Method for treating systemic inflammatory response syndrome

申请号 JP2003524423 申请日 2002-08-19 公开(公告)号 JP2005501584A 公开(公告)日 2005-01-20
申请人 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガンThe Regents Of Theuniversity Of Michigan; 发明人 ヒューメス,エイチ.,デイビッド;
摘要 【課題】
【解決手段】患者の体液を腎臓の外部で尿細管細胞と 接触 させる段階を含む全身性 炎症 反応症候群(SIRS)患者を治療する方法。
权利要求
  • 患者の体液の少なくとも一部分を腎臓の外部で尿細管細胞と接触させる段階を含むSIRS症候群患者の治療方法。
  • 前記患者が敗血症である、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液が血液である、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液が血漿である、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液が血漿の限外濾過液である、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液を尿細管細胞と体外で接触させる、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液を尿細管細胞と患者の体内で接触させる、請求項1に記載の方法。
  • 前記体液を尿細管細胞と尿細管補助装置内で接触させる、請求項1に記載の方法。
  • 前記尿細管補助装置が体外である、請求項8に記載の方法。
  • 前記尿細管補助装置が患者に埋め込まれている、請求項8に記載の方法。
  • 前記患者が腎臓疾患にも罹患している、請求項1に記載の方法。
  • 前記患者が末期腎臓疾患に冒されている、請求項11に記載の方法。
  • 前記患者が血液透析又は腹膜透析を受けている患者である、請求項11に記載の方法。
  • 前記患者が腎臓疾患に罹患していない、請求項1に記載の方法。
  • SIRS患者の治療方法であって、
    患者から体液の一部を取りだす段階と、
    取り出した体液を尿細管細胞と接触させる段階と、
    尿細管細胞と接触させた体液の少なくとも一部を患者に戻す段階とを含む方法。
  • 前記患者が敗血症である、請求項15に記載の方法。
  • 前記体液が血液である、請求項15に記載の方法。
  • 前記体液が血漿の限外濾過液である、請求項15に記載の方法。
  • 前記体液を尿細管細胞と尿細管補助装置内で接触させる、請求項15に記載の方法。
  • 前記患者が腎臓疾患にも罹患している、請求項15に記載の方法。
  • 前記患者が末期腎臓疾患に冒されている、請求項20に記載の方法。
  • 前記患者が血液透析又は腹膜透析を受けている、請求項20に記載の方法。
  • 前記患者が腎臓疾患に冒されていない、請求項15に記載の方法。
  • 说明书全文

