Milano 119(1980)41(22);Daigo ,KらYukri to Chiryo 11(1983)401)(23); −アガロース(アガロビオース及び neo−アガロビオース由来の多糖)(Langfor d,JJ,Dambach,AE,Soap.Chem.Specialties 45/5(1969)231)(24)。 培地中のI型及びIII型コラーゲンも適当でありうる。 培養培地の中に溶解したメチルセルロースを使用することも可能である。その粘度は容易に広がり、且つ細胞が移植後分離でき、そして例えばケラチン細胞が基底膜及び表皮を形成するために移動できるほどでなくてはならない。 ガレン培地の基礎は本質的に培養培地であることが適当である。しかしながら、皮膚に適合性であり、且つ生物材料の粘度を変えてしまうことのできる更なる物質を添加することが好都合である。粘度の最適化は生物材料を創傷に適用するうえでのその取り扱いの最適化のため、 及び創傷に対する接着力のために特に好都合である。粘度の度合いを変えるのに適当な皮膚適合性物質は例えば増粘剤、補助的乳化剤、ヒドロコロイド又はゲル化剤、例えばゼラチン、ペクチン、アルギネート、セルロース誘導体、Aqualose 及び多糖類である。 適宜、これらの物質をガレン培地に、マイクロ担体調製品が容易に適用できるような濃度で混合する。 好適な態様において、ガレン培地は創傷治癒を更に改善する物質、例えば NGF ,TGF-β,PDGF,KGF 及び/又はフィブロネクチン又