    【技術分野】
    【0001】
    本発明は、患者の体液を腎臓の外部で尿細管細胞に接触させることによる、全身性炎症反応症候群(SIRS)の治療方法に関する。
    【背景技術】
    【0002】
    敗血症が腎不全と合併した場合の死亡率は、最新の腎機能代替療法を適用したとしても極めて高いままである。 全身性炎症反応症候群(SIRS)は、感染や膵炎、心バイパス等の様々な臨床傷害から続発する極めて危険な症状であり、米国では毎年25万人を超える命が奪われている[参考文献1、2、3、4、5、6]。
    【0003】
    SIRSがもたらす極度に高い死亡率の原因は、一つにはSIRSに罹患している患者集団の一部に高度に致死的な多臓器不全症候群(MSOF)が進行することによるものである。 当初の傷害部位とは関係していないことが明らかな臓器における続発症は、敗血症でみられる血漿サイトカインレベル変化と関連づけられている[参考文献7、8、9、10、11、12]。
    【0004】
    MSOFと急性腎不全(ARF)を併発している患者の死亡率は特に高い。 敗血症とARFを併発している患者の超過死亡率は、容量過負荷、尿毒症、アシドーシス、及び電解質異常を治療する従来の腎機能代替療法によっては改善されない[参考文献13、4]。
    【0005】
    従って、SIRS患者を治療する新しい方法の開発が引き続き必要とされている。
    【発明の開示】
    【発明が解決しようとする課題】
    【0006】
    本発明の目的は、SIRS患者を治療する方法を提供することにある。
    【課題を解決するための手段】
    【0007】
    本発明は、部分的には、SIRS患者の体液を腎臓の外部で尿細管細胞と接触させることができることを見い出したことに基づいている。 この接触の結果、該細管細胞は体液中にメディエーターを導入する。 細管細胞との接触後、体液の少なくとも一部を患者に再循環させると、メディエーターは患者の体内で応答を誘起しSIRSの症状を改善する。 接触の結果、細管細胞はメディエーターを体液中に導入し、及び/又は体液からメディエーターを再吸収する。
    【0008】
    従って本発明は、SIRS患者の治療方法を提供するものであって、
    患者の体液の少なくとも一部を腎臓の外部で尿細管細胞と接触させることを含むものである。
    【0009】
    また本発明は、SIRS患者を治療する方法を提供するものであって、
    患者から体液の一部を取りだし、
    取りだした体液を尿細管細胞と接触させ、そして尿細管細胞と接触させた体液の少なくとも一部を患者に戻すことを含む。
    【発明を実施するための最良の形態】
    【0010】
    本発明は、部分的には、SIRS患者の体液を接触させ、次いで、処置された体液の少なくとも一部を患者に戻すとSIRSが改善されるという本発明者らの発見に基づく。 何ら特定の理論に縛られるものではないが、尿細管細胞は、全身のサイトカインパターンに影響を及ぼすことによって免疫調節効果を提供していると考えられる。 同時に、患者の血行動態もまた改善される。
    【0011】
    前述のように、本発明に従って治療される患者はSIRS患者である。 一実施様態においては、患者は敗血症に冒されている。 この態様においては、患者はヘルスケア提供者により、当業者によく知られた診断方法に基づいて敗血症と診断されたものであるかもしれない。 他の態様においては、患者はMSOF患者である。 これらの症状を診断する判断基準は、例えば、Roger C. Bone著の「敗血症と多臓器不全」(Alan M. Feinら編、メリーランド州ボルチモア、Williams & Wilkins, 1997, pp. 3-10)に記述されており、この記載を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
    【0012】
    患者は、ヒトでもヒト以外の動物(例えば哺乳類)でもよい。 ヒト以外の動物の例としては、イヌやネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタが挙げられる。
    【0013】
    本発明の重要な特徴は、患者の体液を尿細管細胞と接触させるということである。 患者の体液を、腎臓の外部で尿細管細胞と接触させるという点が重要である。 本発明においては体液の自然の流れに介入し、体液が尿細管細胞と相互作用できるようにする。 接触後、体液は患者体内の自然の流れの中に戻される。 よって本発明は腎臓内での自然な生理的過程とは区別される。
    【0014】
    体液を尿細管細胞と接触させ、次いで処置された体液を患者に戻すための方法と装置は当業者によく知られている。 例えば、文献18、19、20、36、及び米国特許第6,150,164号を参照することができ、これらのすべてを本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。 本発明の特に好ましい実施態様では、患者の体液を尿細管補助装置(RAD)中で尿細管細胞と接触させる。 ここで、使われている用語「尿細管補助装置」とは、(1)尿細管細胞、及び(2)体液の取入口と排出口を含む装置をいい、体液は尿細管細胞とその装置中で接触する。 このような装置の詳細は直ぐ上に言及した刊行物中に記載されている。 適切なRADの一例を図1に回路中の要素(10)として示す。
    【0015】
    直ぐ上に言及した刊行物に記載されている方法に加え、尿細管細胞は、中実性又は多孔性のマイクロキャリアビーズ上で生育させることもできる。 適切なマイクロキャリアビーズの例としては、微小多孔性ゼラチンやコラーゲン被覆デキストランが挙げられる。 この態様では、細胞をビーズ上で生育させることができる。 次いで、細胞をビーズから分離し、RADに播種することができる。 他の態様では、ビーズ上の細胞は、中空ファイバーの内面に沿う単層にではなく、マイクロキャリアビーズの敗血症治療カートリッジの毛細管外スペース中で使うことができることができる。 このようにして、患者の体液を、患者の体液に曝すための配合物中の細胞を含むカートリッジ内を灌流させることができ、SIRSの症状を変えることのできるメディエータと反応することができる。
    【0016】