    992)3-11(30);Lange,TSら J.Exp.Dermatol. 4(1995)130-137(31);W O 92/09200(32)(フィブロネクチンペプチド用);WO 90/0757 7(33);WO 91 /1776(36))であって、創傷床上に対する上皮細胞の接着力を、特に細胞が担体から脱離し始めてから、高めるような物質を更に含みうる。 好ましくは、この医薬品はガレン培地1g当り0.03〜0.1 gのフィブロネクチン又は類似物を含む。 更に、このガレン培地は創傷の消毒のためにマクロファージの特性をもつ生存細胞、例えばマクロファージ又はランゲルハンス細胞を含むべきことが好ましい。 この医薬品はかかる細胞を約10〜30%含むべきことが好ましい。 表皮移植片としての本発明に係る医薬品は火傷、糖尿病性創傷、老人性潰瘍及びその他の治りの遅い創傷の処置における使用に適する。 本発明に係る医薬品は通常の創傷の治癒を早めるのにも適する。 更なる用途は整形外科である。 本発明に係る生物材料の本質的な利点は、公知の表皮移植片と異なり、それが全ての方向で柔軟性であり、且つやっかいな器官(例えば皮膚のひだ、、まぶた)の上にさえも簡単に適用できるという事実にある。 適用のため、適切には、本発明に係る医薬品を処置すべき創傷のタイプに依存して適当な帯具を用いて創傷の上に載せ〔例えば、a)脂肪性ガーゼ帯具、例えばHartmann社ドイツ由来のGRASSDLIN(登録商標)、b)疎水性ポリマー帯具、例えば Merck & Co.社Missouri/米国由来のEPI-LOCK(登録商標)、c)水和活性帯具、例えば Conva Tec社 Princeton/米国由来のDUODERM(登録商標)、d)MIT RAFLEX(ミクロ孔質ポリウレタン膜)〕、その効率性を維持せしめる。 好適な態様において、自系及び同種異系上皮細胞、特にケラチン細胞の混合物を使用する。 ケラチン細胞と同様に、好ましくは上皮ケラチン細胞(例えば包皮ケラチン細胞)を使用する。 特にケラチン細胞を基礎とする生物材料を調製するため、上記の通りマイクロ担体に予備コーティングを施すことが特に好ましい。 マイクロ担体の存在下での細胞の培養における断続的な撹拌も好ましい。 このため、培養物を好ましくは10 〜100rpmの速度で数分間(例えば1〜5分)撹拌し、その後撹拌せずに更に長期間にわたり(約20〜40分)培養する。 断続撹拌条件は培養の全期間にわたり保つ。 撹拌を約40rpm で約2分実施し、約30分の残り時間が後続する培養にそれが特に好都合であることがわかった。 この条件はむろん所定の度合いに変更してよい。 これに関し、撹拌はできるだけ短い時間とし、しかも培地の完全な混合が達成されるように実施する注意を払わねばならず、これによりその後、培養は、撹拌することなく、且つ損なわれてしまう細胞増殖及びマイクロ担体に対する細胞の接着をできるだけ小さくするように実施できるようになる。 特にケラチン細胞の培養においてマイクロ担体の高度な被覆率を達成するため、できるだけ少ない培養培地の量で培養をまず第一培養段階において実施するのが更に好ましい。 この量は、細胞が著しい程度で死んでしまわないことが確実であり、且つ同時にマイクロ担体の表面に対して結合することができるのに十分に多くしなくてはならない。 第二培養段階において更なる培地を加えるのは、ケラチン細胞がマイクロ担体に有意な度合いで接着式に付着した後(通常は6〜8時間)のみとする。 培地の総量は、無限に増殖する上皮細胞、例えば線維芽細胞を利用してマイクロ担体を被覆するために最適に適用される培地の量に相当する。 接着細胞のための担体として知られるマイクロ担体に関しては、この量はその製造者により通常特定される。 これに関し、培地の最適量は 300mgのCytodex(登録商標)(架橋型デキストランマトリックス)及び 100mgのCultispher(登録商標)(マクロ孔質ゼラチンマイクロ担体)に関して 100mlである。 第一培養段階においてケラチン細胞の培養のためには、この最適容量の約40〜60%のみの細胞培養培地を加える。 以下に提供する実施例、公開物及び図面は、特許請求の範囲により確立される本発明を例示する。 記載の方法は本発明の対象を説明する例であり、更なる改良がなされうる。 図1はケラチン細胞による30%の被覆率を有するCytodex 3(登録商標)(変性コラーゲン層をもつ架橋型デキストランマトリックス)を示す(実施例2.2)。 図2は80%の被覆率を有する上記の系を示す。 図3は人工真皮上でケラチン細胞の移動を示す(実施例5)。 実施例1 ヒトケラチン細胞の単離及び培養1)上皮ケラチン細胞 上記細胞(ケラチン細胞)を皮膚及び包皮の断片からそれぞれ酵素的に単離し、そして細胞培養物の中に入れる。 単離は当業界公知の方法に従って行う〔Rheinwald,JG,and Green,H.,Ce ll 6(1975)331-334(9);Limat,A.,らJ.Invest.Dermatol. 92(1989)758-7 62(10);Rheinwald,JG,Methods Cell.Biol. 21A(1980)229-254(12)〕 。 マイクロ担体(MC)の被覆のために利用するまでのケラチン細胞の培養及び増殖は無血清培地により静置培養(細胞培養フラスコ又は細胞工場)で実施する。 2)毛包由来の外毛根鞘の細胞(ORSケラチン細胞) ORS細胞の一次培養物の樹立及びそのin vitro繁殖(培養)は当業界公知の方法に従って行う〔Limat,A.,らJ.Invest.Dermatol. 92(1989)758-762(10); Limat,A.,and Noser,F.,J.Invest.Dermatol. 87(1986)485-488(13)〕。 実施例2 マイクロ担体の調製及びマイクロ担体(MC)上でのケラチン細胞の培養(MCの被覆) 2.1 培養用のMCの調製a)Cytodex 3(登録商標)(Pharmacia−変性コラーゲン層をもつ架橋型デキストランマトリックス) MCを秤量し、そしてカルシウムイオン及びマグネシウム抜きのリン酸緩衝食塩水(PBS−/−)の中で室温で一夜膨潤させる(最初は時折り撹拌して)。 PBSをデカンテーションし、そしてMCを PBSで更に2回洗う。 MC 1グラム当り50−100ml の PBSを適用する。 この懸濁物をオートクレーブし(115℃、15psi、15min)、その後このMCを培養培地(GIBCO、無血清ケラチン細胞−SFM)の中に入れる。 MCを培養培地で1回洗い、そしてこの培地の中で4℃に保つ。 b)Cultispher(登録商標)(Hyclone−マクロ孔質ゼラチンマイクロ担体) MCを秤量し、そしてカルシウムイオン及びマグネシウムイオン抜きのリン酸緩衝食塩水(PBS−/−)の中で室温で一夜膨潤させる(最初、時折り撹拌して)。 P BSをデカンテーションし、そしてこのMCを PBSで更に2回洗う。 MC 1g当り50 〜100ml の PBSを適用する。 コラーゲンによる予備コーティング この懸濁物をオートクレーブにかける(115℃、15psi、15min)。 次に、MCをコラーゲンSタイプIの溶液(10mlの 0.1%の CH