    前記尿細管細胞はヒト又はヒト以外の動物から採取できる。 ヒト以外の動物としては哺乳類が好ましい。 非ヒト細胞の適切な例としてはブタやラット、イヌ、マウス、ウサギの尿細管細胞が挙げられる。 本発明においては、形質変換された尿細管細胞もまた使用できる。 これらの細胞については、例えば、米国特許第6,150,164号に記述されている。
    【0017】
    体液は、血液、血漿、血漿の限外濾過液等であることができる。 特に好ましいのは、静脈血である。 動脈血もまた用いられる。
    【0018】
    本発明の一実施態様においては、患者の体液を尿細管細胞に体外、すなわち患者の体の外部で接触させる。 他の実施態様においては、体液は患者の体内で尿細管細胞と接触する。
    【0019】
    一実施様態においては、尿細管補助装置は体外(ex vivo)に置かれる。 あるいは、尿細管補助装置は患者に埋め込む。
    【0020】
    患者は腎臓疾患、例えば急性腎不全や慢性腎不全に罹患していてもよい。 このような患者は、末期の腎臓疾患に冒されていてもよい。 また、このような患者は血液透析あるいは腹膜透析を受けている者であってもよい。
    【0021】
    本発明の具体的実施態様の一例を図1に示す。 本実施態様においては、敗血症患者(20)の静脈血(1)を取りだす。 取りだした血液(1)をポンプ(3)からヘモフィルター(4)に送る。 ヘモフィルター(4)への移送中、静脈血(1)に置換液(2)を添加する。 ヘモフィルター(4)から、限外濾過液(5)を限外濾過液槽(6)に送り、ヘモフィルターを通過した血液(17)を、熱交換器(15)を経由した後、RADカートリッジ(10)に送る。 限外濾過液を、ポンプ(7)と熱交換器(8)を通って、RADカートリッジ(10)に送る。 カートリッジ(10)に流入する流れの圧を圧力モニター(9)でモニターする。 カートリッジ(10)は、毛細管外スペース(11)、ファイバー壁(12)、近位細管細胞(13)、及び管腔空間(14)を含む。 次いで、RADで処置された血液(18)を、ポンプ(19)を通し患者(20)に戻す。 処理された限外濾過液(16)を、RADカートリッジ(10)から回収する。
    【実施例】
    【0022】
    本発明を一般的に説明してきたが、ここに挙げる幾つかの具体的な実施例を参照することにより、より理解が進むであろう。 ここに掲げる実施例は、説明のためにのみ用いられるものであり、特段の記載のない限りは、何ら本発明を限定するものではない。
    【0023】
    実施例1
    バイオ人工腎臓はエンドトキシンをもった患者におけるサイトカイン応答と血行動態を変える方法体重約20〜25kgの雑種イヌを7日間低蛋白食で飼育した。 イヌの両方の腎臓を摘出し、外側頚静脈を通じて右心房に透析カテーテル(バード・アクセス・システムズ社、米国ユタ州、ソルトレークシティ)を挿入した。 手術前には、抗菌剤による感染予防としてバンコマイシン(イーライ・リリー社、米国インディアナ州、インディアナポリス)を静脈内投与した。 術後48時間は、と食餌を自由摂取させた。 低蛋白食餌前、手術前、及び手術後一日目と二日目に、電解質と全血球数を調べるための血液サンプルを採取した。 動物を、チオペンタールナトリウム(アボットラボラトリーズ社、米国イリノイ州、ノースシカゴ)で鎮静させ、挿管し、イソフルロレン(バクスター・ヘルスケア社、米国イリノイ州、ディアフィールド)による全身麻酔を気管チューブを通して行なった。 食道体温計を挿入し、体温をモニターした。 動脈カテーテル(アロー・インターナショナル社、米国ペンシルバニア州、リーディング)、静脈カテーテル(ディアグ社、米国ミネソタ州、ミネトンカ)、及びSwan−Ganz熱希釈心臓出力カテーテル(アルゴン・メディカル社、米国テキサス州、アテネ)を挿入し変換した。 持続的静脈静脈血液濾過(CVVH)開始前とその後1時間毎に、動脈、中心静脈、肺動脈波形、及び肺毛管ウェッジ圧(PCWP)を測定した(Viridia24C型、ヒューレット・パッカードGmbH社、ドイツ国ボブリング)。 心出力は熱希釈(COM−1型、アメリカン・ホスピタル・サプライ社、米国カリフォルニア州、アーヴィン)によって、CVVH前とその後1時間毎に測定した。 心拍出量及びPCWP測定の際には、CVVWを中断し、透析ラインをクランプした。 血圧、脈拍、及び体温を15分毎に記録した。 電解質、全血球数、及びサイトカイン測定のため、血液アリコートを、0、1、4、5、7及び9時間後に採取した。
    【0024】
    動物にすべてのアクセスラインを固定し、ベースラインパラメータ及び各種実験室調査を得た後、F−40中空ファイバー透析器(フレセニウス社、米国カリフォルニア州、ウォルナットクリーク)を用いて、従来法による持続的静脈静脈血液濾過を1時間行なった(Gambro AK−10、ガンブロ・ランディア社、スウェーデン国、サンズバル)。 体外での血流量は、120mL/分に調節した。 限外濾過液の生成をモニターし、平衡電解質置換溶液を、体積置換比1:1で注入した。
    【0025】
    1時間経過後、ブタ近位細管細胞を含むRAD(セルRAD)あるいはブタ近位細管細胞を含まない以外は同様に処置した中空ファイバー透析器(シャムRAD)を図1のように導入した。 RADの詳細な構成は他の文献に記述されている。 [参考文献18、19、20、これらの文献のすべてを本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する]。 ヘモフィルターからは、RAD中の管腔空間へ14mL/分の限外濾過液が送られ、この限外濾過液は、セルRADの場合は培養ブタ近位細管細胞に、シャムRADの場合はラミニン処理されたポリスルホン血液透析膜に直接接触する。 図1に示すように、ヘモフィルターを通過した120mL/分の血流の内、80mL/分のポストヘモフィルター血液がRAD中の管腔外空間へと送られる。 RAD内における血管壁内圧力勾配及び水圧勾配は、ポストヘモフィルター毛管外血液隔室中に入る限外濾過液が7mL/分の再吸収率を維持するように調整した。 このような再吸収は、セルRAD中のトランス、パラ両方の細胞経路によって起こることが既に報告されている[参考文献18]。
    【0026】
    最初の1時間の血液濾過、そしてその後のRADによる3時間の治療の後、リポ多糖体2.0mg/kg(L−2880、シグマ社、米国ミズーリ州、セントルイス)を1時間にわたって静脈注入した。 このプロトコルを採用したのは、ヒトの患者のエンドトキシンショックに見られるような心臓血管障害との類似性のためである。 他の研究で報告されているように、動物の平均動脈圧の低下は通常の生理食塩水の注入によって処置され、最初の動物試験例ではドーパミン塩酸塩(エルキンス・シン社、米国ニュージャージー州、チェリーヒル)の注入によって処理した。 最初の幾つかの動物の解析によると、ドーパミンを大量に注入したとしてもボリューム蘇生とは関係なく血圧は回復しないことが示唆された為、その後の動物ではドーパミン注入は行なわなかった。 セルRAD群の2匹の動物とシャムRAD群の4匹の動物にドーパミンを注入した。 リポ多糖体の注入を終えた4時間後に、動物を安楽死させた。
    【0027】
    アッセイ動脈血ガスをABLシリーズ500(ラジオメーター・メディカルA/S社、デンマーク国、コペンハーゲン)で測定した。 血清電解質は自動化学分析器(Synchron CX−7、ベックマン・インストルメンツ社、米国カリフォルニア州、ブレア)で測定した。 全血球数は自動カウンター(Coulter Gen−S、コールター社、米国フロリダ州、ハイアレア)で行ない、分画は手で行なった。
    【0028】
    血清サンプル中のIL−10及びTNF−αレベルは、ELISAによって三連で評価した。 ロバート・ストライター博士(ミシガン大学、米国ミシガン州、アンアーバー)より提供された抗ヒトIL−10及び抗ヒトTNF−α抗体は、培地中でLPS刺激したブタ及びイヌの単核白血球によって生成されたサイトカインと、強い交叉種親和性を示した。 血清レベルをヒト組換えIL−10及びTNF−α標準値(R&Dシステムズ社、米国ミネソタ州、ミネアポリス)と比較することによって、動物及びRADの双方で生成されている全身性IL−10及びTNF−αの定性的評価が得られた。
    【0029】
    限外濾過アンモニアレベルは、市販のキット(シグマ・ダイアゴノスティックス社、米国ミズーリ州、セントルイス)でアッセイした。
    【0030】
    統計最初の動物数匹において、それら実験動物はヒト患者の場合と同様、当初(t=0)の収縮期血圧が111〜174mmHg、拡張期血圧が66〜118mmHgという範囲であった。
    【0031】
    結果の評価のために、臨床に関連したパラメータとしてMAPの低下率を用いた。 このパラメータには連続変数を用いることができるが、生の血圧データのみを用いる場合に比べ、被験対象間の変化に関しては低感度である。 血行動態データを、収縮期及び拡張期血圧としてmmHgで測定し、公式MAP=SBP=3+2/xDBP/3を用いてMAPに換算した。 血圧をエンドトキシン注入前の値に対する割合で表わすために、このデータをt=4時間という時間点(1時間のエンドトキシン注入の直前)で標準化した。 血行動態データを、注入後のすべての計測時に亘り反復測定差異分析(ANOVA)により解析した。 セルRAD及びシャムRADの動物間で、サイトカインピークレベルの比較を一方向ANOVAによって行なった。 グループ間のアンモニア排出量を、ウェルチの検定を用い比較した。 カテゴリー変数は、フィッシャーの正確確立計算法(Fisher's exact test)テストを用いて比較した。 統計解析はStataソフトウェアパッケージ(ユニックス用Stata6、ステータ社、テキサス州、カレッジステーション)を用いて行なった。
    【0032】
    結果
    実験動物の特性を表1及び表2に示す。 すべての動物は、同程度に尿毒症を発症していた。
    【0033】
    血行動態
    リポ多糖体の投与後、すべての動物がMAP値の急激な減少を示し、その後ベースライン値へと緩やかに回復した。 エンドトキシン注入前の動物の平均動脈圧は46mmHg〜125mmHgであった。 この不均質性は、PCWP値が6〜13mmHgの範囲に亘ることから考えられる体積状態の差、ヘモフィルターに対する各個体の反応の差、又は単に実験に使われた雑種イヌの性質の不均質さを反映していると考えられる。 図2にセルRAD(n=5)及びシャムRAD(n=5)動物の、LPS前の時点で標準化した平均動脈圧を示す。
    【0034】
    個々の計測時点での値は、有意性へ向かう傾向を示しているだけであったが、平均動脈圧の反復測定差異分析(ANOVA)の結果、セルRAD及びシャムRADを用いて治療した動物間において、MAP値の差が統計的に有意であることが示された。
    【0035】
    サイトカイン
    血清TNF−αレベルはLPS投与後上昇し、4時間後にほぼベースラインまで戻った(図3)。 TNF−αレベルは平均では、セルRADで治療した動物の場合、シャムで治療した動物に比べ低いが、この差は統計的に有意ではなかった。
    【0036】
    血清IL−10レベルもまたリポ多糖体の注入後急激に上昇し、セルRADで治療した動物のIL−10レベルのピークは、シャムで治療した動物のピークに比べ、有意に高かった(図4)。 なお、セルRADで治療した動物のIL−10レベルは、比較集合である腎臓未摘出であるが同じプロトコルで実験を行なった雑種イヌのIL−10レベル(データの掲載なし)とは大きく異ならなかった。
    【0037】
    近位細管細胞の生存性
    上述の敗血症ショックのエンドトキシンモデルにおいて、RADによるアンモニア生成を、体外回路中においてではあるが、細胞の生存性と代謝機能のマーカーとして測定した。 残念ながら、ドーパミン治療を行なった動物においては我々のアッセイに、いくらかの介入が必要であった。 本研究で用いた、ドーパミン投与を受けなかった動物(5匹)、及び同様な治療を施されたがプロトコル違反(1匹)や、不完全なデータ収集(1匹)、先行する疾病の証拠(2匹)のためにこの解析から除外された動物から収集したデータは、エンドトキシンストレス条件下のRADにおいて代謝活性を示した。 アンモニウム(NH +4)の産生は平均すると、シャムで治療した動物では0.56±5.1μmol/時、それに対してセルRAD中で治療した動物では14.4±10.4μmol/時であった(P < 0:005、ウェルチのt検定)。
    【0038】
    【表1】