    3 COOH中の3mgのコラーゲン)の中で37℃で一夜撹拌する。 100mgのMC当り10mlのコラーゲン溶液を適用する。 この上清液を捨て、MCを PBS−/−で1回洗い、そして培養培地(GIBCO、無血清ケラチン細胞−SFM)の中に入れる。 一回の洗浄後(培養培地による)、MCをこの培養培地の中で4℃に保つ。 2.2 MC上でのケラチン細胞の培養 第一又は第二継代の集密(約70%)無血清培養ケラチン細胞(細胞培養フラスコ中)をトリプシン/EDTA溶液(細胞培養フラスコ〔I75cm

    2の培養面積〕当り、 PBS−/−中の0.05%のトリプシン/0.02%のEDTA溶液5ml;作用時間約5min; 37℃)を利用して培養槽の底から剥す。 トリプシンを介する剥離は3mlのFCS(胎児牛血清)で停止させる。 個々の細胞のこの懸濁物を遠心により除去する(10min 、180g)。 細胞ペレットを培養培地の中で完全に再懸濁し、そして細胞計測をトリパンブルーを利用して実施する。 MCの播種はスピンナーフラスコ(有効容積50ml)の中で実施する。 約1×10

    7

    個の細胞に 300mgのCytodex 3-MC及び 100mgのCultispherをそれぞれに加え(担体当り約10個の細胞)、そしてその流体容量を無血清培養培地で30mlに調整する。 スピンナーフラスコの中での撹拌を断続的に実施する。 40rpm で2min、それに続く撹拌抜きでの30分の培養。 このような撹拌条件を培養の全期間にわたり維持する。 6〜8時間後、100mlの容積となるように培地を加える(可能としては、この培養物を 250mlの有効容積をもつスピンナーフラスコに移す)。 追加の培養期間中、以下の手順に従って培地を1日2回(12時間毎)交換する:担体をフラスコの底に沈降させ、消費培地を可能な限り吸引除去し、そして新鮮な培地と交換する。 培養期間中、MCの被覆率を顕微鏡評価し、そして写真で証拠を残す。 Cytodex 3MCの場合、細胞は染色抜きで評価する。 Cultispher MCの場合、ケラチン細胞を前もって Hoechst色素33342(2′−〔4−エトキシフェニル〕−5−〔4−1− ピペラジニル〕−2,5′−ビ−1H−ベンズイミダゾール)で染色する。 Cytod ex 3MC上の細胞を利用する例: 図1:約30%の被覆率。 図2:約80%の被覆率。 所望の被覆率が得られたら、過剰の培地(担体の沈降後)を吸引除去し、そして残留懸濁物を10〜50gでの10min の遠心により除去する。 ガレン物質をペレットと混合し、そしてその全体をこの形態で適用するか、又は後日での使用のために低温保存剤を添加してペレットを凍結する。 以下に示す表は処理状況の最適化に依存するマイクロ担体のケラチン細胞被覆率の度合を示す: −断続撹拌−6〜8時間後に培地の容積を増量 表1からわかりうる通り、このような状況の最適化それぞれは被覆率を高める。 断続撹拌と容積の増量との組合せは被覆率の明瞭な向上をもたらす。 2.3 MC上でのケラチン細胞(K