    【0039】


    【表2】


    【0040】


    【表3】


    【0041】


    実施例2


    敗血症に罹患したヒト患者の尿細管細胞による治療悪心、嘔吐、下痢、寒気及び高熱の症状を伴う病歴一日の29歳の男性が、緊急医療室に運び込まれた。 入院の日の朝、その男性は、右太腿の、赤み、腫れ及び痛みに気付いた。 その後4時間の間に、赤み、腫れ、痛みはふくらはぎにまで及んだ。 運び込まれた時、患者の体温は103.5°F、血圧は101/42であった。 ビバーシラー(Bibasilar)率が見出された。 男性の右太腿及びふくらはぎは紅斑を有し、腫れあがり、そして触ると痛かった。 入院時、男性の白血球数は20,200であって著しく左方偏位しており、血小板数は174,000であった。 男性の血清電解質は正常であったが、血清クレアチニンは2.9mg/dLでありBUNは38mg/dLであった。 男性の3L経鼻カニューレによる動脈血ガスは、pH7.46、CO

    2分圧32mmHg、O

    2分圧65mmHgであった。 胸部X線で浸潤は見られなかった。 血液培養を作り、セフトリアキソン2gm及びクリンダマイシン900mgを静脈経由で投与した。 患者の右足のCTスキャンでは、ガス、液貯留、壊死組織は見出されなかった。


    【0042】


    最初の24時間における若干の回復の後、男性の容態は、呼吸が短くなり、減尿、低血圧を起こし、急激に悪化した。 反復血漿化学値は肝機能検査値の上昇を示し、ALTが155IU/mL、ASTが189IU/mL、全ビリルビンが4.1mg/dL、血清クレアチニンが7.6mg/dL、BUNが69mg/dL、カルシウムが6.8mg/dL、クレアチニンホスホキナーゼが460IU/mLであった。 6L経鼻カニューレによる動脈血ガスは、pH7.23、CO

    2分圧40mmHg、O

    2分圧68mmHgであった。 胸部X線で多葉性浸潤が発見された。 連鎖球菌トキシックショック症候群の臨床診断がなされ、抗生物質を静脈投与(セフトリアキソン2 gm g8hとクリンダマイシン900mg g8hを連続投与、更にバンコマイシン1.5gmを1回投与)した。 入院約24時間後、男性を集中治療室に移し、適当な酸素供給(FiO

    2 60パーセントでの酸素分圧68mmHg)を維持するために挿管した。 男性の血液培養は、A群β溶血性連鎖球菌に対して陽性を示した。 男性の左ふくらはぎの緊急外科診断によると、壊死性筋膜炎や筋線維壊死は見られなかった。 これは組織学的評価によって確認した。 前記検査によって得られた組織試料もまた、A群β溶血性連鎖球菌に対して陽性を示した。


    【0043】


    手術後(入院から36時間後)男性の状態は引き続き悪化し、低血圧状態の悪化(68/42)のため、昇圧剤ドーパミン、フェニレフリン、及びレバルテレノールによる昇圧を必要とした。 男性の急性腎不全の治療の為に、持続的静脈静脈血液濾過を開始した。 その後の72時間にわたって、男性の肝機能検査は、以下の項目について高値、ALT904、AST1404、全ビリルビン5.6mg/dL、クレアチニンホスホキナーゼ45,530、及び以下の項目について低値、血清カルシウム5.9mg/dL、血清アルブミン1.8mg/dL、ヘマトクリット29.5パーセント、血小板数28,000を記録した。 この危篤状態の間、男性の心拍出量は、9〜12L/分にまで著しく上昇し、また男性の全身的血管耐性は、300〜500の間で変動した。


    【0044】


    男性の症状の悪化により、患者をミシガン大学によるフェーズI/IIの臨床トライアルに加えバイオ人工腎臓の安全性と機能性をテストすることを検討した。 前臨床大規模動物実験は、この装置によって敗血症ショックによる心血管疾患を改善できることを示唆した。 この研究は公募研究であり、米国食品医薬品局(FDA)及びその地域の施設内治験審査委員会(IRB)によって審査、認定されたものである。 患者はこのプロトコルに関するすべての参加・除外基準を満たしており、患者の家族は患者の研究への参加に同意し、詳細なインフォームドコンセント文書に署名した。


    【0045】


    バイオ人工腎臓は、合成血液濾過カートリッジ(FreseniusF40、フレセニウスAG社、ドイツ国バドハンブルグ)に接続した持続的静脈静脈血液濾過(CVVH)回路、及び尿細管補助装置(RAD)から構成される。 RADは市販の血液濾過カートリッジ(F40)であり、その中でヒト尿細管細胞は、中空ファイバーの内表面に沿ってコンフルエントになる迄生育される。 ヒト細胞は、NDRI(National Disease Research Interchange、米国バージニア州、アーリントン)から入手したヒト腎臓から分離し増殖したものである。 NDRIは細胞と臓器を提供する非営利団体であり、提供する細胞と臓器は、本来は移植の為に採取したものであるが、ドナーとレシピエントの不適合性のために移植不能である。 インフォームドコンセントの文書の書面は、それぞれの腎臓提供者から提出され、組織取得サイトにおいてファイルに保存される。


    【0046】


    CVVHを36時間行なった後、体外回路の血液濾過カートリッジをバイオ人工腎臓で置換する。 患者の様々な生理的パラメータを、バイオハイブリッド装置の使用前、使用中、及び使用後モニターする。 主用なパラメータを図5〜7に掲載する。


    【0047】


    図5に示すように、RAD治療中において、患者のApache3スコア(予想されるICU及び院内死亡率)は劇的に減少した。 AMスコアは、RAD治療16時間後に評価した。 RAD治療時におけるこれらの予想死亡率は前日及び翌日の(AM及びPM)値と比べると実質的に低い。 RAD治療は、安全のために予め設定した血小板数35,000未満という終了条件によって、21.5時間で打ち切った。


    【0048】


    改良Apache3予想死亡率に寄与する主要な生理的パラメータを、図6及び7に要約する。 図6に収縮期及び拡張期の各血圧と昇圧剤投与との関係を、主要な呼吸パラメータと共に詳細に示す。 患者の血圧は、RAD治療中にはより安定しており、その治療中に昇圧剤投与の必要性は顕著に減少した。 RADを回路に設置した際のドーパミン投与の増加は、RADへの生体外曝露の初期フェーズ中に、血圧を維持するために必要なものであり、前臨床研究及び他の合成生体外カートリッジを最初に患者に曝したときに観察される現象である。 RAD治療を打ち切った後4〜10時間内に、患者への昇圧剤投与の必要性は増加し、呼吸パラメータ値は悪化した。