    2 )の即効培養 MCを 1.2×10

    5個のMC/1mlの培養培地の濃度で1×10

    6個のKz/1mlの培養培地の濃度のケラチン細胞(無血清又は血清入りで培養)とインキュベーションする。 MC:K

    2の比は少なくとも1:10とする。 インキュベーションはインキュベーションキャビネット(37℃、5%の CO

    2 、95%のrH)の中の13mlの遠心チューブの中に2時間以上6時間以内、好ましくは3時間入れておく。 この懸濁物は1 時間に1回約20秒間慎重に振盪する。 それを経て、大半のK

    2はMCに付着する。 3〜4時間後、アリコートをこの懸濁物から抜き取り、そして被覆率を顕微鏡評価する。 実施例3 ガレン培地 ケラチン細胞を単独で(ビーズ抜きで)いくつかの物質(但し、常に培地と共に)と混合し、そして生存について検査する。 その結果は以下の通りである: −ゼラチン中;低生存率; −いくつかのすぐに使用できる創傷ゲル/オイントメント中:低又は劣生存率; −Apogepha社のNifucin-Gel(登録商標)(ニトロフラゾン及びアジュバント)中: 良好な生存率。 実施例4 マイクロ担体の被覆率の決定: マイクロ担体の被覆(細胞数の決定)はタンパク質決定手段により決定する。 タンパク質決定は BCA法に従って実施する(Pierce社、カタログNo:23225の検査キット)。 サンプルの調製: 1mlの均質懸濁液(培地中の細胞で覆われをマイクロ担体)をエッペンドルフ槽に移し、そしてエッペンドルフ遠心機での遠心分離(2min、10,000rpm)で除去する。 その上清液を捨てる。 ペレットを 200μlの CAT溶解バッファー(MOPS ,NaCl及びTriton X-100含有、pH 6.5;Boehringer Mannheim GmbH社の CAT-ELI SA−キット由来の製品;カタログNo:1363727)の中に再懸濁し、そして室温で1 hインキュベーションする。 標準品の調製: 集密静置培養物由来のケラチン細胞をトリプシンEDTA溶液(PBS(Ca/Mgフリー)中の0.05%のトリプシン/0.02%のEDTA)を用いて懸濁する。 細胞計測の後( トリパンブルー法)、1×10

    5 ,2.5×10

    5 ,5×10

    5 ,1×10

    6 ,2×10

    6個づつの細胞を含んで成る5通りのサンプルをこの細胞懸濁物から調製する。 サンプルを遠心分離(エッペンドルフ遠心機;2min 、10,000rpm)により除去し、そしてそのペレットをそれぞれ200μlの CAT溶解バッファー(上記参照)の中に再懸濁し、そして室温で1hインキュベーションする。 次に、標準品及びサンプルのタンパク質決定を BCA法に従って行う(上記参照)。 標準品のOD値(x軸)を標準品中の細胞計測数(y軸)対してグラフの中でプロットする。 サンプルのOD値はこの標準曲線から細胞計測数/mlで読み取る。 被覆の度合いの計算: a)理論上の計算に従い、被覆率 100%のマイクロ担体は平均して40個のケラチン細胞/マイクロ担体を担持する。 b)このサンプルにおいて利用するマイクロ担体の数は既知とする: 4×10