    【0049】


    腎機能への効果も大きかった。 図7に示すように、RAD療法は、乏尿性急性腎不全状態から非乏尿性状態への転換に時間相関を有する。 この改善された尿流量は、腎クリアランス機能が向上したことの反映である。 クレアチニン・クリアランスは、治療前の4.9±0.9mL/分から、10.9±0.6mL/分(治療中)、及び6.2±0.9mL/分(治療後)へと変化した。


    【0050】


    加えて、21.5時間に亘る治療期間は、本治療インターバル中のCPK上昇を反映する横紋筋融解の実質的な進行にもかかわらず、血漿クレアチニン濃度が7.0から6.0mg/dLへと減少するのと一致した。 実際のところ本治療期間中、血漿及び尿のミオグロビンレベルは両方とも、100,000ユニット/mLより高かった。


    【0051】


    治療期間中RADは、優れた生存性及び機能性を維持できることをも示した。 治療期間中にRADから排出される処置された限外濾過液中の尿細管細胞の細胞数は、装置中の全腎上皮細胞数(約1.0×10

    9個)の0.1%より累積的に少なかった。 トキシックショック症候群と顕著なミオグロブリン血症を伴い危険な状態にある尿毒症の患者であるにもかかわらずこの生存性が得られたものである。 細管細胞機能の機能性は、細管液/限外濾過液中のグルタチオン(GSH)比が0.80であったことにより示された。 GSH再生(reclamation)は、活性分解及び細管細胞によるアミノ酸の輸送に依存する。 治療中には、血漿1.25-ジヒドロキシ-ビタミンD

    3レベルもまた15から22pg/mLへと改善された。 このことは、細胞の内分泌学的活性を示している。


    【0052】


    上記患者にとって幸運なことに、この患者のApache3スコアは院内死亡率92パーセントという高い値を示したにもかかわらず、肝機能検査値は最終的には正常値に回復し、呼吸器パラメータの改善により抜管し、腎機能が回復したために血液濾過及び血液透析を打ち切った。 患者は10日後にICUから、15日後に救急病院から退院した。


    【0053】


    加えて、この患者の血漿サイトカインレベルをRAD治療前、治療中、及び治療後に測定した。 表4及び図8に示すように、RADはトキシックショック中にいくつかの炎症促進性(pro-inflammatory)サイトカインにおける値の減少、及び抗炎症性サイトカイン値の増加を伴った。


    【0054】


    【表4】


    【0055】


    *表4の脚注* 時間は、0=治療前;4、8、12、16、20の各時間はRAD治療時間;21.5時間は治療中断の直前;25.5時間は治療の4時間後。


    * ブランクは、試料サイズの制限により測定が行なわれなかったもの。


    * 正常値は診断キットからのもの。


    * 略語:TNF(腫瘍壊死因子)−●;STNFR(溶解性TNFレセプター)−I,II;IL(インターロイキン−1β;IL−lra(レセプター拮抗剤);IL−lsR(溶解性レセプター)−II;IFN(インターフェロン)−●;MCP(単球ケモアトラクタント蛋白)−1;MIP(マクロファージ遊走阻止因子)−1●1G(顆粒球)−CSF(コロニー刺激因子);GM(マクロファージ)CSF;CRP(C反応性蛋白)。


    【0056】


    実施例3


    マイクロキャリア上のブタ近位細管培養マイクロキャリアビーズを用いた懸濁培養中でのブタ近位細管細胞の増殖の実行可能性を、従来の二次元ポリスチレン培養皿上で行なう細胞増殖手順と比較し評価するための研究を行った。 マイクロキャリア培養は、磁気攪拌器(Techne社、MCS−104L型、ニュージャージー州、プリンストン)を用いて懸濁状態に保った。 様々な業者製のガラス、ポリスチレン、ゼラチン、デキストランマイクロキャリアを用いて、培養体積100mL及び250mLの予備実験を数回行なった後、二つのタイプのマイクロキャリアを重点的に取り扱った。 それらは、微小孔性ゼラチン(Cultisphere G、ハイクローン社、ユタ州、ローガン)、及びコラーゲン被覆デキストラン(Cytodex 3、ファーマシア・バイオテック社、スウェーデン国ウプサラ)である。 これらの2タイプのマイクロキャリアは細胞数に関して評価すると、生育速度が最も速くまた生産量が最も多かった。 RADへの播種に必要な細胞数を得るためには、1リットルスピナーフラスコを使用した。


    【0057】


    両タイプのマイクロキャリアは乾燥状態で届けられるため、再水和し、リン酸塩緩衝生理食塩水ですすぎ洗いした。 細胞を播種する前に、高圧蒸気殺菌法によってマイクロキャリアを殺菌し、PBSを媒体で置換し、ビーズ媒体混合物を37℃、5%CO

    2のインキュベータ中で平衡化した。 以下の手順で細胞をマイクロキャリア上に播種した。 二番目のパスにおける最初のブタ近位細管細胞は、二次元培養皿からトリプシン化し、生育培地中で遠心分離し再懸濁した。 その後、この懸濁液をスピナーフラスコに加えた。 ブタ近位細管細胞のためには、攪拌皿設定を断続攪拌(1分オン1時間オフを計4サイクル)に調整して行なった。 未付着の細胞を取り除くために、4サイクルの終了後培地を交換し、スピナーコンソール設定を連続攪拌に設定し、マイクロキャリアー細胞の集合体を懸濁状態に保つのにちょうど十分な速度(約20rpm)に調整した。 これらの高密度培養物の栄養素と酸素の必要量を保つために、培地は毎日交換した。 2〜3日毎にフラスコから代表試料を採取し、乳酸塩の分析及び直接細胞計数による細胞の生育測定を行った。 2週間の培養後、細胞を含むマイクロキャリアは細胞カートリッジに装着可能であり、或いは細胞は、播種用にマイクロキャリアから取り出すことができた。


    【0058】


    細胞を分離させるにあたり、マイクロキャリア−ビーズの集合体を、トリプシン化を阻害するカルシウムイオンやマグネシウムイオンを除去するためにPBSですすぎ洗いした。 その後PBSを取り除き、トリプシンで置換した。 細胞をデキストランマイクロキャリアから分離するために、スラリーを37℃で20分間培養した。 大豆トリプシンインヒビタ−をフラスコに加え、必要に応じ、分画フルイを行いビーズを細胞から分離した。 ゼラチンマイクロキャリアはトリプシンに完全に溶けていた為、篩いにかける必要はなかった。 その後細胞を計数し、遠心分離し、生育培地中に再懸濁させた。 播種用の細胞濃度を、表面積、RADの実際の管腔容積、及び二次元培養中の細胞の表面積あたりの細胞数によって計算した。 例えば、フレセニウスF−40から作成したRADの表面積は7000cm

    2であり、実際の管腔容積は35mLであるので、細胞濃度は7000cm

    2 /35mL×10

    7個/57cm

    2 =3.5×10

    7個/mLとなる。 全細胞数は、細胞濃度と実際の管腔充填体積を掛け合わせて計算し、更に再び4回の播種を乗じた。 今回用いた播種濃度は、表面積から計算される1回の播種用に計算されたものであることに注目するのが重要である。 1/4回の播種率も使用可能である。


    【0059】


    上の教示に照らし本発明の数多くの改良や変形が可能であることは明白である。 よって添付の請求の範囲の範囲内で、本発明は本明細書に記載した以外の仕方によっても実施しうることが理解される。


    【0060】


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    【図面の簡単な説明】


    【0067】


    本発明と付随する多くの利点のより完全な理解は、詳細な説明と共に以下の図面を参照することによって理解が進むので、容易に得られるであろう。


    【図1】RADの灌流チャートである。


    【図2】LPS投与したイヌにおける平均動脈血圧である。


    【図3】LPS投与したイヌにおけるTNF−αレベルである。


    【図4】LPS投与したイヌにおけるIL−10レベルである。


    【図5】医療ICUにおける患者の毎日のapache3スコアからの、予想される死亡率である。 AMのレートは8AMのApache3スコアで、その日のその時間における患者のパラメータを用いたものである。 PMのレートは患者が前日の深夜(0000時)から次の深夜(2359時)の24時間ICUに滞在した間の各パラメータにおける最悪のスコアを集計することによって決定される。


    【図6】時間と共に吸入酸素分圧(FiO2)に関連させた、患者の血圧、昇圧剤用量及び動脈血ガスである。 昇圧剤用量は、期間の開始時(深夜、時間0)における用量との相対量として示されている。 開始時の用量は次の通りであった:ドーパミン(5ug/kg/min)、フェニレフリン(1.5 ug/kg/min)、及びレバルテレノール(0.2 ug/kg/min)。


    【図7】この患者における、尿アウトプットの時間経過コース(左のスケール)及び血漿クレアチニン濃度(右のスケール)である。 血漿 CPKレベル(IU/ml)も下方のパネルに沿って示す。


    【図8】実施例2に記載の処置において観察されたサイトカインレベルである。 (A):MCP−1レベル(pg/ml);(B):G−CSFレベル(pg/ml);(C)IL−1β(pg/ml);(D)IL−1ra(pg/ml)。


    【符号の説明】


    【0068】


    1:静脈血3:ポンプ4:ヘモフィルター5:限外濾過液8,15:熱交換器9:圧力モニター10:RADカートリッジ11:毛細管外スペース12:ファイバー壁13:近位細管細胞14:管腔空間

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