    4個のマイクロ担体/サンプルml。 c)サンプル中の細胞の最大可能数(被覆率 100%のマイクロ担体で)は 1.6× 10

    6個のケラチン細胞/サンプルmlである。 d)標準曲線(タンパク質決定)から読み取ったサンプル中の細胞計測数/mlを細胞の最大可能数(上記c参照)と比較し、そしてこれから、%でのケラチン細胞によるマイクロ担体の被覆の度合を計算する。 実施例5 in vivoアッセイ MCからのケラチン細胞の移動は若干改良型の「Air-Liquid-Interface」モデル(Noser,FK,and Limat,A.,In Vitro Cell & Dev.Biol.23(8)(1987)541-54 5 (34))で調べた。 失活した線維芽細胞の包埋されたコラーゲンゲルを人工真皮として用いた(Bell,E. ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76(1979)1274-1278(35))。 これらのゲルの中に、200μlづつのMCケラチン細胞懸濁物を播種し、そして浸漬状態で FCS含有培養培地により24〜48時間培養した。 その後、ゲルを微細テフロンネットの上に載せ、そしてこれをテフロンリングの上に置いた。 この設定品をペトリ皿の中に入れ、そして3週間まで培養した。 血清含有培養培地は1日置きに完全に交換し、そしてその容積を測定し、それはテフロンネットの下縁に広がっていた。 組織学的又は免疫組織学的検査を実施するため、ゲルをテフロンネットから持ち上げ、そして4%のホルマリン溶液の中で固定してからパラフィンに包埋するか、又は低温保存した。 これらの調製品の組織切片をヘマトキシリン及びエオシンで組織染色するか、又はCK-5,CK-10,mip(Ki67)及びコラーゲンIVに対する抗体により免疫組織化学的に染色した。 ケラチン細胞の移動はMCから人工真皮に至るまで進み(図3)、成層化真皮の発生が起こり、そして基礎特性をもつケラチン細胞がこの調製品の中に存在することが示された。 実施例6 in vivo試験 ブタは in vivo試験にとって適切な動物種である(Kangesu,T.ら、Br.J.Plast ic Surgery 46(1993)401-409(25);de Vries,H.ら、Wound Rep.Reg.1(1 993)244-252(26);Breuing,K.ら、J.Surg.Reg.52(1992)50-78(27))。 MC:コーティング抜きのマイクロ担体MCG:4%のメチルセルロースを有する担体ゲル(マイクロ担体なし) K

    2y +MC:ケラチン細胞でコーティングされたマイクロ担体(ビーズ) 皮膚創傷を5つのグループに分ける(グループ1:コントロール、適用物質なし;グループ2:MC;グールプ3:MCG;グループ4:MC+MCG;グループ5:MC +MCG+K

    2y )。 各グループで起こる組織反応が評価できるようにするため、7 通りの調製品をいくつか組織学的に評価しなければならない。 反応時間も重要であるため、動物を3,7及び14後日に検査する。 3日及び7日目は生検とし、14 日目で動物を犠牲にする。 各動物には30ぐらいの皮膚創傷を与えることができるため((25),(26),(27))、その結果n=5の動物数とする。 各動物につき、23箇所の創傷(3×7箇所+2予備箇所)を付与する。 麻酔: ケタミン/アザペロンimによる鎮静;プロポフォールiv. による初期麻酔; 長期麻酔:イソフルラン、酸素、亜酸化窒素(挿管法)。 手術: 無菌条件下で、皮膚を清浄にし、脂肪を除去し、そして消毒し、標準のサイズ及び深さの皮膚創傷を与え(パターン及びデルマトームをもって:サイズ 1.5× 1.5cm;深さ:3mm)、試験物質を創傷に載せ、個々の創傷を水密及び気密ビニル槽でカバーする(これらのチャンバーは個々の創傷の独立の観察を可能にする;かかる創傷チャンバーは皮膚創傷の被覆のためにも利用されている;製造者: PAMedical Co.,Columbia,USA)。 術後の痛みの治療: 動物の背にある皮膚創傷及びその上に載せた創傷槽は少なくとも最初の術後期において動物に痛み及び/又は不快感を及ぼすため、メタミゾールによる治療を3日間にわたり毎回施す。

    【手続補正書】 【提出日】1997年5月13日【補正内容】 請求の範囲 1. マイクロ担体に付着したケラチン細胞を含む生物材料を含んで成る皮膚創傷の処置のための移植材料であって、前記マイクロ担体がケラチン細胞により可能である最大被覆率の30〜100 %の平均被覆率を有するものである、移植材料。 2. 生物材料を調製するための方法であって、下記の工程: ケラチン細胞を予備培養する; 次いでこの細胞をマイクロ担体の存在下で、この細胞を断続的に撹拌しながら、ケラチン細胞被覆マイクロ担体ができるように培養する;そして ケラチン細胞による30〜100 %の被覆率が達成されたときに任意の細胞被覆マイクロ担体を単離する; を含んで成る方法。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN

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